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JP5231311B2 - エタノール水溶液の濃縮装置 - Google Patents

エタノール水溶液の濃縮装置 Download PDF

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Description

本発明は、リグノセルロースを含むバイオマスの酵素糖化により生成した糖の水溶液をエタノール醗酵させて得られたエタノール水溶液を濃縮する装置に関するものである。
近年、地球温暖化防止の観点から、その原因の一つと考えられている二酸化炭素排出量を削減することが求められている。そこで、ガソリン等の液体炭化水素とエタノールとの混合燃料を自動車燃料に用いることが検討されている。
前記エタノールとしては、植物性物質、例えばサトウキビ、トウモロコシ等の農作物の醗酵により得たエタノールを用いることができる。前記植物性物質は、原料となる植物自体が既に光合成により二酸化炭素を吸収しているので、かかる植物性物質から得られたエタノールを燃焼させたとしても、排出される二酸化炭素の量は前記植物自体が吸収した二酸化炭素の量に等しい。即ち、総計としての二酸化炭素の排出量は理論的にはゼロになるという所謂カーボンニュートラル効果を得ることができる。
従って、前記ガソリン等の液体炭化水素に代えて前記エタノールを用いた分だけ、二酸化炭素排出量を削減することができる。
ところが、前記サトウキビ、トウモロコシ等は、エタノールの原料として大量に消費されると、食料として供給される量が減少するという問題がある。
そこで、前記植物性物質として、サトウキビ、トウモロコシ等に代えて、食用ではないバイオマスであってリグノセルロースを含むものを用いてエタノールを製造する技術が検討されている。前記リグノセルロースを含むバイオマスとしては、例えば、木材、稲わら、麦わら、竹、パルプ及びこれらから生じる廃棄物例えば古紙等を挙げることができる。
前記エタノール製造方法として、リグノセルロースを含むバイオマスに糖化酵素を加えて該リグノセルロースを酵素糖化させて糖の水溶液を生成し、該糖の水溶液にさらにエタノール醗酵菌を加えてエタノール醗酵させてエタノール水溶液を得る方法が知られている(特許文献1及び特許文献2参照)。
しかしながら、前記エタノール製造方法で得られたエタノール水溶液は、エタノール濃度が0.5〜5重量%と希薄であるので、このままでは前記自動車燃料に用いることが難しいという問題がある。
そこで、水分離膜と、該水分離膜の一方の面側に設けられ前記エタノール水溶液を収容するエタノール水溶液収容部と、該水分離膜の他方の面側に設けられた減圧手段とを備えるエタノール水溶液の濃縮装置により、パーベーパレーション法を行って、該エタノール水溶液から水を分離し濃縮することが考えられる。
しかしながら、前記エタノール水溶液の濃縮装置では、濃縮されたエタノールは、前記エタノール水溶液から一部の水が分離されているにも関わらず、エタノール濃度が3.0〜5.5重量%と低いままであるという不都合がある。
特開2006−136263号公報 特開2006−88136号公報
本発明は、かかる不都合を解消して、リグノセルロースの酵素糖化により生成した糖の水溶液をエタノール醗酵させて得られたエタノール水溶液を濃縮する装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するために、前記エタノール水溶液の濃縮装置において、リグノセルロースの酵素糖化により生成した糖の水溶液をエタノール醗酵させて得られたエタノール水溶液から、濃縮されたエタノールを得ることができない理由について鋭意検討した。この結果、本発明者らは、前記一部の水が分離されたエタノール水溶液から蒸発したエタノール蒸気が、該エタノール水溶液の液面より上方の空間に滞留していることを見出した。
本発明者らは、前記知見に基づいてさらに検討を重ねた結果、前記エタノール水溶液の液面より上方の空間に滞在しているエタノール蒸気を凝縮することにより、濃縮されたエタノールを得ることができることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、パーベーパレーション法によりエタノール水溶液から水を分離する水分離膜と、該水分離膜の一方の面側に設けられ、リグノセルロースの酵素糖化により生成した糖の水溶液をエタノール醗酵させて得られたエタノール水溶液を収容するエタノール水溶液収容部と、該水分離膜の他方の面側に設けられた減圧手段とを備え、該エタノール水溶液を濃縮する装置であって、該エタノール水溶液収容部に該エタノール水溶液を供給するエタノール水溶液供給手段と、該エタノール水溶液収容部の上方に設けられエタノール蒸気を滞留させるエタノール蒸気滞留部と、該エタノール蒸気滞留部に乾燥ガスを供給する乾燥ガス供給手段と、該エタノール蒸気滞留部の内部を吸引する吸引手段と、該エタノール蒸気滞留部と該吸引手段との間に設けられ、該エタノール蒸気滞留部から吸引されたエタノール蒸気を凝縮して濃縮されたエタノールを回収するエタノール回収手段とを備えることを特徴とする。
本発明の装置では、まず、エタノール水溶液供給手段により、エタノール水溶液をエタノール水溶液収容部に供給する。前記エタノール水溶液は、リグノセルロースの酵素糖化により生成した糖の水溶液をエタノール醗酵させて得られたものである。
次に、減圧手段により、水分離膜のエタノール水溶液収容部の反対側を減圧する。これにより、前記エタノール水溶液収容部に収容されているエタノール水溶液に対して、パーベーパレーション法が施され、該エタノール水溶液から一部の水が分離される。
一方、前記パーベーパレーション法が施されたエタノール水溶液は、一部の水が分離されたことにより、該パーベーパレーション法が施される前のエタノール水溶液と比較して、エタノール濃度が高くなっている。これにより、前記パーベーパレーション法が施されたエタノール水溶液からは、エタノールが蒸発しやすくなる。この結果、エタノール蒸気が、エタノール水溶液収容部の上方に設けられたエタノール蒸気滞留部に滞留する。
そこで、本発明の装置では、次に、乾燥ガス供給手段により、乾燥ガスをエタノール蒸気滞留部に供給するとともに、吸引手段により、前記エタノール蒸気滞留部の内部を吸引する。これにより、前記吸引手段により、前記エタノール蒸気滞留部に滞留している前記エタノール蒸気が吸引される。このとき、エタノール蒸気滞留部に前記乾燥ガス供給手段により乾燥ガスが供給されているので、前記吸引手段は前記エタノール蒸気の吸引を継続することができる。
次に、エタノール回収手段により、吸引された前記エタノール蒸気を凝縮して濃縮されたエタノールを回収する。前記濃縮されたエタノールは、前記パーベーパレーション法が施される前のエタノール水溶液と比較して、エタノール濃度が高くなっている。
したがって、本発明の装置によれば、リグノセルロースの酵素糖化により生成した糖の水溶液をエタノール醗酵させて得られたエタノール水溶液から、濃縮されたエタノールを得ることができる。
また、本発明の装置においては、前記エタノール水溶液収容部から前記エタノール水溶液を取り出し、前記エタノール水溶液供給手段に供給するエタノール水溶液循環手段を備えることが好ましい。このようにすることにより、リグノセルロースの酵素糖化により生成した糖の水溶液をエタノール醗酵させて得られたエタノール水溶液に含まれるリグニンや有機酸が、前記水分離膜の表面に堆積することを防止し、前記水分離膜による水分離を促進することができる。
この結果、前記パーベーパレーション法が施されたエタノール水溶液のエタノール濃度が高くなり、該エタノール水溶液からのエタノール蒸発量が増加するとともに、該エタノール水溶液の液面より上方の空間に滞留しているエタノール蒸気のエタノール濃度が高くなる。そして、エタノール濃度が高くなった前記エタノール蒸気を凝縮することにより、より高濃度に濃縮されたエタノールを得ることができる。したがって、前記エタノール水溶液循環手段を備える本発明の装置によれば、リグノセルロースの酵素糖化により生成した糖の水溶液をエタノール醗酵させて得られたエタノール水溶液から、より高濃度に濃縮されたエタノールを得ることができる。
また、本発明の装置においては、前記水分離膜として、ゼオライトからなる膜を用いることが可能である。しかし、ゼオライトからなる水分離膜を用いたパーベーパレーション法では、リグノセルロースの酵素糖化により生成した糖の水溶液をエタノール醗酵させて得られたエタノール水溶液に含まれる有機酸により、該水分離膜の水分離能が損なわれるという問題がある。この場合、前記有機酸により水分離能が損なわれることを防ぐために、前記パーベーパレーション法を行う前に、前記エタノール水溶液のpHを調整することが必要になる。
そこで、本発明の装置においては、前記水分離膜として、ゼオライトからなる膜に代えて、芳香族スルホン酸イオン又は脂肪族スルホン酸イオンがドープされているポリピロールからなる膜を用いることが好ましい。前記ポリピロールからなる水分離膜を備える本発明の装置によれば、前記有機酸により該水分離膜の水分離能が損なわれることがないため、pHを調整することなく、リグノセルロースの酵素糖化により生成した糖の水溶液をエタノール醗酵させて得られたエタノール水溶液から、濃縮されたエタノールを直ちに得ることができる。
本実施形態のエタノール水溶液の濃縮装置を示す説明図。 循環ポンプを備える本実施形態のエタノール水溶液の濃縮装置を示す説明図。
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図1に示す本実施形態のエタノール水溶液の濃縮装置1は、パーベーパレーション用セル2と、エタノール水溶液貯留槽3と、乾燥ガスボンベ4と、吸引ポンプ5と、真空ポンプ6とを備えている。パーベーパレーション用セル2は、水分離膜21と、水分離膜21の上面側に配設されたエタノール水溶液容器22と、水分離膜21の下面側に配設された減圧容器23とを備えている。
水分離膜21は、直径が26mmの円形となっている。水分離膜21としては、芳香族スルホン酸イオン又は脂肪族スルホン酸イオンがドープされているポリピロールからなる膜を好適に用いることができる。
前記ポリピロールにドープされる芳香族スルホン酸イオンとしては、例えば、下記の化学式(1)〜(10)の構造を備えるものを挙げることができる。

また、前記ポリピロールにドープされる脂肪族スルホン酸イオンとしては、例えば、下記の化学式(11),(12)の構造を備えるものを挙げることができる。
本実施形態では、水分離膜21として、例えば、ポリビニルスルホン酸イオンがドープされているポリピロールからなる膜を用いることができる。
水分離膜21の上面側に配設されたエタノール水溶液容器22は、内径が21mm、高さが80mmであり、下方が開口し上方が閉塞された筒状体からなる。エタノール水溶液容器22は、下端部の外周面にフランジ22aを備えている。エタノール水溶液容器22の下方の内周側には、水分離膜21が露出している。
エタノール水溶液容器22には、エタノール水溶液が収容され、その液面は所定の高さH以下に維持される。前記液面の上方には、前記エタノール水溶液から蒸発したエタノール蒸気が滞留する。以下、エタノール水溶液容器22のうち、前記高さHより下の部分をエタノール水溶液収容部24といい、該高さHより上の部分をエタノール蒸気滞留部25という。
エタノール水溶液収容部24は、第1の導管31を介してエタノール水溶液貯留槽3に接続されている。第1の導管31は、エタノール水溶液容器22の側面に開口している。
エタノール蒸気滞留部25は、第2の導管41を介して乾燥ガスボンベ4に接続されているとともに、第3の導管51を介して吸引ポンプ5に接続されている。第2の導管41はエタノール蒸気滞留部25の側面に開口し、第3の導管51は第2の導管41の反対側に開口している。
水分離膜21の下面側に配設された減圧容器23は、全体が漏斗形状であって、上端部に円形の焼結ガラスフィルタ(ADVANTEC株式会社製、商品名:KG−25)26を備えるとともに、該上端部の外周面にフランジ23aを備えている。焼結ガラスフィルタ26は、有効透過面積が34.6mm(直径21mm)である。
焼結ガラスフィルタ26の上面側の外周部には、パラフィルム(登録商標、Alcan Packaging社製)からなるシール部材27が配置されている。シール部材27は、外径が28mm、内径が21mmの円環状となっている。シール部材27の上面側に水分離膜21が配置されている。
また、減圧容器23は、第4の導管61を介して真空ポンプ6に接続されている。第4の導管61は、減圧容器23の底面に開口している。
エタノール水溶液貯留槽3には、リグノセルロースの酵素糖化により生成した糖の水溶液をエタノール醗酵させて得られたエタノール水溶液が収容されている。エタノール水溶液貯留槽3に接続する第1の導管31の途中には、第1の開閉弁32が設けられている。第1の開閉弁32を開弁することにより、エタノール水溶液貯留槽3から前記エタノール水溶液がエタノール水溶液収容部24に供給される。
乾燥ガスボンベ4には、乾燥空気、乾燥窒素等の乾燥ガスが収容されている。乾燥ガスボンベ4に接続する第2の導管41の途中には、第2の開閉弁42が設けられている。第2の開閉弁42を開弁することにより、乾燥ガスボンベ4から乾燥ガスがエタノール蒸気滞留部25に供給される。
吸引ポンプ5は、第3の導管51を介して、エタノール蒸気滞留部25の内部を吸引する。第3の導管51の途中には、上流側から、第3の開閉弁52と第1のコールドトラップ53とが設けられている。第1のコールドトラップ53は、エタノール蒸気滞留部25から吸引された気体を凝縮させる。
真空ポンプ6は、第4の導管61を介して減圧容器23を減圧する。第4の導管61の途中には、第2のコールドトラップ62が設けられている。第2のコールドトラップ62は、減圧容器23から吸引された気体を凝縮させる。
次に、図1を参照して、本実施形態のエタノール水溶液の濃縮装置1の作動について説明する。まず、第2の開閉弁42と第3の開閉弁52とを閉弁した状態で、第1の開閉弁32を開弁する。これにより、エタノール水溶液貯留槽3から前記エタノール水溶液がエタノール水溶液収容部24に供給される。エタノール水溶液収容部24に収容されたエタノール水溶液の液面が所定の高さHに達した後、第1の開閉弁32を閉弁する。
次に、真空ポンプ6を作動させる。これにより、第4の導管61を介して減圧容器23の内部が減圧される。この結果、エタノール水溶液収容部24に収容されたエタノール水溶液に対して、パーベーパレーション法が施され、該エタノール水溶液から一部の水が分離される。分離された水は、水分離膜21を透過して水蒸気となり、減圧容器23及び第4の導管61を介して第2のコールドトラップ62に導入され凝縮される。
水分離膜21は、エタノール水溶液に含まれる水を主として透過させるものの、該エタノール水溶液に含まれるエタノールも僅かながら透過させる。このため、前記エタノール水溶液から分離された一部の水は、実質的には、該エタノール水溶液よりもエタノール濃度が非常に低いエタノール水溶液となっている。
一方、前記パーベーパレーション法が施されたエタノール水溶液は、前記実質的にはエタノール濃度が非常に低いエタノール水溶液として、一部の水が分離されたことにより、該パーベーパレーション法が施される前のエタノール水溶液と比較して、エタノール濃度が高くなっている。これにより、前記パーベーパレーション法が施されたエタノール水溶液からは、エタノールが蒸発しやすくなる。この結果、エタノール蒸気が、前記パーベーパレーション法が施されたエタノール水溶液の液面より上方に設けられたエタノール蒸気滞留部25に滞留する。
次に、第2の開閉弁42と第3の開閉弁52とを開弁するとともに、吸引ポンプ5を作動させる。これにより、乾燥ガスボンベ4から乾燥ガスがエタノール蒸気滞留部25に供給されるとともに、エタノール蒸気滞留部25内のエタノール蒸気と乾燥ガスとの混合気体が吸引ポンプ5により吸引されて第3の導管51を介して第1のコールドトラップ53に導入される。このとき、エタノール蒸気滞留部25に乾燥ガスが供給されているので、吸引ポンプ5は前記混合ガスの吸引を継続することができる。
第1のコールドトラップ53では、前記混合気体に含まれるエタノール蒸気が凝縮され、この結果、濃縮されたエタノールが回収される。前記濃縮されたエタノールは、前記パーベーパレーション法が施される前のエタノール水溶液と比較して、エタノール濃度が高くなっている。
したがって、本実施形態のエタノール水溶液の濃縮装置1によれば、リグノセルロースの酵素糖化により生成した糖の水溶液をエタノール醗酵させて得られたエタノール水溶液から、濃縮されたエタノールを得ることができる。
また、本実施形態のエタノール水溶液の濃縮装置1では、水分離膜21として、芳香族スルホン酸イオン又は脂肪族スルホン酸イオンがドープされているポリピロールからなる膜を用いて、パーベーパレーション法を行う。このような水分離膜21によれば、パーベーパレーション法の際、リグノセルロースの酵素糖化により生成した糖の水溶液をエタノール醗酵させて得られたエタノール水溶液に含まれる有機酸により、水分離能が損なわれることがない。
したがって、本実施形態のエタノール水溶液の濃縮装置1は、pHを調整することなく、前記エタノール水溶液から濃縮されたエタノールを直ちに得ることができる。
また、本実施形態のエタノール水溶液の濃縮装置1では、第1の開閉弁32を閉弁した状態で真空ポンプ6を作動させるとしているが、第1の開閉弁32を開弁してもよい。この場合には、エタノール水溶液収容部24に収容されたエタノール水溶液の液面が所定の高さHに維持されるように、エタノール供給量を調節するとよい。
ところで、リグノセルロースの酵素糖化により生成した糖の水溶液をエタノール醗酵させて得られたエタノール水溶液は、リグニンや有機酸を含んでいる。エタノール水溶液収容部24において、前記エタノール水溶液に含まれるリグニンや有機酸が、水分離膜21の上面に堆積すると、該水分離膜21の水分離能が損なわれてしまう。
そこで、本実施形態のエタノール水溶液の濃縮装置1は、図2に示す循環ポンプ7をさらに備えることが好ましい。図2に示すエタノール水溶液の濃縮装置81は、循環ポンプ7と第5の導管71と第6の導管72とを備えることを除き、図1に示すエタノール水溶液の濃縮装置1と同一の構成を備えている。循環ポンプ7は、第5の導管71を介してエタノール水溶液収容部24に接続しているとともに、第6の導管72を介してエタノール水溶液貯留槽3に接続している。
次に、図2を参照して、本実施形態のエタノール水溶液の濃縮装置81の作動について説明する。まず、第2の開閉弁42と第3の開閉弁52とを閉弁した状態で、第1の開閉弁32を開弁する。これにより、図1に示すエタノール水溶液の濃縮装置1と全く同一にして、エタノール水溶液貯留槽3から前記エタノール水溶液がエタノール水溶液収容部24に供給される。エタノール水溶液収容部24に収容されたエタノール水溶液の液面が所定の高さHに達した後、第1の開閉弁32を閉弁する。
次に、真空ポンプ6を作動させる。これにより、エタノール水溶液の濃縮装置1と全く同一にして、エタノール水溶液収容部24に収容されたエタノール水溶液に対して、パーベーパレーション法が施され、該エタノール水溶液から一部の水が分離されるとともに、該エタノール水溶液から蒸発したエタノール蒸気がエタノール蒸気滞留部25に滞留する。
エタノール水溶液の濃縮装置81では、真空ポンプ6を作動させる際、第1の開閉弁32を開弁するとともに循環ポンプ7を作動させる。これにより、エタノール水溶液収容部24に収容されているエタノール水溶液の一部が、第5の導管71及び第6の導管72を介してエタノール水溶液貯留槽3に循環される。また、エタノール水溶液貯留槽3に収容されているエタノール水溶液がエタノール水溶液収容部24に供給される。
このようにすると、エタノール水溶液収容部24に収容されているエタノール水溶液が循環されて撹拌される。この結果、前記エタノール水溶液に含まれるリグニンや有機酸が、水分離膜21の上面に堆積することを防止することができ、水分離膜21による水分離を促進することができる。
また、水分離膜21による水分離が促進される結果、前記パーベーパレーション法が施されたエタノール水溶液のエタノール濃度が高くなり、エタノール蒸気滞留部25に滞留するエタノール蒸気量が増加するとともに、該エタノール蒸気のエタノール濃度が高くなる。
次に、第2の開閉弁42と第3の開閉弁52とを開弁するとともに、吸引ポンプ5を作動させる。これにより、エタノール水溶液の濃縮装置1と全く同一にして、エタノール蒸気滞留部25内のエタノール蒸気と乾燥ガスとの混合気体が第1のコールドトラップ53に導入される。そして、第1のコールドトラップ53で前記混合気体に含まれるエタノール蒸気が凝縮される。
このとき、エタノール水溶液の濃縮装置81では、エタノール蒸気滞留部25に滞留するエタノール蒸気のエタノール濃度が高くなっているので、該エタノール蒸気を凝縮することにより、より高濃度に濃縮されたエタノールを得ることができる。
したがって、循環ポンプ7を備える本実施形態のエタノール水溶液の濃縮装置81によれば、リグノセルロースの酵素糖化により生成した糖の水溶液をエタノール醗酵させて得られたエタノール水溶液から、より高濃度に濃縮されたエタノールを得ることができる。
1,81…エタノール水溶液の濃縮装置、 3…エタノール水溶液供給手段(エタノール水溶液貯留槽)、 4…乾燥ガス供給手段(乾燥ガスボンベ)、 5…吸引手段(吸引ポンプ)、 6…減圧手段(真空ポンプ)、 7…エタノール水溶液循環手段(循環ポンプ)、 21…水分離膜、 24…エタノール水溶液収容部、 25…エタノール蒸気滞留部、 53…エタノール回収手段(第1のコールドトラップ)。

Claims (3)

  1. パーベーパレーション法によりエタノール水溶液から水を分離する水分離膜と、
    該水分離膜の一方の面側に設けられ、リグノセルロースの酵素糖化により生成した糖の水溶液をエタノール醗酵させて得られたエタノール水溶液を収容するエタノール水溶液収容部と、
    該水分離膜の他方の面側に設けられた減圧手段とを備え、該エタノール水溶液を濃縮する装置であって、
    該エタノール水溶液収容部に該エタノール水溶液を供給するエタノール水溶液供給手段と、
    該エタノール水溶液収容部の上方に設けられエタノール蒸気を滞留させるエタノール蒸気滞留部と、
    該エタノール蒸気滞留部に乾燥ガスを供給する乾燥ガス供給手段と、
    該エタノール蒸気滞留部の内部を吸引する吸引手段と、
    該エタノール蒸気滞留部と該吸引手段との間に設けられ、該エタノール蒸気滞留部から吸引されたエタノール蒸気を凝縮して濃縮されたエタノールを回収するエタノール回収手段とを備えることを特徴とするエタノール水溶液の濃縮装置。
  2. 前記エタノール水溶液収容部から前記エタノール水溶液を取り出し、前記エタノール水溶液供給手段に供給するエタノール水溶液循環手段を備えることを特徴とする請求項1記載のエタノール水溶液の濃縮装置。
  3. 前記水分離膜は、芳香族スルホン酸イオン又は脂肪族スルホン酸イオンがドープされているポリピロールからなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のエタノール水溶液の濃縮装置。
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