以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、本発明の実施の形態による電源システムを搭載した車両の一例として示されるハイブリッド車両の全体ブロック図である。
図1を参照して、ハイブリッド車両1000は、エンジン2と、モータジェネレータMG1,MG2と、動力分割機構4と、車輪6とを備える。また、ハイブリッド車両1000は、主蓄電装置BAと、副蓄電装置BB1,BB2と、コンバータ10,12,14と、コンデンサCと、インバータ20,22と、補機16と、補機バッテリSBと、ECU30と、正極ラインPL1,PL2,PL3,PL4と、負極ラインNLとをさらに備える。また、ハイブリッド車両1000は、電圧センサ42,44,46,48と、電流センサ52,54,56と、温度センサ62,64,66と、接続部72,74,76と、表示装置90と、充電器240と、インレット250とをさらに備える。
本実施の形態の電源システムは、主蓄電装置BAと、副蓄電装置BB1,BB2と、補機バッテリSBと、接続部72,74,76と、コンバータ10,12,14と、正極ラインPL1〜PL4と、負極ラインNLと、充電器240と、インレット250と、ECU30とを含む。
主蓄電装置BAは、本発明の「主蓄電装置」に対応する。副蓄電装置BB1,BB2は、本発明の「第1の副蓄電装置」および「第2の副蓄電装置」に対応する。補機バッテリSBは、本発明の「第3の副蓄電装置」に対応する。
正極ラインPL1〜PL3は、本発明の「第1の電力線」、「第2の電力線」および「第3の電力線」にそれぞれ対応する。接続部72は、本発明の「第1の接続部」に対応する。接続部74,76は、本発明の「第2の接続部」を構成する。コンバータ14は、本発明の「電圧変換装置」に対応する。ECU30は、本発明の「制御装置」に対応する。さらにコンバータ10,12は、本発明の「第1の電力変換装置」および「第2の電力変換装置」にそれぞれ対応する。充電器240は、本発明の「充電器」に対応する。
ハイブリッド車両1000は、エンジン2およびモータジェネレータMG2を動力源として走行する。動力分割機構4は、エンジン2とモータジェネレータMG1,MG2とに結合されて、これらの間で動力を分配する。動力分割機構4は、たとえばサンギヤ、キャリアおよびリングギヤの3つの回転軸を有する遊星歯車機構からなり、この3つの回転軸がエンジン2およびモータジェネレータMG1,MG2の回転軸にそれぞれ接続される。なお、モータジェネレータMG1のロータを中空にして、その中心にエンジン2のクランク軸を通すことにより、エンジン2およびモータジェネレータMG1,MG2を動力分割機構4に機械的に接続することができる。また、モータジェネレータMG2の回転軸は、図示されない減速ギヤあるいは差動ギヤによって車輪6に結合される。そして、モータジェネレータMG1は、エンジン2によって駆動される発電機として動作し、かつエンジン2の始動を行ない得る電動機として動作するものとして、ハイブリッド車両1000に組込まれる。モータジェネレータMG2は、車輪6を駆動する電動機としてハイブリッド車両1000に組込まれる。
エンジン2は、ガソリン等の燃料を燃焼させることにより、モータジェネレータMG2と並列的に、あるいはそれのみでハイブリッド車両1000を走行させることができる。
主蓄電装置BAおよび副蓄電装置BB1,BB2の各々は充放電可能な蓄電装置であり、たとえばニッケル水素やリチウムイオン等の二次電池からなる。なお、主蓄電装置BAおよび副蓄電装置BB1,BB2の少なくとも1つに大容量のキャパシタを用いてもよい。
主蓄電装置BAは、コンバータ10へ電力を供給し、また電力回生時にはコンバータ10によって充電される。副蓄電装置BB1,BB2の各々はコンバータ12へ電力を供給し、また電力回生時にはコンバータ12によって充電される。なお、副蓄電装置BB1,BB2は接続部74,76によってコンバータ12に選択的に接続される。
副蓄電装置BB1,BB2の一方(以下、副蓄電装置BBと示す)と主蓄電装置BAとは、たとえば同時使用することによって正極ラインPL3および負極ラインNLに接続される電気負荷(インバータ22およびモータジェネレータMG2)に許容された最大パワーを出力可能であるように、各々の放電可能容量が設定される。これによりエンジン2を使用しないEV(Electric Vehicle)走行において最大パワーの走行が可能である。副蓄電装置BB1,BB2のうち使用中の蓄電装置の蓄電状態が悪化したら、コンバータ12に接続される蓄電装置を交換してさらに走行させればよい。そして副蓄電装置BB1,BB2に蓄積された電力が消費されてしまったら主蓄電装置BAに加えてエンジン2を使用することによって副蓄電装置BB1,BB2を使用しなくとも最大パワーの走行を可能とすることができる。
また、このような構成とすることにより、コンバータ12を複数の副蓄電装置で兼用するので、コンバータの数を副蓄電装置の数ほど増やさなくてもよい。EV走行距離をさらに延ばすには副蓄電装置BB1,BB2に並列に蓄電装置を追加すればよい。すなわち、本実施の形態では副蓄電装置の個数は2個であるが、この数に限定されるものではない。
接続部72は、主蓄電装置BAと、正極ラインPL1および負極ラインNLとの間に設けられている。接続部72は、ECU30から与えられる信号CN1に応じて導通状態(オン)/非導通状態(オフ)が制御される。接続部72がオンすると主蓄電装置BAが正極ラインPL1および負極ラインNLに接続される。一方、接続部72がオフすると主蓄電装置BAが正極ラインPL1および負極ラインNLから切離される。
接続部74は、副蓄電装置BB1と、正極ラインPL2および負極ラインNLとの間に設けられる。接続部74は、信号CN2に応じて導通状態および非導通状態のいずれかの状態となる。これにより、接続部74は、副蓄電装置BB1と正極ラインPL2および負極ラインNLとの電気的接続および遮断を行なう。
接続部76は、副蓄電装置BB2と、正極ラインPL2および負極ラインNLとの間に設けられる。接続部76は、信号CN3に応じて導通状態および非導通状態のいずれかの状態となる。これにより、接続部76は、副蓄電装置BB2と正極ラインPL2および負極ラインNLとの電気的接続および遮断を行なう。
コンバータ10は、正極ラインPL1および負極ラインNLに接続される。コンバータ10は、ECU30からの信号PWC1に基づいて主蓄電装置BAからの電圧を昇圧し、その昇圧した電圧を正極ラインPL3へ出力する。また、コンバータ10は、インバータ20,22から正極ラインPL3を介して供給される回生電力を信号PWC1に基づいて主蓄電装置BAの電圧レベルに降圧し、主蓄電装置BAを充電する。さらに、コンバータ10は、ECU30からシャットダウン信号SD1を受けるとスイッチング動作を停止する。さらに、コンバータ10は、ECU30から上アームオン信号UA1を受けると、コンバータ10に含まれる上アームおよび下アーム(後述)をオン状態およびオフ状態にそれぞれ固定する。
コンバータ12は、正極ラインPL2および負極ラインNLに接続される。そして、コンバータ12は、ECU30からの信号PWC2に基づいて副蓄電装置BBの電圧を昇圧し、その昇圧した電圧を正極ラインPL3へ出力する。また、コンバータ12は、インバータ20,22から正極ラインPL3を介して供給される回生電力を信号PWC2に基づいて副蓄電装置BBの電圧レベルに降圧し、副蓄電装置BBを充電する。さらに、コンバータ12は、ECU30からシャットダウン信号SD2を受けるとスイッチング動作を停止する。さらに、コンバータ12は、ECU30から上アームオン信号UA2を受けると、コンバータ12に含まれる上アームおよび下アーム(後述)をオン状態およびオフ状態にそれぞれ固定する。
コンデンサCは、正極ラインPL3と負極ラインNLとの間に接続され、正極ラインPL3と負極ラインNLとの間の電圧変動を平滑化する。
インバータ20は、モータジェネレータMG1の力行動作時には、ECU30からの信号PWI1に基づいて正極ラインPL3からの直流電圧を三相交流電圧に変換し、その変換した交流電圧をモータジェネレータMG1へ出力する。また、インバータ20は、モータジェネレータMG1の発電時には、信号PWI1に基づいて、エンジン2の動力を用いてモータジェネレータMG1が発電した三相交流電圧を、直流電圧に変換し、その変換した直流電圧を正極ラインPL3へ出力する。
インバータ22は、ECU30からの信号PWI2に基づいて正極ラインPL3からの直流電圧を三相交流電圧に変換し、その変換した交流電圧をモータジェネレータMG2へ出力する。また、インバータ22は、車両の回生制動時、車輪6からの回転力を受けてモータジェネレータMG2が発電した三相交流電圧を信号PWI2に基づいて直流電圧に変換し、その変換した直流電圧を正極ラインPL3へ出力する。
モータジェネレータMG1,MG2の各々は三相交流回転電機であり、たとえば三相交流同期電動発電機からなる。モータジェネレータMG1は、インバータ20によって回生駆動され、エンジン2の動力を用いて発電した三相交流電圧をインバータ20へ出力する。また、モータジェネレータMG1は、エンジン2の始動時にインバータ20によって力行駆動されて、エンジン2をクランキングする。
モータジェネレータMG2はインバータ22によって力行駆動されて、車両を駆動するための駆動力を発生する。また、モータジェネレータMG2は、車両の回生制動時、インバータ22によって回生駆動されて、車輪6から受ける回転力を用いて発電した三相交流電圧をインバータ22へ出力する。
電圧センサ42は、主蓄電装置BAの電圧VAを検出してECU30へ出力する。電流センサ52は、主蓄電装置BAからコンバータ10へ入出力される電流IAを検出してECU30へ出力する。温度センサ62は、主蓄電装置BAの温度TAを検出してECU30へ出力する。
電圧センサ44および46は、副蓄電装置BB1の電圧VB1および副蓄電装置BB2のVB2をそれぞれ検出してECU30へ出力する。電流センサ54および56は、副蓄電装置BB1からコンバータ12へ入出力される電流IB1、および副蓄電装置BB2からコンバータ12へ入出力される電流IB2をそれぞれ検出してECU30へ出力する。温度センサ64および66は、副蓄電装置BB1の温度TB1および副蓄電装置BB2の温度TB2をそれぞれ検出してECU30へ出力する。
電圧センサ48は、コンデンサCの端子間電圧(電圧VH)を検出してECU30へ出力する。
コンバータ14は具体的にはDC/DCコンバータであり、ECU30からの信号PWC3に応じて正極ラインPL1の直流電圧を降圧する。コンバータ14の出力側には正極ラインPL4が接続され、補機16および補機バッテリSBは正極ラインPL4に対して並列接続される。コンバータ14からの出力電圧は補機16および補機バッテリSBに供給され、これにより補機16が動作するとともに補機バッテリSBが充電される。
補機16は、たとえばヘッドライト、時計、オーディオ機器等であるが特にその種類は限定されるものではない。補機バッテリSBは充放電可能な蓄電装置であり、たとえば鉛蓄電池である。補機バッテリSBはコンバータ14からの直流電圧により充電される一方、補機16に駆動電力を供給することにより放電する。また、補機バッテリSBの電圧VDは、ECU30に供給される。これによりECU30が動作する。
充電器240およびインレット250はハイブリッド車両1000の外部の電源により主蓄電装置BA、副蓄電装置BB1,BB2を充電するために設けられる。車両外部の電源(外部電源)から供給された電力はインレット250および充電器240を介して正極ラインPL2および負極ラインNL間に出力される。充電器240はECU30からの信号CHGに応じて動作および停止する。
ECU30は、接続部72,74,76をそれぞれ制御するための信号CN1〜CN3を生成して出力する。さらにECU30はコンバータ10を制御するための信号PWC1,SD1,UA1を生成し、これらの信号のいずれかをコンバータ10へ出力する。また、ECU30はコンバータ12を制御するための信号PWC2,SD2,UA2を生成し、これらの信号のいずれかをコンバータ12へ出力する。
さらに、ECU30はインバータ20,22をそれぞれ駆動するための信号PWI1,PWI2を生成し、その生成した信号PWI1,PWI2をインバータ20,22へそれぞれ出力する。さらにECU30はコンバータ14を制御するための信号PWC3を生成してコンバータ14に出力する。さらにECU30は充電器240を制御するための信号CHGを生成して充電器240に出力する。
表示装置90は、ECU30の制御により各種の情報を表示する。たとえばECU30は、図1に示す車両システムを起動するための指令IGONを受けたときに、主蓄電装置BAおよび副蓄電装置BB1,BB2の充電が完了したことを示す情報、各蓄電装置の残存容量等の情報を表示装置90に表示させる。
ハイブリッド車両1000は、車両外部の電源により主蓄電装置BAおよび副蓄電装置BB1,BB2を充電可能に構成される。各蓄電装置の充電時において、ECU30は接続部72〜76、コンバータ10,12および充電器240を制御する。
図2は、図1に示したコンバータ10,12および接続部72〜76の構成を示す回路図である。
図2を参照して、コンバータ10は、電力用半導体スイッチング素子Q1,Q2と、ダイオードD1,D2と、リアクトルL1と、コンデンサC1とを含む。
本実施の形態において、電力用半導体スイッチング素子(以下、単に「スイッチング素子」とも称する)としては、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)が適用されるものとするが、制御信号によってオン・オフを制御可能であれば任意のスイッチング素子を適用可能である。たとえば、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)あるいはバイポーラトランジスタ等も適用可能である。
スイッチング素子Q1,Q2は、正極ラインPL3と負極ラインNLとの間に直列に接続される。ダイオードD1,D2は、それぞれスイッチング素子Q1,Q2に逆並列に接続される。リアクトルL1の一方端は、スイッチング素子Q1,Q2の接続ノードに接続され、その他方端は、正極ラインPL1に接続される。コンデンサC1は、正極ラインPL1および負極ラインNLに接続される。
コンバータ12は、コンバータ10と同様の構成を有する。コンバータ10の構成において、スイッチング素子Q1,Q2をスイッチング素子Q3,Q4にそれぞれ置き換え、ダイオードD1,D2をダイオードD3,D4にそれぞれ置き換え、リアクトルL1、コンデンサC1および正極ラインPL1をリアクトルL2、コンデンサC2および正極ラインPL2にそれぞれ置き換えた構成がコンバータ12の構成に対応する。
なお、スイッチング素子Q1およびQ3は、コンバータ10および12の上アームに対応し、スイッチング素子Q2およびQ4は、コンバータ10および12の下アームに対応する。
コンバータ10,12は、チョッパ回路から成る。そして、コンバータ10(12)は、ECU30(図1)からの信号PWC1(PWC2)に基づいて、正極ラインPL1(PL2)の電圧をリアクトルL1(L2)を用いて昇圧し、その昇圧した電圧を正極ラインPL3へ出力する。具体的には、スイッチング素子Q1(Q3)および/またはスイッチング素子Q2(Q4)のオン・オフ期間比(デューティ)を制御することによって、主蓄電装置BA、副蓄電装置BBからの出力電圧の昇圧比を制御できる。
一方、コンバータ10(12)は、ECU30(図示せず)からの信号PWC1(PWC2)に基づいて、正極ラインPL3の電圧を降圧し、その降圧した電圧を正極ラインPL1(PL2)へ出力する。具体的には、スイッチング素子Q1(Q3)および/またはスイッチング素子Q2(Q4)のオン・オフ期間比(デューティ)を制御することによって、正極ラインPL3の電圧の降圧比を制御できる。
接続部72は、主蓄電装置BAの正極と正極ラインPL1との間に接続されるシステムメインリレーSRB1と、主蓄電装置BAの負極と負極ラインNLとの間に接続されるシステムメインリレーSRG1と、主蓄電装置BAの負極と負極ラインNLとの間に直列に接続され、かつシステムメインリレーSRG1と並列に設けられるシステムメインリレーSRP1および制限抵抗RAとを含む。システムメインリレーSRB1,SRP1,SRG1はECU30から与えられる信号CN1によって導通状態(オン)/非導通状態(オフ)が制御される。
接続部74,76は上述した接続部72と同様の構成を有する。すなわち、上述の接続部72の構成において主蓄電装置BAを副蓄電装置BB1に置き換え、システムメインリレーSRB1,SRP1,SRG1をシステムメインリレーSRB2,SRP2,SRG2にそれぞれ置き換え、制限抵抗RAを制限抵抗RB1に置き換えた構成が接続部74の構成に対応する。接続部74に含まれる各システムメインリレーは、ECU30からの信号CN2によって導通状態および非導通状態が制御される。
また、上述の接続部72の構成において主蓄電装置BAを副蓄電装置BB2に置き換え、システムメインリレーSRB1,SRP1,SRG1をシステムメインリレーSRB3,SRP3,SRG3にそれぞれ置き換え、制限抵抗RAを制限抵抗RB2に置き換えた構成が接続部76の構成に対応する。接続部76に含まれる各システムメインリレーはECU30からの信号CN3に応じて導通状態および非導通状態が制御される。
主蓄電装置BAおよび副蓄電装置BB1,BB2の充電時において、ECU30はコンバータ10に信号UA1またはSD1を送るとともに、コンバータ12に信号UA2またはSD2を送る。コンバータ10は信号UA1に応じて上アーム(スイッチング素子Q1)をオンするとともに、下アーム(スイッチング素子Q2)をオフする。コンバータ10は信号SD1に応じて上アームおよび下アームをオフする。コンバータ12は信号UA2に応じて上アーム(スイッチング素子Q3)をオンするとともに、下アーム(スイッチング素子Q4)をオフする。コンバータ12は信号SD2に応じて上アームおよび下アームをオフする。
さらにECU30は充電器240に信号CHGを送る。なお、各蓄電装置の充電については後ほど詳細に説明する。
図3は、充電器240の構成および、ハイブリッド車両と外部電源との電気的接続のための構成を詳細に示す図である。
図3を参照して、充電器240は、AC/DC変換回路242と、DC/AC変換回路244と、絶縁トランス246と、整流回路248とを含む。
AC/DC変換回路242は、単相ブリッジ回路から成る。AC/DC変換回路242は、ECU30からの信号CHGに基づいて、交流電力を直流電力に変換する。また、AC/DC変換回路242は、コイルをリアクトルとして用いることにより、電圧を昇圧する昇圧チョッパ回路としても機能する。
DC/AC変換回路244は、単相ブリッジ回路から成る。DC/AC変換回路244は、ECU30からのCHGに基づいて、直流電力を高周波の交流電力に変換して絶縁トランス246へ出力する。
絶縁トランス246は、磁性材から成るコアと、コアに巻回された一次コイルおよび二次コイルとを含む。一次コイルおよび二次コイルは、電気的に絶縁されており、それぞれDC/AC変換回路244および整流回路248に接続される。絶縁トランス246は、DC/AC変換回路244から受ける高周波の交流電力を一次コイルおよび二次コイルの巻数比に応じた電圧レベルに変換して整流回路248へ出力する。整流回路248は、絶縁トランス246から出力される交流電力を直流電力に整流する。
AC/DC変換回路242とDC/AC変換回路244との間の電圧(平滑コンデンサの端子間電圧)は、電圧センサ182により検出され、検出結果を表わす信号がECU30に入力される。また、充電器240の出力電流は、電流センサ184により検出され、検出結果を表わす信号がECU30に入力される。
AC/DC変換回路242と、DC/AC変換回路244と、絶縁トランス246と、整流回路248とは、交流電力を直流電力に変換するための変換器を構成する。
充電器240は、さらに、リレー186を含む。リレー186は、上記変換器と、正極ラインPL2(および負極ラインNL)との電気的接続および遮断が可能に構成される。リレー186はECU30によって制御され、変換器と正極ラインPL2(および負極ラインNL)とを接続したり、その接続を遮断したりする。リレー186は、本発明の「第3の接続部」に対応する。
ECU30は、車両外部の電源402により主蓄電装置BAおよび副蓄電装置BB1,BB2が充電されるとき、充電器240を駆動するための信号CHGを生成して充電器240へ出力する。
なおECU30は、充電器240の制御機能の他、充電器240のフェール検出機能を有する。電圧センサ182により検出される電圧、電流センサ184により検出される電流などがしきい値以上であると、充電器240のフェールが検出される。
インレット250は、たとえばハイブリッド車両の側部に設けられる。インレット250には、ハイブリッド車両と外部の電源402とを連結する充電ケーブル300のコネクタ310が接続される。
ハイブリッド車両と外部の電源402とを連結する充電ケーブル300は、コネクタ310と、プラグ320と、CCID(Charging Circuit Interrupt Device)330とを含む。
充電ケーブル300のコネクタ310は、ハイブリッド車両に設けられたインレット250に接続される。コネクタ310には、スイッチ312が設けられる。充電ケーブル300のコネクタ310が、ハイブリッド車両に設けられたインレット250に接続された状態でスイッチ312が閉じると、充電ケーブル300のコネクタ310が、ハイブリッド車両に設けられたインレット250に接続された状態であることを表わすケーブル接続信号PISWがECU30に入力される。たとえばスイッチ312は、充電ケーブル300のコネクタ310をハイブリッド車両のインレット250に係止する係止金具(図示せず)に連動して開閉する。
充電ケーブル300のプラグ320は、コンセント400に接続される。コンセント400はたとえば家屋に設けられたコンセントである。コンセント400には電源402から交流電力が供給される。
CCID330は、リレー332およびコントロールパイロット回路334を有する。リレー332が開いた状態では、電源402からハイブリッド車両へ電力を供給する経路が遮断される。リレー332が閉じた状態では、電源402からハイブリッド車両に電力が供給可能になる。リレー332の状態は、充電ケーブル300のコネクタ310がハイブリッド車両のインレット250に接続された状態でECU30により制御される。なお、リレー332は、本発明の「第4の接続部」に対応する。
コントロールパイロット回路334は、充電ケーブル300のプラグ320がコンセント400、すなわち外部の電源402に接続され、かつコネクタ310がインレット250に接続された状態において、コントロールパイロット線にパイロット信号(方形波信号)CPLTを送る。コントロールパイロット回路334内に設けられた発振器によって、パイロット信号CPLTは周期的に変化する。
コントロールパイロット回路334は、充電ケーブル300のプラグ320がコンセント400に接続された場合には、コネクタ310がインレット250から外されていても、所定のパイロット信号CPLTを出力し得る。ただし、ECU30は、コネクタ310がインレット250から外された状態で出力されたパイロット信号CPLTを、検出できない。
充電ケーブル300のプラグ320がコンセント400に接続され、かつ充電ケーブル300のコネクタ310がインレット250に接続されると、コントロールパイロット回路334は、予め定められたパルス幅(デューティサイクル)のパイロット信号CPLTを生成する。
パイロット信号CPLTのパルス幅により、供給可能な電流容量がハイブリッド車両に通知される。たとえば、充電ケーブル300の電流容量がハイブリッド車両に通知される。パイロット信号CPLTのパルス幅は、電源402の電圧および電流に依存せずに一定である。
一方、用いられる充電ケーブルの種類が異なれば、パイロット信号CPLTのパルス幅は異なり得る。すなわち、パイロット信号CPLTのパルス幅は、充電ケーブルの種類毎に定められ得る。
本実施の形態においては、充電ケーブル300によりハイブリッド車両と電源402とが連結された状態において、主蓄電装置BA、副蓄電装置BB1,BB2が充電される。電源402の交流電圧VACは、ハイブリッド車両の内部に設けられた電圧センサ188により検出される。検出された電圧VACは、ECU30に送信される。
図2および図3を参照して、コンバータ10,12、充電器240、インレット250は、本発明の「充電装置」を構成する。充電器240およびインレット250は、本発明の「第1の供給回路」を構成し、コンバータ10,12は本発明の「第2の供給回路」を構成する。
図4は、ECU30の構成を示す機能ブロック図である。なお、図4に示した構成はハードウェアおよびソフトウェアのいずれによっても実現可能である。
図4を参照して、ECU30は、充電制御部31と、リレー制御部32と、コンバータ制御部33と、インバータ制御部34とを含む。
充電制御部31は、主蓄電装置BAの残存容量(SOC(State of Charge)とも呼ばれる)SOC1、副蓄電装置BB1,BB2のそれぞれの残存容量SOC2,SOC3を受ける。この残存容量は、たとえば蓄電装置が満充電状態であるときに100%であると定義され、蓄電装置が完全に放電した状態であるときに0%であると定義される。なお、残存容量は、蓄電装置の電圧や充放電電流、蓄電装置の温度などを用いて種々の公知の手法により算出することができるので、ここでは詳細な説明を繰返さない。充電制御部31は、残存容量SOC1,SOC2,SOC3に基づいて信号CHGを出力することにより充電器240を動作および停止させる。また、充電制御部31は、指令IGONに応じて、主蓄電装置BAおよび副蓄電装置BB1,BB2の充電結果を示す情報を表示装置90に表示させる。
リレー制御部32は、充電制御部31の制御処理の結果に基づいて、接続部72,74,76を制御するための信号CN1〜CN3を出力する。
コンバータ制御部33は、電圧センサ42によって検出された電圧VA、電圧センサ48によって検出された電圧VH、および電流センサ52によって検出された電流IAに基づいて、コンバータ10に含まれるスイッチング素子をPWM(Pulse Width Modulation)制御するための信号PWC1を生成する。コンバータ制御部33は、さらに、コンバータ10を停止するためのシャットダウン信号SD1、および、コンバータ10の上アームをオン状態に固定するための上アームオン信号UA1を生成する。
コンバータ制御部33は、同様に、電圧VB1(または電圧VB2)、電圧VH、および電流IB1(または電流IB2)に基づいて、コンバータ12に含まれるスイッチング素子を制御するための信号PWC2を生成する。さらに、コンバータ制御部33は、コンバータ12を停止するためのシャットダウン信号SD2、およびコンバータ12の上アームをオン状態に固定するための上アームオン信号UA2を生成する。
コンバータ制御部33は、さらに、コンバータ14をスイッチング制御するためのPWM信号PWC3を生成する。
インバータ制御部34は、モータジェネレータMG1のトルク指令値TR1、モータ電流MCRT1およびロータ回転角θ1、ならびに電圧VHに基づいて、インバータ20に含まれるスイッチング素子をオン/オフするためのPWM信号を生成し、その生成したPWM信号を信号PWI1としてインバータ20へ出力する。
インバータ制御部34は、モータジェネレータMG2のトルク指令値TR2、モータ電流MCRT2およびロータ回転角θ2、ならびに電圧VHに基づいて、インバータ22に含まれるスイッチング素子をオン・オフするためのPWM信号を生成し、その生成したPWM信号を信号PWI2としてインバータ22へ出力する。
なお、トルク指令値TR1,TR2は、たとえば、アクセル開度やブレーキ踏込量、車両速度などに基づいて、図示されない車両ECUによって算出される。また、モータ電流MCRT1,MCRT2およびロータ回転角θ1,θ2の各々は、図示されないセンサによって検出される。
各蓄電装置の充電時においては、充電制御部31と、リレー制御部32と、コンバータ制御部33とは、処理結果等の情報を相互にやりとりする。
次に、本実施の形態によるシステムメインリレーの制御について詳しく説明する。図5は、システムメインリレーの状態および電圧VHの変化を模式的に示す波形図である。
図5を参照して、システムメインリレーSRBは図2に示すシステムメインリレーSRB1,SRB2,SRB3を総括的に示したものである。同様に、システムメインリレーSRGは、システムメインリレーSRG1〜SRG3を総括的に示したものであり、システムメインリレーSRPはシステムメインリレーSRP1〜SRP3を総括的に示したものである。
まず、蓄電装置(BA,BB1,BB2)を対応するコンバータ(10,12)に接続するときの接続部の動作(ECU30による接続部の接続処理)について説明する。時刻t1においてシステムメインリレーSRBがオフ状態からオン状態となる。次に時刻t2においてシステムメインリレーSRPがオン状態となる。
時刻t2以前では電圧VHは0である。このため、蓄電装置が対応する電力線(正極ラインおよび負極ライン)に接続されると、蓄電装置の電圧(VA,VB1,VB2)と電圧VHとの差が大きいため電力線に大電流が流れる可能性がある。これによりシステムメインリレーが溶着するおそれがある。このため電力線に流れる電流を制限する必要がある。
したがって、蓄電装置の負極側ではシステムメインリレーSRGより先にシステムメインリレーSRPがオンする。システムメインリレーSRPがオンしている間、制限抵抗によって、蓄電装置からの出力電流が制限される。このため、電圧VHは徐々に上昇する。電圧VHが上昇して蓄電装置の電圧とほぼ等しくなるとシステムメインリレーSRGがオンし、その後にシステムメインリレーSRPがオフする(時刻t3)。時刻t2から時刻t3までの期間はコンデンサCに電荷を蓄積するための時間であるので、この期間をプリチャージ期間とも称することにする。システムメインリレーSRPがオフすると接続処理が完了する(時刻t4)。
次に、蓄電装置(BA,BB1,BB2)と対応するコンバータ(10,12)との接続を遮断するときの接続部の動作(ECU30による接続部の遮断処理)について説明する。なお、遮断処理は時刻t5から始まるものとする。
時刻t5においてはシステムメインリレーSRB,SRGがオンした状態である。時刻t6において、システムメインリレーSRGがオフ状態となる。その後、コンデンサCをディスチャージするための処理が行なわれる。
コンデンサCに蓄積された電荷は、モータジェネレータMG1および/またはMG2によって放出される。このときに、モータジェネレータMG1および/またはMG2はトルクを発生しないように制御される。このときに実行される放電制御の一例を説明する。モータジェネレータMG1,MG2のロータ回転角(θ1,θ2)に基づいて、インバータ制御部34が放電電流のベクトル方向を決定する。すなわち、インバータ制御部34は、d軸(モータジェネレータのロータが形成する磁界の向き)と平行な方向に放電電流のベクトルが向くようにインバータ20,22を制御する。このように放電を制御することによってq軸(トルクが発生するベクトルの向き)にトルクが発生しないようにインバータ20,22を制御する。なお、この放電制御は一例であってコンデンサCに蓄積された電荷を放出するための制御であれば他の放電制御を採用することも可能である。
時刻t7において電圧VHが0になるとシステムメインリレーSRBがオフする。これにより遮断処理が終了する。
なお、図5には示していないが、システムメインリレーの接続および遮断に加えてシステムメインリレーの溶着判定を行なってもよい。図5は、各システムメインリレーが正常であるときの電圧VHの変化を示しているが、システムメインリレーのいずれかが溶着した場合には、電圧VHの変化が図5に示すVHの挙動と異なる。これによって各システムメインリレーの溶着を判定することができる。
たとえば時刻t1以前には、システムメインリレーSRP,SRG(またはシステムメインリレーSRB,SRP)の溶着判定が行なわれる。また、時刻t1〜t4の期間においてシステムメインリレーSRPの溶着判定が行なわれる。また、時刻t5〜t7の期間においてシステムメインリレーSRGの溶着判定が行なわれる。
続いて、本実施の形態に係る蓄電装置の充電制御について説明する。図6は、本実施の形態による蓄電装置の充電処理を説明するフローチャートである。なお、このフローチャートに示す処理は、所定の条件の成立時(たとえば、充電ケーブル300によって電源402とハイブリッド車両とが接続されたとき)にECU30により実行される。
図6を参照して、まず主蓄電装置BAを充電するための処理が実行される(ステップS1)。次に副蓄電装置BB1を充電するための処理が行なわれる(ステップS2)。続いて、充電対象の副蓄電装置の切換えが必要か否かの判定が実行される(ステップS3)。
たとえば副蓄電装置BB1の残存容量(SOC2)が所定値(たとえば100%)に達していない場合、ECU30は、充電対象の副蓄電装置の切換えが不要と判定する。この場合(ステップS3においてNO)、処理はステップS2に戻る。したがって、副蓄電装置BB1の充電が継続される。一方、副蓄電装置BB1の残存容量(SOC2)が所定値(たとえば100%)に達していない場合、ECU30は、充電対象の副蓄電装置の切換えが必要と判定する。この場合(ステップS3においてYES)、処理はステップS4に進む。
ステップS4において、ECU30は、電源402から正極ラインPL2への電源供給を停止する。具体的には、ECU30は、充電器240を停止させる。
次にステップS5において、ECU30は、コンバータ10の上アームをオフするために、信号SD1をコンバータ10に送信する。続いてステップS6において、ECU30は、コンバータ12の上アームをオフするために、信号SD2をコンバータ12に送信する。
続いてステップS7において、ECU30は、副蓄電装置BB1,BB2側のシステムメインリレー(SMR)を切換えるための処理を実行する。具体的には、ECU30(リレー制御部32)は、接続部74に対する遮断処理(図5参照)を実行し、その後に接続部76に対する接続処理(図5参照)を実行する。
続いて、ステップS8において、ECU30は、充電器240を動作させることにより副蓄電装置BB2を充電する。そして、副蓄電装置BB1,BB2の充電が終了すると、主蓄電装置BAを再度充電する(ステップS9)。ステップS9の処理が終了すると、全体の処理が終了する。なお、副蓄電装置BB1,BB2を充電する順序は図6に示したように限定されるものではない。
ステップS1では、主蓄電装置BAが予備的に充電される。ステップS1の処理は、副蓄電装置BB1,BB2の充電に先立って、主蓄電装置BAにある程度の電力を蓄積するためのものである。副蓄電装置BB1,BB2が充電される間に、主蓄電装置BAに蓄積された電力が補機等によって消費される。このためステップS9では、主蓄電装置BAが再び充電される。
また、本実施の形態では、充電対象の副蓄電装置を切換えるために、副蓄電装置BB1,BB2のうち先に充電された副蓄電装置に対応する接続部(以下では接続部74とする)を一旦オフする必要がある。接続部74を構成するシステムメインリレーに電流が流れたまま、そのシステムメインリレーをオフする(開く)場合、システムメインリレーの電極間にアーク電流が生じる可能性がある。このアーク電流により、電極間の溶着が生じるおそれがある。そこで、接続部74をオフするに先立って、接続部74に電流が流れることを防ぐための処理が実行される(ステップS4〜S6)。
まず、ステップS4において、電源402から正極ラインPL2への電源供給が停止される。これにより、正極ラインPL2から接続部74を介して副蓄電装置BB1に電流が流れることを回避できる。
次に、ステップS5において、コンバータ10の上アームがオフされる。副蓄電装置BB1の充電により正極ラインPL2の電圧が正極ラインPL3の電圧よりも高くなった場合、副蓄電装置BB1、接続部74、正極ラインPL2、ダイオードD3、および正極ラインPL3の順に電流が流れる可能性を考慮する必要がある。しかし、コンバータ10の上アームがオフされることにより、このような電流が生じることを防ぐことができる。
続いて、ステップS6において、コンバータ12の上アームがオフされる。正極ラインPL1の電圧が正極ラインPL3の電圧よりも高い場合には、正極ラインPL1からダイオードD1を介して正極ラインPL3に電流が流れる可能性を考慮する必要がある。コンバータ12の上アームがオンしている場合、正極ラインPL3からコンバータ12の上アームを介して接続部74に電流が流れる可能性がある。しかし、コンバータ12の上アームがオフされることにより、このような電流が流れることを防ぐことができる。
ステップS5,S6の処理を実行することで、主蓄電装置BAと副蓄電装置BB1との間に電流が流れること(電荷の移動)を回避できる。上記のステップS4〜S6の処理を実行することにより、接続部74をオフする時点において接続部74に電流が流れることを防ぐことが可能になる。したがって接続部74のオフ時にシステムメインリレーにアーク電流を発生させることを回避できる。
なお、上記ステップS4〜S6の処理の順序を入れ替えてもよい。たとえば、まずコンバータ10の上アームをオフし、次に、コンバータ12の上アームをオフし、続いて充電器240を停止してもよい。また、コンバータ12の上アームをオフし、次にコンバータ10の上アームをオフしてもよい。
また、コンバータ10,12の上アームは副蓄電装置の切換時よりも以前にオフしていてもよい。ただし、本実施の形態では副蓄電装置の切換時に、ECU30がコンバータ10,12の上アームをオフするための信号(SD1,SD2)を出力する。これにより、充電対象の副蓄電装置を切換える際に、コンバータ10,12の上アームをより確実にオフすることができる。
図7は、図6のフローチャートに示した処理に対応するタイミングチャートである。図7を参照して、時刻t11において主蓄電装置BAに対応するシステムメインリレー(SMR)がオフ状態からオン状態になる。なお図7においては、図5に示した接続処理をシステムメインリレー(SMR)の波形のオフからオンへの遷移として表わし、図5に示した遮断処理をシステムメインリレーの波形におけるオンからオフへの遷移で表わすものとする。
時刻t11において主蓄電装置BA側のシステムメインリレーがオンすることによって、主蓄電装置BAが正極ラインPL1および負極ラインNLに接続される。一方、副蓄電装置BB1,BB2のシステムメインリレーはいずれもオフである。これにより、主蓄電装置BAのみが充電される。この結果、主蓄電装置BAの残存容量が初期値Aから所定値Bまで上昇する。SOCの値が所定値Bに達すると、ECU30は、主蓄電装置BAの充電が終了したと判断する。
時刻t12において副蓄電装置BB1側のシステムメインリレーがオンする。これにより、副蓄電装置BB1の充電が開始される。後述するように、主蓄電装置BAの充電完了後には、充電器240からの電力が主蓄電装置BAに供給されないようコンバータ10,12が制御される。副蓄電装置BB1の充電時に主蓄電装置BAと副蓄電装置BB1とが導通すると、これらの間に短絡電流が流れる可能性がある。コンバータ10,12を停止することによって、このような問題を防ぐことができる。また、副蓄電装置BB1の充電時に副蓄電装置BB1,BB2が導通すると、これらの間に短絡電流が流れる可能性がある。副蓄電装置BB1側のシステムメインリレーのオン時には、副蓄電装置BB2側のシステムメインリレーがオフ状態となる。したがって、副蓄電装置BB1,BB2間で短絡電流が流れることを回避できる。
時刻t13において副蓄電装置BB1の充電が完了する。これにより副蓄電装置BB1側のシステムメインリレーがオフする。続いて、時刻t14において副蓄電装置BB2側のシステムメインリレーがオンとなり副蓄電装置BB2の充電が開始される。このときにも副蓄電装置BB1,BB2間で短絡電流が流れることを回避できる。時刻t15において副蓄電装置BB2の充電が完了すると、副蓄電装置BB2側のシステムメインリレーがオフする。
このように副蓄電装置BB1側のシステムメインリレー(接続部74)のオン時には副蓄電装置BB2側のシステムメインリレー(接続部76)がオフし、副蓄電装置BB2側のシステムメインリレー(接続部76)のオン時には副蓄電装置BB1側のシステムメインリレー(接続部74)がオフする。すなわち接続部74,76(第2の接続部)は、副蓄電装置BB1,BB2のいずれか一方を正極ラインPL2に選択的に接続可能である。
ここで、副蓄電装置BB1,BB2を充電する期間、すなわち時刻t12〜t15の期間において、補機16の動作が継続される場合がある。たとえば補機16が時計である場合、常時動作させるために補機16への電力の供給が必要となる。さらに図1に示したように、補機バッテリSBに蓄積された電力(電圧VD)はECU30に供給される。副蓄電装置BB1,BB2を充電する間、ECU30が充電器240を制御しなければならない。したがって、この期間にも補機バッテリSBからECU30に電力が供給される。副蓄電装置BB1,BB2を充電する間に主蓄電装置BA側のシステムメインリレーをオフした場合、補機16およびECU30の電力消費によって補機バッテリSBが上がる(いわゆるバッテリ上がりが生じる)可能性がある。
この問題を防ぐために、本実施の形態では、副蓄電装置BB1,BB2が充電される間、ECU30は、主蓄電装置BA側のシステムメインリレー(接続部72)をオン状態に保つとともに、コンバータ14による電圧変換動作を継続する。これにより、主蓄電装置BAに蓄積された電力が補機16およびECU30によって消費されるので、主蓄電装置BAの残存容量は所定値Bから低下する。したがって、時刻t15において、主蓄電装置BAの再充電が開始される。再充電によって、主蓄電装置BAの残存容量は所定値Bに回復する。主蓄電装置BAの残存容量が所定値Bに達すると主蓄電装置BA側のシステムメインリレーがオフする(時刻t16)。
すなわち、時刻t11〜t12における主蓄電装置BAの充電は、副蓄電装置BB1,BB2を充電する間における補機16およびECU30の駆動電力を確保するための充電である。時刻t11〜t12における主蓄電装置BAの充電は、図6のステップS1の処理に対応する。
時刻t12〜t13における副蓄電装置BB1の充電は、図6のステップS2,S3の処理に対応する。時刻t14〜t15における副蓄電装置BB2の充電は、図6のステップS8の処理に対応する。
時刻t15〜t16における主蓄電装置BAの充電は、副蓄電装置BB1,BB2の充電の間に消費された電力を補填するための充電である。時刻t15〜t16における主蓄電装置BAの充電は、図6のステップS9の処理に対応する。
このように、本実施の形態では、副蓄電装置(副蓄電装置BB1,BB2)の充電中においても主蓄電装置(主蓄電装置BA)のシステムメインリレー(接続部72)をオン状態に保つとともに、コンバータ14による電圧変換動作を継続させる。これによって、副蓄電装置の充電期間に補機(ECUも含む)の動作を継続することができるとともに、補機バッテリSBが上がることを回避することができる。仮に、補機バッテリが上がったためにECU30が停止してしまうと、副蓄電装置BB1,BB2の充電が不可能となるばかりでなく車両システムの制御にも影響が生じることが予想される。本実施の形態によれば、このような問題を回避することができる。
図8は、図6および図7に示す蓄電装置の充電処理をより詳細に説明するタイミングチャートである。
図8を参照して、時刻t11〜t16の期間は、図7に示した時刻t11〜t16の期間に対応する。また、図8においては、図7と同様に、図5に示した接続処理をシステムメインリレー(SMR)の波形のオフからオンへの遷移として表わし、図5に示した遮断処理をシステムメインリレーの波形におけるオンからオフへの遷移で表わすものとする。
時刻t11において、ECU30は信号CN1を接続部72に送信して、主蓄電装置BA側のシステムメインリレー(SMR)をオフ状態からオン状態にする。時刻t21において、ECU30は、パイロット信号CPLTの電位を変化させる。これによりコントロールパイロット回路334はCCID330に設けられたリレー332をオンする。時刻t22において、ECU30は、コンバータ(CNV)10に信号UA1を送信して、コンバータ10の上アームをオン状態に固定する。さらに、時刻t23においてECU30は信号CHGを充電器240に送信して、充電器240の動作を開始させる(充電器240をオンする)。これにより、主蓄電装置BAの充電が開始される。
ここで、図2を参照して、主蓄電装置BAが充電される場合、電源402、充電ケーブル300および充電器240を介して正極ラインPL2に電力が供給される。正極ラインPL2に供給された電力は、リアクトルL2、ダイオードD3、スイッチング素子Q1(上アーム)、リアクトルL1、正極ラインPL1および接続部72を介して主蓄電装置BAに供給される。
ECU30(充電制御部31)は、主蓄電装置BAの残存容量(SOC1)を検出する。時刻t24において主蓄電装置BAの残存容量が所定値Bに達すると、ECU30は充電器240を停止する(オフする)。そして、ECU30はコンバータ10に信号SD1を送り、コンバータ10を停止する。したがって、時刻t25において、コンバータ10の上アームはオン状態からオフ状態になる。
コンバータ10,12は時刻t25において停止している。その後、コンデンサCのディスチャージ(図中、DCと示す)のため、ECU30は、コンバータ12の下アームを所定期間動作させる。その後、ECU30は、コンバータ12に信号SD2を送信してコンバータ12を停止させる。
次に、時刻t12において、ECU30は信号CN2を接続部74に送信して、副蓄電装置BB1側のシステムメインリレーをオンさせる。時刻t12においても、主蓄電装置BA側のシステムメインリレーはオン状態のままである。したがって、補機16およびECU30の駆動に必要な電力を主蓄電装置BA(およびコンバータ14)により供給することができる。副蓄電装置BB1側のシステムメインリレーがオンした後に、ECU30は充電器240を動作させる(充電器240をオンさせる)。これにより副蓄電装置BB1が充電される。
副蓄電装置BB1の充電時には、コンバータ10が停止しているので、主蓄電装置BAには電源402からの電力は供給されない。副蓄電装置BB1の残存容量(SOC2)が所定値に達すると、ECU30は、充電器240を停止させる(オフする)。その後、コンバータ12によって、コンデンサCのディスチャージが行なわれる。
コンデンサCのディスチャージの終了後、ECU30は、コンバータ10に信号SD1を送る。次にECU30はコンバータ12に信号SD2を送る。これによって、副蓄電装置BB1側のシステムメインリレーをオフする前に、コンバータ10,12の各々の上アームを確実に停止させることができる。ECU30は、コンバータ10,12の各々の上アームを停止させるための処理を実行した後に、副蓄電装置BB1側のシステムメインリレーをオフする(時刻t13)。
続いて時刻t14において、ECU30は信号CN3を接続部76に送信して、副蓄電装置BB2側のシステムメインリレーをオンさせる。時刻t14においても、主蓄電装置BA側のシステムメインリレーはオン状態のままである。したがって、補機16およびECU30の駆動に必要な電力を主蓄電装置BA(およびコンバータ14)により供給することができる。
副蓄電装置BB2側のシステムメインリレーがオンした後に、ECU30は充電器240を動作させる(充電器240をオンさせる)。これにより副蓄電装置BB2が充電される。副蓄電装置BB2の残存容量(SOC3)が所定値に達すると、ECU30は、充電器240を停止させる(オフする)。その後、コンバータ12によって、コンデンサCのディスチャージが行なわれる。コンデンサCのディスチャージの終了後、ECU30は、副蓄電装置BB2側のシステムメインリレーをオフする(時刻t15)。
その後、ECU30は、コンバータ10に信号UA1を送信して、コンバータ10の上アームをオンする。さらにECU30は、充電器240に信号CHGを送り、充電器240を動作させる(オンする)。これによって、時刻t22〜t25の期間と同様に、主蓄電装置BAが充電される。主蓄電装置BAの残存容量(SOC1)が所定値Bに達すると、ECU30は充電器240を停止させる(オフする)。次に、ECU30は、コンバータ10に信号SD1を送信してコンバータ10の上アームをオフする。その後、ECU30は、パイロット信号CPLTの電位を変化させる。これによりコントロールパイロット回路334は、CCID330に設けられたリレー332をオフする。時刻t16においてECU30は、主蓄電装置BA側のシステムメインリレーをオフする。
以上のように本実施の形態によれば、充電対象の副蓄電装置を切換えるために、最初に充電された副蓄電装置(BB1)に対応する接続部(74)を一旦オフする。接続部(74)をオフするに先立って、接続部(74)に電流が流れることを防ぐための処理が実行される(ステップS4〜S6)。まず、ステップS4において、ECU30は、充電器240を停止させる。次に、ECU30は、ステップS5において、コンバータ10の上アームをオフする。続いて、ECU30は、ステップS6において、コンバータ12の上アームをオフする。すなわちECU30は、第1の供給回路(充電器240)および第2の供給回路(コンバータ10,12)が電力供給を停止した状態となるように第1および第2の供給回路を制御する。そしてECU30は、第1および第2の供給回路が電力供給を停止した状態において、充電対象の蓄電装置が正極ラインPL2に接続されるように接続部(74,76)を制御する。すなわちECU30は、まず接続部74をオフし、次に接続部76をオンする。
上記処理が実行されることにより、接続部(74)のシステムメインリレーが溶着するのを防ぐことができる。これにより、充電対象の副蓄電装置を確実に切換えることができるので、複数の副蓄電装置が短絡することを回避できる。したがって、これらの副蓄電装置間に短絡電流が流れることを回避しつつ各副蓄電装置を充電できる。
また、本実施の形態によれば、主蓄電装置BAの充電時(コンバータ10の上アームのオン時)には接続部74,76はオフ状態である。さらに、副蓄電装置BB1,BB2の充電時には、コンバータ10の上アームはオフ状態である。これによって主蓄電装置BAと副蓄電装置BB1(あるいはBB2)が短絡することを回避できる。したがって主蓄電装置BAと副蓄電装置BB1(あるいはBB2)との短絡を回避しつつ、主蓄電装置BA,副蓄電装置BB1,BB2を充電できる。
さらに本実施の形態によれば、副蓄電装置の充電時において、主蓄電装置BAに対応して設けられた接続部72を導通状態に設定するとともにコンバータ14による電圧変換動作を継続させる。これにより、副蓄電装置の充電中に補機バッテリのバッテリ上がりが生じることを防ぐことができる。
なお、上記説明では、充電対象の副蓄電装置の切換時に、充電器およびコンバータ10,12の上アームを停止するものとしたが、これらの処理を充電対象の蓄電装置を切換えるたびに実行してもよい。
また、上記説明では、電源402から正極ラインPL2への電力供給を停止するために充電器240の動作(交流電力を直流電力に変換する変換器の動作)を停止するものとした。ただし、電源402から正極ラインPL2への電力供給を停止するために、ECU30は、充電器240に設けられたリレー186をオフしてもよいし、CCID330に設けられたリレー332をオフしてもよい。さらに、ECU30は、変換器の動作を停止させるとともにリレー186および/またはリレー332をオフしてもよい。すなわち電源402から正極ラインPL2への電力供給を停止するための方法は特に限定されるものではない。
また、上記においては、動力分割機構4によりエンジン2の動力を分割して車輪6とモータジェネレータMG1とに伝達可能なシリーズ/パラレル型のハイブリッド車両について説明したが、本発明は、その他の形式のハイブリッド自動車にも適用可能である。たとえば、モータジェネレータMG1を駆動するためにのみエンジン2を用い、モータジェネレータMG2でのみ車両の駆動力を発生する、いわゆるシリーズ型のハイブリッド車両や、エンジン2が生成した運動エネルギーのうち回生エネルギーのみが電気エネルギーとして回収されるハイブリッド車両、エンジンを主動力として必要に応じてモータがアシストするモータアシスト型のハイブリッド車両などにも本発明は適用可能である。
また、本発明は、エンジン2を備えずに電力のみで走行する電気自動車や、電源として蓄電装置に加えて燃料電池をさらに備える燃料電池車にも適用可能である。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 エンジン、4 動力分割機構、6 車輪、10,12,14 コンバータ、16 補機、20,22 インバータ、31 充電制御部、32 リレー制御部、33 コンバータ制御部、34 インバータ制御部、42,44,46,48 電圧センサ、52,54,56 電流センサ、62,64,66 温度センサ、72,74,76 接続部、90 表示装置、182,188 電圧センサ、184 電流センサ、186 リレー、240 充電器、242 AC/DC変換回路、244 DC/AC変換回路、246 絶縁トランス、248 整流回路、250 インレット、300 充電ケーブル、310 コネクタ、312 スイッチ、320 プラグ、330 CCID、332 リレー、334 コントロールパイロット回路、400 コンセント、402 電源、1000 ハイブリッド車両、BA 主蓄電装置、BB1,BB2 副蓄電装置、C,C1,C2 コンデンサ、D1〜D4 ダイオード、L1,L2 リアクトル、MG1,MG2 モータジェネレータ、NL 負極ライン、PL1〜PL4 正極ライン、Q1〜Q4 スイッチング素子、RA,RB1,RB2 制限抵抗、SB 補機バッテリ、SRB1,SRP1,SRG1,SRB2,SRP2,SRG2,SRB3,SRP3,SRG3 システムメインリレー。