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JP5209358B2 - ヤゲン軌跡設定方法及び眼鏡レンズ加工装置 - Google Patents

ヤゲン軌跡設定方法及び眼鏡レンズ加工装置 Download PDF

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JP5209358B2 JP2008094102A JP2008094102A JP5209358B2 JP 5209358 B2 JP5209358 B2 JP 5209358B2 JP 2008094102 A JP2008094102 A JP 2008094102A JP 2008094102 A JP2008094102 A JP 2008094102A JP 5209358 B2 JP5209358 B2 JP 5209358B2
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Description

本発明は、レンズ周縁をヤゲン加工具により加工するときのヤゲン軌跡を設定するヤゲン軌跡設定方法及び眼鏡レンズの周縁にヤゲン加工する眼鏡レンズ加工装置に関する。
眼鏡レンズの周縁に形成れるヤゲンを設定する方法として、レンズの前面カーブに沿わせる方法(前面倣い)、レンズのコバ厚を所定の比率で分割する方法のようにレンズ形状に相応する方法が一般的に使用されている。また、レンズのコバ端面に形成されるヤゲン頂点が描くヤゲン軌跡をチルト調整可能にしたものが知られている(例えば、特許文献1,2,3参照)。
特開平11−70451号公報 特開2001−287144号公報 特開2006−142473号公報
ところで、近年においては、デザインの多様化により湾曲の度合いが強い高カーブフレームの要望が多くなってきている。しかし、従来のヤゲン設定方法は、この高カーブフレームに対して必ずしも適していなかった。すなわち、従来のヤゲン設定方法はフレームの反り(レンズ枠の傾斜)を考慮していなかったため、レンズ前面側のヤゲン斜面又はレンズ後面側のヤゲン斜面が大きく見えてしまい、外観上の見栄えが悪くなってしまう。また、上記特許文献1等で記載されたヤゲン軌跡のチルト調整方法は、主にレンズ枠の前側又は後側からレンズのコバがはみ出る部分を調整することを目的としていため、高カーブフレームの反りを考慮した見栄えの良いヤゲンを適切に設定することができず、手間も掛かっていた。
本発明は、高カーブフレームのレンズ枠に眼鏡レンズを枠入れした際に、見栄えの良いヤゲンを容易に設定できるヤゲン軌跡設定方法及び眼鏡レンズ加工装置を提供することを技術課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とする。
(1) 高カーブの眼鏡フレームに適合するように設定された第1ヤゲン軌跡のカーブを保持したまま前記第1ヤゲン軌跡が持つヤゲンカーブを傾斜させた第2ヤゲン軌跡を設定するヤゲン軌跡設定方法であって前記眼鏡フレームを正面方向から見た時に鼻側の所期する玉型動径角でのレンズ前面側のヤゲン斜面の幅Wnfが所定の条件を満たすときの、レンズ前面のコバ位置とレンズ後面のコバ位置との間であるコバ方向における鼻側ヤゲン位置を設定する鼻側ヤゲン位置設定ステップと、耳側の所期する玉型動径角での前記コバ方向における耳側ヤゲン位置であって、前記鼻側ヤゲン位置のレンズ前面のコバ位置からの距離よりも大きく、耳側のレンズ前面のコバ位置からレンズ後面側にシフトさせた耳側ヤゲン位置を所定の設定方法に従って設定する耳側ヤゲン位置設定ステップと、前記第1ヤゲン軌跡のカーブを保持したまま前記鼻側ヤゲン位置及び前記耳側ヤゲン位置を通るように前記第1ヤゲン軌跡のヤゲンカーブを傾斜させた第2ヤゲン軌跡を演算する第2ヤゲン軌跡演算ステップと、を有することを特徴とする。
(2) (1)のヤゲン軌跡設定方法において、前記鼻側ヤゲン位置設定ステップは、ヤゲン前面の斜面の幅Wnfが所定量となるか、眼鏡フレームを正面方向から見た時にヤゲン前面の斜面の幅Wnfがレンズ後面側のヤゲン斜面の幅Wnrより小さくなるか、又はヤゲン前面の斜面の幅Wnfとヤゲン後面の斜面の幅Wnrとが略一致するときの鼻側ヤゲン位置を求めるステップであることを特徴とする。
(3) (1)又は(2)のヤゲン軌跡設定方法において、前記眼鏡フレームの反り情報を入力する反り情報入力ステップを有し、前記鼻側ヤゲン位置設定ステップは、入力された前記眼鏡フレームの反り情報に基づいて眼鏡フレームを正面方向から見た時のヤゲン前面の斜面の前記幅Wnfを得ることを特徴とする。
(4) レンズチャック軸に保持された眼鏡レンズの周縁をヤゲン加工具によりヤゲン加工する眼鏡レンズ加工装置において、高カーブの眼鏡フレームのフレームカーブ又はレンズ前面に沿ったカーブと略一致するヤゲンカーブを得て高カーブの眼鏡フレームに適合する第1ヤゲン軌跡を設定する第1ヤゲン軌跡設定手段と、前記眼鏡フレームを正面方向から見た時に鼻側の所期する玉型動径角でのレンズ前面側のヤゲン斜面の幅Wnfが所定の条件を満たすときの、レンズ前面のコバ位置とレンズ後面のコバ位置との間であるコバ方向における鼻側ヤゲン位置を設定する鼻側ヤゲン位置設定手段と、耳側の所期する玉型動径角での前記コバ方向における耳側ヤゲン位置であって、前記鼻側ヤゲン位置のレンズ前面のコバ位置からの距離よりも大きく、耳側のレンズ前面のコバ位置からレンズ後面側にシフトさせた耳側ヤゲン位置を所定の設定方法に従って設定する耳側ヤゲン位置設定手段と、前記第1ヤゲン軌跡のカーブを保持したまま前記鼻側ヤゲン位置及び前記耳側ヤゲン位置を通るように前記第1ヤゲン軌跡のヤゲンカーブを傾斜させた第2ヤゲン軌跡を演算する第2ヤゲン軌跡演算手段と、該第2ヤゲン軌跡演算手段により演算された第2ヤゲン軌跡に基づいてヤゲン加工具によりレンズ周縁をヤゲン加工する加工制御手段と、を備えることを特徴とする。
(5) (4)の眼鏡レンズ加工装置において、高カーブの眼鏡フレーム用の高カーブ加工モードを選択する加工モード選択手段を有し、高カーブ加工モードが選択されたときに前記第1ヤゲン軌跡設定手段、前記鼻側ヤゲン位置設定手段、前記耳側ヤゲン位置設定手段及び前記第2ヤゲン軌跡演算手段が実行されることを特徴とする。
(6) (4)又は(5)の眼鏡レンズ加工装置において、前記眼鏡フレームの反り情報を入力する反り情報入力手段を有し、前記鼻側ヤゲン位置設定手段は、入力された前記眼鏡フレームの反り情報に基づいて眼鏡フレームを正面方向から見た時のヤゲン前面の斜面の前記幅Wnfを得ることを特徴とする。
本発明によれば、高カーブフレームのレンズ枠に眼鏡レンズを枠入れした際に、見栄えの良いヤゲンを容易に設定して加工できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る眼鏡レンズ周縁加工装置の加工部の概略構成図である。
加工装置本体1のベース170上にはキャリッジ部100が搭載され、キャリッジ101が持つレンズチャック軸102L,102Rに挟持された眼鏡レンズLEの周縁は、砥石スピンドル(砥石回転軸)161aに同軸に取り付けられたレンズ周縁加工具としての砥石群168に圧接されて加工される。砥石群168は、ガラス用粗砥石162、高カーブのレンズにヤゲンを形成するヤゲン斜面を有する高カーブヤゲン仕上げ用砥石163、低カーブのレンズにヤゲンを形成するV溝(ヤゲン溝)VG及び平坦加工面を持つ仕上げ用砥石164、鏡面仕上げ用砥石165、プラスチック用粗砥石166から構成される。砥石スピンドル161aは、モータ160により回転される。
キャリッジ101の左腕101Lにレンズチャック軸102Lが、右腕101Rにレンズチャック軸102Rが、それぞれ回転可能に同軸に保持されている。レンズチャック軸102Rは、右腕101Rに取り付けられたモータ110によりレンズチャック軸102L側に移動され、レンズLEが2つのレンズチャック軸102R,102Lにより保持される。また、2つのレンズチャック軸102R,102Lは、左腕101Lに取り付けられたモータ120により、ギヤ等の回転伝達機構を介して同期して回転される。これらによりレンズ回転手段が構成される。
キャリッジ101は、レンズチャック軸102R,102L及び砥石スピンドル161aと平行に延びるシャフト103,104に沿って移動可能なX軸移動支基140に搭載されている。支基140の後部には、シャフト103と平行に延びる図示なきボールネジが取り付けられており、ボールネジはX軸移動用モータ145の回転軸に取り付けられている。モータ145の回転により、支基140と共にキャリッジ101がX軸方向(レンズチャック軸の軸方向)に直線移動される。これらによりX軸方向移動手段が構成される。モータ145の回転軸には、キャリッジ101のX軸方向の移動を検出する検出器であるエンコーダ146が備えられている。
また、支基140には、Y軸方向(レンズチャック軸102R,102Lと砥石スピンドル161aの軸間距離が変動される方向)に延びるシャフト156,157が固定されている。キャリッジ101はシャフト156,157に沿ってY軸方向に移動可能に支基140に搭載されている。支基140にはY軸移動用モータ150が固定されている。モータ150の回転はY軸方向に延びるボールネジ155に伝達され、ボールネジ155の回転によりキャリッジ101はY軸方向に移動される。これらにより、Y軸方向移動手段が構成される。モータ150の回転軸には、キャリッジ101のY軸方向の移動を検出する検出器であるエンコーダ158が備えられている。
図1において、装置本体の手前側に面取り機構部200が配置されている。面取り機構部200は、周知のものが使用されるため、説明は省略する(例えば、特開2006−239782号公報を参照)。
図1において、キャリッジ101の上方には、レンズコバ位置測定部(レンズコバ位置検知手段)300F、300Rが設けられている。図2はレンズ前面のレンズコバ位置を測定する測定部300Fの概略構成図である。図1のベース170上に固設された支基ブロック300aに取付支基301Fが固定され、取付支基301Fに固定されたレール302F上をスライダー303Fが摺動可能に取付けられている。スライダー303Fにはスライドベース310Fが固定され、スライドベース310Fには測定子アーム304Fが固定されている。測定子アーム304Fの先端部にL型のハンド305Fが固定され、ハンド305Fの先端に測定子306Fが固定されている。測定子306FはレンズLEの前側屈折面に接触される。
スライドベース310Fの下端部にはラック311Fが固定されている。ラック311Fは取付支基301F側に固定されたエンコーダ313Fのピニオン312Fと噛み合っている。また、モータ316Fの回転は、ギヤ315F、アイドルギヤ314F、ピニオン312Fを介してラック311Fに伝えられ、スライドベース310FがX軸方向に移動される。レンズコバ位置測定中、モータ316Fは常に一定の力で測定子306FをレンズLEに押し当てている。モータ316Fによる測定子306Fのレンズ屈折面に対する押し当て力は、レンズ屈折面にキズが付かないように、軽い力で付与されている。測定子306Fのレンズ屈折面に対する押し当て力を与える手段としては、バネ等の周知の圧力付与手段とすることもできる。エンコーダ313Fはスライドベース310Fの移動位置を検知することにより、測定子306FのX軸方向の移動位置を検知する。この移動位置の情報、レンズチャック軸102L,102Rの回転角度の情報、Y軸方向の移動情報により、レンズLEの前面のコバ位置(レンズ前面位置も含む)が測定される。
レンズLEの後面のコバ位置を測定する測定部300Rの構成は、測定部300Fと左右対称であるので、図2に図示した測定部300Fの各構成要素に付した符号末尾の「F」を「R」に付け替え、その説明は省略する。
レンズコバ位置の測定は、測定子306Fがレンズ前面に当接され、測定子306Rがレンズ後面に当接される。この状態で玉型データに基づいてキャリッジ101がY軸方向に移動され、レンズLEが回転されることにより、レンズ周縁加工のためのレンズ前面及びレンズ後面のコバ位置が同時に測定される。なお、測定子306F及び測定子306Rが一体的にX軸方向に移動可能に構成されたコバ位置測定手段においては、レンズ前面とレンズ後面が別々に測定される。また、上記のレンズコバ位置測定部では、レンズチャック軸102L,102RをY軸方向に移動するものとしたが、相対的に測定子306F及び測定子306RをY軸方向に移動する機構とすることもできる。
図1において、キャリッジ部100の後方には、穴加工・溝掘り機構部400が配置されている。以上、キャリッジ部100、レンズコバ位置測定部300F、300R、穴加工・溝掘り機構部400の構成は、基本的に特開2003−145328号公報に記載されたものを使用できるので、詳細は省略する。
なお、図1の眼鏡レンズ周縁加工装置におけるX軸方向移動手段及びY軸方向移動手段の構成は、レンズチャック軸(102L,102R)に対して砥石スピンドル161aを相対的にX軸方向及びY軸方向に移動する構成としても良い。また、レンズコバ位置測定部300F、300Rの構成においても、レンズチャック軸(102L,102R)に対して測定子306F,306RがY軸方向に移動する構成としても良い。
図3は、砥石群168の構成を説明する図である。低カーブ用の仕上げ用砥石164が持つヤゲン加工用のV溝について、X軸方向に対する前面加工用斜面の角度Lαf及び後面加工用斜面の角度Lαrは、フレームカーブが緩いレンズを枠入れしたときに見栄え良くするために、共に35°とされている。また、V溝VGの深さは1mm未満である。
高カーブヤゲン仕上げ用砥石163は、レンズLEの前面側のヤゲン斜面を加工する前面ヤゲン加工用砥石163Fと、レンズLEの後面側のヤゲン斜面を加工する後面ヤゲン加工用砥石163Rsと、レンズ後面側のヤゲン肩を形成する後面ヤゲン肩加工斜面163Rkと、を備える。これらの砥石は、本装置では一体的に形成されているが、個別のものとしても良い。
X軸方向に対する前面ヤゲン加工砥石163Fのヤゲン加工斜面の角度αfは、仕上げ用砥石164が持つ前面加工用斜面の角度Lαfよりも緩く、例えば30度である。一方、X軸方向に対する後面ヤゲン加工砥石163Rsのヤゲン加工斜面の角度αrは、仕上げ用砥石164が持つ後面加工用斜面の角度Lαrよりも大きく、例えば45度である。さらに、X軸方向に対する後面ヤゲン肩加工斜面163Rkの角度αkは、仕上げ用砥石164が持つ後面ヤゲン肩加工斜面163Rkの角度(図3では0°であるが、3°以下とされる)よりも大きく、例えば15°である。これにより、高カーブフレームに取付けたときに、見栄えが良くなり、レンズが保持されやすくなる。
また、X軸方向の前面ヤゲン加工用砥石163Fの幅w163Fは9mm、後面ヤゲン加工用砥石163Rsの幅w163Rsは3.5mmとされている。高カーブレンズの場合には、前面側のヤゲン斜面と後面側のヤゲン斜面は別々に加工されるので、加工時に互いに干渉しないように、低カーブ用の仕上げ用砥石164よりもそれぞれ大きな幅とされている。後面ヤゲン肩加工斜面163Rkの幅w163Rkは4.5mmである。なお、ヤゲンを加工するヤゲン加工具として、本実施形態ではそれぞれ砥石を使用しているが、カッターを使用する構成とすることもできる。
図4は、眼鏡レンズ加工装置の制御ブロック図である。制御部50に眼鏡枠形状測定部2(特開平4−93164号公報等に記載したものを使用できる)、タッチパネル式の表示手段及び入力手段としてのディスプレイ5、スイッチ部7、メモリ51、キャリッジ部100、面取り機構部200、レンズコバ位置測定部300F、300R、穴加工・溝掘り機構部400等が接続されている。装置への入力信号は、ディスプレイ5の表示に対して、タッチペン(又は指)の接触により入力することができる。制御部50はディスプレイ5が持つタッチパネル機能により入力信号を受け、ディスプレイ5の図形及び情報の表示を制御する。
以上のような構成を持つ装置において、高カーブフレームに適するヤゲン軌跡の設定を中心に説明する。
眼鏡枠形状測定部2により左右レンズ枠の三次元形状が測定される。眼鏡枠形状測定部2により測定されたレンズ枠の玉型データ(rn、θn)(n=1、2、…、N)は、スイッチ部7が持つスイッチを押すことにより入力され、メモリ51に記憶される。rnは動径長、θnは動径角のデータである。ディスプレイ5の画面500には玉型FTが表示され、装用者の瞳孔間距離(PD値)、眼鏡枠の枠中心間距離(FPD値)、玉型の幾何中心に対する光学中心の高さ等のレイアウトデータを入力できる状態となる。レイアウトデータは、ディスプレイ5に表示される所定のボタンキーを操作することにより入力できる。また、レンズの材質、フレームの種類、加工モード(ヤゲン加工、平加工)、面取り加工の有無、レンズのチャック中心(光心チャック、枠中心チャック)、等の加工条件も、ディスプレイ5に表示される所定のボタンキー510、511、512、513、514を操作することにより設定できる。ここでは高カーブフレームに対応するため、ボタンキー512により高カーブモードを選択する。高カーブモードが選択されると、ヤゲン加工時に高カーブヤゲン仕上げ用砥石(以下、高カーブヤゲン砥石)163を使用するように設定される。レンズのチャック中心は、枠中心(玉型の幾何中心)が選択されているものとする。なお、高カーブフレームの場合には、レンズLEも高カーブレンズが使用される。また、高カーブモードの場合、ヤゲン高さh(図3参照。ヤゲン頂点からヤゲン底Vbrまでの距離)を任意に設定可能であり、後述するヤゲンシミュレーション画面の入力欄540を使用できる(図9参照)。
また、眼鏡枠形状測定部2により高カーブフレームのレンズ枠の左右がトレースされた場合、フレーム反り角度βが玉型データと同時に入力され、フレーム反り角度入力欄520に角度βの値が表示される。フレーム反り角度βは、眼鏡枠形状測定部2による測定ができない場合、方眼紙上等を使用して目視で計測された値を入力欄520に入力することでも良い。
なお、フレーム反り角度βは、例えば、図5(a)に示すように、眼鏡フレームが装用された状態で、レンズ枠Fの玉型上の最も鼻側の点F1と最も耳側の点F2を結んだ線分と、眼鏡フレームが装用された状態の左右方向H(左右のレンズ枠の最も鼻側の2点を結んだ方向)と、が成す角度とする。この他、フレーム反り角度βを定めるための点F1と点F2は、図5(b)における玉型のデータムラインDL(玉型の幾何学中心OFを通るx軸方向のライン)上の点として定める方法、眼鏡フレームが装用された状態を上から見たときに、鼻側の最も後方の点と耳側の最も後方の点として定める方法もある。
加工に必要なデータの入力ができたら、操作者はレンズLEをレンズチャック軸102R、102Lによりチャッキングし、スイッチ部7のスタートスイッチを押して装置を動作させる。制御部50は、スタート信号によりレンズ形状測定部300F、300Rを作動させ、玉型データに基づいてレンズ前面及びレンズ後面の玉型の動径角に対応するコバ位置の測定結果を得る。このとき、制御部50は、レンズ後面及びレンズ前面のコバ位置付近の傾斜角を近似的に得るために、玉型の動径長の第1測定軌跡と、それより所定量(例えば、0.5mm)だけ外側の第2測定軌跡の2回のレンズ形状測定を実行する。コバ位置情報が得られると、制御部50は、コバ位置情報に基づいてヤゲン頂点軌跡を算出する。
ヤゲン軌跡の演算を説明する。図6、図7は、右眼用レンズの所期する玉型動径角でのヤゲン頂点位置の設定を説明する図である。図6、図7では、データムラインDL上で鼻側と耳側のヤゲン位置を設定するものとして説明する。
図6は玉型の動径角に対応するコバ位置データに基づいて初期設定される第1ヤゲン軌跡の例である。ヤゲン軌跡YC1は、高カーブフレームに適合するように、例えば、レンズ前面カーブに沿ったヤゲンカーブ又はフレームカーブと略一致するヤゲンカーブを持ち、コバ厚の最も薄いところの半分の位置を通るように自動的に設定されている。あるいは、ヤゲン軌跡YC1は、レンズ前面LEfから一定量だけシフトした位置を通るように設定されている。
102Tはレンズチャック軸の軸線を示し、レンズチャック軸方向をX軸方向とする。X軸方向に対して矢印BYは、眼鏡フレームが装用された状態での正面からレンズLEを見た方向を示し、X軸方向に対する矢印BY方向の角度は、フレーム反り角度βとされる。また、図6において、矢印BY方向から、鼻側のレンズ前面側のヤゲン斜面Ynf及びレンズ後面側のヤゲン斜面Ynrを見たときの幅を、それぞれ幅Wnf,Nnrとする。また、矢印BY方向から、耳側のレンズ前面側のヤゲン斜面Yef及びレンズ後面側のヤゲン斜面Yerを見たときの幅を、それぞれ幅Wef,Werとする。なお、後面ヤゲン肩加工斜面163Rkによりヤゲン肩が形成される場合、ヤゲン斜面Ynr,ヤゲン斜面Yerはヤゲン肩を除いた部分とされる。
ここで、フレーム反り角度βが大きな高カーブフレームでは、レンズ前面のコバ位置からヤゲン頂点位置Pntまでの距離Dvが大きく設定されていると、鼻側におけるレンズ後面側のヤゲン斜面の幅Wnrに対して、レンズ前面側のヤゲン斜面の幅Wnfは大きく見えてしまう。逆に、耳側におけるレンズ前面側のヤゲン斜面の幅Wefに対して、レンズ後面側のヤゲン斜面の幅Werは大きく見えてしまう。
そこで、眼鏡フレームを正面から見たときのヤゲン斜面の幅Wnf,Wnrを見栄えよくするために、フレーム反り角度β、前面ヤゲン加工砥石163Fの角度αf、後面ヤゲン加工砥石163Rsの角度αr等を基に、図7のように、鼻側のヤゲン頂点Pntをレンズ前面側へシフトさせ、耳側のヤゲン頂点位置Petをレンズ後面側へシフトさせたヤゲン軌跡YC2を設定する。このとき、ヤゲン軌跡YC1のカーブを保持したまま、それぞれシフトしたヤゲン頂点Pnt,Petを通るようにヤゲン軌跡YC1のヤゲンカーブを傾斜させることにより、新たなヤゲン軌跡YC2を設定する。
次に、フレームの反り情報である角度βを基にした、コバ方向の鼻側ヤゲン頂点Pntの好ましい設定方法を説明する。鼻側のヤゲン頂点Pntの第1の設定方法は、矢印BY方向(正面方向)から見たときのヤゲン斜面Ynfの幅Wnfとヤゲン斜面Ynrの幅Wnrとが、略一致するように設定する方法である。この第1の設定方法は、レンズ前面のヤゲン斜面とレンズ後面のヤゲン斜面の両方の見栄えを重視した方法である。
図8は、図6のレンズ鼻側部分の拡大図である。図8において、レンズ前面LEfのレンズチャック軸方向Xに対する角度をρfとし、レンズ前面側のヤゲン斜面Ynfとレンズ前面LEfとが交わる位置をPLfとし、ヤゲン斜面Ynfの長さ(PntからPLfまでの距離)をLnfとする。また、レンズ前面側のヤゲン斜面Ynfは前面ヤゲン加工砥石163Fにより加工されるため、レンズチャック軸方向Xに対するヤゲン斜面Ynfの角度は、前面ヤゲン加工砥石163Fの角度αfである。
同様に、レンズ後面LErのレンズチャック軸方向Xに対する角度をρrとし、レンズ後面側のヤゲン斜面Ynrとレンズ後面LErとが交わる位置をPLrとし、ヤゲン斜面Ynrの長さ(PntからPLrまでの距離)をLnrとする。ヤゲン斜面Ynrの角度は、後面ヤゲン加工砥石163Rsの角度αrである。
なお、レンズ前面の傾斜角度ρfは、レンズ前面側のコバ位置Pnfとそれより一定量外側の位置とが2回のレンズコバ位置測定より測定されるため、その2点を結んだ線分の方向を求めることにより、近似的に得られる。レンズ後面の傾斜角度ρrについても同様である。また、レンズ前面のカーブが分かれば、コバ位置Pnf付近の傾斜角度ρfを求めることができ、レンズ後面のカーブが分かれば、コバ位置Pnr付近の傾斜角度ρrを求めることができる。事前にレンズ前面及び後面のカーブのデータがあれば、これを入力しておけば良い。あるいは、1回のレンズコバ位置測定によっても求めることができる。また、レンズ前面のコバ位置Pnfとレンズ湖面のコバ位置Pnrとの距離をDとする。
図8において、矢印BY方向(正面方向)からヤゲン斜面Ynfを見たときの幅Wnfは、フレーム反り角度βを基に以下の式にて求められる。
Figure 0005209358
ヤゲン斜面Ynfの長さLnfは、PLf,Pnf,Pntの3点からなる三角形に着目し、点Pnf−点Pntの距離Dvと、三角形の内角がそれぞれ与えられていれば、正弦定理より、以下の式にて求められる。
Figure 0005209358
同様に、矢印BY方向(正面方向)からヤゲン斜面Ynrを見たときの幅Wnrは、以下の式にて求められる。
Figure 0005209358
ヤゲン斜面Ynrの長さLnrは、PLr,Pnr,Pntの3点からなる三角形に着目し、点Pnr−点Pntの距離(D−Dv)と、三角形の内角がそれぞれ与えられていれば、正弦定理より、以下の式にて求められる。
Figure 0005209358
そして、幅Wnfとヤゲン斜面Ynrの幅Wnrとが略一致するときのヤゲン頂点Pntは、上記の式1、式2、式3、式4によりWnf=Wnrとなる条件のときのDvを求めることにより得られる。
次に、鼻側のヤゲン頂点Pntの第2の設定方法を説明する。第2の設定方法は、特にレンズ前面のヤゲン斜面Ynfの見栄えを重視した方法であり、ヤゲン斜面Ynfを見たときの幅Wnfが所定値ΔWとなるように設定する方法である。所定値ΔWは、例えば、0.6mmである。このときのDvは、上記の(1式)及び(2式)から、Wnfに0.6mmを代入することにより求められる。
また、ヤゲン頂点Pntの第2の設定方法の変容例として、幅Wnfがヤゲン後面の斜面の幅Wnrよりも小さくなる(ただし0でない値)ように設定する方法としても良い。例えば、幅Wnfがヤゲン後面の斜面の幅Wnrの1/2、1/3等となるように、Dvを求める。
なお、鼻側のヤゲン頂点Pntを設定する玉型動径角について、上記では玉型のデータムラインDL上としたが、鼻側のヤゲン斜面の見栄えを重視する位置が他にあれば、他の位置であってもよい。例えば、図5(a)に示された玉型の例において、玉型データの最も鼻側の動径角FC、あるいはレンズの光学中心OCを基準にしてx軸方向の鼻側の動径角FDに制御部50により設定される構成であっても良い。もちろん、操作者が玉型上で任意に位置を設定できる構成であっても良い。
次に、耳側のヤゲン頂点位置Petの設定方法を説明する。耳側のヤゲン頂点位置Petは、耳側のレンズ前面側のコバ位置Pefから鼻側のヤゲン頂点Pntを設定した距離Dvよりもレンズ後面側に位置させる。この設定方法は、以下の方法が選択可能である。なお、ヤゲン頂点位置Petを設定する玉型上の動径角は、鼻側のヤゲン頂点位置Petと同じく、データムラインDL上の位置が好ましい。すなわち、鼻側のヤゲン頂点位置Petに対してレンズチャック中心に180度反対側の位置に設定する。また、鼻側のヤゲン頂点位置Petが、図5(b)の玉型上で位置FC,FDのように設定されたときは、y軸又は加工中心を基準に180度反対側に設定されるようにしても良い。
第1の方法は、図7(a)に示すように、初期設定されたヤゲン軌跡YC1の位置に対して鼻側のヤゲン頂点Pntが変化した距離Δdに応じて、耳側のヤゲン頂点位置Petをシフトする量を設定する方法である。すなわち、フレーム反り角度βに応じて耳側のヤゲン頂点位置Petのシフト量が設定される。例えば、シフト量はΔdと同量、2倍等にように設定する。シフト量がΔdと同量のときは、初期設定された耳側のヤゲン軌跡YC1と同一の位置であり、シフト量がΔdの2倍のときは、耳側のヤゲン軌跡YC1の位置からΔd分だけレンズ後面側にシフトした位置となる。なお、この第1の方法は、初期設定された第1ヤゲン軌跡YC1上のある点N1を通る垂直基準線を中心にヤゲンカーブをチルトさせる場合も含む。点N1を通る垂直基準線は、好ましくは玉型の幾何中心又はレンズの光学中心を通る垂直線である。
第2の方法は、図7(b)に示すように、耳側のレンズ前面側のコバ位置Pefから鼻側のヤゲン頂点Pntを設定したDvよりさらに所定のシフト量de(例えば、1mm)だけレンズ後面側にシフトした位置を耳側のヤゲン頂点位置Petとして設定する方法である。これに対して、第2の方法は、側面から見たときのレンズ前面側の突出量を抑えつつ、正面からの見栄えを従来よりは向上させることができる。
第3の方法は、図7(b)において、耳側のコバ厚Dに応じてDvからのシフト量deを決定し、ヤゲン頂点位置Petを設定する方法である。例えば、耳側のコバ厚D(又はコバ厚DからDvを際し引いたコバ厚)を所定の比率(4:6等)で分割した位置にヤゲン頂点位置Petを設定する。この方法によれば、側面から見たときのレンズ前面側及びレンズ後面側の両者の突出量をバランスよく配置でき、正面からの見栄えも正面からの見栄えを従来よりは向上させることができる。
上記の第1〜第3の方法は、レンズ後面側のヤゲン斜面の幅Werが大きく見え過ぎることを防止する方法である。高カーブフレームの場合、低カーブフレームのときと同じヤゲン設定では、耳側のヤゲン斜面は前面より後面側の方が大きく見える傾向にある。上記の第1〜第3の方法では、これを軽減できる。
第4の方法は、図7(c)に示すように、鼻側のヤゲン頂点Pntの第1の設定方法と同様に、眼鏡フレームが装用された状態でレンズを正面方向(矢印BY方向)から見たときに、レンズ前面側のヤゲン斜面Yefの幅Wefとレンズ後面側のヤゲン斜面Yerの幅Werとが略一致するように、ヤゲン頂点位置Petを設定する方法である。幅Wefとの幅Werとを一致させたヤゲン頂点位置Petを演算する方法は、基本的に鼻側のヤゲン頂点Pntの設定と同じで演算方法を使用できる。これにより、耳側についても、レンズ前面側のヤゲン斜面の幅Wefにレンズ後面側のヤゲン斜面の幅Werが隠れると共に幅Wefを小さくでき、見栄えを向上させることができる。この第4の方法は、サングラスレンズのように、コバ厚が薄いレンズのときに用いることが好ましい。
上記の第1〜第4の方法は制御部50により演算されて自動的にヤゲン頂点位置Petが設定される方法である。これに対して、第5の方法は、図7のシフト量deを操作者が入力してヤゲン頂点位置Petを設定する方法である。例えば、図9のヤゲンシミュレーション画面を選択すると、ディスプレイ5には耳側のコバ位置におけるレンズ断面図形532が表示される。なお、レンズ断面図形532のコバ位置は玉型図形FT上のカーソル531を所定のスイッチ操作により移動させることにより指定できる。シフト量入力欄535に所望の値を入力することによりシフト量deが設定され、レンズ断面図形532上のヤゲン頂点位置Petが変えられる。
鼻側のヤゲン頂点Pntの第1,第2設定方法と耳側のヤゲン頂点位置Petの第1〜第5方法は、高カーブヤゲンモードを選択したときに、シミュレーション画面で表示されるスイッチ536により選択可能とすると都合が良い。
上記のように鼻側のヤゲン頂点位置Pnt及び耳側のヤゲン頂点位置Petが設定されると、この2点を通るヤゲン軌跡が制御部50により演算される。すなわち、制御部50は、高カーブフレームに適合するように初期設定されたヤゲン軌跡YC1のヤゲンカーブを保持しつつ、鼻側のヤゲン頂点位置Pntと耳側のヤゲン頂点位置Petとを通るようにヤゲンカーブをチルトさせ、玉型の動径角毎にコバ厚方向のヤゲン頂点の位置を演算して第2のヤゲン軌跡YC2を設定する。ヤゲン軌跡YC2によるヤゲンの形成状態は、図9のヤゲンシミュレーション画面により動径角毎に確認できる。
ヤゲンシミュレーション画面の確認がなされた後、スイッチ部7の加工スタートスイッチが押されると、レンズLEの周縁が加工される。始めに、プラスチック用粗砥石166の位置にレンズLEが来るようにキャリッジ101が移動された後、玉型データに基づく粗加工制御データによりY軸移動用モータ150が制御されることにより、レンズLEの周縁が粗加工される。
次に、ヤゲン加工に移行される。高カーブヤゲン加工が設定されているときは、レンズ前面側のヤゲン斜面及びレンズ後面側のヤゲン斜面が、それぞれ前面ヤゲン加工用砥石163F及び後面ヤゲン加工用砥石163Rsにより個別に加工される。始めに、前面ヤゲン加工用砥石163Fの位置にレンズLEが来るようにキャリッジ101が移動され、ヤゲン頂点軌跡データを基に求められる前面ヤゲン加工の制御データに従ってX軸移動用モータ145及びY軸移動用モータ150の駆動が制御され、レンズLEが回転されながら砥石163Fによりレンズ前面のヤゲン斜面が加工される。続いて、レンズLEが後面ヤゲン加工砥石163Rsの位置に来るように移動され、後面ヤゲン加工の制御データに従って、X軸移動用モータ145及びY軸移動用モータ150の駆動が制御され、レンズLEが回転されながら砥石163Rsによりレンズ後面のヤゲン斜面が加工される。レンズ後面にヤゲン肩を形成する設定がなされているときは、ヤゲン底Vbrが後面ヤゲン加工砥石163Rsと後面ヤゲン肩加工斜面163Rkの交点163Gに位置するように、レンズLEの移動が制御される(図3参照)。これにより、レンズのカーブ値で8カーブのような高カーブレンズにおいても、ヤゲンの山が小さくなる加工干渉を抑えたヤゲンが形成される。なお、砥石163Fによる前面ヤゲン斜面の加工制御データ及び砥石163Rsによる後面ヤゲン斜面の制御データの演算及びその加工動作については、基本的に特開平11−48113に記載された技術が使用できるので、省略する。
なお、上記の実施形態ではヤゲン加工具として砥石を用いたが、特開2001−47309号公報等に記載されたヤゲン形成部を持つカッター、特開2006−291367号公報等に記載されたエンドミルを用いることも可能である。
また、上記では主に眼鏡店で使用される眼鏡レンズ加工装置を例にして説明したが、眼鏡レンズを集中加工するラボ加工センターに置かれた眼鏡レンズ加工装置で加工する場合も含む。この場合、眼鏡店に置かれた眼鏡枠形状測定装置2で測定された玉型データ、眼鏡フレームの反り情報等を通信によりラボ加工センターに送る構成が好適に利用される。
眼鏡レンズ加工装置の加工部の概略構成図である。 レンズのコバ位置を測定する測定部の概略構成図である。 砥石構成を説明する図である。 眼鏡レンズ加工装置の制御ブロック図である。 フレーム反り角度と玉型のデータムラインを説明する図である。 初期設定される第1ヤゲン軌跡のヤゲン頂点位置の設定を説明する図である。 第2ヤゲン軌跡のヤゲン頂点位置の設定を説明する図である。 図6のレンズ鼻側部分の拡大図である。 ヤゲンシミュレーション画面の例である。
符号の説明
2 眼鏡枠形状測定部2
5 ディスプレイ
50 制御部
100 キャリッジ部
102L,102R レンズチャック軸
163F 前面ヤゲン加工砥石
163Rs 後面ヤゲン加工砥石
163Rk 後面ヤゲン肩加工斜面
300F,300R レンズコバ位置測定部
520 フレーム反り角度入力欄

Claims (6)

  1. 高カーブの眼鏡フレームに適合するように設定された第1ヤゲン軌跡のカーブを保持したまま前記第1ヤゲン軌跡が持つヤゲンカーブを傾斜させた第2ヤゲン軌跡を設定するヤゲン軌跡設定方法であって
    前記眼鏡フレームを正面方向から見た時に鼻側の所期する玉型動径角でのレンズ前面側のヤゲン斜面の幅Wnfが所定の条件を満たすときの、レンズ前面のコバ位置とレンズ後面のコバ位置との間であるコバ方向における鼻側ヤゲン位置を設定する鼻側ヤゲン位置設定ステップと、
    耳側の所期する玉型動径角での前記コバ方向における耳側ヤゲン位置であって、前記鼻側ヤゲン位置のレンズ前面のコバ位置からの距離よりも大きく、耳側のレンズ前面のコバ位置からレンズ後面側にシフトさせた耳側ヤゲン位置を所定の設定方法に従って設定する耳側ヤゲン位置設定ステップと、
    前記第1ヤゲン軌跡のカーブを保持したまま前記鼻側ヤゲン位置及び前記耳側ヤゲン位置を通るように前記第1ヤゲン軌跡のヤゲンカーブを傾斜させた第2ヤゲン軌跡を演算する第2ヤゲン軌跡演算ステップと、
    を有することを特徴とするヤゲン軌跡設定方法。
  2. 請求項1のヤゲン軌跡設定方法において、前記鼻側ヤゲン位置設定ステップは、ヤゲン前面の斜面の幅Wnfが所定量となるか、眼鏡フレームを正面方向から見た時にヤゲン前面の斜面の幅Wnfがレンズ後面側のヤゲン斜面の幅Wnrより小さくなるか、又はヤゲン前面の斜面の幅Wnfとヤゲン後面の斜面の幅Wnrとが略一致するときの鼻側ヤゲン位置を求めるステップであることを特徴とするヤゲン軌跡設定方法。
  3. 請求項1又は2のヤゲン軌跡設定方法において、
    前記眼鏡フレームの反り情報を入力する反り情報入力ステップを有し、
    前記鼻側ヤゲン位置設定ステップは、入力された前記眼鏡フレームの反り情報に基づいて眼鏡フレームを正面方向から見た時のヤゲン前面の斜面の前記幅Wnfを得ることを特徴とするヤゲン軌跡設定方法。
  4. レンズチャック軸に保持された眼鏡レンズの周縁をヤゲン加工具によりヤゲン加工する眼鏡レンズ加工装置において、
    高カーブの眼鏡フレームのフレームカーブ又はレンズ前面に沿ったカーブと略一致するヤゲンカーブを得て高カーブの眼鏡フレームに適合する第1ヤゲン軌跡を設定する第1ヤゲン軌跡設定手段と、
    前記眼鏡フレームを正面方向から見た時に鼻側の所期する玉型動径角でのレンズ前面側のヤゲン斜面の幅Wnfが所定の条件を満たすときの、レンズ前面のコバ位置とレンズ後面のコバ位置との間であるコバ方向における鼻側ヤゲン位置を設定する鼻側ヤゲン位置設定手段と、
    耳側の所期する玉型動径角での前記コバ方向における耳側ヤゲン位置であって、前記鼻側ヤゲン位置のレンズ前面のコバ位置からの距離よりも大きく、耳側のレンズ前面のコバ位置からレンズ後面側にシフトさせた耳側ヤゲン位置を所定の設定方法に従って設定する耳側ヤゲン位置設定手段と、
    前記第1ヤゲン軌跡のカーブを保持したまま前記鼻側ヤゲン位置及び前記耳側ヤゲン位置を通るように前記第1ヤゲン軌跡のヤゲンカーブを傾斜させた第2ヤゲン軌跡を演算する第2ヤゲン軌跡演算手段と、
    第2ヤゲン軌跡演算手段により演算された第2ヤゲン軌跡に基づいてヤゲン加工具によりレンズ周縁をヤゲン加工する加工制御手段と、
    を備えることを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。
  5. 請求項4の眼鏡レンズ加工装置において、
    高カーブの眼鏡フレーム用の高カーブ加工モードを選択する加工モード選択手段を有し、
    高カーブ加工モードが選択されたときに前記第1ヤゲン軌跡設定手段、前記鼻側ヤゲン位置設定手段、前記耳側ヤゲン位置設定手段及び前記第2ヤゲン軌跡演算手段が実行されることを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。
  6. 請求項4又は5の眼鏡レンズ加工装置において、
    前記眼鏡フレームの反り情報を入力する反り情報入力手段を有し、
    前記鼻側ヤゲン位置設定手段は、入力された前記眼鏡フレームの反り情報に基づいて眼鏡フレームを正面方向から見た時のヤゲン前面の斜面の前記幅Wnfを得ることを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。
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