以下、図面を参照して、本発明に係る物体検出装置の実施の形態を説明する。なお、各図において同一又は相当する要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施の形態では、本発明に係る物体検出装置を、車両に搭載される物体検出装置に適用する。本実施の形態に係る物体検出装置は、自車両周辺(特に、前方、前側方)に存在する物体(例えば、他車両、歩行者)を検出し、検出した物体の情報をACC[Adaptive Cruise Control](渋滞追従、障害物警報(体感ブレーキ、シートベルトによる警報を含む))システム、PBA[Pre-crashBreak Assist]システム、PSB[Pre-crash SeatBelt]システム、介入ブレーキシステムなどの運転支援装置に提供する。
図1〜図6を参照して、本実施の形態に係る物体検出装置1について説明する。
物体検出装置1は、ミリ波レーダで検出した多数の反射点を所定の条件に基づいて各セグメントにグルーピングする。そして、物体検出装置1では、そのグルーピングしたセグメント毎に、セグメントに属する各反射点が過去に属していたセグメントでの情報に基づいてセグメントの識別番号を確定する。さらに、物体検出装置1では、識別番号が確定したセグメント毎に、セグメントに含まれる反射点の物理量に基づいてセグメント(検出される物体)としての物理量(距離、横位置、相対速度など)を演算する。そのために、物体検出装置1は、ミリ波レーダ10、ECU[Electronic Control Unit]20を備えており、ECU20に信号処理部21、仮グルーピング部22、セグメント識別番号確定部23、物理量演算部24が構成される。
なお、本実施の形態では、ミリ波レーダ10が特許請求の範囲に記載するレーダ検出手段に相当し、仮グルーピング部22が特許請求の範囲に記載するグルーピング手段に相当し、セグメント識別番号確定部23が特許請求の範囲に記載するセグメント履歴特定手段とセグメント識別手段に相当し、物理量演算部24が特許請求の範囲に記載する物理量算出手段と重み決定手段に相当する。
ミリ波レーダ10は、ミリ波を利用したFMCW[FrequencyModulated Continuous Wave]方式のレーダである。ミリ波レーダ10は、自車両の前端部の中央、右端、左端にそれぞれ設けられる。中央に設けられたミリ波レーダ10は、レーダの中心軸(検知中心方向)が自車両の進行方向と一致し、その中心軸を中心として自車両の前方に所定の角度範囲の検知エリアを有している。右端に設けられたミリ波レーダ10は、レーダの中心軸が自車両の進行方向と異なり、その中心軸を中心として自車両の右斜め前方に所定の角度範囲の検知エリアを有している。左端に設けられたミリ波レーダ10は、レーダの中心軸が自車両の進行方向と異なり、その中心軸を中心として自車両の左斜め前方に所定の角度範囲の検知エリアを有している。
ミリ波レーダ10では、一定のサイクル時間毎に、ミリ波を左右方向の一定角度毎に発信し、反射してきたミリ波を受信する。この際、ミリ波レーダ10では、発信するミリ波を周波数変調し、ミリ波の周波数を連続的かつ直線的に増加/減少させて発信する。この発信されたミリ波が物体で反射すると、反射してきたミリ波はミリ波レーダ10と物体との距離Rの2倍の距離2R分の時間遅れで受信される。ミリ波レーダ10では、この発信波と受信波をミキシングしたビート信号をECU20に送信する。
ECU20は、CPU[CentralProcessing Unit]、ROM[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]などからなる電子制御ユニットであり、物体検出装置1を統括制御する。ECU20では、ROMに記憶されているアプリケーションをRAMにロードしてCPUで実行することにより、信号処理部21、仮グルーピング部22、セグメント識別番号確定部23、物理量演算部24が構成される。ECU20では、ミリ波レーダ10のサイクル時間毎に、3個のミリ波レーダ10からビート信号をそれぞれ受信する。そして、ECU20では、受信した各ビート信号に対してそれぞれ、各部21,22,23,24での処理を行い、物体を検出できた場合にはその物体の情報を運転支援装置に送信する。
信号処理部21では、ミリ波レーダ10でのサイクル毎に、受信したビート信号をFFT[Fast Fourier Transform]解析し、ピーク検出によって周波数の増加区間でのビート周波数と周波数の減少区間でのビート周波数を抽出する。このピーク検出では、反射率の高い物体(例えば、車両)を検出ための通常閾値と反射率の低い物体(例えば、歩行者)を検出するための低閾値(<通常閾値)を用いている。
信号処理部21では、増加区間でのビート周波数と減少区間でのビート周波数とを組み合わせる(ペアリングする)。このペアリングでは、自車両(ミリ波レーダ10)と検出対象の物体との相対速度が0でない場合には反射してきたミリ波がドップラ効果により周波数がシフトするので、増加区間でのビート周波数と減少区間でのビート周波数との組み合わせを行うときにはこの周波数シフトを考慮する。そして、信号処理部21では、ペアリングできたペア毎に、増加区間でのビート周波数と減少区間のビート周波数に基づいて、自車両(ミリ波レーダ10)からの奥行き方向の距離と相対速度を演算する。また、信号処理部21では、ペア毎に、ミリ波を発信したときのレーダ中心軸に対する角度に基づいてレーダ中心軸からの距離(横位置)を演算する。
信号処理部21では、ミリ波レーダ10でのサイクル毎に上記処理を行う。そして、信号処理部21では、各ペアの反射点について数サイクル連続して検出されているか否かを判定し、数サイクル連続して検出されているペアを反射点の確定ペアとする。反射点の確定ペアの情報は、物理量として距離、横位置、相対速度が演算され、フラグ情報として通常閾値フラグ(ON/OFF)、低閾値フラグ(ON/OFF)、移動物フラグ(静止物、接近移動物、離反移動物)が設定される。通常閾値フラグは、ピーク検出において通常閾値で検出された反射点に対してONが設定される。低閾値フラグは、ピーク検出において低閾値で検出された反射点に対してONが設定される。移動物フラグにおける静止物、接近移動物、離反移動物かの判別は、相対速度の時間変化などによって判別される。
仮グルーピング部22では、信号処理部21で確定ペアの反射点を検出すると、確定ペアの反射点をグルーピング条件に基づいて各セグメントにグルーピングする。グルーピング条件には、代表点を決定する条件とメンバを決定する条件がある。
代表点を決定する条件は、3つの条件a,b,cがあり、条件aから順に条件判定を行う。条件aは、距離がミリ波レーダ10に対して近い反射点である。条件bは、横位置がレーダ中心軸から近い反射点である。cは、接近移動物で相対速度が大きい反射点である。
メンバを決定する条件は、3つの条件d,e,f,gがあり、この3つの条件d,e,f,gを満たす条件判定を行う。条件dは、代表点を基準として設定されたセグメント範囲に含まれる反射点である。条件eは、相対速度が代表点の相対速度の所定の範囲の反射点である。条件fは、代表点と同じ閾値で検出された反射点である。条件gは、代表点と同じ種別(静止物、接近移動物、離反移動物)の反射点である。
具体的には、まず、仮グルーピング部22では、全ての確定ペアの反射点の中から、距離がミリ波レーダ10に対して最も近い反射点を抽出し、最も近い距離に複数の反射点が存在する場合には横位置がレーダ中心軸から近い反射点を抽出し、近い横位置に複数の反射点が存在する場合には接近移動物で相対速度が大きい反射点を抽出し、最終的に抽出された反射点を代表点とする。そして、仮グルーピング部22では、その代表点の位置をセグメント範囲における奥行き方向(距離方向)でミリ波レーダ10に最も近い位置かつ横方向の中心位置として、セグメント範囲を設定する。セグメント範囲は、奥行き方向に代表点から数m、横方向に代表点を中心として±数mの範囲とする矩形状であり、車両の大きさなどに基づいて予め設定されている。さらに、仮グルーピング部22では、全ての確定ペアの反射点からその代表点を除いた反射点の中から、セグメント範囲内の反射点でありかつ相対速度が代表点の相対速度に対して±数km/h以内の反射点でありかつ通常閾値フラグと低閾値フラグに基づいて代表点と同じ閾値で検出された反射点でありかつ移動物フラグに基づいて代表点と同じ種別(静止物、接近移動物、離反移動物)の反射点をメンバとして抽出する。そして、仮グルーピング部22では、その抽出した代表点とメンバからなるセグメントとする。
セグメントがグルーピングされる毎に、仮グルーピング部22では、グルーピングされていない確定ペアの反射点の中から、上記と同様の処理に代表点となる反射点を抽出する。そして、仮グルーピング部22では、その代表点の位置を基準として上記と同様の処理によりセグメント範囲を設定する。さらに、仮グルーピング部22では、グルーピングされていない確定ペアの反射点からその代表点を除いた反射点の中から、上記と同様の処理によりメンバとなる反射点を抽出する。そして、仮グルーピング部22では、その抽出した代表点とメンバからなるセグメントとする。
なお、セグメントの識別番号としては、仮の識別番号が付与されている。また、メンバは抽出されない場合もあるので、その場合には代表点だけからなるセグメントとなる。
図2には、自車両MVの前左端に設けられたミリ波レーダ10のレーダ中心軸CAを中心として自車両MVの左斜め前方の検知エリア(LS〜RS)で検出された確定ペアの反射点P1,P2,・・・,P9に対するグルーピングの一例を示している。この例では、まず、路側の静止物SO1に対する反射点P1が代表点として抽出され、反射点P1を基準としてセグメント範囲A1が設定され、このセグメント範囲A1内に入る他の反射点が存在しないので、代表点としての反射点P1からなるセグメントがグルーピングされる。次に、他車両OV1に対する反射点P2が代表点として抽出され、反射点P2を基準としてセグメント範囲A2が設定され、このセグメント範囲A2内に入る他車両OV1に対する反射点P3,P4が存在するので、代表点としての反射点P2及びメンバとしての反射点P3,P4からなるセグメントがグルーピングされる。次に、静止物SO2に対する反射点P5が代表点として抽出され、反射点P5を基準としてセグメント範囲A3が設定され、このセグメント範囲A3内に入る静止物SO3に対する反射点P6が存在するので、代表点としての反射点P5及びメンバとしての反射点P6からなるセグメントがグルーピングされる。次に、他車両OV2に対する反射点P7が代表点として抽出され、反射点P7を基準としてセグメント範囲A4が設定され、このセグメント範囲A4内に入る他車両OV2に対する反射点P8が存在するので、代表点としての反射点P7及びメンバとしての反射点P8からなるセグメントがグルーピングされる。最後に、路側の静止物SO4に対する反射点P9が代表点として抽出され、反射点P9を基準としてセグメント範囲A5が設定され、このセグメント範囲A5内に入る他の反射点が存在しないので、代表点としての反射点P9からなるセグメントがグルーピングされる。
セグメント識別番号確定部23では、ミリ波レーダ10でのサイクル毎の時系列でのセグメントの同一性を判別するために、仮グルーピング部22で各セグメントにグルーピングすると、各セグメントに対して識別番号確定条件に基づいて識別番号を確定する。識別番号確定条件は、5つの条件A,B,C,D,Eがあり、条件Aから順に条件判定を行う。
条件Aは、基本的には、今回のサイクルにおいて通常閾値で検出された反射点からなるセグメントに対して、前回のサイクルで代表点であった反射点が前回のサイクルで属していたセグメントの識別番号を引き継ぐ。特に、セグメントの中に前回のサイクルで代表点であった反射点が複数存在する場合、各反射点に設定されているセグメントカウンタを比較し、セグメントカウンタのカウンタ値が最も大きい反射点が前回のサイクルで属していたセグメントの識別番号を引き継ぐ。さらに、最も大きいカウンタ値の反射点が複数存在する場合、3つの条件X、Y、Zの順で条件判定を行う。条件Xは、距離がミリ波レーダ10に対して近い反射点である。条件Yは、横位置がレーダ中心軸から近い反射点である。条件Zは、接近移動物で相対速度が大きい反射点である。なお、この3つの条件X、Y、Zが完全に一致する複数の反射点が存在する場合、各反射点が前回のサイクルでそれぞれ属してしたセグメントの識別番号のうち識別番号が小さいほうを引き継ぐ。
なお、セグメントカウンタは、確定ペアの反射点毎に設定され、同一の識別番号を有するセグメントに存在し続けているサイクル数をカウントするカウンタである。セグメントカウンタは、メンバがセグメントの識別番号を引き継いだとしてもカウンタ値がリセットされることはなく、識別番号が引き継がれなかったときにカウンタ値がリセットされる。
条件Bは、今回のサイクルにおいて通常閾値で検出された反射点からなるセグメントの中で条件Aによって識別番号が引き継がれていないセグメントに対して、前回のサイクルでメンバかつ今回のサイクルで代表点である反射点が前回のサイクルで属していたセグメントの識別番号を引き継ぐか、あるいは、今回のサイクルで新規の反射点が代表点でありかつ新規でないメンバが存在し、その新規でないメンバである反射点が前回のサイクルで属していたセグメントの識別番号を引き継ぐ。特に、セグメントの中に条件Aによって識別番号が引き継がれていない新規でないメンバや代表点が複数存在する場合、各反射点に設定されているセグメントカウンタを比較し、セグメントカウンタのカウンタ値が最も大きい反射点が前回のサイクルで属していたセグメントの識別番号を引き継ぐ。さらに、最も大きいカウンタ値の反射点が複数存在する場合、3つの条件X、Y、Zの順で条件判定を行う。
条件Cは、今回のサイクルにおいて低閾値で検出された反射点からなるセグメント(すなわち、条件A、Bによって未だ識別番号が引き継がれていないセグメント)に対しての条件であり、低閾値か通常閾値かの条件を除いて条件Aと同じ条件である。
条件Dは、今回のサイクルにおいて低閾値で検出された反射点からなるセグメントの中で条件Cによって識別番号が引き継がれていないセグメント(すなわち、条件A、B、C、によって識別番号が引き継がれていないセグメント)に対しての条件であり、低閾値か通常閾値かの条件を除いて条件Dと同じ条件である。
条件Eは、新規なセグメントに対する条件であり、条件A、B、C、Dによって識別番号が引き継がれていないセグメントあるいは新規の反射点の代表点と新規の反射点のメンバからなるセグメントに対して、新規な識別番号を付与する。
具体的な処理としては、セグメント識別番号確定部23では、まず、仮グルーピング部22でグルーピングされたセグメントの中で通常閾値でのセグメントに対して条件Aでの判定を行い、条件Aを満たす代表点又はメンバが存在する場合にはその代表点又はメンバが前回のサイクルで属していたセグメントの識別番号を引き継ぎ、セグメントカウンタをその代表点又はメンバのカウンタ値からインクリメントする。
次に、セグメント識別番号確定部23では、仮グルーピング部22でグルーピングされたセグメントの中で通常閾値でのセグメントから条件Aによって識別番号が引き継がれたセグメントを除いたセグメントに対して条件Bでの判定を行い、条件Bを満たす代表点又はメンバが存在する場合にはその代表点又はメンバが前回のサイクルで属していたセグメントの識別番号を引き継ぎ、セグメントカウンタをその代表点又はメンバのカウンタ値からインクリメントする。
次に、セグメント識別番号確定部23では、仮グルーピング部22でグルーピングされたセグメントの中で低閾値でのセグメントに対して条件Cでの判定を行い、条件Cを満たす代表点又はメンバが存在する場合にはその代表点又はメンバが前回のサイクルで属していたセグメントの識別番号を引き継ぎ、セグメントカウンタをその代表点又はメンバのカウンタ値からインクリメントする。
次に、セグメント識別番号確定部23では、仮グルーピング部22でグルーピングされたセグメントの中で低閾値でのセグメントから条件Cによって識別番号が引き継がれたセグメントを除いたセグメントに対して条件Dでの判定を行い、条件Dを満たす代表点又はメンバが存在する場合にはその代表点又はメンバが前回のサイクルで属していたセグメントの識別番号を引き継ぎ、セグメントカウンタをその代表点又はメンバのカウンタ値からインクリメントする。
最後に、セグメント識別番号確定部23では、仮グルーピング部22でグルーピングされたセグメントの中で識別番号が未だ引き継がれていないセグメントに対して、新規な識別番号を付与し、セグメントカウンタを1にする。
図3を参照して、条件A〜Eに基づいてセグメントの識別番号を確定する主なパターンを説明する。
パターン1は、今回のサイクルでの代表点の前回のサイクルでの状態が代表点であり、今回のサイクルでのメンバの中には前回のサイクルでの状態が代表点であったものを含まないセグメントの場合、前回と同じ識別番号(すなわち、今回のサイクルでの代表点が前回所属していたセグメントの識別番号)を引き継ぐ。このパターン1は、通常閾値フラグがONのセグメントの場合には条件Aであり、低閾値フラグがONのセグメントの場合には条件Cである。
パターン2は、今回のサイクルでの代表点の前回のサイクルでの状態が代表点であり、今回のサイクルでのメンバの中には前回のサイクルでの状態が代表点であったものを含み、代表点のセグメントカウンタと前回代表点であったメンバのセグメントカウンタとを比較すると代表点のカウンタ値が大きいセグメントの場合、前回と同じ識別番号(すなわち、今回のサイクルでの代表点が前回所属していたセグメントの識別番号)を引き継ぐ。このパターン2は、通常閾値フラグがONのセグメントの場合には条件Aであり、低閾値フラグがONのセグメントの場合には条件Cである。
パターン3は、今回のサイクルでの代表点の前回のサイクルでの状態が代表点であり、今回のサイクルでのメンバの中には前回のサイクルでの状態が代表点であったものを含み、代表点のセグメントカウンタと前回代表点であったメンバのセグメントカウンタとを比較するとメンバのカウンタ値が大きいセグメントの場合、そのメンバが前回所属していたセグメントの識別番号を引き継ぐ。このパターン3は、通常閾値フラグがONのセグメントの場合には条件Aであり、低閾値フラグがONのセグメントの場合には条件Cである。
パターン4は、今回のサイクルでの代表点の前回のサイクルでの状態がメンバであり、今回のサイクルでのメンバの中には前回のサイクルでの状態が代表点であったものを1つ含むセグメントの場合、その前回代表点であったメンバが前回所属していたセグメントの識別番号を引き継ぐ。このパターン4は、通常閾値フラグがONのセグメントの場合には条件Aであり、低閾値フラグがONのセグメントの場合には条件Cである。
パターン5は、今回のサイクルでの代表点の前回のサイクルでの状態がメンバであり、今回のサイクルでのメンバの中には前回のサイクルでの状態が代表点であったものを複数含むセグメントの場合、その前回代表点であった複数のメンバの中でセグメントカウンタのカウンタ値が一番大きいメンバが前回所属していたセグメントの識別番号を引き継ぐ。このパターン5は、通常閾値フラグがONのセグメントの場合には条件Aであり、低閾値フラグがONのセグメントの場合には条件Cである。
パターン6は、今回のサイクルでの代表点の前回のサイクルでの状態がメンバであり、今回のサイクルでのメンバの中には前回のサイクルでの状態が代表点であったものを含まず、メンバは新規の反射点でないセグメントであり、今回の代表点及び新規でないメンバの前回所属していたセグメントの識別番号が上記のパターンで既に引き継がれた場合、引き継ぐ識別番号がないので、新規のセグメントの識別番号を付与する。このパターン6は、条件Eである。
パターン7は、今回のサイクルでの代表点の前回のサイクルでの状態がメンバであり、今回のサイクルでのメンバの中には前回のサイクルでの状態が代表点であったものを含まず、メンバは新規の反射点でないセグメントであり、今回の代表点及び新規でないメンバの前回所属していたセグメントの識別番号が上記のパターンで未だ引き継がれていないので、代表点のセグメントカウンタと新規でないメンバのセグメントカウンタとを比較すると代表点のカウンタ値が大きいセグメントの場合、その代表点が前回所属していたセグメントの識別番号を引き継ぐ。このパターン7は、通常閾値フラグがONのセグメントの場合には条件Bであり、低閾値フラグがONのセグメントの場合には条件Dである。
パターン8は、今回のサイクルでの代表点の前回のサイクルでの状態がメンバであり、今回のサイクルでのメンバの中には前回のサイクルでの状態が代表点であったものを含まず、メンバは新規の反射点でないセグメントであり、今回の代表点及び新規でないメンバの前回所属していたセグメントの識別番号が上記のパターンで未だ引き継がれていないので、代表点のセグメントカウンタと新規でないメンバのセグメントカウンタとを比較するとメンバのカウンタ値が大きいセグメントの場合、そのメンバが前回所属していたセグメントの識別番号を引き継ぐ。このパターン8は、通常閾値フラグがONのセグメントの場合には条件Bであり、低閾値フラグがONのセグメントの場合には条件Dである。
パターン9は、今回のサイクルでの代表点の前回のサイクルでの状態がメンバであり、今回のサイクルでのメンバの中には前回のサイクルでの状態が代表点であったものを含まず、メンバは新規の反射点であるセグメントであり、今回の代表点の前回所属していたセグメントの識別番号が上記のパターンで既に引き継がれた場合、引き継ぐ識別番号がないので、新規のセグメントの識別番号を付与する。このパターン9は、条件Eである。
パターン10は、今回のサイクルでの代表点の前回のサイクルでの状態がメンバであり、今回のサイクルでのメンバの中には前回のサイクルでの状態が代表点であったものを含まず、メンバは新規の反射点であるセグメントであり、今回の代表点の前回所属していたセグメントの識別番号が上記のパターンで未だ引き継がれていないので、その代表点が前回所属していたセメントの識別番号を引き継ぐ。このパターン10は、通常閾値フラグがONのセグメントの場合には条件Bであり、低閾値フラグがONのセグメントの場合には条件Dである。
パターン11は、今回のサイクルでの代表点は新規の反射点であり、今回のサイクルでのメンバの中には前回のサイクルでの状態が代表点であったものを含むセグメントの場合、そのメンバが前回所属していたセグメントの識別番号を引き継ぐ。このパターン11は、通常閾値フラグがONのセグメントの場合には条件Aであり、低閾値フラグがONのセグメントの場合には条件Cである。
パターン12は、今回のサイクルでの代表点は新規の反射点であり、今回のサイクルでのメンバの中には前回のサイクルでの状態が代表点であったものを含まないセグメントであり、今回のメンバの前回所属していたセグメントの識別番号が上記のパターンで既に引き継がれた場合、引き継ぐ識別番号がないので、新規のセグメントの識別番号を付与する。このパターン12は、条件Eである。
パターン13は、今回のサイクルでの代表点は新規の反射点であり、今回のサイクルでのメンバの中には前回のサイクルでの状態が代表点であったものを含まないセグメントであり、今回のメンバの前回所属していたセグメントの識別番号が上記のパターンで未だ引き継がれていないので、メンバ内でセグメントカウンタのカウンタ値が最も大きいメンバが前回所属していたセメントの識別番号を引き継ぐ。このパターン13は、通常閾値フラグがONのセグメントの場合には条件Bであり、低閾値フラグがONのセグメントの場合には条件Dである。
パターン14は、今回のサイクルでの代表点は新規の反射点であり、今回のサイクルでのメンバは新規の反射点であるセグメントの場合、引き継ぐ識別番号がないので、新規のセグメントの識別番号を付与する。このパターン14は、条件Eである。
図4には、セグメントの識別番号を引き継ぐ一例を示している。この例では、前回のサイクルでセグメントTS11とセグメントTS12が存在し、今回のサイクルでセグメントTS2がグルーピングされた場合である。セグメントTS11には代表点の反射点P1が属しており、反射点P1のセグメントカウンタのカウンタ値が10であった。また、セグメントTS12には代表点の反射点P2が属しており、反射点P2のセグメントカウンタのカウンタ値が50であった。セグメントTS2には、代表点の反射点P1とメンバの反射点P2が属している。この場合、上記のパターン3に該当し、今回のサイクルでの代表点P1の前回のサイクルでの状態が代表点であり、今回のサイクルでのメンバP2の前回のサイクルでの状態が代表点であり、代表点P1のセグメントカウンタとメンバP2のセグメントカウンタとを比較するとメンバP2のカウンタ値が大きいので、セグメントTS2ではメンバP2が前回所属していたセグメントTS12の識別番号を引き継ぎ、セグメントカウンタを50からインクリメントして51とする。
物理量演算部24では、セグメント識別番号確定部23で識別番号が確定したセグメント毎に、セグメントに属している代表点の物理量及び各メンバの物理量に基づいてセグメント(物体)としての物理量(距離、横位置、相対速度など)を演算する。その際、物理量演算部24では、セグメントに属する代表点である反射点の代表カウンタとメンバである反射点の代表カウンタに基づいてウエイト比を求め、そのウエイト比に応じて代表点の物理量とメンバの物理量に基づいて物理量を求める。
なお、代表カウンタは、確定ペアの反射点毎に設定され、代表点になった回数をカウントするカウンタである。代表カウンタは、メンバになった場合でもカウンタ値がリセットされることはなく、その反射点が消滅したときにカウンタ値がリセットされる。
ウエイト比の演算方法を具体的に説明する。ここでは、説明を判り易くするために、図4に示すような代表点P1と1個のメンバP2が属するセグメントTS2を例として、このセグメントTS2の状態が数サイクル続く場合で説明する。ここでは、最初(1サイクル目)にセグメントTS2の状態になったときの代表点である反射点P1の代表カウンタのカウンタ値が10であり、メンバである反射点P2の代表カウンタのカウンタ値が50であったとする。サイクルが更新される毎に、代表点である反射点P1の代表カウンタはインクリメントされるが、メンバである反射点P2の代表カウンタはインクリメントされない。
上記の例の場合、1サイクル目でのウエイト比(代表点P1のウエイト値:メンバP2のウエイト値)=代表点P1の1サイクル目での代表カウンタのカウンタ値:(メンバP2の1サイクル目での代表カウンタのカウンタ値×距離係数α)であり、2サイクル目でのウエイト比=代表点P1の2サイクル目での代表カウンタのカウンタ値:(メンバP2の1サイクル目でのウエイト値×距離係数α)であり、・・・、nサイクル目ではウエイト比=代表点P1のnサイクル目での代表カウンタのカウンタ値:(メンバP2のn−1サイクル目でのウエイト値×距離係数α)である。なお、前回サイクルから代表点である反射点が変わった場合、このウエイト比の演算は1サイクル目から演算し直す。
距離係数αは、代表点がミリ波レーダ10から近いほど、セグメント(物体)としての物理量に対してメンバの影響度を小さく(代表点の影響度を大きく)する係数である。したがって、サイクルが更新されるほど、メンバの影響が次第に少なくなる。図5には、ミリ波レーダ10に対する代表点の距離に応じた距離係数マップの一例を示している。
この図5に示す距離係数αを用いて、上記の例のウエイト比を具体的な数値として求めた場合を示す。但し、代表点の距離に応じた距離係数αは、1サイクル目が0.8、2サイクル目が0.7、3サイクル目が0.6、4サイクル目が0.6、5サイクル目が0.4、6サイクル目が0.4、7サイクル目が0.3であったとする。1サイクル目のウエイト比(代表点P1のウエイト値:メンバP2のウエイト値)=10:(50×0.8)=10:40であり、2サイクル目のウエイト比=11:(40×0.7)=11:28であり、3サイクル目のウエイト比=12:(28×0.6)=12:16であり、4サイクル目のウエイト比=13:(16×0.6)=13:9であり、5サイクル目のウエイト比=14:(9×0.4)=14:3であり、6サイクル目のウエイト比=15:(3×0.4)=15:1であり、7サイクル目のウエイト比=16:(1×0.3)=16:0である。ここでは、各ウエイト値は小数点以下を切り捨てている。
さらに、上記の例でセグメントの物理量として距離を求める場合を示す。1サイクル目において代表点である反射点P1の距離がZ11であり、メンバである反射点P2の距離がZ12であったとすると、セグメントとしての距離Z1S=(Z11×(10/(10+40))+(Z12×(40/(10+40))となる。さらに、2サイクル目において代表点である反射点P1の距離がZ21であり、メンバである反射点P2の距離がZ22であったとすると、セグメントとしての距離Z2S=(Z21×(11/(11+28))+(Z22×(28/(11+28))となる。
ちなみに、上記の例において、例えば、10サイクル目でメンバであった反射点P2が反射点P1と異なるセグメントとなった場合、10サイクル目で反射点P2が属するセグメントでのウエイト比演算では、反射点P2が代表点の場合には代表カウンタのカウント値51を用いて演算が行われ、反射点P2がメンバの場合には代表カウンタのカウント値50を用いて演算が行われる。
さらに、図6に示す例により、ウエイト比の演算方法を具体的に説明する。ここでは、2サイクル目までは代表点P1と1つのメンバP2が属するセグメントTS21及び代表点P3と1つのメンバP4が属するセグメントTS22についてのウエイト比が上記の例のようにそれぞれ演算されていたが、3サイクル目に2サイクル目のセグメントTS21とセグメントTS22とが1つのセグメントTS3となり、代表点P1と3つのメンバP2,P3,P4が属するセグメントTS3となった場合のウエイト比の演算方法を説明する。この場合、メンバである反射点P2は、前回サイクルと代表点が同じなので、ウエイト比演算には2サイクル目のウエイト値を用いる。メンバである反射点P3は、前回サイクルで代表点であったものがメンバになったので、ウエイト比演算では1サイクル目となり、ウエイト比演算には代表カウンタのカウンタ値を用いる。メンバである反射点P4は、前回サイクルと今回サイクルで代表点が異なるが、同じセグメント内に前回サイクルで代表点であった反射点P3を含むので、ウエイト比演算には2サイクル目のウエイト値を用いる。したがって、この3サイクル目でのウエイト比(代表点P1のウエイト値:メンバP2のウエイト値:メンバP3のウエイト値:メンバP4のウエイト値)=代表点P1の代表カウンタのカウンタ値:(メンバP2の2サイクル目でのウエイト値×距離係数α):(メンバP3の代表カウンタのカウンタ値×距離係数α):(メンバP4の2サイクル目でのウエイト値×距離係数α)である。但し、このセグメントTS3に反射点P3が属さなかった場合、メンバである反射点P4は、ウエイト比演算では1サイクル目となり、ウエイト比演算では代表カウンタのカウンタ値を用いる。
図1を参照して、物体検出装置1における動作について説明する。各ミリ波レーダ10では、サイクル時間毎に、ミリ波を左右方向の一定角度毎に発信するとともに反射してきたミリ波を受信し、発信波と受信波をミキシングしたビート信号をECU20に送信する。
各ミリ波レーダ10のビート信号を受信する毎に、ECU20では、ビート信号をFFT解析し、ピーク検出(通常閾値と低閾値)によって周波数の増加区間でのビート周波数と周波数の減少区間でのビート周波数を抽出する。そして、ECU20では、増加区間でのビート周波数と減少区間でのビート周波数とをペアリングし、ペア毎に物理量としてミリ波レーダ10に対する相対的な距離、横位置、相対速度などを演算する。さらに、EUU20では、ペア毎に数サイクル連続して検出されているか否かを判定し、数サイクル連続して検出されているペアを反射点として確定し、その確定ペアの反射点に物理量、通常閾値フラグ、低閾値フラグ、移動物フラグの情報を設定する。
確定ペアの反射点を検出すると、ECU20では、全ての確定ペアの反射点に対して代表点を決定するための条件a,b,cで順に判定し、全ての確定ペアの反射点の中から代表点を抽出する。そして、ECU20では、その代表点の位置を基準としてセグメント範囲を設定し、全ての確定ペアの反射点のうちその代表点を除いた反射点の中からセグメント範囲内でありかつ相対速度が代表点の相対速度に対して±数km/h以内でありかつ通常閾値フラグと低閾値フラグに基づいて代表点と同じ閾値で検出されかつ移動物フラグに基づいて代表点と同じ種別(静止物、接近移動物、離反移動物)である反射点をメンバとして抽出する。そして、ECU20では、その抽出した代表点とメンバからなるセグメントをグルーピングする。1つのセグメントをグルーピングする毎に、ECU20では、グルーピングされていない確定ペアの反射点に対して代表点を決定するための条件a,b,cで順に判定し、グルーピングされていない確定ペアの反射点の中から代表点を抽出する。そして、ECU20では、その代表点の位置を基準としてセグメント範囲を設定し、グルーピングされていない確定ペアの反射点のうちその代表点を除いた反射点の中からセグメント範囲内でありかつ相対速度が代表点の相対速度に対して±数km/h以内でありかつ通常閾値フラグと低閾値フラグに基づいて代表点と同じ閾値で検出されかつ移動物フラグに基づいて代表点と同じ種別である反射点をメンバとして抽出する。そして、ECU20では、その抽出した代表点とメンバからなるセグメントをグルーピングする。ECU20では、確定ペアの反射点が全てグルーピングされるまで、上記のグルーピングを行う。
確定ペアの反射点に対するグルーピングが終了すると、ECU20では、グルーピングされたセグメントの中で通常閾値でのセグメント毎に、識別番号確定条件Aで判定を行い、この条件Aを満たす代表点又はメンバが存在する場合にはその代表点又はメンバが前回サイクルで属していたセグメントの識別番号を引き継ぐ。次に、ECU20では、グルーピングされたセグメントの中で通常閾値でのセグメントのうち識別番号確定条件Aで識別番号が確定したセグメントを除いたセグメント毎に、識別番号確定条件Bでの判定を行い、この条件Bを満たす代表点又はメンバが存在する場合にはその代表点又はメンバが前回サイクルで属していたセグメントの識別番号を引き継ぐ。次に、ECU20では、グルーピングされたセグメントの中で低閾値でのセグメント毎に、識別番号確定条件Cでの判定を行い、この条件Cを満たす代表点又はメンバが存在する場合にはその代表点又はメンバが前回サイクルで属していたセグメントの識別番号を引き継ぐ。次に、ECU20では、グルーピングされたセグメントの中で低閾値でのセグメントのうち識別番号確定条件Cで識別番号が確定したセグメントを除いたセグメント毎に、識別番号確定条件Dでの判定を行い、この条件Dを満たす代表点又はメンバが存在する場合にはその代表点又はメンバが前回サイクルで属していたセグメントの識別番号を引き継ぐ。最後に、ECU20では、グルーピングされたセグメントのうち識別番号確定条件A、B、C、Dで識別番号が確定したセグメントを除いたセグメント毎に、新規な識別番号を付与する。
グルーピングされた全てのセグメントの識別番号が確定すると、ECU20では、識別番号が確定したセグメント毎に、セグメントに属する代表点である反射点の代表カウンタとメンバである反射点の代表カウンタ及びミリ波レーダ10からの代表点の距離に応じた距離係数に基づいてウエイト比を演算し、そのウエイト比に応じて代表点の物理量と各メンバの物理量からセグメント(物体)としての物理量(距離、横位置、相対速度など)を演算する。
セグメントの物理量を演算すると、ECU20では、その各セグメント(物体)についての情報(物理量など)を運転支援装置に送信する。
この物体検出装置1によれば、セグメントに属する反射点が前回サイクルで属していたセグメントでの情報に基づいてセグメントの時系列での同一性を判断することにより、時系列で同一の物体に対する反射点を同じ識別番号の同一のセグメントとすることができ、時系列での反射点が不安定な場合でも物体を高精度に検出することができる。特に、自車両の前側方に設けられているミリ波レーダ10にようにレーダ中心軸が自車両に進行方向と異なる場合、他車両などに対するレーダ反射面が複雑な形状となるが、各サイクルでの反射点を同一の物体で反射した反射点としてセグメント単位で判断でき、同一の物体を時系列で安定して検出することができる。
さらに、物体検出装置1によれば、代表点とメンバからなるセグメントとすることにより、識別番号確定処理や物理量演算処理において代表点とメンバを利用して容易にかつ高精度に処理を行うことができる。
特に、物体検出装置1では、今回サイクルでのセグメントに属する各反射点についての前回サイクルでの代表点/メンバの状態とセグメントカウンタによる過去に属していたセグメントの継続状態に基づいていずれの識別番号を引き継ぐかを判断することにより、各サイクルでの同一の物体に対する反射点の属するセグメントに対して同じ識別番号を高精度に引き継がせることができる。この際、前回サイクルで代表点であったことを重視して判断することにより、セグメントの時系列での同一性を高精度に判断できる。また、セグメントの継続回数が多いことを重視して判断することにより、セグメントの時系列での同一性を高精度に判断できる。
また、物体検出装置1では、物理量演算処理においてセグメントに属する代表点とメンバとのウエイト比を求めることにより、セグメント(物体)の物理量を高精度に求めることができる。さらに、物体検出装置1では、代表カウンタによる過去に代表点になった回数を重視してウエイト比を求めることにより、ウエイト比を高精度に求めることができる。また、物体検出装置1では、ミリ波レーダ10に対する代表点の距離が短いほどメンバの影響度を小さく(ひいては、代表点の影響度を大きく)してウエイト比を求めることにより、ウエイト比を高精度に求めることができる。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されることなく様々な形態で実施される。
例えば、本実施の形態では車両に搭載される物体検出装置に適用したが、ACCシステム、PBAシステム、PSBシステム、介入ブレーキシステムなどの運転支援装置に組み込まれる物体検出機能としてもよい。また、車両以外の移動体に搭載された物体検出装置に適用してもよいし、車両などの移動体に搭載されない物体検出装置にも適用可能である。
また、本実施の形態ではレーダ検出手段としてFMCW方式のミリ波レーダに適用したが、レーザレーダなどの他のレーダにも適用可能であり、あるいは、FMCW方式以外の検出方式でもよい。
また、本実施の形態では通常閾値と低閾値を用いて反射点を検出する構成としたが、1つの閾値だけを用いて反射点を検出してもよいし、3つ以上の閾値を用いて反射点を検出してもよい。
また、本実施の形態では検出方向を前方及び前側方としたが、側方、後方、後側方などの他の検出方向でも適用可能である。
また、本実施の形態では代表点決定条件やメンバ決定条件を示したが、他の条件で代表点やメンバを決定してもよい。
また、本実施の形態では識別番号確定条件を示したが、他の条件で識別番号を確定してもよい。
また、本実施の形態では多数の反射点の中から条件に基づいて代表点を決定し、代表点の位置に基準としてセグメント範囲内に含まれる反射点をメンバとしてグルーピングするグルーピング方法を示したが、他のグルーピング方法でもよい。
また、本実施の形態ではセグメントに属する代表点とメンバのウエイト比を求め、そのウエイト比に応じてセグメントとして物理量を求める構成としたが、セグメントに属する反射点の物理量から他の方法でセグメントとして物理量を求めてもよい。
また、本実施の形態ではセグメント範囲を矩形状の一定の大きさの範囲としたが、レーザ反射面が側面及び前面あるいは後面の他車両を検出するためにセグメント範囲をL字形状や凹形状などの他の形状としてもよいし、あるいは、自車両の周辺環境を認識する手段を用いて自車両の周辺環境(ガードレールなど)を認識し、その周辺環境に応じてセグメント範囲の大きさを変えてもよいし、自車両の走行状態を検出する手段を用いて自車両の走行状態(車速、旋回状態など)を検出し、走行状態に応じてセグメント範囲の大きさを変えてもよい。