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JP5190923B2 - GaNをチャネル層とする窒化物半導体トランジスタ及びその作製方法 - Google Patents

GaNをチャネル層とする窒化物半導体トランジスタ及びその作製方法 Download PDF

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Description

本発明は窒化物半導体材料を用いた電子デバイスに関し、特にキャップ層を有しGaNをチャネル層とする窒化物半導体トランジスタ及びその作製方法に関するものである。
バンドギャップの大きい窒化物半導体材料であるGaNは、絶縁破壊電圧が高い、飽和ドリフト速度が大きい、などの特徴がある。そのためGaN材料を用いれば、シリコン系の電子デバイスと比較し、耐圧特性を犠牲にすることなく低抵抗化が可能である。また化学的に安定で、よって高温で安定なため、大出力化が必要な電子デバイスの材料に用いることが可能である。
電子デバイスに用いるGaNは、良質な結晶成長が可能な六方晶系に属するウルツ鉱型の結晶であり、結晶方位のc軸方向に分極を持つ。そのため、c面に平行にAlGaN/GaN接合などのヘテロ接合構造を形成すれば、ピエゾ効果によりヘテロ接合界面にプラスの空間固定電荷を発生させることができる。これを利用してヘテロ接合界面に2次元電子ガスを形成できる。
このため、トランジスタ等において、キャリアが走行する、つまり電子の走行するチャンネル部分の形成には、c面と平行に形成されたAlGaN/GaNヘテロ接合やInAlN/GaNヘテロ接合が用いられる。
現在主に製造されているヘテロ接合に形成されたチャンネルを用いる電子デバイスは、AlGaN/GaNをチャネル層とする窒化物半導体トランジスタである。このトランジスタは次のように作製される。層構造としては基板上に約2〜3μmのノンドープのGaNを成長し、その上にAlGaNバリアー層を10〜50nm程度成長する。AlGaNバリアー層には、オーミック抵抗の低減のため、n型のドーピングを行う。ソース電極とドレイン電極は、Ti/Al/Auなどの金属を用いて、AlGaNバリアー層上の形成される。またゲート電極には、Ni/AuやPt等の金属が用いられる。
一方、AlGaN/GaNヘテロ接合を形成するAlGaN層表面には、表面準位が存在する。AlGaN層は10〜50nmと薄いため、AlGaN/GaNヘテロ接合部に形成されたチャンネル内の電子は、電界で加速されると容易にAlGaN層を通り抜ける。
この通り抜けた電子は、AlGaN層表面の表面準位にトラップされるが、この表面準位のエネルギーが伝導帯端よりも深いエネルギーの位置にあるため、トラップされた電子は容易にもどることができない。表面準位の深さにも依存するが、数秒から数分以上かかる。その結果、チャンネル内を流れる電流量が減少することが起こる。これは、電流コラプスと呼ばれる。
電子デバイスを実用する場合には、これは大きな問題となる。トランジスタに同じドレイン電圧を加えているにもかかわらず、時間経過とともにドレイン電流が減少する。またドレイン電圧が高いほど、電流コラプスが大きく、窒化物半導体トランジスタをスイッチングデバイスとして用いる場合には、大きな問題となる。
電流コラプスを低減するために、GaNキャップで半導体表面を覆う方法がある(非特許文献1)。これによりAlGaN表面に形成される表面準位の影響は防げるが、GaNキャップ層上には、まだ深い準位が残されており、スイッチングデバイスのように、必要とされる耐圧の高いデバイスでは改善する必要がある。
また、GaNキャップを用いる素子において、AlGaNバリアー層から半導体表面のGaNキャップ層に至るまで、連続的に組成を変化させる構造がある(特許文献2)。これにより電流コラプスの低減と、ホールの形成を防ぐことができるとされている。しかしながら、GaNキャップ層上の準位が残る問題点がある。
さらに、ゲートとドレイン間の半導体表面側のGaN層又はp型GaNキャップ層上にフィールドプレートを形成する方法が示されているが、空乏層領域でのアバランシェ増幅により発生したホールの排出を容易にする構造として用いられている(特許文献1)。これについてもGaNキャップ層上に形成される表面準位の問題がある。またホールの排出をさらに効果的に行うために、p型InGaNキャップ層を用いる例も示されているが、コンタクト抵抗を下げ、フィールドプレート電極を通してホールの排出を容易にするためのものである。
特開2004−34907号公報 米国特許出願第2005/0077541号公開明細書 Applied PhysicsLetters, vol. 85, No. 23, pp. 5745, 2004
したがって本発明が解決しようとする課題は、GaNをチャネル層とする窒化物半導体トランジスタにおいて、ヘテロ接合構造に形成されたチャンネル内の電子が加速された場合に、容易に表面準位にトラップされないようにすることである。またトラップされた電子が容易に戻れるようにすることである。
すなわち本発明では、次のようなGaNをチャネル層とする窒化物半導体トランジスタとその作製方法を提供することにより課題は解決される。
(1)ドレインとゲートの間又はゲートとソースの間の半導体表面に、In及びN並びに、Al及び/又はGaを含有し、格子定数がGaN結晶よりも大きいキャップ層を有する、GaNをチャネル層とする窒化物半導体トランジスタ。
(2)上記キャップ層がp型ドーピングされている、(1)に記載のGaNをチャネル層とする窒化物半導体トランジスタ。
(3)上記キャップ層は、チャンネル側の界面を除いて、p型ドーピングされている、(1)に記載のGaNをチャネル層とする窒化物半導体トランジスタ。
(4)上記p型ドーピングのドーパント濃度が5×1018cm-3以上である、(2)又は(3)に記載のGaNをチャネル層とする窒化物半導体トランジスタ。
(5)上記キャップ層は、チャンネル側の界面にn型ドーパントが、デルタドープされている、(1)に記載のGaNをチャネル層とする窒化物半導体トランジスタ。
(6)上記n型ドーパントの濃度が、1×1018cm-3以下である、(5)に記載のGaNをチャネル層とする窒化物半導体トランジスタ。
(7)上記キャップ層の格子定数が、半導体表面に行くに従いステップ状に大きくなるように変化していることを特徴とする(1)に記載のGaNをチャネル層とする窒化物半導体トランジスタ。
(8)上記キャップ層の格子定数が、半導体表面に行くに従い連続的に大きくなるように変化していることを特徴とする(1)に記載のGaNをチャネル層とする窒化物半導体トランジスタ。
(9)キャリアを生成する効果のあるバリアー層の厚さが、ゲート部のみ薄くなっており、ソースとドレイン間の半導体表面上の全面に平坦化されたキャップ層が形成してある構造を持つ(1)に記載のGaNをチャネル層とする窒化物半導体トランジスタ。
(10)キャリアを生成する効果のあるバリアー層のゲート部にリセス構造を形成した後に、ソースとドレイン間の半導体表面上の全面に、再成長によりキャップ層を形成する工程を含む、(9)に記載のGaNをチャネル層とする窒化物半導体トランジスタの作製方法。
本発明によれば、GaNをチャネル層とする窒化物半導体トランジスタにおいて、電流コラプスを低減させることができる。
本発明で用いることの可能な窒化物半導体材料は、III族元素とV族元素から構成される窒素を含む半導体である。主な結晶の構造は、良質な結晶成長が可能な六方晶系に属するウルツ鉱型の結晶であり、結晶方位のc軸方向に分極を持つものである。
キャリアが走行するチャンネル部分には、GaNなどの二元素からなる結晶が適している。これは、AlGaNやInGaN、InAlNなどの三元素の混晶さらに四元素の混晶は、組成の不均一性から生じる合金散乱が大きいためである。しかしながら、Inについては電子の有効質量を小さくできることから、InGaN、InAlNの場合には、移動度の向上が期待できる。
また用いることが可能なヘテロ接合チャンネルは、AlGaN/GaNヘテロ接合、AlGaInN/GaNヘテロ接合、InAlN/GaNヘテロ接合などのシングルヘテロ構造である。また、AlGaN/GaN/AlGaN、InAlN/GaN/InAlNなどのダブルヘテロ構造などにも用いることが可能である。ダブルヘテロ構造の場合には、バリアーに挟まれた井戸部がチャンネルである。
以下本発明についてAlGaN/GaNをチャネル層とする窒化物半導体トランジスタに用いた実施例を例示して詳細に説明する。
(実施例1)
図1は、本発明によるInGaNキャップ層を有するAlGaN/GaNをチャネル層とする窒化物半導体トランジスタの構造を示す。
トランジスタの半導体結晶構造を形成するための結晶基板1としては、サファイア基板、SiC基板、シリコン基板、GaN基板等が用いられる。結晶成長には、MOCVD法でよい。基板側から低温成長GaNバッファ層2などの結晶性を向上させる構造を形成した後に、高抵抗のGaN層3を成長する。
その後AlGaNバリアー層4を成長する。チャンネルは、高抵抗のGaN層3とAlGaNバリアー層4のヘテロ接合面の高抵抗GaN層3側に形成される。AlGaNバリアー層4には、必要に応じて一部分もしくは全体にn型ドーピングを行う。
その後InGaN層5を成長させる。In組成が4%、InGaN層厚5nmでも効果があった。またIn組成が15%の場合には、より強い効果があった。
つぎに、トランジスタにチャンネルとして用いるヘテロ接合構造のみを残して、メサ構造を形成する。つまりヘテロ接合構造に形成される二次元電子ガスを通して他の素子との不必要な電気的導通を防ぐために、素子と素子の間のヘテロ接合構造を除去し電気的に分離する。
このためには、フォトレジストを用いて、ソース電極10、ゲート電極11、ドレイン電極12が並ぶ方向に20μm、ゲート幅方向に50μmの長方形のフォトレジストのメサのパターンを作製する。メサの幅や長さは必要に応じて変えてもよい。ゲート電極11の幅とメサの幅は同じ幅にする。
フォトレジストのパターン作製方法は、通常に用いられているステッパーを用いた露光方法を用いればよい。その後メサの形状になっているフォトレジストをマスクとして用いて、成長した基板表面をドライエッチングによりメサパターン状に加工する。
ドライエッチングは例えば電子サイクロトロン共鳴(ECR)法を用いた塩素プラズマを用いて行う。ドライエッチングはウエットエッチング法に比べエッチングの方向性があり、エッチング速度の制御が簡単である。エッチングレートはエピタキシャル膜の結晶品質、塩素プラズマの圧力、加速エネルギー(プラズマの引き出し電圧)などによって異なるが1時間に200〜300nmである。100nm程度エッチングして、メサ以外の部分のAlGaN層4とGaN層3の一部を除去する。
このメサの形成により同じ基板上の素子と素子の間が分離され、お互いの素子間に電流が流れないようになる。素子分離については、塩素系のガスを用いたドライエッチング以外にもイオン注入によっても可能である。窒素イオン等を高速で打ち込むことにより、電気的に絶縁性を持たせて、素子分離を行えばよい。
メサエッチング後、メサ以外の部分に絶縁膜を形成する。絶縁膜には、酸化硅素膜、窒化硅素膜等を用いることができる。例えば、ウエハ表面全体に絶縁膜をプラズマCVD等を用いて厚さ100nm程度成膜した後、メサ以外の部分をフォトレジストにより被覆し、メサ上部の絶縁膜のみエッチングにより除去する。メサの端で、ゲート電極11がある部分は注意する。メサの界面のAlGaN/GaNヘテロ接合部のチャンネルにゲート電極11が接すると、ゲートリーク電流が増加する為である。そこでメサ界面も絶縁膜によりカバーされるようにする。
その後、ソース電極10とドレイン電極12を形成する。ソース電極10及びドレイン電極12の電極金属としては、基板表面側から、Ti/Al/Ni/Au(30/220/40/50nm)の構造などを用いる。電極パターンの形成には、リフトオフ法を用いればよい。
電子ビーム蒸着法などにより電極金属の蒸着をする。電極金属の蒸着後、リフトオフ法でソース及びドレイン部分のパターン以外の電極金属を除去する。リフトオフ用の溶液としてはアセトンを用いればよい。その後、電極金属の合金化のためアニールを行う。アニールは高速のランプアニール法(RTA)を用い、800℃で30秒間行う。
その後、ゲート電極11を形成する。同じくリフトオフ法を用いればよい。このときにゲート電極11の形状のレジストのパターニングはフォトリソグラフィ法を用いるが、ゲート長が短く微細パターンを用いる場合には電子ビームリソグラフィ法を用いる。例えば、ゲート長が200nm以下の場合は電子ビームリソグラフィ法を用いる。
ゲート電極メタルとしては、基板表面側から、Ni/Au(50/200nm)を用いる。ゲートメタルの形成には、高真空電子ビーム蒸着法でよい。この場合は、電子ビームにより蒸着源を加熱し、熱的に蒸発させる。
ゲート部直下のInGaN層5は必要に応じて除去してもよい。その場合には、ドライエッチングを用いればよい。エッチングレートが速いため、ほぼ選択的にエッチングが可能である。
また、ソース・ドレイン間の表面等の素子表面には、耐圧の向上などのために、プラズマCVDなどにより窒化珪素膜や酸化珪素膜を形成する。
図2は、実施例1の本発明の方法により作製した素子を約1秒間隔でスイッチングした結果である。横軸は時間であり、縦軸はゲート電圧と、ドレイン電流である。ゲート電圧を−3Vと0Vで、約1秒間隔でスイッチングしてある。ドレイン電圧は30Vである。またドレイン電流は、mm当たりの電流量に規格化されている。
図2で測定結果を示す素子の作製に用いたウエハのAlGaNバリアー層4は、Al組成比が約25%、膜厚約15nmである。またInGaNキャップ層5のIn組成は約3〜5%、膜厚約5nmである。成長した直後のチャンネル抵抗は約800Ωである。ソースとゲートの間隔は2μm、ゲート長は3μmである。また、コラプスの影響を調べるために、ドレインとゲートの距離が50μmと長いものを測定した。
図2を見てわかるように、ゲート電圧が0Vになった直後に、ドレイン電流が立上り、ほぼパルス状のドレイン電流が得られていることがわかる。
また図3に、比較のために、InGaNキャップ層がない素子の測定結果を示す。この素子のAlGaNバリアー層厚は15nmである。ソースとドレインの間隔は9μm、ソースとゲートの間隔は2μm、ゲート長は1μmである。またゲート幅は50μmである。ドレイン電圧は10Vの条件で測定してある。ゲート電圧を−15Vと0Vで約1秒間隔でスイッチングさせている。ドレイン電流は、mm当たりの電流量に規格化している。
図3の場合には、ゲート電圧を0Vにしても、なかなかドレイン電流が立ち上がらず、また、ドレイン電流がスイッチングとともに、減少していることがわかる。これは、電流コラプスであり、AlGaNバリアー層表面にある深い表面準位に電子がトラップされてしまうためである。回復には数分程度かかると考えられる。
図2と図3を比較してわかるように、本発明を用いれば、電流コラプスを低減できることがわかった。
InGaNの格子定数が大きいため、InGaN層とAlGaN層の間にピエゾ効果により負の空間電荷が発生する。その結果、その負の空間電荷が電子をブロックしたものと考えられる。
(実施例2)
また、図1のInGaNキャップ層5と同様に、GaN層よりも格子定数の大きなAlGaInN層やInAlN層を用いることも可能である。MOCVD法などの結晶成長法を用いて、InGaNキャップ層5の代わりに、AlGaInN層やInAlN層を成長すればよい。AlGaN層やAlGaInN層、InAlN層は最適な成長温度が組成によって異なるため、成長中断等が必要ならば成長中断し、成長温度を変化させた後に、AlGaInN層やInAlN層を成長する。素子の作製方法等は、実施例1と同様である。
AlGaInN層の格子定数がGaN層よりも大きければ、InGaN層をキャップ層として用いた場合と同様にピエゾ効果により負の空間電荷が発生する。よって、この場合にも電流コラプスの低減が可能であった。またInAlN層をキャップ層として用いた場合も同様に電流コラプスの低減が可能であった。
(実施例3)
また、負の空間電荷の効果をさらに高めるために、p型ドーピングをキャップ層に行ったところ、さらに効果があった。この時、キャップ層の基板側の界面は、もっとも格子の歪が大きいため、そこにMg等のドーピングを高濃度に行うと、格子欠陥が発生し、格子の歪を緩和してしまう。そこで、p型ドーピングをキャップ層の基板側界面近辺をさけて行ったところ、電流コラプスの低減に効果があった。
実際に作製した素子では、Al組成25%で厚さ20nmのAlGaNバリアー層上にIn組成15%程度のInGaNキャップ層を10nmを形成した。InGaN層の基板側5nm部分はMgドーピングを行わず、それよりも表面側のみ約1×1019cm-3程度のドーパントの濃度でドーピングを行った。その結果、格子緩和することもなく、電流コラプス低減の効果があった。Mgドーパントの活性化率は数%程度であるが、約5×1018cm-3以上のドーパントの濃度で効果があった。
(実施例4)
また、成長中断を行い成長温度を変え、その後InGaNキャップ層を成長したが、成長中断中にSiを供給し、InGaNキャップ層とそのすぐ基板側の層の間の界面に、Siを偏析させたところ、キャップ層表面の平坦性が向上した。n型のドーパントであるSi等は、アンチサーファクタント等の効果がある。InGaNキャップ層の成長初期になんらかの効果があったためと考えられる。ドーパントの密度は、約1×1018cm-3以下であった。
(実施例5)
次に、キャップ層の組成変化をもたせる方法について述べる。キャップ層は格子定数が大きいため格子に歪みが発生し、キャップ層のヘテロ界面側、つまり基板側の界面にピエゾ効果により負の空間固定電荷が形成されて、その電荷が電子をブロックしていると考えられる。しかし一方で、キャップ層の格子定数がその直下にあるバリアー層の格子定数と異なるため、キャップ層の基板側の界面で転移が発生し、格子が緩和してしまうことがあった。
そこで、In組成の高い格子定数の大きなキャップ層を直接成長せずに、キャップ層をいくつかの層に分けて、基板側から最表面に行くにしたがい、徐々にInGaN層のIn組成を上げて格子定数が大きくなるようにする。隣り合う各々の層の格子定数(a軸、緩和時の値)の差が、約0.5%以下になるように変化させた。実施例として、In組成5%のInGaN層5nm、In組成10%のInGaN層5nm、In組成15%のInGaN5nmの順番に成長した所、コラプスの抑制において安定した結果が得られた。以上は、5nmづつに分ける場合であるが、10nmづつ、あるいは15nmづつでもよい。
またキャップ層としてAlGaInN層やInAlN層を用いる場合も同様である。5nm以上の膜厚間隔で、格子定数(a軸、緩和時の値)が約0.5%づつ変化するように、ステップ状に組成を変えて層状にすればよい。
以上は、キャップ層をいくつかの層に分けてステップ状に組成を変化させて、格子定数の変化が急峻にならないようにする方法であるが、実際には、連続的に変化させる方法でもよい。
膜厚が10nmの範囲で、格子定数が2%程度変化する程度の割合で行ったところ、安定した結果が得られた。
(実施例6)
また、ヘテロ構造界面のバリアー層の組成からキャップ層最表面の組成までを、バンドギャップが不連続にならないように、連続的に変化させることが可能である。この場合には、表面にトラップされた電子が、再びバリアー中をチャンネルに向かって戻る時のポテンシャルの不連続性を極力なくすことが可能であり、電流コラプスの回復時間を短くできる。
このキャップ層の組成の変化のさせ方を、図を用いて説明する。トランジスタのチャンネルを形成するヘテロ接合の種類として、AlGaN/GaN接合やInAlN/GaN接合、AlGaInN/GaN接合等がある。いずれもGaNよりも格子定数が小さい半導体とGaNを接合させて、ピエゾ効果により二次元電子ガスを形成している。ここでは、Al0.2Ga0.8N/GaN接合の場合を例にとって説明する。
図4に、格子定数とバンドギャップの関係を示す。この図で、AlNの格子定数はa軸方向が3.11Å、c軸方向が4.98Å、バンドギャップが6.2eVである。また、GaNの格子定数はa軸方向が3.19Å、c軸方向が5.19Å、バンドギャップが3.4eVである。また、InNの格子定数はa軸方向が3.55Å、c軸方向が5.76Å、バンドギャップが0.8eVである。
チャンネル近辺のバリアーは、Al0.2Ga0.8N層である。ある程度の厚さが必要であり、15nm以下の厚さになると表面にあるキャップ層の影響で、キャリアが減少してしまい、シート抵抗が増大する。そのため、15nm以上は必要である。
そのAl0.2Ga0.8Nバリアー層上に形成するキャップ層の組成変化のさせ方は、半導体素子表面にいくにしたがって、格子定数が大きくなるようにする。つまり図4において、右の方向にいくように、組成を変化させる。In0.15Ga0.85Nが最表面になるようにする場合には、一例を示すが、図4において、Al0.2Ga0.8N→GaN→In0.15Ga0.85N、又は、Al0.2Ga0.8N→AlGaInN(Eg=3.7eV,a=3.2Å)→In0.15Ga0.85Nのように組成を変化させればよい。
あるいは、InAlN(a=3.23Å)を最表面にするには、Al0.2Ga0.8N→InAlN(a=3.23Å)になるように、図4において右上に向かって、InとAlの組成と増やしていけばよい。また最終層がAlGaInN層(Eg=4.4eV,a=3.23Å)にする場合も同様である。
(実施例7)
以上において、格子定数が大きいInGaNやAlGaInN,InAlN層をキャップ層として用いて電流コラプスを低減させる方法について述べたが、これらのInGaNキャップ層やAlGaInNキャップ層、InAlN層をゲート部分のリセス構造の表面層に用いる場合について説明する。
窒化物半導体トランジスタでは、バンドギャップがGaNよりも大きく、一方で格子定数がGaNよりも小さいAlGaN層などをGaN層と接合させて、ピエゾ効果を利用して、ヘテロ接合界面にキャリアを発生させる。これは、キャリアを生成する効果のあるバリアー層である。ノーマリオフ化に用いるリセス構造では、ゲート部のみこのキャリアを生成する効果のあるバリアー層を薄くして、ゲート部のみキャリア密度を下げる。
たとえば、キャリアを生成する効果のあるバリアー層として、AlGaN層を用いる場合には、ゲート部のみAlGaN層の厚さを10nm程度にし、他のソースとゲート間や、ドレインとゲート間ではAlGaN層の厚さを30nm程度にする。これによりゲート部のみキャリア密度が低くなり、ノーマリオフ化が可能になる。
一方、実施例1において、格子定数が大きいInGaNやAlGaInN、InAlN層をキャップ層として用いて電流コラプスを低減させる方法について述べたが、これらの格子定数の大きいキャップ層は、負の空間固定電荷を形成するめ、チャンネル内の電子を枯渇する働きがある。よってこれらのInGaNキャップ層やAlGaInNキャップ層、InAlN層をゲート部分のリセス構造の表面層に用いれば、しきい電圧をよりプラス側にシフトさせてノーマリオフ化することが容易になる。
そのためには、キャリアを生成する効果のあるバリアー層のゲート部にリセス構造を形成した後に、InGaNキャップ層やAlGaInNキャップ層、又はInAlN層を再成長により形成することになる。
このときに、同時にソースとゲート間、及びドレインとゲート間の表面上にも再成長すれば、不連続な結晶の部分が発生しないため、トランジスタの性能を劣化させることがない。
図5にその構造を示す。ヘテロ接合に隣接するヘテロ接合バリアー8と、再成長層9からなっている。ヘテロ接合バリアー8は、チャンネルにキャリアを生成する効果のあるバリアー層であり、AlGaN層やAlGaInN層、InAlN層等を用いることが可能である。この構造においては、キャリアを生成する効果のあるバリアーは、ゲート部のみにおいて薄く、それ以外のところでは厚くなっている。
再成長層は、ヘテロ接合バリアーのゲート部にリセス構造を形成した後に、再成長により形成したInGaN層やAlGaInN層、InN層などのキャップ層である。実施例3や実施例4、実施例5、実施例6などのようにドーピングや組成変化をさせてもよい。
また、InGaNキャップ層や、AlGaInNキャップ層、InGaNキャップ層も含めて初めから1回目の成長で形成しておき、その後で、ゲート部にリセス構造を形成し、InGaNキャップ層や、AlGaInNキャップ層、InGaNキャップ層を重複して再成長してもよい。
再成長によりInGaNキャップ層やAlGaInNキャップ層、InGaNキャップ層をリセス構造部を含めて全体に成長するため、リセス構造部のストレスでの劣化を抑えることができる。
また、成長条件を最適化させることにより、ゲート部表面の高さを、ドレインとゲートの間や、ソースとゲートの間の表面と同じ高さになるように、再成長層9の表面を平坦化させることが可能である。この場合においても、バンドギャップ変化型構造層はリセス構造となっているため、ノーマリオフ化が可能であった。一方でゲート部の表面が平坦であるため、長さの短いゲート電極の微細パターンを用いたプロセスで、有利であった。
家庭用電源のインバータ、コンバータ等に使用可能である。横型素子で低損失のまま高耐圧化が可能であるため、例えば、他の電子部品と集積化が可能であり、家庭用DC電源のAC−DC変換部等を小型化できる。また、高速動作が可能であり、省エネルギー化にも効果がある。
ドレインとゲート間、及びソースとゲート間のAlGaNヘテロ構造上にInGaN層を有する、GaNをチャネル層とする窒化物半導体トランジスタの模式図である。 InGaNキャップ層がある場合のドレイン電流の変化の測定結果である。 InGaNキャップ層がない場合のドレイン電流の変化の測定結果である。 格子定数とバンドギャップエネルギーの関係図である。 ヘテロ接合バリアー層と再成長層からなるノーマリオフ型窒化物半導体トランジスタの模式図である。
符号の説明
1:基板
2:バッファー層
3:GaN層
4:ヘテロバリアー層
5:InGaNキャップ層
8:ヘテロ接合バリアー
9:再成長層
10:ソース電極
11:ゲート電極
12:ドレイン電極

Claims (4)

  1. ドレインとゲートの間又はゲートとソースの間の半導体表面に、In及びN並びに、Al及び/又はGaを含有し、格子定数がGaN結晶よりも大きいキャップ層を有する、GaNをチャネル層とする窒化物半導体トランジスタであって
    上記キャップ層の格子定数が、半導体表面に行くに従いステップ状に大きくなるように変化していることを特徴とする窒化物半導体トランジスタ。
  2. ドレインとゲートの間又はゲートとソースの間の半導体表面に、In及びN並びに、Al及び/又はGaを含有し、格子定数がGaN結晶よりも大きいキャップ層を有する、GaNをチャネル層とする窒化物半導体トランジスタであって
    上記キャップ層の格子定数が、半導体表面に行くに従い連続的に大きくなるように変化していることを特徴とする窒化物半導体トランジスタ。
  3. ドレインとゲートの間又はゲートとソースの間の半導体表面に、In及びN並びに、Al及び/又はGaを含有し、格子定数がGaN結晶よりも大きいキャップ層を有する、GaNをチャネル層とする窒化物半導体トランジスタであって
    キャリアを生成する効果のあるバリアー層の厚さが、ゲート部のみ薄くなっており、ソースとドレイン間の半導体表面上の全面に平坦化されたキャップ層が形成されていることを特徴とする窒化物半導体トランジスタ。
  4. キャリアを生成する効果のあるバリアー層のゲート部にリセス構造を形成した後に、ソースとドレイン間の半導体表面上の全面に、再成長によりキャップ層を形成する工程を含むことを特徴とする、請求項に記載の窒化物半導体トランジスタの作製方法。
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