JP5187737B2 - 電界効果トランジスタ、その製造方法及びそれに用いる化合物、並びに半導体デバイス作製用インク - Google Patents
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Description
しかしながら、従来、有機の半導体材料として用いられた化合物は、その多くが有機溶媒に不溶、または極めて難溶性であり、上記の塗布やインクジェット印刷などの安価な手法を用いることができず、比較的コストの高い真空蒸着などの手法で半導体の基板上に薄膜を形成せざるを得ず、実用的に印刷に適する材料(化合物)は殆ど無かった。また有機溶媒に溶解する材料であっても、その半導体特性は実用的なものではなく、例えばキャリア移動度の低い材料しか無いのが現状であった。しかし塗布や印刷などによる半導体の作成を可能とするための半導体材料の開発は重要であり、いくつかの検討がなされている。
特許文献1には、ペンタセンを有機溶媒に分散後、100℃に加熱したシリコン基板に該分散液を塗布することによりペンタセンの薄膜及びトランジスタが形成されることが開示されている。
特許文献2には、ポルフィリン系の化合物を用い、上記の塗布の手法による有機トランジスタの作成法が開示されている。
特許文献3にはベンゾジセレノフェン(下記式(1)において、X1及びX2がセレン原子であり、R1及びR2が水素原子で表される化合物)及びベンゾジチオフェン(下記式(1)において、X1及びX2が硫黄原子であり、R1及びR2が水素原子で表される化合物)のアリール誘導体を用いた電界効果トランジスタが開示されている。
非特許文献1には、特定の置換基を導入し、有機溶媒に可溶なペンタセン誘導体などを用いた有機電界効果トランジスタが開示されている。
非特許文献2には、ベンゾジセレノフェン(下記式(1)において、X1及びX2がセレン原子であり、R1及びR2が水素原子で表される化合物)及びベンゾジチオフェン(下記式(1)において、X1及びX2が硫黄原子であり、R1及びR2が水素原子で表される化合物)のアリール誘導体を用いた電界効果トランジスタが開示されている。
しかし、該アルキル誘導体を電界効果トランジスタに用いた例は知られていない。
[1].半導体材料として下記式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする電界効果トランジスタ。
[2].式(1)におけるX1及びX2がいずれも硫黄原子である[1]に記載の電界効果トランジスタ。
[3].式(1)におけるR1及びR2がそれぞれ独立に無置換の脂肪族炭化水素基である[1]または[2]に記載の電界効果トランジスタ。
[4].式(1)におけるR1及びR2がそれぞれ独立に飽和の脂肪族炭化水素基である[3]に記載の電界効果トランジスタ。
[5].式(1)におけるR1及びR2がそれぞれ独立に直鎖の脂肪族炭化水素基である[4]に記載の電界効果トランジスタ。
[6].[1]に記載の式(1)の化合物を含有することを特徴とする半導体デバイス作製用インク。
[7].[6]に記載の半導体デバイス作製用インクを基板上に塗布し、乾燥させることにより半導体層を形成することを特徴とする電界効果トランジスタの製造方法。
[8].大気中にて半導体層を形成することを特徴とする[7]に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
[9].半導体層を形成後に熱処理を行うことを特徴とする[7]または[8]に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
[10].熱処理温度が40−120℃であることを特徴とする[9]に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
[11].下記式[1]で表される化合物。
[12].下記式(3)で表される、[11]に記載の化合物。
本発明は特定の有機化合物を半導体材料として用いた有機系の電界効果トランジスタであり、該有機化合物として前記式(1)〜(3)で表される化合物を使用する。以下に上記式(1)〜(3)で示される化合物について説明する。
上記式(1)中、R1及びR2はそれぞれ独立に無置換または置換C1−C36脂肪族炭化水素基を表す。上記式(2)中、R3及びR4はそれぞれ独立にC4−C34脂肪族炭化水素基を表す。上記式(3)中、R5及びR6はそれぞれ独立にC2−C32脂肪族炭化水素基を表す。
脂肪族炭化水素基としては飽和又は不飽和の直鎖、分岐鎖又は環状の脂肪族炭化水素基が挙げられる。好ましくは直鎖、分岐鎖の脂肪族炭化水素基であり、さらに好ましくは直鎖の脂肪族炭化水素基である。
炭素数は通常C1−C36であり、好ましくはC2−C24、さらに好ましくはC4−C20である。
直鎖または分岐鎖の飽和脂肪族炭化水素基の例としてはメチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、iso−ペンチル、t−ペンチル、sec−ペンチル、n−ヘキシル、iso−ヘキシル、n−ヘプチル、sec−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、sec−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシル、n−ヘプタデシル、n−オクタデシル、n−ノナデシル、n−エイコシル、ドコシル、n−ペンタコシル、n−オクタコシル、n−トリコンチル、5−(n−ペンチル)デシル、ヘネイコシル、トリコシル、テトラコシル、ヘキサコシル、ヘプタコシル、ノナコシル、n−トリアコンチル、スクアリル、ドトリアコンチル、ヘキサトリアコンチル等が挙げられる。
又、環状の飽和脂肪族炭化水素基の例としては、シクロヘキシル、シクロペンチル、アダマンチル、ノルボルニル等が挙げられる。
直鎖または分岐鎖の不飽和脂肪族炭化水素基の例としてはビニル、アリル、エイコサジエニル、11,14−エイコサジエニル、ゲラニル(トランス−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−イル)、ファルネシル(トランス,トランス−3,7,11−トリメチル−2,6,10−ドデカトリエン−1−イル)、4−ペンテニル、1−プロピニル、1−ヘキシニル、1−オクチニル、1−デシニル、1−ウンデシニル、1−ドデシニル、1−テトラデシニル、1−ヘキサデシニル、1−ノナデシニル等が挙げられる。
直鎖、分岐鎖及び環状の脂肪族炭化水素基のうち、好ましいものは直鎖または分岐鎖のものであり、さらに好ましいものは直鎖のものである。
飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基とは、飽和のものを表すアルキル、炭素−炭素二重結合を含むアルケニル及び炭素−炭素三重結合を含むアルキニルが含まれる。脂肪族炭化水素残基としては、これらが組み合わされたもの、すなわち脂肪族炭化水素基中の一部に炭素−炭素二重結合、炭素−炭素三重結合を同時に含む場合なども全て含まれる。より好ましくはアルキルまたはアルキニルであり、さらに好ましくはアルキルである。
上記式(1)または式(2)で表されるR1〜R4で表される脂肪族炭化水素残基が不飽和脂肪族炭化水素基である場合、その不飽和炭素−炭素結合は、R1〜R4が置換したベンゼン環と共役する位置、すなわち不飽和炭素−炭素結合の一方の炭素原子が該ベンゼン環に直結しているものがさらに好ましい。この場合も上記と同様にアルケニルよりはアルキニルの方がより好ましい。
置換基の例としては、特に制限はないが置換基を有してもよい脂肪族炭化水素基(置換基として例えば芳香族基(例えばフェニル基、ナフチル基、ピリジル基、ピラジル基、フリル基、チエニル基、カルバゾリル基など)、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ基、アルコキシル基、アルキル置換アミノ基、アリール置換アミノ基、非置換アミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、イソシアノ基、ニトロ基、チオアルキル基等が挙げられる。このなかでも芳香族基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基等が好ましい。
なお、上記の基のうち、式(1)におけるR1及びR2としては、炭素−炭素三重結合を含む無置換不飽和脂肪族炭化水素基又は無置換直鎖飽和脂肪族炭化水素基が好ましく、後者がより好ましい。この場合の炭素数は、上記の通りである。また、R1及びR2は、それぞれ独立の基であるよりも、同一の基である方が好ましい。また、該炭素−炭素三重結合を含む場合には、該三重結合は上記ベンゼン環と共役する位置に一つ含む場合が好ましい。
また、式(1)で表される化合物として好ましいものが式(2)又は式(3)で表される化合物である。式(2)におけるR3、式(3)におけるR5は、式(1)におけるR1に対応し、式(2)におけるR4、式(3)におけるR6は、式(1)におけるR2にそれぞれ対応する。従って、好ましい基等については、式(1)において対応するR1及びR2と同じでよい。
また好ましい基としてもC1−C34で構成されるものであれば同一の基をあげることができる。なお、炭素数の範囲についてもR1〜R4に従う。
すなわち原料の1,4−ジブロモベンゼン(4)を硫酸中ヨウ素と共に加熱することで下記式(5)を得、触媒存在下でトリメチルシリルアセチレン(TMSアセチレン)とソノガシラカップリング反応させ、下記式(6)を得る。下記式(6)をt−ブチルリチウムでリチオ化した後、硫黄やセレンと反応、精製することで下記式(207)を得る。これに塩化ヨウ素などのハロゲン化物を反応させ、ジヨード体(208)などのハロゲン体を得さらにこのジヨード体(208)とアセチレン誘導体を作用させ、カップリング反応を行うことにより、上記式(3)の化合物を得る。
さらに得られた式(3)の化合物を定法により還元(水素付加)することにより、上記式(1)において、R1またはR2が、不飽和の脂肪族炭化水素基(アルケニル)または飽和の脂肪族炭化水素基(アルキル)である化合物が得られる。上記式(3)で表される化合物中のX1及びX2がセレン原子であれば、同様に上記式(2)の化合物が得られる。
下記式(3)は、下記式(4)とアセチレン誘導体とのカップリング反応を示したが、エチレン誘導体とのカップリング反応も同様に進行し、この場合には下記式(3)における炭素−炭素三重結合の代わりに、この部分が炭素−炭素二重結合であるアルケニル誘導体が得られる。このアルケニル化合物も、上記式(1)の化合物に含まれる。
下記式(3)の化合物の還元反応の条件、例えば還元反応に用いる反応試薬の種類及び量、及び反応溶媒、及びこれらの組合せを適宜選択すれば、還元反応を炭素−炭素二重結合まで進行させた状態で止めることも、また飽和の脂肪族炭化水素となるまで進行させることも可能である。
図1に、本発明の電界効果トランジスタのいくつかの態様例を示す。各例において、1がソース電極、2が半導体層、3がドレイン電極、4が絶縁体層、5がゲート電極、6が基板をそれぞれ表す。尚、各層や電極の配置は、素子の用途により適宜選択できる。A〜Dは基板と並行方向に電流が流れるので、横型FETと呼ばれる。Aはボトムコンタクト構造、Bはトップコンタクト構造と呼ばれる。また、Cは有機単結晶のFET作成によく用いられる構造で、半導体層上にソース及びドレイン電極、絶縁体層を設け、さらにその上にゲート電極を形成している。Dはトップ&ボトムコンタクト型トランジスタと呼ばれる構造である。Eは縦型の構造をもつFET、すなわち静電誘導トランジスタ(SIT)の模式図である。このSIT構造によれば、電流の流れが平面状に広がるので一度に大量のキャリアが移動できる。またソース電極とドレイン電極が縦に配されているので電極間距離を小さくできるため応答が高速である。従って、大電流を流す、あるいは高速のスイッチングを行うなどの用途に好ましく適用できる。なお図1中のEには、基板を記載していないが、通常の場合、図1E中の1および3で表されるソース及びドレイン電極の外側には基板が設けられる。
基板6は、その上に形成される各層が剥離することなく保持できることが必要である。例えば樹脂板やフィルム、紙、ガラス、石英、セラミックなどの絶縁性材料、金属や合金などの導電性基板上にコーティング等により絶縁層を形成した物、樹脂と無機材料など各種組合せからなる材料等が使用しうる。使用しうる樹脂フィルムの例としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、セルローストリアセテート、ポリエーテルイミドなどが挙げられる。樹脂フィルムや紙を用いると、半導体素子に可撓性を持たせることができ、フレキシブルで、軽量となり、実用性が向上する。基板の厚さとしては、通常1μm〜10mmであり、好ましくは5μm〜5mmである。
各電極1、3、5には配線が連結されるが、配線も電極とほぼ同様の材料により作製される。
半導体層2の材料としては上記式(1)〜(3)で表される化合物の数種類を混合して用いても良いが、式(1)〜(3)で表される化合物を総量で50重量%以上、好ましくは80重量%以上、更に好ましくは95重量%以上含むことが必要である。電界効果トランジスタの特性を改善したり他の特性を付与するために、必要に応じて他の有機半導体材料や各種添加剤が混合されていても良い。また半導体層2は複数の層から成っても良い。
半導体層2の膜厚は、必要な機能を失わない範囲で、薄いほど好ましい。A、B及びDに示すような横型の電界効果トランジスタにおいては、所定以上の膜厚があれば半導体素子の特性は膜厚に依存しない一方、膜厚が厚くなると漏れ電流が増加してくることが多いため膜厚が適当な範囲にあることが好ましい。半導体が必要な機能を示すために半導体層の膜厚は、通常、0.1nm〜10μm、好ましくは0.5nm〜5μm、より好ましくは1nm〜3μmである。
保護層の材料としては特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリウレタン、ポリイミド、ポリビニルアルコール、フッ素樹脂、ポリオレフィン等の各種樹脂からなる膜や、酸化珪素、酸化アルミニウム、窒化珪素等、無機酸化膜や窒化膜等の誘電体からなる膜が好ましく用いられ、特に、酸素や水分の透過率や吸水率の小さな樹脂(ポリマー)が好ましい。近年、有機ELディスプレイ用に開発されている保護材料も使用が可能である。保護層の膜厚は、その目的に応じて任意の膜厚を採用できるが、通常100nm〜1mmである。
この製造方法は前記した他の態様の電界効果トランジスタ等にも同様に適用しうるものである。
本発明の電界効果トランジスタは、基板6上に必要な各種の層や電極を設けることで作製される(図2(1)参照)。基板としては上記で説明したものが使用できる。この基板上に前述の表面処理などを行う事も可能である。基板6の厚みは、必要な機能を妨げない範囲で薄い方が好ましい。材料によっても異なるが、通常1μm〜10mmであり、好ましくは5μm〜5mmである。又、必要により、基板に電極の機能を持たせるようにしてもよい。
基板6上にゲート電極5を形成する(図2(2)参照)。電極材料としては上記で説明したものが用いられる。電極膜を成膜する方法としては、各種の方法を用いることが出来、例えば真空蒸着法、スパッタ法、塗布法、熱転写法、印刷法、ゾルゲル法等が採用される。成膜時又は成膜後、所望の形状になるよう必要に応じてパターニングを行うのが好ましい。パターニングの方法としても各種の方法を用いうるが、例えばフォトレジストのパターニングとエッチングを組み合わせたフォトリソグラフィー法等が挙げられる。又、インクジェット印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、凸版印刷等の印刷法、マイクロコンタクトプリンティング法等のソフトリソグラフィーの手法、及びこれら手法を複数組み合わせた手法を利用し、パターニングすることも可能である。ゲート電極5の膜厚は、材料によっても異なるが、通常0.1nm〜10μmであり、好ましくは0.5nm〜5μmであり、より好ましくは1nm〜3μmである。又、ゲート電極と基板を兼ねる場合は上記の膜厚より大きくてもよい。
ゲート電極5上に絶縁体層4を形成する(図2(3)参照)。絶縁体材料としては上記で説明したもの等が用いられる。絶縁体層4を形成するにあたっては各種の方法を用いうる。例えばスピンコーティング、スプレイコーティング、ディップコーティング、キャスト、バーコート、ブレードコーティングなどの塗布法、スクリーン印刷、オフセット印刷、インクジェット等の印刷法、真空蒸着法、分子線エピタキシャル成長法、イオンクラスタービーム法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、大気圧プラズマ法、CVD法などのドライプロセス法が挙げられる。その他、ゾルゲル法やアルミニウム上のアルマイトのように金属上に酸化物膜を形成する方法等が採用される。
尚、絶縁体層と半導体層が接する部分においては、両層の界面で半導体を構成する分子、例えば上記式(1)〜(3)で表される化合物の分子を良好に配向させるために、絶縁体層に所定の表面処理を行うこともできる。表面処理の手法は、基板の表面処理と同様のものを用いうる。絶縁体層4の膜厚は、その機能を損なわない範囲で薄い方が好ましい。通常0.1nm〜100μmであり、好ましくは0.5nm〜50μmであり、より好ましくは5nm〜10μmである。
ソース電極1及びドレイン電極3の形成方法等はゲート電極5の場合に準じて形成することが出来る(図2(4)参照)。
半導体材料としては上記で説明したように、前記式(1)〜(3)で表される化合物、または数種の該化合物の混合物を総量で50重量%以上含む有機材料が使用される。半導体層を成膜するにあたっては、各種の方法を用いることが出来る。スパッタリング法、CVD法、分子線エピタキシャル成長法、真空蒸着法等の真空プロセスでの形成方法と、ディップコート法、ダイコーター法、ロールコーター法、バーコーター法、スピンコート法等の塗布法、インクジェット法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、マイクロコンタクト印刷法などの溶液プロセスでの形成方法に大別される。以下、半導体層の形成方法について詳細に説明する。
前記有機材料をルツボや金属のボート中で真空下、加熱し、蒸発した有機材料を基板(絶縁体層、ソース電極及びドレイン電極の露出部)に付着(蒸着)させる方法(真空蒸着法)が好ましく採用される。この際、真空度は、通常1.0×10−1Pa以下、好ましくは1.0×10−4Pa以下である。また、蒸着時の基板温度によって有機半導体層(膜)、ひいては電界効果トランジスタの特性が変化するので、注意深く基板温度を選択するのが好ましい。蒸着時の基板温度は通常、0〜200℃、好ましくは10〜150℃である。また、蒸着速度は、通常0.001nm/秒〜10nm/秒であり、好ましくは0.01nm/秒〜1nm/秒である。有機材料から形成される有機半導体層の膜厚は、通常0.1nm〜10μm、好ましくは0.5nm〜5μm、より好ましくは1nm〜3μmである。
尚、有機半導体層形成のための有機材料を加熱、蒸発させ基板に付着させる方法に代えて、加速したアルゴン等のイオンを材料ターゲットに衝突させて材料原子を叩きだし基板に付着させるスパッタリング法を用いてもよい。
インク中における上記式(1)〜(3)の化合物またはこれらの混合物の総量の濃度は、溶媒の種類や、作製する半導体層の膜厚によって異なるが、0.001%から50%程度、好ましくは0.01%から20%程度が挙げられる。
半導体層の成膜性の向上や、後述のドーピングなどの為に添加剤や他の半導体材料を混合することも可能である。
インクを使用する際には半導体材料などの材料を上記の溶媒に溶解させ、必要であれば加熱溶解処理を行う。さらに得られた溶液をフィルターを用いてろ過し、不純物などの固形分を除去することにより、半導体デバイス作製用のインクが得られる。このようなインクを用いると、半導体層の成膜性の向上が見られ、半導体層を作製する上で好ましい。
熱処理は半導体層が形成されていればどの段階で行ってもよいが、半導体層に加えて電極を形成した後に熱処理を行う方が、電極の形成前に行うよりもより好ましい。
またその他の半導体層の後処理方法として、酸素や水素等の酸化性あるいは還元性の気体や、酸化性あるいは還元性の液体などと処理することにより、酸化あるいは還元による特性変化を誘起することもできる。これは例えば膜中のキャリア密度の増加あるいは減少の目的で利用するものである。
半導体層上に保護層7を形成すると、外気の影響を最小限にでき、又、有機電界効果トランジスタの電気的特性を安定化できるという利点がある(図2(6)参照)。保護層材料としては前記のものが使用される。
保護層7の膜厚は、その目的に応じて任意の膜厚を採用できるが、通常100nm〜1mmである。
保護層を成膜するにあたっては各種の方法を採用しうるが、保護層が樹脂からなる場合は、例えば、樹脂を含有する溶液を塗布後、乾燥させて樹脂膜とする方法、樹脂モノマーを塗布あるいは蒸着したのち重合する方法などが挙げられる。成膜後に架橋処理を行ってもよい。保護層が無機物からなる場合は、例えば、スパッタリング法、蒸着法等の真空プロセスでの形成方法や、ゾルゲル法等の溶液プロセスでの形成方法も用いることができる。
本発明の電界効果トランジスタにおいては半導体層上の他、各層の間にも必要に応じて保護層を設けることが出来る。それらの層は有機電界効果トランジスタの電気的特性の安定化に役立つ場合がある。
合成例にて得られた各種の化合物は、必要に応じて1H−NMR、13C−NMR(NMRは核磁気共鳴スペクトル)、MS(質量分析スペクトル)、mp(融点)、及び元素分析の各種の測定を行うことによりその構造式を決定した。測定機器は以下の通りである。
NMR :JEOL Lambda 400 spectrometer
MS :Shimadzu QP−5050A
元素分析:Parkin Elmer2400 CHN型元素分析計
1,4−Dibromo−2,5−diiodobenzene (5)の合成
1H−NMR(60MHz,CDCl3)δ7.97(s,2H,3,6位)
m.p.158−165℃
1,4−Dibromo−2,5−bis(trimethylsilylethynyl)benzene (6)の合成
1H−NMR(60MHz,CDCl3)δ7.59(s,2H,3,6位)0.26(s,18H,TMS)
m.p. 127−132
2.6−Ditrimethylsirylbenzo[1,2−b:4,5−b’]dithiophene (7)の合成
1H−NMR(60MHz,CDCl3)δ8.19(s,2H,4,8位)7.39(s,2H,3,7位)0.39(s,18H,TMS)
m.p. 195−200℃
2,6−Diiodobenzo[1,2−b:4,5−b’]dithiophene (8)の合成
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ8.09(s,2H,4,8位)7.55(s,2H,4,8位)
M.S.(70eV,EI)m/z 442(M+)
m.p.>300℃
2,6−Bis(Octyn−1−yl)benzo[1,2−b:4,5−b’]dithiophene (化合物No.88)の合成
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ8.05(s,2H)7.33(s,2H) 2.47(t,J=7.2Hz,4H)1.65−1.24(m,16H)0.88(t,J=6.4Hz,6H)
MS(70eV,EI)m/z=406(M+)
m.p. 137.5〜138.5℃
Anal. Calcd for C26H30S2:C,76.79;H,7.44
Found :C,76.95;H,7.51
2,6−Dioctylbenzo[1,2−b:4,5−b’]dithiophene (化合物No.16)の合成
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ8.01(s,2H)6.98(s,2H)2.89(t,J=7.2Hz,4H)1.77−1.27(m,24H)0.88(t,J=6.4Hz,6H)
13C−NMR(100MHz,CDCl3)δ14.267,22.823,29.322,29.388,29.512,31.106,31.231,32.008,115.565,119.543,136.715,137.429,146.800
MS(70eV,EI)m/z=414(M+)
m.p. 133.5〜134.5℃
Anal. Calcd for C26H38S2:C,75.30;H,9.24
Found :C,75.07;H,9.21
2,6−Bis(Dodecyn−1−yl)benzo[1,2−b:4,5−b’]dithiophene (化合物No.91)の合成
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ8.04(s,2H)7.33(s,2H) 2.47(t,J=7.2Hz,4H)1.67−1.23(m,32H) 0.88(t,J=6.4Hz,6H)
MS(70eV,EI)m/z=518(M+)
m.p. 114.5〜115.5℃
Anal. Calcd for C34H46S2:C,78.70;H,8.94
Found :C,78.96;H,8.99
2,6−Didodecylbenzo[1,2−b:4,5−b’]dithiophene (化合物No.20)の合成
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ8.01(s,2H)6.98(s,2H)2.89(t,J=7.2Hz,4H)1.75−1.22(m,40H)0.88(t,J=6.4Hz,6H)
MS(70eV,EI)m/z=526(M+)
m.p. 127.5〜128.5℃
Anal. Calcd for C34H54S2:C,77.50;H,10.33
Found :C,77.35;H,10.37
2,6−bis(octyn−1−yl)benzo[1,2−b:4.5−b’]diselenophene(化合物No.95)の合成
m.p.151.3〜151.8℃
1H−NMR(400 MHz,CDCl3)δ 8.08(s,2H,ArH)7.49(s,2H,ArH)2.47(t,J=7.2 Hz,4H,CH2)1.64〜1.32(m,16H,CH2)0.91(t,J=7.0 Hz,6H,CH3)
EIMS(70 eV)m/z=502(M+)
IR(KBr)ν 869cm−1,2215cm−1 (C≡C),2856〜2951cm−1 (C−H)
Anal.Calcd for C26H30Se2:C,62.40;H,6.04% Found C,62.39;H,6.03%
2,6−dioctylbenzo[1,2−b:4,5−b’]diselenophene(化合物No.47)の合成
m.p.143.0〜143.8℃
1H−NMR(400 MHz,CDCl3)δ 8.05(s,2H,ArH)7.13(s,2H,ArH)2.93(t,J=7.2 Hz,4H,CH2)1.73(quint,J=7.2 Hz,4H,CH2)1.40〜1.27(m,20H,CH2)0.88(t,J=7.0 Hz,6H,CH3)
13C−NMR(100 MHz,CDCl3)δ 150.63 139.51 137.21 123.01 120.69 33.45 31.83 31.77 29.35 29.21 29.10 22.65 14.11
EIMS(70 eV)m/z=510(M+)
Anal.Calcd for C26H38Se2:C,61.41;H,7.53%Found C,61.56;H,7.53%
2,6−bis(decyn−1−yl)benzo[1,2−b:4.5−b’]diselenophene(化合物No.96)の合成
m.p.136.2〜137.0℃
1H−NMR(400 MHz,CDCl3)δ 8.08(s,2H,ArH)7.49(s,2H,ArH)2.47(t,J=7.2 Hz,4H,CH2)1.65〜1.28(m,24H,CH2)0.89(t,J=7.0 Hz,6H,CH3)
13C−NMR(68 MHz,CDCl3)δ 140.22 138.70 130.62 125.98 121.57 99.50 76.45 31.90 29.24 29.04 28.53 22.72 20.05 14.15
EIMS(70 eV)m/z=558(M+)
IR(KBr)ν 871cm−1,2215cm−1 (C≡C),2851〜2952cm−1 (C−H)
Anal.Calcd for C30H38Se2:C,64.74;H,6.88% Found C,64.71;H,6.92%
2,6−didecylbenzo[1,2−b:4,5−b’]diselenophene(化合物No.49)の合成
m.p.133.8〜135.0℃
1H−NMR(400 MHz,CDCl3)δ 8.05(s,2H,ArH)7.13(s,2H,ArH)2.93(t,J=7.2 Hz,4H,CH2)1.73(quint,J=7.2 Hz,4H,CH2)1.40〜1.27(m,28H,CH2)0.88(t,J=7.0 Hz,6H,CH3)
13C−NMR(100 MHz,CDCl3)δ 150.99 139.87 137.56 123.37 121.05 33.82 32.25 32.13 29.94 29.90 29.75 29.68 29.46 23.04 14.48
EIMS(70 eV)m/z=566(M+)
Anal.Calcd for C30H46Se2:C,63.82;H,8.21% Found C,63.73;H,8.08%
2,6−bis(dodecyn−1−yl)benzo[1,2−b:4.5−b’]diselenophene(化合物No.97)の合成
m.p.128.0〜129.0℃
1H−NMR(400 MHz,CDCl3)δ 8.08(s,2H,ArH)7.49(s,2H,ArH)2.47(t,J=7.2 Hz,4H,CH2)1.63〜1.28(m,32H,CH2)0.88(t,J=7.0 Hz,6H,CH3)
13C−NMR(68 MHz,CDCl3)δ 140.07 138.56 130.49 125.86 121.46 99.43 76.45 32.06 29.73 29.66 29.48 29.29 29.14 28.63 22.84 20.16 14.27
EIMS(70 eV)m/z=612(M+)
IR(KBr)ν 871cm−1,2214cm−1 (C≡C),2850〜2953cm−1 (C−H)
Anal.Calcd for C34H46Se2:C,66.66 H,7.57% Found C,66.84;H,7.65%
2,6−didodecylbenzo[1,2−b:4,5−b’]diselenophene(化合物No.51)の合成
m.p.127.0〜128.5℃
1H−NMR(400 MHz,CDCl3)δ 8.05(s,2H,ArH)7.13(s,2H,ArH)2.93(t,J=7.2 Hz,4H,CH2)1.73(quint,J=7.2 Hz,4H,CH2)1.42〜1.26(m,36H,CH2)0.88(t,J=7.0 Hz,6H,CH3)
13C−NMR(100 MHz,CDCl3)δ 151.02 139.88 137.57 123.38 121.03 33.82 32.27 32.14 29.99 29.90 29.72 29.72 29.45 23.05 14.50
EIMS(70 eV)m/z=620(M+)
Anal.Calcd for C34H54Se2:C,65.79 H,8.77% Found C,65.58;H,8.55%
上記の合成例5で得た化合物No.88の化合物を0.6%の濃度になるようにクロロホルムに溶解させ、半導体デバイス作製用インクを調製した。
得られたインクをOTS(オクタデシルトリクロロシラン)処理を行った200nmのSiO2熱酸化膜付きnドープシリコンウェハー(面抵抗0.02Ω・cm以下)上に塗布し、スピンコート法(4000rpm、25秒)を用いて半導体薄膜(層)を形成し、さらにこの薄膜をアルゴン下80℃で30分熱処理を行った。
次いでこの基板を真空蒸着装置内に設置し、装置内の真空度が1.0×10−3Pa以下になるまで排気し、抵抗加熱蒸着法によって、金の電極(ソース及びドレイン電極、チャネル長50μm、チャネル幅1500μm)を80nmの厚さに蒸着し本発明の電界効果トランジスタを得た。本実施例における電界効果トランジスタにおいては、熱酸化膜付きnドープシリコンウェハーにおける熱酸化膜が絶縁層(4)の機能を有し、nドープシリコンウェハーが基板(6)及びゲート層(5)の機能を有している(図3を参照)。
化合物No.12を0.4%の濃度になるようにクロロホルムに溶解させ、半導体デバイス作製用インクを調製した。
得られたインクを200nmのSiO2熱酸化膜付きnドープシリコンウェハー(面抵抗0.02Ω・cm以下)上に塗布し、スピンコート法(4000rpm、25秒)を用いて半導体薄膜(層)を形成し、さらにこの薄膜をアルゴン下110℃で30分熱処理を行った。この基板に実施例1と同様に電極を作成し、本発明の電界効果トランジスタを得た。同様に半導体特性の測定を行ったところ、本素子はp型半導体を示した。キャリア移動度は4×10−5cm2/Vsであった。オン/オフ比は1x104であり、閾値電圧は−30Vであった。
なお、化合物No.12は、合成例5で使用した1−octyneを、1−hexyneに代える以外は同様にして、合成例5及び6の方法に従って合成できる。得られた化合物No.12の融点は144.5〜145.5℃であった。
合成例6で得られた化合物No.16を0.4%の濃度になるようにクロロホルムに溶解させ、半導体デバイス作製用インクを調製した。
得られたインクを200nmのSiO2熱酸化膜付きnドープシリコンウェハー(面抵抗0.02Ω・cm以下)上に塗布し、スピンコート法(4000rpm、25秒)を用いて半導体薄膜(層)を形成し、さらにこの薄膜をアルゴン下100℃で30分熱処理を行った。この基板に実施例1と同様に電極を作成し、本発明の電界効果トランジスタを得た。同様に半導体特性の測定を行ったところ、本素子はp型半導体を示した。キャリア移動度は1×10−2cm2/Vsであった。オン/オフ比は1x105であり、閾値電圧は−30Vであった。
化合物No.18を0.4%の濃度になるようにクロロホルムに溶解させ、半導体デバイス作製用インクを調製した。
得られたインクを200nmのSiO2熱酸化膜付きnドープシリコンウェハー(面抵抗0.02Ω・cm以下)上に塗布し、スピンコート法(4000rpm、25秒)を用いて半導体薄膜(層)を形成し、さらにこの薄膜をアルゴン下110℃で30分熱処理を行った。この基板に実施例1と同様に電極を作成し、本発明の電界効果トランジスタを得た。同様に半導体特性の測定を行ったところ、本素子はp型半導体を示した。キャリア移動度は2.5×10−2cm2/Vsであった。オン/オフ比は1x107であり、閾値電圧は−20Vであった。
なお、化合物No.18は、合成例5の1−octyneを1−decyneに代える以外は同様にして、合成例5及び6の方法に従って合成できる。得られた化合物No.18の融点は121.2〜122.1℃であった。
合成例8で得られた化合物No.20を0.4%の濃度になるようにクロロホルムに溶解させ、半導体デバイス作製用インクを調製した。
得られたインクを200nmのSiO2熱酸化膜付きnドープシリコンウェハー(面抵抗0.02Ω・cm以下)上に塗布し、スピンコート法(4000rpm、25秒)を用いて半導体薄膜(層)を形成し、さらにこの薄膜をアルゴン下100℃で30分熱処理を行った。この基板に実施例1と同様に電極を作成し、本発明の電界効果トランジスタを得た。同様に半導体特性の測定を行ったところ、本素子はp型半導体を示した。キャリア移動度は2.6×10−2cm2/Vsであった。オン/オフ比は1x107であり、閾値電圧は−20Vであった。
合成例10で得られた化合物No.47を0.8%の濃度になるようにクロロホルムに溶解させ、半導体デバイス作製用インクを調製した。
得られたインクを200nmのSiO2熱酸化膜付きnドープシリコンウェハー(面抵抗0.02Ω・cm以下)上に塗布し、スピンコート法(3000rpm、25秒)を用いて半導体薄膜(層)を形成し、さらにこの薄膜をアルゴン下80℃で30分熱処理を行った。この基板に実施例1と同様に電極を作成し、本発明の電界効果トランジスタを得た。同様に半導体特性の測定を行ったところ、本素子はp型半導体を示した。キャリア移動度は0.03cm2/Vsであった。オン/オフ比は1x106であり、閾値電圧は−25Vであった。
合成例12で得られた化合物No.49を1.0%の濃度になるようにクロロホルムに溶解させ、半導体デバイス作製用インクを調製した。
得られたインクを200nmのSiO2熱酸化膜付きnドープシリコンウェハー(面抵抗0.02Ω・cm以下)上に塗布し、スピンコート法(3000rpm、25秒)を用いて半導体薄膜(層)を形成し、さらにこの薄膜をアルゴン下80℃で30分熱処理を行った。この基板に実施例1と同様に電極を作成し、本発明の電界効果トランジスタを得た。同様に半導体特性の測定を行ったところ、本素子はp型半導体を示した。キャリア移動度は0.01cm2/Vsであった。オン/オフ比は1x105であり、閾値電圧は−15Vであった。
合成例14で得られた化合物No.51を1.2%の濃度になるようにクロロホルムに溶解させ、半導体デバイス作製用インクを調製した。
得られたインクを200nmのSiO2熱酸化膜付きnドープシリコンウェハー(面抵抗0.02Ω・cm以下)上に塗布し、スピンコート法(3000rpm、25秒)を用いて半導体薄膜(層)を形成し、さらにこの薄膜をアルゴン下100℃で30分熱処理を行った。この基板に実施例1と同様に電極を作成し、本発明の電界効果トランジスタを得た。同様に半導体特性の測定を行ったところ、本素子はp型半導体を示した。キャリア移動度は0.03cm2/Vsであった。オン/オフ比は1x106であり、閾値電圧は−20Vであった。
1 ソース電極
2 半導体層
3 ドレイン電極
4 絶縁体層
5 ゲート電極
6 基板
7 保護層
Claims (12)
- 式(1)におけるX1及びX2がいずれも硫黄原子である請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
- 式(1)におけるR1及びR2がそれぞれ独立に無置換の脂肪族炭化水素基である請求項1または2に記載の電界効果トランジスタ。
- 式(1)におけるR1及びR2がそれぞれ独立に飽和の脂肪族炭化水素基である請求項3に記載の電界効果トランジスタ。
- 式(1)におけるR1及びR2がそれぞれ独立に直鎖の脂肪族炭化水素基である請求項4に記載の電界効果トランジスタ。
- 請求項1に記載の式(1)の化合物を含有することを特徴とする半導体デバイス作製用インク。
- 請求項6に記載の半導体デバイス作製用インクを基板上に塗布し、乾燥させることにより半導体層を形成することを特徴とする電界効果トランジスタの製造方法。
- 大気中にて半導体層を形成することを特徴とする請求項7に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
- 半導体層を形成後に熱処理を行うことを特徴とする請求項7または8に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
- 熱処理温度が40−120℃であることを特徴とする請求項9に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
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