本発明は、1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンを、神経精神障害を含む中枢神経系(CNS)の多種多様な障害を処理および管理する治療薬として提供することによって、これらの要求に応え、かつ更なる目的および利点を満たす。発明の組成物および方法を用いた処理の対象となるCNS障害は、標的とするCNS障害と原因と結びつく複数の生体アミンの再取込みを阻害することによって、該障害および/または関連する症状を処理、予防、および/または軽減することができるものであり、この場合再取込み阻害の標的となる生体アミンは、ノルエピネフィリン、および/またはセロトニン、および/またはドーパミンから選択される。例示的態様では、発明の新規化合物は、抑鬱または不安といった神経精神障害を処理に有効な組成物および方法に用いられる。
一つの態様では、発明は次式I:
式I
およびそのエナンチオマーおよび薬学的に許容しうる塩を提供し、式中:
Arは、ハロゲン、C1〜C3アルキル、C2〜C4アルケニル、C2〜C4アルキニル、ハロ(C1〜C3)アルキル、シアノ、ヒドロキシ、C3〜C5シクロアルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3アルコキシ(C1〜C3)アルキル、カルボキシ(C1〜C3)アルキル、C1〜C3アルカノイル、ハロ(C1〜C3)アルコキシ、ニトロ、アミノ、C1〜C3アルキルアミノ、およびジ(C1〜C3)アルキルアミノから独立して選択される二つの置換基で置換されたフェニル基であり;
R1およびR2は、水素、非置換のC1〜C10アルキル、C3〜C10アルケニル、およびC3〜C10アルキニル、ならびに置換基は一つまたは複数のヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、C1〜C6アルコキシ、アリール置換C1〜C6アルコキシ、アリールオキシ、一つまたは複数のハロゲンで置換されたアリールオキシ、C1〜C6アルキル、一つまたは複数のシアノおよびハロゲンで独立して置換されたC1〜C6アルキル、C1〜C4アルコキシ、ならびにC1〜C4ハロアルコキシである、置換したC1〜C10アルキル、C3〜C10アルケニル、およびC3〜C10アルキニルから独立して選択され;かつ
R3は、水素、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシカルボニル、C2〜C6アルカノイル、C3〜C8シクロアルキル、C4〜C9シクロアルカノイル、アリール、ヘテロアリール、飽和複素環、C2〜C10アルケニル、C2〜C10アルキニル、ならびに置換基が一つまたは複数のシアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルコキシカルボニル、C2〜C6アルキルオキシカルボニルオキシ、C1〜C6アルカノイル、C1〜C6アルカノイルオキシ、C3〜C8シクロアルキル、C3〜C8シクロアルキルオキシ、C4〜C9シクロアルカノイル、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、および飽和複素環である置換したC1〜C6アルキル、C2〜C10アルケニル、およびC2〜C10アルキニルから選択され;ただしArが3,4-ジクロロフェニルの時は、R3は水素であってはならない。
特定の態様では、Arは、メチル、エチル、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、およびトリフルオロメトキシから独立して選択される二つの置換基で置換されたフェニル基である。追加的態様では、R1およびR2は、水素またはメチルであり、かつR3は水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル、またはシクロプロピルである。
別の態様では、発明は次式IIの化合物:
式II
およびそのエナンチオマーおよび薬学的に許容しうる塩を提供し、式中:
R1およびR2は、水素、非置換のC1〜C10アルキル、C3〜C10アルケニル、およびC3〜C10アルキニル、ならびに置換基が一つまたは複数のヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、C1〜C6アルコキシ、アリール置換C1〜C6アルコキシ、アリールオキシ、一つまたは複数のハロゲンで置換されたアリールオキシ、C1〜C6アルキル、一つまたは複数のシアノおよびハロゲンで独立して置換されたC1〜C6アルキル、C1〜C4アルコキシ、ならびにC1〜C4ハロアルコキシである、置換したC1〜C10アルキル、C3〜C10アルケニル、およびC3〜C10アルキニルから独立して選択され;
R3は、水素、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシカルボニル、C2〜C6アルカノイル、C3〜C8シクロアルキル、C4〜C9シクロアルカノイル、アリール、ヘテロアリール、飽和複素環、C2〜C10アルケニル、C2〜C10アルキニル、ならびに置換基が一つまたは複数のシアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルコキシカルボニル、C2〜C6アルキルオキシカルボニルオキシ、C1〜C6アルカノイル、C1〜C6アルカノイルオキシ、C3〜C8シクロアルキル、C3〜C8シクロアルキルオキシ、C4〜C9シクロアルカノイル、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、および飽和複素環である、置換したC1〜C6アルキル、C2〜C10アルケニル、およびC2〜C10アルキニルから選択され;かつ
R4およびR5は、独立して水素またはハロゲン、C1〜C3アルキル、C2〜C4アルケニル、C2〜C4アルキニル、ハロ(C1〜C3)アルキル、シアノ、ヒドロキシ、C3〜C5シクロアルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3アルコキシ(C1〜C3)アルキル、カルボキシ(C1〜C3)アルキル、C1〜C3アルカノイル、ハロ(C1〜C3)アルコキシ、ニトロ、アミノ、C1〜C3アルキルアミノ、およびジ(C1〜C3)アルキルアミノから独立して選択される1〜4個の置換基である。
特定の態様では、R4およびR5は独立して、水素、またはメチル、エチル、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、メトキシ、エトキシ、およびトリフルオロメトキシから独立して選択される1〜4つの置換基である。追加的態様では、R1およびR2は水素であり、R3は水素、メチル、エチル、またはイソプロピルであり、かつR4およびR5は、水素、メチル、クロロ、フルオロ、プロピル、メトキシ、およびエトキシから独立して選択される。
更なる態様では、発明は次式IIIの化合物:
式III
およびそのエナンチオマーおよび薬学的に許容しうる塩を提供し、式中:
R1およびR2は、水素、非置換のC1〜C10アルキル、C3〜C10アルケニル、およびC3〜C10アルキニル、ならびに置換基が一つまたは複数のヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、C1〜C6アルコキシ、アリール置換C1〜C6アルコキシ、アリールオキシ、一つまたは複数のハロゲンで置換されたアリールオキシ、C1〜C6アルキル、一つまたは複数のシアノおよびハロゲンで独立して置換されたC1〜C6アルキル、C1〜C4アルコキシ、ならびにC1〜C4ハロアルコキシである、置換したC1〜C10アルキル、C3〜C10アルケニル、およびC3〜C10アルキニルから独立して選択され;
R3は、水素、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシカルボニル、C2〜C6アルカノイル、C3〜C8シクロアルキル、C4〜C9シクロアルカノイル、アリール、ヘテロアリール、飽和複素環、C2〜C10アルケニル、C2〜C10アルキニル、ならびに置換基が一つまたは複数のシアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルコキシカルボニル、C2〜C6アルキルオキシカルボニルオキシ、C1〜C6アルカノイル、C1〜C6アルカノイルオキシ、C3〜C8シクロアルキル、C3〜C8シクロアルキルオキシ、C4〜C9シクロアルカノイル、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、および飽和複素環である、置換したC1〜C6アルキル、C2〜C10アルケニル、およびC2〜C10アルキニルから選択され;かつ
R4およびR5は、独立して水素、またはハロゲン、C1〜C3アルキル、C2〜C4アルケニル、C2〜C4アルキニル、ハロ(C1〜C3)アルキル、シアノ、ヒドロキシ、C3〜C5シクロアルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3アルコキシ(C1〜C3)アルキル、カルボキシ(C1〜C3)アルキル、C1〜C3アルカノイル、ハロ(C1〜C3)アルコキシ、ニトロ、アミノ、C1〜C3アルキルアミノ、およびジ(C1〜C3)アルキルアミノから独立して選択される1〜4個の置換基である。
特定の態様では、R4およびR5は独立して、水素、またはメチル、エチル、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、メトキシ、エトキシ、およびトリフルオロメトキシから独立して選択される1〜4つの置換基である。追加的態様では、R1およびR2は水素であり、R3は水素、メチル、エチル、またはイソプロピルであり、かつR4およびR5は、水素、メチル、クロロ、フルオロ、プロピル、メトキシ、およびエトキシから独立して選択される。
例示的態様では、発明は、アリール環に複数の置換基を有する新規の1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの集合物を提供する。発明の、新規多重アリール置換された、1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンとしては、発明の例示的態様として作られ特徴付けされた、次の例示的化合物が挙げられる(表1)。
表1に認められる例示的な多重的アリール置換化合物は例示であること、および多重アリール置換基を含む本修飾を変更し、他の置換基を含むようにすることができ、更には追加の置換基(例えば、アリール環において3以上の置換)を含めること、他の置換基と組み合わせること、またはアザ[3.1.0]ヘキサン環の一つもしくは複数の置換基と追加的に組み合わせて、発明の範囲に入る、CNS障害(抑鬱および不安のような一連の神経精神障害を含む)を治療するための追加の化合物を生ずることができることが了解されるだろう。例えば、発明は、アリール環に複数の置換基(例えば複数のクロロ置換によって例示されるような置換基)を、「3」位置の窒素の置換(あるいは「アザ置換」)と組み合わせて有する新規1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンを提供する。発明の、「3」位置の窒素に置換を有する、本発明の新規1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンは、発明の例示的態様として作られ、かつ特徴付けられている次の例示的化合物を含む(表2)。本化合物は塩酸塩として描かれているが、発明は、遊離塩基型、およびその全ての薬学的に許容しうる塩、多形体、溶媒和物、水和物、およびプロドラッグを含む、本発明書に記載されている全ての形態の化合物を包含することが理解されるだろう:
本発明の関連局面においては、本明細書に記載の新規化合物の、キラル対称構造を有するエナンチオマーが提供され、これらはCNS障害を処理するための更なる追加薬物候補を提供する。特定の態様では、本発明は、ラセミ体および溶解形状ならびにそれらの混合物を含む、開示した化合物のエナンチオマー、ジアステレオマー、およびその他立体異性体を提供する。個々のエナンチオマーは、当業者に周知である方法に従って分離することができる。ある態様では、開示した化合物のエナンチオマー、ジアステレオマー、および他立体異性体形状は、対応するエナンチオマー、ジアステレオマー、および立体異性体を実質的に含まない。別の態様では、開示した化合物のエナンチオマー、ジアステレオマー、および他立体異性体形状は、対応するエナンチオマー、ジアステレオマー、および立体異性体を約10%、約5%、約2%、または約1%を超えて含まない。本明細書に記載の化合物がオレフィン二重結合または他の幾何非対称中心を含む場合、別途明記しない限り、EおよびZ両方の幾何異性体を含むものと解釈する。全ての互変体も、本発明に包含されるものと解釈する。
上記した様に、本発明の化合物は、酸および1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの塩基性窒素基から形成された酸付加塩および塩基塩の両方として調製できる。以下に更に記載する様に、本発明の方法は、化合物を酸および1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの塩基窒素基から形成された酸付加塩および塩基塩両方として調製するのに用いることができる。好適な酸付加塩は、無毒の塩を形成する酸から形成され、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、硫化水素塩、硝酸塩、リン酸塩、およびリン酸水素塩が挙げられる。薬学的に許容しうる付加塩の別の例としては、無機および有機酸付加塩が挙げられる。更なる薬学的に許容しうる塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩等の金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩のようなアルカリ土金属;トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、エタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、ジクロロヘキシルアミン塩、N,N’ジベンジルエチレンジアミン塩等の有機アミン塩;酢酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、マンデル酸塩、酢酸塩、ジクロロアセタート、トリフルオロアセタート、シュウ酸塩、ギ酸塩等の有機酸塩;メタンスルホナート、ベンゼンスルホナート、p-トルエンスルホナート等のフルホナート;およびアルギナート、アスパラギナート、グルタメート、酒石酸塩、グルコナート等のアミノ酸塩が挙げられるが、これらに限定されない。好適な塩基塩は、無毒の塩を形成する塩基から形成され、例えば、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛、およびジエタノールアミン塩が挙げられる。
別の詳細な態様では、発明は開示した化合物のプロドラッグを提供する。プロドラッグは、インビボで活性親薬物を放出する、任意の共有結合輸送体と考えられる。プロドラッグの例としては、置換基としてヒドロキシアルキルまたはアミノアルキルを有する本発明の化合物のエステルまたはアミドが挙げられる。これらは、このような化合物を無水コハク酸のような無水物と反応させることによって調製できる。
本明細書で開示される本発明は、開示した化合物のインビボ代謝産物を包含することも了解されるだろう。このような産物は、例えば、主に酵素的プロセスによって、投与された化合物の酸化、還元、加水分解、アミド化、エステル化等から生ずるだろう。それ故に、本発明は、本発明の化合物を、その代謝産物が生ずるのに十分である期間哺乳動物と接触させることを含むプロセスにより生成された化合物を含む。このような産物は、典型的には、放射標識された本発明の化合物を調製し、それを検出可能な用量、ラット、マウス、モルモット、サル、またはヒトのような動物に非腸管的に投与し、代謝されるのに十分な時間放置し、尿、血液、またはその他生物サンプルからその変換産物を単離することによって同定される。
本明細書で開示される本発明はまた、異なる原子質量または質量数を有する原子によって置き換えられた一つまたは複数の原子を有することで放射性同位元素標識された開示の化合物を包含することが了解されるだろう。開示される化合物内に組み入れることができる同位元素の例としては、それぞれ2H、3H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、および36Clのような、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、および塩素の同位元素が挙げられる。
本発明の化合物は、当業者に公知の方法を用いて調製でき、別の態様では、本明細書に示す新規の合成スキームを用いることによって調製でき、この合成スキームもまた、例示の中間化合物と共に本発明の範囲内に入る。それ故に、本発明はまた、本発明の化合物だけでなく他の1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンを生成するための新規方法および組成物も提供する。
特定の態様では、本発明は、次式IVの1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、
式IV
(式中Arは、ハロゲン、C1〜C3アルキル、C2〜C4アルケニル、C2〜C4アルキニル、ハロ(C1〜C3)アルキル、シアノ、ヒドロキシ、C3〜C5シクロアルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3アルコキシ(C1〜C3)アルキル、カルボキシ(C1〜C3)アルキル、C1〜C3アルカノイル、ハロ(C1〜C3)アルコキシ、ニトロ、アミノ、C1〜C3アルキルアミノ、およびジ(C1〜C3)アルキルアミノから独立して選択される二つの置換基で置換されたフェニル基、非置換ナフチル基、またはハロゲン、C1〜C3アルキル、C2〜C4アルケニル、C2〜C4アルキニル、ハロ(C1〜C3)アルキル、シアノ、ヒドロキシ、C3〜C5シクロアルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3アルコキシ(C1〜C3)アルキル、カルボキシ(C1〜C3)アルキル、C1〜C3アルカノイル、ハロ(C1〜C3)アルコキシ、ニトロ、アミノ、C1〜C3アルキルアミノ、およびジ(C1〜C3)アルキルアミノから独立して選択された1〜4個の置換基を有するナフチル基である)、ならびにそのエナンチオマーおよびジアステレオマーを生成するための方法であって:
(a)式中のArが上記に定義された通りである次式(i)
の化合物とエピクロルヒドリンまたはそのエナンチオマーと反応させて、次式(ii)
の化合物、またはそのエナンチオマーもしくはジアステレオマーを生成する段階;
(b)式(ii)の化合物を還元して、次式(iii)
の化合物、またはそのエナンチオマーもしくはジアステレオマーを生成する段階;
(c)式(iii)の化合物を結晶化して1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、またはそのエナンチオマーもしくはジアステレオマーを生成する段階を含む方法を提供する。
別の態様では、本発明は、式中のArは、ハロゲン、C1〜C3アルキル、C2〜C4アルケニル、C2〜C4アルキニル、ハロ(C1〜C3)アルキル、シアノ、ヒドロキシ、C3〜C5シクロアルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3アルコキシ(C1〜C3)アルキル、カルボキシ(C1〜C3)アルキル、C1〜C3アルカノイル、ハロ(C1〜C3)アルコキシ、ニトロ、アミノ、C1〜C3アルキルアミノ、およびジ(C1〜C3)アルキルアミノから独立して選択される二つの置換基で置換されたフェニル基、非置換ナフチル基、またはハロゲン、C1〜C3アルキル、C2〜C4アルケニル、C2〜C4アルキニル、ハロ(C1〜C3)アルキル、シアノ、ヒドロキシ、C3〜C5シクロアルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3アルコキシ(C1〜C3)アルキル、カルボキシ(C1〜C3)アルキル、C1〜C3アルカノイル、ハロ(C1〜C3)アルコキシ、ニトロ、アミノ、C1〜C3アルキルアミノ、およびジ(C1〜C3)アルキルアミノから独立して選択された1〜4個の置換基を有するナフチル基である、次式IVの1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、
式IV
ならびにそのエナンチオマーおよびジアステレオマーを生成するための方法であって:
(a)式中のArが上記に定義された通りである次式(i)
の化合物とエピクロルヒドリンまたはそのエナンチオマーと反応させて、次式(ii)
の化合物を生成する段階;
(b)化合物(ii)を還元して、次式(iii)
の化合物を生成する段階;
(c)式(iii)の化合物を(Boc)2Oと反応させて、次式(iv)
の化合物を生成する段階、
(d)式(iv)の化合物を結晶化させて、次式(v)
の化合物を生成する段階;
(e)式(v)の化合物を脱保護化して次式(vi)
の化合物を生成する段階;ならびに
(f)式(vi)の化合物を還元して1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンを生成する段階を含む方法を提供する。
追加の態様では、本発明は、式中のArは、ハロゲン、C1〜C3アルキル、C2〜C4アルケニル、C2〜C4アルキニル、ハロ(C1〜C3)アルキル、シアノ、ヒドロキシ、C3〜C5シクロアルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3アルコキシ(C1〜C3)アルキル、カルボキシ(C1〜C3)アルキル、C1〜C3アルカノイル、ハロ(C1〜C3)アルコキシ、ニトロ、アミノ、C1〜C3アルキルアミノ、およびジ(C1〜C3)アルキルアミノから独立して選択される二つの置換基で置換されたフェニル基、非置換ナフチル基、またはハロゲン、C1〜C3アルキル、C2〜C4アルケニル、C2〜C4アルキニル、ハロ(C1〜C3)アルキル、シアノ、ヒドロキシ、C3〜C5シクロアルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3アルコキシ(C1〜C3)アルキル、カルボキシ(C1〜C3)アルキル、C1〜C3アルカノイル、ハロ(C1〜C3)アルコキシ、ニトロ、アミノ、C1〜C3アルキルアミノ、およびジ(C1〜C3)アルキルアミノから独立して選択された1〜4個の置換基を有するナフチル基であり、かつRは水素、メチル、エチル、イソプロピル、または窒素保護基である次式Vの1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、
式V
ならびにそのエナンチオマーおよびジアステレオマーを生成するための方法であって:
(a)式中のRが上記の定義通りである次式(vii)の化合物、
を、式中のArが上記の定義通りである
と反応させて、次式(viii)の化合物
を生成する段階、
(b)式(viii)の化合物をシクロプロパン化して次式(ix)の化合物
を生成する段階;ならびに
(c)式(ix)の化合物を還元して1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンを生成する段階を含む方法を提供する。
1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンを生成するための本発明の方法を実行するにあたっては、様々な反応段階に各種多様な試薬が利用できる。一般的には、当業者は各種反応段階に好適な試薬を本開示に基づいて選択できる。
好適な還元剤および方法論としては、例えば水素化アルミニウムリチウム(LAH)、水素化アルミニウムナトリウム(SAH)、ZnCl2と一緒のNABH4、および触媒による水素添加が挙げられる。
好適な窒素保護基としては、例えばベンジル、アリル、tert-ブチル、および3,4-ジメトキシ-ベンジル基が挙げられる。一般的には、窒素保護基は当業者に周知であり、例えば「Nitrogen Protecting Groups in Organic Synthesis」, John Wiley and Sons, New York, N.Y., 1981, Chapter 7;「Nitrogen Protecting Groups in Organic Chemisry」, Plenum Press, New York, N.Y., 1973, Chapter 2;T.W.Green and P.G.M. Wuts in 「Protective Groups in Organic Chemistry」, 3rd edition, John Wiley & Sons, New York, N.Y., 1999を参照。
窒素保護基がもはや必要とされない場合、それは当技術分野で周知な方法によって除去できる。例えば、ベンジルまたは3,4-ジメトキシ-ベンジル基は、触媒による水素添加によって除去できる。一般的には、窒素保護基の除去方法は、当業者にとって周知であり、例えば「Nitrogen Protecting Groups in Organic Synthesis」, John Wiley and Sons, New York, N.Y., 1981, Chapter 7;「Nitrogen Protecting Groups in Organic Chemisry」, Plenum Press, New York, N.Y., 1973, Chapter 2;T.W.Green and P.G.M. Wuts in 「Protective Groups in Organic Chemistry」, 3rd edition, John Wiley & Sons, New York, N.Y., 1999を参照。
環化をもたらすのに好適な試薬としては、例えばSOCl2、POCl3、オキサリルクロリド、三臭化リン、トリフェニル二臭化リン、およびオキサリルブロミドが挙げられる。
本発明の新規化合物を生成するための本発明の様々な局面で有用な例示的合成法、出発原料、および中間物は、実施例の中に記載する。
本明細書に開示する新規化合物および合成方法を含む発明を記載する目的で、例として次の用語および定義を示す。
本明細書で用いる用語「ハロゲン」は、臭素、塩素、フッ素、またはヨウ素である。一つの態様では、ハロゲンは塩素である。別の態様では、ハロゲンは臭素である。
本明細書で用いる用語「ヒドロキシ」は、-OHまたは--O-を指す。
本明細書で用いる用語「アルキル」は、1〜20個の炭素原子、好ましくは1〜7個の炭素原子、最も好ましくは1〜4個の炭素原子を含む直鎖または分枝脂肪族基を指す。この定義は、アルコキシ、アルカノイル、およびアラルキル基のアルキル部分にも同様に適用される。一つの態様では、アルキルはメチル基である。
用語「アルコキシ」は、酸素原子と供給結合した置換および非置換のアルキル、アルケニル、およびアルキニル期を含む。一つの態様では、アルコキシ基は、1〜4個の炭素原子を含む。アルコキシ基の態様としては、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシ、プロポキシ、ブトキシ、およびペントキシ基が挙げられるが、これらに限定されない。置換アルコキシ基の態様としては、ハロゲン化アルコキシ基が挙げられる。更なる態様では、アルコキシ基は、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシラート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスファート、ホスフォナート、ホスフィナート、シアノ、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、およびアルキルアリールアミノを含む)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル、およびウレイドを含む)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシラート、スルファート、アルキルスルフィニル、スルフォナート、スルファモイル、スルフォンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、または芳香族もしくはヘテロ芳香族成分のような基で置換することができる。例示的なハロゲン置換アルコキシ基としては、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロメトキシ、ジクロロメトキシ、およびトリクロロメトキシが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で単独または組み合わせて用いられる用語「ニトロ」は、--NO2基を指す。
本明細書で用いる用語「アミノ」は、基--NRR’を指し、この場合のRおよびR’は独立して水素、アルキル、アリール、アルコキシ、またはヘテロアリールでよい。本明細書で用いる「アミノアルキル」は、「アミノ」に比べより詳細な選択を表し、基--NRR’をさすが、この場合のRおよびR’は独立して水素または(C1〜C4)アルキルでよい。
本明細書で用いる用語「トリフルオロメチル」は--CF3を指す。
本明細書で用いる用語「トリフルオロメトキシ」は、--OCF3を指す。
本明細書で用いる用語「シクロアルキル」は、置換されてもよい3〜7個の炭素原子を含む飽和環式炭化水素環系を指す。例示的態様としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルが挙げられるが、これらに限定されない。ある態様では、シクロアルキル基はシクロプロピルである。別の態様では、(シクロアルキル)アルキル基は、環位置内に3〜7個の炭素原子を含み、かつアルキル位置に1〜4個の炭素原子を含む。ある態様では、(シクロアルキル)アルキル基はシクロプロピルメチルである。アルキル基は、ハロゲン、ヒドロキシ、およびアミノから成る群から選択される1〜3個の置換基で置換されてもよい。
本明細書で用いる「アルカノイル」および「アルカノイルオキシ」はそれぞれ、--C(O)-アルキル基および-O-C(O)-アルキル基を指し、それぞれ2〜5個の炭素原子を含んでもよい。アルカノイルおよびアルカノイルオキシ基の具体的態様は、それぞれアセチルおよびアセトキシである。
本明細書で用いる用語「アリール」は、環位置内に、6〜12個の炭素原子を有する、単環式または二環式芳香族炭化水素基、例えばフェニル、ナフチル、ビフェニル、およびジフェニル基を指し、それぞれは、例えば1から4つの、アルキル、上記定義通りの置換アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ヒドロキシ、アルコキシ、シクロアルキルオキシ、アルカノイル、アルカノイルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、カルボキシアルキル、カルバミル、カルバモイル、およびアリールオキシのような置換基で置換できる。本発明によるアリール基の具体的な態様としては、フェニル、置換フェニル、ナフチル、ビフェニル、およびジフェニルが挙げられる。
本明細書で単独または組み合わせて用いられる用語「アロイル」は、随意選択的に置換された安息香酸またはナフトエ酸のような芳香族カルボン酸に由来するアリールラジカルを指す。
本明細書で用いる用語「アラルキル」は、1〜4個の炭素原子を含むものが好ましいアルキル基を介して4-ピリジニル環に結合したアリール基を指す。
本明細書で用いる用語「ニトリル」または「シアノ」は、基-CNを指す。
用語「ジアルキルアミノ」は、同じでも異なっても良い、二個のアルキル基が結合しているアミノ基を指す。
用語「アルケニル」は、1〜3つの二重結合を有する、2〜10個の炭素原子の直鎖または枝分かれアルケニル基を指す。好ましい態様としては、エテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、1-メチルエテニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、2-メチル-2-プロペニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、4-ペンテニル、3-メチル-2-ブテニル、1-ヘキセニル、2-ヘキセニル、1-ヘプテニル、2-ヘプテニル、1-オクテニル、2-オクテニル、1,3-オクタジエニル、2-ノネニル、1,3-ノナジエニル、2-デセニル等が挙げられる。
本明細書で用いる用語「アルキニル」は、1〜3つの三重結合を有する、2〜10個の炭素原子の直鎖または枝分かれアルキニル基を指す。例示的アルキニルとしては、エテニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、3-ブチニル、1-ペンチニル、2-ペンチニル、4-ペンチニル、1-オクチニル、6-メチル-1-ヘプチニル、および2-デシニルが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「ヒドロキシアルキル」は、単独または組み合わせて、先に定義した通りのアルキル基を指し、この場合一つまたは複数個の水素原子、好ましくは一つの水素がヒドロキシル基によって置き換えられている。例としては、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、および2-ヒドロキシエチルが挙げられる。
本明細書で用いる用語「アミノアルキル」は、基-NRR’を指し、この場合のRおよびR’は独立して水素または(C1〜C4)アルキルでよい。
用語「アルキルアミノアルキル」は、アルキル基を介して連結されたアルキルアミノ基(即ち一般構造--アルキル-NH-アルキルまたは--アルキル-N(アルキル)(アルキル)を有する基)を指す。このような基としては、その中のアルキルが同じでも同じでなくとも良いモノ−およびジ−(C1〜C8アルキル)アミノC1〜C8アルキルが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「時アルキルアミノアルキル」は、アルキル基に結合したアルキルアミノ基を指す。例としては、N,N-ジメチルアミノメチル、N,N-ジメチルアミノエチル、N,N-ジメチルアミノプロピル等が挙げられるが、これらに限定されない。用語ジアルキルアミノアルキルはまたは、架橋アルキル成分が置換されてもよい基も含む。
用語「ハロアルキル」は、一つまたは複数のハロ基で置換されたアルキル基、例えば2-ブロモエチル、3-ヨードプロピル、トリフルオロメチル、過フルオロプロピル、8-クロロノニル等を指す。
本明細書で用いる用語「カルボキシル」は、式中のR’がアルキレンである置換基--R’--COOHを指し;カルバルコキシは、式中のR’およびRがそれぞれアルキレンおよびアルキルである--R’--COORを指す。特定の態様では、アルキルは、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、2-メチルペンチル、n-ヘキシルといった飽和した直鎖または分岐ヒドロカルビルラジカルを指す。アルキレンは、基が二価であることを除いてアルキルと同じである。
用語「アルコキシアルキル」は、アルコキシ基で置換されたアルキレン基を指す。例えば、メトキシエチル[CH3OCH2CH2--]およびエトキシメチル[CH3CH2OCH2--]は共にC3アルコキシアルキル基である。
本明細書で用いる用語「カルボキシ」は、式--COOHの基を表す。
用語「アルカノイルアミノ」は、-アセチルアミノ、プロパノイルアミノ、およびブタノイルアミノ等の、-N(H)--が後続する基--C(O)--を含むアルキル、アルケニル、またはアルキニル基を指す。
用語「カルボニルアミノ」は、基--NR--CO--CH2--R’を指し、式中RおよびR’は独立して水素または(C1〜C4)アルキルから選択できる。
本明細書で用いる用語「カルバモイル」は、--O--C(O)NH2を指す。
本明細書で用いる用語「カルバミル」は、窒素原子がカルボニルに直接結合している、即ち--NRC(=O)R’または--C(=O)NRR’のような官能基を指し、この場合RおよびR’は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロ、またはヘテロアリールでよい。
用語「ヘテロシクロ」は、4〜7員単環系または7〜11員二環系であり、少なくとも一つの炭素含有環内に少なくとも一つのヘテロ原子を有している、置換されていても、不飽和でも、部分的に飽和していても、または完全に飽和していてもよい、芳香族または非芳香族環式基を指す。ヘテロシクロ環上の置換基は、アリール基に関する上記置換基から選択できる。ヘテロ原子を含むヘテロシクロ基の各環は、窒素原子、酸素原子、および硫黄原子から選択される1、2、または3個のヘテロ原子を有することができる。あるヘテロシクロ環にある複数のヘテロ原子は同じでも同じでなくてもよい。ヘテロシクロ基は、任意のヘテロ原子または炭素原子で、4-ピリジニル環に結合できる。一つの態様では、二つのR基はピリジニル環の位置2および3にある炭素と融合環を形成し、7-キノリン-4-イル成分が形成される。
本明細書で用いる用語「ステレオイソマー」は、空間内におけるそれら原子の方向だけが異なる、個々の分子の全ての異性体を表す一般的用語である。それは一つより多いキラル中心を持つ、相互の鏡像ではない化合物のエナンチオマーおよび異性体を含む(ジアステレオマー)。
用語「キラル中心」は、四つの異なる基が結合している炭素原子を指す。
用語「エナンチオマー」または「鏡像体」は、その鏡像に重ね合わせることがでず、それ故に光学的に活性であり、エナンチオマーが偏向面を一方向に回転し、その鏡像は偏向面を反対方向に回転する分子を指す。
用語「ラセミ体」は、等量のエナンチオマーの混合物を指し、それは光学的に不活性である。
用語「分割」は、二つある分子のエナンチオマー型の一方を分離、または濃縮、または減少することを指す。
追加の態様では、発明は、抑鬱および不安のような神経精神状態を含むが、これに限定されないCNS障害を処理するための薬学的組成物および方法を提供する。本発明の生物活性組成物および方法で使用するのに好適な、本発明の化合物の形状としては、本明細書に例示された化合物だけでなく、それらの薬学的に許容しうる塩、多形体、溶媒和物、水和物、およびプロドラッグも挙げられる。
関連する多様では、本発明は、哺乳動物被験体において、一つまたは複数の生体アミン輸送体、特にノルエピネフィリン、セロトニン、およびドーパミン輸送体、あるいは任意のそれらの組み合わせの阻害に反応するCNS障害を処理するための方法を提供する。より詳細な態様では、本発明は、抑鬱および不安のような一連の神経精神障害を含む、CNS障害を処理するための、本明細書に開示された新規化合物の使用方法を提供する。様々な態様において、組成物および方法は抗抑鬱剤または抗不安剤として、効果的に調合および投与される。
発明によれば、本明細書に開示される、随意選択的に追加の構成要素と共に薬学的に許容しうる組成物に調合される化合物は、哺乳動物被験体、例えばヒト患者に投与されて、ドーパミン再取込み、および/またはノルエピネフィリン再取込、および/またはセロトニン再取込を阻害することによって、一つまたは複数のCNS障害の症状を処理または予防する。ある態様では、「処理」または「処理する」は、一つまたは複数のCNS障害症状が、ドーパミンおよび/またはノルエピネフィリンおよび/またはセロトニンの再取込みを阻害することによって軽減されることによる、CNS障害の一つまたは複数の症状の改善を指す。他の態様では、「処理」または「処理する」は、少なくとも一つの測定可能な、CNS障害に関連する身体パラメータの改善を指す。更に別の態様では、「処理」または「処理する」は、ドーパミンおよび/またはノルエピネフィリンおよび/またはセロトニン再取込みを阻害することによって、例えば身体的、生理学的、および/または精神学的パラメータに基づき識別した時、CNS障害(または一つもしくは複数のその症状)の進行または重篤度が阻害または軽減されることを指す。追加の態様では、「処理」または「処理する」は、ドーパミンおよび/またはノルエピネフィリンおよび/またはセロトニン再取込みを阻害することによって軽減されたCNS障害(または一つもしくは複数のその症状)の発症の遅延を指す。
特定の態様では、本発明の化合物または薬学的に許容しうるその塩は、哺乳動物被験体、例えばヒト患者に、ドーパミンおよび/またはノルエピネフィリンおよび/またはセロトニン再取込みを阻害することによって軽減されるCNS障害(または一つもしくは複数のその症状)に対する防止的または予防的処理として投与される。本明細書で用いる「防止」、「防止する」、および「予防」は、被験体がCNS障害またはその一つまたは複数の症状を獲得するリスクまたは確率を下げることを指し、リスクまたは確率は、ドーパミンおよび/またはノルエピネフィリンおよび/またはセロトニン再取込みを阻害することによって被験体において下げられる。あるいは、防止および予防は、被験体が一度治癒、正常状態に復帰、または被験体のCNS障害から寛解した後に該被験体においてCNS障害またはその症状の再発するリスクを下げることにも関係するだろう。関係する態様では、発明の化合物または薬学的組成物は、防止的手段として被験体に投与される。この関係での予防的処理に反応する例示的被験体は、脳内の生化学的平衡失調の家族歴のような、ドーパミン、および/またはセロトニンおよび/またはノルエピネフィリン再取込みを阻害することによって処理に反応するCNS障害に対する遺伝的素因、あるいはドーパミンおよび/またはノルエピネフィリンおよび/またはセロトニン再取込みを阻害することによって軽減される障害に対する非遺伝的素因を有してよい。
本発明の化合物およびその薬学的に許容しうる塩は、ドーパミンおよび/またはノルエピネフィリンおよび/またはセロトニンの再取込みを阻害することによって軽減される内因性障害の処理または防止に有用である。このような障害としては、注意不足障害、抑鬱、不安症、肥満、パーキンソン病、チック障害、および嗜癖障害が挙げられるが、これらに限定されない。
ドーパミンおよび/またはノルエピネフィリンおよび/またはセロトニン再取込みを阻害することによって軽減される障害は、本明細書に記載する特定の疾患に限定されず、本発明の組成物および方法は、広範囲の追加のCNS障害および関連する症状を処理および/または防止するための効果的処理作用物質を提供することは了解されるか、または容易に確認できるだろう。例えば、本発明の化合物は、注意不足多動障害および関連症状だけでなく、アルコール依存症、薬物依存症、脅迫行動、学習障害、読書力問題、ギャンブル狂、躁症状、恐怖症、パニック発作、反抗的行為障害、行為障害、学校での学業問題、喫煙、異常性行動、統合失調症行動、身体化、抑鬱、睡眠障害、一般的不安、吃音、およびチック障害の様式および症状の処理および/または防止にとって有望な候補物を提供する(例えば、米国特許第6,132,724号を参照)。これらおよび他の症状は、基礎となるCNS障害を問わず、それぞれが、ドーパミンおよび/またはノルエピネフィリンおよび/またはセロトニン再取込みを阻害することによって治療的便益を仲介する本発明の新規組成物および方法にとって可能性のある治療目標である。本発明の組成物および方法を用いる処理について予想される追加のCNS障害は、例えばQuick Reference to the Diagnostic Criteria From DSM-IV (Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, Fourth Edition)、The American Psychiatric Association, Washington, D.C., 1994に記載されている。これらの発明による処理および/または防止の目標障害としては、注意不足/多動性障害、不注意主体型;注意不足/多動性障害、多動性−衝動性主体型;注意不足/多動性障害、合併型;他に規定のない(NOS)注意不足/多動性障害;行為障害;反抗的行為障害;および他に規定のない(NOS)破壊行動傷害が挙げられるが、これらに限定されない。
発明による処理および/または防止に反応する抑鬱障害としては、大抑鬱障害、再発型;気分変調性障害;他に規定のない(NOS)抑鬱障害;および大抑鬱障害、単発型が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の方法および組成物を用いる処理および/または防止に反応する嗜癖障害としては、摂食障害、衝動調節障害、アルコール関連障害、ニコチン関連障害、アンフェタミン関連障害、大麻関連障害、コカイン関連障害、幻覚剤塩宇障害、吸入剤関連障害、およびオピオイド関連障害が挙げられるが、これらに限定されず、これらは全て以下記載のように更に細分類される。
摂食障害としては、神経性多食症、非下剤型;神経性多食症、下剤型;および他に規定のない(NOS)摂食障害が挙げられるが、これらに限定されない。
衝動調節障害としては、間歇的爆発性障害、窃盗癖、放火癖、病的賭博癖、抜毛癖、および他に規定のない(NOS)衝動調節障害が挙げられるが、これらに限定されない)。
アルコール関連障害としては、妄想を伴うアルコール誘発精神障害;アルコール依存症;アルコール中毒;アルコール禁断症;アルコール中毒精神錯乱;アルコール禁断精神錯乱;アルコール誘発性持続的痴呆;アルコール誘発性持続的健忘障害;アルコール依存性;幻覚を伴うアルコール誘発性精神障害;アルコール誘発性気分障害;アルコール誘発性不安障害;アルコール誘発型性機能不全;アルコール誘発性睡眠障害;他に規定のない(NOS)アルコール関連障害;アルコール中毒;およびアルコール禁断症が挙げられるが、これらに限定されない。
ニコチン関連障害としては、ニコチン依存症、ニコチン禁断症、および他に規定のない(NOS)ニコチン関連障害が挙げられるが、これらに限定されない。
アンフェタミン関連障害としては、アンフェタミン依存症、アンフェタミン乱用、アンフェタミン中毒、アンフェタミン禁断症、アンフェタミン中毒精神錯乱、妄想を伴うアンフェタミン誘発精神障害、幻覚を伴うアンフェタミン誘発精神障害、アンフェタミン誘発性気分障害、アンフェタミン誘発性不安障害、アンフェタミン誘発型性機能不全、アンフェタミン誘発性睡眠障害、他に規定のない(NOS)アンフェタミン関連障害、アンフェタミン中毒、およびアンフェタミン禁断症状が挙げられるが、これらに限定されない。
大麻関連障害としては、大麻依存症;大麻乱用;大麻中毒;大麻中毒精神錯乱;妄想を伴う大麻誘発精神障害;妄想を伴う大麻誘発性精神障害;大麻誘発性不安障害;他に規定のない(NOS)大麻関連障害;および大麻中毒が挙げられるが、これらにされない。
コカイン関連障害としては、コカイン依存症、コカイン乱用、コカイン中毒、コカイン禁断症、コカイン中毒精神錯乱、妄想を伴うコカイン誘発性精神障害、妄想を伴うコカイン誘発性精神障害、コカイン誘発性気分障害、コカイン誘発性不安障害、コカイン誘発型性機能不全、コカイン誘発性睡眠障害、他に規定のない(NOS)コカイン関連障害、コカイン中毒、およびコカイン禁断症が挙げられるが、これらに限定されない。
幻覚剤使用障害としては、幻覚剤依存症、幻覚剤乱用、幻覚剤中毒、幻覚剤禁断症、幻覚剤中毒精神錯乱、妄想を伴う幻覚剤誘発性精神障害、幻覚を伴う幻覚剤誘発精神障害、幻覚剤誘発気分障害、幻覚剤誘発不安障害、幻覚剤誘発型性機能不全、幻覚剤誘発性睡眠障害、他に規定のない(NOS)幻覚剤関連障害、幻覚剤中毒、および幻覚剤持続性知覚障害(フラッシュバック)が挙げられるが、これらに限定されない。
吸入剤関連障害としては、吸入剤依存症;吸入剤乱用;吸入剤中毒;吸入剤中毒精神錯乱;妄想を伴う吸入剤誘発精神障害;幻覚を伴う吸入剤誘発精神障害;吸入剤誘発性不安障害;他に規定のない(NOS)吸入剤誘発関連障害;および吸入剤中毒が挙げられるが、これらに限定されない。
オピオイド関連障害としては、オピオイド依存症、オピオイド乱用、オピオイド中毒、オピオイド中毒精神錯乱、妄想を伴うオピオイド誘発性精神障害、幻覚を伴うオピオイド誘発性精神障害、オピオイド誘発性不安障害、他に規定のない(NOS)オピオイド関連障害、オピオイド中毒、およびオピオイド禁断症が挙げられるが、これらに限定されない。
チック障害としては、トゥーレット障害、慢性運動または音声チック障害、一過性チック障害、特に規定のない(NOS)チック障害、吃音障害、自閉障害、および身体化障害が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の新規化合物は、その複数の再取込み阻害活性によって、広範囲の獣医およびヒトへの医学的応用、特にドーパミンおよび/またはノルエピネフィリンおよび/またはセロトニン再取込みを阻害することによって軽減される一連のCNS障害および/または関連症状の処理および/または防止に有用である。
発明の更なる局面では、有効量の発明の化合物(または薬学的に効果的なそのエナンチオマー、塩、溶媒和物、水和物、多形体、またはプロドラッグ)、および一つまたは複数の、発明の化合物と一緒に組み合わせて調合または協調的に投与される追加の活性作用物質を用いる−哺乳動物被験体における、目的のCNS障害、または一つもしくは複数のその症状を変更、軽減、処理、または防止するのに有効な組み合わせ調合物または協調投与方法をもたらす、組み合わせ調合物および協調投与方法が提供される。この関係での例示的組み合わせ調合物および協調的処理方法は、目的とするCNS障害または症状を処理するための一つまたは複数の追加または補助的処理作用物質あるいは方法、例えば一つまたは複数の抗抑鬱剤または抗不安剤および/または治療的方法と組み合わせた発明の治療的化合物である。
発明の関連態様では、本明細書に開示された化合物は、少なくとも一つの他治療薬および方法と組み合わせた併用治療に用いることができる。この関係では、発明の化合物は、第二治療薬、例えば発明の化合物の投与対象と同一または異なるCNS障害または症状を処理または防止する働きをする第二作用物質の投与と同時または連続的に投与することができる。発明の化合物および第二治療薬は、単一の組成物中に組み合わせることも、異なる組成物として投与することもできる。第二治療薬もまた、ドーパミンおよび/またはノルエピネフィリンおよび/またはセロトニン再取込みを阻害することによるCNS障害または関連症状の処理および/または防止に有効であってもよい。協調投与は、同時またはいずれかの順番で連続的に行うことができ、一方のみ、または両方の(または全ての)活性治療薬が、個別および/または集合的にそれらの生物活性および治療効果を発揮できる期間置くことができる。全てのこのような協調的処理方法の別の局面では、発明の化合物は、本明細書に記載されるような目的のCNS障害または症状を軽減または防止を目指す、少なくとも幾つかの検出可能な治療活性を発揮および/または好ましい臨床反応を惹起するが、これは第二治療薬がもたらす第二臨床反応と結びついてもつかなくともよい。本明細書で熟慮される、第二治療薬と本発明の化合物との協調的投与は、発明の化合物および/または第二治療薬いずれか一方または両方が惹起する治療反応よりも高い治療反応を生ずるだろう。
本発明の化合物を用いて処理または防止することができるCNS障害および症状の多くは慢性であることから、一つの態様では、併用治療は、本発明の化合物および第二治療薬の投与を交代すること(即ち二種類の薬物の、例えば一週間、一ヶ月、三ヶ月、六ヶ月、または一年間隔の交代治療レジメ)を含む。この関係での薬物交代レジメは、多くの場合、毒性のような、一方または両薬剤のみの長期間投与に付随することがある有害な副作用を減らすか、または排除するだろう。
発明の組み合わせ調合物および協調処理方法の特定の態様では、第二治療薬はノルエピネフィリン再取込みインヒビターである。この関係で有用であるノルエピネフィリン再取込みインヒビターの例としては、アミトリプチリン、クロミプラミン、ドキセピン、イミプラミン、(+)-トリミプラミンのような三環系第3アミン、アモキサピン、アトモキセチン、デシプラミン、マプロチリン、ノルトリプチリン、およびプロトリプチリンを含む三環系第2アミンが挙げられる。
本発明の組み合わせ調合物および協調処理方法の特定の態様では、第二治療薬は、セロトニン再取込みをインヒビターである。この関係で有用である他のセロトニン再取込みインヒビターの例としては、シタロプラム、フルオキセチン、フルボキサミン、(−)-パロキセチン、セルトラリン、およびベンラファキシンが挙げられる。
本明細書に示す組み合わせ調合物および協調処理方法の別の態様では、第二治療薬は抗注意不足障害処理薬である。これら対応での使用に有用な抗注意不足障害薬の例としては、メチルフェニダート;デキストロアンフェタミン;イミプラミン、デシプラミン、およびノルトリプチリンのような三環系抗抑鬱薬;ならびにペモリンおよびデアノールのような精神刺激薬が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に示す組み合わせ調合物および協調処理方法の追加の態様では、第二治療薬は抗嗜癖障害薬である。有用な抗嗜癖障害薬の例としては、三環系抗抑鬱薬;ケタミンHCl、デキストロメトルファン、デキストロルファンタータラート、およびジゾシルピン(MK801)のようなグルタメートアンタゴニスト;麻酔薬およびアスパラートアンタゴニストのような分解酵素;バクロフェンおよびムシモールHBrのようなGABAアゴニスト;分解酵素阻止薬;D-シクロセリン、カルボキシフェニルグリセリン、L-グルタミン酸、およびシス-ピペリジン-2,3-ジカルボン酸のようなグルタメートアゴニスト;アスパラギン酸アゴニスト;ガバジン(SR-95531)、サクロフェン、ビククリン、ピクロトキシン、および(+)アポモルフィンHClのようなGABAアンタゴニスト;ならびにスピペロンHCl、ハロペリドール、および(−)スルピリドのようなドーパミンアンタゴニストが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に示す組み合わせ調合物および協調処理方法の別の態様では、第二治療薬は抗アルコール薬である。有用な抗アルコール薬の例としては、ジスルフィラムおよびナルトレキソンが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に示す組み合わせ調合物および協調処理方法の別態様では、第二治療薬は抗ニコチン薬である。有用な抗ニコチン薬の例としてはクロニジンが挙げられるが、これに限定されない。
本明細書に示す組み合わせ調合物および協調処理方法の別態様では、第二治療薬は抗オピエート薬である。有用な抗オピエート薬の例としては、メタドン、クロニジン、ロフェキシジン、レボメタジルアセタートHCl、ナルトレキソン、およびブプレノルフィンが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に示す組み合わせ調合物および協調処理方法の別態様では、第二治療薬は抗コカイン薬である。有用な抗コカイン薬の例としては、デシプラミン、アマンタジン、フルオキシジン、およびブプレノルフィンが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に示す組み合わせ調合物および協調処理方法の別態様では、第二治療薬は抗リセルグ酸ジエチルアミド(「抗-LSD」)薬である。有用な抗-LSD薬の例としてはジアゼパムが挙げられるが、これに限定されない。
本明細書に示す組み合わせ調合物および協調処理方法の別態様では、第二治療薬は抗フェンシクリジン(「抗-PCP」)薬である。有用な抗-PCP薬の例としては、ハロペリドールが挙げられるが、これに限定されない。
本明細書に示す組み合わせ調合物および協調処理方法の別態様では、第二治療薬は食欲抑制薬である。有用な食欲抑制薬の例としては、フェンフルラミン、フェニルプロパノールアミン、およびマジノドールが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に示す組み合わせ調合物および協調処理方法の更に追加の態様では、第二治療薬は抗パーキンソン病薬である。有用な抗パーキンソン病薬の例としては、レボドーパ、L-フェニルアラニン、およびL-チロシンのようなドーパミン前駆体;神経保護薬;ドーパミンアゴニスト;ドーパミン再取込みインヒビター;アマンタジンおよびメマンチンのような抗コリン性作動薬;ならびに1-アミノ-3,5-ジメチル-アダマンタン(米国特許第4,122,193号を参照)のような1,3,5-三置換アダマンタンが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の方法による処理に反応する哺乳動物被験体としては、本発明の方法および組成物による処理が施される、抑鬱だけでなく様々な他の神経精神学的状態および障害を含むCNS状態に干渉することによって、ノルエピネフィリン、セロトニン、および/またはドーパミンの再取込みを阻害することができる活性作用物質を用いた処理または有益な介入に反応するCNS障害に苦しむヒトおよび他哺乳動物被験体が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の化合物が有用である他の障害としては、刺激性腸症候群;炎症性腸疾患;食欲異常亢進;食欲不振;肥満および関連摂食障害;ストレス性尿失禁のような尿路障害;嗜癖障害(ニコチン、刺激物、アルコール、およびオピエートに対する嗜癖を含む);アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、およびパーキンソン病を含む退行性疾患;ならびに発熱状態(発熱、および閉経後および閉経前後のほてり)が挙げられる。前記障害のそれぞれに関して、組み合わせ調合物および協調処理方法は、被験体の障害、および/またはそれに伴う一つもしくは複数の症状の処理について公知である第二治療薬または方法と協調的に投与されるか、または組み合わせて調合される発明の化合物を含む発明の範囲内に入る。
被験体は、被験体に、被験体の目的のCNS障害、および/またはそれに伴う一つもしくは複数の症状、例えば抑鬱を処理、軽減、防止、または除去するのに有効である本発明の化合物を有効量投与することによって予防的および/または治療的に、効果的に処理される。
一つまたは複数の前記CNS障害および/または症状を示す哺乳動物被験体への有効量の本発明化合物の投与は、目的のCNS障害および/または関連症状を感知可能に低下、除去、または防止するだろう。ある態様では、好適な試験被験体への本発明の化合物の投与は、抑鬱のような、目的とするCNS障害または一つもしくは複数のそれに伴う症状を、プラセボ処理した被験体または他の好適なコントロール被験体に比べて、少なくとも10%、20%、30%、50%以上、75〜90%、または95%以上まで低下させ、一つまたは複数の標的症状を軽減する。本発明の組成物および方法を用いた処理および防止について本明細書に認められるあらゆる熟慮対象の神経学的および精神学的障害、ならびにその他全てのCNS状態および症状を含む、本明細書に記載された全範囲のCNS障害について有効性の比較可能なレベルが熟慮されている。
本発明の活性化合物は、薬学的に許容しうる担体および/または各種賦形剤、ビークル、安定化剤、緩衝剤、保存剤等と一緒の調合することもできる。「有効量」、「治療量」、「治療有効量」、または「有効用量」は、哺乳動物被験体に所望する薬理学的または治療的効果を惹起する−典型的には、被験体の神経学的または神経学的疾患、状態、または障害を含むCNS障害に伴う、またはそれにより引き起こされる一つまたは複数の症状の発生、頻度、または重篤度の測定可能な低下をもたらすのに有効な本明細書に記載された活性化合物の量である。ある態様では、本発明の化合物を投与してCNS障害、例えば抑鬱を処理する場合、化合物の有効量は、目的の状態または障害の症状の発生を遅らせるか、または排除するのに十分なインビボの量であろう。あるいは、治療効果は処理した状態または障害に伴う症状の頻度または重篤度の減少として、あるいは処理した状態または障害に伴う症状の性質、再発性、および期間の変化によって示すこともできる。その薬学的に有効な塩、溶媒和物、水和物、多形体、またはプロドラッグも含めた本発明の組成物の治療有効量および投与レジメは、多くの場合、通常の臨床要因または患者特異的要因に基づいて、当業者によって容易に決定できるだろう。
本発明の化合物に好適な投与経路としては、経口、口腔内、鼻内、エアゾール、局所、経皮、粘膜、注入、徐放、制御放出、イオン導入、音響導入、および他の通常の送達経路、装置、および方法が挙げられるが、これらに限定されない。静脈内、筋肉内、腹腔内、髄腔内、くも膜下腔内、脳室内、動脈内、および皮下注射を含む注入送達方法も熟慮されるが、これらに限定されない。
哺乳動物に好適な本発明の1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの有効単位投与量は、約1〜1200mg、50〜1000mg、75〜900mg、100〜800mg、または150〜600mgの範囲でよい。特定の態様では、有効単位投与量は、より狭い範囲、例えば10〜25mg、30〜50mg、75〜100mg、100〜150mg、150〜250mg、または250〜500mg内から選択されるだろう。これらおよび他の有効単位投与量は、単一投与、または一日、一週間、または一ヶ月あたり複数回投与の形、例えば一日当たり、一週当たり、または一月当たり1〜5回、または2〜3回の投与を含む投与レジメで投与することができる。例示的態様では、10〜25mg、30〜50mg、75mg〜100mg、100〜200(予想投与量強度)mg、または250〜500mgの投与量が、一日当たり一、二、三、または四回投与される。より詳細な態様では、50〜75mg、100〜150mg、150〜200mg、250〜400mg、または400〜600mgの投与量が、一日当たり一、二回、または一日当たり三回投与される。別の態様では、投与量は、体重に基づいて計算され、例えば約0.5mg/kg〜約30mg/kg/日、1mg/kg〜約15mg/kg/日、1mg/kg〜約10mg/kg/日、2mg/kg〜約20mg/kg/日、2mg/kgから約10mg/kg/日、または3mg/kgから約15mg/kg/日の量が投与されるだろう。
本発明の化合物を有効量含む発明の組成物の送達量、タイミング、および様式は、個体の体重、年齢、性、および状態、目的とするCNS障害および/または関連症状の緊急性、投与が予防目的か治療目的かのような要因、ならびに効果的な薬物の送達、吸収、半減期を含む薬物動態、ならびに有効性について知られている他の要因に基づいて、通常に個体ベースで調整されるだろう。本発明の化合物の効果的用量または複数回投与処理レジメは、通常、本明細書に記載されるように、被験体の神経学的または精神学的状態の一つまたは複数の症状を実質的に防止または軽減するのに必要十分な最小投与レジメに近づくように選択される。かくして本発明の化合物の投与後、試験被験体は、プラセボ処理された被験体または他の好適コントロール被験体に比べて、抑鬱のような目的とする神経精神病学障害を含む目的のCNS障害に伴う一つまたは複数の症状の10%、20%、30%、50%以上の軽減、75〜90%、または95%以上の軽減を示すだろう。
本発明の追加の局面では、有効量の本発明の化合物を用いる組み合わせ調合物および協調的投与法法が提供され−哺乳動物被験体のCNS障害の一つまたは複数の症状を軽減または防止するのに有効な調合物または方法をもたらす。
本発明の化合物の薬学的投与形態は、薬学的配合分野において、上記投与単位の調製に好適であると認められている賦形剤を随意選択的に含むこともできる。このような賦形剤としては、結合剤、充填剤、潤滑剤、乳化剤、懸濁化剤、甘味料、芳香剤、保存剤、緩衝剤、湿潤剤、崩壊剤、発泡剤、ならびにその他通常の賦形剤および添加剤が挙げられるが、これらに限定するものではない。
それ故に、抑鬱を含むCNS障害を処理するための本発明の組成物は、次の任意の一つまたは組み合わせを含むことができる:薬学的に許容しうる担体または賦形剤:他の薬剤;薬学的作用物質;補助剤:緩衝剤:保存剤;希釈剤;および当業者に公知である各種その他薬学的添加物および作用物質。これら追加の調合物添加剤および作用物質は、生物学的に不活性であることが多く、有害な副作用を引き起こすことも、または活性作用物質と相互作用することもなく患者に投与できる。
望まれる場合は、本発明の化合物は、親水性の徐放性ポリマーのような徐放担体を用いて制御放出形状で投与できる。この関係での例示的制御放出作用物質としては、約100cps〜約100,000cpsの範囲の粘度を有するヒドロキシプロピルメチルセルロースが挙げられるが、これに限定されない。
本発明の化合物は、しばしば経口投与形態に調合されて、随意選択的に担体または他添加物と組み合わせて投与される。薬学的調合技術に広く用いられる好適担体としては、微結晶セルロース、ラクトース、ショ糖、果糖、グルコース、デキストロース、またはその他の糖、二塩基性リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、セルロース、メチルセルロース、セルロース誘導体、カオリン、マンニトール、ラクチトール、マルチトール、キシリトール、ソルビトール、またはその他糖アルコール、乾燥デンプン、デキストリン、マルトデキストリン、またはその他の多糖、イノシトール、あるいはそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。本発明で使用する例示的な単位経口投与形状としては錠剤が挙げられるが、これは経口単位投与形状の調製に利用できる、薬学的な経口単位投与形状を調製する任意の通常方法によって調製できる。錠剤のような経口単位投与形状は、放出調整剤、流動促進剤、圧縮補助剤、崩壊剤、潤滑剤、結合剤、芳香剤、芳香増強剤、甘味料、および/または保存剤を含むが、これらに限定されない通常の追加調合成分を一つまたは複数含んでよい。好適な潤滑剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ステアリン酸カルシウム、水素添加植物油、安息香酸ナトリウム、ロイシンカルボワックス、ラウリル硫酸マグネシウム、コロイド状二酸化シリカ、およびモノステアリン酸グリセリンが挙げられるが、これらに限定されない。好適な流動促進剤としては、コロイド状シリカ、ヒュームド二酸化シリカ、シリカ、タルク、ヒュームドシリカ、石膏、およびモノステアリン酸グリセリンが挙げられる。コーティングに使用できる物質としては、ヒドロキシプロピルセルロース、酸化チタン、タルク、甘味料、および着色剤が挙げられる。上記発泡剤および崩壊剤は、当業者に公知である急速崩壊性の錠剤の調合に有用である。これらは、典型的には口腔内で一分より短い時間で、好ましくは30秒より短い時間で崩壊する。発泡剤は、典型的には有機酸と炭酸塩もしくは重炭酸塩の結合体を意味する。このような即効性の投与形状は、例えばパニック障害の急性発作の防止または処理に有用であろう。
本発明の化合物および組成物は、糖技術分野で公知である多様な吸入または鼻内送達の任意の形状で調整および投与できる。患者の洞腔または肺胞内に、本発明の化合物のエアゾール化した調合物を沈積させることができる装置としては、定量吸入器、噴霧器、乾燥粉末発生装置、スプレー等が挙げられる。肺胞上皮を横切り血流内に急速に移行させるための肺への送達は、心因性発作またはパニック障害の切迫エピソードの処理に特に有用である。全身性の効果を期待した薬物の肺送達に好適な方法および蘇生鬱は、当技術分野で周知である。担体が液体である、投与に好適な調合物、例えば鼻スプレーまたは点鼻剤は、本発明の水性または油性溶液、ならびに任意の追加活性または不活性構成要素を含んでよい。
鼻腔内送達は、発明の活性化合物を、生成物が肺内に沈積させる必要なしに、有効量の化合物を鼻に投与した後に血流に直接通すことができる。これに加えて、鼻腔内送達は、活性化合物をCNSへの送達を方向付けるか、または高めることができる。これら、および他態様では、発明の化合物の鼻腔内投与は、急速吸収およびCNS送達を提供することによって、抑鬱を含む様々なCNS障害の処理に有利であろう。
鼻腔内および肺投与では、液体エアゾール調合物は、本発明の活性化合物を分散剤および/または生理学的に許容される希釈剤と共に含むことが多いだろう。あるいは、乾燥粉末エアゾール調合物は、細分された本化合物の固形物およい乾燥粉末粒子が容易に分散できるようにする分散剤を含んでよい。液体または乾燥粉末エアゾール調合物のいずれの場合も、エアゾール化された用量が鼻通路または肺の粘膜に確実に到達できるようにするために、調合物は小さな、液体または固体粒子にエアゾール化されなければならない。用語「エアゾール粒子」は、本明細書の中では、鼻および肺から目的の粘膜または肺胞膜に分布するのに好適な、例えば約2〜5ミクロンの範囲の十分に小さな粒子直径の液体または個体粒子を表すのに用いられる。薬物の鼻または肺投与のこれらの局面は、当技術分野で周知であり、調合物の操作、エアゾール化の手段、および送達装置の組立ては、当技術分野の通常の技術水準内である。
本発明の更なる追加の組成物および方法は、鬱を含むCNS障害を処理するための、本発明の化合物を局所投与するために提供される。局所組成物は、エアゾールスプレー、粉末、皮膚パッチ、スティック、顆粒、クリーム、ペースト、ゲル、ローション、シロップ、軟膏、含浸スポンジ、綿棒、または水性液、非水性液、水中油型乳剤、もしくは油中水型乳剤の溶液もしくは懸濁液を含む皮膚科学または粘膜が許容する担体中に組み入れられた本発明の化合物および任意の他活性もしくは不活性成分を含んでよい。これらの局所組成物は、局所組成物または送達装置内に組み入れられる水部分または他溶媒または液体中に溶解または分散した化合物を含むことができる。当業者に公知の皮膚浸透促進剤を用いて経皮的投与経路を高められることは、容易に認識できる。このような投与形状に好適な調合物は、その中に一般的に利用される賦形剤、特に薬物の吸収を長時間、例えば24時間維持するための手段、例えば構造またはマトリックスを組み入れる。一日一回使用の経皮パッチは、全般性不安障害に苦しむ患者に特に有用である。
非腸管投与のための、酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤、および/または調合物を哺乳動物の血液と等張にするための溶質を随意選択的に含むことができる、水性および非水性無菌注射溶液;懸濁化剤および/または増粘剤を含んでよい水性および非水性の無菌懸濁液;分散液;ならびに乳液を含む、本発明の化合物の更なる追加の調合物が提供される。薬学的に許容しうる調合物および構成要素は、典型的には、無菌であるか、または容易に滅菌でき、生物学的に不活性、かつ容易に投与できるであろう。非腸管調合物は、典型的には、緩衝化剤および保存剤を含み、投与時に再生できるよう凍結乾燥してもよい。
非腸管調合物はまた、非腸管投与後に長時間放出させるためのポリマーを含んでもよい。このようなポリマー物質は、薬学的調合技術分野の当業者には周知である。即時注射液、乳液、および懸濁液は、先述した類の無菌の粉末、顆粒、および錠剤から調製できる。好ましい単位投与調合物は、本明細書中に上記したような、活性構成要素の一日用量または単位、部分一日用量、あるいはその適当な分画を含む単位投与調合物である。
より詳細な態様では、本発明の化合物は、送達のために、コアセルベート化技術または界面重合によって調製されたマイクロカプセル、マイクロパーティクル、またはマイクロスフェアー、例えばそれぞれヒドロキシメチルセルロースもしくはゼラチン−マイクロカプセルおよびポリ(メチルメタクリラート)マイクロカプセルの中、コロイド薬物送達システム(例えばリポソーム、アルブミンマイクロスフェアー、マイクロエマルジョン、ナノパーティクル、およびナノカプセル)の中、あるいはマクロエマルジョンの中に封入することができる。
発明はまた、本発明の化合物の薬学的に許容しうる塩もしくはその他形状を含む本発明の化合物または本明細書に記載した本発明の化合物を含有する任意の組成物の入った一つまたは複数の容器を含む薬学的パックまたはキットも提供する。これらパックおよびキットと一緒に、例えば製薬または生物製品に関係する政府機関が指示した形式で、ヒトへの投与について該パックまたはキットに含まれる製品を製造、使用、および/または販売することが該機関によって承認されていることを表す(場合によっては、本明細書に記載する一つまたは複数の、承認された処理適用を指定する)通知を包装することもできる。
次の実施例は、本発明の特定の態様を例示しており、本開示を制限するモノと解釈してはならない。
実施例I
置換1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンを調製するための合成法
発明の多くの新規1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンは、当業者に公知である方法によって調製できるが、それらはまた、例えば以下記載の例示的反応スキームによっても生成できる。これら新規スキームは、様々な中間物質および出発原料を用いるが、例示の工程はまた、スキームの中で描かれたものとは異なる構造、置換基のパターン、またはこれら立体化学を有する化合物にも応用できることを理解しなければならない。
以下の合成スキームおよび他に使用される場合について、特段の指定が無い限りArは、ハロゲン、C1〜C3アルキル、C2〜C4アルケニル、C2〜C4アルキニル、ハロ(C1〜C3)アルキル、シアノ、ヒドロキシ、C3〜C5シクロアルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3アルコキシ(C1〜C3)アルキル、カルボキシ(C1〜C3)アルキル、C1〜C3アルカノイル、ハロ(C1〜C3)アルコキシ、ニトロ、アミノ、C1〜C3アルキルアミノ、およびジ(C1〜C3)アルキルアミノから独立して選択される二つの置換基で置換されたフェニル基、非置換ナフチル基、またはハロゲン、C1〜C3アルキル、C2〜C4アルケニル、C2〜C4アルキニル、ハロ(C1〜C3)アルキル、シアノ、ヒドロキシ、C3〜C5シクロアルキル、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3アルコキシ(C1〜C3)アルキル、カルボキシ(C1〜C3)アルキル、C1〜C3アルカノイル、ハロ(C1〜C3)アルコキシ、ニトロ、アミノ、C1〜C3アルキルアミノ、およびジ(C1〜C3)アルキルアミノから独立して選択された1〜4個の置換基を有するナフチル基であり、かつRおよびR1は、例えばハロゲン、C1〜C3アルキル、ハロ(C1〜C3)アルキル、C3〜C9シクロアルキル、(C1〜C5)アルコキシ(C1〜C3)アルキル、カルボキシ(C1〜C3)アルキル、C1〜C3アルカノイル、カルバマート、ハロ(C1〜C3)アルコキシ(C1〜C6)アルキル、C1〜C3アルキルアミノ(C1〜C6)アルキル、およびジ(C1〜C3)アルキルアミノ(C1〜C6)アルキル、シアノ(C1〜C6)アルキル、メチル、エチル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、および2-メトキシエチルから選択される。
下記反応スキーム1は、一般的には、1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン類似体を、対応する2-ブロモ-2-アリールアセタートまたは2-クロロ-2-アリールアセタートから調製するための例示的工程を記載している。ブロモまたはクロロアセタートは、アクリロニトリルと反応して、メチル2-シアノ-1-アリールシクロプロパンカルボキシラートを提供し、これは次に水素化アルミニウムリチウム(LAH)または水素化アルミニウムナトリウム(SAH)、またはZnCl2を伴うNaBH4のような還元剤によってアミノアルコールに還元される。SOCl2またはPOCl3を用いたアミノアルコールの環化により、1-アリール-3-アザビシクロ[3,1,0]ヘキサンを提供する。SOCl2またはPOCl3を用いた置換4-アミノブタン-1-オルのピロリジン環系への環化は、Armarego et al., J. Chem. Soc. [Section C: Organic] 19:3222-9, (1971)、およびSzalecki et al., 特許公報PL 120095 B2、CAN 99:158251によって報告されている。同じ目的には、オキサリルクロリド、三臭化リン、二臭化トリフェニルリン、およびオキサリルブロミドも用いることができる。メチル2-ブロモ-2-アリールアセタートまたはメチル2-クロロ-2-アリールアセタートは、反応スキーム1Aに示すように、置換ベンゾイルアルデヒドまたはメチル-2-アクリラートから合成できる。
下記反応スキーム2は、メチル2-シアノ-1-アリールシクロプロパンカルボキシラートを所望する本発明の化合物または中間体に変形するための別の例示的工程を描いている。シアノエステルの加水分解はカリウム塩をもたらすが、これは次にシアノ酸に変換することができる。Tetrahedron 45:3683(1989)に概説されている手順に従ったLAHまたはLiALH(OMe)3を用いた2-シアノ-1-アリールシクロプロパンカルボン酸の還元および環化は、1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンを生成する。これに加えて、シアノ-1-アリールシクロプロパンカルボン酸はアミドに水素化および環化することができ、次にこれは1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]に還元される。
下記反応スキーム3は、メチル2-シアノ-1-アリールシクロプロパンカルボキシラートを所望する本発明の化合物または中間体に変形するための別の例示的工程を開示している。メチル2-シアノ-1-アリールシクロプロパンカルボキシラートは、1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-オンに還元および環化され、これは次に1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンに還元される[Marazzo A. et al., Arkivoc 5;156-169, (2004)]。
下記反応スキーム4は、1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン類似体を調製する別の例示的工程を提供する。2-アリールアセトニトリルと(±)-エピクロロヒドリンとの反応は、約65%の収率で副産物の一つとしてトランス異性体を含む2-(ヒドロキシメチル)-1-アリールシクロプロパンカルボニトリル(85%シス)を生成する[Cabadio et al., Fr. Bollettino Chimico Farmaceutico 117:331-42 (1978);Mouzin et al., Synthesis 4:304-305 (1978)]。メチル2-シアノ-1-アリールシクロプロパンカルボキシラートは次に、LAH、SAH、またはZnCl2を伴うNaBH4のような還元剤によって、あるいは触媒による水素化によってアミノアルコールに還元できる。SOCl2またはPOCl3を用いたアミノアルコールの環化は、1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンを提供する。SOCl2またはPOCl3による置換4-アミノブタン-1-オルのピロリジン環系への環化は、以前に報告されている[Armarego et al., J. Chem. Soc. [Secion C: Organic] 19:3222-9 (1971); 特許公報PL 120095 B2, CAN 99:158251]。
反応スキーム5は、(1R,5S)-(+)-1アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンを合成する例示的工程を示す。スキーム4に記載したものと同一の工程に(S)-(+)-エピクロロヒドリンを出発原料として用いることで、1-Rキラリティーを持つ最終生成物が保証されるだろう[Cabadio, S. et al., Fr. Bollettino Chimico Farmaceutico 117:331-42 (1978)]。
反応スキーム6は、(1S,5R)-(-)-1アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンを合成する例示的工程を示す。スキーム4に記載したものと同一の工程に(R)-(-)-エピクロロヒドリンを出発原料として用いることで、1-Sキラリティーを持つ最終生成物が保証されるだろう[Cabadio, S. et al., Fr. Bollettino Chimico Farmaceutico 117:331-42 (1978)]。
反応スキーム7は、酸化および環化反応を介して2-(ヒドロキシメチル)-1-アリールシクロプロパンカルボニトリルを所望する発明の化合物または中間体に変形するための、別の例示的工程を示す。キラル出発原料(+)-エピクロロヒドリンまたは(-)-エピクロロヒドリンを利用することは、同一の反応順序を通り対応する(+)または(-)-エナンチオマー、およびに対応するキラル類似物をもたらすだろう。
反応スキーム8は、置換および環化反応を介して、エピクロロヒドリンを所望する本発明の化合物または中間体に変形するための例示的工程を示す。メチル2-アリールアセタートとエピクロロヒドリンとの反応は、主要生成物として所望するメチル2-(ヒドロキシメチル)-1-アリールシクロプロパンカルボキシラートをシス異性体と共に生ずる。このアルコールは、-O-メシラート、-O-トシラート、-O-ノシラート、-O-ブロシラート、-O-トリフルオロメタンスルホナートのようなOR3群に変換される。次にOR3は、1級アミンNH2R4に置き換えられるが、この場合のR4は3,4-ジメトキシ-ベンジル基または他公知保護基のような窒素保護基である。窒素保護基は当業者には周知であり、例えば「Nitrogen Protecting Groups in Organic Synthesis」, John Wiley and Sons, New York, N.Y., 1981, Chapter 7; 「Nitrogen Protecting Groups in Organic Chemistry」, Plenum Press, New York, N.Y., 1973, Chapter 2; T. W. Green and P. G. M. Wuts in 「Protective Groups in Organic Chemistry」, 3rd edition, John Wiley & Sons, Inc. New York, N.Y., 1999を参照。窒素保護基がもはや必要ない場合には、それは当技術分野周知の方法によって除去できる。この置換反応に続いて環化反応が行われ、アミドが提供され、このアミドは次にLAHのような還元剤によってアミンに還元される。最後に保護基が除去されて1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン類似体が作られる。出発原料として(S)-(+)-エピクロロヒドリンを利用すると、同一の反応順序によって(1R,5S)-(+)-1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン類似体が作られる。同様にして、(R)-(-)-エピクロロヒドリンは、(1S,5R)-(-)-1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン類似体をもたらす。
反応スキーム9は、ジオールを所望する発明の化合物または中間体に変形するための例示的工程を示す。ジエステルの還元はジオールを提供し、ジオールは次に-O-目シラート、-O-トシラート、-O-ノシラート、-O-ブロシラート、-O-トリフルオロメタンスルホナートのようなOR3群に変換される。次にOR3は、式中のR6は3,4-ジメトキシ-ベンジル基または当技術分野で公知である他保護基(例えばアリルアミン、tert-ブチルアミン)のような窒素保護基である1級アミンNH2R6によって置き換えられる。窒素保護基がもはや必要ない場合には、それは当技術分野で公知の方法によって除去できる。
反応スキーム10は、ラセミ体1-アリール-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンをエナンチオマーに分割するための例示的工程を示す。酒石酸塩を介したアミンの分割は、一般的に当業者に公知である。例えば、O,O-ジベンゾイル-2R,3R-酒石酸(L(+)-酒石酸を塩化ベンゾイルでアシル化して作られる)のジクロロエタン/メタノール/水の溶液を用いることによってラセミ体メタアンフェタミンは、80〜95%の収率、光学的純度85〜98%で分割できる[Synthetic Communications 29:4315-4319 (1999)]。
反応スキーム11は、3-アルキル-1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン類似体の調製の例示的工程を示す。これらのアルキル化または還元的アミノ反応の試薬およ条件は、当業者にあまねく周知である。
本発明の範囲内の化合物のエナンチオマーは、反応スキーム12に示すように、キラルクロマトグラフィーを通して分離することによって調製することができる。
あるいは、本発明の化合物のエナンチオマーは、スキーム11に例示されたアルキル化反応条件を用いて反応スキーム13に示すようにして調製できる。
反応スキーム14は、いくつかのN-メチル1-アリール-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン類似体を調製するための例示的工程を示す。一般的な中間体N-メチルブロモマレイドは1バッチで合成した後、様々な置換アルキルボロン酸とSuzuki結合する。次にシクロプロパン化を行ってイミドを生成し、次にそれをボランで還元して所望の化合物を提供する。
反応スキーム15は、1-アリール-3-アザビシクロ[3,1,0]ヘキサンを生成するための追加の方法論を示す。
反応スキーム16は、1-アリール-3-アザビシクロ[3,1,0]ヘキサンを生成するための追加の方法論を示す。
反応スキーム17は、1-アリール-3-アザビシクロ[3,1,0] ヘキサンを生成するための追加の方法論を示す。
反応スキーム18は、1-アリール-3-アザビシクロ[3,1,0] ヘキサンを生成するための追加の方法論を示す。キラル原料である(+)-エピクロロヒドリンまたは(-)-エピクロロヒドリンを利用すると、同一の反応順序を経て対応するキラル類似物ができる。
反応スキーム19は、1-アリール-3-アザビシクロ[3,1,0] ヘキサンを生成するための追加の方法論を示す。
反応スキーム20は、1-アリール-3-アザビシクロ[3,1,0] ヘキサンを生成するための追加の方法論を示す。
反応スキーム21は、3-および/または4-置換1-アリール-3-アザビシクロ[3,1,0] ヘキサンを生成するための追加の方法論を示す。
反応スキーム22は、3-および/または4-置換1-アリール-3-アザビシクロ[3,1,0] ヘキサンを生成するための追加の方法論を示す。
反応スキーム23は、3-および/または2-置換1-アリール-3-アザビシクロ[3,1,0] ヘキサンを生成するための追加の方法論を示す。
反応スキーム24は、2-および/または3-置換1-アリール-3-アザビシクロ[3,1,0] ヘキサンを生成するための追加の方法論を示す。
反応スキーム25は、1-アリール-3-アザビシクロ[3,1,0] ヘキサンを生成するための一般的方法論を示す。
反応スキーム26は、1-アリール-3-アザビシクロ[3,1,0] ヘキサンを生成するための別の一般的方法論を示す。
実施例II
アザ-置換-1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-アザ-ビシクロ[3,1,0]ヘキサンヒドロクロリド化合物およびそのエナンチオマーの調製
A. 1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンの合成
攪拌中の1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド(30.0g、132mmol)の37%ホルムアルデヒド水溶液(25.8mL)に、ギ酸(32.4mL)を加えた。生じた溶液を90℃で6時間攪拌した。次に反応液を水(100mL)で希釈し、pHが9より高くなるまで2Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えた。生じた混合液は、CH2Cl2(2x200mL)で抽出し、一つにまとめた有機抽出物をブライン(200mL)で洗浄、乾燥(MgSO4)、および真空下で濃縮して、オレンジ色の油として表題化合物(25.0g、収率79%)を得た:LC(ELS)/MS:>99%,m/z 242.1[C12H13Cl2N+H]+;1H NMR(300 MHz, CDCl3):δ0.94(dd、1H、J=5.3Hz、J=7.9Hz)、1.73(t、1H、J=4.7Hz)、1.80(m、1H)、2.55(s、3H)、2.78(d、2H、J=9.2Hz)、3.35(d、1H、J=9.6Hz)、3.54(d、1H、J=9.3Hz)、6.99(dd、1H、J=2.1Hz、J=8.3Hz)、7.24(d、1H、J=2.1Hz)、7.35(d、1H、J=8.3Hz)。
B. 1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-エチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンの合成
攪拌中の1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド(19.3g、72.9mmol)のCH2Cl2(100mL)溶液を、2NのNaOH(100mL)を使って塩基性にした。生じた混合液は、CH2Cl2(2x100mL)で抽出し、一つにまとめた抽出物を乾燥、濾過、および減圧下で濃縮した。残留物は、アセトニトリル(200mL)に溶解し、室温でブロモエタン(15.9g、146mmol)を加えた。混合液を4時間攪拌し、その間に白色の沈殿が形成された。その後、反応液を減圧下で濃縮し、次に2NのNaOH(200mL)で処理した。続いてCH2Cl2(3x100mL)で抽出し、一つにまとめた抽出物を乾燥(MgSO4)、濾過し、減圧下に濃縮して粗残留物を得た。この残留物を、シリカゲルプラグに通して精製し、エーテルで溶出して、透明な粘性油として表題の化合物(12.4g、66%)を得た。次にこの物質を直接用いて、以下実施例II、セクションDに示すようにキラル分離または塩酸塩形成した。
C. 1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-イソプロピル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンの合成
攪拌中の1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド(10.0g、43.8mmol)のDMF(20mL)溶液に、2-ヨードエタン(9.67g、56.9mmo1)およびDIPEA(7.35g、56.9mmol)を加えた。生じた溶液を室温で6時間攪拌した。その後、溶媒と真空下で除去し、残留物をCH2Cl2(50mL)に溶解した。有機層を水(2x50mL)、2Nの水酸化ナトリウム(50mL)、およびブライン(50mL)で洗浄した。有機物を真空下で乾燥(Na2SO4)および濃縮した。三つの反応を平行して行い、次に一つにまとめてカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc)にかけて精製し、黄色の油として表題化合物を得た(17.3g、収率49%): LC(ELS)/MS:91%,m/z 271.6[C14H17C12N+H]+;1H NMR(300 MHz, CDCl3):δ0.75(dd、1H、J=4.2Hz、J=8.1Hz)、1.05(dd、6H、J=4.7Hz、J=6.3Hz)、1.44(t、1H、J=4.2Hz)、1.67(td、1H、J=3.9Hz、J=8.0Hz)、2.50(m、3H)、3.11(d、1H、J=8.6Hz)、3.31(d、1H、J=8.4Hz)、6.96(dd、1H、J=2.1Hz、J=8.3Hz)、7.22(d、1H、J=2.1Hz)、7.32(d、1H、J=8.3Hz)。
D. キラル分離条件および塩酸塩形成
本実施例IIのセクションA、B、およびCで合成した上記三種類のラセミ混合物は、次の条件を用いたキラルクロマトグラフィーにかけた:
1:Chiralcel ODカラム、4.6mm x 250mm;99:1 ヘプタン/0.1%DEA添加i-プロパノール;100mL/分;275nm; 50mg/mL負荷。ピークAは13分に溶出し、ピークBは14.5分に溶出した。
2:Chiralcel ODカラム、4.6mm x 250mm;90:10 ヘプタン/0.1%TFA添加エタノール;100mL/分;275nm; 50mg/mL負荷。ピークAは9分に溶出し、ピークBは27分に溶出した。
3:Chiralcel ODカラム、4.6mm x 250mm;93:7 ヘプタン/0.1%TFA添加エタノール;100mL/分;275nm; 50mg/mL負荷。ピークAは12分に溶出し、ピークBは19分に溶出した。
適合分画を集め、減圧下で濃縮した。生じた残留物をCH2Cl2に溶解し、2Nの水酸化ナトリウムで洗浄、乾燥(Na2SO4)して、溶媒を真空下で取り除き、対応する遊離塩基を得た。
攪拌中の適切な遊離塩基のCH2Cl2溶液(1mg/mL)に、2MのHClのエーテル溶液(2当量)を加えた。混合液を室温で16時間攪拌した。次に溶媒を減圧下で除去し、生じた塩をエーテルでスラリー状にし、ガラスフリット上に集めた。続いてエーテルで洗浄し、真空下で乾燥させて下記の所望する塩酸塩を得た。
(1) (1S,5R)-1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド
7.72g(88%)、白色の固体:LC(ELS)/MS:98.8%、m/z 242[C12H13C12N]+;1H NMR(300 MHz, CDCl3):δ1.21(t、1H、J=7.8Hz)、2.04(td、1H、J=4.3Hz、J=8.6Hz)、2.32(dd、1H、J=4.8Hz、J=6.9Hz)、2.92(d、3H、J=4.5Hz)、3.30(m、2H)、3.94(dd、1H、J=5.1Hz、J=11.0Hz)、4.11(dd、1H、J=5.2Hz、J=10.9Hz)、7.03(dd、1H、J=2.2Hz、J=8.3Hz)、7.29(d、1H、J=2.2Hz)、7.42(d、1H、J=8.3Hz);13C NMR(75MHz、CDCl3):δ136.1、131.6、130.3、129.6、127.6、124.5、58.5、55.2、39.3、28.5、22.0、14.5;[α]25 D−65.8°(c 1.00、メタノール);C12H14Cl3Nに関する分析計算値:C、51.73;H 5.06;N、5.03。実測値:C、51.68;H 5.14;N、4.92。
(2) (1R,5S)-1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド
7.74g(88%)、白色の固体:LC(ELS)/MS:99.3%、m/z 242[C12H13C12N]+;1H NMR(300 MHz, CDCl3):δ1.21(t、1H、J=7.8Hz)、2.04(td、1H、J=4.3Hz、J=8.6Hz)、2.33(m、1H)、2.91(m、3H)、3.27(m、2H)、3.94(dd、1H、J=5.2Hz、J=11.0Hz)、4.12(dd、1H、J=5.2Hz、J=10.9Hz)、7.02(dd、1H、J=2.2Hz、J=8.3Hz)、7.27(m、1H)、7.42(d、1H、J=8.3Hz);13C NMR(75MHz、CDCl3):δ138.6、133.4、132.2、131.4、129.6、127.0、60.3、57.4、41.6、31.1、23.9、16.7;[α]25 D+67.0°(c 1.00、メタノール);C12H14Cl3Nに関する分析計算値:C、51.73;H 5.06;N、5.03。実測値:C、51.78;H 4.96;N、4.97。
(3) (1S,5R)-1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-エチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド
2.31g(45%)、白色の固体:LC(ELS)/MS:>99%、m/z 256[C13H15C12N+H]+;1H NMR(300 MHz, CDCl3):δ1.19(t、1H、J=7.7Hz)、1.52(t、3H、J=7.1Hz)、2.03(td、1H、J=4.1Hz、J=8.3Hz)、2.39(dd、1H、J=4.7Hz、J=6.7Hz)、3.23(m、4H)、3.93(dd、1H、J=5.2、J=10.8Hz)、4.12(dd、1H、J=5.3、J=10.8Hz)、7.02(dd、1H、J=2.0Hz、J=8.3Hz)、7.27(m、1H)、7.42(d、1H、J=8.3Hz);13C NMR(75MHz、CDCl3):δ136.8、131.3、130.1、129.6、127.7、125.0、56.4、53.4、49.9、28.7、21.5、15.0、9.4;[α]25 D-62.7°(c 1.096、メタノール);C13H16Cl3Nに関する分析計算値:C、53.36;H 5.51;N、4.79。実測値:C、52.78;H 5.24;N、4.71。
(4) (1R,5S)-1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-エチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド
3.64g(56%)、白色の固体:LC(ELS)/MS:97%、m/z 256[C13H15C12N+H]+;1H NMR(300 MHz, CDCl3):δ1.18(t、1H、J=7.3Hz)、1.52(t、3H、J=7.2Hz)、2.02(m、1H)、2.38(m、1H)、3.21(m、4H)、3.92(d、1H、J=10.9Hz)、4.11(d、1H、J=10.8Hz)、7.02(d、1H、J=8.1Hz)、7.27(m、1H)、7.42(d、1H、J=8.3Hz);13C NMR(75MHz、CDCl3):δ137.5、131.7、130.1、129.8、128.2、125.6、57.2、54.0、50.5、29.4、22.2、15.8、9.8;[α]25 D-69.2°(c 1.1、メタノール);C13H16Cl3Nに関する分析計算値:C、53.36;H 5.51;N、4.79。実測値:C、52.71;H 5.23;N、4.65。
(5) (1S,5R)-1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-イソプロピル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド
5.61g、白色の固体:LC(ELS)/MS:>99%、m/z 270[C14H17C12N+H]+;1H NMR(300 MHz, CDCl3):δ1.15(t、1H、J=7.7Hz)、1.55(t、6H、J=6.5Hz)、2.02(td、1H、J=4.4Hz、J=8.7Hz)、2.50(dd、1H、J=4.8Hz、J=6.7Hz)、3.28(m、3H)、3.89(dd、1H、J=5.5Hz、J=11.0Hz)、4.08(dd、1H、J=5.5、J=10.9Hz)、7.03(dd、1H、J=2.2Hz、J=8.3Hz)、7.27(m、1H、J=3.0Hz)、7.42(d、1H、J=8.3Hz);13C NMR(75MHz、CDCl3):δ136.9、131.7、130.1、129.6、127.7、125.3、58.6、55.1、52.2、28.8、21.7、17.1、14.9;[α]25 D-74.1°(c1.00、メタノール);C14H18Cl3Nに関する分析計算値:C、54.83;H 5.92;N、4.57。実測値:C、54.50;H 5.85;N、4.42。
(6) (1R,5S)-1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-イソプロピル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド
5.20g、白色の固体:LC(ELS)/MS:>99%、m/z 270[C14H17C12N+H]+;1H NMR(300 MHz, CDCl3):δ1.15(t、1H、J=7.7Hz)、1.55(d、6H、J=6.5Hz)、2.01(td、1H、J=4.4Hz、J=8.7Hz)、2.50(dd、1H、J=4.8Hz、J=6.7Hz)、3.26(ddd、1H、J=7.0Hz、J=14.6Hz、J=28.8Hz)、3.90(dd、1H、J=5.5Hz、J=11.0Hz)、4.08(dd、1H、J=5.5Hz、J=10.9Hz)、7.02(dd、1H、J=2.2Hz、J=8.3Hz)、7.27(d、1H、J=2.4Hz)、7.42(d、1H、J=8.3Hz);13C NMR(75MHz、CDCl3):δ137.0、131.2、129.9、128.5、127.3、124.0、58.0、55.0、50.7、29.1、20.9、17.4、14.2;[α]25 D-76.8°(c1.00、メタノール);C14H18Cl3Nに関する分析計算値:C、54.83;H 5.92;N、4.57。実測値:C、54.69;H 5.82;N、4.44。
実施例III.
反応スキーム19を用いた1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-プロピル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの調製
窒素下で、三口フラスコに1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2,4-ジオン(30g)および無水DMF(220mL)を加えた。次に混合液を、0〜10℃の間まで、氷/塩/水浴を用いて冷却した。この時点で、水素化ナトリウム(4.68g)を少量ずつ約1時間かけて加えた。水素化ナトリウムを添加すると、気体が顕著に発生した。添加終了後、ブロモプロパン(17mL)を加える前に、反応液を30分間、室温で攪拌した。次に反応液を一晩、室温で攪拌した。反応混合液のTLCは、出発原料を示さなかった。反応混合液を冷水に滴下して加えることにより、反応液を急冷した(<10℃)。これによりスラリーが形成された;該スラリーは、酢酸エチル(500mL)を加えて溶解した。有機物を分離し、水性物を酢酸エチル(1L)で再抽出した。有機物を再度分離し、水(2x500mL)およびブライン(2x500mL)で洗浄して乳液を形成させた。該乳液は、追加の水(500mL)および酢酸エチル(500mL)を加えた後分離した。次に有機物を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過、真空濃縮して茶色の油を得た(36.8g)。サンプルを1H NMR(GMCP408A)にかけ、これは粗生成物(36.8g、収率94%、純度>90%)を示した。これを還元段階に直接使用した。
窒素下で三口フラスコにイミド(36.8g)のTHF(300mL)溶液を加えた。混合液を0℃まで冷却し、1M BH3のTHF溶液を滴下して加えた。添加終了後、反応液を加熱して4時間還流した。反応混合液のTLCは、出発原料が残っていないことを示した。反応混合液を0℃まで冷やし、6N HCl(470mL)で急冷した。急冷した混合液は、次に真空で約300mLの容積まで濃縮された。混合液を再度0℃まで冷却し、5MのNaOH溶液、750mLで塩基性にした。混合液を次にDCM(2x1L)で抽出した。次に有機物を乾燥、濾過、および真空濃縮した。物質をカラムクロマトグラフィー(98%DCM:2%メタノール:0.1%アンモニア)にかけた。しかしこの操作では、混合分画のみが単離された。20%酢酸エチル:80%ヘキサンを用いた別の溶媒系を用いた。3セットの分画を得た。各分画のセットのサンプルを、1H NMRを用いて分析し、2セットの分画(AおよびCと命名した)が殆どの生成物を含み、少量の不純物が存在していることを示した。三番目の分画(Bと命名)は、少量の生成物と、大量のその他不純物が存在することを示した。分画セットAおよびCは、0℃に冷却する前に一つにまとめ(7.7g)、ジエチルエーテル(8mL)に溶解した。この時点で、1MのHClのエーテル溶液(143mL)を注意しながら混合液に加えて、塩を形成させた。スラリーは、濾過する前に30分間、0℃で攪拌した。次に塩をオーブン内で一晩、室温で乾燥させた。これにより白色の固体として生成物を得た(6.08g、18.2%)。1H NMR(300 MHz, d6-DMSO):δ11.28(1H、brs、NH+)、7.62-7.59(2H、m、ArH)、7.28-7.25(1H、m、ArH)、3.97-3.90(1H、m、NCH2)、3.63-3.44(3H、m、NCH2)、3.09-3.01(2H、m、NCH2)、2.21-2.16(1H、m、CH)、1.88(1H、t、J=5.4Hz、CH2)、1.77-1.69(2H、m、CH2CH3)、1.11(1H、obs t、J=7.3Hz、CH2)、0.87(3H、obs t、J=7.3Hz、CH3);13C NMR(75MHz、δ-CDCl3)δ140.5、131.1、130.4、129.1、128.9、127.1、56.5、55.8、54.5、29.3、23.4、18.2、15.9、10.8;MS(m/z)270(MH+、100)。
実施例IV
反応スキーム13を用いた(1R,5S)-1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-プロピル-3-アザビシクロ[3,1,0]ヘキサンヒドロクロリドの調製
攪拌中の(1R,5S)-1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド(10g)の無水DMF(70mL)溶液に、窒素下でDIPEA(8.48mL、1.3当量)を加えた。プロピルブロミド(6.15mL)を加える前に、反応液を30分間攪拌した。反応液を室温で2時間攪拌した。反応液のTLCは、出発原料と生成物の混合物を示した。そのために、0.7当量のDIPEAを更に加えて反応を続け、40℃に加熱して、4時間攪拌した。反応液を一晩、室温で放置した。反応液のTLCは、主には生成物であり、少量の出発原料およびベースライン物質が存在することを示した。次に、反応混合液を減圧して真空濃縮しDMFを除去した。こうして得た液体を静置して固化させた(ピンク色の固体)。これをDCM(150mL)に加えて、水(100mL)で洗浄した。次に有機物を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過して、真空濃縮した。再度ピンク色の固体を得た。この物質を、98%DCM:2%メタノール:0.1%アンモニアを用いて溶出するカラムクロマトグラフィーにより精製した。その結果、固体の形で純粋化合物(15.3g)を得た。該固体を酢酸エチル(150mL)でスラリー状にし、飽和NaHCO3水溶液と混合した(75mL)。該固体は、塩基を加えながら溶解した。有機物を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥させる前に水(2x200mL)で洗浄し、濾過して、真空濃縮して油(8.8g)を得た。該油は、0℃に冷却する前にジエチルエーテル(9mL)に加えた。この時点で1MのHClのエーテル(163mL)を混合液に慎重に加えて、塩を形成させた。スラリーは、濾過する前に30分間、0℃で攪拌した。次に塩をオーブン内で、一晩、室温で乾燥させた。こうして白色固体として生成物を得た(7.73g、66.7%)。1H NMR(300 MHz, d6-DMSO):δ11.19(1H、brs、NH+)、7.62-7.57(2H、m、ArH)、7.29-7.25(1H、m、ArH)、3.95-3.90(1H、dd、J=11.1、4.5Hz、NCH2)、3.64-3.59(1H、dd、J=11.1、4.5Hz、NCH2)、3.55-3.41(2H、m、NCH2)、3.07-3.04(2H、m、NCH2)、2.21-2.16(1H、m、CH)、1.88(1H、t、J=5.4Hz、CH2)、1.77-1.69(2H、m、CH2CH3)、1.11(1H、obs t、J=7.3Hz、CH2)、0.87(3H、obs t、J=7.3Hz、CH3);13C NMR(75MHz、δ-CDCl3)δ140.5、131.1、130.4、129.1、128.9、127.1、56.5、55.8、54.5、29.3、23.4、18.2、15.9、10.8;MS(m/z)270(MH+、100)。
実施例V
反応スキーム13を用いた(1S,5R)-1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-プロピル-3-アザビシクロ[3,1,0]ヘキサンヒドロクロリドの調製
攪拌中の(1S,5R)-1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド(10g)の無水DMF(70mL)溶液に、窒素下でDIPEA(8.48g、1.3当量)を加えた。プロピルブロミド(6.15mL)を加える前に、反応液を30分間攪拌した。反応液を室温で2時間攪拌した。反応液のTLCは、出発原料と生成物の混合物を示した。そのために、更に0.7当量のDIPEAを加えて反応を続け、40℃に加熱して、4時間攪拌した。反応液を一晩、室温で放置した。反応液のTLCは、主には生成物であり、少量の出発原料およびベースライン物質が存在することを示した。次に、反応混合液を減圧して真空濃縮しDMFを除去した。こうして液体を得、これを静置して固化させた(ピンク色の固体)。これをDCM(150mL)に加えて、水(100mL)で洗浄した。次に有機物を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過して、真空濃縮した。再度ピンク色の固体を得た。この物質を、98%DCM:2%メタノール:0.1%アンモニアを用いて溶出するカラムクロマトグラフィーにより精製した。その結果、固体の形で純粋化合物(15.9g)を得た(15%DMFが存在する)。該固体を酢酸エチル(150mL)でスラリー状にし、飽和NaHCO3水溶液と混合した(75mL)。該固体は、塩基を加えながら溶解した。有機物を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥させる前に水(2x200mL)で洗浄し、濾過して、真空濃縮して油(8.9g)を得た。該油は、0℃に冷却する前にジエチルエーテル(9mL)に加えた。この時点で1MのHClのエーテル(165mL)を混合液に慎重に加えて、塩を形成させた。スラリーは、濾過する前に30分間、0℃で攪拌した。次に塩をオーブン内で、一晩、室温で乾燥させた。こうして白色固体として生成物を得た(8.61g、75%)。1H NMR(300 MHz, d6-DMSO):δ11.20(1H、brs、NH+)、7.62-7.57(2H、m、ArH)、7.29-7.25(1H、m、ArH)、3.94-3.90(1H、dd、J=11.1、4.5Hz、NCH2)、3.64-3.59(1H、dd、J=11.1、4.5Hz、NCH2)、3.55-3.41(2H、m、NCH2)、3.07-3.04(2H、m、NCH2)、2.21-2.16(1H、m、CH)、1.89(1H、obs t、J=5.4Hz、CH2)、1.80-1.67(2H、m、CH2CH3)、1.11(1H、obs t、J=7.3Hz、CH2)、0.87(3H、t、J=7.3Hz、CH3);13C NMR(75MHz、δ-CDCl3)δ140.5、131.1、130.4、129.1、128.9、127.1、56.5、55.8、54.5、29.3、23.4、18.3、15.9、10.9;MS(m/z)270(MH+、100)。
実施例VI
反応スキーム19を用いた3-ブチル-1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-アザ-ビシクロ[3,1,0]ヘキサンヒドロクロリドの調製
攪拌中の1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2,4-ジオン(15.8g)のDMF(63mL)溶液に、温度を20℃以下に保ちながら水素化ナトリウム(60重量%の油;2.5g)を加えた。次に、1-ブロモブタン(9.9ml)を加える前に懸濁液を室温で20分間攪拌した。次に溶液を室温で24時間攪拌し、この時TLC(20%酢酸エチルのヘキサン溶液)は、反応が完了したことを示した。溶液を水(500ml)に入れて急冷し、エーテル(2x250ml)で抽出し、抽出物を水(2x250ml)、飽和ブライン(2x250ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)、蒸発させてイミドを15.6g(81%)得た。
上記のイミド(15.6g)をTHF(310ml)に溶解し、ボランのTHF(1M:225ml)溶液を、温度を5℃以下に保ちながら加えた。該溶液を加熱して4時間還流し、この時TLC(20%酢酸エチルのヘキサン溶液)は、反応が完了したことを示した。溶液を0℃まで冷却し、希釈HCl(6M;200ml)を、温度を10℃以下に保ちながら加えて急冷した。次に「溶液をエーテル(2x200ml)で抽出し、水性物を水酸化ナトリウム(5M:480ml)で塩基性にし、エーテル(3x150ml)で抽出し、抽出物を一つにまとめて乾燥(MgSO4)し、蒸発させて収量3.2gで原油を得た。
油をHClのエーテル(2M:20ml)溶液に加えて一晩、-20℃で保管し、生じた固体を濾過して除き、エーテル(2x10ml)で洗浄した。TLC(20%酢酸エチルのヘキサン溶液)は、二つの構成要素を示したので、固体を水(50ml)に溶解し、固形のK2CO3でpH10の塩基性にしてからエーテル(3x100ml)で抽出した。抽出物を乾燥(MgSO4)し、蒸発させた。次に生成物をクロマトグラフィー[SiO2(22.7g):(25%EtOAcのヘキサン溶液)]で精製して、必要な物質を黄色の油、0.7g(5%)として得た;1H NMR(300 MHz, CDCl3):δ7.16-7.06(m、4H、ArH)、3.97(t、1H、J=6.3Hz、NCH2)、3.78(s、3H、NCH2)、2.34(s、3H、ArCH3)、1.87(m、1H、CHCH2)、1.19(t、1H、J=5.5Hz、CHCH2)、0.87(m、1H、CHCH2);MS(m/z)188(MH+、100)。
実施例VII
反応スキーム20を用いた3-tert-ブチル-1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-アザ-ビシクロ[3,1,0]ヘキサンヒドロクロリドの調製
A. 1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-オキソ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2,4-ジオンの合成
攪拌中の1-(3,4-ジクロロフェニル)シクロプロパン-1,2-ジカルボン酸(28.3g)の塩化アセチル(142ml)の溶液を3時間還流し、室温まで冷却して、蒸発させた。油をトルエン(100ml)に溶解して、蒸発させて乾燥した。次に、ヘキサン(100ml)の中で半固体に粉砕する前にこの操作を二回繰り返した。固体を濾過して除き、ヘキサンで洗浄して、窒素雰囲気の下で吸引乾燥して、収量=26.7g(101%)で茶色の固体を得た;1H NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.52-7.46(m、2H、ArH)、7.27-7.24(m、1H、ArH)、3.35-3.30(m、1H、CH)、2.13-2.10(m、1H、CH)、1.97-1.95(m、1H、CH)。
B. 2-(tert-ブチルカルバモイル)-2-(3,4-ジクロロフェニル)-シクロプロパン-1-カルボン酸の合成
攪拌中の、上記実施例VII、セクションAに記載した通りに調製した無水塩(26.7g)のTHF(365ml)溶液に、tert-ブチルアミン(23ml)を、温度を20℃以下に保ちながら加えた。次に懸濁液を室温で1時間攪拌し、この時TLC(50%酢酸エチルのヘキサン溶液)は、反応の終了を示した。溶媒を蒸発して除き、生じた粘性の塊を次反応の原料に用いた。
C. 3-tert-ブチル-1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2,4-ジオンの合成
攪拌中の、上記実施例VII、セクションBに記載した通りに調製したアミドおよび酢酸ナトリウム(4.3g)の無水酢酸(145ml)の溶液を加熱して4時間還流し、ここでTLC(50%酢酸エチルのヘキサン溶液)は反応の完了を示したので、溶媒を蒸発して除き、油をシリカ(49.7g)に吸い取った。次に、生成物をクロマトグラフィー[SiO2(503.7g):(10%EtOAcのヘキサン溶液)]で精製して、必要物質を黄色の油として、収量23.7g(73%)得た;1H NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.52-7.46(m、2H、ArH)、7.23-7.20(m、1H、ArH)、2.64-2.60(m、1H、CH)、1.72-1.66(m、2H、CH)、1.52(s、9H、But)。
D. 3-tert-ブチル-1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-オンの合成
攪拌中の、上記実施例VII、セクションCに記載した通りに調製したイミド(23.7g)のTHF(395ml)の5℃の溶液に、ボランのTHF(1M;304ml)溶液を、温度を5℃以下に保ちながら加えた。次に溶液を加熱して2時間還流し、ここでTLC(20%酢酸エチルのヘキサン溶液)は反応の完了を示した。溶液を0℃に冷却し、希釈HCl(6M;400ml)を、温度を10℃以下に保ちながら加えて急冷した。THFを蒸発して除き、白色の固体を濾過して除き、45℃、真空下で一晩乾燥させ、所望生成物を17.0g(75%)得た。1H NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.71(d、1H、J=2.4Hz、ArH)、7.57(d、1H、J=8.4Hz、ArH)、7.36(dd、1H、J=8.4Hz、J=2.4Hz、ArH)、4.86(br s、2H、CH2)、3.69-3.63(m、1H、CH)、3.46-3.43(m、1H、CH)、2.37-2.31(m、1H、CH)、1.45-1.42(m、1H、CH)、1.32(s、9H、But):MS(m/z)299(MH+、100)。
E. 3-tert-ブチル-1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンマレイン酸塩の合成
攪拌中の、上記実施例VII、セクションDに記載した通りに調製したアミド(15.1g)のTHF(270ml)溶液に、ボランのTHF(1M;203ml)溶液を20℃で加えた。次に溶液を加熱して16時間還流し、ここでTLC(20%酢酸エチルのヘキサン溶液)は反応の完了を示したので、溶液を室温に冷却し、THF(1M;130ml)の追加部分を20℃で加えた。次に溶液を再度加熱して還流し、24時間維持した。TLCは、約50%の反応を示したので、溶液を0℃に冷却し、温度を10℃以下に保ちながら希釈HCl(6M;400ml)を加えて急冷した。THFを蒸発して除き、白色の固体を濾過して除き、水性物を酢酸エチル(3x250ml)で抽出した。水性物をNaOH(5M;500ml)で塩基性にし、生成物をエーテル(3x200ml)に抽出し、乾燥(MgSO4)、蒸発させて無色の油を5.9g(41%)得た。
粗アミンをマレイン酸(2.3g)のメタノール(11.5ml)溶液に加え、-20℃で一晩保存した。固体を濾過して除き、メタノール(2.5ml)で洗浄し、45℃、真空で一晩乾燥させて、表題の化合物を得た(1.1g、5%);1H NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.31-7.19(m、2H、ArH)、6.95-6.91(m、1H、ArH)、3.28(d、1H、J=8.4Hz、CH)、3.10(d、1H、J=8.4Hz、CH)、2.48-2.40(m、4H、CH)、1.68-1.62(m、1H、CH)、1.47-1.33(m、5H、CH)、0.92-0.87(m、3H、CH3)、0.77-0.74(m、1H、CH):MS(m/z)284(MH+、100)。
実施例VIII
反応スキーム14を用いた1-アリール-3-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの調製
A. 3-ブロモ-1-メチル-1H-ピロール-2,5-ジオンの合成
反応スキーム14の段階aおよびbに従って、無水臭化マレイン酸塩(52.8g、0.298mol)のジエチルエーテル(250mL)溶液を5℃に冷却した。2MのメチルアミンのTHF(298mL、0.596mol、2当量)溶液を、一時間かけて滴下して加え、反応液をさらに30分間、温度を10℃以下に保ちながら攪拌した。生じた沈殿物を濾過し、ジエチルエーテル(2x100mL)で洗浄し、30分間風乾してから無水酢酸(368mL)に懸濁し、酢酸ナトリウム(12.2g、0.149mol、0.5当量)を加えた。反応液を60℃まで、2時間加熱してから溶媒を真空で除去した。残留物をDCM(500mL)に取り、飽和重炭酸ナトリウム溶液(2x500mL)および水(2x300mL)で洗浄した。有機物をMgSO4(89g)で乾燥し、濾過、真空下で減圧した。生じた油をトルエン(4x100mL)と一緒に共沸してベージュ色の固体としてN-メチル臭化マレイミドを得た。収量=41.4g(73%);1H NMR(300 MHz, CDCl3)δ6.95(1H、s、CH)、3.07(3H、s、NCH3)。
B. 3-アリール-1-メチル-ピロール-2,5-ジオン調製の一般的合成手順
反応スキーム14の段階cに従って、以下に3-アリール-1-メチル-ピロール-2,5-ジオンを合成するための一般的手順を示す。N-メチル臭化マレイミド(1,4-ジオキサンの0.5M溶液20mL、正味量1.96g、10mmol)、アリールボロン酸(11mmol、1.1当量)、フッ化セシウム(3.4g、22mmol、2.2当量)、および[1,1’-ビス-(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)クロリド(0.4g、0.5mmol、5モル%)を40℃で1〜6時間攪拌した。反応液を濾過し、固体を1,4-ジオキサン(5mL)で洗浄し、溶媒を真空で除いた(この段階で、二種類の固体がジクロロメタンによる追加洗浄を必要とした)。残留物をDCM(5mL)内に取り、次にフラッシュシリカクロマトグラフィーカートリッジ(20gシリカ)を通すか、またはカラムクロマトグラフィー(30gシリカ、4:1ヘキサン:酢酸エチル、次に2:1ヘキサン:酢酸エチルで溶出)のいずれかによって精製した。溶媒を真空で取り除き、必要とする組成生物を固体の形で得た。以下に示す化合物(NMRデータも以下に記載する)は、上記一般手順を用いて調製された:
(1) 3-(3,4-ジフルオロフェニル)-1-メチル-ピロール-2,5-ジオン
収量=1.4g(61%);1H NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.88-7.81(1H、m、ArH)、7.72-7.68(1H、m、ArH)、7.29-7.20(1H、m、ArH)、6.71(1H、s、CH)、3.07(3H、s、NCH3);MS(m/z)224[MH+]。
(2) 3-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-1-メチル-ピロール-2,5-ジオン
収量=1.2g(53%);1H NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.65-7.59(2H、m、ArH)、7.28-7.21(1H、obs t、J=8.1Hz、ArH)、6.69(1H、s、CH)、3.06(3H、s、NCH3)、2.32-2.31(3H、d、J=2.3Hz、ArCH3);MS(m/z)220[MH+]。
(3) 3-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-1-メチル-ピロール-2,5-ジオン
収量=1.4g(62%);1H NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.80-7.76(2H、m、ArH)、7.12-7.06(1H、obs t、J=8.9Hz、ArH)、6.67(1H、s、CH)、3.08(3H、s、NCH3)、2.33(3H、d、J=1.8Hz、ArCH3);MS(m/z)220[MH+]。
(4) 3-(2,4-ジフルオロフェニル)-1-メチル-ピロール-2,5-ジオン
収量=1.8g(78%);1H NMR(300 MHz, CDCl3)δ8.39-8.31(1H、m、ArH)、7.02-6.89(3H、m、2xArH、CH)、3.08(3H、s、NCH3);MS(m/z)236[MH+]。
(5) 3-(2,4-ジクロロフェニル)-1-メチル-ピロール-2,5-ジオン
収量=2.0g(76%);1H NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.70-7.67(1H、d、J=8.4Hz、ArH)、7.52(1H、d、J=1.9Hz、ArH)、7.37-7.33(1H、m、ArH)、7.02(1H、s、CH)、3.09(3H、s、NCH3);MS(m/z)236[MH+]。
(6) 3-(2-メトキシナフタレン-6-イル)-1-メチル-ピロール-2,5-ジオン
収量=1.30g(65%);1H NMR(300 MHz, CDCl3)δ8.62(br s、1H)、7.83(m、1H)、7.76(m、2H)、7.18(m、1H)、7.12(m、1H)、6.75(s、1H)、3.94(s、3H)、3.09(s、3H)。
(7) 3-(2-エトキシナフタレン-6-イル)-1-メチル-ピロール-2,5-ジオン
収量=1.02g(48%);1H NMR(300 MHz, CDCl3)δ8.62(m、1H)、7.83(m、1H)、7.75(m、2H)、7.18(m、1H)、7.11(m、1H)、6.76(s、1H)、4.17(q、2H、J=7Hz)、3.10(s、3H)、1.49(t、3H、J=7Hz);MS(M+1)282.1。
C. 1-アリル-3-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2,4-ジオン調製の一般的合成手順
反応スキーム14の段階dに従って、トリメチルスルホキソニウムクロリド(1.2当量)および水素化ナトリウム(鉱油の60%分散液、1.2当量)をTHF(50倍容積)に懸濁し、還流しながら2時間加熱(66℃)した。反応液を50℃まで冷まし、1-メチル-3-(アリール)ピロール-2,5-ジオン(1当量)のTHF(10mL)溶液を一回で加えた。反応液を50℃で2〜4時間加熱し、次に必要に応じて(TLCによる出発材料の消失から判断して)65℃で更に2時間加熱してから室温まで冷却した。IMS(5mL)を加えて反応液を冷却し、真空で溶媒を取り除いた。残留物をDCM(35mL)に取り、水(3x35mL)で洗浄した。一つにまとめた水性洗浄物をDCM(15mL)で逆抽出し、有機部分を一つにまとめ、溶媒を真空で除去した。反応物をカラムクロマトグラフィー(30gシリカ、酢酸エチルのヘキサン溶液の極性分画を増やしながら溶出する)で精製し、溶媒を真空で取り除いて粗固形物として3-メチル-1-(アリール)-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2,4-ジオンを得た。以下に示す化合物(NMRデータも以下に記載する)は、上記一般手順を用いて調製された:
(1) 1-(3,4-ジフルオロフェニル)-3-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2,4-ジオン
収量=0.6g(40%);1H NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.32-7.26(1H、m、ArH)、7.20-7.07(2H、m、ArH)、2.92(3H、s、NCH3)、2.75-2.71(1H、dd、J=8.1Hz、3.7Hz、CH)、1.87-1.85(1H、obs t、J=4.2Hz、CH2)、1.81-1.77(1H、dd、J=8.1Hz、4.8Hz、CH2);MS(m/z)238[MH+]。
(2) 1-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-3-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2,4-ジオン
収量=0.2g(16%);1H NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.19-7.14(1H、t、J=7.8Hz、ArH)、7.10-7.02(2H、m、ArH)、2.91(3H、s、NCH3)、2.71-2.67(1H、dd、J=8.1Hz、4.0Hz、CH)、2.25(3H、d、J=1.9Hz、ArCH3)、1.87-1.78(2H、m、CH2);MS(m/z)234[MH+]。
(3) 1-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-3-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2,4-ジオン
収量=0.5g(33%);1H NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.25-7.21(1H、m、ArH)、7.19-7.14(1H、m、ArH)、7.02-6.96(1H、t、J=9.0Hz)、2.92(3H、s、NCH3)、2.69-2.65(1H、dd、J=7.8Hz、4.1Hz、CH)、2.27-2.26(3H、d、J=2.2Hz、ArCH3)、1.84-1.77(2H、m、CH2);MS(m/z)234[MH+]。
(4) 1-(2,4-ジフルオロフェニル)-3-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2,4-ジオン
収量=0.7g(36%);1H NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.35-7.20(1H、m、ArH)、6.94-6.79(2H、m、ArH)、2.92(3H、s、NCH3)、2.65-2.61(1H、dd、J=7.7Hz、4.1Hz、CH)、1.89-1.83(2H、m、CH2);MS(m/z)238[MH+]。
(5) 1-(2,4-ジクロロフェニル)-3-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2,4-ジオン
収量=1.0g(47%);1H NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.45-7.44(1H、m、ArH)、7.29-7.28(2H、m、ArH)、2.94(3H、s、NCH3)、2.62-2.58(1H、dd、J=7.7Hz、4.8Hz、CH)、1.95-1.91(2H、m、CH2);MS(m/z)270[MH+]。
(6) 1-(2-メトキシナフタレン-6-イル)-3-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2,4-ジオン
収量=580mg、(41%));MS(M+1)282.1。1H NMR(CDCl3)δ7.79(m、1H)、7.69-7.76(m、2H)、7.44(m、1H)、7.16(m、1H)、7.12(m、1H)、3.92(s、3H)、2.96(s、3H)、2.78(m、1H)、1.87-1.97(m、2H)。
(7) 1-(2-エトキシナフタレン-6-イル)-3-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2,4-ジオン
収量=360mg、(39%));1H NMR(CDCl3)δ7.78(m、1H)、7.71(m、2H)、7.43(m、1H)、7.16(m、1H)、7.11(m、1H)、4.15(q、2H、J=7Hz)、2.95(s、3H)、2.78(m、1H)、1.91(m、2H);MS(M+1)296.1。
D. 1-アリル-3-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド調製の一般的合成手順
反応スキーム14の段階eに従って、ボラン(1M錯体のTHF溶液、5当量)を<0℃まで冷却し、3-メチル-1-(アリール)-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2,4-ジオン(1当量)のTHF溶液(10倍容積)を、温度を<0℃に保ちながら滴下して加えた。反応液を室温で15分間温めてから、加熱(67℃)して2時間還流した。反応液を<0℃まで冷却し、6MのHCl(5倍体積、温度を<0℃に維持)を滴下して加えて急冷した。溶媒を真空で除去し、生じた白色の残留物を、5MのNaOH(25mL)を加えて塩基性にし、DCM(2x20mL)で抽出した。有機物を水(3x30mL)で洗浄し、次に真空で〜1mL体積まで濃縮した。生じた油をカラムクロマトグラフィー(15gシリカ、DCM、次に5%MeOHのDCM溶液で溶出)で精製し、粗遊離塩基を得た。サンプルはジエチルエーテル(1mL)に溶解し、1MのHClのエーテル(10mL)溶液を加えた。生じた白色の沈殿物は、-20℃で16時間保存してから遠心分離にかけた。エーテルをデカンテーションして、固体は更に三回に分けたエーテルで洗浄した(洗浄する度に遠心分離で物質を単離し、エーテルをデカンテーションした)。物質を真空、30℃で乾燥させて、必要生成物を白色の固体として得た。以下に示す化合物(NMRデータも以下に記載する)は、上記一般手順を用いて調製された:
(1) 1-(3,4-ジフルオロフェニル)-3-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン
遊離塩基:1H NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.07-6.95(1H、m、ArH)、6.92-6.79(2H、m、ArH)、3.23-3.20(1H、d、J=8.8Hz、CH2)、3.04-3.01(1H、d、J=8.8Hz、CH2)、2.48-2.42(2H、m、CH2)、2.32(3H、s、NCH3)、1.62-1.58(1H、m、CH)、1.39-1.38(1H、m、CH2)0.74-0.70(1H、dd、J=8.1Hz、4.4Hz、CH2)。
塩酸塩:収量=175mg(28%);1H NMR(300MHz、CDCl3)δ12.16(1H、br-s、N+H)、7.26-6.95(3H、m、ArH)、3.95(1H、br-s、CH2)、3.80(1H、br-s、CH2)、3.53(1H、br-s、CH2)、3.42(1H、br-s、CH2)、2.92(3H、s、NCH3)、2.10(1H、br-s、CH2)、1.95(1H、br-s、CH)、113(1H、br-s、CH2);13CNMR(75MHz、CDCl3)δ151.67、151.03、148.51、147.90、134.70、123.77、123.64、117.64、116.88、116.65、60.10、56.96、41.12、30.63、23.26、15.29;MS(m/z)210[MH+];LC純度96.3%。
(2) 1-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-3-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン
遊離塩基:1H NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.13-7.03(2H、m、ArH)、6.80-6.75(1H、m、ArH)、3.28-3.25(1H、d、J=8.9Hz、CH2)、3.08-3.05(1H、d、J=8.8Hz、CH2)、2.55-2.52(1H、d、J=8.5Hz、CH2)、2.47-2.43(1H、dd、J=8.8Hz、3.3Hz、CH2)、2.36(3H、s、NCH3)、2.22(3H、s、ArCH3)、1.67-1.62(1H、m、CH)、1.43-1.39(1H、m、CH2)0.79-0.75(1H、dd、J=8.1Hz、4.4Hz、CH2)。
塩酸塩:収量=66mg(30%);1H NMR(300MHz、CDCl3)δ12.12(1H、br-s、N+H)、7.07-7.02(1H、t、J=7.9Hz、ArH)、6.87-6.80(2H、m、ArH)、3.94-3.91(1H、d、J=9.2Hz、CH2)、3.78-3.75(1H、d、J=9.2Hz、CH2)、3.44-3.39(1H、m、CH2)、3.36-3.34(1H、m、CH2)、2.88(3H、s、NCH3)、2.14(3H、s、ArCH3)、2.07-2.04(1H、m、CH2)、1.91-1.88(1H、m、CH)、1.10-1.05(1H、obs t、J=7.6Hz、CH2);13CNMR(75MHz、CDCl3)δ162.68、159.43、137.39、137.29、131.69、131.61、124.01、123.79、122.44、122.40、113.92、113.63、59.88、56.85、40.75、30.71、23.17、15.48、13.91;MS(m/z)206[MH+];LC純度93.1%。
(3) 1-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-3-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン
遊離塩基:1H NMR(300 MHz, CDCl3)δ6.97-6.94(1H、m、ArH)、6.93-6.88(2H、m、ArH)、3.28-3.25(1H、d、J=8.4Hz、CH2)、3.08-3.05(1H、d、J=8.5Hz、CH2)、2.52-2.45(2H、m、CH2)、2.35(3H、s、NCH3)、2.24(3H、s、ArCH3)、1.64-1.59(1H、m、CH)、1.38-1.35(1H、0bs t、J=4.3Hz、CH2)0.76-0.72(1H、dd、J=8.1Hz、4.4Hz、CH2)。
塩酸塩:収量=134mg(26%);1H NMR(300MHz、CDCl3)δ12.21(1H、br-s、N+H)、6.99-6.93(2H、m、ArH)、6.90-6.84(1H、t、J=8.8Hz、ArH)、3.98-3.93(1H、dd、J=10.6Hz、5.1Hz、CH2)、3.83-3.78(1H、dd、J=10.8Hz、4.9Hz、CH2)、3.41-3.34(1H、m、CH2)、3.27-3.21(1H、obs t、J=9.4Hz CH2)、2.87-2.85(3H、d、J=4.5Hz、NCH3)、2.18(3H、s、ArCH3)、2.07-2.03(1H、m、CH2)、1.92-1.87(1H、m、CH)、1.09-1.04(1H、obs t、J=7.5Hz、CH2);13CNMR(75MHz、CDCl3)δ162.00、158.75、133.04、132.99、130.45、130.37、126.18、126.08、125.33、125.09、115.32、115.02、60.37、56.99、40.85、30.71、22.73、15.25、14.28;MS(m/z)206[MH+];LC純度98.6%。
(4) 1-(2,4-ジフルオロフェニル)-3-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン
遊離塩基:1H NMR(300 MHz, CDCl3)δ7.18-7.13(1H、m、ArH)、6.78-6.68(2H、m、ArH)、3.20-3.16(1H、dd、J=8.5Hz、1.4Hz、CH2)、3.08-3.05(1H、d、J=8.5Hz、CH2)、2.55-2.51(1H、dd、J=8.8Hz、3.3Hz、CH2)、2.40-2.37(1H、d、J=8.4Hz、CH2)、2.32(3H、s、NCH3)、1.65-1.60(1H、m、CH)、1.35-1.32(1H、obs t、J=4.3Hz、CH2)0.72-0.68(1H、dd、J=8.1Hz、4.4Hz、CH2)。
塩酸塩:収量=136mg(19%);1H NMR(300MHz、CDCl3)δ12.20(1H、br-s、N+H)、7.22-7.17(1H、m、ArH)、6.89-6.75(2H、m、ArH)、3.94-3.85(2H、m、CH2)、3.37-3.35(1H、d、J=8.1Hz、CH2)、3.17-3.14(1H、d、J=10.6Hz、CH2)、2.85(3H、s、NCH3)、2.13(1H、br-s、CH2)、1.92-1.87(1H、m、CH)、1.18-1.13(1H、obs t、J=7.9Hz、CH2);13CNMR(75MHz、CDCl3)δ164.29、164.13、163.75、163.59、160.97、160.81、160.45、160.29、131.91、131.85、120.51、120.27、111.84、111.50、104.47、104.13、103.79、59.76、56.90、41.03、26.69、22.42、13.37;MS(m/z)210[MH+];LC純度95.1%。
(5) 1-(2,4-ジクロロフェニル)-3-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン
遊離塩基:1H NMR(300MHz、CDCl3)δ7.37-7.16(3H、m、ArH)、3.16-3.13(1H、d、J=8.8Hz、CH2)、3.11-3.08(1H、d、J=8.8Hz、CH2)、2.70-2.66(1H、dd、J=8.8Hz、3.7Hz、CH2)、2.45-2.43(1H、d、J=8.5Hz、CH2)、2.35(3H、s、NCH3)、1.66-1.61(1H、m、CH)、1.41-1.38(1H、obs t、J=4.4Hz、CH2)0.74-0.70(1H、dd、J=8.1Hz、4.4Hz、CH2)。
(6) 1-(2-メトキシナフタレン-6-イル)-3-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン
遊離塩基:収量=白色固体として276mg、(61%)。MS(M+1)254.2. 1H NMR(CDCl3)δ7.62-7.68(m、2H)、7.54(m、1H)、7.22(m、1H)、7.08-7.14(m、2H)、3.90(s、3H)、3.42(m、1H)、3.15(m、1H)、2.70(m、1H)、2.56(m、1H)、2.42(s、3H)、1.77(m、1H)、1.48(m、1H)、0.91(m、1H)。
塩酸塩:収量=白色の固体として155mg、(77%)。MS(M+1)254.2. 1H NMR(CDCl3)δ12.56(br s、1H)、7.67(m、2H)、7.55(m、1H)、7.21(m、1H)、7.14(m、1H)、7.08(m、1H)、4.14(m、1H)、3.93(m、1H)、3.89(s、3H)、3.34(m、2H)、2.90(d、2H、J=5Hz)、2.24(m、1H)、2.06(m、1H)、1.26(m、1H).13C NMR(CDCl3)δ158.18、133.92、132.89、129.22、128.87、127,83、126.15、125.43、119.81、105.85、60.76、57.52、55.55、41.45、31.77、23.23、16.11。
(7) 1-(2-エトキシナフタレン-6-イル)-3-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン
遊離塩基:収量=白色の固体として192mg、(65%)。1H NMR(CDCl3)δ7.64(m、2H)、7.54(m、1H)、7.21(m、1H)、7.07-7.15(m、2H)、4.13(q、2H、J=7Hz)、3.41(m、1H)、3.15(m、1H)、2.69(m、1H)、2.56(m、1H)、2.42(s、3H)、1.77(m、1H)、1.48(m、1H)、1.47(t、3H、J=7Hz)、0.91(m、1H);MS(M+1)268.2。
塩酸塩:収量=白色の固体として172mg、(81%)。1H NMR(CDCl3)δ12.50(br s、1H)、7.66(m、2H)、7.54(m、1H)、7.20(m、1H)、7.14(m、1H)、7.07(m、1H)、4.14(m、1H)、4.10(t、2H、J=7Hz)、3.93(m、1H)、3.34(m、2H)、2.90(d、3H、J=5Hz)、2.22(m、1H)、2.06(m、1H)、1.45(t、3H、J=7Hz)、1.26(m、1H)。13C NMR(CDCl3)δ157.50、133.96、132.76、129.17、128.81、127,79、126.14、125.37、120.09、106.61、63.75、60.77、57.54、41.46、31.77、23.21、16.09、14.98;MS(M+1)268.2。
実施例IX
反応スキーム15を用いた1-アリール-3-エチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの調製
A. 3-ブロモ-1-エチルマレイミドの合成
冷却した(5℃)N-エチルマレイミド(20g、0.16モル)の四塩化炭素(20mL)溶液を、窒素下、ポット温度を<10℃に保つ速度で臭素(23g、0.14モル)を45分間かけて滴下して処理した。混合液を5℃で2時間攪拌した。ジクロロメタン(20mL)を該反応液に加えて、N2を15分間、反応液に泡立てながら通気して過剰の臭素を取り除いた。反応液を、N2の安定流を吹き込んで乾燥させ、次にエタノールに回収した。無水酢酸ナトリウム(12.3g、0.15モル)を加えて、反応液を4時間還流した。混合液を真空で濃縮し、残留物を塩化メチレン(300mL)に回収し、濾過し、真空で濃縮してオレンジ色の油を得た。純粋な3-ブロモ-1-エチルマレイミドは、クロロホルムで再結晶化し、黄色みを帯びた固体を得た(26g、82%)。MS(M+1)のピークは観察されなかった。1H NMR(CDCl3)δ1.20(t=, J=7.22HZ, 3H), 3.62(q, J=7.22Hz,2H), 6.85(s,1H)。
B. 1-(3,4-ジフルオロフェニル)-3-エチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の3-ブロモ-1-エチルマレイミド(1.0g、5mmol)および3,4-ジフルオロフェニルボロン酸(850mg、5.4mmol)のジオキサン(15mL)溶液/懸濁液を、窒素流を用いて窒素下で10分間脱気し、フッ化セシウム(1.6g、10.8mmol)およびCl2Pd(dppf).CH2Cl2(0.25g、0.3mmol)で処理し、次に室温で1時間、40℃で45分間攪拌した。次に混合液を冷却し、塩化メチレン(50mL)で希釈した。混合液をCelite(登録商標)を通して濾過し(濾過ケーキは塩化メチレンで濯いだ)、茶色の濾過液を真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムを通して濾過し(塩化メチレンにて溶出)、淡い黄色の固体を得て、これを冷石油エーテルから粉砕し、淡黄色の固体としてアリールアミド中間体を得た(973mg、84%)。
攪拌中の水素化ナトリウムの油分散液(60%、160mg、4.0mmol)の無水テトラヒドロフラン(30mL)懸濁液を、窒素下でトリメチル−スルホキソニウムクロリド(0.58g、4.5mmol)で処理し、次に2.5時間還流して冷却した(50℃)。上記アリールマレイミド(937mg、4.0mmol)を一回で加え、混合液を50℃で3時間攪拌し、氷浴上で冷却し、飽和塩化アンモニウム(10mL)で急冷した。生成物混合液をエーテル(2X50mL)で抽出し、一つにまとめた抽出物を水(30mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)、真空で濃縮した。残留固体を1:1の塩化メチレン/ヘプタンに溶解し、シリカゲルカラムにかけて、1:1、2:1、次に3:1の塩化メチレン/ヘプタンで溶出して二環式ジイミド中間体(429mg、42%)を非常に淡い黄色の油として得た。1H NMR(CDCl3)δ1.09-1.16(m、3H)1.21-1.31(m、1H)1.73-1.87(m、2H)2.72(dd、J=8.00、3.90Hz、1H)3.40-3.53(m、2H)、7.05-7.22(m、2H)7.26-7.34(m、1H)。
攪拌中の氷冷した1.0Nのボラン/THF(16mL、16mmol)を、窒素下で上記二環式ジイミド中間体(429mg、1.7mmol)の無水THF(10mL)溶液を滴下して処理した。溶液を室温で15分間攪拌し、4時間還流、氷浴上で冷却し、6NのHCl(10mL、盛んに気体を発生)を滴下して注意深く処理した。溶液を白色の固体に凝縮し、これを5N水酸化ナトリウム(25mL)およびエーテル(50mL)の間で分配した。有機層を分離し、水性物をエーテル(50mL)で抽出した。一つにまとめた有機溶液を、水(25mL)で洗浄し、乾燥(Mg2SO4)、真空で濃縮した。残留物をメタノール(23mL)に溶解、4NのHCl/ジオキサン(7mL)で処理してから室温で16時間、および55℃で4時間攪拌した。溶液を真空で濃縮し、残留物をエーテルから破砕して白色の固体として1-(3,4-ジフルオロフェニル)-3-エチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、塩酸塩(105mg、21%)を得た。MS(M+1)224。 1H NMR(CDCl3)δ1.08-1.19(m、j=6.64、6,64Hz、1H)1.49(t、3H)1.71-1,86(m、1H)1.90-2.03(m、1H)2.30(dd、1H)3.00-3.42(m、4H)3.89(dd、1H)4.06(dd、1H)6.69-7.20(m、3H)。13C NMR(CDCl3)δ10,99、16.31、22.96、30.42、51.17、55.07、58.31、116.85、117.75、123.82、135.79、148.65、149.29、150.63、151.28.
C. 1-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-3-エチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の3-ブロモ-1-エチルマレイミド(1.09g、5mmol)および3-クロロ-4-フルオロフェニルボロン酸(945mg、5.4mmol)のジオキサン(15mL)溶液を、窒素流を用いて窒素下で10分間脱気し、フッ化セシウム(1.6g、10.8mmol)およびCl2Pd(dppf).CH2Cl2(0.25g、0.3mmol)で処理し、次に室温で1時間、40℃で45分間攪拌した。次に混合液を冷却して塩化メチレン(50mL)で希釈した。混合液をCelite(登録商標)を通して濾過し(濾過ケーキは塩化メチレンで濯いだ)、茶色の濾過液を真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムを通して濾過し(塩化メチレンにて溶出)淡黄色の固体を得て、これを冷石油エーテルから粉砕し、淡黄色の固体としてアリールアミド中間体を得た(1.0g、83%)。
攪拌中の水素化ナトリウムの油分散液(60%、160mg、3.95mmol)の無水テトラヒドロフラン(30mL)懸濁液を、窒素下でトリメチル−スルホキソニウムクロリド(0.56g、4.3mmol)で処理し、次に2.5時間還流して冷却した(50℃)。上記アリールマレイミド(1.0g、3.95mmol)を一回で加え、混合液を50℃で3時間攪拌し、氷浴上で冷却し、飽和塩化アンモニウム(10mL)で急冷した。生成物混合液をエーテル(2X50mL)で抽出し、一つにまとめた抽出物を水(30mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)、真空で濃縮した。残留固体を1:1の塩化メチレン/ヘプタンに溶解し、シリカゲルカラムにかけて、1:1、2:1、次に3:1の塩化メチレン/ヘプタンで溶出して二環式ジイミド中間体(567mg、54%)を非常に淡い黄色の油として得た。1H NMR(CDCl3)δ1.09-1.16(m、3H)1.21-1.31(m、1H)1.73-1,87(m、2H)2.72(dd、J=8.00、3.90Hz、1H)3.40-3.53(m、2H)7.05-7.22(m、2H)7.26-7.34(m、1H)。
攪拌中の氷冷した1.0Nのボラン/THF(10.5mL、10.5mmol)を、窒素下で上記二環式ジイミド中間体(560mg、2.1mmol)の無水THF(10mL)溶液を滴下して処理した。溶液を室温で15分間攪拌し、4時間還流、氷浴上で冷却し、6NのHCl(10mL、盛んに気体を発生)を滴下して注意深く処理した。溶液を白色の固体に凝縮し、これを5N水酸化ナトリウム(25mL)およびエーテル(50mL)の間で分配した。有機層を分離し、水性物をエーテル(50mL)で抽出した。一つにまとめた有機溶液を、水(25mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)、真空で濃縮した。残留物をメタノール(23mL)に溶解、4NのHCl/ジオキサン(7mL)で処理してから室温で16時間、および55℃で4時間攪拌した。溶液を真空で濃縮し、残留物をエーテルから破砕して白色の固体として1-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-3-エチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、塩酸塩(100mg、20%)を得た。MS(M+1)240.1。 1H NMR(CDCl3)δ1.13-1.20(m、1H)1.51(t、J=7.22Hz、3H)1.93-2,02(m、1H)2.36(dd、J=6.64、4.69Hz、1H)2.95-3.30(m、4H)3.92(dd、J=10.84、5.17Hz、1H)4.10(dd、J=10.93、5.27Hz、1H)7.01-7.15(m、2H)7.23(dd、J=6.74、2.25Hz、1H)。13C NMR(CDCl3)δ11,22、16.63、22.99、31.42、55.52、58.68、124.82、126.25、126.49、126.96、127.82、129.06、132.68、133.44、135.59。
D. 1-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-3-エチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の3-ブロモ-1-エチルマレイミド(1.0g、5mmol)および3-フルオロ-4-メチルフェニルボロン酸(830mg、5.4mmol)のジオキサン(15mL)溶液を、窒素流を用いて窒素下で10分間脱気し、フッ化セシウム(1.6g、10.8mmol)およびCl2Pd(dppf).CH2Cl2(0.25g、0.3mmol)で処理し、次に室温で1時間、40℃で45分間攪拌した。次に混合液で冷却し、塩化メチレン(50mL)で希釈した。混合液をCelite(登録商標)を通して濾過し(濾過ケーキは塩化メチレンで濯いだ)、茶色の濾過液を真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムを通して濾過し(塩化メチレンにて溶出)淡黄色の固体を得て、これを冷石油エーテルから粉砕し、淡黄色の固体としてアリールアミド中間体を得た(888mg、80%)。
攪拌中の水素化ナトリウムの油分散液(60%、152mg、3.8mmol)の無水テトラヒドロフラン(30mL)懸濁液を、窒素下でトリメチル−スルホキソニウムクロリド(0.59g、4.2mmol)で処理し、次に2.5時間還流して冷却した(50℃)。上記アリールマレイミド(888mgg、3.81mmol)を一回で加え、混合液を50℃で3時間攪拌し、氷浴上で冷却し、飽和塩化アンモニウム(10mL)で急冷した。生成物混合液をエーテル(2X50mL)で抽出し、一つにまとめた抽出物を水(30mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)、真空で濃縮した。残留固体を1:1の塩化メチレン/ヘプタンに溶解し、シリカゲルカラムにかけて、1:1、2:1、次に3:1の塩化メチレン/ヘプタンで溶出して二環式ジイミド中間体(297mg、31%)を非常に淡い黄色の油として得た。1H NMR(CDCl3)δ1.13(t、J=7.13Hz、3H)1.73-1.84(m、2H)2.24-2.29(m、J=1.95Hz、1H)2.68(dd、J=8.00、3.90Hz、1H)3.42-3.53(m、2H)7.01-7.12(m、2H)7.18(t、J=7.91Hz、1H)。
攪拌中の氷冷した1.0Nのボラン/THF(9.6mL、9.6mmol)を、窒素下で上記二環式ジイミド中間体(297mg、1.2mmol)の無水THF(10mL)溶液を滴下して処理した。溶液を室温で15分間攪拌し、4時間還流、氷浴上で冷却し、6NのHCl(10mL、盛んに気体を発生)を滴下して注意深く処理した。溶液を白色の固体に凝縮し、これを5N水酸化ナトリウム(25mL)およびエーテル(50mL)の間で分配した。有機層を分離し、水性物をエーテル(50mL)で抽出した。一つにまとめた有機溶液を、水(25mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)、真空で濃縮した。残留物をメタノール(23mL)に溶解、4NのHCl/ジオキサン(7mL)で処理してから室温で16時間、および55℃で4時間攪拌した。溶液を真空で濃縮し、残留物をエーテルから破砕して白色の固体として1-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-3-エチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、塩酸塩(165mg、63%)を得た。MS(M+1)220。 1H NMR(CDCl3)δ1.13(t、J=7.61Hz、1H)1.48(t、J=7.22Hz、3H)1.91-2,00(m、1H)2.20-2.23(m、J=1.76Hz、3H)2.25(dd、J=6.64、4.69Hz、1H)3.13-3.24(m、3H)3.24-3.36(m、1H)3.87(dd、J=10.93、5.27Hz、1H)4.05(dd、J=10.84、5.37Hz、1H)6.76-6.88(m、2H)7.03-7.16(m、1H)。13C NMR(CDCl3)δ11,13、14.40、16.54、23.05、30.69、51.49、55.26、58.39、113.92、122.62、124.36、132.11、137.89、160.27、162.72。
E. 1-(3-メチル-4-フルオロフェニル)-3-エチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の3-ブロモ-1-エチルマレイミド(1.0g、5mmol)および3-メチル-4-フルオロフェニルボロン酸(830mg、5.4mmol)のジオキサン(15mL)溶液を、窒素流を用いて窒素下で10分間脱気し、フッ化セシウム(1.6g、10.8mmol)およびCl2Pd(dppf).CH2Cl2(0.25g、0.3mmol)で処理し、次に室温で1時間、40℃で45分間攪拌した。次に混合液を冷却し塩化メチレン(50mL)で希釈した。混合液をCelite(登録商標)を通して濾過し(濾過ケーキは塩化メチレンで濯いだ)、茶色の濾過液を真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムを通して濾過し(塩化メチレンにて溶出)淡黄色の固体を得て、これを冷石油エーテルから粉砕し、淡黄色の固体としてアリールアミド中間体を得た(982mg、88%)。
攪拌中の水素化ナトリウムの油分散液(60%、170mg、4.2mmol)の無水テトラヒドロフラン(30mL)懸濁液を、窒素下でトリメチル−スルホキソニウムクロリド(0.60g、4.6mmol)で処理し、次に2.5時間還流して冷却した(50℃)。上記アリールマレイミド(982mg、4.2mmol)を一回で加え、混合液を50℃で3時間攪拌し、氷浴上で冷却し、飽和塩化アンモニウム(10mL)で急冷した。生成物混合液をエーテル(2X50mL)で抽出し、一つにまとめた抽出物を水(30mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)、真空で濃縮した。残留固体を1:1の塩化メチレン/ヘプタンに溶解し、シリカゲルカラムにかけて、1:1、2:1、次に3:1の塩化メチレン/ヘプタンで溶出して二環式ジイミド中間体(460mg、50%)を非常に淡い黄色の油として得た。1H NMR(CDCl3)δ1.13(t、J=7.13Hz、3H)1.73-1.84(m、2H)2.24-2.29(m、J=1.95Hz、1H)2.68(dd、J=8.00、3.90Hz、1H)3.42-3.53(m、2H)7.01-7.12(m、2H)7.18(t、J=7.91Hz、1H)。
攪拌中の氷冷した1.0Nのボラン/THF(15mL、15mmol)を、窒素下で上記二環式ジイミド中間体(470mg、1.9mmol)の無水THF(10mL)溶液を滴下して処理した。溶液を室温で15分間攪拌し、4時間還流、氷浴上で冷却し、6NのHCl(10mL、盛んに気体を発生)を滴下して注意深く処理した。溶液を白色の固体に凝縮し、これを5N水酸化ナトリウム(25mL)およびエーテル(50mL)の間で分配した。有機層を分離し、水性物をエーテル(50mL)で抽出した。一つにまとめた有機溶液を、水(25mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)、真空で濃縮した。残留物をメタノール(23mL)に溶解、4NのHCl/ジオキサン(7mL)で処理してから室温で16時間、および55℃で4時間攪拌した。溶液を真空で濃縮し、残留物をエーテルから破砕して白色の固体として1-(3-メチル-4-フルオロフェニル)-3-エチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、塩酸塩(400mg、89%)を得た。MS(M+1)220。 1H NMR(CDCl3)δ1.10(t、J=7.61Hz、1H)1.47(t、J=7.22Hz、3H)1.88-1.97(m、1H)2.18-2.21(m、1H)2.21-2.23(m、J=2.54、2.54Hz、3H)3.10-3.22(m、3H)3.23-3.33(m、1H)3.86(dd、J=11.03、5.37Hz、1H)4.03(dd、J=10.93、5.47Hz、1H)6.87-7.03(m、3H)。13C NMR(CDCl3)δ11.13、14.76、16.05、22.60、30.71、51.47、55.39、58.87、115.61、125.67、126.44、130.74、133.59、159.54、161.98。
F. 1-(2,4-ジフルオロフェニル)-3-エチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の3-ブロモ-1-エチルマレイミド(0.7g、3.43mmol)および2,4-ジフルオロフェニルボロン酸(0.85g、5.4mmol)のジオキサン(15mL)溶液を、窒素流を用いて窒素下で10分間脱気し、フッ化セシウム(1.6g、10.8mmol)およびCl2Pd(dppf).CH2Cl2(0.25g、0.3mmol)で処理し、次に室温で0.5時間、45℃で30分間、次に65℃で45分間攪拌した。次に混合液を冷却し、塩化メチレン(50mL)で希釈した。混合液をCelite(登録商標)を通して濾過し(濾過ケーキは塩化メチレンで濯いだ)、茶色の濾過液を真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムを通して濾過し(塩化メチレン60%および酢酸エチル40%にて溶出)黄色の固体を得て、これを冷石油エーテルから粉砕し、黄色の固体としてアリールアミド中間体を得た(922mg、80%)。
攪拌中の水素化ナトリウムの油分散液(60%、155mg、3.89mmol)の無水テトラヒドロフラン(30mL)懸濁液を、窒素下でトリメチル−スルホキソニウムクロリド(0.55g、4.25mmol)で処理し、次に2.5時間還流して冷却した(50℃)。上記アリールマレイミド(922mg、3.89mmol)を一回で加え、混合液を50℃で3時間攪拌し、氷浴上で冷却し、飽和塩化アンモニウム(10mL)で急冷した。生成物混合液をエーテル(2X50mL)で抽出し、一つにまとめた抽出物を水(30mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)、真空で濃縮した。残留固体を1:1の塩化メチレン/ヘプタンに溶解し、シリカゲルカラムにかけて、1:1、2:1、次に3:1の塩化メチレン/ヘプタンで溶出して二環式ジイミド中間体(460mg、59%)を非常に淡い黄色の油として得た。1H NMR(CDCl3)δ1.14(t、J=7.13Hz、3H)1.76-1.83(m、1H)1.83-1.93(m、1H)2.61(dd、J=8.40、3.71Hz、1H)3.41-3.55(m、2H)6.77-6.95(m、2H)7.27-7.37(m、1H)。
攪拌中の氷冷した1.0Nのボラン/THF(16mL、16mmol)を、窒素下で上記二環式ジイミド中間体(460mg、2.2mmol)の無水THF(10mL)溶液を滴下して処理した。溶液を室温で15分間攪拌し、4時間還流、氷浴上で冷却し、6NのHCl(10mL、盛んに気体を発生)を滴下して注意深く処理した。溶液を白色の固体に凝縮し、これを5N水酸化ナトリウム(25mL)およびエーテル(50mL)の間で分配した。有機層を分離し、水性物をエーテル(50mL)で抽出した。一つにまとめた有機溶液を、水(25mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)、真空で濃縮した。残留物をメタノール(23mL)に溶解、4NのHCl/ジオキサン(7mL)で処理してから室温で16時間、および55℃で4時間攪拌した。溶液を真空で濃縮し、残留物をエーテルから破砕して白色の固体として1-(2,4-ジフルオロフェニル)-3-エチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、塩酸塩(250mg、62%)を得た。MS(M+1)224。1H NMR(CDCl3)δ1.15(t、J=7.71Hz、1H)1.46(t、J=7.22Hz、3H)1.84-1.93(m、1H)2.17-2.25(m、1H)3.06-3.21(m、3H)3.27-3.36(m、1H)3.84-3.99(m、2H)6.68-6.88(m、2H)7.14-7.25(m、1H)。13C NMR(CDCl3)δ11,04、13.78、22.38、26.60、51.46、55.16、58.09、104.50、112.05、132.29。
G. 1-(2,4-ジクロロフェニル)-3-エチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の3-ブロモ-1-エチルマレイミド(0.7g、3.43mmol)および2,4-ジクロロフェニルボロン酸(1.03g、5.4mmol)のジオキサン(15mL)溶液を、窒素流を用いて窒素下で10分間脱気し、フッ化セシウム(1.6g、10.8mmol)およびCl2Pd(dppf).CH2Cl2(0.25g、0.3mmol)で処理し、次に室温で0.5時間、45℃で30分間、次に65℃で45分間攪拌した。次に混合液を冷却し、塩化メチレン(50mL)で希釈した。混合液をCelite(登録商標)を通して濾過し(濾過ケーキは塩化メチレンで濯いだ)、茶色の濾過液を真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムを通して濾過し(塩化メチレン60%および酢酸エチル40%にて溶出)黄色の固体を得て、これを冷石油エーテルから粉砕し、黄色の固体としてアリールアミド中間体を得た(1.32g、87%)。
攪拌中の水素化ナトリウムの油分散液(60%、165mg、4.1mmol)の無水テトラヒドロフラン(30mL)懸濁液を、窒素下でトリメチル−スルホキソニウムクロリド(0.58g、4.5mmol)で処理し、次に2.5時間還流して冷却した(50℃)。上記アリールマレイミド(1.1g、4.1mmol)を一回で加え、混合液を50℃で3時間攪拌し、氷浴上で冷却し、飽和塩化アンモニウム(10mL)で急冷した。生成物混合液をエーテル(2X50mL)で抽出し、一つにまとめた抽出物を水(30mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)、真空で濃縮した。残留固体を1:1の塩化メチレン/ヘプタンに溶解し、シリカゲルカラムにかけて、1:1、2:1、次に3:1の塩化メチレン/ヘプタンで溶出して二環式ジイミド中間体(603mg、52%)を非常に淡い黄色の油として得た。1H NMR(CDCl3)δ1.15(t、3H)1.86(dd、J=4.88、3.71Hz、1H)1.93(dd、J=8.20、4.88Hz、1H)2.57(dd、J=8.30、3.81Hz、1H)3.44-3.53(m、2H)7.29(dd、J=1.17Hz、2H)7.45(t、J=1.17HZ、1H)。
攪拌中の氷冷した1.0Nのボラン/THF(5mL、5mmol)を、窒素下で上記二環式ジイミド中間体(200mg、0.7mmol)の無水THF(10mL)溶液を滴下して処理した。溶液を室温で15分間攪拌し、4時間還流、氷浴上で冷却し、6NのHCl(10mL、盛んに気体を発生)を滴下して注意深く処理した。溶液を白色の固体に凝縮し、これを5N水酸化ナトリウム(25mL)およびエーテル(50mL)の間で分配した。有機層を分離し、水性物をエーテル(50mL)で抽出した。一つにまとめた有機溶液を、水(25mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)、真空で濃縮した。残留物をメタノール(23mL)に溶解、4NのHCl/ジオキサン(7mL)で処理してから室温で16時間、および55℃で4時間攪拌した。溶液を真空で濃縮し、残留物をエーテルから破砕して白色の固体として1-(2,4-ジクロロフェニル)-3-エチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、塩酸塩(115mg、47%)を得た。MS(M+1)256.1。1H NMR(CDCl3)δ1.16-1.23(m、1H)1.47(t、J=6.44Hz、3H)1.87-1.93(m、1H)2.23-2.31(m、1H)3.10-3.28(m、3H)3.36-3.48(m、1H)3.81-3.98(m、2H)7.19-7.32(m、3H)。13C NMR(CDCl3)δ11,13、14.34、23.43、30.37、51.57、55.36、57.48、128.15、129.96、133.00、133.69、135.27、136.11。
H. 1-(ナフタレン-2-イル)-3-エチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の3-ブロモ-1-エチルマレイミド(1.0g、5mmol)およびナフタレン-2-ボロン酸(930mg、5.4mmol)のジオキサン(15mL)溶液を、窒素流を用いて窒素下で10分間脱気し、フッ化セシウム(1.6g、10.8mmol)およびCl2Pd(dppf).CH2Cl2(0.25g、0.3mmol)で処理し、次に室温で1時間、40℃で45分間攪拌した。次に混合液を冷却し、塩化メチレン(50mL)で希釈した。混合液をCelite(登録商標)を通して濾過し(濾過ケーキは塩化メチレンで濯いだ)、茶色の濾過液を真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムを通して濾過し(塩化メチレン60%および酢酸エチル40%にて溶出)淡黄色の固体を得て、これを冷石油エーテルから粉砕し、淡黄色の固体としてアリールアミド中間体を得た(925mg、75%)。
攪拌中の水素化ナトリウムの油分散液(60%、145mg、3.68mmol)の無水テトラヒドロフラン(30mL)懸濁液を、窒素下でトリメチル−スルホキソニウムクロリド(0.52g、4.05mmol)で処理し、次に2.5時間還流して冷却した(50℃)。上記アリールマレイミド(925mg、3.68mmol)を一回で加え、混合液を50℃で3時間攪拌し、氷浴上で冷却し、飽和塩化アンモニウム(10mL)で急冷した。生成物混合液をエーテル(2X50mL)で抽出し、一つにまとめた抽出物を水(30mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)、真空で濃縮した。残留固体を1:1の塩化メチレン/ヘプタンに溶解し、シリカゲルカラムにかけて、1:1、2:1、次に3:1の塩化メチレン/ヘプタンで溶出して二環式ジイミド中間体(466mg、48%)を非常に淡い黄色の油として得た。1H NMR(CDCl3)δ1.16(t、J=7.13Hz、3H)1.82-1.90(m、1H)1.95(dd、J=8.20、4.69Hz、1H)2.80(dd、J=8.20、3.71Hz、1H)3.43-3.59(m、2H)7.43-7.54(m、3H)7.73-7.92(m、4H)。
攪拌中の氷冷した1.0Nのボラン/THF(16mL、16mmol)を、窒素下で上記二環式ジイミド中間体(466mg、1.76mmol)の無水THF(10mL)溶液を滴下して処理した。溶液を室温で15分間攪拌し、4時間還流、氷浴上で冷却し、6NのHCl(10mL、盛んに気体を発生)を滴下して注意深く処理した。溶液を白色の固体に凝縮し、これを5N水酸化ナトリウム(25mL)およびエーテル(50mL)の間で分配した。有機層を分離し、水性物をエーテル(50mL)で抽出した。一つにまとめた有機溶液を、水(25mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)、真空で濃縮した。残留物をメタノール(23mL)に溶解、4NのHCl/ジオキサン(7mL)で処理してから室温で16時間、および55℃で4時間攪拌した。溶液を真空で濃縮し、残留物をエーテルから破砕して白色の固体として1-(ナフタレン-2-イル)-3-エチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、塩酸塩(110mg、20%)を得た。MS(M+1)238。1H NMR(CDCl3)δ1.29(t、J=7.42Hz、1H)1.53(t、J=6.44Hz、3H)2.07-2.14(m、1H)2.33-2.41(m、1H)3.16-3.26(m、2H)3.26-3.38(m、2H)3.95(d、1H)4.20(d、J=7.22Hz、1H)7.23(s、1H)7.42-7.54(m、2H)7.63(s、1H)7.73-7.86(m、3H)。13C NMR(CDCl3)δ158,83、156.34、135.62、129.93、127.57、121.54、117.17、59.78、57.35、53.99、30.68、23.06、19.05、16.29。
実施例X
反応スキーム16を用いた1-アリール-3-イソプロピル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの調製
A. 3-ブロモ-1-(1-メチルエチル)マレイミドの合成
冷却した(5℃)攪拌中の無水マレイン酸(29.4g、0.30モル)の無水エーテル(150mL)の溶液を、窒素下で、温度を<20℃に保つ速度でイソプロピルアミン(35.5g、0.60モル)の無水エーテル(100mL)溶液を滴下して処理した。次に混合液を10℃で15分間攪拌し、濾過、濾過ケーキを無水エーテルで濯ぎ、真空で乾燥させて白色の固体を得た、この固体を無水酢酸(250mL)内に回収して、無水酢酸ナトリウム(12.3g、0.15モル)で処理し、攪拌しながら、4.5時間75℃で加熱し、次に1.5時間100℃で加熱した。混合液を真空で濃縮し、残留物を塩化メチレン(300mL)に回収して、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(200mL)、水(200mL)で洗浄、乾燥(MgSO4)して、真空で濃縮した。残留物を蒸留(約5mm圧)して二種類の生成物を得た:一つは82℃で蒸留したN-イソプロピレン(13.0g)であり、もう一つは154℃で蒸留したN-イソプロピルマレイミドの酢酸塩付加物(12.9g)である。酢酸塩付加物は、4:1アセトニトリル/トリエチルアミン(100mL)に溶解し、65℃で4時間加熱てから真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解してシリカゲルのパッドを通して濾過し(塩化メチレンで溶出)、更に3.5gのN-イソプロプルマレイミドを得た。総収量はN-イソプロピルマレイミド16.5gであった(40%)。
攪拌中の氷冷したN-イソプロピルマレイミド(16.4g、0.118モル)の四塩化炭素(12mL)溶液を、窒素下で、温度を<9℃に保つ速度で臭素(6.41mL、0.25モル)を滴下して処理し、次に3℃で2時間攪拌し、その間に混合液は固体ケーキを形成した。ケーキを窒素流下に維持して、過剰の臭素およびCCl4を蒸発させた。次に、反応混合液を真空下に置いて、残留する溶媒を除去した。エタノール(100mL)をフラスコに加え、続いて酢酸ナトリウム(11g、0.134モル)を加え攪拌しながら16時間還流した。冷却した溶液をCelite(登録商標)を通して濾過し(濾過ケーキは塩化メチレンで濯いだ)、濾過液を真空で濃縮し、塩化メチレンに溶解してアルミナのパッドを通して濾過し(塩化メチレンで溶出)、再度真空で濃縮した。残留物を2:1の石油エーテル/塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけて、2:1の石油エーテル/CH2Cl2、1:1の石油エーテル/CH2Cl2、、およびのCH2Cl2単独で連続的に溶出し、本化合物を淡黄色の、低融点固体として得た(16.45g、収率64%)。MS(M+1)のピークは観察されなかった。1H NMR(CDCl3)δ6.78(s、1H)4.30-4.40(m、1H)、1.37(d、6H、J=8Hz))。
B. 1-(2,4-ジクロロフェニル)-3-エチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の3-ブロモ-1-(1-メチルエチル)マレイミド(1.09g、5mmol)および3,4-ジクロロフェニルボロン酸(987mg、6.25mmol)のジオキサン(15mL)溶液を、窒素流を用いて窒素下で10分間脱気し、フッ化セシウム(1.8g、11.8mmol)およびCl2Pd(dppf).CH2Cl2(0.25g、0.3mmol)で処理し、次に室温で1時間、および40℃で3時間攪拌した。次に混合液を冷却し、塩化メチレン(50mL)で希釈した。混合液をCelite(登録商標)を通して濾過し(濾過ケーキは塩化メチレンで濯いだ)、茶色の濾過液を真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムを通して濾過し(塩化メチレンにて溶出)淡黄色の固体を得て、これを冷石油エーテルから粉砕し、極淡黄色の固体としてアリールアミド中間体を得た(1.024g、82%)。MS(M+1)のピークは存在しなかった。1H NMR(CDCl3)δ7.83(m、1H)、7.67(m、1H)、7.24(m、1H)、6.64(s、1H)、4.39(m、1H)、1.43(d、6H、J=7Hz)。
攪拌中の水素化ナトリウムの油分散液(60%、140mg、3.5mmol)の無水テトラヒドロフラン(30mL)懸濁液を、窒素下でトリメチルスルホキソニウムクロリド(0.55g、4.25mmol)で処理し、次に2.5時間還流して冷却した(50℃)。上記アリールマレイミド(879mg、3.5mmol)を一回で加え、混合液を50℃で3時間攪拌し、氷浴上で冷却し、飽和塩化アンモニウム(10mL)で急冷した。生成物混合液をエーテル(2X50mL)で抽出し、一つにまとめた抽出物を水(30mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)、真空で濃縮した。残留固体を1:1の塩化メチレン/ヘプタンに溶解し、シリカゲルカラムにかけて、1:1、2:1、次に3:1の塩化メチレン/ヘプタンで溶出して二環式ジイミド中間体(793mg、85%)を白色の固体として得た。MS(M+1)のピークは存在しなかった。1H NMR(CDCl3)δ7.29(m、1H)、7.07-7.20(m、2H)、4.24(m、1H)、2.68(m、1H)、1.71-1.76(m、2H)、1.34(m、6H)。
攪拌中の氷冷した1.0Nのボラン/THF(21mL、21mmol)を、窒素下で上記二環式ジイミド中間体(780mg、2.94mmol)の無水THF(14mL)溶液を滴下して処理した。溶液を室温で15分間攪拌し、4時間還流、氷浴上で冷却し、6NのHCl(10mL、盛んに気体を発生)を滴下して注意深く処理した。溶液を白色の固体に凝縮し、これを5N水酸化ナトリウム(30mL)およびエーテル(60mL)の間で分配した。有機層を分離し、水性物をエーテル(60mL)で抽出した。一つにまとめた有機溶液を、水(2X35mL )で洗浄し、乾燥(MgSO4)、真空で濃縮した。残留物をメタノール(30mL)に溶解、4NのHCl/ジオキサン(10mL)で処理してから室温で60時間(16時間のみ必要)、および55℃で4時間攪拌した。溶液を真空で濃縮し、残留物を少量のアセトニトリルを含有するエーテルから破砕して白色の固体として1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-(2-プロピル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、塩酸塩(585mg、73%)を得た。MS(M+1)238.2。1H NMR(CDCl3)δ7.08(m、2H)、6.92(m、1H)、4.02(m、1H)、3.84(m、1H)、3.35(m、2H)、3.22(m、1H)、2.39(m、1H)、1.96(m、1H)、1.51(d、6H、J=6Hz)、1.10(m、1H)。13C NMR(CDCl3)δ151.82、149.34、135.59、123.85、118.08、116.89、59.75、57.30、53.97、30.80、23.19、19.04、16.34。
C. 1-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-3-(2-プロピル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の3-ブロモ-1-(1-メチルエチル)マレイミド(1.09g、5mmol)および3-クロロ-4-フルオロフェニルボロン酸(1.09g、6.25mmol)のジオキサン(15mL)溶液を、窒素流を用いて窒素下で10分間脱気し、フッ化セシウム(1.8g、11.8mmol)およびCl2Pd(dppf).CH2Cl2(0.25g、0.3mmol)で処理し、次に室温で1時間、および40℃で45分間攪拌した。次に混合液を冷却し、塩化メチレン(50mL)で希釈した。混合液をCelite(登録商標)を通して濾過し(濾過ケーキは塩化メチレンで濯いだ)、茶色の濾過液を真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムを通して濾過し(塩化メチレンにて溶出)淡黄色の固体を得て、これを冷石油エーテルから粉砕し、淡黄色の固体としてアリールアミド中間体を得た(1.10g、82%)。MS(M+1)のピークは存在しなかった。1H NMR(CDCl3)δ8.03(m、1H)、7.80(m、1H)、7.20-7.30(m、1H)、6.65(s、1H)、4.40(m、1H)、1.43(d、6H、J=7Hz)。
攪拌中の水素化ナトリウムの油分散液(60%、140mg、3.5mmol)の無水テトラヒドロフラン(30mL)懸濁液を、窒素下でトリメチル−スルホキソニウムクロリド(0.55g、4.25mmol)で処理し、次に2.5時間還流して冷却した(50℃)。上記アリールマレイミド(937mg、3.5mmol)を一回で加え、混合液を50℃で3時間攪拌し、氷浴上で冷却し、飽和塩化アンモニウム(10mL)で急冷した。生成物混合液をエーテル(2X50mL)で抽出し、一つにまとめた抽出物を水(30mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)、真空で濃縮した。残留固体を1:1の塩化メチレン/ヘプタンに溶解し、シリカゲルカラムにかけて、1:1、2:1、次に3:1の塩化メチレン/ヘプタンで溶出して二環式ジイミド中間体(628mg、64%)を極淡黄色の固体として得た。MS(M+1)のピークは存在しなかった。1H NMR(CDCl3)δ7.48(m、1H)、7.27(m、1H)、7.14(m、1H)、4.23(m、1H)、2.69(m、1H)、1.74(m、2H)、1.34(m、6H)。
攪拌中の氷冷した1.0Nのボラン/THF(16mL、16mmol)を、窒素下で上記二環式ジイミド中間体(620mg、2.2mmol)の無水THF(10mL)溶液を滴下して処理した。溶液を室温で15分間攪拌し、4時間還流、氷浴上で冷却し、6NのHCl(10mL、盛んに気体を発生)を滴下して注意深く処理した。溶液を白色の固体に凝縮し、これを5N水酸化ナトリウム(25mL)およびエーテル(50mL)の間で分配した。有機層を分離し、水性物をエーテル(50mL)で抽出した。一つにまとめた有機溶液を、水(25mL )で洗浄し、乾燥(MgSO4)、真空で濃縮した。残留物をメタノール(23mL)に溶解、4NのHCl/ジオキサン(7mL)で処理してから室温で16時間、および55℃で4時間攪拌した。溶液を真空で濃縮し、残留物を少量のエーテルから破砕して白色の固体として1-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-3-(2-プロピル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド(520mg、81%)を得た。MS(M+1)254.1。1H NMR(CDCl3)δ7.25(m、1H)、7.08(m、2H)、4.04(m、1H)、3.85(m、1H)、3.35(m、2H)、3.21(m、1H)、2.39(m、1H)、1.97(m、1H)、1.50(d、6H、J=7Hz)、1.10(m、1H)。13C NMR(CDCl3)δ158.83、156.34、135.62、129.93、127.57、121.54、117.17、59.78、57.35、53.99、30.68、23.06、19.05、16.29。
D. 1-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-3-(2-プロピル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の3-ブロモ-1-(1-メチルエチル)マレイミド(1.09g、5mmol)および3-フルオロ-4-メチルフェニルボロン酸(962mg、6.25mmol)のジオキサン(15mL)溶液を、窒素流を用いて窒素下で10分間脱気し、フッ化セシウム(1.8g、11.8mmol)およびCl2Pd(dppf).CH2Cl2(0.25g、0.3mmol)で処理し、次に室温で1時間、および40℃で1時間攪拌した。次に混合液を冷却し、塩化メチレン(50mL)で希釈した。混合液をCelite(登録商標)を通して濾過し(濾過ケーキは塩化メチレンで濯いだ)、茶色の濾過液を真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムを通して濾過し(塩化メチレンにて溶出)黄色の固体を得て、これを冷石油エーテルから粉砕し、淡黄色の固体としてアリールアミド中間体を得た(1.11g、90%)。MS(M+1)のピークは存在しなかった。1H NMR(CDCl3)δ7.60(m、2H)、7.24(m、1H)、6.62(s、1H)、4.39(m、1H)、2.32(br s、3H)、1.43(d、6H、J=7Hz).
攪拌中の水素化ナトリウムの油分散液(60%、140mg、3.5mmol)の無水テトラヒドロフラン(30mL)懸濁液を、窒素下でトリメチル−スルホキソニウムクロリド(0.55g、4.25mmol)で処理し、次に2.5時間還流して冷却した(50℃)。上記アリールマレイミド(866mg、3.5mmol)を一回で加え、混合液を50℃で3時間攪拌し、氷浴上で冷却し、飽和塩化アンモニウム(10mL)で急冷した。生成物混合液をエーテル(2X50mL)で抽出し、一つにまとめた抽出物を水(30mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)、真空で濃縮した。残留油を1:1の塩化メチレン/ヘプタンに溶解し、シリカゲルカラムにかけて、1:1、2:1、次に3:1の塩化メチレン/ヘプタンで溶出して二環式ジイミド中間体(633mg、69%)を白色の固体として得た。MS(M+1)262.1。1H NMR(CDCl3)δ7.17(m、1H)、7.09(m、1H)、7.04(m、1H)、4.24(m、1H)、2.64(m、1H)、2.26(br s、3H)、1.70-1.80(m、2H)、1.34(m、6H)。
攪拌中の氷冷した1.0Nのボラン/THF(17mL、17mmol)を、窒素下で上記二環式ジイミド中間体(619mg、2.37mmol)の無水THF(11mL)溶液を滴下して処理した。溶液を室温で15分間攪拌し、4時間還流、氷浴上で冷却し、6NのHCl(10mL、盛んに気体を発生)を滴下して注意深く処理した。溶液を白色の固体に凝縮し、これを5N水酸化ナトリウム(25mL)およびエーテル(50mL)の間で分配した。有機層を分離し、水性物をエーテル(50mL)で抽出した。一つにまとめた有機溶液を、水(2X30mL )で洗浄し、乾燥(MgSO4)、真空で濃縮した。残留物をメタノール(23mL)に溶解、4NのHCl/ジオキサン(7mL)で処理してから室温で60時間(14時間のみ必要)、および55℃で4時間攪拌した。溶液を真空で濃縮し、残留物をエーテルから破砕して白色の固体として1-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-3-(2-プロピル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、塩酸塩(538mg、84%)を得た。MS(M+1)234.2。 1H NMR(CDCl3)δ7.11(m、1H)、6.82(m、2H)、4.02(m、1H)、3.83(m、1H)、3.32(m、2H)、3.23(m、1H)、2.35(m、1H)、2.21(s、3H)、1.94(s、1H)、1.51(d、6H、J=7Hz)、1.10(m、1H)。13C NMR(CDCl3)δ132.13、124.39、124.22、122.68、114.06、113.84、59.68、57.22、53.98、30.88、23.16、19.02、16.58、14.41。
E. 1-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-3-(2-プロピル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の3-ブロモ-1-(1-メチルエチル)マレイミド(1.09g、5mmol)および4-フルオロ-3-メチルフェニルボロン酸(962mg、6.25mmol)のジオキサン(15mL)溶液を、窒素流を用いて窒素下で10分間脱気し、フッ化セシウム(1.8g、11.8mmol)およびCl2Pd(dppf).CH2Cl2(0.25g、0.3mmol)で処理し、次に室温で1時間、および40℃で1時間攪拌した。次に混合液を冷却し、塩化メチレン(50mL)で希釈した。混合液をCelite(登録商標)を通して濾過し(濾過ケーキは塩化メチレンで濯いだ)、茶色の濾過液を真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムを通して濾過し(塩化メチレンにて溶出)黄色の固体を得て、これを冷石油エーテルから粉砕し、淡黄色の固体としてアリールアミド中間体を得た(1.14g、92%)。MS(M+1)のピークは存在しなかった。1H NMR(CDCl3)δ7.77(m、1H)、7.72(m、1H)、7.06(m、1H)、6.58(s、1H)、4.38(m、1H)、2.32(br s、3H)、1.43(d、6H、J=7Hz).
攪拌中の水素化ナトリウムの油分散液(60%、140mg、3.5mmol)の無水テトラヒドロフラン(30mL)懸濁液を、窒素下でトリメチル−スルホキソニウムクロリド(0.55g、4.25mmol)で処理し、次に2.5時間還流して冷却した(50℃)。上記アリールマレイミド(866mg、3.5mmol)を一回で加え、混合液を50℃で3時間攪拌し、氷浴上で冷却し、飽和塩化アンモニウム(10mL)で急冷した。生成物混合液をエーテル(2X50mL)で抽出し、一つにまとめた抽出物を水(30mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)、真空で濃縮した。残留油を1:1の塩化メチレン/ヘプタンに溶解し、シリカゲルカラムにかけて、1:1、2:1、次に3:1の塩化メチレン/ヘプタンで溶出して二環式ジイミド中間体(510mg、56%)を無色の油として得た。MS(M+1)のピークは存在しなかった。1H NMR(CDCl3)δ7.23(m、1H)、7.16(m、1H)、6.99(m、1H)、4.23(m、1H)、2.63(m、1H)、2.27(br s、3H)、1.72(m、2H)、1.34(m、6H)。
攪拌中の氷冷した1.0Nのボラン/THF(7.5mL、7.5mmol)を、N2下で上記二環式ジイミド中間体(268mg、1.026mmol)の無水THF(5mL)溶液を滴下して処理した。溶液を室温で15分間攪拌し、4時間還流、氷浴上で冷却し、6NのHCl(10mL、盛んに気体を発生)を滴下して注意深く処理した。溶液を白色の固体に凝縮し、これを5N水酸化ナトリウム(15mL)およびエーテル(30mL)の間で分配した。有機層を分離し、水性物をエーテル(30mL)で抽出した。一つにまとめた有機溶液を、水(2X15mL )で洗浄し、乾燥(MgSO4)、真空で濃縮した。残留物をメタノール(12mL)に溶解、4NのHCl/ジオキサン(4mL)で処理してから室温で14時間、および55℃で4時間攪拌した。溶液を真空で濃縮し、残留物をエーテルから破砕して白色の固体として1-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-3-(2-プロピル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、塩酸塩(230mg、83%)を得た。MS(M+1)234.2。1H NMR(CDCl3)δ6.96(m、3H)、4.03(m、1H)、3.86(m、1H)、3.29(m、2H)、3.17(m、1H)、2.34(m、1H)、2.24(s、3H)、1.93(m、1H)、1.52(d、6H、J=7Hz)、1.09(m、1H)。13C NMR(CDCl3)δ161.52、159.56、133.69、130.66、126.39、125.50、115.48、59.48、57.57、53.98、30.70、22.57、18.87、15.83、14.58.
F. 1-(2,4-ジフルオロフェニル)-3-(2-プロピル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の3-ブロモ-1-(1-メチルエチル)マレイミド(1.09g、5mmol)および2,4-ジフルオロフェニルボロン酸(987mg、6.25mmol)のジオキサン(15mL)溶液を、窒素流を用いて窒素下で10分間脱気し、フッ化セシウム(1.8g、11.8mmol)およびCl2Pd(dppf).CH2Cl2(0.25g、0.3mmol)で処理し、次に室温で1時間、および60℃で1時間攪拌した。次に混合液を冷却し、塩化メチレン(50mL)で希釈した。混合液をCelite(登録商標)を通して濾過し(濾過ケーキは塩化メチレンで濯いだ)、茶色の濾過液を真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムを通して濾過し(塩化メチレンにて溶出)淡黄色の固体を得て、これを冷石油エーテルから粉砕し、極淡黄色の固体としてアリールアミド中間体を得た(941、75%)。MS(M+1)のピークは存在しなかった。1H NMR(CDCl3)δ8.33(m、1H)、6.88-7.02(m、2H)、6.85(m、1H)、4.40(m、1H)、1.43(d、6H、J=7Hz)。
攪拌中の水素化ナトリウムの油分散液(60%、140mg、3.5mmol)の無水テトラヒドロフラン(30mL)懸濁液を、窒素下でトリメチル−スルホキソニウムクロリド(0.55g、4.25mmol)で処理し、次に2.5時間還流して冷却した(50℃)。上記アリールマレイミド(879mg、3.5mmol)を一回で加え、混合液を50℃で3時間攪拌し、氷浴上で冷却し、飽和塩化アンモニウム(10mL)で急冷した。生成物混合液をエーテル(2X50mL)で抽出し、一つにまとめた抽出物を水(30mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)、真空で濃縮した。残留物を1:1の塩化メチレン/ヘプタンに溶解し、シリカゲルカラムにかけて、1:1、3:2、次に2:1の塩化メチレン/ヘプタンで溶出して二環式ジイミド中間体(292mg、32%)を淡黄色の固体として得た。MS(M+1)266.1。1H NMR(CDCl3)δ7.31(m、1H)、6.82-6.92(m、2H)、4.24(m、1H)、2.57(m、1H)、1.84(m、1H)、1.74(m、1H)、1.35(m、6H)。
攪拌中の氷冷した1.0Nのボラン/THF(8mL、8mmol)を、窒素下で上記二環式ジイミド中間体(290mg、1.093mmol)の無水THF(5mL)溶液を滴下して処理した。溶液を室温で15分間攪拌し、4時間還流、氷浴上で冷却し、6NのHCl(5mL、盛んに気体を発生)を滴下して注意深く処理した。溶液を白色の固体に凝縮し、これを5N水酸化ナトリウム(15mL)およびエーテル(30mL)の間で分配した。有機層を分離し、水性物をエーテル(30mL)で抽出した。一つにまとめた有機溶液を、水(20mL )で洗浄し、乾燥(MgSO4)、真空で濃縮した。残留物をメタノール(15mL)に溶解、4NのHCl/ジオキサン(5mL)で処理してから室温で60時間(14時間のみ必要)、および55℃で4時間攪拌した。溶液を真空で濃縮し、残留物をエーテルから破砕して白色の固体として1-(2,4-ジフルオロフェニル)-3-(2-プロピル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、塩酸塩(280mg、94%)を得た。MS(M+1)238.2。1H NMR(CDCl3)δ7.21(m、1H)、6.82(m、2H)、3.88(m、2H)、3.39(m、1H)、3.31(m、1H)、3.18(m、1H)、2.32(m、1H)、1.86(m、1H)、1.49(m、6H)、1.14(m、1H)。13C NMR(CDCl3)δ164.19、161.70、132.36、121.03、112.13、104.48、59.33、56.71、53.61、26.77、22.61、18.82、13.69。
G. 1-(2,4-ジクロロフェニル)-3-(2-プロピル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の3-ブロモ-1-(1-メチルエチル)マレイミド(1.09g、5mmol)および2,4-ジクロロフェニルボロン酸(1.19g、6.25mmol)のジオキサン(15mL)溶液を、窒素流を用いて窒素下で10分間脱気し、フッ化セシウム(1.8g、11.8mmol)およびCl2Pd(dppf).CH2Cl2(0.25g、0.3mmol)で処理し、次に室温で1時間、および60℃で1時間攪拌した。次に混合液を冷却し、塩化メチレン(50mL)で希釈した。混合液をCelite(登録商標)を通して濾過し(濾過ケーキは塩化メチレンで濯いだ)、茶色の濾過液を真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムを通して濾過し(塩化メチレンにて溶出)淡黄色の油を得て、これを冷石油エーテルから粉砕し、白色の固体としてアリールアミド中間体を得た(1.038g、73%)。MS(M+1)のピークは存在しなかった。1H NMR(CDCl3)δ7.68(m、1H)、7.52(m、1H)、7.34(m、1H)、6.94(s、1H)、4.40(m、1H)、1.44(d、6H、J=7Hz)。
攪拌中の水素化ナトリウムの油分散液(60%、140mg、3.5mmol)の無水テトラヒドロフラン(30mL)懸濁液を、窒素下でトリメチル−スルホキソニウムクロリド(0.55g、4.25mmol)で処理し、次に2.5時間還流して冷却した(50℃)。上記アリールマレイミド(995mg、3.5mmol)を一回で加え、混合液を50℃で3時間攪拌し、氷浴上で冷却し、飽和塩化アンモニウム(10mL)で急冷した。生成物混合液をエーテル(2X50mL)で抽出し、一つにまとめた抽出物を水(30mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)、真空で濃縮した。残留油を1:1の塩化メチレン/ヘプタンに溶解し、シリカゲルカラムにかけて、1:1、次に2:1の塩化メチレン/ヘプタンで溶出して二環式ジイミド中間体(523mg、50%)を淡黄色の固体として得た。MS(M+1)ピークは存在しなかった。1H NMR(CDCl3)δ7.44(m、1H)、7.28(m、2H)、4.25(m、1H)、2.51(m、1H)、1.90(m、1H)1.81(m、1H)、1.35(d、6H、J=7Hz)。
攪拌中の氷冷した1.0Nのボラン/THF(12mL、12mmol)を、窒素下で上記二環式ジイミド中間体(498mg、1.67mmol)の無水THF(8mL)溶液を滴下して処理した。溶液を室温で15分間攪拌し、4時間還流、氷浴上で冷却し、6NのHCl(7mL、盛んに気体を発生)を滴下して注意深く処理した。溶液を白色の固体に凝縮し、これを5N水酸化ナトリウム(20mL)およびエーテル(40mL)の間で分配した。有機層を分離し、水性物をエーテル(40mL)で抽出した。一つにまとめた有機溶液を、水(2X25mL )で洗浄し、乾燥(MgSO4)、真空で濃縮した。残留物をメタノール(15mL)に溶解、4NのHCl/ジオキサン(5mL)で処理してから室温で60時間(14時間のみ必要)、および55℃で4時間攪拌した。溶液を真空で濃縮し、残留物をエーテルから破砕して白色の固体として1-(2,4-ジクロロフェニル)-3-(2-プロピル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、塩酸塩(347mg、68%)を得た。MS(M+1)270.1。1H NMR(CDCl3)δ7.39(d、1H、J=2Hz)、7.29(d、1H、J=8Hz)、7.23(dd、1H、J=8Hz、2Hz)、3.83(m、2H)、3.48(m、1H)、3.30(m、2H)、2.39(m、1H)、1.88(m、1H)、1.50(m、6H)、1.16(m、1H)。13C NMR(CDCl3)δ136.06、135.20、133.78、133.76、129.92、128.12、59.36、56.03、53.73、30.46、23.51、18.94、14.25。
H. 1-(2-ナフチル)-3-(2-プロピル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の3-ブロモ-1-(1-メチルエチル)マレイミド(1.09g、5mmol)およびナフタレン-2-ボロン酸(1.08g、6.25mmol)のジオキサン(15mL)溶液/懸濁液を、窒素流を用いて窒素下で10分間脱気し、フッ化セシウム(1.8g、11.8mmol)およびCl2Pd(dppf).CH2Cl2(0.25g、0.3mmol)で処理し、次に室温で1時間、および40℃で2時間攪拌した。次に混合液を冷却し、塩化メチレン(50mL)で希釈した。混合液をCelite(登録商標)を通して濾過し(濾過ケーキは塩化メチレンで濯いだ)、茶色の濾過液を真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムを通して濾過して(塩化メチレンにて溶出)固体を得、これを冷石油エーテルから粉砕し、明黄色の固体としてアリールアミド中間体を得た(1.045g、79%)。MS(M+1)のピークは存在しなかった。1H NMR(CDCl3)δ8.67(br s、1H)、7.75-7.95(m、4H)、7.54(m、2H)、6.76(s、1H)、4.44(m、1H)、1.47(d、6H、J=7Hz)。
攪拌中の水素化ナトリウムの油分散液(60%、120mg、3.0mmol)の無水テトラヒドロフラン(25mL)懸濁液を、窒素下でトリメチル−スルホキソニウムクロリド(0.52g、4.0mmol)で処理し、次に2.5時間還流して冷却した(50℃)。上記アリールマレイミド(796mg、3.0mmol)を一回で加え、混合液を50℃で2時間攪拌し、氷浴上で冷却し、飽和塩化アンモニウム(10mL)で急冷した。生成物混合液をエーテル(2X40mL)で抽出し、一つにまとめた抽出物を水(30mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)、真空で濃縮した。残留物を、少量の塩化メチレンを含む石油エーテルに溶解し、シリカゲルカラムにかけて、15%酢酸エチル/石油エーテルで溶出して二環式ジイミド中間体(577mg、69%)をオレンジ色の固体として得た。MS(M+1)280.2. 1H NMR(CDCl3)δ7.80-7.90(m、4H)、7.50(m、3H)、4.28(m、1H)、2.77(m、1H)、1.90(m、1H)、1.81(m、1H)、1.38(m、6H)。
攪拌中の氷冷した1.0Nのボラン/THF(16mL、16mmol)を、窒素下で上記二環式ジイミド中間体(560mg、2.00mmol)の無水THF(10mL)溶液を滴下して処理した。溶液を室温で15分間攪拌し、8時間還流、氷浴上で冷却し、6NのHCl(7mL、盛んに気体を発生)を滴下して注意深く処理した。溶液を白色の固体に凝縮し、これを5N水酸化ナトリウム(25mL)およびエーテル(50mL)の間で分配した。有機層を分離し、水性物をエーテル(2X25mL)で抽出した。一つにまとめた有機溶液を、水(25mL )で洗浄し、乾燥(MgSO4)、真空で濃縮した。残留物をメタノール(20mL)に溶解、4NのHCl/ジオキサン(7mL)で処理してから室温で14時間、および55℃で4時間攪拌した。溶液を真空で濃縮し、残留物をエーテルから破砕して白色の固体として1-(2-ナフチル)-3-(2-プロピル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、塩酸塩(337mg、67%)を得た。MS(M+1)252.2。1H NMR(CDCl3)δ7.81(m、3H)、7.63(br s、1H)、7.50(m、2H)、7.24(m、1H)、4.18(m、1H)、3.94(m、1H)、3.35(m、3H)、2.49(m、1H)、2.11(m、1H)、1.57(d、6H、J=6Hz)、1.27(m、1H)。13C NMR(CDCl3)δ135.66、133.21、132.41、128.77、127.65、127.54、126.67、126.20、126.07、124.75、59.49、57.23、54.01、31.29、22.93、18.90、16.31。
実施例XI
反応スキーム17を用いた1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの調製
A. 3-ブロモ-1(3,4-ジメトキシベンジル)マレイミドの合成
無水ブロモマレイン酸(Aldrich、20.0g、0.113モル)の無水テトラヒドロフラン(100mL)溶液を、窒素下で、3,4-ジメトキシベンジルアミン(20.0g、0.1196モル)の無水THF(40mL)溶液を30分間かけて滴下して処理し、次に攪拌した溶液を3時間乾留し、20時間室温で維持した。混合液を真空で濃縮し、無水酢酸(135mL)に懸濁し、無水酢酸ナトリウム(6.15g、75mmol)で処理して、窒素下で攪拌しながら4時間50℃に加熱した(数分後に固体は溶解した)。混合液は真空で濃縮し、塩化メチレン(300mL)に溶解した。溶液は、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(150mL)で、次に水(150mL)で洗浄し、乾燥(Na2SO4)、真空で濃縮して茶色の残留物を得た。これを塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラム(容積〜400mL)を通し、塩化メチレンで溶出して褐色の固体を得て、これを酢酸エチル/ヘプタン(2 crops)から再結晶化して淡い褐色の固体として3-ブロモ-1(3,4-ジメトキシベンジル)マレイミド(24.75g、67%)を得た。MS(M+1)ピークは存在しなかった。1H NMR(CDCl3)δ6.89-6.94(m、2H)、6.84(s、1H)、6.78(d、1H、J=8Hz)、4.63(s、2H)、3.86(s、3H)、3.84(s、3H)。
B. 1-(3,4-ジフルオロフェニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の3-ブロモ-1-(3,4-ジメトキシベンジル)マレイミド(1.14g、3.5mmol)および3,4-ジフルオロフェニルボロン酸(0.71g、4.5mmol)の無水ジオキサン(10mL)溶液を、窒素流を用いて窒素下で10分間脱気し、次にフッ化セシウム(1.3g、8.5mmol)およびCl2Pd(dppf).CH2Cl2(Aldrich、0.17g、0.21mmol)で処理し、室温で1時間、次に40℃で2時間攪拌した。混合液を冷却し、塩化メチレン(50mL)で希釈し、数分間攪拌して、Celite(登録商標)に通して濾過し(塩化メチレンで濯いだ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物は塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけて、生成物を3%酢酸エチル/塩化メチレンで溶出して黄色の固体を得て、これを冷石油エーテルから粉砕し、極淡黄色の固体として中間体のアリールアミド(954mg、76%)。MS(M+1)のピークは存在しなかった。1H NMR(CDCl3)δ7.84(m、1H)、7.68(m、1H)、7.24(m、1H)、6.93-6.99(m、2H)、6.80(m、1H)、6.70(s、1H)、4.66(m、2H)、3.87(s、3H)、3.84(s、3H)。
冷却し(-20℃)、攪拌中のトリメチルスルホキソニウムクロリド(431mg、3.35mmol)の無水テトラヒドロフラン(10mL)溶液を、窒素下でn-ブチルリチウム/ヘキサン(2.4N、1.2mL、2.85mmol)を滴下して処理して、30分間かけて徐々に50℃まで温めた。その間に、中間体のアリールマレイミド(900mg、2.5mmol)の無水THF(10mL)溶液を50℃まで加熱し、次にすばやく、一回で上記加熱懸濁液に加えた。次に混合液を50℃で2時間攪拌し、氷浴で冷却した。飽和塩化アンモニア水溶液(2mL)を加えて急冷し、混合液を塩化メチル(75mL)で希釈し、乾燥(MgSO4)、真空で濃縮した。残留物をCelite(登録商標)を通して濾過し(塩化メチレンで濯ぎ)、真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけ、生成物を1%、2%、次に3%の酢酸エチル/塩化メチレンで溶出して、淡黄色の固体として中間体の二環式ジイミド(602mg、65%)を得た。MS(M+1)374.2. 1H NMR(CDCl3)δ7.28(m、1H)、7.15(m、1H)、7.08(m、1H)、6.87-6.92(m、2H)、6.78(m、1H)、4.50(m、2H)、3.85(s、2H)、3.84(s、2H)、2.72(m、1H)、1.72(m、2H)。
冷却し(5℃)、攪拌中の1Nの水素化アルミニウムリチウム/THF(10.6mL、10.6mmol)溶液を、窒素下で上記の中間体二環式ジイミド(597mg、1.6mmol)の無水THF(7mL)溶液でゆっくり処理し、室温で1時間攪拌、6時間還流、冷却した(5℃)。水(0.4mL)、15%水酸化ナトリウム(0.4mL)、および水(1.2mL)を注意深く滴下して加え、続けてTHFを追加して攪拌し易くした。懸濁液を15分間攪拌し、Celite(登録商標)を通して濾過し(濾過ケーキはTHFで濯いだ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけて3:1塩化メチレン/酢酸エチルで溶出し、無色の粘性油として中間体のジメトキシベンジル二環式アミン(345mg、63%)を得た。MS(M+1)346.2。1H NMR(CDCl3)δ7.03(m、1H)、6.86-6.95(m、2H)、6.78-6.85(m、3H)、3.88(s、3H)、3.86(s、3H)、3.60(m、2H)、3.22(m、1H)、3.05(m、1H)、2.53(m、2H)、1.64(m、1H)、1.52(m、1H)、0.75(m、1H)。
スターラーバーを備えた加圧チューブ内の中間体ジメトキシベンジル二環式アミン(345mg、1.00mmol)および無水炭酸カリウム(311mg、2.25mmol)の無水塩化メチレン(8mL)混合液を、1-クロロエチルクロロホルマート(322mg、2.25mmol)で処理し、閉じて、45℃で4時間攪拌した。チューブを冷却して開け、内容物を濾過し(塩化メチレンで濯ぎ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物をメタノール(10mL)に溶解し、1時間還流、冷却後にDOWEX(登録商標)550A-OH樹脂(3.0g、メタノールで予備濯ぎした)で処理して数分間攪拌、濾過して、濾過物を真空で濃縮した。残留物をエーテルに回収して、Celite(登録商標)を通して濾過し、濾過物を2NのHCl/エーテル(0.75mL、1.5mmol)で処理した。懸濁液を攪拌し、濾過して固体の塩を集め、エーテルで濯ぎ、真空で乾燥して、白色の固体として1-(3,4-ジフルオロフェニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、塩酸塩(118mg、51%)を得た。MS(M+1)196.0。1H NMR(CDCl3)δ10.31(br s、1H)、9.83(br s、1H)、7.11(m、1H)、7.00(m、1H)、6.93(m、1H)、3.75(m、1H)、3.50-3.70(m、3H)、1.94(m、1H)、1.60(m、1H)、1.20(m、1H)。13C NMR(CDCl3)δ151.83、149.30、135.20、123.66、118.07、116.84、50.91、47.73、31.02、23.61、15.74。
C. 1-(4-フルオロ-3-トリフルオロメチルフェニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の3-ブロモ-1-(3,4-ジメトキシベンジル)マレイミド(1.63g、5.0mmol)および4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸(1.35g、6.5mmol)の無水ジオキサン(15mL)溶液を、窒素流を用いて窒素下で10分間脱気し、次にフッ化セシウム(2.0g、13.2mmol)およびCl2Pd(dppf).CH2Cl2(Aldrich、0.25g、0.30mmol)で処理し、室温で1時間、次に40℃で2時間攪拌した。混合液を冷却し、塩化メチレン(70mL)で希釈し、数分間攪拌して、Celite(登録商標)に通して濾過し(塩化メチレンで濯いだ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物は塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけて、生成物を塩化メチレンで溶出して生成物を得て、これを石油エーテルから粉砕して黄色の固体として中間体のアリールマレイミド(1.05g、51%)を得た。MS(M+1)のピークは存在しなかった。1H NMR(CDCl3)δ7.69(m、1H)、7.36(m、1H)、7.04(m、1H)、6.92-6.99(m、3H)、6.79(m、1H)、4.68(s、2H)、3.87(s、3H)、3.85(s、3H)。
冷却し(-20℃)、攪拌中のトリメチルスルホキソニウムクロリド(434mg、3.375mmol)の無水テトラヒドロフラン(10mL)溶液を、窒素下でn-ブチルリチウム/ヘキサン(2.4N、1.17mL、2.80mmol)を滴下して処理し、30分間かけて徐々に50℃まで温めた。その間に中間体のアリールマレイミド(1.023g、2.5mmol)の無水THF(10mL)溶液を50℃まで加熱し、次にすばやく、一回で上記加熱懸濁液に加えた。次に混合液を50℃で2時間攪拌し、氷浴で冷却した。飽和塩化アンモニア水溶液(3mL)を加えて急冷し、混合液を塩化メチル(75mL)で希釈し、乾燥(MgSO4)、Celite(登録商標)を通して濾過し(塩化メチレンで濯ぎ)、真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけ、生成物を2%酢酸エチル/塩化メチレンで溶出して、淡黄色の泡体として中間体の二環式ジイミド(602mg、65%)を得た。MS(M+1)423.9。1H NMR(CDCl3)δ7.64(m、1H)、7.56(m、1H)、7.28(m、1H)、6.88(m、2H)、6.79(m、1H)、4.53(m、2H)、3.85(br s、6H)、2.71(m、1H)、1.91(m、1H)、1.76(m、1H)。
氷冷した、INのボラン/THF(7.5mL)の溶液を、窒素下で、上記二環式ジイミド中間体(390mg、0.92mmol)の無水THF(4mL)溶液を滴下して処理し、次に室温で45分間攪拌、4時間還流してから氷浴で冷却した。6NのHCl(5mL)を注意深く滴下して加え、混合液を真空で鶯宿し、白色の固体残留物を5NのNaOH(15mL)およびエーテル(50mL)に分配した。有機層を分離して、水性物をエーテル(2X30mL)で抽出した。ひとつにまとめた有機溶液を乾燥(MgSO4)、真空で濃縮し、メタノール(15mL)に溶解して、4NのHCl/ジオキサン(5mL)で処理し、次に室温で18時間および60℃で4時間攪拌した。溶液を真空で濃縮し、残留物をメタノール(25mL)に溶解、DOWEX(登録商標)550A-OH樹脂(3g)で処理し、15分間攪拌、濾過し、炉株筒を真空で濃縮して無色ガラス体として中間体のジメトキシベンジル二環式アミン(272mg、75%)を得た。MS(M+1)MS(M+1)396.2。1H NMR(CDCl3)δ7.43(m、2H)、7.12(m、1H)、6.86(m、1H)、6.78-6.82(m、2H)、3.88(s、3H)、3.86(s、3H)、3.59(m、2H)、3.19(m、1H)、3.08(m、1H)、2.62(m、1H)、2.43(m、1H)、1.74(m、1H)、1.50(m、1H)、0.77(m、1H)。
スターラーバーを備えた加圧チューブ内の中間体のジメトキシベンジル二環式アミン(276mg、0.698mmol)および無水炭酸カリウム(207mg、1.5mmol)の無水塩化メチレン(5.5mL)混合液を、1-クロロエチルクロロホルマート(0.21mL、1.93mmol)で処理し、閉じて、40℃で4時間攪拌した。チューブを冷却して開け、内容物を濾過し(塩化メチレンで濯ぎ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物をメタノール(10mL)に溶解し、1時間還流して冷却し、DOWEX(登録商標)550A-OH樹脂(1.0g、メタノールで予備濯ぎした)で処理して数分間攪拌、濾過して、濾過物を真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルカラムにかけ、5%エタノール/塩化メチレン、次に10%(9:1エタノール/アンモニア)/塩化メチレンで溶出して油を得て、これをエーテル(3mL)に溶解し、2NのHCl/エーテル(0.5mL、1.0mmol)で処理し、数分間攪拌、濾過してエーテルで濯ぎ、集めて真空で乾燥させ、白色の固体として1-(4-フルオロ-3-トリフルオロメチルフェニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、塩酸塩(91mg、46%)を得た。MS(M+1)246.0。1H NMR(CDCl3)δ10.35(br s、1H)、9.87(br s、1H)、7.55(m、1H)、7.46(m、1H)、7.21(m、1H)、3.60-3.80(m、3H)、3.51(m、1H)、2.03(m、1H)、1.68(m、1H)、1.22(m、1H)。13C NMR(CDCl3)δ134.80、126.95、126.56、124.44、123.64、120.93、50.19、47.27、26.85、22.28、13.56。
D. 1-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の3-ブロモ-1-(3,4-ジメトキシベンジル)マレイミド(1.14g、3.5mmol)および3-フルオロ-4-メトキシフェニルボロン酸(765mg、4.5mmol)の無水ジオキサン(10mL)溶液を、窒素流を用いて窒素下で10分間脱気し、次にフッ化セシウム(1.3g、8.5mmol)およびCl2Pd(dppf).CH2Cl2(Aldrich、0.17g、0.21mmol)で処理し、室温で1時間、次に40℃で2時間攪拌した。混合液を冷却し、塩化メチレン(50mL)で希釈し、数分間攪拌して、Celite(登録商標)に通して濾過し(塩化メチレンで濯いだ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物は塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけて、生成物を3%酢酸エチル/塩化メチレンで溶出して生成物を得て、これを石油エーテルから粉砕して黄色の固体として中間体のアリールマレイミド(1.123g、86%)を得た。MS(M+1)372.1。1H NMR(CDCl3)δ7.76(m、1H)、7.71(m、1H)、7.01(m、1H)、6.93-6.99(m、2H)、6.80(m、1H)、6.60(s、1H)、4.65(s、2H)、3.93(s、3H)、3.87(s、3H)、3.84(s、3H)。
冷却した(-20℃)、攪拌中のトリメチルスルホキソニウムクロリド(515mg、4.00mmol)の無水テトラヒドロフラン(12mL)溶液を、窒素下でn-ブチルリチウム/ヘキサン(2.4N、1.42mL、3.4mmol)を滴下して処理し、30分間かけて徐々に50℃まで温めた。その間に中間体のアリールマレイミド(1.114g、3.0mmol)の無水THF(13mL)溶液を50℃まで加熱し、次にすばやく、一回で上記加熱懸濁液に加えた。次に混合液を50℃で1.5時間攪拌し、氷浴で冷却した。飽和塩化アンモニア水溶液(2mL)を加えて急冷し、混合液を塩化メチル(75mL)で希釈し、乾燥(MgSO4)、Celite(登録商標)を通して濾過し(塩化メチレンで濯ぎ)、真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけ、生成物を2%、次に3%の酢酸エチル/塩化メチレンで溶出して、淡いベージュ色の固体として中間体の二環式ジイミド(622mg、54%)を得た。MS(M+1)386.2。1H NMR(CDCl3)δ7.14(m、1H)、7.07(m、1H)、6.94(m、1H)、6.87-6.92(m、2H)、6.78(m、1H)、4.50(m、2H)、3.87(s、3H)、3.85(s、3H)、3.84(s、3H)、2.67(m、1H)、1.74(m、1H)、1.67(m、1H)。
冷却した(5℃)、攪拌中の1Nの水素化アルミニウムリチウム/THF(10.6mL、10.6mmol)溶液を、窒素下で上記の中間体二環式ジイミド(617mg、1.6mmol)の無水THF(7mL)溶液でゆっくり処理し、室温で1時間攪拌、6時間還流、冷却した(5℃)。水(0.4mL)、15%水酸化ナトリウム(0.4mL)、および水(1.2mL)を注意深く滴下して加え、続けてTHFを追加して攪拌し易くした。懸濁液を20分間攪拌し、Celite(登録商標)を通して濾過し(濾過ケーキはTHFで濯いだ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけて3:1塩化メチレン/酢酸エチルで溶出し、無色の粘性油として中間体のジメトキシベンジル二環式アミン(362mg、63%)を得た。MS(M+1)358.3。1H NMR(CDCl3)δ6.78-6.88(m、6H)、3.88(s、3H)、3.86(s、3H)、3.84(s、3H)、3.59(m、2H)、3.20(m、1H)、3.04(m、1H)、2.53(m、2H)、1.61(m、1H)、1.46(m、1H)、0.73(m、1H)。
スターラーバーを備えた加圧チューブ内の中間体のジメトキシベンジル二環式アミン(358mg、1.00mmol)および無水炭酸カリウム(311mg、2.25mmol)の無水塩化メチレン(8mL)混合液を、1-クロロエチルクロロホルマート(322mg、2.25mmol)で処理し、閉じて、45℃で4時間攪拌した。チューブを冷却して開け、内容物を濾過し(塩化メチレンで濯ぎ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物をメタノール(10mL)に溶解し、1時間還流して冷却し、DOWEX(登録商標)550A-OH樹脂(3.0g、メタノールで予備濯ぎした)で処理して数分間攪拌、濾過して、濾過物を真空で濃縮した。残留物をエーテル中に回収して、Celite(登録商標)を通して濾過し、濾過物を2N HCl/エーテル(0.75ml、1.5mmol)で処理した。懸濁液をしばらく攪拌し、固体塩を濾過して集め、エーテルで濯ぎ、真空で乾燥させ、白色の固体として1-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、塩酸塩(125mg、51%)を得た。MS(M+1)208.0。1H NMR(CDCl3)δ10.27(br s、1H)、9.76(br s、1H)、6.88-6.95(m、3H)、3.86(s、3H)、3.72(m、1H)、3.40-3.65(m、3H)、1.89(m、1H)、1.54(m、1H)、1.18(m、1H)。13C NMR(CDCl3)δ153.72、147.27、131.04、123.51、115.58、113.92、56.56、51.08、47.80、30.95、23.32、15.39。
E. 1-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の3-ブロモ-1-(3,4-ジメトキシベンジル)マレイミド(1.31g、4.0mmol)および3-フルオロ-4-メトキシフェニルボロン酸(770mg、5.0mmol)の無水ジオキサン(12mL)溶液を、窒素流を用いて窒素下で10分間脱気し、次にフッ化セシウム(1.5g、9.9mmol)およびCl2Pd(dppf).CH2Cl2(Aldrich、0.20g、0.245mmol)で処理し、室温で1時間、次に40℃で2時間攪拌した。混合液を冷却し、塩化メチレン(60mL)で希釈し、数分間攪拌して、Celite(登録商標)に通して濾過し(塩化メチレンで濯いだ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物は塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけて、生成物を2%酢酸エチル/塩化メチレンで溶出して黄色の固体として中間体のアリールマレイミド(1.12g、79%)を得た。MS(M+1)356.1。1H NMR(CDCl3)δ7.63(m、1H)、7.59(m、1H)、7.24(m、1H)、6.94-6.99(m、2H)、6.80(m、1H)、6.68(s、1H)、4.65(s、2H)、3.87(s、3H)、3.84(s、3H)、2.31(s、3H)。
冷却した(-20℃)、攪拌中のトリメチルスルホキソニウムクロリド(534mg、4.15mmol)の無水テトラヒドロフラン(15mL)溶液を、窒素下でn-ブチルリチウム/ヘキサン(2.5N、1.4mL、3.45mmol)を滴下して処理し、30分間かけて徐々に50℃まで温めた。その間に中間体のアリールマレイミド(1.10g、3.1mmol)の無水THF(10mL)溶液を50℃まで加熱し、次にすばやく、一回で上記加熱懸濁液に加えた。次に混合液を50℃で2時間攪拌し、氷浴で冷却した。飽和塩化アンモニア水溶液(2mL)を加えて急冷し、混合液を塩化メチル(60mL)で希釈し、乾燥(MgSO4)、Celite(登録商標)を通して濾過し(塩化メチレンで濯ぎ)、真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけ、生成物を2%酢酸エチル/塩化メチレンで溶出して、粘性の淡黄色の固体として中間体の二環式ジイミド(615mg、54%)を得た。MS(M+1)370.2。1H NMR(CDCl3)δ7.16(m、1H)、7.08(m、1H)、7.02(m、1H)、6.87-6.93(m、2H)、6.78(m、1H)、4.50(m、2H)、3.85(s、3H)、3.84(s、3H)、2.69(m、1H)、2.25(br s、3H)、1.76(m、1H)、1.68(m、1H)。
冷却した(5℃)、攪拌中の1Nの水素化アルミニウムリチウム/THF(11.5mL、11.5mmol)溶液を、窒素下で上記の中間体二環式ジイミド(650mg、1.76mmol)の無水THF(10mL)溶液でゆっくり処理し、室温で1時間攪拌、6時間還流、冷却した(5℃)。水(0.45mL)、15%水酸化ナトリウム(0.45mL)、および水(1.35mL)を注意深く滴下して加え、続けてTHFを追加して攪拌し易くした。懸濁液を15分間攪拌し、Celite(登録商標)を通して濾過し(濾過ケーキはTHFで濯いだ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけて3:1塩化メチレン/酢酸エチルで溶出し、無色の粘性油として中間体のジメトキシベンジル二環式アミン(347mg、58%)を得た。MS(M+1)342.2。1H NMR(CDCl3)δ7.05(m、1H)、6.88(m、1H)、6.73-6.83(m、4H)、3.88(s、3H)、3.87(s、3H)、3.59(m、2H)、3.23(m、1H)、3.04(m、3H)、2.54(m、2H)、2.21(br s、3H)、1.65(m、1H)、1.50(m、1H)、0.76(m、1H)。
スターラーバーを備えた加圧チューブ内の中間体のジメトキシベンジル二環式アミン(336mg、0.984mmol)および無水炭酸カリウム(286mg、2.07mmol)の無水塩化メチレン(8mL)混合液を、1-クロロエチルクロロホルマート(0.29mL、2.71mmol)で処理し、閉じて、40℃で4時間攪拌した。チューブを冷却して開け、内容物を濾過し(塩化メチレンで濯ぎ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物をメタノール(12mL)に溶解し、1時間還流して冷却し、DOWEX(登録商標)550A-OH樹脂(2.0g、メタノールで予備濯ぎした)で処理して数分間攪拌、濾過して、濾過物を真空で濃縮した。残留物をエーテル中に回収して、Celite(登録商標)を通して濾過し、濾過物を2N HCl/エーテル(0.50ml、1.0mmol)で処理した。懸濁液を攪拌し、固体塩を濾過して集め、エーテルで濯ぎ、真空で乾燥させ、白色の固体として1-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、塩酸塩(125mg、51%)を得た。MS(M+1)192.1。1H NMR(CDCl3)δ10.29(br s、1H)、9.80(br s、1H)、7.11(m、1H)、6.78-6.88(m、2H)、3.75(m、1H)、3.50-3.65(m、3H)、2.22(s、3H)、1.92(m、1H)、1.57(m、1H)、1.19(m、1H)。13C NMR(CDCl3)δ162.72、137.90、132.05、124.30、122.66、114.08、50.75、47.72、31.06、23.57、15.85、14.38。
F. 1-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の3-ブロモ-1-(3,4-ジメトキシベンジル)マレイミド(1.0g、3.06mmol)および4-(4-フルオロ-3-メチル)フェニルボロン酸(0.52g、3.4mmol)の無水ジオキサン(10mL)溶液を、窒素流を用いて窒素下で10分間脱気し、次にフッ化セシウム(1.3g、8.5mmol)およびCl2Pd(dppf).CH2Cl2(Aldrich、0.17g、0.21mmol)で処理し、室温で1時間、次に40℃で2時間攪拌した。混合液を冷却し、塩化メチレン(50mL)で希釈し、数分間攪拌して、Celite(登録商標)に通して濾過し(塩化メチレンで濯いだ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物は塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけて、生成物を3%酢酸エチル/塩化メチレンで溶出して黄色の固体を得て、これを石油エーテルから粉砕して淡黄色の固体として中間体のアリールマレイミド(940g、79%)を得た。
冷却した(-20℃)、攪拌中のトリメチルスルホキソニウムクロリド(370mg、2.86mmol)の無水テトラヒドロフラン(15mL)溶液を、窒素下でn-ブチルリチウム/ヘキサン(2.4N、1.1mL、2.03mmol)を滴下して処理し、30分間かけて徐々に50℃まで温めた。その間に中間体のアリールマレイミド(0.94g、2.6mmol)の無水THF(10mL)溶液を50℃まで加熱し、次にすばやく、一回で上記加熱懸濁液に加えた。次に混合液を50℃で2時間攪拌し、氷浴で冷却した。飽和塩化アンモニア水溶液(1mL)を加えて急冷し、混合液を塩化メチル(75mL)で希釈し、乾燥(MgSO4)、Celite(登録商標)を通して濾過し(塩化メチレンで濯ぎ)、真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけ、生成物を3%の酢酸エチル/塩化メチレンで溶出して、非常に淡い黄色の粘性油として中間体の二環式ジイミド(400mg、50%)を得た。1H NMR(CDCl3)δ1.63-1.70(m、1H)、1.74(dd、J=8.16、4.63Hz、1H)2.21-2.31(m、J=1.87Hz、3H) 2.67(dd、J=8.22、3.58Hz、1H) 3.85(d、J=2.76Hz、6H) 4.50(dd、2H) 6.82-7.03(m、2H) 7.08-7.24(m、1H)。
冷却した(5℃)、攪拌中の1Nの水素化アルミニウムリチウム/THF(3.6mL、10mmol)溶液を、窒素下で上記の中間体二環式ジイミド(400mg、1.2mmol)の無水THF(7mL)溶液でゆっくり処理し、室温で1時間攪拌、6時間還流、冷却した(5℃)。水(0.4mL)、15%水酸化ナトリウム(0.4mL)、および水(1.2mL)を注意深く滴下して加え、続けてTHFを追加して攪拌し易くした。懸濁液を15分間攪拌し、Celite(登録商標)を通して濾過し(濾過ケーキはTHFで濯いだ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけて3:1塩化メチレン/酢酸エチルで溶出し、無色の粘性油として中間体のジメトキシベンジル二環式アミン(280mg、58%)を得た。
スターラーバーを備えた加圧チューブ内の中間体のジメトキシベンジル二環式アミン(280mg、0.76mmol)および無水炭酸カリウム(215mg、1.55mmol)の無水塩化メチレン(5mL)混合液を、1-クロロエチルクロロホルマート(0.221mL、1.55mmol)で処理し、閉じて、45℃で4時間攪拌した。チューブを冷却して開け、内容物を濾過し(塩化メチレンで濯ぎ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物をメタノール(7mL)に溶解し、1時間還流して冷却し、DOWEX(登録商標)550A-OH樹脂(2.0g、メタノールで予備濯ぎした)で処理して数分間攪拌、濾過して、濾過物を真空で濃縮した。残留物をエーテル中に回収して、Celite(登録商標)を通して濾過し、濾過物を2N HCl/エーテル(0.6ml、1.2mmol)で処理した。懸濁液を数分間攪拌し、固体塩を濾過して集め、エーテルで濯ぎ、真空で乾燥させ、明るいベージュ色の固体として1-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、塩酸塩(125mg、51%)を得た。MS(M+1)192.1。1H NMR(CDCl3)δ1.10(t、J=7.61Hz、1H) 1.88-1.97(m、1H) 2.18-2.21(m、1H) 2.21-2.23(m、J=2.54、2.54Hz、3H) 3.10-3.22(m、3H) 3.23-3.33(m、1H) 3.86(dd、J=11.03、5.37Hz、1H) 4.03(dd、J=10.93、5.47Hz、1H) 6.87-7.03(m、3H)。13C NMR(CDCl3)δ16.05、22.60、30.71、51.47、55.39、58.87、115.61、125.67、126.44、130.74、133.59、159.54、161.98。
G. 1-(ナフタレン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の3-ブロモ-1-(3,4-ジメトキシベンジル)マレイミド(1.0g、3.06mmol)および2-ナフタレンボロン酸(0.59g、3.4mmol)の無水ジオキサン(10mL)溶液を、窒素流を用いて窒素下で10分間脱気し、次にフッ化セシウム(1.3g、8.5mmol)およびCl2Pd(dppf).CH2Cl2(Aldrich、0.17g、0.21mmol)で処理し、室温で1時間、次に40℃で2時間攪拌した。混合液を冷却し、塩化メチレン(50mL)で希釈し、数分間攪拌して、Celite(登録商標)に通して濾過し(塩化メチレンで濯いだ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物は塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけて、生成物を3%酢酸エチル/塩化メチレンで溶出して黄色の固体を得て、これを石油エーテルから粉砕して淡黄色の固体として中間体のアリールマレイミド(690g、83%)を得た。
冷却した(-20℃)、攪拌中のトリメチルスルホキソニウムクロリド(261mg、2.03mmol)の無水テトラヒドロフラン(15mL)溶液を、窒素下でn-ブチルリチウム/ヘキサン(2.4N、1.1mL、2.03mmol)を滴下して処理し、30分間かけて徐々に50℃まで温めた。その間に中間体のアリールマレイミド(0.690g、2.6mmol)の無水THF(10mL)溶液を50℃まで加熱し、次にすばやく、一回で上記加熱懸濁液に加えた。次に混合液を50℃で2時間攪拌し、氷浴で冷却した。飽和塩化アンモニア水溶液(1mL)を加えて急冷し、混合液を塩化メチル(75mL)で希釈し、乾燥(MgSO4)、Celite(登録商標)を通して濾過し(塩化メチレンで濯ぎ)、真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけ、生成物を3%の酢酸エチル/塩化メチレンで溶出して、非常に淡い黄色の粘性油として中間体の二環式ジイミド(400mg、50%)を得た。1H NMR(CDCl3)δ1.78(dd、J=4.59、3.61Hz、1H)1.91(dd、J=8.20、4.69Hz、1H) 2.81(dd、J=8.20、3.71Hz、1H) 3.86(d、J=4.30Hz、6H) 4.54(dd、2H) 7.38-7.55(m、3H) 7.74-7.90(m、4H)。
。
冷却した(5℃)、攪拌中の1Nの水素化アルミニウムリチウム/THF(3.6mL、10mmol)溶液を、窒素下で上記の中間体二環式ジイミド(360mg、1.0mmol)の無水THF(7mL)溶液でゆっくり処理し、室温で1時間攪拌、6時間還流、冷却した(5℃)。水(0.4mL)、15%水酸化ナトリウム(0.4mL)、および水(1.2mL)を注意深く滴下して加え、続けてTHFを追加して攪拌し易くした。懸濁液を15分間攪拌し、Celite(登録商標)を通して濾過し(濾過ケーキはTHFで濯いだ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけて3:1塩化メチレン/酢酸エチルで溶出し、無色の粘性油として中間体のジメトキシベンジル二環式アミン(350mg、55%)を得た。
スターラーバーを備えた加圧チューブ内の中間体のジメトキシベンジル二環式アミン(340mg、0.95mmol)および無水炭酸カリウム(290mg、2.1mmol)の無水塩化メチレン(5mL)混合液を、1-クロロエチルクロロホルマート(0.301mL、2.2mmol)で処理し、閉じて、45℃で4時間攪拌した。チューブを冷却して開け、内容物を濾過し(塩化メチレンで濯ぎ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物をメタノール(7mL)に溶解し、1時間還流して冷却し、DOWEX(登録商標)550A-OH樹脂(2.0g、メタノールで予備濯ぎした)で処理して数分間攪拌、濾過して、濾過物を真空で濃縮した。残留物をエーテル中に回収して、Celite(登録商標)を通して濾過し、濾過物を2N HCl/エーテル(0.6ml、1.2mmol)で処理した。懸濁液を数分間攪拌し、固体塩を濾過して集め、エーテルで濯ぎ、真空で乾燥させ、明るいベージュ色の固体として1-(ナフタレン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、塩酸塩(95mg、53%)を得た。MS(M+1)210.1。1H NMR(DMSO-d6)δ1.14-1.23(m、1H) 1.49(t、J=5.27Hz、1H) 2.13-2.27(m、1H) 3.30-3.43(m、1H)、3.57(d、J=7.81Hz、2H) 3.62-3.81(m、1H) 7.35(dd、J=8.59、1.76Hz、1H) 7.39-7.53(m、2H) 7.71-7.91(m、4H)。13C NMR(DMSO-d6)δ16.44、24.13、31.37、47.45、49.92、125.43、125.74、126.40、127.03、128.10、128.74、132.38、133.55、137.64。
H. 1-(6-メトキシナフタレン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の3-ブロモ-1-(3,4-ジメトキシベンジル)マレイミド(1.31g、4.0mmol)および6-メトキシナフタレン-2-ボロン酸(1.01g、5.0mmol)の無水ジオキサン(12mL)溶液を、窒素流を用いて窒素下で10分間脱気し、次にフッ化セシウム(1.5g、9.9mmol)およびCl2Pd(dppf).CH2Cl2(Aldrich、0.20g、0.245mmol)で処理し、室温で1時間、次に40℃で2時間攪拌した。混合液を冷却し、塩化メチレン(60mL)で希釈し、数分間攪拌して、Celite(登録商標)に通して濾過し(塩化メチレンで濯いだ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物は塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけて、生成物を2%酢酸エチル/塩化メチレンで溶出して黄色の固体として中間体のアリールマレイミド(1.10g、68%)を得た。MS(M+1)404.2。1H NMR(CDCl3)δ8.62(m、1H)、7.82(m、1H)、7.75(m、2H)、7.18(m、1H)、7.12(m、1H)、6.97-7.02(m、2H)、6.81(m、1H)、6.76(s、1H)、4.69(s、2H)、3.94(s、3H)、3.88(s、3H)、3.85(s、3H)。
冷却した(-20℃)、攪拌中のトリメチルスルホキソニウムクロリド(482mg、3.75mmol)の無水テトラヒドロフラン(12mL)溶液を、窒素下でn-ブチルリチウム/ヘキサン(2.5N、1.2mL、3.00mmol)を滴下して処理し、30分間かけて徐々に50℃まで温めた。その間に中間体のアリールマレイミド(1.09g、2.7mmol)の無水THF(12mL)溶液を50℃まで加熱し、次にすばやく、一回で上記加熱懸濁液に加えた。次に混合液を50℃で2時間攪拌し、氷浴で冷却した。飽和塩化アンモニア水溶液(1mL)を加えて急冷し、混合液を塩化メチル(60mL)で希釈し、乾燥(MgSO4)、Celite(登録商標)を通して濾過し(塩化メチレンで濯ぎ)、真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけ、生成物を2%の酢酸エチル/塩化メチレンで溶出して、淡いオレンジ色の個体として中間体の二環式ジイミド(543mg、48%)を得た。MS(M+1)418.2。1H NMR(CDCl3)δ7.78(m、1H)、7.67-7.75(m、2H)、7.42(m、1H)、7.15(m、1H)、7.11(m、1H)、6.90-6.95(m、2H)、6.79(m、1H)、4.54(m、2H)、3.91(s、3H)、3.86(s、3H)、3.85(s、3H)、2.77(m、1H)、1.88(m、1H)、1.75(m、1H)。
冷却した(5℃)、攪拌中の1Nの水素化アルミニウムリチウム/THF(8mL、8mmol)溶液を、窒素下で上記の中間体二環式ジイミド(534mg、1.28mmol)の無水THF(6mL)溶液でゆっくり処理し、室温で1時間攪拌、6時間還流、冷却した(5℃)。水(0.3mL)、15%水酸化ナトリウム(0.3mL)、および水(0.9mL)を注意深く滴下して加え、続けてTHFを追加して攪拌し易くした。懸濁液を15分間攪拌し、Celite(登録商標)を通して濾過し(濾過ケーキはTHFで濯いだ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけて3:1塩化メチレン/酢酸エチルで溶出し、白色の固体として中間体のジメトキシベンジル二環式アミン(345mg、69%)を得た。MS(M+1)390.2。1H NMR(CDCl3)δ7.64(m、2H)、7.52(m、1H)、7.20(m、1H)、7.07-7.13(m、2H)、6.92(m、1H)、6.79-6.87(m、2H)、3.90(brs、6H)、3.87(s、3H)、3.64(m、2H)、3.35(m、1H)、3.11(m、1H)、2.70(m、1H)、2.58(m、1H)、1.78(m、1H)、1.56(m、1H)、0.87(m、1H)。
スターラーバーを備えた加圧チューブ内の中間体のジメトキシベンジル二環式アミン(325mg、0.8344mmol)および無水炭酸カリウム(243mg、1.76mmol)の無水塩化メチレン(6.5mL)混合液を、1-クロロエチルクロロホルマート(0.25mL、2.3mmol)で処理し、閉じて、40℃で4時間攪拌した。チューブを冷却して開け、内容物を濾過し(塩化メチレンで濯ぎ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物をメタノール(10mL)に溶解し、1時間還流して冷却し、DOWEX(登録商標)550A-OH樹脂(1.0g、メタノールで予備濯ぎした)で処理して数分間攪拌、濾過して、濾過物を真空で濃縮した。残留物を少量の塩化メチレンを含有するエーテル中に回収して、Celite(登録商標)を通して濾過し、濾過物を2N HCl/エーテル(0.60mL、1.2mmol)で処理した。懸濁液を攪拌し、固体塩を濾過して集め、エーテルで濯ぎ、アセトニトリル中に懸濁し、濾過して集め、真空で乾燥させて白色の固体として1-(6-メトキシナフタレン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、塩酸塩(151mg、66%)を得た。MS(M+1)240.1。1H NMR(DMSO-d6)δ9.90(br s、1H)、9.57(br s、1H)、7.73(m、3H)、7.31(m、1H)、7.26(m、1H)、7.13(m、1H)、3.83(s、3H)、3.71(m、1H)、3.45-3.55(m、2H)、3.39(m、1H)、2.14(m、1H)、1.43(m、1H)、1.14(m、1H) 。13C NMR(DMSO-d6)δ157.78、134.96、133.67、129.58、128.96、127.66、125.96、125.74、119.53、119.53、106.41、55.82、50.17、47.55、31.24、23.87、16.09。
I. 1-(6-エトキシナフタレン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の3-ブロモ-1-(3,4-ジメトキシベンジル)マレイミド(1.31g、4.0mmol)および6-エトキシナフタレン-2-ボロン酸(1.08g、5.0mmol)の無水ジオキサン(12mL)溶液を、窒素流を用いて窒素下で10分間脱気し、次にフッ化セシウム(1.5g、9.9mmol)およびCl2Pd(dppf).CH2Cl2(Aldrich、0.20g、0.245mmol)で処理し、室温で1時間、次に40℃で2時間攪拌した。混合液を冷却し、塩化メチレン(60mL)で希釈し、数分間攪拌して、Celite(登録商標)に通して濾過し(塩化メチレンで濯いだ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物は塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけて、生成物を2%酢酸エチル/塩化メチレンで溶出して黄色の固体として中間体のアリールマレイミド(1.10g、68%)を得た。MS(M+1)ピークは観察されなかった。1H NMR(CDCl3)δ8.62(m、1H)、7.81(m、1H)、7.74(m、2H)、7.17(m、1H)、7.10(m、1H)、6.92-7.02(m、2H)、6.81(m、1H)、6.75(s、1H)、4.69(s、2H)、4.16(q、2H、J=7Hz)、3.84(s、3H)、1.48(t、3H、J=7Hz)。
冷却した(-20℃)、攪拌中のトリメチルスルホキソニウムクロリド(515mg、4.00mmol)の無水テトラヒドロフラン(15mL)溶液を、窒素下でn-ブチルリチウム/ヘキサン(2.5N、1.32mL、3.30mmol)を滴下して処理し、30分間かけて徐々に50℃まで温めた。その間に中間体のアリールマレイミド(1.23g、2.95mmol)の無水THF(10mL)溶液を50℃まで加熱し、次にすばやく、一回で上記加熱懸濁液に加えた。次に混合液を50℃で2時間攪拌し、氷浴で冷却した。飽和塩化アンモニア水溶液(3mL)を加えて急冷し、混合液を塩化メチル(70mL)で希釈し、乾燥(MgSO4)、Celite(登録商標)を通して濾過し(塩化メチレンで濯ぎ)、真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけ、生成物を2%の酢酸エチル/塩化メチレンで溶出して、淡いオレンジ色の個体として中間体の二環式ジイミド(700mg、55%)を得た。MS(M+1)432.2。1H NMR(CDCl3)δ7.77(m、1H)、7.70(m、2H)、7.41(m、1H)、7.15(m、1H)、7.10(m、1H)、6.90-6.95(m、2H)、6.79(m、1H)、4.54(m、2H)、4.14(q、2H、J=7Hz)、3.86(s、3H)、3.85(s、3H)、2.77(m、1H)、1.88(m、1H)、1.75(m、1H)、1.47(t、3H、J=7Hz)。
冷却した(5℃)、攪拌中の1Nの水素化アルミニウムリチウム/THF(11mL、11mmol)溶液を、窒素下で上記の中間体二環式ジイミド(690mg、1.60mmol)の無水THF(10mL)溶液でゆっくり処理し、室温で1時間攪拌、6時間還流、冷却した(5℃)。水(0.45mL)、15%水酸化ナトリウム(0.45mL)、および水(1.35mL)を注意深く滴下して加え、続けてTHFを追加して攪拌し易くした。懸濁液を15分間攪拌し、Celite(登録商標)を通して濾過し(濾過ケーキはTHFで濯いだ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけて、4:1塩化メチレン/酢酸エチルで溶出し、白色の固体として中間体のジメトキシベンジル二環式アミン(415mg、64%)を得た。MS(M+1)404.8。1H NMR(CDCl3)δ7.63(m、2H)、7.51(m、1H)、7.19(m、1H)、7.06-7.13(m、2H)、6.91(m、1H)、6.85(m、1H)、6.81(m、1H)、4.13(q、2H、J=7Hz)、3.89(s、3H)、3.87(s、3H)、3.63(m、2H)、3.35(m、1H)、3.10(m、1H)、2.70(m、1H)、2.58(m、1H)、1.77(m、1H)、1.56(m、1H)、1.46(t、3H、J=7Hz)、0.87(m、1H)。
スターラーバーを備えた加圧チューブ内の中間体のジメトキシベンジル二環式アミン(403mg、1.00mmol)および無水炭酸カリウム(290mg、2.1mmol)の無水塩化メチレン(8mL)混合液を、1-クロロエチルクロロホルマート(0.30mL、2.75mmol)で処理し、閉じて、40℃で4時間攪拌した。チューブを冷却して開け、内容物を濾過し(塩化メチレンで濯ぎ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物をメタノール(12mL)に溶解し、1時間還流して冷却し、DOWEX(登録商標)550A-OH樹脂(1.5g、メタノールで予備濯ぎした)で処理して数分間攪拌、濾過して、濾過物を真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけ、10%(9:1エタノール/アンモニア)/塩化メチレンで溶出し、白色の固体を得た。これを少量の塩化メチレンを含有する無水エーテルに回収して、2NのHCl/エーテル(0.6mL、1.2mmol)で処理し、攪拌、濾過、収集、および真空で乾燥して白色の固体として1-(6-エトキシナフタレン-2-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、塩酸塩(148mg、51%)を得た。MS(M+1)254.1。1H NMR(DMSO-d6)δ9.93(br s、1H)、9.62(br s、1H)、7.73(m、3H)、7.31(m、1H)、7.25(m、1H)、7.12(m、1H)、4.10(q、2H、J=7Hz)、3.71(m、1H)、3.51(m、2H)、3.38(m、1H)、2.15(m、1H)、1.44(m、1H)、1.36(t、3H、J=7Hz)、1.14(m、1H) 。13C NMR(DMSO-d6)δ156.11、133.98、132.81、128.71、128.27、127.98、126.73、125.04、118.89、106.21、62.84、49.27、46.64、30.36、22.96、15.38、14.54。
J. 1-(4-メトキシナフタレン-1-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の3-ブロモ-1-(3,4-ジメトキシベンジル)マレイミド(3.26g、10.0mmol)および4-メトキシナフタレン-1-ボロン酸(2.33g、12.5mmol)の無水ジオキサン(30mL)溶液を、窒素流を用いて窒素下で10分間脱気し、次にフッ化セシウム(4.0g、26mmol)およびCl2Pd(dppf).CH2Cl2(Aldrich、0.50g、0.61mmol)で処理し、室温で1時間、次に40℃で2時間攪拌した。混合液を冷却し、塩化メチレン(125mL)で希釈し、数分間攪拌して、Celite(登録商標)に通して濾過し(塩化メチレンで濯いだ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物は塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけて、生成物を3%酢酸エチル/塩化メチレンで溶出して固体を得て、これを石油エーテルから粉砕して黄色の固体として中間体のアリールマレイミド(3.555g、92%)を得た。MS(M+1)388.2。1H NMR(CDCl3)δ8.07(m、1H)、8.00(m、1H)、7.50-7.62(m、2H)、7.39(m、1H)、7.50-7.62(m、2H)、7.39(m、1H)、7.00-7.05(m、2H)、6.82(m、1H)、6.78(s、1H)、4.74(s、2H)、3.89(s、3H)、3.86(s、3H)、2.73(s、3H)。
冷却した(-20℃)、攪拌中のトリメチルスルホキソニウムクロリド(1.48g、11.5mmol)の無水テトラヒドロフラン(35mL)溶液を、窒素下でn-ブチルリチウム/ヘキサン(2.5N、4.0mL、10mmol)を滴下して処理し、30分間かけて徐々に50℃まで温めた。その間に中間体のアリールマレイミド(3.50g、9.0mmol)の無水THF(35mL)溶液を50℃まで加熱し、すばやく、一回で上記加熱懸濁液に加えた。次に混合液を50℃で2時間攪拌し、氷浴で冷却した。飽和塩化アンモニア水溶液(5mL)を加えて急冷し、混合液を塩化メチル(200mL)で希釈し、乾燥(MgSO4)、Celite(登録商標)を通して濾過し(塩化メチレンで濯ぎ)、真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけ、生成物を2%の酢酸エチル/塩化メチレンで溶出して最初に出発材料(680mg)を回収し、次に酢酸エチル/メタンで溶出して中間体の二環式ジアミンを淡い褐色の個体として得た(411mg、回収された出発材料を基礎にして14%)。MS(M+1)402.2。1H NMR(CDCl3)δ8.04(m、1H)、7.78(m、1H)、7.55(m、1H)、7.45(m、1H)、7.36(m、1H)、7.28(m、1H)、6.92-6.98(m、2H)、6.80(m、1H)、4.58(m、2H)、3.87(s、3H)、3.83(s、3H)、2.71(m、1H)、2.69(s、3H)、1.95(m、1H)、1.90(m、1H)。
冷却した(5℃)、攪拌中の1Nの水素化アルミニウムリチウム/THF(6mL、6mmol)溶液を、窒素下で上記の中間体二環式ジイミド(370mg、0.922mmol)の無水THF(5mL)溶液でゆっくり処理し、室温で1時間攪拌、6時間還流、冷却した(5℃)。水(0.23mL)、15%水酸化ナトリウム(0.23mL)、および水(0.70mL)を注意深く滴下して加え、続けてTHFを追加して攪拌し易くした。懸濁液を15分間攪拌し、Celite(登録商標)を通して濾過し(濾過ケーキはTHFで濯いだ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけて、3:1塩化メチレン/酢酸エチルで溶出し、無色の粘性油として中間体のジメトキシベンジル二環式アミン(252mg、73%)を得た。MS(M+1)374.3。1H NMR(CDCl3)δ8.35(m、1H)、8.00(m、1H)、7.51(m、2H)、7.37(m、1H)、7.24(m、1H)、6.90(m、1H)、6.76-6.84(m、2H)、3.88(s、3H)、3.86(s、3H)、3.62(m、2H)、3.32(m、1H)、3.20(m、1H)、2.82(m、1H)、2.67(s、3H)、2.55(m、1H)、1.76(m、1H)、1.620(m、1H)、0.80(m、1H)。
スターラーバーを備えた加圧チューブ内の中間体のジメトキシベンジル二環式アミン(240mg、0.643mmol)および無水炭酸カリウム(187mg、1.35mmol)の無水塩化メチレン(5mL)混合液を、1-クロロエチルクロロホルマート(0.19mL、1.77mmol)で処理し、閉じて、40℃で4時間攪拌した。チューブを冷却して開け、内容物を濾過し(塩化メチレンで濯ぎ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物をメタノール(8mL)に溶解し、1時間還流して冷却し、DOWEX(登録商標)550A-OH樹脂(1g、メタノールで予備濯ぎした)で処理して数分間攪拌、濾過して、濾過物を真空で濃縮した。残留物をエーテルに溶解し、2.0NのHCl/エーテル(0.4mL、0.8mmol)で処理し、懸濁液を数分間攪拌して、濾過し、エーテルで濯ぎ、収集して真空で乾燥させ、白色の固体として1-(4-メトキシナフタレン-1-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、塩酸塩(149mg、89%)を得た。MS(M+1)224.1。1H NMR(CDCl3)δ10.35(br s、1H)、9.93(br s、1H)、8.12(m、1H)、8.03(m、1H)7.56(m、2H)、7.37(m、1H)、7.25(m、1H)、3.86(m、2H)、3.74(m、1H)、3.50(m、1H)、2.67(s、3H)、2.06(m、1H)、1.78(m、1H)、1.24(m、1H) 。13C NMR(CDCl3)δ135.42、133.17、131.95、126.68、126.40、126.15、125.33、124.70、51.94、48.04、30.87、22.24、19.74、14.76。
実施例XII
反応スキーム4を用いた1-アリール-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの調製
A. 1-(3-フルオロ-4-トリフルオロメトキシフェニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
氷冷した(3℃)ナトリウムアミド(460mg、11.5mmol)の無水テトラヒドロフラン(15mL)の攪拌中懸濁液を、窒素下で、3-フルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニルアセトニトリル(1.10g、5.0mmol)の無水THF(5mL)溶液で処理し、室温で2時間攪拌してから氷浴で再冷却した。注射器を使って、エピクロロヒドリン(0.52mL、6.0mmol)を一回で加え、混合液を室温で1時間攪拌し、氷浴で冷却して、飽和塩化アンモニウム水溶液(5mL)で急冷した。生成物混合液を酢酸エチル(70mL)に回収し、有機層を分離した。水性物を酢酸エチル(15mL)で抽出し、一つにまとめた有機溶液を乾燥(MgSO4)し、真空で濃縮して、塩化メチレンに溶解して、シリカゲルのカラムにかけた。生成物は、3:1塩化メチレン/酢酸エチルで溶出し、淡黄色の粘性油として中間体のヒドロキシメチルシクロプロピルニトリルを得た(887mg、65%)(NMRによれば3:1のsyn/anti異性体)。配合物は若干不純物であったが、そのまま使用した。
攪拌中の、氷冷した(3℃)1NのLAH/THF溶液(4.5mL、4.5mmol)を、窒素下で、中間体のヒドロキシメチルシクロプロピルニトリル(826mg、3.00mmol)を滴下して処理し、混合液を氷浴上で2時間攪拌し、次に水(0.17mL)、15%水酸化ナトリウム(0.17mL)、および水(0.50mL)で注意深く急冷した。懸濁液をTHFで希釈して攪拌し易くしてから15分間攪拌し、Celite(登録商標)を通して濾過し(濾過ケーキはTHFで濯いだ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物を窒素下で無水1,2-ジクロロエタン(14mL)に溶解し、冷却(3℃)、塩化チオニル(0.235mL、3.2mmol)を滴下し、処理した。室温で3時間攪拌した後、溶液を真空で濃縮し、残留物を水(10mL)に回収して、5Nの水酸化ナトリウム(3mL)を用いて塩基性にした。水溶液を塩化メチレン(4X20mL)で抽出し、一つにまとめた有機溶液を水(30mL)で洗浄、乾燥(Na2SO4)し、真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけて10%(9:1エタノール/アンモニア)/塩化メチレンで溶出し、淡黄色の油として二環式アミンの遊離塩基を得た(149mg、19%)を得た。MS(M+1)262.1。以下記載する化合物は若干不純物であったが、そのまま使用した。
攪拌中の二環式アミン(144mg、0.55mmol)の無水エーテル(5mL)の溶液を2.0NのHCl/エーテル(0.5mL、1.0mmol)で処理し、数分間攪拌し、濾過、エーテルで濯ぎ、集めて真空で乾燥させて、白色の固体として1-(3-フルオロ-4-トリフルオロメトキシフェニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、塩酸塩(107mg、65%)を得た。MS(M+1)262.1。1H NMR(CDCl3)δ10.35(br s、1H)、9.89(m、1H)、6.97-7.07(m、2H)、3.78(m、1H)、3.55-3.70(m、3H)、1.99(m、1H)、1.65(m、1H)、1.24(m、1H) 。13C NMR(CDCl3)δ155.76、153.23、139.09、124.15、123.28、116.30、50.35、47.44、30.80、23.74、15.92。
B. 1-(ナフタレン-1-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の、氷冷した(3℃)ナトリウムアミド(2.3g、60mmol)の無水テトラヒドロフラン(15mL)の懸濁液を、窒素下で、1-ナフタレンアセトニトリル(5g、30mmol)の無水THF(5mL)溶液で処理し、室温で2時間攪拌してから氷浴で再冷却した。注射器を使って、エピクロロヒドリン(2.3mL、30mmol)を一回で加え、混合液を室温で1時間攪拌し、氷浴で冷却して、飽和塩化アンモニウム水溶液(5mL)で急冷した。生成物混合液を酢酸エチル(70mL)に回収し、有機層を分離した。水性物を酢酸エチル(15mL)で抽出し、一つにまとめた有機溶液を乾燥(MgSO4)し、真空で濃縮して、塩化メチレンに溶解して、シリカゲルのカラムにかけた。生成物は、3:1塩化メチレン/酢酸エチルで溶出し、淡黄色の粘性油として中間体のヒドロキシメチルシクロプロピルニトリルを得た(2g、30%)(NMRによれば3:1のsyn/anti異性体)。
攪拌中の、氷冷した(3℃)1NのLAH/THF溶液(5.6mL、11.2mmol)を、窒素下で、中間体のヒドロキシメチルシクロプロピルニトリル(2.0g、8.97mmol)を滴下して処理し、混合液を氷浴上で2時間攪拌し、次に水(0.17mL)、15%水酸化ナトリウム(0.17mL)、および水(0.50mL)で注意深く急冷した。懸濁液をTHFで希釈して攪拌し易くしてから15分間攪拌し、Celite(登録商標)を通して濾過し(濾過ケーキはTHFで濯いだ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物を窒素下で無水1,2-ジクロロエタン(14mL)に溶解し、冷却(3℃)、塩化チオニル(0.235mL、3.2mmol)を滴下し、処理した。室温で3時間攪拌した後、溶液を真空で濃縮し、残留物を水(10mL)に回収して、5Nの水酸化ナトリウム(3mL)を用いて塩基性にした。水溶液を塩化メチレン(4X20mL)で抽出し、一つにまとめた有機溶液を水(30mL)で洗浄、乾燥(Na2SO4)し、真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけて10%(9:1エタノール/アンモニア)/塩化メチレンで溶出し、淡黄色の油として二環式アミンの遊離塩基を得た(600mg、73%)を得た。
攪拌中の二環式アミン(100mg、3.96mmol)の無水エーテル(5mL)の溶液を2.0NのHCl/エーテル(0.5mL、1.0mmol)で処理し、数分間攪拌し、濾過、エーテルで濯ぎ、集めて真空で乾燥させて、白色の固体として1-(ナフタレン-1-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、塩酸塩(100mg、85%)を得た。MS(M+1)211.1。1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δppm 1.02-1.10(m、1H) 1.58(t、J=5.08Hz、1H) 2.05-2.16(m、1H) 3.24(d、J=10.93Hz、1H) 3.48(dd、J=11.42、5.95Hz、1H) 3.69(dd、J=11.23、5.95Hz、1H) 3.71-3.82(m、1H) 7.46(dd、J=8.20、7.03Hz、1H) 7.50-7.58(m、1H) 7.56-7.65(m、2H) 7.82-7.89(m、1H) 7.95(d、J=7.42Hz、1H) 8.10(d、J=8.40Hz、1H) 。13C NMR(DMSO-d6)δ14.28、22.74、30.75、47.76、51.73、124.72、126.29、126.62、127.23、128.89、129.47、132.81、134.08、135.16。
C. 1-(4-フルオロナフタレン-1-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の、氷冷した(3℃)1Mのナトリウムヘキサメチルジシラザン(17.1mL、17.2mmol)の無水テトラヒドロフラン(15mL)の懸濁液を、窒素下で、4-フルオロナフタレン-1-アセトニトリル(1.6g、8.6mmol)の無水THF(5mL)溶液で処理し、室温で2時間攪拌してから氷浴で再冷却した。注射器を使って、エピクロロヒドリン(0.75mL、9.5mmol)を一回で加え、混合液を室温で1時間攪拌し、氷浴で冷却して、飽和塩化アンモニウム水溶液(5mL)で急冷した。生成物混合液を酢酸エチル(70mL)に回収し、有機層を分離した。水性物を酢酸エチル(15mL)で抽出し、一つにまとめた有機溶液を乾燥(MgSO4)し、真空で濃縮して、塩化メチレンに溶解して、シリカゲルのカラムにかけた。生成物は、3:1塩化メチレン/酢酸エチルで溶出し、淡黄色の粘性油として中間体のヒドロキシメチルシクロプロピルニトリルを得た(1g、50%)(NMRによれば3:1のsyn/anti異性体)。
攪拌中の、氷冷した(3℃)1NのLAH/THF溶液(2.6mL、5.2mmol)を、窒素下で、中間体のヒドロキシメチルシクロプロピルニトリル(10g、4.2mmol)を滴下して処理し、混合液を氷浴上で2時間攪拌し、次に水(0.17mL)、15%水酸化ナトリウム(0.17mL)、および水(0.50mL)で注意深く急冷した。懸濁液をTHFで希釈して攪拌し易くしてから15分間攪拌し、Celite(登録商標)を通して濾過し(濾過ケーキはTHFで濯いだ)、濾過物を真空で濃縮した。残留物を窒素下で無水1,2-ジクロロエタン(14mL)に溶解し、冷却(3℃)、塩化チオニル(0.235mL、3.2mmol)を滴下し、処理した。室温で3時間攪拌した後、溶液を真空で濃縮し、残留物を水(10mL)に回収して、5Nの水酸化ナトリウム(3mL)を用いて塩基性にした。水溶液を塩化メチレン(4X20mL)で抽出し、一つにまとめた有機溶液を水(30mL)で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに溶解し、シリカゲルのカラムにかけて10%(9:1エタノール/アンモニア)/塩化メチレンで溶出し、淡黄色の油として二環式アミンの遊離塩基を得た(400mg、40%)を得た。
攪拌中の二環式アミン(100mg、0.44mmol)の無水エーテル(5mL)の溶液を2.0NのHCl/エーテル(0.5mL、1.0mmol)で処理し、数分間攪拌し、濾過、エーテルで濯ぎ、集めて真空で乾燥させ、白色の固体として1-(4-フルオロナフタレン-1-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、塩酸塩(100mg、85%)を得た。MS(M+1)228.1。1H NMR(DMSO-d6)δ1.06(t、J=6.93Hz、1H) 1.58(t、J=5.08Hz、1H) 2.03-2.19(m、1H) 3.16-3.28(m、1H) 3.47(dd、J=11.42、5.95Hz、1H) 3.68(dd、J=11.13、5.86Hz、1H) 3.76(s、1H) 7.29(dd、J=10.64、7.91Hz、1H) 7.47-7.81(m、3H) 8.08(d、J=8.00Hz、1H) 8.15(d、J=8.40Hz、1H) 。13C NMR(DMSO-d6)δ22.77、30.27、47.72、51.66、109.93、121.39、123.69、125.06、127.40、128.44、131.58、134.08。
実施例XIII
反応スキーム11を用いた1-アリール-3-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンの調製
A. 3-メチル-1-(ナフタレン-1-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の、1-(1-ナフタレン-1-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(500mg、2.4mmol)の1,2-ジクロロメタン(12mL)の溶液/懸濁液を、37%ホルムアルデヒド水溶液(1.2mL、24mmol)、次いでナトリウムトリアセトキシボロンヒドリド(2.5g、12mmol)で処理し、3時間攪拌し、次に1Nの水酸化ナトリウム(5mL)で処理した。有機層を分離し、水溶液を2-プロパノールを含有する塩化メチレンで抽出した(2X10mL)。一つにまとめた有機溶液を乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮して3-メチル-1-(ナフタレン-1-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンを得た(76mg、84%、クロマトグラフィーなしで本質的に純粋)。これを無水エーテル(5mL)に溶解し、2NのHCl/エーテル(0.35mL、0.7mmol)で処理して数分間攪拌し、濾過、エーテルで濯ぎ、集めて真空で乾燥し、白色の固体として3-メチル-1-(ナフタレン-1-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、塩酸塩を得た(72mg、82%)。MS(M+1)224.1。1H NMR(DMSO-d6)δ0.97(dd、J=7.71、6.54Hz、1H) 1.97-2.10(m、1H) 2.14-2.24(m、1H) 2.77-2.81(m、J=4.69、4.69Hz、3H) 3.20-3.31(m、1H) 3.67-3.76(m、2H) 3.94(dd、J=11.13、5.08Hz、1H)7.47(dd、J=8.20、7.03Hz、1H) 7.51-7.58(m、1H) 7.59-7.66(m、2H)7.88(d、J=8.20Hz、1H) 7.95(d、J=7.61Hz、1H) 8.15(d、J=8.40Hz、1H) 。13C NMR(DMSO-d6)δ14.53、22.27、30.45、56.77、60.55、124.71、126.25、126.65、127.30、128.31、128.94、129.41、132.98、134.02、134.97。
B. 3-メチル-1-(4-フルオロナフタレン-1-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の、1-(4-フルオロナフタレン-1-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(215mg、0.95mmol)の1,2-ジクロロメタン(12mL)の溶液/懸濁液を、37%ホルムアルデヒド水溶液(0.5mL、9.5mmol)、次いでナトリウムトリアセトキシボロンヒドリド(1.25g、4.75mmol)で処理し、3時間攪拌し、次に1Nの水酸化ナトリウム(5mL)で処理した。有機層を分離し、水溶液を少量の2-プロパノールを含有する塩化メチレンで抽出した(2X10mL)。一つにまとめた有機溶液を乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮して1-(4-フルオロナフタレン-1-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンを得た(150mg、65%、クロマトグラフィーなしで本質的に純粋)。これを無水エーテル(5mL)に溶解し、2NのHCl/エーテル(0.35mL、0.7mmol)で処理して数分間攪拌し、濾過、エーテルで濯ぎ、集めて真空で乾燥し、白色の固体として3-メチル-1-(4-フルオロナフタレン-1-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、塩酸塩を得た(150mg、82%)。MS(M+1)242.1。1H NMR(DMSO-d6)δ0.91-1.01(m、1H) 2.01-2.09(m、1H) 2.13-2.24(m、1H) 2.72-2.84(m、J=4.69Hz、3H) 3.16-3.30(m、1H) 3.72(q、J=5.60Hz、2H) 3.93(dd、J=11.23、5.17Hz、1H)7.31(dd、J=10.74、8.01Hz、1H) 7.48-7.79(m、3H) 8.07(d、J=8.20Hz、1H)8.20(d、J=8.40Hz、1H) 。13C NMR(DMSO-d6)δ14.51、22.36、19.97、56.72、60.47、109.90、121.34、123.61、125.04、127.43、128.50、131.39、134.24、157.08。
C. 1-(4-メチルナフタレン-1-イル)-3-メチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の、1-(4-フルオロナフタレン-1-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(85mg、0.38mmol)の1,2-ジクロロメタン(12mL)の溶液/懸濁液を、37%ホルムアルデヒド水溶液(0.23mL、3.0mmol)、次いでナトリウムトリアセトキシボロンヒドリド(318mg、1.5mmol)で処理し、3時間攪拌し、次に1Nの水酸化ナトリウム(5mL)で処理した。有機層を分離し、水溶液を少量の2-プロパノールを含有する塩化メチレンで抽出した(2X10mL)。一つにまとめた有機溶液を乾燥させ(MgSO4)、真空で濃縮して1-(4-メチルナフタレン-1-イル)-3-メチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンを得た(76mg、84%、クロマトグラフィーなしで本質的に純粋)。これを無水エーテル(5mL)に溶解し、2NのHCl/エーテル(0.35mL、0.7mmol)で処理して数分間攪拌し、濾過、エーテルで濯ぎ、集めて真空で乾燥し、白色の固体として1-(4-メチルナフタレン-1-イル)-3-メチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、塩酸塩を得た(72mg、82%)。MS(M+1)238.1。1H NMR(CDCl3)δ12.70(br s、1H)、8.16(m、1H)、8.04(m、1H)、7.58(m、2H)、7.37(m、1H)、7.26(m、1H)、4.20(m、1H)、4.06(m、1H)、3.50(m、1H)、3.14(m、1H)、2.90(d、3H、J=5Hz)、2.68(s、3H)、2.40(m、1H)、2.13(m、1H)、1.22(m、1H) 。13C NMR(CDCl3)δ135.73、133.21、131.70、126.81、126.35、126.33、125.41、124.54、61.65、57.62、41.52、30.97、22.37、19.75。
実施例XIV
反応スキーム5、6、および13を用いた1-アリール-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンおよび1-アリール-3-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンの調製
A. シクロプロパンカルボニトリルの合成
(1) (1)〜(6)の代表的手順としての(1S,2R)-2-ヒドロキシメチル-1-ナフチル-シクロプロパンカルボニトリルの合成
攪拌中の、-15〜-10℃の1-ナフチルアセトニトリル(15g、0.090モル)の無水THF(150mL)の溶液に、窒素下で、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(NaHMDS、1MのTHF溶液)90mLを、温度を-5℃に保ちながら添加漏斗を使ってゆっくり加えた。生じた茶色の混合液を-10〜0℃の間で0.75時間攪拌した。R-エピクロロヒドリン(8.3g、0.090モルのTHF溶液10mL)を、温度を-10℃以下に保ちながら、15分かけてゆっくり加えた。混合液を-10〜0℃の間で0.5時間攪拌し、次にNaHMDS(90mL、0.090モル)を、温度を-10〜-15℃に保ちながら加えた。混合液を45分間攪拌し、次に室温まで温めて20分間攪拌、水40mLで急冷した。混合液を5分間攪拌して、放置し、層を分離した。下側の水層をEtOAc(〜75mL)で再抽出した。有機物を一つにまとめ、100mLの飽和NaClで洗浄し、Na2SO4で乾燥、濾過し、濃縮して油を得た。EtOAc/ヘプタン(5〜50%)で溶出する短いシリカゲルプラグを通したクロマトグラフィーにより生成物6.8gを得た。1H NMRはジアステレオマーの混合物であることを示した(〜3:1のcis/trans)。該生成物を、特性分析せずに更に還元した。1H NMR(400MHz、CDCl3、部分割当て)δ1.53-1.66(m、2H)、1.85-1.95(m、1H)、3.18(br、s、1H)、3.85-3.96(m、1H)、4.13-4.22(m、1H)、7.31-7.39(m、1H)、7.43-7.55(m、2H)、7.57-7.65(m、1H)、7.78-7.91(m、2H)、8.46-8.54(m、1H)。
(2) (1R,2S)-2-ヒドロキシメチル-1-ナフチル-シクロプロパンカルボニトリル
収率=34%;1H NMR(400MHz、CDCl3、部分割当て)δ1.53-1.66(m、2H)、1.85-1.95(m、1H)、3.18(br、s、1H)、3.85-3.96(m、1H)、4.13-4.22(m、1H)、7.31-7.39(m、1H)、7.43-7.55(m、2H)、7.57-7.65(m、1H)、7.78-7.91(m、2H)、8.46-8.54(m、1H)。
(3) (1S,2R)-2-ヒドロキシメチル-2-ナフチル-シクロプロパンカルボニトリル
収率=63%;1H NMR(400MHz、CDCl3、部分割当て)δ1.59-1.66(m、1H)、1.68-1.74(m、1H)、1.98-2.07(m、1H)、2.41(br、s、1H)、3.85(dd、J=12.10、8.30Hz、1H)、4.07-4.13(m、1H)、7.33(dd、J=8.49、2.05Hz、1H)、7.45-7.53(m、2H)、7.77-7.87(m、4H)。
(4) (1R,2S)-2-ヒドロキシメチル-2-ナフチル-シクロプロパンカルボニトリル
収率=56%;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ1.64-1.73(m、3H)、1.94-2.07(m、2H)、3.97(dd、J=11.91、8.69Hz、1H)、4.28(dd、J=11.91、5.08Hz、1H)、7.39-7.45(m、1H)、7.48-7.59(m、2H)、7.62-7.68(m、1H)、7.88(dd、J=15.18、8.15Hz、2H)、8.48(dd、J=8.49、0.78Hz、1H)。
(5) (1S,2R)-2-ヒドロキシメチル-1-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)シクロプロパンカルボニトリル
収率−単離せず;1H NMR(400MHz、CDCl3、部分割当て)δ1.44(dd、J=6.98、600Hz、1H)、1.72(dd、J=9.42、5.91Hz、1H)、1.83-1.93(m、1H)、2.19-2.44(m、4H)、3.77(dd、J=12.10、8.30Hz、1H)、4.00-4.08(m、1H)、6.88-7.01(m、2H)、7.08-7.21(m、1H)。
(6) (1R,2S)-2-ヒドロキシメチル-1-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)シクロプロパンカルボニトリル
収率=40%;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ1.24(d、J=7.13Hz、1H)、1.56(d、J=8.10Hz、1H)、1.83-1.92(m、1H)、2.23(d、J=1.76Hz、3H)、2.46(br. s., 1H)、3.76(dd、J=12.06、8.25Hz、1H)、4.03(dd、J=12.10、5.17Hz、1H)、6.92(dd、J=10.54、1.85Hz、1H)、6.98(dd、J=7.91、1.95Hz、1H)、7.02-7.21(m、1H)。
(7) (7)〜(12)の代表的手順としての(1S,2R)-2-ヒドロキシメチル-1-(4-クロロ-3-トリフルオロメチルフェニル)シクロプロパンカルボニトリルの合成
攪拌中の、-18℃の4-クロロ-3-トリフルオロメチルフェニルアセトニトリル(11g、0.050モル)の無水THF(100mL)の溶液に、窒素下で、ナトリウムアミド1.95g(0.050モル、1当量)を一回で加えた。生じた混合物を-15〜-5℃の間で1時間攪拌した。暗色の混合液を-15℃に冷却し、R-エピクロロヒドリン(4.6g、0.050モルのTHF溶液10mL)を、温度を-10℃以下に保ちながら、15分かけてゆっくり加えた。混合液を-15〜-5℃の間で0.75時間攪拌し、次に-15℃に冷却し、更に1当量(1.95g)のナトリウムアミドを一回で加えた。混合液を-10〜+5℃に保ちながら3.5時間攪拌し、次に室温まで温めて、50mlの飽和NH4Clで急冷した。混合液を5分間攪拌し、放置し、層を分離した。下側の水層をEtOAc(2x50mL)で再抽出した。有機物を一つにまとめ、100mLの飽和NaClで洗浄し、Na2SO4で乾燥、濾過し、濃縮して暗色の油を得た。EtOAc/ヘプタン(5〜35%)で溶出する短いシリカゲルプラグを通したクロマトグラフィーにより赤黒い油として生成物5.5g(40%)を得た。1H NMRはジアステレオマーの混合物であることを示した。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ1.42-1.52(m、1H)、1.59-1.72(m、1H)、1.89-1.99(m、1H)、2.08(br. s., 1H)、3.79(dd、J=12.08、8.33Hz、1H)、4.12(dd、J=12.13、4.90Hz、1H)、7.42-7.55(m、1H)、7.56-7.63(m、1H)、7.67-7.76(m、1H)。
(8) (1R,2S)-2-ヒドロキシメチル-1-(4-クロロ-3-トリフルオロメチルフェニル)シクロプロパンカルボニトリル
収率=60%;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ1.42-1.52(m、1H)、1.59-1.72(m、1H)、1.89-1.99(m、1H)、2.08(br. s., 1H)、3.79(dd、J=12.08、8.33Hz、1H)、4.12(dd、J=12.13、4.90Hz、1H)、7.42-7.55(m、1H)、7.56-7.63(m、1H)、7.67-7.76(m、1H)。
(9) (1S,2R)-2-ヒドロキシメチル-1-(4-クロロ-3-フルオロフェニル)シクロプロパンカルボニトリル
収率=41%;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ1.57-1.65(m、2H)、1.84-1.95(m、1H)、2.61(q、J=5.27Hz、1H)、3.68-3.78(m、1H)、4.01-4.11(m、1H)、7.02-7.10(m、1H)、7.29-7.40(m、1H)。
(10) (1R,2S)-2-ヒドロキシメチル-1-(4-クロロ-3-フルオロフェニル)シクロプロパンカルボニトリル
収率=39%;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ1.55-1.65(m、2H)、1.84-1.95(m、1H)、2.61(q、J=5.27Hz、1H)、3.68-3.78(m、1H)、4.01-4.11(m、1H)、7.00-7.10(m、1H)、7.31-7.40(m、1H)。
(11) (1R,2S)-2-ヒドロキシメチル-1-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)シクロプロパンカルボニトリル
収率=20%;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ1.36-1.46(m、1H)、1.57-1.64(m、1H)、1.84-1.95(m、1H)、2.07-2.20(m、1H)、3.76(dd、J=12.10、8.40Hz、1H)、4.05-4.12(m、1H)、7.10-7.15(m、1H)、7.17-7.23(m、1H)、7.33-7.37(m、1H)。
(12) (1R,2S)-2-ヒドロキシメチル-1-(3-クロロ,4-フルオロフェニル)シクロプロパンカルボニトリル
収率=34%;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ1.37-1.46(m、1H)、1.54-1.65(m、1H)、1.77(dd、J=9.47、5.95Hz、1H)、1.83-1.95(m、1H)、3.76(dd、J=12.10、8.40Hz、1H)、4.06-4.13(m、1H)、7.12-7.16(m、1H)、7.17-7.22(m、1H)、7.33-7.38(m、1H)。
B. シクロプロピルメタノール化合物の合成
(1) (1)〜(6)の代表的手順としての(1R,2S)-(2-アミノメチル-2-(1-ナフチル)シクロプロピル)-メタノールの合成
攪拌中の、0〜5℃の水素化アルミニウムリチウム(LAH)(2.31g、0.061モル)のTHF(30mL)のスラリーに、粗ニトリル、A(1)(THF80ml中に6.8g、(0.030モル))の溶液を、温度を10℃以下に保ちながら添加漏斗を用いてゆっくり加えた。混合液を〜15に温めながら45分間攪拌し、その後TLC分析(SiO2プレート、EtOAc/ヘプタン1:1)では出発材料は観察されなかった。反応液を、H2O(2.5mL)、続いて15%NaOHを2.5mL、最後にH2Oを8mL滴下して加え、注意深く急冷した。生じた灰白色のスラリーを1時間攪拌し、次いでCeliteパッドを通して濾過し、2x50mLのEtOAcで洗浄した。濾過物を濃縮して淡黄色の油を得た。CH2Cl2/MeOH/NH4OH(20:1:0.1〜10:1:0.1)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーにより、明るい茶色をした油として純粋アミノアルコール3.3g(47%)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ1.01-1.09(m、J=5.22、5.22Hz、1H)、1.15(dd、J=8.64、4.93Hz、1H)、1.70(br. s., 1H)、1.77-1.89(m、1H)、2.52(br. s., 1H)、3.34-3.56(m、J=11.52、11.52Hz、2H)、3.58-3.69(m、1H)、4.17-4.30(d、J=11.23Hz、2H)、7.39-7.55(m、3H)、7.56-7.62(m、1H)、7.77(d、J=8.20Hz、1H)、7.84-7.91(m、1H)、8.28(br. s., 1H)。
(2) (1R,2S)-(2-アミノメチル-2-(1-ナフチル)シクロプロピル)-メタノール
収率=47%;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ1.00-1.09(m、1H) 1.13(dd、J=8.59、4.78Hz、1H) 1.81-1.93(m、1H) 2.61-3.05(m、4H) 3.41-3.51(m、1H) 3.55-3.64(m、1H) 4.17-4.28(m、1H) 7.39-7.57(m、3H) 7.65(d、J=6.93Hz、1H)7.73-7.80(m、1H) 7.85-7.91(m、1H) 8.30(br. s., 1H)。
(3) (1R,2S)-(2-アミノメチル-2-(2-ナフチル)シクロプロピル-メタノール
収率=56%;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ0.79-0.79(m、1H)、1.03(dd、J=8.59、4.78Hz、1H)、1.81-1.93(m、1H)、2.54(br.s., 3H)、2.64(d、J=12.59Hz、1H)3.40(dd、J=12.15、11.08Hz、1H)、3.53(dd、J=12.59、0.78Hz、1H)、4.17(dd、J=12.20、5.47Hz、1H) 7.41-7.54(m、3H)、7.77-7.83(m、3H)、7.85(d、J=1.37Hz、1H)。
(4) (1S,2R)-(2-アミノメチル-2-(2’-ナフチル)シクロプロピル)-メタノール
収率=55%;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ0.80(t、J=5.12Hz1H)、0.82(m、1H)、1.03(dd、J=8.59、4.78Hz、1H)、1.82-1.94(m、1H)、2.47-2.70(m、J=12.59Hz、4H) 3.40(dd、J=12.15、11.08Hz、1H)、 3.53(dd、J=12.59、0.78Hz、1H) 4.17(dd、J=12.20、5.47Hz、1H) 7.41-7.54(m、3H)、7.77-7.84(m、3H) 7.85(d、J=1.37、1H)。
(5) (1R,2S)-(2-アミノメチル-2-(3-フルオロ、4-メチルフェニル)シクロプロピル)-メタノール
収率=38%;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ0.67-0.75(m、J=5.17、5.17Hz、1H)、0.93(dd、J=8.59、4.78Hz、1H)、1.66-1.77(m、1H)、2.23(d、J=1.85Hz、3H)、2.56(d、J=12.59Hz、1H)、2.95(br.s.、3H) 3.32(dd、J=12.25、10.98Hz、1H)、3.43(dd、J=12.54、0.83Hz、1H)、4.10(dd、J=12.30、5.47Hz、1H)、6.99-7.15(m、3H)。
(6) (1S,2R)-(2-アミノメチル-2-(3-フルオロ、4-メチルフェニル)シクロプロピル)-メタノール
収率=43%;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ0.72(t、J=5.17Hz、1H)、0.93(dd、J=8.59、4.78Hz、1H)、1.65-1.77(m、1H)、2.23(d、J=1.85Hz、3H)、2.56(d、J=12.59Hz、1H)、2.95(br.s.、3H) 3.32(dd、J=12.25、10.98Hz、1H)、3.43(dd、J=12.54、0.83Hz、1H)、4.10(dd、J=12.30、5.47Hz、1H)、6.99-7.15(m、3H)。
(7) (7)〜(12)の代表的手順としての(1R,2S)-(2-アミノエチル-2-(4-クロロ-3-トリフルオロメチルフェニル)シクロプロピル)-メタノールの合成
攪拌中の、上記実施例XIV.A(7)に従い調製した(1S,2R)-2-ヒドロキシメチル-1-(4-クロロ-3-トリフルオロメチルフェニル)シクロプロパンカルボニトリル()5.5g、20mmole)のTHF(75mL)溶液に、室温、窒素下にBH3.Me2S(THFの2M溶液)を29.9mL加えた。反応フラスコにDean Starkトラップを取付け、混合液を加熱して穏やかに還流した。混合液を3時間還流し、その間に溶媒およびMe2Sを蒸留した(約20〜25mLを集めた)。TLC分析(SiO2プレート、EtOAc/ヘプタン1:1)では出発材料は観察されなかった。混合液を室温まで冷却し、MeOH(10mL)で注意深く急冷し、次に6NのHClを20mL加えて0.5時間還流した。混合液を室温まで冷却し、固体のK2CO3を使って塩基性にした。生じたスラリーをEtOAc(75mL)で希釈し、濾過して濃縮し、淡黄色の油を得た。CH2Cl2/MeOH/NH4OH(50:1:0.1〜10:1:0.1)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーにより、淡黄色の油として純粋アミノアルコール2.35g(42%)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ0.72-0.84(m、1H)、0.87-0.99(dd、J=7.86、4.44Hz、1H)、1.57-1.78(m、J=21.57Hz、2H)、2.60(d、J=12.98Hz、1H)、2.92(s、3H)、3.24-3.48(m、2H)、3.53-3.71(m、J=3.61Hz、1H)、4.02-4.17(m、1H)、7.37-7.55(m、2H)、7.66(s、1H)。
(8) (1S,2R)-(2-アミノメチル-2-(4-クロロ,3-トリフルオロメチルフェニル)シクロプロピル)-メタノール
収率=35%;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ0.80(t、J=5.31Hz、1H)、0.94(dd、J=8.69、5.03Hz、1H)、1.61-1.77(m、1H) 2.61(d、J=12.90Hz、1H)、2.83(br.s.、3H)、3.33(dd、J=12.26、10.98Hz、1H)、3.38-3.46(m、1H)、4.10(dd、J=12.31、5.35Hz、1H)、7.40-7.46(m、1H)、7.47-7.53(m、1H)、7.67(d、J=2.01Hz、1H)。
(9) (1R,2S)-(2-アミノメチル-2-(4-クロロ-3-フルオロフェニル)シクロプロピル)-メタノール
収率=56%;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ0.73-0.79(m、1H)、0.94(dd、J=8.71、5.01Hz、1H)、1.65-1.77(m、1H)、2.54-2.62(m、J=12.69Hz、1H)、2.78(d、J=10.74Hz、3H)、3.32(dd、J=12.30、10.93Hz、1H)、3.40-3.48(m、1H)、4.10(dd、J=12.40、5.37Hz、1H)、7.09-7.20(m、2H)7.28-7.36(m、1H)。
(10) (1S,2R)-(2-アミノメチル-2-(4-クロロ-3-フルオロフェニル)シクロプロピル)-メタノール
収率=56%;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ0.74-0.80(m、1H)、0.95(dd、J=8.69、4.98Hz、1H)、1.66-1.78(m、1H)、2.01(br.s.、J=74.09Hz、3H)、2.59(d、J=12.69Hz、1H)、3.33(dd、J=12.30、10.93Hz、1H)、3.44(dd、J=12.74、0.93Hz、1H)、4.11(dd、J=12.35、5.42Hz、1H)、7.11-7.15(m、1H)、7.18(dd、J=10.01、2.00Hz、1H)、7.33(t、J=7.96Hz、1H)。
(11) (1R,2S)-(2-アミノメチル-2-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)シクロプロピル)-メタノール
収率=47%;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ0.74(t、J=5.22Hz、1H)、0.93(dd、J=8.69、4.88Hz、1H)、1.61-1.75(m、1H)、2.57(d、J=12.79Hz、1H)、2.72(br.s.、3H)、3.31(dd、J=12.30、10.93Hz、1H)、3.39(dd、J=12.79、0.98Hz、1H)、4.10(dd、J=12.30、5.37Hz、1H)、7.07(t、J=8.69Hz、1H)、7.22-7.29(m、1H)、7.43(dd、J=7.08、2.20Hz、1H)。
(12) (1S,2R)-(2-アミノメチル-2-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)シクロプロピル)-メタノール
収率=55%;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ0.75(m、1H)、0.93(dd、J=8.69、4.88Hz、1H)、1.61-1.75(m、1H)、2.59(d、J=12.79Hz、1H)、2.74(br.s.、3H)、3.31(dd、J=12.30、10.93Hz、1H)、3.39(dd、J=12.79、0.98Hz、1H)、4.10(dd、J=12.30、5.37Hz、1H)、7.07(t、J=8.69Hz、1H)、7.22-7.28(m、1H)、7.45(dd、J=7.08、2.20Hz、1H)。
C. 各種ナフチルおよびフェニル3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
(1) (1)〜(6)の代表的手順としての1S,5R-(-)-(1-ナフチル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の、上記実施例XIV B(1)に従って調製された(1R,2S)-(2-アミノメチル-2-(1-ナフチル)シクロプロピル)-メタノール(3.2g、0.014モル)のジクロロメタン(DCE)35mLの溶液に、室温、窒素下で、注射器を用いて温度を50℃以下に保ちながら、SOCl2を1.2mL(0.017モル、1.2当量)ゆっくり加えた(注記:反応は22℃から45℃を発熱する)。生じた反応液を室温で3.5時間攪拌し、その後のTLC分析(SiO2プレート、CH2Cl2/MeOH/NH4OH(20:1:0.1〜10:1:0.1))は出発材料を示さなかった。混合液は水40mLを用いて急冷し、層を分離した。有機層はH2O(2x50mL)で洗浄した。水層を一つにまとめ、10NのNaOHを用いてpH=10(pH試験紙)に塩基性化し、2x100mLのCH2Cl2で抽出した。一つにまとめた有機物をNa2SO4で乾燥し、濾過、濃縮して油を得た。油をMeOH(20mL)に溶解し、15mlの 2M HCl/Et2Oで処理し、真空で濃縮して懸濁液を得た。スラリーを25mlのEt2Oを希釈し、35mLのEt2Oで洗浄した。固体生成物を一晩乾燥させ(〜29mmHg、50℃)、白色の固体として純粋生成物を1g(29%)得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ1.22(t、J=7.37Hz、1H)、1.58(dd、J=6.00、4.73Hz、1H)、2.03-2.10(m、1H)、3.25-3.27(m、1H)、3.42(d、J=11.52Hz、1H)、3.64(d、J=11.62Hz、1H)、3.74〜3.85(m、2H)、7.32-7.39(m、1H)、7.40-7.48(m、2H)、7.48-7.55(m、1H)、7.75(d、J=8.20Hz、1H)、7.79-7.85(m、1H)、8.04(d、J=8.30Hz、1H)、13C NMR(101MHz、CDCl3)δ14.54、22.43、30.89、51.89、123.92、125.60、126.24、126.93、129.04、129.17、133.55、134.04、LC/MS(m/z M+1)210.0、[α]D(c=1、MeOH)、=-54.4。
(2) 1R,5S-(+)-1-(1-ナフチル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド
収率=29%;1H NMR(400MHz、メタノール-d4)δ1.24-1.32(m、1H)、1.32-1.37(m、1H)、2.23-2.31(m、1H)、3.47(d、J=11.71Hz、1H)、3.66(d、J=11.71Hz、1H)、3.85(d、J=11.62Hz、1H)、3.93(dd、J=11.67、3.95Hz、1H)、7.46(dd、J=8.25、7.08Hz、1H)、7.50-7.57(m、1H)、7.57-7.65(m、2H)、7.86(d、J=8.20Hz、1H)、7.89-7.95(m、1H)、8.17(d、J=8.49Hz、1H)、13C NMR(101MHz、CDCl3)δ22.36、30.65、30.65、48.09、51.99、123.78、125.47、125.89、126.50、128.65、128.88、133.87、134.28、LC/MS(m/z M+1)210.0、[α]D(c=1、MeOH)、=+55.6。
(3) 1S,5R-(-)-1-(2-ナフチル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド
収率=32%;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ1.33-1.40(m、J=7.52、7.52、1H)、1.67(dd、J=6.64、4.69Hz、1H)、2.03-2.11(m、1H)、3.63-3.80(m、3H)、3.85-3.94(m、J=11.23、5.95Hz、1H)、7.23-7.29(m、1H)、7.43-7.52(m、2H)、7.66(d、J=1.56Hz、1H)、7.75-7.83(m、3H)、9.81-9.98(m、J=7.81Hz、1H)、10.38(s、1H)、13C NMR(101MHz、CDCl3)δ15.56、23.47、31.79、47.87、50.99、125.01、126.38、126.42、126.84、127.78、127.86、128.95、132.67、133.46、135.50、LC/MS(m/z M+1)210.1、[α]D(c=1、MeOH)、=-82.2。
(4) 1R,5S-(+)-1-(2-ナフチル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド
収率=30%;1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ1.14-1. 23(m、1H)、1.44-1.50(m、1H)、2.17-2.26(m、1H)、3.36-3.43(m、1H)、3.47-3.61(m、2H)、3.75(d、J=11.23Hz、1H)、7.36(dd、J=8.59、1.85Hz、1H)、7.42-7.53(m、2H)、7.50-7.57(m、1H)、7.80(d、J=1.56Hz、1H)、7.82-7.90(m、3H)、9.76(br. s.、1H)、13C NMR(101MHz、DMSO-d3)δ16.41、24.11、31.36、47.50、49.97、125.43、125.76、126.41、127.04、128.07、128.15、128.74、132.39、133.55、137.62、)、LC/MS(m/z M+1)210.1、[α]D(c=1、MeOH)、=+66.0。
(5) 1S,5R-(-)-1-(3-フルオロ、4-メチルフェニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド
収率=64%;1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ0.99-1.08(m、1H)、1.39-1.45(m、1H)、2.05-2.13(m、1H)、2.17(d、J=1.37Hz、3H)、3.28-3.35(m、1H)、3.35-3.48(m、2H)、3.63(d、J=10.64Hz、1H)、6.97(dd、J=7.81、1.76Hz、1H)、7.05(dd、J=11.32、1.76Hz、1H)、7.19(t、J=8.10Hz、1H)、9.70(br. s.、1H)、9.96(br. s.、2H)、13C NMR(101MHz、DMSO-d6)δ14.43(d、J=3.16Hz)、16.59、24.15、30.72(d、J=2.01Hz)47.30、49.70、113.87(d、J=22.92Hz)122.91、123.01、132.18(d、J=5.66Hz) 140.21(d、J=7.86Hz) 161.31(d、J=242.57Hz)、LC/MS(m/z M+1)192.1)、[α]D(c=1、MeOH)、=-58.4。
(6) 1R,5S-(+)-1-(3-フルオロ、4-メチルフェニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド
収率=94%*粗;1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ1.00-1.09(m、1H)、1.36-1.44(m、1H)、2.05-2.14(m、1H)、2.17(d、J=1.46Hz、3H)、3.32(d、J=11/13Hz、1H)、3.37-3.47(m、2H)、3.63(d、J=11.13Hz、1H)、6.97(dd、J=7.81、1.85Hz、1H)、7.05(dd、J=11.32、1.76Hz、1H)、7.20(t、J=8.15Hz、1H)、9.74(br. s.、1H)、13C NMR(101MHz、DMSO-d6)δ14.44(d、J=3.16Hz)、16.54、24.13、30.71(d、J=2.11Hz、1C)47.34、49.73、113.89(d、J=22.91Hz)122.92(d、J=13.90Hz)、123.03、132.19(d、J=5.75Hz) 140.19(d、J=7.86Hz) 161.31(d、J=242.57Hz)、LC/MS(m/z M+1)192.1)、[α]D(c=1、MeOH)、=+55.8。
(7) (7)〜(8)の代表的手順としての1S,5R-(-)-1-(4-クロロ-3-トリフルオロメチルフェニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の、上記実施例XIV B(7)に従って調製された(1R,2S)-(2-アミノメチル-2-(4
-クロロ-3-トリフルオロメチルフェニル)シクロプロピル)-メタノール(2.35g、8.4mmol)のジクロロメタン(DCE)50mLの溶液に、室温、窒素下で、注射器を用いて温度を40℃以下に保ちながら、SOCl2を0.8mL(10.1mmoles、1.3当量)ゆっくり加えた。生じた反応液を室温で2時間攪拌し、その後のTLC分析(SiO2プレート、CH2Cl2/MeOH/NH4OH(20:1:0.1〜10:1:0.1))は出発材料を示さなかった。混合液は水125mLを用いて急冷し、CH2Cl2(75mL)で希釈して2〜3分間攪拌し、静置して層を分離した。有機層はH2O(75mL)で洗浄した。水層を一つにまとめ、10NのNaOHを用いてpH=10(pH試験紙)に塩基性化し、2x100mLのCH2Cl2で抽出した。一つにまとめた有機物をNa2SO4で乾燥し、濾過、濃縮して油を得た。油をMeOH(40mL)に溶解し、20mlの 2M HCl/Et2Oで処理し、真空で総体積〜5〜10mLに濃縮して、30mLのEt2Oおよび5mLのヘプタンで希釈した。生じたスラリーを濾過し、35mLの冷Et2Oで洗浄した。固体生成物を一晩乾燥させ(〜29mmHg、50℃)、白色の固体として純粋生成物を1.8g(72%)得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ1.01-1.07(m、1H)、1.13-1.18(m、1H)、1.77-1.85(m、1H)、3.19-3.33(m、3H)、3.42(d、J=11.13Hz、1H)、5.10(br.s、2H)、7.29(dd、J~8.20、2.15Hz、1H)、7.42(d、J=8.40Hz、1H)、7.47(d、J=2.34Hz、1H);13C NMR(101MHz、CDCl3)δ15.81、23.59、31.02、47.75、50.68、121.35、124.07、126.38、129.14(d、J=31.45Hz)、131.63(d、J=1.72Hz)、131.94(d、J=0.96Hz)、132.21、137.50、LC/MS(m/z M+1 262.0)、[α]D(c=1、MeOH)、=-54.2。
(8) 1R,5S-(+)-1-(4-クロロ-3-トリフルオロメチルフェニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド
収率=43%;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ1.17-1.26(m、1H)、2.03-2.11(m、J=6.64Hz、1H)、2.30-2.38(m、J=6.30、4.44Hz、1H)、2.87-2.98(m、J=2.15Hz、3H)、3.20-3.29(m、1H)、3.31-3.41(m、1H)、3.89-4.00(m、1H)、4.09-4.18(m、1H)、7.28-7.35(m、1H)、7.44-7.52(m、2H)、12.78(br.s.、1H);13C NMR(101MHz、CDCl3)δ15.95、23.64、31.02、47.75、50.68、121.35、124.07、126.51、129.12(d、J=31.45Hz)、131.62(d、J=1.72Hz)、131.96(d、J=0.96Hz)、132.21、137.50、LC/MS(m/z M+1)262.0、[α]D(c=1、MeOH)、=+58.3。
(9) 1S,5R-(-)-1-(4-クロロ-3-トリフルオロフェニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド
収率=68%;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ1.16-1.27(m、J=7.52、7.52Hz、1H)、1.58-1.69(m、1H)、1.91-2.04(m、1H)、3.49-3.69(m、J=5.47Hz、3H)、3.72-3.83(m、J=11.03、5.76Hz、1H)、6.87-7.01(m、2H)、7.34(t、J=7.91Hz、1H)、9.86(s、1H)、10.32(s、1H);13C NMR(101MHz、CDCl3)δ16.14、23.91、30.99(d、J=1.82Hz)、47.67、50.55、115.67(d、J=21.76Hz)、120.32(d、J=17.55Hz)、123.72(d、J=3.64Hz)、131.25、139.17(d、J=6.71Hz)、158.35(d、J=250.24Hz)、LC/MS(m/z M+1)212.0、[α]D(c=1、MeOH)、=-76.0。
(10) 1R,5S-(+)-1-(4-クロロ-3-トリフルオロフェニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド
収率=31%;1H NMR(400MHz、メタノール-d4)δ1.20(dd、J=6.54、4.90Hz、1H)、1.26-1.32(m、1H)、2.17-2.24(m、1H)、3.51(d、J=11.53Hz、1H)、3.59-3.71(m、2H)、3.76(d、J=11.35Hz、1H)、7.09-7.15(m、1H)、7.23(dd、J=10.48、2.15Hz、1H)、7.43(t、J=8.05Hz、1H);13C NMR(101MHz、メタノール-d4)δ15.34、23.74、30.60(d、J=1.92Hz)、50.31、115.43(d、J=22.05Hz)、119.25(d、J=17.74Hz)、123.90(d、J=3.55Hz)130.79、140.30(d、J=7.09Hz)、158.16(d、J=247.84Hz)、LC/MS(m/z M+1 121.0)、[α]D(c=1、MeOH)、=+64.0。
(11) 1S,5R-(-)-1-(3-クロロ,4-フルオロフェニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド
収率=34%;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ1.21(t、J=7.42Hz、1H)、1.59(dd、J=6.64、4.88Hz、1H)、1.91-1.99(m、1H)、3.45-3.68(m、3H)、3.75(dd、J=11.23、6.15Hz、1H)、7.05-7.14(m、2H)、7.21-7.27(m、1H)、9.84(s、1H)、10.32(s、1H);13C NMR(101MHz、CDCl3)δ15.62、23.53、30.92、47.76、50.99、117.20(d、J=21.29Hz)、121.63(d、J=18.03Hz)、127.46(d、J=7.29Hz)、129.99、135.29(d、J=3.93Hz)、157.58(d、J=249.76Hz)、LC/MS(m/z M+1 212.1)、[α]D(c=1、MeOH)、=-42.8。
(12) 1R,5S-(+)-1-(3-クロロ、4-フルオロフェニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド
収率=59%;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ1.15-1.24(m、1H)、1.60(dd、J=6.54、4.78Hz、1H)、1.90-1.97(m、1H)、3.47-3.69(m、3H)、3.74(dd、J=11.27、6.10Hz、1H)、7.04-7.12(m、2H)、7.21-7.26(m、1H)、9.81(br.s.、1H)、10.26(br.s.、1H);13C NMR(101MHz、CDCl3)δ19.22、27.40、34.82、51.77、54.96、121.04(d、J=21.38Hz)、125.37(d、J=18.03Hz)、131.53(d、J=7.29Hz)、133.94、139.23(d、J=3.93Hz)、161.48(d、J=249.38Hz)、LC/MS(m/z M+1 212.1)、[α]D(c=1、MeOH)、=+41.4。
D. 実施例XIV(C)(7)に示した代表的手段を用いた各種ナフチルおよびフェニル-3-メチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
(1) 1S,5R-(-)-1-(1-ナフチル)-3-メチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド
1H NMR(400MHz、CDCl3)δ1.22-1.31(m、1H)、2.14-2.21(m、1H)、2.45(d、J=6.50Hz、1H)、2.91(d、J=4.76Hz、3H)、3.11-3.23(m、1H)、3.46-3.55(m、1H)、4.08(dd、J=11.07、5.31Hz、1H)、4.19-4.27(m、1H)、7.39-7.64(m、4H)、7.83(d、J=8.14Hz、1H)、7.87-7.93(m、1H)、8.11-8.20(m、1H)、12.85(br.s.、1H);13C NMR(101MHz、CDCl3)δ15.05、22.11-22.56(m、1 C) 30.92、41.35、57.25-57.70(m、1 C) 61.37、124.02、125.67、126.41、127.12、129.18、132.72、133.51、134.03、LC/MS(m/z M+1 224.1)、[α]D(c=1、MeOH)、=-60.6。
(2)1R,5S-(+)-1-(1-ナフチル)-3-メチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド
収率=58%;1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ0.93-1.03(m、1H)、2.01(br.s.、1H)、2.14-2.25(m、1H)、2.79(s、3H)、3.19-3.34(m、1H)、3.89-4.01(m、1H)、7.48(dd、J=8.10、7.22Hz、1H)、7.52-8.58(m、1H)、7.59(m、2H)、7.88(d、J=8.20Hz、1H)、7.96(d、J=7.61Hz、1H)、8.16(d、J=8.40、1H)、11.30(br.s.、1H);13C NMR(101MHz、DMSO-d6)δ14.56、22.27、30.46、40.33、56.83、60.63、124.73、126.25、126.65、127.29、128.92、129.41、132.98、134.02、 [α]D(c=1、MeOH)、=+64.2。
(3) 1S,5R-(-)-1-(2-ナフチル)-3-メチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド
収率=60%;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ1.27-1.34(m、1H)、2.08-2.15(m、1H)、2.29(dd、J=6.88、4.73Hz、1H)、2.92(d、J=4.69Hz、3H)、3.31-3.42(m、2H)、3.95(dd、J=11.03、5.27Hz、1H)、4.18(dd、J=10.84、5.27Hz、1H)、7.20-7.27(m、1H)、7.43-7.53(m、2H)、7.62(d、J=1.66Hz、1H)、7.74-7.85(m、3H)、12.64(br.s.、1H);13C NMR(101MHz、CDCl3)δ16.40、23.41、31.85、41.48、57.47、60.56、124.70、126.19、126.52、126.99、127.73、127.90、129.08、132.69、133.43、135.34、LC/MS(m/z M+1 224.1)、[α]D(c=1、MeOH)、=-88.6。
(4) 1R,5S-(+)-1-(2-ナフチル)-3-メチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド
収率=80%;1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ1.14-1.22(m、1H)、1.89(dd、J=5.91、5.03Hz、1H)、2.17-2.24(m、1H)、2.81(d、J=4.49Hz、3H)、3.45-3.54(m、1H)、3.60-3.69(m、2H)、3.95(dd、J=10.88、5.03Hz、1H)、7.35-7.53(m、3H)、7.76-7.89(m、4H);13C NMR(101MHz、DMSO-d6)δ16.13-16.48(m、1 C)24.17、31.18、40.32、56.68、58.96-59.19(m、1 C)125.38、125.78、126.45、127.08、128.04、128.17、128.73、132.42、133.51、137.43、LC/MS(m/z M+1 210.1)、[α]D(c=1、MeOH)、=+77.8。
(5) 1S,5R-(-)-1-(3-フルオロ,4-メチルフェニル)-3-メチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド
収率=63%;1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ1.01-1.09(m、1H)、1.76-1.84(m、1H) 2.05-2.12(m、1H)、2.17(d、J=1.37Hz、3H) 2.76(d、J=4.20Hz、3H) 3.38-3.53(m、2H)、3.56(dd、J=10.98、4.83Hz、1H) 3.83(dd、J=10.93、4.88Hz、1H) 6.98(dd、J=7.86、1.71Hz、1H)7.08(dd、J=11.32、1.56Hz、1H)7.19(m、1H)11.35(br.s.、1H);13C NMR(101MHz、DMSO-d6)δ ppm 14.44(d、J=3.1Hz)16.22、24.24、30.54(d、J=1.2Hz)56.55、58.86、113.94(d、J=22.7Hz)122.96、123.19、132.18(d、J=5.7Hz)139.95(d、J=7.8Hz) 161.32(d、J=242.8Hz)、LC/MS(m/z M+1 206.0)、[α]D(c=1、MeOH)、=-69.6。
(6) 1R,5S-(+)-1-(3-フルオロ,4-メチルフェニル)-3-メチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド
収率=63%;1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δ1.02-1.10(m、1H)、1.68-1.74(m、1H) 2.05-2.12(m、1H)、2.18(d、J=1.56Hz、3H) 2.77(d、J=4.30Hz、3H) 3.38-3.53(m、2H)、3.58(dd、J=11.08、4.83Hz、1H) 3.84(dd、J=10.93、4.93Hz、1H)、6.98(dd、J=7.81、1.76Hz、1H)7.08(dd、J=11.32、1.66Hz、1H)7.21(t、J=8.10Hz、1H) 11.09(br.s.、1H);13C NMR(101MHz、DMSO-d6)δ ppm 14.45(d、J=3.16Hz)16.22、24.22、30.51、40.30、56.65、58.94、113.93(d、J=22.9Hz)123.05(d、J=3.26Hz)、123.18、132.19(d、J=5.6Hz)、139.90(d、J=8.0Hz) 161.32(d、J=242.5Hz)、LC/MS(m/z M+1 206.1)、[α]D(c=1、MeOH)、=+48.0。
(7) 1S.5R-(-)-1-(4-クロロ-3-トリフルオロメチルフェニル)-3-メチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの合成
攪拌中の塩酸アミン(0.8g、3mmoles)のジクロロエタン(DCE)75mLの溶液に、室温、窒素下で、ホルムアルデヒド(37%)2.1mL(28mmoles、9.2当量)、続いてナトリウムトリアセトキシボロヒドリド2.98g(14mmoles)を加えた。生じた混合液を1〜2時間、室温で攪拌し、その後LC/MS分析は所望生成物に対応する一つの主ピークを示した。混合液を20mLの1M NaOHを用いて急冷し、静置して層を分離した。水層を40mLのCH2Cl2で洗浄した。一つにまとめた有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過、濃縮して油を得た。該油をMeOH(5mL)に溶解し、過剰量の2M HCl/Et2Oで処理した。15mLのEt2O/アセトニトリル/ヘプタン(2:1:1)を追加して加えた。生じた検濁液を0〜5℃に冷却し、濾過し、生成物ケーキをEt2O(10mL)で洗浄した。生成物を一晩乾燥(〜29mmHg、50℃)させて白色の固体として純粋生成物を520mg(62%)得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ1.17-1.23(m、1H)、2.03-2.09(m、1H)、2.33(dd、J=6.93、4.78Hz、1H)、2.92(d、J=4.59Hz、3H)、3.22-3.31(m、J=9.18Hz、1H)、3.34-3.42(m、1H)、3.92(dd、J=11.03、5.27Hz、1H)、4.11(dd、J=10.84、5.27Hz、1H)、7.31(dd、J=8.20、2.05、1H)、7.47(d、J=8.20Hz、1H)、7.51(d、J=2.05Hz、1H)、12.74(br.s.、1H);13C NMR(101MHz、CDCl3)δ15.76-15.97(m、1 C) 23.64-23.81(m、1 C) 30.90-31.04(m、1 C) 47.56-47.70(m、1 C)50.56-50.72(m、1 C)121.25-121.44(m、1 C)123.97-124.16(m、1 C)126.35-126.74(m、1 C)129.01-129.41(m、1 C)、131,69、131.93、137.42、LC/MS(m/z M+1 276.0)、[α]D(c=1、MeOH)、=-60.2。
(8) 1R,5S-(+)-1-(4-クロロ,3-トリフルオロメチルフェニル)-3-メチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド
収率80%;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ1.17-1.25(m、1H)、2.03-2.10(m、1H)、2.33(dd、J=6.98、4.73Hz、1H)、2.92(d、J=4.69Hz、3H)、3.23-3.31(m、1H)、3.34-3.44(m、1H)、3.92(dd、J=10.98、5.22Hz、1H)、4.11(dd、J=10.84、5.27Hz、1H)、7.32(dd、J=8.30、2.05Hz、1H)、7.44-7.55(m、2H)、12.74(br.s.、1H);13C NMR(101MHz、CDCl3)δ16.31、23.59、31.04、41.35、57.16、60.04、121.34、124.06、126.53(q、J=5.27Hz)、129.20(d、J=31.54Hz)、131.82、132.01、132.35(m)、LC/MS(m/z M+1 276.1)、[α]D(c=1、MeOH)、=+41.4。
(9) 1S,5R-(-)-1-(4-クロロ,3-トリフルオロメチルフェニル)-3-メチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド
収率81%;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ1.10-1.27(1H)、1.97-2.07(m、1H)、2.29(br.s.、1H)、2.91(s、3H)、3.19-3.39(m、2H)、3.90(br.s.、1H)、4.02-4.17(m、1H)、6.91(d、J=7.81Hz、1H)、7.00(d、J=9.66Hz、1H)、7.35(t、J=7.71Hz、1H);13C NMR(101MHz、CDCl3)δ16.09-17.22(m、1 C) 23.85、31.04、41.65、57.32、60.14、115.67(d、J=21.8Hz)、120.48(d、J=17.5Hz)、123.72、131.36、138.97、158.37(d、J=250.3Hz)、LC/MS(m/z M+1 226.0)、[α]D(c=1、MeOH)、=-79.8。
(10) 1R,5S-(+)-1-(4-クロロ,3-フルオロフェニル)-3-メチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド
収率87%;1H NMR(400MHz、メタノール-d4)δ1.27(t、7.71Hz、1H)、1.47(dd、J=6.78、4.83Hz、1H)、2.17-2.26(m、1H)、2.98(s、3H)、3.61(d、J=11.32Hz、1H)、3.80(d、J=11.32Hz、1H)、4.03(d、J=11.23Hz、1H)、7.10-7.16(m、1H)、7.26(dd、J=10.45、2.05Hz、1H)、7.43(t、J=8.10Hz、1H);13C NMR(101MHz、メタノール-d4)δ14.25、15.29、23.70、39.83、57.24、59.59、115.42(d、J=22.24Hz、1 C) 119.36(d、J=17.74Hz、1 C) 123.87(d、J=3.64Hz、1 C) 130.81、140.03、158.16(d、J=247.84Hz、1 C)、LC/MS(m/z M+1 226.0)、[α]D(c=1、MeOH)、=+61.6。
(11) 1S,5R-(-)-1-(3-クロロ,4-フルオロフェニル)-3-メチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド
収率78%;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ1.03-1.16(m、1H) 1.84-2.01(m、2H) 2.84(s、3H) 3.17-3.30(m、1H) 3.29-3.41(m、1H) 3.80(d、J=10.84Hz、1H) 3.97(d、J=10.84Hz、1H) 6.97-7.11(m、2H) 7.18-7.29(m、1H);13C NMR(101MHz、CDCl3)δ15.88、18.47、23.27、30.72、40.96、57.26、60.30、117.17(d、J=21.4Hz)、121.50(d、J=17.9Hz)、127.51(d、J=7.2Hz)、129.90、134.98(d、J=3.7Hz)、157.56(d、J=249.8Hz)、LC/MS(m/z M+1 225.7)、[α]D(c=1、MeOH)、=-46.2。
(12) 1R,5S-(+)-1-(3-クロロ,4-フルオロフェニル)-3-メチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリド
収率59%;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ1.14(t、J=7.81Hz、1H) 1.93-2.01(m、1H) 2.19(dd、J=6.74、4.69Hz、1H) 2.91(d、J=4.59Hz、3H) 3.23-3.32(m、1H) 3.37-3.46(m、1H) 3.86(dd、J=10.88、5.12Hz、1H) 4.02(dd、J=10.84、5.17Hz、1H) 7.06-7.11(m、2H) 7.26-7.31(m、1H);13C NMR(101MHz、CDCl3)δ15.83、23.43、30.91、41.26、57.23、60.20-60.54(m、J=0.6Hz)、117.26(d、J=21.3Hz)、121.61(d、J=18.1Hz)、127.61(d、J=7.3Hz、130.00、135.14(d、J=3.9Hz)、157.61(d、J=249.9Hz、157.63、LC/MS(m/z M+1 225.9)、[α]D(c=1、MeOH)、=+60.5。
実施例XV
反応スキーム21を用いた1-アリール-4-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンの調製
A. (±)-1-(3,4-ジクロロ-フェニル)-(r/s)-2-ヒドロキシメチル-シクロプロパンカルボニトリルの調製
オーブンで乾燥させた500mLの三口丸底フラスコに、化合物3,4-ジクロロベンゾニトリルおよびTHFを、アルゴン下で攪拌しながら加えた。溶液をドライアイス/MeCN浴中で-25℃に冷却し、ナトリウムアミド5.3gを加えた。生じた黄色の懸濁液は、攪拌によりオレンジ色となり、2時間かけて室温まで温めた。茶色の混合液を-25℃に冷却し、エピクロロヒドリンを10分間かけて滴下して加え、続いて二回目として、当量のナトリウムアミドを一回で加えた。キツネ色の混合液を-25℃で攪拌し、8時間かけて15℃まで温めた。暗赤色の混合液を(攪拌)しながら500mLの飽和塩化アンモニウムに加えた。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで12時間乾燥させた。混合液を濾過し、減圧下で濃縮して、乾燥し赤色の油31gを得た。この半分をシリカゲル(250g)カラムにかけ、ヘキサンでまず溶出した。その後10%EtOAcのヘキサン溶液まで、最終的には20%EtOAcヘキサン溶液まで極性を上げた。生成物の入ったチューブを一つにまとめ、濃縮し、高真空下で乾燥させてジアステレオマーの混合物として生成物を得た。収量:6.8g(42%);LCMS;(+)ESI:m/z=242[M]+;;1H NMR(400MHz、CDCl3、掲載したsynイソマーに対応するピーク)δ7.43(m、2H、ArH)、7.7.14(m、1H、ArH)、4.09(dd、1H、CHOH、J=12Hzおよび4.8Hz)、3.74(dd、1H、CHOH、J=12Hzおよび8.4Hz)、2.73(bs、1H、OH)、1.91(m、1H、ArCCH2CH)、1.62(m、2H、ArCCH 2 CH)。
B. (±)-1-アミノメチル-1-(3’,4’-ジクロロフェニル)シクロプロピル-(r/s)-2-メタノールの調製
オーブンで乾燥させた500mLの三口丸底フラスコに、LAH(2.13g、0.056モル)およびジエチルエーテル(210mL)を加えた。混合液を氷浴で<5℃まで冷却し、10分後に添加漏斗を用いて、カルボニトリル(6.8g、0.028モル)のジエチルエーテル(90mL)の溶液を30分かけて加え、その後内容物を氷浴温度で3時間攪拌した。反応スラリーを、25%当量のNaOH溶液(5.5mL)を注意深く、ゆっくり加えて急冷し、氷浴温度で45分間攪拌した。水(5mL)を加えて、内容物を濾過し、エーテルで洗浄した(2x50mL)。一つにまとめた濾過物を減圧下で能塾し、高真空ポンプを使って一晩乾燥させ、無色の粘調な液体を得た。収量:6.0g(87%);LCMS;(+)ESI:m/z=246[M]+;;1H NMR(300MHz、CDCl3)δ7.50(d、1H、ArH)、7.40(dd、1H、ArH)、4.32(dd、1H、CHOH)、3.43(d、1H、CH 2 N)、3.34(dd、1H、CHOH)、2.60(d、1H、CH 2 N)、1.71(m、1H、ArCCH2 CH)、0.94(dd、1H、ArCCH 2 CH)、0.77(m、1H、ArCCH 2 CH)。
C. (±)-2-ヒドロキシメチル-1-(3’,4’-ジクロロフェニル)シクロプロピルメチル-(r/s)-カルバミン酸tert-ブチルエステルの調製
Boc無水物(5.91g、0.026モル)を一回で攪拌中のアミノアルコールの無水DCM(150mL)溶液に加え、反応混合液を周囲温度、アルゴン下で4.5時間攪拌した。水(200mL)を反応混合液に加え、有機層を分離した。有機層をブライン(100mL)で洗浄し、乾燥(Na2SO4)、濾過、濃縮して無色の液体としてN-bocアミノアルコールを得たが、これは放置されて無色のガラス体となった。該物質は、これ以上精製せずに用いた。収量:9.0g(定量値);LCMS;(+)ESI:m/z=368[M+Na]+。
D. (±)-4-オキソ-(3’,4’-ジクロロフェニル)-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸tert-ブチルエステルの調製
PDC(23g、0.06モル)を一回で攪拌中のN-bocアミノアルコールおよび分子篩(23g)の無水DCM(200mL)溶液に加えた。生じた暗褐色の反応混合液を周囲温度、アルゴン下で3.5時間攪拌した。反応混合液をジエチルエーテル(50mL)で希釈し、焼結漏斗を用いてCelite(登録商標)プラグを通し濾過し、ジクロロメタンで洗浄した(3X50mL)。暗褐色の濾過物を濃縮し、粘調な茶色の液体を得て、これを約250gのシリカを用いたカラムクロマトグラフィーで精製した。カラムはまず100%ヘキサンで溶出し、勾配を9:1ヘキサン:EtOAcに、次に8:2ヘキサン:EtOAcに変えた。生成物の入ったチューブをまとめ、濃縮し、高真空ポンプで一晩乾燥させて所望生成物を得た。収量:4.1g;;LCMS;(+)ESI:m/z=364[M+Na]+;1H NMR(300MHz、CDCl3)δ7.43(d、1H、ArH)、7.36(d、1H、ArH)、7.09(dd、1H、ArH)、4.03(dd、1H、CH2N)、3.91(d、1H、CH 2 N)、2.30(d、1H、ArCCH2CH)、1.60(m、1H、ArCCH 2 CH)、1.54(s、9H、tert-Bu)、1.34(m、1H、ArCCH 2 CH)。
E. (±)-1-tert-ブチルオキシカルボニルアミノメチル-(r/s)-2-アセチル-1-(3’,4’-ジクロロフェニル)-シクロプロパンの調製
メチルリチウム-エーテル(3.4mL、5.42mmole、1.6M)の溶液を、注射器を使って攪拌中の、ドライアイス/アセトン浴温度に冷却されたN-boc(1.67g、4.7mmole)の無水THF溶液に滴下して加えた。反応混合液を冷却しながら(<-78℃)3時間攪拌し、次に周囲温度まで温めた。反応混合液を1NのHCl水溶液(20mL)で急冷し、次に酢酸エチル(2x20mL)で抽出した。一つにまとめた有機層をブライン(20mL)で洗浄、乾燥(Na2SO4)、濾過、濃縮して黄色の液体を得た。該化合物を、シリカ(〜100g)を用いた、10%EtOAc-ヘキサンおよびEtOAc-ヘキサンを20%に増加して溶出するカラムクロマトグラフィーで精製した。所望分画を一つにまとめ、減圧して濃縮、乾燥させて所望生成物を得た。収量:1.17g(70%);LCMS;(+)ESI:m/z=380[M+Na]+;1H NMR(300MHz、CDCl3)δ7.39(m、2H、ArH)、7.17(dd、1H、ArH)、4.50(bs、1H、NH)、3.52(m、2H、CH2N)、2.42(s、3H、CH 3 )、2.30(d、1H、ArCCH2CH)、1.66(m、1H、ArCCH 2 CH)、1.34(s、9H、tert-Bu)、1.24(m、1H、ArCCH 2 CH)。
F. [1-(3,4-ジクロロ-フェニル)-2-(1-ヒドロキシ-エチル)-シクロプロピルメチル]-カルバミン酸tert-ブチルエステルの調製
上記実施例XV Eの生成物を50mLの丸底フラスコの中でメタノールに加え、Ar(g)下、周囲温度で攪拌した。水素化ホウ素カリウムを滴下して加え、生じた懸濁液を一晩攪拌した。透明な溶液を得た。生じた溶液をEtOAc(10mL)および水(10mL)に分配した。水層をEtOAc(2x10mL)で抽出し、一つにまとめた層をブライン(10mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで2時間乾燥し、濾過、減圧下で濃縮、1時間乾燥させて固体を得た。該固体を20gのシリカの濾過パッドを用いて、4/1ヘキサン/EtOAc(v/v)、その後1/1ヘキサン/EtOAc(v/v)に切り替えて、主スポットとして集めて精製した。第二(所望の)ジアステレオマーを、不要のジアステレオマー、収率:0.321g、40%:および所望ジアステレオマー、収率:0.254g、32%を含め収集した;1H NMR、不要ジアステレオマー(300MHz、CDCl3)δ7.34-40(m、2H、ArH)、7.15(m、1H、ArH)、4.93(bs、1H、NH)、3.50-61(m、3H、CH3)、3.25(m、2H、CH2N)、1.2-1.4(m、9H、tert-Bu)、0.95-1.0(m、1H、ArCCH2)、0.54(m、1H、ArCCH2);所望ジアステレオマー1-7:(300MHz、CDCl3)δ7.37(d、1H、J=18Hz、ArH)、3.75(m、1H、ArH)、7.11(m、1H、ArH)、4.48(bs、1H、NH)、3.78(m、3H、CH3)、3.57(m、1H、CH 2 N)、3.37(d、1H、J=5Hz、CH2N)、3.32(d、1H、J=5Hz、CHOH)、1.4(s、9H、tert-Bu)、1.23(m、1H、CH)、1.03(m、2H、ArCCH2)。
G. (±)-1-(3,4-ジクロロ-フェニル)-(r)-4-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンの調製
上記実施例XV Fの化合物をDCMに加え、Ar(g)下、攪拌しながら氷浴で冷却した。メタンスルホニルクロリドを攪拌しながら10分間かけて滴下し、生じた懸濁液を一晩、周囲温度まで温めた。生じた黄色の溶液を水(2x10mL)で洗浄し、DCM層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。混合液を濾過し、減圧下で濃縮して黄色の油を得た。この油を0.8mLのDCMに溶解し、Ar(g)の下、氷浴中で冷却した。これにTFA0.8mLを加え、書うっじた溶液を周囲温度で1時間攪拌した。溶液を減圧下に濃縮し、濃NaOHで急冷し、エーテル(2x10mL)で抽出した。有機抽出物を一つにまとめ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。油を2000ミクロンの調製プレートで先生し、10/1CHCl3/MeOH(v/v)で溶出して所望の遊離塩基を得た。収率:0.030g 15%;LCMS;(+)ESI:m/z=242[M+H]+(100);244[M+H]+(65);UV(λmax=218)=97%;1H NMR(300MHz、CDCl3)δ3.72-36(m、1H、ArH)、7.23-26(m、1H、ArH)、7.01-04(m、1H、ArH)、3.37(q、1H、J=7Hz、CHCH3)、3.20-25(m、2H、CH2N)、1.55(m、1H、CHCH2)、1.22(m、3H、CHCH3)0.96(m、2H、ArCCH2);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ130.3、129.3、126.7、55.7、50.7、32.4、21.1、15.8。
H. (±)-1-(3,4-ジクロロ-フェニル)-(r)-4-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンの調製
バイアルに上記実施例XV F由来の化合物130mg、ジエチルエーテル1mL、および2NのHClのジエチルエーテル溶液0.2mLを加えた。白色の沈殿が直ぐに出現し、懸濁液を室温で1時間攪拌した。懸濁液を濾過し、集め、乾燥して白色の固体18mgを得た。LCMS(+)ESI:m/z=242[MH]+(100);244[MH+2]+(65);UV(λmax=218)=95%;1H NMR(300MHz、MeOH-d4)δ7.48-52(m、2H、ArH)、7.23-26(m、1H、ArH)、4.63(s(br)、2H、NH2)、3.93(q、1H、J=7Hz、CHCH3)、3.68(m、2H、CH2N)、2.08(dd、1H、J=8Hz、5Hz、CHCH2)、1.45(m、3H、CHCH3)、1.29(m、1H、CH)、1.16(m、2H、ArCCH2)。
実施例XVI
反応スキーム22を用いた1-アリール-4-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンおよび1-アリール-3,4-ジメチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンの調製
A. (±)-5-(3’,4’-ジクロロフェニル)-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-オンの調製
TFA(7.5mL、96mmole)を、注射器を使って、10分間かけて、攪拌している、上記実施例XV、Dに従い調製された無色のN-bocラクタム(4.1g、12mmole)の無水DCM(100mL)溶液に、氷浴温度で滴下した。生じた明るい茶色の溶液を周辺温度で6時間攪拌した。反応混合液を濃縮し、ジクロロメタン(100mL)に溶解した。この溶液を飽和NaHCO3水溶液(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、乾燥(Na2SO4)、濾過、濃縮して灰白色の固体を得た。これを、高真空ポンプを使って一晩乾燥した。収量:2.7g(93%);LCMS:(+)ESI:m/z=242[MH]+。
B. (±)-4-メチル1-(3’,4’-ジクロロフェニル)-2,4-デヒドロ-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-オンの調製
TMSCI(0.52mL、4.1mmole)のトルエン(2mL)溶液を、注射器を使って、氷浴中で冷却された攪拌中のラクタム(0.9g、3.72mmole)およびトリエチルアミン(0.64mL、4.46mmole)の無水トルエン(12mL)溶液に加えた。生じた、白色に濁った溶液を50℃で4時間攪拌し、次に氷浴で冷却した。混合物をCelite(登録商標)のプラグを通し、ヘキサン:ジエチルエーテル(1:1、10mL)で溶出して濾過し、更にヘキサン:ジエチルエーテル(1:1、10mL)で洗浄した。一つに合わせた濾過物を高真空下で30分間濃縮および乾燥した。残留物を無水ジメチルエーテル(10mL)に溶解し、ドライアイス/アセトン浴を用いて約-30℃の温度に冷却した。MeLi(0.64mLm、4.46mmole)溶液を滴下し、-30℃(浴温度)で30分間攪拌し続けた。冷浴を取り除き、内容物を周囲温度で1時間攪拌した。塩化アンモニウム水溶液(12mL中に0.5g)を加えて反応混合液を急冷し、中身を周囲温度で30分間攪拌した。有機層を分離し、ブライン(25mL)で洗浄し、、乾燥(Na2SO4)、濾過、減圧下で濃縮した。油を高真空下で2時間乾燥し、黄色の油を得た。該油を、シリカ(100g)を用い、まずヘキサン:EtOAcで溶出し、徐々に極性を7:3、1:1、および2:8ヘキサン:EtOAcに上げ溶出するカラムクロマトグラフィーを用いて精製した。所望生成物を一つにまとめ、減圧下で濃縮し、高真空で一晩乾燥させて生成物を得た。収量:0.6g(71%);LCMS:(+)ESI:m/z=240[M]+。
C. (±)-トランス-4-メチル-1-(3',4'-ジクロロフェニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン
シアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.24g、3.83mmole)を攪拌中のイミン(0.6g、2.5mmole)のエタノール(8mL)溶液に加えた。この混合液に、1.2MのCHl-エタノール(3.1mL、3.83mmole)の溶液を滴下した。生じた白色の懸濁液を周囲温度で2時間攪拌した。反応混合液を、ブライン(30mL)および2NのNaOH水溶液(3mL)の混合液に注ぎ込み、酢酸エチル(3x20mL)で抽出した。一つにまとめた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥(Na2SO4)、濾過、濃縮し、高真空下で乾燥させて明黄色の油を得た。該液体を、シリカ(100g)を用い、まず1%のMeOH-CHCl3で、徐々に極性を2%、3%、最終的に5%のMeOH-CHCl3まで上昇させて溶出するカラムクロマトグラフィーを用いて精製した。所望生成物の入ったチューブを一つにまとめ、濃縮し、高真空で乾燥させて無色の液体として生成物を得た。収量:0.3g(47%);1H NMR(300MHz、CD3OD)δ7.35(d、1H、J=8.4Hz、ArH)、7.28(d、1H、J=2.1Hz、ArH)、7.06(dd、1H、J=8,1Hzおよび2.1Hz、ArH)、3.42(m、1H、-CHCH3)、3.16(d、1H、J=11.4Hz、CH2N)、3.00(dd、1H、J=11.1Hz、0.6Hz、CH2N)、1.73(m、1H、CHCH2)、1.14(d、3H、J=6.3Hz、CHCH3)、1.01(m、1H、ArCCH2)、0.76(m、1H、ArCCH2);13C NMR(300MHz、CDCl3)δ144.94、133.26、131.54、130.71、130.05、127.95、56.35、53.58、33.74、32.82、17.36、13.02;LC-MS:(+)ESI:m/z=242[M]+(100);UV(λmax=218)=100%。
HCl-エーテル(2.0M、6.6mL、1.32mmole)の溶液を、攪拌中のアミン(0.16g、0.66mmole)の無水ジエチルエーテル(2mL)溶液に加えた。生じた白色の懸濁液を、周囲温度で30分間攪拌した。反応混合液を濾過し、冷無水エーテル(5mL)で洗浄し、輝く白色の固体を得て、更に高真空下に一定量まで乾燥させた。収量:0/.172g(94%);1H NMR(300MHz、CD3OD)δ7.49(m、2H、ArH)、7.23(dd、1H、J=8.4Hz、2.1Hz、ArH)、4.18(m、1H、CHCH3)、3.71(d、1H、J=11.7Hz、CH2N)、3.62(dd、1H、J=11.7Hz、1.2Hz CH2N)、2.22(m、1H、CHCH2)、1.44(d、3H、J=6.3Hz、CHCH3)、1.20(m、1H、ArCCH2)、0.88(m、2H、ArCCH2);LC-MS:(+)ESI:m/z=242[M+](100);UV(λmax=218)=100%。
D. (±)-n-メチル-トランス-4-メチル-1-(3',4'-ジクロロフェニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン
アミン(0.1g、0.41mmole)およびジイソプロピルエチルアミン(0.165mL、0.95mmole)を無水DMF(1mL)に、周囲温度で30分間攪拌して溶解した。ヨードメタン(0.033mL、0.54mmole)を加え、周囲温度で20時間攪拌し続けた。反応混合液を高真空下で1時間、濃縮および乾燥させて半固体を得、これを、1%MeOH-EtOAcで溶出するシリカを用いたクロマトグラフィーで精製し、無色のガラス体として生成物を得た。収量:0.061g(58%);1H NMR(300MHz、CDCl3)δ7.40(d、1H、J=8.1Hz、ArH)、7.31(d、1H、J=2.1Hz、ArH)、7.08(dd、1H、J=8.4Hz、2.1Hz、ArH)、3.36(d、1H、J=9Hz、CH2N)、2.74(m、1H、CHCH3)、2.32(s、3H、CH3N)1.86(b、1H、ArCCH2CH)1.35(m、1H、ArCCH2)、1.16(d、3H、J=6.3Hz、CHCH3)、0.73(m、1H、ArCCH2);13C NMR(300MHz、CDCl3)δ144.9、133.3、131.5、130.7、129.6、127.5、63.3、62.9、40.2、32.8、30.9、29.3、16.3、15.6;LC-MS:(+)ESI:m/z=256[M+](100)。
HCl-エーテル(2.0M、2.2mL、1.32mmole)の溶液をアミン(0.06g、0.23mmole)の無水メタノール(2mL)の溶液に加え、周囲温度で30分間攪拌した。反応混合液を高真空下で濃縮および乾燥し、灰白色の固体を得て、これを無水ジエチルエーテルを用いて粉砕し、濾過し、冷無水エーテル(5mL)で洗浄、高真空下で乾燥して灰白色の固体を得た。収量:0.030g(44%);1H NMR(300MHz、CD3OD)δ7.49(m、2H、ArH)、7.21(dd、1H、J=8.1Hz、2.1Hz、CHCH3)、3.98(m、2H、CH2N、CHCH3)、3.65(m、1H、CH2N)、2.93(s、1H、CHCH2)、2.28(m、1H、CHCH3)、1.46(d、3H、CHCH3、J=6.3Hz)、1.23(m、1H、ArCCH2)、0.89(m、1H、ArCCH2);LC-MS:(+)ESI:m/z=256[M+](100);UV(λmax=218)=100%。
実施例XVII
反応スキーム23を用いた1-アリール-2-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンおよび1-アリール-2,3-ジメチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンの調製
A. (±)-1-(3,4-ジクロロ-フェニル)-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-オンの調製
1(3,4-ジクロロフェニル)-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2,4-ジオンおよびトルエンを500mLの丸底フラスコの中で合わせ、氷浴中で冷やしながらAr(g)下で10分間攪拌した。添加漏斗を使ってRed-Al(登録商標)を数分間かけて滴下して加えた。添加終了後、氷浴を取り除き、反応液を周囲温度で一晩攪拌した。反応混合液を氷浴で冷却し、5NのNaOHを150mL注意して加えた。相を分離し、水相をトルエン(2x100ml)、DCM(3x100mL)で抽出し、有機層を一つにまとめた。有機層をブライン(200mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで8時間乾燥した。混合物を濾過し、真空で濃縮、乾燥させて暗褐色の半固体を5g得た。該半固体を20%EtOAcのヘキサン溶液を用い、極性を30%EtOAc、最終的に50%EtOAcまで上げて溶出するシリカゲルカラムを使って精製した。生成物を含有する所望分画を一つにまとめ、濃縮し、乾燥させて明黄色の固体を得た。収量:2.0g 30%;LCMS (+)ESI:m/z=242[M+];m/z[M+Na]+;1H NMR(300MHz、CDCl3)δ7.52(d、1H、ArH)、7.39(d、1H、ArH)、7.28(dd、1H、ArH)、6.02(bs、1H、NH)、3.64(dd、1H、NHCH2)、3.40(d、1H、NHCH2)、2.28(m、1H、NHCH2CH)、1.50(dd、1H、ArCCH2)、1.26(m、1H、ArCCH2)。
B. (±)-1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸tert-ブチルエステルの調製
50mLの丸側フラスコに1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-オン、スターラーバー、トリエチルアミン、DMAP、およびDCMを加えた。生じた茶色の懸濁液をAr(g)の下で攪拌し、これにDCM4.1mLにジ-tert-ブチルジカルボナートを溶かした溶液を10〜15分間かけて滴下し加えた。懸濁液は1時間以内に溶液となり、一晩連続して攪拌した。溶液をイソプロピルアミンで急冷し、室温で1時間攪拌した。有機溶液を0.5NのHCl(25mL)、水(25mL)、およびブライン(25mL)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで1時間乾燥し、濾過、濃縮し、乾燥させた。茶色のタールを20mLのヘキサンで処理し、冷凍庫の中で24時間置いた。生じた固体を周囲温度まで温め、ヘキサンを使って粉砕した。生じた粉末を真空濾過して集め、高真空下で24時間乾燥させて粉末を得た。収量:1.21g 43%;1H NMR(300MHz、CDCl3)δ7.50(d、1H、J=1.8Hz、ArH)、7.39(d、1H、J=9.0Hz、ArH)、7.24-28(m、1H、ArH)、3.91(dd、1H、J=5.4Hz、CHCH2)、3.79(d、2H、J=9.0Hz、CH2N)、1.45-1.58(m、10H、tert-Bu、ArCCH2)、1.30(t、1H、J=4.8Hz、ArCCH2)。
C. (±)-[2-アセチル-2-(3,4-ジクロロ-フェニル)]-シクロプロピルメチル]-カルバミン酸tert-ブチルエステルの調製
火炎乾燥した10mLの丸底フラスコに、2mLのエーテルに1-(3,4-ジクロロフェニル)-2-オキソ-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボン酸t-ブチルエステルを含む溶液と、1mLのTHFをAr(g)の下で加えた。溶液をドライアイス/アセトン浴中で攪拌しながら冷却した。MeLiの溶液を滴下して加え、生じたオレンジ色の混合液を-78℃で3時間攪拌した。溶液を周囲温度まで温めて、15mLの1N HClで急冷した。有機層をEtOAc(2x20mL)で抽出し、一つにまとめた層をブライン(20mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで2時間乾燥させ、濾過、減圧下で濃縮、1時間乾燥させて茶色の油を1.1g得た。油をシリカのフィルターパッドにかけ100/1(v/v)CHCl3/MeOHで溶出して精製した。所望する分画を集め、減圧下で濃縮し、乾燥させて黄色の油を得た。収量:0.659g 52%;1H NMR(300MHz、CDCl3)δ7.46(d、1H、J=2.1Hz、ArH)、7.39(d、1H、J=5.4Hz、ArH)、7.20(dd、1H、J=5.4、2.1Hz、ArH)、4.73(m、1H、NH)、3.41(m、1H、CH2N)、3.15(m、1H、CH2N)、2.04(s、3H、CH3)、1.80(m、1H、CHCH2N)、1.45-1.58(m、9H、tert-Bu)、1.20(dd、2H、J=4.5Hz、ArCCH2)。
D. (±)-[2(3,4-ジクロロ-フェニル)-(r/s)-2-(1ヒドロキシ-エチル)-シクロプロピルメチル]-カルバミン酸tert-ブチルエステルの調製
(±)-[2-アセチル-2-(3,4-ジクロロフェニル)]-シクロプロピルメチル]-カルバミン酸tert-ブチルエステルを、50mLの丸底フラスコの中でメタノールに加えて、Ar(g)下、周囲温度で攪拌した。水素化ホウ素カリウムを少量ずつ加えて、懸濁液を一晩攪拌した。生じた懸濁液をEtOAc(10mL)および水(10mL)の間で分配した。水層をEtOAc(2x10mL)で抽出し、一つにまとめた層をブライン(10mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで2時間乾燥し、減圧下で濃縮し、1時間乾燥させて白色の粘調な固体を0.523g得た。固体を、シリカのフィルターパッドにかけ4/1ヘキサン/EtOAc(v/v)、次に6/4ヘキサン/EtOAC(v/v)に切り替えて溶出し、主要スポットを集めて精製した。第二(別の)ジアステレオマーは、白色の固体であった。収量:0.120g 18%;1H NMR:所望ジアステレオマー(300MHz、DMSO-d6)δ7.50-53(m、2H、J=2.1Hz、ArH)、7.22-24(dd、1H、J=9.0Hz、J=1.8Hz、ArH)、6.91(bs、1H、OH)、4.26(m、1H、NH)、3.50(m、1H、CH2N)、3.32(m、1H、CH2N)、3.26(m、3H、CH3)、1.40(s、9H、tert-Bu)、1.02(m、2H、ArCCH2)、0.55(m、1H、CHCH2N);不要ジアステレオマー(未表示):(300MHz、CDCl3)δ7.57(m、1H、ArH)、7.50(d、1H、J=8.1Hz、ArH)、7.31(dd、1H、J=8.4、J=1.8Hz、ArH)、7.11(bs、1H、OH)、4.63(d、1H、J=3.3Hz、NH)、3.46(m、1H)、3.33(s、3H)、3.12(m、2H)、1.38(s、9H、tert-Bu)、1.30(m、1H)、0.85(d、2H、J=6.0Hz、ArCCH2)、0.78(m、1H、CHCH2N)。
E. (±)-1-(3,4-ジクロロ-フェニル)-(r/s)-2-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンヒドロクロリドの調製
(±)-[2-(3,4-ジクロロフェニル)-(R/S)-2-(1-ヒドロキシエチル)-シクロプロピルメチル]-カルバミン酸tert-ブチルエステルをDCMおよびトリエチルアミンに加えて、、Ar(g)下で攪拌しながら氷浴中で冷却した。メタンスルホニルクロリドを攪拌しながら10分間かけて滴下して加え、生じた懸濁液を周囲温度まで一晩温めた。生じた黄色の溶液を水(2x10mL)で洗浄し、DCM層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。混合液を濾過し、減圧下で濃縮して黄色の油を得た。この油を0.8mLのDCMに溶解し、Ar(g)下、氷浴中で冷却した。これにTFAを0.8mL加えて、生じた溶液を周囲温度で1時間攪拌した。溶液を減圧下で濃縮し、濃NaOHで急冷、エーテル(2x10mL)で抽出した。有機抽出物を一つにまとめ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過して減圧下で濃縮した。油を、シリカのフィルターパッドにかけ10/1CHCl3/MeOH(v/v)で溶出して、所望の遊離塩基を得た。収量:0.065g 30%;LCMS (+)ESI:m/z=242[M+H] +(100);;UV(λmax=218)=95%; 1H NMR(300MHz、CDCl3)δ7.29-32(m、2H、ArH)、7.06(dd、1H、J=8.1Hz、J=2.1Hz、ArH)、4.36(s、1H、NH)、3.53(q、1H、J=6.6Hz、CHNH)、3.28(dd、1H、J=11Hz、J=3.0Hz、CH2NH)、3.00(d、1H、J=11Hz、CH2NH)、1.81(q、1H、J=4Hz、CHCH3)、1.01(t、1H、J=5Hz、ArCCH2)、0.91(d、3H、J=7Hz、CH3)、0.68(dd、1H、J=8Hz、5.4、ArCCH2);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ140.9、132.0、121.2、130.3、130.0、128.9、57.6、46.1、37.0、22.2、18.9、15.6。
塩酸塩を調製するために、遊離塩基32mg、ジエチルエーテル1mL、および2NのHClのジエチルエーテル溶液0.2mLをバイアルに加えた。白色の沈殿が直ぐに出現し、懸濁液を周囲温度で1時間攪拌した。懸濁液を濾過し、乾燥させて淡黄色の固体27mgを得た。LCMS(+)ESI:m/z=242〔M+H〕+(100);UV(λmax=218)=95%;1HNMR(300MHz、MeOH-d4)δ:7.60(d、1H、J=2Hz、ArH)、7.52(d、1H、J=8Hz、ArH)、7.33(dd、1H、J=8Hz、ArH)、4.16(q、1H、J=7Hz、NH)、3.74(dd、1H、J=11Hz、J=4Hz、CHNH2)、3.46(d、1H、J=11Hz、CH2NH2)、2.34(q、1H、J=5Hz、CHCH2)、
1.21(m、1H、ArCCH2)、1.14(d、3H、J=7Hz、CH3)、1.01(m、1H、ArCCH2)。
F. (±)-1-(3,4-ジクロロ-フェニル)-(r/s)-2,3-ジメチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンの調製
乾燥した5mLの丸底フラスコに、(±)-1-(3,4-ジクロロフェニル)-(R/S)-2-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン、ヒューニッヒ塩基、およびDMFをAr(g)下で攪拌しながら加えた。メチルヨードは、攪拌しながら5分間かけて滴下して加え、生じた溶液を周囲温度の下で一晩攪拌した。溶液を減圧下で濃縮し、乾燥させた後に精製した。不純物の除去に失敗した残留物はHPLCで精製した。これを20/1 CHCl3/MeOH(v/v)で溶出する調製TLCプレートを用いて更に精製した。所望のバンドを集め、CHCl3/MeOHで抽出し、濾過後に濃縮して所望の遊離塩基を得た。収量:0.005g 15%;LCMS(+)ESI:m/z=256[MH]+(100);258[MH+2]+;(65);1HNMR(300MHz、CDCl3)δ:7.33(d、H、J=12Hz、ArH)、7.32(d、1H、J=2Hz、ArH)、7.08(dd、1H、J=9Hz、J=2Hz、ArH)、3.31(q、1H、J=6Hz、CHNH2)、2.83(s、2H、CH2N)、2.32(s、3H、NCH3)、1.79(m、1H、CH2CH)、1.40(t(br)、1H、ArCCH2)、0.73(d、3H、J=7Hz、CHCH3)、0.60(dd、2H、J=8Hz、4Hz、ArCCH2);13CNMR(75MHz、CDCl3)δ:131.2、130.1、128.9、61.1、53.8、36.5、21.9、18.4、11.6。
実施例XVIII
反応スキーム24を用いた1-アリール-2-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンおよび1-アリール2,3-ジメチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサンの調製
A. (±)-1-(3,4-ジクロロ-フェニル)-2-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-エンの調製
オーブンで乾燥させた25mLの三口丸底フラスコに、(±)-1-(3,4-ジクロロフェニル)-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-オン、トリエチルアミンのトルエン溶液6.6mLをAr(g)下で攪拌しながら加えた。TMSClのトルエン溶液1.1mLを数分間かけて滴下して加えた。混合液を40℃で4時間加熱し、次に表浴中で4℃まで冷却し、それにヘキサン/エーテル(1/1、v/v)を6.6mL加えた。混合液を濾過し、濾過物を減圧下で濃縮し、高真空下で2時間乾燥させて中間体770mgを得て、これを次の段階に用いた。火炎乾燥した10mLの丸底フラスコにスターラーバーを入れ、Ar(g)をパージし、ドライアイス/MeCN浴で-30℃に冷却した。フラスコにメチルリチウムを加え、これに中間体のジエチルエーテル溶液2.85mLを10分間かけて加えた。生じた黄色の溶液を-20〜-25℃で30分間攪拌し、次いで周囲温度で1時間攪拌した。混合液を、146mgの塩化アンモニウムを含む4.9mLの水に注ぎ入れ、30分間攪拌した。層を分離して、有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで1時間乾燥させた。混合液を濾過し、減圧下で濃縮、高真空下で乾燥して黄色の油を得た(488mg)。油をシリカ(12g)を用いたフィルターパッドでクロマトグラフィーにかけ、50/1のCHCl3/MeOH(v/v)で溶出した。所望分画を集め、濃縮し、乾燥させて黄色の油として所望化合物を得た:収量:0.409g 52%;LCMS(+)ESI:m/z=240[NH]+(100)、242[MH+2]+(60);UV(λmax=218)=
95%;1HNMR(300MHz、CDCl3)δ:7.40(d、1H、J=8Hz、ArH)、7.35(d、1H、J=2Hz、ArH)、7.10(dd、1H、J=8Hz、J=2Hz、ArH)、4.09(m、1H、CH2N)、3.80(d、1H、CH2N)、2.09(m、1H、CH2CH)、1.92(m、3H、CH3)、1.44(dd、1H、J=12Hz、4Hz、ArCCH2)、0.60(t、1H、J=4Hz、ArCCH2)。
B. (±)-1-(3,4-ジクロロ-フェニル)-(r/s)-2-メチル-3-アザ-ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-エンの調製
乾燥させ、Ar(g)をパージした25mLの丸底フラスコに、実施例XVIII Aの生成物およびEtOHを加えた。混合液を室温で5分間攪拌し、これにシアノ水素化ホウ素ナトリウムを加え、続けて1.25NのHClのメタノール溶液を10分間かけて滴下して加えた。生じた混合液を周囲温度で2時間攪拌した。溶液をブライン/2N NaOH(20mL/1.5mL)の混合液に加え、EtOAc(3x20mL)で抽出した。有機層を一つにまとめ、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで1時間乾燥させた。混合液を濾過し、濾過物を減圧下で濃縮、高真空下で乾燥させて、灰白色のワックスを435mg得た。該ワックスを20gのシリカ(230〜400メッシュ)を用いて精製し、50/1および10/1までの勾配を付けたCHCl3/MeOH(v/v)で溶出した。2セットの所望する分画を集めた:それぞれを減圧下で濃縮し、高真空下で乾燥した。頂部セット:黄色の油、収量:0.154g 37%;(+)ESI:m/z=242[MH]+(100)、244[MH+2]+(65);UV(λmax=218)=99%;1H NMR(300MHz、CDCl3)δ:7.36(d、H、J=5Hz、ArH)、7.34(d、1H、J=1Hz、ArH)、7.11(dd、1H、J=9Hz、J=2Hz、ArH)、3.41(q、1H、J=6Hz、CH2N)、3.17(dd、1H、J=12Hz、3Hz、CH2N)、2.99(d、1H、J=12Hz、CHCH3)、1.55(m、1H、CH2CH)、1.08(d、3H、J=6Hz、CH3)、0.77-0.87(m、2H、ArCCH2);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ:131.2、130.1、128.9、61.1、53.8、36.5、21.9、18.4、11.6;底部セット:白色の固体、収量:0.141g 35%;LCMS(+)ESI:m/z=242[MH]+(100)、244[MH+2]+(65);UV(λmax=218)=99%;1H NMR(300MHz、CDCl3)δ:7.41(d、H、J=8Hz、ArH)、7.36(d、1H、J=2Hz、ArH)、7.12(dd、1H、J=9Hz、J=2Hz、ArH)、3.75(q、1H、J=6Hz、CH2N)、3.44(m、1H、J=6Hz、CH2N)、3.33(d、1H、J=8Hz、CHCH3)、1.75(q、1H、J=4Hz、CH2CH)、1.30(d、3H、J=3Hz、CH3)、1.10(m、2H、ArCCH2);13C NMR(75MHz、CDCl3)δ:139.0、132.6、131.3、130.7、130.6、128.3、60.5、47.6、36.0、24.9、14.4、9.8.
塩酸塩の調製
頂部セット:バイアルに、上記の頂部セット分画から得た黄色の油50mg、ジエチルエーテル0.5mL、および2NのHClのジエチルエーテル0.12mLを加えた。直ちに白色の沈殿が現れ、懸濁液を周囲温度で1時間半攪拌した。懸濁液を濾過し、集め、乾燥させて白色の固体を55mg得た。
下部セット:バイアルに、上記の下部セット分画から得た白色の固体52mg、ジエチルエーテル1.0mL、および2NのHClのジエチルエーテル0.12mLを加えた。EtOH(0.5mL)を加えて、均一な溶液を得た。直ぐに白色の沈殿が現れ、懸濁液を周囲温度で1時間半攪拌した。懸濁液を濾過し、集め、乾燥させて白色の固体を40mg得た。
LCMS頂部セット:(+)ESI:m/z=242[MH]+(100)、244[MH+2]+(65);UV(λmax=254)=95%;底部セット:(+)ESI:m/z=242[MH]+(100)、244[MH+2]+(65);UV(λmax=254)=95%。
1H NMR頂部セット:(300MHz、DMSO-d6)δ:7.69(d、1H、J=2Hz、ArH)、7.61(d、1H、J=8Hz、ArH)、7.33(dd、1H、J=8Hz、J=2Hz、ArH)、4.00(m、1H、CHCH3)、3.56(m、1H、CH2N)、3.26(m、1H、CH2N)、1.90(m、1H、CH2CH)、1.15-22(m、4H、CH3、ArCCH2)、1.01(m、1H、ArCCH2);底部セット:(300MHz、DMSO-d6)δ:7.69(d、1H、J=2Hz、ArH)、7.61(d、1H、J=8Hz、ArH)、7.33(dd、1H、J=8Hz、J=2Hz、ArH)、4.00(m、1H、CHCH3)、3.56(m、1H、CH2N)、3.26(m、1H、CH2N )、1.90(m、1H、CH2CH)、1.15-22(m、4H、CH3、ArCCH2)、1.01(m、1H、ArCCH2)。
C. (±)-1-(3,4-ジクロロフェニル)-(r/s)-2,3-ジメチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン
オーブンで乾燥させ、Ar(g)をパージした丸底フラスコに、上記実施例XVIII Bに記載の頂部セット分画から得た黄色の油、または底部セット分画から得た白色の固体のDMF溶液およびヒューニッヒ塩基を加えた。これにMeIを、攪拌しながら滴下して加えた。生じた黄色の混合液を周囲温度で一晩攪拌した。ロータリーエバポレーションによって溶媒を取り除き、残留物を1.0mLの95%EtOHで処理した。フレーク状の白色の結晶/沈殿を真空濾過によって集め、高真空下で乾燥させた。化合物(頂部セット由来)の性質:結晶、収量:0.080g 79%;化合物(底部セット分画由来)の性質:結晶、収量:0.042g 40%。
LCMS
頂部セット:(+)ESI:m/z=256[MH]+(100)、258[MH+2]+(65);UV(λmax=218)=99%;底部:(+)ESI:m/z=256〔MH〕+(100)、258〔MH+2〕+(65);UV(λmax=218)=99%
1H NMR
頂部セット:(300MHz、CDCl3)δ:7.45(d、1H、J=9Hz、ArH)、7.40(m、1H、ArH)、7.14(dd、1H、J=9Hz、J=1Hz、ArH)、4.07(dd、1H、J=25Hz、J=6Hz、CH2N)、3.77(q、2H、CH2N、CHCH3)、2.88(d、3H、J=5Hz、NCH3)、2.29(m、1H、CHCH2)、1.89(q、1H、J=5Hz、ArCCH2)、1.56-65(m、3H、CHCH3)、1.24(t、1H、J=8Hz、ArCCH2);底部セット:(300MHz、CDCl3)δ:7.43(d、1H、J=9Hz、ArH)、7.4(d、1H、J=2Hz、ArH)、7.14(dd、1H、J=9Hz、J=2Hz、ArH)、4.06(d、1H、J=11Hz、CH2N)、3.77(m、1H、CHCH3)、3.30(m、1H、CHCH3)、2.88(s、3H、NCH3)、2.30(m、1H、CHCH2)、1.88(q、1H、J=4Hz、ArCCH2)、1.63(d、3H、J=7Hz、CHCH3)、1.23(t、1H、J=8、ArCCH2).
13C NMR
頂部セット:(75MHz、MeOH-d4)δ:139.6、132.4、132.1、130.3、70.2、58.8、39.6、37.1、23.4、12.3、11.3
塩酸塩の調製
底部セット:バイアルに、上記実施例XVII Bに記載した底部セット分画から得た白色の固体47mg、ジエチルエーテル1.0mL、および2NのHClのジエチルエーテル溶液0.12mLを加えた。EtOH(0.5mL)を加えて均一な溶液を得た。直ぐに黄色の沈殿が現れ、懸濁液を周囲温度で1時間半攪拌した。懸濁液を濾過し、集め、乾燥させて黄色の固体を40mg得た。LCMS底部セット:(+)ESI:m/z=256[MH]+(100)、258[MH+2]+(65);UV(λmax=218)=99%;1HNMR 底部セット:(300MHz、MeOH-d4)δ:7.68(m、1H、ArH)、7.54(d、1H、J=8Hz、ArH)、7.40(m、1H、ArH)、3.97(q、1H、J=6Hz、CH2N)、3.76(m、1H、CH2N)、2.99(m、3H、NCH3)、2.0(m、1H、CHCH3)、1.37(d、3H、J=9Hz、CHCH3 )、1.30(t、1H、J=5Hz、ArCCH2)、1.21(m、1H、ArCCH2)
実施例XIX モノアミン神経伝達物質取込に関する本発明の例示的化合物の効果
本発明の例示的化合物の、ノルエピネフィリン(NE)、ドーパミン(DA)、およびセロトニン(5-HT)の細胞取込への作用を、以下に参照する、既に報告されている技術を用いて、各種ラット脳領域からのシナプトソーム標本について試験した。
脳全体は、正常ラットから得た。シナプトソーム標本は、テフロン(登録商標)−ガラスホモジェナイザーを用いて、10倍量(w/v)の0.32Mショ糖(0〜4℃)の中で脳全体(5-HT)、線条体(DA)、または脳下垂体(NE)から作成した。次にホモジェネートを1000xgで10分間遠心分離した。上清を保持して、23000gで20分間遠心分離した。生じた沈殿物を、200倍体積量の0.32Mのショ糖の中で、テフロン(登録商標)−ガラスホモジェナイザーを用いて軽く懸濁させた(0〜4℃)。この標本の一部(250μL)を、0.2μCi/mLの[3H]5-HT、[3H]DA、または[3H]NE、200μLの試験化合物(最終濃度が100nM、300nM、1μM、10μM、30μM、または100μMになるような)、およびKrebs-Ringer重炭酸緩衝液1mL(pH7.4)と共にチューブに加えた。混合液を15(DAおよび5-HT取込み)または20(NE取込み)分間、37℃でインキュベーションした。この期間終了時に、Whatman GF/Cガラスファイバーフィルターで素速く濾過し、アッセイを終了した。フィルターを、4mlのKrebs-Ringer重炭酸緩衝液(0〜4℃)で3回濯ぎ、フィルター上に保持された放射活性を、液体シンチレーションスペクトロメトリーを使って測定した。
各アッセイは、上記に引用した各刊行物の記載通りに、次のパラメータ/試薬/条件で実施した。
各実験では、それぞれの参照化合物を試験化合物と同時に試験し、アッセイの安定性を評価した。試験は複数の濃度で行った(IC50値を決定するため)。アッセイは、標準作業手順書に従って、安定性判定基準を満たした時に有効と判断された。
これら取込阻害アッセイの結果を以下に、試験化合物存在時に得られた、コントロール値に対するパーセントとして示す。結果と一緒に、個々の値および平均値を示す。IC50値(コントロール値の半最大阻害を引き起こす濃度)は、ヒルの曲線適合式(Hill equation curvee fitting)を用いた阻害曲線の非線形回帰分析によって決定された。
前記結果から、本発明の新規1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンを生ずるためにアリールおよびアザ置換基を様々に変更することによって達成される生物活性の変化については、非常に多様であることが容易に認識でき−それにより、任意の一種類のトランスポーターに対する絶対効力も大きく変化する可能性があり、かつ例示の化合物の間で異なるパターンをとることが容易に認識できる。効力比の劇的変化は、例示の、多重アリール置換化合物、ならびに複合多重アリール−アザ置換化合物で証明された。ドーパミン、セロトニン、およびノルエピネフィリン輸送に影響する神経伝達物質取込阻害について効力比が多様であることは、本発明の、各種新規化合物に豊富かつ異なる治療的可能性をもたらした。本明細書の中で、本発明の例示的化合物によって証明された効力の絶対変化および効力「比」の変化は共に、当業者による合理的に成功予想により予想されたものでも予測可能なものもなかった。
表3に示したデータは、多重アリール置換化合物、および複合多重アリール−およびアザ−置換化合物は、ノルエピネフィリン、および/またはセロトニン、および/またはドーパミン取込の強力な(nM)インヒビターであることを証明している。このように、本発明の化合物および関連組成物、ならびに方法は、哺乳動物被験体での生体アミン輸送を調整するための、神経学的に活性なツールを提供する。これら被験体としては、in vitroまたはex vivoの哺乳動物細胞、細胞培養、組織培養、または器官外植片、ならびに不安症、もしくは抑鬱のような神経精神障害を含む中枢神経系(CNS)障害を示すか、またはその発症リスクが高いヒトおよび他哺乳動物個体が上げられる。
ある態様では、本発明の多重アリール置換または複合多重アリール−およびアザ−置換1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンを含む、神経学的に活性な組成物は、哺乳動物被験体でのノルエピネフィリンの細胞取込を阻害するのに有効である。別の態様では、これらの組成物は、哺乳動物におけるセロトニンの細胞取込を効果的に阻害するだろう。本発明の他の組成物は、哺乳動物被験体におけるドーパミンの細胞取込を阻害するのに有効であろう。
前記実施例で描かれた様に、本発明の更なる神経生物学的活性組成物は、哺乳動物被験体の複数の生体アミン神経伝達物質の取込み、例えばノルエピネフィリンとセロトニン、ノルエピネフィリンとドーパミン、またはセロトニンとドーパミンの細胞取込みの阻害に有効であろう。追加の実施対応では、本発明の組成物は、哺乳動物被験体におけるノルエピネフィリン、セロトニン、およびドーパミンの細胞取込みの阻害に有効である。
更に詳細な態様では、表3に示す結果で例示される様に、本発明の神経生物学的活性組成物は、驚くべきことに哺乳動物被験体において、ノルエピネフィリン、セロトニン、およびドーパミンから選択される二種類または三種類の生体アミンの細胞取込を、影響範囲の複数の標的生体アミンを「不均一」に阻害する。本発明の例示的化合物について、本明細書で実証された、明瞭に識別される二重および三重の再取込み阻害活性プロフィールは、多重置換化合物、および複合多重アリール−およびアザ−置換化合物の強力、且つ予測不能な性質を例証し、かつ本開示の教示によって、多様なCNS障害の治療を目的として、本発明に含まれる追加の治療的使用を満たす明瞭な活性プロフィールを有する本発明の他の置換1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンを生成、選択、および使用できることを証明している。
例示的態様では、本発明の化合物が仲介する差異的な再取込阻害は、全三種の神経伝達物質、即ちノルエピネフィリン、ドーパミン、およびセロトニンそれぞれについての再取込み阻害活性プロフィール/比率について、表3に例示した、次のおおよその阻害プロフィール/比率:(2:1:1);(3:10:1);(2:5:1);(12:1:5);(15:1:12);(3:8:5);(2:4:1);(3:1:2);および(2:4:1)から選択される再取込み阻害プロフィール/比率をもたらした。これらの値は概数であるが、それらは、当業者によって容易にに決定できるものとして、計測可能な形でin vivoでの差異取込み阻害プロフィール/比率と相関するだろう。
関連態様では、本発明の神経生物学的活性組成物は、二種類または三種類の生体アミン神経伝達物質の細胞取込みを、例えば同一の組成物が一種類または複数種類の神経伝達物質の取込を阻害する効力に比べて2〜10倍阻害することによって、ノルエピネフィリン、セロトニン、およびドーパミンを含む神経伝達物質群の少なくとも一つのメンバーの取込みを不均等に阻害する。例示的態様では、多重アリール置換、または複合多重アリール−およびアザ-置換1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンを含む本発明の組成物は、セロトニンの細胞取込を、同一組成物によるノルエピネフィリン、ドーパミン、またはノルエピネフィリンとドーパミン両方の取込の阻害に比べて、少なくとも約2倍、3倍、5倍、10倍、またはそれ以上阻害する。別の例示的態様では、本発明の別の1-アリール-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンは、該組成物によるノルエピネフィリン、セロトニン、またはノルエピネフィリンとセロトニンの両方の取込み阻害効力に比べ、少なくとも約2倍、3倍、5倍、10倍、またはそれ以上ドーパミンの細胞取込を阻害する。別の例示的態様では、ドーパミンの細胞取込みを、セロトニンの取込み阻害に関する組成物の効力よりも少なくとも約2倍、3倍、5倍、10倍、またはそれ以上阻害する組成物が提供される。更に別の態様では、ノルエピネフィリンおよびセロトニンの細胞取込み阻害についてはほぼ等しい効力を示すが、同時にドーパミン取込みは、ノルエピネフィリンおよびセロトニンの取込阻害に関する組成物の効力に比べ少なくとも約2倍、3倍、5倍、10倍、またはそれ以上阻害する神経生物学的活性組成物が提供される。更に別の例示的態様では、本発明の組成物は、セロトニンおよびドーパミンの細胞取込阻害についてはほぼ等しい効力を示すが、同時にノルエピネフィリンの阻害は、セロトニンおよびドーパミン取込み阻害効力の約半分を超えない。ある態様では、本発明の組成物は、ノルエピネフィリン、セロトニン、およびドーパミンの細胞取込み阻害について、ほぼ等しい効力を示す。
ノルエピネフィリン、および/またはセロトニン、および/またはドーパミンの取込みを阻害する本発明の化合物は、広い範囲で治療的に使用して、げんりてきには、上記の各種神経精神障害を含むCNS障害を処理する。ここで熟慮される特定のCNS障害は、発明の化合物に対しより反応性であり、例えば幾つかの抑鬱の形態例でのようにノルエピネフィリンおよび/またはセロトニンの取込みに比べドーパミンの取込みを優先的に阻害する。他の障害は、セロトニン再取込みおよびドーパミン再取込みに比べノルエピネフィリンの再取込みをより強力に阻害する本発明の化合物に対してより反応性であると判定されるだろう。他のCNS障害、例えば注意不足多動障害(ADHD)は、セロトニン再取込み比べてドーパミンおよびノルエピネフィリンの再取込みを優先的に阻害する本発明の化合物により反応するだろう。このように、本明細書に記載した、ある範囲の再取込み阻害プロフィール/比率を示す基幹の例示的化合物は、多種多様なCNS障害に有用な薬物候補を提供し、現在利用可能な薬物に比べ低い副作用プロフィールで特定の障害を効果的に処理するだろう。
本発明は、本明細書に開示された特定の調合物、工程段階、および物質に限定されず、調合物、工程段階、および物質はいくらか変わってもよいことが了解されるだろう。本明細書で用いられた用語法は、特定の態様を記載するためだけの目的で用いられており、制限を意図するものではなく、本発明は添付の請求の範囲およびその均等物によってのみ限定されることが了解されるだろう。
本明細書に記載した全ての刊行物および特許は、例えば、該刊行物に記載された構築物および方法論を記述および開示することを目的として、参照により本明細書に組み入れられる。上記および本文を通して論じた刊行物は、本出願の出願日以前に開示されたことについてのみ提供されている。本明細書に含まれる事項は、発明者が先行発明の恩恵によって上記開示を予見したことを認めたと解釈してはならない。
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