以下、本発明の実施の形態及び実施例において図面を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本実施の形態及び実施例の記載内容に限定して解釈されるものではない。
(実施の形態1)
図1に、本発明のシフトレジスタ回路が有するフリップフロップ回路10の一形態を示す。本発明のシフトレジスタ回路はフリップフロップ回路10を複数段有している。図1に示すフリップフロップ回路10は、トランジスタ11、トランジスタ12、トランジスタ13、トランジスタ14、トランジスタ15、トランジスタ16、トランジスタ17、トランジスタ18、及び2つの電極を持つ容量素子19を有している。ただし、容量素子19は、トランジスタ12のゲート容量で代用できる場合には、必ずしも必要ではない。
フリップフロップ回路10に示すように、トランジスタ11のゲート端子が入力端子IN1に接続され、第1端子が第1の電源に接続され、第2端子がトランジスタ12のゲート端子、トランジスタ14の第2端子、トランジスタ15のゲート端子、トランジスタ17の第2端子、及び容量素子19の第2電極に接続されている。トランジスタ15の第1端子が第2の電源に接続され、第2端子がトランジスタ16の第2端子、及びトランジスタ18のゲート端子に接続されている。トランジスタ16のゲート端子、及び第1端子が第1の電源に接続されている。トランジスタ18の第1端子が入力端子IN3に接続され、第2端子がトランジスタ13のゲート端子、及びトランジスタ14のゲート端子に接続されている。トランジスタ13の第1端子が第2の電源に接続され、第2端子が容量素子19の第1電極、トランジスタ12の第2端子、及び出力端子OUTに接続されている。トランジスタ12の第1端子が入力端子IN2に接続されている。トランジスタ14の第1端子が第2の電源に接続されている。トランジスタ17のゲート端子が入力端子IN4に接続され、第1端子が第2の電源に接続されている。
なお、フリップフロップ回路10では、トランジスタ11の第2端子、トランジスタ12のゲート端子、トランジスタ14の第2端子、トランジスタ15のゲート端子、トランジスタ17の第2端子、及び容量素子19の第2電極の節点をN1とする。トランジスタ15の第2端子、及びトランジスタ16の第2端子の節点をN2とする。トランジスタ13のゲート端子、トランジスタ14のゲート端子、及びトランジスタ18の第2端子の節点をN3とする。
また、第1の電源には、電源電位VDDが供給され、第2の電源には電源電位VSSが供給されている。第1の電源の電源電位VDDと第2の電源の電源電位VSSとの電位差(VDD−VSS)が、フリップフロップ回路10の電源電圧に相当する。また、電源電位VDDは、電源電位VSSよりも高い電位である。
また、入力端子IN1〜入力端子IN4には、それぞれ制御信号が供給されている。また、出力端子OUTは、出力信号を出力している。入力端子IN1には、制御信号として前の段のフリップフロップ回路10の出力信号が供給されている。入力端子IN4には、制御信号として次の段のフリップフロップ回路10の出力信号が供給されている。
また、トランジスタ11〜トランジスタ18は、それぞれNチャネル型である。ただし、トランジスタ11〜トランジスタ18は、それぞれPチャネル型でもよい。
次に、図2に示すタイミングチャートを用いて、図1に示すフリップフロップ回路10の動作について説明する。図2は、図1に示した入力端子IN1〜入力端子IN4にそれぞれ供給される制御信号と、出力端子OUTから出力される出力信号と、節点N1〜節点N3の電位のタイミングチャートを示している。また、図2に示すタイミングチャートは、便宜上、期間T1〜期間T4に分割している。
なお、期間T4以降の期間では、期間T3と期間T4とを順に繰り返している。また、図2では、期間T1を選択準備期間と定義し、期間T2を選択期間と定義し、期間T3、及び期間T4を非選択期間と定義する。つまり、1つの選択準備期間と、1つの選択期間と、複数の非選択期間とを順に繰り返している。
また、図2に示すタイミングチャートでは、制御信号、及び出力信号は2値の値をもっている。つまり、これらの信号はデジタル信号であり、これらのデジタル信号の電位はH信号のときは第1の電源の電源電位と同電位であるVDD(以下、電位VDD、又はHレベルともいう)であり、L信号のときは第2の電源の電源電位と同電位であるVSS(以下、電位VSS、又はLレベルともいう)である。
また、図3〜図6は、それぞれ期間T1〜期間T4の動作に対応したフリップフロップ回路10を示している。
また、図3〜図6では、実線で示したトランジスタがオンしていることを示している。破線で示したトランジスタがオフしていることを示している。実線で示した配線は電源、又は入力端子に接続されていることを示している。破線で示した配線が電源、又は入力端子に接続されていないことを示している。
次に、図3〜図6を用いて、各期間ごとの動作について説明する。
まず、期間T1におけるフリップフロップ回路10の動作について、図3を用いて説明する。図3は、期間T1におけるフリップフロップ回路10の接続状態を示す図である。
期間T1では、入力端子IN1はHレベルになり、トランジスタ11がオンする。入力端子IN4はLレベルになり、トランジスタ17がオフする。節点N3は後に説明する期間T3で得たVSSを維持しているため、トランジスタ14がオフする。節点N1はトランジスタ11を介して第1の電源と導通し、節点N1の電位が上昇してVn11になる。節点N1がVn11になると、トランジスタ11がオフする。ここで、Vn11は、電源電位VDDからトランジスタ11のしきい値電位Vth11を引いた値(VDD−Vth11)である。なお、Vn11は、トランジスタ12、及びトランジスタ15をオンできる電位である。
節点N1の電位はVn11になり、トランジスタ11がオフし、トランジスタ12、及びトランジスタ15がオンする。節点N2はトランジスタ15を介して第2の電源と導通、及びトランジスタ16を介して第1の電源と導通し、節点N2の電位がVn21になる。ここで、Vn21は、トランジスタ16とトランジスタ15との動作点によって決定される。なお、トランジスタ15とトランジスタ16は、その2つのトランジスタを用いてインバータを構成している。よって、トランジスタ15のゲート端子(節点N1)にHレベルの信号が入力されたときには、節点N2にはLレベルの信号が入力される。ここで、Vn21は、トランジスタ18をオフできる電位である。したがって、入力端子IN3がHレベルであっても、トランジスタ18がオフしているので、節点N3はVSSを維持することができる。入力端子IN2はLレベルになっており、出力端子OUTはトランジスタ12を介して入力端子IN2と導通し、出力端子OUTの電位がVSSになる。
節点N2の電位はVn21になり、トランジスタ18がオフしているので、節点N3はVSSを維持し、トランジスタ13、及びトランジスタ14がオフする。
以上の動作により、期間T1では、トランジスタ12をオンしており、出力端子OUTをLレベルにしている。また、トランジスタ11がオフなので、節点N1をフローティング状態にしている。
次に、期間T2におけるフリップフロップ回路10の動作について、図4を用いて説明する。図4は、期間T2におけるフリップフロップ回路10の接続状態を示す図である。
期間T2では、入力端子IN1はLレベルになり、トランジスタ11がオフしている。入力端子IN4はLレベルのままであり、トランジスタ17がオフしている。そのため、節点N1は期間T1に引き続きフローティング状態になり、期間T1の電位Vn11を維持する。
節点N1の電位はVn11を維持しているため、トランジスタ12がオンしている。そして、入力端子IN2がHレベルになる。すると、出力端子OUTはトランジスタ12を介して入力端子IN2と導通しているため、出力端子OUTの電位がVSSから上昇する。節点N1の電位は容量素子19の容量結合によってVn12に変化し、トランジスタ12がオンし続ける。いわゆるブートストラップ動作が行われる。その結果、出力端子OUTは入力端子IN2の電位であるVDDと等しい電位まで上昇する。なお、Vn12は、電位VDDとトランジスタ12のしきい値電位Vth12との和以上の値である。
節点N1の電位がVn12になっても、トランジスタ15は引き続きオンのままである。そのため、節点N2の電位、及び節点N3の電位は、期間T1のときの電位と同じ電位になる。
以上の動作により、期間T2では、ブートストラップ動作により、フローティング状態の節点N1の電位を上昇させることで、トランジスタ12がオンし続けている。よって、出力端子OUTの電位をVDDにし、出力端子OUTをHレベルにしている。
次に、期間T3におけるフリップフロップ回路10の動作について、図5を用いて説明する。図5は、期間T3におけるフリップフロップ回路10の接続状態を示す図である。
期間T3では、入力端子IN1はLレベルのままであり、トランジスタ11がオフしている。入力端子IN4はHレベルになり、トランジスタ17がオンする。すると、節点N1はトランジスタ17を介して第2の電源と導通し、節点N1の電位がVSSになる。
節点N1の電位はVSSになり、トランジスタ12、及びトランジスタ15がオフする。節点N2はトランジスタ16を介して第1の電源と導通しているので、節点N2の電位が上昇してVn22になる。ここで、Vn22は、電源電位VDDからトランジスタ16のしきい値電位Vth16を引いた値(VDD−Vth16)である。なお、Vn22は、トランジスタ18をオンできる電位である。
節点N2の電位はVn22になり、トランジスタ18がオンする。そして、入力端子IN3はHレベルになっているので、節点N3はトランジスタ18を介して入力端子IN3と導通し、節点N3の電位がVn31になる。ここで、Vn31は、節点N2の電位Vn22からトランジスタ18のしきい値電位Vth18を引いた値(Vn22−Vth18)になる。なお、Vn31は、電源電位VDDからトランジスタ16のしきい値電位Vth16、及びトランジスタ18のしきい値電位Vth18を引いた値(VDD−Vth16−Vth18)に相当する。また、Vn31は、トランジスタ13、及びトランジスタ14をオンできる電位である。
節点N3の電位はVn31になり、トランジスタ13がオンする。そして、出力端子OUTはトランジスタ13を介して第2の電源と導通しているので、出力端子OUTの電位がVSSになる。
以上の動作により、期間T3では、節点N1にVSSを供給し、トランジスタ12、及びトランジスタ15をオフしている。また、節点N3をHレベルにし、トランジスタ13、及びトランジスタ14をオンしている。よって、出力端子OUTの電位をVSSにし、出力端子OUTをLレベルにしている。
次に、期間T4におけるフリップフロップ回路10の動作について、図6を用いて説明する。図6は、期間T4におけるフリップフロップ回路10の接続状態を示す図である。
期間T4では、入力端子IN3はLレベルになり、節点N3の電位がVSSになる。よって、トランジスタ13がオフする。また、トランジスタ14もオフする。入力端子IN4はLレベルになり、トランジスタ17がオフする。すると、節点N1はフローティング状態になり、節点N1の電位はVSSを維持する。
節点N1の電位はVSSのままなので、トランジスタ12がオフのままであり、トランジスタ15もオフのままである。よって、節点N2はVn22のままであり、トランジスタ18がオフのままである。
トランジスタ12、及びトランジスタ13はオフするため、出力端子OUTはフローティング状態になる。よって、出力端子OUTの電位は、VSSを維持する。
以上の動作により、期間T4では、出力端子OUTの電位をVSSに維持し、トランジスタ13、及びトランジスタ14をオフできる。このようにトランジスタ13、及びトランジスタ14は常時、オンにならないので、トランジスタ13、及びトランジスタ14の特性劣化を抑制することができる。
期間T1〜期間T4の関係について説明する。期間T1の次の期間は期間T2であり、期間T2の次の期間は期間T3であり、期間T3の次の期間は期間T4である。ここで、期間T4の次の期間は期間T1、又は期間T3である。つまり、期間T4の次の期間は、入力端子IN1がHレベルになれば期間T1になり、入力端子IN1がLレベルのままであれば期間T3になる。また、期間T3が期間T4の次の期間だった場合は、入力端子IN4はLレベルのままであり、トランジスタ17がオフのままである。
ここで、トランジスタ11〜トランジスタ18、及び容量素子19が有する機能を以下に説明する。
トランジスタ11は、入力端子IN1に供給される制御信号に応じて、第1の電源と節点N1とを接続するかしないかを選択するスイッチとしての機能を有する。期間T1において、トランジスタ11は節点N1に電源電位VDDを供給し、節点N1の電位がVn11になるとオフする機能を有する。
また、トランジスタ11は、入力端子IN1に供給される制御信号に応じて、節点N1をフローティング状態(浮遊状態)にする機能を有する。期間T1、及び期間T2において、節点N1の電位がVn11以上になるとオフする機能を有する。
トランジスタ12は、節点N1の電位に応じて、入力端子IN2と出力端子OUTとを接続するかしないかを選択するスイッチしての機能を有する。期間T1において、トランジスタ12は、出力端子OUTにVSSを供給する機能を有する。期間T2において、トランジスタ12は、出力端子OUTにVDDを供給する機能を有する。
トランジスタ13は、節点N3の電位に応じて、第2の電源と出力端子OUTとを接続するかしないかを選択するスイッチとしての機能を有する。期間T3において、トランジスタ13は出力端子OUTに電源電位VSSを供給する機能を有する。
トランジスタ14は、節点N3の電位に応じて、第2の電源と節点N1とを接続するかしないかを選択するスイッチとしての機能を有する。期間T3において、トランジスタ13は、節点N1に電源電位VSSを供給する機能を有する。
トランジスタ15は、節点N1の電位に応じて、第2の電源と節点N2とを接続するかしないかを選択するスイッチとしての機能を有する。期間T1、及び期間T2において、トランジスタ15は、節点N2に電源電位VSSを供給する機能を有する。
トランジスタ16は、入力端子を第1の電源、出力端子を節点N2とするダイオードとしての機能を有する。
トランジスタ17は、入力端子IN4に供給される制御信号に応じて、第2の電源と節点N1とを接続するかしないかを選択するスイッチとしての機能を有する。期間T2の後の期間T3において、トランジスタ17は、電源電位VSSを節点N1に供給するための機能を有する。
トランジスタ18は、節点N2の電位に応じて、入力端子IN3と節点N3とを接続するかしないかを選択するスイッチとしての機能を有する。期間T3において、トランジスタ18は、節点N3にVDDを供給するための機能を有する。また、期間T4において、トランジスタ18は、節点N3にVSSを供給する機能を有する。
容量素子19は、出力端子OUTの電位に応じて、節点N1の電位を変化させるための機能を有する。期間T2において、容量素子19は、出力端子OUTの電位の上昇によって、節点N1の電位を上昇させる機能を有する。
このように、図1に示すフリップフロップ回路10では、トランジスタ13、及びトランジスタ14が期間T3においてオンし、期間T4においてオフすることで、トランジスタ13、及びトランジスタ14が常時オンすることを避けられる。従って、トランジスタ13、及びトランジスタ14の特性劣化が抑制される。そのため、図1に示すフリップフロップ回路10は、トランジスタ13、及びトランジスタ14の特性劣化による誤動作も抑制することができる。
また、トランジスタ13、及びトランジスタ14がオンすると、電源電位VSSが出力端子OUT、及び節点N1に供給される。そのため、図1に示すフリップフロップ回路10は、一定期間毎に出力端子OUT、及び節点N1に電源電位VSSを供給でき、出力端子OUT、及び節点N1の電位の変動を減らすことができる。
また、図1に示したフリップフロップ回路10は、全てNチャネル型のトランジスタで構成されているので、半導体層にアモルファスシリコンを用いることができ、製造工程の簡略化を図ることができる。したがって、製造コストの削減や歩留まりの向上を図ることができる。さらに、大型の表示パネルを作成することも可能となる。また、本発明のフリップフロップ回路を用いることにより、特性が劣化しやすいアモルファスシリコンのトランジスタを用いても、半導体装置の寿命を長くすることができる。
なお、期間T1〜期間T4において、フリップフロップ回路10がそれぞれ図3〜図6の状態を満たすようにトランジスタ、又はスイッチなどの素子を入れてればよい。
なお、容量素子19は、ゲート配線層と半導体層とによって形成されることが望ましい。ゲート配線層と半導体層とは、ゲート絶縁膜を介して堆積されている。ゲート絶縁膜の膜圧は層間膜などの他の絶縁層に比べて非常に薄いため、容量素子は絶縁体としてゲート絶縁膜を用いると小面積、大容量になる。
なお、トランジスタ15のサイズ(W/L)は、トランジスタ16のサイズよりも大きいことが望ましい。ここで、「W」はトランジスタのチャネル幅を示し、「L」はトランジスタのチャネル長を示す。トランジスタ15がオンする場合、節点N2の電位はトランジスタ15、トランジスタ16との動作点によって決定される。つまり、トランジスタ15のサイズがトランジスタ16のサイズよりも十分大きくないと、節点N2の電位が高くなり、トランジスタ18がオフできなくなる。したがって、トランジスタ18がオフするようにするために、トランジスタ15のサイズは、トランジスタ16のサイズよりも十分大きくしておく必要がある。
また、トランジスタ15のサイズは、トランジスタ16のサイズの4倍以上であることが望ましい。より望ましくは、10倍以上である。電源電圧が小さいときは、トランジスタのサイズ比は4倍程度でいいが、電源電圧が大きくなると、トランジスタのサイズ比は10倍程度必要となる。
ここで、レベルシフト回路などがフリップフロップ回路10の出力端子OUTに接続されている場合は、トランジスタのサイズ比は4倍以上が望ましい。なぜなら、フリップフロップ回路10の出力信号の振幅電圧はレベルシフト回路などによって大きくなるため、フリップフロップ回路10が小さい電源電圧で動作することが多いからである。
また、レベルシフト回路などがフリップフロップ回路10の出力端子OUTに接続されていない場合は、トランジスタのサイズ比は10倍以上が望ましい。なぜなら、フリップフロップ回路10の出力信号はレベルシフトせずに、なんらかの動作に適用されるため、フリップフロップ回路10が大きい電源電圧で動作することが多いからである。
なお、各電源電位、及び制御信号の電位は、対象とするトランジスタのオン・オフを制御できれば、どんな電位でもよい。
例えば、電源電位VDDは、制御信号のHレベルの電位よりも高くてもよい。なぜなら、節点N3の電位はVn31(VDD−Vth16−Vth18)であるため、電源電位VDDが高くなれば、節点N3の電位Vn31も高くなるからである。したがって、節点N3の電位Vn31が高くなることで、トランジスタ13、及びトランジスタ14のしきい値電位が特性劣化によって高くなっても、トランジスタ13、及びトランジスタ14は確実にオンすることができる。
また、電源電位VDDは、各トランジスタのオン・オフを制御できれば、制御信号のHレベルの電位よりも低くてもよい。
なお、容量素子19は、トランジスタ12のゲート端子と第2端子との間のゲート容量(寄生容量)が十分大きければ、必ずしも必要ではない。
例えば、図7のフリップフロップ回路70のように、容量素子19を接続しなくてもよい。したがって、フリップフロップ回路70の素子数がフリップフロップ回路10の素子数に比べて1つ少なくなるので、フリップフロップ回路70は各素子を高密度に配置することができる。
また、別の例として、図10のフリップフロップ回路100のように、トランジスタ101を用いて容量素子を形成してもよい。なぜなら、トランジスタ101がオンしていれば、トランジスタ101のゲート容量は容量素子として十分に機能するからである。
なお、期間T1、及び期間T2(ブートストラップ動作時)において、トランジスタ101はオンしているため、チャネル領域がトランジスタ101に形成され、トランジスタ101が容量素子として機能する。一方、期間T3、期間T4(ブートストラップ動作をしていないとき)において、トランジスタ101はオフしているため、チャネル領域がトランジスタ101に形成されず、トランジスタ101は容量素子として機能しないか、小さい容量素子として機能する。
ここで、先ほど述べた図7のフリップフロップ回路70のように、トランジスタ101を用いて容量素子を形成することで、トランジスタ101は必要なとき(期間T1、及び期間T2)だけ容量素子として機能し、不必要なとき(期間T3、及び期間T4)には容量素子として機能しないので、フリップフロップ回路100は節点N1や出力端子OUTの電位の変化によって誤動作しにくくなる。
なお、トランジスタ101は、トランジスタ12と同じ極性である。
なお、トランジスタ11の第1端子は、期間T1、及び期間T2において、節点N1をフローティング状態にできれば、どこに接続されていてもよい。
例えば、図8のフリップフロップ回路80のように、トランジスタ11の第1端子は、入力端子IN1に接続されていてもよい。なぜなら、トランジスタ11の第1端子が入力端子IN1に接続されていても、期間T1、及び期間T2において、節点N1をフローティング状態にできるからである。
なお、図1のフリップフロップ回路10において、入力端子IN1の電位が変化すると、ノイズがトランジスタ11の第1端子とゲート端子との間の寄生容量によって第1の電源に発生する。また、電流がトランジスタ11のオン、オフによって第1の電源から節点N1に流れると、ノイズがその電流の電圧降下によって第1の電源に発生する。これらのノイズは入力端子IN1の電位の変化によって発生する。
ここで、先ほど述べた図8のフリップフロップ回路80のように接続することにより、先ほど述べたノイズを抑制することができる。また、第1の電源のノイズが抑制されることにより、第1の電源を用いている他の回路が安定して動作することができる。
なお、第1の電源を用いている他の回路とは、フリップフロップ回路80の出力端子OUTに接続されるインバータ回路、レベルシフト回路、ラッチ回路、又はPWC回路などである。
なお、トランジスタ16は、トランジスタ15とでインバータ回路を構成できれば、様々なものを用いることができる。トランジスタ16は必ずしも整流性を有している必要はなく、電流が流れると、電圧が発生する素子であれば様々なものを用いることができる。
例えば、図9のフリップフロップ回路90のように、トランジスタ16の代わりに抵抗素子91を接続してもよい。なぜなら、トランジスタ16の代わりに抵抗素子91を接続しても、抵抗素子91とトランジスタ15とで、インバータ回路を構成できるからである。
なお、トランジスタ15がオフのときに、節点N2の電位は第1の電源の電位と同じVDDになる。また、このときの節点N3の電位は電源電位VDDからトランジスタ18のしきい値電位Vth18を引いた値(VDD−Vth18)になる。
ここで、先ほど述べた図9のフリップフロップ回路90のように、トランジスタ16の代わりに抵抗素子91を用いることで、各トランジスタのしきい値電位が特性劣化によって高くなっても、節点N2の電位はVDDになり、節点N3の電位はトランジスタ18のしきい値電位分だけVDDよりも小さくなるだけなので、トランジスタ13、及びトランジスタ14がオンしやすくできる。
なお、入力端子IN1、入力端子IN2、入力端子IN3、及び入力端子IN4は制御信号を供給されているが、本発明は必ずしもこれに限定しない。
例えば、入力端子IN1、入力端子IN2、入力端子IN3、及び入力端子IN4は、電源電位VDDを供給されていてもよいし、電源電位VSSを供給されていてもよいし、他の電位を供給されていてもよい。
なお、トランジスタ11の第1端子、及びトランジスタ16の第1端子は第1の電源に接続されているが、本発明は必ずしもこれに限定しない。
例えば、トランジスタ11の第1端子、及びトランジスタ16の第1端子はそれぞれ別の電源に接続されていてもよい。このとき、トランジスタ16の第1端子に接続する電源の電位は、トランジスタ11の第1端子に接続されている電源の電位よりも高いことが望ましい。
別の例として、トランジスタ11の第1端子、及びトランジスタ16の第1端子はそれぞれ制御信号が供給されていてもよい。
なお、トランジスタ13の第1端子、トランジスタ14の第1端子、及びトランジスタ17の第1端子は第2の電源に接続されているが、本発明は必ずしもこれに限定しない。
例えば、トランジスタ13の第1端子、トランジスタ14の第1端子、及びトランジスタ17の第1端子はそれぞれ別の電源に接続されていてもよい。
別の例として、トランジスタ13の第1端子、トランジスタ14の第1端子、及びトランジスタ17の第1端子はそれぞ制御信号が供給されていてもよい。
図1で示したフリップフロップ回路10では、すべてNチャネル型のトランジスタで構成しているが、すべてPチャネル型のトランジスタで構成していてもよい。ここで、すべてPチャネル型のトランジスタで構成した場合のフリップフロップ回路を図11に示す。
図11に、本発明のシフトレジスタ回路が有するフリップフロップ回路110の一形態を示す。本発明のシフトレジスタ回路はフリップフロップ回路110を複数段有している。図11に示すフリップフロップ回路110は、トランジスタ111、トランジスタ112、トランジスタ113、トランジスタ114、トランジスタ115、トランジスタ116、トランジスタ117、トランジスタ118、及び2つの電極を持つ容量素子119を有している。ただし、容量素子119は、トランジスタ112のゲート容量で代用できる場合には、必ずしも必要ではない。
フリップフロップ回路110に示すように、トランジスタ111のゲート端子が入力端子IN1に接続され、第1端子が第1の電源に接続され、第2端子がトランジスタ112のゲート端子、トランジスタ114の第2端子、トランジスタ115のゲート端子、トランジスタ117の第2端子、及び容量素子119の第2電極に接続されている。トランジスタ115の第1端子が第2の電源に接続され、第2端子がトランジスタ116の第2端子、及びトランジスタ118のゲート端子に接続されている。トランジスタ116のゲート端子、及び第1端子が第1の電源に接続されている。トランジスタ118の第1端子が入力端子IN3に接続され、第2端子がトランジスタ113のゲート端子、及びトランジスタ114のゲート端子に接続されている。トランジスタ113の第1端子が第2の電源に接続され、第2端子が容量素子119の第1電極、トランジスタ112の第2端子、及び出力端子OUTに接続されている。トランジスタ112の第1端子が入力端子IN2に接続されている。トランジスタ114の第1端子が第2の電源に接続されている。トランジスタ117のゲート端子が入力端子IN4に接続され、第1端子が第2の電源に接続されている。
なお、フリップフロップ回路110では、トランジスタ111の第2端子、トランジスタ112のゲート端子、トランジスタ114の第2端子、トランジスタ115のゲート端子、トランジスタ117の第2端子、及び容量素子119の第2電極の節点をN1とする。トランジスタ115の第2端子、及びトランジスタ116の第2端子の節点をN2とする。トランジスタ113のゲート端子、トランジスタ114のゲート端子、及びトランジスタ118の第2端子の節点をN3とする。
また、第1の電源には、電源電位VSSが供給され、第2の電源には電源電位VDDが供給されている。第1の電源の電源電位VSSと第2の電源の電源電位VDDとの電位差(VDD−VSS)が、フリップフロップ回路110の電源電圧に相当する。また、電源電位VDDは、電源電位VSSよりも高い電位である。
また、入力端子IN1〜入力端子IN4には、それぞれ制御信号が供給されている。また、出力端子OUTは、出力信号を出力している。入力端子IN1には、制御信号として前の段のフリップフロップ回路110の出力信号が供給されている。入力端子IN4には、制御信号として次の段のフリップフロップ回路110の出力信号が供給されている。
また、トランジスタ111〜トランジスタ118は、それぞれPチャネル型である。ただし、トランジスタ111〜トランジスタ118は、それぞれNチャネル型でもよい。
次に、図12に示すタイミングチャートを用いて、図11に示すフリップフロップ回路110の動作について説明する。図12は、図11に示した入力端子IN1〜入力端子IN4にそれぞれ供給される制御信号と、出力端子OUTから出力される出力信号と、節点N1〜節点N3の電位のタイミングチャートを示している。なお、制御信号、及び出力信号のタイミングについては、すべてNチャネル型のトランジスタで構成される場合(図1)に対してHレベル、及びLレベルが反転している。また、図12に示すタイミングチャートは、便宜上、期間T1〜期間T4に分割している。
なお、期間T4以降の期間では、期間T3と期間T4とを順に繰り返している。また、図12では、期間T1を選択準備期間と定義し、期間T2を選択期間と定義し、期間T3、及び期間T4を非選択期間と定義する。つまり、1つの選択準備期間と、1つの選択期間と、複数の非選択期間とを順に繰り返している。
また、図12に示すタイミングチャートでは、制御信号、及び出力信号を2値の値を持ったデジタル信号とする。このデジタル信号の持つ2値の電位は、H信号のときは第2の電源の電源電位と同電位であるVDD(以下、電位VDD、又はHレベルともいう)であり、L信号のときは第1の電源の電源電位と同電位であるVSS(以下、電位VSS、又はLレベルともいう)である。
次に、フリップフロップ回路110の各期間ごとの動作について説明する。
まず、期間T1におけるフリップフロップ回路110の動作について説明する。
期間T1では、入力端子IN1はLレベルになり、トランジスタ111がオンする。入力端子IN4はHレベルになり、トランジスタ117がオフする。節点N3は後に説明する期間T3で得たVDDを維持しているため、トランジスタ114がオフする。節点N1はトランジスタ111を介して第1の電源と導通し、節点N1の電位が下がってVn11になる。節点N1がVn11になると、トランジスタ111がオフする。ここで、Vn11は、電源電位VSSとトランジスタ111のしきい値電位Vth111の絶対値との和となる値(VSS+|Vth111|)である。なお、Vn11は、トランジスタ112、及びトランジスタ115をオンできる電位である。
節点N1の電位はVn11になり、トランジスタ111がオフし、トランジスタ112、及びトランジスタ115がオンする。節点N2はトランジスタ115を介して第2の電源と導通、及びトランジスタ116を介して第1の電源と導通し、節点N2の電位がVn21になる。ここで、Vn21は、トランジスタ116とトランジスタ115との動作点によって決定される。なお、トランジスタ115とトランジスタ116は、その2つのトランジスタを用いてインバータを構成している。よって、トランジスタ115のゲート端子(節点N1)にLレベルの信号が入力されたときには、節点N2にはHレベルの信号が入力される。ここで、Vn21は、トランジスタ118をオフできる電位である。したがって、入力端子IN3がLレベルであっても、トランジスタ118はオフしているので、節点N3はVDDを維持することができる。入力端子IN2はHレベルになり、出力端子OUTはトランジスタ112を介して入力端子IN2と導通しているので、出力端子OUTの電位がVDDになる。
節点N2の電位はVn21になり、トランジスタ118がオフしているので、節点N3はVDDを維持し、トランジスタ113、及びトランジスタ114がオフする。
以上の動作により、期間T1では、トランジスタ112をオンしており、出力端子OUTをHレベルにしている。また、トランジスタ111がオフなので、節点N1をフローティング状態にしている。
次に、期間T2におけるフリップフロップ回路110の動作について説明する。
期間T2では、入力端子IN1はHレベルになり、トランジスタ111がオフしている。入力端子IN4はHレベルのままであり、トランジスタ117がオフしている。そのため、節点N1は期間T1に引き続きフローティング状態になり、期間T1の電位Vn11を維持する。
節点N1の電位はVn11を維持しているため、トランジスタ112がオンしている。そして、入力端子IN2がHレベルになる。すると、出力端子OUTはトランジスタ112を介して入力端子IN2と導通し、出力端子OUTの電位がVDDから減少する。節点N1の電位は容量素子119の容量結合によってVn12に変化し、トランジスタ112がオンし続ける。いわゆるブートストラップ動作が行われる。その結果、出力端子OUTは入力端子IN2の電位であるVSSと等しい電位まで減少する。なお、Vn12は、電位VSSからトランジスタ112のしきい値電位Vth112の絶対値を引いた値(VSS−|Vth112|)以下である。入力端子IN2はLレベルになっており、出力端子OUTはトランジスタ112を介して入力端子IN2と導通しているので、出力端子OUTの電位がVSSになる。
節点N1の電位がVn12になっても、トランジスタ115は引き続きオフのままである。そのため、節点N2の電位、及び節点N3の電位は、期間T1のときの電位と同じ電位になる。
以上の動作により、期間T2では、ブートストラップ動作により、フローティング状態の節点N1の電位を下げることで、出力端子OUTをVSSにしている。
次に、期間T3におけるフリップフロップ回路110の動作について説明する。
期間T3では、入力端子IN1はHレベルのままであり、トランジスタ111がオフしている。入力端子IN4はLレベルになり、トランジスタ117がオンする。すると、節点N1はトランジスタ117を介して第2の電源と導通し、節点N1の電位がVDDになる。
節点N1の電位はVDDになり、トランジスタ112、及びトランジスタ115がオフする。節点N2はトランジスタ116を介して第1の電源と導通しているので、節点N2の電位が減少してVn22になる。ここで、Vn22は、電源電位VSSとトランジスタ116のしきい値電位Vth116の絶対値との和となる値(VSS+|Vth116|)である。なお、Vn22は、トランジスタ118をオンできる電位である。
節点N2の電位はVn22になり、トランジスタ118がオンする。そして、入力端子IN3はLレベルになっているので、節点N3はトランジスタ118を介して入力端子IN3と導通し、節点N3の電位がVn31になる。ここで、Vn31は、節点N2の電位Vn22とトランジスタ118のしきい値電位Vth118の絶対値との和となる値(Vn22+|Vth118|)になる。なお、Vn31は、電源電位VSSとトランジスタ116のしきい値電位Vth116の絶対値、及びトランジスタ118のしきい値電位Vth118の絶対値との和となる値(VSS+|Vth116|+|Vth118|)に相当する。また、Vn31は、トランジスタ113、及びトランジスタ114をオンできる電圧である。
節点N3の電位はVn31になり、トランジスタ113がオンする。そして、出力端子OUTはトランジスタ113を介して第2の電源と導通しているので、出力端子OUTの電位がVDDになる。
以上の動作により、期間T3では、節点N1にVDDを供給し、トランジスタ112、及びトランジスタ115をオフしている。また、節点N3をLレベルにし、トランジスタ113、及びトランジスタ114をオンしている。よって、出力端子OUTの電位をVDDにし、出力端子OUTをHレベルにしている。
次に、期間T4におけるフリップフロップ回路110の動作について説明する。
期間T4では、入力端子IN3はHレベルになり、節点N3の電位がVDDになる。よって、トランジスタ113がオフする。また、トランジスタ114もオフする。入力端子IN4はHレベルになり、トランジスタ117がオフする。すると、節点N1はフローティング状態になり、節点N1の電位がVDDを維持する。
節点N1の電位はVDDのままなので、トランジスタ112がオフのままであり、トランジスタ115もオフのままである。よって、節点N2はVn22のままであり、トランジスタ118がオフのままである。
トランジスタ112、及びトランジスタ113はオフするため、出力端子OUTはフローティング状態になる。よって、出力端子OUTの電位がVDDを維持する。
以上の動作により、期間T4では、出力端子OUTの電位をVDDに維持し、トランジスタ113、及びトランジスタ114をオフできる。このようにトランジスタ113、及びトランジスタ114は常時、オンにならないので、トランジスタ113、及びトランジスタ114の特性劣化を抑制することができる。
期間T1〜期間T4の関係について説明する。期間T1の次の期間は期間T2であり、期間T2の次の期間は期間T3であり、期間T3の次の期間は期間T4である。ここで、期間T4の次の期間は期間T1、又は期間T3である。つまり、期間T4の次の期間は、入力端子IN1がLレベルになれば期間T1になり、入力端子IN1がHレベルのままであれば期間T3になる。また、期間T3が期間T4の次の期間だった場合は、入力端子IN4はHレベルのままであり、トランジスタ117がオフのままである。
ここで、トランジスタ111〜トランジスタ118、及び容量素子119が有する機能は、それぞれ図1に示したトランジスタ11〜トランジスタ18、及び容量素子19と同じ機能を有する。
このように、図11に示すフリップフロップ回路110では、トランジスタ113、及びトランジスタ114が期間T3においてオンし、期間T4においてオフすることで、トランジスタ113、及びトランジスタ114が常時オンしていることを避けられる。従って、トランジスタ113、及びトランジスタ114の特性劣化が抑制される。そのため、図11に示すフリップフロップ回路110は、トランジスタ113、及びトランジスタ114の特性劣化による誤動作も抑制することができる。
また、トランジスタ113、及びトランジスタ114がオンすると、電源電位VDDが出力端子OUT、及び節点N1に供給される。そのため、図11に示すフリップフロップ回路110は、一定期間毎に出力端子OUT、及び節点N1に電源電位VDDを供給でき、出力端子OUT、及び節点N1の電位の変動を減らすことができる。
また、図11に示したフリップフロップ回路110は、半導体層にポリシリコンを用いることができ、製造工程の簡略化を図ることができる。したがって、製造コストの削減や歩留まりの向上を図ることができる。さらに、ポリシリコンの特性は劣化しにくいため、半導体層にアモルファスシリコンを用いた場合よりも、半導体装置の長寿命を長くすることができる。また、本発明のフリップフロップ回路を用いることにより、半導体装置の寿命をさらに長くすることができる。さらに、ポリシリコンを用いたトランジスタの移動度は大きいため、フリップフロップ回路110は高速動作が可能となる。
なお、容量素子119は、ゲート配線層と半導体層とによって形成されることが望ましい。ゲート配線層と半導体層とは、ゲート絶縁膜を介して堆積されている。ゲート絶縁膜の膜圧は層間膜などの他の絶縁層に比べて非常に薄いため、容量素子は絶縁体としてゲート絶縁膜を用いると小面積、大容量になる。
なお、トランジスタ115のサイズ(W/L)は、トランジスタ116のサイズよりも大きいことが望ましい。ここで、「W」はトランジスタのチャネル幅を示し、「L」はトランジスタのチャネル長を示す。トランジスタ115がオンする場合、節点N2の電位はトランジスタ115、トランジスタ116との動作点によって決定される。つまり、トランジスタ115のサイズはトランジスタ116のサイズよりも十分大きくないと、節点N2の電位が高くなり、トランジスタ118がオフできなくなる。したがって、トランジスタ118がオフするようにするために、トランジスタ115のサイズは、トランジスタ116のサイズよりも十分大きくしておく必要がある。
また、トランジスタ115のサイズは、トランジスタ116のサイズの4倍以上であることが望ましい。より望ましくは、10倍以上である。電源電圧が小さいときは、トランジスタのサイズ比は4倍程度でいいが、電源電圧が大きくなると、トランジスタのサイズ比は10倍程度必要となる。
ここで、レベルシフト回路などがフリップフロップ回路110の出力端子OUTに接続されている場合は、トランジスタのサイズ比は4倍以上が望ましい。なぜなら、フリップフロップ回路110の出力信号の振幅電圧はレベルシフト回路などによって大きくなるため、フリップフロップ回路110が小さい電源電圧で動作することが多いからである。
また、レベルシフト回路などがフリップフロップ回路110の出力端子OUTに接続されていない場合は、トランジスタのサイズ比は10倍以上が望ましい。なぜなら、フリップフロップ回路110の出力信号はレベルシフトせずに、なんらかの動作に適用されるため、フリップフロップ回路110が大きい電源電圧で動作することが多いからである。
なお、各電源電位、及び制御信号の電位は、対象とするトランジスタのオン・オフを制御できれば、どんな電位でもよい。
例えば、電源電位VSSは、制御信号のLレベルの電位よりも低くてもよい。なぜなら、節点N3の電位はVn31(VSS+|Vth16|+|Vth18|)であるため、電源電位VSSが低くなれば、節点N3の電位Vn31も低くなるからである。したがって、節点N3の電位Vn31が低くなることで、トランジスタ113、及びトランジスタ114のしきい値電位が特性劣化によって低くなっても、トランジスタ113、及びトランジスタ114は確実にオンすることができる。
また、電源電位VSSは、各トランジスタのオン・オフを制御できれば、制御信号のLレベルの電位よりも高くてもよい。
なお、容量素子119は、トランジスタ112のゲート端子と第2端子との間のゲート容量(寄生容量)が十分大きければ、必ずしも必要ではない。
例えば、図13のフリップフロップ回路130のように、容量素子119を接続しなくてもよい。したがって、フリップフロップ回路130の素子数がフリップフロップ回路110の素子数に比べて1つ少なくなるので、フリップフロップ回路130は各素子を高密度に配置することができる。
また、別の例として、図16のフリップフロップ回路160のように、トランジスタ161を用いて容量素子を形成してもよい。なぜなら、トランジスタ161がオンしていれば、トランジスタ161のゲート容量は容量素子として十分に機能するからである。
なお、期間T1、及び期間T2(ブートストラップ動作時)において、トランジスタ161はオンしているため、チャネル領域がトランジスタ161に形成され、トランジスタ161が容量素子として機能する。一方、期間T3、期間T4(ブートストラップ動作をしていないとき)において、トランジスタ161はオフしているため、チャネル領域がトランジスタ101に形成されず、トランジスタ161は容量素子として機能しないか、小さい容量素子として機能する。
ここで、先ほど述べた図16のフリップフロップ回路160のように、トランジスタ161を用いて容量素子を形成することで、トランジスタ161は必要なとき(期間T1、及び期間T2)だけ容量素子として機能し、不必要なとき(期間T3、及び期間T4)には容量素子として機能しないので、フリップフロップ回路160は節点N1や出力端子OUTの電位の変化によって誤動作しにくくなる。
なお、トランジスタ161は、トランジスタ112と同じ極性である。
なお、トランジスタ111の第1端子は、期間T1、及び期間T2において、節点N1をフローティング状態にできれば、どこに接続されていてもよい。
例えば、図14のフリップフロップ回路140のように、トランジスタ111の第1端子は、入力端子IN1に接続されていてもよい。なぜなら、トランジスタ111の第1端子が入力端子IN1に接続されていても、期間T1、及び期間T2において、節点N1をフローティング状態にできるからである。
なお、図11のフリップフロップ回路110において、入力端子IN1の電位が変化すると、ノイズがトランジスタ111の第1端子とゲート端子との間の寄生容量によって第1の電源に発生する。また、電流がトランジスタ111のオン、オフによって第1の電源から節点N1に流れると、ノイズがその電流の電圧降下によって第1の電源に発生する。これらのノイズが入力端子IN1の電位の変化によって発生する。
ここで、先ほど述べた図14のフリップフロップ回路140のように接続することにより、先ほど述べたノイズを抑制することができる。また、第1の電源のノイズが抑制されることにより、第1の電源を用いている他の回路が安定して動作することができる。
なお、第1の電源を用いている他の回路とは、フリップフロップ回路140の出力端子OUTに接続されるインバータ回路、レベルシフト回路、ラッチ回路、又はPWC回路などである。
なお、トランジスタ116は、トランジスタ115とでインバータ回路を構成できれば、様々なものを用いることができる。トランジスタ116は必ずしも整流性を有している必要はなく、電流が流れると、電圧が発生する素子であれば様々なものを用いることができる。
例えば、図15のフリップフロップ回路150のように、トランジスタ116の代わりに抵抗素子151を接続してもよい。なぜなら、トランジスタ116の代わりに抵抗素子151を接続しても、抵抗素子151とトランジスタ115とで、インバータ回路を構成できるからである。
なお、トランジスタ115がオフのときに、節点N2の電位は第1の電源の電位と同じVSSになる。また、このときの節点N3の電位は電源電位VSSとトランジスタ118のしきい値電位Vth118の絶対値との和となる値(VSS+|Vth118|)になる。
ここで、先ほど述べた図15のフリップフロップ回路150のように、トランジスタ116の代わりに抵抗素子151を用いることで、各トランジスタのしきい値電位が特性劣化によって高くなっても、節点N2の電位はVSSになり、節点N3の電位はトランジスタ118のしきい値電位分だけVSSよりも高くなるだけなので、トランジスタ113、及びトランジスタ114がオンしやすくできる。
なお、入力端子IN1、入力端子IN2、入力端子IN3、及び入力端子IN4は制御信号を供給されているが、本発明は必ずしもこれに限定しない。
例えば、入力端子IN1、入力端子IN2、入力端子IN3、及び入力端子IN4は、電源電位VDDを供給されていてもよいし、電源電位VSSを供給されていてもよいし、他の電位を供給されていてもよい。
なお、トランジスタ111の第1端子、及びトランジスタ116の第1端子は第1の電源に接続されているが、本発明は必ずしもこれに限定しない。
例えば、トランジスタ111の第1端子、及びトランジスタ116の第1端子はそれぞれ別の電源に接続されていてもよい。このとき、トランジスタ116の第1端子に接続する電源の電位は、トランジスタ111の第1端子に接続されている電源の電位よりも高いことが望ましい。
別の例として、トランジスタ111の第1端子、及びトランジスタ116の第1端子はそれぞれ制御信号が供給されていてもよい。
なお、トランジスタ113の第1端子、トランジスタ114の第1端子、及びトランジスタ117の第1端子は第2の電源に接続されているが、本発明は必ずしもこれに限定しない。
例えば、トランジスタ113の第1端子、トランジスタ114の第1端子、及びトランジスタ117の第1端子はそれぞれ別の電源に接続されていてもよい。
なお、本実施形態は、本明細書中の他の実施形態、実施例のいかなる記載とも自由に組み合わせて実施することができる。すなわち、本発明のシフトレジスタ回路は、非選択期間において、トランジスタが一定時間毎にオンすることで、出力端子に電源電位を供給する。こうすることで、シフトレジスタ回路の出力端子は、該トランジスタを介して電源電位が供給される。該トランジスタは非選択期間において常時オンしていないので、該トランジスタのしきい値電位のシフトは、抑制される。また、シフトレジスタ回路の出力端子は、該トランジスタを介して一定期間毎に電源電位が供給される。そのため、シフトレジスタ回路は、ノイズが出力端子に発生することを抑制できる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明のシフトレジスタ回路の構成について説明する。
図17に、本発明のシフトレジスタ回路の一形態を示す。図17に示すシフトレジスタ回路は、複数のフリップフロップ回路171、制御信号線172、制御信号線173、及び制御信号線174を有している。
図17のシフトレジスタ回路に示すように、各フリップフロップ回路171は、入力端子IN1が前段のフリップフロップ回路171の出力端子OUTに接続されている。出力端子OUTが次の段のフリップフロップ回路171の入力端子IN1、前段のフリップフロップ回路171の入力端子IN4、及びシフトレジスタ回路の出力端子SRoutに接続されている。ただし、1段目のフリップフロップ回路171の入力端子IN1は、制御信号線172に接続されている。また、最終段のフリップフロップ回路171の入力端子IN4は、電源と接続されている。奇数段のフリップフロップ回路171では、入力端子IN2が制御信号線173に接続され、入力端子IN3が制御信号線174に接続されている。一方で、偶数段のフリップフロップ回路171では、入力端子IN2が制御信号線174に接続され、入力端子IN3が制御信号線173に接続されている。
なお、フリップフロップ回路171は、実施の形態1で示したフリップフロップ回路と同様なものを用いることができる。
また、フリップフロップ回路171の入力端子IN1〜入力端子IN4、及び出力端子OUTは、実施の形態1で説明したものと同様なものを用いることができる。
また、本発明のシフトレジスタ回路の1段目の出力端子SRoutを出力端子SRout1とし、2段目の出力端子SRoutを出力端子SRout2とし、3段目の出力端子SRoutを出力端子SRout3とし、4段目の出力端子SRoutを出力端子SRout4とし、n段目の出力端子SRoutを出力端子SRoutnとする。
また、フリップフロップ回路171は、便宜上、電源、及び電源線を図示していない。電源、及び電源線は、実施の形態1で説明した第1の電源、及び第2の電源を用いることができる。よって、第1の電源の電源電位VDDと第2の電源の電源電位VSSとの電位差(VDD−VSS)が、フリップフロップ回路171の電源電圧に相当する。
また、制御信号線172〜制御信号線174には、それぞれ制御信号SSP、CK、CKBが供給されている。また、シフトレジスタ回路の出力端子SRout1〜出力端子SRout4、及び出力端子SRoutnには、それぞれ1段目〜4段目、及びn段目のフリップフロップ回路171の出力信号が供給されている。
次に、図18に示すタイミングチャートを用いて、図17に示すシフトレジスタ回路の動作について説明する。図18は、図17に示した制御信号線172〜制御信号線174にそれぞれ供給される制御信号SSP、制御信号CK、制御信号CKBと、出力端子SRout1〜出力端子SRout4、及び出力端子SRoutnの出力信号のタイミングチャートを示している。また、図18に示すタイミングチャートは、便宜上、期間T0〜期間T5、期間Tn、及び期間Tn+1に分割している。
なお、図18は、フリップフロップ回路171のトランジスタがそれぞれNチャネル型の場合のタイミングチャートである。つまり、図18は、フリップフロップ回路171として、図1、図7、図8、図9、及び図10に示したフリップフロップ回路を用いた場合のタイミングチャートである。
なお、図18に示すタイミングチャートでは、制御信号、及び出力信号を実施の形態1と同様な2値の値を持ったデジタル信号とする。
図17に示すシフトレジスタ回路の動作について図18を参照して、説明する。
まず、期間T0におけるシフトレジスタ回路の動作について説明する。期間T0では、制御信号SSPがHレベルになり、制御信号CKがLレベルになり、制御信号CKBがHレベルになる。
1段目のフリップフロップ回路171において、入力端子IN1がHレベルになり、入力端子IN2がLレベルになり、入力端子IN3がHレベルになり、入力端子IN4がLレベルになる。よって、出力端子OUTは、Lレベルになる。この状態は、図2に示すタイミングチャートの期間T1と同様である。
1段目を除く奇数段のフリップフロップ回路171において、入力端子IN1がLレベルになり、入力端子IN2がLレベルになり、入力端子IN3がHレベルになり、入力端子IN4がLレベルになる。よって、出力端子OUTは、Lレベルになる。この状態は、図2に示すタイミングチャートの期間T3と同様である。
偶数段のフリップフロップ回路171において、入力端子IN1がLレベルになり、入力端子IN2がHレベルになり、入力端子IN3がLレベルになり、入力端子IN4がLレベルになる。よって、出力端子OUTは、Lレベルになる。この状態は、図2に示すタイミングチャートの期間T4と同様である。
こうして、全てのシフトレジスタ回路の出力端子SRoutがLレベルになっている。
次に、期間T1におけるシフトレジスタ回路の動作について説明する。期間T1では、制御信号SSPがLレベルになり、制御信号CKがHレベルになり、制御信号CKBがLレベルになる。
1段目のフリップフロップ回路171において、入力端子IN1がLレベルになり、入力端子IN2がHレベルになり、入力端子IN3がLレベルになり、入力端子IN4がLレベルのままである。よって、出力端子OUTは、Hレベルになる。この状態は、図2に示すタイミングチャートの期間T2と同様である。
2段目のフリップフロップ回路171において、入力端子IN1がHレベルになり、入力端子IN2がLレベルになり、入力端子IN3がHレベルになり、入力端子IN4がLレベルのままである。よって、出力端子OUTは、Lレベルのままである。この状態は、図2に示すタイミングチャートの期間T1と同様である。
1段目を除く奇数段のフリップフロップ回路171において、入力端子IN1がLレベルのままであり、入力端子IN2がHレベルになり、入力端子IN3がLレベルになり、入力端子IN4がLレベルのままである。よって、出力端子OUTは、Lレベルのままである。この状態は、図2に示すタイミングチャートの期間T4と同様である。
2段目を除く偶数段のフリップフロップ回路171において、入力端子IN1がLレベルのままであり、入力端子IN2がLレベルになり、入力端子IN3がHレベルになり、入力端子IN4がLレベルのままである。よって、出力端子OUTは、Lレベルのままである。この状態は、図2に示すタイミングチャートの期間T3と同様である。
こうして、シフトレジスタ回路の出力端子SRout1がHレベルになり、他の出力端子SRoutがLレベルのままである。
次に、期間T2におけるシフトレジスタ回路の動作について説明する。期間T2では、制御信号SSPがLレベルになり、制御信号CKがLレベルになり、制御信号CKBがHレベルになる。
1段目のフリップフロップ回路171において、入力端子IN1がLレベルのままであり、入力端子IN2がLレベルになり、入力端子IN3がHレベルになり、入力端子IN4がHレベルになる。よって、出力端子OUTは、Lレベルになる。この状態は、図2に示すタイミングチャートの期間T3と同様である。
2段目のフリップフロップ回路171において、入力端子IN1がLレベルになり、入力端子IN2がHレベルになり、入力端子IN3がLレベルになり、入力端子IN4がLレベルのままである。よって、出力端子OUTは、Hレベルになる。この状態は、図2に示すタイミングチャートの期間T2と同様である。
3段目のフリップフロップ回路171において、入力端子IN1がHレベルになり、入力端子IN2がLレベルになり、入力端子IN3がHレベルになり、入力端子IN4がLレベルのままである。よって、出力端子OUTは、Lレベルのままである。この状態は、図2に示すタイミングチャートの期間T1と同様である。
1段目、及び3段目を除く奇数段のフリップフロップ回路171において、入力端子IN1がLレベルのままであり、入力端子IN2がLレベルになり、入力端子IN3がHレベルになり、入力端子IN4がLレベルのままである。よって、出力端子OUTはLレベルのままである。この状態は、図2に示すタイミングチャートの期間T3と同様である。
2段目を除く偶数段のフリップフロップ回路171において、入力端子IN1がLレベルのままであり、入力端子IN2がHレベルになり、入力端子IN3がLレベルになり、入力端子IN4がLレベルのままである。よって、出力端子OUTはLレベルのままである。この状態は、図2に示すタイミングチャートの期間T4と同様である。
こうして、シフトレジスタ回路の出力端子SRout1がLレベルになり、出力端子SRout2がHレベルになり、他の出力端子SRoutがLレベルのままである。
後の期間でも同様に、期間T3ではシフトレジスタ回路の出力端子SRout3がHレベルになり、期間T4ではシフトレジスタ回路の出力端子SRout4がHレベルになり、期間T5ではシフトレジスタ回路の5段目の出力端子SRout5がHレベルになり、期間Tnではシフトレジスタ回路のn段目の出力端子SRoutnがHレベルになる。このように、シフトレジスタ回路の出力端子は1期間だけ順にHレベルになる。また、1期間分とは、制御信号CK、又は制御信号CKBの半周期である。
以上の動作により、図17に示すシフトレジスタ回路の出力端子SRoutを一段ずつHレベルにすることができる。また、フリップフロップ回路171として、実施の形態1で示したフリップフロップ回路を用いることによって、図17に示すフリップフロップ回路はトランジスタの特性劣化による誤動作を起こしにくく、出力信号のノイズが少なくなる。
図18はフリップフロップ回路171のトランジスタがNチャネル型の場合のタイミングチャートを示したが、図19はフリップフロップ回路171のトランジスタがPチャネル型の場合のタイミングチャートを示している。つまり、図19は、フリップフロップ回路171として、図11、図13、図14、図15、及び図16に示したフリップフロップ回路を用いた場合のタイミングチャートである。
次に、図19に示すタイミングチャートを用いて、図17に示すシフトレジスタ回路の動作について説明する。図19は、図17に示した制御信号線172〜制御信号線174にそれぞれ供給される制御信号SSP、制御信号CK、制御信号CKBと、出力端子SRout1〜出力端子SRout4、及び出力端子SRoutnの出力信号のタイミングチャートを示している。また、図19に示すタイミングチャートは、便宜上、期間T0〜期間T5、期間Tn、及び期間Tn+1に分割している。なお、制御信号、及び出力信号のタイミングについては、フリップフロップ回路171がすべてNチャネル型のトランジスタで構成される場合(図18)に対してHレベル、及びLレベルが反転している。
なお、図19に示すタイミングチャートでは、制御信号、及び出力信号を実施の形態1と同様な2値の値を持ったデジタル信号とする。
図17に示すシフトレジスタ回路の動作について図19を参照して、説明する。
まず、期間T0におけるシフトレジスタ回路の動作について説明する。期間T0では、制御信号SSPがLレベルになり、制御信号CKがHレベルになり、制御信号CKBがLレベルになる。
1段目のフリップフロップ回路171において、入力端子IN1がLレベルになり、入力端子IN2がHレベルになり、入力端子IN3がLレベルになり、入力端子IN4がHレベルになる。よって、出力端子OUTは、Hレベルになる。この状態は、図12に示すタイミングチャートの期間T1と同様である。
1段目を除く奇数段のフリップフロップ回路171において、入力端子IN1がHレベルになり、入力端子IN2がHレベルになり、入力端子IN3がLレベルになり、入力端子IN4がHレベルになる。よって、出力端子OUTは、Hレベルになる。この状態は、図12に示すタイミングチャートの期間T3と同様である。
偶数段のフリップフロップ回路171において、入力端子IN1がHレベルになり、入力端子IN2がLレベルになり、入力端子IN3がHレベルになり、入力端子IN4がHレベルになる。よって、出力端子OUTは、Hレベルになる。この状態は、図12に示すタイミングチャートの期間T4と同様である。
こうして、全てのシフトレジスタ回路の出力端子SRoutがHレベルになっている。
次に、期間T1におけるシフトレジスタ回路の動作について説明する。期間T1では、制御信号SSPがHレベルになり、制御信号CKがLレベルになり、制御信号CKBがHレベルになる。
1段目のフリップフロップ回路171において、入力端子IN1がHレベルになり、入力端子IN2がLレベルになり、入力端子IN3がHレベルになり、入力端子IN4がHレベルのままである。よって、出力端子OUTは、Lレベルになる。この状態は、図12に示すタイミングチャートの期間T2と同様である。
2段目のフリップフロップ回路171において、入力端子IN1がLレベルになり、入力端子IN2がHレベルになり、入力端子IN3がLレベルになり、入力端子IN4がHレベルのままである。よって、出力端子OUTは、Hレベルのままである。この状態は、図12に示すタイミングチャートの期間T1と同様である。
1段目を除く奇数段のフリップフロップ回路171において、入力端子IN1がHレベルのままであり、入力端子IN2がLレベルになり、入力端子IN3がHレベルになり、入力端子IN4がHレベルのままである。よって、出力端子OUTは、Hレベルのままである。この状態は、図12に示すタイミングチャートの期間T4と同様である。
2段目を除く偶数段のフリップフロップ回路171において、入力端子IN1がHレベルのままであり、入力端子IN2がHレベルになり、入力端子IN3がLレベルになり、入力端子IN4がHレベルのままである。よって、出力端子OUTは、Hレベルのままである。この状態は、図12に示すタイミングチャートの期間T3と同様である。
こうして、シフトレジスタ回路の出力端子SRout1がLレベルになり、他の出力端子SRoutがHレベルのままである。
次に、期間T2におけるシフトレジスタ回路の動作について説明する。期間T2では、制御信号SSPがHレベルになり、制御信号CKがHレベルになり、制御信号CKBがLレベルになる。
1段目のフリップフロップ回路171において、入力端子IN1がHレベルのままであり、入力端子IN2がHレベルになり、入力端子IN3がLレベルになり、入力端子IN4がLレベルになる。よって、出力端子OUTは、Hレベルになる。この状態は、図12に示すタイミングチャートの期間T3と同様である。
2段目のフリップフロップ回路171において、入力端子IN1がHレベルになり、入力端子IN2がLレベルになり、入力端子IN3がHレベルになり、入力端子IN4がHレベルのままである。よって、出力端子OUTは、Lレベルになる。この状態は、図12に示すタイミングチャートの期間T2と同様である。
3段目のフリップフロップ回路171において、入力端子IN1がLレベルになり、入力端子IN2がHレベルになり、入力端子IN3がLレベルになり、入力端子IN4がHレベルのままである。よって、出力端子OUTは、Hレベルのままである。この状態は、図12に示すタイミングチャートの期間T1と同様である。
1段目、及び3段目を除く奇数段のフリップフロップ回路171において、入力端子IN1がHレベルのままであり、入力端子IN2がHレベルになり、入力端子IN3がLレベルになり、入力端子IN4がHレベルのままである。よって、出力端子OUTはHレベルのままである。この状態は、図12に示すタイミングチャートの期間T3と同様である。
2段目を除く偶数段のフリップフロップ回路171において、入力端子IN1がHレベルのままであり、入力端子IN2がLレベルになり、入力端子IN3がHレベルになり、入力端子IN4がHレベルのままである。よって、出力端子OUTはHレベルのままである。この状態は、図12に示すタイミングチャートの期間T4と同様である。
こうして、シフトレジスタ回路の出力端子SRout1がHレベルになり、出力端子SRout2がLレベルになり、他の出力端子SRoutがHレベルのままである。
後の期間でも同様に、期間T3ではシフトレジスタ回路の出力端子SRout3がLレベルになり、期間T4ではシフトレジスタ回路の出力端子SRout4がLレベルになり、期間T5ではシフトレジスタ回路の5段目の出力端子SRout5がLレベルになり、期間Tnではシフトレジスタ回路のn段目の出力端子SRoutnがLレベルになる。このように、シフトレジスタ回路の出力端子は1期間だけ順にLレベルになる。また、1期間分とは、制御信号CK、又は制御信号CKBの半周期である。
以上の動作により、図17に示すシフトレジスタ回路の出力端子SRoutを一段ずつLレベルにすることができる。また、フリップフロップ回路171として、実施の形態1で示したフリップフロップ回路を用いることによって、図17に示すフリップフロップ回路はトランジスタの特性劣化による誤動作を起こしにくく、出力信号のノイズが少なくなる。
なお、フリップフロップ回路171は1段目から順に選択信号をシフトレジスタ回路の出力端子SRoutに供給できれば、どんなフリップフロップ回路でもよい。
なお、フリップフロップ回路171の出力端子OUTは、いかなる素子、及び回路を介してシフトレジスタ回路の出力端子SRoutに接続されていてもよい。いかなる素子、及び回路とは、インバータ回路、バッファ回路、NAND回路、NOR回路、トライステートバッファ回路、PWC回路などの論理回路、スイッチ、抵抗素子、容量素子、他の素子などである。また、これらの素子、回路を組み合わせることによって、様々な回路を構成することができる。
なお、制御信号線172〜制御信号線174にはそれぞれ制御信号が供給されているが、本発明は必ずしもこれに限定しない。
例えば、制御信号線172〜制御信号線174は、電源電位VDDを供給されていてもよいし、電源電位VSSを供給されていてもよいし、他の電位を供給されていてもよい。
なお、制御信号線173には制御信号CKが供給され、制御信号線174には制御信号CKBが供給されているが、本発明は必ずしもこれに限定しない。
例えば、制御信号線173には制御信号CKを供給し、制御信号線174にはインバータ回路を介して制御信号CKの反転信号を供給してもよい。また、制御信号線173にはインバータ回路を介して制御信号CKBの反転信号を供給し、制御信号線174には制御信号CKBを供給してもよい。なお、このインバータ回路は、シフトレジスタ回路と同一基板上に形成することが望ましい。
なお、最終段のフリップフロップ回路171の入力端子IN4は電源と接続されているが、本発明は必ずしもこれに限定しない。
例えば、最終段のフリップフロップ回路171の入力端子IN4は制御信号線172〜制御信号線174のいずれかに接続されていてもよいし、他の制御信号に接続されていてもよいし、他の段のフリップフロップ回路171の出力端子OUTに接続されていてもよい。
なお、本実施形態は、本明細書中の他の実施形態、実施例のいかなる記載とも自由に組み合わせて実施することができる。すなわち、本発明のシフトレジスタ回路は、非選択期間において、トランジスタが一定時間毎にオンすることで、出力端子に電源電位を供給する。こうすることで、シフトレジスタ回路の出力端子は、該トランジスタを介して電源電位が供給される。該トランジスタは非選択期間において常時オンしていないので、該トランジスタのしきい値電位のシフトは、抑制される。また、シフトレジスタ回路の出力端子は、該トランジスタを介して一定期間毎に電源電位が供給される。そのため、シフトレジスタ回路は、ノイズが出力端子に発生することを抑制できる。
(実施の形態3)
本実施形態では、駆動回路の一部に、実施の形態1で説明したフリップフロップ回路、及び実施の形態2で説明したシフトレジスタ回路などを用いた場合の構成例について説明する。
駆動回路として、ゲートドライバに適応できる駆動回路の構成例を図20〜27を参照して説明する。しかし、図20〜図27の駆動回路は、ゲートドライバだけに適応できるものではなく、いかなる回路構成においても適応可能である。
図20に、本発明のゲートドライバの一形態を示す。本発明のゲートドライバは、シフトレジスタ回路200、及びバッファ回路201を有している。
図20のゲートドライバに示すように、シフトレジスタ回路200の出力端子SRoutがバッファ回路201を介してゲートドライバの出力端子GDoutに接続されている。
なお、シフトレジスタ回路200は、実施の形態2で説明したものと同様なものとする。
また、シフトレジスタ回路200の出力端子SRout1〜出力端子SRout4、出力端子SRoutnは、実施の形態2で説明したものと同様なものとする。
また、本発明のゲートドライバの1段目の出力端子GDoutを出力端子GDout1とし、2段目の出力端子GDoutを出力端子GDout2とし、3段目の出力端子GDoutを出力端子GDoutとし、n段目の出力端子GDoutを出力端子GDoutnとする。
また、バッファ回路201は、インバータ回路、バッファ回路、NAND回路、NOR回路、トライステートバッファ回路、PWC回路などの論理回路、スイッチ、抵抗素子、容量素子、又は他の素子などを有している。また、これらの素子、及び回路を組み合わせることによって、様々な回路を構成することができる。
また、図20のゲートドライバには、電源線、及び制御信号線を便宜上、図示していない。
また、シフトレジスタ回路200がNチャネル型のトランジスタで構成されている場合、バッファ回路201もNチャネル型のトランジスタで構成されていることが望ましい。シフトレジスタ回路200がPチャネル型のトランジスタで構成されている場合、バッファ回路201もPチャネル型のトランジスタで構成されていることが望ましい。
また、シフトレジスタ回路200がNチャネル型のトランジスタで構成されている場合、シフトレジスタ回路200の出力信号は図18のタイミングチャートと同様である。シフトレジスタ回路200がPチャネル型のトランジスタで構成されている場合、シフトレジスタ回路200の出力信号は図19のタイミングチャートと同様である。
ここで、バッファ回路201の具体的な構成例について説明する。図21〜図27は、バッファ回路を含むゲートドライバの構成例である。ただし、バッファ回路201は、図21〜図27の構成に限定されない。
図21に、本発明のバッファ回路を含むゲートドライバの一形態を具体的に説明する。図21のゲートドライバは、シフトレジスタ回路200、及びバッファ回路210を有している。バッファ回路210は、1段目のインバータ回路211A、及び2段目のインバータ回路211Bを有している。
図21のゲートドライバに示すように、シフトレジスタ回路200の出力端子SRoutは、バッファ回路210を介してゲートドライバの出力端子GDoutに接続されている。
バッファ回路210の接続関係について説明する。インバータ回路211Aの入力端子INがシフトレジスタ回路200の出力端子SRoutに接続され、出力端子OUTがインバータ回路211Bの入力端子INに接続されている。インバータ回路211Bの出力端子OUTがゲートドライバの出力端子GDoutに接続されている。つまり、バッファ回路210において、2つのインバータ回路211が各段のシフトレジスタ回路200の出力端子SRoutごとに、直列に接続されている。
図21のゲートドライバの動作について、出力端子SRoutがHレベルの場合と、Lレベルの場合について、それぞれ説明する。
まず、出力端子SRoutがHレベルの場合について説明する。出力端子SRoutは2つのインバータ回路211を介して出力端子GDoutに接続されているので、出力端子GDoutがHレベルになる。
次に、出力端子SRoutがLレベルの場合について説明する。出力端子SRoutは2つのインバータ回路211を介して出力端子GDoutに接続されているので、出力端子GDoutがLレベルになる。
以上の動作により、出力端子SRoutはHレベルになると、出力端子GDoutがHレベルになる。また、出力端子SRoutはLレベルになると、出力端子GDoutがLレベルになる。
また、インバータ回路211は整流作用をもつので、出力端子SRoutのノイズがゲートドライバの出力端子GDoutに影響することを抑制することができる。
なお、バッファ回路210において、2つのインバータ回路211が直列に接続されているが、複数のインバータ回路211が直列に接続されていてもよい。例えば、奇数個のインバータ回路211が直列に接続されている場合、出力端子GDoutは出力端子SRoutと逆のレベルになる。偶数個のインバータ回路211が直列に接続されている場合、出力端子GDoutは出力端子SRoutと同じレベルになる。
また、バッファ回路210において、2つのインバータ回路211が直列に接続されているが、複数のインバータ回路211が並列に接続されていてもよい。こうすれば、インバータ回路211の電流密度は小さくなるため、インバータ回路211を構成する素子の特性劣化が抑制される。
図22に、本発明のバッファ回路を含むゲートドライバの別の一形態を具体的に説明する。図22のゲートドライバは、シフトレジスタ回路200、バッファ回路220、及び制御信号線222を有している。バッファ回路210は、NAND回路221を有している。
図22のゲートドライバに示すように、シフトレジスタ回路200の出力端子SRoutは、バッファ回路220を介してゲートドライバの出力端子GDoutに接続されている。
バッファ回路220の接続関係について説明する。NAND回路221の入力端子IN1が制御信号線222に接続され、入力端子IN2がシフトレジスタ回路200の出力端子SRoutに接続され、出力端子OUTがゲートドライバの出力端子GDoutに接続されている。
また、制御信号線222には、イネーブル信号Enが供給されている。イネーブル信号Enは、デジタル信号である。
図22のゲートドライバの動作について、制御信号線222がHレベルの場合と、Lレベルの場合と、出力端子SRoutがHレベルの場合と、Lレベルの場合について、それぞれ説明する。
まず、制御信号線222がHレベル、出力端子SRoutがHレベルの場合について説明する。NAND回路221の入力端子IN1がHレベルになり、入力端子IN2がHレベルになる。よって、NAND回路221の出力端子OUTはLレベルになるので、出力端子GDoutがLレベルになる。
次に、制御信号線222がHレベル、出力端子SRoutがLレベルの場合について説明する。NAND回路221の入力端子IN1がHレベルになり、入力端子IN2がLレベルになる。よって、NAND回221路の出力端子OUTはHレベルになるので、出力端子GDoutがHレベルになる。
次に、制御信号線222がLレベル、出力端子SRoutがHレベルの場合について説明する。NAND回路221の入力端子IN1がLレベルになり、入力端子IN2がHレベルになる。よって、NAND回路221の出力端子OUTはHレベルになるので、出力端子GDoutがHレベルになる。
次に、制御信号線222がLレベル、出力端子SRoutがLレベルの場合について説明する。NAND回路221の入力端子IN1がLレベルになり、入力端子IN2がLレベルになる。よって、NAND回路221の出力端子OUTはHレベルになるので、出力端子GDoutがHレベルになる。
以上の動作により、制御信号線222がHレベルであれば、出力端子SRoutがHレベルのときに、出力端子GDoutがLレベルになり、出力端子SRoutがLレベルのときに、出力端子GDoutはHレベルになる。制御信号線222がLレベルであれば、出力端子SRoutに関係なく、出力端子GDoutはHレベルになる。
このように、ゲートドライバの出力信号は、イネーブル信号Enによって任意に変更することができる。図22のゲートドライバは、いわゆるパルス幅制御(PWC)を行うことができる。
ここで、パルス幅制御は、イネーブル信号EnがLレベルのときに出力端子SRoutに関係なく、出力端子がHレベルになることを利用して、行われる。つまり、シフトレジスタ回路200の出力信号があるLレベルのパルス幅(周期)でも、イネーブル信号EnをLレベルにすることで、その出力信号を短くすることができる。
なお、NAND回路221は2つの入力端子を有しているが、シフトレジスタ回路200の出力信号がいずれかの入力端子に供給されていれば、NAND回路221の入力端子の数はいくつでもよい。NAND回路221の入力端子が複数あれば、バッファ回路220はより正確にゲートドライバの出力信号を制御できる。
なお、図24のバッファ回路240ように、出力端子SRoutは、インバータ回路211を介してNAND回路221の入力端子IN2に接続されてもよい。この場合、制御信号線222がHレベルであれば、出力端子SRoutがHレベルのときに、出力端子GDoutはHレベルになり、出力端子SRoutがLレベルのときに、出力端子GDoutはLレベルになる。制御信号線222がLレベルであれば、出力端子SRoutに関係なく、出力端子GDoutはHレベルになる。
なお、図26のバッファ回路260ように、NAND回路221の出力端子OUTは、インバータ回路211を介して出力端子GDoutに接続されていてもよい。この場合、制御信号線222がHレベルであれば、出力端子SRoutがHレベルのときに、出力端子GDoutはHレベルになり、出力端子SRoutがLレベルのときに、出力端子GDoutはLレベルになる。制御信号線222がLレベルであれば、出力端子SRoutに関係なく、出力端子GDoutはLレベルになる。
なお、制御信号線222には、イネーブル信号Enが供給されているが、本発明はこれに限定されない。
例えば、制御信号線222には、別の制御信号が供給されていてもよい。
別の例として、制御信号線222には、電源が供給されていてもよい。
図23に、本発明のバッファ回路を含むゲートドライバの別の一形態を具体的に説明する。図23のゲートドライバは、シフトレジスタ回路200、バッファ回路230、及び制御信号線222を有している。バッファ回路230は、NOR回路231を有している。
図23のゲートドライバに示すように、シフトレジスタ回路200の出力端子SRoutは、バッファ回路230を介してゲートドライバの出力端子GDoutに接続されている。
バッファ回路230の接続関係について説明する。NOR回路231の入力端子IN1が制御信号線222に接続され、入力端子IN2がシフトレジスタ回路200の出力端子SRoutに接続され、出力端子OUTがゲートドライバの出力端子GDoutに接続されている。
また、制御信号線222には、イネーブル信号Enが供給されている。
図23のゲートドライバの動作について、制御信号線222がHレベルの場合と、Lレベルの場合と、シフトレジスタ回路200の出力端子SRoutがHレベルの場合と、Lレベルの場合について、それぞれ説明する。。
まず、制御信号線222がHレベル、シフトレジスタ回路200の出力端子SRoutがHレベルの場合について説明する。NOR回路231の入力端子IN1がHレベルになり、入力端子IN2がHレベルになる。よって、NOR回路の出力端子OUTはLレベルになるので、出力端子GDoutがLレベルになる。
次に、制御信号線222がHレベル、シフトレジスタ回路200の出力端子SRoutがLレベルの場合について説明する。NOR回路231の入力端子IN1がHレベルになり、入力端子IN2がLレベルになる。よって、NOR回路の出力端子OUTはLレベルになるので、出力端子GDoutがLレベルになる。
次に、制御信号線222がLレベル、シフトレジスタ回路200の出力端子SRoutがHレベルの場合について説明する。NOR回路231の入力端子IN1がLレベルになり、入力端子IN2がHレベルになる。よって、NOR回路の出力端子OUTはLレベルになるので、出力端子GDoutがLレベルになる。
次に、制御信号線222がLレベル、シフトレジスタ回路200の出力端子SRoutがLレベルの場合について説明する。NOR回路231の入力端子IN1がLレベルになり、入力端子IN2がLレベルになる。よって、NOR回路の出力端子OUTはHレベルになるので、出力端子GDoutがHレベルになる。
以上の動作により、制御信号線222がHレベルであれば、出力端子SRoutに関係なく、出力端子GDoutがLレベルになる。制御信号線222がLレベルであれば、出力端子SRoutがHレベルのときに、出力端子GDoutがLレベルになり、出力端子SRoutがLレベルのときに、出力端子GDoutがHレベルになる。
このように、ゲートドライバの出力端子GDoutはイネーブル信号Enによって任意に変更することができる。図22のゲートドライバは、いわゆるパルス幅制御(PWC)を行うことができる。
ここで、パルス幅制御は、イネーブル信号EnがHレベルのときに出力端子SRoutに関係なく、出力端子がLレベルになることを利用して、行うことができる。つまり、シフトレジスタ回路200の出力信号があるHレベルのパルス幅(周期)でも、イネーブル信号EnをHレベルにすることで、その出力信号を短くすることができる。
なお、NOR回路231は2つの入力端子を有しているが、シフトレジスタ回路200の出力信号がいずれかの入力端子に供給されていれば、NOR回路231の入力端子はいくでもよい。NOR回路231の入力端子が複数れば、バッファ回路230はより正確にゲートドライバの出力信号制御できる。
なお、図25のバッファ回路250ように、シフトレジスタ回路200の出力端子SRoutは、インバータ回路211を介してNOR回路231の入力端子IN2に接続されていてもよい。この場合、制御信号線222がHレベルであれば、出力端子SRoutに関係なく、出力端子GDoutはHレベルになる。制御信号線222がLレベルであれば、出力端子SRoutがHレベルのときに、出力端子GDoutはHレベルになり、出力端子SRoutがLレベルのときに、出力端子GDoutはLレベルになる。
なお、図27のバッファ回路270ように、NOR回路231の出力端子OUTは、インバータ回路211を介してゲートドライバの出力端子GDoutに接続されていてもよい。この場合、制御信号線222がHレベルであれば、出力端子SRoutに関係なく、出力端子GDoutはLレベルになる。制御信号線222がLレベルであれば、出力端子SRoutがHレベルのときに、出力端子GDoutはHレベルになり、出力端子SRoutがLレベルのときに、出力端子GDoutはLレベルの信号を出力する。
ここで、インバータ回路211に適応可能な構成例について説明する。
図28に、インバータ回路211の一形態を示す。図28のインバータ回路280はトランジスタ281、及びトランジスタ282を有している。
図28のインバータ回路280に示すように、トランジスタ281の第1端子が第2の電源に接続され、第2端子がトランジスタ282の第2端子、及び出力端子OUTに接続され、ゲート端子が入力端子INに接続されている。トランジスタ282の第1端子が第1の電源に接続され、ゲート端子が第1の電源に接続されている。
なお、第1の電源には、電源電位VDDが供給され、第2の電源には電源電位VSSが供給されている。第1の電源の電源電位VDDと第2の電源の電源電位VSSとの電位差(VDD−VSS)が、インバータ回路280の電源電圧に相当する。また、電源電位VDDは、電源電位VSSよりも高い電位である。
なお、入力端子INには、デジタルの制御信号が供給されている。また、出力端子OUTは、出力信号を出力している。
また、トランジスタ281、及びトランジスタ282は、それぞれNチャネル型である。
図28のインバータ回路280の動作について、入力端子INがHレベルの場合と、Lレベルの場合について、それぞれ説明する。
まず、入力端子INがHレベルの場合について説明する。入力端子INはHレベルになると、トランジスタ281がオンする。出力端子OUTはトランジスタ281を介して第2の電源と導電、及びトランジスタ282を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が下がる。このときの出力端子OUTの電位はトランジスタ281とトランジスタ282との動作点によって決定され、出力端子OUTがLレベルになる。
次に、入力端子INがLレベルの場合について説明する。入力端子INはLレベルになると、トランジスタ281がオフする。出力端子OUTはトランジスタ282を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が上昇する。このときの出力端子OUTの電位は電源電位VDDからトランジスタ282のしきい値電位Vth282を引いた値(VDD−Vth282)になり、出力端子OUTがHレベルになる。
なお、トランジスタ282は整流性を有している必要はなく、電流が流れると電圧が発生する素子であれば様々なものを用いることができる。例えば、図32のインバータ回路320のように、トランジスタ282の代わりに抵抗素子321を接続してもよい。
ここで、トランジスタ281、及びトランジスタ282が有する機能を以下に説明する。
トランジスタ281は、入力端子INの電位に応じて、第2の電源と、出力端子OUTとを接続するかしないかを選択するスイッチとしての機能を有する。入力端子INがHレベルのときに、トランジスタ281は出力端子OUTに電源電位VSSを供給する機能を有する。
トランジスタ282は、ダイオードとしての機能を有する。
図29に、インバータ回路211の別の一形態を示す。図29のインバータ回路290はトランジスタ291、トランジスタ292、トランジスタ293、及び2つの電極を持つ容量素子294を有している。なお、容量素子294は必ずしも必要ではない。
図29のインバータ回路290に示すように、トランジスタ291の第1端子が第2の電源に接続され、第2端子がトランジスタ292の第2端子、容量素子294の第2電極、及び出力端子OUTに接続され、ゲート端子が入力端子INに接続されている。トランジスタ292の第1端子が第1の電源に接続され、ゲート端子がトランジスタ293の第2端子、及び容量素子294の第1電極に接続されている。トランジスタ293の第1端子が第1の電源に接続され、ゲート端子が第1の電源に接続されている。
なお、第1の電源、第2の電源、入力端子IN、及び出力端子OUTは図28と同様なものを用いることができる。
また、トランジスタ291〜トランジスタ293は、それぞれNチャネル型である。
図29のインバータ回路290の動作について、入力端子INがHレベルの場合と、Lレベルの場合について、それぞれ説明する。
まず、入力端子INがHレベルの場合について説明する。入力端子INはHレベルになると、トランジスタ291がオンする。トランジスタ292のゲート端子の電位は電源電位VDDからトランジスタ293のしきい値電位Vth293を引いた値(VDD−Vth293)になっており、トランジスタ292がオンしている。また、トランジスタ292のゲート端子は、フローティング状態になっている。
よって、出力端子OUTはトランジスタ291を介して第2の電源と導通、及びトランジスタ292を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が下がる。このときの出力端子OUTの電位はトランジスタ291とトランジスタ292との動作点によって決定され、出力端子OUTがLレベルになる。
次に、入力端子INがLレベルの場合について説明する。入力端子INはLレベルになると、トランジスタ291がオフする。トランジスタ292のゲート端子の電位は電源電位VDDからトランジスタ293のしきい値電位Vth293を引いた値(VDD−Vth293)になっており、トランジスタ292がオンしている。また、トランジスタ292のゲート端子は、フローティング状態になっている。
よって、出力端子OUTはトランジスタ292を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が上昇する。トランジスタ292のゲート端子の電位は容量素子294の容量結合によって、電源電位VDDとトランジスタ292のしきい値電位Vth292との和以上の値まで上昇し、トランジスタ292がオンし続ける。いわゆるブートストラップ動作が行われる。このときの出力端子OUTの電位はVDDになり、出力端子OUTがHレベルになる。
このように、図29のインバータ回路290では、ブートストラップ動作によって、Hレベルの出力端子OUTの電位を第1の電源の電源電位VDDまで上昇させることができる。
なお、図29のインバータ回路290は、入力端子INがLレベルのときに、ブートストラップ動作を行うことができれば、図29の回路構成に限定されない。入力端子INがHレベルのときは、トランジスタ292のゲート端子に電位を供給していてもよい。
例えば、図33のインバータ回路330のように、トランジスタ331を追加してもよい。なぜなら、出力端子OUTがLレベルのときに、出力端子OUTの電位をVSSにできるからである。つまり、入力端子INがHレベルのときに、トランジスタ331がオンするため、トランジスタ292のゲート端子がLレベルになる。そして、トランジスタ292はオフして、出力端子OUTはトランジスタ291を介して第2の電源のみと導通するからである。
なお、トランジスタ331は、Nチャネル型である。
別の例として、図36のインバータ回路360のように、トランジスタ293の第1端子が入力端子INbに接続されていてもよい。なぜなら、出力端子OUTがLレベルのときに、出力端子OUTの電位をVSSにできるからである。つまり、入力端子INがHレベルのときに、入力端子INbがLレベルになるため、トランジスタ292のゲート端子がLレベルになる。そして、トランジスタ292はオフして、出力端子OUTはトランジスタ291を介して第2の電源のみと導通するからである。
なお、入力端子INbは入力端子INの信号の反転信号が供給されている。また、入力端子INbに供給される信号を生成する方法について説明する。
例えば、図124に示すように、入力端子INbには、入力端子INの信号をインバータ回路1241を介して供給していてもよい。また、インバータ回路1241は、図28〜図35で説明したインバータ回路を適用することができる。
なお、入力端子INbは入力端子INの信号の反転信号が供給されているとは限らない。また、入力信号INbに供給される信号について説明する。
例えば、入力端子INがn段目の出力端子SRoutnに接続されている場合、入力端子INbはn−1段目の出力端子SRoutn−1に接続されていてもよい。
別の例として、入力端子INがn段目の出力端子SRoutnに接続されている場合、入力端子INbはn+1段目の出力端子SRoutn+1に接続されていてもよい。
別の例として、入力端子INがn段目の出力端子SRoutに接続されている場合、入力端子INbはn段目のフリップフロップ回路の節点N2に接続されていてもよい。なぜなら、非選択期間において、フリップフロップ回路の節点N2の電位は出力端子SRoutの電位と反転した関係にあるため、フリップフロップ回路の節点N2の電位は反転信号として利用できるからである。したがって、インバータ回路360の入力端子INbにフリップフロップ回路の節点N2の電位を供給することで、反転信号を生成するためのインバータ回路を不要にすることができる。
別の例として、入力端子INbには制御信号(デジタル値)を供給すれば、図36のインバータ回路は、トライステートバッファ回路として動作することができる。なぜなら、入力端子INがLレベル、入力端子INbがLレベルになれば、トランジスタ291、及びトランジスタ292がオフするため、出力端子OUTはどの電源とも接続されないからである。したがって、インバータ回路360がトライステートバッファ回路、又はインバータ回路としての機能を有することができる。
このように、インバータ回路360の入力端子INbには、様々な方法で、信号を供給することができる。
以下に、再び、図29の応用例について説明する。
別の例として、図39のインバータ回路390のように、トランジスタ293の第1端子、及びゲート端子が入力端子INbに接続され、トランジスタ391を追加してもよい。なぜなら、出力端子OUTがLレベルのときに、出力端子OUTの電位がVSSにできるからである。つまり、入力端子INbがLレベルのときに、トランジスタ292のゲート端子がLレベルになる。そして、トランジスタ292はオフして、出力端子OUTはトランジスタ291を介して第2の電源のみと導通するからである。
なお、容量素子294は、容量性を持つ素子であれば様々なものを用いることができる。例えば、図30のインバータ回路300、図34のインバータ回路340、図37のインバータ回路370、及び図40のインバータ回路400のように、容量素子294の代わりにそれぞれトランジスタ301、トランジスタ341、トランジスタ371、トランジスタ401を接続してもよい。
なお、容量素子294は、トランジスタ292の第2端子とゲート端子との間の容量値が十分大きければ、必ずしも必要ではない。例えば、図31のインバータ回路310、図35のインバータ回路350、図38のインバータ回路380、及び図41のインバータ回路410のように、容量素子294を接続しなくてもよい。
ここで、トランジスタ291〜トランジスタ293、トランジスタ301、トランジスタ331、トランジスタ341、及び容量素子294が有する機能を以下に説明する。
トランジスタ291は、入力端子INの電位に応じて、第2の電源と、出力端子OUTとを接続するかしないかを選択するスイッチしての機能を有する。入力端子INがHレベルのときに、トランジスタ291は出力端子OUTに電源電位VSSを供給する機能を有する。
トランジスタ292は、第1の電源と、出力端子OUTとを接続するかしないかを選択するスイッチとしての機能を有する。
トランジスタ293は、ダイオードとしての機能を有する。また、トランジスタ293は、トランジスタ292のゲート端子をフローティング状態にする機能を有する。
トランジスタ301は、出力端子OUTと、トランジスタ292のゲート端子との間に接続された容量素子としての機能を有する。入力端子INがLレベルのときに、トランジスタ301はトランジスタ292のゲート端子の電位を上昇させる機能を有する。
トランジスタ331は、入力端子INの電位に応じて、第2の電源と、トランジスタ292のゲート端子とを接続するかしないかを選択するスイッチとしての機能を有する。
トランジスタ341は、出力端子OUTと、トランジスタ292のゲート端子との間に接続された容量素子としての機能を有する。入力端子INがLレベルのときに、容量素子341は出力端子OUTの電位の上昇によって、トランジスタ292のゲート端子の電位を上昇させる機能を有する。
容量素子294は、出力端子OUTの電位に応じて、トランジスタ292のゲート端子の電位を変化させるための機能を有する。入力端子INがLレベルのときに、容量素子294は出力端子OUTの電位の上昇によって、トランジスタ292のゲート端子の電位を上昇させる機能を有する。
このように、図28〜図41のインバータ回路はHレベルの信号を出力するときに、電源電位VDDを変化することによって、出力端子OUTの電位を自由に変えることができる。つまり、図28〜図41のインバータ回路は、インバータ回路として動作するだけでなく、レベルシフト回路としても動作することができる。
図28〜図41のインバータ回路では、すべてNチャネル型のトランジスタで構成されている場合について説明したが、すべてPチャネル型のトランジスタで構成されていてもよい。ここで、すべてPチャネル型のトランジスタで構成された場合のインバータ回路を図58〜図71に示す。
図58に、インバータ回路211の一形態を示す。図58のインバータ回路580はトランジスタ581、及びトランジスタ582を有している。
図58のインバータ回路580に示すように、トランジスタ581の第1端子が第2の電源に接続され、第2端子がトランジスタ582の第2端子、及び出力端子OUTに接続され、ゲート端子が入力端子INに接続されている。トランジスタ582の第1端子が第1の電源に接続され、ゲート端子が第1の電源に接続されている。
なお、第1の電源には、電源電位VSSが供給され、第2の電源には電源電位VDDが供給されている。第1の電源の電源電位VSSと第2の電源の電源電位VDDとの電位差(VDD−VSS)が、インバータ回路580の電源電圧に相当する。また、電源電位VDDは、電源電位VSSよりも高い電位である。
なお、入力端子INには、デジタルの制御信号が供給されている。また、出力端子OUTは、出力信号を出力している。
また、トランジスタ581、及びトランジスタ582は、それぞれPチャネル型である。
図58のインバータ回路580の動作について、入力端子INがHレベルの場合と、Lレベルの場合について、それぞれ説明する。
まず、入力端子INがHレベルの場合について説明する。入力端子INはHレベルになると、トランジスタ581がオフする。出力端子OUTはトランジスタ582を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が下がる。このときの出力端子OUTの電位は電源電位VSSとトランジスタ582のしきい値電位Vth582の絶対値との和となる値(VSS+|Vth582|)になり、出力端子OUTがLレベルになる。
次に、入力端子INがLレベルの場合について説明する。入力端子INはLレベルになると、トランジスタ581がオンする。出力端子OUTはトランジスタ581を介して第2の電源と導通、及びトランジスタ582を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が上昇する。このときの出力端子OUTの電位はトランジスタ581とトランジスタ582との動作点によって決定され、出力端子OUTがHレベルになる。
なお、トランジスタ582は整流性を有している必要はなく、電流が流れると電圧が発生する素子であれば様々なものを用いることができる。例えば、図62のインバータ回路620のように、トランジスタ582の代わりに抵抗素子621を接続してもよい。
ここで、トランジスタ581、及びトランジスタ582が有する機能を以下に説明する。
トランジスタ581は、入力端子INの電位に応じて、第2の電源と、出力端子OUTとを接続するかしないかを選択するスイッチとしての機能を有する。入力端子INがLレベルのときに、トランジスタ581は出力端子OUTに電源電位VDDを供給する機能を有する。
トランジスタ582は、ダイオードとしての機能を有する。
図59に、インバータ回路211の別の一形態を示す。図59のインバータ回路590はトランジスタ591、トランジスタ592、トランジスタ593、及び2つの電極を持つ容量素子594を有している。なお、容量素子594は必ずしも必要ではない。
図59のインバータ回路590に示すように、トランジスタ591の第1端子が第2の電源に接続され、第2端子がトランジスタ592の第2端子、容量素子594の第2電極、及び出力端子OUTに接続され、ゲート端子が入力端子INに接続されている。トランジスタ592の第1端子が第1の電源に接続され、ゲート端子がトランジスタ593の第2端子、及び容量素子594の第1電極に接続されている。トランジスタ593の第1端子が第1の電源に接続され、ゲート端子が第1の電源に接続されている。
なお、第1の電源、第2の電源、入力端子IN、及び出力端子OUTは図58と同様なものを用いることができる。
また、トランジスタ591〜トランジスタ593は、それぞれPチャネル型である。
図59のインバータ回路590の動作について、入力端子INがHレベルの場合と、Lレベルの場合について、それぞれ説明する。
まず、入力端子INがHレベルの場合について説明する。入力端子INはHレベルになると、トランジスタ591がオフする。トランジスタ592のゲート端子の電位は電源電位VSSとトランジスタ593のしきい値電位Vth593の絶対値との和となる値(VSS+|Vth593|)になっており、トランジスタ592がオンしている。また、トランジスタ592のゲート端子は、フローティング状態になっている。
よって、出力端子OUTはトランジスタ592を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が下がる。トランジスタ592のゲート端子の電位は容量素子594の容量結合によって、電源電位VSSからトランジスタ592のしきい値電位Vth592の絶対値|Vth592|を引いた値(VSS−|Vth592|)以下まで下がり、トランジスタ592がオンし続ける。いわゆるブートストラップ動作が行われる。このときの出力端子OUTの電位はVSSになり、出力端子OUTがLレベルになる。
次に、入力端子INがLレベルの場合について説明する。入力端子INはLレベルになると、トランジスタ591がオンする。トランジスタ592のゲート端子の電位は電源電位VSSとトランジスタ593のしきい値電位の絶対値|Vth593|との和となる値(VSS+|Vth593|)になっており、トランジスタ592がオンしている。また、トランジスタ592のゲート端子は、フローティング状態になっている。
よって、出力端子OUTはトランジスタ591を介して第2の電源と導通、及びトランジスタ592を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が上昇する。このときの出力端子OUTの電位はトランジスタ591とトランジスタ592との動作点によって決定され、出力端子OUTがHレベルになる。
このように、図59のインバータ回路590では、ブートストラップ動作によって、Lレベルの出力端子OUTの電位を第1の電源の電源電位VSSまで下げることができる。
なお、図59のインバータ回路590は、入力端子INがHレベルのときに、ブートストラップ動作を行うことができれば、図59の回路構成に限定されない。入力端子INがLレベルのときは、トランジスタ592のゲート端子に電位を供給していてもよい。
例えば、図63のインバータ回路630のように、トランジスタ631を追加してもよい。なぜなら、出力端子OUTがHレベルのときに、出力端子OUTの電位をVDDにできるからである。つまり、入力端子INがLレベルのときに、トランジスタ631がオンするため、トランジスタ592のゲート端子がHレベルになる。そして、トランジスタ592はオフして、出力端子OUTはトランジスタ591を介して第2の電源のみと導通するからである。
なお、トランジスタ631は、Pチャネル型である。
別の例として、図66のインバータ回路660のように、トランジスタ593の第1端子が入力端子INbに接続されていてもよい。なぜなら、出力端子OUTがHレベルのときに、出力端子OUTの電位をVDDにできるからである。つまり、入力端子INがLレベルのときに、入力端子INbがHレベルになるため、トランジスタ592のゲート端子がHレベルになる。そして、トランジスタ592はオフして、出力端子OUTはトランジスタ591を介して第2の電源のみと導通するからである。
なお、入力端子INbは入力端子INの信号の反転信号が供給されている。また、図36の入力端子INbと同様なものを用いることができる。
例えば、図125に示すように、入力端子INbには、入力端子INの信号をインバータ回路1251を介して供給していてもよい。また、インバータ回路1251は、図58〜図65で説明したインバータ回路を適用することができる。
また、図36では、入力端子INbに制御信号を供給することで、インバータ回路360がトライステートバッファ回路としても機能することを示した。ここで、図66のインバータ回路660も同様に、入力端子INbに制御信号を供給することで、トライステートバッファ回路としても機能することができる。つまり、入力端子INがHレベル、入力端子INbがHレベルになれば、トランジスタ591、及びトランジスタ592がオフすため、出力端子OUTはどの電源とも接続されないため、インバータ回路660はトライステートバッファ回路として機能することができる。
以下に、再び、図59の応用例について説明する。
別の例として、図69のインバータ回路690のように、トランジスタ593の第1端子、及びゲート端子が入力端子INbに接続され、トランジスタ631を追加してもよい。なぜなら、出力端子OUTがHレベルのときに、出力端子OUTの電位をVDDにできるからである。つまり、入力端子INbがHレベルのときに、トランジスタ592のゲート端子がHレベルになる。そして、トランジスタ592はオフして、出力端子OUTはトランジスタ591を介して第2の電源のみと導通するからである。
なお、容量素子594は、容量性を持つ素子であれば様々なものを用いることができる。例えば、図60のインバータ回路600、図64のインバータ回路640、図67のインバータ回路670、及び図70のインバータ回路700のように、容量素子594の代わりにそれぞれトランジスタ601、トランジスタ641、トランジスタ671、トランジスタ701を接続してもよい。
なお、容量素子594は、トランジスタ592の第2端子とゲート端子との間の容量値が十分大きければ、必ずしも必要ではない。例えば、図61のインバータ回路610、図65のインバータ回路650、図68のインバータ回路680、及び図71のインバータ回路710のように、容量素子594を接続しなくてもよい。
ここで、トランジスタ591〜トランジスタ593、トランジスタ601、トランジスタ631、トランジスタ641、及び容量素子594が有する機能を以下に説明する。
トランジスタ591は、入力端子INの電位に応じて、第2の電源と、出力端子OUTとを接続するかしないかを選択するスイッチしての機能を有する。入力端子INがLレベルのときに、トランジスタ591は出力端子OUTに電源電位VDDを供給する機能を有する。
トランジスタ592は、第1の電源と、出力端子OUTとを接続するかしないかを選択するスイッチとしての機能を有する。
トランジスタ593は、ダイオードとしての機能を有する。また、トランジスタ593は、トランジスタ592のゲート端子をフローティング状態にする機能を有する。
トランジスタ601は、出力端子OUTと、トランジスタ592のゲート端子との間に接続された容量素子としての機能を有する。入力端子INがHレベルのときに、トランジスタ601はトランジスタ592のゲート端子の電位を下げる機能を有する。
トランジスタ631は、入力端子INの電位に応じて、第2の電源と、トランジスタ592のゲート端子とを接続するかしないかを選択するスイッチとしての機能を有する。入力端子INがLレベルのときに、トランジスタ631はトランジスタ592のゲート端子に電源電位VDDを供給する機能を有する。
トランジスタ641は、出力端子OUTと、トランジスタ592のゲート端子との間に接続された容量素子としての機能を有する。入力端子INがLレベルのときに、容量素子594は出力端子OUTの電位の上昇によって、トランジスタ592のゲート端子の電位を上昇させる機能を有する。
容量素子594は、出力端子OUTの電位に応じて、トランジスタ592のゲート端子の電位を変化させるための機能を有する。入力端子INがHレベルのときに、容量素子594は出力端子OUTの電位の上昇によって、トランジスタ592のゲート端子の電位を下げる機能を有する。
このように、図58〜図71のインバータ回路はLレベルの信号を出力するときに、電源電位VSSを変化することによって、出力端子OUTの電位を自由に変えることができる。つまり、図58〜図71のインバータ回路は、インバータ回路として動作するだけでなく、レベルシフト回路としても動作することができる。
ここで、NAND回路221に適用可能な構成例についていくつか説明する。
図42に、NAND回路221の一形態を示す。図42のNAND回路420はトランジスタ421、トランジスタ422、及びトランジスタ423を有している。
図42のNAND回路420に示すように、トランジスタ421の第1端子が第2の電源に接続され、第2端子がトランジスタ422の第1端子に接続され、ゲート端子が入力端子IN1に接続されている。トランジスタ422の第2端子がトランジスタ423の第1端子、及び出力端子OUTに接続され、ゲート端子が入力端子IN2に接続されている。トランジスタ423の第2端子が第1の電源に接続され、ゲート端子が第1の電源に接続されている。
なお、第1の電源には、電源電位VDDが供給され、第2の電源には電源電位VSSが供給されている。第1の電源の電源電位VDDと第2の電源の電源電位VSSとの電位差(VDD−VSS)が、NAND回路420の電源電圧に相当する。また、電源電位VDDは、電源電位VSSよりも高い電位である。
なお、入力端子IN1、及び入力端子IN2には、それぞれデジタルの制御信号が供給されている。また、出力端子OUTは、出力信号を出力している。
また、トランジスタ421〜トランジスタ423は、それぞれNチャネル型である。
図42のNAND回路420の動作について、入力端子IN1がHレベルの場合と、Lレベルの場合と、入力端子IN2がHレベルの場合と、Lレベルの場合について、それぞれ説明する。
まず、入力端子IN1がHレベル、入力端子IN2がHレベルの場合について説明する。入力端子IN1がHレベルになると、トランジスタ421がオンする。入力端子IN2がHレベルになるとトランジスタ422がオンする。
よって、出力端子OUTはトランジスタ421とトランジスタ422を介して第2の電源と導通、及びトランジスタ423を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が下がる。このときの出力端子OUTの電位はトランジスタ421とトランジスタ422とトランジスタ423との動作点によって決定され、出力端子OUTはLレベルになる。
次に、入力端子IN1がHレベル、入力端子IN2がLレベルの場合について説明する。入力端子IN1がHレベルになると、トランジスタ421がオンする。入力端子IN2がLレベルになると、トランジスタ422がオフする。
よって、出力端子OUTはトランジスタ423を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が上昇する。このときの出力端子OUTの電位は電源電位VDDからトランジスタ423のしきい値電位Vth423を引いた値(VDD−Vth423)になり、出力端子OUTがHレベルになる。
次に、入力端子IN1がLレベル、入力端子IN2がHレベルの場合について説明する。入力端子IN1がLレベルになると、トランジスタ421がオフする。入力端子IN2がHレベルになると、トランジスタ422がオンする。
よって、出力端子OUTはトランジスタ423を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が上昇する。このときの出力端子OUTの電位は電源電位VDDからトランジスタ423のしきい値電位Vth423を引いた値(VDD−Vth423)になり、出力端子OUTがHレベルになる。
次に、入力端子IN1がLレベル、入力端子IN2がLレベルの場合について説明する。入力端子IN1がLレベルになると、トランジスタ421がオフする。入力端子IN2がLレベルになると、トランジスタ422がオフする。
よって、出力端子OUTはトランジスタ423を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が上昇する。このときの出力端子OUTの電位は電源電位VDDからトランジスタ423のしきい値電位Vth423を引いた値(VDD−Vth423)になり、出力端子OUTがHレベルになる。
なお、トランジスタ423は整流性を有している必要はなく、電流が流れると電圧が発生する素子であれば様々なものを用いることができる。例えば、図46のNAND回路460のように、トランジスタ423の代わりに抵抗素子461を接続してもよい。
ここで、トランジスタ421〜トランジスタ423が有する機能を以下に説明する。
トランジスタ421は、入力端子IN1の電位に応じて、第2の電源と、トランジスタ422の第1端子とを接続するかしないかを選択するスイッチしての機能を有する。
トランジスタ422は、入力端子IN2の電位に応じて、トランジスタ421の第2端子と、出力端子OUTとを接続するかしないかを選択するスイッチとしての機能を有する。
トランジスタ423は、ダイオードとしての機能を有する。
図43に、NAND回路221の一形態を示す。図43のNAND回路430はトランジスタ431、トランジスタ432、トランジスタ433、トランジスタ434、及び容量素子435を有している。
図43のNAND回路430に示すように、トランジスタ431の第1端子が第2の電源に接続され、第2端子がトランジスタ432の第1端子に接続され、ゲート端子が入力端子IN1に接続されている。トランジスタ432の第2端子がトランジスタ433の第2端子、容量素子435の第2電極、及び出力端子OUTに接続され、ゲート端子が入力端子IN2に接続されている。トランジスタ433の第1端子が第1の電源に接続され、ゲート端子がトランジスタ434の第2端子、容量素子435の第1電極に接続されている。トランジスタ434の第1端子が第1の電源に接続され、ゲート端子が第1の電源に接続されている。
なお、第1の電源、第2の電源、入力端子IN1、入力端子IN2、及び出力端子OUTは図42と同様なものを用いることができる。
また、トランジスタ431〜トランジスタ434は、それぞれNチャネル型である。
図43のNAND回路430の動作について、入力端子IN1がHレベルの場合と、Lレベルの場合と、入力端子IN2がHレベルの場合と、Lレベルの場合について、それぞれ説明する。
まず、入力端子INがHレベル、入力端子IN2がHレベルの場合について説明する。入力端子IN1はHレベルになると、トランジスタ431がオンする。入力端子IN2はHレベルになると、トランジスタ432がオンする。トランジスタ433のゲート端子の電位は電源電位VDDからトランジスタ434のしきい値電位Vth434を引いた値(VDD−Vth434)になっており、トランジスタ433がオンしている。
よって、出力端子OUTはトランジスタ431とトランジスタ432を介して第2の電源と導通、トランジスタ433を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が下がる。このときの出力端子OUTの電位はトランジスタ431とトランジスタ432とトランジスタ433との動作点によって決定され、出力端子OUTがLレベルになる。
次に、入力端子IN1がHレベル、入力端子IN2がLレベルの場合について説明する。入力端子IN1はHレベルになると、トランジスタ431がオンする。入力端子IN2はLレベルになると、トランジスタ432がオフする。トランジスタ433のゲート端子の電位は電源電位VDDからトランジスタ434のしきい値電位Vth434を引いた値(VDD−Vth434)になっており、トランジスタ433がオンしている。また、トランジスタ433のゲート端子は、フローティング状態になっている。
よって、出力端子OUTはトランジスタ433を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が上昇する。トランジスタ433のゲート端子の電位は容量素子435の容量結合によって、電源電位VDDとトランジスタ433のしきい値電位Vth433との和以上の値まで上昇し、トランジスタ433がオンし続ける。いわゆるブートストラップ動作が行われる。このときの出力端子OUTの電位はVDDになり、出力端子OUTがHレベルになる。
次に、入力端子IN1がLレベル、入力端子IN2がHレベルの場合について説明する。入力端子IN1はLレベルになると、トランジスタ431がオフする。入力端子IN2はHレベルになると、トランジスタ432がオンする。トランジスタ433のゲート端子の電位は電源電位VDDからトランジスタ434のしきい値電位Vth434を引いた値(VDD−Vth434)になっており、トランジスタ433がオンしている。また、トランジスタ433のゲート端子は、フローティング状態になっている。
よって、出力端子OUTはトランジスタ433を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が上昇する。トランジスタ433のゲート端子の電位は容量素子435の容量結合によって、電源位VDDとトランジスタ433のしきい値電位Vth433との和以上の値まで上昇し、トランジスタ433がオンし続ける。いわゆるブートストラップ動作が行われる。このときの出力端子OUTの電位はVDDになり、出力端子OUTがHレベルになる。
次に、入力端子IN1がLレベル、入力端子IN2がLレベルの場合について説明する。入力端子IN1はLレベルになると、トランジスタ431がオフする。入力端子IN2はLレベルになると、トランジスタ432がオフする。トランジスタ433のゲート端子の電位は電源電位VDDからトランジスタ434のしきい値電位Vth434を引いた値(VDD−Vth434)になっており、トランジスタ433がオンしている。また、トランジスタ433のゲート端子はフローティング状態になっている。
よって、出力端子OUTはトランジスタ433を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が上昇する。トランジスタ433のゲート端子の電位は容量素子435の容量結合によって、電源位VDDとトランジスタ433のしきい値電位Vth433との和以上の値まで上昇し、トランジスタ433がオンし続ける。いわゆるブートストラップ動作が行われる。このときの出力端子OUTの電位はVDDになり、出力端子OUTがHレベルになる。
このように、図43のNAND回路430では、ブートストラップ動作によって、Hレベルの出力端子OUTの電位を第1の電源の電源電位VDDまで上昇することができる。
なお、図43のNAND回路430は、入力端子IN1、又は入力端子IN2がLレベルのときに、ブートストラップ動作を行うことができれば、図43の回路構成に限定されない。入力端子IN1、及び入力端子IN2がHレベルのときは、トランジスタ433のゲート端子に電位を供給してもよい。
例えば、図47のNAND回路470のように、トランジスタ471、及びトランジスタ472を追加してもよい。なぜなら、出力端子OUTがLレベルのときに、出力端子OUTの電位をVSSにできるからである。つまり、入力端子IN1、及び入力端子IN2がHレベルのときに、トランジスタ471、及びトランジスタ472がオンするため、トランジスタ433のゲート端子がLレベルになる。そして、トランジスタ433はオフして、出力端子OUTはトランジスタ431、及びトランジスタ432を介して第2の電源のみと導通するからである。
なお、トランジスタ471、及びトランジスタ472は、それぞれNチャネル型である。
なお、容量素子435は、容量性を持つ素子であれば様々なものを用いることができる。例えば、図44のNAND回路440、及び図48のNAND回路480のように、容量素子435の代わりにそれぞれトランジスタ441、トランジスタ481を接続してもよい。
なお、容量素子435は、トランジスタ433の第2端子とゲート端子との間の容量値が十分大きければ、必ずしも必要ではない。例えば、図45のNAND回路450、及び図49のNAND回路490のように、容量素子435を接続しなくてもよい。
ここで、トランジスタ431〜トランジスタ434、トランジスタ441、トランジスタ471、トランジスタ472、トランジスタ481、容量素子435が有する機能を以下に説明する。
トランジスタ431は、入力端子IN1の電位に応じて、第2の電源と、トランジスタ432の第1端子とを接続するかしないかを選択するスイッチとしての機能を有する。
トランジスタ432は、入力端子IN2の電位に応じて、トランジスタ432の第2端子と、出力端子OUTとを接続するかしないを選択するスイッチとしての機能を有する。
トランジスタ433は、第1の電源と、出力端子OUTとを接続するかしないかを選択するスイッチしての機能を有する。
トランジスタ434は、ダイオードとしての機能を有する。また、トランジスタ434は、トランジスタ433のゲート端子をフローティング状態にする機能を有する。
トランジスタ441は、出力端子OUTと、トランジスタ433のゲート端子との間に接続された容量素子としての機能を有する。入力端子IN1、又は入力端子IN2がLレベルのときに、トランジスタ441はトランジスタ433のゲート端子の電位を上昇させる機能を有する。
トランジスタ471は、入力端子IN1の電位に応じて、第2の電源と、トランジスタ472の第1端子と接続するかしないかを選択するスイッチしての機能を有する。
トランジスタ472は、入力端子IN2の電位に応じて、トランジスタ471の第1端子と、トランジスタ433のゲート端子とを接続するかしないかを選択するスイッチしての機能を有する。
トランジスタ481は、出力端子OUTと、トランジスタ433のゲート端子との間に接続された容量素子としての機能を有する。入力端子IN1、又は入力端子IN2がLレベルのときに、トランジスタ441はトランジスタ433のゲート端子の電位を上昇させる機能を有する。
容量素子435は、出力端子OUTの電位に応じて、トランジスタ433のゲート端子の電位を変化させるための機能を有する。入力端子IN1、又は入力端子IN2がLレベルのときに、容量素子435はトランジスタ433のゲート端子の電位を上昇させる機能を有する。
このように、図42〜図49のNAND回路はHレベルの信号を出力するときに、電源電位VDDを変化することによって、出力端子OUTの電位を自由に変えることができる。つまり、図42〜図49のNAND回路は、NAND回路として動作するだけでなく、レベルシフト回路としても動作することができる。
図42〜図49のNAND回路では、すべてNチャネル型のトランジスタで構成されている場合について説明したが、すべてPチャネル型のトランジスタで構成されていてもよい。ここで、すべてPチャネル型のトランジスタで構成された場合のNAND回路を図80〜図87に示す。
図80に、NAND回路221の別の一形態を示す。図80のNAND回路800はトランジスタ801、トランジスタ802、及びトランジスタ803を有している。
図80のNAND回路800に示すように、トランジスタ801の第1端子が第2の電源に接続され、第2端子がトランジスタ802の第2端子、トランジスタ803の第2端子、及び出力端子OUTに接続され、ゲート端子が入力端子IN1に接続されている。トランジスタ802の第1端子が第2の電源に接続され、ゲート端子が入力端子IN2に接続されている。トランジスタ803の第1端子が第1の電源に接続され、ゲート端子が第1の電源に接続されている。
なお、第1の電源には、電源電位VSSが供給され、第2の電源には電源電位VDDが供給されている。第1の電源の電源電位VSSと第2の電源の電源電位VDDとの電位差(VDD−VSS)が、NAND回路800の電源電圧に相当する。また、電源電位VDDは、電源電位VSSよりも高い電位である。
なお、入力端子IN1、及び入力端子IN2には、それぞれデジタルの制御信号が供給されている。また、出力端子OUTは、出力信号を出力している。
また、トランジスタ801〜トランジスタ803は、それぞれPチャネル型である。
図80のNAND回路800の動作について、入力端子IN1がHレベルの場合と、Lレベルの場合と、入力端子IN2がHレベルの場合と、Lレベルの場合について、それぞれ説明する。
まず、入力端子IN1がHレベル、入力端子IN2がHレベルの場合について説明する。入力端子IN1がHレベルになると、トランジスタ801がオフする。入力端子IN2がHレベルになると、トランジスタ802がオフする。
よって、出力端子OUTはトランジスタ803を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が下がる。このときの出力端子OUTの電位は電源電位VSSとトランジスタ803のしきい値電位Vth803の絶対値との和となる値(VSS+|Vth803|)になり、出力端子OUTがLレベルになる。
次に、入力端子IN1がHレベル、入力端子IN2がLレベルの場合について説明する。入力端子IN1がHレベルになると、トランジスタ801がオフする。入力端子IN2がLレベルになるとトランジスタ802がオンする。
よって、出力端子OUTはトランジスタ802を介して第2の電源と導通、及びトランジスタ803を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が上昇する。このときの出力端子OUTの電位はトランジスタ802とトランジスタ803との動作点によって決定され、出力端子OUTがHレベルになる。
次に、入力端子IN1がLレベル、入力端子IN2がHレベルの場合について説明する。入力端子IN1がLレベルになると、トランジスタ801がオンする。入力端子IN2がHレベルになるとトランジスタ802がオフする。
よって、出力端子OUTはトランジスタ801を介して第2の電源と導通、及びトランジスタ803を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が上昇する。このときの出力端子OUTの電位はトランジスタ801とトランジスタ803との動作点によって決定され、出力端子OUTがHレベルになる。
次に、入力端子IN1がLレベル、入力端子IN2がLレベルの場合について説明する。入力端子IN1がLレベルになると、トランジスタ801がオンする。入力端子IN2がLレベルになるとトランジスタ802がオンする。
よって、出力端子OUTはトランジスタ801を介して第2の電源と導通、トランジスタ802を介して第2の電源、及びトランジスタ803を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が上昇する。このときの出力端子OUTの電位はトランジスタ801とトランジスタ802とトランジスタ803との動作点によって決定され、出力端子OUTがHレベルになる。
なお、トランジスタ803は整流性を有している必要はなく、電流が流れると電圧が発生する素子であれば様々なものを用いることができる。例えば、図84のNAND回路840のように、トランジスタ803の代わりに抵抗素子841を接続してもよい。
ここで、トランジスタ801〜トランジスタ803が有する機能を以下に説明する。
トランジスタ801は、入力端子IN1の電位に応じて、第2の電源と、出力端子OUTとを接続するかしないかを選択するスイッチとしての機能を有する。入力端子IN1がLレベルのときに、トランジスタ801は出力端子OUTに電源電位VDDを供給する機能を有する。
トランジスタ802は、入力端子IN2の電位に応じて、第2の電源と、出力端子OUTとを接続するかしないかを選択するスイッチしての機能を有する。入力端子IN2がLレベルのときに、トランジスタ802は出力端子OUTに電源電位VDDを供給する機能を有する。
トランジスタ803は、ダイオードとしての機能を有する。
図81に、NAND回路221の別の一形態を示す。図81のNAND回路810はトランジスタ811、トランジスタ812、トランジスタ813、トランジスタ814、及び容量素子815を有している。
図81のNAND回路810に示すように、トランジスタ811の第1端子が第2の電源に接続され、第2端子がトランジスタ812の第2端子、トランジスタ813の第2端子、容量素子815の第1電極に接続され、ゲート端子が入力端子IN1に接続されている。トランジスタ812の第1端子が第2の電源に接続され、ゲート端子が入力端子IN2に接続されている。トランジスタ813の第1端子が第1の電源に接続され、ゲート端子がトランジスタ814の第2端子、及び容量素子815の第2電極に接続されている。トランジスタ814の第1端子が第1の電源に接続され、ゲート端子が第1の電源に接続されている。
なお、第1の電源、第2の電源、入力端子IN1、入力端子IN2、及び出力端子OUTは図80と同様なものを用いることができる。
また、トランジスタ811〜トランジスタ814は、それぞれPチャネル型である。
図81のNAND回路810の動作について、入力端子IN1がHレベルの場合と、Lレベルの場合と、入力端子IN2がHレベルの場合と、Lレベルの場合について、それぞれ説明する。
まず、入力端子IN1がHレベル、入力端子IN2がHレベルの場合について説明する。入力端子IN1はHレベルになると、トランジスタ811がオフする。入力端子IN2はHレベルになると、トランジスタ812がオフする。トランジスタ813のゲート端子の電位は電源電位VSSとトランジスタ814のしきい値電位Vth814の絶対値との和となる値(VSS+|Vth814|)になっており、トランジスタ813がオンしている。また、トランジスタ813のゲート端子は、フローティング状態になっている。
よって、出力端子OUTはトランジスタ813を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が下がる。トランジスタ813のゲート端子の電位は容量素子815の容量結合によって、電源位VSSからトランジスタ813のしきい値電位Vth813の絶対値を引いた値(VSS−|Vth813|)以下まで下がり、トランジスタ813がオンし続ける。いわゆるブートストラップ動作が行われる。このときの出力端子OUTの電位はVSSになり、出力端子OUTがLレベルになる。
次に、入力端子INがHレベル、入力端子IN2がLレベルの場合について説明する。入力端子IN1はHレベルになると、トランジスタ811がオフする。入力端子IN2はLレベルになると、トランジスタ812がオンする。トランジスタ813のゲート端子の電位は電源電位VSSとトランジスタ814のしきい値電位Vth814の絶対値との和となる値(Vss+|Vth814|)になっており、トランジスタ813がオンしている。また、トランジスタ813のゲート端子は、フローティング状態になっている。
よって、出力端子OUTはトランジスタ812を介して第2の電源と導通、トランジスタ813を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が上昇する。このときの出力端子OUTの電位はトランジスタ812とトランジスタ813との動作点によって決定され、出力端子OUTがHレベルになる。
次に、入力端子INがLレベル、入力端子IN2がHレベルの場合について説明する。入力端子IN1はHレベルになると、トランジスタ811がオンする。入力端子IN2はHレベルになると、トランジスタ812がオフする。トランジスタ813のゲート端子の電位は電源電位VSSとトランジスタ814のしきい値電位Vth814の絶対値との和となる値(Vss+|Vth814|)になっており、トランジスタ813がオンしている。また、トランジスタ813のゲート端子は、フローティング状態になっている。
よって、出力端子OUTはトランジスタ811を介して第2の電源と導通、トランジスタ813を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が上昇する。このときの出力端子OUTの電位はトランジスタ811とトランジスタ813との動作点によって決定され、出力端子OUTがHレベルになる。
次に、入力端子INがLレベル、入力端子IN2がLレベルの場合について説明する。入力端子IN1はLレベルになると、トランジスタ811がオンする。入力端子IN2はLレベルになると、トランジスタ812がオンする。トランジスタ813のゲート端子の電位は電源電位VSSとトランジスタ814のしきい値電位Vth814の絶対値との和となる値(Vss+|Vth814|)になっており、トランジスタ813がオンしている。また、トランジスタ813のゲート端子は、フローティング状態になっている。
よって、出力端子OUTはトランジスタ811を介して第2の電源と導通、トランジスタ812を介して第2の電源と導通、トランジスタ813を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が上昇する。このときの出力端子OUTの電位はトランジスタ811とトランジスタ812とトランジスタ813との動作点によって決定され、出力端子OUTがHレベルになる。
このように、図81のNAND回路810では、ブートストラップ動作によって、Lレベルの出力端子OUTの電位を第1の電源の電源電位VSSまで下げることができる。
なお、図81のNAND回路810は、入力端子IN1、及び入力端子IN2がHレベルのときに、ブートストラップ動作を行うことができれば、図81の回路構成に限定されない。入力端子IN1、又は入力端子IN2がLレベルのときは、トランジスタ813のゲート端子に電位を供給してもよい。
例えば、図85のNAND回路850のように、トランジスタ851、及びトランジスタ852を追加してもよい。なぜなら、出力端子OUTがHレベルのときに、出力端子OUTの電位をVDDにできるからである。つまり、入力端子IN1、又は入力端子IN2がLレベルのときに、トランジスタ851、又はトランジスタ852がオンするため、トランジスタ813のゲート端子がHレベルになる。そして、トランジスタ813はオフして、出力端子OUTはトランジスタ811、又はトランジスタ812を介して第2の電源のみと導通するからである。
なお、トランジスタ851、及びトランジスタ852は、それぞれPチャネル型である。
なお、容量素子815は、容量性を持つ素子であれば様々なものを用いることができる。例えば、図82のNAND回路820、及び図86のNAND回路860のように、容量素子815の代わりにそれぞれトランジスタ821、トランジスタ861を接続してもよい。
なお、容量素子815は、トランジスタ813の第2端子とゲート端子との間の容量値が十分大きければ、必ずしも必要ではない。例えば、図83のNAND回路830、及び図87のNAND回路870のように、容量素子815を接続しなくてもよい。
ここで、トランジスタ811〜トランジスタ814、トランジスタ821、トランジスタ851、トランジスタ452、トランジスタ861、容量素子815が有する機能を以下に説明する。
トランジスタ811は、入力端子IN1の電位に応じて、第2の電源と、出力端子OUTとを接続するかしないかを選択するスイッチしての機能を有する。入力端子IN1がLレベルのときに、トランジスタ811は出力端子OUTに電源電位VDDを供給する機能を有する。
トランジスタ812は、入力端子IN2の電位に応じて、第2の電源と、出力端子OUTとを接続するかしないかを選択するスイッチそしての機能を有する。入力端子IN2がLレベルのときに、トランジスタ812は出力端子OUTに電源電位VDDを供給する機能を有する。
トランジスタ813は、第1の電源と、出力端子OUTとを接続するかしないかを選択するスイッチとしての機能を有する。
トランジスタ814は、ダイオードとしての機能を有する。また、トランジスタ814は、トランジスタ813のゲート端子をフローティング状態にする機能を有する。
トランジスタ821は、出力端子OUTと、トランジスタ813のゲート端子との間に接続された容量素子としての機能を有する。入力端子IN1、及び入力端子IN2がHレベルのときに、トランジスタ821はトランジスタ813のゲート端子の電位を下げる機能を有する。
トランジスタ851は、入力端子IN1の電位に応じて、第2の電源と、トランジスタ813のゲート端子とを接続するかしないかを選択するスイッチとしての機能を有する。入力端子IN1がLレベルのときに、トランジスタ851はトランジスタ813のゲート端子に電源電位VDDを供給する機能を有する。
トランジスタ852は、入力端子IN2の電位に応じて、第2の電源と、トランジスタ813のゲート端子とを接続するかしないかを選択するスイッチとしての機能を有する。入力端子IN2がLレベルのときに、トランジスタ852はトランジスタ813のゲート端子に電源電位VDDを供給する機能を有する。
トランジスタ861は、出力端子OUTと、トランジスタ813のゲート端子との間に接続された容量素子としての機能を有する。入力端子IN1、及び入力端子IN2がHレベルのときに、トランジスタ861はトランジスタ813のゲート端子の電位を下げる機能を有する。
容量素子815は、出力端子OUTの電位に応じて、トランジスタ813のゲート端子の電位を変化させるための機能を有する。入力端子IN1、又は入力端子IN2がHレベルのときに、容量素子815はトランジスタ813のゲート端子の電位を下げる機能を有する。
このように、図81〜図87のNAND回路はLレベルの信号を出力するときに、電源電位VSSを変化することによって、出力端子OUTの電位を自由に変えることができる。つまり、図81〜図87のNAND回路は、NAND回路として動作するだけでなく、レベルシフト回路としても動作することができる。
ここで、NOR回路231に適応可能な構成例についていくつか説明する。
図50に、NOR回路231の一形態を示す。図50のNOR回路500は、トランジスタ501、トランジスタ502、及びトランジスタ503を有している。
図50のNOR回路500に示すように、トランジスタ501の第1端子が第2の電源に接続され、第2端子がトランジスタ502の第2端子、トランジスタ503の第2端子、及び出力端子OUTに接続され、ゲート端子が入力端子IN1に接続されている。トランジスタ502の第1端子が第2の電源に接続され、ゲート端子が入力端子IN2に接続されている。トランジスタ503の第1端子が第1の電源に接続され、ゲート端子が第1の電源に接続されている。
なお、第1の電源には、電源電位VDDが供給され、第2の電源には電源電位VSSが供給されている。第1の電源の電源電位VDDと第2の電源の電源電位VSSとの電位差(VDD−VSS)が、NOR回路500の電源電圧に相当する。また、電源電位VDDは、電源電位VSSよりも高い電位である。
なお、入力端子IN1、及び入力端子IN2には、それぞれデジタルの制御信号が供給されている。また、出力端子OUTは、出力信号を出力している。
また、トランジスタ501〜トランジスタ503は、それぞれNチャネル型である。
図50のNOR回路500の動作について、入力端子IN1がHレベルの場合と、Lレベルの場合と、入力端子IN2がHレベルの場合と、Lレベルの場合について、それぞれ説明する。
まず、入力端子IN1がHレベル、入力端子IN2がHレベルの場合について説明する。入力端子IN1がHレベルになると、トランジスタ501がオンする。入力端子IN2がHレベルになると、トランジスタ502がオンする。
よって、出力端子OUTはトランジスタ501を介して第2の電源、トランジスタ502を介して第2の電源、及びトランジスタ503を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が下がる。このときの出力端子OUTの電位はトランジスタ501とトランジスタ502とトランジスタ503との動作点によって決定され、出力端子OUTがLレベルになる。
次に、入力端子IN1がHレベル、入力端子IN2がLレベルの場合について説明する。入力端子IN1がHレベルになると、トランジスタ501がオンする。入力端子IN2がLレベルになると、トランジスタ502がオフする。
よって、出力端子OUTはトランジスタ501を介して第2の電源、及びトランジスタ503を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が下がる。このときの出力端子OUTの電位はトランジスタ501とトランジスタ503との動作点によって決定され、出力端子OUTがLレベルになる。
次に、入力端子IN1がLレベル、入力端子IN2がHレベルの場合について説明する。入力端子IN1がLレベルになると、トランジスタ501がオフする。入力端子IN2がHレベルになると、トランジスタ502がオンする。
よって、出力端子OUTはトランジスタ502を介して第2の電源、及びトランジスタ503を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が下がる。このときの出力端子OUTの電位はトランジスタ502とトランジスタ503との動作点によって決定され、出力端子OUTがLレベルになる。
次に、入力端子IN1がLレベル、入力端子IN2がLレベルの場合について説明する。入力端子IN1がLレベルになると、トランジスタ501がオフする。入力端子IN2がLレベルになると、トランジスタ502がオフする。
よって、出力端子OUTはトランジスタ503を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が上昇する。このときの出力端子OUTの電位は電源電位VDDからトランジスタ503のしきい値電位Vth503を引いた値(VDD−Vth503)になり、出力端子OUTがHレベルになる。
なお、トランジスタ503は整流性を有している必要はなく、電流が流れると電圧が発生する素子であれば様々なものを用いることができる。例えば、図54のNOR回路540のように、トランジスタ503の代わりに抵抗素子541を接続してもよい。
ここで、トランジスタ501〜トランジスタ503が有する機能を以下に説明する。
トランジスタ501は、入力端子IN1の電位に応じて、第2の電源と、出力端子OUTとを接続するかしないかを選択するスイッチしての機能を有する。
トランジスタ502は、入力端子IN2の電位に応じて、第2の電源と、出力端子OUTとを接続するかしないかを選択するスイッチとしての機能を有する。
トランジスタ503は、ダイオードとしての機能を有する。
図51に、NOR回路231の別の一形態を示す。図51のNOR回路510は、トランジスタ511、トランジスタ512、トランジスタ513、トランジスタ514、及び2つの電極を持つ容量素子515を有している。
図51のNOR回路510に示すように、トランジスタ511の第1端子が第2の電源に接続され、第2端子がトランジスタ512の第2端子、トランジスタ513の第2端子、容量素子515の第2電極、及び出力端子OUTに接続され、ゲート端子が入力端子IN1に接続されている。トランジスタ512の第1端子が第2の電源に接続され、ゲート端子が入力端子IN2に接続されている。トランジスタ513の第1端子が第1の電源に接続され、ゲート端子がトランジスタ514の第2端子、及び容量素子515の第1電極に接続されている。トランジスタ514の第1端子が第1の電源に接続され、ゲート端子が第1の電源に接続されている。
なお、第1の電源、第2の電源、入力端子IN1、入力端子IN2、及び出力端子OUTは図50と同様なものを用いることができる。
また、トランジスタ511〜トランジスタ514は、それぞれNチャネル型である。
図51のNOR回路510の動作について、入力端子IN1がHレベルの場合と、Lレベルの場合と、入力端子IN2がHレベルの場合と、Lレベルの場合とについて、それぞれ説明する。
まず、入力端子INがHレベル、入力端子IN2がHレベルの場合について説明する。入力端子IN1はHレベルになると、トランジスタ511がオンする。入力端子IN2がHレベルになると、トランジスタ512がオンする。トランジスタ513のゲート端子の電位は電源電位VDDからトランジスタ514のしきい値電位Vth514を引いた値(VDD−Vth514)になっており、トランジスタ513がオンしている。また、トランジスタ513のゲート端子は、フローティング状態になっている。
よって、出力端子OUTはトランジスタ511を介して第2の電源、トランジスタ512を介して第2の電源、及びトランジスタ513を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が下がる。このときの出力端子OUTの電位はトランジスタ511とトランジスタ512とトランジスタ513との動作点によって決定され、出力端子OUTがLレベルになる。
次に、入力端子IN1がHレベル、入力端子IN2がLレベルの場合について説明する。入力端子IN1はHレベルになると、トランジスタ511がオンする。入力端子IN2がLレベルになると、トランジスタ512がオフする。トランジスタ513のゲート端子の電位は電源電位VDDからトランジスタ514のしきい値電位Vth514を引いた値(VDD−Vth514)になっており、トランジスタ513がオンしている。また、トランジスタ513のゲート端子は、フローティング状態になっている。
よって、出力端子OUTはトランジスタ511を介して第2の電源、及びトランジスタ513を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が下がる。このときの出力端子OUTの電位はトランジスタ511とトランジスタ512とトランジスタ513との動作点によって決定され、出力端子OUTがLレベルになる。
まず、入力端子INがLレベル、入力端子IN2がHレベルの場合について説明する。入力端子IN1はLレベルになると、トランジスタ511がオフする。入力端子IN2がHレベルになると、トランジスタ512がオンする。トランジスタ513のゲート端子の電位は電源電位VDDからトランジスタ514のしきい値電位Vth514を引いた値(VDD−Vth514)になっており、トランジスタ513がオンしている。また、トランジスタ513のゲート端子は、フローティング状態になっている。
よって、出力端子OUTはトランジスタ512を介して第2の電源、及びトランジスタ513を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が下がる。このときの出力端子OUTの電位はトランジスタ511とトランジスタ512とトランジスタ513との動作点によって決定され、出力端子OUTがLレベルになる。
まず、入力端子INがLレベル、入力端子IN2がLレベルの場合について説明する。入力端子IN1はLレベルになると、トランジスタ511がオフする。入力端子IN2がLレベルになると、トランジスタ512がオフする。トランジスタ513のゲート端子の電位は電源電位VDDからトランジスタ514のしきい値電位Vth514を引いた値(VDD−Vth514)になっており、トランジスタ513がオンしている。また、トランジスタ513のゲート端子は、フローティング状態になっている。
よって、出力端子OUTはトランジスタ513を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が上昇する。トランジスタ513のゲート端子の電位は容量素子515の容量結合によって、電源電位VDDとトランジスタ513のしきい値電位Vth513との和以上の値まで上昇し、トランジスタ513がオンし続ける。いわゆるブートストラップ動作が行われる。このときの出力端子OUTの電位はVDDになり、出力端子OUTがHレベルになる。
このように、図51のNOR回路510では、ブートストラップ動作によって、Hレベルの出力端子OUTの電位を第1の電源の電源電位VDDまで上昇することができる。
なお、図51のNOR回路510は、入力端子IN1、及び入力端子IN2がLレベルのときに、ブートストラップ動作を行うことができれば、図51の回路構成に限定されない。入力端子IN1、又は入力端子IN2がHレベルのときは、トランジスタ513のゲート端子に電位を供給してもよい。
例えば、図55のNOR回路550のように、トランジスタ551、及びトランジスタ552を追加してもよい。なぜなら、出力端子OUTがLレベルのときに、出力端子OUTの電位をVSSにできるからである。つまり、入力端子IN1、又は入力端子IN2の一方または両方がHレベルのときに、トランジスタ551、トランジスタ552がオンするため、トランジスタ513のゲート端子がLレベルになる。そして、トランジスタ513はオフして、出力端子OUTはトランジスタ511、又はトランジスタ512を介して第2の電源のみと導通するからである。
なお、トランジスタ551、及びトランジスタ552は、それぞれNチャネル型である。
なお、容量素子515は、容量性を持つ素子であれば様々なものを用いることができる。例えば、図52のNOR回路520、及び図56のNOR回路560のように、容量素子515の代わりにそれぞれ、トランジスタ521、トランジスタ561を接続してもよい。
なお、容量素子515は、トランジスタ513の第2端子とゲート端子との間の容量値が十分大きければ、必ずしも必要ではない。例えば、図53のNOR回路530、及び図57のNOR回路570のように、容量素子515を接続しなくてもよい。
ここで、トランジスタ511〜トランジスタ514、トランジスタ521、トランジスタ551、トランジスタ552、トランジスタ561、容量素子515が有する機能をそれぞれ以下に説明する。
トランジスタ511は、入力端子IN1の電位に応じて、第2の電源と、出力端子OUTとを接続するかしないかを選択するスイッチとしての機能を有する。入力端子IN1がHレベルのときに出力端子OUTに電源電位VSSを供給する。
トランジスタ512は、入力端子IN2の電位に応じて、第2の電源と、出力端子OUTとを接続するかしないかを選択するスイッチしての機能を有する。入力端子IN2がHレベルのときの出力端子OUTに電源電位VSSを供給する。
トランジスタ513は、第1の電源と、出力端子OUTとを接続するかしないかを選択するスイッチとしての機能を有する。
トランジスタ514は、ダイオードとしての機能を有する。また、トランジスタ514は、トランジスタ513のゲート端子をフローティング状態にする機能を有する。
トランジスタ521は、出力端子OUTと、トランジスタ513のゲート端子との間に接続された容量素子としての機能を有する。入力端子IN1、及び入力端子IN2がLレベルのときに、トランジスタ521はトランジスタ513のゲート端子の電位を上昇させる能を有する。
トランジスタ551は、入力端子IN1の電位に応じて、第2の電源と、トランジスタ513のゲート端子とを接続すかしないかを選択するスイッチとしての機能を有する。入力端子IN1がHレベルのときに、トランジスタ551はトランジスタ513のゲート端子に電源電位VSSを供給する機能を有する。
トランジスタ552は、入力端子IN2の電位に応じて、第2の電源と、トランジスタ513のゲート端子とを接続すかしないかを選択するスイッチとしての機能を有する。入力端子IN2がHレベルのときに、トランジスタ552はトランジスタ513のゲート端子に電源電位VSSを供給する機能を有する。
トランジスタ561は、出力端子OUTと、トランジスタ513のゲート端子との間に接続された容量素子としての機能を有する。入力端子IN1、及び入力端子IN2がLレベルのときに、トランジスタ561はトランジスタ513のゲート端子の電位を上昇させる能を有する。
容量素子515は、出力端子OUTの電位に応じて、トランジスタ513のゲート端子の電位を変化させるための機能を有する。入力端子IN1、及び入力端子IN2がLレベルのときに、容量素子515はトランジスタ513のゲート端子の電位を上昇させる機能を有する。
このように、図50〜図57のNOR回路はHレベルの信号を出力するときに、電源電位VDDを変化させることによって、出力端子OUTの電位を自由に変えることができる。つまり、図50〜図57NOR回路は、インバータ回路として動作するだけでなく、レベルシフト回路としても動作することができる。
図50〜図57のNOR回路では、すべてNチャネル型のトランジスタで構成されている場合について説明したが、すべてPチャネル型のトランジスタで構成されていてもよい。ここで、すべてPチャネル型のトランジスタで構成された場合のインバータ回路を図72〜図79に示す。
図72に、NOR回路231の別の一形態を示す。図72のNOR回路720は、トランジスタ721、トランジスタ722、及びトランジスタ723を有している。
図72のNOR回路720に示すように、トランジスタ721の第1端子が第2の電源に接続され、第2端子がトランジスタ722の第1端子に接続され、ゲート端子が入力端子IN1に接続されている。トランジスタ722の第2端子がトランジスタ723の第2端子、及び出力端子OUTに接続され、ゲート端子が入力端子IN2に接続されている。トランジスタ723の第1端子が第1の電源に接続され、ゲート端子が第1の電源に接続されている。
なお、第1の電源には、電源電位VSSが供給され、第2の電源には電源電位VDDが供給されている。第1の電源の電源電位VSSと第2の電源の電源電位VDDとの電位差(VDD−VSS)が、NOR回路720の電源電圧に相当する。また、電源電位VDDは、電源電位VSSよりも高い電位である。
なお、入力端子IN1、及び入力端子IN2には、それぞれ制御信号が供給されている。また、出力端子OUTは、出力信号を出力している。
また、トランジスタ721〜トランジスタ723は、それぞれPチャネル型である。
図72のNOR回路720の動作について、入力端子IN1がHレベルの場合と、Lレベルの場合と、入力端子IN2がHレベルの場合と、Lレベルの場合について、それぞれ説明する。
まず、入力端子IN1がHレベル、入力端子IN2がHレベルの場合について説明する。入力端子IN1がHレベルになると、トランジスタ721がオフする。入力端子IN2がHレベルになると、トランジスタ722がオフする。
よって、出力端子OUTはトランジスタ723を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が下がる。このときの出力端子OUTの電位は電源電位VSSとトランジスタ723のしきい値電位Vth723の絶対値との和となる値(VSS+|Vth723|)になり、出力端子OUTがLレベルになる。
次に、入力端子IN1がHレベル、入力端子IN2がLレベルの場合について説明する。入力端子IN1がHレベルになると、トランジスタ721がオフする。入力端子IN2がLレベルになると、トランジスタ722がオンする。
よって、出力端子OUTはトランジスタ723を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が下がる。このときの出力端子OUTの電位は電源電位VSSとトランジスタ723のしきい値電位Vth723の絶対値との和となる値(VSS+|Vth723|)になり、出力端子OUTがLレベルになる。
次に、入力端子IN1がLレベル、入力端子IN2がHレベルの場合について説明する。入力端子IN1がLレベルになると、トランジスタ721がオンする。入力端子IN2がHレベルになると、トランジスタ722がオフする。
よって、出力端子OUTはトランジスタ723を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が下がる。このときの出力端子OUTの電位は電源電位VSSとトランジスタ723のしきい値電位Vth723の絶対値との和となる値(VSS+|Vth723|)になり、出力端子OUTがLレベルになる。
次に、入力端子IN1がLレベル、入力端子IN2がLレベルの場合について説明する。入力端子IN1がLレベルになると、トランジスタ721がオンする。入力端子IN2がLレベルになると、トランジスタ722がオンする。
よって、出力端子OUTはトランジスタ721、及びトランジスタ722を介して第2の電源、及びトランジスタ723を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が上昇する。このときの出力端子OUTの電位はトランジスタ721とトランジスタ722とトランジスタ723との動作点によって決定され、出力端子OUTがHレベルになる。
なお、トランジスタ723は整流性を有している必要はなく、電流が流れると電圧が発生する素子であれば様々なものを用いることができる。例えば、図76のNOR回路760のように、トランジスタ723の代わりに抵抗素子761を接続してもよい。
ここで、トランジスタ721〜トランジスタ723が有する機能を以下に説明する。
トランジスタ721は、入力端子IN1の電位に応じて、第2の電源と、トランジスタ722の第2端子とを接続するかしないかを選択するスイッチしての機能を有する。
トランジスタ722は、入力端子IN2の電位に応じて、トランジスタ721の第2端子と、出力端子OUTとを接続するかしないかを選択するスイッチとしての機能を有する。
トランジスタ723は、ダイオードとしての機能を有する。
図73に、NOR回路231の別の一例を示す。図73のNOR回路730はトランジスタ731、トランジスタ732、トランジスタ733、トランジスタ734、及び2つの電極を持つ容量素子735を有している。
図73のNOR回路730に示すように、トランジスタ731の第1端子が第2の電源に接続され、第2端子がトランジスタ732の第1端子に接続され、ゲート端子が入力端子IN1に接続されている。トランジスタ732の第2端子がトランジスタ733の第2端子、容量素子735の第2電極、及び出力端子OUTに接続され、ゲート端子が入力端子IN2に接続されている。トランジスタ733の第1端子が第1の電源に接続され、ゲート端子がトランジスタ734の第2端子に接続され、容量素子735の第1電極に接続されている。トランジスタ734の第1端子が第1の電源に接続され、ゲート端子が第1の電源に接続されている。
なお、第1の電源、第2の電源、入力端子IN1、入力端子IN2、及び出力端子OUTは図72と同様なものを用いることができる。
また、トランジスタ731〜トランジスタ734は、それぞれPチャネル型である。
図73のNOR回路730の動作について、入力端子IN1がHレベルの場合と、Lレベルの場合と、入力端子IN2がHレベルの場合と、Lレベルの場合とについて、それぞれ説明する。
まず、入力端子IN1がHレベル、入力端子IN2がHレベルの場合について説明する。入力端子IN1はHレベルになると、トランジスタ731がオフする。入力端子IN2はHレベルになると、トランジスタ732がオフする。トランジスタ733のゲート端子の電位は電源電位VSSとトランジスタ734のしきい値電位Vth734の絶対値との和た値(VSS+|Vth734|)になっており、トランジスタ733がオンしている。また、トランジスタ733のゲート端子は、フローティング状態になっている。
よって、出力端子OUTはトランジスタ733を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が下がる。トランジスタ733のゲート端子の電位は容量素子735の容量結合によって、電源電位VSSからトランジスタ733のしきい値電位Vth733の絶対値を引いた値(VSS−|Vth733|)以下まで下がり、トランジスタ733がオンし続ける。いわゆるブートストラップ動作が行われる。このときの出力端子OUTの電位はVSSになり、出力端子OUTがLレベルになる。
次に、入力端子IN1がHレベル、入力端子IN2がLレベルの場合について説明する。入力端子IN1はHレベルになると、トランジスタ731がオフする。入力端子IN2はLレベルになると、トランジスタ732がオンする。トランジスタ733のゲート端子の電位は電源電位VSSとトランジスタ734のしきい値電位Vth734の絶対値との和となる値(VSS+|Vth734|)になっており、トランジスタ733がオンしている。また、トランジスタ733のゲート端子は、フローティング状態になっている。
よって、出力端子OUTはトランジスタ733を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が下がる。トランジスタ733のゲート端子の電位は容量素子735の容量結合によって、電源電位VSSからトランジスタ733のしきい値電位Vth733の絶対値を引いた値(VSS−|Vth733|)以下まで下がり、トランジスタ733がオンし続ける。いわゆるブートストラップ動作が行われる。このときの出力端子OUTの電位はVSSになり、出力端子OUTがLレベルになる。
次に、入力端子IN1がLレベル、入力端子IN2がHレベルの場合について説明する。入力端子IN1はLレベルになると、トランジスタ731がオンする。入力端子IN2はHレベルになると、トランジスタ732がオフする。トランジスタ733のゲート端子の電位は電源電位VSSとトランジスタ734のしきい値電位Vth734の絶対値との和となる値(VSS+|Vth734|)になっており、トランジスタ733がオンしている。また、トランジスタ733のゲート端子は、フローティング状態になっている。
よって、出力端子OUTはトランジスタ733を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が下がる。トランジスタ733のゲート端子の電位は容量素子735の容量結合によって、電源電位VSSからトランジスタ733のしきい値電位Vth733の絶対値を引いた値(VSS−|Vth733|)以下まで下がり、トランジスタ733がオンし続ける。いわゆるブートストラップ動作が行われる。このときの出力端子OUTの電位はVSSになり、出力端子OUTがLレベルになる。
次に、入力端子IN1がLレベル、入力端子IN2がLレベルの場合について説明する。入力端子IN1はLレベルになると、トランジスタ731がオンする。入力端子IN2はLレベルになると、トランジスタ732がオンする。トランジスタ733のゲート端子の電位は電源電位VSSとトランジスタ734のしきい値電位Vth734の絶対値との和となる値(VSS+|Vth734|)になっており、トランジスタ733がオンしている。また、トランジスタ733のゲート端子は、フローティング状態になっている。
よって、出力端子OUTはトランジスタ731、及びトランジスタ732を介して第2の電源、並びにトランジスタ733を介して第1の電源と導通し、出力端子OUTの電位が上昇する。このときの出力端子OUTの電位はトランジスタ731とトランジスタ732とトランジスタ733との動作点によって決定され、出力端子OUTがHレベルになる。
このように、図73のNOR回路730では、ブートストラップ動作によって、Lレベルの出力端子OUTの電位を第1の電源の電源電位VSSまで下げることができる。
なお、図73のNOR回路730は、入力端子IN1、又は入力端子IN2がHレベルのときに、ブートストラップ動作を行うことができれば、図73の回路構成に限定されない。入力端子IN1、及び入力端子IN2がLレベルのときは、トランジスタ733のゲート端子に電位を供給してもよい。
例えば、図77のNOR回路770のように、トランジスタ771、及びトランジスタ772を追加してもよい。なぜなら、出力端子OUTがHレベルのときに、出力端子OUTの電位をVDDにできるからである。つまり、入力端子IN1、及び入力端子IN2がLレベルのときに、トランジスタ771、又はトランジスタ772がオンするため、トランジスタ733のゲート端子がHレベルになる。そして、トランジスタ733はオフして、出力端子OUTはトランジスタ731、及びトランジスタ732を介して第2の電源のみと導通するからである。
なお、トランジスタ771、及びトランジスタ772は、それぞれPチャネル型である。
なお、容量素子735は、容量性を持つ素子であれば様々なものを用いることができる。例えば、図74のNOR回路740、及び図78のNAND回路780のように、容量素子735の代わりにそれぞれトランジスタ741、トランジスタ781を接続してもよい。
なお、容量素子735は、トランジスタ733の第2端子とゲート端子との間の容量値が十分大きければ、必ずしも必要ではない。例えば、図75のNOR回路750、及び図79のNOR回路790のように、容量素子735を接続しなくてもよい。
ここで、トランジスタ731〜トランジスタ734、トランジスタ741、トランジスタ771、トランジスタ772、トランジスタ781、容量素子735が有する機能を以下に説明する。
トランジスタ731は、入力端子IN1の電位に応じて、第2の電源と、トランジスタ732の第1端子とを接続するかしないかを選択するスイッチとしての機能を有する。
トランジスタ732は、入力端子IN2の電位に応じて、トランジスタ731の第2端子と、出力端子OUTとを選択するスイッチそしての機能を有する。
トランジスタ733は、第1の電源と、出力端子OUTとを接続するかしないかを選択するスイッチとしての機能を有する。
トランジスタ734は、ダイオードとしての機能を有する。また、トランジスタ734は、トランジスタ733のゲート端子をフローティング状態にする機能を有する。
トランジスタ741は、出力端子OUTと、トランジスタ733のゲート端子との間に接続された容量素子としての機能を有する。入力端子IN1、又は入力端子IN2の一方または両方がHレベルのときに、トランジスタ741はトランジスタ733のゲート端子の電位を下げる機能を有する。
トランジスタ771は、入力端子IN1の電位に応じて、第2の電源と、トランジスタ772の第1端子と接続するかしないかを選択するスイッチしての機能を有する。
トランジスタ772は、入力端子IN2の電位に応じて、トランジスタ771の第1端子と、トランジスタ733のゲート端子とを接続するかしないかを選択するスイッチしての機能を有する。
トランジスタ781は、出力端子OUTと、トランジスタ733のゲート端子との間に接続された容量素子としての機能を有する。入力端子IN1、又は入力端子IN2の一方または両方がHレベルのときに、トランジスタ781はトランジスタ733のゲート端子の電位を下げる機能を有する。
容量素子735は、出力端子OUTの電位に応じて、トランジスタ733のゲート端子の電位を変化させるための機能を有する。入力端子IN1、又は入力端子IN2の一方または両方がHレベルのときに、容量素子735はトランジスタ733のゲート端子の電位を下げる機能を有する。
このように、図73〜図78のNOR回路はLレベルの信号を出力するときに、電源電位VSSを変化することによって、出力端子OUTの電位を自由に変えることができる。つまり、図73〜図78のNOR回路は、NAND回路として動作するだけでなく、レベルシフト回路としても動作することができる。
また、インバータ回路211、NAND回路221、及びNOR回路231として、図28〜図87の回路構成を用いることによって、シフトレジスタ回路200を動作させるためのマージンが大きくなる。なぜなら、上記のインバータ回路211、NAND回路221、及びNOR回路231では、1つのトランジスタのゲート端子が出力端子SRoutに接続されていることを特徴としているからである。よって、出力端子SRoutの負荷容量は小さくなるため、シフトレジスタ回路200を動作させるためのマージンを大きくできる。
また、図28〜図87に示したインバータ回路、NAND回路、及びNOR回路では、それぞれ同一の極性のトランジスタで構成されている。よって、これらのトランジスタの極性が同一基板上の他のトランジスタの極性と同じであれば、製造工程の簡略化を図ることができる。したがって、製造コストの削減や歩留まりの向上を図ることができる。
なお、図28〜図87に示した第1の電源、及び第2の電源には、電源電位VDD、又は電源電位VSSが供給されているが、本発明は必ずしもこれに限定しない。
例えば、図28〜図87の第1の電源、及び第2の電源には、それぞれ別の電位が供給されていてもよい。
別の例として、図28〜図87の第1の電源、及び第2の電源には、制御信号が供給されていてもよい。
なお、図28〜図87の入力端子には、それぞれ制御信号が供給されているが、本発明は必ずしもこれに限定しない。
例えば、図28〜図87の入力端子には、電源電圧が供給されていてもよい。
なお、本実施形態は、本明細書中の他の実施形態、実施例のいかなる記載とも自由に組み合わせて実施することができる。すなわち、本発明のシフトレジスタ回路は、非選択期間において、トランジスタが一定時間毎にオンすることで、出力端子に電源電位を供給する。こうすることで、シフトレジスタ回路の出力端子は、該トランジスタを介して電源電位が供給される。該トランジスタは非選択期間において常時オンしていないので、該トランジスタのしきい値電位のシフトは、抑制される。また、シフトレジスタ回路の出力端子は、該トランジスタを介して一定期間毎に電源電位が供給される。そのため、シフトレジスタ回路は、ノイズが出力端子に発生することを抑制できる。
(実施の形態4)
本実施形態では、実施の形態3で述べた駆動回路とは別の構成について説明する。
駆動回路として、ソースドライバに適応できる構成例を図88〜図91を参照して説明する。図88〜図91の駆動回路は、ソースドライバだけに適応できるものではなく、いかなる回路構成においても適応可能である。
図88に、本発明のソースドライバの一形態を示す。本発明のソースドライバは、シフトレジスタ回路880、複数のスイッチSW、及びビデオ信号線881を有している。
図88のソースドライバに示すように、ビデオ信号線881がスイッチSWの第1端子に接続され、スイッチSWの第2端子が出力端子SDoutに接続されている。スイッチSWの制御端子は、シフトレジスタ回路880の出力端子SRoutに接続されている。
なお、シフトレジスタ回路880は、実施の形態2で説明したものと同様なものとする。また、シフトレジスタ回路880には、実施の形態3で説明したゲートドライバを適応してもよい。
また、シフトレジスタ回路880の出力端子SRout1〜SRout4、出力端子SRoutnは、実施の形態2で説明したものと同様なものを用いることができる。
また、本発明のゲートドライバの1段目の出力端子SDoutを出力端子SDout1とし、2段目の出力端子SDoutを出力端子SDout2とし、3段目の出力端子SDoutを出力端子SDout3とし、n段目の出力端子SDoutを出力端子SDoutnとする。
また、図88のソースドライバには、電源線、及び制御信号線を便宜上、図示していない。
また、シフトレジスタ回路880がNチャネル型のトランジスタで構成されている場合、シフトレジスタ回路880の出力信号は図18のタイミングチャートと同様である。シフトレジスタ回路880がPチャネル型のトランジスタで構成されている場合、シフトレジスタ回路880の出力信号は図19のタイミングチャートと同様である。
また、ビデオ信号線881には、ビデオ信号が供給されている。また、ビデオ信号は電流でも電圧でもよいし、アナログでもデジタルでもよい。望ましくは、ビデオ信号はアナログ電圧であることが望ましい。なぜなら、多くの外部回路は、液晶表示装置用のものが多いからである。つまり、ビデオ信号がアナログ電圧であれば、外部回路として既存の安価なものを用いることができるからである。
図88のソースドライバの動作について、シフトレジスタ回路880の出力端子SRoutがHレベル、Lレベルの場合について、それぞれ説明する。
なお、図88のスイッチSWは、便宜上、制御端子がHレベルのときにオンし、制御端子がLレベルのときにオフするものとする。もちろん、スイッチSWは、制御端子がHレベルのときにオフし、制御端子がLレベルのときにオンしてもよい。
まず、出力端子SRoutがHレベルの場合について説明する。シフトレジスタ回路の出力端子SRoutはHレベルになると、スイッチSWがオンする。スイッチSWはオンすると、ビデオ信号線881がスイッチSWを介してソースドライバの出力端子SRoutに接続される。
よって、ソースドライバの出力端子SDoutはビデオ信号線881と同じ電位、又は同じ電流になるため、ソースドライバがビデオ信号を出力する。
次に、出力端子SRoutがLレベルの場合について説明する。シフトレジスタ回路の出力端子SRoutはLレベルになると、スイッチSWがオフする。スイッチSWはオフすると、ビデオ信号線881がソースドライバの出力端子SRoutに接続されなくなる。
よって、ソースドライバの出力端子SDoutはビデオ信号線881の電位に影響されなくなるため、ソースドライバがビデオ信号を出力しなくなる。
実施の形態2で説明したように、シフトレジスタ回路880はNチャネル型のトランジスタで構成されている場合、シフトレジスタ回路880が出力端子SRout1から順に、Hレベルになる。つまり、図88に示すスイッチSWは、スイッチSW1(1列目)から順にオンし、ソースドライバの出力端子SDoutが出力端子SDout1(1列目)から順にビデオ信号と同じ電位、又は同じ電流になる。
なお、ビデオ信号はシフトレジスタ回路880がHレベルの信号を出力するごとに変えることによって、図88に示すソースドライバが出力端子SDout1から順に異なったビデオ信号を出力できる。
なお、シフトレジスタ回路880の1つの出力端子SRoutは、それぞれ、1つのスイッチを制御しているが、本発明は必ずしもこれに限定されない。シフトレジスタ回路880の1つの出力端子SRoutは、それぞれ、複数のスイッチSWを制御してもよい。その場合、ビデオ信号線も複数にして、それぞれスイッチSWの第1端子に接続すればよい。
例えば、図89のソースドライバのように、シフトレジスタ回路880の1つの出力端子SRoutが3つのスイッチSWを制御していてもよい。なぜなら、3つのスイッチの第1端子にはそれぞれビデオ信号線891、ビデオ信号線892、及びビデオ信号線893が接続されているため、3つのソースドライバの出力端子SDoutが同時にビデオ信号を出力できるからである。よって、シフトレジスタ回路880の動作周波数が遅くできるため、シフトレジスタ回路880の消費電力が抑制される。
なお、スイッチSWは、例えば電気的スイッチ、機械的なスイッチを用いることができる。つまり電流の流れを制御できるものであればよく、特定のものに限定されない。トランジスタでもよいし、ダイオードでもよいし、それらを組み合わせた論理回路でもよい。よって、スイッチとしてトランジスタを用いる場合、そのトランジスタは、単なるスイッチとして動作するため、トランジスタの極性(導電型)は特に限定されない。ただし、オフ電流が少ない方が望ましい場合、オフ電流が少ない方の極性のトランジスタを用いることが望ましい。オフ電流が少ないトランジスタとしては、LDD領域を設けているものやマルチゲート構造にしているもの等がある。また、スイッチとして動作させるトランジスタのソース端子の電位が、低電位側電源(Vss、GND、0Vなど)に近い状態の場合はNチャネル型を、反対に、ソース端子の電位が、高電位側電源(Vddなど)に近い状態の場合はPチャネル型を用いることが望ましい。なぜなら、ゲートとソースの間の電圧の絶対値を大きくできるため、スイッチとして機能させる際に動作させやすいからである。なお、Nチャネル型とPチャネル型の両方を用いて、CMOS型のスイッチにしてもよい。
例えば、図90のソースドライバのように、スイッチSWとしてトランジスタ901を接続してもよい。トランジスタ901は、シフトレジスタ回路880によってオン・オフが制御されている。トランジスタ901がオンしたときに、ソースドライバの出力端子SDoutがビデオ信号を出力する。
なお、トランジスタ901は、Nチャネル型である。
なお、トランジスタ901は、シフトレジスタ回路880の出力端子SRoutの電位に応じて、ビデオ信号線881と、ソースドライバの出力端子SDoutとを接続するかしないかを選択するスイッチとしての機能を有する。シフトレジスタ回路880の出力端子SRoutがHレベルのときに、トランジスタ901はソースドライバの出力端子SDoutにビデオ信号を供給する。
なお、このときのシフトレジスタ回路880は、Nチャネル型のトランジスタで構成されていることが望ましい。シフトレジスタ回路880がNチャネル型のトランジスタで構成されていれば、製造工程の簡略化を図ることができる。したがって、製造コストの削減や歩留まりの向上を図ることができる。
別の例として、図91のソースドライバのように、スイッチSWとしてトランジスタ911を接続してもよい。トランジスタ911は、シフトレジスタ回路880によってオン・オフが制御されている。トランジスタ911がオンしたときに、ソースドライバ回路の出力端子SDoutがビデオ信号を出力する。
なお、トランジスタ911は、Pチャネル型である。
なお、トランジスタ911は、シフトレジスタ回路880の出力端子SRoutの電位に応じて、ビデオ信号線881と、ソースドライバの出力端子SDoutとを接続するかしないかを選択するスイッチとしての機能を有する。シフトレジスタ回路880の出力端子SRoutがLレベルのときに、トランジスタ911はソースドライバの出力端子SDoutにビデオ信号を供給する。
なお、このときのシフトレジスタ回路880は、Pチャネル型のトランジスタで構成されていることが望ましい。シフトレジスタ回路880がPチャネル型のトランジスタで構成されていれば、製造工程の簡略化を図ることができる。したがって、製造コストの削減や歩留まりの向上を図ることができる。
なお、本実施形態は、本明細書中の他の実施形態、実施例のいかなる記載とも自由に組み合わせて実施することができる。すなわち、本発明のシフトレジスタ回路は、非選択期間において、トランジスタが一定時間毎にオンすることで、出力端子に電源電位を供給する。こうすることで、シフトレジスタ回路の出力端子は、該トランジスタを介して電源電位が供給される。該トランジスタは非選択期間において常時オンしていないので、該トランジスタのしきい値電位のシフトは、抑制される。また、シフトレジスタ回路の出力端子は、該トランジスタを介して一定期間毎に電源電位が供給される。そのため、シフトレジスタ回路は、ノイズが出力端子に発生することを抑制できる。
(実施の形態5)
本実施形態では、実施の形態1に示したフリップフロップ回路のレイアウト図を説明する。
図1に示したフリップフロップ回路10のレイアウト図を図122に示す。
なお、図122に示すフリップフロップ回路のレイアウト図は、アモルファスシリコンのトランジスタによって構成されている場合である。
図122のフリップフロップ回路は、電源線12201、制御線12202、制御線12203、制御線12204、制御線12205、電源線12206、出力端子12207、トランジスタ11、トランジスタ12、トランジスタ13、トランジスタ14、トランジスタ15、トランジスタ16、トランジスタ17、及びトランジスタ18を有している。
なお、12208は半導体層であり、12209はゲート電極、及びゲート配線層であり、12210は第2の配線層であり、12211はコンタクト層である。
図122に示すフリップフロップ回路の接続関係について説明する。フリップフロップ回路10に示すように、トランジスタ11のゲート端子が入力端子IN1に接続され、第1端子が第1の電源に接続され、第2端子がトランジスタ12のゲート端子、トランジスタ14の第2端子、トランジスタ15のゲート端子、トランジスタ17の第2端子、及び容量素子19の第2電極に接続されている。トランジスタ15の第1端子が第2の電源に接続され、第2端子がトランジスタ16の第2端子、及びトランジスタ18のゲート端子に接続されている。トランジスタ16のゲート端子、及び第1端子が第1の電源に接続されている。トランジスタ18の第1端子が入力端子IN3に接続され、第2端子がトランジスタ13のゲート端子、及びトランジスタ14のゲート端子に接続されている。トランジスタ13の第1端子が第2の電源に接続され、第2端子が容量素子19の第1電極、トランジスタ12の第2端子、及び出力端子OUTに接続されている。トランジスタ12の第1端子が入力端子IN2に接続されている。トランジスタ14の第1端子が第2の電源に接続されている。トランジスタ17のゲート端子が入力端子IN4に接続され、第1端子が第2の電源に接続されている。
なお、図122のトランジスタ11〜トランジスタ18は、図1のトランジスタ11〜トランジスタ18にそれぞれ対応する。図122の制御線12204、制御線12202、制御線12203、及び制御線12205は、図1の入力端子IN1〜入力端子IN4にそれぞれ対応する。出力端子12207は、図1の出力端子OUTに対応する。
なお、図122のフリップフロップ回路のレイアウト図において、トランジスタ15のチャネル領域の形状がU字型をしていることを特徴とする。なお、前にも述べたように、トランジスタ15のサイズは大きい必要がある。したがって、図122のトランジスタ15のように、チャネル領域をU字型にすることで、トランジスタ15を小面積、且つトランジスタ15のサイズ(W/L比でもよい)を大きくすることができる。
なお、制御線12202、及び制御線12203の配線幅は、少なくとも電源線12201よりも大きいことを特徴とする。なお、図122のフリップフロップ回路では、制御線12202、及び制御線12203によって、フリップフリップフロップ回路に電源線12201よりも多くの電流、又は電圧を供給している。したがって、制御線12202、及び制御線12203の配線幅が大きければ、制御線12202、及び制御線12203の電圧降下の影響を小さくすることができる。
なお、図122のフリップフロップ回路は、アモルファスシリコンのトランジスタを用いて構成されているが、本発明はこれに限定しされない。
例えば、図123のフリップフロップ回路のように、フリップフロップ回路はポリシリコンのトランジスタによって構成されていてもよい。
ここで、フリップフロップ回路がポリシリコンのトランジスタで構成されている場合について説明する。
図122のフリップフロップ回路は、電源線12201、制御線12202、制御線12203、制御線12204、制御線12205、電源線12206、出力端子12207、トランジスタ11、トランジスタ12、トランジスタ13、トランジスタ14、トランジスタ15、トランジスタ16、トランジスタ17、及びトランジスタ18を有している。
なお、12208は半導体層であり、12209はゲート電極、及びゲート配線層であり、12210は第2の配線層であり、12211はコンタクト層である。
図122に示すフリップフロップ回路の接続関係について説明する。フリップフロップ回路10に示すように、トランジスタ11のゲート端子が入力端子IN1に接続され、第1端子が第1の電源に接続され、第2端子がトランジスタ12のゲート端子、トランジスタ14の第2端子、トランジスタ15のゲート端子、トランジスタ17の第2端子、及び容量素子19の第2電極に接続されている。トランジスタ15の第1端子が第2の電源に接続され、第2端子がトランジスタ16の第2端子、及びトランジスタ18のゲート端子に接続されている。トランジスタ16のゲート端子、及び第1端子が第1の電源に接続されている。トランジスタ18の第1端子が入力端子IN3に接続され、第2端子がトランジスタ13のゲート端子、及びトランジスタ14のゲート端子に接続されている。トランジスタ13の第1端子が第2の電源に接続され、第2端子が容量素子19の第1電極、トランジスタ12の第2端子、及び出力端子OUTに接続されている。トランジスタ12の第1端子が入力端子IN2に接続されている。トランジスタ14の第1端子が第2の電源に接続されている。トランジスタ17のゲート端子が入力端子IN4に接続され、第1端子が第2の電源に接続されている。
なお、電源線12201、制御線12202、制御線12203、制御線12204、制御線12205、電源線12206、出力端子12207、トランジスタ11、トランジスタ12、トランジスタ13、トランジスタ14、トランジスタ15、トランジスタ16、トランジスタ17、及びトランジスタ18は、図122と同様なものを用いることができる。
なお、半導体層12208、ゲート配線層12209(ゲート電極層)、第2の配線層12210、及びコンタクト層12211は図122と同様なものを用いることができる。
なお、図123のフリップフロップ回路のレイアウト図において、トランジスタ13のゲート端子とトランジスタ14のゲート端子とが第2の配線層12210を介して接続されていることを特徴とする。このように、トランジスタ13のゲート端子とトランジスタ14のゲート端子とを第2の配線層12210を介して接続することで、ゲート配線層12209を短くすることができる。なお、ゲート配線層12209が長いと、半導体装置の製造工程において、ゲート配線層12209を介して静電破壊が起こりやすくなることが知られている。したがって、トランジスタ13のゲート端子とトランジスタ14のゲート端子とを第2の配線層12210を介して接続することで、ゲート配線層12209を介した静電破壊を抑制することができる。また、静電破壊を抑制することで、歩留まりの向上、生産性の向上、半導体装置の長寿命化などのメリットがある。
なお、トランジスタ15はチャネル領域が複数に分割されていることを特徴とする。このように、チャネル領域を複数に分割することで、トランジスタ15の発熱を小さくすることができ、トランジスタ15の特性劣化を抑制することができる。
なお、本実施形態は、本明細書中の他の実施形態、実施例のいかなる記載とも自由に組み合わせて実施することができる。すなわち、本発明のシフトレジスタ回路は、非選択期間において、トランジスタが一定時間毎にオンすることで、出力端子に電源電位を供給する。こうすることで、シフトレジスタ回路の出力端子は、該トランジスタを介して電源電位が供給される。該トランジスタは非選択期間において常時オンしていないので、該トランジスタのしきい値電位のシフトは、抑制される。また、シフトレジスタ回路の出力端子は、該トランジスタを介して一定期間毎に電源電位が供給される。そのため、シフトレジスタ回路は、ノイズが出力端子に発生することを抑制できる。