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JP5163093B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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JP5163093B2
JP5163093B2 JP2007325358A JP2007325358A JP5163093B2 JP 5163093 B2 JP5163093 B2 JP 5163093B2 JP 2007325358 A JP2007325358 A JP 2007325358A JP 2007325358 A JP2007325358 A JP 2007325358A JP 5163093 B2 JP5163093 B2 JP 5163093B2
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Description

本発明は、動力源にエンジンとモータを備えたハイブリッド車両の制御装置に関する。
セレクトレバーの操作に応じて変速する手動変速制御と車両の走行状態に応じて自動的に変速する自動変速制御とを切り替え可能なマニュアルシフト機能付き自動変速機を備えた車両の制御装置が特許文献1に開示されている(以下、従来例という)。この従来例は、アイドルストップ制御を行ってエンジン停止中に運転者が手動変速制御を選択したときは、シフトダウンして変速段を最低速段に制御するとともにエンジンを再始動させることで、発進加速性に対する運転者の要求を満たすこととしている。
特開2005−343237号公報
一方、ハイブリッド車両の制御装置として、モータの駆動力のみで走行するモータ使用走行モードと少なくともエンジンの駆動力で走行するエンジン使用走行モードとを走行状態に応じて切り替えることで燃費の向上等を図るものが知られている。このハイブリッド車両にマニュアルシフト機能付き自動変速機を搭載し、上記従来技術を適用すれば、モータ使用走行モード(エンジン停止)中に運転者が手動変速制御を選択したときエンジンを始動する(エンジン使用走行モードへ遷移する)とともにシフトダウンを行うことで、加速応答性に対する運転者の要求を満たすことができると考えられる。
しかし、このように変速制御を変更する際、エンジンの始動・停止とともにシフトダウン・シフトアップが行われる場合、変速タイミングとエンジンの始動・停止タイミングとの間を調整しなければ運転者に違和感を与えるショックが発生することがある。例えば、手動変速制御においてシフトダウンが行われてエンジン高回転状態となり(エンジン使用走行モード)、この状態で自動変速制御に切り替えられてエンジン使用走行モードからモータ使用走行モードへ遷移すると、エンジンを停止させ、エンジン動力を駆動輪から切り離す際のショック低減が困難となる、という問題がある。
本発明は、上記課題に着目してなされたもので、マニュアルシフト機能付き自動変速機が搭載されたハイブリッド車両の加速応答性および運転性をともに向上できる制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のハイブリッド車両の制御装置は、エンジン使用走行モード中に手動変速制御から自動変速制御へ切り替えられた場合、シフトアップ要求があるときは、エンジン回転数の低下を待ってモータ使用走行モードに遷移することとした。
よって、マニュアルシフト機能付き自動変速機が搭載されたハイブリッド車両の加速応答性および運転性をともに向上できる。
以下、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例に基づいて説明する。
[実施例1の構成]
図1は、本発明の制御装置が適用された後輪駆動によるハイブリッド車両を示す全体システム図である。ハイブリッド車両の駆動系は、エンジンEと、モータMと、自動変速機ATと、左右の後輪RL,RR(駆動輪)と、を有している。
エンジンEは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関である。エンジン出力軸A1には、エンジン回転数Neを検出するエンジン回転センサ12が設けられている。
エンジンEとモータMとの間には、これらを断接する締結要素として第1クラッチCL1が介装されている。第1クラッチCL1は、比例ソレノイドで油流量および油圧を連続的に制御できる湿式多板クラッチである。第1クラッチCL1のエンジンE側の回転要素はエンジン出力軸A1に接続され、モータM側の回転要素はモータ出力軸A2に接続されている。
モータMは、ロータ(回転子)Rに永久磁石を埋設し、ステータ(固定子)Sにコイルを巻き付けた同期型モータジェネレータである。モータMは、バッテリ4からステータコイルへの電力供給を受けて回転駆動し、電動機(モータ)として動作する。電動機としての動力により車両を駆動し、またエンジンEの始動を行う。一方、ロータRが外力により回転している場合には、ステータコイルの両端に起電力を生じさせ、発電機(ジェネレータ)として機能してバッテリ4を充電することもできる(以下、この動作状態を「回生」と呼ぶ)。モータ出力軸A2には、モータ回転数Nmを検出するモータ回転センサ13が設けられている。
自動変速機ATは、前進5速・後退1速等の有段階の変速比を車速VSPやアクセル開度APO等に応じて自動的に切り換え、モータMからの動力を変速して駆動輪RL,RRに伝達する変速機である。自動変速機ATの出力軸(変速機出力軸)A3は、プロペラシャフトPS、ディファレンシャルDF、および左右ドライブシャフトDSL,DSRを介して左右後輪RL,RRに連結されている。変速機出力軸A3には、変速機出力回転数Noutを検出する変速機出力回転センサ17が設けられている。
自動変速機ATには、モータ出力軸A2と変速機出力軸A3を断接する複数の締結要素(ブレーキおよびクラッチ)が内蔵されている。第2クラッチCL2は、これらの締結要素の1つであり、湿式多板クラッチである。
自動変速機ATは手動変速(マニュアルシフト)機能付きであり、運転者によるセレクトレバー31の操作に応じて変速段を切り替える手動変速制御(マニュアル走行モード)と、車両の走行状態に応じて自動的に変速段を切り替える自動変速制御(オート走行モード)と、を運転者の選択に応じて切り替え可能である。手動変速制御と自動変速制御の切り替えは、変速制御切替手段の操作により行われる。
具体的には、パーキングP、リバースR、ニュートラルN、ドライブD、セカンド2およびファースト1の各レンジを1列に配置してセレクトレバー31を案内する自動変速路32と、自動変速路32と平行に配置されてシフトアップ+およびシフトダウン−の各レンジを有する手動変速路33と、Dレンジに対応する位置で自動変速路32と手動変速路33とを連通する連通路34と、を備えたセレクト装置30が、変速制御切替手段として車室内に設けられている。
セレクト装置30には、自動変速路32および手動変速路33におけるセレクトレバー31の位置(レンジ位置)を検出するレンジ位置センサ18が設けられている。また、連通路34にはマニュアルモードスイッチ19が設けられている。マニュアルモードスイッチ19は、セレクトレバー31が自動変速路32(Dレンジ)から手動変速路33(マニュアルMレンジ)へ移動するとオンとなり、手動変速路33から自動変速路32へ移動するとオフとなって、自動変速制御と手動変速制御との切り替えを検出する。
このハイブリッド駆動系は、2つの走行モードを有している。第1は、第1クラッチCL1の解放状態で、エンジンEを停止しモータMのみを動力源として走行するモータ使用走行モード(以下、「EVモード」という)である。第2は、第1クラッチCL1の締結状態で、エンジンEを動力源に含みながら走行するエンジン使用走行モード(以下、「HEVモード」という)である。
更に上記「HEVモード」は、「エンジン走行モード」と「モータアシスト走行モード」と「走行発電モード」の3つの走行モードを有する。「エンジン走行モード」はエンジンEのみを動力源とし、「モータアシスト走行モード」はエンジンEとモータMの双方を動力源として、駆動輪RR,RLを駆動する。「走行発電モード」は、定速運転時や加速運転時にエンジンEを動力源として駆動輪RR,RLを駆動すると同時に、エンジンEの動力を利用してモータMを発電機として機能させる。減速運転時には、制動エネルギーを回生してモータMにより発電し、バッテリ4の充電のために使用する。
(制御系の構成)
次に、ハイブリッド車両の制御系を説明する。制御系は、図1に示すように、情報交換が可能なCAN通信線11を介して互いに接続されたエンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、第1クラッチコントローラ5と、ATコントローラ7と、ブレーキコントローラ9と、統合コントローラ10と、を有している。
エンジンコントローラ1は、エンジン回転センサ12からエンジン回転数Neの入力を受け、統合コントローラ10からの目標エンジントルク指令等に応じ、エンジン動作点(エンジン回転数Ne,エンジントルクTe)を制御する指令を演算してエンジンE(例えばスロットルバルブアクチュエータ)へ出力する。エンジン回転数Neは、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給される。
モータコントローラ2は、モータ回転センサ13からの情報入力を受け、統合コントローラ10からの目標モータトルク指令等に応じ、モータ動作点(モータ回転数Nm,モータトルクTm)を制御する指令を演算してインバータ3へ出力する。インバータ3により作り出された三相交流がステータコイルに印加されることによりモータMが制御される。モータコントローラ2は、バッテリ4の充電状態を表すバッテリSOCを監視し、バッテリSOC情報をモータMの制御に用いる。モータ回転数NmとバッテリSOCは、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給される。
第1クラッチコントローラ5は、統合コントローラ10からの第1クラッチ制御指令(目標締結容量TCL1*)に応じ、第1クラッチCL1の締結・解放を制御する油圧指令を演算して、AT油圧コントロールバルブ内の第1クラッチ油圧ユニット6に出力する。第1クラッチ油圧ユニット6により作り出された制御油圧により第1クラッチCL1の締結・解放(締結容量)が制御される。
ATコントローラ7は、アクセル開度センサ16により検出されたアクセル開度APO(アクセルペダル操作量)と、レンジ位置センサ18およびマニュアルモードスイッチ19の検出信号との入力を受けるとともに、変速機出力回転センサ17からの情報に基づき車速VSPを算出する。アクセル開度APO、車速VSP、変速機出力回転数Nout、およびレンジ位置センサ1と8マニュアルモードスイッチ19の検出信号は、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給される。
ATコントローラ7は、マニュアルモードスイッチ19の検出信号がオフであり自動変速制御が選択されているときは、予め設定されたシフトスケジュールに沿って目標変速段を設定し、統合コントローラ10から送られた自動変速機AT内の各締結要素の目標締結容量を達成するように、自動変速機AT内のソレノイドバルブを駆動制御する(自動変速処理)。尚、このシフトスケジュールは、車速VSPとアクセル開度APOに基づいて予め目標変速段が定められたものであり、アップシフト線、ダウンシフト線等が設定されている。
マニュアルモードスイッチ19の検出信号がオンであり手動変速制御(Mレンジ)が選択されているときは、セレクトレバー31のレンジ位置(シフトアップ+、シフトダウン−)に応じて目標変速段を設定し、統合コントローラ10から送られた自動変速機AT内の各締結要素の目標締結容量を達成するように、自動変速機AT内のソレノイドバルブを駆動制御する(手動変速処理)。尚、自動変速制御から手動変速制御への切り替え時、または手動変速制御から自動変速制御への切り替え時には、統合コントローラ10の後述する変速移行制御に従って変速を実行する。これら変速制御の切り替えは、マニュアルモードスイッチ19の検出信号に基づき判断する。
また、ATコントローラ7は、統合コントローラ10からの第2クラッチ制御指令(目標締結容量TCL2*)に応じ、第2クラッチCL2の締結・解放を制御する油圧指令を演算して、AT油圧コントロールバルブ内の第2クラッチ油圧ユニット8に出力する。第2クラッチ油圧ユニット8により作り出された制御油圧により、スリップ締結とスリップ解放を含み第2クラッチCL2の締結・解放(締結容量)が制御される。
ブレーキコントローラ9は、4輪の車輪速を検出する車輪速センサ19とブレーキストロークセンサ20からの情報入力を受け、例えば、ブレーキ踏み込み制動時、ブレーキストロークBSから算出される要求制動力に対し回生制動力だけでは不足する場合、その不足分を機械制動力(液圧制動力やモータ制動力)で補うように、統合コントローラ10からの回生協調制御指令に基づいて回生協調ブレーキ制御を行う。
統合コントローラ10は、車両全体の消費エネルギーを管理し、最高効率で車両を走らせる機能を担うもので、CAN通信線11を介して情報の入力を受け、エンジンE、モータMおよび自動変速機ATの動作制御と、第1、第2クラッチCL1,CL2の締結・解放制御と、を行う。以下、統合コントローラ10の各部にて演算される制御の内容を説明する。
目標駆動力演算部では、所定の目標駆動力マップを用いて、アクセル開度APOと車速VSPとから車両の目標駆動力tFoOを演算する。
走行モード選択処理部では、所定の走行モード選択マップを用いて、走行状態(アクセル開度APOおよび車速VSP)から、目標走行モードを演算する。但し、バッテリSOCが所定値以下であれば、強制的にHEVモードを目標走行モードとする。
目標充放電量演算部では、所定の目標充放電量マップを用いて、バッテリSOCに基づき目標充放電電力tPを演算する。
エンジン制御部では、目標駆動力tFoO等に基づき目標エンジントルクTe*を演算し、これをエンジンコントローラ1に出力して、エンジンEの動作を制御する。
モータ制御部では、目標駆動力tFoO等に基づき目標モータトルクTm*および目標モータ回転数Nm*を演算し、これらをモータコントローラ2に出力して、モータMの動作を制御する。モータ制御には、トルク制御と回転数制御の2つの制御モードがある。
モータトルク制御では、推定されたモータトルクTmが目標モータトルクTm*になるようにモータトルクを制御する。EVモードでは、モータトルク制御を行う。
モータ回転数制御では、第2クラッチCL2の(駆動輪側)出力回転数に所定スリップ量を加算した第2クラッチCL2の(モータ側)入力回転数に基づき目標モータ回転数Nm*を設定し、検出されたモータ回転数Nmが目標モータ回転数Nm*になるようにモータトルクを制御する。このとき目標駆動力tFoOおよび締結容量TCL2よりも若干大きな目標モータトルクTm*が自動的に設定される。
変速制御部では、目標駆動力tFoOを実現するように、変速中の自動変速機AT内における各締結要素の目標締結容量を算出し、ATコントローラ7へ出力する。また、自動変速制御から手動変速制御への切り替え、または手動変速制御から自動変速制御への切り替えを検出すると、後述する変速移行制御を実行し、変速移行制御中、ATコントローラ7へ変速制御指令(シフトダウン要求)を出力する。
クラッチ制御部では、第1クラッチCL1の目標締結容量TCL1*を演算して第1クラッチコントローラ5へ出力し、EVモードとHEVモードを切り換える。また、目標駆動力tFoOに基づき第2クラッチCL2の目標締結容量TCL2*を演算し、これを変速制御部に出力して、締結容量TCL2を制御する。
エンジン始動制御部は、目標走行モードがEVモードからHEVモードに切り換わってエンジン始動要求がなされると、モータトルクTmをエンジンEに伝達してエンジンEの回転数を引き上げるべく、クラッチ制御部に制御指令を出力して半締結領域内で目標締結容量TCL1*を設定させ、第1クラッチCL1のスリップ制御を行う。締結容量TCL1が発生すると、エンジン出力軸A1が回されてエンジン回転数Neが0rpmから上昇し、エンジンEのクランキングが行われる。所定条件が成立するとエンジン点火が行われ、エンジンEが自立回転を始める。エンジン回転数Neが自立回転を示す値になったことを確認すると、クラッチ制御部に制御指令を出力して、目標締結容量TCL1*を一定割合で最大値TCL1maxまで上昇させる。これにより第1クラッチCL1を完全締結状態として、エンジン始動を完了する。
上記エンジン始動中は、モータ制御部に制御指令を出力して、モータMの制御モードをトルク制御から回転数制御へ切り替える。さらに、クラッチ制御部に制御指令を出力して締結容量TCL2を目標駆動力tFoOに基づき設定させ、第2クラッチCL2をスリップ制御する。モータ回転数制御により、第2クラッチCL2の過剰なスリップが防止される。
また、第1クラッチCL1の締結容量TCL1を増大させる際にモータMに作用する負荷(エンジンクランキングトルク)が増大すると、モータMから第2クラッチCL2へ出力されるトルクおよびモータ回転数Nmが一時的に低下する。しかし、モータ回転数制御により、この低下した回転数を上昇させるよう、高い目標モータトルクTm*が自動的に再設定される。よって、車両走行に必要な駆動力が減少することはなく、駆動輪RR,RLには締結容量TCL2相当のトルクが確実に出力される。したがって、目標駆動力tFoOを達成しつつ、駆動輪RR,RL側には締結容量TCL2以上のトルクが出力されることが防止され、安定した走行または滑らかな発進が達成される。
エンジン始動が完了すると、モータMの回転数制御からトルク制御に再び切り換えると共に、第2クラッチCL2を完全締結する。尚、HEVモードからEVモードへの切り替え時には第1クラッチCL1を解放してエンジンEを停止させる。その間も、目標駆動力tFoOが実現されるように第1、第2クラッチCL1,CL2の制御指令(TCL1*,TCL2*)が演算される。
(変速移行制御)
以下、統合コントローラ10において実行される変速移行制御の流れを図2〜図4のフローチャートに基づき説明する。
図2は、自動変速制御から手動変速制御への切り替え、または手動変速制御から自動変速制御への切り替えを検出して変速移行制御を行うか否かを判断するフローチャートを示す。
ステップS1では、自動変速制御用の車速VSPおよびアクセル開度APOと、変速制御切り替え判定等に用いるマニュアルモードスイッチ19およびレンジ位置センサ18の検出信号と、エンジン回転数Neと、を読み込む。その後、S2へ移行する。
S2では、マニュアルモードスイッチ19の検出信号がオンであるか否か、すなわちセレクトレバー31がMレンジ(手動変速路33)にあって手動変速制御に切り替えられているか否かを判断する。Mレンジである場合はS3へ移行し、Mレンジでない場合はS5へ移行する。
S3では、マニュアルモードスイッチ19が検出した前回値に基づき、前回の変速制御が自動変速制御であったか否かを判断する。自動変速制御であった場合、すなわち手動変速制御に今回切り替えられた場合は、手動変速移行制御に移行する。自動変速制御でなかった場合、すなわち手動変速制御が前回も行われていた場合は、S4へ移行して手動変速制御を継続する。
S5では、S3と同様、前回の変速制御が自動変速制御であったか否かを判断する。前回も自動変速制御が行われていた場合は、S6へ移行して自動変速制御を継続する。自動変速制御でなかった場合、すなわち自動変速制御に今回切り替えられた場合は、自動変速移行制御に移行する。
図3は、手動変速移行制御の流れを示すフローチャートである。
S101では、手動変速制御に切り替え、S102へ移行する。
S102では、目標走行モード等に基づき現在の走行モードを判定する。EVモードである場合はS103へ移行し、HEVモードである場合はS105へ移行する。
S103では、シフトアップ中であるか否かを判断する。シフトアップ中の場合はS103を繰り返し、そのシフトアップが終わるまで待機する。シフトアップ中でなければS104へ移行する。尚、ここでいうシフトアップは、手動変速制御へ移行前(自動変速制御時)のものであるか、手動変速制御へ移行後のものであるかを問わない。シフトアップ中であるか否かは、シフトアップ制御が開始するとセットされ、シフトアップ制御が終了するとリセットされるフラグに基づき判定できる。
S104では、HEVモード遷移処理を実施する。HEVモード遷移処理は、エンジン始動要求を出して第1クラッチCL1を締結し、EVモードからHEVモードへ遷移させる処理である。具体的には、第2クラッチCL2の入力回転と出力回転に差回転を発生させるように第2クラッチCL2の締結容量TCL2を制御し、第2クラッチの差回転(スリップ)が発生したら第1クラッチCL1の締結容量TCL1を増大させて第1クラッチCL1の締結を開始する。これによりエンジン回転数Neを引き上げ、初爆可能回転数以上となったら燃料を噴射して点火する。その後、再度第2クラッチCL2を完全締結し、エンジンEとモータMと自動変速機ATが直結した状態で走行する。よって、手動変速制御では、走行モードはHEVモードに固定される。
S105では、上記HEVモード遷移処理と並行して同時にシフトダウン要求を出し、変速段を1段だけシフトダウンさせる。尚、すでにシフトダウン中である場合は、そのシフトダウンを継続させる。その後、セレクトレバー31で選択された変速段に変速させる(通常の手動変速制御を実行)。これにより、手動変速移行制御フローを終了する。
図4は、自動変速移行制御の流れを示すフローチャートである。
S201では、自動変速制御に切り替え、S202へ移行する。自動変速制御に切り替えられた後は、シフトスケジュールに従ってシフトアップ/ダウンの要求が出され、それに応じて変速が実施される。
S202では、目標走行モードがHEVモードからEVモードへ遷移したか否かを判断する。EVモードへの遷移条件が成立すればS203へ移行し、成立していなければ本制御フローを終了してHEVモードを継続する。
S203では、シフトアップ要求が出されているか否かを判定する。シフトアップ要求が出されていればS204へ移行し、出されていなければS205へ移行する。尚、ここでいうシフトアップ要求は、自動変速制御へ移行前(手動変速制御時)に出されたものであるか、自動変速制御へ移行後に出されたものであるかを問わない。
S204では、エンジン回転数Neが所定値Ne0以下であるか否かを判断する。Ne0より大きければS204を繰り返し、Ne0以下となるまで待機する。Ne0以下であれば、S205へ移行する。Ne0は、例えばシフトアップ後の変速段に応じたエンジン回転数Neに設定されており、車速VSPおよび目標変速段に基づき算出できる。
S205では、EVモード遷移処理を実施する。EVモード遷移処理は、エンジン停止要求を出して第1クラッチCL1を解放し、HEVモードからEVモードへ遷移させる処理である。具体的には、第1クラッチCL1を解放してエンジンEをモータMおよび自動変速機ATから切り離し、モータMのみの駆動力で走行できるようにする。これにより、自動変速移行制御フローを終了する。
[実施例1の効果]
本実施例1のハイブリッド車両の制御装置は、下記に列挙する作用効果を得ることができる。
(1)動力源としてのエンジンMおよびモータMと、動力源(エンジンM、モータM)からの動力を変速して駆動輪RL,RRに伝達する自動変速機ATと、自動変速機ATの変速段をセレクトレバー31の操作に応じて切り替える手動変速制御と車両の走行状態に応じて自動的に切り替える自動変速制御とを運転者の選択に応じて切り替える変速制御切替手段(セレクト装置30)と、モータMの駆動力のみを用いて走行するEVモードと少なくともエンジンEの駆動力を用いて走行するHEVモードとを走行状態に応じて切り替える走行モード切替手段(走行モード選択処理部、エンジン始動制御部)と、EVモードで走行中に自動変速制御から手動変速制御へ切り替えられた場合、エンジンEを始動するとともにシフトダウンを行う手動変速移行制御手段(S101〜105)と、HEVモードで走行中に手動変速制御から自動変速制御へ切り替えられた場合、シフトアップ要求があるとき、EVモードへの遷移条件が成立し、かつエンジン回転数Neが所定値Ne0以下になると、EVモードに遷移する自動変速移行制御手段(S201〜205)と、を有することとした。
よって、EVモードで走行中に自動変速制御から手動変速制御へ切り替えられた場合、手動変速移行制御手段(S101〜105)により、エンジンEを始動するとともにシフトダウンを行うことで、運転者が要求する加速応答性を実現できる。また、HEVモードで走行中に手動変速制御から自動変速制御へ切り替えられた場合、自動変速移行制御手段(S201〜205)により、シフトアップ要求があるときは、EVモードへの遷移条件が成立し、かつエンジン回転数Neが所定値Ne0以下になると、EVモードに遷移する。
すなわち、シフトアップはエンジン回転数Neを低下させる方向の変速であるため、シフトアップの実施等によりエンジン回転数Neが十分に下がってから第1クラッチCL1を解放することで、エンジンEが高回転(および高トルク)の状態のままでエンジンEを停止し第1クラッチCl1を解放することを回避できる。よって、エンジンEの停止時および第1クラッチCL1の解放時のエネルギー(トルク)の急変を防止し、ショックを低減できるため、運転性を向上できる、という効果を有する。
ここで、上記所定値Ne0が例えばシフトアップ後の変速段に応じたエンジン回転数Ne付近に設定されている場合、Neをその変速段および車速において可能な最小値付近まで下げることができるため、更にショックを低減できる。
一方、シフトダウンはエンジン回転数Neを上昇させる方向の変速である。このため、HEVモードで走行中に手動変速制御から自動変速制御へ切り替えられた場合、EVモードへの遷移条件が成立すると、シフトダウン要求があるときは、エンジン回転数Neの低下を判断することなく直ちに第1クラッチCL1を解放してEVモードに遷移する。これにより、運転者の加速応答性の要求に応えることができる。
(2)手動変速移行制御手段は、EVモードで走行中に自動変速制御から手動変速制御へ切り替えられた場合、シフトアップ中であるときはエンジン始動を禁止し、シフトアップ終了後、エンジンEを始動するとともにシフトダウンを行う(S103)。
すなわち、シフトアップ中はモータトルクTmを低下させることで変速を実行しており、この状態で第1クラッチCL1を締結すると、エンジン始動に必要なクランキングトルクの分だけ、モータMから第2クラッチCL2へ出力されるトルクが更に低下する。このため、駆動輪RL,RRに伝達されるトルクが一時的に(モータ回転数制御により目標モータトルクTm*が高い値に再設定されるまでの間)不足し、トルク抜け感が発生したり、適正な変速速度が得られなかったりして運転者に違和感を与えるおそれがある。よって、シフトアップ中はエンジン始動を禁止することで上記違和感の発生を防止し、このシフトアップが終了してからエンジンEを始動してシフトダウンを行う。これにより、運転性を向上できる。
一方、シフトダウン中はモータトルクTmを増大させることで変速を実行しているため、第1クラッチCL1を締結しても上記のような違和感が発生するおそれは少ない。よって、EVモードで走行中に自動変速制御から手動変速制御へ切り替えられた場合、シフトダウン中であるときは、そのシフトダウンを継続するとともにエンジンEを始動することで、運転者の加速応答性の要求に応えることができる。
(3)エンジンEの始動制御方法は、エンジンEとモータMとの間に介装された第1クラッチCL1をスリップ締結させることでエンジンEをクランキングするとともに、モータMと駆動輪RL,RRとの間に介装された第2クラッチCL2をスリップ締結させる第1ステップと、エンジンEが自立回転を開始すると、第1クラッチCL1および第2クラッチCL2を完全締結させてエンジンEの始動を終了する第2ステップと、を有することとした。
よって、目標駆動力tFoOを達成しつつ、駆動輪RR,RL側には第2クラッチCL2の締結容量TCL2以上のトルクが出力されることが防止され、安定した走行または滑らかな発進が達成される。
実施例2のハイブリッド車両の制御装置は、手動変速移行制御の内容が実施例1と異なる。その他のハイブリッド車両の駆動系・制御系の構成、および自動変速移行制御その他の制御は、実施例1と同様である。
図5は、実施例2の統合コントローラにおいて実行される手動変速移行制御の流れを示す。
ステップS301で、手動変速処理に切り替え、S302へ移行する。
S302では、現在の走行モードがEVモードの場合はS303へ移行し、HEVモードの場合はS308へ移行する。
S303では、タイマーのカウントを実行し、S304へ移行する。具体的には、カウント値を0から加算し、S303を実行する度に1ずつ加算する。
S304では、タイマーのカウント値(タイマー時間)が任意の規定値より大きくなったか否かを判断する。規定値以下であればS303を繰り返してカウント値を加算する。規定値より大きくなると、S305へ移行する。上記規定値は、運転者がアクセルペダルAPの踏み込みに必要な時間であり、例えば1秒程度に設定すればよい。
S305では、アクセル開度APOが所定値APO1以上であるか否かを判断する。APO1以上の場合はS306へ移行し、APO1未満の場合はS309へ移行する。この所定値APO1は、エンジンEを始動するとともにシフトダウンしなければならないほど運転者の加速意図が大きいと判断されるような開度に設定されている。
S306では、HEVモード遷移処理を実施し、S307へ移行する。
S307では、上記HEVモード遷移処理と並行して同時にシフトダウン要求を出し、変速段を1段だけシフトダウンさせる。尚、すでにシフトダウン中である場合は、そのシフトダウンを継続させる。その後、セレクトレバー31で選択された変速段に変速させる(通常の手動変速制御を実行)。これにより、手動変速移行制御フローを終了する。
S308もS307と同様であり、シフトダウン要求を出してシフトダウンさせるか、またはシフトダウンを継続させた後、手動変速移行制御フローを終了する。
S309では、HEVモード遷移処理を実施し、S310へ移行する。
S310では、HEVモード遷移処理が完了したか否かを判断する。完了していなければS310を繰り返し、完了するまで待機する。完了すればS311へ移行する。S311は、S308と同様である。
[実施例2の効果]
(3)モータMはエンジン始動用かつ車両駆動用であり、アクセル操作部材(アクセルペダルAP)の操作量(アクセル開度APO)を検出するアクセル操作量検出手段(アクセル開度センサ16)を備え、手動変速移行制御手段は、EVモードで走行中に自動変速制御から手動変速制御へ切り替えられた場合、検出されるAPOが所定値APO1以上のときは、エンジンEを始動するとともにシフトダウンを行い、検出されるAPOがAPO1未満のときは、エンジン始動が完了した後にシフトダウンを行う(S301〜311)。
すなわち、モータMの動力によりエンジンEを始動し、かつ自動変速機ATを介してモータMの動力を駆動輪RL,RRに伝達する構成の場合、エンジン始動よりも先にシフトダウンを行うと、自動変速機入力側のモータ回転数Nmが上昇することでエンジンEとモータMとの差回転が大きくなり、エンジン始動時のショック低減が困難となる。また、エンジン始動を先に行うほうが運転性を向上できる場合もあるし、低負荷走行で手動変速制御へ切り替えられた場合など、全ての場面でエンジン始動とともにシフトダウンを行う必要はない。
よって、検出されるアクセル開度APOが所定値APO1以下のときは、加速意図が小さいと判断し、エンジン始動をシフトダウンよりも先に行う。これにより、エンジン始動ショックを低減して運転性を向上できる。一方、APOがAPO1より大きいときは、加速意図が大きいと判断し、エンジン始動とともにシフトダウンを行う。これにより、運転者が要求する加速応答性に応えることができる。
尚、タイマー時間が規定値を超えたときにアクセル開度APOの大小を判断することで、S305において運転者の加速意図を正確に反映できる。
実施例3のハイブリッド車両には、運転者に操作されることで自動変速機ATの変速段を手動的に切り替える手動変速手段として、セレクトレバー31とは別にパドルシフト40が設けられている。
図6に示すように、パドルシフト40は、ステアリングホイールSWの裏側(車両前方)に設置されており、右側パドル41と左側パドル42とを有している。例えば右側パドル41を手前に引くとシフトアップ、左側パドル42を引くとシフトダウンする。このように、セレクトレバー31を操作することなく(変速制御の切り換え操作を必要とせず)、ステアリングホイールSWから手を放さずにパドルシフト40の操作のみで手動変速制御に移行し、変速操作を行うことができる。自動変速制御モードで走行中にパドルシフト操作を行うと自動的に手動変速制御へ移行し、その後、セレクトレバー操作により自動変速制御に復帰する。尚、走行状態やパドルシフト操作やアクセル開度APOを検知して自動的に自動変速制御に復帰することとしてもよい。
また、セレクトレバー31以外の手動変速手段として、パドルシフト40の代わりに、例えば「+」「−」のボタンを押すことでもシフトアップ・ダウンが可能なシフトスイッチをステアリングホイールSW上に設けることとしてもよい。
その他のハイブリッド車両の駆動系および制御系の構成は、実施例1と同様である。
図7は、実施例3の統合コントローラが変速制御の切り替えを検出して変速移行制御を行うか否かを判断するフローチャートを示す。S11〜S15はそれぞれ、実施例1のS1〜S5と同様であるため説明を省略する。
S16では、自動変速制御が継続されている最中に、セレクトレバー31以外の変速手段(パドルシフト40)が操作されたか否かを判断する。操作された場合はDレンジ手動変速移行制御に遷移する。操作されていない場合はS17へ移行し、自動変速制御を継続する。尚、ここでいう「Dレンジ」とは、パドルシフト操作時に、セレクトレバー31がMレンジではなく自動変速路32のいずれかのレンジ(Dだけでなくセカンド2やファースト1等を含む)にあったことを意味し、実際にDレンジが選択されていた場合に限られない。
図8は、Dレンジ手動変速移行制御の流れを示す。
S401では、手動変速制御に切り替え、S402へ移行する。
S402では、現在EVモードかHEVモードかを判断する。EVモードの場合はS403へ移行し、HEVモードの場合はS407へ移行する。
S403では、パドルシフト40の操作がシフトダウンであるか否かを判断する。シフトダウン操作の場合は、S404へ移行する。シフトダウン操作でなければ(シフトアップ操作であれば)、S406へ移行し、エンジン始動は行わずにシフトアップ要求を出してシフトアップを行う。尚、すでにシフトアップ中である場合は、そのシフトアップを継続させる。その後、パドルシフト40で選択された変速段に変速させる(パドルシフト40による手動変速制御を実行)。
S404では、HEVモード遷移処理を実施する。
S405では、シフトダウン要求を出して、エンジン始動(HEVモード遷移処理)と並行して同時にシフトダウンを行う。尚、すでにシフトダウン中である場合は、そのシフトダウンを継続させる。その後、パドルシフト40で選択された変速段に変速させる(パドルシフト40による手動変速制御を実行)。これにより、Dレンジ手動変速移行制御フローを終了する。
S407では、シフトダウン操作か否かを判断し、シフトダウン操作およびシフトアップ操作のそれぞれに応じた変速要求を出して、パドルシフト40で選択された変速段に変速させる(S408,S409)。
尚、自動変速移行制御の流れおよびその作用効果は実施例1(図4)と同様であり、手動変速移行制御の流れおよびその作用効果は実施例1(図3)または実施例2(図5)と同様である。
(実施例3の効果)
(4)セレクトレバー31とは別に設けられ、運転者の操作に応じて自動変速機ATの変速段を切り替える手動変速手段(パドルシフト40)と、自動変速制御が選択され、かつEVモードで走行中に手動変速手段が操作された場合、エンジンEを始動するとともに操作された変速段まで変速する第2(Dレンジ)手動変速移行制御手段(S16,S401〜406)と、上記自動変速移行制御手段(S201〜205)と、を有することとした。
よって、自動変速制御が選択され、かつEVモードで走行中に、手動変速手段が操作された場合、Dレンジ手動変速移行制御手段(S16,S401〜406)により、エンジンEを始動するとともに操作された変速段まで変速することで、運転者が要求する加速応答性を実現できる、という効果を有する。その他、実施例1の上記(1)と同様の効果を得ることができる。
尚、本実施例3では、シフトアップ操作された場合はエンジンEを始動しないこととしたが(S403→S406)、エンジン始動ショック低減よりも加速応答性向上のほうを優先し、シフトアップ操作された場合にもエンジンEを始動することとしてもよい。
(5)第2(Dレンジ)手動変速移行制御手段は、自動変速制御が選択され、かつEVモードで走行中に、手動変速手段(パドルシフト40)がシフトアップ側に操作された場合、エンジンEを始動することなく操作された変速段までシフトアップし、手動変速手段がシフトダウン側に操作された場合、エンジンEを始動するとともに操作された変速段までシフトダウンすることとした(S16,S401〜406)。
すなわち、手動変速手段がシフトアップ側に操作された場合、シフトアップするという運転者の意図は明確であり、運転者が要求する加速応答性は比較的小さい。よって、この場合は、エンジンEを始動することなく、操作された変速段までシフトアップすることで、運転者の意図を実現しつつ、余計なエンジン始動を抑制できる。したがって、エンジン始動ショックを低減して運転性を向上できる。
以上、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実施例1〜3に基づき説明してきたが、具体的な構成については、実施例1〜3に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、実施例1〜3では、第1クラッチCL1として湿式多板クラッチを用いたが、乾式または単板のクラッチを用いてもよい。また、自動変速機ATに内蔵されたクラッチを第2クラッチCL2として利用する例を示したが、モータMと自動変速機ATとの間や、自動変速機ATと駆動輪RR,RLとの間に第2クラッチCL2を追加して介装したりしてもよい。この場合、第2クラッチCL2は湿式でも乾式でもよく、多板式でも単板式でもよい。自動変速機ATに内蔵されたクラッチ(またはブレーキ)を第2クラッチCL2として用いた場合、新たな締結要素を別途設ける必要がなくコストダウン等を図ることができる。一方、自動変速機ATの外に新たに第2クラッチCL2を設けた場合、これをスリップ制御の制御性および耐久性向上のために最適化することができる。
実施例1〜3では、自動変速機ATとして有段式のものを示したが、ベルト式やトロイダル式の無段自動変速機を用いてもよい。
実施例1の制御装置が適用されたハイブリッド車両を示す全体システム図である。 実施例1で変速移行制御を行うか否かを判断する制御の流れを示す。 実施例1の手動変速移行制御の流れを示す。 実施例1〜3の自動変速移行制御の流れを示す。 実施例2の手動変速移行制御の流れを示す。 実施例3の手動変速手段(パドルシフト)を示す。 実施例3で変速移行制御を行うか否かを判断する制御の流れを示す。 実施例3のDレンジ手動変速移行制御の流れを示す。
符号の説明
10 統合コントローラ
30 セレクト装置
31 セレクトレバー
E エンジン
M モータ
AT 自動変速機
RL,RR 後輪(駆動輪)

Claims (6)

  1. 動力源としてのエンジンおよびモータと、
    前記動力源からの動力を変速して駆動輪に伝達する自動変速機と、
    前記自動変速機の変速段をセレクトレバーの操作に応じて切り替える手動変速制御と車両の走行状態に応じて自動的に切り替える自動変速制御とを運転者の選択に応じて切り替える変速制御切替手段と、
    前記モータの駆動力のみを用いて走行するモータ使用走行モードと少なくとも前記エンジンの駆動力を用いて走行するエンジン使用走行モードとを走行状態に応じて切り替える走行モード切替手段と、
    モータ使用走行モードで走行中に自動変速制御から手動変速制御へ切り替えられた場合、前記エンジンを始動するとともにシフトダウンを行う手動変速移行制御手段と、
    エンジン使用走行モードで走行中に手動変速制御から自動変速制御へ切り替えられた場合、シフトアップ要求があるとき、モータ使用走行モードへの遷移条件が成立し、かつ前記エンジンの回転数が所定値以下になると、モータ使用走行モードに遷移する自動変速移行制御手段と、
    を有することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 動力源としてのエンジンおよびモータと、
    前記動力源からの動力を変速して駆動輪に伝達する自動変速機と、
    前記自動変速機の変速段をセレクトレバーの操作に応じて切り替える手動変速制御と車両の走行状態に応じて自動的に切り替える自動変速制御とを運転者の選択に応じて切り替える変速制御切替手段と、
    前記セレクトレバーとは別に設けられ、運転者の操作に応じて前記自動変速機の変速段を切り替える手動変速手段と、
    前記モータの駆動力のみを用いて走行するモータ使用走行モードと少なくとも前記エンジンの駆動力を用いて走行するエンジン使用走行モードとを走行状態に応じて切り替える走行モード切替手段と、
    自動変速制御が選択され、かつモータ使用走行モードで走行中に前記手動変速手段が操作された場合、前記エンジンを始動するとともに前記操作された変速段まで変速する第2手動変速移行制御手段と、
    エンジン使用走行モードで走行中に手動変速制御から自動変速制御へ切り替えられた場合、シフトアップ要求があるとき、モータ使用走行モードへの遷移条件が成立し、かつ前記エンジンの回転数が所定値以下になると、モータ使用走行モードに遷移する自動変速移行制御手段と、
    を有することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  3. 前記第2手動変速移行制御手段は、自動変速制御が選択され、かつモータ使用走行モードで走行中に、前記手動変速手段がシフトアップ側に操作された場合、前記エンジンを始動することなく前記操作された変速段までシフトアップし、前記手動変速手段がシフトダウン側に操作された場合、前記エンジンを始動するとともに前記操作された変速段までシフトダウンする
    ことを特徴とする請求項2に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  4. 前記手動変速移行制御手段は、モータ使用走行モードで走行中に自動変速制御から手動変速制御へ切り替えられた場合、シフトアップ中であるときは前記エンジンの始動を禁止し、シフトアップ終了後、前記エンジンを始動するとともにシフトダウンを行う
    ことを特徴とする請求項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  5. 前記モータはエンジン始動用かつ車両駆動用であり、
    アクセル操作部材の操作量を検出するアクセル操作量検出手段を備え、
    前記手動変速移行制御手段は、モータ使用走行モードで走行中に自動変速制御から手動変速制御へ切り替えられた場合、検出されるアクセル操作量が所定値以上のときは、前記エンジンを始動するとともにシフトダウンを行い、検出されるアクセル操作量が所定値未満のときは、前記エンジン始動が完了した後にシフトダウンを行う
    ことを特徴とする請求項に記載のハイブリッド車両の制御装置。

  6. 前記エンジンと前記モータとの間に介装された第1締結要素をスリップ締結させることで前記エンジンをクランキングするとともに、前記モータと前記駆動輪との間に介装された第2締結要素をスリップ締結させる第1ステップと、
    前記エンジンが自立回転を開始すると、前記第1締結要素および前記第2締結要素を完全締結させて前記エンジンの始動を終了する第2ステップと、
    を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のハイブリッド車両の制御装置に適用される前記エンジンの始動制御方法。
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