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JP5138847B2 - ネットワークシステム、ネットワーク中継装置、ネットワーク中継監視装置およびネットワーク運用方法 - Google Patents

ネットワークシステム、ネットワーク中継装置、ネットワーク中継監視装置およびネットワーク運用方法 Download PDF

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JP5138847B2
JP5138847B2 JP2001264573A JP2001264573A JP5138847B2 JP 5138847 B2 JP5138847 B2 JP 5138847B2 JP 2001264573 A JP2001264573 A JP 2001264573A JP 2001264573 A JP2001264573 A JP 2001264573A JP 5138847 B2 JP5138847 B2 JP 5138847B2
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  • Maintenance And Management Of Digital Transmission (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばIPデータの伝送を行うネットワークシステムと、そのネットワークシステムの一構成要素をなすネットワーク中継装置と、そのネットワークシステムの別の構成要素をなすネットワーク中継監視装置と、そのネットワークシステムに固有のネットワーク運用方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年は、パーソナルコンピュータの急速な普及と共に、インターネットの普及、企業IP(Internet Protocol)網(イントラネット)の拡充、IP上での音声とデータの統合(VoIP)、キャリアによるIP仮想専用線サービス(IP−VPN)等、IPデータ通信の重要性が一層高まりつつある。
【0003】
また、ネットワークそれ自体の高機能化や、高性能化も進むと共に、電子メールやWWW(World Wide Web)の普及、動画/音声の再生といった種々のアプリケーションも普及し、これによってデータトラフィックの総量も急速に増大している。さらにまた、ネットワーク自体の高速化も進みつつあり、これに伴って容量の大きなマルチメディアデータの利用も普及し始めている。
【0004】
上述の状況下でネットワークインフラはさらに整備され、IP上で伝送されるデータも多様化し、かつ、増加しており、これからもデータ通信(IP通信)のさらなる普及が見込まれる現在、今後、IPデータ通信全体として考慮すべき事項は多い。例えば、(i)性質の異なるトラフィックの混在によるネットワークパフォーマンスの低下、(ii)インフラとしてのネットワークの効率的な使用、(iii )最適経路の選択や制御(トラフィックエンジニアリング)等である。
【0005】
これらについてさらに詳しく述べる。例えば、データが散発的で1回の通信ではそれほどトラフィック量は多くないWWW参照時のhttp(hypertext transfer protocol)トラフィックと、一旦データ通信が始まると多量のデータがある程度長時間に亘って連続するマルチメディアトラフィックとを比べると、両トラフィック共に同じIPプロトコルを使用しながらも、それぞれのデータの性質は異なる。例えば、一方でhttpを、帳票処理や情報参照等の主業務のために使用し、他方でマルチメディアの1つである動画を娯楽等のために使用した場合を考えてみると、前者のhttpトラフィックの重要度は高いにも拘らず、後者のマルチメディアと混在したとき、httpトラフィックでのデータのやり取りとウェブページの表示あるいはその検索に時間がかかってしまう。
【0006】
しかし、マルチメディアの通信にはある程度の帯域を使用してコンスタントにデータパケットを伝送しなければならない。そうしないとエンドシステムでの再生が十分にできないからである。またそのマルチメディアの通信では高画質な表示が要求される場合もあるが、この場合には、トラフィック量はさらに増えることになることから、ネットワークが十分な帯域を確保すること、輻輳回避の対策をとること、伝送経路の分離等の対策をとることが必須となる。
【0007】
その対策として従来は、例えば企業ネットワークにおいて、ルータ等のネットワーク中継装置が有する単純な優先制御機能を利用しているだけである。また、通信事業者(キャリア)やISP(Internet Service Provider)の提供するサービスについては、単に契約ユーザの拠点間を仮想専用線サービスで接続しているだけである。かくして、上記の単純な優先制御は提供されてはいるものの、ネットワークとしての輻輳管理や帯域管理についてはほとんど行われていないのが現状である。
【0008】
上記輻輳管理について見るとその輻輳制御機能は、IP通信において、ネットワークではなく、エンドシステムに実装されているTCP(Transmission Control Protocol)のスロースタートアルゴリズム等に頼っているのが状況である。したがって、インフラであるネットワークの部分では、輻輳制御あるいは輻輳回避といった技術自体がほとんど確立されていない。
【0009】
また、上記マルチメディアトラフィックについて見ると、このトラフィックは、通常、UDP(User Datagram Protocol)/IPでデータが伝送されるが、このUDPには輻輳制御の機構がない。このため、上記スロースタートアルゴリズムのもとで伝送されるTCPのデータはその通信帯域を、UDPのデータによって侵食されてしまうことになる。
【0010】
これらの問題に対しては、例えば、マルチメディアデータの帯域保証技術としてRSVP(Resourcere Ser Vation Protocol)がある。しかしその保証の対象となるのは、主として、連続的なデータであるマルチメディアデータのみであり、IPネットワーク上の多くを占める散発的なTCPのデータに、その帯域保証技術を適用することは困難である。
【0011】
また、パケット毎の優先制御技術としてはDiffserv(Differentiated Services)等もある。しかし例えば、有限なネットワークの帯域の中で、この技術を混在させて使用しても、通信できるデータの総量は当然ネットワークの帯域に制限されてしまう。したがってデータ通信の品質を十分に確保することができない場合がある。
【0012】
さらにまた、余りデータ通信に利用されていない別の経路があれば、そちらの経路を迂回経路として使用することも考えられる。この場合はネットワーク全体として、帯域等の資源の効率的な利用が図れることになる。しかし、このような技術は未だ確立されるに至っていないのが現状である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、いろいろな種類のトラフィック、例えば、音声や動画ストリーム等のためのマルチメディアトラフィックや、データ転送、Webページ参照のためのhttpトラフィック等、これらのトラフィックがネットワーク上に混在しているのが現状である。この場合例えば、ビデオオンデマンドのような動画トラフィックはUDPを使用するが、このようなトラフィックは、長時間、かつ、連続的なパケットストリームからなる。また、TCPを使用する上記のhttpトラフィックでは、時間に対するデータ量がバースト的でしかも突発的になる傾向にある。
【0014】
上記httpトラフィックと同じようにTCPを使用するデータ転送プロトコルであるftpについて見ると、このftpは連続的であり、しかもデータ転送量によってその連続データが持続する時間も異なってくる。このようなftpによってファイル転送を行うとその転送中、ネットワークは一時的に過負荷状態になる。この過負荷状態で、例えばWebページを参照しようとすると、エンドシステムでのWebページの表示は非常に遅くなってしまう。
【0015】
また上記UDPについて見ると、例えばビデオオンデマンドのような容量の大きいデータストリームに対してこのUDPが使用される。しかしUDPはTCPの場合と異なり、廃棄データ、ロストデータあるいはCRC(cyclic redundancy check)エラーパケット等が発生したときに、これらを改めて送り直すための再送機能が無い。したがって、このようなUDPストリームとTCPデータが競合した場合には、当然双方のデータの各一部が廃棄されることになる。しかしTCPはその再送機能を持っているので、TCPのスロースタートアルゴリズムを実行したときに、TCPのデータはUDPのデータに帯域を奪われてしまう。このためTCPデータの転送能力は著しく低下してしまう(TCPのスロースタートアルゴリズムについては、最後に、図30、図31および図32を参照して補足説明する)。
【0016】
また前述のように、余りデータ通信に利用されていない別の経路があれば、そちらの経路を迂回経路として使用することも考えられる。この場合は、ネットワークを全体として効率的に利用できることになる。ところが現状では、この迂回経路の使用に関する実用的な技術が未だ確立されていない。
【0017】
以上のことから今後、トラフィックの多様化、マルチメディアデータや、キャリアが提供するIP−VPNサービスの普及が一層進展するのに伴って、さまざまなトラフィックをそれぞれに相応しい伝送品質を保持しながらネットワークの効率的な利用を図るべく、常に適切な経路でデータ伝送が行えるトラフィックエンジニアリングの開発が強く要求される。
【0018】
したがって本発明は、データ通信の品質確保とネットワークの効率的利用を同時に可能にするため、ネットワーク内でデータ種別に応じて、適切な経路を選択してデータ伝送を行うことのできるネットワークシステムを提供することを目的とするものである。
【0019】
さらにはそのための、ネットワーク中継装置、ネットワーク中継監視装置およびネットワーク運用方法を提供することを目的とするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明に係るネットワークシステムの基本構成を示す図である。
【0021】
本図に示すとおり、本発明に係るネットワーク10は、少なくとも、ネットワーク11と、識別手段13と、選択手段14とを有する。
【0022】
すなわち、データ(パケットPKTとして示す)を伝送する複数のパス12によって構成されるネットワーク11、パス12上を伝送されるデータ(PKT)の種別を識別する識別手段13、各データ(PKT)毎に、識別された種別およびその宛先に応じて、予め収集した各パス12毎の帯域情報Ibをもとに、各データに最適なパスの経路を選択する選択手段14、である。
【0023】
さらに好ましくは、ネットワークシステム10は、選択手段14により選択された、各データの種別および宛先毎の、最適なパスの経路情報を保持する保持手段15を有し、この保持手段15内の経路情報に従って、受信したデータを最適な経路に向けて送出するようにする。
【0024】
また選択手段14はさらに、各パス12の輻輳情報Icを逐次収集して帯域情報Ibと輻輳情報Icの双方を参照して各データに最適なパスの経路を選択するようにする。
【0025】
さらにまた、ネットワーク10内に、パス12を介して相互に接続する複数のネットワーク中継装置21を有し、各ネットワーク中継装置21は、それぞれで監視して得た輻輳情報Icとそれぞれに接続するパス12の帯域情報Ibとを、他のネットワーク中継装置21に通知する通知手段16を有し、全てのネットワーク中継監視装置21において、同一の輻輳情報Icおよび帯域情報Ibを共有するようにする。
【0026】
本発明は、図1の構成により、ネットワーク11内のあるネットワーク中継装置(図1の3つの手段13,14および15を含む)で受信したパケットPKTを、トラフィックの特性やプロコトル種別等で分類し、さらにその分類したパケットPKT群毎に、それぞれ異なる適切なパス12の経路で伝送するという方法を取る。
【0027】
このとき、上記ネットワーク中継装置(13,14,15)は、ネットワーク11内の構成を把握するとともに、各パス12の帯域情報Ib、ある時間での輻輳状態(Ic)や輻輳の傾向を把握して、これらの情報や状態を利用することにより、パケットPKTの目的や特性に合った経路を選択し、選択した経路でパケットを伝送することを可能にするものである。
【0028】
以上のような最適経路の選択を常時実行することによって、データ通信の効率的伝送運用ならびに伝送品質の向上と、ネットワーク資源の有効利用とを実現することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
図2は本発明に係るネットワークシステムの具体例を示す図である。なお、全図を通じて同様の構成要素には同一の参照番号または記号を付して示す。
【0030】
図2において注意すべき点は、図1に示す識別手段13、選択手段14および保持手段15が、複数のネットワーク中継装置21(21A,21B…)の各々の内部に構築される点である。ただしこれに限定するものではなく、上記の手段13,14および15を、ネットワーク中継装置21以外の適当な装置内に構築してもよい(図27の60参照)。
【0031】
図2を参照すると、ネットワークシステム10を構成するネットワークの一部を、参照番号11として示す。このネットワーク11は複数のパスから構成されているが、本図ではその一部を参照番号12として示す。特に、サブネットワーク23Aからサブネットワーク23Bまでの複数のパス12の経路を取り出して示す。
【0032】
上記複数のパス12には、図1の手段13,14および15をそれぞれ内蔵する複数のネットワーク中継装置21が、21A〜21Eのように、配設される。
なお該中継装置21は、例えばルータあるいはレイヤ3スイッチである。
【0033】
これらのネットワーク中継装置21の配下には、サブネットワーク23が、23A〜23Dのように、接続される。なお、本図では、特にサブネットワーク23A内のデータ送信ホスト24と、サブネットワーク23B内のデータ受信ホスト/サーバ25とを、具体例として示す。これらホスト24およびホスト/サーバ25には、それぞれ、ネットワーク中継装置21Aおよび21Eが接続されている。
【0034】
ネットワーク中継装置21Aについては、さらに2つの送信ポート22を、参照番号22−1および22−2として、具体的に示す。
【0035】
本図では、送信ポート22−2からのパス12の経路には、マルチメディアデータDmが実線矢印のように転送され、送信ポート22−1からのパス12の経路には、httpの帳票処理データDnが点線矢印のように転送される例を示す。
【0036】
これらデータDmおよびDnが、上記のように経路分けされる前提として、各ネットワーク中継装置21間では、相互に帯域情報Ibと輻輳情報Icのやりとりを行う。このやりとりのための通知は、図2において、各ネットワーク中継装置21間の双方向の矢印(Ib/Ic)として示す。
【0037】
本図についてさらに具体的に説明する。
【0038】
まず、ネットワーク23Aからネットワーク23Bへ日常的に、データ通信が行われているものとする。このデータには、データ量が多くかつ長時間のストリーミングであるマルチメディア通信と、情報参照や帳票処理データ等散発的に発生しかつ比較的データ量は少ないが重要な情報を扱う業務メディア通信と、があるものとする。
【0039】
通常のIPネットワークでは、サブネットワーク23Aと23Bとの間の通信には、最短経路となるネットワーク中継装置21A→21B→21Eの経路が使用される。つまり、全てのメディア通信のトラフィックが同一の経路上に混在することになる。この場合、データストリームであるマルチメディアデータを扱うマルチメディア通信に圧迫されて、上記の情報参照用のhttpデータや帳票処理データを扱う業務メディア通信が阻害され、業務上重要である通信の、両エンドシステム間でのレスポンスが遅くなるという問題が生ずる。
【0040】
ここで、上記の最短経路ではないが、ネットワーク帯域の大きい、ネットワーク中継装置21A→21C→21D→21Eの経路があるものとする。そうするとマルチメディアデータは、帯域が大きい上記の経路(上記ネットワーク中継装置21の経路ACDE)で伝送した方が、エンドシステムでの動画や音声の再生が、高品質で実現される。
【0041】
したがって、マルチメディアデータは、ネットワーク中継装置21の経路ACDEで伝送し、他方httpデータや帳票処理データは、ネットワーク中継装置21の経路ABEで伝送することができれば、ネットワーク11の効率は向上し、またこれらの両データに対して良好なレスポンスも得られる。
【0042】
図3は本発明に係るネットワーク中継装置の一実施例を示す図である。なお、図2に示すネットワーク中継装置21A〜21Eはいずれも同一の構成を有するので、その中の1つである21Aについて図3に示す。
【0043】
本図に示すネットワーク中継装置21Aは、基本的に図2に示すように、
ネットワーク11を構成する複数のパス12上を伝送されるデータの種別を識別する識別手段13と、各データ毎に、識別された種別およびその宛先に応じて、予め収集した各パス12毎の帯域情報Ibをもとに、各データに最適なパスの経路(図2のDmの経路やDnの経路)を選択する選択手段14と、この選択手段14により選択された、各データの種別および宛先毎の、最適なパスの経路情報Irを保持する保持手段15と、からなる。そしてこの保持手段15内の経路情報Irに従って、受信したデータを最適なパスの経路に向けて送出するようにする。
【0044】
上記の選択手段14はさらに、各パス12の輻輳情報Icを逐次収集して帯域情報Ibと該輻輳情報Icの双方を参照して各データに最適なパスの経路を選択する。
【0045】
具体的には、上記の識別手段13は、パス12より受信したデータの種別を識別して分類しかつ分離するパケット識別部31と、その識別の基準となるデータの分類条件を設定する分類条件設定部32から構成される。
【0046】
また具体的には、上記の選択手段14は、データの種別を識別する基準となる、データの分類条件に従って分離されたデータ毎に、他のネットワーク中継装置(21B〜21E)から得た帯域情報Ibおよび輻輳情報Icに基づいて、受信した各データの宛先に転送するのに最適なパスの経路を選択する条件を設定する経路選択条件設定部33から構成され、この経路選択条件設定部33に従って選択された最適経路(Ir)を、保持手段15に保持せしめるようにする。
【0047】
上記保持手段15は、周知のルーティングテーブル34からなる。
【0048】
パケット識別部31を通過したデータ(パケットPKT)は、スイッチ等の転送機能部35に入力され、ここで、ルーティングテーブル34からの経路情報Irに従ってスイッチされ、該当の送信ポート(22)からその宛先に向けたパス12へ転送される。
【0049】
ここで上記経路選択条件設定部33について見てみると、該設定部33は、他のネットワーク中継装置(21B〜21E)からの輻輳情報Icを、定期的にあるいは輻輳が発生する毎に、受信しこれを経路選択に反映する。
【0050】
このために、他のネットワーク中継装置(21B〜21E)の各々にも、図3に示す輻輳監視部36と全く同様の輻輳監視部と、帯域情報/輻輳情報パケット生成部37と全く同様の帯域情報/輻輳情報パケット生成部が備えられる。すなわち図3のネットワーク中継装置21Aを代表して説明すると、該装置21A内には、各パス12より受信ポート(26−1,26−2,26−3)に受信したデータの輻輳状況を監視する輻輳監視部36と、その監視により検出した輻輳情報Icと、自己(21A)に接続されるパス12が有する帯域を示す帯域情報Ibとを、他のネットワーク中継装置(21B〜21E)に向けて送信するためのパケットを生成する帯域情報/輻輳情報パケット生成部37と、が設けられる。
【0051】
以上のように構成されるネットワーク中継装置21A(他のネットワーク中継装置21B〜21Eについても同様)の一連の動作例を説明する。
【0052】
なお、以下述べる実施例では、大企業のネットワーク、ISP(インターネットサービスプロバイダ)およびキャリア等の比較的大きなネットワークで使用され、かつ、各ネットワーク中継装置21がネットワーク11全体のトポロジを把握するための、ネットワークのルーティングプロトコルとして、OSPF(Open Shortest Path First)を使用した場合について述べる。もちろん、その他のRIP(Routing Information Protocol)等のルーティングプロトコルを使用した場合にも本発明を適用可能である。
【0053】
まず図3で示される構成を有するネットワーク中継装置21Aのパケット識別部31にて、サブネットワーク23Aから流入するデータ(パケットPKT)を識別して分類する。例えば、マルチメディアデータにはUDPが使用され、httpデータや帳票処理データには、データ伝送の確実性を保証するためにTCPが使用される。
【0054】
そこで分類条件設定部32に、TCPとUDPを、分類条件として設定しておいて、TCPとUDPデータとを識別しこれらを分離する。また経路選択条件設定部33内の条件を、マルチメディアデータ(UDP)は21A→21C→21D→21Eの経路で伝送させるように、またTCPデータは21A→21B→21Eの経路で伝送させるように、設定する。さらに、その条件をルーティングテーブル34に入力し、経路情報Irを更新する。
【0055】
この実現には例えば、ネットワーク中継装置21Aの出力インタフェース(TX)とデータ種のマッピング情報とを作成して使用すれば良い。
【0056】
また、どちらのネットワークが最短経路か否かや、経路ごとの帯域幅に関する情報、あるいはパス12毎の輻輳情報も経路選択の際には必要であり、ルーティングテーブル34を参照した経路毎のホップ数(通過するネットワーク中継装置21の数)と、輻輳監視部36で輻輳を検出した結果と、パス12毎の帯域情報Ibとを参照して、動的に経路を決定する等を行う。
【0057】
これらの情報(Ib,Ic)をネットワーク中継装置21間でやり取りし、経路選択条件設定部33に記憶し設定して、ルーティングテーブル34を参照することで、帯域の広い経路や、輻輳の起きていない経路を選択して、トラフィック特性毎に最適な経路に分けて伝送させる。
【0058】
図4の(a)および(b)は図3の経路選択条件設定部33の概念を説明するための図である。
【0059】
図4(a)は、本発明の機能を発揮させない場合、あるいは条件設定されていない場合の経路選択条件設定部33の概念を示し、
図4(b)は、本発明の機能を発揮させて、静的あるいは動的に条件設定された場合の経路選択条件設定部33の概念を示す。
【0060】
この図4(b)の概念により、トラフィック種別すなわちデータ種別毎にそれぞれの種別に相応しい最適経路を選択してデータ伝送を行うことができる。
【0061】
さらに、仮に図2の経路ABE(21A→21B→21E)のどこかで輻輳状態を検出した場合には、この情報(Ic)を経路選択条件設定部33に反映させて、最重要であるhttpデータや帳票処理データを、図2の経路ACDE(21A→21C→21D→21E)で伝送し、重要でないマルチメディアデータは経路ABEで伝送させる、ということも可能である。
【0062】
図4(b)の例によれば、図2のサブネットワーク23Aからサブネットワーク23Bへの転送データのうち、TCPデータは、帯域1.5Mのパスのルータ21B側へ、送信ポート22−1より、送出し、UDPデータは、帯域3Mのパスのルータ21C側へ、送信ポート22−2より、送出すべきことを示している。
【0063】
上述のように、データのトラフィック特性が異なるものをそれぞれに相応しい最適経路で伝送することにより、重要なデータである、情報参照用のhttpデータや帳票処理データのレスポンスを改善することができ、またマルチメディアデータについては、そのエンドシステムでのスムースなデータの再生を実現することができる。
【0064】
さらには、負荷分散的に複数の経路を使用することによって、ネットワーク11全体の効率的な利用が可能になる。
【0065】
さらにまた本発明は、後に図28および図29を参照して説明するように、例えば、ISP(Internet Service Provider)のキャリアの仮想専用線サービス(VPNサービス)等で、高課金ユーザには複数の経路を使用したトラフィック種別(データ種別)に応じた伝送による低遅延/低パケット廃棄率サービスを提供し、擬似的負荷分散サービスを提供する一方、通常課金のユーザに対しては、通常の経路を使用するサービスを提供する等、豊富なサービスメニューを提供することで多様なサービスに利用できるものである。
【0066】
図5は図3のネットワーク中継装置をさらに詳しく示す図である。
【0067】
本図において、図3に示す構成要素13,14,15,31,32,33,34,35,36,37,22−1〜22−3,26−1〜26−3と同一の構成は、同一の参照番号を付して示す。
【0068】
したがって、図5において新しく示される構成要素は、
パケット判別部41、
入力キュー42、
帯域情報データベース43、
経路情報パケット生成部44、
経路/帯域情報データベース45、
コマンドライン・インタフェース46、
インタフェース47,48,49
である。
【0069】
パケット判別部41と入力キュー42は、前述のパケット識別部31を構成する。インタフェース47からのパケットは、そのパケット判別部41にて、分類条件設定部32での分類条件(少なくとも、TCPかUDPか、等)に従い、パケットの種別を判別する。
【0070】
このパケット判別部41にて、受信したパケットが、他のネットワーク中継装置からの帯域情報伝達パケットであると判別すると、このパケットは、入力キュー42には入れずに帯域情報データベース43側に送出する。そしてこのデータベース43に、そのパケットにより伝達された帯域情報を格納する(図10参照)。このデータベース43には、このネットワーク中継装置21A自身が他のネットワーク中継装置に伝達すべき帯域情報も格納する。
【0071】
また上記パケット判別部41にて、受信したパケットが、他のネットワーク中継装置からの輻輳情報伝達パケットであると判別すると、このパケットは、入力キュー42には入れずに、経路選択条件設定部33内の経路/帯域情報データベース45側に送出し、そのパケットが伝達する輻輳情報を、該データベース45に格納する。
【0072】
なお経路/帯域情報データベース45の本来の役割は、任意の1つのサブネットワーク(23)から任意の他のサブネットワーク(23)までの採り得る経路や、各経路の帯域情報等を格納し(図13参照)、経路選択条件設定部33にこれらの情報を提供することである。なお、該条件設定部33および上記分類条件設定部32での条件設定は、ユーザが適宜定めるものであり、そのために、コマンドライン・インタフェース46が設けられる。
【0073】
さらにまた上記パケット判別部41にて、受信したパケットが、本来のデータ転送用パケット(マルチメディアデータDm、帳票処理データDn)であると判別すると、これを入力キュー42に入れる。
【0074】
入力キュー42から出力される上記のデータは、前述したルーティングテーブル34によるルーティング制御のもとで、転送機能部35から該当のインタフェース(48/49)へ送出され、さらに次段のネットワーク中継装置へ転送される。
【0075】
上記入力キュー42に次から次へと詰め込まれるパケットの詰まり具合は(図20および図21参照)、輻輳監視部36にて検出される。ここで検出された輻輳の状況は、前述した輻輳情報伝達パケットとして他のネットワーク中継装置に送信されるが、このパケットを生成するのが、経路情報パケット生成部44である。このパケット生成部44では、前述した帯域情報データベース43に格納される帯域情報を他のネットワーク中継装置に送信するための帯域情報伝達パケットも生成する。
【0076】
上記のいずれの伝達パケットも、転送機能部35を経由することなく、直接、インタフェース(TX)47,48および49から他のネットワーク中継装置に向けて送信される。
【0077】
次に実際のネットワーク形態例を参照しながら、図5の構成と動作を詳細に説明する。
【0078】
図6は本発明を適用するネットワーク形態の一例を示す図である。
【0079】
なお本図のネットワーク形態は、図2の形態をさらに拡張して示すものであって、その対象は、インターネットでもイントラネットでもISP(Internet Sevices Provider)ネットワークでも構わない。
【0080】
本図において、ネットワーク1、ネットワーク2…は、各サブネットワークを識別するためのID記号であり、図では12のサブネットワークが存在する。また、ルータ1、ルータ2…は、前述したネットワーク中継装置21のそれぞれを識別するためのID記号であって、図では6台のネットワーク中継装置(以下、ルータとも称す)が存在する。
【0081】
これらのルータ(21)には、元々、ネットワークのトポロジデータベースを保持していることが、本発明の適用上、望ましい。なお、ルーティングプロトコルとして既述のOSPFを利用すれば、かかるトポロジデータベースを各ルータが容易に保持することができる。これを図7に示す。
【0082】
図7はネットワークのトポロジデータベースの内容を表す図である。
【0083】
トポロジーデータベース51の左端および上端には、それぞれ図6に示す、ルータのID記号およびサブネットワークのID記号が示されている。
【0084】
例えば図6のルータ1に着目すると、これはネットワーク1,2および3に接続しているので、図7の該当のところに○が付されている。あるいは図6のルータ7に着目すると、これはネットワーク9,10,11および12に接続しているので、図7の該当のところに○が付されている。
【0085】
このトポロジーデータベース51により、どのルータ(ネットワーク中継装置)はどのネットワークに接続しているか、を容易に把握することができる。したがって、このトポロジデータベース51から、図3および図5のルーティングテーブル44を容易に作成することができる。
【0086】
そしてそのトポロジデータベース51を使用すると、経路選択条件設定部33(図5)は、任意の1つのサブネットワークから任意の他のサブネットワークまでに至る全ての種類の経路を認識でき、その認識した経路を自内の経路/帯域情報データベース45(図5)に格納することができる。その一例を図8に示す。
【0087】
図8は経路/帯域情報データベース45内の保持データの一例を図式的に示す図である。
【0088】
この一例は、転送データが図6のネットワーク1からネットワーク7に至る全ての種類の経路を表す。これらの経路は全部で10種類あるので、その各々に経路番号を付与する。図8の左端に示す経路番号1〜経路番号10である。
【0089】
その中の1つ、例えば経路番号6について見てみると、この経路番号6は、図6のネットワーク1からネットワーク7までの経路として、次のルータを経由する。
【0090】
ルータ1→ルータ3→ルータ7→ルータ5→ルータ6である。このときのルータ段数(図8の右上段参照)は「5」である。ルータ段数とはいわゆる通過ホップ数のことである。
【0091】
このような図8の情報は、全てのルータが共通に認識し、かつ、それぞれの中に保持する。
【0092】
上記図8では、経路/帯域情報データベース45の内容として、各経路番号毎の具体的な経路(ルータ1→ルータ2→ルータ7…等)と、それぞれのルータ段数とを示すのみであるが、本発明の実施においては、さらに各パスの帯域情報Ibや輻輳情報Icを各ルータで獲得し、該情報も上記経路/帯域情報データベース45に格納し保持する必要がある。
【0093】
それらの情報IbおよびIcのルータ相互間での通知には、前述した帯域情報/輻輳情報伝達パケットを用いる。これを図で示す。
【0094】
図9は帯域情報/輻輳情報伝達パケットの一例を示す図である。
【0095】
この一例は、イーサネットフレーム52を利用しており、その中に本発明のためのフィールドが定義されている。このフィールドは拡大して輻輳情報フィールド53として下段に示す。
【0096】
この輻輳情報フィールド53はエリアa,bおよびcを含む。
【0097】
エリアaは、帯域情報の通知なのか更新なのか、を示すためのエリアであり、そのために図示する2ビット(“10”または“11”)が用意されている。
【0098】
エリアbには、他のルータに帯域情報を伝える主体となるサブネットワークのネットワークアドレスが書き込まれる。
【0099】
エリアcには、その帯域情報の内容をなす帯域幅が書き込まれる。この帯域幅の情報は、帯域情報データベース43(図5)に格納されている。
【0100】
イーサネットフレーム52には、フィールド53の他に通常のMACヘッダ、IPヘッダおよびFCS(Frame Check Sequence)が含まれる。
【0101】
かかるイーサネットフレーム52は、経路情報パケット生成部44(図5)にてパケットとして組み立てられ、インタフェース47,48および49(図5)の各出力(TX)側からそれぞれのパス12に送信される。
【0102】
上記のように、エリアcの帯域幅の情報は、帯域情報データベース43に格納されている。これを図10を参照して説明する。
【0103】
図10は帯域情報データベース43内の内容を一具体例をもって示す図である。
【0104】
該データベース43には、図6に示す全てのサブネットワーク(ネットワークIDが、ネットワーク1、ネットワーク2〜ネットワーク12)の各々について、各帯域幅が示されている。例えば、ネットワーク6は4.5Mbit、ネットワーク10は3Mbitである。これらの帯域幅データは、図9に示す伝達パケット(52)をルータ相互間でやりとりすることにより入手できる。
【0105】
各ルータ(21)においてはそれぞれ、受信したパケットが上記の伝達パケット(52)なのか、本来のマルチメディアデータや業務メディアデータを搬送するデータパケットなのかを識別する必要がある。この識別を可能にするには、例えば図11および図12に示す、公知のIPv4ヘッダおよびIPv6ヘッダを利用すればよい。
【0106】
図11はIPv4ヘッダのフォーマットを示す図であり、
図12はIPv6ヘッダのフォーマットを示す図である。いずれのフォーマットも、RFC(Request For Comments)791により公知である。例えば、図11に示すIPv4ヘッダ53および図12に示すIPv6ヘッダ54において、現在未使用になっている、「IPv4ヘッダのType of Serviceフィールド」および「IPv6ヘッダのTraffic Classフィールド」のそれぞれの下位2ビットに特定の値を設定する。あるいは、IPv4ヘッダ53の場合は、「Protocol」フィールドに現在使用されている値以外の特定の値を設定すればよい。
【0107】
ここで図5を再び参照すると、同図に示すパケット判別部41は、受信ポート26−3から受信したパケットのタイプを、上述した下位2ビット等を見て、判別する。そしてその受信パケットが上述の伝達パケット(52)であると判別したときは、これを経路選択条件設定部33へ送る。
【0108】
図11のIPv4ヘッダ53内の「Protocol」フィールドは、その受信パケット(IPパケット)が何であるか、言い換えると何を搬送しているか、を示すID番号であり、例えばICMP(Internet Control Message Protocol)は「2」、TCP(Transmission Control Protocol)は「6」等と定められている。これらの値は、インターネット技術の標準化団体が発行する文書であるところの上記RFC(Request for Comments)における1700番等に記述されている。
【0109】
上記IPパケットを、各ルータ(ネットワーク中継装置)が次々にパス12上を伝達していき(ホップバイホップ)、ネットワーク11内の各ルータに、ネットワーク11内の各経路が有する帯域情報が伝達される。つまり、あるインタフェース(47,48,49)から送信された伝達パケットを次に受信したルータは、その受信したインタフェースを除く残りの全てのインタフェースから、当該伝達パケットを転送する。
【0110】
もし、これらのインタフェースのうちのあるインタフェースで同一内容の伝達パケットを受信していたら、そのインタフェースより先のルータでは既に同一内容の帯域/輻輳情報を持っていることが分かるから、そのルータへは該伝達パケットを転送しない。
【0111】
上記伝達パケットを受信したルータは、上記図5のパケット判別部41にて、伝達パケットであることを確認すると、これを入力キュー42には入れずに、帯域情報データベース43へ送る。かくして帯域と、その対象となる経路情報とをデータベース43に反映させ、上記図10のデータベース43を完成させる。
【0112】
その帯域情報データベース43の情報を、ルータ同士で交換すると、全てのルータが同一内容の、各経路の帯域幅の情報を上記図10のように持つことができる。
【0113】
以上述べた、ルータ間での伝達パケットのやりとりにより、上記図8に示すデータベース45の情報にさらに各経路番号毎の帯域情報をも加味した内容のデータベース45を得ることができる。この例を図13に示す。
【0114】
図13は帯域情報を加えた経路/帯域情報データベース45内の保持データの一例を図式的に示す図である。
【0115】
図13の見方は、既述の図8の見方と全く同じであるが、図13では図8に対してさらに、各経路番号毎の帯域情報の欄が追加されている。図13ではこの帯域情報として、例えば最小帯域を基準とした情報を示している。例えば経路番号1の経路では、最小でも1Mbitの帯域は確保できることを表している。
【0116】
したがって、マルチメディアデータの転送には広帯域で(かつ、ルータ段数の少ない)経路を選択すべきであるから、図5の経路選択条件設定部33は、経路番号3の2Mbitの経路を選択するように設定する。かつ、この設定をルーティングテーブル34に反映させる。
【0117】
帯域情報として、図13の場合は最小帯域を基準として定めたが、この他にもネットワーク状況に応じて種々の定め方がある。これを概括的に述べると、以下のとおりである。
【0118】
最適なパス12の経路を選択するために選択手段14(図1)が参照する帯域情報は、
(a)経路上の複数のパス12がそれぞれ有する帯域のうちの最小帯域、
(b)1つの経路に沿った一連のパス12の各々が有する帯域の平均値である平均帯域(後述)、
(c)1つの経路に沿った一連のパス12の各々が有する帯域のうちの最大値である最大帯域(後述)、
のうちのいずれか1つをパラメータとして定義することができる。
【0119】
上述の経路/帯域情報データベース45を有する経路選択条件設定部33(図5)は、ルーティングテーブル34へ反映すべきルーティングデータを生成する。この例を図14に示す。
【0120】
図14は経路選択条件設定部33の設定機能を概念的に表す図である。
【0121】
図6のネットワーク1からネットワーク7へ2種類のトラフィック(TCPとUDP)が伝送される場合に、どのようにそれぞれの最適な経路を通過させるか、が本発明の一つの課題である。
【0122】
これまでの処理で、図6のルータ1は、TCPを使用するhttpや帳票データを、最短経路である図8の経路番号1の経路で伝送し、一方UDPを使用するマルチメディアデータとその他のデータを経路番号2の経路で伝送するための情報を、この図14の内容に従って、図5の経路選択条件設定部33が作成する。
【0123】
図14を参照すると、まず宛先のサブネットワークは、上述の例によればネットワーク7(図6)である。また上記2種類のトラフィック(伝送データ種別)は、TCPデータと、UDPデータおよびそれら以外のデータ(*で表す)と、である。
【0124】
このようなデータを伝送するための経路が有すべき条件は、TCPについては同図の(d)の条件であり、UDP,*については同図の(e)の条件である。
【0125】
そして割り振るべき最小帯域は、TCPについて2Mbit、UDP,*について1Mbitである。
【0126】
かくして、図13のデータベース45を参照して、使用する経路は、TCPについて経路番号「3」(図13)の経路としUDP,*について経路番号「1」(図13)の経路とすることが、該設定部33により設定される。この設定結果は、一方において、即座にルーティングテーブル34(図5)に反映され、他方において、経路選択条件伝達パケットにより全てのルータに通知され、全てのルータが同一の内容(上記設定結果)を共有する。このパケットの一例を図15に示す。
【0127】
図15は経路選択条件伝達パケットの一例を示す図である。
【0128】
図15のパケットは図9に示すパケットとデータ構造は同じであり、イーサネットフレーム52からなると共にその中に輻輳情報フィールド53を含む。
【0129】
図9と異なるのは、該フィールド53に収容される情報の中身であり、上記図14の例に従えば、エリアfには送信元のネットワーク1のネットワークアドレスが、エリアgには宛先のネットワーク7のネットワークアドレスが、エリアhには、TCP,UDP,*、経路番号「3」「1」が書き込まれる。
【0130】
これらエリアf,gおよびhへの書込みは経路選択条件設定部33(図5)により行われるが、イーサネットフレーム52そのものは経路情報パケット生成部44(図5)によって生成される。
【0131】
かくして図15のイーサネットフレーム52は、インタフェース(TX)47,48および49より、全てのルータに伝達され、全てのルータで上記エリアf,gおよびhの内容が共有(データベース43および45にて)される。
【0132】
かくしてネットワーク11全体として見ると、データ種別毎に最適な経路を選択して、マルチメディアデータや業務メディアデータ等が目的の宛先サブネットワークまで転送される。この様子を図16に示す。
【0133】
図16は本発明に基づきデータ種別毎に最適経路が選択される様子を示す図であり、図6に図2を重ね合わせたものに相当する。
【0134】
前述のとおり図15に示す経路選択条件データパケットで、送信元と宛先、データ種別とその使用経路の各情報を各ルータ(ネットワーク中継装置)に次々に伝達することにより、データ種別毎にどの経路を使用してデータ伝送すべきか、という情報が伝達される。
【0135】
各ルータはこの情報を、ルーティングテーブル34と転送機能部35に反映させることにより、図16に示すように、同じ送信元からの、比較的大きな帯域を要求するマルチメディアデータDmと、帯域は必要としないが確実な通信が求められる帳票データやhttpデータ等の業務メディアデータDnと、を別の経路で伝送することが可能になる。
【0136】
通常のルーティングであれば、全てのデータ(Dm,Dn)の最適経路は最短経路であり、しかも帯域も十分でない経路「1」で伝送されるので、重要な帳票データ(Dn)の通信に対してマルチメディアデータDmの通信が悪影響を与えてしまう。しかし、本発明のシステムによれば、両方のデータ(Dm,Dn)を分離することで、トラフィック間の干渉をなくし、またネットワーク11全体を有効に利用できるようになる。
【0137】
このような本発明による効果は、既述のOSPFのもとで顕著であるが、既述のRIP環境のもとでも発揮させることができる。
【0138】
ルーティングプロトコルとしてそのRIP(Routing Information Protocol)を使用しているネットワーク11は、比較的小さなネットワークである。また、RIPはOSPFと異なり、どのネットワーク中継装置(ルータ)にどのサブネットワーク23が接続しているか、というネットワークのトポロジの情報を各ネットワーク中継装置(ルータ)が持つことはなく、あるパケットを転送(ルーティング)する際に、次のネットワーク中継装置(ルータ)のアドレスを把握しているだけである。
【0139】
しかしこのようなRIP環境の場合でも、自分がどのサブネットワークに接続しているか、という情報を各ネットワーク中継装置(ルータ)が送信し、全てのネットワーク中継装置がトポロジを把握できれば良い。これには例えば、図17のパケットを利用すれば良い。
【0140】
図17は本発明をRIP環境にも適応させるために利用するパケットフレームの一例を示す図である。これはトポロジ交換フレームである。
【0141】
なお本図の見方は、上記図9および図15と全く同じである。究極は、図8の経路情報を全てのルータで共有し合うことになる。
【0142】
すなわち、ルータ(ネットワーク中継装置)を識別するルータIDと、接続しているネットワークアドレスとを含むブロードキャスト情報パケットを使用すればよい。
【0143】
図示するルータIDとしては例えば、ランダムな一意の数を用いればよい。これにより、図7と同様のトポロジデータベースを持つことができ、さらに帯域情報を交換することによって図13に示す経路/帯域データベース45を作成することができ、OSPF環境のときと同様に、最適経路の動的な選択を実現することができる。
【0144】
ここで再び、本発明の好適環境であるOSPF環境に戻って説明を続ける。
【0145】
既に、最適なパス12の経路を選択するために用いる帯域情報として、
(a)経路上の複数のパス12がそれぞれ有する帯域のうちの最小帯域、
(b)1つの経路に沿った一連のパス12の各々が有する帯域の平均値である平均帯域、
(c)1つの経路に沿った一連のパス12の各々が有する帯域のうちの最大値である最大帯域、
のうちのいずれか1つをパラメータとして定義することができることについて述べた。このうち上記(a)は既に図13に示したので、上記(b)および(c)について説明する。
【0146】
帯域情報に従って複数のトラフィック(データ)を別々の経路で伝送する場合、経路の平均帯域をパラメータとすることも考えられる。この例を図18に示す。
【0147】
図18は経路/帯域情報データベース45内の保持データの第2の例を図式的に示す図である。本図では図13と異なり、右上段に<平均帯域>が示されている。
【0148】
すなわち経路/帯域情報データベース45に各経路毎に計算した平均帯域を帯域情報として加える。
【0149】
図18の例では、経路番号10の経路の平均帯域が大きいことが分かる。しかし、帳票データ等のデータDnを最短経路の経路番号1で伝送する場合、ネットワーク3の部分が共通の伝送路になるため、ネットワーク3および5を含まない経路での平均帯域が大きい経路は経路番号4の経路であるので、経路選択条件設定部33に「TCPデータ伝送経路と重なる部分がない経路の中で平均帯域が最大の経路」という条件を追加する。あるいはそのような経路計算処理を追加すれば、マルチメディアデータDmは経路4で伝送することができる。
【0150】
また、各経路の中で最大帯域を含む経路を基準にすることも考えられる。この例を図19に示す。
【0151】
図19は経路/帯域情報データベース45内の保持データの第3の例を図式的に示す図である。すなわち経路/帯域データベース45に各経路での最大帯域を情報として加える。
【0152】
図19の例では、経路番号2の経路は最大帯域がネットワーク9の5Mbitであるが、同時に、ネットワーク12の1Mbit(図13)という経路も含まれており、例えばマルチメディアデータDmを伝送するには相応しくない。
【0153】
この場合は図13の最小帯域情報も組合せて経路選択条件設定部33を作成すればよい。
【0154】
例えば経路番号3の経路の最小帯域は2Mbitであり、最大帯域も4.5Mであるから、連続的でトラフィック量も多いマルチメディアデータDmであれば、この経路「3」を伝送するのが良い。このように各種帯域幅を組み合わせて経路選択を行う方法も考えられる。
【0155】
帯域情報のパラメータとしては上述の、最小帯域、平均帯域および最大帯域の他にもある。
【0156】
例えば選択手段14は、帯域情報および輻輳情報に加えて、各経路12に固有のルータ段数(通過ホップ数)の情報をも参照して、各データに最適なパスの経路を選択することもできる。
【0157】
つまりルータ(ネットワーク中継装置)をいくつ通過するか、というホップ数を経路選択の際のパラメータに加えればさらに有効である。
【0158】
例えば、最小帯域をパラメータとし、帳票データと、マルチメディアデータとhttpデータとを、それぞれ、別々の経路で伝送することを想定すると、図13より、マルチメディアデータは最小帯域が最大の経路「3」を、帳票データは経路「1」を通してそれぞれ伝送するようにし、最後にhttpデータは通過するホップ数が前二者の次に少ない経路「2」で伝送するようにすることが考えられる。このように、ホップ数もパラメータに加えることで、比較的短距離の経路という条件も加えてさらに最適な経路選択が行える。
【0159】
以上、ネットワークの帯域情報によるデータ種別毎の経路選択の実施例について述べたので、次に既述の輻輳情報について説明を補足する。
【0160】
経路選択の際にもう1つ重要なのがネットワークの輻輳状態である。仮に帯域が大きく、あるいはトラフィック毎に別々の経路でデータを伝送しても、輻輳が頻繁に発生する経路は、例えば帳票データ(Dn)等の伝送には向かない。
【0161】
また、マルチメディアデータ(Dm)の伝送でも、パケット廃棄等が発生して、エンドシステムで動画や音声の再生が途切れる可能性もある。
【0162】
そこで、帯域情報と共に輻輳情報も加味して経路選択を行うことが必要である。これについて以下、説明する。
【0163】
図20は輻輳状態監視の第1の態様を示す図であり、
図21は輻輳状態監視の第2の態様を示す図である。
【0164】
これらの図は、上記図5における左端に示す入力側インタフェース47および入力キュー42の部分を拡大して示しており、その近傍の輻輳監視部36によって輻輳状態監視が行われる。まず、各ネットワーク中継装置(ルータ)21は、各インタフェース(図5ではインタフェース47のみについて示す)のキューの状態を監視する。キューは入力キューでも出力キューでも良いが、入力キュー42を監視する場合について述べる。キューは、パケットPKTが一旦入力されると次の処理に送られるまで一旦これを収容する機構/機能部分である。
【0165】
輻輳監視部36で入力キュー42の輻輳状態を検出すると、経路情報パケット生成部44に指示し、輻輳状態にあるインタフェースが接続するネットワークアドレスを、他のネットワーク中継装置21に通知する。このために用いるパケットの一例を図22に示す。
【0166】
図22は輻輳状態伝達パケットの一例を示す図である。
【0167】
本図のパケットのフレーム構造は、図9や図15に示すものと殆ど同じであり、このような輻輳情報伝達パケットを経路情報パケット生成部44(図5)にて生成し、全ての送信ポート(TX)から全ルータに送信する。これをホップバイホップでネットワーク11内の各ネットワーク中継装置21に通知する。
【0168】
パス12が輻輳しているか否かを示すためには、例えば図22のエリアiの2ビットを使用して、「01=輻輳、10=輻輳の解消」とすればよい。またパケットのエリアjに、対象となるインタフェースが接続するネットワークのネットワークアドレスを、情報として含める。
【0169】
なお、輻輳情報伝達パケットであるか、それ以外のパケットであるかは、例えば前述した図11に示すIPv4ヘッダあるいは図12に示すIPv6ヘッダにおいて、現在未使用になっている「IPv4のType of Serviceフィールド」または「IPv6のTraffic Classフィールド」の各下位2ビットに特定の値を設定する。あるいはIPv4ヘッダの場合は、「Protocol」フィールドに現在使用されている値以外の値を設定する等により判別することができる。ここをパケット判別部41でチェックし、輻輳情報伝達パケットであれば、これを経路選択条件設定部33へ送る。
【0170】
この時、輻輳状態であるか否かを判断する基準としては、入力データ(パケットPKT)により入力キュー42が溢れて、パケット廃棄が発生し始めたときに輻輳状態発生と判断する方法がある。これを上記図20に示す。
【0171】
あるいは、入力キュー42に、全キュー長に対して例えば80%のパケットPKTが蓄積されたときのスレッショルド値を、輻輳監視部36に設定しておき、この80%の状態になった場合に輻輳状態発生と判断する方法がある。これを図21に示す。
【0172】
前者(図20)では、完全な輻輳状態となったあとの判断であり、それに続くパケットPKTは当然廃棄されてしまう。しかしネットワーク中継装置21の資源(ここでは入力キュー)を100%使用できるという利点がある。
【0173】
一方後者(図21)は、例えば80%で輻輳状態と判断するため、残りの20%のキューが未使用になる可能性がある。しかし輻輳状態を早めに判断するので、他のデータトラフィックのパケットが廃棄される可能性を減少させることができる。
【0174】
輻輳情報伝達パケット(図22)を受信したネットワーク中継装置21は、その輻輳情報を経路選択条件設定部33(図5)に送り、これを経路/帯域情報データベース45(図5)に加える。この一例を図23に示す。
【0175】
図23は輻輳情報を加えた経路/帯域情報データベース45内の保持データの一例を図式的に示す図である。
【0176】
本図は、上記図13のデータベース45に、その輻輳情報を加えた一例を示す。本図では、図6のネットワーク5、すなわち、ルータ3とルータ5との間が輻輳状態であることを示している。
【0177】
この場合には、ルータ3においても、ネットワーク5は使用不可の情報を有しているので、図16に示すマルチメディアデータDmの伝送経路と重ならない経路番号6の経路が選択される。この場合の経路選択条件設定部33(図5)は、例えば図24のようになる。
【0178】
図24は経路選択条件設定部33の設定機能を概念的に表す図である。
【0179】
本図の見方は上記図14と同じである。ただし、エリア(d)において、「輻輳している経路を通過しないこと」という条件が加わる。
【0180】
かくして、最適経路は例えば図25のようになる。
【0181】
図25は本発明に基づき輻輳情報を加味して最適経路が選択される様子を示す図である。
【0182】
本図の見方は上記図16と同じである。ただし、図25の場合は、図23の輻輳情報(×)から、ルータ3およびルータ5を経由する経路に輻輳があることが分かるので、図16と異なり、当該ネットワーク5を迂回する経路が選択されている。
【0183】
以上、パケットのデータ種別に応じて、少なくとも帯域情報と、輻輳情報とに基づき、そのパケットの最適経路を選択する具体例について説明したので、次に、その「データ種別」をいかに識別して分類するか、すなわち図1の識別手段13がいかに「データ種別」を識別するかについて説明する。
【0184】
あらかじめその識別用パラメータの全てを挙げてみると、識別手段13は、
(a)入力されるデータの宛先アドレス、
(b)入力されるデータの宛先ネットワークアドレス、
(c)入力されるデータの送信元アドレス、
(d)入力されるデータの送信元ネットワークアドレス、
(e)入力されるデータの宛先ポート番号、
(f)入力されるデータのプロトコル番号、
(g)入力されるデータの受信インタフェース、
の少なくとも1つに基づいて、複数のパス12上を伝送されるデータの種別を識別することができる。以下、それぞれについて詳しく説明する。
【0185】
図3でも述べたように、ネットワーク中継装置21がデータパケットPKTを受信した場合、分類条件設定部32に設定された情報に基づいて、パケット識別部31でパケットをデータ種別毎に分類する。
【0186】
(a)宛先アドレス
まず、パケット識別部31でパケットの宛先アドレスを調べることで区別することができる。どのアドレス宛てのデータが通常経路以外で伝送されるかという条件は、分類条件設定部32に設定しておき、これを参照して分類する。
【0187】
これは例えば、クライアント−サーバ通信において、対象のサーバ/ホストコンピュータのアドレスが指定されていた場合に、ある経路で伝送する、という場合に適用できる。
【0188】
(b)宛先ネットワークアドレス
あるいは、特定のサブネットワーク23宛てのデータ毎に伝送経路を分離する場合には、宛先となるサブネットワークのアドレスを元に、パケットを分類すればよい。例えば、サーバ−クライアント通信において、クライアントの数が極端に多い場合で、かつ、それらクライアントが、単一のサブネットワークあるいは複数のサブネットワークに連係していた場合に、それらのサブネットワーク情報を元に、パケットを分類すれば、全てのネットワークアドレスを指定して、パケットを分類する必要がなくなり、効率的である。
【0189】
すなわち、上記の(a)と(b)は、サーバ−クライアント型のアプリケーション通信のトラフィックを、まとめて経路選択する場合に適用すると有効である。
【0190】
(c)送信元アドレスおよび(d)送信元ネットワークアドレス
またあるいは、上述とは逆の発想で、サーバからのデータ分離には送信元アドレスを、クライアントからのデータ分離には送信元ネットワークアドレスを指定してトラフィックを分類することもできる。
【0191】
(e)宛先ポート番号
また、例えば基幹業務通信に使われるプロトコルとして、SNA(Systems Network Architecture)、FNA(FujitsuNetwork Architecture)等があり、(i)SNA onTCP/IPの場合はポート番号が108(SNA Gateway Access Server)あるいは1439(/tcp Eicon X25/SNA Gateway)、一方、(ii)FNA on TCP/IPの場合はポート番号が492/493(Transport Independent Convergence for FNA)、と決まっているため(以上IANAのアサイメントより)、これらの宛先ポート番号によって、対象パケットを分類することもできる。なお一般的なhttpでは、宛先ポート番号として80を使用している。
【0192】
(f)プロトコル番号
あるいは、既に触れたように、IPヘッダ内のプロトコル番号でパケットを分類する方法もある。例えば、帳票データやhttpはTCPを使用しており、プロトコル番号は「6」である。また音声、動画といったマルチメディアにはUDPが使用されており、プロトコル番号は「17」である。これらを利用してパケットを分類し、別の経路で伝送させることもできる。
【0193】
(g)受信インタフェース
さらに、あるネットワーク中継装置21のあるインタフェース(47〜49)には、ホストコンピュータやサーバ等を設置したデータセンタが接続される。このときそのインタフェースで受信するパケットは同一の経路で伝送させることが多いので、パケットの受信インタフェース毎にパケットをグループ化してその同一の経路で伝送し、別のインタフェースで受信したパケットは、別の経路で伝送することもできる。この場合はネットワーク中継装置21でのパケット分類処理の負荷は非常に軽くなる。
【0194】
また、さらに細かな分類制御が要求される場合は、上記(a)〜(g)のいずれかを適切に組み合わせて使用するとよい。例えば、FNAとhttpを特別な経路で伝送したい場合には、プロトコル番号「6」(TCP)と宛先ポート番号「492/493」(FNA)と「80」(http)を指定して、パケット分類を行えばよい。
【0195】
本発明に係るネットワークシステムおよびネットワーク中継装置に関する詳細な説明は以上のとおりである。
【0196】
次に本発明に係るネットワーク中継監視装置およびネットワーク運用方法について説明する。
【0197】
図26は本発明に係るネットワーク中継監視装置の構成を示す図である。
【0198】
本図に示す本発明のネットワーク中継監視装置60は、複数のネットワーク中継装置21と、複数のネットワーク中継装置21間に布線されデータ(パケット)を転送する複数のパス12からなるネットワークと、を集中的に監視するネットワーク中継監視装置である。この装置60は、
ネットワーク11のトポロジを管理するトポロジ管理手段61と、
複数のパス12の伝送能力を管理する伝送管理手段62と、
トポロジ管理手段61と伝送管理手段62とから提供される各情報に基づいて、複数のパス12を経由して転送すべきデータの経路のうちの最適経路を、該データの種別(TCP,UDP)に応じて設定する経路設定手段63と、
経路設定手段63による経路設定情報を、複数のネットワーク中継装置21に配布する配布手段64と、を備えている。
【0199】
具体的には、該装置60は次のように機能する。
【0200】
上記のトポロジおよび伝送能力に関する情報を、ネットワーク中継監視装置60で元々保有するか、または、各ネットワーク中継装置21より各該ネットワーク中継装置21の通信手段71を介して収集するようにする。
【0201】
ここに上記の伝送能力に関する情報は、各ネットワーク中継装置21が有する帯域情報Ibであり、また各該ネットワーク中継装置21より通信手段71を介して送信される輻輳情報Icである。
【0202】
ネットワーク中継装置21よりその輻輳情報Icを受信したときは、上記の最適経路の情報を更新して、配布手段64により複数のネットワーク中継装置21に再配布する。
【0203】
このネットワーク中継監視装置60の位置付けを分かり易く示すと図27のようになる。
【0204】
図27は本発明に係るネットワーク中継監視装置60を有するネットワークシステム10の一例を示す図である。
【0205】
主として、ネットワーク中継装置21の処理負荷低減と集中管理による管理コスト削減等の目的で、あるISPやキャリア、企業ネットワーク範囲等を対象として、ネットワークサーバのような専用装置を設けて処理を行わせることができるが、これを適用したのが図27の構成である。
【0206】
この場合、集中制御専用装置であるネットワーク中継監視装置60は、OSPF等のルーティングプロトコルメッセージを収集して、ネットワーク11内のトポロジの把握と、各経路の帯域ならびに輻輳情報(Ib,Ic)を収集し、図5に示した経路/帯域情報データベースを45と同様のデータベースを生成し、再び各ネットワーク中継装置21に配布する。また、ネットワークトポロジの変化や輻輳情報等、そのデータベースの内容に変更があったことを契機に該データベースの内容を更新して、配布手段64より再配布する。
【0207】
つまり、集中制御専用装置(60)のアドレスを設定しておいて、上記各情報に変化があった場合ネットワーク中継装置21は、その集中制御専用装置(60)にデータを通信手段71から送信して通知する。
【0208】
ルーティングプロトコルメッセージの収集は、メッセージが送信されるマルチキャストアドレスで受信しても良いし、あるいは、装置(60)がOSPF自体を実装して、OSPFメッセージのリスナー・ノード(装置としてルーティングはしないが、メッセージは収集するノード)として動作することにより収集してもよい。
【0209】
集中制御専用装置(60)は、これらの情報を元に、図5の帯域/輻輳情報データベース43と同様のデータベースを更新して、各ネットワーク中継装置21に配布する。
【0210】
ネットワーク中継装置21の数が比較的少ないならば、各装置21宛のユニキャストでその更新情報を送信して良いが、数が多くなれば、マルチキャスト等の方法を取ることができる。
【0211】
また、どのトラフィック(データパケット)をどのような条件の経路で転送するか、という既述の経路選択条件は、顧客を収容しているネットワーク中継装置21から収集するか、あるいは、顧客のリクエストに応じて集中的にこの装置(60)で管理し、配布してもよい。
【0212】
これにより、各ネットワーク中継装置21は、自身の持つ各インタフェース(47,48,49)の帯域情報をネットワーク11内に通知したり、輻輳情報を同様に通知したり、情報の変更に伴う上記帯域/輻輳情報データベースの更新処理を行ったりすることを要しない。したがってその分の処理負荷を低減することができ、ネットワーク中継装置21として、内部CPUやメモリ等の資源を、パケット伝送処理に集中させることができる。
【0213】
以上、ネットワークにおいて帯域情報を利用した経路選択と、それに輻輳を回避した経路制御を行うネットワークシステムやネットワーク中継装置について述べたが、最後にこれらの機能を実装したネットワーク中継装置を利用した本発明のネットワーク運用方法について説明する。
【0214】
このネットワーク運用方法は、ネットワーク11につながる複数のサブネットワーク23にそれぞれ連係する複数のネットワーク中継装置21と、各ネットワーク中継装置21を介して各サブネットワーク23の配下のユーザにサービスを提供するサービス提供者(図6のS)と、を少なくとも含むネットワークシステム10における運用方法であって、
ネットワーク中継装置21を、ネットワーク11を構成する複数のパス12上を伝送されるデータの種別を識別する識別手段13と、各データ毎に、識別された種別およびその宛先に応じて、予め収集した各パス12毎の帯域情報をもとに、各データに最適なパス12の経路を選択する選択手段14と、この選択手段14により選択された、各データの種別および宛先毎の、最適なパスの経路情報を保持する保持手段15と、により構成し、ネットワーク中継装置12に、保持手段15内の経路情報に従って、受信したデータを最適なパスの経路に向けて送出する機能をもたせることにより、
サービス提供者Sが、低遅延保証/低パケット損失率保証サービスおよび仮想専用線負荷分散サービスの少なくとも一方を提供するようにすることを特徴とするものである。
【0215】
すなわち、本発明のネットワーク中継装置21を利用することにより、トラフィック特性やデータ種別に応じた動的な最適経路による通信を行って、パケットの遅延を抑えたりパケット廃棄率を減少させることで、結果として良好な通信品質やレスポンスを提供するというサービスを実現し、また、トラフィック毎に別々の経路を使用することにより、結果として擬似的な負荷分散サービスを提供するものである。
【0216】
図28は本発明のネットワーク運用方法を用いたサービスモデルの一例を示す図である。
【0217】
図28に示すように、インターネットサービスプロバイダやキャリア(サービス提供者S)を含むネットワークにおいて、本発明の機能を実装したネットワーク中継装置21を配置する。
【0218】
これにより提供される最適経路選択機能によって、低遅延や低パケット廃棄率を実装したり、あるいは、トラフィック毎の負荷分散機能が提供される個人ユーザや企業ユーザには、通常の契約者の課金より高額の課金を行う等のサービスを提供する。かくしてバラエティに富んだサービスの提供が可能となり、サービス提供者は、本発明を利用しない他のサービス提供者に対して差別化を図ることができる。
【0219】
図28において、企業ユーザ1は、キャリア(S)と、最適経路選択/負荷分散サービス(ネットワーク11内でのパケット廃棄率xx%以下、あるいはマルチメディアデータDmのみネットワーク11内での遅延をxxms以下とする、あるいはトラフィックAとBを別々の経路で伝送することにより実質2倍の帯域を利用できる、等)を契約したユーザであり、また、企業ユーザ2は、通常の接続サービスで契約したユーザであるとする。
【0220】
このとき、企業ユーザ2は、拠点間通信のすべてのトラフィックの伝送を、通常のルーティング経路のみで行うが、企業ユーザ1の方は、例えば帳票データを、通常サービスで契約している企業ユーザが使用しない経路を利用して伝送するとともに、マルチメディアデータDmを、さらに帯域の大きな別の経路で伝送する等、複数の経路をトラフィック種に応じて自在に使い分けるサービスを受けることができる。
【0221】
これにより、企業ユーザ2は、料金は安いがあまり品質やレスポンスの良くない通信サービスを受けることになるが、一方の企業ユーザ1の方は、例えば帳票データのパケット廃棄率はxx%以内で伝送するといったサービスやマルチメディアデータDmのネットワーク内での遅延をxxms以下に抑えるといったサービス、さらには、トラフィック毎に別々の経路で伝送するといった擬似的な負荷分散サービス、を享受することができる。
【0222】
見方を変えると、実質的に約2倍の帯域を企業ユーザ1は利用していることになる。
【0223】
ここでISPと企業ユーザ1との間で、帳票データのパケット廃棄率とマルチメディアデータの遅延時間とを、サービスのパラメータとするものとする。
【0224】
企業ユーザ1が接続する初段のネットワーク中継装置21で、企業ユーザ1から送信するパケットの総数(入力パケット数)を統計情報として計測するとともに、ISPのネットワークから出て行くパケットの総数を各エッジルータ(ISPから出て行く位置に存在するネットワーク中継装置)で統計情報として計測する。そしてそれらを合計することにより、ISPネットワークを出て行ったパケットの総数(出力パケット数)を計算する。そうすると、上記パケット廃棄率は、〔(1−<出力パケット数>/<入力パケット数>)×100=<パケット廃棄率%>〕として求まる。
【0225】
また、企業ユーザ1が接続する初段のネットワーク中継装置21で、企業ユーザ1から送信するマルチメディアデータパケットの(例えば)最初のパケットの時刻t1と、そのパケットがISPのネットワークから出て行く時刻t2とを記録する。そうすると、上記の遅延時間は〔t2−t1〕として求まる。
【0226】
上記のパケット廃棄率と遅延時間の2つの値を、顧客管理や課金計算やサーバ/ネットワークメンテナンス等を行うISPのネットワーク管理センタで、例えば1ヶ月ごとに収集する。そしてこれらの値に応じて料金体系を設定する。あるいは契約廃棄率を守れなかった場合には、その高低に応じて、料金の一部をISPがユーザに返却する。
【0227】
例えば、契約内容が、「廃棄率=1%以下/遅延1ms以下」である場合、下記表のような「契約金一部還元サービス」を提供できる。
【0228】
【表1】
Figure 0005138847
【0229】
また、
(a)廃棄率保証サービスと遅延保証サービス
(b)廃棄率保証サービスのみ
(c)遅延保証サービスのみ
といったような、バラエティに富んだサービスメニューを、ユーザに提供することが可能になる。
【0230】
また、
(d)マルチメディアデータとその他のトラフィックとは必ず別々の経路を使用することにより、通信品質を厳密に保証する負荷分散サービス
(e)分類して別々の経路を使用するトラフィック種の数に応じた複数仮想負荷分散サービス
といった、厳密にトラフィック種別を指定した負荷分散サービスメニューの提供も可能である。
【0231】
この場合には、実際にはネットワークの使用を効率化することで擬似的な負荷分散サービスを提供するのであって、実際に回線2本を契約するということにはならない。このため、例えば通常料金の1.2〜1.5倍の契約金とすることもできるし、また、回線2本で負荷分散サービスを提供している他のISP等より安価なサービスを提供することも可能であるから、競争力を持つビジネスが実現できる。
【0232】
また、分類して別々の経路を使用するトラフィック種の数に応じた料金体系でサービスを提供するといった、これまでにないサービスを提供することができる。
【0233】
以上のことから、本発明により、さまざまなバラエティに富んだサービスやビジネスモデルを実現することが可能になる。これを図29に示す。
【0234】
図29は本発明による最適経路選択制御を利用したサービスシステムを図式的に表す図である。
【0235】
ISPの提供する、輻輳回避サービスや廃棄率一定値以下を保証するサービスの契約をするときの、ユーザとISPとの間の課金の流れと、それによるサービス提供の流れとが示されている。
【0236】
本図中mは、本発明による最適経路選択制御の利益を享受する企業ユーザ1であり、nはその利益を享受できない通常の企業ユーザ2である。
【0237】
企業ユーザ1は、通常料金Bより高い料金A(A>B)を支払うことによって、仮想専用線負荷分散サービスoの提供を受けることができる。また低遅延保証/低パケット損失率保証サービスpの提供を受けることもできる。この保証が守られなければ、前出の〔表1〕に基づき、企業ユーザ1には違約金が支払われる。このようなサービスはこれまでにないサービスである。
【0238】
最後に、前出の〔従来の技術〕において述べた、TCPのスロースタートアルゴリズムについて補足説明をする。
【0239】
図30は周知のプロトコルスタックを示す図であり、
図31はTCPのスロースタートアルゴリズムの一般的なシーケンスを示す図であり、
図32は図31のシーケンスをグラフ化して示す図である。
【0240】
なお、図30は単に本発明の主たる適用対象であるTCPおよびUDPが存在する層すなわちトランスポート層のプロトコルスタック上の位置付けを示すだけである。
【0241】
結論的には、図32に示すように、従来、qやrのように送信データ量の深い落ち込みが生ずるという欠点を、本発明により、点線sのごとくそのような深い落ち込み(q,r)を回避できる、ということである。
【0242】
TCP/IPでは、ネットワーク11が許容するデータ伝送速度が、限りなく遅いかもしれない、と想定してまず通信を開始する。データ送信の始めは最小のパケットを1つ送信し、徐々にデータ送信量を上げていく。その途中でネットワーク11内での輻輳によるパケット廃棄等が発生して、送信データに対する確認応答(=ACK,Acknowledgement)が返らないと、一旦送信データ量を急激に減少させる(図32のqやr)。そこから再度徐々にデータ送信量を増やしていく、というのがスロースタートアルゴリズムである。
【0243】
この場合、ネットワーク11内の輻輳緩和のために、エンドシステムのTCPモジュールは、データ送信量を最悪の場合、一旦零に戻してから徐々にデータ送信量を上げていくため、仮にその零にした時点で実際にはネットワーク11が輻輳状態にはないとしても、あるいは、輻輳状態ではない別の経路があっても、送信元のエンドシステムでデータ送信量を減らしてしまう。しかも、動的に別の経路でデータを送信する仕組みがTCP(transmisson control protocol)にもネットワーク11側にも存在しないから、結果として、効率的な通信は行えないことになる。
【0244】
以上詳しく説明した本発明の実施の態様は以下の付記のとおりである。
【0245】
(付記1) データを伝送する複数のパスによって構成されるネットワークと、
前記パス上を伝送されるデータの種別を識別する識別手段と、
各データ毎に、識別された種別およびその宛先に応じて、予め収集した各前記パス毎の帯域情報をもとに、各データに最適なパスの経路を選択する選択手段と、
を有することを特徴とするネットワークシステム。
【0246】
(付記2) 前記選択手段により選択された、各データの種別および宛先毎の、前記最適なパスの経路情報を保持する保持手段を有し、該保持手段内の該経路情報に従って、受信したデータを最適な経路に向けて送出することを特徴とする付記1に記載のネットワークシステム。
【0247】
(付記3) 前記選択手段はさらに、各前記パスの輻輳情報を逐次収集して前記帯域情報と該輻輳情報の双方を参照して各データに最適なパスの経路を選択することを特徴とする付記2に記載のネットワークシステム。
【0248】
(付記4) 前記ネットワーク内に、前記パス12を介して相互に接続する複数のネットワーク中継装置を有し、各該ネットワーク中継装置は、それぞれで監視して得た前記輻輳情報とそれぞれに接続する前記パスの前記帯域情報とを、他の該ネットワーク中継装置に通知する通知手段を有し、全ての該ネットワーク中継監視装置において、同一の輻輳情報および帯域情報を共有することを特徴とする付記3に記載のネットワークシステム。
【0249】
(付記5) ネットワークを構成する複数のパス上を伝送されるデータの種別を識別する識別手段と、
各データ毎に、識別された種別およびその宛先に応じて、予め収集した各前記パス毎の帯域情報をもとに、各データに最適なパスの経路を選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された、各データの種別および宛先毎の、前記最適なパスの経路情報を保持する保持手段と、
を有し、該保持手段内の該経路情報に従って、受信したデータを最適なパスの経路に向けて送出することを特徴とするネットワーク中継装置。
【0250】
(付記6) 前記選択手段はさらに、各前記パスの輻輳情報を逐次収集して前記帯域情報と該輻輳情報の双方を参照して各データに最適なパスの経路を選択することを特徴とする付記5に記載のネットワーク中継装置。
【0251】
(付記7) 前記識別手段は、前記パスより受信したデータの種別を識別して分類しかつ分離するパケット識別部と、その識別の基準となるデータの分類条件を設定する分類条件設定部とを備えることを特徴とする付記6に記載のネットワーク中継装置。
【0252】
(付記8) 前記選択手段は、データの種別を識別する基準となるデータの分類条件に従って分離されたデータ毎に、他のネットワーク中継装置から得た前記帯域情報および前記輻輳情報に基づいて、受信した各データの宛先に転送するのに最適なパスの経路を選択する条件を設定する経路選択条件設定部を備え、かつ、該経路選択条件設定部に従って選択された最適経路を、前記保持手段に保持せしめることを特徴とする付記6に記載のネットワーク中継装置。
【0253】
(付記9) 前記保持手段は、ルーティングテーブルからなることを特徴とする付記6に記載のネットワーク中継装置。
【0254】
(付記10) 前記パスより受信したデータの輻輳状況を監視する輻輳監視部と、
その監視により検出した輻輳情報と、自己に接続される各前記パスが有する帯域を示す帯域情報とを、他のネットワーク中継装置に向けて送信するためのパケットを生成する帯域情報/輻輳情報パケット生成部と、
を有することを特徴とする付記5に記載のネットワーク中継装置。
【0255】
(付記11) 前記最適なパスの経路を選択するために前記選択手段が参照する前記帯域情報を、
(a)前記経路上の複数の前記パスがそれぞれ有する帯域のうちの最小帯域、(b)1つの前記経路に沿った一連の前記パスの各々が有する帯域の平均値である平均帯域、
(c)1つの前記経路に沿った一連の前記パスの各々が有する帯域のうちの最大値である最大帯域、
のうちのいずれか1つをパラメータとして定義することを特徴とする付記6に記載のネットワーク中継装置。
【0256】
(付記12) 前記選択手段は、前記帯域情報および前記輻輳情報に加えて、各前記経路に固有の通過ホップ数の情報をも参照して、各データに最適なパスの経路を選択することを特徴とする付記6に記載のネットワーク中継装置。
【0257】
(付記13) 前記識別手段は、
(a)入力されるデータの宛先アドレス、
(b)入力されるデータの宛先ネットワークアドレス、
(c)入力されるデータの送信元アドレス、
(d)入力されるデータの送信元ネットワークアドレス、
(e)入力されるデータの宛先ポート番号、
(f)入力されるデータのプロトコル番号、
(g)入力されるデータの受信インタフェース、
の少なくとも1つに基づいて、前記複数のパス上を伝送されるデータの種別を識別することを特徴とする付記6に記載のネットワーク中継装置。
【0258】
(付記14) 複数のネットワーク中継装置と、該複数のネットワーク中継装置間に布線されデータを転送する複数のパスからなるネットワークと、を集中的に監視するネットワーク中継監視装置であって、
前記ネットワークのトポロジを管理するトポロジ管理手段と、
前記複数のパスの伝送能力を管理する伝送管理手段と、
前記トポロジ管理手段と前記伝送管理手段とから提供される各情報に基づいて、前記複数のパスを経由して転送すべき前記データの経路のうちの最適経路を、該データの種別に応じて設定する経路設定手段と、
該経路設定手段による経路設定情報を、前記複数のネットワーク中継装置に配布する配布手段と、
を備えることを特徴とするネットワーク中継監視装置。
【0259】
(付記15) 前記トポロジおよび前記伝送能力に関する情報を、前記ネットワーク中継監視装置で元々保有するか、または、各前記ネットワーク中継装置より各該ネットワーク中継装置の通信手段を介して収集することを特徴とする付記14に記載のネットワーク中継監視装置。
【0260】
(付記16) 前記伝送能力に関する情報は、各前記ネットワーク中継装置が有する帯域情報であり、また各該ネットワーク中継装置より送信される輻輳情報であることを特徴とする付記15に記載のネットワーク中継監視装置。
【0261】
(付記17) 前記ネットワーク中継装置より前記輻輳情報を受信したとき、前記最適経路の情報を更新して、前記配布手段により前記複数のネットワーク中継装置に再配布することを特徴とする付記16に記載のネットワーク中継監視装置。
【0262】
(付記18) ネットワークにつながる複数のサブネットワークにそれぞれ連係する複数のネットワーク中継装置と、各該ネットワーク中継装置を介して各該サブネットワークの配下のユーザにサービスを提供するサービス提供者と、を少なくとも含むネットワークシステムにおいて、
前記ネットワーク中継装置を、
前記ネットワークを構成する複数のパス上を伝送されるデータの種別を識別する識別手段と、
各データ毎に、識別された種別およびその宛先に応じて、予め収集した各前記パス毎の帯域情報をもとに、各データに最適なパスの経路を選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された、各データの種別および宛先毎の、前記最適なパスの経路情報を保持する保持手段と、により構成し、前記ネットワーク中継装置に、該保持手段内の該経路情報に従って、受信したデータを最適なパスの経路に向けて送出する機能をもたせることにより、
前記サービス提供者が、低遅延保証/低パケット損失率保証サービスおよび仮想専用線負荷分散サービスの少なくとも一方を提供するようにすることを特徴とするネットワーク運用方法。
【0263】
【発明の効果】
ネットワークシステム10を構成する装置群が、ネットワーク全体として、帯域情報Ibや輻輳情報Icを考慮した経路制御技術は未だ確立されていないが、その技術の確立は今後重要な課題となる。この技術が確立されればまた新たなサービスの開発に重要な役割を果たすものである。
【0264】
サービス提供者(キャリア)による、IP仮想専用線サービス(IP−VPNサービス)については今後益々普及することが予想され、その関連市場も急拡大するであろうことを考慮すると、今後、単なるIP−VPNサービスの提供ではなく、本発明のような、帯域や輻輳をも考慮した高機能なトラフィックエンジニアリング技術の開発は最重要である。
【0265】
(i)本発明によれば、インターネット、イントラネット、ISPやキャリアのIPサービス網等、のIPネットワークにおいて、ネットワークの機能として、今後のIPデータ通信ネットワークに重要な機能となる、トラフィックタイプに応じた最適経路の選択機能を提供できこれを利用した高品質のデータ通信を実現することができる。加えて従来存在しなかった仮想的な負荷分散伝送機能も提供でき、通信品質の向上や通信の高効率化と共に、ネットワーク資源の有効利用を実現することができるものであり、今後のデータ通信のさらなる発展に著しく貢献できるものである。
【0266】
(ii)また、現在のIP通信における未解決課題の1つである、トラフィックエンジニアリングと、要求するQoSを保証可能な経路で動的に伝送するQoSルーティングとをそれぞれ進展させるのに有効な一機能としても、利用可能であって、今後のインターネットの高機能化や普及に大いに貢献するものである。
【0267】
(iii )また、特にキャリアやISPによるIP接続サービスが提供されているが、本発明の技術を導入してトラフィックタイプ毎に、ネットワークの経路として最適なものを選択可能な通信サービスを追加することができる。さらにまたネットワークの効率的利用により、顧客のIPトラフィックに対する「低遅延保証/低いパケット損失率保証サービス」といった、顧客向けの品質保証サービスを提供することを可能にすると共に、従来は複数の回線契約で実現していた負荷分散を、単一の契約でありながらネットワーク内の制御により擬似的な負荷分散を提供する「仮想負荷分散サービス」といった、これまでにない新しいサービスの提供を可能にすることから、ユーザ側とサービス提供側の双方にとって大きな設備投資効果をもたらすものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るネットワークシステムの基本構成を示す図である。
【図2】本発明に係るネットワークシステムの具体例を示す図である。
【図3】本発明に係るネットワーク中継装置の一実施例を示す図である。
【図4】(a)および(b)は図3の経路選択条件設定部33の概念を説明するための図である。
【図5】図3のネットワーク中継装置をさらに詳しく示す図である。
【図6】本発明を適用するネットワーク形態の一例を示す図である。
【図7】ネットワークのトポロジデータベースの内容を表す図である。
【図8】経路/帯域情報データベース45内の保持データの一例を図式的に示す遷移図である。
【図9】帯域情報/輻輳情報伝達パケットの一例を示す図である。
【図10】帯域情報データベース43内の内容を一具体例をもって示す図である。
【図11】IPv4ヘッダのフォーマットを示す図である。
【図12】IPv6ヘッダのフォーマットを示す図である。
【図13】帯域情報を加えた経路/帯域情報データベース45内の保持データの一例を図式的に示す図である。
【図14】経路選択条件設定部33の設定機能を概念的に表す図である。
【図15】経路選択条件伝達パケットの一例を示す図である。
【図16】本発明に基づきデータ種別毎に最適経路が選択される様子を示す図である。
【図17】本発明をRIP環境にも適応させるために利用するパケットフレームの一例を示す図である。
【図18】経路/帯域情報データベース45内の保持データの第2の例を図式的に示す図である。
【図19】経路/帯域情報データベース45内の保持データの第3の例を図式的に示す図である。
【図20】輻輳状態監視の第1の態様を示す図である。
【図21】輻輳状態監視の第2の態様を示す図である。
【図22】輻輳状態伝達パケットの一例を示す図である。
【図23】輻輳情報を加えた経路/帯域情報データベース45内の保持データの一例を図式的に示す図である。
【図24】経路選択条件設定部33の設定機能を概念的に表す図である。
【図25】本発明に基づき輻輳を加味して最適経路が選択される様子を示す図である。
【図26】本発明に係るネットワーク中継監視装置の構成を示す図である。
【図27】本発明に係るネットワーク中継監視装置60を有するネットワークシステム10の一例を示す図である。
【図28】本発明のネットワーク運用方法を用いたサービスモデルの一例を示す図である。
【図29】本発明による最適経路選択制御を利用したサービスシステムを図式的に表す図である。
【図30】周知のプロトコルスタックを示す図である。
【図31】TCPのスロースタートアルゴリズムの一般的なシーケンスを示す図である。
【図32】図31のシーケンスをグラフ化して示す図である。
【符号の説明】
10…ネットワークシステム
11…ネットワーク
12…パス
13…識別手段
14…選択手段
15…保持手段
16…通知手段
21…ネットワーク中継装置(ルータ)
22…送信ポート
23…サブネットワーク
24…データ送信ホスト
25…データ受信ホストサーバ
26…受信ポート
31…パケット識別部
32…分類条件設定部
33…経路選択条件設定部
34…ルーティングテーブル
35…転送機能部
36…輻輳監視部
37…帯域情報/輻輳情報パケット生成部
41…パケット識別部
42…入力キー
43…帯域情報データベース
44…経路情報パケット生成部
45…経路/帯電情報データベース
46…コマンドライン・インタフェース
47,48,49…インタフェース
51…トポロジデータベース
52…イーサネットフレーム
53…輻輳情報フィールド
54…IPv4ヘッダ
55…IPv6ヘッダ
60…ネットワーク中継監視装置
61…トポロジー管理手段
62…伝送管理手段
63…経路設定手段
64…配布手段
71…通信手段

Claims (4)

  1. データを転送する複数のパスおよび該データを中継する複数のネットワーク中継装置によって構成されるネットワークシステムであって、各前記ネットワーク中継装置は、
    前記複数のパスのうちいずれかのパスに伝送すべきデータが入力された時点で該入力データの種別を識別する識別手段と、
    前記データを含む複数のデータそれぞれの種別ごと、および該複数のデータそれぞれの宛先ごとに、前記複数のパスのいずれであるかを示す経路番号を対応付けた経路情報を格納する保持手段と、
    他のネットワーク中継装置へ送信するために、自ネットワーク中継装置で受信したデータの輻輳状況を示す輻輳情報と自ネットワーク中継装置が接続されるパスが有する帯域を示す帯域情報とを生成する帯域情報/輻輳情報パケット生成部と、
    前記保持手段を参照し、前記識別手段が識別した前記データの前記種別と前記宛先と、他のネットワーク中継装置から受信した前記輻輳情報および前記帯域情報の双方と、に基づいて、前記複数のパスのいずれかに対応する前記経路情報を選択する選択手段と、
    を有することを特徴とするネットワークシステム。
  2. 複数のネットワーク中継装置と共にネットワークを構成する複数のパスのうちのいずれかのパスに伝送すべきデーダが入力された時点で該入力データの種別を識別する識別手段と、
    前記データを含む複数のデータそれぞれの種別ごと、および該複数のデータそれぞれの宛先ごとに、前記複数のパスのいずれであるかを示す経路番号を対応付けた経路情報を格納する保持手段と、
    他のネットワーク中継装置へ送信するために、自ネットワーク中継装置で受信したデータの輻輳状況を示す輻輳情報と自ネットワーク中継装置が接続されるパスが有する帯域を示す帯域情報とを生成する帯域情報/輻輳情報パケット生成部と、
    前記保持手段を参照し、前記識別手段が識別した前記データの前記種別と前記宛先と、他のネットワーク中継装置から受信した前記輻輳情報および前記帯域情報の双方とに基づいて、前記複数のパスのいずれかに対応する前記経路情報を選択する選択手段と、
    を有し、受信したデータを、選択された前記経路情報に従って設定したパスの経路に向けて送出することを特徴とするネットワーク中継装置。
  3. 複数のネットワーク中継装置と、該複数のネットワーク中継装置間に布線されデータを転送する複数のパスからなるネットワークと、を監視するネットワーク中継監視装置であって、
    前記ネットワークのトポロジを管理するトポロジ管理手段と、
    前記複数のパスの伝送能力を管理する手段であって、該伝送能力に関する情報は、前記複数のパスそれぞれのデータの輻輳状況を示す輻輳情報および各データ毎に、識別された種別およびその宛先に応じて、予め収集した各パス毎の帯域情報である伝送管理手段と、
    前記トポロジ管理手段と前記伝送管理手段とから提供されるトポロジ情報、帯域情報および輻輳情報と、前記複数のパスのうちのいずれかのパスに伝送すべきデータが入力された時点で、該入力データの種別および宛先とに応じて、前記複数のパスのいずれかを選択する経路選択手段と、
    該経路選択手段による経路選択情報を、前記複数のネットワーク中継装置に配布する配布手段と、を備え
    前記帯域情報は各データ毎に、識別された種別およびその宛先に応じて、予め収集した各パス毎の帯域情報であり、前記輻輳情報は前記複数のパスそれぞれのデータの輻輳状況を示す輻輳情報であることを特徴とするネットワーク中継監視装置。
  4. コンピュータが、
    複数のネットワーク中継装置と共にネットワークを構成する複数のパスのうちのいずれかのパスに伝送すべきデータが入力された時点で該入力データの種別を識別する識別ステップと、
    前記データを含む複数のデータそれぞれの種別ごと、および該複数のデータそれぞれの宛先ごとに、前記複数のパスのいずれであるかを示す経路番号を対応付けた経路情報を格納して保持するステップと、
    他のネットワーク中継装置へ送信するために、自ネットワーク中継装置で受信したデータの輻輳状況を示す輻輳情報と自ネットワーク中継装置が接続されるパスが有する帯域を示す帯域情報とを生成するステップと、
    前記経路情報を参照し、前記識別ステップにて識別した前記データの前記種別と、前記宛先と、他のネットワーク中継装置から受信した前記輻輳情報および前記帯域情報の双方とに基づいて、前記複数のパスのいずれかに対応する前記経路情報を選択するステップと、
    を実行することを特徴とするネットワーク中継方法。
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