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JP5125896B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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JP5125896B2
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  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関し、詳しくは、吸入空気量を調整する吸気量調整弁の開度と点火時期とによって動作を制御される内燃機関の制御装置に関する。
内燃機関のトルクの制御方法として、要求トルクに基づいてスロットル開度と点火時期とを協調制御するいわゆるトルクデマンド制御が知られている。特開2006−138300号公報に開示されている技術もそのようなトルクデマンド制御に関するものである。この公報に開示された技術では、要求トルクとは別にトルクリザーブのためのトルク余裕値が入力され、要求トルクとトルク余裕値とに基づいてスロットル開度と点火時期とを算出している。詳しくは、要求トルクにトルク余裕値を加算した値からスロットル開度を算出している。また、要求トルクと、要求トルクにトルク余裕値を加算した値との比から点火時期の遅角量を算出している。
特開2006−138300号公報 特開2003−301766号公報
特開2006−138300号公報に開示された技術では、要求トルクとトルク余裕値とは個々に独立して設定されているが、要求トルクとトルク余裕値との関係によっては、内燃機関におけるそれらの実現が不可能な場合もある。入力された要求トルクとトルク余裕値とから算出されたスロットル開度及び点火時期によって内燃機関を制御したときに、筒内の燃焼条件が燃焼限界を超えてしまった場合である。筒内の燃焼条件が燃焼限界を超えることで、燃焼変動や失火といった問題が発生してしまう。
このような問題への対応策としては、独立して設定された各機関要求(要求トルクとトルク余裕値)を相互の関係に基づいて修正することが考えられる。しかし、燃焼限界を超えないための安全代を大きくとりすぎると、要求の修正が大きくなってしまい要求の実現精度は低下してしまう。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、燃焼限界を超えての運転の防止と要求トルク等の機関要求の実現とを両立させることが可能な内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、吸入空気量を調整する吸気量調整弁の開度と点火時期とによって動作を制御される内燃機関の制御装置において、
前記内燃機関の動作を決定する複数の所定物理量に関する要求(以下、機関要求)を取得する要求取得手段と、
取得した各機関要求と前記内燃機関の現在の運転状態とに基づいて、取得した各機関要求が前記内燃機関で実現されるための目標弁開度及び目標点火時期を算出する目標値算出手段と、
目標弁開度及び目標点火時期によって決まる筒内の燃焼条件が燃焼限界内に収まるように、各機関要求から目標弁開度或いは目標点火時期が算出される過程で用いられる所定の中間変数の値に制限を設けるガード手段と、
少なくも1つの機関要求についてその時間変化量を計算し、算出した時間変化量の大きさに応じて前記ガード手段による制限を緩和させるガード緩和手段と、
を備えることを特徴としている。
第2の発明は、第1の発明において、
前記ガード手段は、前記所定中間変数の値を制限するためのガード値として厳しいガード値と緩いガード値とを有しており、
前記ガード緩和手段は、算出した時間変化量が基準量を越えるときには、前記ガード手段に対して厳しいガード値から緩いガード値への切り替えを指示することを特徴としている。
第3の発明は、第2の発明において、
前記ガード緩和手段は、緩いガード値への切り替えから所定時間が経過した後は、前記ガード手段に対して再び厳しいガード値への切り替えを指示することを特徴としている。
第4の発明は、第3の発明において、
前記要求取得手段は、機関要求として要求トルクと要求効率とを取得し、
前記目標値算出手段は、取得した要求トルクと要求効率とから目標弁開度を算出するとともに、要求トルクと現在の弁開度から推定されるトルクとの比であるトルク効率に基づいて目標点火時期を算出し、
前記ガード手段は、目標弁開度の算出に使用する要求効率を前記所定中間変数としてその値に制限を設けていて、
前記ガード緩和手段は、前記要求取得手段によって取得された要求トルク或いは要求効率の時間変化量の大きさに応じて前記ガード手段による制限を緩和させることを特徴としている。
第5の発明は、第4の発明において、
前記ガード手段は、目標弁開度の算出に使用する要求効率と、目標点火時期の算出に使用するトルク効率とをそれぞれ前記所定中間変数としてそれら各値に制限を設けていて、
前記ガード緩和手段は、要求効率のガード値が緩いガード値から厳しいガード値へ切り替えられてから所定時間が経過した後、前記ガード手段に対してトルク効率のガード値を緩いガード値から厳しいガード値へ切り替えるよう指示することを特徴としている。
第1の発明によれば、目標弁開度或いは目標点火時期の算出過程で用いられる所定中間変数の値に制限を設けることで、各機関要求がどのような値であっても筒内の燃焼条件は燃焼限界内に収めることができる。また、所定中間変数に対する制限は機関要求の時間変化量の大きさに応じて自動的に緩和されるので、内燃機関の動作を決定する所定物理量を速く或いは大きく変化させたいという要求がある場合には、その要求通りの時間変化或いは要求に可能な限り近い時間変化を実現することができる。
第2の発明によれば、所定中間変数の制限とのその制限の緩和を簡素なロジックで実現することができる。また、厳しいガード値から緩いガード値への切り替えは、機関要求の時間変化量と基準量との比較に基づいて行なわれるので、外部から切り替えのための指示情報を供給する必要がないという利点もある。
第3の発明によれば、緩いガード値への切り替えから所定時間が経過したら再び厳しいガード値への切り替えが行なわれるので、緩いガード値が選択されている間に筒内の燃焼条件が一時的に燃焼限界を超えたとしても、それによって内燃機関に無理が生じることを防止することができる。
第4の発明によれば、目標弁開度の算出に使用する要求効率にのみ制限を設けることで、ガード値の切り替えのための複雑なロジックは必要としない。また、目標点火時期の算出に使用するトルク効率には制限を設けないことで、点火時期の設定可能範囲を広く取ることができ、要求トルクの変化に対する高いトルク応答性を実現することができる。
第5の発明によれば、目標点火時期の算出に使用するトルク効率にも制限が設けられ、要求効率のガード値が緩いガード値から厳しいガード値へ切り替えられてから所定時間が経過したら、トルク効率のガード値も緩いガード値から厳しいガード値へ切り替えられる。これにより、トルク効率のガード値が緩められている間に筒内の燃焼条件が一時的に燃焼限界を超えたとしても、それによって内燃機関に無理が生じることを防止することができる。
本発明の実施の形態について図1乃至図3の各図を参照して説明する。
本実施の形態にかかる内燃機関は、火花点火式の内燃機関であって、その動作を制御するためのアクチュエータとしてスロットル弁、点火装置及び燃料噴射装置を備えている。本実施の形態の制御装置は、いわゆるトルクデマンド制御によって内燃機関を制御するものであり、要求トルクを含む種々の機関要求に基づいて各アクチュエータの制御に用いる目標値、すなわち、目標スロットル開度、目標点火時期及び目標A/Fを算出する。なお、ここでいう機関要求とは、内燃機関の動作を決定する物理量の要求値である。内燃機関の動作はトルク、効率及びA/F(空燃比)の3つの物理量によって決定することができることから、機関要求としては要求トルク、要求効率及び要求A/Fが入力される。
本実施の形態の制御装置は、図1のブロック図にて示すように構成されている。図1では制御装置の各要素をブロックで示し、ブロック間の信号の伝達(主なもの)を矢印で示している。以下、図1を参照して本実施の形態の制御装置の全体の構成と、その特徴について説明する。
本実施の形態の制御装置は、内燃機関に要求されるトルクを取得する要求トルク取得部2と、内燃機関に要求される効率を取得する要求効率取得部4と、内燃機関に要求されるA/Fを取得する要求A/F取得部6とを備えている。各要求は車両の駆動系全体を制御する上位の制御装置から発せられている。
本実施の形態の制御装置は、入力された各機関要求(要求トルク、要求効率及び要求A/F)と、内燃機関の現在の運転状態に関する機関情報とに基づいて目標スロットル開度、目標点火時期及び目標A/Fを算出する。その計算を行うのがトルク実現部10である。トルク実現部10は内燃機関の逆モデルにあたり、マップや関数で表された複数の統計モデルや物理モデルで構成されている。内燃機関の逆モデルの構成は、制御装置による内燃機関の制御特性を特徴付けるが、本実施の形態では要求トルク、要求効率及び要求A/Fのうち、要求トルクを最優先して実現するような構成とされている。
トルク実現部10に入力される要求トルクと要求効率とは、直接には目標スロットル開度の計算に用いられる信号となる。また、トルク実現部10に入力される要求A/Fは、直接には目標A/Fの計算に用いられる信号となる。内燃機関の動作を制御するためには、これらの信号に加えて目標点火時期の計算に用いる信号が必要であり、トルク実現部10にはその信号を生成する機能も備えられている。
本実施の形態の制御装置において目標点火時期の計算に用いられる信号はトルク効率である。トルク効率は、内燃機関の推定トルクに対する要求トルクの比として定義される。トルク実現部10は、トルク効率の算出ための要素として、推定トルク算出部112及びトルク効率算出部114を備えている。
推定トルク算出部112は、現在のスロットル開度から内燃機関のトルクを推定計算する。より詳しくは、現在のスロットル開度で実現できる吸入空気量を吸気系の物理モデルであるエアモデルを用いて計算する。次に、エアモデルで計算した見込みの吸入空気量をトルクマップに照合してトルクに変換する。トルクマップは、トルクと吸入空気量との関係を示す統計モデルであり、吸入空気量を含む複数のパラメータを軸とする多次元マップになっている。各パラメータには現在の機関情報から得られる値が入力される。ただし、点火時期は最適点火時期(MBTとトレースノック点火時期のうちより遅角側の点火時期)とされている。推定トルク算出部112は、見込みの吸入空気量から変換されたトルクを内燃機関の最適点火時期における推定トルクとして算出する。
トルク効率算出部114は、トルク実現部10に入力された要求トルクと、推定トルク算出部112で算出された推定トルクとの比をトルク効率として算出する。後述するが、スロットル開度は要求トルクを要求効率で除算して嵩上げした補正要求トルクを実現するように制御される。これは要求効率の分だけ低下するトルクを吸入空気量の増量によって補うためである。ただし、スロットル開度の変化に対する実際の吸入空気量の応答には遅れがあるため、実際に出力可能なトルク(推定トルク)は要求効率の変化に対して応答遅れを有している。推定トルクと要求トルクとの比であるトルク効率は、要求効率と実際の吸入空気量の変化とを共に目標点火時期の計算に反映させるためのパラメータになっている。少なくとも吸入空気量が一定となった定常状態では、理論的には推定トルクは補正要求トルクに一致し、トルク効率は要求効率に一致するようになる。
ところで、車両駆動系の上位制御装置から内燃機関に発せられる要求トルク、要求効率及び要求A/Fは、各々が独立して生成されるものであって他機関要求との関係で実現可能な値かどうかは考慮されていない。このため、各機関要求の大きさの関係によっては筒内の燃焼条件が燃焼限界を超えてしまう可能性がある。そこで、トルク実現部10には、内燃機関の適正運転が可能になるように、内燃機関の各制御に用いられる信号の大きさを修正する修正部20が設けられている。修正部20の構成とその機能に関しては追って詳細に説明する。
修正部20による処理の結果、アクチュエータを制御するための各目標値の計算に使用される主信号は、修正後の要求トルク、要求効率、要求A/F及びトルク効率となる。トルク実現部10は、修正後の要求トルク及び要求効率に基づいて目標スロットル開度を算出する。また。トルク実現部10は、修正後のトルク効率に基づいて目標点火時期を算出する。また、トルク実現部10は、修正後の要求A/Fを目標A/Fとして算出する。
トルク実現部10は、目標スロットル開度の計算のため、要求トルク補正部102、吸入空気量算出部104及びスロットル開度算出部106を備えている。修正後の要求トルクと要求効率とは、要求トルク補正部102に入力される。要求トルク補正部102は要求トルクを要求効率で除算して補正し、効率補正後の要求トルクを目標空気量算出部104に出力する。修正後の要求効率の値が1よりも小さければ、要求効率による除算によって要求トルクは嵩上げされ、嵩上げされた要求トルクが吸入空気量算出部104に供給される。
吸入空気量算出部104は、効率補正された要求トルクを吸入空気量に変換する。要求トルクの吸入空気量への変換には空気量マップが用いられる。空気量マップは、トルクと吸入空気量との関係を示す統計モデルであり、トルクを含む複数のパラメータを軸とする多次元マップになっている。各パラメータには現在の機関情報から得られる値が入力される。ただし、点火時期は最適点火時期とされている。吸入空気量算出部104は、効率補正された要求トルクから変換された吸入空気量を目標吸入空気量として算出する。
スロットル開度算出部106は、目標吸入空気量を実現するためのスロットル開度を算出する。その計算にはエアモデルの逆モデル(以下、エア逆モデル)が用いられる。エアモデルによる計算には、機関回転数やバルブタイミング等の吸入空気量に影響する各種の運転状態に関する機関情報が用いられる。スロットル開度算出部106は、目標吸入空気量から変換されたスロットル開度を目標スロットル開度として出力する。
トルク実現部10は、修正後のトルク効率から目標点火時期を計算するため、点火時期算出部116を備えている。点火時期算出部116は、修正後のトルク効率から最適点火時期に対する遅角量を計算する。遅角量の計算にはマップ等の統計モデルが用いられる。トルク効率が小さいほど点火遅角量は大きい値に設定される。また、点火時期算出部116は、内燃機関の運転状態に基づいて最適点火時期を計算する。点火時期算出部116は、点火遅角量を最適点火時期に加算し、得られた最終的な点火時期を目標点火時期として出力する。
以上がトルク実現部10の基本的な構成に関する説明である。次に、本実施の形態の制御装置にとっての要部である修正部20の構成とその機能について説明する。
修正部20は、要求トルク、要求効率、要求A/F及びトルク効率のそれぞれについて、その値を所定範囲に制限するためのガード部202,212,232,214を備えている。要求トルク、要求効率、要求A/F及びトルク効率は、何れもトルク実現部10の内部で使用される中間変数である点で共通している。各ガード部202,212,232,214に設定されているガード値は可変であり、内燃運転状態に応じて適宜の値がセットされる。
要求トルクガード部202にセットされるガード値は、トルク限界値マップ204から読み込まれる。トルク限界値マップ204には、燃焼限界に対応するトルクの値が機関回転数等に関連付けて記憶されている。また、要求A/Fガード部232にセットされるガード値は、A/F限界値マップ234から読み込まれる。A/F限界値マップ232には、燃焼限界に対応するA/Fの値が機関回転、要求トルク、要求効率等に関連付けて記憶されている。
要求効率ガード部212とトルク効率ガード部214とには、同一のガード値がセットされる。修正部20は、これらのガード部212,214のために、ガード値の設定に用いる効率限界値マップを2種類用意している。2つの効率限界値マップ218,220は、効率のガード値が機関回転数等に関連付けて記憶されている点では共通するが、2つの効率限界値マップ218,220の間にはガード値の設定に差が設けられている。
図2は2つの効率限界値マップ218,220を比較して示す図である。図2では効率のガード値(下限値)と機関回転数との関係について示している。図2において、同一の機関回転数で比較した場合、より高いガード値、すなわち、より厳しいガード値をとるのが第1の効率限界値マップ218である。第1の効率限界値マップ218では、ドラビリ限界に対応する効率の値がガード値として設定されている。ドラビリ限界とは効率の値がそれ以上であれば良好なドライバビリティを維持することが可能であって、長時間使用しても内燃機関の耐久性に影響を与えることがない限界値である。ドラビリ限界は理論上の燃焼限界に対応している。以下、ドラビリ限界を長時間限界という。
これに対して、同一の機関回転数で比較した場合、より低いガード値、すなわち、より緩いガード値をとるのが第2の効率限界値マップ220である。この効率限界値マップ220では、理論上の燃焼限界を超えたOT限界に対応する効率の値がガード値として設定されている。OT限界とは、長時間使用すると過熱によって内燃機関の耐久性に支障をきたしてしまうものの、短時間(例えば500msec程度)であるならば使用が可能な限界値である。以下、OT限界を短時間限界という。
修正部20は、使用する効率限界値マップ218,220を選択するための選択部216と、選択部216に対して選択の切り替えを指示する切り替え指示部222とを備えている。選択部216は、切り替え指示部222からの指示に従って2つの効率限界値マップ218,220の何れか一方を選択する。要求効率ガード部212及びトルク効率ガード部214には、選択部216によって選択されたマップから読み込まれたガード値がセットされる。
切り替え指示部222は、次のような切り替え規則にしたがって選択の切り替えを指示する。まず、選択部216による基本の選択は、第1の効率限界値マップ218とされている。つまり、基本的には、長時間限界に対応する厳しいガード値によって、要求効率及びトルク効率の各制限が行なわれるようになっている。
第1の効率限界値マップ218から第2の効率限界値マップ220への選択の切り替えは、次のいずれかの切替条件が成立した場合にのみ行なわれる。
(1)要求トルクの所定時間あたりの変化量が所定の切替基準量を超えていること。
(2)要求効率の所定時間あたりの変化量が所定の切替基準量を超えていること。
つまり、トルクや効率を速く或いは大きく変化させたいという要求がある場合に、長時間限界に対応する厳しいガード値から短時間限界に対応する緩いガード値への切り替えが行なわれる。この場合、切り替えの判定に必要な情報は要求トルクと要求効率のみであるので、トルク実現部10の外部から切り替えのための指示情報を供給する必要はない。
そして、第2の効率限界値マップ220への切り替え後、所定時間が経過した時点で、再び第1の効率限界値マップ218への切り替えが行なわれる。前記の所定時間は、短時間限界に対応するガード値を連続使用することが可能な時間である。緩いガード値が選択されているときには、その間に筒内の燃焼条件が一時的に燃焼限界を超えてしまう可能性があるが、連続使用可能時間を越える前に再び厳しいガード値に切り替えられることで、内燃機関に無理が生じることを防止することができる。また、この場合も、トルク実現部10の外部から切り替えのための指示情報を供給する必要はない。
以上のような切り替え規則に従って切り替え指示部222が動作した結果の一例を図3に示す。図3には、その最上段から順に、要求トルク、要求効率、トルク効率、効率ガード値、スロットル開度、点火時期の各時間変化を示している。また、図3には(A)と(B)の二例を示している。
まず、(A)の例について説明すると、この例では、トルク実現部10に入力される要求トルクが急激に低下したときの動作を示している。要求効率には変化は無い。要求トルクが急低下することで前述の切替条件が成立する。これにより、要求効率ガード部212及びトルク効率ガード部214にセットされる効率ガード値は、長時間限界に対応する厳しいガード値から短時間限界に対応する緩いガード値に切り替えられる。
また、要求トルクの変化を実現するようにスロットル開度が変化するが、吸入空気量はスロットル開度の変化に遅れて変化する。このため、吸入空気量から算出される推定トルクと要求トルクとの比であるトルク効率は、要求トルクの急低下に合わせて一時的に急低下することになる。
このとき、もし、トルク効率ガード部214の効率ガード値が長時間限界に対応する厳しいガード値になっていれば、トルク効率の急低下は効率ガード値によって制限されることになる。その場合には、点火時期の遅角量が不十分になって実際のトルクを要求トルクどおりに下げることができなくなる。
この点に関して本実施の形態では、前述のように、トルク効率ガード部214の効率ガード値は、要求トルクの急低下に合わせて短時間限界に対応する緩いガード値に切り替えられている。このため、トルク効率の値が効率ガード値によって制限されることはなく、要求トルクと推定トルクとのトルク差を補償するように点火時期を十分に遅角させることが可能になる。
その後、効率ガード値が短時間限界に対応する緩いガード値に切り替えられてから所定時間(ここでは500msec)が経過した時点で、効率ガード値は再び長時間限界に対応する厳しいガード値に切り替えられる。
次に、(B)の例について説明すると、この例では、トルク実現部10に入力される要求トルクと要求効率とがともに一時的に急激に低下したときの動作を示している。要求トルクと要求効率とがともに急低下することで前述の切替条件が成立する。これにより、要求効率ガード部212及びトルク効率ガード部214にセットされる効率ガード値は、長時間限界に対応する厳しいガード値から短時間限界に対応する緩いガード値に切り替えられる。
ここでは、要求トルクの低下に合わせて要求効率も低下させることで、目標吸入空気量の算出の基礎となる効率補正後の要求トルクを一定に保っている。その結果、要求トルクの変化の前後において目標吸入空気量は一定となり、スロットル開度は一定に保たれることになる。また、この場合、スロットル開度から算出される推定トルクも一定になることから、推定トルクと要求トルクとの比であるトルク効率は、要求トルクの変化に合わせて変化することになる。
ここで、もし、要求効率ガード部212の効率ガード値が長時間限界に対応する厳しいガード値のままであると、要求効率の急低下は効率ガード値によって制限されることになる。その場合、要求効率による要求トルクの嵩上げが不十分になって、要求トルクの変化の前後において目標吸入空気量は一時的に減少し、それに応じてスロットル開度も一時的に閉じ側に変化することになる。スロットル開度が一時的に閉じ側に変化することで、それに基づき算出される推定トルクも一時的に減少することになる。その結果、推定トルクと要求トルクとの比であるトルク効率の減少側への変化は小さくなり、トルク効率に応じて算出される点火遅角量は小さくなる。つまり、実際の効率を要求通りに下げることができなくなる。
一方、トルク効率ガード部214の効率ガード値が長時間限界に対応する厳しいガード値のままであると、トルク効率の減少側への変化は効率ガード値によって制限されることになる。その場合には、点火時期の遅角量が不十分になって実際のトルクを要求トルクどおりに下げることができなくなってしまう。
これらの点に関して本実施の形態では、前述のように、要求効率ガード部212及びトルク効率ガード部214の効率ガード値は、要求トルク及び要求効率の一時的な低下に合わせて短時間限界に対応する緩いガード値に一時的に切り替えられる。このため、要求トルクとトルク効率の何れの値も効率ガード値によって制限されることはなく、要求通りのトルクと効率とを内燃機関に実現させることが可能になる。
この例でも、効率ガード値が短時間限界に対応する緩いガード値に切り替えられてから所定時間が経過した時点で、効率ガード値は再び長時間限界に対応する厳しいガード値に切り替えられる。
上述のような構成及び機能を有する修正部20によれば、要求トルク、要求効率、要求A/F及びトルク効率のそれぞれに対してガード部202,212,232,214が設けられることで、入力される要求トルク、要求効率及び要求A/Fの各値がどのようであっても、筒内の燃焼条件は燃焼限界内に収めることができる。また、要求効率及びトルク効率を制限するガード値は要求トルクや要求効率の時間変化量の大きさに応じて自動的に緩和されるので、トルクや効率を速く或いは大きく変化させたいという要求がある場合には、その要求通りの時間変化或いは要求に可能な限り近い時間変化を実現することができる。
以上、本発明の実施の形態1について説明した。実施の形態1には、本発明のうち第1、第2及び第3の発明が具現化されている。詳しくは、図1に示す構成において、要求トルク取得部2、要求効率取得部4及び要求A/F取得部6は第1の発明の「要求取得手段」に相当し、要求トルク、要求効率及び要求A/Fは「機関要求」に該当する。トルク実現部10は第1の発明の「目標値算出手段」に相当する。また、要求効率ガード部212及びトルク効率ガード部214と2つの効率限界マップ218,220とにより第1及び第2の発明の「ガード手段」が構成され、要求効率及びトルク効率は「所定の中間変数」に該当する。また、選択部216及び切り替え指示部222により第1,第2及び第3の発明の「ガード緩和手段」が構成されている。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について図1、図4及び図5を用いて説明する。
本実施の形態の制御装置の全体の構成は、実施の形態1と同じく、図1のブロック図にて示される。ただし、本実施の形態の制御装置と実施の形態1の制御装置とは、制御装置を構成する一要素である修正部20の構成に違いが有る。本実施の形態にかかる修正部20の要部の構成を示したのが図4のブロック図である。つまり、本実施の形態の制御装置の構成は、図1に示す構成の一部を図4に示す構成に置き換えたものになっている。以下、図1とともに図4を参照して本実施の形態の特徴である修正部20の構成について説明する。
本実施の形態にかかる修正部20は、トルク効率の値を制限するためのガード部を備えていない。一方、要求効率の値を制限するための要求効率ガード部212は備えられている。切り替え指示部222からの指示に従って2つの効率限界値マップ218,220の何れか一方が選択部216によって選択され、選択されたマップから読み込まれた効率ガード値が要求効率ガード部212にセットされる。
図4に示す構成によれば、目標スロットル開度の算出に使用する要求効率にのみガード部212が設けられることで、ガード値の切り替えのための複雑なロジックが不要になるという利点がある。また、目標点火時期の算出に使用するトルク効率には制限を設けないことで、点火時期の設定可能範囲を広く取ることができ、要求トルクの変化に対する高いトルク応答性を実現することができるという利点もある。
図5は、本実施の形態にかかる修正部20において、切り替え指示部222が動作した結果の一例を示した図である。なお、切り替え指示部222が従う切り替え規則は、実施の形態1で説明した通りである。図5には、その最上段から順に、推定トルク及び要求トルク、要求効率、要求効率ガード値、スロットル開度、点火時期の各時間変化を示している。
図5に示す例では、要求効率ガード部212の効率ガード値が短時間限界に対応する緩いガード値から長時間限界に対応する厳しいガード値に切り替えられたときの動作を示している。ここでは、要求効率ガード部212に入力される要求効率の値a1は短時間限界に対応する効率ガード値よりも低くなっているとする。この場合、効率ガード値が切り替えられる以前は、短時間限界に対応する効率ガード値が要求効率ガード部212から出力される要求効率の値a2となる。そして、効率ガード値が切り替えられた後は、長時間限界に対応する効率ガード値が要求効率ガード部212から出力される要求効率の値a2となる。つまり、効率ガード値が切り替えられる前後において要求効率の値a2は急変する。要求効率の値a2の急変は、要求効率を用いて算出される目標スロットル開度に反映され、さらには、スロットル開度に基づいて算出される推定トルクの値に反映される。推定トルクが変化することで、推定トルクと要求トルクとの比であるトルク効率も変化することになる。
このとき、もし、要求効率に掛けられているのと同じ効率ガード値がトルク効率にも掛けられているならば、効率ガード値が長時間限界に対応する厳しいガード値に切り替えられた時点で、トルク効率の値は急増することになる。トルク効率が急増すれば点火時期は急に進角されることになり、しかも点火時期はトルク応答性に優れているので、突然のトルクの増大によってトルク段差が発生してしまう。
この点に関して本実施の形態では、前述のように、効率ガード値によるトルク効率の値の制限は行なわれない。したがって、効率ガード値が切り替えられた前後においてトルク効率の値が急変することはない。この場合、トルク効率は推定トルクの低下に伴って増大し、点火時期は推定トルクと要求トルクとの差の縮小に合わせて進角側に戻されていく。
以上、本発明の実施の形態2について説明した。実施の形態2には、本発明のうち第1、第2、第3及び第4の発明が具現化されている。詳しくは、図1に示す構成において、要求トルク取得部2及び要求効率取得部4は第4の発明の「要求取得手段」に相当し、トルク実現部10は第4の発明の「目標値算出手段」に相当する。また、図4に示す構成において、要求効率ガード部212と2つの効率限界マップ218,220とにより第4の発明の「ガード手段」が構成されている。また、選択部216及び切り替え指示部222により第4の発明の「ガード緩和手段」が構成されている。なお、実施の形態2の第1、第2及び第3の発明との対応関係については実施の形態1のそれと同じである。
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3について図1、図6及び図7を用いて説明する。
本実施の形態の制御装置の全体の構成は、実施の形態1と同じく、図1のブロック図にて示される。ただし、本実施の形態の制御装置と実施の形態1の制御装置とは、制御装置を構成する一要素である修正部20の構成に違いが有る。本実施の形態にかかる修正部20の要部の構成を示したのが図6のブロック図である。つまり、本実施の形態の制御装置の構成は、図1に示す構成の一部を図6に示す構成に置き換えたものになっている。以下、図1とともに図6を参照して本実施の形態の特徴である修正部20の構成について説明する。
本実施の形態にかかる修正部20は、要求効率の値を制限するための要求効率ガード部212と、トルク効率の値を制限するためのトルク効率ガード部214とを備えている点では実施の形態1と共通する。ただし、これらのガード部212,214にガード値を設定する選択部216の機能に違いがある。
本実施の形態にかかる選択部216は、要求効率ガード部212の効率ガード値を短時間限界に対応する緩いガード値から長時間限界に対応する厳しいガード値に切り替えた後、所定時間が経過してから、トルク効率ガード部214の効率ガード値を短時間限界に対応する緩いガード値から長時間限界に対応する厳しいガード値に切り替える。つまり、要求効率ガード部212とトルク効率ガード部214との間で、緩いガード値から厳しいガード値への切り替えに時間差を設けている。切り替えのための時間差は、要求トルクに対する推定トルクの応答遅れ時間に合わせて設定されている。
本実施の形態を実施の形態2と比較した場合、本実施の形態には次のような利点がある。実施の形態2によれば、目標点火時期の算出に使用するトルク効率には効率ガード値による制限を施さないことで、効率ガード値の切り替えにともなうトルク段差の発生を防止することができる。しかし、トルク効率の値が燃焼限界を超えた状態を許容することになるため、場合によっては内燃機関に無理が生じてしまう可能性がある。これに対して本実施の形態によれば、トルク効率にも効率ガード値による制限が施されることで、トルク効率の値が長時間にわたって燃焼限界を超えることは防止される。さらに、トルク効率ガード部214の効率ガード値が切り替えられるのは、要求効率ガード部212の効率ガード値が切り替えられた後であるので、その時間差内においてトルク効率は要求効率に追従して変化する。これにより、効率ガード値が切り替えられた時点においては、トルク効率の値と切り替え後の厳しいガード値との差は縮小されており、切り替えにともなうトルク段差の発生は抑えられる。
図7は、本実施の形態にかかる修正部20において、切り替え指示部222が動作した結果の一例を示した図である。なお、切り替え指示部222が従う切り替え規則は、実施の形態1で説明した通りである。図7には、その最上段から順に、推定トルク及び要求トルク、要求効率、トルク効率、要求効率ガード値、トルク効率ガード値、スロットル開度、点火時期の各時間変化を示している。
図7に示す例では、要求効率ガード部212の効率ガード値cが短時間限界に対応する緩いガード値から長時間限界に対応する厳しいガード値に切り替えられたときの動作を示している。ここでは、要求効率ガード部212に入力される要求効率の値a1は短時間限界に対応する効率ガード値cよりも低いとする。この場合、効率ガード値cが切り替えられる以前は、短時間限界に対応する効率ガード値が要求効率ガード部212から出力される要求効率の値a2となる。そして、効率ガード値が切り替えられた後は、長時間限界に対応する効率ガード値が要求効率ガード部212から出力される要求効率の値a2となる。つまり、効率ガード値cが切り替えられる前後において要求効率の値a2は急変する。
要求効率の値a2の急変は、要求効率を用いて算出される目標スロットル開度に反映され、さらには、スロットル開度に基づいて算出される推定トルクの値に反映される。推定トルクが変化することで、推定トルクと要求トルクとの比であるトルク効率bも変化することになる。トルク効率bは要求効率に追従して変化し、やがて、長時間限界に対応する効率ガード値に収束する。
要求効率ガード部212の効率ガード値cが切り替えられた後、所定時間が経過した時点で、トルク効率ガード部214の効率ガード値dが短時間限界に対応する緩いガード値から長時間限界に対応する厳しいガード値に切り替えられる。要求トルクに対する推定トルクの応答遅れ時間に合わせて切り替えの時間差が設けられているので、この時点でのトルク効率bは略長時間限界に対応する効率ガード値に収束している。したがって、効率ガード値dの切り替えによって発生するトルク段差は無いか、或いは極めて小さいものに抑えられている。
以上、本発明の実施の形態3について説明した。実施の形態3には、本発明のうち第1、第2、第3、第4及び第5の発明が具現化されている。詳しくは、図6に示す構成において、要求効率ガード部212及びトルク効率ガード部214と2つの効率限界マップ218,220とにより第5の発明の「ガード手段」が構成されている。また、選択部216及び切り替え指示部222により第5の発明の「ガード緩和手段」が構成されている。なお、実施の形態3の第1、第2、第3及び第4の発明との対応関係については実施の形態1のそれと同じである。
その他.
本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、上述の実施の形態では、吸入空気量を調整する吸気量調整弁としてスロットル弁を用いているが、可変動弁機構付の吸気弁を用いてもよい。その場合の吸気量調整弁の目標弁開度とは、吸気弁のリフト量或いは作用角の目標値である。
また、上述の実施の形態では効率限界値マップを2種類用意しているが、より多くのマップを用意して要求トルクや要求効率の時間変化量に応じて切り替えるようにしてもよい。或いは、要求トルクや要求効率の時間変化量に応じてガード値を連続的に変化させるようにしてもよい。
さらに、上述の実施の形態では要求効率とトルク効率の各ガード値を切り替えているが、それと併せて或いはそれに代えて、要求A/Fのガード値を切り替えるようにしてもよい。また、要求効率やトルク効率或いは要求A/F以外の中間変数にガードを設けて、そのガード値を機関要求値の時間変化量に応じて緩和させるようにしてもよい。
本発明の実施の形態1としての内燃機関の制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1にかかる2つの効率限界値マップを比較して示す図である。 本発明の実施の形態1にかかる修正部において、切り替え指示部が動作した結果の一例を示す図である。 本発明の実施の形態2にかかる修正部の要部の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2にかかる修正部において、切り替え指示部が動作した結果の一例を示す図である。 本発明の実施の形態3にかかる修正部の要部の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3にかかる修正部において、切り替え指示部が動作した結果の一例を示す図である。
符号の説明
2 要求トルク取得部
4 要求効率取得部
6 要求A/F取得部
10 トルク実現部
20 修正部
102 要求トルク補正部
104 吸入空気量算出部
106 スロットル開度算出部
112 推定トルク算出部
114 トルク効率算出部
116 点火時期算出部
202 要求トルクガード部
204 トルク限界値マップ
212 要求効率ガード部
214 トルク効率ガード部
216 選択部
218 効率限界値マップ(長時間限界)
220 効率限界値マップ(短時間限界)
222 切り替え指示部
232 要求A/Fガード部
234 A/F限界値マップ

Claims (5)

  1. 吸入空気量を調整する吸気量調整弁の開度と点火時期とによって動作を制御される内燃機関の制御装置において、
    前記内燃機関の動作を決定する複数の所定物理量に関する要求(以下、機関要求)を取得する要求取得手段と、
    取得した各機関要求と前記内燃機関の現在の運転状態とに基づいて、取得した各機関要求が前記内燃機関で実現されるための目標弁開度及び目標点火時期を算出する目標値算出手段と、
    目標弁開度及び目標点火時期によって決まる筒内の燃焼条件が燃焼限界内に収まるように、各機関要求から目標弁開度或いは目標点火時期が算出される過程で用いられる所定の中間変数の値に制限を設けるガード手段と、
    少なくも1つの機関要求についてその時間変化量を計算し、算出した時間変化量の大きさに応じて前記ガード手段による制限を緩和させるガード緩和手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記ガード手段は、前記所定中間変数の値を制限するためのガード値として厳しいガード値と緩いガード値とを有しており、
    前記ガード緩和手段は、算出した時間変化量が基準量を越えるときには、前記ガード手段に対して厳しいガード値から緩いガード値への切り替えを指示することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記ガード緩和手段は、緩いガード値への切り替えから所定時間が経過した後は、前記ガード手段に対して再び厳しいガード値への切り替えを指示することを特徴とする請求項2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記要求取得手段は、機関要求として要求トルクと要求効率とを取得し、
    前記目標値算出手段は、取得した要求トルクと要求効率とから目標弁開度を算出するとともに、要求トルクと現在の弁開度から推定されるトルクとの比であるトルク効率に基づいて目標点火時期を算出し、
    前記ガード手段は、目標弁開度の算出に使用する要求効率を前記所定中間変数としてその値に制限を設けていて、
    前記ガード緩和手段は、前記要求取得手段によって取得された要求トルク或いは要求効率の時間変化量の大きさに応じて前記ガード手段による制限を緩和させることを特徴とする請求項3記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記ガード手段は、目標弁開度の算出に使用する要求効率と、目標点火時期の算出に使用するトルク効率とをそれぞれ前記所定中間変数としてそれら各値に制限を設けていて、
    前記ガード緩和手段は、要求効率のガード値が緩いガード値から厳しいガード値へ切り替えられてから所定時間が経過した後、前記ガード手段に対してトルク効率のガード値を緩いガード値から厳しいガード値へ切り替えるよう指示することを特徴とする請求項4記載の内燃機関の制御装置。
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