[go: up one dir, main page]

JP5125742B2 - ステアリング装置 - Google Patents

ステアリング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5125742B2
JP5125742B2 JP2008122999A JP2008122999A JP5125742B2 JP 5125742 B2 JP5125742 B2 JP 5125742B2 JP 2008122999 A JP2008122999 A JP 2008122999A JP 2008122999 A JP2008122999 A JP 2008122999A JP 5125742 B2 JP5125742 B2 JP 5125742B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
serration
male
shaft
female
collapse resistance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008122999A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009269518A (ja
Inventor
伸 三原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2008122999A priority Critical patent/JP5125742B2/ja
Publication of JP2009269518A publication Critical patent/JP2009269518A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5125742B2 publication Critical patent/JP5125742B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Steering Controls (AREA)

Description

本発明はステアリング装置、特に、回転トルクを伝達可能で、衝突時に軸方向に相対的に収縮して、運転者に加わる衝撃を緩和するようにしたステアリング装置、例えば、中間シャフトやステアリングシャフト等を有するステアリング装置に関する。
ステアリング装置では、ステアリングホイールの回転をステアリングギヤに伝達するために、図7に示すようなステアリング装置を使用している。図7に示すように、車体後方側(図7の右側)にステアリングホイール11を装着可能なステアリングシャフト12と、このステアリングシャフト12を挿通したステアリングコラム13と、このステアリングシャフト12の車体前方側(図7の左側)に、図示しないラック/ピニオン機構を介して連結されたステアリングギヤとを備えている。
ステアリングシャフト12は、雌ステアリングシャフト(雌シャフト)12Aと雄ステアリングシャフト(雄シャフト)12Bとを、回転トルクを伝達可能に、かつ軸方向に関して相対移動可能にセレーション(またはスプライン)嵌合している。従って、上記雌ステアリングシャフト12Aと雄ステアリングシャフト12Bとは、衝突時に、このスプライン嵌合部が相対移動して、全長を縮めることができる。
また、上記ステアリングシャフト12を挿通した筒状のステアリングコラム13は、所謂コラプシブル構造としている。すなわち、アウターコラム13Aとインナーコラム13Bとをテレスコピック移動可能に組み合わせており、衝突時に軸方向の衝撃が加わった場合に、この衝撃によるエネルギを吸収しつつ全長が縮まる。
アウターコラム13Aは、上部支持ブラケット14により、ダッシュボードの下面等、車体18の一部に支承している。また、この上部支持ブラケット14と車体18との間に、図示しない係止部を設けて、この上部支持ブラケット14に車体前方側に向かう方向の衝撃が加わった場合に、この上部支持ブラケット14が上記係止部から外れ、車体前方側に移動するようにしている。また、上記インナーコラム13Bの車体前方端も、下部支持ブラケット19により、上記車体18の一部に支承している。
上記雌ステアリングシャフト12Aの車体前方端は、自在継手15を介して、中間シャフト16の後端部に連結している。また、この中間シャフト16の前端部に、別の自在継手17を介して、図示しないステアリングギヤの入力軸を連結している。中間シャフト16は、雌中間シャフト(雌シャフト)16Aの車体前方側に、雄中間シャフト(雄シャフト)16Bの車体後方側がセレーション(またはスプライン)嵌合し、回転トルクを伝達可能に、かつ、軸方向に関して相対移動可能に嵌合している。
ステアリングホイール11の回転が、雄ステアリングシャフト12B、雌ステアリングシャフト12A、自在継手15、雌中間シャフト16A、雄中間シャフト16B、自在継手17を介してステアリングギヤに伝達され、図示しない車輪を操舵する。
このようなステアリング装置で、車両衝突時に、セレーション(またはスプライン)嵌合した雌シャフトと雄シャフトが相対的に収縮した時に、収縮の途中でコラプス抵抗を大きくして、衝撃エネルギーの吸収量を大きくし、短いコラプスストロークでも、衝撃エネルギーの吸収が十分に行われるようにした構造が必要とされている。特許文献1には、図8に示すような衝撃吸収式ステアリングシャフトが開示されている。
図8(1)は、図7の雄シャフト12Bと雌シャフト12Aの要部を示す断面図、図8(2)は図8(1)のQ部拡大斜視図である。図8に示すように、雄シャフト12Bの左端外周に形成された雄セレーション20が、雌シャフト12Aの右端内周に形成された雌セレーション30に内嵌して、セレーション係合している。
雄セレーション20の歯21の歯底22には、雄セレーション20の軸方向の一部で、雄セレーション20の円周方向の一箇所に、凸部23が形成されている。凸部23の軸方向の位置は、通常の運転操作時には、雌セレーション30には係合せず、車両の衝突時に
雌シャフト12Aと雄シャフト12Bが相対的に収縮した時に、雌セレーション30に係合する位置にしている。
車両の衝突時に雌シャフト12Aと雄シャフト12Bが相対的に収縮すると、雄セレーション20の凸部23が、雌セレーション30の歯先に係合し、雌セレーション30の歯先を塑性変形させる。その結果、コラプス抵抗が大きくなり、衝撃エネルギーの吸収量が増大するようにしている。
上記した特許文献1の衝撃吸収式ステアリングシャフトは、収縮の途中でコラプス抵抗を大きくして、衝撃エネルギーの吸収量を大きくすることができる。しかし、凸部23が、雄セレーション20の円周方向の一箇所だけなので、コラプス抵抗をコントロールするのが難しい。
特開平11−291923号公報
本発明は、車両衝突時に、雌シャフトと雄シャフトが相対的に収縮した時に、収縮の途中でコラプス抵抗を大きくするとともに、コラプス抵抗をコントロールするのが容易で、安定したコラプス抵抗が得られ、衝撃エネルギーの吸収量を大きくしたステアリング装置を提供することを課題とする。
上記課題は以下の手段によって解決される。すなわち、第1番目の発明は、ステアリングホイールの回転を伝達可能な雄シャフト、上記雄シャフトの外周に形成された雄セレーション、上記雄シャフトに外嵌する雌シャフト、上記雌シャフトの内周に形成され、上記雄セレーションに軸方向に相対的に移動可能にかつ回転トルクを伝達可能に係合する雌セレーション、車両の衝突時に、上記雌シャフトに対して上記雄シャフトが相対的に収縮する際に、収縮の途中で、上記雌セレーションに係合する部位の上記雄セレーションに形成され、雄セレーションの外周の円周方向の全体にわたって、上記雌セレーションの内周に強く当接してコラプス抵抗が増加するコラプス抵抗増加部を備えたステアリング装置であって、上記コラプス抵抗増加部は、上記雌シャフトに対して上記雄シャフトが相対的に収縮する際に、収縮の途中で、上記雌セレーションに係合する部位の上記雄セレーションの圧力角を雌セレーションの圧力角よりも大きく形成したことを特徴とするステアリング装置である。
番目の発明は、第1番目の発明のステアリング装置において、コラプス抵抗の異なる複数のコラプス抵抗増加部が、上記雄シャフトの軸方向に離間して形成されていることを特徴とするステアリング装置である。
番目の発明は、第1番目の発明のステアリング装置において、上記コラプス抵抗増加部は、上記雄セレーションのすべての歯に形成されていることを特徴とするステアリング装置である。
番目の発明は、第1番目の発明のステアリング装置において、上記コラプス抵抗増加部は、上記雄セレーションの一部の歯に円周上等間隔に形成されていることを特徴とするステアリング装置である。
番目の発明は、第1番目の発明のステアリング装置において、上記コラプス抵抗増加部とコラプス抵抗一定部との境界部は、上記雄セレーションの軸方向に連続的に変化する形状に形成されていることを特徴とするステアリング装置である。
番目の発明は、第1番目の発明のステアリング装置において、上記雄セレーションのコラプス抵抗増加部の外周の表面に被膜を被覆することを特徴とするステアリング装置である。
本発明のステアリング装置では、ステアリングホイールの回転を伝達可能な雄シャフトと、雄シャフトの外周に形成された雄セレーションと、雄シャフトに外嵌する雌シャフトと、雌シャフトの内周に形成され、雄セレーションに軸方向に相対的に移動可能にかつ回転トルクを伝達可能に係合する雌セレーションと、車両の衝突時に、雌シャフトに対して雄シャフトが相対的に収縮する際に、収縮の途中で、雌セレーションに係合する部位の雄セレーションに形成され、雄セレーションの外周の円周方向の全体にわたって、雌セレーションの内周に強く当接してコラプス抵抗が増加するコラプス抵抗増加部を備えている。
従って、車両衝突時に、雌シャフトと雄シャフトが相対的に収縮した時に、収縮の途中でコラプス抵抗を大きくするとともに、コラプス抵抗をコントロールするのが容易で、安定したコラプス抵抗が得られ、衝撃エネルギーの吸収量を大きくすることができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施例1から実施例6を説明する。
図1は本発明の実施例1の雄シャフトと雌シャフトの要部を示す断面図である。図2(1)は図1のA−A断面図、図2(2)は図1のB−B断面図であり、雄シャフトと雌シャフトのセレーション係合部の一部を拡大した断面図である。
図1に示すように、雄シャフト12Bの左端外周に形成された雄セレーション20が、雌シャフト12Aの右端内周に形成された雌セレーション30に内嵌して、セレーション係合している。
図1に示すように、雄セレーション20は、図1の長さL1の左側部分20Aと、長さL2の右側部分20Bで構成されている。左側部分20Aは、雌セレーション30に常時セレーション係合している長さL3の常時係合部20Cと、雌セレーション30とは非係合で、長さL4の非係合部20Dで構成されている。
雄セレーション20の左側部分20Aのセレーションの形状は、図2(1)に示すように、雌セレーション30と同一のピッチ円直径D1で、同一の圧力角、同一のモジュールに形成されている。従って、雄セレーション20の左側部分20Aは、雌セレーション30と通常の嵌合でセレーション係合するコラプス抵抗一定部を構成し、雌セレーション30に対して適度の隙間を有して、軸方向に相対移動可能に係合している。
これに対して、雄セレーション20の右側部分20Bのセレーションの形状は、図2(2)に示すように、雌セレーション30のピッチ円直径D1よりも大きなピッチ円直径D2で形成されている。従って、雄セレーション20の右側部分20Bのピッチ円直径D2上の歯厚S2は、雄セレーション20の左側部分20Aのピッチ円直径D1上の歯厚S1よりも大きくなる。
図1に示す雌シャフト12Aの右端部121Aは、雌セレーション30に雄セレーション20をセレーション係合させた後、外周側から直径方向内側に少し押し潰すことにより、塑性変形させる。その結果、雄シャフト12Bと雌シャフト12Aは、軸方向にある程度の強い力が加わらない限り、軸方向に相対移動しないように結合されている。
図5(2)に本発明の実施例のコラプス抵抗(コラプス荷重)曲線を示す。車両が衝突して、雌シャフト12Aと雌シャフト12Bとの間に作用するコラプス荷重の大きさがAになると、雌シャフト12Aに対して雄シャフト12Bが収縮を開始し、その後、コラプス抵抗は右肩下がりで減少する。
雌シャフト12Aに対して雄シャフト12Bが長さL4だけ収縮すると、雄セレーション20の右側部分20Bが雌セレーション30に係合を開始する。すると、雌セレーション30の歯31の歯面34と、雄セレーション20の右側部分20Bの歯21の歯面24が強く当接して塑性変形し、コラプス抵抗が増加して、コラプス抵抗がBに増加して、衝撃エネルギーの吸収量が増大する。すなわち、雄セレーション20の右側部分20Bが、コラプス抵抗が増加するコラプス抵抗増加部を構成している。
本発明の実施例1では、収縮の途中でコラプス抵抗が大きくなり、衝撃エネルギーの吸収量が大きくなるため、短いコラプスストロークでも、衝撃エネルギーの吸収が十分に行われるようになる。従って、コラムタイプ電動パワーステアリング装置のように、ステアリングホイールと自在継手との間に操舵補助装置が配置されていて、コラプスストロークを長くすることが難しい場合に、短いコラプスストロークでも、コラプス抵抗を尻上がりに大きくすることが可能なため、好ましい。
また、雌セレーション30の歯面34と雄セレーション20の右側部分20Bの歯面24が、雄セレーション20の外周の円周方向の全体にわたって当接するため、コラプス抵抗をコントロールするのが容易で、安定したコラプス抵抗が得られる。
図5(1)に図1のP部拡大斜視図を示す。図5(1)に示すように、雄セレーション20の左側部分(コラプス抵抗一定部)20Aと右側部分(コラプス抵抗増加部)20Bとの境界部20Eは、直線的または曲線的に、連続的に変化するように形成するのが好ましい。
次に本発明の実施例2について説明する。図3(1)は本発明の実施例2の雄シャフトと雌シャフトのセレーション係合部の一部を拡大した断面図であって、図1のB−B断面図相当である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、上記実施例と同一部品には同一番号を付して説明する。
実施例2は、実施例1の変形例であって、雄セレーション20の左側部分20Aのセレーションの形状は、実施例1と同一形状に形成され、雄セレーション20の右側部分20Bのセレーションの形状のみ実施例1とは異なる。
図3(1)に示すように、雄セレーション20の右側部分20Bのセレーションの形状は、雄セレーション20の歯先25の歯先円直径D3を、雌セレーション30の歯底32の歯底円直径D4よりも大きく形成している。
従って、車両が衝突して、雌シャフト12Aと雌シャフト12Bとの間に作用するコラプス荷重により、雌シャフト12Aに対して雄シャフト12Bが長さL4だけ収縮すると、雄セレーション20の右側部分20Bが雌セレーション30に係合を開始する。すると、雌セレーション30の歯31の歯底32と、雄セレーション20の歯21の歯先25が強く当接して塑性変形し、コラプス抵抗が増加して、衝撃エネルギーの吸収量が増大する。
また、雌セレーション30の歯底32と雄セレーション20の右側部分20Bの歯先25が、雄セレーション20の外周の円周方向の全体にわたって当接するため、コラプス抵抗をコントロールするのが容易で、安定したコラプス抵抗が得られる。
次に本発明の実施例3について説明する。図3(2)は本発明の実施例3の雄シャフトと雌シャフトのセレーション係合部の一部を拡大した断面図であって、図1のB−B断面図相当である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、上記実施例と同一部品には同一番号を付して説明する。
実施例3は、実施例1の変形例であって、雄セレーション20の左側部分20Aのセレーションの形状は、実施例1と同一形状に形成され、雄セレーション20の右側部分20Bのセレーションの形状のみ実施例1とは異なる。
図3(2)に示すように、雄セレーション20の右側部分20Bのセレーションの形状は、雄セレーション20の歯底22の歯底円直径D5を、雌セレーション30の歯先35の歯先円直径D6よりも大きく形成している。
従って、車両が衝突して、雌シャフト12Aと雌シャフト12Bとの間に作用するコラプス荷重により、雌シャフト12Aに対して雄シャフト12Bが長さL4だけ収縮すると、雄セレーション20の右側部分20Bが雌セレーション30に係合を開始する。すると、雌セレーション30の歯31の歯先35と、雄セレーション20の歯21の歯底22が強く当接して塑性変形し、コラプス抵抗が増加して、衝撃エネルギーの吸収量が増大する。
また、雌セレーション30の歯先35と雄セレーション20の右側部分20Bの歯底22が、雄セレーション20の外周の円周方向の全体にわたって当接するため、コラプス抵抗をコントロールするのが容易で、安定したコラプス抵抗が得られる。
次に本発明の実施例4について説明する。図4(1)は本発明の実施例4の雄シャフトと雌シャフトのセレーション係合部の一部を拡大した断面図であって、図1のB−B断面図相当である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、上記実施例と同一部品には同一番号を付して説明する。
実施例4は、実施例1の変形例であって、雄セレーション20の左側部分20Aのセレーションの形状は、実施例1と同一形状に形成され、雄セレーション20の右側部分20Bのセレーションの形状のみ実施例1とは異なる。
図4(1)に示すように、雄セレーション20の右側部分20Bのセレーションの形状は、雄セレーション20の圧力角を雌セレーション30の圧力角よりも大きく形成している。
従って、車両が衝突して、雌シャフト12Aと雌シャフト12Bとの間に作用するコラプス荷重により、雌シャフト12Aに対して雄シャフト12Bが長さL4だけ収縮すると、雄セレーション20の右側部分20Bが雌セレーション30に係合を開始する。すると、雌セレーション30の歯31の歯面34と、雄セレーション20の右側部分20Bの歯21の歯面24が強く当接して塑性変形し、コラプス抵抗が増加して、衝撃エネルギーの吸収量が増大する。
また、雌セレーション30の歯面34と雄セレーション20の右側部分20Bの歯面24が、雄セレーション20の外周の円周方向の全体にわたって当接するため、コラプス抵抗をコントロールするのが容易で、安定したコラプス抵抗が得られる。
次に本発明の実施例5について説明する。図4(2)は本発明の実施例5の雄シャフトと雌シャフトのセレーション係合部の一部を拡大した断面図であって、図1のB−B断面図相当である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、上記実施例と同一部品には同一番号を付して説明する。
実施例5は、実施例1の変形例であって、雄セレーション20の左側部分20Aのセレーションの形状は、実施例1と同一形状に形成され、雄セレーション20の右側部分20Bのセレーションの形状のみ実施例1とは異なる。
図4(2)に示すように、雄セレーション20の右側部分20Bのセレーションの形状は、雄セレーション20の歯21を、雌セレーション30の歯31に対して、円周方向の時計回りに、角度θだけずらして形成している。
従って、車両が衝突して、雌シャフト12Aと雌シャフト12Bとの間に作用するコラプス荷重により、雌シャフト12Aに対して雄シャフト12Bが長さL4だけ収縮すると、雄セレーション20の右側部分20Bが雌セレーション30に係合を開始する。すると、雌セレーション30の歯31の左側の歯面34と、雄セレーション20の右側部分20Bの歯21の右側の歯面24が強く当接して塑性変形し、コラプス抵抗が増加して、衝撃エネルギーの吸収量が増大する。
また、雌セレーション30の歯面34と雄セレーション20の右側部分20Bの歯面24が、雄セレーション20の外周の円周方向の全体にわたって当接するため、コラプス抵抗をコントロールするのが容易で、安定したコラプス抵抗が得られる。
次に本発明の実施例6について説明する。実施例6は、実施例1の変形例であって、雄セレーション20の左側部分20Aのセレーションの形状は、実施例1と同一形状に形成され、雄セレーション20の右側部分20Bのセレーションの形状のみ実施例1とは異なる。
図示はしないが、本発明の実施例6では、雄セレーション20の右側部分20Bのセレーションの形状は、雄セレーション20の歯21の歯すじを、雌セレーション30の歯31の歯すじに対して、非平行に形成する。
従って、車両が衝突して、雌シャフト12Aと雌シャフト12Bとの間に作用するコラプス荷重により、雌シャフト12Aに対して雄シャフト12Bが長さL4だけ収縮すると、雄セレーション20の右側部分20Bが雌セレーション30に係合を開始する。すると、雌セレーション30の歯面34と、雄セレーション20の右側部分20Bの歯面24が強く当接して塑性変形し、コラプス抵抗が増加して、衝撃エネルギーの吸収量が増大する。
上記実施例1から実施例6では、雌シャフト12Aと雄シャフト12Bにセレーションが形成された例について説明したが、雌シャフト12Aと雄シャフト12Bにスプラインを形成してもよい。
また、上記実施例1から実施例6では、雄セレーション20の右側部分(コラプス抵抗増加部)20Bが一箇所だけ形成されているが、雄セレーション20の軸方向に離間した複数箇所に形成することもできる。例えば、雄セレーション20の軸方向に離間した二箇所に、コラプス抵抗が異なるコラプス抵抗増加部20B(例えば実施例1と実施例2のコラプス抵抗増加部20B)を形成すれば、図6に示すように、コラプスストロークが大きくなるに従って、コラプス抵抗がB1からB2に増加して、衝撃エネルギーの吸収量を段階的に増大させることができる。
上記実施例1から実施例6では、雄セレーション20の全ての歯21にコラプス抵抗増加部が形成されているが、雄セレーション20の一部の歯21に、一個跳びや複数個跳びで、円周上等間隔に、コラプス抵抗増加部を形成してもよい。
また、上記実施例1から実施例6で、雄セレーション20の右側部分(コラプス抵抗増加部)20Bの外周表面に、亜鉛メッキ、金属石鹸処理、モリブデンコーティング、フッ素樹脂コーティング等の被膜を被覆して、コラプス抵抗の大きさを調整することもできる。
本発明の実施例1の雄シャフトと雌シャフトの要部を示す断面図である。 (1)は図1のA−A断面図、(2)は図1のB−B断面図であり、雄シャフトと雌シャフトのセレーション係合部の一部を拡大した断面図である。 (1)は本発明の実施例2の雄シャフトと雌シャフトのセレーション係合部の一部を拡大した断面図であって、図1のB−B断面図相当である。(2)は本発明の実施例3の雄シャフトと雌シャフトのセレーション係合部の一部を拡大した断面図であって、図1のB−B断面図相当である。 (1)は本発明の実施例4の雄シャフトと雌シャフトのセレーション係合部の一部を拡大した断面図であって、図1のB−B断面図相当である。(2)は本発明の実施例5の雄シャフトと雌シャフトのセレーション係合部の一部を拡大した断面図であって、図1のB−B断面図相当である。 (1)は図1のP部拡大斜視図である。(2)は本発明の実施例のコラプス抵抗曲線である。 本発明の実施例のコラプス抵抗曲線の他の例である。 従来のステアリング装置を示す一部を断面した側面図である。 (1)は図7の雄シャフトと雌シャフトの要部を示す断面図である。(2)は(1)のQ部拡大斜視図である。
符号の説明
11 ステアリングホイール
12 ステアリングシャフト
12A 雌ステアリングシャフト(雌シャフト)
121A 右端部
12B 雄ステアリングシャフト(雄シャフト)
13 ステアリングコラム
13A アウターコラム
13B インナーコラム
14 上部支持ブラケット
15 自在継手
16 中間シャフト
16A 雌中間シャフト(雌シャフト)
16B 雄中間シャフト(雄シャフト)
17 自在継手
18 車体
19 下部支持ブラケット
20 雄セレーション
20A 左側部分(コラプス抵抗一定部)
20B 右側部分(コラプス抵抗増加部)
20C 常時係合部
20D 非係合部
20E 境界部
21 歯
22 歯底
23 凸部
24 歯面
25 歯先
30 雌セレーション
31 歯
32 歯底
34 歯面
35 歯先

Claims (6)

  1. ステアリングホイールの回転を伝達可能な雄シャフト、
    上記雄シャフトの外周に形成された雄セレーション、
    上記雄シャフトに外嵌する雌シャフト、
    上記雌シャフトの内周に形成され、上記雄セレーションに軸方向に相対的に移動可能にかつ回転トルクを伝達可能に係合する雌セレーション、
    車両の衝突時に、上記雌シャフトに対して上記雄シャフトが相対的に収縮する際に、収縮の途中で、上記雌セレーションに係合する部位の上記雄セレーションに形成され、雄セレーションの外周の円周方向の全体にわたって、上記雌セレーションの内周に強く当接してコラプス抵抗が増加するコラプス抵抗増加部
    を備えたステアリング装置であって、
    上記コラプス抵抗増加部は、上記雌シャフトに対して上記雄シャフトが相対的に収縮する際に、収縮の途中で、上記雌セレーションに係合する部位の上記雄セレーションの圧力角を雌セレーションの圧力角よりも大きく形成したこと
    を特徴とするステアリング装置。
  2. 請求項1に記載されたステアリング装置において、
    コラプス抵抗の異なる複数のコラプス抵抗増加部が、上記雄シャフトの軸方向に離間して形成されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  3. 請求項1に記載されたステアリング装置において、
    上記コラプス抵抗増加部は、
    上記雄セレーションのすべての歯に形成されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  4. 請求項1に記載されたステアリング装置において、
    上記コラプス抵抗増加部は、
    上記雄セレーションの一部の歯に円周上等間隔に形成されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  5. 請求項1に記載されたステアリング装置において、
    上記コラプス抵抗増加部とコラプス抵抗一定部との境界部は、
    上記雄セレーションの軸方向に連続的に変化する形状に形成されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  6. 請求項1に記載されたステアリング装置において、
    上記雄セレーションのコラプス抵抗増加部の外周の表面に被膜を被覆すること
    を特徴とするステアリング装置。
JP2008122999A 2008-05-09 2008-05-09 ステアリング装置 Expired - Fee Related JP5125742B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008122999A JP5125742B2 (ja) 2008-05-09 2008-05-09 ステアリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008122999A JP5125742B2 (ja) 2008-05-09 2008-05-09 ステアリング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009269518A JP2009269518A (ja) 2009-11-19
JP5125742B2 true JP5125742B2 (ja) 2013-01-23

Family

ID=41436468

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008122999A Expired - Fee Related JP5125742B2 (ja) 2008-05-09 2008-05-09 ステアリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5125742B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5494593B2 (ja) * 2011-01-21 2014-05-14 日本精工株式会社 ステアリング装置
JPWO2014038269A1 (ja) * 2012-09-05 2016-08-08 Kyb株式会社 衝撃吸収式ステアリングシャフト
JP6120046B2 (ja) * 2012-10-10 2017-04-26 株式会社ジェイテクト シャフトとヨークの締結構造におけるセレーションの角度ピッチ設定方法
US9638261B2 (en) 2013-02-18 2017-05-02 Szuba Consulting, Inc. Collapsible shaft assembly with flanged slots
EP2990300B1 (en) * 2013-10-31 2017-05-10 NSK Ltd. Steering device
JP6394250B2 (ja) * 2013-12-26 2018-09-26 日本精工株式会社 衝撃吸収式ステアリングシャフト及び衝撃吸収式ステアリング装置
WO2017010087A1 (ja) * 2015-07-13 2017-01-19 バンドー化学株式会社 カップリング
JP2019162942A (ja) * 2018-03-20 2019-09-26 アイシン精機株式会社 車両のステアリング装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08276853A (ja) * 1995-04-03 1996-10-22 Nippon Seiko Kk 衝撃吸収式ステアリング装置用シャフト
JPH09267753A (ja) * 1996-04-02 1997-10-14 Koyo Seiko Co Ltd ステアリング装置の中間軸
JPH11291923A (ja) * 1998-04-08 1999-10-26 Nippon Seiko Kk 衝撃吸収式ステアリングシャフト
JPH11311256A (ja) * 1998-04-24 1999-11-09 Nippon Seiko Kk 衝撃吸収式ステアリングシャフト
JP2008087531A (ja) * 2006-09-29 2008-04-17 Nsk Ltd 電動テレスコ調整式ステアリング装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009269518A (ja) 2009-11-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5125742B2 (ja) ステアリング装置
US10160476B2 (en) Steering spline telescoping shaft, and steering device
WO2014038269A1 (ja) 衝撃吸収式ステアリングシャフト
EP2787235A1 (en) Telescopic shaft
JP4940798B2 (ja) 衝撃吸収構造
JP5494593B2 (ja) ステアリング装置
JP5273103B2 (ja) 雄シャフトと雌シャフトの結合構造
JP5181605B2 (ja) 衝撃吸収式ステアリングコラム装置
US7004844B2 (en) Clearance damping device for a telescoping shaft assembly
JP5321655B2 (ja) ステアリング装置用トルク伝達装置
JP2009156438A (ja) 伸縮軸及び伸縮軸を備えたステアリング装置
JP5353972B2 (ja) ステアリング装置用トルク伝達装置
JP6011858B2 (ja) 伸縮シャフトおよびステアリング装置
JP5673770B2 (ja) ステアリング装置用トルク伝達装置
JP5293641B2 (ja) ステアリング装置
JP2019031993A (ja) 伸縮シャフト
JP4622690B2 (ja) ステアリングコラム装置
JP5120076B2 (ja) ステアリングコラム装置
JP2007145061A (ja) ステアリングシャフト
JP5429232B2 (ja) ステアリング装置用トルク伝達装置
JP2011230682A (ja) ステアリング装置の伝達軸およびステアリング装置
JP6536876B2 (ja) ステアリング装置
JP2011093444A (ja) 衝撃吸収式ステアリング装置
JP2009250282A (ja) 伸縮軸及び伸縮軸を備えたステアリング装置
JP6939124B2 (ja) ステアリング装置及び中間シャフト

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120522

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120608

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121002

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121015

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5125742

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151109

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees