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JP5108878B2 - 置換型カルボキサミド - Google Patents

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Description

本特許出願は、2006年6月8日に出願の米国仮出願第60/811839号の優先権を主張する。
本発明は特定の置換型カルボキサミド、特に特定のNアシル化により置換された5−アミノ−4−メチルイソチアゾール誘導体、並びにそれらの調製方法、当該置換型カルボキサミドを含んでなる医薬組成物及びそれらの使用方法の提供に関する。
L−グルタミン酸は、中枢神経系を興奮させる主要な神経伝達物質であって、興奮性アミノ酸と呼ばれる。グルタミン酸受容体には、2つの主要なサブタイプが存在し、リガンド−ゲート制御イオン−チャネルイオノトロピック受容体と、Gタンパク−共役7回膜内外貫通ドメイン代謝型受容体(mGluRs)の2つが挙げられる。代謝型ファミリーは8つのメンバーから構成され、配列の類似性、シグナル伝達及び薬理学に基づき、3つのグループに更に分類される。グループI受容体(mGluR及びmGluR、並びにそれらのスプライス変異体)は、イノシトールリン酸の加水分解、及び細胞内カルシウムシグナルの生成に関与し、それらを促進する方向に作用する。グループII受容体(mGluR及びmGluR)及びグループIII受容体(mGluR、mGluR、mGluR及びmGluR)は、アデニリルシクラーゼを負に制御し、間接的にアデニリルシクラーゼ活性を阻害することによって、サイクリックAMP濃度を調整する。グループI受容体は主にシナプス後部に位置して、ニューロン刺激を増加させるが、グループII及びグループIII受容体は主にシナプス前部に位置し、グルタミン酸の過剰な放出を減少させるための自動受容体として機能する。すなわち、mGlu受容体のサブタイプは、中枢神経系において固有の発現パターンを有するため、新規な及び選択的な薬剤の標的とすることができる(非特許文献1参照)。当該文献では、mGluRアンタゴニストが、脳梗塞モデル動物、脊髄神経結紮を伴う疼痛モデル動物、ホルマリンにより誘発される疼痛モデル動物、及び片頭痛モデル動物において、神経保護剤として有用であることが開示されている。また、mGluRアンタゴニストは、癲癇の(発作)モデル動物、及び(抗)懸念モデル動物においても有用なことが示されている。それらは、mGluR受容体が存在する組織において疼痛に関与すると考えられる。
グルタミン酸は、持続的な疼痛状態の間、脊髄及びCNSの神経単位上に感覚情報を伝達する主要な興奮性神経伝達物質である。臨床における慢性的若しくは持続的な疼痛は、少なくとも部分的には、強度の周辺刺激、組織損傷又は神経の損傷後の、脊髄及び棘上侵害受容領域の体性感覚神経単位へのグルタミン酸インプットによるシナプス効率の長期にわたる増加に依存すると予想される。この強化されたシナプス伝達により、非損傷領域における疼痛閾値の減少、疼痛反応の増幅及び疼痛感覚の拡散につながる。例えば、免疫細胞化学的なデータから、上行性のグルタミン酸による侵害受容経路の幾つかの領域において、mGlu受容体が発現されることが証明されている。また幾つかの証拠から、mGlu受容体の刺激が、ニューロン刺激及び速いグルタミン酸によるシナプス伝達の増加を促進することが示されている。mGlu受容体刺激により補充される細胞内シグナル形質導入メカニズムの持続的な作用は、これらの受容体が、脊髄レベル及び棘上レベルにおける中枢感作を維持することを支持するものである。すなわち、mGlu受容体アンタゴニストによる刺激の減少は、持続的な疼痛症状に対する有用な治療方法の提供につながるものと考えられる。
また、行動研究に関する報告であって、慢性炎症性及び非炎症性侵害受容刺激により誘発される侵害受容反応を改善するmGlu受容体アンタゴニストの使用可能性を指示する報告がなされている。すなわち、選択的なmGlu受容体アンタゴニストLY456236は、ニューロパシー疼痛のL5/L6脊髄神経結紮モデルによるホルマリン試験及び機械性アロディニアにおいて、侵害防御的反応を減少させる。非特許文献2を参照。
Augelli−Szafran,C.E.,Schwarz,R.D.Annual Reports in Medicinal Chemistry(2003)38,21−30 Varty,G.B.,ら、Psychopharmacology(Berl.).(2005),179,207−217.
本発明の化合物は、グループI代謝型受容体、特にmGluR受容体(mGluR)に対する選択的なアンタゴニストであって、特にmGluR、mGluR及びmGluRと比較して選択的な、またmGluRと比較して選択的であると考えられるアンタゴニストの提供に関する。上記のように、それらは代謝型グルタミン酸受容体(例えば疼痛、特に慢性的若しくは持続的な疼痛、例えば慢性的な神経障害疼痛、慢性的な炎症性/関節関連の疼痛、又は慢性的な非炎症性/非神経障害疼痛(NINN疼痛))に関連する症状の治療、並びに片頭痛又は癲癇の治療に有用である。
すなわち、本発明は、式Iの化合物:
Figure 0005108878
又はその薬理学的に許容できる塩の提供に関する。詳細には、式中、Qは、式Qで表されるフェニル基であり、
Figure 0005108878
式中、Rはメチル又はエチルであり、Rは水素又はフッ素であるか、又は、Qは、式Qで表されるフェニル基であり、
Figure 0005108878
式中、Rは水素又はフッ素であり、Rは水素、フッ素、塩素又は臭素であるか、又は、R及びRは各々塩素であるか、又は、Rは水素であり、Rはメチルチオ又は1,1−ジフルオロエチルであり、R−COは(R,R)−トランス−2−メチルシクロプロパンカルボニルである。
本発明では、「式Iの化合物」又は「本発明の化合物」という表現には、当該化合物以外にも、当該化合物の薬理学的に許容できる塩が包含される。本願明細書では、特に明記されない限り、以下の用語は以下の意味を有する。ハロとは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素である。アルキル、アルコキシなどは、直鎖状及び分岐状の基が包含されるが、個別的には例外も存在し、例えば「プロピル」基の用語を用いる場合は、直鎖状(「通常」)のみを指すものとし、一方「イソプロピル」の用語を用いる場合は分岐鎖状の異性体のことを意味する。
本発明のR−CO基はキラルであるが、式Iの化合物は、その鏡像異性体との混合物(例えばラセミ混合物)であってもよく、及び/又はシスジアステレオマーのいずれかとの混合物であってもよい。好ましくは、本発明の化合物は、例えば95%以上の鏡像異性過剰を示す、実質的に純粋な(R,R)異性体である。以下で強調されるように、式Iの化合物又はその薬理学的に許容できる塩は、多形性を有してもよく、及び/又は水又は有機溶剤と共に溶媒和化合物を形成してもよい。本発明にはまた、あらゆる種類のかかる多形体、あらゆる種類の溶媒和化合物、又はそれらのあらゆる混合物も包含される。
Qの具体例は、4−メトキシフェニル、3−フルオロ−4−メトキシフェニル、4−エトキシフェニル、フェニル、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、4−ブロモフェニル、3,4−ジクロロフェニル、4−(メチルチオ)フェニル又は4−(1,1−ジフルオロエチル)フェニルである。
具体的な式Iの化合物は、QがQである化合物である。
他の具体的な式Iの化合物は、QがQである化合物であり、特にRは塩素である。
上記のいずれの化合物においても、Rの具体例は水素である。
QがQであるとき、Rは塩素であり、Rは水素であり、式Iの化合物は(R,R)−N−[3−(4−クロロフェニル)−4−メチル−イソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパンカルボキサミド(又はその薬理学的に許容できる塩)である。
好適な式Iの化合物は、(R,R)−N−[3−(4−メトキシフェニル)−4−メチル−イソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパンカルボキサミド、又はその薬理学的に許容できる塩である。
本発明の化合物の薬理学的に許容できる塩とは、生理的に許容できる陰イオンを生じさせる、式Iの化合物と、有機若しくは無機酸との酸付加塩のことを指す。
本発明の更なる態様として、本願明細書において説明される式Iの化合物又はその薬理学的に許容できる塩、並びに、薬理学的に許容できる希釈剤、賦形剤又は担体を含んでなる医薬組成物の提供に関する。
更に、本願明細書において説明される式Iの化合物又はその薬理学的に許容できる塩を有効成分として含んでなる、疼痛、特に慢性疼痛の治療用の医薬組成物の提供に関する。
式Iの化合物を含んでなる医薬組成物は、例えば従来公知の方法で調製してもよく、例えばマイクロ化又はナノ分散などの、粒径の制御を行いながら調製してもよい。好ましくは、当該医薬組成物は経口投与に適している組成物である。
式Iの化合物は、化学分野において公知の、構造的に類似した化合物の製造方法によって、又は本願明細書に記載されている新規な方法によって調製することができる。本願明細書に記載されている新規な方法は、本発明の別の態様の提供に関する。すなわち、式Iの化合物又はその薬理学的に許容できる塩、並びに式Iの化合物の製造のための新規な中間体の調製方法の提供により、本発明は更に特徴づけられ、それらの手順を以下に例示する。なお、特に明記しない限り、存在する基は上記で定義したとおりの意味を有する。
すなわち、上記のいずれかにおいて説明した、式Iの化合物又はその薬理学的に許容できる塩を調製する方法の提供に関し、当該方法は、以下から選択されるステップ、すなわち
(A)式IIのアミン
Figure 0005108878
を、式HOOC−Rの酸又はその活性化誘導体を使用してアシル化するステップ、
(B)QがQである式Iの化合物の場合、式IIIの化合物
Figure 0005108878
(式中、Rは水素若しくはフッ素である)のフェノール酸素を、式R−Yの試薬(Yは求核置換用の従来公知の離脱基である)を使用してアルキル化するステップ、
(C)対応する式VIの化合物
Figure 0005108878
(式中、Xは臭素又はヨウ素である)をメチル化するステップから選択されるステップを含んでなり、
その後、上記手順のいずれの場合も、式Iの化合物の薬理学的に許容できる塩を必要とする場合には、それは、塩基の形の式Iの化合物を、生理的に許容できる反イオンを生じさせる酸と反応させることによって、又は他のいかなる従来公知の手順によっても調製することができ、
特に明記しない限り、Q、R−CO及びRは上記で定義したうちのいずれかである。
すなわち、本発明の一態様では、以下から選択される化合物の提供に関する。
(a)式IIのアミン:
Figure 0005108878
(b)式IIIの化合物:
Figure 0005108878
(式中、R3が水素又はフッ素である)、及び
(c)式VIの化合物
Figure 0005108878
(式中、Xは臭素又はヨウ素であり、特に明記しない限り、Q及びR−COは上記で定義されるいずれかである)。
式HOOC−Rの酸の場合、典型的な活性化誘導体として、エステル(特に低級アルキルエステル、例えばメチル又はエチルエステル又はベンジルエステル)、酸ハロゲン化物(特に塩化酸)、及び活性化エステル又は無水物(4−ニトロフェニルエステル及び結合試薬に由来する活性化エステル又は無水物を含む)が挙げられる。低級アルキルエステル又はベンジルエステルの場合、アシル化は、例えばトリメチルアルミニウム又はカリウムt−ブトキシドを使用して実施できる。
本発明では、離脱基「Y」は、求核置換反応において脱離する基であり、例えばハロ基(例えば臭素又はヨウ素)、スルホン酸エステル基(例えばメチルスルホニルオキシ、p−トルイルスルホニルオキシ又はトリフルオロメチル−スルホニルオキシなど、より具体的には、メチル化の場合にはメトキシスルホニルオキシ)、又はミツノブ反応の反応性核種、(例えばアルコールをトリフェニルホスフィン、ジエチルアゾジカルボネート及びトリエチルアミンで処理することにより得られる)が挙げられる。
Xが臭素又はヨウ素である式VIの化合物をメチル化する場合、ジメチルホルムアミド中で、例えばテトラメチルスズ及びシュティレ触媒(例えば塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II))を使用して、シュティレカップリングにより実施してもよく、又はトランス−金属化を使用してメチル化を実施(例えばテトラヒドロフラン中でブチルリチウム、更にヨウ化メチルと反応させる)してもよい。
式HOOC−Rの酸は、公知の方法を用いて調製することができる。簡便な方法として、式HOOC−Rの酸は、下記の調製方法に従い調製できる。要約すると、式HOOC−Rの酸を塩として、好ましくは、(S)−2−アミノ−3−フェニル−1−プロパノール (R,R)−2−メチルシクロプロパンカルボン酸(1:1)塩として、より好ましくは結晶形において溶解させることであり、これは本発明の更なる態様として提供されるものである。すなわち、式HOOC−Rの酸又はその活性化誘導体を、従来公知の方法を用いて、(S)−2−アミノ−3−フェニル−1−プロパノール(R,R)−2−メチル−シクロプロパンカルボン酸(1:1)塩から得ることを特徴とする、上記の方法の提供に関する。
式IIのアミン
Figure 0005108878
は、後述する方法によって、簡便に得られる。通常、式Q−CNのベンゾニトリルをプロピオニトリルと縮合し、式IVのニトリルを調製し、
Figure 0005108878
更に式Vのチオアミド
Figure 0005108878
に、チオアセトアミドを使用して簡便に変換させることにより得られる。式Vのチオアミドを、過酸化水素を使用して酸化し、簡便に式IIの5−アミノイソチアゾールを得る。
式IIIの化合物
Figure 0005108878
(式中、R−COが(R,R)−トランス−2−メチルシクロプロパンカルボニルであり、Rが水素又はフッ素である)
は本発明の別の態様として提供されるものであり、それは、式IIaの対応するアミノフェノール
Figure 0005108878
を、式HOOC−Rの酸又はその活性化誘導体を使用してアシル化することによって調製できる。式IIaの化合物は、フェノール酸素がO保護基により保護されている対応する化合物から、O保護基を除去することによって調製できる。簡便には、式IIaの化合物は、式IIの対応するメトキシ化合物のO−脱メチル化によって得られる。具体的な式IIIの化合物は、(R,R)−N−[3−(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルイソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパンカルボキサミドである。
Xが臭素又はヨウ素である式VIの化合物は、式VIIの対応する化合物を臭素化又はヨード化することによって調製できる。
Figure 0005108878
式VIIの化合物は、式VIIIの対応するアミン
Figure 0005108878
を、式HOOC−Rの酸又はその活性化誘導体を使用してアシル化することによって簡便に得られる。
式VIIIのアミンは、式IIのアミンの調製に関して上記したのと同様の方法を使用(但し、式Q−CNのベンゾニトリル及びアセトニトリルを出発材料とする)して式IXのニトリルを調製し、
Figure 0005108878
更に式Xのチオアミドに変換し、
Figure 0005108878
更に酸化的に環化することにより、式VIIIのアミンとして得られる。
あるいは、式Xのチオアミドを、2当量の臭素(又は若干それを上回る量、例えば2.2当量)で処理して環化及び臭素化を行い、式VIIIaのアミンを調製し、
Figure 0005108878
それを式HOOC−Rの酸又はその活性化誘導体を使用してアシル化し、Xが臭素である式VIの対応する化合物を調製してもよい。
Xが臭素である式VIの化合物の、更なる代替的調製方法を、以下に示す。すなわち、3,4−ジブロモイソチアゾール−5−イルアミン(式XI)
Figure 0005108878
を、式HOOC−Rの酸又はその活性化誘導体を使用してアシル化し、式XIIの対応する化合物を調製し、
Figure 0005108878
それを式Q−B(OH)のホウ酸とクロスカップリングし、Xが臭素である式VIの化合物を調製する。
mGlu受容体に対する本発明の化合物の相対的な効力及び選択性は、組換えmGlu1、2、3、4、5又は8受容体を発現する安定なクローン化細胞(ラットEAAT1グルタミン酸トランスポーター(RGT)細胞を含有するAV12細胞系にトランスフェクトして作製)を使用して評価することができる。
例えば、更に詳細には、ヒト組換えmGlu1a受容体蛋白を発現するAV−12細胞系を使用して、グルタミン酸により誘発されたカルシウム流入反応に対する、本発明の化合物の効果に関して評価してもよい(Kingstonら、Neuropharmacology.37(1):1−12,1998を参照)。mGlu受容体により媒介される反応は、カルシウム感受性蛍光色素であるFluo−3を用いた、細胞内カルシウム濃度の変化として測定できる。細胞を回収し、96穴マイクロタイタープレートに播く。37℃の湿潤化したインキュベーター中で48時間培養した後、細胞を25℃で60分間、10μMのFluo−3AM色素とインキュベートする。取り込まれていない細胞外の色素を緩衝液で洗浄してウェルから除去し、更にプレートを、96−チャネル蛍光定量イメージングプレートリーダー(FLIPR−Molecular Devices Corporation,La Jolla,CA,USA)で測定する。ベースライン蛍光測定は、FLIPR計測器と一体型の自動ピペッティング装置を用いて、試験化合物を添加する前に、10秒間実施する。20秒間置いた後、グルタミン酸をEC90%濃度(10μM)でウェルに添加し、蛍光変化を60秒間ずっとモニターした。化合物の抑制効果は、グルタミン酸への応答による蛍光ピークを、化合物の有無において比較することにより測定できる。IC50値は、4パラメータのロジスティック曲線を使用して、プログラム(GraphPad Prism(登録商標)V4又はActivity Base(登録商標)V5.3ソフトウェア)により算出する。本願明細書に例示される化合物は、100nM未満のIC50を示す。例えば、実施例1及び実施例6の各々の化合物は、上記のスクリーニングにおいて、20nM未満のIC50を示す。
ネズミmGlu受容体を使用した同様の分析を行い、ラットにおけるin vivoスクリーンとの組み合わせで、更に化合物を特徴づけてもよい。
本発明の化合物は、ラット疼痛モデルにおいてin vivo活性を示した。以下に要約するように、これらの周知の疼痛モデルは簡便に実施できる。例えば、後述するように実施されるrotorod試験で行動における障害を示さない投与量では、実施例1の化合物は、ホルマリン、カラギーナン、カプサイシン及び尾部軽打モデルの絶食雄Harlan Sprague Dawleyラット(HSD、200−250g)、並びに、L5/L6脊髄神経結紮モデルの非絶食雄HSDラット(300−350g)において、投与量依存的な活性を示す。全てのデータは、特に明記しない限り、JMPv4.1統計ソフトウェア(SAS Institute Inc., Cary, NC)を用い、ANOVA及びDunnettのt検定によって分析する。データを、平均+/−SEMで表示する。各モデルの具体的な試験条件を以下に簡潔に記載する。
ホルマリンモデル:
右後肢の背側横表面にホルマリン(50μl、5%)を皮下注射する前に、薬剤を投与する。ホルマリン投与の0〜50分後に、足を舐める挙動の回数を、自動化アッセイにおいて測定する。データは、早いフェーズ(0〜5分)又は遅いフェーズ(15〜40分)における足を舐める挙動を、疼痛挙動として表す。このモデルにおいては、実施例1の化合物では、絶食されたラットにおいて、遅いフェーズにおける疼痛挙動が、ホルマリン投与の1時間前に3〜60mg/kg(経口)投与したときに、投与量依存的に減衰し、また、実施例6の化合物では、1〜30mg/kgで投与したときに投与量依存的な減衰を示す。
L5/L6脊髄神経結紮モデル:
L5及びL6脊髄神経(一方のみ)をタイトに結紮する。2週後に、薬剤投与の後の様々な時点において、フォン・フレイ・フィラメントを使用して、増加する曲げ力(0.5〜15g)を利用して機械性アロディニアを測定する。
カラギーナンモデル:
カラギーナン(100μl、3%)を右肢の足底表面に注入し、薬剤をカラギーナン投与の2時間後に投与する。放射熱源を使用して熱痛覚過敏を測定する。組織の損傷を防止するために30秒後に熱源を離す。肢の引っ込めまでの時間は、熱付与した足と熱付与しない左足との違いとして、秒単位で測定する。
カプサイシンモデル:
カプサイシン投与前に薬剤を投与する。オリーブ油中のカプサイシン(25μl、30μg)を、右肢の足底表面に注射する。カプサイシン投与後15分及び1時間の時点において、フォン・フレイ・フィラメントを使用して、増加する曲げ力(0.5〜15g)を利用して機械性アロディニアを測定する。
尾部軽打モデル:
尾の付け根に対する10秒間の放射熱源処理を行い、薬剤投与後の様々な時点における尾部軽打応答を誘発する。
Rotorod試験:
雄のSprague Dawleyラット(180〜230g、Harlan labs,Indianapolis)を用いて、rotorod試験を実施する。鎮静/運動失調を誘発するmGluアンタゴニストの作用を、上記したように(Simmonsら、Neuropharmacol.(1998)37,25−36)、自動化加速rotorod試験(Omnitech Electronics Inc.,Columbus,OH)(IBM PCコンピュータと連動)を使用して試験する。Rotorodテストは例えば、絶食ラットを用いて、薬剤投与前、並びに例えば60mg/kgの薬剤の経口投与後1、2、3及び4時間目に実施した。選択された時点は、疼痛モデルの挙動試験に対応する。姿勢を維持し、rotorodから落ちない動物に、40秒の最高スコアを与える。データは、JMPv4.1統計ソフトウェア(SAS Institute Inc.,Cary,NC)を使用して、ANOVA及びDunnettのt検定により分析する。データを、平均±SEMとして表示する。
すなわち、mGlu受容体のアンタゴニスト活性が示されるときはいつでも、本発明の化合物は有用であると考えられる。特に、本発明の化合物は、疼痛、特に慢性疼痛(若しくは持続的な疼痛)、例えば慢性的な神経障害疼痛、慢性的な炎症性/関節関連の疼痛、又は慢性的な非炎症性/非神経障害疼痛(NINN疼痛)の治療、並びに、片頭痛又は癲癇の治療に有用であると思われる。したがって、本発明の1つの具体的態様は、慢性的な神経障害疼痛の治療であり、本発明の他の具体的態様は、慢性的な炎症性/関節関連の疼痛の治療であり、本発明の更なる具体的態様は、慢性的な非炎症性/非神経障害疼痛の治療である。神経障害疼痛には、糖尿病性末梢性神経障害及び帯状疱疹後の神経痛に関連する疼痛が包含される。更に、本発明の化合物は、癲癇における発作の治療剤として、又は懸念の治療剤として、並びに、脳梗塞後の神経保護剤としての有用性を有する。
すなわち、本発明の他の態様は、哺乳類、特にヒトにおける、疼痛、特に慢性疼痛を治療する方法の提供に関し、当該方法は、当該哺乳類に有効量の式Iの化合物(式中、Q及びRは上記で定義されるいずれかである)又はその薬理学的に許容できる塩を投与することを含んでなる。治療の対照となる哺乳類は、家畜(例えばウマ)又はペット動物(例えばネコ又はイヌ)であってもよい。
また、薬剤として使用するための、本願明細書のいずれかにおいて定義される式Iの化合物又はその薬理学的に許容できる塩の提供に関する。
更に、疼痛(特に慢性疼痛)を治療するための、式Iの化合物(式中、Q及びRは上記のいずれかで定義される)又はその薬理学的に許容できる塩の提供に関する。
更に、疼痛(特に慢性疼痛)の治療用の薬剤の製造への、式Iの化合物(式中、Q及びRは上記のいずれかで定義される)又はその薬理学的に許容できる塩の使用の提供に関する。
上記の記載のいずれかにおける慢性疼痛とは、具体的には神経障害疼痛である。他の具体的な慢性疼痛は、慢性的な炎症性/関節関連の疼痛である。更に他の具体的な慢性疼痛は、慢性的な非炎症性/非神経障害疼痛(NINN疼痛)である。
患者に投与される本発明の化合物の具体的な量は、当然ながら、症状を取り巻く環境(例えば投与される化合物、投与頻度及び治療される症状)により適宜変化する。慢性疼痛の治療のための典型的な一日量は、1〜300mg/日、より具体的には5〜200mg/日であり、単回投与において、又は2回以上の分割投与において、好ましくは経口投与により投与する。すなわち、本発明の化合物は、既に罹患している疼痛の治療、又は疼痛の予防に用いることが可能である。
以下に例示する調製例及び実施例において、以下の用語及び略語を用いる:R−COは、(R,R)−トランス−2−メチル−シクロプロパンカルボニルである。DMFは、ジメチルホルムアミドである。DMSOは、ジメチルスルホキシド(NMRでは過重水素化物[−d])である。equivは、当量である。ES−MSは、エレクトロスプレーイオン化質量スペクトルである。EtOAcは、酢酸エチルである。FIDは、炎イオン化検出である。GCは、ガスクロマトグラフィである。HPLCは、高圧液体クロマトグラフィである。LCMSは、液体クロマトグラフィ−質量スペクトルである。MeOHは、メタノールである。MTBEは、メチルt−ブチルエーテルである。NMRは、核磁気共鳴分光学法又はスペクトルである。TEAは、トリエチルアミンである。TFAは、トリフルオロ酢酸である。THFは、テトラヒドロフランである。TLCは、薄層クロマトグラフィである。UVは、紫外線(検出)である。ca.は、「約」の意味である。eeは、鏡像異性過剰である。Phは、フェニル基である。satdとは、「飽和」の意味である。試薬は、様々な試薬業者から入手した。溶媒は通常、減圧下で(蒸発)除去した。幾つかの調製例において示される収率は、蒸発又は濾過により単離され更なる精製をせずに直接用いられる生成物の代表的な粗収率である。
ベンジル(R,R)−2−メチルシクロプロパンカルボキシレートの調製:
無水ジクロロメタン(600.0mL)に98%のオキサリルクロリド(110.0mL)を撹拌しながら添加することにより、2.0Mのオキサリルクロリドのジクロロメタン中溶液を調製した。得られる塩化オキサリル(1.20mol)の溶液を、1時間にわたり、DMF(0.6mL、7.8mmol)を含有する2−メチルシクロプロパンカルボン酸(シス−トランス混合物、120.0g、1.20モルである市販の製品)のトルエン(800.0mL)溶液に、撹拌しながら滴加した。混合液を室温で2時間撹拌し、それを1.5時間にわたり、ベンジルアルコール(114.0mL、1.10mol)、無水THF(800.0mL)及びピリジン(194.0mL、2.41mol)の混合溶液に滴加した。上記混合液を添加した後、さらに1時間撹拌し、酢酸エチル(2L)及び10%の炭酸カリウム水溶液(2L)との間に分配し、更に有機相を洗浄し(10%の水性炭酸カリウム(2L)及び塩水(2L))、乾燥させ(MgSO)、蒸発させ、液体を得た。シリカゲルクロマトグラフィを行い、ヘキサン中5%の酢酸エチルで溶出し、主な生成物である(ラセミ体のベンジルトランス−2−メチル−シクロプロパンカルボキシラートを無色透明の液体(193.8g、93%)として得た。H NMR(DMSO−d6)δ7.38(m、5H)5.05(s、2H)1.42(m、1H)1.30(m、1H)1.06(d、J=6.0Hz、3H)1.04(m、1H)0.74(m、1H)。
ラセミ体のエステル(189g)を、キラルHPLCで分離した。
調製条件:
定常リサイクル法:カラム:Chiralcel OJ(8×32cm)、
溶出液:10/90=イソプロパノール/ヘプタン、
流速:375mL/分、
検出:220nmのUV、
サイクル時間:約7.1分、
ロード:0.025mg/mLで溶出液中に溶解させたサンプルを含有する状態で、約21mL/注入(0.5gのロード)で注入し、キラルHPLCによって、ee>99.7%でベンジル(R,R)−トランス−2−メチルシクロプロパン−カルボキシレート(73g)を得た。
分析条件:
カラム:Chiralcel OJ(4.6×250mm)、
溶出液:10/90=イソプロパノール/ヘプタン、
流速:1.0mL/分、
検出:220nmのUV、
保持時間:6.5分及び7.2分
ベンジル(R,R)−2−メチルシクロプロパンカルボキシレートの代替的調製法:
2−メチルシクロプロパンカルボン酸(シス−トランス混合液、75.0g、0.75モルである市販の製品)及び1N NaOH(900mL、0.90mol)の混合液を、45℃に加温し、撹拌した。撹拌溶液に、臭化ベンジル(131.0mL、1.10mol)及び塩化メチルトリアルキル(C−C10)アンモニウム(Adogen(登録商標)464、37.5g)を添加した。混合液を、40−45℃で4時間撹拌し、室温に冷却し、エチルエーテル(800mL)で抽出した。有機層を乾燥させ(MgSO)、蒸発させ、液体を得た。シリカゲルクロマトグラフィを行い、段階的にヘキサンから5%の酢酸エチル/ヘキサンへ増加させて溶出し、液体(132.2g、93%)としてラセミ体のベンジルトランス−2−メチルシクロプロパンカルボキシレートを得た。H NMR(DMSO−d6)δ7.40(m、5H)5.05(s、2H)1.43(m、1H)1.30(m、1H)1.06(d、J=6.0Hz、3H)1.02(m、2H)0.74(m、1H)。[注意:NMRで微量のシス異性体の存在を検出できる場合、それは上記の通りに行われるキラルHPLC分離によって除去可能である。]
(R,R)−2−メチルシクロプロパンカルボン酸(または(R,R)−トランス−2−メチルシクロプロパンカルボン酸として記載)の調製:
A.ラセミ体2−メチルシクロプロパンカルボン酸の調製:
i.ジメチルオキソスルホニウム メチリド(DMSO中溶液):
窒素下で撹拌されたヨウ化トリメチルスルホキソニウム(2.47kg、1.05当量)のDMSO(8.00L)中の懸濁液に、100gずつ、水酸化カリウム(90重量%、0.69kg、1.05当量)を添加した(あるいは、塩基を一度に添加してもよいが、その場合には発熱する)。更にDMSO(4.00L)を添加し、更に混合液が均一になるまで(若干の溶解しなかったKOHペレット(次の工程において添加しない)を除く)反応混合液を常温で撹拌し、完全にイリド形成させた(約2〜2.5時間)。
ii.エチル 2−メチルシクロプロパンカルボキシレート:
常温で、エチルトランスクロトン酸(1.20kg、1.31L,1.00当量)のDMSO(3.00L)溶液に、30分にわたり、上記で予備調製したイリド溶液を添加し、一方、反応混合液の温度を約15−20℃に維持した。ガスクロマトグラフィ(GC、下記の条件)で分析しながら、2−メチルシクロプロパンカルボキシレートに対して少量の残留クロトン酸エステルだけが観察されるまで(約20〜24時間)反応の経過をモニターした。反応混合液を2等分(8.5L)し、各部分を以下の通りに処理した。メチルt−ブチルエーテル(MTBE、6L)を添加し、15℃に冷却し、更に23℃を超えない温度を維持しながら、二相混合液を約45分にわたり水(6L)を滴加した。相分離させた後、有機相を10%の塩水で二回洗浄し、更に溶媒を真空下で穏やかに除去(400mbar、浴槽温度35℃)し、約3.3当量のMTBEを含有するエチル2−メチルシクロプロパンカルボキシレート(1.00kg、26.8%)を得た。
GC方法:
カラム:バリアンVF−1ms、
長さ:60m、
直径320μm、
厚さ:1μm、
ガス:ヘリウム、
T°:80〜300℃(35分間)、
ラン時間:35分、
検出:FID、サンプルをメタノール中に直接希釈した。
iii.2−メチルシクロプロパンカルボン酸:
エチル2−メチルシクロプロパンカルボキシレート(1.00kg、1.00モル、1.00当量)を含有する上記の混合液を、水(4.00L)及び10.4Mの水酸化ナトリウム溶液(0.32L、1.20当量)と混合し、混合液を46℃に加熱し、MTBEを段階的に蒸留した(ガスクロマトグラフィ分析によって、エステルがMTBEの蒸留フラクションで検出された場合、それを反応混合液に戻し、MTBEを再び蒸留した)。ガスクロマトグラフィ分析で反応混合液中に残留エステルが示されなくなったとき(約1〜4時間)、20℃に冷却し、蒸留液及び更なるMTBE(2L)を添加し、更に層を分離させた。水性相を12.18Mの塩酸で酸性化し、MTBE(3×4L)で抽出した。合わせた有機抽出液からMTBEを真空下で慎重に蒸留し(例えば400mbar、更に200mbar、浴槽温度35℃)、少量の残留MTBEを含有するラセミ体の2−メチルシクロプロパンカルボン酸を得、それを直接解析に用いた(典型的な調製物のガスクロマトグラフィ及びNMRによる分析では、1.7%のシス異性体及び0.3当量のMTBEを含有する、0.99当量のラセミ体の2−メチルシクロプロパンカルボン酸が得られた。)。
B.(S)−2−アミノ−3−フェニル−1−プロパノール(R,R)−2−メチルシクロプロパンカルボン酸(1:1)塩(あるいは(R,R)−2−メチル−シクロプロパンカルボン酸(S)−フェニルアラニノール(1:1)塩として記載)の調製:
ラセミ体のトランス−2−メチルシクロプロパンカルボン酸(20g、0.2mol)を、酢酸エチル(200mL)中に溶解させた。(S)−2−アミノ−3−フェニル−1−プロパノール[別名(S)−フェニルアラニノール](15.6g、0.103mol、0.51当量)を徐々に添加し、更に混合液を65〜70℃に加熱した。結晶化(種結晶を用いて速度を速めてもよい)させた後、懸濁液を室温で20時間撹拌し、更に濾過し、更に結晶を酢酸エチル(2×15mL)で洗浄した。真空下、40℃で3時間、結晶を乾燥させた:質量18.4g(37%のモル収率、キラルGCによる鏡像異性組成=85/15、キラルGC法は下記参照)。結晶を370mLの酢酸エチル中に再懸濁し、懸濁液を1時間還流加熱し、一晩かけて室温に冷却し、結晶を濾過し、更に上記と同様に洗浄し、乾燥させた:質量16.7g(91%の収率、キラル組成=96/4)。上記と同様に酢酸エチル(170mL)による第2の精製を行い、(S)−2−アミノ−3−フェニル−1−プロパノール(R,R)−2−メチルシクロプロパンカルボン酸(1:1)塩を得た(ラセミ体のトランス−2−メチルシクロプロパンカルボン酸から、16.12g(96.5%の収率)、キラル組成=99/1=98%のee、32%の全収率)。H NMR(400MHz、DMSO):δ0.47(m、1H)0.84(m、1H)1.01(d、3H)1.07(m、2H)2.5(m、1H)2.7(m、1H)3.0(m、1H)3.25(dd、1H)3.35(d、2H)5.0−5.2(br、4H)7.2(m、3H)7.3(dd、2H)、塩(98%ee)の融点:130−131℃。
キラルGC方法:
カラム:Hydrodex B−PM、
担体ガス:ヘリウム、
インジェクタT°:200℃、
圧力:30psi、
スプリット比率:1/100、
検出:FID(230℃)、
流速:50mL/分、
注入量:1μL、
最初のT°:130℃。
R,R−鏡像異性体の保持時間:8.3分(S,S−鏡像異性体では8.08分)。
サンプル調製:塩(約10mg)を1N HCl(約1mL)中に溶解させ、酢酸エチル(約1mL)で遊離酸を抽出した。酢酸エチル抽出物をGCに直接注入した。
C.(R,R)−2−メチルシクロプロパンカルボン酸の調製:
(S)−2−アミノ−3−フェニル−1−プロパノール(R,R)−2−メチルシクロプロパンカルボン酸(1:1)塩(12.6g、0.05mol)に、1N HCl水溶液(100mL、0.1mol)を添加した。10分間撹拌した後、溶液を酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。有機抽出液を乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮し(40−45℃/200mbar)、無色油状物として(R,R)−2−メチルシクロプロパンカルボン酸(5g、100%)を得た。H NMR(400MHz、CDCl3):δ0.75(m、1H),1.1(d、3H),1.2(m、1H),1.3(m、1H),1.42(m、1H),11.0(br、1H)。
(S)−2−アミノ−3−フェニル−1−プロパノール(R,R)−2−メチルシクロプロパンカルボン酸(1:1)塩の形成のための、(R,R)−2−メチルシクロプロパンカルボン酸の短縮調製:
i.ジメチルオキソスルホニウム メチリド(DMSO中溶液):
窒素雰囲気下で撹拌された、ヨウ化トリメチルスルホオキソニウム(1.18当量)のDMSO中懸濁液(ヨウ化物1gあたり約3.3mL)に、カリウムt−ブトキシド(1.05当量)を一度に添加した。発熱した。混合液が均一になるまで、反応混合液を20−35℃で撹拌し、イリド形成を完全に行わせた。
ii.エチル 2−メチルシクロプロパンカルボキシレート:
DMSO(エステル1gあたり3mL)中のエチルトランスクロトン酸(1.00当量)の溶液を80℃に加熱した。その溶液に、反応混合液の温度を80℃に維持しながら、上記の予備調製したイリド溶液を徐々に添加した。典型的な1時間の添加/反応時間の後、ガスクロマトグラフィ(上記)による分析の結果、エチル2−メチル−シクロプロパンカルボキシレートに対して少量の残留エチルクロトン酸のみが示された。
iii.2−メチルシクロプロパンカルボン酸:
上記の反応混合液を20℃に冷却し、20〜30℃に反応混合液の温度を維持しながら、KOH水溶液(5重量%、1.14当量のKOH)を15分にわたって添加した。反応混合液を更に2〜3時間撹拌した(エステルの残留がガスクロマトグラフィ(上記)により検出されなくなるまで)。得られる溶液(pH紙でpH約12)を、20〜30℃で、1.5N HClを徐々に添加してpH2〜3に酸性化し、更にそれを酢酸イソプロピル(開始材料のエチルトランスクロトン酸1gあたり5mLずつ)で3回抽出した。合わせた有機相を15%の塩水で洗浄し、45℃の浴槽温度で100〜300mbarの真空下で部分的に蒸発させ(更に必要に応じて、イソプロピル酢酸塩で再希釈し)、2−メチルシクロプロパン−カルボン酸の算出グラムあたり約10mLに対応する溶液を得て、上記と同様の方法を使用して解析に用いた。
(R,R)−2−メチルシクロプロパンカルボン酸の代替的調製法:
窒素雰囲気下で、ヘキシルリチウム(ヘキサン中2.3M、8mL、18.4mmol)を、20分以上にわたり滴下して19〜25℃の間の温度を維持しながら無水2−メチルテトラヒドロフラン(40mL)中のトリエチルホスフィノアセテート(4.5g、19.67mmol)に添加した。30分後に、(S)−プロピレンオキシド(1.17g、20.15mmol)を添加し、更に混合液を160mLのステンレススチール圧力(Parr)反応器に移した。混合液を、15分以内に150℃まで加熱し、この温度で16時間撹拌した。(粗製混合液のNMR分析の結果、エチル(R,R)−2−メチルシクロプロパンカルボキシレートへの転換が>95%で示された。)
水(50mL)及び30%のNaOH水溶液(25mL)を添加し、更に二相混合液を5時間還流しながら撹拌した。層を分離させ、有機相を除去した。37%のHCl水溶液(25mL)を水性層に添加し、更に混合液を酢酸イソプロピル(2×50mL)で抽出した。(R,R)−2−メチルシクロプロパンカルボン酸を含む有機層を10%のNaCl水溶液(3×25mL)で洗浄し、真空下で部分的に蒸発させ、総量14.5gを得、(S)−2−アミノ−3−フェニル−1−プロパノール[別名(S)−フェニルアラニノール](3.01g、19.91mmol)を一度に添加し、(S)−2−アミノ−3−フェニル−1−プロパノール(R,R)−2−メチルシクロプロパンカルボン酸(1:1)塩の結晶化を生じさせた。懸濁液を一晩撹拌した。結晶を濾過し、イソプロピルアセテート(4mL)で洗浄し、真空下で40℃で乾燥させ、(S)−2−アミノ−3−フェニル−1−プロパノール(R,R)−2−メチルシクロプロパンカルボン酸(1:1)塩(3.4g、69%の全収率)を得た。キラルGC:>99.5%ee、98%de。(あるいは、ジシクロヘキシルアミン(1:1)塩として、酸を簡便に単離してもよい。)
上記と類似の方法を使用して、塩を(R,R)−2−メチルシクロプロパンカルボン酸に変換させてもよい。
式IVのニトリルの調製
Figure 0005108878
特に明記されている場合を除いて、式Q−CNの対応するベンゾニトリル、及びプロピオニトリル、及び下記の調製IV−1と類似の方法を使用して、示されたQを有する式IVのニトリルを調製した。
調製IV−1、Q=4−メトキシフェニル:
4−メトキシベンゾニトリル(50.0g、376mmol)、カリウムt−ブトキシド(84.2g、752mmol)、プロピオニトリル(62.0g、1,130mmol)及びトルエン(1,880mL)を混合し、72時間撹拌した。飽和NaHCOで希釈し、EtOAcで抽出した。有機溶液を蒸発させ、ヘキサン/EtOAcから結晶化させ、3−アミノ−3−(4−メトキシフェニル)−2−メチルアクリロニトリルを得た。収率:35.1%。ES−MS:m/e 189.2(m+1)。
調製IV−6、Q=4−クロロフェニル:
2Lの丸底フラスコ(ゴム中隔、窒素ブランケット及び撹拌棒を装備)中に、4−クロロベンゾニトリル(60.0g、1.00当量、432mmol)、プロピオニトリル(61.2mL、2.00当量、864mmol)、テトラヒドロフラン(43.2mL)及びt−ブタノール(tert−ブチルアルコール、カリウム誘導体、475mL、1.10当量、475mmol)中の1.0M カリウムt−ブトキシドを混合し、更に24時間撹拌した。NaHCO水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。塩水で2回有機相を洗浄し、乾燥させ(KCO)、濾過し、濃縮乾燥した。シリカ上のフラッシュクロマトグラフィで精製するため、酢酸エチル/ヘキサン=15:85〜50:50で溶出し、3−アミノ−3−(4−クロロフェニル)−2−メチルアクリロニトリル(未分析のE−/Z−混合物)を得た。収率:49.5%。LCMS:193.0(m+1)。
調製IV−7、Q=4−ブロモフェニル:3−アミノ−3−(4−ブロモフェニル)−2−メチル−アクリロニトリル。
式Vのチオアミドの調製
Figure 0005108878
特に明記されている場合を除いて、式IVの対応するニトリルを使用し、調製V−1(下記)と類似の方法を使用して、示されたQを有する式Vのチオアミドを調製した。
調製V−1、Q=4−メトキシフェニル:
乾燥窒素雰囲気下で、HCl(ジオキサン中4N、659mL、2.640mmol)を3−アミノ−3−(4−メトキシフェニル)−2−メチルアクリロニトリル(24.8g、132mmol)、チオアセトアミド(19.8g、264mmol)及びジオキサン(132mL)の溶液に添加した。2時間撹拌した。蒸発させ、固体をジオキサン(20mL)で希釈し、無水TEA(40mL)を添加した。飽和KCOを添加し、EtOAcで抽出した。有機溶液を蒸発させ、CHCl/ヘキサン(95/5)から結晶化させ、更にMeOH/HOから再結晶させて過剰なチオアセトアミドを除去し、3−アミノ−3−(4−メトキシフェニル)−2−メチル−チオアクリルアミドを得た。収率:90.8%。
調製V−6、Q=4−クロロフェニル:
塩化水素(1,4−ジオキサン中4M、858mL、16.0当量、3.43mol)を、2Lの丸底フラスコRBF(ゴム中隔、窒素ブランケット、撹拌棒及び冷却浴槽を装着)中の、3−アミノ−3−(4−クロロフェニル)−2−メチルアクリロニトリル(41.3g、1.00当量、214.4mmol)のE−/Z−混合物及びチオアセトアミド(32.71g、2当量、2.00当量、428.8mmol)に添加した。添加が終了するまで、アイスバスを用いて30℃を超えないように溶液温度を維持した。アイスバスを取り除き、2時間撹拌し、更にアイスバス中で混合液を撹拌しながら1.5Lの30%NHOH水溶液を徐々に添加した。酢酸エチルで2回、混合液を抽出した。塩水で2回有機相を洗浄し、乾燥させ(KCO)、濾過し、濃縮乾燥した。ヘキサン及びクロロホルム(10/90)から混合液を結晶化させた。エタノール及び水(10/90)で固体をトリチュレートし、3−アミノ−3−(4−クロロフェニル)−2−メチル−チオアクリルアミド(未分析のE−/Z−混合物)を得た。収率:82.3%。H NMR(CDOD)δ9.95(s、2H)8.74(s、1H)8.29(d、J=6.0Hz、2H)8.25(s、1H)8.11(d、J=6.0Hz、2H)4.099(s、3H)。
調製V−7、Q=4−ブロモフェニル:3−アミノ−3−(4−ブロモフェニル)−2−メチル−チオアクリルアミド:
式IIのアミンの調製:
Figure 0005108878
特に明記されている場合を除いて、式Vの対応するチオアミドを使用し、調製II−1(下記)と類似の方法を使用して、示されるQを有する式IIのアミンを調製した。
調製II−1、Q=4−メトキシフェニル:
過酸化水素(30重量%、2.39g、70.3mmol)を3−アミノ−3−(4−メトキシフェニル)−2−メチル−チオアクリルアミド(7.800g、35.135mmol)のメタノール(703mL)溶液に添加した。3時間撹拌した。Na(20%水溶液)で反応をクエンチし、10mLまで蒸発させた。EtOAc(500mL)で希釈し、塩水(3×100mL)で有機相を洗浄し、蒸発させ、更にEtOAc/ヘキサンから結晶化させ、3−(4−メトキシフェニル)−4−メチルイソチアゾール−5−イル−アミンを得た。収率:88.2%。ES−MS:m/e 221.0(m+1)。
調製II−6、Q=4−クロロフェニル:
2Lの丸底フラスコ(撹拌棒を装備)において、(E/Z)−3−アミノ−3−(4−クロロフェニル)−2−メチル−チオアクリルアミド(40.0g、1.00当量、176mmol)、メタノール(882mL、21.80mol)及び過酸化水素(30重量%、14.2mL、1.40当量、247mmol)を混合した。2時間撹拌し、次にNa(20%水溶液)で反応をクエンチし、水(1L)で希釈した。1Lの容積となるまで、混合水溶液を真空下で濃縮した。ヘキサン及び酢酸エチル95/5(500mL)を添加し、20分間激しく撹拌した。濾過し、水、更にヘキサンで洗浄し、得られるケーキ状物を真空下で乾燥させ、3−(4−クロロフェニル)−4−メチルイソチアゾール−5−イル−アミンを得た。収率:64.1%。LCMS:225.0(m+1)。
調製II−7、Q=4−ブロモフェニル:
3−(4−ブロモフェニル)−4−メチルイソチアゾール−5−イル−アミン:
ES−MS:m/e 257.0(m+1)。
式IIIのフェノールの調製:
Figure 0005108878
がメチルである式IIの対応する化合物、及び調製III−1(下記)と類似の方法を使用して、式IIIのフェノール(示されるRを有し、更にR−COが(R,R)−2−メチルシクロプロパンカルボニルである)を調製した。
調製III−1、R =水素:
(R,R)−N−[3−(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルイソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパンカルボキサミド:
A.4−(5−アミノ−4−メチルイソチアゾール−3−イル)フェノール:
−20℃で三臭化ホウ素(0.227g、0.909mmol)を3−(4−メトキシフェニル)−4−メチルイソチアゾール−5−イルアミン(0.100g、0.455mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に添加した。撹拌し、室温に加温した。4時間撹拌し、1N HClでクエンチした。EtOAc(2×50mL)で抽出した。乾燥させ(MgSO)蒸発させた。更なる精製を行わずに、生成物を次の工程に用いた。収率:106.8%。ES−MS:m/e 207.0(m+1)。
B.(R,R)−N−[3−(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルイソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパン−カルボキサミド:
塩化オキサリル(ジクロロメタン中2M、0.291mL、0.583mmol)を、(R,R)−2−メチルシクロプロパンカルボン酸(0.06g、0.58mmol)及びDMF(1滴:触媒)のトルエン(1mL)溶液に、撹拌しながら添加した。3時間撹拌し、形成された酸塩化物を4−(5−アミノ−4−メチルイソチアゾール−3−イル)フェノール(0.060g、0.291mmol)及びピリジン(0.07g、0.87mmol)のTHF(1mL)溶液に、攪拌しながら添加した。1時間撹拌し、EtOAc(300mL)で希釈し、更に1N NaOH(2×100mL)、更に水(100mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)蒸発させた。クロロホルム及びヘキサンから結晶化させた。収率:64.6%。ES−MS:m/e 289.0(m+1)。
式IXのニトリルの調製:
Figure 0005108878
特に明記される場合を除いて、式Q−CNの対応するベンゾニトリル、及びアセトニトリル、及び調製IX−2(下記)と類似の方法を使用して、示されるQを有する式IXのニトリルを調製した。
調製IX−2、Q=3−フルオロ−4−メトキシフェニル:
3−フルオロ−4−メトキシベンゾニトリル(25.000g、165.563mmol)及びアセトニトリル(13.576g、331.126mmol)及びTHF(33mL)を混合した。カリウムt−ブトキシドのTHF(1M、182.1mL、182.1mmol)溶液を撹拌しながら添加した。一晩撹拌した。飽和NaHCOで希釈し、EtOAcで抽出した。有機溶液を蒸発させ、ヘキサン/EtOAcから結晶化させ、3−アミノ−3−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アクリロニトリルを得た。収率:78.6%。ES−MS:m/e 193.0(m+1)。
調製IX−4、Q=フェニル:3−アミノ−3−フェニルアクリロニトリル:
調製IX−8、Q=3,4−ジクロロフェニル:
調製IX−2と類似の方法を使用するが、1当量の3,4−ジクロロベンゾニトリルあたり、1.5当量のカリウムt−ブトキシド及び1.5当量のアセトニトリルを使用して、3−アミノ−3−(3,4−ジクロロフェニル)アクリロニトリルを得た。
調製IX−9、Q=4−(メチルチオ)フェニル:
調製IX−2と類似の方法を使用するが、1当量の4−(メチルチオ)ベンゾニトリルあたり、1.5当量のカリウムt−ブトキシド及び1.5当量のアセトニトリルを使用して、3−アミノ−3−[4−(メチルチオ)フェニル]アクリロニトリルを得た。
調製IX−10、Q=4−(1,1−ジフルオロエチル)フェニル:3−アミノ−3−[4−(1,1−ジフルオロエチル)−フェニル]アクリロニトリル:
調製IX−10で用いる、開始材料の4−(1,1−ジフルオロエチル)ベンゾニトリルを、以下の方法で得た:ビス−(2−メトキシエチル)アミノサルファトリフルオライド(30.516g、137.931mmol)を4−アセチルベンゾニトリル(10.000g、68.966mmol)に添加し、窒素雰囲気下、24時間、テフロンフラスコ中で撹拌した。ジクロロメタンで希釈し、過剰量の飽和NaHCOでクエンチした。EtOAcで抽出し、乾燥させ(MgSO)、更に蒸発した。シリカゲルクロマトグラフを行い、ヘキサン及びEtOAc(3−30%の勾配)によって溶出し、4−(1,1−ジフルオロエチル)−ベンゾニトリルを得た。収率:68.6%。
式Xのチオアミドの調製:
Figure 0005108878
特に明記する場合を除いて、式IXの対応するニトリル、及び調製X−2(下記)と類似の方法を使用して、示されるQを有する式Xのチオアミドを調製した。
調製X−2、Q=3−フルオロ−4−メトキシフェニル:
ジオキサン(65mL)を3−アミノ−3−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アクリロニトリル(25.0g、130mmol)及びチオアセトアミド(19.5g、260mmol)に添加し、更にジオキサン(650mL、2,600mmol)中の4N HClを添加し、TLCで完了が判明するまで反応液を4−8時間撹拌した。反応混合液を蒸発乾燥させ、更にジオキサン(200mL)を添加し、徐々にTEA(KCOで乾燥、1000mL)を添加し、更に飽和KCO(1000mL)を添加し、EtOAc(2000mL)で抽出した。有機相を乾燥し(KCO)、蒸発させ、3−アミノ−3−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)チオアクリルアミドを得た。収率:98.5%。ES−MS:m/e 227.0(m+1)。
調製X−4、Q=フェニル:
3−アミノ−3−(フェニル)−チオアクリルアミド。
調製X−8、Q=3,4−ジクロロフェニル:
3−アミノ−3−(3,4−ジクロロフェニル)−チオアクリルアミド。
調製X−9、Q=4−(メチルチオ)フェニル:
3−アミノ−3−[4−(メチルチオ)フェニル]−チオアクリルアミド。
調製X−10、Q=4−(1,1−ジフルオロエチル)フェニル。
ジフェニルホスフィノジチオ酸(13.2g、52.9mmol)を3−アミノ−3−[4−(1,1−ジフルオロエチル)フェニル]アクリロニトリル(5.50g、26.4mmol)のプロパン−2−オール(264mL)溶液に添加した。45℃で4時間加熱した。EtOAc(400mL)で希釈し、塩水(3×100mL)で洗浄し、蒸発させた。EtOAc/ヘキサンから結晶化させ、3−アミノ−3−[4−(1,1−ジフルオロエチル)−フェニル]チオアクリルアミドを得た。収率:67.2%。ES−MS:m/e 243.0(m+1)。
式VIIIのアミンの調製
Figure 0005108878
特に明記されている場合を除いて、式Xの対応するチオアミド、及び調製VIII−2(下記)と類似の方法を使用して、示されるQを有する式VIIIのアミンを調製した。
調製VIII−2、Q=3−フルオロ−4−メトキシフェニル:
過酸化水素(30%水溶液、8.73g、257mmol)を3−アミノ−3−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−チオアクリルアミド(29.0g、128mmol)のメタノール(1,283mL)溶液に添加し、室温で反応混合液を撹拌した。Na(20%水溶液)で反応をクエンチし、濃縮乾燥した。EtOAc(900mL)及び水(900mL)で希釈し、有機相を回収し、蒸発させた。EtOAc/ヘキサンから結晶化させ、3−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)イソチアゾール−5−イルアミン(1g)を得た。母液(25g)をシリカゲルクロマトグラフィで精製し、ヘキサン中の25−50%EtOAcで溶出し、更なる生成物を得た。[一例を挙げると、カラムへのロードに失敗し、材料の1/2が損なわれたが、更なる精製された材料(1g)がクロマトグラフィから回収された。]収率:12.2%。ES−MS:m/e 225.0(m+1)。
調製VIII−4、Q=フェニル:
3−フェニルイソチアゾール−5−イルアミン:
ES−MS:
m/e 177.2(m+1)。
調製VIII−8、Q=3,4−ジクロロフェニル:
3−(3,4−ジクロロフェニル)イソチアゾール−5−イル−アミン:
ES−MS:
m/e 247.0(m+1)。
調製VIII−9、Q=4−(メチルチオ)フェニル:
3−[4−(メチルチオ)フェニル]イソチアゾール−5−イル−アミン:
ES−MS:m/e 222.3(m+1)。
調製VIII−10、Q=4−(1,1−ジフルオロエチル)フェニル:
3−[4−(1,1−ジフルオロエチル)フェニル]−イソチアゾール−5−イルアミン:
ES−MS:m/e 241.2(m+1)。
式VIIのイソチアゾールの調製
Figure 0005108878
特に明記されている場合を除いて、式VIIIの対応するアミン、及び調製VII−2(下記)と類似の方法を使用して、示されるQを有する式VIIのアミドを調製した。
調製VII−1、Q=4−メトキシフェニル:
ベンジルエステル及びトリメチルアルミニウムの使用:
3−(4−メトキシフェニル)イソチアゾール−5−イルアミン(5.0g、24.3mmol)の無水ジクロロメタン(230mL)中懸濁液を、撹拌しながら0〜5℃に冷却し、シリンジでトリメチルアルミニウム(トルエン中2.0M、12.1mL、24.2mmol)を添加した。溶液を5分間撹拌し、更にベンジル(R,R)−2−メチルシクロプロパンカルボキシレート(4.6g、24.21mmol)を無水ジクロロメタン(10mL)と共に添加した。更に混合液をNフロー(ニードルブリード弁)と共に40〜45℃に加温し、徐々に溶媒を除去した。2時間後、大部分のジクロロメタンを除去し、更に内部温度を約50℃まで上昇させた。溶液を更に3時間撹拌し、冷却し、良好なN流下で、水、更に0.1N HClを滴加して慎重にクエンチした。得られる残余物を更に酢酸エチル(400mL)及び0.1N HCl(400mL)との間に分配させた。有機層を炭酸カリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させて容積を減らした。得られる懸濁液をヘキサンで希釈し、固体分を濾過して5.9gの粗生成物を得、それをMTBE(100mL)中に再懸濁し、1時間穏やかに還流加熱し、室温に冷却した。1時間静置した後、固体をフィルターで濾過し、乾燥させ(20mm Hg、40℃)、(R,R)−N−[3−(4−メトキシフェニル)イソチアゾール−5−イル]−2−メチル−シクロプロパンカルボキサミド(5.2g、75%)を得た。H NMR(DMSO−d6)δ7.86(d、J=8.8Hz、2H)7.20(s、1H)7.00(d、J=8.8Hz、2H)3.78(s、3H)1.62(m、1H)1.34(m、1H)1.10(d、J=6.0Hz、3H)1.09(m、1H)0.80(m、1H),ES−MS m/e 289(m+H)。
調製VII−2、Q=3−フルオロ−4−メトキシフェニル:
ベンジルエステル及びトリメチルアルミニウムを使用:
ベンジル(R,R)−2−メチルシクロプロパンカルボキシレート(0.55g、2.89mmol)を、3−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)イソチアゾール−5−イルアミン(0.59g、2.63mmol)及びトリメチルアルミニウム(トルエン中2.0M、5.26mmol)の0℃ジクロロメタン(5mL)溶液に添加し、反応液を自然に室温に加温した。40℃に反応混合液を加温し、一晩撹拌した。反応混合液をEtOAc(100mL)及び1N HCl(40mL)及び水(100mL)で希釈し、有機相を回収し、蒸発させた。シリカゲルクロマトグラフィを行い、ヘキサン中の25−50%EtOAcで溶出し、(R,R)−N−[3−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)イソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパン−カルボキサミドを得た。収率:55.9%。ES−MS:m/e 307.0(m+1)。
調製VII−4、Q=フェニル:
(R,R)−2−メチル−N−(3−フェニルイソチアゾール−5−イル)−シクロプロパンカルボキサミド:
ES−MS:m/e 259.2(m+1)。
調製VII−8、Q=3,4−ジクロロフェニル:
(R,R)−N−[3−(3,4−ジクロロフェニル)イソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパンカルボキサミド:
ES−MS:m/e 328.0(m+1)。
調製VII−9、Q=4−(メチルチオ)フェニル:
(R,R)−N−[3−[4−(メチルチオ)フェニル]−イソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパンカルボキサミド:
ES−MS:m/e 305.2(m+1)。
調製VII−10、Q=4−(1,1−ジフルオロエチル)フェニル:
ベンジルエステル及びカリウムt−ブトキシドを使用:
3−[4−(1,1−ジフルオロエチル)フェニル]イソチアゾール−5−イルアミン(0.200g、0.833mmol)、ベンジル(R,R)−2−メチルシクロプロパンカルボキシレート(0.238g、1.250mmol)及びカリウムt−ブトキシド(0.190g、1.667mmol)を1時間混合した。飽和NaHCOで希釈し、EtOAcで抽出した。塩水で有機相を洗浄し、乾燥させ(MgSO)蒸発させた。シリカゲルクロマトグラフィ(10%のEtOAc/CHClで溶出)を行い、(R,R)−N−[3−[4−(1,1−ジフルオロエチル)フェニル]−イソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパン−カルボキサミドを得た。収率:50.3%。ES−MS:m/e 323.3(m+1)。
式VI(X=Br)の4−ブロモイソチアゾールの調製:
Figure 0005108878
特に明記されている場合を除いて、式VIIの対応するアミド、及び調製VI−2(下記)と類似の方法を使用して、示されるQを有する式VI(Xが臭素である)のアミドを調製した。
調製VI−2、Q=3−フルオロ−4−メトキシフェニル:
臭素(0.15mL、0.47g、2.94mmol)を、(R,R)−N−[3−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)イソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパンカルボキサミド(0.45g、1.47mmol)のジクロロメタン(3mL)溶液に滴加した。TLCでモニターし、反応完了と同時に臭素の添加を停止させた。反応混合液をEtOAc(100mL)で希釈し、Na水溶液(1N)に注いだ。有機相を回収し、塩水(50mL)及び水(80mL)で洗浄し、蒸発させた。シリカゲルクロマトグラフィ(ヘキサン中10−50%のEtOAcで溶出)を行い、(R,R)−N−[4−ブロモ−3−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)イソチアゾール−5−イル]−2−メチル−シクロプロパンカルボキサミドを得た。収率:97.1%。ES−MS:m/e 387.0(m+1)。
調製VI−4、Q=フェニル:(R,R)−N−[4−ブロモ−3−フェニルイソチアゾール−5−イル]−2−メチル−シクロプロパンカルボキサミド:
ES−MS:
m/e 339.1(m+1)。
調製VI−8、Q=3,4−ジクロロフェニル:(R,R)−N−[4−ブロモ−3−(3,4−ジクロロフェニル)−イソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパンカルボキサミド:
ES−MS:m/e 406.8(m+1)。
調製VI−9、Q=4−(メチルチオ)フェニル:
(R,R)−N−[4−ブロモ−3−[4−(メチルチオ)−フェニル]イソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパンカルボキサミド:
ES−MS:m/e 385.0(m+1)。
調製VI−10、Q=4−(1,1−ジフルオロエチル)フェニル:
(R,R)−N−[4−ブロモ−3−[4−(1,1−ジフルオロエチル)−フェニル]イソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパンカルボキサミド:
ES−MS:m/e 403.0(m+1)。
式XIの3,4−ジブロモイソチアゾールの調製
Figure 0005108878
0℃のジクロロメタン(700mL)中の2−シアノチオアセトアミド(39.5g、0.395mol)の溶液に、撹拌しながら氷酢酸(79mL)を添加した。更に、温度を0℃に保ちながら、ジクロロメタン(395mL)中の臭素(43.0mL、0.840mol)の溶液を2時間にわたり、滴加した。混合液を、低温下で更に1時間撹拌し、10%の重亜硫酸ナトリウム水溶液(300mL)を添加してクエンチした。pH9となるまで水性層を2N炭酸ナトリウム水溶液で処理し、室温に加温し、二相混合液を珪藻土で濾過し、更にそれをジクロロメタンで洗浄した。層を分離させた後、暗色の有機層を乾燥させ(NaSO)、暗色の固体となるまで蒸発させ、ジクロロメタンに再溶解し、そのままシリカゲルカラムに添加し、更にクロマトグラフィを行い、20%の酢酸エチル/ヘキサンで溶出し、オフホワイトの固体(12g、12%)として3,4−ジブロモ−イソチアゾール−5−イルアミンを得た。ES−MS m/E 259(m+1)。
式XIIの3,4−ジブロモイソチアゾールの調製
Figure 0005108878
(R,R)−2−メチルシクロプロパンカルボン酸(5.4g、36mmol)のジクロロメタン(100mL)溶液に、DMF(2滴)、更に98%の塩化オキサリル(4.8mL、54mmol)を添加した。混合液を、室温で3時間撹拌した。
別のフラスコで、3,4−ジブロモイソチアゾール−5イルアミンで(9.3g、36.05mmol)をTHF(200mL)中に溶解させ、0℃に当該THF溶液を冷却した後、トリエチルアミン(30mL、215mmol)に溶解させた。上記で形成された酸塩化物溶液を、0℃で滴加し、混合液を室温に加温し、一晩(16時間)撹拌した。暗色の溶液を、塩水(800mL)及び酢酸エチル(800mL)で分配させた。有機層を乾燥させ(NaSO)、暗色の油状物となるまで蒸発させた。シリカゲルクロマトグラフィ(トルエン中10%の酢酸エチルでフラッシュ65)を行い、固体の粗生成物を得、更にそれをジクロロメタン/ヘキサンから再結晶させ、(R,R)−N−[3,4−ジブロモ−イソチアゾール−5−イル]−2−メチル−シクロプロパンカルボキサミド(4.0g、33%)を得た。H NMR(DMSO−d6)δ11.90(s、1H)2.09(m、1H)1.40(m、1H)1.12(m、1H)1.11(d、J=6.0Hz、3H)0.85(m、1H),ES−MS m/e 339(m−H)。
式VI(X=Br)の4−ブロモイソチアゾールの代替的調製法:
Figure 0005108878
特に明記されている場合を除いて、対応するホウ酸Q−B(OH)、式XIIのアミド((R,R)−N−[3,4−ジブロモイソチアゾール−5−イル]−2−メチル−シクロプロパンカルボキサミド)を使用して、以下の代替的調製VI−3と類似の方法で、示されるQを有する式VIのアミド(Xが臭素である)を調製した。
代替的調製VI−3、Q=4−エトキシフェニル:
(R,R)−N−[3,4−ジブロモイソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパン−カルボキサミド(0.500g、1.471mmol)、(4−エトキシフェニル)ホウ酸(0.485g、2.941mmol)、DMF(3mL)及びトルエン(29mL)の溶液を、窒素ガスでパージした。炭酸ナトリウム(2M)(4.41mmol)及びPd(PPh(0.255g、0.221mmol)を添加し、窒素雰囲気下で封止した。60℃で一晩加熱した。100mgのPd(PPhを添加し、更に1日加熱した。EtOAcで希釈し、塩水で洗浄した。相分離させ、蒸発させた。シリカゲルクロマトグラフィ(ヘキサン中、15−50% EtOAcで溶出)を行い、更にEtOAc及びヘキサンから結晶化させ、(R,R)−N−[4−ブロモ−3−(4−エトキシフェニル)イソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパン−カルボキサミドを得た。収率:53.5%、ES−MS:380.0(m+1)。
代替的調製VI−5、Q=4−フルオロフェニル:
調製VI−3と類似の方法を使用するが、1当量の(R,R)−N−[3,4−ジブロモイソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパン−カルボキサミドに対して、1.3当量の4−フルオロフェニルホウ酸を使用して、70℃で1日間の反応混合液を撹拌し、(R,R)−N−[4−ブロモ−3−(4−フルオロフェニル)−イソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパン−カルボキサミドを得た。ES−MS:m/e 357.0(m+1)。
式Iの実施例:
Figure 0005108878
特に明記されている場合を除いて、式IIの対応するアミン、及び以下の実施例1と類似の方法を使用して、示されるQを有する式Iのアミドを調製した。
実施例1、Q=4−メトキシフェニル、方法(A)を使用:
ベンジルエステル及びトリメチルアルミニウムを使用:
トリメチルアルミニウム(トルエン中2M、3.59g、45.5mmol)を、ジクロロメタン(455mL)中の3−(4−メトキシフェニル)−4−メチルイソチアゾール−5−イルアミン(10.0g、45.5mmol)の0℃溶液に添加した。5分間撹拌し、ベンジル(R,R)−2−メチルシクロプロパン−カルボキシレート(8.64g、45.5mmol)を添加した。窒素流中で50℃に加熱し、溶媒を除去した。得られる油状物を50℃で3時間加熱した。水でクエンチし、EtOAc(300mL)で希釈した。0.1N HClで洗浄し、乾燥させ(KCO)、蒸発させ、ヘキサン/EtOAcから結晶化させ、(R,R)−N−[3−(4−メトキシフェニル)−4−メチルイソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパンカルボキサミドを得た。収率:80.4%。ES−MS:m/e 303.0(m+1)。(母液を更なる再結晶のために使用してもよい。)
酸塩化物の使用:
塩化オキサリル(170g、120mL、1.05当量)を(R,R)−2−メチルシクロプロパンカルボン酸(150g、1.06当量)及びDMF(触媒、0.03当量)の21℃のジクロロメタン(1.30L)溶液に約1.5時間にわたり滴加し、その間、吸熱反応により約16℃に混合液が冷却された。反応混合液を常温で30分撹拌し、30分間還流加熱し、塩化(R,R)−2−メチルシクロプロパンカルボニルの溶液を得、それを次のステップ用に25℃に冷却した。
3−(4−メトキシフェニル)−4−メチルイソチアゾール−5−イルアミン(280g、1.00当量)及びピリジン(触媒、0.03当量)の無水THF(350mL)溶液に、上記の酸塩化物溶液を、6〜13℃で30分以上にわたり滴加し、更に反応混合液を室温で1時間撹拌した。(反応の経過をHPLCでモニターし、モニタリングによりアミンの完全な反応が示されたとき、酸塩化物の添加を終了させてもよい)水(2.5l)を添加し、相分離させ、水性相をジクロロメタンで再抽出した。合わせた有機相を洗浄し(水性NaOH(1L)、更に水(1L))、約1kgとなるまで部分的に蒸発させ、THF(2L)で希釈し、均一な溶液を得た。若干の水分がそこから分離した。混合液を室温で一晩静置し、その間、有機相及びその上の水性相の2つの相に分かれた。相分離させ、THFを各相に添加し、水を上の(有機)相に添加し、各層を再度平衡化し、更に非常に遅い相分離が生じ、上の層に有機相が存在していた。合わせた有機相を膜(5μm)を通して浄化し、回転蒸発器(10Lのフラスコ)に添加し、トルエン(4L)を添加し、それにより混合液が不透明となり、更にTHF/水を蒸発させた(160mbar、浴槽温度45℃)。THF/水の蒸発により、結晶の形成が開始された。2Lを蒸留したとき、トルエン(2L)を添加し、更に蒸留を継続させた(85mbar、浴槽温度45℃)。更に溶媒を2L蒸留した後、系を常圧にし、常温に冷却し、更に1時間後、得られる懸濁液をフィルターで濾過した。瀘過物ケーキをトルエン(1L)中に再懸濁し、再度濾過し、トルエン(1L)で洗浄し、一晩乾燥させ、(R,R)−N−[3−(4−メトキシフェニル)−4−メチルイソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパンカルボキサミドを得た。収率:357g(92%)。
HPLCによる反応のモニター:
カラム:XTerra MS C18、2.5μm、4.6×50mm、
溶出液A:0.1%のTFA/水、
溶出液B:アセトニトリル、
流速:1.50mL/分、
凡その勾配A/B:85/15(0−0.5分)、85/15〜5/95(1.5〜7分)、5/95(7分〜7.5分)、5/95〜85/15(7.5−8分)、85/15(8−10分)、
ラン時間:10分、
検出:UV、210nm、
サンプル調製:アセトニトリル−水−TFA=70:30:1で希釈。
鏡像異性過剰(ee)、更にカルボキサミドの立体化学的純度を、HPLCにより測定してもよい。
定常相(カラム):DaicelカラムからのChiralcel OJ(240×4.6mm、i.d.)、
移動相:メタノール:ジエチルアミン(100:0.1v/v)、
検出:280nmのUV、
注入量:5μL、
サンプル温度:20℃、
カラム温度:常温、
ラン時間:20分、
サンプル溶媒:メタノール、
サンプル濃度:約5mg/mLのメタノール。
典型的なクロマトグラムでは、(R,R)−N−[3−(4−メトキシフェニル)−4−メチル−イソチアゾール−5−イル]−2−メチル−シクロプロパン−カルボキサミドの保持時間は10.519分であり、(S,S)−異性体では12.981分の保持時間であり、更に2つのシス2−メチル異性体のトレース量では14.189分及び14.980分の保持時間である。更に典型的な調製物のee及び、シス不純物の%は、開始材料の酸のシス不純物のee及びパーセント、及び結晶化による更なる精製の程度に依存する。上記の通りの典型的な調製により、97%超のee、及び約0.5%〜約1%のシス不純物の存在となる。
一般に、実施例1の化合物は、本発明の実施例にて説明したように調製され、単離されたときに、顕微鏡検査、X線粉末回折(XRPD)及び/又は示差走査熱量測定(DSC)によって定まる結晶状固体として得られる。XRPDで解析した調製物は、以下の吸収特性(°2θ、相対的強度):5.944、1.00;13.856、0.01;15.445、0.01;17.806、0.06;19.797、0.02;22.718、0.02;23.812、0.01;特に、以下の吸収特性(°2θ、相対的強度):5.944、1.00;17.806、0.06;19.797、0.02;22.718、0.02を有し、これを無水形態Iと称する。化合物をメタノール/水の混合液にスラリー化したとき、無水形態IIと称する第2の形態は、以下の吸収特性(°2θ、相対的強度)を有する:6.727、1.00;11.371、0.04;18.159、0.04;20.220、0.12;22.782、0.09;30.026、0.04;36.818、0.02;25.482;0.03;特に、以下の吸収特性(°2θ、相対的強度):6.727、1.00;20.220、0.12;22.782、0.09を有し、これを低い水分活性(a)条件(例えば0.66以下のa)下で得られ、また1水和した形態を1水和形態Iと称し、以下の吸収特性(°2θ、相対的強度):5.193、0.07;10.336、0.82;14.005、0.77;20.686、0.19;22.907、1.00;24.716、0.53;26.375、0.29;特に、以下の吸収特性(°2θ、相対的な強度):10.336、0.82;14.005、0.77;22.907、1.00;24.716、0.53;を有し、これは高い水分活性条件下(例えば0.91以上のa)で得られる。
CuKα源(λ=1.54056Å)及び電子Sol−X探知器を備えたBruker D8 Advance X線粉末回折装置を用いて、最低30kV及び40mAで作動させることにより、XRPDパターンを得た。た。各サンプルを、室温(25℃)で4°〜40°の2θ(0.02°の2θのステップサイズ)、3秒/ステップの最大スキャン速度、更に制御変数(v12)開度で、受容スリット及び0.1mmの測定スリットを用いてスキャンした。
実施例1:
Q=4−メトキシフェニル、方法(B)を使用:
(R,R)−N−[3−(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルイソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパンカルボキサミド(100mg、0.347mmol)を含む乾燥したフラスコに、無水アセトン(2mL)、KCO(50mg、0.347mmol)及びヨウ化メチル(19μL、0.313mmol)を添加した。反応混合液を、45℃で16時間加熱し、ヨウ化メチル(19μL、0.313mmol)を更に添加して処理した。更に6時間加熱の後、溶媒を蒸発させ、更に残余物を酢酸エチル及び水との間に分配させた。酢酸エチル溶液を洗浄し(飽和KCO水溶液(二回)及び塩水)、乾燥させ(MgSO)、溶媒を蒸発させた。シリカゲルクロマトグラフィを実施し(EtOAc/ヘキサンで溶出)、白色固体として(R,R)−N−[3−(4−メトキシフェニル)−4−メチルイソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパンカルボキサミド(35mg、33%)を得た。H NMR、 ES−MS:m/e 303(m+1)。
実施例2:
Q=3−フルオロ−4−メトキシフェニル、方法(C)を使用:式VI(X=Br)の化合物とのカップリング:
PdCl(PPh(0.15g、0.21mmol)及びSn(CH(0.79mL、1.02g、5.71mmol)を、(R,R)−N−[4−ブロモ−3−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−イソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパンカルボキサミド(0.55g、1.43mmol)のDMF(3mL)溶液に添加し、更に封管中で反応混合液を130℃で一晩撹拌した。EtOAc(100mL)及び塩水(100mL)で希釈した。有機相を回収し、乾燥させ(KCO)、蒸発させた。MTBE:KF(15%水溶液)=1:1(50mL)で得られる油状物を抽出し、1時間還流しながら撹拌した。溶液を冷却して珪藻土の上に注ぎ、MTBE(100mL)と共に濾過した。有機相を回収し、乾燥させ(KCO)、蒸発させた。シリカゲルクロマトグラフィ(ヘキサン中の10−30%のTHFで溶出)を行い、(R,R)−N−[3−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−4−メチルイソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパンカルボキサミドを得た。収率:49.2%。ES−MS:m/e 321.0(m+1)。
実施例3:
Q=4−エトキシフェニル:方法(C)を用いて式VI(X=Br)の化合物とカップリング:
PdCl(PPh(0.07g、0.09mmol)及びSn(CH(0.34mL、0.44g、2.48mmol)を、(R,R)−N−[4−ブロモ−3−(4−エトキシフェニル)イソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパンカルボキサミド(0.24g、0.62mmol)のDMF(1mL)溶液に添加し、封管中で反応混合液を130℃で一晩撹拌した。EtOAc(100mL)及び塩水(100mL)で希釈した。有機相を回収し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させた。シリカゲルを通じて濾過し、EtOAcで洗浄した。蒸発させ、EtOAc/ヘキサンから結晶化させ、(R,R)−N−[3−(4−エトキシフェニル)−4−メチルイソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパンカルボキサミドを得た。収率:81.7%。ES−MS:m/e 317.0(m+1)。
実施例4:
Q=フェニル:方法(C)を用いて式VI(X=Br)の化合物と金属化−メチル化:
(R,R)−N−[4−ブロモ−3−フェニルイソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパンカルボキサミド(0.50g、1.48mmol)のTHF(3mL)溶液(−78℃に冷却)に、1.1当量のn−ブチルリチウム(n−BuLi)(ヘキサン中1.6M、0.204mL、3.26mmol)を添加した。内部温度を−68℃を超えない温度に維持した。添加後、反応混合液を1時間撹拌した。−66℃を超えないように内部温度を保ちながら、n−BuLi(ヘキサン中1.6M、0.204mL、3.26mmol)を更に1.1当量添加した。2時間撹拌した後、反応混合液を−40℃に15分間加温し、再度−78℃に冷却した。ヨウ化メチル(0.10mL、1.63mmol)を更に添加した。反応混合液を室温に加温し、週末を通じて撹拌し、飽和NHClで反応をクエンチし、EtOAcで希釈した。有機相を塩水で洗浄し、乾燥させ(KCO)、蒸発させた。シリカゲルクロマトグラフィ(ヘキサン中、5−35%のEtOAcで溶出)を行い、(R,R)−2−メチル−N−(4−メチル−3−フェニルイソチアゾール−5−イル)−シクロプロパンカルボキサミドを得た。収率:16.4%。ES−MS:273.2(m+1)。
実施例5:
Q=4−フルオロフェニル:方法(C)を用いて式VI(X=Br)の化合物とカップリング:
実施例3と類似の方法により、(R,R)−N−[4−ブロモ−3−(4−フルオロフェニル)−イソチアゾール−5−イル]−2−メチル−シクロプロパンカルボキサミドを使用して、(R,R)−N−[3−(4−フルオロフェニル)−4−メチルイソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパン−カルボキサミドを得た。ES−MS:m/e 291.0(m+1)。
実施例6:
Q=4−クロロフェニル:方法(A)を使用:(R,R)−N−[3−(4−クロロフェニル)−4−メチルイソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパンカルボキサミド。
ES−MS:m/e 307.0(m+1)。塩化酸を使用した。ジクロロメタン(HPLCグレード、39.2mL、酸1グラム当たり5mL)中の(R,R)−2−メチルシクロプロパンカルボン酸(7.65mL、7.83g、1.00当量)の溶液に、窒素雰囲気下、0℃(氷水浴)で、ジメチルホルムアミド(30μL、390μmol、酸1mol当たり0.005mol)、更に塩化オキサリル(6.85mL、77.4mmol、酸1mol当たり0.99mol)を徐々に添加した。30分後にアイスバスを取り除き、更に40℃で30分間加温した。溶液を常温に冷却し、更なる処理を行わずに次のステップに直接使用した。
500mLの丸底フラスコ(窒素ブランケット、撹拌棒及び冷却浴槽を装備)中の3−(4−クロロフェニル)−4−メチルイソチアゾール−5−イルアミン(17.1g、75.9mmol、1当量)、ピリジン(12.3mL、152mmol、アミン1mol当たり2mol)及びジクロロメタン(1Mのアミンを与えるため75.9mL)の溶液に、上記で予備調製した塩化(R,R)−2−メチルシクロプロパンカルボニル(1.00当量、75.9mmol)の溶液を添加した。30分撹拌し、更にアイスバスを取り除き、3時間撹拌した。真空下で反応混合液を濃縮し、酢酸エチルで希釈した。希HClで2回洗浄し、更に2回NaHCO水溶液で洗浄し、乾燥させ(KCO)、濾過し、蒸発乾燥させた。ヘキサン及び酢酸エチルから結晶化させ、白色固体を得、更に結晶化を繰り返して第2の生成物を回収し、(R,R)−N−[3−(4−クロロフェニル)−4−メチルイソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパンカルボキサミドを得た。収率:92.2%。LCMS:307.0(m+1)。H NMR(DMSO−d6、300MHz)δ11.26(s、1H)7.62(d、2H、J=8.8 Hz)7.50(d、2H、J=8.8 Hz)2.28(s、3H)1.90(m、1H)1.32(m、1H)1.11(m、4H)0.79(m、1H)。
実施例7:
Q=4−ブロモフェニル:方法(A)を使用:(R,R)−N−[3−(4−ブロモフェニル)−4−メチルイソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパンカルボキサミド。
ES−MS:m/e 353.0(m+1)。
実施例8:
Q=3,4−ジクロロフェニル:方法(C)を用いて式VI(X=Br)の化合物とカップリング:
実施例2と類似の方法により、(R,R)−N−[4−ブロモ−3−(3,4−ジクロロフェニル)イソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパンカルボキサミドを使用し、(R,R)−N−[3−(3,4−ジクロロフェニル)−4−メチルイソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパン−カルボキサミドを得た。ES−MS:m/e 341.0(m+1)。
実施例9:
Q=4−(メチルチオ)フェニル:方法(C)を用いて式VI(X=Br)の化合物とカップリング:
実施例2と類似の方法により、(R,R)−N−[4−ブロモ−3−[4−(メチルチオ)フェニル]イソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパンカルボキサミドを使用し、(R,R)−N−[3−[4−(メチルチオ)フェニル]−4−メチルイソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパンカルボキサミドを得た。ES−MS:m/e 319(m+1)。
実施例10:
Q=4−(1,1−ジフルオロエチル)フェニル:方法(C)を用いて式VI(X=Br)の化合物とカップリング:
実施例2と類似の方法により、(R,R)−N−[4−ブロモ−3−[4−(1,1−ジフルオロエチル)−フェニル]イソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパンカルボキサミドを使用し、(R,R)−N−[3−[4−(1,1−ジフルオロエチル)フェニル]−4−メチルイソチアゾール−5−イル]−2−メチル−シクロプロパンカルボキサミドを得た。ES−MS:m/e 337.3(m+1)。

Claims (10)

  1. 式Iの化合物、又はその薬理学的に許容できる塩
    Figure 0005108878
    (式中、Qは式Qで表されるフェニル基であり、
    Figure 0005108878
    式中、Rはメチル若しくはエチルであり、Rは水素若しくはフッ素であるか、又は、Qは式Qで表されるフェニル基であり、
    Figure 0005108878
    式中、Rは水素若しくはフッ素であり、Rは水素、フッ素、塩素若しくは臭素であるか、又は、R及びRは各々塩素であるか、又は、Rは水素であり、Rはメチルチオ若しくは1,1−ジフルオロエチルであり、
    R−COは、(R,R)−トランス−2−メチルシクロプロパンカルボニルである)。
  2. Qが4−メトキシフェニル、3−フルオロ−4−メトキシフェニル、4−エトキシフェニル、フェニル、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、4−ブロモフェニル、3,4−ジクロロフェニル、4−(メチルチオ)フェニル又は4−(1,1−ジフルオロエチル)フェニルである、請求項1記載の化合物。
  3. QがQである、請求項1に記載の化合物。
  4. が塩素である、請求項3に記載の化合物。
  5. が水素である、請求項1および3のいずれか1項に記載の化合物。
  6. (R,R)−N−[3−(4−クロロフェニル)−4−メチルイソチアゾール−5−イル]−2−メチルシクロプロパンカルボキサミドである、請求項1に記載の化合物、又はその薬理学的に許容できる塩。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の式Iの化合物、又はその薬理学的に許容できる塩および薬理学的に許容できる希釈剤、賦形剤若しくは担体を含んでなる、医薬組成物。
  8. 薬剤として使用するための、請求項1から6のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬理学的に許容できる塩。
  9. 疼痛の治療用の、請求項1から6のいずれか1項に記載の式Iの化合物、又はその薬理学的に許容できる塩。
  10. 疼痛の治療用の薬剤の製造のための、請求項1から6のいずれか1項に記載の式Iの化合物、又はその薬理学的に許容できる塩の使用。
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