JP5083731B2 - ステント - Google Patents
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すなわち、特許文献1に開示されているステントは、長手方向に蛇行した複数の支柱部材をその長手方向に配列し、各支柱部材間を波打ち状のN字形状の接続部材で接続した構造となっている。
さらに、特許文献3に開示されているステントは、第1の方向に面する少なくとも1つの円筒形要素を有する第1のステント部分と、第1の方向と反対方向の第2の方向に面する少なくとも1つの円筒形要素を有する第2のステント部分とを複数の接続部材で接続した構造となっている。
しかしながら、前述したような従来のステント構造では、径方向の耐性強度と可撓性は十分に発揮できるものの、このような長期に亘る繰り返し負荷に対する疲労耐久性に関しては十分とはいえなかった。
そこで、本発明はこのような不都合を解消するためになされたものであり、その目的は、特に繰り返し負荷に対して優れた疲労耐久性を発揮できる新規なステントを提供することを目的とする。
複数の円筒状要素を軸方向に配列すると共に、隣接する円筒状要素間を接続要素で接続したチューブ構造のステントであって、前記各円筒状要素をその円周方向に沿ってジグザク状に屈曲した線体で構成すると共に、前記接続要素を当該円筒状要素の屈曲部に接続し、かつ、当該屈曲部の線体を前記接続要素が接続する位置で分離し、当該分離した線体の一方を前記接続要素の先端に接続すると共に、当該分離した線体の他方を軸方向にずらして当該接続要素に接続した構造である。
これによって後に詳述するように、特に円筒状要素の強度の低い部分などへの局所的な応力集中を緩和することが可能となり、繰り返し負荷に対して優れた疲労耐久性を発揮できる。また、従来構造と同様に径方向の耐性強度とデリバリー時の可撓性も十分に発揮することができる。
ここで、本発明のステントを構成する材料としては特に限定されるものでなく、公知のステントで用いられている材料、例えば、316Lステンレス、チタン、タンタル、コバルト合金、超弾性ニッケル−チタン合金(NiTi合金)などの金属の他、高強度熱可塑性ポリマーなどの生体適合材料や生分解材料などを用いることができる。
また、生体内への留置後の拡張の態様としてバルーンエクスパンダブルタイプ(バルーン拡張型)とセルフエクスパンダブルタイプ(自己拡張型)があるが、本発明のステントはいずれのタイプにも適用することが可能であり、例えば胸腔内の血管(冠動脈、小児肺動脈など)にはバルーンエクスパンダブルタイプ、それ以外の末梢血管および胆管、消化管にはセルフエクスパンダブルタイプが用いられることが多い。
また、隣接する円筒状要素間を接続する接続要素は、円筒状要素の屈曲部ごとに存在していても良いが、その周方向に沿って1つおきあるいはそれ以上の間隔を隔てて設けた構造であっても良い。
また、本発明でいう「屈曲部」とは、その円筒状要素を構成する線体が鋭角に折れ曲がっている状態の構造のみならず、所定の曲率をもってカーブ(湾曲)しているような状態の構造をも含むものとする。
これによって、隣接する円筒状要素同士の変位量を大きくとることができるため、より効果的に応力集中が緩和されて繰り返し負荷に対する耐久性が向上する。
また、この接続要素の他端が接続される他の円筒状要素の屈曲部の頂点を平坦または波型構造とすれば、より効果的に応力集中が緩和されて、繰り返し負荷に対する耐久性がより向上する。
図1は本発明に係るステント100の実施の一形態を示す外観斜視図、図2はその展開図、図3は図2中A部を示す部分拡大図である。
図示するようにこのステント100は、複数(本実施の形態にあっては5つ)の円筒状要素10,10…をその軸方向に配列すると共に、隣接する円筒状要素10,10間を複数(本実施の形態にあっては12本)の接続要素20,20…で接続したチューブ構造となっている。
より具体的に説明すると、これら各円筒状要素10,10…は、それぞれ12箇所の屈曲部11,11…を有している。
また、この左から4つ目の円筒状要素10dと右端の円筒状要素10eとの間も、前記円筒状要素10bと円筒状要素10c間と同様にそれぞれ谷折り側屈曲部11g、11g、11gの頂点と山折り側屈曲部11h、11h、11hの頂点間が同じく直線状の線体からなる3本の接続要素20d,20d、20dによってそれぞれ接続された構造となっている。
すなわち、例えば図3に示すようにこの接続要素20aが接続される円筒状要素10bの屈曲部11bは、その円筒状要素10bの一部を構成する一対の線体P1、P2とこの接続要素20aの3つの線体が合流するような構造となっている。そして、この一対の線体P1、P2はその先端の接続部で分離し、一方の線体P1が接続要素20aの先端側に接続されているのに対し、他方の線体P2は、その接続要素20aの先端よりも軸方向に所定距離ずれた位置でその接続要素20aの途中にY字状に合流するように接続された構造となっている。
先ず、図4に示すステント100は、前述した接続要素20の他端をS字状またはZ字状に蛇行または屈曲させて、隣接する他の円筒状要素10の山折り側屈曲部11に接続した構造としたものである。
このような構造とすることにより、この蛇行または屈曲させた部分が3次元方向に容易に変形して接続要素20自体が径方向および軸方向に対して大きく変形可能となる。これにより隣接する円筒状要素10,10同士の変位量を大きくとることができるため、より効果的に応力集中が緩和されて繰り返し負荷に対する耐久性が向上する。また、その径方向の耐性強度やデリバリー時の可撓性もより向上する。
先ず、図6は、本発明のステント100に近似した構造を有するステントの構造解析モデルである。図示するように、この構造解析モデルは本発明のステント100の円筒状要素10に対応するジグザグ状線体の屈曲部頂点に、本発明のステント100の接続要素20に対応する線体をそのまま3本集中して接続した構造となっており、図中右方向をステントの軸方向、図中縦方向をステントの円周方向としている。
図中の文字MXで示す部分は、荷重負荷時の最大応力発生箇所(SMX:6916)であり、特にこのように接続要素が接続されていない円筒状要素の屈曲部に応力が集中していることがわかる。なお、図中拡大部分はその屈曲部の一部を拡大したものであり、屈曲部を構成する一対の線体と、軸方向に隣接する屈曲部間を接続する線体とが一点で合流して接続するような構造となっている。また、図中の文字MNで示す部分は、荷重負荷時の最小応力発生箇所(SMN:0712933)である。
この構造解析モデルは、特に図の拡大部分に示すように本発明のステント100の構造と同様に軸方向に隣接する屈曲部同士が接続される谷折り側屈曲部の一方の線体を、軸方向に0.12mm(接続要素に対し3.42%)オフセットさせて前記と同様に等分布引張荷重を加えた時の各要素の変形形状を示したものである。
このように有限要素法による構造解析モデルの解析結果からもわかるように、本発明のステント100の構造によれば、円筒状要素10のなかで高い強度を必要とする部位への局所的な応力集中が緩和すると共に、円筒状要素10と接続要素20の接続部での応力も低減するため、特に繰り返し負荷に対して優れた疲労耐久性を発揮できる。
図示するように、この構造のケースでも強度の低い屈曲部に最大応力が発生しているが、その最大応力(MX)は、図7の解析結果に比べて9.77%減少(SMX:6240)している。
従って、図7に示すような3点接続部の屈曲部の一方の線体をオフセットさせ、さらにS字形状接続要素を取り入れることにより、応力集中がより効果的に緩和されるため、繰り返し応力に対してより優れた耐久性を発揮することができる。
10(10a〜10d)…円筒状要素
11(11a〜11h)…屈曲部
20(20a〜20b)…接続要素
P1〜P3…線体
Claims (4)
- 複数の円筒状要素を軸方向に配列すると共に、隣接する円筒状要素間を接続要素で接続したチューブ構造のステントであって、
前記各円筒状要素をその円周方向に沿ってジグザク状に屈曲した線体で構成すると共に、前記接続要素を当該円筒状要素の屈曲部に接続し、
かつ、当該屈曲部の線体を前記接続要素が接続する位置で分離し、当該分離した線体の一方を前記接続要素の先端に接続すると共に、当該分離した線体の他方を軸方向にずらして当該接続要素に接続した構造となっていることを特徴とするステント。 - 請求項1に記載のステントにおいて、
前記接続要素の一端を前記円筒状要素の谷折り側屈曲部に接続した構造となっていることを特徴とするステント。 - 請求項1に記載のステントにおいて、
前記接続要素の一端を前記円筒状要素の谷折り側屈曲部に接続すると共に、当該接続要素の他端を蛇行または屈曲させて他の円筒状要素の屈曲部に接続した構造となっていることを特徴とするステント。 - 請求項2または3に記載のステントにおいて、
前記接続要素の他端が接続する前記他の円筒状要素の屈曲部の頂点を平坦または波型にした構造となっていることを特徴とするステント。
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