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JP5071717B2 - コネクタ - Google Patents

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JP5071717B2
JP5071717B2 JP2008008090A JP2008008090A JP5071717B2 JP 5071717 B2 JP5071717 B2 JP 5071717B2 JP 2008008090 A JP2008008090 A JP 2008008090A JP 2008008090 A JP2008008090 A JP 2008008090A JP 5071717 B2 JP5071717 B2 JP 5071717B2
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Description

本発明は、コネクタに関する。
従来、雌雄のコネクタハウジング同士を嵌合状態に保持する手段としてロックアームが使用されており、その一例として特許文献1に記載のものが挙げられる。このものは、雌ハウジングの外面にロック突部が突設される一方、この雌ハウジングに外嵌される雄ハウジングにシーソー状に弾性変位可能なロックアームが設けられて、その先端にロック孔が形成されており、雌雄のハウジングは、ロックアームがロック突部に乗り上げて弾性変位しつつ嵌合され、正規嵌合されると、ロックアームが復元変位してロック孔にロック突部が嵌ることで、嵌合状態にロックされるようになっている。
特開2000−173709公報
一方この種のコネクタでは、雌ハウジングをパネルに設けた開口から同パネルの裏側に通し、同裏側で相手の雄ハウジングと嵌合するといった作業形態を取る場合があるが、パネルの強度を考慮して開口は必要最小限に留められる。しかるに上記従来のものでは、雌ハウジングの外面にロック突部が突設されて外形が大きくなっているために、パネルの開口を通し辛いという問題があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、ロックアームに係止される側のコネクタハウジングの小型化を図るところにある。
本発明のコネクタは、第1の端子が収容されるキャビティが少なくとも2個並んで設けられた第1のコネクタハウジングと、この第1のコネクタハウジングを内側に嵌合可能でかつ前記第1の端子と接続される第2の端子が収容されるキャビティが対応して設けられた第2のコネクタハウジングと、が備えられ、この第2のコネクタハウジングには、嵌合方向の前方に延出した延出端に内向きのロック突部を設けたロックアームが、前記延出端側を内外に揺動させるように弾性変位可能に設けられるとともに、前記第1のコネクタハウジングの外面における前記2個のキャビティの間には、両コネクタハウジングが正規に嵌合された場合に前記ロックアームの前記ロック突部が弾性的に嵌合されるロック凹部が形成され、かつ、同ロック凹部は、前記2個のキャビティの並び方向と交差する方向においてこれらのキャビティと部分的に重なるように形成されているところに特徴を有する。
上記構成によれば、両コネクタハウジングは、ロック突部が外方に揺動するようにロックアームを弾性変位させつつ嵌合され、正規に嵌合されると、ロックアームが弾性的に復動してロック突部が相手のロック凹部に嵌ることで嵌合状態にロックされる。
ロックアームに係止する手段が、第1のコネクタハウジングの外面にロック凹部を凹み形成した構造であり、さらにロック凹部は2個のキャビティの間に形成されるのであるから、同ロック凹部を形成するために外面に肉盛りする必要がなく、結果第2のコネクタハウジングの外形を小さく抑えることができる。
また、以下のような構成としてもよい。
(1)前記第1のコネクタハウジングにおける前記2個のキャビティが、略円形断面をなしている。2個のキャビティが略円形断面であると、第1のコネクタハウジングの外面側における両キャビティの間には、ロック凹部を形成するに足る肉盛り部分がデッドスペースとして存在し、言い換えると両キャビティの間隔を広げなくても同デッドスペースを利用してロック凹部が形成でき、キャビティの並び方向についての第1のコネクタハウジングの大型化も回避できる。
(2)前記ロックアームは、前記第2のコネクタハウジングの2個のキャビティの間に配され、かつこれらのキャビティの並び方向と交差する方向について部分的に重なるよう形成されている。ロックアームが、キャビティの並び方向と交差する方向について重なった分だけ、ロックアームひいては第2のコネクタハウジングの同方向の小型化を図ることができる。
(3)前記第2のコネクタハウジングにおける前記2個のキャビティが、略円形断面をなしている。両キャビティの間隔を広げなくても、その間にできるデッドスペースを利用してロックアームを重ねることができ、キャビティの並び方向についての第2のコネクタハウジングの大型化も回避できる。
(4)前記第1のコネクタハウジングの外面には前記キャビティと交差する方向にリテーナ挿入孔が形成され、このリテーナ挿入孔に前記第1の端子を抜け止めするリテーナが前記外面とほぼ面一となるまで差し込み可能とされるとともに、前記リテーナ挿入孔の出入口における後面に開口部が形成され、この開口部に前記ロックアームの前記ロック突部が嵌って、正規位置まで差し込まれた前記リテーナにおける差し込み方向の後端側でかつ前記開口部に対向した面に係止可能となっている。
リテーナが差し込まれた状態で両コネクタハウジングが嵌合され、嵌合途中では、ロックアームは揺動変位してロック突部が第1のコネクタハウジングの外面からリテーナの後面を摺接し、正規に嵌合されると、ロックアームが弾性的に復動してロック突部が開口部に嵌ってリテーナに係止することで嵌合状態にロックされる。
リテーナが正規位置まで差し込まれていない、すなわち半挿入状態に留められていると、両コネクタハウジングの嵌合途中で、ロックアームのロック突部がリテーナにおける突出した後端部に当たることで、それ以上の両コネクタハウジングの嵌合ができなくなり、これによりリテーナの半挿入が検知できる。
(5)前記ロックアームのロック突部における前端面が、同前端面が前記リテーナにおける前記第1のコネクタハウジングの外面から突出した部分に当たった場合に、前記リテーナに差し込み方向の分力を作用させる傾斜面として形成されている。リテーナが半挿入状態に留め置かれた場合に、両コネクタハウジングの嵌合に伴ってリテーナを正規位置まで差し込みことができる。
(6)前記ロックアームは、前端側に前記ロック突部を後端側に操作部を備えてシーソー状に弾性変位可能に設けられているとともに、前記第2のコネクタハウジングの前記2個のキャビティに収容される前記第2の端子がアース線を有する電線に接続されたものであって、かつ前記両キャビティの外面側には、前記両アース線または前記アース線に接続された前記両端子の各接続部に亘って接触されるアース端子の収容溝が形成されており、この収容溝の外壁が、前記ロックアームの前記操作部に当たって同ロックアームの過度の弾性変位を規制する機能を兼用している。
ロックアーム自体がキャビティ側に接近した位置に配されるために、アース端子の収容溝が設けられている場合に、その外壁をロックアームの過度撓みの規制壁に兼用することができ、過度撓み防止用のリブ等を別途設ける必要がなくて、構造をシンプルにまとめることができる。
(7)前記第2のコネクタハウジングが導電性を有するブラケットに対して取り付けられるようになっているとともに、前記アース端子には、前記ブラケットに対して接触されるブラケット接触部が形成されている。第2のコネクタハウジングがブラケットに取り付けられることに伴い、両電線のアース線がブラケットに対して電気的に接続される。
本発明によれば、ロックアームに係止される側のコネクタハウジングの小型化を図ることができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図27によって説明する。この実施形態では、互いに嵌合される雌コネクタFと雄コネクタMとを備えており、信号用電線となる2本のシールド電線11と、電源用電線となる1本の被覆電線12とからなる電線群同士を接続することに機能し、ハイブリッド形式のコネクタとなっている。
以下では、各コネクタF,Mについて、嵌合時に相手コネクタと対向する側を前方として説明する。
雌コネクタFについて説明する。雌コネクタFは、図3及び図4に示すように、雌側のコネクタハウジング10(以下、雌ハウジング10という)に、シールド電線11の端末に固着された丸形で大型になる2個の雌側のシールド端子13(以下、雌シールド端子13)と、被覆電線12の端末に固着された角形で小型になる1個の雌端子20とが収容され、それぞれリテーナ30により二重係止されて装着されるようになっている。
シールド電線11は、図3に示すように、軸心側から順に、芯線11A、絶縁内皮11B、編組線11C、絶縁外皮11Dを同心に備えた公知構造のものであり、このうち芯線11Aは、自動車の電気回路の信号線を構成し、編組線11Cは、同電気回路のアース線を構成する。
雌シールド端子13は、同じく図3に示すように、シールド電線11の芯線11Aに接続される内導体13A(以下、雌内導体13Aという)の回りに、絶縁材からなる誘電体13Bを介して、外導体13C(以下、雌外導体13Cという)が配された構造である。雌外導体13Cは詳細には、誘電体13Bの外周に間隔を開けて嵌着される略円筒形をなし、その後部側に前後2個のバレル14A,14Bが設けられており、前側のバレル14Aが編組線11Cに、後側のバレル14Bが絶縁外皮11Dにそれぞれかしめ圧着されている。
雌シールド端子13における雌外導体13Cと誘電体13Bとの間には、後記する相手の雄側のシールド端子53(以下、雄シールド端子53という)における外導体53C(以下、雄外導体53Cいう)が挿入されるようになっている。また、誘電体13Bの前壁には、同じく相手の雄シールド端子53における内導体53A(以下、雄内導体53Aという)のタブ54が挿入される挿入口15が形成されている。
一方、小型の雌端子20は、内部に弾性接触片を設けた角筒部21の後端側に、前後2個のバレル22A,22Bが設けられ、それぞれ被覆電線12における芯線12Aの端末と被覆12Bの端末とにそれぞれかしめ圧着されて、同被覆電線12の端末に接続されている。
雌ハウジング10は合成樹脂製であって、図5ないし図8にも示すように、前後方向にやや長いブロック状に形成されており、上記した雌シールド端子13が挿入される2個の大キャビティ25Lと、小型の雌端子20が挿入される1個の小キャビティ25Sとが形成されている。
大キャビティ25Lは、雌シールド端子13がほぼ緊密に挿入される略円形断面で、かつ前後方向に延出した形態をなし、雌ハウジング10における下側の略2/3の領域において、2個の大キャビティ25Lが、所定間隔を開けて左右に並んで形成されている。雌ハウジング10における底面側の左右両角部は、大キャビティ25Lよりも一回り大きい円弧形に形成されている。
各大キャビティ25Lの天井面における前端側に寄った位置には、前方を向いた片持ち状をなして弾性変位可能なランス26Lが形成され、雌シールド端子13における雌外導体13Cの底面に開口されたランス孔16に係止可能となっている。天井面の上記したランス26Lを挟んだ左右両側には、雌シールド端子13におけるランス孔16の左右両側に立てられたスタビライザ17を摺動案内するガイド溝27Lが形成されている。大キャビティ25Lの前壁には、相手の雄シールド端子53の先端側が挿入可能な開口部28Lが形成されている。
各雌シールド端子13は、図3に示すように、上下反転させた姿勢において大キャビティ25L内に後方から挿入され、スタビライザ17をガイド溝27Lに沿わせつつ、かつ終盤ではランス26Lを弾性変位させつつ押し込まれ、前壁に当たる正規位置まで押し込まれると、ランス26Lが復動変位してランス孔16に嵌ることで、抜け止め状態に一次係止されるようになっている。
雌ハウジング10の上側の領域でかつ両大キャビティ25Lの間の位置には、上記した1個の小キャビティ25Sが形成されている。この小キャビティ25Sは、雌端子20がほぼ緊密に挿入される略方形断面で、同じく前後方向に延出した形態をなしている。
小キャビティ25Sの底面における前端側に寄った位置には、前後方向を向いた両持ち状をなして上下方向に弾性変位可能なランス26Sが形成され、雌端子20の角筒部21における前端側の上面に突設された係止突起23に係止可能となっている。小キャビティ25Sの底面における後面から見た右端には、雌端子20の角筒部21における後端側の上面の一側縁に立てられたスタビライザ24を摺動案内するガイド溝27Sが形成されている。また、小キャビティ25Sの前壁には、後記する相手の雄端子60のタブ62が挿入可能な開口部28Sが形成されている。
雌端子20は、図4に示すように、上下反転させた姿勢において小キャビティ25S内に後方から挿入され、スタビライザ24をガイド溝27Sに沿わせつつ、かつ終盤ではランス26Sを弾性変位させつつ押し込まれ、前壁に当たる正規位置まで押し込まれると、ランス26Sが復動変位して係止突起23の後面に係止することで、抜け止め状態に一次係止されるようになっている。
雌ハウジング10には、上記した2本の雌シールド端子13と、1本の雌端子20とを併せて抜け止め状態に二重係止するリテーナ30が装着されるようになっている。
そのため、雌ハウジング10の下面には、リテーナ30を挿入するリテーナ挿入孔40が形成されている。リテーナ挿入孔40は、図8に示すように、雌ハウジング10の下面における長さ方向の中央部において、同下面の全幅を横切るようにして形成され、両大キャビティ25L並びに小キャビティ25Sと交差して連通するように、雌ハウジング10の上面付近まで立ち上がり形成されている。また、リテーナ挿入孔40の両端部には、雌ハウジング10の左右両側面に沿うようにして、幅広のあり溝状の係止用溝41が形成されている。
リテーナ30は、合成樹脂製であって、図9及び図10に示すような形状となっている。すなわち、上記したリテーナ挿入孔40の入口に緊密に嵌る基部31の両端から、係止用溝41に摺動自由に嵌合する被係止板32が立ち上がり形成されている。基部31の中央には仕切壁33が立ち上がり形成され、その両側に、上記した大キャビティ25Lと整合する断面形状を持った上面開放の凹部34が形成されており、各凹部34の底面には、雌シールド端子13における雌外導体13Cの上面後端に形成された突起18に係止する係止部35Lが形成されている。
また、仕切壁33の上端には底壁構成部36が形成され、この底壁構成部36の上面には、小キャビティ25Sの下端部と整合する断面形状を持った凹溝37が形成され、この凹溝37の底面に、雌端子20のスタビライザ24に係止する係止部35Sが形成されている。
リテーナ30の両被係止板32の対向面には方形の係止凹部38が形成され、この係止凹部38の上縁が、係止用溝41の溝底面に形成された下側の仮係止突部42に係止することでリテーナ30が仮係止位置に保持され、また、上側の本係止突部43に係止することで本係止位置に保持されるようになっている。
リテーナ30が仮係止位置にあるときには、係止部35L,35Sが、対応する大キャビティ25Lまたは小キャビティ25Sの下方に退避して、大キャビティ25Lへの雌シールド端子13の挿入、または小キャビティ25Sへの雌端子20の挿入を許容する。一方、雌シールド端子13、雌端子20の挿入後に、リテーナ30が本係止位置に押し込まれて保持されると、係止部35L,35Sが、対応する大キャビティ25Lまたは小キャビティ25S内に突入し、雌シールド端子13の突起18または雌端子20のスタビライザ24にそれぞれ係止し、すなわち二重係止するようになっている。
リテーナ30が本係止位置に押し込まれたときには、基部31が雌ハウジング10の下面と面一となる。
次に、雄コネクタMについて説明する。雄コネクタMは、後記するように、自動車のボディ(図示せず)に固定されたブラケットB(図21)に取り付けられるようになっており、図11及び図12に示すように、雄側のコネクタハウジング50(以下、雄ハウジング50という)に、シールド電線11の端末に固着された丸形で大型になる2個の雄シールド端子53と、被覆電線12の端末に固着された小型の1個の雄端子60とが収容され、それぞれリテーナ70により二重係止されて装着されるようになっている。
雄シールド端子53は、図11に示すように、シールド電線11の芯線11Aに接続される雄内導体53Aの回りに、絶縁材からなる誘電体53Bを介して、雄外導体53Cが配された構造である。より詳細には、雄内導体53Aは、先端にタブ54が突設けられた形状である一方、雄外導体53Cは、雌外導体13Cに比べて小径でかつ長い略円筒形をなし、その後部側に、前後2個のバレル55A,55Bが設けられた形状である。そして、雄内導体53Aの外周に誘電体53Bが嵌着され、さらにその外周に雄外導体53Cの後半部が嵌着されて、前側のバレル55Aが編組線11Cに、後側のバレル55Bが絶縁外皮11Dにそれぞれかしめ圧着されているとともに、雄外導体53Cの前半部が、雄内導体53Aのタブ54の外周を囲んだ構造となっている。
小型の雄端子60は、角筒形の本体部61の先端にタブ62が設けられるとともに、本体部61の後側に、前後2個のバレル63A,63Bが設けられており、前後のバレル63A,63Bが、被覆電線12における芯線12Aの端末と被覆12Bの端末とにそれぞれかしめ圧着されて、同被覆電線12の端末に接続されている。
雄ハウジング50は合成樹脂製であって、図13ないし図16にも示すように、端子収容部51の前面に、上記した雌ハウジング10の前端側がほぼ緊密に嵌合されるフード部52が突設された構造であって、端子収容部51には、上記した雄シールド端子53が挿入される2個の大キャビティ65Lと、小型の雄端子60が挿入される1個の小キャビティ65Sとが形成されている。詳細には、雌ハウジング10の大キャビティ25L並びに小キャビティ25Sと対向するようにして、端子収容部51における下側の領域において、2個の大キャビティ65Lが左右に並んで形成されているとともに、両大キャビティ65Lの間の位置に小キャビティ65Sが形成されている。
各大キャビティ65Lの天井面における前端側に寄った位置には、前方を向いた片持ち状をなして弾性変位可能なランス66Lが形成され、雄シールド端子53における雄外導体53Cの上面に開口されたランス孔56に係止可能となっている。天井面の上記したランス66Lを挟んだ左右両側には、雄シールド端子53におけるランス孔56の左右両側に立てられたスタビライザ57を摺動案内するガイド溝67Lが形成されている。
各雄シールド端子53は、大キャビティ65L内に後方から挿入され、スタビライザ57をガイド溝67Lに沿わせつつ、かつ終盤ではランス66Lを弾性変位させつつ押し込まれ、雄外導体53Cの前半部分がフード部52内に突出した正規位置まで押し込まれると、ランス66Lが復動変位してランス孔56に嵌ることで、抜け止め状態に一次係止されるようになっている。
小キャビティ65Sの天井面における前端側に寄った位置には、前後方向を向いた両持ち状をなして上下方向に弾性変位可能なランス66Sが形成され、雄端子60の本体部61における前端側の上面に突設された係止突起64Aに係止可能となっている。小キャビティ65Sの天井面における後面から見た右端には、雄端子60の本体部61における後端側の上面の一側縁に立てられたスタビライザ64Bを摺動案内するガイド溝67Sが形成されている。
雄端子60は小キャビティ65S内に後方から挿入され、スタビライザ64Bをガイド溝67Sに沿わせつつ、かつ終盤ではランス66Sを弾性変位させつつ押し込まれ、タブ62がフード部52内に突出した正規位置まで押し込まれると、ランス66Sが復動変位して係止突起64Aの後面に係止することで、抜け止め状態に一次係止されるようになっている。
雄ハウジング50には、上記した2本の雄シールド端子53と、1本の雄端子60とを併せて抜け止め状態に二重係止するリテーナ70が装着されるようになっている。
そのため端子収容部51の上面には、リテーナ挿入孔80が形成されている。リテーナ挿入孔80は、図15に示すように、ほぼ全幅にわたる領域において、端子収容部51の上側部分を除去するようにして、大キャビティ65Lと小キャビティ65Sとに連通して形成されている。リテーナ挿入孔80の両端部には、係止用溝81が形成されている。
リテーナ70は合成樹脂製であって、図17ないし図19に示すような形状となっている。すなわち、上記したリテーナ挿入孔80の入口に緊密に嵌る基板71を備えており、基板71の前部側における左右両側に、雄シールド端子53のスタビライザ57に係止可能な板状の係止部75Lが、一対ずつ垂下して形成されている。
また、基板71の後部側の中央からは、短寸の柱72が垂下して形成され、その柱72の下面には、小キャビティ65Sの上端部と整合する断面形状を持った凹溝73が形成され、この凹溝73の天井面に、雄端子60のスタビライザ64Bに係止する係止部75Sが形成されている。
リテーナ70の基板71における左右両端部からは、前後一対ずつの係止アーム76A,76Bが垂設されており、それぞれ係止用溝81内に挿入可能となっている。リテーナ70がリテーナ挿入孔80に挿入され、図20の実線に示すように、後側の仮係止アーム76Aが、係止用溝81の後面壁の相対的な高位置に設けられた仮係止部83Aに係止することで、リテーナ70が仮係止位置に保持され、また、同図の鎖線に示すように、前側の本係止アーム76Bが、係止用溝81の前面壁の相対的な低位置に設けられた本係止部83Bに係止することで、本係止位置に保持されるようになっている。
リテーナ30が仮係止位置にあるときには、係止部75L,75Sが、対応する大キャビティ65Lまたは小キャビティ65Sの上方に退避して、大キャビティ65Lへの雄シールド端子53の挿入、または小キャビティ65Sへの雄端子60の挿入を許容する。一方、雄シールド端子53、雄端子60の挿入後に、リテーナ70が本係止位置に押し込まれて保持されると、係止部75L,75Sが、対応する大キャビティ65Lまたは小キャビティ65S内に突入し、雄シールド端子53のスタビライザ57または雄端子60のスタビライザ64Bにそれぞれ係止し、すなわち二重係止するようになっている。
リテーナ70が本係止位置にあるときには、基板71が雄ハウジング50の上面と面一となる。
上記したように、雄コネクタMはブラケットBに取り付けられるようになっており、また雄ハウジング50には、ブラケットBに対して雄シールド端子53に接続されたシールド電線11の編組線11Cを電気的に接続するべくアース端子90が装着されるようになっている。
ブラケットBは、導電性に優れた金属板製であって、図21に示すように、ボディとの固定箇所から片持ち状に延びた形状をなし、先端部近くの幅方向の中央部に、厚さ方向に貫通する嵌合孔Baが開口されている。
雄ハウジング50における正面から見た右側面には、ブラケット取付部85が設けられている。ブラケット取付部85は、後方へ開放する袋状に形成され、その内部がブラケット挿入空間86となっており、同ブラケット取付部85の外壁には弾性変位可能な片持ち状の取付片87が設けられ、その先端部内面に、ブラケットBの嵌合孔Baに嵌合可能な嵌合突部87Aが形成されている。
アース端子90は、導電性に優れた金属板をプレス成形して形成され、図22ないし図24に示すように、水平方向に沿った基板91と、基板91の前縁側に切り起こして形成された一対の端子接触片92と、基板91の一側縁(後面から見た左側縁)の後端部から上方へ屈曲された側板93と、側板93から延出されるブラケット接触片94とから構成されている。このうち、各端子接触片92が、雄シールド端子53の雄外導体53Cに、ブラケット接触片94がブラケットBにそれぞれ弾性接触可能となっている。
基板91は、平面矩形をなし、両側縁の中央部分には、雄ハウジング50に対して係止可能な抜け止め片95が切り起こし形成されている。端子接触片92は、基板91の前縁に一対のスリット92Bを入れるとともに、両スリット92B間の部分をさらに前方へ延出させてなる板片を折り返すことで片持ち状に形成されている。より詳細には、基板91から前方の斜め上方に延出されたのち、基板91の前端位置で基板91側へ折り返され、その折り返し部が雄シールド端子53との接点部92Aとなっており、基端部を支点として上下方向に沿って弾性変形可能とされている。
ブラケット接触片94は、側板93の前縁から前方に延出して形成され、途中位置が基板91から離間する方向に膨出した略山形をなし、その頂点部分が接点部94Aとなっており、基端を支点として基板91に対して接離する方向に弾性変形可能とされている。
一方、雄ハウジング50における端子収容部51には、図14に示すように、上記したアース端子90を装着するためのアース端子装着溝100が形成されている。アース端子装着溝100は、端子収容部51の後面に開口した溝状をなし、アース端子90の外形に合わせて後方から見て略L字型をなしており、基板91が収容されるべく幅方向に沿って延びた基板収容部101と、側板93が収容されるべく左端から立ち上がった側板収容部102とを繋げた形状となっている。基板収容部101は、両大キャビティ65Lの下側に配され、側板収容部102は、図14に示す左側の大キャビティ65Lとブラケット挿入空間86との間に配されている。
両大キャビティ65Lの底壁には、基板収容部101と連通するとともに、端子接触片92が大キャビティ65L内へ進入することを許容する端子接触片挿通溝104が、それぞれ後方へ開口して形成されている。
一方、側板収容部102とブラケット挿入空間86との間には、両者を連通するとともに、ブラケット接触片94がブラケット挿入空間86内へ進入することを許容するブラケット接触片挿通溝105が、同じく後方へ開口して設けられている。
続いて、上記した雌雄のコネクタF,Mを正規の嵌合状態にロックするための構造を説明する。
雄ハウジング50の下面側には、ロックアーム110の収容部111が膨出して形成されている。この収容部111は、図12及び図16に示すように前後両面が開口されているとともに、下面壁における後半分の領域に窓孔112が開口されている。
ロックアーム110は、全体として前後方向に延びた形状であって、収容部111内の幅方向の中央部に配されている。ロックアーム110の前端部には、上向きの鈎状をなすロック突部114が設けられている。同ロック突部114は、図12に示すように、後面が略鉛直に切り立ったロック面115とされているとともに、前面が、下端に向けて次第に前方に突出するように傾斜したガイド面116とされている。また、上面の左右両角がC面117とされている。
ロックアーム110の後端部には、下方から押圧操作可能な操作部118が設けられており、ロック突部114を備える前端部が中間部よりも幅狭に形成されるのに対し、操作部118を備える後端部が中間部よりも幅広に形成されている。
雄ハウジング50の下面、詳細にはフード部52から端子収容部51に亘る下面における幅方向の中央部には、ロックアーム110の幅狭の前端部よりも若干大きい溝幅を持った切割溝120が、全長に亘って形成されている。
ロックアーム110は、図11に示すように、中間部の上面における幅方向の両端部に設けられた一対の支点部121が、端子収容部51の下面におけるフード部52との境目付近に連結され、自然状態では、前端部のロック突部114が切割溝120を通してフード部52内に突出した状態に形成されている。
また、ロックアーム110の操作部118における幅方向の両端部と、収容部111の左右の側壁122とが、それぞれ連結部123によって連結されている。詳細には、図16に示すように、連結部123は、その後端部が、ロックアーム110の操作部118における幅方向の両端部の前面に連結されるとともに、前端部の側縁が収容部111の側壁122の内面に連結されており、その前側の連結位置は、前後方向において上記した支点部121とほぼ同じ位置にある。両連結部123は主に、ロックアーム110の弾性力を大きく取ることに機能する。
そしてロックアーム110は、支点部121を支点として、ロック突部114がフード部52内に進退するようにシーソー状に弾性変位可能となっている。また、後記するように、ロックの解除は、操作部118を押圧して、ロックアーム110を支点部121を支点として図12の反時計回り方向に強制的に揺動させることで行われる。そのとき、ロックアーム110における後端部から中間部に亘る上面が、端子収容部51の下面、すなわち上記したアース端子装着溝100のうちの基板収容部101の底壁101Aに当たることで、ロックアーム110のそれ以上の揺動が規制されるようになっている。
一方、相手の雌コネクタF側には、ロックアーム110に係止可能なロック凹部130が設けられている。上記したように、雌ハウジング10は、雄ハウジング50のフード部52内に緊密に嵌合可能とされるが、図4及び図8に示すように、雌ハウジング10の下面における幅方向の中央部には、ロックアーム110のロック突部114が進入可能なガイド溝131が、前面からリテーナ挿入孔40の少し手前の位置に亘って形成されている。
このガイド溝131は言い換えると、雌ハウジング10の下面における両大キャビティ25Lの間の領域を利用して形成されており、基本的には、図6に示すように、上記した切割溝120よりもさらに大きい幅を持った横長の方形で、かつ天井面の左右の角部にC面132を設けた断面形状となっている。ガイド溝131をこのような断面形状としたのは、両大キャビティ25Lの周壁に所定の厚さを確保しつつ極力幅広に形成するためである。
また、このガイド溝131の出入口131Aにおける上縁並びに左右の側縁は、面取りされて誘い込み面133が形成されている。
上記したガイド溝131における長さ方向の中央部から少し前端側に寄った位置には、同ガイド溝131の全幅を埋めるようにして隔壁134が形成され、この隔壁134の後側に、ロックアーム110のロック突部114が嵌るロック凹部130が形成されている。隔壁134の後面、言い換えるとロック凹部130の前面が、略鉛直方向を向いたロック面135となっている。また、隔壁134の前面には、ロック突部114の乗り上げを案内するべく傾斜したガイド面136が形成されている。
ロック凹部130のロック面135は、言い換えるとガイド溝131と同じく幅広の断面形状であるから、ロックアーム110のロック突部114に対する掛かり代を大きく取ることができる。
本実施形態は上記のような構造であって、雌雄のコネクタF,Mの嵌合は、以下のようにして行われる。
雌コネクタF側では、雌ハウジング10のリテーナ挿入孔40にリテーナ30を挿入して仮係止位置に保持した状態において、図3に示すように、2個の雌シールド端子13がそれぞれ対応する大キャビティ25Lに挿入されて、ランス26Lにより一次係止され、また図4に示すように、1個の雌端子20が対応する小キャビティ25Sに挿入されて、同じくランス26Sにより一次係止される。続いて、リテーナ30が本係止位置まで押し込まれることにより、各雌シールド端子13、雌端子20が二重係止される。
雄コネクタM側では、まず図25に示すように、アース端子90を雄ハウジング50のアース端子装着溝100に挿入すると、抜け止め片95が基板収容部101の天井壁に食い込むことで抜け止めされて装着され、このとき、両端子接触片92が端子接触片挿通溝104を通って両大キャビティ65L内に進入するとともに、ブラケット接触片94がブラケット接触片挿通溝105を通ってブラケット挿入空間86内に進入する。
それとともに、雄ハウジング50のリテーナ挿入孔80にリテーナ70を挿入して仮係止位置に保持した状態において、図11に示すように、2個の雄シールド端子53がそれぞれ対応する大キャビティ65Lに挿入されて、ランス66Lにより一次係止される。この挿入状態では、雄シールド端子53の雄外導体53Cが、大キャビティ65L内で待ち受けていたアース端子90の端子接触片92に対して弾性接触される。
また図12に示すように、1個の雄端子60が対応する小キャビティ65Sに挿入されて、同じくランス66Sにより一次係止される。続いて、リテーナ70が本係止位置まで押し込まれることにより、各雄シールド端子53、雄端子60が二重係止される。
このように組み付けられた雄コネクタMは、ブラケットBに対して取り付けられる。それには、図21の矢線に示すように、雄ハウジング50のブラケット挿入空間86に対してブラケットBを後方から挿入し、正規深さまで挿入されると、嵌合孔Baに取付片87の嵌合突起87Aが嵌ることで抜け止めされて取り付けられる。このとき、ブラケットBに対してブラケット挿入空間86内で待ち受けていたアース端子90のブラケット接触片94が弾性接触される。これにより、図25に示すように、シールド電線11におけるアース線である編組線11Cが、雄シールド端子53の雄外導体53C及びアース端子90を介してブラケットBに対して電気的に接続され、もってアースが取られる。
このように雄コネクタMがブラケットBに対して取り付けられたら、同雄コネクタMに対して雌コネクタFが嵌合される。具体的には、図1及び図2の矢線に示すように、雌ハウジング10が、雄ハウジング50のフード部52内に嵌合され、嵌合が半分程度進むと、ロックアーム110のロック突部114が、雌ハウジング10のガイド溝131に出入口131Aに臨む。さらに、雌ハウジング10が押し込まれると、ロック突部114のガイド面116と、ガイド溝131内の隔壁134のガイド面136とが当たり合って、ロックアーム110が同図の反時計回り方向に揺動しつつロック突部114が隔壁134に乗り上げる。
雌ハウジング10の前面が、雄ハウジング50のフード部52の奥面に突き当たる正規位置まで押し込まれたら、ロック突部114が隔壁134を通過することにより、ロックアーム110が復元弾力で時計回り方向に揺動しつつロック突部114がロック凹部130に嵌り、ロック面115,135同士が対向して係止し合うことによって、図26及び図27に示すように、雌雄のコネクタF,M同士が正規嵌合状態にロックされる。この間に、対応する雌雄のシールド端子13,53同士、及び雌雄の端子金具20,60同士が嵌合接続される。
なお、メンテナンス等で雌雄のコネクタF,Mの嵌合を外す場合は、ブラケット収容部111の窓孔112を通して操作部118を押圧することにより、ロックアーム110を図26、図27の反時計回り方向に強制的に揺動させると、ロック突部114がロック凹部130から抜け出ることでロックが外れるから、引き続いて雌コネクタF側を引っ張ることで、雌雄のコネクタF,Mを外すことができる。ロックアーム110を強制的に揺動させるべく操作部118を下方から押圧した場合に、後端側の上面が、アース端子装着溝100における基板収容部101の底壁101Aに当たることでロックアーム110の揺動が規制され、すなわちロックアーム110が過度に揺動することが防止される。
また、取付片87を弾性変位させてロックを外すことにより、雄コネクタMをブラケットBから外すことができる。
以上説明したように本実施形態によれば、雌雄のコネクタF,Mをロックする部分において、雄ハウジング50に設けられたロックアーム110が、延出端に内向き(上向き)のロック突部114が形成された形状であることに対応して、同ロックアーム110に係止する手段が、雌ハウジング10の外面(下面)にロック凹部130を凹み形成した形状であり、さらにロック凹部130は2個の大キャビティ25Lの間に形成されているのであるから、同ロック凹部130を形成するために外面(下面)に肉盛りする必要がなく、結果雌ハウジング10の外形を小さく抑えることができる。
また、上記2個の大キャビティ25Lは円形断面であるから、雌ハウジング10の外面(下面)側における両大キャビティ25Lの間には、ロック凹部130を形成するに足る肉盛り部分がデッドスペースとして存在し、言い換えると両大キャビティ25Lの間隔を広げなくても同デッドスペースを利用してロック凹部130が形成でき、大キャビティ25Lの並び方向についての雌ハウジング10の大型化も回避できる。
雄ハウジング50側においても、ロックアーム110が2個の大キャビティ65Lの間に配され、かつこれらの大キャビティ65Lの並び方向と交差する方向(上下方向)について部分的に重なるよう形成されているから、その重なった分だけ、ロックアーム110ひいては雄ハウジング50の同方向の小型化を図ることができる。
また、雄ハウジング50側の上記の2個の大キャビティ65Lも円形断面であるから、両大キャビティ65Lの間隔を広げなくても、その間にできるデッドスペースを利用してロックアーム110を重ねることができ、大キャビティ65Lの並び方向についての雄ハウジング50の大型化も回避できる。
さらに雄ハウジング50において、2個の大キャビティ65Lの外面(上面)側には、アース端子装着溝100の基板収容部101が形成されているが、上記のようにロックアーム110が大キャビティ65L側に接近した位置に配されるために、基板収容部101の底壁101Aをロックアーム110の過度撓みの規制壁に兼用することが可能となり、過度撓み防止用のリブ等を別途設ける必要がなくて、構造をシンプルにまとめることができる。
<実施形態2>
図28は、本発明の実施形態2を示す。実施形態2は、上記実施形態1の変形例とも言うべきものであって、ロックアーム110Xに係止する部分の構造に変更が加えられている。
雄ハウジング50X側に設けられたロックアーム110Xは、その形状については、上記実施形態1のロックアーム110と同様であるが、雄ハウジング50Xの下面の収容部111内において、全体として前方に移動した形態で形成されている。より詳細には、雌雄のハウジング10X,50Xが正規に嵌合されたときには、ロックアーム110Xの前端に設けられた内向きのロック突部114が、雌ハウジング10Xに設けられたリテーナ挿入孔40の出入口40Aの直ぐ後方(同図の左側)に対応するようになっている。
一方、雌ハウジング10Xの下面における幅方向の中央部には、ロックアーム110Xのロック突部114が進入可能なガイド溝150が、雌ハウジング10Xの前面からリテーナ挿入孔40の少し手前の位置に亘って形成されている。このガイド溝150の奥面に、ロック突部114の乗り上げを案内するべく傾斜したガイド面151が形成されている。リテーナ挿入孔40の後方側では、ロック突部114が嵌合可能なロック溝152が、雌ハウジング10Xの後面からリテーナ挿入孔40の出入口40Aの後面に達するように形成されている。
この実施形態2でも、実施形態1と同様に、ブラケットBに取り付けられた雄コネクタMxに対して雌コネクタFxが嵌合される。すなわち、雌ハウジング10Xが、雄ハウジング50Xのフード部52内に嵌合されると、ロックアーム110Xのロック突部114が、雌ハウジング10Xのガイド溝150を相対的に進出し、ロック突部114のガイド面116と、ガイド溝150の奥面のガイド面151とが当たり合って、ロックアーム110Xが同図の反時計回り方向に揺動しつつロック突部114がリテーナ30の下面に乗り上げる。
雌ハウジング10Xの前面が、雄ハウジング50Xのフード部52の奥面に突き当たる正規位置まで押し込まれたら、ロック突部114がリテーナ30を通過することにより、ロックアーム110Xが復元弾力で時計回り方向に揺動しつつロック突部114がロック溝152に嵌り、ロック面115がリテーナ30の下端部の後面に係止することによって、雌雄のコネクタFx,Mx同士が正規嵌合状態にロックされる。
なお、雌ハウジング10Xのリテーナ30が本係止位置まで押し込まれていない半挿入状態、すなわちリテーナ30の下端部が雌ハウジング10Xの下面から突出した状態で、誤って雌ハウジング10Xが雄ハウジング50Xのフード部52内に嵌合される場合があり得る。その場合は、雌雄のハウジング10X,50Xが嵌合されて、ガイド面116,151同士の係合によりロック突部114が雌ハウジング10Xの下面に乗り上げることに伴い、ロック突部114のガイド面116が、リテーナ30の下端部前面の角部を押してリテーナ30に対してリテーナ挿入孔40内に押し込む方向の分力を作用させ、リテーナ30を本係止位置まで押し込む。雌ハウジング10Xが正規位置まで押し込まれたら、上記と同様に、ロックアーム110Xが復元変位してロック面115がリテーナ30の下端部の後面に係止することでロックされる。
すなわち、雌ハウジング10Xのリテーナ30が半挿入状態に留め置かれた場合にも、両ハウジング10X,50Xの嵌合に伴ってリテーナ30を正規位置まで差し込みことができる。
また、本実施形態2のように、ロックアーム110Xをリテーナ30に係止するタイプのものでは、コネクタの嵌合構造等によっては、以下のような作用効果が得られる。
コネクタの嵌合形式として、リテーナ30が仮係止位置に留められたままの状態の雌ハウジングが、相手の雄ハウジングに嵌合可能なものがある。この形式のものでは、リテーナ30が誤って仮係止位置に留められた状態で雌ハウジングが雄ハウジングに嵌合されると、嵌合途中で、ロックアーム110Xのロック突部114がリテーナ30における突出した下端部に当たることで、それ以上の両ハウジングの嵌合ができなくなり、これによりリテーナ30の半挿入が検知できる。
<実施形態3>
次に、本発明の実施形態3を図29ないし図45によって説明する。この実施形態3は、上記した実施形態1と同様に3極のコネクタであるが、信号用電線となる3本のシールド電線11からなる電線群同士を接続するようになっている点で、実施形態1とは相違している。
以下、雌雄のコネクタFy,Myを正規の嵌合状態にロックする部分以外の構造については、主に相違点を中心に説明する。また、実施形態1と同様の部材、部位、若しくは同様の機能を有する部材、部位については、同一符号を付すことで、説明を省略または簡略化する。
雄コネクタMyは、自動車のボディに固定されたブラケットB(図43の鎖線参照)に取り付けられ、図29に示すように、雄コネクタMyに対して相手の雌コネクタFyが嵌合されるようになっている。
雌コネクタFyは、図30に示すように、雌ハウジング200に、シールド電線11の端末に固着された丸形で大型になる3個の雌シールド端子13が収容され、それぞれリテーナ210により二重係止されて装着される。
雌ハウジング200は合成樹脂製であって、図31、図32にも示すように、前後方向にやや長いブロック状で、かつ下面側が次第に幅狭となる略五角形の正面形状に形成されている。雌ハウジング200には、雌シールド端子13が挿入される略円形断面をなす3個のキャビティ201が形成され、上側の領域に2個のキャビティ201が所定間隔を開けて左右に並んで形成されているとともに、下側の領域における上記の両キャビティ201の間の下方位置に、残りのキャビティ201が形成されている。
上側の2個のキャビティ201には、底面の前端寄りの位置にそれぞれランス203が設けられて、下側の撓み空間204に向けて撓み変位可能となっているとともに、下側のキャビティ201には、天井面の前端寄りの位置にランス203が設けられて、上側の撓み空間204に向けて撓み変位可能となっている。上下両側のランス203は、幅方向にほぼ一直線に並んで配されている。各キャビティ201の前壁には、相手の雄シールド端子53の先端側が挿入可能な開口部205が形成されている。
各キャビティ201には雌シールド端子13が後方から挿入され、ここで下側のキャビティ201に挿入される雌シールド端子13は、上下反転させた姿勢とされる。各雌シールド端子13は、ランス203を弾性変位させつつ押し込まれ、前壁に当たる正規位置まで押し込まれると、ランス203が復動変位してランス孔16に嵌ることで、抜け止め状態に一次係止されるようになっている。
雌ハウジング200には、フロントタイプのリテーナ210が装着される。このため、雌ハウジング200の前面にはリテーナ装着凹部207が形成される。一方リテーナ210は、図34に示すように、リテーナ装着凹部207に倣うように略門形に形成され、その裏面側に、3本の撓み規制部211が突設されている。
リテーナ210は、図30に示す仮係止位置に保持される一方、図29に示す本係止位置に向けて押し込まれて保持可能となっており、本係止位置に保持された場合には、その表面が雌ハウジング200の前面と面一となる。リテーナ210が仮係止位置にある状態において、上記したように雌シールド端子13が対応するキャビティ201に挿入されてランス203により一次係止されたのち、リテーナ210が本係止位置に押し込まれて保持されると、各撓み規制部211が対応する撓み空間204に突入し、ランス203の撓み変位が規制されることにより、各雌シールド端子13が間接的に二重係止されるようになっている。
次に、雄コネクタMyについて説明する。雄コネクタMyは、図35に示すように、雄ハウジング220に、シールド電線11の端末に固着された丸形で大型になる3個の雄シールド端子53が収容され、それぞれリテーナ230により二重係止されて装着される。
雄ハウジング220は合成樹脂製であって、端子収容部221の前面に、上記した雌ハウジング200の前側の大部分がほぼ緊密に嵌合されるフード部222が突設された構造であって、図36及び図37に示すように、端子収容部221には、雄シールド端子53が挿入される略円形断面をなす3個のキャビティ224が形成されている。詳細には、雌ハウジング200のキャビティ201と対向するようにして、端子収容部221における上側の領域において、2個のキャビティ224が左右に並んで形成されているとともに、下側の領域における両キャビティ224の間の位置の下方位置に、残りのキャビティ224が形成されている。
雄ハウジング220においても、上側の2個のキャビティ224には、底面の前端寄りの位置にそれぞれランス225が設けられて、下側の撓み空間226に向けて撓み変位可能となっているとともに、下側のキャビティ224には、天井面の前端寄りの位置にランス225が設けられて、上側の撓み空間226に向けて撓み変位可能となっており、同様に上下両側のランス225は、幅方向にほぼ一直線に並んで配されている。
各キャビティ224には雄シールド端子53が後方から挿入され、ここで上側の2個のキャビティ224に挿入される雌シールド端子13は、上下反転させた姿勢とされる。各雄シールド端子53は、ランス225を弾性変位させつつ押し込まれ、雄外導体53Cの前半部分がフード部222内に突出した正規位置まで押し込まれると、ランス225が復動変位してランス孔56に嵌ることで、抜け止め状態に一次係止されるようになっている。
雄ハウジング220には同様に、フロントタイプのリテーナ230が装着される。このため、端子収容部221の前面には、その下側の領域において、リテーナ装着凹部228が形成されている。
一方リテーナ230は、図40に示すように、リテーナ装着凹部228に倣うように略半円形に形成され、その下部側の中央部に、下側のキャビティ224と整合した窓孔232が開口されている。また、リテーナ230の裏面における上縁に沿った位置には、3本の撓み規制部231が突設されている。
リテーナ230は、図35に示す仮係止位置に保持される一方、図29に示す本係止位置に向けて押し込まれて保持可能となっており、本係止位置に保持された場合には、その表面が端子収容部221の前面と面一となる。リテーナ230が仮係止位置にある状態において、上記したように雄シールド端子53が対応するキャビティ224に挿入されて一次係止されたのち、リテーナ230が本係止位置に押し込まれて保持されると、各撓み規制部231が対応する撓み空間226に突入し、ランス225の撓み変位が規制されることにより、各雄シールド端子53が間接的に二重係止されるようになっている。
上記したように、雄コネクタMyはブラケットBに取り付けられるようになっている。雄ハウジング220は、正面から見た左側面に設けられたブラケット取付部85を利用してブラケットBに取り付けられるようになっていて、そのブラケット取付部85の構造並びに取付構造については、上記した実施形態1と同様である。
雄ハウジング220には、ブラケットBに対して雄シールド端子53に接続されたシールド電線11の編組線11Cを電気的に接続するべくアース端子が装着されるようになっている。
アース端子は、2極用のものと、1極用のものとの2個が備えられている。2極用のアース端子90は、実施形態1に示したアース端子90と同様の構造である。1極用のアース端子90Yも、図41及び図42に示すように、基本的な構造は2極用と同じであるが、雄シールド端子53の雄外導体53Cに弾性接触可能な端子接触片92が、1片のみ形成されている点で、2極用のものとは相違している。
雄ハウジング220における端子収容部221には、図37に示すように、上記した2個のアース端子90,90Yを装着するためのアース端子装着溝100,100Yが個別に形成されている。2極用のアース端子装着溝100は、端子収容部221の後面に開口した溝状をなし、アース端子90の外形に合わせて後方から見て略L字型をなしており、基板91が収容されるべく幅方向に沿って延びた基板収容部101と、側板93が収容されるべく背面から見た右端から立ち下がった側板収容部102とを繋げた形状となっている。基板収容部101は、上側の両キャビティ224の上方に配され、側板収容部102は、図37に示す右側のキャビティ224とブラケット挿入空間86との間に配されている。
両キャビティ224の天井壁には、基板収容部101と連通するとともに、端子接触片92がキャビティ224内へ進入することを許容する端子接触片挿通溝235が、それぞれ後方へ開口して形成されている。また、側板収容部102とブラケット挿入空間86との間には、両者を連通するとともに、ブラケット接触片94がブラケット挿入空間86内へ進入することを許容するブラケット接触片挿通溝236が、同じく後方へ開口して設けられている。
1極用のアース端子装着溝100Yは、同じく端子収容部221の後面に開口した溝状で、アース端子90Yの外形に合わせて後方から見て略L字型をなしており、基板収容部101Yと、その背面から見た右端から立ち上がった側板収容部102Yとを繋げた形状となっている。基板収容部101Yは、下側のキャビティ224の下方に配され、側板収容部102Yは、ブラケット挿入空間86の直ぐ内側に配されている。
下側のキャビティ224の底壁には、基板収容部101と連通するとともに、端子接触片92がキャビティ224内へ進入することを許容する端子接触片挿通溝235が、後方へ開口して形成されている。また、側板収容部102とブラケット挿入空間86との間には、両者を連通するとともに、ブラケット接触片94がブラケット挿入空間86内へ進入することを許容するブラケット接触片挿通溝236が、同じく後方へ開口して設けられている。
続いて、上記した雌雄のコネクタFy,Myを正規の嵌合状態にロックするための構造を説明する。基本的な構造は上記実施形態1と同様ではあるが、改めて説明する。
雄ハウジング220の上面側には、ロックアーム110の収容部111が膨出して形成されており、この収容部111は、前後両面が開口されているとともに、上面壁における後半分の領域に窓孔112が開口されている。
ロックアーム110は、図35に示すように、全体として前後方向に延びた形状で、収容部111内の幅方向の中央部に配されている。ロックアーム110の前端部には、下向きの鈎状をなすロック突部114が設けられており、同ロック突部114は、後面が略鉛直に切り立ったロック面115とされているとともに、前面が、上端に向けて次第に前方に突出するように傾斜したガイド面116とされている。また、下面の左右両角がC面117とされている。
ロックアーム110の後端部には、上方から押圧操作可能な操作部118が設けられており、図38に示すように、ロック突部114を備える前端部が中間部よりも幅狭に形成されるのに対し、操作部118を備える後端部が中間部よりも幅広に形成されている。
雄ハウジング220の上面、詳細にはフード部222から端子収容部221に亘る上面における幅方向の中央部には、ロックアーム110の幅狭の前端部よりも若干大きい溝幅を持った切割溝120が、全長に亘って形成されている。ロックアーム110は、中間部の下面における幅方向の両端部に設けられた一対の支点部121が、端子収容部221の上面におけるフード部222との境目付近に連結され、自然状態では、前端部のロック突部114が切割溝120を通してフード部222内に突出した状態に形成されている。なお、ロックアーム110の操作部118における幅方向の両端部と、収容部111の左右の側壁122とが、それぞれ連結部123によって連結されている。両連結部123は主に、ロックアーム110の弾性力を大きく取ることに機能する。
そしてロックアーム110は、支点部121を支点として、ロック突部114がフード部222内に進退するようにシーソー状に弾性変位可能となっている。また、後記するように、ロックの解除は、操作部118を押圧して、ロックアーム110を支点部121を支点として図35の反時計回り方向に強制的に揺動させることで行われる。そのとき、ロックアーム110における後端部から中間部に亘る下面が、端子収容部221の上面、すなわち2極用のアース端子装着溝100における基板収容部101の天井壁101Bに当たることで、ロックアーム110のそれ以上の揺動が規制されるようになっている。
一方、相手の雌コネクタFy側には、ロックアーム110に係止可能なロック凹部240が設けられている。雌ハウジング200は、雄ハウジング220のフード部222内に緊密に嵌合可能とされるが、雌ハウジング200の上面における幅方向の中央部には、ロックアーム110のロック突部114が進入可能なガイド溝241が、前面から後面に貫通して形成されている。このガイド溝241は、ロック突部114よりも少し大きい幅を有し、図31及び図32に示すように、左右の側面の上縁に外拡がりのC面242が形成されるとともに、左右の側面の下縁側を幅狭となるように傾斜面243とした断面形状となっている。このガイド溝241の出入口241Aにおける左右の側縁には、面取りされて誘い込み面244が形成されている。
このガイド溝241における前端側に寄った位置には、同ガイド溝241を埋めるようにして隔壁246が形成され、この隔壁246の後側に、ロックアーム110のロック突部114が嵌るロック凹部240が形成されている。隔壁246の後面、言い換えるとロック凹部240の前面が、略鉛直方向を向いたロック面247となっている。また、隔壁246の前面には、ロック突部114の乗り上げを案内するべく傾斜したガイド面248が形成されている。
実施形態3において、雌雄のコネクタFy,Myの嵌合は以下のようにして行われる。
雌コネクタFy側では、図30に示すように、リテーナ210を仮係止位置に保持した状態において、3個の雌シールド端子13がそれぞれ対応するキャビティ201に挿入されて、ランス203により一次係止され、続いて、図29に示すように、リテーナ210が本係止位置まで押し込まれることにより、各雌シールド端子13が二重係止される。
雄コネクタMy側では、まず図43に示すように、両アース端子90,90Yが、雄ハウジング220の対応するアース端子装着溝100,100Yに抜け止めされて装着され、このとき、各アース端子90,90Yの端子接触片92が、端子接触片挿通溝235を通って対応するキャビティ224内に進入するとともに、各ブラケット接触片94がブラケット接触片挿通溝236を通ってブラケット挿入空間86に進入する。
それとともに、リテーナ230を仮係止位置に保持した状態において、図35に示すように、3個の雄シールド端子53がそれぞれ対応するキャビティ224に挿入されて、ランス225により一次係止される。この挿入状態では、雄シールド端子53の雄外導体53Cが、キャビティ224内で待ち受けていたアース端子90,90Yの端子接触片92に対して弾性接触される(図29,図43)。続いて、図29に示すように、リテーナ230が本係止位置まで押し込まれることにより、各雄シールド端子53が二重係止される。
このように組み付けられた雄コネクタMyは、ブラケットBに対して取り付けられ、このときブラケットBに対してブラケット挿入空間86内で待ち受けていた各アース端子90,90Yのブラケット接触片94が弾性接触される。これにより、図43に示すように、シールド電線11におけるアース線である編組線11Cが、雄シールド端子53の雄外導体53C及びアース端子90,90Yを介してブラケットBに対して電気的に接続され、もってアースが取られる。
このように雄コネクタMyがブラケットBに対して取り付けられたら、同雄コネクタMyに対して雌コネクタFyが嵌合される。具体的には、図29の矢線に示すように、雌ハウジング200が、雄ハウジング220のフード部222内に嵌合され、嵌合が半分程度進むと、ロックアーム110のロック突部114が、雌ハウジング200のガイド溝241に出入口241Aに臨む。さらに、雌ハウジング200が押し込まれると、ロック突部114のガイド面116と、ガイド溝241内の隔壁246のガイド面248とが当たり合い、図44に示すように、ロックアーム110が同図の反時計回り方向に揺動しつつロック突部114が隔壁246に乗り上げる。
雌ハウジング200の前面が、雄ハウジング220のフード部222の奥面に突き当たる正規位置まで押し込まれたら、ロック突部114が隔壁246を通過することにより、図45に示すように、ロックアーム110が復元弾力で時計回り方向に揺動しつつロック突部114がロック凹部240に嵌り、ロック面115,247同士が対向して係止し合うことによって、雌雄のコネクタFy,My同士が正規嵌合状態にロックされる。この間に、対応する雌雄のシールド端子13,53同士が嵌合接続される。
メンテナンス等で雌雄のコネクタFy,Myの嵌合を外す場合は、ブラケット収容部111の窓孔112を通して操作部118を押圧することにより、ロックアーム110を図45の反時計回り方向に強制的に揺動させると、ロック突部114がロック凹部240から抜け出ることでロックが外れるから、引き続いて雌コネクタFy側を引っ張ることで、雌雄のコネクタFy,Myを外すことができる。ロックアーム110を強制的に揺動させるべく操作部118を上方から押圧した場合に、後端側の下面が、アース端子装着溝100における基板収容部101の天井壁101Bに当たることでロックアーム110の揺動が規制され、すなわちロックアーム110が過度に揺動することが防止される。
また、ブラケット取付部85の取付片87を弾性変位させてロックを外すことにより、雄コネクタMyをブラケットBから外すことができる。
実施形態3によれば、雌雄のコネクタFy,Myをロックする部分において、雄ハウジング220に設けられたロックアーム110が、延出端に内向き(下向き)のロック突部114が形成された形状であることに対応して、同ロックアーム110に係止する手段が、雌ハウジング200の外面(上面)にロック凹部240を凹み形成した形状であり、さらにロック凹部240は上側の2個のキャビティ201の間に形成されているのであるから、同ロック凹部240を形成するために外面に肉盛りする必要がなく、結果雌ハウジング200の外形を小さく抑えることができる。
また、上記2個のキャビティ201は円形断面であるから、雌ハウジング200の上面側における両キャビティ201の間には、ロック凹部240を形成するに足る肉盛り部分がデッドスペースとして存在し、言い換えると上側の両キャビティ201の間隔を広げなくても同デッドスペースを利用してロック凹部240が形成でき、両キャビティ201の並び方向についての雌ハウジング200の大型化も回避できる。
雄ハウジング220側においても、ロックアーム110が上側の2個のキャビティ224の間に配され、かつこれらのキャビティ224の並び方向と交差する方向(上下方向)について部分的に重なるよう形成されているから、その重なった分だけ、ロックアーム110ひいては雄ハウジング220の同方向の小型化を図ることができる。
また、雄ハウジング220における上側の2個のキャビティ224も円形断面であるから、両キャビティ224の間隔を広げなくても、その間にできるデッドスペースを利用してロックアーム110を重ねることができ、上側の両キャビティ224の並び方向についての雄ハウジング220の大型化も回避できる。
さらに雄ハウジング220において、上側の2個のキャビティ224の外面側にはアース端子装着溝100の基板収容部101が形成されているが、上記のようにロックアーム110が上側のキャビティ224側に接近した位置に配されるために、基板収容部101の外壁(天井壁101B)をロックアーム110の過度撓みの規制壁に兼用することが可能となり、過度撓み防止用のリブ等を別途設ける必要がなくて、構造をシンプルにまとめることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)ロックアームについては、上記実施形態に例示したシーソー状に弾性変位する形状に限らず、嵌合方向の前方に向けて片持ち状に延出し、基端側を中心として延出端側が弾性的に揺動変位する形式のものであってもよい。
(2)上記実施形態では、キャビティと干渉することなくロックアーム(ロック突部)に対する掛かり代を大きく取るために、ロック凹部のロック面並びにガイド溝の断面形状を、基本的に横長の方形で、かつキャビティに近い側の両角部にC面を設けた断面形状としたのであるが、方形の両角部にR面を形成する等、他の断面形状としてもよい。
(3)上記実施形態では、2個の大キャビティが幅方向に並んだものを例示したが、上下方向に並んだものも本発明に含まれる。
(4)また上記実施形態では、2個並んだ大キャビティが略円形断面の場合を例示したのであるが、方形等、他の断面形状のものにも同様に適用することができる。
(5)2個並んだ大キャビティは、上記実施形態に例示したシールド端子に限らず、被覆電線に接続された通常の端子金具を収容することに用いるものであってもよい。
(6)本発明は、アース端子を備えないタイプのコネクタにも同様に適用可能である。
(7)本発明はまた、通常の被覆電線のみからなる電線群同士を接続するタイプのコネクタにも適用でき、また極数も任意である。
本発明の実施形態1に係る雌雄のコネクタの嵌合前の状態における大キャビティ部分で切断した縦断面図 同小キャビティ部分で切断した縦断面図 雌コネクタにおける大キャビティ部分で切断した分解縦断面図 同小キャビティ部分で切断した分解縦断面図 雌ハウジングの側面図 同正面図 同背面図 同底面図 雌コネクタ側のリテーナの正面図 同平面図 雄コネクタにおける大キャビティ部分で切断した分解縦断面図 同小キャビティ部分で切断した分解縦断面図 雄ハウジングの正面図 同背面図 同平面図 図13のa−a線断面図 雄コネクタ側のリテーナの正面図 同背面図 同底面図 リテーナの係止構造を示す断面図 雄ハウジングのブラケットに対する取付構造を示す側面図 アース端子の背面図 同平面図 同側面図 アース端子を装着した状態の雄ハウジングの背面図 雌雄のコネクタの嵌合状態における大キャビティ部分で切断した縦断面図 同小キャビティ部分で切断した縦断面図 実施形態2に係る雌雄のコネクタの嵌合状態の縦断面図 本発明の実施形態3に係る雌雄のコネクタの嵌合前の状態における縦断面図 雌コネクタの分解縦断面図 雌ハウジングの正面図 同背面図 同平面図 雌コネクタ側のリテーナの背面図 雄コネクタの分解縦断面図 雄ハウジングの正面図 同背面図 同一部切欠平面図 同部分縦断面図 雄コネクタ側のリテーナの背面図 一極用のアース端子の平面図 同側面図 アース端子を装着した状態の雄ハウジングの背面図 雌雄のコネクタの嵌合途中における縦断面図 その嵌合状態における縦断面図
符号の説明
F,Fx,Fy…雌コネクタ
M,Mx,My…雄コネクタ
B…ブラケット
10,10X,200…雌ハウジング(第1のコネクタハウジング)
11…シールド電線
11C…編組線(アース線)
13…雌シールド端子(第1の端子)
25L…大キャビティ
30…リテーナ
40…リテーナ挿入孔
50,50X,220…雄ハウジング(第2のコネクタハウジング)
51,221…端子収容部
52,222…フード部
53…雄シールド端子(第2の端子)
53C…雄外導体
65L…大キャビティ
85…ブラケット取付部
90…アース端子
92…端子接触片
94…ブラケット接触片
100…アース端子収容溝
101…基板収容部
101A…(基板収容部101の)底壁(外壁)
101B…(基板収容部101の)天井壁(外壁)
110,110X…ロックアーム
114…ロック突部
116…ガイド面(傾斜面)
118…操作部
130,240…ロック凹部
152…ロック溝(ロック凹部、開口部)
201…キャビティ
224…キャビティ

Claims (8)

  1. 第1の端子が収容されるキャビティが少なくとも2個並んで設けられた第1のコネクタハウジングと、
    この第1のコネクタハウジングを内側に嵌合可能でかつ前記第1の端子と接続される第2の端子が収容されるキャビティが対応して設けられた第2のコネクタハウジングと、が備えられ、
    この第2のコネクタハウジングには、嵌合方向の前方に延出した延出端に内向きのロック突部を設けたロックアームが、前記延出端側を内外に揺動させるように弾性変位可能に設けられるとともに、
    前記第1のコネクタハウジングの外面における前記2個のキャビティの間には、両コネクタハウジングが正規に嵌合された場合に前記ロックアームの前記ロック突部が弾性的に嵌合されるロック凹部が形成され、かつ、同ロック凹部は、前記2個のキャビティの並び方向と交差する方向においてこれらのキャビティと部分的に重なるように形成されていることを特徴とするコネクタ。
  2. 前記第1のコネクタハウジングにおける前記2個のキャビティが、略円形断面をなしていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
  3. 前記ロックアームは、前記第2のコネクタハウジングの2個のキャビティの間に配され、かつこれらのキャビティの並び方向と交差する方向について部分的に重なるように形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のコネクタ。
  4. 前記第2のコネクタハウジングにおける前記2個のキャビティが、略円形断面をなしていることを特徴とする請求項3記載のコネクタ。
  5. 前記第1のコネクタハウジングの外面には前記キャビティと交差する方向にリテーナ挿入孔が形成され、このリテーナ挿入孔に前記第1の端子を抜け止めするリテーナが前記外面とほぼ面一となるまで差し込み可能とされるとともに、前記リテーナ挿入孔の出入口における後面に開口部が形成され、この開口部に前記ロックアームの前記ロック突部が嵌って、正規位置まで差し込まれた前記リテーナにおける差し込み方向の後端側でかつ前記開口部に対向した面に係止可能となっていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のコネクタ。
  6. 前記ロックアームのロック突部における前端面が、同前端面が前記リテーナにおける前記第1のコネクタハウジングの外面から突出した部分に当たった場合に、前記リテーナに差し込み方向の分力を作用させる傾斜面として形成されていることを特徴とする請求項5記載のコネクタ。
  7. 前記ロックアームは、前端側に前記ロック突部を後端側に操作部を備えてシーソー状に弾性変位可能に設けられているとともに、
    前記第2のコネクタハウジングの前記2個のキャビティに収容される前記第2の端子がアース線を有する電線に接続されたものであって、かつ前記両キャビティの外面側には、前記両アース線または前記アース線に接続された前記両端子の各接続部に亘って接触されるアース端子の収容溝が形成されており、
    この収容溝の外壁が、前記ロックアームの前記操作部に当たって同ロックアームの過度の弾性変位を規制する機能を兼用していることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載のコネクタ。
  8. 前記第2のコネクタハウジングが導電性を有するブラケットに対して取り付けられるようになっているとともに、前記アース端子には、前記ブラケットに対して接触されるブラケット接触部が形成されていることを特徴とする請求項7記載のコネクタ。
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