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JP5063011B2 - 定着制御装置、画像形成装置、および定着装置のウォームアップ時間制御方法 - Google Patents

定着制御装置、画像形成装置、および定着装置のウォームアップ時間制御方法 Download PDF

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JP5063011B2
JP5063011B2 JP2006048731A JP2006048731A JP5063011B2 JP 5063011 B2 JP5063011 B2 JP 5063011B2 JP 2006048731 A JP2006048731 A JP 2006048731A JP 2006048731 A JP2006048731 A JP 2006048731A JP 5063011 B2 JP5063011 B2 JP 5063011B2
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Description

この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリまたはそれらの複合機などの画像形成装置に関する。および、そのような画像形成装置などに備えて、熱源を制御してその熱源を用いて定着装置の加熱部材を加熱する定着制御装置に関する。および、そのような定着制御装置を用いて定着装置のウォームアップ時間を制御するウォームアップ時間制御方法に関する。
例えば、電子写真式の画像形成装置では、ドラム状やベルト状の感光体の回転とともに、その感光体上に帯電、書込みを行って静電潜像を形成して後、現像装置でトナーを付着することにより可視像化してトナー画像を形成し、そのトナー画像を直接、または中間転写体を介して間接的に用紙、OHPフィルム等の記録材に転写し、その転写画像を定着装置を用いて定着することにより記録材に画像を記録してなる。
このような画像形成装置に備える定着装置には、加熱部材と加圧部材との定着ニップ間に記録材を通して熱と圧力とを加え、熱で溶かしたトナーを圧力で記録材に付着して定着を行う方式が広く採用されている。加熱部材としては、ローラ状やベルト状のものを用い、ローラ状の加熱部材に内蔵したり、ベルト状の加熱部材を掛けまわすローラに内蔵したり、加熱部材のまわりに配置したりする、ハロゲンヒータ、IHコイルなどの熱源により加熱していた。
この種の定着装置では、画像形成を行っていない待機時は、省エネルギの観点から熱源をすべてオフにしており、画像形成開始時には、ウォームアップ時間(立ち上げ時間)を設け、熱源をオンしてから定着不良を生じない十分な定着温度に加熱部材を加熱して後、画像形成をスタートしていた。
画像形成装置では、もともと、定着温度を立ち上げるとき、加熱部材の温度が設定温度に達した時点で、定着可能と判断する温度優先モードを採用し、その温度優先モードによりウォームアップ時間を決定されていた。しかしながら、温度優先モードでは、ウォームアップ時間がばらつくことから、ユーザーの不満が大きかった。そこで、このウォームアップ時間を一定とすべく、立ち上げ開始から所定時間に達した時点で、定着可能と判断する時間優先モードを採用し、カタログなどにも、商品スペックとして「本商品の待ち時間○○秒」と記載していた。
特許第3350315号公報 特開2005−345989号公報
ところで、以上のように時間優先モードを採用することにより、ウォームアップ時間を一定とするとともに、通常の場合、定着温度のばらつきも問題のない程度とすることができる。しかしながら、このような画像形成装置においても、入力電圧の低下などにより熱源がパワー不足となると、一定のウォームアップ時間では、加熱部材の温度が定着に必要な設定温度を大きく下回ることがあり、この状態で定着可能と判断すると、定着不良を生ずる問題があった。
そこで、この発明の第1の目的は、熱源を制御してその熱源を用いて定着装置の加熱部材を加熱する定着制御装置において、基本的に定着装置のウォームアップ時間を一定とするとともに、加熱部材の温度が設定温度を下回ることによる定着不良の発生を防止することにある。
この発明の第2の目的は、熱源への入力電圧の低下が原因で熱源がパワー不足となり、加熱部材の温度が設定温度を下回ることによる定着不良の発生を防止することにある。
この発明の第3の目的は、例えば入力電圧のサンプリング時間を確保することができず、入力電圧を検出することができない場合にも、熱源への入力電圧の低下が原因で熱源がパワー不足となって加熱部材の温度が設定温度を下回り、定着不良が発生することを防止することにある。
この発明の第4の目的は、定着不良発生の原因の1つである入力電圧の低下を正確に検出することにある。
この発明の第5の目的は、入力電圧の低下がない場合にも、加熱部材の温度をも考慮して、でき得る限りウォームアップ時間を一定とするとともに、定着不良の発生を防止することにある。
この発明の第6の目的は、熱源への入力電圧の低下が原因で熱源がパワー不足になると、温度勾配も小さくなることから、加熱部材の温度が設定温度を下回ることによる定着不良の発生を防止することにある。
この発明の第7の目的は、例えば温度勾配のサンプリング時間を確保することができず、温度勾配を検出することができない場合にも、熱源への入力電圧の低下が原因で熱源がパワー不足となって加熱部材の温度が設定温度を下回り、定着不良が発生することを防止することにある。
この発明の第8の目的は、前回以前の画像形成時に検出した温度勾配を記憶しておく温度勾配記憶手段を不要としてコストの低減を図ることにある。
この発明の第9の目的は、温度勾配が所定値を越える場合にも、加熱部材の温度をも考慮して、でき得る限りウォームアップ時間を一定とするとともに、定着不良の発生を防止することにある。
この発明の第10の目的は、白黒モードに比べて定着に必要な熱量が大きいカラーモードの場合に、熱源がパワー不足となって、加熱部材の温度が定着に必要な設定温度を下回ることによる定着不良の発生を防止することにある。
この発明の第11の目的は、白黒またはカラーのいずれの画像モードであるか検出する時間がなく、カラーの場合に熱源への入力電圧の低下が原因で熱源がパワー不足となって加熱部材の温度が設定温度を下回り、定着不良が発生することを防止することにある。
この発明の第12の目的は、前回以前の画像形成時に検出した画像モードを記憶しておく画像モード記憶手段を不要としてコストの低減を図ることにある。
この発明の第13の目的は、白黒モードが選択された場合にも、加熱部材の温度をも考慮して、でき得る限りウォームアップ時間を一定とするとともに、定着不良の発生を防止することにある。
この発明の第14の目的は、室温が低いことが原因で熱源がパワー不足になり、加熱部材の温度が設定温度を下回ることによる定着不良の発生を防止することにある。
この発明の第15の目的は、室温が所定値を越える場合にも、熱源への入力電圧をも考慮して、でき得る限りウォームアップ時間を一定とするとともに、定着不良の発生を防止することにある。
この発明の第16の目的は、室温が所定値を越える場合にも、加熱部材の温度勾配をも考慮して、でき得る限りウォームアップ時間を一定とするとともに、定着不良の発生を防止することにある。
この発明の第17の目的は、室温が所定値を越える場合にも、白黒またはカラーのいずれの画像モードかをも考慮して、でき得る限りウォームアップ時間を一定とするとともに、定着不良の発生を防止することにある。
この発明の第18の目的は、定着制御装置で定着装置の熱源を制御してその熱源を用いて定着装置の加熱部材を加熱する画像形成装置において、定着制御を、基本的に定着装置のウォームアップ時間を一定とするとともに、加熱部材の温度が設定温度を下回ることによる定着不良の発生を防止することにある。
この発明の第19の目的は、熱源への入力電圧の低下が原因で熱源がパワー不足となり、加熱部材の温度が設定温度を下回ることによる定着不良の発生を防止する定着装置のウォームアップ時間制御方法を提供することにある。
この発明の第20の目的は、熱源への入力電圧の低下が原因で熱源がパワー不足になると、温度勾配も小さくなることから、加熱部材の温度が設定温度を下回ることによる定着不良の発生を防止する定着装置のウォームアップ時間制御方法を提供することにある。
この発明の第21の目的は、白黒モードに比べて定着に必要な熱量が大きいカラーモードの場合に、熱源がパワー不足となって、加熱部材の温度が定着に必要な設定温度を下回ることによる定着不良の発生を防止する定着装置のウォームアップ時間制御方法を提供することにある。
このため、請求項1に記載の発明は、上述した第1、2、10、14の目的を達成すべく、定着装置のIHコイル等の熱源を制御してその熱源を用いて定着装置のベルト状やローラ状などの加熱部材を加熱する定着制御装置において、
定着温度を立ち上げるとき、加熱部材の温度が設定温度に達した時点で、定着可能と判断する温度優先モードと、立ち上げ開始から所定時間に達した時点で、定着可能と判断する時間優先モードとを切り換え可能なモード切換手段を備え
熱源への入力電圧を、例えばある一定時間サンプリングして検出する電圧検出手段の検出結果、またはカラーモードもしくは白黒モードの画像モード、または室温を検知する室温検知手段の検知結果、のうちの少なくともいずれか1つに基づきモード切換手段でモード切換えを行うことを特徴とする。
そして、時間優先モードでは、定着不良を生ずるおそれがあったり、立ち上げに不必要な時間をかけ過ぎるおそれがあったりする場合には、モード切換手段で切り換えて温度優先モードとする。
また、モード切換手段でモード切換えを行い、電圧検出手段の検出結果が所定値を越えるときには、時間優先モードとし、所定値以下のときには、温度優先モードとし、また白黒モードのときには、時間優先モードとし、カラーモードのときには、温度優先モードとし、また画像形成装置等の電源投入時または省エネルギモードからの復帰時に室温を検知し、その検知した室温が所定値を越える場合、温度勾配検出手段で加熱部材の温度勾配を検出し、その検出結果に基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、検出結果が所定値を越えるときには、時間優先モードとし、所定値以下のときには、温度優先モードとする。
請求項2に記載の発明は、上述した第3の目的を達成すべく、請求項1に記載の定着制御装置において、
電圧検出手段の検出結果に基づきモード切換手段でモード切換えを行う定着制御装置にあって、
例えば定着温度立ち上げ時以外に電圧検出手段で入力電圧を検出して、その電圧検出手段の検出結果を記憶する入力電圧記憶手段を備え、その入力電圧記憶手段に記憶された電圧検出手段の検出結果に基づき、モード切換手段でモード切換えを行うことを特徴とする。
そして、前回以前の画像形成時に入力電圧記憶手段に記憶する電圧検出手段の検出結果に基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、記憶する検出結果が所定値を越えるときには、時間優先モードとし、以下のときには、温度優先モードとする。
請求項に記載の発明は、上述した第4の目的を達成すべく、請求項またはに記載の定着制御装置において、
電圧検出手段の検出結果に基づきモード切換手段でモード切換えを行う定着制御装置にあって、
定着温度立ち上げ時以外に、電圧検出手段で熱源への入力電圧を検出することを特徴とする。
そして、電圧検出手段で熱源への入力電圧を検出するとき、定着温度立ち上げ時を避けて入力電圧のサンプリングを行う。
請求項に記載の発明は、上述した第5の目的を達成すべく、請求項ないしのいずれか1に記載の定着制御装置において、
電圧検出手段の検出結果に基づきモード切換手段でモード切換えを行う定着制御装置にあって、
電圧検出手段の検出結果が所定値を越える場合は、加熱部材の検知温度に基づき、モード切換手段で時間優先モードと温度優先モードのモード切換えを行うことを特徴とする。
そして、電圧検出手段の検出結果が所定値を越える場合、画像形成装置等の電源投入時または省エネルギモードからの復帰時に加熱部材の表面温度を検知し、その検知結果に基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、検知結果が閾値を越えるときには、温度優先モードとし、閾値以下のときには、時間優先モードとする。
請求項15に記載の発明は、上述した第1、6、9の目的を達成すべく、
定着装置の熱源を制御してその熱源を用いて定着装置の加熱部材を加熱する定着制御装置において、
定着温度を立ち上げるとき、加熱部材の温度が設定温度に達した時点で、定着可能と判断する温度優先モードと、立ち上げ開始から所定時間に達した時点で、定着可能と判断する時間優先モードとを切り換え可能なモード切換手段と、
加熱部材の温度勾配を検出する温度勾配検出手段と、を備え、
温度勾配検出手段の検出結果が所定値を越える場合、加熱部材の検知温度に基づき、モード切換手段でモード切換えを行うことを特徴とする。
そして、温度勾配検出手段の検出結果が所定値を越える場合、画像形成装置等の電源投入時または省エネルギモードからの復帰時に加熱部材の表面温度を検知し、その検知結果に基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、検知結果が閾値を越えるときには、温度優先モードとし、閾値以下のときには、時間優先モードとする。
請求項5に記載の発明は、上述した第11の目的を達成すべく、請求項1に記載の定着制御装置において、
カラーモードと白黒モードのいずれの画像モードが選択されたかに基づきモード切換手段でモード切換えを行う定着制御装置にあって、
選択された画像モードを記憶する画像モード記憶手段を備え、その画像モード記憶手段に記憶された白黒またはカラーの画像モードに基づき、モード切換手段でモード切換えを行うことを特徴とする。
そして、前回以前の画像形成時に画像モード記憶手段に記憶する画像モードに基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、記憶する画像モードが白黒モードのときには、時間優先モードとし、カラーモードのときには、温度優先モードとする。
請求項6に記載の発明は、上述した第12の目的を達成すべく、請求項1に記載の定着制御装置において、
カラーモードと白黒モードのいずれの画像モードが選択されたかに基づきモード切換手段でモード切換えを行う定着制御装置にあって、
定着温度立ち上げ時に選択された白黒またはカラーの画像モードに基づき、モード切換手段でモード切換えを行うことを特徴とする。
そして、1つの画像形成を開始するときの定着温度立ち上げ時に、白黒またはカラーのいずれの画像モードであるかを検出する。
請求項に記載の発明は、上述した第13の目的を達成すべく、請求項1、5または6に記載の定着制御装置において、
カラーモードと白黒モードのいずれの画像モードが選択されたかに基づきモード切換手段でモード切換えを行う定着制御装置にあって、
白黒モードが選択された場合にも、画像形成装置等の電源投入時または省エネルギモードからの復帰時に加熱部材の温度を検知し、その検知温度に基づき、モード切換手段でモード切換えを行うことを特徴とする。
そして、加熱部材の検知温度に基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、カラーモードのときには温度優先モードとし、白黒モードのときには時間優先モードとする。
請求項に記載の発明は、上述した第15の目的を達成すべく、請求項に記載の定着制御装置において、
室温検知手段の検知結果に基づきモード切換手段でモード切換えを行う定着制御装置にあって、
室温が所定値を越える場合は、熱源への入力電圧を検出する電圧検出手段の検出結果に基づき、モード切換手段でモード切換えを行うことを特徴とする。
そして、画像形成装置等の電源投入時または省エネルギモードからの復帰時に室温を検知し、その検知した室温が所定値を越える場合は、電圧検出手段で熱源への入力電圧を検出し、その検出結果に基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、検出結果が所定値を越えるときには時間優先モードとし、所定値以下のときには温度優先モードとする。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の定着制御装置において、電圧検出手段の検出結果が所定値を越える場合、加熱部材の温度に基づき、モード切換手段でモード切換えを行うことを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の定着制御装置において、加熱部材の温度が所定温度を越える場合、温度優先モードにより定着温度立ち上げが行われることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項8に記載の定着制御装置において、加熱部材は定着ベルトであって、電圧検出手段の検出結果が所定値以下の場合には、温度優先モードにより定着ベルトを回転させて定着温度立ち上げが行われ、設定温度に達した時点から所定時間の間、定着ベルトを継続して回転させることを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項1に記載の定着制御装置において、
室温検知手段の検知結果に基づきモード切換手段でモード切換えを行う定着制御装置にあって、
加熱部材は定着ベルトであり、室温が所定値以下の場合には、温度優先モードにより定着ベルトを回転させて定着温度立ち上げが行われ、設定温度に達した時点から所定時間の間、定着ベルトを継続して回転させることを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、上述した第16の目的を達成すべく、請求項14に記載の定着制御装置において、
室温検知手段の検知結果に基づきモード切換手段でモード切換えを行う定着制御装置にあって、
室温が所定値を越える場合、加熱部材の温度勾配を検出する温度勾配検出手段の検出結果に基づき、モード切換手段でモード切換えを行うことを特徴とする。
そして、請求項13に記載の発明では、画像形成装置等の電源投入時または省エネルギモードからの復帰時に室温を検知し、その検知した室温が所定値を越える場合、温度勾配検出手段で加熱部材の温度勾配を検出し、その検出結果に基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、検出結果が所定値を越えるときには、時間優先モードとし、所定値以下のときには、温度優先モードとする。
請求項14に記載の発明は、上述した第17の目的を達成すべく、請求項に記載の定着制御装置において、
室温検知手段の検知結果に基づきモード切換手段でモード切換えを行う定着制御装置にあって、
室温が所定値を越える場合、カラーモードと白黒モードのいずれの画像モードが選択されたかに基づき、モード切換手段でモード切換えを行うことを特徴とする。
そして、画像形成装置等の電源投入時または省エネルギモードからの復帰時に室温を検知し、その検知した室温が所定値を越える場合、選択された画像モードを検出し、その検出結果に基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、検出結果が所定値を越えるときには、時間優先モードとし、所定値以下のときには、温度優先モードとする。
請求項16に記載の発明は、上述した第18の目的を達成すべく、複写機、プリンタ、ファクシミリまたはそれらの複合機などの画像形成装置にあって、請求項1ないし15のいずれか1に記載の定着制御装置を備えることを特徴とする。
そして、定着制御を、時間優先モードを基本とし、時間優先モードでは、定着不良を生ずるおそれがあったり、立ち上げに不必要な時間をかけ過ぎるおそれがあったりする場合には、モード切換手段で切り換えて温度優先モードとする。
請求項17に記載の発明は、上述した第19の目的を達成すべく、定着装置のウォームアップ時間制御方法において、
定着装置の熱源への入力電圧を電圧検出手段で検出し、
その電圧検出手段の検出結果に基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、
温度優先モードとした場合には、定着温度を立ち上げるときに定着装置の加熱部材の温度が設定温度に達した時点で定着可能と判断する一方、時間優先モードとした場合には、立ち上げ開始から所定時間に達した時点で定着可能と判断し、
熱源を定着制御装置で制御してその熱源を用いて加熱部材を加熱する、ことを特徴とする。
請求項18に記載の発明は、上述した第20の目的を達成すべく、定着装置のウォームアップ時間制御方法にあって、
定着装置の加熱部材の温度勾配を温度勾配検出手段で検出し、
その温度勾配検出手段の検出結果が所定値を越える場合、加熱部材の検知温度に基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、
温度優先モードとした場合には、定着温度を立ち上げるときに加熱部材の温度が設定温度に達した時点で定着可能と判断する一方、時間優先モードとした場合には、立ち上げ開始から所定時間に達した時点で定着可能と判断し、
定着装置の熱源を定着制御装置で制御してその熱源を用いて加熱部材を加熱する、ことを特徴とする。
請求項19に記載の発明は、上述した第21の目的を達成すべく、定着装置のウォームアップ時間制御方法にあって、
カラーモードと白黒モードのいずれの画像モードが選択されたかを検出し、
いずれの画像モードが選択されたかに基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、 温度優先モードとした場合には、定着温度を立ち上げるときに定着装置の加熱部材の温度が設定温度に達した時点で定着可能と判断する一方、時間優先モードとした場合には、立ち上げ開始から所定時間に達した時点で定着可能と判断し、
定着装置の熱源を定着制御装置で制御してその熱源を用いて定着装置の加熱部材を加熱する、ことを特徴とする。
請求項20に記載の発明は、熱源により加熱される加熱部材を有する定着装置を備える画像形成装置において、
前記熱源への入力電圧を検出する電圧検出手段を備え、
前記電圧検出手段が検出した電圧値に基づき、前記加熱部材の温度が設定温度に達した時点で画像形成動作を開始する温度優先モードと、定着温度立ち上げ開始から所定時間に達した時点で画像形成動作を開始する時間優先モードとを切り換えることを特徴とする
請求項1に記載の発明によれば、熱源を制御してその熱源を用いて定着装置の加熱部材を加熱する定着制御装置において、時間優先モードでは、定着不良を生ずるおそれがあったり、立ち上げに不必要な時間をかけ過ぎるおそれがあったりする場合には、モード切換手段で切り換えて温度優先モードとする。これにより、例えば基本的に定着装置のウォームアップ時間を一定とする一方、入力電圧の低下などにより熱源が明らかにパワー不足となるおそれのあるときには、ユーザー待ち時間を一定にすることを断念して加熱部材の温度が定着に必要な設定温度になってから定着可能と判断する温度優先モードを採用するようにし、加熱部材の温度が設定温度を下回ることによる定着不良の発生を防止することができる。
また、電圧検出手段の検出結果に基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、検出結果が所定値を越えるときには、時間優先モードとし、所定値以下のときには、温度優先モードとするので、入力電圧の低下が原因で熱源がパワー不足となり、加熱部材の温度が定着に必要な設定温度を下回るおそれのあるとき、温度優先モードとすることにより定着不良の発生を防止することができる。
請求項2に記載の発明によれば、前回以前の画像形成時に入力電圧記憶手段に記憶された電圧検出手段の検出結果に基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、記憶する検出結果が所定値を越えるときには、時間優先モードとし、以下のときには、温度優先モードとする。入力電圧を検出するには、ある一定時間、入力電圧をサンプリングする必要があるが、例えば加熱部材の温度がすでに高温のときなどには、立ち上げ時間が短く、サンプリング時間を確保できないことがある。このような場合には、入力電圧を検出することができないが、以前に検出して入力電圧記憶手段に記憶している電圧検出手段の検出結果を利用することでモード切換えを行うことができる。
請求項に記載の発明によれば、電圧検出手段で熱源への入力電圧を検出するとき、定着温度立ち上げ時を避けて入力電圧のサンプリングを行うので、入力電圧を正確に検出することができる。なぜなら、画像形成装置等の電源投入時や省エネルギモードからの復帰時などの定着温度立ち上げ時には、画像形成装置等の装置全体が一斉に立ち上がり、電圧が安定しないからである。すなわち、単に定着温度が設定温度に達しているだけでなく、定着温度が設定温度に達してかつ安定しているときに入力電圧の検出を行うもので、温度が変動している過渡状態で入力電圧を検出しようとすると、入力電圧を正しく検出できないおそれがあるが、定常状態では正確に検出することができる。
請求項に記載の発明によれば、電圧検出手段の検出結果が所定値を越える場合、画像形成装置等の電源投入時または省エネルギモードからの復帰時に加熱部材の表面温度を検知し、その検知結果に基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、検知結果が閾値を越えるときには、温度優先モードとするので、入力電圧の低下がない場合にも、加熱部材の温度をも考慮して、加熱部材の温度が閾値を越えるときには温度優先モードとし、加熱部材の温度が設定温度に達した時点で、通常の時間をかけずに定着可能と判断し、立ち上げに不必要な時間をかけ過ぎないようにすることができる。加熱部材の温度が閾値以下のときには、時間優先モードとするので、基本どおり立ち上げ開始から所定時間に達した時点で定着可能と判断し、通常の時間をかけて加熱する。
請求項に記載の発明によれば、温度勾配検出手段の検出結果に基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、検出結果が所定値を越えるときには、時間優先モードとし、所定値以下のときには、温度優先モードとするので、加熱部材の温度勾配から、入力電圧の低下が原因で熱源がパワー不足となって、加熱部材の温度が定着に必要な設定温度を下回るおそれのあることを検出し、そのとき温度優先モードとすることにより定着不良の発生を防止することができる。
請求項15に記載の発明によれば、温度勾配検出手段の検出結果が所定値を越える場合、画像形成装置等の電源投入時または省エネルギモードからの復帰時に加熱部材の表面温度を検知し、その検知結果に基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、検知結果が閾値を越えるときには、温度優先モードとするので、温度勾配が所定値を越える場合にも、加熱部材の温度をも考慮して、加熱部材の温度が閾値を越えるときには温度優先モードとし、加熱部材の温度が設定温度に達した時点で、通常の時間をかけずに定着可能と判断し、立ち上げに不必要な時間をかけ過ぎないようにすることができる。加熱部材の温度が閾値以下のときには、時間優先モードとするので、基本どおり立ち上げ開始から所定時間に達した時点で定着可能と判断し、通常の時間をかけて加熱する。
請求項に記載の発明によれば、カラーと白黒のいずれの画像モードが選択されたかに基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、白黒モードのときには、時間優先モードとし、カラーモードのときには、温度優先モードとするので、通常は定着に必要な熱量が少なくて済む白黒モードを基本として時間優先モードとし、白黒モードに比べて定着に大きな熱量を必要とするカラーモードの場合には、温度優先モードとすることにより、熱源がパワー不足となって、加熱部材の温度が定着に必要な設定温度を下回るおそれを解消し、定着不良の発生を防止することができる。同じ入力電圧、室温、加熱部材の温度の条件下では、時間優先モードとすると、白黒では加熱部材が設定温度に達するが、カラーでは達しない場合があるからである。
請求項に記載の発明によれば、前回以前の画像形成時に画像モード記憶手段に記憶された白黒またはカラーの画像モードに基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、記憶する画像モードが白黒モードのときには、時間優先モードとし、カラーモードのときには、温度優先モードとするので、例えば加熱部材の温度がすでに高温のときなど、立ち上げ時間が短く、画像モードを検出する時間がないとき、以前に検出して画像モード記憶手段に記憶している画像モードを利用することでモード切換えを行うことができる。
請求項に記載の発明によれば、1つの画像形成を開始するときの定着温度立ち上げ時に、画像モードを検出するので、前回以前の画像形成時に検出した画像モードを記憶しておく画像モード記憶手段を不要としてコストの低減を図ることができる。
請求項に記載の発明によれば、白黒モードが選択されたときにも、画像形成装置等の電源投入時または省エネルギモードからの復帰時に加熱部材の表面温度を検知し、その検知温度に基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、検知結果が閾値を越えるときには、温度優先モードとするので、白黒モードが選択された場合にも、加熱部材の温度をも考慮して、加熱部材の温度が閾値を越えるときには温度優先モードとし、加熱部材の温度が設定温度に達した時点で、通常の時間をかけずに定着可能と判断し、立ち上げに不必要な時間をかけ過ぎないようにすることができる。加熱部材の温度が閾値以下のときには、時間優先モードとするので、基本どおり立ち上げ開始から所定時間に達した時点で定着可能と判断し、通常の時間をかけて加熱する。
請求項に記載の発明によれば、画像形成装置等の電源投入時または省エネルギモードからの復帰時に室温検知手段で室温を検知し、その室温検知手段の検知結果に基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、室温が所定値を越えるときには、時間優先モードとし、所定値以下のときには、温度優先モードとするので、室温が低いことが原因で熱源がパワー不足となり、加熱部材の温度が定着に必要な設定温度を下回るおそれのあるとき、温度優先モードとすることにより定着不良の発生を防止することができる。
請求項に記載の発明によれば、室温が所定値を越える場合、電圧検出手段で熱源への入力電圧を検出し、その検出結果に基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、検出結果が所定値を越えるときには、時間優先モードとし、所定値以下のときには、温度優先モードとするので、室温が所定値を越える場合にも、熱源への入力電圧をも考慮してモード切換手段でモード切換えを行い、入力電圧が所定値を越えるときには、時間優先モードとし、基本どおり立ち上げ開始から所定時間に達した時点で定着可能と判断し、ユーザー待ち時間を極力一定にすることができる。一方、入力電圧が所定値以下のときには、温度優先モードとし、加熱部材の温度が設定温度に達した時点で定着可能と判断し、通常よりも時間はかかるが、定着不良の発生を防止することができる。
請求項13に記載の発明によれば、室温が所定値を越える場合、温度勾配検出手段で加熱部材の温度勾配を検出し、その検出結果に基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、検出結果が所定値を越えるときには、時間優先モードとし、所定値以下のときには、温度優先モードとするので、室温が所定値を越える場合にも、加熱部材の温度勾配をも考慮してモード切換手段でモード切換えを行い、入力電圧が所定値を越えるときには、時間優先モードとし、基本どおり立ち上げ開始から所定時間に達した時点で定着可能と判断し、ユーザー待ち時間を極力一定にすることができる。一方、加熱部材の温度勾配が所定値以下のときには、温度優先モードとし、加熱部材の温度が設定温度に達した時点で定着可能と判断し、通常よりも時間はかかるが、定着不良の発生を防止することができる。
請求項14に記載の発明によれば、室温が所定値を越える場合、選択された画像モードを検出し、その検出結果に基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、白黒モードが選択された場合には、時間優先モードとし、カラーモードが選択された場合には、温度優先モードとするので、室温が所定値を越える場合にも、画像モードをも考慮してモード切換手段でモード切換えを行い、白黒モードの場合には、時間優先モードとし、基本どおり立ち上げ開始から所定時間に達した時点で定着可能と判断し、ユーザー待ち時間を極力一定にすることができる。一方、カラーモードの場合には、温度優先モードとし、加熱部材の温度が設定温度に達した時点で定着可能と判断し、通常よりも時間はかかるが、定着不良の発生を防止することができる。
請求項16に記載の発明によれば、定着制御装置で定着装置の熱源を制御してその熱源を用いて定着装置の加熱部材を加熱する画像形成装置において、定着制御を、時間優先モードを基本とし、時間優先モードでは、定着不良を生ずるおそれがあったり、立ち上げに不必要な時間をかけ過ぎるおそれがあったりする場合には、モード切換手段で切り換えて温度優先モードとするので、基本的には定着装置のウォームアップ時間を一定とする一方、入力電圧の低下などにより熱源が明らかにパワー不足となるおそれのあるときには、ユーザー待ち時間を一定にすることを断念して加熱部材の温度が定着に必要な設定温度になってから定着可能と判断する温度優先モードを採用するようにし、加熱部材の温度が設定温度を下回ることによる定着不良の発生を防止することができる。
また、加熱部材の温度が高温であるときには、一定のユーザー待ち時間前に加熱部材の温度が設定温度に達し、実際には定着可能になっているにもかかわらず、ユーザーは不必要に待たされることとなることから、このような場合にはユーザー待ち時間を一定にすることを断念して温度優先モードを採用するようにし、立ち上げに不必要な時間をかけ過ぎないようにすることができる。
請求項17に記載の発明によれば、電圧検出手段の検出結果に基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、検出結果が所定値を越えるときには、時間優先モードとし、所定値以下のときには、温度優先モードとするので、入力電圧の低下が原因で熱源がパワー不足となり、加熱部材の温度が定着に必要な設定温度を下回るおそれのあるとき、温度優先モードとすることにより定着不良の発生を防止することができる。
請求項18に記載の発明によれば、温度勾配検出手段の検出結果に基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、検出結果が所定値を越えるときには、時間優先モードとし、所定値以下のときには、温度優先モードとするので、加熱部材の温度勾配から、入力電圧の低下が原因で熱源がパワー不足となって、加熱部材の温度が定着に必要な設定温度を下回るおそれのあることを検出し、そのとき温度優先モードとすることにより定着不良の発生を防止することができる。
請求項19に記載の発明によれば、カラーと白黒のいずれの画像モードが選択されたかに基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、白黒モードのときには、時間優先モードとし、カラーモードのときには、温度優先モードとするので、通常は定着に必要な熱量が少なくて済む白黒モードを基本として時間優先モードとし、白黒モードに比べて定着に大きな熱量を必要とするカラーモードの場合には、温度優先モードとすることにより、熱源がパワー不足となって、加熱部材の温度が定着に必要な設定温度を下回るおそれを解消し、定着不良の発生を防止することができる。同じ入力電圧、室温、加熱部材の温度の条件下では、時間優先モードとすると、白黒では加熱部材が設定温度に達するが、カラーでは達しない場合があるからである。
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の最良形態につき説明する。
図1には、複写機、プリンタ、ファクシミリまたはそれらの複合機などの画像形成装置の一例における内部機構の全体概略構成を示す。
図中符号100は画像形成装置本体、200はその画像形成装置本体100上に取り付ける画像読取装置である。
画像形成装置本体100内には、シアン、マゼンタ、イエロ、ブラックの4つの作像ステーション10c、10m、10y、10bをタンデム式に並べて設ける。各作像ステーションでは、それぞれドラム状の感光体11c、11m、11y、11bを備え、その図中時計まわりの回転にともない、まず各帯電装置12c、12m、12y、12bでバイアス電圧を印加して表面を一様に帯電する。
次いで、複写機にあっては画像読取装置200による読取信号や、プリンタにあってはホストからの画像信号や、ファクシミリにあっては電話回線を介して送られてくる送信信号に基づき、共通の書込み装置13から、それぞれレーザ光Lc、Lm、Ly、Lbを照射することにより書込みを行い、感光体11c、11m、11y、11b上に静電潜像を形成する。そののち、各現像装置14c、14m、14y、14bでトナーを付着してその静電潜像を可視像化し、感光体11c、11m、11y、11b上に各々各色単色画像を形成する。
そして、感光体11c、11m、11y、11bに接触して無端ベルト状の中間転写体15を図中反時計まわりに走行し、各一次転写装置16c、16m、16y、16bにより感光体11c、11m、11y、11b上の各色単色画像をシアンから順に中間転写体15上に一次転写し、転写画像を重ね合わせて中間転写体15上にフルカラー画像を形成する。
一方、適宜タイミングで給送ローラ20の1つを選択的に回転し、画像形成装置本体100内の、対応する給紙カセット21から記録材Pを繰り出し、記録材搬送路23を通して搬送して一対のレジストローラ24間に突き当てて止める。そして、中間転写体15上のフルカラー画像にタイミングを合わせて一対のレジストローラ24を回転し、二次転写装置25によりそのフルカラー画像を記録材Pに二次転写する。
そののち、フルカラー画像転写後の記録材Pを記録材搬送路23を通してそのまま上方へと搬送し、定着装置300の定着ニップを通過するとき未定着転写トナーを記録材Pに定着し、排出ローラ26で排出して画像形成装置本体100上の排紙スタック装置27上にスタックする。
一次転写終了後の各感光体11c、11m、11y、11bは、一次クリーニング装置17c、17m、17y、17bでクリーニングして転写残トナーを除去して初期化する。また、二次転写終了後の中間転写体15は、二次クリーニング装置18でクリーニングして転写残トナーを除去して初期化する。
図中符号28c、28m、28y、28bは、それぞれ各色現像装置14c、14m、14y、14bにトナーを補給する各色トナーボトルである。
さて、図示画像形成装置で記録材Pの表裏両面に画像を記録するときは、定着装置300を通過した片面記録済みの記録材Pを不図示の切換爪で切り換えて画像形成装置本体100から両面ユニット92に入れ、スイッチバック路93でスイッチバックして表裏反転してから再給紙路94を通して再び画像形成装置本体100に入れ、二次転写位置へと再給紙し、別途中間転写体15上に形成した画像を転写して裏面にも画像を記録して後、排出ローラ26で排紙スタック装置27に排出する。
なお、以上の説明では、記録材Pにカラー画像を記録する場合について説明したが、上述した画像形成装置では、選択された単色モードまたは複数色モードにしたがい、適宜作像ステーション10c、10m、10y、10bのいくつかを選択使用し、モノクロ画像またはカラー画像を任意に形成することができるようになっている。
図2には、図1に示す画像形成装置本体100に備える定着装置300と、その定着制御装置500を示す。
定着装置300は、加熱部材である無端の定着ベルト30を第1ローラ31と第2ローラ32間に掛けまわし、一方のローラの回転により他方のローラを従動回転して走行可能とする。また、第1ローラ31のまわりに定着ベルト30を加熱する熱源33を配置する一方、第2ローラ32に定着ベルト30を介して加圧ローラ40を押し当てて定着ニップを形成してなる。熱源33としては、この例ではIHコイルを使用している。
そして、画像転写後の記録材Pが定着ニップを通過するとき、定着ベルト30を介して第2ローラ32に加圧ローラ40を押し当てることにより圧力を加えるとともに、熱源33で加熱する定着ベルト30で熱を加えて二次転写画像を定着する。
定着装置300の熱源33は、定着制御装置500で制御する。定着制御装置500には、熱源33と接続してIH制御部50を設ける。IH制御部50には、インバータ回路51と、熱源33への入力電圧を検出する電圧検出手段52を備える。IH制御部50には、定着制御部53を接続する。定着制御部53には、モード切換手段54、入力電圧記憶手段55などを設ける。
モード切換手段54は、定着温度を立ち上げるとき、加熱部材である定着ベルト30の温度が設定温度に達した時点で、定着可能と判断する温度優先モードと、立ち上げ開始から所定時間に達した時点で、定着可能と判断する時間優先モードとを切り換え自在とする。また、入力電圧記憶手段55は、電圧検出手段52の検出結果を記憶する。
定着制御部53には、加熱部材である定着ベルト30の温度を検知するサーミスタ56、画像形成装置を設置する部屋の室温を検知する室温検知手段57、定着装置300の熱源33の制御を自動で行うか手動で行うかを切り換える自動手動切換手段58などを接続する。
そして、熱源33を制御してその熱源33を用いて定着装置300の定着ベルト30を加熱する定着制御装置500において、あくまでも時間優先モードを基本とし、時間優先モードでは、定着不良を生ずるおそれがあったり、立ち上げに不必要な時間をかけ過ぎるおそれがあったりする場合に、モード切換手段54で切り換えて温度優先モードとするものである。
これにより、基本的には、時間優先モードを採用して定着装置300のウォームアップ時間を一定とする。一方、入力電圧の低下などにより熱源33が明らかにパワー不足となるおそれのあるときには、ユーザー待ち時間を一定にすることを断念して定着ベルト30の温度が定着に必要な設定温度になってから定着可能と判断する温度優先モードを採用するようにし、定着ベルト30の温度が設定温度を下回ることによる定着不良の発生を防止する。
また、時間優先モードを採用すると、例えば前回の定着から時間が経過しておらず、定着ベルト30の温度が高温であるときには、一定のユーザー待ち時間前に定着ベルト30の温度が設定温度に達し、実際には定着可能になっているにもかかわらず、ユーザーは不必要に待たされることとなるから、このような場合にはユーザー待ち時間を一定にすることを断念して温度優先モードを採用するようにし、立ち上げに不必要な時間をかけ過ぎないようにする。
図3には、定着装置300のウォームアップ時間制御方法の一例のフローを示す。
この図3に示す制御方法では、電圧検出手段52により熱源33への入力電圧を検出し、その検出結果に基づき、モード切換手段54でモード切換えを行い、検出結果が所定値Aを越えるときには、時間優先モードとし、所定値A以下のときには、温度優先モードとするものである。
このようにすると、入力電圧の低下が原因で熱源33がパワー不足となり、定着ベルト30の温度が定着に必要な設定温度を下回るおそれのあるとき、温度優先モードとすることにより定着不良の発生を防止することができる。
ところで、画像形成装置の電源投入時や省エネルギモードからの復帰時などの定着温度立ち上げ時には、画像形成装置全体が一斉に立ち上がり、電圧が安定しない。このような状態では、入力電圧を正しく検出することができないおそれがある。そこで、電圧検出手段52で熱源33への入力電圧を検出するとき、定着温度立ち上げ時を避けて定着温度が設定温度に達してかつ安定しているときに入力電圧のサンプリングを行い、入力電圧を正確に検出するようにすることが好ましい。
そして、電圧検出手段52で検出した検出結果を入力電圧記憶手段55で記憶し、その記憶する電圧検出手段52の検出結果に基づき、モード切換手段54でモード切換えを行う。このように、入力電圧記憶手段55を備えると、例えば定着ベルト30の温度がすでに高温のときなどは、立ち上げ時間が短く、サンプリング時間を確保できず、入力電圧を検出することができない場合もあるが、以前に検出して入力電圧記憶手段55に記憶している電圧検出手段52の検出結果を利用することでモード切換えを行うことができる。
図4には、入力電圧記憶手段55に電圧検出手段52の検出結果を記憶する一例のフローを示す。
まず、保存値cの初期値は100%(基準電圧に対する入力電圧の比率)とし、保存値cが電圧範囲70〜120%内か判断し、範囲内の場合には、保存値cが正常な値であると判断し、保存値cを用いて立ち上げる。一方、保存値cが電圧範囲外の場合には、保存値cが信頼性のない異常な値であると判断し、初期値bを用いて立ち上げる。
なお、保存値cまたはbを用いて立ち上げるとは、図3において入力電圧として保存値cまたはbを用いて所定値Aと対比することである。所定値Aの初期値は96であるが、所定値Aは85〜100の範囲で変更可能である。
その後、リロードする(定着可能になる)と、入力電圧を測定する。測定に成功すると、測定値eを用いて保存値cを更新する。測定に失敗した場合は、保存値cを更新しない。次いで、「次回昇温スタート」以降は、最初の「スタート」以降で行っていることを繰り返し行う。
図5には、定着装置300のウォームアップ時間制御方法の他例のフローを示す。
この図5に示す制御方法では、まず室温検知手段57で画像形成装置を設置する部屋の室温を検知して、室温が所定値を越えるか否かを判断し、室温検知手段57の検知結果に基づき、定着制御部53のモード切換手段54でモード切換えを行う。例えば、室温が所定値15℃以下の場合には、温度優先モードとし、通常の時間以上の時間をかけても、室温が低いことが原因で熱源がパワー不足となり、定着ベルト30の温度が定着に必要な設定温度を下回ることにより定着不良が発生することを防止する。
室温が所定値15℃を越える場合は、一応時間優先モードの方に切り換えるが、次には電圧検出手段52で熱源33への入力電圧を検出して、入力電圧が所定値を越えるか否かを判断し、電圧検出手段52の検出結果に基づき、定着制御部53のモード切換手段54でモード切換えを行う。例えば、室温が15℃を越える場合にも、検出結果が所定値A以下のときには、熱源33への入力電圧をも考慮して温度優先モードとし、定着ベルト30の温度が設定温度に達した時点で定着可能と判断し、通常よりも時間はかかるが、定着不良の発生を防止する。
他方、入力電圧が所定値Aを越えるときには、さらに一応時間優先モードの方に切り換えるが、次にサーミスタ56で定着ベルト30の温度を検知し、検知温度が閾値を越えるか否かを判断し、定着ベルト30の検知温度に基づき、定着制御部53のモード切換手段54でモード切換えを行う。例えば、入力電圧が所定値Aを越える場合にも、検知温度が閾値50℃を越えるときには、温度優先モードとし、定着ベルト30の温度が設定温度に達した時点で、通常の時間をかけずに定着可能と判断し、立ち上げに不必要な時間をかけ過ぎないようにする。
一方、検知温度が閾値50℃以下のときには、時間優先モードとし、基本どおり立ち上げ開始から所定時間に達した時点で定着可能と判断し、ユーザー待ち時間を極力一定にする。
図3および図5に示す定着装置300のウォームアップ時間制御方法では、以上のとおり、定着装置300の熱源33を定着制御装置500で制御してその熱源33を用いて定着ベルト30を加熱する。
図6には、図5に示すフローでモード切換えを行う場合における定着ベルト30の時間tと温度Tとの関係を示す。
曲線hは、図5において室温が15℃以下で温度優先モードが選択された場合である。温度優先であるので、強制リロード時間(時間優先の設定時間)を越えて、定着温度が設定温度T1になるまで加熱を継続する。その間、定着装置300の定着ベルト30は、回転走行を継続している。定着温度が設定温度T1になったところで定着可能と判断してもよいが、低音環境のため定着装置300の全体が設定温度T1になっているとは限らないことから、所定のプレ回転時間だけ、加熱と回転走行を継続する。そして、プレ回転時間経過後に、定着可能と判断する。
曲線iは、図5において室温が15℃以上、入力電圧A以下で温度優先モードが選択された場合である。温度優先モードであるので、強制リロード時間(時間優先の設定時間)を越えて、定着温度が設定温度T1になるまで加熱を継続する。その間、定着装置300の定着ベルト30は、回転走行を継続している。定着温度が設定温度T1になったところで定着可能と判断してもよいが、低電圧によりその後通紙したときの温度低下が大きいため、高めの設定温度T2に達するまで、加熱と回転走行を継続する。そして、設定温度T2に達すると、定着可能と判断する。
曲線jは、図5において室温が15℃以上、入力電圧A以上、定着ベルト30の温度が閾値50℃以下で時間優先モードが選択された場合である。時間優先であるので、強制リロード時間(時間優先の設定時間)に達するまで、定着温度が設定温度T1になっていても加熱を継続する。その間、定着装置300の定着ベルト30は、回転走行を継続している。曲線jは、強制リロード時間経過時点で、定着温度が設定温度T1を越えている例であるが、ばらつきにより、強制リロード時間経過時点で、定着温度が設定温度T1以下の場合もある。
曲線kは、図5において室温が15℃以上、入力電圧A以上、定着ベルト30の温度が閾値50℃を越えて温度優先モードが選択された場合である。定着温度が設定温度T1に達するまで、加熱、回転し、設定温度T1に達するとオーバーシュートするが、それが防止される。また、強制リロード時間より大幅に速く、定着可能と判断することができる。
なお、図示画像形成装置では、操作部を特殊な操作をすることにより自動と手動を切り換える自動切換手段58を有する。操作部を特殊な操作をするとは、例えば周知の技術で、サービスマンがメンテナンス作業で行う、特定のスイッチを長押しした後で隠しモードにするようなものである。
さて、図2において、IH制御部50と定着制御部53とはシリアル通信を行う。入力電圧を検出する際、検出データをシリアル通信すると、検出の処理時間がかかる問題がある。そこで、1つの画像形成動作中に、入力電圧を検出してモード切換えを行うと、入力電圧が検出できずにモード切換えができなくなるおそれがある。したがって、検出データをシリアル通信する条件下では、1つの画像形成動作中に、入力電圧を検出してもモード切換えを行うよりも、入力電圧の記憶値を用いてモード切換えを行った方がよい。
図示例のように熱源33がIH誘導加熱方式であるとき、電圧検出手段52を、定着制御部53とシリアル通信を行うIH制御部50内に設けると、電圧検出データは、いったんIH制御部50に入力されてから、シリアル通信される。そこで、IH制御部50を介する分だけさらに検出の処理時間がかかる。よって、このときも入力電圧が検出できずにモード切換えができなくなるおそれがあることから、入力電圧の記憶値を用いてモード切換えを行った方がよい。
図7には、図1に示す画像形成装置本体100に備える定着装置300と、その定着制御装置500の他例を示す。
この例では、IH制御部50の電圧検出手段52および定着制御部53の入力電圧記憶手段55に代えて、定着制御部53に温度勾配検出手段60と温度勾配記憶手段61を備える。
図8には、図7に示す構成を用いた定着装置300のウォームアップ時間制御方法のさらに他例のフローを示す。
この図8に示す制御方法では、1つの画像形成動作を開始するときの定着温度立ち上げ時に、温度勾配検出手段60により加熱部材である定着ベルト30の温度勾配を検出し、その検出結果に基づき、モード切換手段54でモード切換えを行い、検出結果が所定値Bを越えるときには、時間優先モードとし、所定値B以下のときには、温度優先モードとするものである。
入力電圧検出手段52の検出結果に基づきモード切換えを行う場合と同様に、前回以前の画像形成時に温度勾配記憶手段61に記憶する温度勾配検出手段60の検出結果に基づき、モード切換手段54でモード切換えを行うようにし、サンプリング時間を確保できない場合に、以前に検出して記憶している検出結果を利用してモード切換えを行うこともできる。
図9には、定着温度立ち上げ時における時間の経過にともなう定着ベルト30の温度変化を示す。
温度勾配は、図9に示すように、定着温度立ち上げ時に定着ベルト30の温度がある温度に達した時点から、ある設定時間tでの上昇温度T3を計測して算出したT3/tの値であり、この例では、40℃から20秒間の上昇温度である。
このように定着ベルト30の温度勾配の検出結果に基づき、モード切換手段54でモード切換えを行うようにすると、温度勾配から入力電圧の低下が原因で熱源33がパワー不足となって、定着ベルト30の温度が定着に必要な設定温度を下回るおそれのあることを検出し、そのとき温度優先モードとすることにより定着不良の発生を防止することができる。
図10には、定着装置300のウォームアップ時間制御方法のまたさらに他例のフローを示す。
この図10に示す制御方法では、図5に示す場合と同様に、まず室温検知手段57で画像形成装置を設置する部屋の室温を検知して、室温が所定値を越えるか否かを判断し、室温検知手段57の検知結果に基づき、定着制御部53のモード切換手段54でモード切換えを行う。例えば、室温が所定値15℃以下の場合には、温度優先モードとし、通常の時間以上の時間をかけても、室温が低いことが原因で熱源がパワー不足となって定着不良が発生することを防止する。
室温が所定値15℃を越える場合は、一応時間優先モードの方に切り換えるが、次には温度勾配検出手段60で定着ベルト30の温度勾配を検出して、温度勾配が所定値を越えるか否かを判断し、温度勾配検出手段60の検出結果に基づき、定着制御部53のモード切換手段54でモード切換えを行う。例えば、室温が15℃を越える場合にも、検出温度勾配が所定値B以下のときには、温度優先モードとし、定着ベルト30の温度が設定温度に達した時点で定着可能と判断し、通常よりも時間はかかるが、定着不良の発生を防止する。
他方、検出温度勾配が所定値Bを越えるときには、さらに一応時間優先モードの方に切り換えるが、次にサーミスタ56で定着ベルト30の温度を検知し、検知温度が閾値を越えるか否かを判断し、定着ベルト30の検知温度に基づき、定着制御部53のモード切換手段54でモード切換えを行う。例えば、検出温度勾配が所定値Bを越える場合にも、定着ベルト30の検知温度が閾値50℃を越えるときには、温度優先モードとし、定着ベルト30の温度が設定温度に達した時点で、通常の時間をかけずに定着可能と判断し、立ち上げに不必要な時間をかけ過ぎないようにする。
一方、検知温度が閾値50℃以下のときには、時間優先モードとし、基本どおり立ち上げ開始から所定時間に達した時点で定着可能と判断し、ユーザー待ち時間を極力一定にする。
さて、以上の例では、カラー画像形成装置に用いる定着制御装置やウォームアップ時間制御方法について説明したが、もちろんカラーに限らずモノクロの画像形成装置に用いる定着制御装置やウォームアップ時間制御方法にも適用し、時間優先モードまたは温度優先モードを用いて定着装置を立ち上げ、熱源で定着ベルトなどの加熱部材を加熱して、定着ニップを通過する記録材上の転写画像を定着することができる。
図11には、図1に示す画像形成装置本体100に備える定着装置300と、その定着制御装置500のさらに他例を示す。
この例では、図7に示す定着制御部53にモード切換手段54と画像モード記憶手段62を備え、カラーモードと白黒モードとを切り換える画像モード切換手段63を接続するものである。
図12には、図11に示す構成を用いた定着装置300のウォームアップ時間制御方法のまたさらに他例のフローを示す。
この図12に示す制御方法では、1つの画像形成動作を開始するときの定着温度立ち上げ時に、画像モード切換手段63で選択された画像モードに基づき、モード切換手段54でモード切換えを行い、白黒モードのときには、時間優先モードとし、カラーモードのときには、温度優先モードとするものである。
入力電圧検出手段52の検出結果に基づきモード切換えを行う場合と同様に、前回以前の画像形成時に画像モード記憶手段62に記憶する画像モードに基づき、モード切換手段54でモード切換えを行うようにし、画像モードを検出する時間を確保できない場合に、以前に検出して記憶している画像モードからモード切換えを行うこともできる。
このようにすると、通常は定着に必要な熱量が少なくて済む白黒モードを基本として時間優先モードとし、白黒モードに比べて定着に大きな熱量を必要とするカラーモードの場合には、温度優先モードとすることにより、熱源がパワー不足となって定着ベルト30の温度が定着に必要な設定温度を下回るおそれを解消し、定着不良の発生を防止することができる。
図13には、定着装置300のウォームアップ時間制御方法のまたさらに他例のフローを示す。
この図13に示す制御方法では、図5および図10に示す場合と同様に、まず室温検知手段57で画像形成装置を設置する部屋の室温を検知して、室温が所定値を越えるか否かを判断し、室温検知手段57の検知結果に基づき、定着制御部53のモード切換手段54でモード切換えを行う。例えば、室温が所定値15℃以下の場合には、温度優先モードとし、通常の時間以上の時間をかけても、室温が低いことが原因で熱源がパワー不足となり定着不良が発生することを防止する。
室温が所定値15℃を越える場合は、一応時間優先モードの方に切り換えるが、次には白黒モードか否かを判断し、画像モードに基づき、定着制御部53のモード切換手段54でモード切換えを行う。例えば、室温が15℃を越える場合にも、カラーモードのときには、画像モードをも考慮してモード切換手段でモード切換えを行って、温度優先モードとし、通常よりも時間はかかるが、定着不良の発生を防止する。
他方、白黒モードのときには、さらに一応時間優先モードの方に切り換えるが、次にサーミスタ56で定着ベルト30の温度を検知し、検知温度が閾値を越えるか否かを判断し、定着ベルト30の検知温度に基づき、定着制御部53のモード切換手段54でモード切換えを行う。例えば、白黒モードの場合にも、定着ベルト30の検知温度が閾値50℃を越えるときには、温度優先モードとし、立ち上げに不必要な時間をかけ過ぎないようにする。
一方、検知温度が閾値50℃以下のときには、時間優先モードとし、基本どおり立ち上げ開始から所定時間に達した時点で定着可能と判断し、ユーザー待ち時間を極力一定にする。
ところで、上述した例では、加熱部材として定着ベルト30を使用する定着装置300の定着制御装置500およびウォームアップ時間の制御方法について説明したが、加熱部材は定着ベルトに限るものではなく、定着ローラであってもよい。また、熱源33としてIHコイルを用いる場合について説明したが、誘導コイルに限らず、ハロゲンランプなどを用いたものでもよい。さらに、加熱部材のまわりに設ける場合に限らず、加熱部材である定着ローラに内蔵したり、加熱部材である定着ベルトを掛けまわすローラに内蔵したりするものであってもよい。
画像形成装置の一例である内部機構の要部概略構成図である。 図1に示す画像形成装置本体に備える定着装置と、その定着制御装置の構成図である。 その定着装置のウォームアップ時間制御方法の一例を示すフローチャートである。 その入力電圧記憶手段に電圧検出手段の検出結果を記憶する一例のフローチャートである。 その定着装置のウォームアップ時間制御方法の他例を示すフローチャートである。 図5に示すフローチャートでモード切換えを行う場合における定着ベルトの時間tと温度Tとの関係図である。 図1に示す画像形成装置本体に備える定着装置と、その定着制御装置の他例の構成図である。 図7に示す構成を用いた定着装置のウォームアップ時間制御方法のさらに他例のフローチャートである。 定着温度立ち上げ時における時間の経過にともなう定着ベルトの温度変化を示す図である。 定着装置のウォームアップ時間制御方法のまたさらに他例のフローチャートである。 図1に示す画像形成装置本体に備える定着装置と、その定着制御装置のさらに他例の構成図である。 図11に示す構成を用いた定着装置のウォームアップ時間制御方法のまたさらに他例のフローチャートである。 定着装置のウォームアップ時間制御方法のまたさらに他例のフローチャートである。
符号の説明
30 定着ベルト(加熱部材)
33 熱源
40 加圧ローラ
50 IH制御部
51 インバータ回路
52 電圧検出手段
53 定着制御部
54 モード切換手段
55 入力電圧記憶手段
56 サーミスタ
57 室温検知手段
58 自動手動切換手段
60 温度勾配検出手段
61 温度勾配記憶手段
62 画像モード記憶手段
63 画像モード切換手段
300 定着装置
500 定着制御装置

Claims (20)

  1. 定着装置の熱源を制御してその熱源を用いて前記定着装置の加熱部材を加熱する定着制御装置において、
    定着温度を立ち上げるとき、前記加熱部材の温度が設定温度に達した時点で、定着可能と判断する温度優先モードと、立ち上げ開始から所定時間に達した時点で、定着可能と判断する時間優先モードとを切り換え可能なモード切換手段を備え、
    前記熱源への入力電圧を検出する電圧検出手段の検出結果、またはカラーモードもしくは白黒モードの画像モード、または室温を検知する室温検知手段の検知結果、のうちの少なくともいずれか1つに基づき前記モード切換手段でモード切換えを行うことを特徴とする定着制御装置。
  2. 請求項1に記載の定着制御装置において、
    前記電圧検出手段の検出結果に基づき前記モード切換手段でモード切換えを行う定着制御装置にあって、
    前記電圧検出手段の検出結果を記憶する入力電圧記憶手段を備え、その入力電圧記憶手段に記憶された前記電圧検出手段の検出結果に基づき、前記モード切換手段でモード切換えを行うことを特徴とする定着制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の定着制御装置において、
    前記電圧検出手段の検出結果に基づき前記モード切換手段でモード切換えを行う定着制御装置にあって、
    定着温度立ち上げ時以外に、前記電圧検出手段で前記熱源への入力電圧を検出することを特徴とする定着制御装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1に記載の定着制御装置において、
    前記電圧検出手段の検出結果に基づき前記モード切換手段でモード切換えを行う定着制御装置にあって、
    前記電圧検出手段の検出結果が所定値を越える場合、前記加熱部材の検知温度に基づき、前記モード切換手段でモード切換えを行うことを特徴とする定着制御装置。
  5. 請求項1に記載の定着制御装置において、
    カラーモードと白黒モードのいずれの画像モードが選択されたかに基づき前記モード切換手段でモード切換えを行う定着制御装置にあって、
    選択された画像モードを記憶する画像モード記憶手段を備え、その画像モード記憶手段に記憶された画像モードに基づき、前記モード切換手段でモード切換えを行うことを特徴とする定着制御装置。
  6. 請求項1に記載の定着制御装置において、
    カラーモードと白黒モードのいずれの画像モードが選択されたかに基づき前記モード切換手段でモード切換えを行う定着制御装置にあって、
    定着温度立ち上げ時に選択された画像モードに基づき、前記モード切換手段でモード切換えを行うことを特徴とする定着制御装置。
  7. 請求項1、5または6に記載の定着制御装置において、
    カラーモードと白黒モードのいずれの画像モードが選択されたかに基づき前記モード切換手段でモード切換えを行う定着制御装置にあって、
    白黒モードが選択された場合、前記加熱部材の検知温度に基づき、前記モード切換手段でモード切換えを行うことを特徴とする定着制御装置。
  8. 請求項1に記載の定着制御装置において、
    前記室温検知手段の検知結果に基づき前記モード切換手段でモード切換えを行う定着制御装置にあって、
    室温が所定値を越える場合、前記電圧検出手段の検出結果に基づき、前記モード切換手段でモード切換えを行うことを特徴とする定着制御装置。
  9. 前記電圧検出手段の検出結果が所定値を越える場合、前記加熱部材の温度に基づき、前記モード切換手段でモード切換えを行うことを特徴とする請求項8に記載の定着制御装置。
  10. 前記加熱部材の温度が所定温度を越える場合、前記温度優先モードにより定着温度立ち上げが行われることを特徴とする請求項9に記載の定着制御装置。
  11. 前記加熱部材は定着ベルトであって、前記電圧検出手段の検出結果が所定値以下の場合には、前記温度優先モードにより前記定着ベルトを回転させて定着温度立ち上げが行われ、前記設定温度に達した時点から所定時間の間、前記定着ベルトを継続して回転させることを特徴とする請求項8に記載の定着制御装置。
  12. 請求項1に記載の定着制御装置において、
    前記室温検知手段の検知結果に基づき前記モード切換手段でモード切換えを行う定着制御装置にあって、
    前記加熱部材は定着ベルトであり、室温が所定値以下の場合には、前記温度優先モードにより前記定着ベルトを回転させて定着温度立ち上げが行われ、前記設定温度に達した時点から所定時間の間、前記定着ベルトを継続して回転させることを特徴とする定着制御装置。
  13. 請求項1に記載の定着制御装置において、
    前記室温検知手段の検知結果に基づき前記モード切換手段でモード切換えを行う定着制御装置にあって、
    室温が所定値を越える場合、前記加熱部材の温度勾配を検出する温度勾配検出手段の検出結果に基づき、前記モード切換手段でモード切換えを行うことを特徴とする定着制御装置。
  14. 請求項1に記載の定着制御装置において、
    前記室温検知手段の検知結果に基づき前記モード切換手段でモード切換えを行う定着制御装置にあって、
    室温が所定値を越える場合、カラーモードと白黒モードのいずれの画像モードが選択されたかに基づき、前記モード切換手段でモード切換えを行うことを特徴とする定着制御装置。
  15. 定着装置の熱源を制御してその熱源を用いて前記定着装置の加熱部材を加熱する定着制御装置において、
    定着温度を立ち上げるとき、前記加熱部材の温度が設定温度に達した時点で、定着可能と判断する温度優先モードと、立ち上げ開始から所定時間に達した時点で、定着可能と判断する時間優先モードとを切り換え可能なモード切換手段と、
    前記加熱部材の温度勾配を検出する温度勾配検出手段と、を備え、
    前記温度勾配検出手段の検出結果が所定値を越える場合、前記加熱部材の検知温度に基づき、前記モード切換手段でモード切換えを行うことを特徴とする定着制御装置。
  16. 請求項1ないし15のいずれか1に記載の定着制御装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
  17. 定着装置の熱源への入力電圧を電圧検出手段で検出し、
    その電圧検出手段の検出結果に基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、
    温度優先モードとした場合には、定着温度を立ち上げるときに前記定着装置の加熱部材の温度が設定温度に達した時点で定着可能と判断する一方、時間優先モードとした場合には、立ち上げ開始から所定時間に達した時点で定着可能と判断し、
    前記熱源を定着制御装置で制御してその熱源を用いて前記加熱部材を加熱する
    ことを特徴とする定着装置のウォームアップ時間制御方法。
  18. 定着装置の加熱部材の温度勾配を温度勾配検出手段で検出し、
    その温度勾配検出手段の検出結果が所定値を越える場合、前記加熱部材の検知温度に基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、
    温度優先モードとした場合には、定着温度を立ち上げるときに前記加熱部材の温度が設定温度に達した時点で定着可能と判断する一方、時間優先モードとした場合には、立ち上げ開始から所定時間に達した時点で定着可能と判断し、
    前記定着装置の熱源を定着制御装置で制御してその熱源を用いて前記加熱部材を加熱することを特徴とする定着装置のウォームアップ時間制御方法。
  19. カラーモードと白黒モードのいずれの画像モードが選択されたかを検出し、
    いずれの画像モードが選択されたかに基づき、モード切換手段でモード切換えを行い、
    温度優先モードとした場合には、定着温度を立ち上げるときに定着装置の加熱部材の温度が設定温度に達した時点で定着可能と判断する一方、時間優先モードとした場合には、立ち上げ開始から所定時間に達した時点で定着可能と判断し、
    前記定着装置の熱源を定着制御装置で制御してその熱源を用いて前記定着装置の加熱部材を加熱することを特徴とする定着装置のウォームアップ時間制御方法。
  20. 熱源により加熱される加熱部材を有する定着装置を備える画像形成装置において、
    前記熱源への入力電圧を検出する電圧検出手段を備え、
    前記電圧検出手段が検出した電圧値に基づき、前記加熱部材の温度が設定温度に達した時点で画像形成動作を開始する温度優先モードと、定着温度立ち上げ開始から所定時間に達した時点で画像形成動作を開始する時間優先モードとを切り換えることを特徴とする画像形成装置。
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