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JP5057304B2 - 車載通信システム及び車載通信方法 - Google Patents

車載通信システム及び車載通信方法 Download PDF

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Description

本発明は、車輌に搭載された複数の装置が相互に高速なデータ通信を行うことができる車載通信システム及び車載通信方法に関する。
従来、車輌には多数の電子機器が搭載されて種々の処理を行っている。これらの電子機器の動作を制御するために車輌には複数のECU(Electronic Control Unit)が搭載されている。また、複数のECUを協調して動作させるために、各ECUをネットワークを介して相互に接続し、データの送受信を行って複数のECUが情報を共有することが行われており、この場合に通信規約としてCAN(Controller Area Network)(非特許文献1、非特許文献2参照)が広く採用されている。
CANの規約では、作動信号を伝送するツイストペアケーブルからなるバスに複数のECUが接続され、各ECUは作動信号によって表されるデジタルデータを送受信する。また、CANはシリアル通信のプロトコルであり、CANバスに接続されている複数のECUのうちの一のECUのみがデータを送信することができ、他のECUは一のECUがデータの送信を終了するまで待機するように制御される。また、複数のECUが同時的にデータの送信を行った場合には、データに付されたIDを基に調停が行われ、優先度の高いデータの送信を行うように制御される。
ISO 11898−1:2003 Road vehicles--Controller area network(CAN)--Part1:Data link layer and physical signaling ISO 11519−1:1994 Road vehicles--Low-speed serial data communication--Part1:General and definitions
しかし、近年では車輌にて行われる電子制御の高機能化に伴って、車輌に搭載されるECUが高機能化されると共に、搭載数が増加しているため、ECU間で送受信されるデータ量及び送受信の発生頻度が増大している。上述のように従来のCANによる車載通信システムは、複数のECUをバスに接続する構成であるため、1つのバスに多数のECUが接続されている場合には、データ送信の衝突が頻繁に発生して、優先度の低いデータが長期間に亘って待機される虞があり、データの遅延及び欠落等が発生するという問題がある。データの著しい遅延又は欠落は、ECUによるブレーキ制御などの運転補助機能に対して致命的な場合がある。
そこで、少数のECUが接続されたバスを車輌に複数搭載し、複数のバスをゲートウェイを介して接続する構成の車載通信システムが近年では採用されている。この構成では、小数のECUが各バス内でデータの送受信を行うと共に、異なるバスに接続されたECU間ではゲートウェイを介してデータの送受信を行うため、各バスでデータ送信の衝突が発生する頻度が低下し、データの遅延及び欠落等の発生を低減することができる。しかしながら、車輌中の限定された空間内に搭載することができるゲートウェイの数は限られており、車輌に搭載されるECUの数が増加した場合には、各バスに接続されるECUの数が増加するため、上述の問題を根本的に解決することはできない。
また、従来のCANによる通信の速度は数100Kbps〜1Mbps程度が限度であった。上述のように近年ではECU間で送受信されるデータ量が増大しているため、10Mbps又はそれ以上の高速な通信を行うことが望まれている。しかし、車輌に搭載された複数のECUは通信ケーブルを用いて接続されるが、通信ケーブルの特性によりケーブル長が1mにつき信号の伝搬に5ns程度の遅延が生じる。CANを構成するバスと、バスから分岐して各ECUまで接続される支線とはこの特性の通信ケーブルにより構成されており、従来の車輌において支線の長さは40m程度に達する場合がある。この場合、各ECU間でのデータの送受信に伴う遅延は、通信速度が10Mbpsの場合には2ビットのデータを送信する時間に相当し、更に通信速度が100Mbpsの場合には20ビットのデータを送信する時間に相当する。このため、従来のCANにて高速通信を行った場合には、各ECUが同期して処理を行うことができないため、データの送信が衝突した場合の調停などを正しく行うことができないという問題がある。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、データ送信の衝突によってデータの遅延及び欠落等が発生することがなく、数100Kbps以下の低速通信から10Mbps以上の高速通信までの広範囲に亘ってデータの送受信を行うことができる車載通信システム及び車載通信方法を提供することにある。
本発明に係る車載通信システムは、車輌に搭載され、データの送受信を行うゲートウェイ及び複数の車載通信装置を備える車載通信システムにおいて、前記ゲートウェイには、複数の前記車載通信装置が個別の通信線でそれぞれ接続され、各通信線を介して前記ゲートウェイ及び前記車載通信装置が1対1の通信を行うようにしてあり、前記ゲートウェイは、前記車載通信装置からのデータを受信した場合に、前記データの受信を通知する受信応答を前記車載通信装置へ送信する手段と、前記通信線でのデータの送信に衝突が生じているか否かを判定する判定手段と、前記衝突が生じている場合、所定の送信待機期間の経過後に前記データを再送信する手段とを有し、前記車載通信装置へ送信すべきデータを有する場合、前記受信応答に前記データを付与し、前記受信応答と共に前記データを前記車載通信装置へ送信するようにしてあり、前記車載通信装置は、前記ゲートウェイからのデータを受信した場合に、前記データの受信を通知する受信応答を前記ゲートウェイへ送信する手段と、前記通信線でのデータの送信に衝突が生じているか否かを判定する判定手段と、前記衝突が生じている場合、所定の送信待機期間の経過後に前記データを再送信する手段とを有し、前記ゲートウェイへ送信すべきデータを有する場合、前記受信応答に前記データを付与し、前記受信応答と共に前記データを前記ゲートウェイへ送信するようにしてあり、前記ゲートウェイの送信待機期間は、予め静的に決定され、前記車載通信装置の送信待機期間より短くしてあり、前記ゲートウェイの再送信を優先して行うようにしてあり、前記ゲートウェイから前記車載通信装置へのデータの再送信を行った後、前記ゲートウェイからのデータに対する受信応答にデータを付した前記車載通信装置による前記ゲートウェイへの送信と、前記車載通信装置からのデータに対する受信応答にデータを付した前記ゲートウェイによる前記車載通信装置への送信とを、送信すべきデータが存在する間、互に行うようにしてあることを特徴とする。
発明に係る車載通信システムは、前記送信待機期間が、前記通信線での伝搬遅延時間に基づいて定められることを特徴とする。
発明に係る車載通信システムは、データの送信終了後に所定の判定期間が設けてあり、前記判定手段は、データの送信終了後から前記判定期間内に、前記データの送信先から送信されたデータを受信した場合に、前記衝突が生じていると判定するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る車載通信システムは、前記ゲートウェイ及び前記車載通信装置は、データの送信終了後から所定の受信待機期間内に、前記データの送信先から送信された前記受信応答を受信しない場合、所定の送信待機期間の経過後に前記データを再送信する手段をそれぞれ有し、前記ゲートウェイの送信待機期間は、前記車載通信装置の送信待機期間より短くしてあることを特徴とする。
発明に係る車載通信システムは、前記受信応答には、付与されたデータが再送信に係るものであるか否かを示す情報が含まれることを特徴とする。
本発明に係る車載通信システムは、前記ゲートウェイ及び前記車載通信装置が、受信したデータにエラーが含まれるか否かを判定する手段をそれぞれ有し、前記受信応答には、前記エラーの有無を示す情報が含まれることを特徴とする。
本発明に係る車載通信方法は、車輌に搭載されたゲートウェイ及び複数の車載通信装置の間でデータの送受信を行う車載通信方法において、前記ゲートウェイに複数の車載通信
装置を予め個別の通信線でそれぞれ接続し、各通信線を介して前記ゲートウェイ及び前記車載通信装置が1対1の通信を行うようにしておき、前記ゲートウェイが、前記車載通信装置からのデータを受信した場合に、前記データの受信を通知する受信応答を前記車載通信装置へ送信し、前記通信線でのデータの送信に衝突が生じているか否かを判定し、前記衝突が生じている場合、所定の送信待機期間の経過後に前記データを再送信し、前記車載通信装置へ送信すべきデータを有する場合には、前記受信応答に前記データを付与し、前記受信応答と共に前記データを前記車載通信装置へ送信し、前記車載通信装置が、前記ゲートウェイからのデータを受信した場合に、前記データの受信を通知する受信応答を前記ゲートウェイへ送信し、前記通信線でのデータの送信に衝突が生じているか否かを判定し、前記衝突が生じている場合、所定の送信待機期間の経過後に前記データを再送信し、前記ゲートウェイへ送信すべきデータを有する場合には、前記受信応答に前記データを付与し、前記受信応答と共に前記データを前記ゲートウェイへ送信すると共に、前記ゲートウェイの送信待機期間は、予め静的に決定され、前記車載通信装置の送信待機期間より短くしてあり、前記ゲートウェイの再送信を優先して行い、前記ゲートウェイから前記車載通信装置へのデータの再送信を行った後、前記ゲートウェイからのデータに対する受信応答にデータを付した前記車載通信装置による前記ゲートウェイへの送信と、前記車載通信装置からのデータに対する受信応答にデータを付した前記ゲートウェイによる前記車載通信装置への送信とを、送信すべきデータが存在する間、交互に行うことを特徴とする。
本発明においては、ゲートウェイ及びECU等の車載通信装置は、データを受信した場合にこのデータの送信元へ受信応答を送信する。また、送信元へ送信すべきデータを有する場合には、このデータを受信応答と共に送信元へ送信する。これにより、車載通信装置がデータ送信可能となった場合に、受信応答とデータとを一度に送信することができるため、データ送信の効率が向上する。
また、本発明においては、一の車載通信装置(ゲートウェイ)に複数の他の車載通信装置(ECU)を個別の通信線で接続する。この構成は、所謂スター型のネットワーク構成である。これにより、ゲートウェイ及びECUが一対一でデータの送受信を行うことができるため、複数のECUのデータ送信が衝突することはなく(ただし、ゲートウェイとECUとのデータ送信が衝突する場合はある)、優先度の低いデータの送信が長期間に亘って待機されることがない。
また、本発明においては、ゲートウェイとECUとのデータ送信に衝突が生じているか否かを判定し、衝突が生じている場合には所定の送信待機期間の経過後にデータを再送信する。これにより、衝突を判定できたゲートウェイ又はECUがデータを再送信することができるため、データの欠落が生じることなく確実にデータの送受信を行うことができる。また、ゲートウェイの送信待機期間をECUの送信待機期間より短くする。これにより、ゲートウェイ及びECUの両車載通信装置がデータ送信の衝突を判定した場合に、ゲートウェイの再送信が優先して行われるため、ゲートウェイの再送信とECUの再送信とが再び衝突することがない。ECUのデータはゲートウェイから再送信されたデータに対する受信応答と共に送信することができる。更に、この受信応答及びデータを受信したゲートウェイがECUに受信応答を送信する際にデータを付与して送信することができる。よって、データ送信の衝突が発生した場合であっても、衝突が連続的に発生することがなく、送信すべきデータがなくなるまでゲートウェイ及びECUが交互にデータの送信を衝突の虞なく行うことができる。
また、本発明においては、データの送信及び受信が終了した後に、データの衝突を判定する期間を設ける。これは、例えば従来のCANにおけるEOF(End Of Frame)及びIFS(Inter Frame Space)等の期間を含む期間である。ゲートウェイ及びECUは、データの送信終了後からこの期間内にデータを受信した場合には、データ送信に衝突が生じていたと判定することができる。
また、本発明においては、データの送信終了後から所定の受信待機期間を設け、この期間内にデータの送信先からの受信応答が得られるか否かにより、データの送信の成功/失敗を判定する。データの送信に失敗した場合には、所定の送信待機期間の経過後にデータを再送信する。このとき、ゲートウェイの送信待機期間をECUの送信待機期間より短くすることによって、上述のようにデータの再送信時に衝突が再び発生することを防止できる。
また、本発明においては、受信応答にデータを付与して送信する場合に、受信応答には付与されたデータが再送信に係るデータであるか否かを示す情報を含める。これにより、受信応答を受信したゲートウェイ又はECUは、この受信応答の送信前に送信の衝突又は通信障害等が発生したことを知ることができる。
また、本発明においては、誤り検出の技術などを用いることによって受信したデータにエラーが含まれるか否かを判定し、このデータの送信元への受信応答にはエラーの有無を示す情報を含める。これにより、受信応答を受信したゲートウェイ又はECUは、データを再送信する必要があるか否かを判断できる。
本発明による場合は、一の車載通信装置に複数の他の車載通信装置を個別の通信線で接続する構成とすることにより、2つの車載通信装置が一対一でデータの送受信を行うことができるため、データ送信の際に衝突が発生する頻度が低下し、優先度の低いデータの送信が長期間に亘って待機されることがない。また、車載通信装置が、データを受信した場合にこのデータの送信元へ受信応答を送信すると共に、送信元へ送信すべきデータを有する場合には、このデータを受信応答と共に送信元へ送信する構成とすることにより、受信応答とデータとを一度に送信することができるため、データ送信の効率が向上する。よって、データ送信の衝突によってデータの遅延及び欠落等を発生させることなく、信頼性の高い高速通信を行うことができるため、数100Kbps以下の低速通信から10Mbps以上の高速通信までの広範囲に亘ってデータの送受信を行うことができる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。図1は、本発明に係る車載通信システムの一構成例を示す模式図である。図において3はECUであり、図示しない車輌の適所に複数のECU3が配設されて、車輌に搭載された種々の電子機器の制御又はセンサによる車輌の走行状態の検知等の処理をそれぞれ行うようにしてある。また、図において1はゲートウェイであり、ECU3又は他のゲートウェイ1が接続されて、ECU3間でのデータの送受信を中継する装置である。
図示の車載通信システムは、車輌に搭載された7つのECU3と2つのゲートウェイ1とにより構成されている。第1のゲートウェイ1には4つのECU3が接続され、第2のゲートウェイ1には3つのECU3が接続されると共に、2つのゲートウェイ1が接続されており、一のECU3から他のECU3へ1つ又は2つのゲートウェイ1を介してデータの送受信を行うことができるようにしてある。また、各ECU3とゲートウェイ1とは、それぞれ個別の通信線で接続してある。この通信線は、CANのバスと同様の構成であり、2つの線で構成されて差動信号を伝達する構成である。なお、本発明に係る車載通信システムにおいては、ECU3及びゲートウェイ1の間で送受信されるデータの値は、論理ビットの”0”に対応する”ドミナント”、及び論理ビットの”1”に対応する”レセシブ”とする。
図2は、本発明に係るゲートウェイ1及びECU3の構成を示すブロック図である。なお、図2においてはゲートウェイ1及びECU3をそれぞれ1つずつ図示し、その他のゲートウェイ1及びECU3については同様の構成であるため図示を省略する。ECU3は、車輌の走行状態などを検出するセンサ5に接続されてセンサ5から入力される信号を取得する入力部32、車輌に搭載された制御対象となる電子機器(図示は省略する)に接続されて制御信号などを出力する出力部33、制御に必要なプログラム及びデータ等を記憶する記憶部34、ECU3内の各部へ電力を供給する電源回路35、及び通信線7が接続されてデータの送受信を行う通信制御部36等と、ECU3内の各部の動作を制御する制御部31とを備えている。
ECU3の入力部32には、例えば車速、加速度、エンジンの温度又はハンドルの操舵角等を検出する各種のセンサ5が接続してあり、センサ5からの検出値が信号として入力されている。入力部32は、センサ5が検出した検出値を取得して記憶部15に記憶すると共に、制御部31へセンサ5からの検出値の所得完了を通知するようにしてある。出力部33には、車輌のエンジン又はブレーキ等の各種装置を電子的に制御するための電子機器に接続してあり、制御部31の制御に応じて各種装置の動作を制御する制御信号を出力するようにしてある。なお、ECU3によっては入力部32又は出力部33のいずれか一方のみを備える構成であってもよい。
記憶部34は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)又はフラッシュメモリ等のデータ書き換え可能な不揮発性のメモリ素子により構成してあり、ECU3の電源投入時に制御部31が記憶部34に予め記憶されたプログラム及びデータ等を読み出して処理を開始するようにしてあると共に、制御部31の処理過程で発生する各種のデータ、センサ5が検出した検出値、通信により他のECU3又はゲートウェイ1へ送信するデータ、及び他のECU3又はゲートウェイ1から受信したデータ等を記憶するようにしてある。なお、記憶部34は、所謂ROMとRAM(Random Access Memory)とが別に設けられる構成であってもよい。
電源回路35は、図示しないオルタネータ又はバッテリ等の電力供給源に接続され、電力供給源からの電力を各部に適した電圧又は電流に調整した後に、各部へ供給するようにしてある。
通信制御部36は、通信線7を介してゲートウェイ1に接続されて、制御部31の指示に従って記憶部34からデータを読み出し、このデータをゲートウェイ1へ送信すると共に、ゲートウェイ1からのデータを受信して記憶部34に記憶し、受信完了を制御部31へ通知するようにしてある。また、通信制御部36は通信に係る種々の制御処理を行うようにしてあり、例えばデータの送信を行う際に、ゲートウェイ1によるデータ送信との衝突が発生したか否かの判定、及び衝突が発生した場合のデータの再送信等を行うようにしてあり、データを受信する際に受信データの誤り検出などを行うようにしてある。通信制御部36により行われるECU3とゲートウェイ1とのデータ送受信の詳細な方法は後述する。
制御部31は、センサ5からの検出値を入力部32にて取得し、取得した検出値を基に演算を行って制御信号を生成し、出力部33から制御信号を出力することによって、車輌に搭載された電子機器の制御を行うようにしてある。このとき、センサ5からの検出値を他のECU3と共有する必要がある場合には、検出値を含む送信データを生成して通信制御部36に送信の指示を与えることによって、通信制御部36から通信線7を介してゲートウェイ1へ送信するようにしてある。
また、ゲートウェイ1は、ECU3から受信したデータを記憶する記憶部12、各部へ電力を供給する電源回路13、及び通信線7が接続されてデータの送受信をそれぞれ行う複数の通信制御部14等と、ゲートウェイ1内の各部の動作を制御する制御部11とを備えている。ゲートウェイ1の記憶部12は、ECU3の記憶部34と略同じ構成であるが、主として通信バッファとして利用されるため、複数のECU3から受信した大量のデータを記憶できるように大容量のメモリ素子で構成してある。また、ゲートウェイ1の電源回路13は、ECU3の電源回路35と同様に、車輌に搭載されたオルタネータ又はバッテリ等の電力供給源に接続され、電力供給源からの電力をゲートウェイ1の各部に適した電圧又は電流に調整した後に、各部へ供給するようにしてある。
ゲートウェイ1の通信制御部14もまた、ECU3の通信制御部36と略同じ機能を有するものであり、通信線7を介してECU3の通信制御部36に接続されて、ECU3の通信制御部36との間でデータの送受信を行うようにしてある。また、ゲートウェイ1には複数の通信制御部14が備えられているが、各通信制御部14は通信線7を介して1つのECU3の1つの通信制御部36にそれぞれ接続されて、各ECU3の通信制御部36と一対一の通信を行うようにしてある。なお、ゲートウェイ1の通信制御部14には、通信線7を介して他のゲートウェイ1の通信制御部14を接続することによって、2つのゲートウェイ1間でデータの送受信を行うこともできるようにしてある。
制御部11は、一の通信制御部14にて一のECU3からのデータが受信された場合に、このデータの送信を他の通信制御部14へ与えることにより、他のECU3へデータの中継を行うようにしてある。この際に制御部11は、受信したデータに付された優先度に応じて、記憶部12に蓄積されたデータの送信順を決定する処理、所謂スケジューリング処理を行うようにしてある。
本発明に係る車載通信システムは、上述のようにECU3の通信制御部36とゲートウェイ1の通信制御部14とが1つの通信線7にて接続されて一対一の通信を行う構成である。また、本発明に係る車載通信システムでは、データにID(IDentifier)及び誤り検出用ビット等の情報を付与したメッセージをECU3及びゲートウェイ1の間で送受信するようにしてある。ECU3の通信制御部36及びゲートウェイ1の通信制御部14は、通信線7が空いている(メッセージが送信されていない)場合に送信を開始する通信方式、所謂CSMA(Carrier Sense Multiple Access)方式による通信を行うようにしてある。メッセージの送信を先に開始したECU3の通信制御部36又はゲートウェイ1の通信制御部14が送信権を獲得することができる。通信線7が空いていない場合には、メッセージの受信を行って、受信完了後にメッセージの送信を行う。
また、ECU3の通信制御部36及びゲートウェイ1の通信制御部14が同時に送信を開始した場合、即ちメッセージの送信に衝突が発生した場合には、衝突を検知した通信制御部36又は通信制御部14のいずれか一方が再送信を行って、この再送信が完了した後に他方が再送を行うようにしてあると共に、通信制御部36及び通信制御部14が共に衝突を検知した場合には、ゲートウェイ1の通信制御部14による再送信が優先して行われるようにしてある。このとき、通信制御部36及び通信制御部14は、メッセージの送信を行っている間には衝突の検知を行わず、送信完了後に受信状態へ移行してメッセージの受信の有無を調べることにより衝突を検知するようにしてある。(即ち、従来のCANにおいては、メッセージの送信中に通信線7を監視することによってメッセージの受信の有無を監視する必要があるが、本発明の車載通信システムにおいては、メッセージの送信中には通信線7の監視を行う必要はなく、メッセージの送信完了後に監視を開始すればよい。)よって、従来のCANによる通信では、メッセージの送信に衝突が発生した場合には、メッセージに付されたIDを優先度として調停を行っていたが、本発明に係る車載通信システムにおいては、通信制御部36及び通信制御部14にてメッセージのIDによる調停は行わない。なお、ゲートウェイ1内でのメッセージ送信のスケジューリングについては、メッセージに付されたIDを基に行うものとする。
また、本発明に係る車載通信システムでは、ECU3の通信制御部36及びゲートウェイ1の通信制御部14は、メッセージを受信した場合に、このメッセージの送信元へ受信を完了した旨を通知する受信応答、所謂ACK(ACKnowledgement)/NAK(Negative AcKnowledgment)を返信するようにしてある。このとき、受信応答を送信する送信先へ送信すべきメッセージを有する場合、通信制御部36及び通信制御部14は受信応答にメッセージを付与し、受信応答とメッセージとを共に送信することができるようにしてある。本発明においては、受信応答にメッセージを付与して送信する処理を「ピギーバック」と呼称する。なお、通信制御部36及び通信制御部14は、メッセージ送信後に送信先からの受信応答を受信するまでメッセージを記憶しておき、所定時間内に受信応答が得られない場合にはメッセージの再送信を行う必要がある。
図3は、本発明に係る車載通信システムのピギーバックを説明するための模式図である。例えば、ECU3からゲートウェイ1へメッセージが送信された場合、これを受信したゲートウェイ1はECU3へ受信応答を送信する(図3(a)参照)。このとき、ゲートウェイ1がECU3へ送信すべきメッセージを有している場合、ゲートウェイ1は受信応答にメッセージを付与してECU3へ送信する。受信応答に付与されたメッセージを受信したECU3は、これに対して受信応答をゲートウェイ1に送信するが、このときにもECU3は受信応答にメッセージを付与してゲートウェイ1へ送信することができる(図3(b)参照)。
また、ECU3からのメッセージ送信とゲートウェイ1からのメッセージ送信が衝突した場合(図3(c)参照)、ゲートウェイ1が優先的にメッセージをECU3へ再送信する。これは、ECU3及びゲートウェイ1がメッセージ送信の衝突を検知した場合にメッセージの再送信を行うまでの期間を、ゲートウェイ1は短く、ECU3は長く設定することによって実現される。ECU3は、ゲートウェイ1からのメッセージに対する受信応答に、衝突により送信できなかったメッセージを付与して、受信応答とメッセージとをゲートウェイ1へ送信することができる。このように、本発明に係る車載通信システムは、受信応答にメッセージを付与して送信することを可能とすることにより、ECU3とゲートウェイ1とが交互にメッセージ通信を行うことができる。このため、ECU3及びゲートウェイ1が送信すべきメッセージを大量に有し、通信が高負荷な状態となった場合であっても、いずれか一方のメッセージ送信が待機され続けることがなく、効率よくメッセージの送受信を行うことができる。更に、メッセージ送信に衝突が生じた場合であっても、このメッセージの再送信では衝突が発生することはない。
本発明に係る車載通信システムでは、ECU3及びゲートウェイ1の間で行われるメッセージの送受信は、3種のフレームと1種のスペースとを用いてECU3の通信制御部36及びゲートウェイ1の通信制御部14により制御される。図4は、本発明に係る車載通信システムの通信に用いられるフレーム及びスペースの役割を説明するための図表である。本発明に係る車載通信システムでは、(1)データフレーム、(2)リモートフレーム及び(3)ACKフレームと、(4)インターフレームスペースとが用いられる。
(1)データフレーム
データフレームは、ECU3又はゲートウェイ1の送信側ユニットから受信側ユニットへメッセージを送信するためのフレームである。データフレームは従来のCANによる通信方式でも用いられている。本発明の車載通信システムのデータフレームと従来のCANによるデータフレームとは、用途は略同じであるが、構成が若干異なる。図5は、本発明に係る車載通信システムのデータフレームの構成を示す模式図である。データフレームは、以下の7つのフィールドで構成されている。
(a)SOF(Start Of Frame)
(b)IDフィールド
(c)コントロールフィールド
(d)ACKフィールド
(e)データフィールド
(f)CRC(Cyclic Redundancy Check)フィールド
(g)EOF(End Of Frame)
(a)SOF
従来のCANのデータフレームに設けられたSOFと同じである。データフレームの開始を表すビットであり、1ビットのドミナントである。本発明に係る車載通信システム(及び従来のCANによる通信システム)は、メッセージ送信を行う送信側及び受信側に共通のクロック信号が設けられていない。このため、ECU3の通信制御部36及びゲートウェイ1の通信制御部14は、通信線7を監視してSOFを検出し(即ち、レセシブからドミナントへ変化する際のエッジを検出し)、同期を行うようにしてある。
(b)IDフィールド
従来のCANのデータフレームに設けられたアービトレーションフィールドと同じ構成であるが、上述のように本発明に係る車載通信システムではメッセージに付されたIDによる調停(アービトレーション)を行わないため、このフィールドの値は単にメッセージのIDとして用いられる。IDフィールドには標準フォーマットと拡張フォーマットとの2種の構成(従来のCANのアービトレーションフィールドと同様であるため詳細な構成の説明は省略する)があり、いずれのフォーマットにもID及びRTR(Remote Transmission Request)ビットの情報が含まれている。IDはメッセージの種類を示すものであり、標準フォーマットでは11ビットであり、拡張フォーマットでは29ビットである。RTRビットはデータフレーム、リモートフレーム及びACKフレームを区別するためのビットであり、データフレームにおいては常にドミナントである。なお、RTRビットは、リモートフレームでは常にレセシブであり、ACKフレームでは常にドミナントである。
(c)コントロールフィールド
従来のCANのデータフレームに設けられたコントロールフィールドと同じである。データフレームのデータ長、及び標準フォーマット又は拡張フォーマットを区別するための情報等が含まれている。
(d)ACKフィールド
従来のCANのデータフレームにおいてACKフィールドはCRCフィールドとEOFとの間に設けられた2ビットであったが、本発明の車載通信システムではコントロールフィールドとデータフィールドとの間に8ビットのACKフィールドが設けてある。このため、従来のCANによる通信方式とACKの処理方法が異なり、本発明の車載通信システムではACK/NAKをメッセージ送信と同様の方法で通知するようにしてある。図6は、本発明に係る車載通信システムのデータフレームに設けられるACKフィールドの構成を示す模式図である。
ACKフィールドは、4ビットのリザーブビット(r3〜r0)と、再送ビット(ER2)と、オーバーロードフラグ(ER1)と、アクティブエラーフラグ(ER0)と、ACKビット(ACK)との8ビットで構成される。ACKビットは、メッセージの受信を正しく行うことができた旨を通知する場合にドミナントが設定され、メッセージの受信を正しく行うことができなかった場合にレセシブが設定される。
アクティブエラーフラグは、従来のCANにおけるエラーフレームの代替として用いられるものであり、通信制御部36又は通信制御部14の一方がエラーを検出した場合に他方へエラーを通知するために用いられる。アクティブエラーフラグは、エラーを通知する場合にドミナントに設定される。従来のCANではエラーを検知した直後にエラーフレームを送信するが、本発明の車載通信システムではメッセージの送信が可能なタイミングで(即ち、送信権が獲得できた場合に)エラーを通知する。
オーバーロードフラグは、従来のCANにおけるオーバーロードフレームの代替として用いられるものであり、所定条件の成立を通知するために用いられる。オーバーロードの通知は、ECU3又はゲートウェイ1の一方の内部事情により他方のメッセージ送信を遅らせる必要がある場合、又はインターミッション(後述する)の1ビット目/2ビット目でドミナントを検出した場合に行われる。オーバーロードフラグは、オーバーロードを通知する場合にドミナントに設定される。従来のCANでは上記の条件が成立した直後にオーバーロードフレームを送信するが、本発明の車載通信システムではメッセージの送信が可能なタイミングでオーバーロードを通知する。
再送ビットは、送信するデータフレームのメッセージが再送信に係るものであるか否かを示すビットである。再送信に係るメッセージの場合、再送ビットはドミナントに設定される。ECU3の通信制御部36及びゲートウェイ1の通信制御部14は、ACKフィールドの各ビットをチェックすることによって、メッセージの送受信に障害などが発生したことを判別することができ、これらに対するエラー処理を行うことができる。
(e)データフィールド
従来のCANのデータフレームに設けられたデータフィールドと同じである。データフィールドは0〜8バイトのデータで構成されており、MSB(Most Significant Bit)ファーストで送信される。データフィールドには、例えばセンサ5の検出値又は一のECU3から他のECU3への処理命令等の種々のデータが与えられて送信される。
(f)CRCフィールド
CRCフィールドは、15ビットのCRCシーケンスと、1ビットのCRCデリミタ(区切り用のビット)とで構成されており、ECU3の通信制御部36又はゲートウェイ1の通信制御部14がメッセージを受信した際に、誤り検出を行うためのものである。CRCシーケンスは、SOF、IDフィールド、コントロールフィールド、ACKフィールド及びデータフィールドの値について予め定められた生成多項式を用いた演算を行うことにより取得することができる。なお、演算に用いる生成多項式は、従来のCANで用いられるものと同じである。メッセージを受信した通信制御部36又は通信制御部14は、受信したメッセージについて生成多項式により算出される値と、受信したメッセージのCRCシーケンスの値とを比較することによって誤り検出を行うことができ、2つの値が一致しない場合は誤りが生じていると判断する。CRCデリミタは、従来のCANにおいてはレセシブであったが、本発明の車載通信システムにおいてはドミナントとする。
(g)EOF
従来のCANのデータフレームに設けられたEOFと同じである。データフレームの終了を表すビットであり、7ビットのレセシブである。
(2)リモートフレーム
リモートフレームは、ECU3又はゲートウェイ1の送信側ユニットから受信側ユニットへ、指定したIDを持つメッセージの送信を要求するためのフレームである。リモートフレームは従来のCANによる通信方式でも用いられている。リモートフレームは、データフレームからデータフィールドを除いた6つのフィールド(SOF、IDフィールド、コントロールフィールド、ACKフィールド、CRCフィールド、EOF)により構成されている。データフレームとリモートフレームとの差異は、上述のようにデータフィールドの有無、及びIDフィールドのRTRビットの値である。データフレームのRTRビットはドミナントであり、リモートフレームのRTRビットはレセシブである。
(3)ACKフレーム
ACK/NACフレームは、ECU3又はゲートウェイ1の受信側ユニットから送信側ユニットへ、メッセージを正常に受信したか否かを通知するためのフレームであり、図3における受信応答に相当するものである。本発明の車載通信システムのACKフレームは従来のCANによる通信方式では用いられていない。ACKフレームは、リモートフレームと同様に、データフレームからデータフィールドを除いた6つのフィールドにより構成されている。リモートフレームとACKフレームとの差異は、IDフィールドのRTRビットの値である。リモートフレームのRTRビットはレセシブであるが、ACKフレームのRTRビットはドミナントである。
また、図3に示したように、本発明に係る車載通信システムでは、受信応答にメッセージを付与して送信することができる。この場合、ECU3の通信制御部36及びゲートウェイ1の通信制御部14は、ACKフレームにデータフィールドを追加して送信するようにしてある。この場合、データフレームとACKフレームとの差異は、ACKフィールドのACKビットの値である。データフレーのACKビットはレセシブであるが、ACKフレームのACKビットはドミナントである。
(4)インターフレームスペース
インターフレームスペースは、データフレーム、リモートフレーム及びACKフレームを直前のフレームと分離するためのビットフィールドである。各フレーム間にインターフレームスペースを挿入することによって、ECU3の通信制御部36及びゲートウェイ1の通信制御部14は前後のフレームを分離して受信することができる。
インターフレームスペースは、従来のCANによる通信方式で用いられるものである。従来のCANのインターフレームスペースは、3ビットのレセシブのインターミッションと、8ビットのレセシブのサスペンドトランスミッションとで構成されている。本発明の車載通信システムのインターフレームスペースは、サスペンドトランスミッションを有さず、3ビットのレセシブのインターミッションのみで構成される(即ち、インターフレームスペース=インターミッションである)。ECU3の通信制御部36及びゲートウェイ1の通信制御部14は、インターミッション中にドミナントを検出した場合、オーバーロードを通知するようにしてある。ただし、インターミッションの3ビット目がドミナントの場合には、このビットをSOFとみなすものとする。
このように、本発明に係る車載通信システムでは、データフレーム、リモートフレーム、ACKフレーム及びインターフレームスペースの4つで通信の制御を行うようにしてある。従来のCANではこの他にエラーフレーム及びオーバーロードフレームが用いられているが、本発明に係る車載通信システムではエラーフレーム及びオーバーロードフレームを用いない。本発明に係る車載通信システムにおいて、通信制御部36及び通信制御部14は、メッセージの送信中に通信線7の監視、即ちメッセージ受信の監視を行わない。また、後述のエラー制御において、従来のCANが備えるエラーパッシブ状態を本発明の車載通信システムでは備えないことから、従来のCANにて発生するパッシブエラーが存在しない。このため、本発明の車載通信システムは、エラーフレームを用いることなく、データフレーム、リモートフレーム及びACKフレームのACKフィールドに設けられたアクティブエラーフラグを用いてエラーの通知を行うようにしてある。また、オーバーロードの通知についても、本発明の車載通信システムは、オーバーロードフレームを用いることなく、ACKフィールドのオーバーロードフラグを用いて通知を行うことができる。また、従来のCANが備えるエラーパッシブ状態を本発明の車載通信システムが備えないことから、インターフレームスペースのサスペンドトランスミッションについても用いる必要がない。
また、ECU3の通信制御部36及びゲートウェイ1の通信制御部14の間でデータフレーム、リモートフレーム、ACKフレーム及びインターフレームスペースが送受信されていない状態が通信線7の空き状態であり、この状態をバスアイドルと呼ぶ。バスアイドルの場合、通信線7は常にレセシブであり、通信制御部36又は通信制御部14はメッセージの送信を開始することができる。通信制御部36及び通信制御部14は、バスアイドル状態のレセシブレベルがSOFのドミナントに変化することを検知してメッセージの受信処理を開始することができる。
次に、ECU3の通信制御部36及びゲートウェイ1の通信制御部14が行うエラー制御について説明する。なお、以下の説明においては、ゲートウェイ1の通信制御部14について説明するが、ECU3の通信制御部36についても同様である。図7は、本発明に係る車載通信システムのエラー制御を説明するための状態遷移図である。ゲートウェイ1の通信制御部14は、エラーアクティブ状態(St1)又はバスオフ状態(St2)のいずれかの状態にあり、所定の条件で状態遷移を行いながら処理を行うようにしてある。また、通信制御部14は、送信エラーカウンタ(TEC)及び受信エラーカウンタ(REC)を有しており、メッセージの送信又は受信にエラーが生じた場合にはTEC又はRECの値を増加するようにしてある。メッセージの送信又は受信を正常に行った場合に、TEC又はRECの値を減少させてもよい。TEC及びRECは、通信制御部14の状態遷移の条件判定に用いられる。
本発明の車載通信システムが行うエラー制御におけるエラーアクティブ状態(St1)は、通信制御部14が通信線7を介してメッセージの送受信を正常に行うことができる状態である。ゲートウェイ1の起動直後には、通信制御部14は必ずこの状態となる、即ち通信制御部14の初期状態はエラーアクティブ状態(St1)である。また、バスオフ状態(St2)は、通信制御部14が通信線7を介してメッセージの送受信を行うことができない状態である。バスオフ状態(St2)においては通信制御部14は全ての通信処理が禁止され、メッセージの送受信を行うことはできない。
通信制御部14が有するTEC及びRECの値は、上述のようにメッセージの送信又は受信にエラーが生じた場合に増加される。エラーアクティブ状態(St1)において、TECの値が128以上となった場合又はRECの値が128以上となった場合(イベントE1)、通信制御部14の状態はバスオフ状態(St2)へ遷移するようにしてあり、メッセージの送受信が禁止される。バスオフ状態(St2)において、通信制御部14は通信線7の状態を監視しており、11ビット連続のレセシブを128回検出した場合(イベントE2)、通信制御部14はエラーアクティブ状態(St1)へ遷移するようにしてあり、メッセージの送受信を再開される。なお、バスオフ状態(St2)からエラーアクティブ状態(St1)へ遷移した場合にはTEC及びRECの値は初期化されて0となるようにしてある。
このように、TEC及びRECを用いたエラー制御を行うことにより、一定数以上のエラーが検知された場合に通信制御部14の通信処理を停止させることができる。通信制御部14は、通信処理が停止されたバスオフ状態において、エラー発生原因の探索、除去又は回復のための処理を行うことができる。なお、TECは、例えば通信制御部14がACKフィールドのアクティブエラーフラグをドミナントとしたフレームを送信した場合に値を増加させ、送信したデータフレームに対するACKフレームを受信したときに値を減少させる構成とすることができる。また、RECは、例えば通信制御部が14が受信したフレームのCRCフィールドの不一致によりエラーを検出した場合に値を増加させ、CRCフィールドが一致して正常に受信を行うことができた場合に値を減少させる構成とすることができる。
なお、従来のCANによるエラー制御では、エラーアクティブ状態及びバスオフ状態の他にエラーパッシブ状態が設けてあり、3つの状態を遷移することでエラー制御を行っている。従来のCANではエラーパッシブ状態の場合に、サスペンドトランスミッションの期間についてECU又はゲートウェイはメッセージ送信を行うことができず、送信が制限される。これは、従来のCANでは1つの通信線に複数のECUが接続されるため、エラーの発生頻度が高いECUのメッセージ送信を制限するためのものである。しかし、本発明の車載通信システムは、ECU3の通信制御部36とゲートウェイ1の通信制御部14が一対一に通信線7を介して接続される構成であり、通信制御部14のメッセージ送信先は通信制御部36に限られるため、エラーパッシブ状態を設ける必要はない。
次に、ECU3の通信制御部36及びゲートウェイ1の通信制御部14が行う通信制御について説明する。なお、以下の説明においては、ゲートウェイ1の通信制御部14について説明するが、ECU3の通信制御部36についても同様である。図8は、本発明に係る車載通信システムの通信制御を説明するための状態遷移図である。また、図9は、本発明に係る車載通信システムの通信制御を説明するための状態遷移表である。ゲートウェイの通信制御部14は、アイドル状態(St11)、起動フレーム送信状態(St12)、交互通信状態(St13)及びバスオフ状態(St14)の4つの状態を遷移しながら通信制御処理を行うようにしてある。なお、図8及び図9に示す通信制御の状態遷移は、図7に示したエラー制御の状態遷移を含むものであり、エラー制御のエラーアクティブ状態(St1)は、通信制御のアイドル状態(St11)、起動フレーム送信状態(St12)及び交互通信状態(St13)の3つの状態をあわせたものに相当する。また、エラー制御のバスオフ状態(St2)は、通信制御のバスオフ状態(St14)に等しい。
本発明の車載通信システムが行う通信制御におけるアイドル状態(St11)は、通信制御部14が送信するメッセージ(データフレーム又はリモートフレーム)を有していない状態であり、通信制御における通信制御部14の初期状態である。この状態では通信制御部14は、通信線7を監視してECU3からのメッセージ受信を待機している。通信制御部14は、ゲートウェイ1の制御部11からメッセージの送信要求が与えられた場合に(イベントE11)、アイドル状態(St11)から起動フレーム送信状態(St12)へ遷移するようにしてある。また、通信制御部14は、ECU3からのメッセージを受信した場合に(イベントE12)、アイドル状態(St11)から交互通信状態(St13)へ遷移するようにしてある。
起動フレーム送信状態(St12)は、通信制御部14が送信メッセージを有し、このメッセージを送信している状態である。この状態はメッセージの送信が終了してECU3からの受信応答(ACKフレーム)が得られるまで継続され、ECU3からの受信応答が得られてメッセージの送受信が成立した場合に(イベントE13)、通信制御部14は起動フレーム送信状態(St12)から交互通信状態(St13)へ遷移するようにしてある。
交互通信状態(St13)は、図3(b)に示すように、ゲートウェイ1及びECU3の間で受信応答にメッセージを付与して(ACKフレームにデータフィールドを付加して)送受信することにより、メッセージの送信と受信とを交互に行っている状態である。通信制御部14は、ECU3からの受信応答を調べて、受信応答にメッセージが付与されている場合には(イベントE14)、交互通信状態(St13)を維持してメッセージの送受信を交互に行うようにしてある。また、受信応答にメッセージが付与されていない場合には(イベントE15)、通信制御部14は交互通信状態(St13)からアイドル状態(St11)へ遷移し、制御部11からの送信要求が与えられるか、又はECU3からのメッセージを受信するまで待機する。また、エラーカウンタTEC又はRECの値が128以上となってバスオフの条件が成立した場合には(イベントE16)、通信制御部14は、交互通信状態(St13)からバスオフ状態(St14)へ遷移する。
バスオフ状態(St14)は、通信制御部14が通信線7を介してメッセージの送受信を行うことができない状態である。バスオフ状態(St14)において、通信制御部14は通信線7の状態を監視しており、11ビット連続のレセシブを128回検出して復帰条件が成立した場合には(イベントE17)、通信制御部14はバスオフ状態(St14)からアイドル状態(St11)に遷移するようにしてある。なお、通信制御部14がバスオフ状態(St14)からアイドル状態(St11)へ遷移した場合には、TEC及びRECの値は初期化されて0となるようにしてある。
このように、図8及び図9に示す状態遷移にしたがって通信制御部14がメッセージの送受信を行うことによって、図3(b)に示すようにゲートウェイ1とECU3とが交互にメッセージの送受信を行うことができる。
次に、ECU3の通信制御部36及びゲートウェイ1の通信制御部14が行うメッセージ送信の衝突判定及びメッセージの再送信について説明する。本発明の車載通信システムにおいては、データフレーム、リモートフレーム及びACKフレームのSOFからCRCフィールドのCRCシーケンスまでの各ビットについて、同一の値(ドミナント又はレセシブ)が5ビット連続する場合には、次のビットに1ビットの反転データを付加する処理を通信制御部36及び通信制御部14が行った後に、メッセージ送信を行うようにしてある。これは所謂ビットスタッフと呼ばれる処理であり、従来のCANにて行われている処理と同じである。これにより、メッセージのSOFからCRCフィールドのCRCシーケンスまでには、5ビットに1回の信号変化が発生する。
これを利用して、本発明に係る車載通信システムの通信制御部36及び通信制御部14は、CRCフィールドのCRCデリミタを送信した後、7ビット以内にドミナントのビットが検出されない場合に、メッセージ送信の衝突が発生しておらず、通信線7が空き状態であると判定するようにしてある。逆に、少なくともこの7ビット以内にドミナントが検出された場合には、メッセージ送信の衝突が発生したと判定することができる。ビットスタッフによりメッセージには5ビットに1回の信号変化が含まれるため、メッセージの送信に衝突が発生した場合には、6ビット以内にドミナントのビットが検出される。よって、1ビットのクロック誤差を考慮して6+1=7ビットの期間を衝突判定の期間とする。
通信制御部36及び通信制御部14は、メッセージの再送信に係る制御を行う際に以下の5つの期間(時間)を用いる。なお、車載通信システムの動作周波数(又は通信速度)に応じて実時間は変動するため、以下の説明において各時間の単位は”ビット時間”とする。ビット時間は1ビットの送信(又は処理)に要する時間であり、動作周波数に依存しない相対的な時間である。8ビットのデータは8ビット時間で送信される。
(1)メッセージ送信時間:Cm
(2)メッセージ送信の最大伝播遅延時間:τ
(3)EOF期間:tEOF
(4)IFS期間:tIFS
(5)クロック誤差:α
(1)メッセージ送信時間:Cm
メッセージ送信時間Cmは、データフレーム、リモートフレーム又はACKフレームにおいて、SOFからCRCデリミタまでの送信に要する時間である。即ち、各フレームのSOFからCRCデリミタまでのビット長に等しい。
(2)メッセージ送信の最大伝播遅延時間:τ
最大伝播遅延時間τは、送信側から受信側までにメッセージの伝播に必要な時間の最大値である。伝播に必要な時間には、通信線7での信号の伝播遅延時間及びメッセージの送受信処理に要する時間等を含む。また、図1に示すように車載通信システムが複数のゲートウェイ1と複数のECU3とで構成されている場合であっても、最大伝播遅延時間τは全てのゲートウェイ1及びECU3に共通の値であり、最も遅延の大きい通信経路により決定される値である。最大伝播遅延時間τは、車載通信システムの設計時に決定され、全てのゲートウェイ1の通信制御部14及びECU3の通信制御部36に予め記憶されている。例えば、通信線7にて1mにつき5nsの遅延が生じ、通信線7の長さが10mの場合、10Mbpsの通信速度では往復で100ns(1ビット時間)程度の伝播遅延が生じる。また、100Mbpsの通信速度では往復で10ビット時間程度の伝播遅延が生じる。
(3)EOF期間:tEOF
データフレーム、リモートフレーム又はACKフレームにおけるEOFの期間をtEOFとする。上述の通り、EOFは7ビットであるため、tEOFは7ビット時間である。
(4)IFS期間:tIFS
インターフレームスペースの期間をtIFSとする。上述の通り、インターフレームスペースは3ビットであるため、tIFSは3ビット時間である。
(5)クロック誤差期間:α
メッセージの送受信を行うECU3の通信制御部36とゲートウェイ1の通信制御部14との間のクロック誤差e%を、メッセージの送受信が成立するために必要な期間に掛け合わせた期間である。具体的には、以下の(式1)により算出される。
α = (tEOF+tIFS+2τ)×e …(式1)
図10は、本発明に係る車載通信システムの一通信例であり、ゲートウェイ1からECU3へメッセージの送信が正常に行われた場合を図示してある。例えば、ゲートウェイ1の通信制御部14がデータフレームのSOFからCRCデリミタまでをECU3へ送信し、ECU3の通信制御部36が通信線7依存の遅延時間後にこれを受信した場合、ECU3の通信制御部36はデータフレームのCRCデリミタを受信してからEOF及びインターフレームスペースの期間(即ち、tEOF+tIFSの期間)が経過した後に、受信応答としてACKフレームをゲートウェイ1へ送信する。ECU3からのACKフレームは通信路7依存の遅延時間後にゲートウェイ1の通信制御部14にて受信されるが、上記の通信が正常に行われた場合、ゲートウェイ1の通信制御部14がデータフレームのCRCデリミタを送信した後に、ACKフレームのSOFを受信する期間は以下の(式2)の通りである。
tEOF+tIFS−α≦受信期間≦tEOF+tIFS+2τ+α …(式2)
よって、ゲートウェイ1の通信制御部14は、この受信期間内にECU3からのACKフレームを受信しない場合にメッセージの送受信にエラーが発生したと判断し、メッセージの再送信を行うようにしてある。なお、ゲートウェイ1の通信制御部14がCRCデリミタを送信した後、所定期間(tEOF+tIFS−α)に達する前にECU3からのメッセージを受信した場合には、ゲートウェイ1及びECU3のメッセージ送信が衝突している虞があると判断でき、所定期間(tEOF+tIFS+2τ+α)以内にACKフレームを受信できない場合には、ECU3がメッセージを受信できていない虞があると判断できるため、メッセージの再送信を行う。図示は省略するが、ECU3の通信制御部36についても同様である。即ち、ゲートウェイ1及びECU3においては、所定期間(tEOF+tIFS−α)がメッセージの衝突が生じたか否かを判定する判定期間として設けてあり、また、(式2)に示す期間が受信応答の受信を待機する受信待機期間として設けてある。
ゲートウェイ1の通信制御部14及びECU3の通信制御部36が行うメッセージの再送信処理は、以下の2つの方針に従って行われる。
・メッセージの送信後、上述の受信期間に正常なACKフレームを受信しない場合にメッセージの再送信を行う。
・メッセージの再送信はゲートウェイ1を優先し、ECU3はゲートウェイ1からの再送信を待って所定時間内にメッセージを受信しない場合に再送信を行う。
図11及び図12は、本発明に係る車載通信システムのゲートウェイ1の通信制御部14が行うメッセージの再送信処理の手順を示すフローチャートである。なお、本図においてはドミナントを「D」と略して記載してある。まず、ゲートウェイ1の通信制御部14は、制御部11からメッセージの送信要求が与えられたか否かを調べ(ステップS1)、送信要求が与えられていない場合には(S1:NO)、送信要求が与えられるまで待機する。制御部11から送信要求が与えられた場合(S1:YES)、通信制御部14は、図8及び図9に示したアイドル状態(St11)から起動フレーム送信状態(St12)へ遷移し(ステップS2)、記憶部12からメッセージを読み出してECU3へ送信する(ステップS3)。
通信制御部14はメッセージ(データフレーム)のSOFから順に送信を行って、CRCデリミタの送信が終了したか否かを調べ(ステップS4)、CRCデリミタの送信が終了していない場合には(S4:NO)、ステップS3へ戻ってメッセージの送信を継続する。CRCデリミタの送信が終了した場合(S4:YES)、通信制御部14は通信線7の監視を開始し(ステップS5)、CRCデリミタの送信終了から所定期間(7ビット)以内にドミナントを検出したか否かを調べる(ステップS6)。
所定期間(7ビット)以内にドミナントを検出した場合(S6:YES)、ゲートウェイ1の通信制御部14によるメッセージ送信とECU3によるメッセージ送信とが衝突していると判断できるため、通信制御部14はECU3から送信されるメッセージの最後のドミナント(ECU3から送信されたデータフレームのCRCデリミタ)を検出し(ステップS7)、最後のドミナントから所定期間(tEOF+tIFS)の経過後にメッセージの再送信を行う(ステップS8)。
ステップS6にて所定期間(7ビット)以内にドミナントを検出しない場合(S6:NO)、更に通信制御部14は所定期間(tEOF+tIFS+2τ+α)以内にドミナントを検出したか否かを調べる(ステップS9)。所定期間(tEOF+tIFS+2τ+α)以内にドミナントを検出した場合(S9:YES)、ECU3からの受信応答が得られたと判断できるため、通信制御部14はECU3からのメッセージを受信し(ステップS10)、処理を終了する。また、所定期間(tEOF+tIFS+2τ+α)以内にドミナントを検出しない場合(S9:NO)、ゲートウェイ1の通信制御部14によるメッセージ送信とECU3によるメッセージ送信とが衝突しているか、又はECU3がメッセージを受信できていないと判断できるため、通信制御部14はメッセージの再送信を行う(ステップS11)。
図13及び図14は、本発明に係る車載通信システムのECU3の通信制御部36が行うメッセージの再送信処理の手順を示すフローチャートである。ECU3の通信制御部36が行うメッセージの再送信処理は、ゲートウェイ1の通信制御部14の再送信処理と略同じであるが、メッセージを再送信する際の待ち時間が異なる。ゲートウェイ1の通信制御部14の待ち時間は、ECU3の通信制御部36の待ち時間より短く設定してある。
まず、ECU3の通信制御部36は、制御部31からメッセージの送信要求が与えられたか否かを調べ(ステップS21)、送信要求が与えられていない場合には(S21:NO)、送信要求が与えられるまで待機する。制御部31から送信要求が与えられた場合(S21:YES)、通信制御部36は、アイドル状態(St11)から起動フレーム送信状態(St12)へ遷移し(ステップS22)、記憶部34からメッセージを読み出してゲートウェイ1へ送信する(ステップS23)。
通信制御部36はメッセージ(データフレーム)のSOFから順に送信を行って、CRCデリミタの送信が終了したか否かを調べ(ステップS24)、CRCデリミタの送信が終了していない場合には(S24:NO)、ステップS23へ戻ってメッセージの送信を継続する。CRCデリミタの送信が終了した場合(S24:YES)、通信制御部36は通信線7の監視を開始し(ステップS25)、CRCデリミタの送信終了から所定期間(7ビット)以内にドミナントを検出したか否かを調べる(ステップS26)。
所定期間(7ビット)以内にドミナントを検出した場合(S26:YES)、ECU3の通信制御部36によるメッセージ送信とゲートウェイ1によるメッセージ送信とが衝突していると判断できるため、通信制御部36はゲートウェイ1から送信されるメッセージの最後のドミナントを検出し(ステップS27)、最後のドミナントから所定期間(tEOF+tIFS+2τ+2α)の経過後にメッセージの再送信を行う(ステップS28)。ここで、ECU3は待ち時間として所定期間(tEOF+tIFS+2τ+2α)が経過した後に再送信を行うが、ゲートウェイ1は待ち時間として所定期間(tEOF+tIFS)が経過した後に再送信を行う(図11のステップS8参照)。(tEOF+tIFS+2τ+2α)>(tEOF+tIFS)であるため、ECU3の待ち時間はゲートウェイ1の待ち時間より長い。ただし、ECU3の通信制御部36においては、ステップS28にて再送信まで待機する所定時間(tEOF+tIFS+2τ+2α)にゲートウェイ1からのメッセージを受信した場合には、再送信を行わない。
ステップS26にて所定期間(7ビット)以内にドミナントを検出しない場合(S26:NO)、更に通信制御部36は所定期間(tEOF+tIFS+2τ+α)以内にドミナントを検出したか否かを調べる(ステップS29)。所定期間(tEOF+tIFS+2τ+α)以内にドミナントを検出した場合(S29:YES)、ゲートウェイ1からの受信応答が得られたと判断できるため、通信制御部36はゲートウェイ1からのメッセージを受信し(ステップS30)、処理を終了する。また、所定期間(tEOF+tIFS+2τ+α)以内にドミナントを検出しない場合(S29:NO)、ECU3の通信制御部36によるメッセージ送信とゲートウェイ1によるメッセージ送信とが衝突しているか、又はゲートウェイ1がメッセージを受信できていないと判断できるため、通信制御部36は所定期間(2τ+α)が経過した後にメッセージの再送信を行う(ステップS31)。ここで、ECU3は待ち時間として所定期間(2τ+α)が経過した後に再送信を行うが、ゲートウェイ1は判定終了直後に再送信を行う(図12のステップS10参照)。よって、ECU3の待ち時間はゲートウェイ1の待ち時間より長い。
図15乃至図18は、本発明に係る車載通信システムにて行われるメッセージの再送信の例を示す模式図である。
例1:ゲートウェイ1が衝突を検出した場合(図15参照)。
例えば、ゲートウェイ1がメッセージ101をデータフレームとしてECU3へ送信し、ECU3がメッセージ101を受信する前にメッセージ102をゲートウェイ1へ送信した場合、ゲートウェイ1の通信制御部14はメッセージ101の送信終了後(CRCデリミタの送信終了後)に通信線7の監視を開始し、7ビット以内(tEOF+tIFS−α以内)にドミナントを検出する。よって、ゲートウェイ1の通信制御部14はメッセージ送信の衝突が生じたことを検出できるため、ECU3からのメッセージ101の最後のドミナント(メッセージ101のCRCデリミタ)を受信した後、所定期間(tEOF+tIFS)の経過後にメッセージ101の再送信を行う。このとき、ゲートウェイ1の通信制御部14は、インターフレームスペースの期間中にドミナントを検出した場合、再送信するメッセージのACKフィールドのオーバーロードフラグをドミナントに設定することによって、ECU3へオーバーロードの通知を行うようにしてある。
また、ECU3の通信制御部36はメッセージの衝突を検出することができないため、ゲートウェイ1からの受信応答を所定期間(tEOF+tIFS+2τ+α)待ち、この期間内に受信応答が得られた場合には、この受信応答に付与されて再送信されたメッセージ101を受信する。所定期間(tEOF+tIFS+2τ+α)にゲートウェイ1から受信応答が得られない場合、通信制御部36はその後更に所定期間(2τ+α)を待ってメッセージ102の再送信を行う。
例2:ECU3が衝突を検出した場合(図16参照)。
例えば、ゲートウェイ1の通信制御部14がメッセージ103をデータフレームとしてECU3へ送信すると同時に、ECU3の通信制御部36がメッセージ104をデータフレームとしてゲートウェイ1へ送信したとする。また、メッセージ103のビット長がメッセージ104のビット長より長いとする。この場合、ECU3の通信制御部36はメッセージ104の送信終了後に通信線7の監視を開始し、7ビット以内にドミナントを検出するが、ゲートウェイ1の通信制御部14は検出することはできない。
ゲートウェイ1の通信制御部14は、メッセージ103に対するECU3からの受信応答を所定期間(tEOF+tIFS+2τ+α)待ち、メッセージ103の再送信を行う。一方、ECU3の通信制御部36は、メッセージの衝突を検出するため、ゲートウェイ1からのメッセージ103の最後のドミナントを受信した後、所定期間(tEOF+tIFS+2τ+2α)の経過後にメッセージ104の再送信を行うが、所定期間(tEOF+tIFS+2τ+2α)内にゲートウェイ1からのメッセージ103を受信した場合には、メッセージ103の受信処理を行う。
この場合、ECU3の通信制御部36は、ゲートウェイ1から最初に送信されたメッセージ103(衝突したメッセージ103)の受信終了後、(tEOF+tIFS+2τ+α)の期間が経過した後にゲートウェイ1から再送信されたメッセージ103を受信することができる。このため、ECU3の通信制御部36では、メッセージの再送信は期間αの余裕を加えて、(tEOF+tIFS+2τ+2α)の経過後とする。
例3:ゲートウェイ1及びECU3が衝突を検出した場合(図17参照)。
例えば、ゲートウェイ1の通信制御部14がメッセージ105をデータフレームとしてECU3へ送信すると同時に、ECU3の通信制御部36がメッセージ106をデータフレームとしてゲートウェイ1へ送信したとする。また、メッセージ105及びメッセージ106のビット長は略同じとし、ゲートウェイ1及びECU3の間の通信には十分に大きな伝播遅延が発生するものとする。この場合、ゲートウェイ1の通信制御部14はメッセージ105の送信終了後の7ビット以内にドミナントを検出し、ECU3の通信制御部36はメッセージ106の送信終了後の7ビット以内にドミナントを検出するため、ゲートウェイ1及びECU3にてメッセージの衝突を検出することができる。
ゲートウェイ1の通信制御部14は、ECU3からのメッセージ106の最後のドミナントを受信した後、所定期間(tEOF+tIFS)の経過後にメッセージ106の再送信を行う。ECU3の通信制御部36は、メッセージの衝突を検出するため、ゲートウェイ1からのメッセージ105の最後のドミナントを受信した後、所定期間(tEOF+tIFS+2τ+2α)の経過後にメッセージ106の再送信を行うが、所定期間(tEOF+tIFS+2τ+2α)内にゲートウェイ1からのメッセージ105を受信した場合には、メッセージ105の受信処理を行う。
この場合、ECU3の通信制御部36は、ゲートウェイ1から最初に送信されたメッセージ105の受信終了後、(tEOF+tIFS)の期間が経過後の更に期間2τが経過するまでの間に、ゲートウェイ1から再送信されたメッセージ105を受信することができる。ただし、ECU3の通信制御部36では、メッセージ106の再送信は期間2αの余裕を加えて、(tEOF+tIFS+2τ+2α)の経過後とする。
例4:ゲートウェイ1及びECU3が共に衝突を検出できない場合(図18参照)。
例えば、ゲートウェイ1の通信制御部14がメッセージ107をデータフレームとしてECU3へ送信すると同時に、ECU3の通信制御部36がメッセージ108をデータフレームとしてゲートウェイ1へ送信したとする。また、メッセージ107及びメッセージ108のビット長は略同じとし、ゲートウェイ1及びECU3の間の通信には微小な伝播遅延しか発生しないものとする。この場合、ゲートウェイ1の通信制御部14はメッセージ107の送信終了後の7ビット以内にドミナントを検出することができず、ECU3の通信制御部36はメッセージ108の送信終了後の7ビット以内にドミナントを検出することができないため、ゲートウェイ1及びECU3にてメッセージの衝突を検出することはできない。
ゲートウェイ1の通信制御部14は、メッセージ107の送信終了後、メッセージ107に対するECU3からの受信応答を所定期間(tEOF+tIFS+2τ+α)待ち、メッセージ107の再送信を行う。ECU3の通信制御部36は、メッセージ108の送信終了後、メッセージ108に対するゲートウェイ1からの受信応答を所定期間(tEOF+tIFS+2τ+α)待ち、この期間内にゲートウェイ1からのメッセージ107を受信しない場合にのみ、その後更に所定期間(2τ+α)を待ってメッセージ108の再送信を行う。
以上の例に示すように、図11乃至図14のフローチャートに示す手順でメッセージの衝突検出及びメッセージの再送信等の処理を行うことによって、メッセージの衝突が発生した場合にはゲートウェイ1のメッセージの再送信を優先して行うことができる。これは、ゲートウェイ1の通信制御部14が再送信を行う場合の待ち時間を、ECU3の通信制御部36による待ち時間よりも短く設定することによって実現されている。
次に、上述のメッセージの衝突検出及びメッセージの再送信等を含めた詳細な通信制御について説明する。図19は、本発明に係る車載通信システムのゲートウェイ1による詳細な通信制御の一例を説明するための状態遷移図である。また、図20は、本発明に係る車載通信システムのゲートウェイ1による詳細な通信制御の一例を説明するための状態遷移表である。ただし、図19及び図20に示す状態遷移は、上述の方法によるメッセージの再送信を実現するための一構成例であって、これに限るものではない。ゲートウェイ1の通信制御部14は、リセット(St31)、スリープ(St32)、バスオフ(St33)、アイドル(St34)、送信1(St35)、ドミナント待ち1(St36)、EOF待ち(St37)、IFS遅延1(St38)、送信2(St39)、ドミナント待ち2(St40)、受信(St41)及びIFS遅延2(St42)の12の状態を遷移しながら通信制御を行う少にしてある。
ゲートウェイ1の通信制御部14が遷移するリセット(St31)の状態は、通信制御部14の初期状態であり、この状態にてハードウェアの初期化作業を行うようにしてある。通信制御部14は、制御部11からリセット解除要求が与えられた場合に(イベントE31)、リセット(St31)からアイドル(St34)に状態遷移するようにしてある。また、制御部11からスリープ要求が与えられた場合に(イベントE32)、通信制御部14はリセット(St31)からスリープ(St32)へ状態遷移するようにしてある。
スリープ(St32)の状態は、通信制御部14の動作が停止されて消費電力が低減される状態である。通信制御部14は、制御部11からスリープ解除要求が与えられた場合に(イベントE33)、スリープ(St32)からリセット(St31)へ状態遷移するようにしてある。
バスオフ(St33)の状態は、通信制御部14が通信線7を介してメッセージの送受信を行うことができない状態である。通信制御部14は、制御部11からリセット要求が与えられた場合に(イベントE34)、バスオフ(St33)からリセット(St31)へ状態遷移するようにしてある。また、バスオフ(St33)の状態において、通信制御部14は通信線7を監視しており、11ビット連続のレセシブを128回検出して復帰条件が成立した場合には(イベントE35)、通信制御部14はバスオフ(St33)からアイドル(St34)に状態遷移するようにしてある。なお、通信制御部14がバスオフ(St33)からアイドル(St34)へ状態遷移した場合には、TEC及びRECの値は初期化されて0となるようにしてある。
アイドル(St34)の状態は、送信すべきメッセージが存在しない状態である。この状態では、信制御部14は、通信線7を監視してECU3からのメッセージ受信を待機している。通信制御部14は、制御部11からリセット要求が与えられた場合に(イベントE36)、アイドル(St34)からリセット(St31)へ状態遷移するようにしてある。制御部11からメッセージの送信要求が与えられた場合には(イベントE37)、通信制御部14はアイドル(St34)から送信1(St35)へ状態遷移するようにしてある。また、通信制御部14は、ECU3からのメッセージを受信した場合に(イベントE38)、アイドル(St34)から受信(St41)へ状態遷移するようにしてある。エラーカウンタTEC又はRECの値が128以上となってバスオフの条件が成立した場合には(イベントE39)、通信制御部14はアイドル(St34)からバスオフ(St33)へ状態遷移するようにしてある。
送信1(St35)の状態は、通信制御部14がメッセージを送信する状態である。この状態では、データフレーム、リモートフレーム又はACKフレームのCRCデリミタまでの送信を行うようにしてあり、CRCデリミタまでの送信が終了した場合(イベントE40)、通信制御部14は送信1(St35)からドミナント待ち1(St36)へ状態遷移するようにしてある。
ドミナント待ち1(St36)の状態は、送信メッセージのCRCデリミタ送出後に通信制御部14が通信線7を監視して、ドミナントが生じるまで待機している状態である。CRCデリミタ送出後から所定期間(7ビット)以内にドミナントを検出した場合(イベントE41)、メッセージの衝突が発生していると判断できるため、通信制御部14はドミナント待ち1(St36)からEOF待ち(St37)へ状態遷移するようにしてある。CRCデリミタ送出後から所定期間(7ビット)以内にドミナントが検出されず、所定期間(tEOF+tIFS+2τ+α)以内にドミナントを検出した場合(イベントE42)、通常のメッセージを受信したと判断できるため、通信制御部14はドミナント待ち1(St36)から受信(St41)へ状態遷移するようにしてある。また、CRCデリミタ送出後から所定期間(tEOF+tIFS+2τ+α)以内にドミナントが検出されなかった場合(イベントE43)、ECU3からの受信応答が得られておらず、メッセージの再送を行う必要があるため、通信制御部14はドミナント待ち1(St36)から送信2(St39)へ状態遷移するようにしてある。
EOF待ち(St37)の状態は、ECU3からのメッセージ送信が終了して、更にEOFの期間が経過するまで通信制御部14が待機している状態である。通信制御部14は、EOFの期間が経過した場合に(イベントE44)、EOF待ち(St37)からIFS遅延1(St38)へ状態遷移するようにしてある。
IFS遅延1(St38)の状態は、インターフレームスペースの期間が経過するまで通信制御部14が待機している状態である。通信制御部14は、インターフレームスペースの期間が経過した場合に(イベントE45)、IFS遅延1(St38)から送信2(St39)へ状態遷移するようにしてある。
送信2(St39)の状態は、通信制御部14がECU3との間で受信応答と共にメッセージを交互に送受信している際のメッセージ送信中の状態か、又はメッセージ送信に衝突が生じて再送信を行っている状態である。通信制御部14は、メッセージの送信が終了し、ECU3へ送信すべきメッセージが残されている場合(イベントE46)、送信2(St39)からドミナント待ち2(St40)へ状態遷移するようにしてある。また、メッセージ送信が終了し、ECU3へ送信すべきメッセージが残されていない場合(イベントE47)、通信制御部14は送信2(St39)からアイドル(St34)へ状態遷移するようにしてある。
ドミナント待ち2(St40)の状態は、送信メッセージのCRCデリミタ送出後に通信制御部14が通信線7を監視して、ドミナントが生じるまで待機している状態である。CRCデリミタ送出後から所定期間(7ビット)以内にドミナントを検出した場合(イベントE48)、通信制御部14はドミナント待ち2(St40)からEOF待ち(St37)へ状態遷移するようにしてある。CRCデリミタ送出後から所定期間(7ビット)以内にドミナントが検出されず、所定期間(tEOF+tIFS+2τ+α)以内にドミナントを検出した場合(イベントE49)、通信制御部14はエラーカウンタをインクリメントして、ドミナント待ち2(St40)から受信(St41)へ状態遷移するようにしてある。また、CRCデリミタ送出後から所定期間(tEOF+tIFS+2τ+α)以内にドミナントが検出されなかった場合(イベントE50)、ECU3からの受信応答が得られていないため、通信制御部14はエラーカウンタをインクリメントして、ドミナント待ち2(St40)からアイドル(St34)へ状態遷移するようにしてある。
受信(St41)の状態は、通信制御部14がECU3からのメッセージを受信している状態である。通信制御部14は、メッセージの受信を終了した場合に(イベントE51)、受信(St41)からIFS遅延2(St42)へ状態遷移するようにしてある。
IFS遅延2(St42)の状態は、データフレーム、リモートフレーム又はACKフレームを受信した後にインターフレームスペースの期間が経過するまで通信制御部14が待機している状態である。この状態において通信制御部14は、受信応答の送信が必要である場合、インターフレームスペースの期間が経過した後(イベントE52)、受信応答をECU3へ送信する必要があるため、IFS遅延2(St42)から送信2(St39)へ状態遷移するようにしてある。また、受信応答の送信が必要ない場合、通信制御部14はインターフレームスペースの期間が経過した後(イベントE53)、IFS遅延2(St42)からアイドル(St34)へ状態遷移するようにしてある。
図21は、本発明に係る車載通信システムのECU3による詳細な通信制御の一例を説明するための状態遷移図である。また、図22は、本発明に係る車載通信システムのECU3による詳細な通信制御の一例を説明するための状態遷移表である。ECU3の通信制御部36の状態遷移は、図19及び図20に示したゲートウェイ1の通信制御部14の状態遷移と略同じであるため、異なる部分のみ説明する。ECU3の通信制御部36は、ゲートウェイ1の通信制御部14が有するIFS遅延1(St38)に代えて、再送ドミナント待ち(St61)を有している。即ち、ECU3の通信制御部36は、EOF待ち(St37)の状態においてEOFの期間が経過した場合に(イベントE60)、EOF待ち(St37)から再送ドミナント待ち(St61)へ状態遷移するようにしてある。
ドミナント待ち1(St36)の状態は、送信メッセージのCRCデリミタ送出後に通信制御部36が通信線7を監視して、ドミナントが生じるまで待機している状態である。CRCデリミタ送出後から所定期間(7ビット)以内にドミナントを検出した場合(イベントE41)、メッセージの衝突が発生していると判断できるため、通信制御部36はドミナント待ち1(St36)からEOF待ち(St37)へ状態遷移するようにしてある。CRCデリミタ送出後から所定期間(7ビット)以内にドミナントが検出されず、所定期間(tEOF+tIFS+4τ+2α)以内にドミナントを検出した場合(イベントE42)、通常のメッセージを受信したと判断できるため、通信制御部36はドミナント待ち1(St36)から受信(St41)へ状態遷移するようにしてある。また、CRCデリミタ送出後から所定期間(tEOF+tIFS+4τ+2α)以内にドミナントが検出されなかった場合(イベントE43)、ECU3からの受信応答が得られておらず、メッセージの再送を行う必要があるため、通信制御部36はドミナント待ち1(St36)から送信2(St39)へ状態遷移するようにしてある。
再送ドミナント待ち(St61)の状態は、ゲートウェイ1へのメッセージを送信した後、メッセージの衝突が生じていた場合にゲートウェイ1から再送信されるメッセージの受信をECU3の通信制御部36が待機している状態である。EOFの期間が経過した後から所定期間(tIFS+2τ+2α)以内にドミナントを検出した場合(イベントE61)、ゲートウェイ1からの再送信に係るメッセージを受信したので、通信制御部36は再送ドミナント待ち(St61)から受信(St41)へ状態遷移するようにしてある。また、所定期間(tIFS+2τ+2α)以内にドミナントを検出しない場合(イベントE62)、ゲートウェイ1からメッセージが再送信されておらず、通信制御部36がメッセージの再送信を行う必要がるため、通信制御部36は再送ドミナント待ち(St61)から送信2(St39)へ状態遷移するようにしてある。
その他の状態については、送受信の関係が逆転するのみでECU3の通信制御部36はゲートウェイ1の通信制御部16と同様の処理を行うため、説明を省略する。図19〜図22に示した状態遷移に従ってゲートウェイ1の通信制御部16及びECU3の通信制御部36が処理を行うことによって、ゲートウェイ1及びECU3の交互通信、及びメッセージ送信が衝突した場合のゲートウェイ1を優先したメッセージの再送信等を実現することができる。
以上の構成の車載通信システムにおいては、ゲートウェイ1及びECU3を一対一に接続し、メッセージを受信した場合に送信元へ受信応答(ACKフレーム)を返送する構成とすると共に、受信応答にメッセージを付与して送信することを可能とすることによって、ゲートウェイ1とECU3とが交互にメッセージの送信を行うことができる。よって、ゲートウェイ1及びECU3が共に送信すべきメッセージを多数蓄積している場合であっても、いずれか一方のメッセージ送信が待機されつづけるなどの大幅な遅延が発生することがない。また、メッセージ送信に衝突が発生した場合に、ゲートウェイ1の再送信までの待機時間をECU3の待機時間より短く設定することにより、ゲートウェイ1のメッセージの再送信が優先して行い、ECU3のメッセージの再送信はゲートウェイ1への受信応答と共に行うことができるため、連続してメッセージ送信の衝突が発生することがない。これらのことから、本発明の車載通信システムは、ゲートウェイ1及びECU3の間の通信経路を最大限に効率よく利用してメッセージの送受信を行うことができ、高速通信を実現することができると共に、車輌の走行制御などリアルタイム性が要求される処理を確実に行うことができる。
なお、本実施の形態においては、車載通信システムのゲートウェイ1及びECU3の間の通信について説明したが、2つのゲートウェイ1の間の通信についても同様の構成を適用することができる。この場合、一方のゲートウェイ1のメッセージ再送信の待機時間と他のゲートウェイ1の待機時間とに差を設ければよい。また、本実施の形態においては、ゲートウェイ1の再送信をECU3の再送信より優先して行う構成としたが、これに限るものではなく、ECU3の再送信を優先して行う構成としてもよい。また、最大伝播遅延時間τは車載通信システム全体で1つの値を設定する構成としたが、これに限るものではなく、通信線7の長さなどに応じて各ゲートウェイ1及びECU3についてそれぞれ異なる値を設定してもよい。また、図1に示した車載通信システムの構成は一例であってこれに限るものではなく、車輌に搭載するゲートウェイ1及びECU3の数は任意の数であってよい。
本発明に係る車載通信システムの一構成例を示す模式図である。 本発明に係るゲートウェイ及びECUの構成を示すブロック図である。 本発明に係る車載通信システムのピギーバックを説明するための模式図である。 本発明に係る車載通信システムの通信に用いられるフレーム及びスペースの役割を説明するための図表である。 本発明に係る車載通信システムのデータフレームの構成を示す模式図である。 本発明に係る車載通信システムのデータフレームに設けられるACKフィールドの構成を示す模式図である。 本発明に係る車載通信システムのエラー制御を説明するための状態遷移図である。 本発明に係る車載通信システムの通信制御を説明するための状態遷移図である。 本発明に係る車載通信システムの通信制御を説明するための状態遷移表である。 本発明に係る車載通信システムの一通信例である。 本発明に係る車載通信システムのゲートウェイの通信制御部が行うメッセージの再送信処理の手順を示すフローチャートである。 本発明に係る車載通信システムのゲートウェイの通信制御部が行うメッセージの再送信処理の手順を示すフローチャートである。 本発明に係る車載通信システムのECUの通信制御部が行うメッセージの再送信処理の手順を示すフローチャートである。 本発明に係る車載通信システムのECUの通信制御部が行うメッセージの再送信処理の手順を示すフローチャートである。 本発明に係る車載通信システムにて行われるメッセージの再送信の例を示す模式図である。 本発明に係る車載通信システムにて行われるメッセージの再送信の例を示す模式図である。 本発明に係る車載通信システムにて行われるメッセージの再送信の例を示す模式図である。 本発明に係る車載通信システムにて行われるメッセージの再送信の例を示す模式図である。 本発明に係る車載通信システムのゲートウェイによる詳細な通信制御の一例を説明するための状態遷移図である。 本発明に係る車載通信システムのゲートウェイによる詳細な通信制御の一例を説明するための状態遷移表である。 本発明に係る車載通信システムのECUによる詳細な通信制御の一例を説明するための状態遷移図である。 本発明に係る車載通信システムのECUによる詳細な通信制御の一例を説明するための状態遷移表である。
符号の説明
1 ゲートウェイ(車載通信装置)
3 ECU(車載通信装置)
5 センサ
11 制御部
12 記憶部
14 通信制御部(送信する手段、判定手段、再送信する手段)
31 制御部
32 入力部
33 出力部
34 記憶部
36 通信制御部(送信する手段、判定手段、再送信する手段)

Claims (7)

  1. 車輌に搭載され、データの送受信を行うゲートウェイ及び複数の車載通信装置を備える車載通信システムにおいて、
    前記ゲートウェイには、複数の前記車載通信装置が個別の通信線でそれぞれ接続され、各通信線を介して前記ゲートウェイ及び前記車載通信装置が1対1の通信を行うようにしてあり、
    前記ゲートウェイは、
    前記車載通信装置からのデータを受信した場合に、前記データの受信を通知する受信応答を前記車載通信装置へ送信する手段と、
    前記通信線でのデータの送信に衝突が生じているか否かを判定する判定手段と、
    前記衝突が生じている場合、所定の送信待機期間の経過後に前記データを再送信する手段と
    を有し、
    前記車載通信装置へ送信すべきデータを有する場合、前記受信応答に前記データを付与し、前記受信応答と共に前記データを前記車載通信装置へ送信するようにしてあり、
    前記車載通信装置は、
    前記ゲートウェイからのデータを受信した場合に、前記データの受信を通知する受信応答を前記ゲートウェイへ送信する手段と、
    前記通信線でのデータの送信に衝突が生じているか否かを判定する判定手段と、
    前記衝突が生じている場合、所定の送信待機期間の経過後に前記データを再送信する手段と
    を有し、
    前記ゲートウェイへ送信すべきデータを有する場合、前記受信応答に前記データを付与し、前記受信応答と共に前記データを前記ゲートウェイへ送信するようにしてあり、
    前記ゲートウェイの送信待機期間は、予め静的に決定され、前記車載通信装置の送信待機期間より短くしてあり、前記ゲートウェイの再送信を優先して行うようにしてあり、
    前記ゲートウェイから前記車載通信装置へのデータの再送信を行った後、前記ゲートウェイからのデータに対する受信応答にデータを付した前記車載通信装置による前記ゲートウェイへの送信と、前記車載通信装置からのデータに対する受信応答にデータを付した前記ゲートウェイによる前記車載通信装置への送信とを、送信すべきデータが存在する間、交互に行うようにしてあること
    を特徴とする車載通信システム。
  2. 前記送信待機期間は、前記通信線での伝搬遅延時間に基づいて定められること
    を特徴とする請求項1に記載の車載通信システム。
  3. データの送信終了後に所定の判定期間が設けてあり、
    前記判定手段は、データの送信終了後から前記判定期間内に、前記データの送信先から送信されたデータを受信した場合に、前記衝突が生じていると判定するようにしてあること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車載通信システム。
  4. 前記ゲートウェイ及び前記車載通信装置は、データの送信終了後から所定の受信待機期間内に、前記データの送信先から送信された前記受信応答を受信しない場合、所定の送信待機期間の経過後に前記データを再送信する手段をそれぞれ有し、
    前記ゲートウェイの送信待機期間は、前記車載通信装置の送信待機期間より短くしてあること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の車載通信システム。
  5. 前記受信応答には、付与されたデータが再送信に係るものであるか否かを示す情報が含まれること
    を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の車載通信システム。
  6. 前記ゲートウェイ及び前記車載通信装置は、受信したデータにエラーが含まれるか否かを判定する手段をそれぞれ有し、
    前記受信応答には、前記エラーの有無を示す情報が含まれること
    を特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の車載通信システム。
  7. 車輌に搭載されたゲートウェイ及び複数の車載通信装置の間でデータの送受信を行う車載通信方法において、
    前記ゲートウェイに複数の車載通信装置を予め個別の通信線でそれぞれ接続し、各通信線を介して前記ゲートウェイ及び前記車載通信装置が1対1の通信を行うようにしておき、
    前記ゲートウェイが、
    前記車載通信装置からのデータを受信した場合に、前記データの受信を通知する受信応答を前記車載通信装置へ送信し、
    前記通信線でのデータの送信に衝突が生じているか否かを判定し、
    前記衝突が生じている場合、所定の送信待機期間の経過後に前記データを再送信し、
    前記車載通信装置へ送信すべきデータを有する場合には、前記受信応答に前記データを付与し、前記受信応答と共に前記データを前記車載通信装置へ送信し、
    前記車載通信装置が、
    前記ゲートウェイからのデータを受信した場合に、前記データの受信を通知する受信応答を前記ゲートウェイへ送信し、
    前記通信線でのデータの送信に衝突が生じているか否かを判定し、
    前記衝突が生じている場合、所定の送信待機期間の経過後に前記データを再送信し、
    前記ゲートウェイへ送信すべきデータを有する場合には、前記受信応答に前記データを付与し、前記受信応答と共に前記データを前記ゲートウェイへ送信すると共に、
    前記ゲートウェイの送信待機期間は、予め静的に決定され、前記車載通信装置の送信待機期間より短くしてあり、前記ゲートウェイの再送信を優先して行い、
    前記ゲートウェイから前記車載通信装置へのデータの再送信を行った後、前記ゲートウェイからのデータに対する受信応答にデータを付した前記車載通信装置による前記ゲートウェイへの送信と、前記車載通信装置からのデータに対する受信応答にデータを付した前記ゲートウェイによる前記車載通信装置への送信とを、送信すべきデータが存在する間、交互に行うこと
    を特徴とする車載通信方法。
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