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JP5052030B2 - 粘着シート - Google Patents

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JP5052030B2
JP5052030B2 JP2006109424A JP2006109424A JP5052030B2 JP 5052030 B2 JP5052030 B2 JP 5052030B2 JP 2006109424 A JP2006109424 A JP 2006109424A JP 2006109424 A JP2006109424 A JP 2006109424A JP 5052030 B2 JP5052030 B2 JP 5052030B2
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Description

本発明は、粘着シートに関し、更に詳しくは、移行性の大きい低分子量の可塑剤を含有する被着体および/または基材に粘着シートを施行した場合に、可塑剤の移行による接着力の低下が少なく、寸法安定性に優れた粘着シートに関するものである。
粘着シートは、例えば、看板、広告板、シャッター、ウインドウなどに用いられる広告ステッカー類;自動車、二輪車、モーターボート、スノーモービル等に用いられる装飾用ストライプステッカー類;交通標識、案内板などに用いられる表示用ステッカー類等に広く利用されている。
かかる粘着シートを用いて、可塑剤を含む軟質塩化ビニル系樹脂製品などの被着体に、粘着シートや粘着テープを貼付した場合、さらには可塑剤を含む軟質塩化ビニル系樹脂板を両面粘着テープで接合するような場合、粘着シート、粘着テープないし面粘着テープの粘着剤層に可塑剤が移行し、これによって粘着剤の粘着性能が著しく低下させられるという問題がある。粘着シートや粘着テープの基材として、可塑剤を含む塩化ビニル系樹脂製のテープやシートを用いた場合も、上記と同じく可塑剤の移行に起因する問題が生じることとなる。
かかる対策として、被着体となる軟質塩化ビニル系樹脂製品の表面にまずプライマーを塗布し、プライマーの上に粘着剤を塗布したり粘着テープを貼付するという方法が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。また、N−ビニルピロリドンをブチル(メタ)アクリレートやメチル(メタ)アクリレート及び/またはエチル(メタ)アクリレートと共重合させて、該共重合体に可塑剤を含んだ粘着剤と、可塑剤を含む塩化ビニル系樹脂を主成分とする基材フィルムとから成る粘着テープもしくはシートも提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
特開昭56−136871号公報 特公昭64−9352号公報 特公平7−100784号公報
しかしながら、上記特許文献1及び特許文献2の開示技術では、プライマーを併用しなければ実用に耐えないというものであり、そのためプライマーの塗布という余分な工程が必要となる。また、例えば、屋外の現場施工時には大面積の軟質塩化ビニル系樹脂製の被着体表面にプライマーをむらなく塗布することは非常に困難である。
また、特許文献3の開示技術では、粘着テープを温度90℃で1週間老化促進し、粘着力及び保持力の試験を行っており、ある程度の効果は認められているが、実際の使用を考慮すると、1週間程度の老化促進ではまだまだ不充分であり、更に、低温から高温にかけての温度変化の繰り返しに対しても粘着性能の低下の少ない粘着シートが求められている。また、粘着シートを被着体に貼合した後の寸法安定性についても更なる改良が求められている。
そこで、本発明はこのような背景下において、移行性の大きい低分子量の可塑剤を含有する被着体および/または基材に粘着シートを施行した場合に、可塑剤の移行による接着力の低下が少なく、寸法安定性に優れた粘着シートを提供することを目的とする。
しかるに、本発明者等はかかる事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、基材シート又は離型シート上に、官能基含有アクリル系樹脂(A)、該官能基と反応可能なイソシアネート基を有する不飽和基含有化合物(B)及び光重合開始剤(C)を含有する組成物[I]層に活性エネルギー線を照射してなる粘着剤層[II]を設けてなる粘着シートであり、
イソシアネート基を有する不飽和基含有化合物(B)が、水酸基含有モノマーの2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、または1,5−ナフタレンジイソシアネートの付加物である粘着シートが、上記目的に合致することを見出し、本発明を完成した。
本発明では、基材シート又は離型シートのいずれかのシート上に、官能基含有アクリル系樹脂(A)、該官能基と反応可能な官能基を有する不飽和基含有化合物(B)及び光重合開始剤(C)を含有する組成物[I]を塗布、乾燥した後、他方のシートを貼合し、活性エネルギー線を照射してなる粘着シートであること、基材シート又は離型シートのいずれかのシート上に、官能基含有アクリル系樹脂(A)、該官能基と反応可能なイソシアネート基を有する不飽和基含有化合物(B)及び光重合開始剤(C)を含有する組成物[I]を塗布、乾燥し、更に活性エネルギー線を照射した後、他方のシートを貼合してなる粘着シートであることが好ましい。
また、本発明では、組成物[I]として、更に架橋剤(D)を含有することも基材への密着性や凝集力と粘着力のバランスを調整しやすいといった点で好ましい。
本発明の粘着シートは、移行性の大きい低分子量の可塑剤を含有する被着体および/または基材に粘着シートを施行した場合に、可塑剤の移行による接着力の低下が少なく、寸法安定性に優れた効果を有するものである。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いられる官能基含有アクリル系樹脂(A)としては、官能基含有エチレン性不飽和モノマー(a1)及びアクリル酸エステル系モノマー(a2)、必要に応じて更にその他の共重合性モノマー(a3)を共重合してなる重合体である。
かかる官能基含有エチレン性不飽和モノマー(a1)としては、例えば、
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、フマール酸、アクリルアミドN−グリコール酸、ケイ皮酸、(メタ)アクリル酸のミカエル付加物(例えば、アクリル酸ダイマー、メタクリル酸ダイマー、アクリル酸トリマー、メタクリル酸トリマー、アクリル酸テトラマー、メタクリル酸テトラマー等)、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルジカルボン酸モノエステル(例えば、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸モノエステル、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸モノエステル、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸モノエステル、2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸モノエステル、2−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸モノエステル、2−メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸モノエステル等)等のカルボキシル基含有不飽和モノマー、
2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、3−クロロ2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−クロロ2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2−ヒドロキシ3−フェノキシプロピルアクリレート、ジエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等の水酸基含有不飽和モノマー、
グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルメタクリレート等のグリシジル基含有不飽和モノマー、
2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート等のイソシアネート基含有不飽和モノマー、
アクリルアミド、メタクリルアミド、N−(n−ブトキシアルキル)アクリルアミド、N−(n−ブトキシアルキル)メタクリルアミド等のアミド基含有不飽和モノマー、
アクリルアミド−3−メチルブチルメチルアミン、ジメチルアミノアルキルアクリルアミド、ジメチルアミノアルキルメタクリルアミド等のアミノ基含有不飽和モノマー、
エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸あるいはその塩等のスルホン酸基含有不飽和モノマー、
等が挙げられ、これらから選ばれる少なくとも1種が用いられる。中でも、カルボキシル基含有不飽和モノマー、水酸基含有不飽和モノマー、グリシジル基含有不飽和モノマー、イソシアネート基含有不飽和モノマー、アミド基含有不飽和モノマーが好適に用いられる。
又、本発明では特に、アクリル系樹脂(A)中の官能基として、少なくともカルボキシル基を含むことが高い粘着力を有する点で好ましく、該官能基含有エチレン性不飽和モノマー(a1)として上記カルボキシル基含有不飽和モノマー又は、上記カルボキシル基含有不飽和モノマー及びその他の上記官能基含有不飽和モノマーを用いることが好ましい。この場合上記カルボキシル基含有不飽和モノマーの上記官能基含有エチレン性不飽和モノマー(a1)中の割合は90重量%以上であることが好ましい。また、上記カルボキシル基含有不飽和モノマーに関しては、反応性に応じてヘミアセタール化されているものでもよく、ヘミアセタール化は重合前に行われていても重合後に行われていてもよい。
また、リワーク性を重視する場合、低粘着にするために上記カルボキシル基含有不飽和モノマーではなく、上記水酸基含有不飽和モノマーを使用することが好ましい。
その他、粘着力の調整のために上記カルボキシル基含有不飽和モノマーと上記水酸基含有不飽和モノマーを適宜調整して使用する。
アクリル酸エステル系モノマー(a2)としては、例えば(メタ)アクリル酸エステル、特にはアルキル基の炭素数1〜12、好ましくは4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられ、具体例として、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等が挙げられ、更に、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等も挙げられる。
その他の共重合性モノマー(a3)としては、例えばN−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、プロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、スチレン等が挙げられる。
上記の官能基含有エチレン性不飽和モノマー(a1)及びアクリル酸エステル系モノマー(a2)、必要に応じて更にその他の共重合性モノマー(a3)を共重合して、官能基含有アクリル系樹脂(A)が得られる。
かかる共重合に当たっては、有機溶媒中に、上記官能基含有エチレン性不飽和モノマー(a1)及びアクリル酸エステル系モノマー(a2)、必要に応じて更にその他の共重合性モノマー(a3)、重合開始剤(アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル、過酸化ベンゾイル等)を混合あるいは滴下し、還流状態あるいは50〜90℃で2〜20時間重合する。
かかる官能基含有エチレン性不飽和モノマー(a1)、アクリル酸エステル系モノマー(a2)、その他の共重合性モノマー(a3)の含有割合としては、特に限定されないが、官能基含有エチレン性不飽和モノマー(a1)が0.1〜50重量%、特には1〜39.9重量%、アクリル酸エステル系モノマー(a2)が50〜99.9重量%、特には60〜98.9重量%、その他の共重合性モノマー(a3)が0〜30重量%、特には0〜20重量%であることが好ましい。
かくして得られるアクリル系樹脂(A)のガラス転移温度は一概には特定されないが、−80〜−20℃、特には−75〜−25℃、更には−70〜−30℃が好ましく、ガラス転移温度が−20℃を超えるとタックが不足する傾向にあり、−80℃未満では可塑剤の移行により接着不良となり、接着力や保持力が下がる傾向にあり好ましくない。
官能基含有アクリル系樹脂(A)中の官能基と反応可能なイソシアネート基を有する不飽和基含有化合物(B)としては、グリシドールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和基を2個以上と水酸基を有するモノマー、および前記水酸基含有モノマーの2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート付加物挙げられ、反応活性基と官能基の反応性に応じて適宜選択される。
発明においては特に、アクリル系樹脂(A)中の官能基がカルボキシル基の場合で、不飽和基含有化合物(B)がイソシアネート基含有不飽和化合物であることが官能基の反応性と基材密着性の点で好ましい
本発明で用いられる光重合開始剤(C)としては、特に限定されず、例えばベンゾイン、イソプロピルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、クロロチオキサントン、ドデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、アセトフェノンジエチルケタール、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等が挙げられるが、中でもベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンが好適に用いられる。これらは単独もしくは併用して用いてもよい。
かくして上記の官能基含有アクリル系樹脂(A)、該官能基と反応可能なイソシアネート基を有する不飽和基含有化合物(B)及び光重合開始剤(C)を含有する組成物[I]が得られるが、各成分の含有量については、特に限定されないが、官能基含有アクリル系樹脂(A)100重量部に対して、不飽和基含有化合物(B)が0.5〜30重量部、特には1〜25重量部、更には2〜20重量部が好ましい。光重合開始剤(C)が0.01〜10重量部、特には0.1〜7重量部、更には0.3〜3重量部が好ましい。かかる不飽和基含有化合物(B)の含有量が下限値未満では架橋が充分ではなくなることに起因する凝集力不足となり、上限値を超えると逆に架橋が密となることによる粘着力低下が起こり好ましくない。光重合開始剤(C)の含有量が下限値未満では硬化性に乏しく物性が安定しなくなるため好ましくなく、上限値を超えてもそれ以上の効果が得られず無駄である。
また、本発明においては、組成物[I]中に占めるエチレン性不飽和基の含有量を、組成物[I]の固形分100gあたり1〜150mmol、特には2〜80mmol、更には5〜70mmolとすることが好ましく、下限値未満では後述の活性エネルギー線照射による粘着力にばらつきが出やすく、上限値を超えると活性エネルギー線照射後に硬化物が硬くなり過ぎ粘着力の低下をまねき好ましくない。
また、本発明では、単官能もしくは多官能アクリレートオリゴマーやウレタンアクリレートにより、不飽和基量を調製することも可能である。但し、これらに限定されるものではない。
本発明では、組成物[I]として、更に架橋剤(D)を含有させることも基材への密着性や凝集力と粘着力のバランスを調整しやすいといった点で好ましく、かかる架橋剤(D)としては、特に限定されず、例えば、ビスフェノールA・エピクロルヒドリン型のエポキシ樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエリスリトール、ジグリセロールポリグリシジルエーテル等のエポキシ系化合物、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、N,N′−ジフェニルメタン−4,4′−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、N,N′−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)等のアジリジン系化合物、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、ヘキサプロポキシメチルメラミン、ヘキサプトキシメチルメラミン、ヘキサペンチルオキシメチルメラミン、ヘキサヘキシルオキシメチルメラミン、メラミン樹脂等のメラミン系化合物、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物、トリメチロールプロパンのキシリレンジイソシアネート付加物、トリメチロールプロパンのジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート付加物、トリメチロールプロパンのイソホロンジイソシアネート付加物、トリフェニルメタントリイソシアネート、メチレンビス(4−フェニルメタン)トリイソシアネート等のイソシアネート系化合物、グリオキザール、マロンジアルデヒド、スクシンジアルデヒド、マレインジアルデヒド、グルタルジアルデヒド、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアルデヒド系化合物、ヘキサメチレンジアミン、トリエチルジアミン、ポリエチレンイミン、ヘキサメチレンテトラアミン、ジエチレントリアミン、トリエチルテトラアミン、イソホロンジアミン、アミノ樹脂、ポリアミド等のアミン系化合物、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、ニッケル、アンチモン、マグネシウム、パナジウム、クロム、ジルコニウム等の多金属のアセチルアセトンやアセトアセチルエステル配位化合物等の金属キレート化合物等が挙げられ、中でも、イソシアネート系化合物、アミン系化合物、金属キレート化合物が好適に用いられる。
かかる架橋剤(D)の含有量は、官能基含有アクリル系樹脂(A)100重量部に対して10重量部以下であることが好ましく、特には4重量部以下であることが好ましい。かかる含有量が上限値を超えると、架橋が密となることによる粘着力低下が起こり好ましくない。
かくして本発明で用いられる組成物[I]が得られるが、本発明では本発明の効果を損なわない範囲において、他の粘着剤、ウレタン樹脂、ロジン、ロジンエステル、水添ロジンエステル、フェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、脂肪族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂等の粘着付与剤、公知の添加剤や紫外線あるいは放射線照射により呈色あるいは変色を起こすような化合物を添加することができる。
本発明では、上記で得られる官能基含有アクリル系樹脂(A)、不飽和基含有化合物(B)及び光重合開始剤(C)、更に好ましくは架橋剤(D)を含有する組成物[I]層に活性エネルギー線を照射してなる粘着剤層[II]を設けることにより、粘着シートを得るわけであるが、特には、基材シート上に、組成物[I]を塗布、乾燥した後、離型シートを貼合し、活性エネルギー線を照射してなること、離型シート上に、組成物[I]を塗布、乾燥した後、基材シートを貼合し、活性エネルギー線を照射してなること、また、基材シート上に組成物[I]を塗布、乾燥し、更に活性エネルギー線を照射した後、離型シートを貼合してなること、離型シート上に組成物[I]を塗布、乾燥し、更に活性エネルギー線を照射した後、基材シートを貼合してなることが製造あるいは保管する上での安定性の点で好ましい。
かかる塗布に際しては、溶剤に希釈して塗布することが好ましく、用いられる溶剤としては、官能基含有アクリル系樹脂(A)、不飽和基含有化合物(B)及び光重合開始剤(C)、更には架橋剤(D)を溶解させるものであれば特に限定されないが、酢酸メチル、酢酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族化合物等が挙げられる。しかし、溶解性、乾燥性、価格等の点から酢酸エチル、トルエンが好適に用いられる。
活性エネルギー線を照射するに当たっては、紫外線を用いることが好ましく、紫外線照射を行う時の光源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライドランプ、ケミカルランプ、ブラックライト等が用いられる。高圧水銀ランプの場合は、例えば5〜3000mJ/cm2、好ましくは10〜1000mJ/cm2の条件で行われる。照射時間は、光源の種類、光源と塗布面との距離、塗工厚、その他の条件によっても異なるが、通常は数秒〜数十秒、場合によっては数分の1秒でもよい。電子線照射の場合には、例えば、50〜1000Kevの範囲のエネルギーを持つ電子線を用い、2〜50Mradの照射量とするのがよい。紫外線照射や電子線照射は、エージングを行う前でも行った後でもどちらでもよいが、作業性や生産性の点からエージングを行う前に照射処理を行うことが好ましい。
かかる活性エネルギー線の照射により、組成物[I]よりなる層は粘着性を帯び粘着剤層[II]となるのである。
得られる粘着剤層[II]については、そのゲル分率が70%以上であることが耐可塑剤性の点で好ましく、特には80重量%以上、更には90重量%以上が好ましい。ゲル分率が下限値未満では凝集力が不足することに起因する耐可塑剤性が得難く好ましくない。
また、得られる粘着剤層[II]の厚みは、特に限定されないが、5〜200μmが好ましく、特には10〜150μm、更には15〜100μmが好ましく、下限値未満では粘着物性が安定しにくいため好ましくなく、上限値を超えると糊残りを起こしやすくなるため好ましくない。
本発明で用いられる基材シートとしては、特に限定されず、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリピロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリメチルペンテン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート等の透明フィルムなどが挙げられ、一方、離型シートとしては、かかる基材シートに対してシリコーン処理やフッ素樹脂積層処理等を施したもの、例えば、シリコーン離型処理ポリエチレンテレフタレートフィルム、シリコーン離型処理ポリプロピレンフィルム、シリコーン離型処理ポリエチレンフィルム、シリコーン処理離型紙、フッ素樹脂積層系離型ポリエチレンテレフタレートフィルム、フッ素処理離型紙等が挙げられる。
本発明で用いられる被着体としては、特に限定されず、例えば、軟質塩化ビニル系樹脂、硬質塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ステンレス、アルミ、メラミン樹脂板、等が挙げられる。
かくして本発明の粘着シートが得られるが、本発明では、従来行われていた官能基含有アクリル系樹脂(A)と不飽和基含有化合物(B)を予め反応させてなるエチレン性不飽和基を有するアクリル系樹脂を調製しておく必要がないため、非常に簡便に粘着シートを製造することができる。
尚、従来行われていたエチレン性不飽和基を有するアクリル系樹脂の調製については、不飽和基含有化合物として、実用的には非常に限られた構造のもの、例えば、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートに限られており、他の構造のものではエチレン性不飽和基を有するアクリル系樹脂の調製時にゲル化などを起こし反応が安定して行うことができず、予めエチレン性不飽和基を有するアクリル系樹脂を得ることが難しいものであった。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
尚、例中「部」、「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
〔官能基含有アクリル系樹脂(A)の調製〕
[官能基含有アクリル系樹脂(A−1)]
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、アクリル酸(a1)5部、ブチルアクリレート(a2)95部及び酢酸エチル80部、アセトン40部を仕込み、加熱還流開始後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.03部を加え、酢酸エチル還流温度で3時間反応後、酢酸エチルにて希釈してアクリル系樹脂(A−1)溶液(重量平均分子量180万、分散度3、ガラス転移温度−51℃、固形分16%、粘度8500mPa・s(25℃))を得た。
尚、上記の重量平均分子量は、標準ポリスチレン分子量換算による重量平均分子量であり、高速液体クロマトグラフィー(日本Waters社製、「Waters 2695(本体)」と「Waters 2414(検出器)」)に、カラム:Shodex GPC KF−806L(排除限界分子量:2×107、分離範囲:100〜2×107、理論段数:10,000段/本、充填剤材質:スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、充填剤粒径:10μm)の3本直列を用いることにより測定されるもので、また分散度は重量平均分子量と数平均分子量より求められる(以下、同様である。)。
[官能基含有アクリル系樹脂(A−2)]
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、アクリル酸(a1)5部、ブチルアクリレート(a2)95部及び酢酸エチル120部、アセトン20部を仕込み、加熱還流開始後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.03部を加え、酢酸エチル還流温度で2時間反応した。その後、酢酸エチル80部にアゾビスイソブチルニトリル0.05部を溶解させたものを加え4時間反応させた。反応終了後、酢酸エチル及びトルエン(酢酸エチルとトルエンの重量混合比=50:50)にて希釈することにより、アクリル系樹脂(A−2)溶液(重量平均分子量120万、分散度10、ガラス転移温度−51℃、固形分20%、粘度5000mPa・s(25℃))を得た。
[官能基含有アクリル系樹脂(A−3)]
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、アクリル酸(a1)5部、ブチルアクリレート(a2)90、メチルアクリレート(a2)5部及び酢酸エチル120部、アセトン20部を仕込み、加熱還流開始後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.03部を加え、酢酸エチル還流温度で2時間反応した。その後、酢酸エチル80部にアゾビスイソブチルニトリル0.05部を溶解させたものを加え4時間反応させた。反応終了後、酢酸エチル及びトルエン(酢酸エチルとトルエンの重量混合比=50:50)にて希釈することにより、アクリル系樹脂(A−3)溶液(重量平均分子量70万、分散度8、ガラス転移温度−49℃、固形分30%、粘度6000mPa・s(25℃))を得た。
[官能基含有アクリル系樹脂(A−4)]
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、ヒドロキシエチルアクリレート(a1)1部、ブチルアクリレート(a2)99部及び酢酸エチル80部、アセトン40部を仕込み、加熱還流開始後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.03部を加え、酢酸エチル還流温度で3時間反応後、酢酸エチルにて希釈してアクリル系樹脂(A−4)溶液(重量平均分子量180万、分散度3、ガラス転移温度−51℃、固形分16%、粘度8500mPa・s(25℃))を得た。
[官能基含有アクリル系樹脂(A−5)]
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、アクリル酸(a1)5部、ヒドロキエチルメタクリレート(a1)2.5部、ブチルアクリレート(a2)92.5部及び酢酸エチル80部、アセトン40部を仕込み、加熱還流開始後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.03部を加え、酢酸エチル還流温度で3時間反応後、酢酸エチルにて希釈してアクリル系樹脂(A−5)溶液(重量平均分子量180万、分散度3、ガラス転移温度−51℃、固形分16%、粘度8500mPa・s(25℃))を得た。
[不飽和基含有化合物(B−1)の製造]
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、トリレンジイソシアネート48部、ジ−t−ブチルヒドロキシフェノール0.05部、トルエン20.0部、ジブチルスズジラウレート0.02部を仕込、50℃以下で2−ヒドロキシエチルアクリレート32部を約3時間で滴下し、50℃で反応を継続し、残存イソシアネート基が11.6%となった時点で反応を終了し、不飽和基含有化合物(B−1)を得た(固形分80%、粘度280mPa・s(25℃))。
[不飽和基含有化合物(B−2)の製造]
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、イソホロンジイソシアネート52.6部、ジ−t−ブチルヒドロキシフェノール0.05部、トルエン20.0部、ジブチルスズジラウレート0.02部を仕込み、60℃以下で2−ヒドロキシエチルアクリレート27.4部を約3時間で滴下し、60℃で反応を継続し、残存イソシアネート基が9.9%となった時点で反応を終了し、不飽和基含有化合物(B−2)を得た(固形分80%、粘度230mPa・s(25℃))。
[不飽和基含有化合物(B−3)の製造]
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、トリレンジイソシアネート42.2部、ジ−t−ブチルヒドロキシフェノール0.05部、トルエン20.0部を仕込、50℃以下で2−ヒドロキシプロピルアクリレート37.8部を約3時間で滴下し、50℃で反応を継続し、残存イソシアネート基が8.1%となった時点で反応を終了し、不飽和基含有化合物(B−3)を得た(固形分80%、粘度280mPa・s(25℃))。
[光重合開始剤(C−1)]
光重合開始剤(C−1)として、以下のものを用意した。
・1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製、「イルガキュア184」)
[架橋剤(D−1)]
アクリル系樹脂(A)と反応可能な架橋剤(D−1)として、以下のものを用意した。
・トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物の55%酢酸エチル溶液(日本ポリウレタン社製、「コロネートL−55E」)
実施例1、3、5、7、9、11、13、15及び比較例1、2
[粘着シート〔1〕の製造]
表1に示す如き配合組成にて組成物[I]溶液を調製した(酢酸エチルにより表1の通り希釈した。)。得られた組成物[I]溶液をポリエステル系離型シートに乾燥後の厚みが25μmとなるように塗布し、90℃で3分間乾燥した後、かかる組成物[I]層側をポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み38μm)上に転写し、40℃、ドライ条件下で4日間熟成させた後、高圧水銀ランプにて紫外線照射(表1記載の照射量)を行い、粘着シート〔1〕を得た。
[粘着シート〔2〕の製造]
表1に示す如き配合組成にて組成物[I]溶液を調製した(酢酸エチルにより表1の通り希釈した。)。得られた組成物[I]溶液をポリエステル系離型シートに乾燥後の厚みが25μmとなるように塗布し、90℃で3分間乾燥した後、かかる組成物[I]層側を塩化ビニル樹脂フィルム(可塑剤含有率25%)(厚さ100μm)上に転写し、40℃、ドライ条件下で4日間熟成させた後、高圧水銀ランプにて紫外線照射(表1記載の照射量)を行い、粘着シート〔2〕を得た。
実施例2、4、6、8、10、12、14、16、18〜21
[粘着シート〔1〕の製造]
表1に示す如き配合組成にて組成物[I]溶液を調製した(酢酸エチルにより表1の通り希釈した。)。得られた組成物[I]溶液をポリエステル系離型シートに乾燥後の厚みが25μmとなるように塗布し、90℃で3分間乾燥した後、かかる組成物[I]層側をポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み38μm)上に転写し、23℃、50%RHの条件下で30分放置した後、高圧水銀ランプにて紫外線照射(表1記載の照射量)を行い、更に40℃、dryの条件下で4日間熟成させて、粘着シート〔1〕を得た。
[粘着シート〔2〕の製造]
表1に示す如き配合組成にて組成物[I]溶液を調製した(酢酸エチルにより表1の通り希釈した。)。得られた組成物[I]溶液をポリエステル系離型シートに乾燥後の厚みが25μmとなるように塗布し、90℃で3分間乾燥した後、かかる組成物[I]層側を塩化ビニル樹脂フィルム(可塑剤含有率25%)(厚さ100μm)上に転写し、23℃、50%RHの条件下で30分放置した後、高圧水銀ランプにて紫外線照射(表1記載の照射量)を行い、更に40℃、dryの条件下で4日間熟成させて、粘着シート〔2〕を得た。
実施例17
[粘着シート〔1〕の製造]
表1に示す如き配合組成にて組成物[I]溶液を調製した(酢酸エチルにより表1の通り希釈した。)。得られた組成物[I]溶液をポリエステル系離型シートに乾燥後の厚みが25μmとなるように塗布し、90℃で3分間乾燥した後、23℃、50%RHの条件下で30分放置し、高圧水銀ランプにて紫外線照射(表1記載の照射量)を行った。その後、かかる粘着剤層[II]側をポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み38μm)上に転写し、更に40℃、ドライ条件下で4日間熟成させ、粘着シート〔1〕を得た。
[粘着シート〔2〕の製造]
表1に示す如き配合組成にて組成物[I]溶液を調製した(酢酸エチルにより表1の通り希釈した。)。得られた組成物[I]溶液をポリエステル系離型シートに乾燥後の厚みが25μmとなるように塗布し、90℃で3分間乾燥した後、23℃、50%RHの条件下で30分放置し、高圧水銀ランプにて紫外線照射(表1記載の照射量)を行った。その後、かかる粘着剤層[II]側を塩化ビニル樹脂フィルム(可塑剤含有率25%)(厚さ100μm)上に転写し、更に40℃、ドライ条件下で4日間熟成させ、粘着シート〔2〕を得た。
上記実施例及び比較例で得られた粘着シート〔1〕及び粘着シート〔2〕について、以下の評価を行った。評価結果を表2に示す。
〔ゲル分率の測定〕
得られた粘着シート〔1〕を40mm×40mmに切断した後、粘着剤組成物部分のみを25×50mmのSUSメッシュシート(200メッシュ)に折り返すよう貼付し、トルエン250gの入った密閉容器にて23℃、24時間浸漬した際の重量変化にてゲル分率(%)の評価を行った。
〔初期の粘着力〕
得られた粘着シート〔1〕について、粘着シート試験片(25mm×125mm)から離型シートを剥離した後、軟質塩化ビニル系樹脂からなる板材(ポリ塩化ビニル100部に可塑剤50部)(30mm×60mm×5mm)に2kgのローラーを1往復することにより圧着し、貼付20分後に、JIS Z 0237に準じて180度剥離試験を行なった。
〔耐久後の粘着力〕
(1)耐熱試験
得られた粘着シート〔1〕について、粘着シート試験片(25mm×125mm)から離型シートを剥離した後、軟質塩化ビニル系樹脂からなる板材(ポリ塩化ビニル100部に可塑剤50部)(30mm×60mm×5mm)に2kgのローラーを1往復することにより圧着し、その後、温度80℃の雰囲気中で500時間放置した後、JIS Z 0237に準じて180度剥離試験を行なった。
(2)温度繰り返し試験
得られた粘着シート〔1〕について、粘着シート試験片(25mm×125mm)から離型シートを剥離した後、軟質塩化ビニル系樹脂からなる板材(ポリ塩化ビニル100部に可塑剤50部)(30mm×60mm×5mm)に2kgのローラーを1往復することにより圧着し、その後、−20℃で30分放置した後60℃で30分放置する操作を1サイクルとして、300サイクル行った後、JIS Z 0237に準じて180度剥離試験を行なった。
〔耐久後の保持力〕
(1)耐熱試験
得られた粘着シート〔1〕について、粘着シート試験片(15mm×25mm)から離型シートを剥離した後、軟質塩化ビニル系樹脂からなる板材(ポリ塩化ビニル100部に可塑剤50部)(30mm×60mm×5mm)に2kgのローラーを1往復することにより圧着し、その後、温度80℃の雰囲気中で500時間放置した後、80℃下で1kgの荷重をかけて、JIS Z 0237の保持力の測定法に準じて評価し、粘着シートが被着体から剥離して落下するまでの時間を測定した。
(2)温度変化繰り返し試験
得られた粘着シート〔1〕について、粘着シート試験片(15mm×25mm)から離型シートを剥離した後、軟質塩化ビニル系樹脂からなる板材(ポリ塩化ビニル100部に可塑剤50部)(30mm×60mm×5mm)に2kgのローラーを1往復することにより圧着し、その後、−20℃で30分放置した後60℃で30分放置する操作を1サイクルとして、300サイクル行った後、80℃下で1kgの荷重をかけて、JIS Z 0237の保持力の測定法に準じて評価し、粘着シートが被着体から剥離して落下するまでの時間を測定した。
[寸法安定性]
得られた粘着シート〔2〕から離型シートを剥離し、アルミ板(250mm×250mm)に、2kgゴムローラーを2往復することにより圧着した(接着面積:190×190mm)後、1時間後にカッターにて十字(クロス)カットをいれ、80℃のオーブンに2時間入れた。その後、室温に戻し、粘着シートの長尺方向(MD方向)及び幅方向(TD方向)での最大の隙間サイズを測定した。
Figure 0005052030
Figure 0005052030
本発明の粘着シートは、基材シート又は離型シート上に、官能基含有アクリル系樹脂(A)、該官能基と反応可能なイソシアネート基を有する不飽和基含有化合物(B)及び光重合開始剤(C)を含有する組成物[I]層に活性エネルギー線を照射してなる粘着剤層[II]を設けてなる粘着シートであり、イソシアネート基を有する不飽和基含有化合物(B)が、水酸基含有モノマーの2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、または1,5−ナフタレンジイソシアネートの付加物であるため、移行性の大きい低分子量の可塑剤を含有する被着体および/または基材に粘着シートを施行した場合に、可塑剤の移行による接着力の低下が少なく、寸法安定性に優れた粘着シートとなり、広告ステッカー類、装飾用ストライプステッカー類、表示用ステッカー類や壁装材などの粘着シートに有用である。

Claims (6)

  1. 基材シート又は離型シート上に、官能基含有アクリル系樹脂(A)、該官能基と反応可能なイソシアネート基を有する不飽和基含有化合物(B)及び光重合開始剤(C)を含有する組成物[I]層に活性エネルギー線を照射してなる粘着剤層[II]を設けてなる粘着シートであり、
    イソシアネート基を有する不飽和基含有化合物(B)が、水酸基含有モノマーの2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、または1,5−ナフタレンジイソシアネートの付加物である
    ことを特徴とする粘着シート。
  2. 基材シート又は離型シートのいずれかのシート上に、官能基含有アクリル系樹脂(A)、該官能基と反応可能なイソシアネート基を有する不飽和基含有化合物(B)及び光重合開始剤(C)を含有する組成物[I]を塗布、乾燥した後、他方のシートを貼合し、活性エネルギー線を照射してなることを特徴とする請求項1記載の粘着シート。
  3. 基材シート又は離型シートのいずれかのシート上に、官能基含有アクリル系樹脂(A)、該官能基と反応可能なイソシアネート基を有する不飽和基含有化合物(B)及び光重合開始剤(C)を含有する組成物[I]を塗布、乾燥し、更に活性エネルギー線を照射した後、他方のシートを貼合してなることを特徴とする請求項1記載の粘着シート。
  4. 官能基含有アクリル系樹脂(A)中の官能基が、カルボキシル基、水酸基から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の粘着シート。
  5. 組成物[I]として、更に架橋剤(D)を含有することを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の粘着シート。
  6. 粘着剤層[II]のゲル分率が70%以上であることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の粘着シート。
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