[go: up one dir, main page]

JP5051011B2 - サーチ周波数補正方法、測位方法、プログラム及び受信装置 - Google Patents

サーチ周波数補正方法、測位方法、プログラム及び受信装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5051011B2
JP5051011B2 JP2008153908A JP2008153908A JP5051011B2 JP 5051011 B2 JP5051011 B2 JP 5051011B2 JP 2008153908 A JP2008153908 A JP 2008153908A JP 2008153908 A JP2008153908 A JP 2008153908A JP 5051011 B2 JP5051011 B2 JP 5051011B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
correlation
search
frequency
integrated value
search frequency
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008153908A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009300204A (ja
Inventor
翼 白井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2008153908A priority Critical patent/JP5051011B2/ja
Priority to US12/478,483 priority patent/US8514912B2/en
Publication of JP2009300204A publication Critical patent/JP2009300204A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5051011B2 publication Critical patent/JP5051011B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B1/00Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
    • H04B1/69Spread spectrum techniques
    • H04B1/707Spread spectrum techniques using direct sequence modulation
    • H04B1/7073Synchronisation aspects
    • H04B1/7075Synchronisation aspects with code phase acquisition
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B2201/00Indexing scheme relating to details of transmission systems not covered by a single group of H04B3/00 - H04B13/00
    • H04B2201/69Orthogonal indexing scheme relating to spread spectrum techniques in general
    • H04B2201/707Orthogonal indexing scheme relating to spread spectrum techniques in general relating to direct sequence modulation
    • H04B2201/70715Orthogonal indexing scheme relating to spread spectrum techniques in general relating to direct sequence modulation with application-specific features

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Position Fixing By Use Of Radio Waves (AREA)

Description

本発明は、サーチ周波数補正方法、測位方法、プログラム及び受信装置に関する。
直接スペクトラム拡散方式により変調された信号を受信する受信装置の一種として、PRN(Pseudo Random Noise)コードで拡散変調された測位用信号を受信して測位を行う測位装置が存在する。例えば、GPS(Global Positioning System)衛星から送出されるGPS衛星信号を受信して測位を行うGPS測位装置が広く知られている。
受信信号の中から測位用信号を捕捉するためには、受信信号と拡散符号のレプリカコードとの相関演算を所定のサーチ周波数において、レプリカコードの位相をずらしながら行い、その相関値が最大となる位相(いわゆるコード位相)を抽出する必要がある。しかし、サーチ周波数が適切に設定されていなければ、測位用信号の捕捉に失敗するため、サーチ周波数を決定するための様々な技術が考案されている(例えば特許文献1)。
特開平8−146113号公報
特許文献1に開示されている技術では、測位用衛星と測位装置の相対的な位置の変化に起因するドップラー周波数や、測位装置に内蔵されたクロックの発振周波数を考慮して、各衛星について異なるサーチ周波数を設定して衛星捕捉を試みる。そして、1つの衛星の捕捉に成功した場合に、当該捕捉に設定されていたクロックの発振周波数のオフセットに基づいて、他の衛星のサーチ周波数を可変に設定する技術である。この技術では、サーチ周波数を調整するためには少なくともどれか1つの衛星を捕捉する必要がある。また、測位装置に対する相対的な位置の変化は測位用衛星によって異なるため、捕捉した1つの衛星のサーチ周波数が他の衛星のサーチ周波数に適合するとは限らないという問題もある。
本発明は、上述した課題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、サーチ周波数を高精度に求めるための新たな手法を提案することにある。
以上の課題を解決するための第1の発明は、直接スペクトラム拡散方式により変調された信号の受信信号と拡散符号のレプリカコードとの相関演算をIQ成分それぞれについて所定のサーチ周波数で行うことと、前記相関演算で得られたIQ成分それぞれの相関値を極性反転タイミング間隔毎に積算して相関積算値を算出することと、IQ成分それぞれについて、前記極性反転タイミング間隔毎の前記相関積算値を、符号を変えた複数の組合せで加算することと、前記各組合せの加算結果に基づいて一の組合せを選択することと、前記一の組合せの相関積算値によって示されるIQ位相の時間変化に基づいて前記サーチ周波数を補正することと、を含むサーチ周波数補正方法である。
また、他の発明として、直接スペクトラム拡散方式により変調された信号の受信信号と拡散符号のレプリカコードとの相関演算をIQ成分それぞれについて所定のサーチ周波数で行う相関演算部と、前記相関演算で得られたIQ成分それぞれの相関値を極性反転タイミング間隔毎に積算して相関積算値を算出する積算部と、IQ成分それぞれについて、前記極性反転タイミング間隔毎の前記相関積算値を、符号を変えた複数の組合せで加算する加算部と、前記各組合せの加算結果に基づいて一の組合せを選択する選択部と、前記一の組合せの相関積算値によって示されるIQ位相の時間変化に基づいて前記サーチ周波数を補正する補正部と、を備えた受信装置を構成してもよい。
この第1の発明等によれば、直接スペクトラム拡散方式により変調された信号の受信信号と拡散符号のレプリカコードとの相関演算をIQ成分それぞれについて所定のサーチ周波数で行う。そして、相関演算で得られたIQ成分それぞれの相関値を極性反転タイミング間隔毎に積算して相関積算値を算出し、IQ成分それぞれについて、極性反転タイミング間隔毎の相関積算値を、符号を変えた複数の組合せで加算する。そして、各組合せの加算結果に基づいて一の組合せを選択し、この一の組合せの相関積算値によって示されるIQベクトルのIQ軸座標系における位相であるIQ位相の時間変化に基づいてサーチ周波数を補正する。
受信信号の拡散符号の極性は、極性反転タイミング間隔毎に反転する可能性がある。そのため、極性反転タイミング毎に求められた複数の相関積算値を加算する際に、符号を変えた複数の組合せで加算する。そして、例えば、拡散符号の極性反転に起因する相関積算値の相殺が最も小さくなるような組合せを選択する。このようにして選択した組合せの相関積算値によって示されるIQベクトルのIQ位相の時間変化に基づいてサーチ周波数を補正することで、サーチ周波数を高精度に求めることが可能となる。
また、第2の発明として、第1の発明のサーチ周波数補正方法であって、前記選択することは、前記各組合せの相関積算値によって示されるIQベクトルの大きさに基づいて一の組合せを選択することを含むサーチ周波数補正方法を構成してもよい。
この第2の発明によれば、極性反転タイミング間隔毎の相関積算値を符号を変えて加算した各組合せの相関積算値によって示されるIQベクトルの大きさに基づいて、一の組合せを選択する。例えば、IQベクトルの大きさが最も大きい組合せを選択することにすれば好適である。
また、第3の発明として、第1又は第2の発明のサーチ周波数補正方法であって、前記補正することは、前記一の組合せの相関積算値によって示されるIQ位相の時間変化に基づいて前記サーチ周波数の誤差を算出して、前記サーチ周波数を補正することを含むサーチ周波数補正方法を構成してもよい。
この第3の発明によれば、選択された一の組合せの相関積算値によって示されるIQ位相の時間変化に基づいてサーチ周波数の誤差を算出して、サーチ周波数を補正する。IQ位相の時間変化から算出したサーチ周波数の誤差を用いてサーチ周波数を補正することで、適切なサーチ周波数を用いた相関演算を実現し得る。
また、第4の発明として、第1〜第3の何れかの発明のサーチ周波数補正方法であって、前記相関演算を行うことは複数の周波数で行うことであり、前記複数の周波数それぞれについて得られた前記相関積算値を前記極性反転タイミング間隔より長い時間に亘って積算することと、前記相関積算値の積算によって得られた長時間積算値に基づいてサーチ好適周波数を判定することと、前記サーチ好適周波数を用いて前記サーチ周波数を補正することと、を更に含むサーチ周波数補正方法を構成してもよい。
この第4の発明によれば、複数の周波数で相関演算を行い、この複数の周波数それぞれについて得られた相関積算値を極性反転タイミング間隔よりも長い時間に亘って積算する。そして、得られた長時間積算値に基づいてサーチ好適周波数を判定し、サーチ好適周波数を用いてサーチ周波数を補正する。例えば、複数の周波数それぞれについて得られた長時間積算値のうち、最も値が大きい長時間積算値に対応する周波数をサーチ好適周波数と判定する。そして、サーチ好適周波数に近付けるようにサーチ周波数を補正することで、適切なサーチ周波数を得ることができる。
また、第5の発明として、第4の発明のサーチ周波数補正方法であって、前記サーチ好適周波数と前記サーチ周波数とが所定の近似条件を満たさない場合に、前記サーチ好適周波数を用いて前記サーチ周波数を補正することを更に含むサーチ周波数補正方法を構成してもよい。
この第5の発明によれば、例えば、サーチ好適周波数とサーチ周波数との差が一定以上であるような場合に、サーチ好適周波数を用いてサーチ周波数を補正する。
また、第6の発明として、直接スペクトラム拡散方式により変調された測位用信号を受信した信号を前記受信信号として第1〜第5の何れかの発明のサーチ周波数補正方法を行うことと、前記相関積算値を用いて所定の測位演算を行って測位することと、を含む測位方法を構成してもよい。
この第6の発明によれば、上述した発明のサーチ周波数補正方法によって適切に補正されたサーチ周波数で行われた相関演算の結果に基づいて測位演算を行うことで、正確性の高い測位を実現することができる。
また、第7の発明として、直接スペクトラム拡散方式により変調された信号を受信する受信装置を制御するコンピュータに、第1〜第5の何れかの発明のサーチ周波数補正方法を実行させるためのプログラムを構成してもよい。
以下、図面を参照して、本発明に好適な実施形態の一例を説明する。尚、以下では、直接スペクトラム拡散方式により変調された測位用信号を受信する受信装置の一種である測位装置を備えた電子機器として携帯型電話機を例に挙げ、測位システムとしてGPSを用いた場合について説明するが、本発明を適用可能な実施形態がこれらに限定されるわけではない。
1.機能構成
図1は、本実施形態における携帯型電話機1の機能構成を示すブロック図である。携帯型電話機1は、GPSアンテナ5と、GPS受信部10と、ホストCPU(Central Processing Unit)30と、操作部40と、表示部50と、携帯電話用アンテナ60と、携帯電話用無線通信回路部70と、ROM(Read Only Memory)80と、RAM(Random Access Memory)90とを備えて構成される。
GPSアンテナ5は、GPS衛星から発信されているGPS衛星信号を含むRF(Radio Frequency)信号を受信するアンテナであり、受信した信号をGPS受信部10に出力する。尚、GPS衛星信号は、衛星毎に異なる拡散符号の一種であるPRN(Pseudo Random Noise)コードで直接スペクトラム拡散方式により変調された1.57542[GHz]の通信信号である。PRNコードは、コード長1023チップを1PNフレームとする繰返し周期1msの擬似ランダム雑音符号である。
GPS受信部10は、GPSアンテナ5から出力された信号に基づいて携帯型電話機1の現在位置を測位する測位回路であり、いわゆるGPS受信機に相当する機能ブロックである。GPS受信部10は、RF受信回路部11と、ベースバンド処理回路部20とを備えて構成される。尚、RF受信回路部11と、ベースバンド処理回路部20とは、それぞれ別のLSI(Large Scale Integration)として製造することも、1チップとして製造することも可能である。
RF受信回路部11は、RF信号の処理回路ブロックであり、所定の局部発振信号を分周或いは逓倍することで、RF信号乗算用の発振信号を生成する。そして、生成した発振信号を、GPSアンテナ5から出力されたRF信号に乗算することで、RF信号を中間周波数の信号(以下、「IF(Intermediate Frequency)信号」と称す。)にダウンコンバートし、IF信号を増幅等した後、A/D変換器でデジタル信号に変換して、ベースバンド処理回路部20に出力する。
すなわち、RF受信回路部11は、いわゆるスーパーヘテロダイン方式によって信号受信を行う受信システムである。また、詳細な回路構成を図示していないが、RF受信回路部11は、発振信号と発振信号の位相を90度ずらした信号とをRF信号に乗算することで、IF信号として同相成分(I成分)及び直交成分(Q成分)の信号(I信号及びQ信号)に分離する。そして、I成分及びQ成分それぞれをA/D変換して、ベースバンド処理回路部20に出力する。
ベースバンド処理回路部20は、RF受信回路部11から出力された信号に対して相関処理等を行ってGPS衛星信号を捕捉・抽出し、データを復号して航法メッセージや時刻情報等を取り出して測位演算を行う回路部である。ベースバンド処理回路部20は、プロセッサとしてのCPU21と、メモリとしてのROM23及びRAM25とを備えて構成される。
ホストCPU30は、ROM80に記憶されているシステムプログラム等の各種プログラムに従って携帯型電話機1の各部を統括的に制御するプロセッサである。ホストCPU30は、CPU21から入力した出力位置をプロットしたナビゲーション画面を、表示部50に表示させる。
操作部40は、例えばタッチパネルやボタンスイッチ等により構成される入力装置であり、押下されたアイコンやボタンの信号をホストCPU30に出力する。この操作部40の操作により、通話要求やメールの送受信要求、GPSの起動要求等の各種指示入力がなされる。
表示部50は、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成され、ホストCPU30から入力される表示信号に基づいた各種表示を行う表示装置である。表示部50には、ナビゲーション画面や時刻情報等が表示される。
携帯電話用アンテナ60は、携帯型電話機1の通信サービス事業者が設置した無線基地局との間で携帯電話用無線信号や各種データの送受信を行うアンテナである。
携帯電話用無線通信回路部70は、RF変換回路、ベースバンド処理回路等によって構成される携帯電話の通信回路部であり、携帯電話用無線信号の変調・復調等を行うことで、通話やメールの送受信等を実現する。
ROM80は、読み取り専用の不揮発性の記憶装置であり、ホストCPU30が携帯型電話機1を制御するためのシステムプログラムや、ナビゲーション機能を実現するための各種プログラムやデータ等を記憶している。
RAM90は、読み書き可能な揮発性の記憶装置であり、ホストCPU30により実行されるシステムプログラム、各種処理プログラム、各種処理の処理中データ、処理結果などを一時的に記憶するワークエリアを形成している。
2.データ構成
図2は、ベースバンド処理回路部20のROM23に格納されたデータの一例を示す図である。ROM23には、CPU21により読み出され、測位処理(図6参照)として実行される測位プログラム231が記憶されている。また、測位プログラム231には、衛星捕捉処理(図7参照)として実行される衛星捕捉プログラム2311と、サーチ中心周波数補正処理(図8及び図9参照)として実行されるサーチ中心周波数補正プログラム2313とがサブルーチンとして含まれている。
測位処理とは、CPU21が、捕捉対象とするGPS衛星(以下、「捕捉対象衛星」と称す。)それぞれについて、衛星捕捉処理を行って受信信号のPRNコードの位相(いわゆるコード位相)を判定し、当該コード位相を基に算出した擬似距離を用いて所定の測位演算を行うことで、携帯型電話機1の位置を測位する処理である。
衛星捕捉処理とは、CPU21が、RF受信回路部21から出力されたI,Q信号それぞれに対してPRNコードのレプリカコードとの相関演算を行い、該相関演算の結果として得られた相関値(以下、I信号の相関値を「I相相関値」、Q信号の相関値を「Q相相関値」と称し、これらを包括的に「I,Q相関値」と称する。)を積算することで、I,Q信号の相関積算値(以下、I信号の相関積算値を「I相相関積算値」、Q信号の相関積算値を「Q相相関積算値」と称し、これらを包括的に「I,Q相関積算値」と称する。)を算出する処理である。
I,Q信号とレプリカコードとの相関演算は、サーチ中心周波数に基づいて設定した周波数サーチ範囲内でレプリカコードの発生信号の周波数を変更しつつ、また、所定の位相サーチ範囲内でレプリカコードの位相を変更しつつ行う。そして、CPU21は、I,Q信号の極性反転タイミング間隔毎に、I,Q相関積算値が最大となるピーク値を検出し、当該ピーク値に対応するレプリカコードの位相を判定することで、コード位相を取得する。
GPS衛星信号に重畳されている航法データ(航法メッセージ)は「20ミリ秒毎」にビットが反転する可能性があり、このビットの反転に伴って受信信号のPRNコードの極性が反転するが、この「20ミリ秒」の間隔が極性反転タイミング間隔である。また、本実施形態では、極性反転タイミング間隔毎のひとまとまりの期間のことを「単位期間」と称する。
サーチ中心周波数補正処理とは、CPU21が、周波数サーチ範囲の中心とする周波数であるサーチ中心周波数を補正する処理である。サーチ中心周波数は、サーチ周波数の一種である。詳細は後述するが、最新の単位期間分のI,Q相関積算値と、最新の1つ前の単位期間分のI,Q相関積算値とを用いて、最新の単位期間におけるサーチ中心周波数の誤差を算出し、当該誤差を用いてサーチ中心周波数を補正する。これらの処理については、詳細に後述する。
図3は、ベースバンド処理回路部20のRAM25に格納されるデータの一例を示す図である。RAM25には、捕捉対象衛星別データベース251と、候補位置データベース253とが記憶される。
図4は、捕捉対象衛星別データベース251のデータ構成の一例を示す図である。捕捉対象衛星別データベース251には、捕捉対象衛星別に捕捉対象衛星別データ252(252−1,252−2,252−3,・・・)が記憶される。そして、各捕捉対象衛星別データ252には、捕捉対象衛星の番号2521と、単位期間別I,Q相関積算値データ2522と、単位期間別ピークIQ位相2523と、サーチ中心周波数2524と、ピーク周波数2525と、コード位相2526とが記憶される。
図5は、単位期間別I,Q相関積算値データ2522のデータ構成の一例を示す図である。単位期間別I,Q相関積算値データ2522には、単位期間の番号25221と対応付けて、I相相関積算値25222と、Q相相関積算値25223とがI,Q相関値データ(2522−1,2522−2,2522−3,・・・)として記憶される。I相相関積算値25222は、レプリカコードの発生信号の周波数及びレプリカコードの位相毎のI相相関値に対する積算結果である。同様に、Q相相関積算値25223は、レプリカコードの発生信号の周波数及びレプリカコードの位相毎のQ相相関値に対する積算結果である。
単位期間別ピークIQ位相2523には、I,Q相関積算値のピーク値のIQ座標上における位相(IQ座標上にIQ値をプロットした場合の原点からのベクトルがIQベクトルであり、その成す角度がIQ位相である。以下では、I,Q相関積算値のピーク値のIQ位相を「ピークIQ位相」と称する。)が、単位期間別に蓄積・記憶される。このピークIQ位相は、サーチ中心周波数を補正するために用いられる。
サーチ中心周波数2524は、周波数サーチ範囲の中心となる周波数である。サーチ中心周波数2524は、サーチ中心周波数補正処理により補正される。
ピーク周波数2525は、連続10単位期間分のI,Q相関積算値データに対するインコヒーレント処理を行うことで得られる相関積算値のピーク値に対応する周波数(以下、「ピーク周波数」と称す。)である。このピーク周波数は、周波数サーチに好適な周波数(サーチ好適周波数)であり、サーチ中心周波数を補正するために用いられる。
コード位相2526は、最新の単位期間に対応するI,Q相関積算値データに記憶されているI,Q相関積算値のピーク値に対応するレプリカコードの位相である。コード位相2526は、測位演算において擬似距離の算出に用いられる。
候補位置データベース253は、各捕捉対象衛星について得られた最新のコード位相を用いて所定の測位演算を行うことで得られる測位位置が候補位置として蓄積・記憶されたデータベースである。
3.処理の流れ
図6は、ROM23に記憶されている測位プログラム231がCPU21により読み出されて実行されることで、携帯型電話機1において実行される測位処理の流れを示すフローチャートである。
測位処理は、RF受信回路部11によるGPS衛星信号の受信と併せて、CPU21が、操作部40に測位開始指示の操作がなされたことを検出した場合に実行を開始する処理であり、各種アプリケーションの実行といった各種の処理と並行して行われる処理である。尚、携帯型電話機1の電源のON/OFFとRF受信回路部11を含むGPS受信部10の起動/停止とを連動させ、携帯型電話機1の電源投入操作を検出した場合に処理の実行を開始させることにしてもよい。
また、特に説明しないが、以下の測位処理の実行中は、GPSアンテナ5によるRF信号の受信や、RF受信回路部11によるIF信号へのダウンコンバージョン及び信号のIQ分離が行われ、受信信号のI,Q信号がベースバンド処理回路部20に随時出力される状態にあるものとする。
先ず、CPU21は、最新のアルマナックデータ等に基づいて、捕捉対象衛星を判定する(ステップA1)。より詳細には、不図示の時計部で計時されている現在時刻において、仮の現在位置の天空に位置するGPS衛星をアルマナックやエフェメリスのデータから判定する。仮の現在位置は、例えば携帯電話の通信基地局の位置や、前回の測位位置として与えられる。
次いで、CPU21は、ステップA1で判定した各捕捉対象衛星について、ループAの処理を実行する(ステップA3〜A13)。ループAでは、CPU21は、当該捕捉対象衛星の捕捉継続中であるか否かを判定し(ステップA5)、捕捉継続中であると判定した場合は(ステップA5;Yes)、RAM25の捕捉対象衛星別データベース251を参照し、当該捕捉対象衛星についての捕捉対象衛星別データ252に記憶されているサーチ中心周波数2524に基づいて、周波数サーチ範囲を設定する(ステップA7)。すなわち、サーチ中心周波数2524を中心とする所定幅の範囲を周波数サーチ範囲として設定する。
また、ステップA5において、当該捕捉対象衛星の捕捉継続中ではないと判定した場合は(ステップA5;No)、CPU21は、GPS衛星信号の搬送波周波数(より詳細には、搬送波周波数に対応するダウンコンバージョン後のIF周波数)に基づいて当該捕捉対象衛星の周波数サーチ範囲を設定する(ステップA9)。すなわち、IF周波数を中心とする所定幅の範囲を周波数サーチ範囲として設定する。ステップA7又はA9において周波数サーチ範囲を設定した後、CPU21は、ROM23に記憶されている衛星捕捉プログラム2311を読み出して実行することで、衛星捕捉処理を行う(ステップA11)。
図7は、衛星捕捉処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、CPU21は、ステップA7又はA9で設定した周波数範囲内でレプリカコードの発生信号の周波数を変更しながら、また、所定の位相サーチ範囲内でレプリカコードの位相のずらしながら、RF受信回路部11から出力されたI,Q信号との相関演算を行い、I,Q相関値を取得する(ステップB1)。
そして、CPU21は、ステップB1で得られたI,Q相関値それぞれを積算用バッファに積算する(ステップB3)。次いで、CPU21は、受信信号の極性反転タイミングであるか否かを判定し(ステップB5)、極性反転タイミングではないと判定した場合は(ステップB5;No)、衛星捕捉処理を終了する。
また、ステップB5において極性反転タイミングであると判定した場合は(ステップB5;Yes)、CPU21は、積算用バッファに格納されているI,Q相関積算値のピーク値に対応するレプリカコードの位相をコード位相2526として判定して、捕捉対象衛星別データ252に記憶させる(ステップB7)。
その後、CPU21は、積算用バッファに格納されているI,Q相関積算値を、当該単位期間の番号2521と対応付けて、1単位期間分のI,Q相関積算値データとして単位期間別I,Q相関積算値データ2522に記憶させる(ステップB9)。そして、CPU21は、積算用バッファをクリアする(ステップB11)。
次いで、CPU21は、単位期間別I,Q相関積算値データ2522を参照し、2単位期間分のI,Q相関積算値データが蓄積されているか否かを判定する(ステップB13)。そして、蓄積されていないと判定した場合は(ステップB13;No)、衛星捕捉処理を終了する。また、蓄積されていると判定した場合は(ステップB13;Yes)、ROM23に記憶されているサーチ中心周波数補正プログラム2313を読み出して実行することで、サーチ中心周波数補正処理を行って(ステップB15)、衛星捕捉処理を終了する。
図8及び図9は、サーチ中心周波数補正処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、CPU21は、当該捕捉対象衛星の単位期間別I,Q相関積算値データ2522を参照し、最新の単位期間のI,Q相関積算値データに記憶されているI,Q相関積算値を、それぞれ「SumI(1)」及び「SumQ(1)」とする(ステップC1)。また、最新の1つ前の単位期間のI,Q相関積算値データに記憶されているI,Q相関積算値を、それぞれ「SumI(0)」及び「SumQ(0)」とする(ステップC3)。
次いで、CPU21は、次式(1)に従って「SumI(+)」を計算するとともに(ステップC5)、次式(2)に従って「SumQ(+)」を計算する(ステップC7)。
SumI(+)=SumI(0)+SumI(1)・・・(1)
SumQ(+)=SumQ(0)+SumQ(1)・・・(2)
また、CPU21は、次式(3)に従って「SumI(−)」を計算するとともに(ステップC9)、次式(4)に従って「SumQ(−)」を計算する(ステップC11)。
SumI(−)=SumI(0)−SumI(1)・・・(3)
SumQ(−)=SumQ(0)−SumQ(1)・・・(4)
その後、CPU21は、次式(5)に従って「Sum(+)」を計算するとともに(ステップC13)、次式(6)に従って「Sum(−)」を計算する(ステップC15)。
Sum(+)=|SumI(+)|+|SumQ(+)|・・・(5)
Sum(−)=|SumI(−)|+|SumQ(−)|・・・(6)
次いで、CPU21は、ステップC13で計算した「Sum(+)」及びステップC15で算出した「Sum(−)」それぞれのピーク値を抽出する(ステップC17)。すなわち、レプリカコードの発生信号の周波数及びレプリカコードの位相毎の相関積算値が記憶された「Sum(+)」及び「Sum(−)」の中から、最大相関積算値をピーク値として抽出する。このピーク値は、I相及びQ相の座標系であるIQ座標系において最大相関積算値によって示されるIQベクトルの大きさに相当する。
そして、CPU21は、「Sum(+)」のピーク値が、「Sum(−)」のピーク値以上であるか否かを判定し(ステップC19)、「Sum(−)」のピーク値以上であると判定した場合は(ステップC19;Yes)、「SumI(+)」及び「SumQ(+)」の組合せを選択し、それぞれのピーク値「PSumI(+)」及び「PSumQ(+)」を抽出する(ステップC21)。
そして、CPU21は、ステップC21で抽出したピーク値を用いて、次式(7)に従ってピークIQ位相「θ」を算出し、当該単位期間の番号と対応付けて単位期間別ピークIQ位相2523に記憶させる(ステップC23)。
θ=tan−1(PSumI(+)/PSumQ(+))・・・(7)
また、ステップC19において、「Sum(+)」のピーク値が「Sum(−)」のピーク値未満であると判定した場合は(ステップC19;No)、CPU21は、「SumI(−)」及び「SumQ(−)」の組合せを選択し、それぞれのピーク値「PSumI(−)」及びピーク値「PSumQ(−)」を抽出する(ステップC25)。
そして、CPU21は、ステップC25で抽出したピーク値を用いて、次式(8)に従ってピークIQ位相「θ」を算出し、当該単位期間の番号と対応付けて単位期間別ピークIQ位相2523に記憶させる(ステップC27)。
θ=tan−1(PSumI(−)/PSumQ(−))・・・(8)
次いで、CPU21は、単位期間別ピークIQ位相2523に最新の単位期間の番号と対応付けて記憶されているピークIQ位相「θ(1)」と、最新の1つ前の単位期間の番号と対応付けて記憶されているピークIQ位相「θ(0)」とを用いて、次式(9)に従って最新の単位期間におけるサーチ中心周波数の誤差「Δf」を算出する(ステップC29)。
Δf=(θ(1)−θ(0))/180°×1000/2t×1/2・・・(9)
但し、「t」は単位期間の長さ(msec)である。
そして、CPU21は、ステップC29で算出した誤差「Δf」を加味して、当該捕捉対象衛星の捕捉対象衛星別データ252に記憶されているサーチ中心周波数2524を補正して保存する(ステップC31)。
次いで、CPU21は、単位期間別I,Q相関積算値データ2522を参照し、連続10単位期間分のI,Q相関積算値データが記憶されているか否かを判定する(ステップC33)。そして、記憶されていないと判定した場合は(ステップC33;No)、サーチ中心周波数補正処理を終了する。また、記憶されていると判定した場合は(ステップC33;Yes)、当該連続10単位期間分のI,Q相関積算値データのインコヒーレント処理を実行する(ステップC35)。
その後、CPU21は、当該連続10単位期間分のI,Q相関積算値データを、単位期間別I,Q相関積算値データ2522から消去する(ステップC37)。そして、CPU21は、インコヒーレント処理結果に基づいてピーク周波数2525を判定し(ステップC39)、当該捕捉対象衛星の捕捉対象衛星別データ252に記憶させる。具体的には、インコヒーレント処理で得られたI,Q相関積算値のピーク値を判定し、当該ピーク値に対応するレプリカコードの発生信号の周波数をピーク周波数2525と判定する。
次いで、CPU21は、ステップC31で補正した後のサーチ中心周波数2524と、ステップC39で判定したピーク周波数2525との差の絶対値が所定の閾値を超えたか否かを判定し(ステップC41)、閾値以下であると判定した場合は(ステップC41;No)、サーチ中心周波数補正処理を終了する。また、閾値を超えたと判定した場合は(ステップC41;Yes)、サーチ中心周波数2524をピーク周波数2525に補正する(ステップC43)。
周波数誤差「Δf」を用いて補正した後のサーチ中心周波数が、相関積算値のインコヒーレント処理を行うことで得られるピーク周波数と大きく異なっている場合は、ピーク周波数を信頼して、ピーク周波数をサーチ中心周波数とすることにしたものである。その後、CPU21は、サーチ中心周波数補正処理を終了する。
図6の測位処理に戻って、衛星捕捉処理を行った後、CPU21は、次の捕捉対象衛星へと処理を移行する。そして、全ての捕捉対象衛星についてステップA5〜A11の処理を行った後、CPU21は、ループAの処理を終了する(ステップA13)。
ループAの処理を終了した後、CPU21は、各捕捉対象衛星についての捕捉対象衛星別データ252に記憶されているコード位相2526を用いて所定の測位演算を行って測位し、その測位位置を候補位置としてRAM25の候補位置データベース253に蓄積する(ステップA15)。測位演算としては、最小二乗法を用いた測位演算や、カルマンフィルタを用いた測位演算等の公知の手法を適用することができる。
その後、CPU21は、出力位置の出力タイミングであるか否かを判定する(ステップA17)。本実施形態では、出力タイミングを1秒間隔とする。そして、まだ出力タイミングではないと判定した場合は(ステップA17;No)、ステップA1に戻る。また、出力タイミングであると判定した場合は(ステップA17;Yes)、CPU21は、RAM25の候補位置データベース253に蓄積された候補位置の中から出力位置を判定する(ステップA19)。
出力位置は、候補位置を求めるために使用した捕捉対象衛星の信号強度や、天空配置の指標値であるPDOP(Position Dilution Of Precision)値等に基づいて決定することが可能である。例えば、全ての捕捉対象衛星のGPS衛星信号の信号強度の平均値が最も大きい候補位置や、PDOP値が最も小さい候補位置を判定して、出力位置に決定することができる。
次いで、CPU21は、ステップA19で判定した出力位置をホストCPU30に出力する(ステップA21)。そして、CPU21は、候補位置データベース253に蓄積されている候補位置を消去する(ステップA23)。その後、CPU21は、操作部50に対してユーザにより測位終了指示がなされたか否かを判定し(ステップA25)、なされなかったと判定した場合は(ステップA25;No)、ステップA1に戻る。また、測位終了指示がなされたと判定した場合は(ステップA25;Yes)、測位処理を終了する。
4.実験結果
図10は、従来の手法に基づいて算出したサーチ中心周波数の誤差「Δf」をプロットしたグラフであり、図11は、本願実施形態の手法に基づいて算出したサーチ中心周波数の誤差「Δf」をプロットしたグラフである。各図において、横軸は時間(msec)、縦軸はサーチ中心周波数の誤差(Hz)の大きさを示している。
本願実施形態の手法では、従来の手法に比べて、誤差が全体的に小さくなっており、誤差のバラツキが小さいことがわかる。また、受信したGPS衛星信号の信号強度が「−140dBm」となる環境(強電界環境)では、周波数誤差の大きさがおよそ「±2Hz以下」と非常に小さな値となっており、受信したGPS衛星信号の信号強度が「−148dBm」となる環境(弱電界環境)においても、周波数誤差の大きさはおよそ「±5Hz以下」と小さな値となっている。このことから、本願実施形態の手法では、強電界環境及び弱電界環境の何れにおいても、サーチ中心周波数を高精度に求めることができることがわかる。
5.作用効果
本実施形態によれば、PRNコードによって直接スペクトラム拡散方式により変調されたGPS衛星信号の受信信号とPRNコードのレプリカコードとの相関演算を、IQ成分それぞれについて、所定の周波数サーチ範囲において行う。そして、相関演算で得られたI,Q相関値を極性反転タイミング間隔である単位期間毎に積算してI,Q相関積算値を算出し、2単位期間分のI,Q相関積算値を、それぞれ符号を変えた組合せで加算する。そして、各組合せの加算結果に基づいて一の組合せを選択し、当該選択した組合せの相関積算値のピーク値のIQ位相(ピークIQ位相)の時間変化に基づいて、サーチ中心周波数を補正する。
より具体的には、最新の単位期間分のI,Q相関積算値をそれぞれ「SumI(1)」及び「SumQ(1)」、最新の1つ前の単位期間分のI,Q相関積算値をそれぞれ「SumI(0)」及び「SumQ(0)」とした場合に、「SumI(0)」と「SumI(1)」との加算値である「SumI(+)」と、「SumQ(0)」と「SumQ(1)」との加算値である「SumQ(+)」とを計算する。また、「SumI(0)」と「SumI(1)」との減算値である「SumI(−)」と、「SumQ(0)」と「SumQ(1)」との減算値である「SumQ(−)」とを計算する。
そして、「SumI(+)」の絶対値と「SumQ(+)」の絶対値との和で表される「Sum(+)」のピーク値と、「SumI(−)」の絶対値と「SumQ(−)」の絶対値との和で表される「Sum(−)」のピーク値とを比較し、「Sum(+)」のピーク値が「Sum(−)」のピーク値以上である場合は、「SumI(+)」及び「SumQ(+)」の組合せを選択する。一方、「Sum(+)」のピーク値が「Sum(−)」のピーク値に満たない場合は、「SumI(−)」及び「SumQ(−)」の組合せを選択する。そして、選択した組合せの相関積算値のピーク値を用いてピークIQ位相「θ」を算出し、最新の単位期間について求めたピークIQ位相「θ1」と、最新の1つ前の単位期間について求めたピークIQ位相「θ0」とを用いて、サーチ中心周波数の誤差「Δf」を算出し、この誤差「Δf」を用いてサーチ中心周波数を補正する。
GPS衛星信号のPRNコードの極性は、航法データのビットの極性反転に伴い、極性反転タイミング間隔毎に反転する可能性がある。そのため、極性反転タイミング毎に求められた複数の相関積算値を加算する際に、符号を変えた組合せで加算し、PRNコードの極性反転に起因する相関積算値の相殺が小さくなる組合せを選択する。このようにして選択した組合せの相関積算値のピークIQ位相の時間変化に基づいてサーチ中心周波数を補正することで、サーチ中心周波数を高精度に求めることが可能となる。
また、本実施形態では、各捕捉対象衛星毎にサーチ中心周波数の補正処理を行うことにしているため、各捕捉対象衛星について個別に適切なサーチ中心周波数を設定して、衛星の捕捉を行うことができる。
6.変形例
6−1.受信装置
本発明を適用可能な受信装置は、上述した測位用信号を受信する測位装置に限られるわけではなく、直接スペクトラム拡散方式により変調された信号を受信する受信装置であれば適用可能である。例えば、CDMA(Code Division Multiple Access)方式の携帯型電話機の通信信号の受信装置や、無線LAN(Local Area Network)の通信信号の受信装置であってもよい。
6−2.電子機器
本発明は、受信装置を備えた電子機器であれば何れの電子機器にも適用可能である。例えば、ノート型パソコンやPDA(Personal Digital Assistant)、カーナビゲーション装置等についても同様に適用可能である。
6−3.衛星測位システム
上述した実施形態では、衛星測位システムとしてGPSを例に挙げて説明したが、WAAS(Wide Area Augmentation System)、QZSS(Quasi Zenith Satellite System)、GLONASS(GLObal NAvigation Satellite System)、GALILEO等の他の衛星測位システムであってもよい。
6−4.処理の分化
CPU21が実行する処理の一部又は全部を、ホストCPU30が実行することにしてもよい。例えば、ホストCPU30がサーチ中心周波数補正処理を行い、その処理結果に基づいて、CPU21が衛星捕捉処理を行うようにする。また、衛星捕捉処理も含めてCPU21が実行する処理全てをホストCPU30が実行することにしてもよい。
6−5.相関演算部
上述した実施形態では、CPU21が相関処理及び相関値積算処理をソフトウェア的に実現することとして説明したが、ベースバンド処理回路部20に相関演算及び相関値の積算を行う回路部である相関演算部を独立して設けて、ハードウェア的に実現することとしてもよい。この場合、相関演算部は、CPU21により決定された周波数サーチ範囲内で、受信信号とレプリカコードとの相関演算を行うようにする。
6−6.インコヒーレント処理期間
上述した形態では、連続10単位期間分の相関積算値のインコヒーレント処理を行い、その処理結果に基づいてサーチ中心周波数を補正するものとして説明した。しかし、10単位期間というのはあくまでも一例であり、例えば50単位期間や100単位期間分の相関積算値のインコヒーレント処理を行ってサーチ中心周波数を補正することにしてもよく、インコヒーレント処理期間は適宜設定してよい。
6−7.サーチ中心周波数の補正
上述した実施形態では、サーチ中心周波数とピーク周波数との差の絶対値が所定の閾値を超えた場合は、サーチ中心周波数をピーク周波数に補正するものとして説明したが、例えばピーク周波数とサーチ中心周波数との平均の周波数を算出して、当該周波数にサーチ中心周波数を補正することとしてもよい。
6−8.出力タイミング
上述した実施形態では、出力位置の出力タイミングを1秒間隔として説明したが、1秒よりも短い間隔(例えば500ミリ秒間隔)としてもよいし、1秒よりも長い間隔(例えば5秒間隔)としてもよい。
携帯型電話機の機能構成を示すブロック図。 ベースバンド処理回路部のROMに格納されたデータの一例を示す図。 ベースバンド処理回路部のRAMに格納されるデータの一例を示す図。 捕捉対象衛星別データベースのデータ構成の一例を示す図。 単位期間別I,Q相関積算値データのデータ構成の一例を示す図。 測位処理の流れを示すフローチャート。 衛星捕捉処理の流れを示すフローチャート。 サーチ中心周波数補正処理の流れを示すフローチャート。 サーチ中心周波数補正処理の流れを示すフローチャート。 従来の手法に基づく実験結果の一例を示す図。 本願実施形態の手法に基づく実験結果の一例を示す図。
符号の説明
1 携帯型電話機、 5 GPSアンテナ、 10 GPS受信部、
11 RF受信回路部、 20 ベースバンド処理回路部、 21 CPU、
23 ROM、 25 RAM、 30 ホストCPU、 40 操作部、
50 表示部、 60 携帯電話用アンテナ、 70 携帯電話用無線通信回路部、
80 ROM、 90 RAM

Claims (8)

  1. 直接スペクトラム拡散方式により変調された信号の受信信号と拡散符号のレプリカコードとの相関演算をIQ成分それぞれについて所定のサーチ周波数で行うことと、
    前記相関演算で得られたIQ成分それぞれの相関値を極性反転タイミング間隔毎に積算して相関積算値を算出することと、
    IQ成分それぞれについて、前記極性反転タイミング間隔毎の前記相関積算値を、符号を変えた複数の組合せで加算することと、
    前記各組合せの加算結果に基づいて一の組合せを選択することと、
    前記一の組合せの相関積算値によって示されるIQ位相の時間変化に基づいて前記サーチ周波数を補正することと、
    を含むサーチ周波数補正方法。
  2. 前記選択することは、前記各組合せの相関積算値によって示されるIQベクトルの大きさに基づいて一の組合せを選択することを含む請求項1に記載のサーチ周波数補正方法。
  3. 前記補正することは、前記一の組合せの相関積算値によって示されるIQ位相の時間変化に基づいて前記サーチ周波数の誤差を算出して、前記サーチ周波数を補正することを含む請求項1又は2に記載のサーチ周波数補正方法。
  4. 前記相関演算を行うことは複数の周波数で行うことであり、
    前記複数の周波数それぞれについて得られた前記相関積算値を前記極性反転タイミング間隔より長い時間に亘って積算することと、
    前記相関積算値の積算によって得られた長時間積算値に基づいてサーチ好適周波数を判定することと、
    前記サーチ好適周波数を用いて前記サーチ周波数を補正することと、
    を更に含む請求項1〜3の何れか一項に記載のサーチ周波数補正方法。
  5. 前記サーチ好適周波数と前記サーチ周波数とが所定の近似条件を満たさない場合に、前記サーチ好適周波数を用いて前記サーチ周波数を補正することを更に含む請求項4に記載のサーチ周波数補正方法。
  6. 直接スペクトラム拡散方式により変調された測位用信号を受信した信号を前記受信信号として請求項1〜5の何れか一項に記載のサーチ周波数補正方法を行うことと、
    前記相関積算値を用いて所定の測位演算を行って測位することと、
    を含む測位方法。
  7. 直接スペクトラム拡散方式により変調された信号を受信する受信装置を制御するコンピュータに、請求項1〜5の何れか一項に記載のサーチ周波数補正方法を実行させるためのプログラム。
  8. 直接スペクトラム拡散方式により変調された信号の受信信号と拡散符号のレプリカコードとの相関演算をIQ成分それぞれについて所定のサーチ周波数で行う相関演算部と、
    前記相関演算で得られたIQ成分それぞれの相関値を極性反転タイミング間隔毎に積算して相関積算値を算出する積算部と、
    IQ成分それぞれについて、前記極性反転タイミング間隔毎の前記相関積算値を、符号を変えた複数の組合せで加算する加算部と、
    前記各組合せの加算結果に基づいて一の組合せを選択する選択部と、
    前記一の組合せの相関積算値によって示されるIQ位相の時間変化に基づいて前記サーチ周波数を補正する補正部と、
    を備えた受信装置。
JP2008153908A 2008-06-12 2008-06-12 サーチ周波数補正方法、測位方法、プログラム及び受信装置 Expired - Fee Related JP5051011B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008153908A JP5051011B2 (ja) 2008-06-12 2008-06-12 サーチ周波数補正方法、測位方法、プログラム及び受信装置
US12/478,483 US8514912B2 (en) 2008-06-12 2009-06-04 Search frequency correction method, positioning method, program, and receiving apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008153908A JP5051011B2 (ja) 2008-06-12 2008-06-12 サーチ周波数補正方法、測位方法、プログラム及び受信装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009300204A JP2009300204A (ja) 2009-12-24
JP5051011B2 true JP5051011B2 (ja) 2012-10-17

Family

ID=41414749

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008153908A Expired - Fee Related JP5051011B2 (ja) 2008-06-12 2008-06-12 サーチ周波数補正方法、測位方法、プログラム及び受信装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8514912B2 (ja)
JP (1) JP5051011B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5974487B2 (ja) * 2012-01-11 2016-08-23 セイコーエプソン株式会社 衛星信号捕捉方法及び衛星信号捕捉装置
GB2566748B (en) * 2017-09-26 2022-08-17 Focal Point Positioning Ltd A method and system for calibrating a system parameter

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08146113A (ja) 1994-11-21 1996-06-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd Gps受信機
JP3270407B2 (ja) 1998-12-28 2002-04-02 三菱電機株式会社 Gps測位方法、gps端末及びgps測位システム
US6329946B1 (en) 2000-05-31 2001-12-11 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha GPS position measuring system and GPS position measuring apparatus
JP4617618B2 (ja) 2001-07-26 2011-01-26 ソニー株式会社 スペクトラム拡散信号の拡散符号同期検出方法および装置
US7010060B2 (en) * 2003-01-10 2006-03-07 Cornell Research Foundation, Inc. Real-time software receiver
JP3809153B2 (ja) 2003-05-19 2006-08-16 マゼランシステムズジャパン株式会社 衛星測位システム及び衛星測位方法
JP4828308B2 (ja) 2006-05-31 2011-11-30 三菱電機株式会社 位相変調系列再生装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009300204A (ja) 2009-12-24
US8514912B2 (en) 2013-08-20
US20090310655A1 (en) 2009-12-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5931838B2 (ja) Gnss受信機における受信ダイバーシチ
JP5034935B2 (ja) 測位方法、プログラム、測位装置及び電子機器
JP5050904B2 (ja) 現在位置測位方法及び測位装置
JP5251090B2 (ja) 測位方法、プログラム及び測位装置
JP5186874B2 (ja) 測位方法、プログラム、測位装置及び電子機器
US7928902B2 (en) Positioning method, positioning device, and electronic instrument
JP5050870B2 (ja) 測位方法、プログラム及び測位装置
JP5050871B2 (ja) 測位方法、プログラム及び測位装置
US9354320B2 (en) Method of determining adequacy and adequacy determining device
JP5974487B2 (ja) 衛星信号捕捉方法及び衛星信号捕捉装置
JP5104295B2 (ja) コード位相算出方法、プログラム及びコード位相算出装置
JP2008281552A (ja) 初回測位出力位置演算決定方法、プログラム、記憶媒体、測位装置及び電子機器
JP5051011B2 (ja) サーチ周波数補正方法、測位方法、プログラム及び受信装置
US20110235687A1 (en) Signal acquisition method, signal acquisition apparatus and electronic device
JP5614029B2 (ja) 捕捉周波数決定方法
JP2011203234A (ja) 信号捕捉方法、信号捕捉装置及び電子機器
CN102156276A (zh) 卫星信号跟踪方法、位置计算方法及位置计算装置
JP2009229293A (ja) 測位方法、プログラム及び測位装置
JP5494394B2 (ja) 受信装置
JP2013246017A (ja) 受信装置及び相関積算処理方法
JP2011078052A (ja) 捕捉周波数決定方法及び受信装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110509

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120531

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120626

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120709

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150803

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees