JP5035576B2 - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents
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Description
こうした可変動弁装置の多くは、吸入空気量の調整を担うために、バルブリフト量を連続的に変化させる可変動弁機構が用いられる。この可変動弁機構には、カムシャフトに形成されている吸気バルブ用カム(回転カム)のカム変位を受けてバルブ駆動出力を出力させる構造と、得られるバルブ駆動出力(バルブリフト量や開閉タイミングや開弁期間など)を、制御シャフトから入力される回動変位にしたがい連続的に可変させる構造とを組み合わせた装置が用いられる。
ところが、可変動弁装置を搭載したエンジンは、スロットルバルブの代わりに可変動弁装置が用いられる。このため、可変動弁装置にも、スロットルバルブで得ていた種々の性能が求められる。具体的には、スロットルバルブで吸入空気量を制御するエンジンでは、スロットルバルブを用いて、車両の市街地走行のときは(負荷:小)、安定して性能が発揮されるよう、低・中負荷の変化に俊敏にエンジン出力を追従させることを行ったり、高速走行や山岳路の走行では(負荷:高)、できるだけエンジン出力を高めることを行ったりしていた。
好ましくは、閉弁特性は閉弁速度であって、低リフト時の閉弁は、低・中負荷運転に適する遅い閉弁速度の閉弁タイミングで行われ、高リフト時の閉弁は、高負荷運転に適する速い閉弁速度の閉弁タイミングで行える。実際のバルブリフトは複数のカムやロッカアームのてこ比の合成により得られるが、閉弁特性を制御するのはクランクと同調して回転するカムにて最初に設定するのが望ましい。なお、ここでの閉弁速度はバルブのリフトが低下し、バルブシートに着座時点を含む最大バルブリフトの1/3以下のリフト領域の弁速度を指す。
図1は、内燃機関、例えば直列4気筒レシプロ式ガソリンエンジンの本体の斜視図、図2は図1中のA−A線に沿う断面図、図3は図1中のロッカカバー、タイミングチェーンカバーを取り外したエンジンの斜視図、図4は図3中の動弁系を取り外した分解斜視図、図5は図3中のB−B線に沿う可変動弁装置の断面図、図6は図3中のC−C線に沿う可変動弁装置の断面図、図7はバルブリフト性能の線図、図8はカムバルブリフト曲線の線図、図9〜図12は可変動弁装置の各部の動き示す断面図をそれぞれ示している。
シリンダブロック1には、図5に示されるようにエンジンの前後方向に沿って4つの気筒6(一部だけ図示)が形成されている。これら気筒6には、ピストン7がそれぞれ往復動可能に収めてある。これらピストン7が、コンロッド8、クランクピン9aを介して、シリンダブロック1の前後方向に配設されたクランクシャフト9に連結され、ピストン7から伝わる往復運動が回転運動に変換されながらクランクシャフト9へ出力されるようにしている。
すなわち、図3および図4に示されるようにロッカアーム40は、二股に分かれたアーム部材が用いられる。このアーム部材の中央部が図5に示されるように制御シャフト28に回動自在に支持され、アーム部材の先端部に設けたアジャストスクリュ部41をフレームの側方へ張り出させ、アーム部材の基端部に設けたニードルローラ42を支持シャフト29側へ配置させている。
センタロッカアーム60は、図5に示されるように吸気用カム26a、制御シャフト28、滑りローラ52で囲まれる地点に配置される。センタロッカアーム60は、上方の滑りローラ52へ向かうアーム部61と、横方向となる制御シャフト28直下へ向かうアーム部62とにより、L形に形成される。アーム部61の先端面に形成されている斜面61a(例えば制御シャフト側が低、支持シャフト側が高の面)は、スイングカム50の滑りローラ52と転接する。アーム部61,62の交差する部分に支持されている滑りローラ63は、吸気用カム26aのカム面と転接し、バルブ駆動出力としての吸気用カム26aのカム変位がアーム部61を通じて、スイングカム50へ出力されるようにしている。
ロッカアーム機構22(排気側)は、図5に示されるように一対のロッカアーム67をもつ(片側しか図示せず)。この一対のロッカアーム67は、センタロッカアーム35の両側に位置し、排気用ロッカシャフト27に回動自在に支持される。そして、一端部に有るローラ部材(図示しない)を排気用カム26bのカム面に転接させ、他端部に有るアジャストスクリュ部67aをフレームの側方へ張り出させている。
これにより、オルダム継手91の雄部91aから入力される制御回転(バルブリフト量や開閉タイミングの要求バルブ特性を定める回転)が、両ギヤ83,84の噛合い部95を通じて、制御シャフト28へ伝達されるようにしている。具体的には、例えば図2中の矢印で示されるようにウォームホイールギヤ83が排気用ロッカシャフト27側へ向かう方向に回動変位すると、高リフト側へ制御するための制御回転が制御シャフト28へ伝達され、反対にオルダム継手91側へ向かう方向に回動変位すると、低リフト側へ制御するための制御回転が制御シャフト28へ伝達される。
すなわち、図8で示される線図には、境界線となるZ線で、低リフトの閉弁タイミングで用いられる低リフト域S1と、高リフトの閉弁タイミングで用いられる高リフト域S2とを分けた吸気用カム26aのバルブリフト曲線が示されている。
今、カムシャフト26が、図1および図2中の矢印方向に示されるようにタイミングチェーン72から伝達されるクランクシャフト9の軸出力によって駆動(回転)されるとする。
スイングカム50の滑りローラ52は、同滑りローラ52と転接する斜面61aを通じて、センタロッカアーム60の揺動変位を受けている。このため、スイングカム50は、斜面61aを転がりながら、該斜面61aで押し上げられたり下降したりする揺動運動を繰り返す。このスイングカム50の揺動により、スイングカム60のカム面51は上下方向へ往復動する。
一方、各排気用ロッカアーム67は、それぞれ排気用カム26bを受けていて、同カム26bのカムプロフィルにならい駆動される。これにより、各排気用ロッカアーム67は、排気用ロッカシャフト27を支点に揺動して、それぞれ排気バルブ15を開閉させる。
このカム面51の姿勢により、カム面51のニードルローラ42が行き交う領域(比率)は、高リフト量をもたらす領域に設定される。つまり、短いベース円区間αと長いリフト区間βとなる比率に設定され、この区間α、βをニードルローラ42が行き交う。
ここでの閉弁タイミングで用いられる吸気用カム26aの高リフト域S2は、図8に示されるように、勾配が大きいから(傾斜:大)、吸気バルブ14は閉弁速度が稼げる。この閉弁速度の増大から、吸気バルブ14は、閉弁位置の直近まで高リフトを保ちながら瞬時に閉じる。
これにより、高リフトが多用される高速走行や山岳走行など高負荷運転では、高エンジン出力を得ることができる。特に閉弁速度が速まると、吸気バルブ14は、エンジンの慣性吸気や吸気脈動のタイミングに合わせた閉弁タイミングで素早い閉弁速度で閉弁が行えるから、エンジン回転領域全般にわたり、過給効果が高められ、エンジン出力の増大が期待できる。
ここでの閉弁タイミングで用いられる吸気用カム26aの低リフト域S1は、図8に示されるように、勾配が小さい(傾斜:小)。この勾配E1により、吸気バルブ14は、図8中の二点鎖線で示されるように吸気用カムのときより閉弁速度は遅くなる。
すなわち、吸気カム26aに図15に示される従来相当のカムプロファイルが適用されると、低リフト時の閉弁が図15のカムのL域で、高リフト時の閉弁がH域となり、L域のカムプロファイル速度がH域のカムプロファイル速度よりも速くなり、本願の基礎となる技術とは逆となる。
本実施形態は、制御シャフト28の単位制御角当たりの閉弁タイミング変化量に着目して、当該閉弁タイミングを変えることによって、第1の実施形態と同様、低リフト域S1では閉弁速度を遅らせて吸入空気量を稼ぎ、高リフト域S2では閉弁速度を早めて吸入空気量を稼ごうとしたものである。
すなわち、図13に示されるように例えば制御シャフト28の単位制御角デルタΔ1当たりの低リフト域S1における閉弁タイミング変化量、具体的には下死点以前の閉弁タイミング変化量Cを、通常の閉弁タイミング変化量より多くし、制御シャフト28の単位制御角デルタΔ1当たりの高リフト域S2における閉弁タイミング変化量、具体的には下死点以降の閉弁タイミング量Dを、通常の閉弁タイミング変化量より少なくして、閉弁タイミング変化量Cと閉弁タイミング変化量DとをC>Dの関係に設定したものである。
このように制御シャフト28の単位制御角当たりの閉弁タイミング変化量を変えるという手法を用いても、基礎となる技術を説明した実施形態で用いた勾配の技術と同様となり、容易に有効な閉弁タイミングを得ることができる。
本実施形態は、吸気用カム26aの下り区間26yのカムプロフィルがもたらす加速度に着目して、基礎となる技術を説明した実施形態と同様の閉弁タイミングを得たものである。
すなわち、吸気用カム26aの下り区間26yを形成するカムプロフィルは、図14に示されるように吸気用カム26aが回動変位したとき、当該吸気用カム26aのトップで生ずるピークの負加速度値Q1が低リフトの閉弁タイミングで用いられる低リフト域S1のとき減じ、該低リフト域S1と高リフトの閉弁タイミングで用いられる高リフト域S2の境界で再び増え、その後の高リフト域S2で再び減じる特性をなす曲線を採用した。
なお、本発明は上述した一実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施しても構わない。例えば上述した実施形態では、ロッカアーム、スイングカム、センタロッカアームを用いて構成されるカム式の可変動弁装置を用いたが、これに限らず、他の部品の組み合わせで構成される連続可変可能な可変動弁装置に本発明を適用してもよい。
14 吸気バルブ(バルブ)
20 可変動弁装置
21 可変動弁機構
26 カムシャフト
26a吸気用カム(吸気バルブ用カム)
26y下り区間
28 制御シャフト
E1,E2 勾配(閉弁特性変更手段)
S1 低リフト域
S2 高リフト域
Claims (2)
- 吸気バルブ用カムを有するカムシャフトと、
前記吸気バルブ用カムを受けてバルブ駆動出力を出力し、当該バルブ駆動出力を、制御アクチュエータの変位にしたがった前記吸気バルブ用カムのカムプロフィルの各部の使い分けにより、低リフト域から高リフト域まで連続的に可変制御する可変動弁機構と、
前記低リフト域に制御されたときの閉弁特性と、前記高リフト域に制御されたときの閉弁特性とを、車両の要求運転特性にしたがい変更させる閉弁特性変更手段とを有し、
前記閉弁特性変更手段は、低リフト域に可変するときの前記制御アクチュエータの単位制御量当たりの閉弁タイミング変化量をCとし、高リフト域を可変するときの前記制御アクチュエータの単位制御量当たりの閉弁タイミング変化量をDとしたとき、前記閉弁タイミング変化量C,DをC>Dに設定させるものであることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。 - 前記閉弁特性変更手段は、前記低リフト域に制御されたときの閉弁速度より前記高リフト域に制御されたときの閉弁速度を早くすることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置。
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