JP2733097B2 - 内燃機関の吸排気装置 - Google Patents
内燃機関の吸排気装置Info
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- JP2733097B2 JP2733097B2 JP14233089A JP14233089A JP2733097B2 JP 2733097 B2 JP2733097 B2 JP 2733097B2 JP 14233089 A JP14233089 A JP 14233089A JP 14233089 A JP14233089 A JP 14233089A JP 2733097 B2 JP2733097 B2 JP 2733097B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [発明の目的] <産業上の利用分野> 本発明は、運転状況に応じてその動作状態を低速モー
ドと高速モードとの間で可変とした動弁機構を具備する
内燃機関に好適に吸排気を行うための内燃機関の吸排気
装置に関する。
ドと高速モードとの間で可変とした動弁機構を具備する
内燃機関に好適に吸排気を行うための内燃機関の吸排気
装置に関する。
<従来の技術> 従来から内燃機関に於て、相対的に長寸の低速用吸気
通路と、相対的に短寸の高速用吸気通路とを用い吸気慣
性を利用して充填効率の改善を図る技術が、例えば特開
昭61−252831号公報に開示されている。また、相対的に
長寸の低速用排気通路と相対的に短寸の高速用排気通路
とを回転速度等の運転状況に応じて選択することにより
排気脈動効果を利用して速かに燃焼室内の排気を行う技
術(例えば実公昭58−49381号公報参照)も知られてい
る。
通路と、相対的に短寸の高速用吸気通路とを用い吸気慣
性を利用して充填効率の改善を図る技術が、例えば特開
昭61−252831号公報に開示されている。また、相対的に
長寸の低速用排気通路と相対的に短寸の高速用排気通路
とを回転速度等の運転状況に応じて選択することにより
排気脈動効果を利用して速かに燃焼室内の排気を行う技
術(例えば実公昭58−49381号公報参照)も知られてい
る。
一方、内燃機関が運転状況に応じてバルブリフト量及
び弁開閉時期の少なくともいずれか一方を可変とした動
弁機構を有している場合、弁開閉時期の切換えが行れる
回転速度に於て出力トルクが局部的に落ち込む場合があ
る。そこで、上記した特開昭61−252831号公報によれ
ば、吸気系の慣性効果を利用し、吸排気弁の開閉時期が
切換えられる近傍に於ける出力トルクの局部的な落込み
を補うようにしているが、出力トルクの落込む速度域の
みでなく内燃機関の回転速度全域に亘り内燃機関の出力
トルクを向上させることが望ましい。
び弁開閉時期の少なくともいずれか一方を可変とした動
弁機構を有している場合、弁開閉時期の切換えが行れる
回転速度に於て出力トルクが局部的に落ち込む場合があ
る。そこで、上記した特開昭61−252831号公報によれ
ば、吸気系の慣性効果を利用し、吸排気弁の開閉時期が
切換えられる近傍に於ける出力トルクの局部的な落込み
を補うようにしているが、出力トルクの落込む速度域の
みでなく内燃機関の回転速度全域に亘り内燃機関の出力
トルクを向上させることが望ましい。
しかるに、例えば吸気側のみ慣性効果を利用して燃焼
室内の充填効率を向上してもその排気が効率良く行われ
なければ出力トルク向上効果は小さく、回転速度全域に
亘り内燃機関の出力トルクを向上させることはできな
い。
室内の充填効率を向上してもその排気が効率良く行われ
なければ出力トルク向上効果は小さく、回転速度全域に
亘り内燃機関の出力トルクを向上させることはできな
い。
<発明が解決しようとする課題> 本発明は、運転状況に応じてその動作状態を低速モー
ドと高速モードとの間で可変とした動弁機構を具備する
形式の内燃機関の性能を一層改善せんとするものであ
り、その主な目的は、回転速度の全域に亘り出力トルク
が向上しかつ平坦化することが可能な内燃機関の吸排気
装置を提供することにある。
ドと高速モードとの間で可変とした動弁機構を具備する
形式の内燃機関の性能を一層改善せんとするものであ
り、その主な目的は、回転速度の全域に亘り出力トルク
が向上しかつ平坦化することが可能な内燃機関の吸排気
装置を提供することにある。
[発明の構成] <課題を解決するための手段> このような目的は、本発明によれば、運転状況に応じ
てその動作状態を低速モードと高速モードとの間で可変
とした動弁機構により開閉制御される吸排気弁と、各気
筒毎に個別に設けられた低速用吸排気通路と、前記低速
用吸気通路に並設され、かつ第1の開閉制御弁を備える
高速用吸気通路と、前記低速用排気通路に並設され、か
つ第2の開閉制御弁を備える高速用排気通路とを有し、
前記動弁機構の低速モード及び高速モード域に於ける高
回転速度側でのみ前記第2の開閉制御弁を開き、前記第
2の開閉制御弁の閉弁時及び開弁時に於ける高回転速度
側でのみ前記第1の開閉制御弁を開くようにしたことを
特徴とする内燃機関の吸排気装置を提供することにより
達成される。
てその動作状態を低速モードと高速モードとの間で可変
とした動弁機構により開閉制御される吸排気弁と、各気
筒毎に個別に設けられた低速用吸排気通路と、前記低速
用吸気通路に並設され、かつ第1の開閉制御弁を備える
高速用吸気通路と、前記低速用排気通路に並設され、か
つ第2の開閉制御弁を備える高速用排気通路とを有し、
前記動弁機構の低速モード及び高速モード域に於ける高
回転速度側でのみ前記第2の開閉制御弁を開き、前記第
2の開閉制御弁の閉弁時及び開弁時に於ける高回転速度
側でのみ前記第1の開閉制御弁を開くようにしたことを
特徴とする内燃機関の吸排気装置を提供することにより
達成される。
<作用> このように、運転状況に応じてバルブリフト量及び弁
開閉時期の少なくともいずれか一方を可変とした動弁機
構を具備する内燃機関の吸気装置及び排気装置に於て各
々低速用通路若しくは高速用通路を運転状況に応じて選
択することで、吸気系の慣性効果及び排気系の脈動効果
をその状況に於て最も効果的に利用し、回転速度の全域
に亘り出力トルクを向上すると共に平坦化することが可
能となる。
開閉時期の少なくともいずれか一方を可変とした動弁機
構を具備する内燃機関の吸気装置及び排気装置に於て各
々低速用通路若しくは高速用通路を運転状況に応じて選
択することで、吸気系の慣性効果及び排気系の脈動効果
をその状況に於て最も効果的に利用し、回転速度の全域
に亘り出力トルクを向上すると共に平坦化することが可
能となる。
<実施例> 第1図〜第3図は本発明が適用された内燃機関、その
吸気装置、排気装置及び動弁機構の一部を示す。
吸気装置、排気装置及び動弁機構の一部を示す。
シリンダブロック1は、シリンダ2と、該シリンダの
下部に一体的に結合したクランクケース3とを有する。
シリンダ2の上端にはシリンダヘッド4が固着され、更
にその上端にシリンダヘッドカバー5が固着されてい
る。また、シリンダブロック1にはシリンダ2を囲繞す
るようにウォータジャケット6が郭成されている。シリ
ンダ2の内部にはピストン7が摺動自在に受容され、コ
ンロッド8を介して図示されないクランク軸に連結され
ている。そして、燃焼室10内での爆発によるピストン7
の往復運動がこのクランク軸の回転運動に変換され出力
されるようになる。
下部に一体的に結合したクランクケース3とを有する。
シリンダ2の上端にはシリンダヘッド4が固着され、更
にその上端にシリンダヘッドカバー5が固着されてい
る。また、シリンダブロック1にはシリンダ2を囲繞す
るようにウォータジャケット6が郭成されている。シリ
ンダ2の内部にはピストン7が摺動自在に受容され、コ
ンロッド8を介して図示されないクランク軸に連結され
ている。そして、燃焼室10内での爆発によるピストン7
の往復運動がこのクランク軸の回転運動に変換され出力
されるようになる。
一方、本実施例のエンジンではシリンダ毎に各々2個
の吸気弁12a、12bと排気弁13a、13bとが設けられ、各弁
12a、12b、13a、13bを駆動するべくシリンダヘッド4の
内部に、吸気側及び排気側の動弁機構14、15が平行かつ
対称的に配置されている。各動弁機構14、15は、各々シ
リンダ毎に3個のロッカアーム16a、16b、16c及びロッ
カアーム17a、17b、17cを有し、隣接する3個のロッカ
アームは、揺動自在にかつ互いに相対角変位可能にロッ
カシャフト18、19に枢支されている。これらロッカアー
ムの上方には、カムシャフト20、21が回転自在に支持さ
れている。
の吸気弁12a、12bと排気弁13a、13bとが設けられ、各弁
12a、12b、13a、13bを駆動するべくシリンダヘッド4の
内部に、吸気側及び排気側の動弁機構14、15が平行かつ
対称的に配置されている。各動弁機構14、15は、各々シ
リンダ毎に3個のロッカアーム16a、16b、16c及びロッ
カアーム17a、17b、17cを有し、隣接する3個のロッカ
アームは、揺動自在にかつ互いに相対角変位可能にロッ
カシャフト18、19に枢支されている。これらロッカアー
ムの上方には、カムシャフト20、21が回転自在に支持さ
れている。
尚、各動弁機構14、15同様の構造を有するので説明を
簡単にするために以下、吸気側の動弁機構14のみについ
て詳細に説明する。吸気弁12a、12bは、バルブスプリン
グ22a、22bにより閉弁方向に弾発付勢されている。ま
た、カムシャフト20は、一体的に形成されたリフトの小
さな一対の低速カム20a、20bと、リフトの大きな高速用
カム20cとを有している。これらカム20a、20b、20cがロ
ッカアーム16a、16b、16cの中間部に各々スリッパ面を
介して当接し、ロッカアーム16a、16bの遊端部が各々ロ
ックナットにより固定されるタペットねじ35a、35bを介
して吸気弁12a、12bのステム側遊端部に当接している。
従って、カムシャフト20の回転に伴い、吸気弁12a、12b
がロッカアーム16a、16bを介して開閉駆動される。ここ
で第2図に於ける中央のロッカアーム16cは高速カム20c
により駆動されるが、シリンダヘッド4内に於けるロッ
カアーム16cに対応する部分に設けられたリフタ23によ
り常時高速用カム20cの摺接面に向けて弾発付勢されて
いる(第3図)。
簡単にするために以下、吸気側の動弁機構14のみについ
て詳細に説明する。吸気弁12a、12bは、バルブスプリン
グ22a、22bにより閉弁方向に弾発付勢されている。ま
た、カムシャフト20は、一体的に形成されたリフトの小
さな一対の低速カム20a、20bと、リフトの大きな高速用
カム20cとを有している。これらカム20a、20b、20cがロ
ッカアーム16a、16b、16cの中間部に各々スリッパ面を
介して当接し、ロッカアーム16a、16bの遊端部が各々ロ
ックナットにより固定されるタペットねじ35a、35bを介
して吸気弁12a、12bのステム側遊端部に当接している。
従って、カムシャフト20の回転に伴い、吸気弁12a、12b
がロッカアーム16a、16bを介して開閉駆動される。ここ
で第2図に於ける中央のロッカアーム16cは高速カム20c
により駆動されるが、シリンダヘッド4内に於けるロッ
カアーム16cに対応する部分に設けられたリフタ23によ
り常時高速用カム20cの摺接面に向けて弾発付勢されて
いる(第3図)。
次に、これらロッカアーム16a、16b、16cの連携動作
を達成するための吸気側動弁切換機構24について説明す
る。
を達成するための吸気側動弁切換機構24について説明す
る。
互いに隣接するロッカアーム16a〜16cの内部には、互
いに整合するガイド孔25〜27が穿設されている。一端即
ち第2図に於ける左側端に位置するロッカアーム16b内
のガイド孔27は、閉塞された盲孔とされており、ピスト
ン28が軸線方向に摺動自在に受容されている。ガイド孔
27の閉塞端はロッカアーム16bに形成された通路32及び
ロッカシャフト18に開設されたポート33を介してロッカ
シャフト18内部に軸線方向に沿って延設された油供給路
34に連通している。この油供給路34は、後記する制御ユ
ニット62の命令により油圧コントローラ65から選択的に
油が供給され油圧が変化するようになる。中央に位置す
るロッカアーム16cのガイド孔26は貫通孔とされてお
り、該ガイド孔26の全長と略等しいピストン29が軸線方
向に摺動自在に受容されている。他端に位置するロッカ
アーム16aのガイド孔25には、ストッパ30が受容されて
いる。このストッパ30は概ね有底筒状をなし、その内側
とガイド孔25の底部との間に挾設された圧縮コイルばね
31により中央のロッカアーム16cに向けて常時弾発付勢
されている。
いに整合するガイド孔25〜27が穿設されている。一端即
ち第2図に於ける左側端に位置するロッカアーム16b内
のガイド孔27は、閉塞された盲孔とされており、ピスト
ン28が軸線方向に摺動自在に受容されている。ガイド孔
27の閉塞端はロッカアーム16bに形成された通路32及び
ロッカシャフト18に開設されたポート33を介してロッカ
シャフト18内部に軸線方向に沿って延設された油供給路
34に連通している。この油供給路34は、後記する制御ユ
ニット62の命令により油圧コントローラ65から選択的に
油が供給され油圧が変化するようになる。中央に位置す
るロッカアーム16cのガイド孔26は貫通孔とされてお
り、該ガイド孔26の全長と略等しいピストン29が軸線方
向に摺動自在に受容されている。他端に位置するロッカ
アーム16aのガイド孔25には、ストッパ30が受容されて
いる。このストッパ30は概ね有底筒状をなし、その内側
とガイド孔25の底部との間に挾設された圧縮コイルばね
31により中央のロッカアーム16cに向けて常時弾発付勢
されている。
この動弁切換機構24によれば、油供給路34の油圧が低
いときにあっては、圧縮コイルばね31の付勢力によりピ
ストン29がガイド孔26に、ピストン28がガイド孔27に各
々位置することにより、各ロッカアーム16a〜16cは互い
に独立して運動し得る。従って、中央のロッカアーム16
cは高速用カム20cにより駆動され、リフタ23を繰り返し
押し下げるのみの所謂ロストモーション運動を行うのに
対し、第2図に於ける左右のロッカアーム16a、16bは各
々低速用カム20a、20bにより駆動され、吸気弁12a、12b
を低速モードで開閉駆動する。油供給路35の油圧が高め
られると、圧縮コイルばね31の付勢力に抗してピストン
28がガイド孔26に、ピストン29がガイド孔25に向けて各
々突入される。従って、3つのロッカーアーム16a〜16c
は互いに一体的に結合される。ここで、低速用カム20
a、20bに対して高速用カム20cのカムプロフィールが相
対的に大きいことからロッカアーム16a、16bも中央の高
速用カム20cにより駆動されるようになり、吸気弁12a、
12bが高速モードにより開閉駆動されるようになる。
いときにあっては、圧縮コイルばね31の付勢力によりピ
ストン29がガイド孔26に、ピストン28がガイド孔27に各
々位置することにより、各ロッカアーム16a〜16cは互い
に独立して運動し得る。従って、中央のロッカアーム16
cは高速用カム20cにより駆動され、リフタ23を繰り返し
押し下げるのみの所謂ロストモーション運動を行うのに
対し、第2図に於ける左右のロッカアーム16a、16bは各
々低速用カム20a、20bにより駆動され、吸気弁12a、12b
を低速モードで開閉駆動する。油供給路35の油圧が高め
られると、圧縮コイルばね31の付勢力に抗してピストン
28がガイド孔26に、ピストン29がガイド孔25に向けて各
々突入される。従って、3つのロッカーアーム16a〜16c
は互いに一体的に結合される。ここで、低速用カム20
a、20bに対して高速用カム20cのカムプロフィールが相
対的に大きいことからロッカアーム16a、16bも中央の高
速用カム20cにより駆動されるようになり、吸気弁12a、
12bが高速モードにより開閉駆動されるようになる。
一方、この内燃機関の吸気装置は、吸気室44を郭成
し、かつスロットル弁45を備えるスロットルボディ41
と、上流側にてスロットルボディ41に連結され、かつ隔
壁48をもって互いに区分された低速用吸気通路46及び高
速用吸気通路47を互い並列に郭成する吸気通路体42とを
有している。この吸気通路体42の下流部には両吸気通路
46、47を合流させシリンダヘッド4に郭成された吸気ポ
ート50に連通させる合流室49が郭成されている。また、
隔壁48の一部はスロットルボディ41の内部にも延長部48
aとして設けられている。更に、高速用吸気通路47の上
流端部近傍には第1の開閉制御弁51が設けられている。
し、かつスロットル弁45を備えるスロットルボディ41
と、上流側にてスロットルボディ41に連結され、かつ隔
壁48をもって互いに区分された低速用吸気通路46及び高
速用吸気通路47を互い並列に郭成する吸気通路体42とを
有している。この吸気通路体42の下流部には両吸気通路
46、47を合流させシリンダヘッド4に郭成された吸気ポ
ート50に連通させる合流室49が郭成されている。また、
隔壁48の一部はスロットルボディ41の内部にも延長部48
aとして設けられている。更に、高速用吸気通路47の上
流端部近傍には第1の開閉制御弁51が設けられている。
他方、この内燃機関の排気装置は、シリンダヘッド4
の内部に郭成された排気ポート52に排気通路53aが整合
するように、シリンダヘッド4にその上端が固着された
第1の排気通路体53を有している。この排気通路体53の
下流端は第2の排気通路体54に接続されている。第2の
排気通路体54には隔壁57をもって区分された長寸の低速
用排気通路55及び短寸の高速用排気通路56が互いに略並
列に郭成されている。また、第2の排気通路体54の下流
端に於ては、両通路55、56の合流する合流室59が郭成さ
れ、その下流側が図示されない触媒コンバータ、マフラ
等に接続されている。更に、第2の排気通路体54の高速
用排気通路56の上流端近傍には第2の開閉制御弁61が設
けられている。
の内部に郭成された排気ポート52に排気通路53aが整合
するように、シリンダヘッド4にその上端が固着された
第1の排気通路体53を有している。この排気通路体53の
下流端は第2の排気通路体54に接続されている。第2の
排気通路体54には隔壁57をもって区分された長寸の低速
用排気通路55及び短寸の高速用排気通路56が互いに略並
列に郭成されている。また、第2の排気通路体54の下流
端に於ては、両通路55、56の合流する合流室59が郭成さ
れ、その下流側が図示されない触媒コンバータ、マフラ
等に接続されている。更に、第2の排気通路体54の高速
用排気通路56の上流端近傍には第2の開閉制御弁61が設
けられている。
この第2の開閉制御弁61及び上記した吸気通路体42に
設けられた第1の開閉制御弁51とは各々ダイヤフラムで
あって良いアクチュエータ63、64を介して制御ユニット
62に接続されている。この制御ユニット62は、上記した
吸気側及び排気側の各動弁切換機構を制御するための油
圧コントローラ65、66及び内燃機関の回転速度を検出す
る回転速度センサ67にも接続されている。
設けられた第1の開閉制御弁51とは各々ダイヤフラムで
あって良いアクチュエータ63、64を介して制御ユニット
62に接続されている。この制御ユニット62は、上記した
吸気側及び排気側の各動弁切換機構を制御するための油
圧コントローラ65、66及び内燃機関の回転速度を検出す
る回転速度センサ67にも接続されている。
次に、本発明に基づく吸排気装置の作動要領を第1
図、第4図及び第1表を参照して詳細に説明する。尚、
第4図に想像線で示す曲線は切換式動弁機構及び吸排気
通路の切換装置を持たず、吸気通路及び排気通路が単一
でありかつ弁開閉時期が単一である従来形式の内燃機関
に於ける仮想的な出力トルク特性を示す。
図、第4図及び第1表を参照して詳細に説明する。尚、
第4図に想像線で示す曲線は切換式動弁機構及び吸排気
通路の切換装置を持たず、吸気通路及び排気通路が単一
でありかつ弁開閉時期が単一である従来形式の内燃機関
に於ける仮想的な出力トルク特性を示す。
内燃機関の回転速度が徐々に増加する場合、まず、最
も低い回転速度域即ち第4図に示す回転速度N1以下であ
る場合、第1表に示すように動弁切換機構を制御し、動
弁機構14、15の弁開閉時期を低速用第1の弁開閉時期即
ち低速モードに設定し、両開閉制御弁51、61を閉じる。
すると小径かつ長寸の低速用吸気通路46の高い吸気慣性
効果により第4図の曲線Iに示すようなトルクカーブが
得られる。曲線Iが略頂点となる回転速度N1までこの状
態を保つ。
も低い回転速度域即ち第4図に示す回転速度N1以下であ
る場合、第1表に示すように動弁切換機構を制御し、動
弁機構14、15の弁開閉時期を低速用第1の弁開閉時期即
ち低速モードに設定し、両開閉制御弁51、61を閉じる。
すると小径かつ長寸の低速用吸気通路46の高い吸気慣性
効果により第4図の曲線Iに示すようなトルクカーブが
得られる。曲線Iが略頂点となる回転速度N1までこの状
態を保つ。
回転速度がN1となったら、弁開閉時期を低速モードと
し、かつ第2の開閉制御弁61を閉じたまま第1の開閉制
御弁51のみを開く。すると吸気通路46、47の等価管長が
計れ、かつ吸気抵抗が減少し、第4図の曲線IIに示すト
ルクカーブが得られる。回転速度N1と曲線IIが略頂点と
なる回転速度N2(N2>N1)との間ではこの状態を保つ。
し、かつ第2の開閉制御弁61を閉じたまま第1の開閉制
御弁51のみを開く。すると吸気通路46、47の等価管長が
計れ、かつ吸気抵抗が減少し、第4図の曲線IIに示すト
ルクカーブが得られる。回転速度N1と曲線IIが略頂点と
なる回転速度N2(N2>N1)との間ではこの状態を保つ。
回転速度がN2となったら、弁開閉時期を低速モードの
まま第1の開閉制御弁51を閉じ、同時に第2の開閉制御
弁61を開く。すると排気ポート52から合流室59までの距
離が短くなり、合流室で反射される圧力波が早いタイミ
ングでシリンダに返るため、この反射波を回転速度N2に
一致させ、排気行程に同調させることにより排気抵抗が
小さくなると共に比較的高い排気脈動効果が得られるよ
うになり、第4図の曲線IIIに示すようなトルクカーブ
が得られる。回転速度N2と曲線IIIが略頂点となる回転
速度N3(N3>N2)との間ではこの状態を保つ。
まま第1の開閉制御弁51を閉じ、同時に第2の開閉制御
弁61を開く。すると排気ポート52から合流室59までの距
離が短くなり、合流室で反射される圧力波が早いタイミ
ングでシリンダに返るため、この反射波を回転速度N2に
一致させ、排気行程に同調させることにより排気抵抗が
小さくなると共に比較的高い排気脈動効果が得られるよ
うになり、第4図の曲線IIIに示すようなトルクカーブ
が得られる。回転速度N2と曲線IIIが略頂点となる回転
速度N3(N3>N2)との間ではこの状態を保つ。
回転速度がN3となったら、弁開閉時期を低速モードの
まま両開閉制御弁51、61を共に開く。すると吸気抵抗の
ない慣性効果の高い大容量の空気を燃焼室に導入するこ
とができ、燃焼後の掃気もスムーズとなることから比較
的高い吸気慣性効果及び排気脈動効果が得られるように
なり、第4図の曲線IVに示すようなトルクカーブが得ら
れる。回転速度N3と曲線IVが略頂点となるN4(N4>N3)
との間ではこの状態を保つ。
まま両開閉制御弁51、61を共に開く。すると吸気抵抗の
ない慣性効果の高い大容量の空気を燃焼室に導入するこ
とができ、燃焼後の掃気もスムーズとなることから比較
的高い吸気慣性効果及び排気脈動効果が得られるように
なり、第4図の曲線IVに示すようなトルクカーブが得ら
れる。回転速度N3と曲線IVが略頂点となるN4(N4>N3)
との間ではこの状態を保つ。
回転速度N4となったら、動弁機構14、15の弁開閉時期
を高速用第2の弁開閉時期即ち高速モードとする。この
とき、弁開閉時期が変化することにより吸気慣性効果及
び排気脈動効果の得られる回転速度がシフトするため、
同時に両開閉制御弁51、61を閉じる。すると第4図の曲
線Vに示すようなカーブが得られる。回転速度N4と曲線
Vが略頂点となる回転速度N5(N5>N4)との間ではこの
状態を保つ。
を高速用第2の弁開閉時期即ち高速モードとする。この
とき、弁開閉時期が変化することにより吸気慣性効果及
び排気脈動効果の得られる回転速度がシフトするため、
同時に両開閉制御弁51、61を閉じる。すると第4図の曲
線Vに示すようなカーブが得られる。回転速度N4と曲線
Vが略頂点となる回転速度N5(N5>N4)との間ではこの
状態を保つ。
回転速度がN5となったら、弁開閉時期を高速モードと
し、かつ第2の開閉制御弁61を閉じたまま第1の開閉制
御弁51のみを開く。すると曲線VIに示すようなトルクカ
ーブが得られる。回転速度N5と曲線VIが略頂点となる回
転速度N6(N6>N5)との間ではこの状態を保つ。
し、かつ第2の開閉制御弁61を閉じたまま第1の開閉制
御弁51のみを開く。すると曲線VIに示すようなトルクカ
ーブが得られる。回転速度N5と曲線VIが略頂点となる回
転速度N6(N6>N5)との間ではこの状態を保つ。
回転速度がN6となったら、弁開閉時期を高速モードの
まま第1の開閉制御弁51を閉じ、同時に第2の開閉制御
弁61を開くことにより曲線VIIに示すトルクカーブが得
られる。回転速度N6と曲線VIIが下降し始める回転速度N
7(N7>N6)との間ではこの状態を保つ。
まま第1の開閉制御弁51を閉じ、同時に第2の開閉制御
弁61を開くことにより曲線VIIに示すトルクカーブが得
られる。回転速度N6と曲線VIIが下降し始める回転速度N
7(N7>N6)との間ではこの状態を保つ。
回転速度がN7となったら、弁開閉時期を高速モードの
まま両開閉制御弁51、61を開く。すると第4図の曲線VI
IIに示すようなトルクカーブが得られるようになる。
まま両開閉制御弁51、61を開く。すると第4図の曲線VI
IIに示すようなトルクカーブが得られるようになる。
回転速度が減少する場合には、上記とは逆の順に吸気
弁12a、12b及び排気弁13a、13bの開閉時期と各開閉制御
弁51、61を切換え制御する。このとき、実際には弁開閉
時期や各開閉制御弁51、61のハンチングを防止するべく
回転速度増大時と減少時とでこれらを切換え制御する回
転速度をやや異なる位置に設定すると良い。また、例え
ば回転速度が急激に増大する場合にはスムーズに吸排気
弁及び各開閉制御弁を駆動するべく上記弁開閉時期や各
開閉制御弁の切換え制御を禁止しても良い。
弁12a、12b及び排気弁13a、13bの開閉時期と各開閉制御
弁51、61を切換え制御する。このとき、実際には弁開閉
時期や各開閉制御弁51、61のハンチングを防止するべく
回転速度増大時と減少時とでこれらを切換え制御する回
転速度をやや異なる位置に設定すると良い。また、例え
ば回転速度が急激に増大する場合にはスムーズに吸排気
弁及び各開閉制御弁を駆動するべく上記弁開閉時期や各
開閉制御弁の切換え制御を禁止しても良い。
尚、本実施例では、第1及び第2の開閉制御弁を各1
個設けたが、これに限定されず各々複数個の開閉制御弁
を設けて更に細分化した制御を行っても良い。
個設けたが、これに限定されず各々複数個の開閉制御弁
を設けて更に細分化した制御を行っても良い。
[発明の効果] このように本発明によれば、切換式動弁機構を備える
内燃機関と組み合わせた場合に内燃機関の回転速度の全
域に亘り出力トルク特性を向上すると共に平坦化するこ
とができることからその効果は極めて大である。
内燃機関と組み合わせた場合に内燃機関の回転速度の全
域に亘り出力トルク特性を向上すると共に平坦化するこ
とができることからその効果は極めて大である。
第1図は本発明に基づく吸排気装置を備える内燃機関の
一部を模式的に示す断面図である。 第2図は動弁機構の一部を模式的に示す構成図である。 第3図は動弁機構の要部を示す断面図である。 第4図は内燃機関の回転速度の変化に伴う動弁機構及び
吸排気通路の切換タイミングと内燃機関の出力トルクの
変化とを示すグラフである。 1……シリンダブロック 2……シリンダ、3……クランクケース 4……シリンダヘッド、5……シリンダヘッドカバー 6……ウォータジャケット 7……ピストン、8……コンロッド 10……燃焼室、12a、12b……吸気弁 13a、13b……排気弁 14、15……動弁機構 16a、16b、16c……ロッカアーム 17a、17b、17c……ロッカアーム 18、19……ロッカシャフト 20……カムシャフト 20a、20b、20c……カム 21……カムシャフト 22a、22b……バルブスプリング 23……リフタ、24……動弁切換機構 25〜27……ガイド孔 28、29……ピストン 30……ストッパ、31……圧縮コイルばね 32……通路、33……ポート 34……油供給路 35a、35b……タペットねじ 41……スロットルボディ 42……吸気通路体、44……吸気室 45……スロットル弁、46……低速用吸気通路 47……高速用吸気通路 48……隔壁、48a……延長部 49……合流室、50……吸気ポート 51……第1の開閉制御弁 52……排気ポート、53、54……排気通路体 53a……排気通路、55……低速用排気通路 56……高速用排気通路 57……隔壁、59……合流室 61……第2の開閉制御弁 62……制御ユニット、63、64……アクチュエータ 65、66……油圧コントローラ 67……回転速度センサ
一部を模式的に示す断面図である。 第2図は動弁機構の一部を模式的に示す構成図である。 第3図は動弁機構の要部を示す断面図である。 第4図は内燃機関の回転速度の変化に伴う動弁機構及び
吸排気通路の切換タイミングと内燃機関の出力トルクの
変化とを示すグラフである。 1……シリンダブロック 2……シリンダ、3……クランクケース 4……シリンダヘッド、5……シリンダヘッドカバー 6……ウォータジャケット 7……ピストン、8……コンロッド 10……燃焼室、12a、12b……吸気弁 13a、13b……排気弁 14、15……動弁機構 16a、16b、16c……ロッカアーム 17a、17b、17c……ロッカアーム 18、19……ロッカシャフト 20……カムシャフト 20a、20b、20c……カム 21……カムシャフト 22a、22b……バルブスプリング 23……リフタ、24……動弁切換機構 25〜27……ガイド孔 28、29……ピストン 30……ストッパ、31……圧縮コイルばね 32……通路、33……ポート 34……油供給路 35a、35b……タペットねじ 41……スロットルボディ 42……吸気通路体、44……吸気室 45……スロットル弁、46……低速用吸気通路 47……高速用吸気通路 48……隔壁、48a……延長部 49……合流室、50……吸気ポート 51……第1の開閉制御弁 52……排気ポート、53、54……排気通路体 53a……排気通路、55……低速用排気通路 56……高速用排気通路 57……隔壁、59……合流室 61……第2の開閉制御弁 62……制御ユニット、63、64……アクチュエータ 65、66……油圧コントローラ 67……回転速度センサ
Claims (1)
- 【請求項1】運転状況に応じてその動作状態を低速モー
ドと高速モードとの間で可変とした動弁機構により開閉
制御される吸排気弁と、各気筒毎に個別に設けられた低
速用吸排気通路と、前記低速用吸気通路に並設され、か
つ第1の開閉制御弁を備える高速用吸気通路と、前記低
速用排気通路に並設され、かつ第2の開閉制御弁を備え
る高速用排気通路とを有し、 前記動弁機構の低速モード及び高速モード域に於ける高
回転速度側でのみ前記第2の開閉制御弁を開き、 前記第2の開閉制御弁の閉弁時及び開弁時に於ける高回
転速度側でのみ前記第1の開閉制御弁を開くようにした
ことを特徴とする内燃機関の吸排気装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14233089A JP2733097B2 (ja) | 1989-06-05 | 1989-06-05 | 内燃機関の吸排気装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14233089A JP2733097B2 (ja) | 1989-06-05 | 1989-06-05 | 内燃機関の吸排気装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH039026A JPH039026A (ja) | 1991-01-16 |
JP2733097B2 true JP2733097B2 (ja) | 1998-03-30 |
Family
ID=15312842
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14233089A Expired - Fee Related JP2733097B2 (ja) | 1989-06-05 | 1989-06-05 | 内燃機関の吸排気装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2733097B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4344455B2 (ja) | 1999-09-03 | 2009-10-14 | 本田技研工業株式会社 | エンジンの吸気及び排気制御装置 |
JP3948404B2 (ja) | 2003-01-06 | 2007-07-25 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関およびバルブタイミングの制御方法 |
JP4946624B2 (ja) * | 2007-05-21 | 2012-06-06 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関の制御装置 |
-
1989
- 1989-06-05 JP JP14233089A patent/JP2733097B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH039026A (ja) | 1991-01-16 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |