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JP5033391B2 - ロータリ圧縮機 - Google Patents

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JP5033391B2
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Description

本発明はロータリ圧縮機に係り、特に冷凍サイクルを有する空気調和機に用いて好適なロータリ圧縮機に関する。
冷凍サイクルに使用されるロータリ圧縮機の例が、特許文献1に開示されている。この公報に記載のロータリ圧縮機では、密閉ケースの内部であって上部にステータとロータを備えた電動機部を配置している。密閉ケースの内部であって下部には、圧縮機構部が配置されている。電動機部のロータはシャフトに固着されており、シャフトは下部に偏心軸部を有している。シャフトの偏心軸部に、圧縮機構部のローラが取り付けられている。
圧縮機構部では、上下に配置された主軸受と副軸受との間に、略円筒状のシリンダを介装している。シリンダには、周方向に間隔をおいて、めねじが5個形成されている。主軸受は5本のボルトを用いて、シリンダのめねじに締結されている。副軸受も、5本のボルトを用いてシリンダのめねじに締結されている。
従来のロータリコンプレッサの例が、特許文献2に記載されている。この公報に記載のロータリコンプレッサでは、シリンダからのガスリークを効果的に防止するために、2段に構成された回転圧縮要素が、シリンダと、シリンダの開口面を閉塞するとともに回転軸の軸受を有する支持部材と、シリンダ内部に連通する吐出消音室と、支持部材に取り付けられ吐出消音室の開口部を閉塞するカバーとを備え、シリンダ,支持部材,カバーとを複数の主ボルトで締結し、主ボルトの外側に位置する補助ボルトでシリンダと支持部材とを締結している。
特開平8−61276号公報 特開2003−97469号公報
ロータリ圧縮機では、ローラの外側面とシリンダの内側面との隙間を、回転軸の回転角度が所定の角度になったときに最小としている。そのため、従来から、主軸受とシリンダを複数本のボルトを用いて所定の締結力で仮締めした後に、主軸受を治具等で固定してシリンダの位置を調節し、回転軸の回転角度が所定の角度になったときに上記隙間を達成するように設定する。そして、主軸受とシリンダの位置関係が調節されたら、所定のトルクで複数本のボルトをさらにねじ込み本締めする。
その際、複数本のボルトすべてを用いて、これらの作業を実施している。その結果、仮締めと本締めですべてのボルトの締結作業が必要になり、圧縮機部の組立作業に多大な作業時間を要している。上記特許文献1では、5本のボルトを用いることが記載されているが、その際これらボルトをどのように締結作業に用いるかについての記載は無く、組み立て作業時間を低減することについては考慮されていない。
また、特許文献2では、主ボルトと補助ボルトの2種のボルトを用いて、高圧になる
CO2 冷媒に対応することが記載されている。しかしながら、この特許文献2に記載のロータリコンプレッサにおいては、製作を容易にするために板金等で製作されることの多いカバーをシリンダおよび支持部材とともに締結するので、寸法のばらつきや荷重による変形の大きいカバーを締結するときに、主軸受とシリンダの位置精度を保つのが難しい。
本発明は上記従来技術の不具合に鑑みなされたものであり、密閉型のロータリ圧縮機において、圧縮要素の組み立てを容易にすることを目的とする。また他の目的は、圧縮要素の組み立てに要する時間を低減することにある。さらに他の目的は、主軸受とシリンダの位置決め精度を向上させることにある。
上記目的を達成するための本発明の特徴は、密閉容器の上部に電動機を、下部にこの電動機で駆動される圧縮要素を配置したロータリ圧縮機において、前記圧縮要素は回転軸と、前記回転軸に嵌合したローラと、前記ローラの外径側に配置したシリンダと、前記シリンダを上下に挟持する主軸受と副軸受と、前記シリンダを前記主軸受および前記副軸受に固定する固定手段とを有し、前記固定手段は、前記主軸受および前記副軸受に円周上ほぼ等ピッチに形成された5個のボルト孔と、前記シリンダに形成され、前記ボルト孔に対応する位置に形成された5個のめねじと、前記5個のボルト孔の中の3個の第1ボルト孔および前記5個のめねじの中の3個の第1めねじを用いて、前記主軸受と前記シリンダとを締結する3本の第1ボルトと、前記5個のボルト孔の残りの2個の第2ボルト孔および前記5個のめねじの残りの2個の第2めねじを用いて、前記主軸受と前記シリンダとを締結する2本の第2ボルトとを含み、前記第1ボルト孔は頂角が鋭角の二等辺三角形の頂点に形成され、前記二等辺三角形の底辺が、前記ローラの外径面と前記シリンダの内径面との隙間を最小とする方向に並行であり、前記シリンダの内径面に交わらないことにある。
そしてこの特徴において、前記主軸受を覆う消音カバーを有し、前記第2ボルト孔と前記第2めねじと前記第2ボルトとを用いて、前記消音カバーと前記主軸受と前記シリンダとを締結するものであってもよい。
さらに、前記主軸受に形成され、前記主軸受に前記消音カバーを取り付けるのに用いる第3めねじを有し、前記第2めねじと前記第3めねじにより形成される三角形内に前記回転軸の軸心が位置するのがよい。
本発明によれば、主軸受とシリンダを仮締めする際に、3本のボルトしか用いていないので、密閉型のロータリ圧縮機の組立作業が容易になり、作業時間が短縮される。また、主軸受とシリンダを位置決しため後に消音カバーを取り付けるので、主軸受とシリンダの組み立て精度が向上する。
以下、本発明に係るロータリ圧縮機のいくつかの実施例を、図面を用いて説明する。図1に、ロータリ圧縮機1の一実施例を縦断面図で示す。ロータリ圧縮機1は、円筒状の胴部22と、この胴部22の上部を覆う蓋部12と、胴部22の下部を覆う底部21とを有する密閉容器13を備える。密閉容器13内の上部には、ステータ7とロータ8を有する電動機14が配置されている。電動機14のロータ8は、上下に延びる回転軸2に固定されている。
回転軸2の下部には、偏心部5が形成されている。回転軸2は、円筒部と平板部とを有する主軸受9の円筒部、およびこれも円筒部と平板部とを有する副軸受19の円筒部で、軸支されている。主軸受9は、密閉容器13の胴部22の内壁に溶接で固定されている。主軸受9は、シリンダ10や副軸受19等の圧縮要素20の部品を支持する。なお、主軸受9の代わりに、後述するシリンダ10を密閉容器13の胴部22の内壁に固定することもできる。
回転軸2の偏心部5には、圧縮要素20のローラ11が嵌合されている。この円筒状のローラ11を内部に収容するように、ほぼ円筒状のシリンダ10が主軸受9と副軸受19のそれぞれの平板部間に配置されている。ローラ11およびシリンダ10,主軸受9,副軸受19は圧縮要素20を構成する。
主軸受9の平板部のシリンダ10に面する側と反対面側に、外径側に座面17が形成されたドーム型の消音カバー3が配置されている。消音カバー3の座面17は周方向に間隔をおいて配置されており、各座面17にはボルト貫通穴が形成されている。消音カバー3の中央部には、主軸受9が貫通する内孔23が形成されている。
主軸受9の平板部および副軸受19の平板部には、周方向に間隔をおいて複数のボルト貫通穴が形成されており、シリンダ10には、これらボルト貫通穴に対応した位置に、めねじ6a,6bが形成されている。なお、消音カバー3の座面17のボルト貫通穴もシリンダ10のめねじ6a,6b位置に対応している。このように、ボルト貫通穴およびめねじ6a,6bを形成したので、上下方向の上から順に、消音カバー3,主軸受9,シリンダ10および副軸受19を積み重ね、ボルト4,4a,4bで締結すれば、圧縮要素20が構成される。なお、主軸受9およびシリンダ10,副軸受19は、鋳物または鉄系の焼結部材を研磨や研削して成形される。
図2に、図1のZ−Z矢視図を示す。すなわち、シリンダ10部の上面図である。主軸受9および副軸受19,シリンダ10,ローラ11により圧縮要素20内に形成される空間は、図示しないコイルバネのような押圧手段が取り付けられた平板状のベーン18で、圧縮空間31と吸込み空間32に区画される。シリンダ10には、内周から外径側へ半径方向に延びるスロット溝が形成されており、ベーン18は、このスロット溝に嵌合している。
回転軸2が回転すると回転軸2の偏心部5が偏心運動し、この偏心運動に応じてローラ11が偏心回転する。ベーン18の内周側先端は、押圧手段によりローラ11の外周に押し付けられているので、ベーン18はローラ11の偏心回転運動に伴い、シリンダ10のスロット溝を半径方向に移動する。
以下に、ローラ11が偏心回転運動したときに、シリンダ10の内周面とローラ11の外周面間の距離(隙間)が最小となる位置の設定について、図2を用いて説明する。ベーン18が嵌合されるスロット溝の中心を基準軸とする。図2では、Y軸が基準軸である。このY軸から所定の角度θ、本実施例では270°回転軸が回転したX軸で、上記隙間が最小隙間δ、本実施例ではδ=5〜30μmになるように、回転軸2の軸心Oに対してシリンダ10をX軸方向に調整する。
シリンダ10では、内周側と外周側の中間の半径位置に、周方向に間隔をおいて複数のめねじ6が形成されている。本実施例では、点Oを中心とする半径rの円周上に周方向等ピッチで、めねじ6を5個形成している。このめねじ6は、真円度2mm(半径rの誤差であり、r±2mmまで許容する)、角度の許容誤差は±20゜とした。
点Oを中心とする半径rの円周上であって、基準軸からは180°離れた基準点Pに、基準のめねじ6を形成する。点Oを中心とする半径rの円周上であって、基準軸であるY軸に対称に2点Q,Qを選定し、めねじ6を形成する。2点Q,Qは、ベーン18側にある。3点Q,P,Qで形成される三角形は2等辺三角形であり、その頂角QPQは約36度で鋭角となる。線分QQについては、シリンダ10の調整方向である角度θの方向に対して、±15゜を平行からのずれの許容範囲とした。このように線分QQがずれていても、点Oは三角形QPQの内部に位置する。
点P,Q,Qに形成した3個のめねじ6を、第1めねじ6aと呼ぶ。点Pと点Q間に位置するめねじ6を、第2めねじ6bと呼ぶ。各めねじ6は、シリンダ10の高さ方向に貫通しており、シリンダ10の上下両側からボルト締結が可能になっている。また各めねじ6a,6bの周方向および半径方向位置に対応して、主軸受9と副軸受19に貫通孔16をそれぞれ5個設けた。消音カバー3の第2めねじ6bに対応する位置にだけ、貫通孔
16bが形成された平板状の座面17を設けた。座面17の数は2個である。
このように構成したロータリ圧縮機1の動作を、以下に説明する。圧縮要素20では、回転軸4の偏心部5が偏心回転して、ローラ11が偏心回転運動する。作動流体であるガス冷媒は、吸込口25から圧縮要素20内に吸入され、低圧から高圧まで圧縮される。圧縮要素20内のガス冷媒は、予め設定された圧力になると開口する図示しない吐出弁を通って、消音カバー3内に吐出される。吐出されたガス冷媒は、主軸受9と消音カバー3の中央部に形成した内孔23との隙間や、消音カバー3のドーム部の一部に形成した吐出孔24を経て密閉容器13内に吐出される。密閉容器13内に吐出されたガス冷媒は、蓋部12に設け吐出管27からこのロータリ圧縮機1外に吐出される。
図3を用いて、圧縮要素20部の組み立て手順を説明する。図3では、図2と天地を逆にしている。すなわち、回転軸2を逆さに直立させる。回転軸2の偏心部5に、ローラ
11を嵌合する。ローラ11が嵌合された回転軸2を、主軸受9の円筒部に軸方向から挿入する。ローラ11側面が主軸受9の平板部に当接して、回転軸2は主軸受9に保持される。シリンダ10を上方から回転軸2の軸心に沿って降ろし、主軸受9の平板部に当接させる。
この状態で、3本の第1ボルト4aを下側から第1めねじ6aにねじ込む。その際、所定の締結力または所定のトルクでねじ込み、主軸受9とシリンダ10とを仮締めする。仮締めされた主軸受9とシリンダ10とを治具を用いて固定保持する。そのとき、シリンダ10の位置を図2および図3で示した方向に移動させて、所定位置に調節する。シリンダ10の位置が所定位置に位置決めされたら、第1ボルト4aを第2の所定締め付け力または第2の所定トルクでねじ込み、本締めする。
次いで、副軸受19を、回転軸2の軸心に沿って回転軸2に挿入する。5本のボルト4を、上方からシリンダ10に形成しためねじ6a,6bにねじ込み、所定の締結力で本締めする。これにより、摺動部分を有する主軸受9とシリンダ10と副軸受19の位置を、位置決め固定する。その後、下方から内孔23をガイドにして消音カバー3を主軸受9の円筒部に挿入する。主軸受9の平板部の背面側にはざぐり面が形成されており、このざぐり面に消音カバー3を当接させる。2本の第2ボルト4bを第2めねじ6bに所定の締結力でねじ込み、消音カバー3とシリンダ10とを本締めする。
図3に示した圧縮要素20を組み立てるときにおけるA矢視を図4に、B矢視を図5に示す。消音カバー3のドーム形状の内側には、第1ボルト4aが配置されている。第2ボルト4bの取り付けが可能な座面17は、ドーム形状の外側に2個配置されている。消音カバー3は、板厚1〜3mmの鉄系の板材を、プレス加工で一体成型して製作される。主軸受9の外径側には、周方向に長い風穴26が、周方向に3箇所ほぼ等ピッチで形成されている。消音カバー3は、点Oを通る軸X−Xに対して、2本の第2ボルト4bで片持ち支持される。
本実施例によれば、3本の第1ボルト4aだけを主軸受9とシリンダ10の位置決めに用いているので、仮締めの回数が減り作業時間が短縮される。また第1めねじ6aを基準線と反対側および基準線に対称な2箇所であって基準位置側に配置したので、第1ボルト4aだけでも仮締めによる締結力を均一化できる。その結果、シリンダ10の位置決めに際して、過大な力を付与することなく所定の横荷重で調整でき、組み立て性が向上する。また、組み立て精度が向上する。また、プレス加工品のため寸法のばらつきが大きくかつ変形しやすい消音カバー3を、主軸受9とシリンダ10と副軸受19を位置決めした後に取り付けるので、主軸受9とシリンダ10の位置決め精度が向上する。
本発明に係るロータリ圧縮機の他の実施例を、図6のシリンダ10部の上面図を用いて説明する。図6は、図1に示した実施例の図2に対応する図である。本実施例が図2に示した実施例と相違するのは、基準めねじ6を形成する基準点Pの位置を、ベーン18が嵌合するスロット溝が形成された基準軸に近づけ、他の第1めねじ6aとなる点Qの一方を、基準軸とは180°離れた位置に配置したことにある。第1,第2めねじ6a,6bの相対位置は、図1に示した実施例と同じである。
圧縮要素20の設定吐出条件に応じて、ガス冷媒を吐出する角度を変化させる必要がある。低圧条件では吐出空間31を大きくし、高圧条件では吐出空間31が小さくなるようにする。本実施例は、図1に示した実施例の場合よりも、低圧条件の場合である。最小隙間δになる回転軸2の基準軸からの回転角度θが、225゜になっている。
本実施例においても、シリンダ10の調整方向に対して第1ボルト4aによる仮締めの締結力を均一化でき、シリンダ10の位置を一定の横荷重で調整できる。したがって、組立性が向上し、組み立て精度も向上する。このように、最小隙間となる回転角度θが変化しても、組み立て性や組み立て精度は悪化せず、低圧条件にも高圧条件にも対応できる。
本発明に係るのロータリ圧縮機のさらに他の実施例を、図7に示した圧縮要素20部の縦断面図および図8に図7のC矢視図を用いて説明する。本実施例が図1に示した実施例と相違するのは、シリンダ10に形成する2個の第2めねじ6bの他に、第3めねじ27を消音カバー3取り付け用に、主軸受9の平板部に形成している。第1,第2めねじ6a,6bの形成位置は、図1に示した実施例と同一である。
第3めねじ27は、消音カバー3を取り付けるだけのものであるから、第1めねじ6aにねじ締めする第1のボルト4aと干渉しなければどの位置でもよい。第3めねじ27には、第3ボルト28がねじ締めされる。なお、消音カバー3に座面17を1箇所追加し、第2ボルト4bと同じ組立段階で第3ボルト28を締結する。めねじ27の呼び径は、作業性を悪化させないために、めねじ6と同一にした。本実施例では、めねじ27に貫通ねじを用いているが、止まりねじでもよい。
第3ボルト28および第3めねじ27は、他のボルト4a,4bに干渉しなければどこでも良いが、製作の容易さを考慮して他のめねじ4a,4bと同一円周上に配置する。第2ボルト4bの位置を点S、第3ボルト28の位置を点Rとしたときに、三角形SRSを、角SRSを頂角とする略二等辺三角形に設定する。このとき回転中心Oは、三角形SRSの内部に位置する。なお、ベーン18の摺動範囲から、めねじ27と第3ボルト28の位置を外すことが望ましい。
本実施例では、軸X−Xに対しても消音カバー3を両持ち支持するので、消音カバー3の剛性が低くても、シリンダ10からのガス冷媒の吐出に伴う圧力変動による変形を抑制できる。さらに本実施例によれば、主軸受9と消音カバー3以外に余分な加工を必要とせず、加工コストの上昇を抑制しながら、上記各効果が得られる。
本発明に係るロータリ圧縮機のさらに他の実施例を、図9〜図12を用いて説明する。本実施例のロータリ圧縮機1は、2個の圧縮要素20A,20Bを有する2段圧縮機である。図9に、2段ロータリ圧縮機13bを縦断面図で示す。電動機14のロータ8が取り付けられた回転軸2には、2個の偏心部5A,5Bが形成されている。偏心部5A,5Bは、互いに位相が180°異なっている。単段圧縮機の場合と同様に、主軸受9の円筒部と副軸受19の円筒部で回転軸2は軸支されている。
上側の偏心部5Aに取り付けたローラ11Aと、このローラ11Aを内部に収容するように配置されたシリンダ10Aとは、その上下両側面を、主軸受9の平板部および仕切板15で軸方向に保持される。下側の偏心部5Bに取り付けたローラ11Bと、このローラ11Bを内部に収容するように配置されたシリンダ10Bとは、その上下両側面を仕切板15および副軸受19の平板部で軸方向に保持される。
仕切板15は、略円板状の鋳物または鉄系の焼結部材で製作されている。仕切板15には、組み立て時に回転軸2の偏心部5Bを通過させるための内孔30と、ボルト4を通過させるための貫通孔16が5個形成されている。副軸受19の下部には、この副軸受19を覆うようにドーム型の第2消音カバー3Bが取り付けられている。第2消音カバー3Bの中央部には、副軸受19に密着して内孔23Bが形成されている。その他は、図1に示した単一シリンダのロータリ圧縮機1と同様である。仕切板15は、略円板状の鋳物もしくは鉄系の焼結部材である。仕切板15は、組み立て時に偏心部5Bを通過させる内孔
30と、ボルト4を通過させる貫通孔16が5個形成されている。
このように構成した本実施例のロータリ圧縮機1bでは、作動流体であるガス冷媒は、シリンダ10A,10Bの吸入口25A,25Bから吸入され、ローラ11A,11Bが偏心回転して、低圧から高圧まで圧縮される。各圧縮要素20A,20Bのガス冷媒は、予め設定された圧力になると開口する図示しない吐出弁を通って、それぞれ第1消音カバー3および第2消音カバー3B内に吐出される。
第2消音カバー3B内に吐出されたガス冷媒は、副軸受19およびシリンダ10B,仕切板15,シリンダ10A,主軸受9に形成した連通孔31を通って、第1消音カバー3に吐出される。第1消音カバー3のガス冷媒は、第1消音カバー3の内孔23と主軸受9との隙間や、第1消音カバー3の吐出孔24を通って密閉容器13内に吐出される。密閉容器13内に吐出されたガス冷媒は、蓋部12に設けた吐出管27から、ロータリ圧縮機1b外に吐出される。
図10に、第2圧縮要素20Bを、図9のZA−ZA矢視図で示す。第1圧縮要素20Aは、シリンダ10Aに連通孔31を設けた以外は、図2に示したものと同様であり、図示を省略した。第2圧縮要素20Bのシリンダ10Bは、第1圧縮要素20Aのシリンダ
10Aに形成しためねじ6の位置に、ボルト4を貫通させる貫通孔16を5個形成した。貫通孔16と干渉しない位置に、連通孔31を形成した。連通孔31の径や位置は、副軸受19および仕切板15,シリンダ10A,主軸受9でも同じである。
第2消音カバー3Bも第1消音カバー3同様、板厚1〜3mmの鉄系の板材をプレス加工で一体成型して製作した。第2消音カバー3Bの形状は第1消音カバー3とほぼ同じであるが、ドーム部に吐出孔を形成せずに、副軸受19と密着する内孔23Bを形成している。
図11を用いて、本実施例で示したロータリ圧縮機1bの圧縮要素20A,20Bの組み立て方法を、以下に説明する。この図11でも、図9に示した実施例と同様に、天地を逆にして組み立てる。回転軸2の偏心部5Aに、ローラ11Aを嵌合する。ローラ11Aが取り付けられた回転軸2bを主軸受9の円筒部に挿入し、主軸受9の平板部にローラ
11Aを当接させる。
この状態で、上方からシリンダ10Aを回転軸2bに沿って降ろし、主軸受9の平板部に当接させる。3本の第1ボルト4aを第1めねじ6aに主軸受9の背面側からねじ込んで、主軸受9とシリンダ10Aとを所定の締結力で仮締めする。主軸受9を治具等で固定し、シリンダ10Aを図11で矢印に示した方向に、水平移動させて調節する。シリンダ10Aの位置を位置決め後、第1ボルト4aをさらにねじ込み、本締めする。
次に、仕切板15の内孔30を回転軸2bの偏心部5Bに沿って通過させ、仕切板15をシリンダ10Aの上面に当接させる。回転軸2bの偏心部5Bに、ローラ11Bを嵌合する。シリンダ10Bを回転軸2bに沿って降ろし、仕切板15の上面に当接させる。副軸受19の円筒部を回転軸2bが貫通するように、副軸受19を回転軸2bに沿って降ろす。3本の第1ボルト4aを用いて、副軸受19と上側に配置したシリンダ10B,仕切板15とを、下側のシリンダ10Aの第1めねじ6aにねじ込んで所定の締結力で仮締めする。
上側のシリンダ10Bは仮締め状態であるから、シリンダ10Bを図11に矢印で示した水平方向に移動させ、シリンダ10Bの位置を調節する。このとき、シリンダ10Bが形成する最小隙間位置は、シリンダ10Aが形成する最小隙間位置とは同じ側の位置にする。シリンダ10Bの位置を位置決めした後、第1ボルト4aをさらにねじ込み、本締めする。
摺動部分を有する主軸受9およびシリンダ10,仕切板15,副軸受19の配置が固定されたら、下側に配置する消音カバー3を、主軸受9を挟んで下側のシリンダ10Aに、2本の第2ボルト4bを用いて第2めねじ6bにねじ込む。その際、第2ボルトを主軸受9の背面側から、所定の締結力で締め付ける。副軸受19の上面に第2消音カバー3Bを配置し、第2消音カバー3Bを下側のシリンダAに、2本の第2ボルト4bを用いて第2めねじ6bにねじ込む。
本実施例によれば、2シリンダロータリ圧縮機1において、3本の第1ボルト4aだけで主軸受9とシリンダ10Aを位置決めしているので、下側のシリンダ10の仮締めの回数が低減し作業時間が短縮する。同様に、3本の第1ボルト4aだけで副軸受19とシリンダ10Bを位置決めするので、上側のシリンダの位置決めに要する時間も短縮される。
本実施例によれば、第1めねじ6aを頂角が鋭角の二等辺三角形の頂点に配置したので、第1ボルト4aだけを用いて仮締めしても、仮締め時に締結力が均一化される。その結果、上側のシリンダ10Aと下側のシリンダ10Bの双方の位置を、所定の横荷重で調整でき、ロータリ圧縮機の組み立て性が向上する。また、ロータリ圧縮機を高精度に組み立てることができる。
本実施例によれば、ドーム状に形成する必要から、プレス加工で製作される消音カバー3および第2消音カバー3Bの剛性が低く寸法精度が低いにもかかわらず、主軸受9とシリンダ10A,仕切板15,シリンダ10B,副軸受19を位置決めした後にこれら消音カバー3,3Bを圧縮要素20A,20Bに取り付けるので、主軸受9とシリンダ10A,シリンダ10B,副軸受19との相対位置を精度よく位置決めできる。
図11に示した実施例の変形例を、図12を用いて説明する。図11に示した実施例では第1,第2めねじ6a,6bを組立時に下側に位置するシリンダ10Aに形成したが、本変形例では、第1,第2めねじ6a,6bを組立時に上側に位置するシリンダ10Bに設けている。ロータリ圧縮機1bでは、密閉容器13の胴部22に主軸受9を溶接するので、溶接に伴う熱変形が生じる。本実施例によれば、主軸受9からより遠く離れたシリンダ10Bにボルト4締めしているので、溶接変形と締め付け変形を分散できる。すなわち、図11に示した実施例と比べて組立作業性が低下することなく、溶接変形と締め付け変形の影響を抑制できる。
本発明に係るロータリ圧縮機の一実施例の縦断面図。 図1に示したロータリ圧縮機が有する圧縮要素の上面図。 図1に示したロータリ圧縮機が有する圧縮要素の組立法を説明する図。 図3におけるA矢視図。 図3におけるB矢視図。 図1に示したロータリ圧縮機が有する圧縮要素の他の実施例の上面図。 図1に示したロータリ圧縮機が有する圧縮要素のさらに他の実施例の縦断面図。 図7におけるC矢視図。 本発明に係るロータリ圧縮機の他の実施例の縦断面図。 図9のZA−ZA矢視図。 図9に示したロータリ圧縮機が有する圧縮要素の組立法を説明する図。 図9に示したロータリ圧縮機が有する圧縮要素の他の組立法を説明する図。
符号の説明
1,1a 圧縮機
2,2b 回転軸
3,3B 消音カバー
4,4a,4b ボルト
5,5A,5B 偏心部
6,6a,6b めねじ
9 主軸受
10,10A,10B シリンダ
11,11A,11B ローラ
15 仕切板
16 貫通孔
19 副軸受
20,20A,20B 圧縮要素


Claims (3)

  1. 密閉容器の上部に電動機を、下部にこの電動機で駆動される圧縮要素を配置したロータリ圧縮機において、
    前記圧縮要素は回転軸と、前記回転軸に嵌合したローラと、前記ローラの外径側に配置したシリンダと、前記シリンダを上下に挟持する主軸受と副軸受と、前記シリンダを前記主軸受および前記副軸受に固定する固定手段とを有し、
    前記固定手段は、
    前記主軸受および前記副軸受に円周上ほぼ等ピッチに形成された5個のボルト孔と
    前記シリンダに形成され、前記ボルト孔に対応する位置に形成された5個のめねじと、
    前記5個のボルト孔の中の3個の第1ボルト孔および前記5個のめねじの中の3個の第1めねじを用いて、前記主軸受と前記シリンダとを締結する3本の第1ボルトと、
    前記5個のボルト孔の残りの2個の第2ボルト孔および前記5個のめねじの残りの2個の第2めねじを用いて、前記主軸受と前記シリンダとを締結する2本の第2ボルトとを含み、
    前記第1ボルト孔は頂角が鋭角の二等辺三角形の頂点に形成され、
    前記二等辺三角形の底辺が、前記ローラの外径面と前記シリンダの内径面との隙間を最小とする方向に並行であり、前記シリンダの内径面に交わらないことを特徴とするロータリ圧縮機。
  2. 前記主軸受を覆う消音カバーを有し、
    前記第2ボルト孔と前記第2めねじと前記第2ボルトとを用いて、前記消音カバーと前記主軸受と前記シリンダとを締結することを特徴とする請求項1に記載のロータリ圧縮機。
  3. 前記主軸受に形成され、前記主軸受に前記消音カバーを取り付けるのに用いる第3めねじを有し、
    前記第2めねじと前記第3めねじにより形成される三角形内に前記回転軸の軸心が位置することを特徴とする請求項2に記載のロータリ圧縮機。
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