JP5027750B2 - 硫黄含有不飽和カルボン酸重合体およびその用途 - Google Patents
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Description
これらのポリカルボン酸塩は洗浄剤用ビルダーなどとしても使用されている。
特許文献1には、スルホン酸基を有するポリアクリル酸系重合体を顔料分散剤に用いることが記載されている。この文献に記載されている重合体は、スルホン酸基含有単量体(具体的には2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)を共重合してスルホン酸基を導入するようにしたものである。
本発明者の追試したところによると、特許文献1に記載の硫黄含有ポリアクリル酸系重合体を用いて高濃度のカオリンを分散させてみたが粘度の上昇を抑えることができにくかったし、得られたカオリンスラリーの経時的な分散安定性も十分ではなかった。
そして、本発明にかかる洗剤用ビルダーとカオリン用分散剤は、上記本発明の硫黄含有不飽和カルボン酸重合体を必須成分とする。
−硫黄含有不飽和カルボン酸重合体−
本発明にかかる硫黄含有不飽和カルボン酸重合体の重量平均分子量(Mw)は、500〜4,500であるが、好ましくは500〜3,000、より好ましくは500〜2,000である。本発明にかかる不飽和カルボン酸重合体の分子量分布(Mw/Mn)は、2.5以下であるが、好ましくは2.0以下、より好ましくは1.8以下である。
なお、本発明にかかる硫黄含有不飽和カルボン酸重合体の重量平均分子量(Mw)と分子量分布(Mw/Mn)は、以下に示す条件によりゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したものである。
GPCカラム: G−3000PWXL(東ソー株式会社製)
移動相:リン酸水素二ナトリウム12水和物34.5gとリン酸二水素ナトリウム2水和物46.2gに純水を加えて全量を5,000gとし、その後、0.45μmのメンブランフィルターでろ過した水溶液
ポンプ:L−7110(株式会社日立製作所製)
移動相流量:0.5mL/分
温度:35℃
検量線:創和科学製のポリアクリル酸ナトリウム標準サンプルで作成
−硫黄含有不飽和カルボン酸重合体の製造方法−
上記本発明にかかる硫黄含有不飽和カルボン酸重合体を得るための本発明の製造方法は、重合開始剤の存在下で不飽和カルボン酸を重合させて不飽和カルボン酸重合体を得るに当たり、前記重合開始剤として過硫酸塩および重亜硫酸塩をそれぞれ1種類以上組み合わせて用いることとし、その際に、重合開始剤の合計使用量が不飽和カルボン酸使用量1mol当たり10g当量以上、うち、重亜硫酸塩8g当量以上であるよう調整することとし、かつ、重合温度が25〜99℃の範囲内になるよう制御する、ようにしている。
重合反応系への重合開始剤の添加量と重合温度をある幅で制御することにより、多量の亜硫酸ガスの発生を抑制することができ、不純物の発生をも低減することができ、得られる不飽和カルボン酸重合体のより一層の性能向上を図ることもできている。
本発明の製造方法において用いられる不飽和カルボン酸としては、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、クロトン酸、シトラコン酸等が挙げられる。これらは、1種単独であっても良いし数種を併用しても良い。
重合に用いる原料の不飽和カルボン酸たる単量体成分としては、(メタ)アクリル酸系重合体を重合することができる単量体成分でありさえすればよく、特に制限されるものではない。すなわち、単量体成分には、少なくとも(メタ)アクリル酸(以下、単量体(I)ともいう)を含有するものであればよく、必要があれば(メタ)アクリル酸と共重合可能な水溶性モノエチレン性不飽和単量体(以下、単量体(II)ともいう)、および/または、これら以外の単量体(以下、単量体(III )ともいう)が含まれていてもよい。ここでいう単量体成分とは、単量体のみで構成されるものであって、重合の際に用いる溶媒や重合開始剤その他は含まない。
単量体成分中の単量体(I)の配合量は、単量体成分全量に対して、50〜100mol%、好ましくは70〜100mol%、より好ましくは90〜100mol%である。単量体(I)の配合量が50mol%未満の場合には、キレート能と耐ゲル化能をバランスよく発現させることが困難である。
(メタ)アクリル酸に共重合可能な水溶性モノエチレン性不飽和単量体(II)としては、具体的には、クロトン酸、α−ヒドロキシアクリル酸などのモノエチレン性不飽和脂肪族モノカルボン酸;上記モノエチレン性不飽和脂肪族モノカルボン酸をアルカリ金属により部分中和した塩、または完全中和した塩;上記モノエチレン性不飽和脂肪族モノカルボン酸をアンモニア、あるいはモノエタノールアミンやトリエタノールアミンなどの有機アミン類により部分中和した塩、または完全中和した塩;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのモノエチレン性不飽和脂肪族ジカルボン酸;上記モノエチレン性不飽和脂肪族ジカルボン酸をアルカリ金属により部分中和した塩、または完全中和した塩;上記モノエチレン性不飽和脂肪族ジカルボン酸をアンモニア、あるいはモノエタノールアミンやトリエタノールアミンなどの有機アミン類により部分中和した塩、または完全中和した塩;ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸などのスルホン酸基を有するモノエチレン性不飽和単量体;上記モノエチレン性不飽和単量体をアルカリ金属により部分中和した塩、または完全中和した塩;上記モノエチレン性不飽和単量体をアンモニア、あるいはモノエタノールアミンやトリエタノールアミンなどの有機アミン類により部分中和した塩、または完全中和した塩;3−メチル−2−ブテン−1−オール(単に、プレノールともいう)、3−メチル−3−ブテン−1−オール(単に、イソプレノールともいう)などの水酸基を含有する不飽和炭化水素;などを挙げることができるが特に限定されるものではない。単量体(II)は、上記の各化合物から必要に応じて1種類または2種類以上を適宜選択して用いることができる。上記化合物の中では、キレート能、分散能、耐ゲル化能に優れることから、不飽和脂肪族ジカルボン酸、スルホン酸基を含有する不飽和炭化水素、およびそれらの部分または完全中和塩より選択される1種類または2種類以上の化合物を用いることがより好ましい。
単量体(I)、(II)以外の単量体(III )としては、特に制限されるべきものではないが、例えば、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、ビニルエーテル類、スチレン、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸エステルなどの疎水性単量体を用いることができる。これらの単量体(III )は、必要に応じて1種類または2種類以上を適宜選択して用いることができる。単量体(III )として疎水性のものを用いると、得られる(メタ)アクリル酸系重合体は、分散性の点で優れるものの、耐ゲル性が悪化することがあるので、(メタ)アクリル酸系重合体の用途によっては、その配合量を制限する必要がある。
単量体(I)〜(III )は、後述する溶媒、好ましくは水に溶解して溶液(好ましくは水溶液)の形態で用いてもよい。単量体(I)〜(III )をその溶液として用いる場合の濃度は、10重量%以上、好ましくは30〜95重量%、より好ましくは50〜90重量%である。単量体(I)〜(III )の濃度が10重量%未満の場合には、製品の濃度が低下し、輸送および保管が繁雑となる恐れがある。
上記過硫酸塩としては、具体的には、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムおよび過硫酸アンモニウムなどを挙げることができる。また、重亜硫酸塩としては、具体的には、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウムおよび重亜硫酸アンモニウムなどを挙げることができる。さらに重亜硫酸塩の代わりに、亜硫酸塩、ピロ亜硫酸塩等を用いても良い。
過硫酸塩と重亜硫酸塩は、後述する溶媒、好ましくは水に溶解して溶液(好ましくは水溶液)の形態で添加してもよい。この場合、過硫酸塩の濃度としては、1〜35重量%、好ましくは5〜35重量%、より好ましくは10〜30重量%である。重亜硫酸塩の濃度としては、10〜40重量%、好ましくは20〜40重量%、より好ましくは30〜40重量%である。これらの濃度が下限値未満の場合には、製品の濃度が低下してしまい、輸送および保管が繁雑となり、上限値を超える場合には重合開始剤が析出するおそれがある。
本発明における好ましい実施形態として、不飽和カルボン酸の重合を重金属イオンの存在下で行なう形態がある。重金属イオンを重合反応系に存在させることにより、過硫酸塩と重亜硫酸塩の配合量を低減することが可能になるからである。ここに、重金属とは、比重が4g/cm3以上の金属を意味する。具体的な重金属としては、鉄、コバルト、マンガン、クロム、モリブデン、タングステン、銅、銀、金、鉛、白金、イリジウム、オスミウム、パラジウム、ロジウム、ルテニウムなどが挙げられる。2種以上の重金属が用いられてもよい。重合反応系はこれらのイオン、好ましくは鉄イオンを含む。重金属イオンのイオン価については特に限定しない。例えば、重金属として鉄が用いられる場合には、重合反応中に溶解している鉄イオンは、Fe2+であっても、Fe3+であってよい。これらが組み合わされていても良い。
重金属イオンの含有量が0.1ppm未満であると、重金属イオンによる効果が十分に発現しない恐れがある。一方、重金属イオンの含有量が10ppmを超えると、重合体の色調の悪化を来たす恐れがある。また、重金属イオンの含有量が多いと、洗浄剤用ビルダーとして用いられた際の汚れや、スケール防止剤として用いられた際のスケールが、増加するおそれがある。
先に、重合反応系には重合開始剤以外の添加剤を適量加えることも出来ると述べ、このような添加剤の一つとして例示した重金属濃度調整剤が、上に言う重金属化合物のことである。この重金属濃度調整剤としては、特に制限されるべきものではなく、多価金属化合物または単体が利用できる。具体的には、例えば、オキシ三塩化バナジウム、三塩化バナジウム、シュウ酸バナジル、硫酸バナジル、無水バナジン酸、メタバナジン酸アンモニウム、硫酸アンモニウムハイポバナダス[(NH4)2SO4・VSO4・6H2O]、硫酸アンモニウムバナダス[(NH4)V(SO4)2・12H2O]、酢酸銅(II)、銅(II)、臭化銅(II)、銅(II)アセチルアセテート、塩化第二銅アンモニウム、塩化銅アンモニウム、炭酸銅、塩化銅(II)、クエン酸銅(II)、ギ酸銅(II)、水酸化銅(II)、硝酸銅、ナフテン酸銅、オレイン酸銅(II)、マレイン酸銅、リン酸銅、硫酸銅(II)、塩化第一銅、シアン化銅(I)、ヨウ化銅、酸化銅(I)、チオシアン酸銅、鉄アセチルアセナート、クエン酸鉄アンモニウム、シュウ酸第二鉄アンモニウム、硫酸第一鉄アンモニウム、硫酸第二鉄アンモニウム、クエン酸鉄、フマル酸鉄、マレイン酸鉄、乳酸第一鉄、硝酸第二鉄、鉄ペンタカルボニル、リン酸第二鉄、ピロリン酸第二鉄等の水溶性多価金属塩;五酸化バナジウム、酸化銅(II)、酸化第一鉄、酸化第二鉄等の多価金属酸化物;硫化鉄(III )、硫化鉄(II)、硫化銅等の多価金属硫化物;銅粉末、鉄粉末を挙げることができる。
本発明の製造方法において、重合温度は、通常25〜99℃、好ましくは50〜95℃、より好ましくは70〜90℃である。重合温度が25℃未満の場合には、分子量の上昇、不純物の増加のほか、重合時間が長くかかりすぎるため、生産性が低下する。一方、重合温度が99℃を超える場合には、重合開始剤の重亜硫酸塩が分解して亜硫酸ガスを多量に発生することになり、重合後に液相に溶解して不純物を形成したり、重合中に系外に排出され添加に見合うだけの十分な効果が得られなくなる。なお、ここでの重合温度とは、反応系内の反応溶液温度をいう。
上記不飽和カルボン酸の重合に際して、反応系内の圧力は、特に限定されるものではなく、常圧(大気圧)下、減圧下、加圧下の何れの圧力下であっても良い。好ましくは、重合中、亜硫酸ガスの放出を防ぎ、低分子量化が可能であることから、常圧または、反応系内を密閉し、加圧下で行うのが良い。また、加圧装置や減圧装置を併設する必要がなく、また耐圧製の反応容器や配管を用いる必要がないなど製造コストの観点からは、常圧(大気圧)下で行うのが良い。また、反応系内の雰囲気は、空気雰囲気のままで行っても良いが、不活性雰囲気とするのがよく、例えば、重合開始前に系内を窒素などの不活性ガスで置換することが望ましい。
本発明の好ましい実施形態である(メタ)アクリル酸重合体の製造に関して、もう一度詳しく述べると、重合中の中和度は1〜25mol%であるが、重合に用いられる単量体成分が単量体(I)のみの場合には、好ましくは1〜15mol%、より好ましくは2〜10mol%、さらに好ましくは3〜10mol%である。重合に用いられる単量体成分が単量体(I)に加えて単量体(II)を含む場合には、単量体(II)の一部または全量を初期に仕込むことが可能であるが、このときの重合中の中和度は、好ましくは1〜25mol%、より好ましくは3〜10mol%の範囲内である。重合中の中和度がかかる範囲内であれば、単量体(I)のみの場合であっても、単量体(I)と単量体(II)とを共重合させる場合であっても、最も良好に重合ないし共重合することが可能である。また、重合反応系の水溶液の粘度が上昇することがなく、低分子量の重合体を良好に製造することができる。しかも、従来よりも高濃度の条件下で重合反応を進行させることができるため、製造効率を大幅に上昇させることができる。重合中の中和度が1mol%未満の場合には、亜硫酸ガスの発生量が多くなり、分子量が上昇する場合がある。一方、重合中の中和度が25mol%を超える場合には、過硫酸塩と重亜硫酸塩の連鎖移動効率が低下し、分子量が上昇する場合があるほか、重合が進行するに伴い重合反応系の水溶液の粘度の上昇が顕著となる。そのため、得られる重合体の分子量が必要以上に増大して低分子量の重合体が得られなくなる。さらに、上記中和度低減による効果を十分に発揮できず、不純物を大幅に低減するのが困難になる場合がある。
ただし、本発明の製造方法は、これらに制限されるべきものではなく、例えば、滴下方法などに関しては、連続的に滴下せずとも断続的に何度かに小分けして滴下してもよいし、単量体(II)は、一部または全量を初期仕込みとすることができる(すなわち、重合開始時に一時に全量ないしその一部を滴下したものと見なすこともできる)し、滴下速度(滴下量)も滴下の開始から終了まで常に一定(一定量)として滴下してもよいし、重合温度等に応じて経時的に滴下速度(滴下量)を変化させてもよいし、また、すべての滴下成分を同じように滴下せずとも、滴下成分ごとに開始時や終了時をずらせたり、滴下時間を短縮させたり延長させてもよいなど、本発明の作用効果を損なわない範囲で適当に変更可能である。溶液の形態で各成分を滴下する場合には、反応系内の重合温度と同程度まで滴下溶液を加温しておいてもよい。こうすることで、重合温度を一定に保持するような場合に、温度変動が少なく温度調整が容易である。
重合の際の総滴下時間は、重合温度を低くして亜硫酸ガスの発生を抑え、不純物の形成を防止することがより重要であるため、60〜600分、好ましくは90〜480分、より好ましくは120〜420分と長く必要である。しかしながら、製造過程で発生する上記問題や得られる重合体の性能向上が図られることを勘案すれば極めて有意な対処法であるといえる。総滴下時間が60分未満の場合には、重合開始剤として添加する過硫酸塩溶液と重亜硫酸塩溶液による効果が効率的になされにくくなる。そのため、得られる(メタ)アクリル酸重合体に対して、末端や側鎖にスルホン酸基等の硫黄含有基を導入することができにくくなるため、該重合体の重量平均分子量が高くなる傾向にある。また、反応系内に短期間に滴下されることで過剰に重合開始剤が存在することが起こり得るため、こうした過剰な重合開始剤が分解して亜硫酸ガスが発生し、系外に放出されたり、不純物を形成したりすることになる(ただし、重合温度および重合開始剤量を低い特定の範囲で実施することの技術的有意性を見出すことで、従来技術で説明したような問題を生じるまでには至らないといえる。このことは他の各種重合条件を外れる場合においても同様のことが言える。)。一方、総滴下時間が600分を越える場合には、亜硫酸ガスの発生が抑えられるため得られる重合体の性能は良好であるものの、(メタ)アクリル酸重合体の生産性が低下することになるため、使用用途が制限される場合がある。ここでいう総滴下時間とは、最初の滴下成分(1成分とは限らない)の滴下開始時から最後の滴下成分(1成分とは限らない)を滴下完了するまでの時間をいうものとする。
ここで、上記固形分濃度が35重量%未満の場合には、濃縮工程を省略することが困難となるなど、不飽和カルボン酸重合体組成物の生産性を大幅に向上することができない場合がある。
ここで、重合反応が終了した時点(重合時間終了時点)とは、全ての滴下成分の滴下が終了した時点であってもよいが、好ましくはその後、所定の熟成時間を経過し(重合が完結し)た時点を言うものとする。
熟成中は、上記重合反応期間内であり、重合中に含まれるため、上記重合温度が適用される。したがって、ここでの温度も一定温度(好ましくは滴下終了時点での温度)で保持してもよいし、熟成中に経時的に温度を変化させてもよい。したがって、重合時間は、上記総滴下時間+熟成時間をいい、最初の滴定開始時点から熟成終了時点までに要した時間をいう。
最終中和度としては、例えば、素肌に優しいといわれている弱酸性洗剤などに、洗浄剤用ビルダーとして利用するような場合には、酸性のまま中和せずに使用してもよし、また、中性洗剤やアルカリ洗剤などに使用するような場合には、後処理としてアルカリ成分で中和して中和度90mol%以上に中和して使用してもよいなど、その使用用途によって異なるため特に制限されるべきものではなく、1〜100mol%の極めて広範囲に設定可能である。特に酸性の重合体として使用する場合の最終中和度としては、好ましくは1〜75mol%、より好ましくは5〜70mol%である。中性ないしアルカリ性の重合体として使用する場合の最終中和度としては、好ましくは75〜100mol%、より好ましくは85〜99mol%である。また、中性ないしアルカリ性の重合体として使用する場合の最終中和度が99mol%を超える場合には重合体水溶液が着色する恐れがある。
なお、従来の完全中和方式や部分中和方式で得られる不飽和カルボン酸重合体を脱塩処理することで、最終中和度を設定することは可能ではあるが、この場合、脱塩工程の追加により製造工程が煩雑化するとともに、製造コストも上昇することになるため、使用用途が制限される場合がある。上述したように酸性のまま中和せずに使用するような場合には、反応系内が酸性のため、反応系内の雰囲気中に毒性のある亜硫酸ガス(SO2ガス)が残存している場合がある。こうした場合には、過酸化水素などの過酸化物を入れてつぶす(分解する)か、あるいは空気や窒素ガスを導入(ブロー)して追い出しておくのが望ましい。
−硫黄含有不飽和カルボン酸重合体の用途−
本発明にかかる硫黄含有不飽和カルボン酸重合体は、その末端にスルホン酸基が導入されている。分子末端にスルホン酸基が導入されていると、分子量が比較的大きくても分散能および耐ゲル性は良好なものとなる。分子量が大きいにもかかわらず、耐ゲル性は非常に良好である。
かかる特徴を有する本発明の硫黄含有不飽和カルボン酸重合体は、洗浄剤用ビルダー、無機顔料の分散剤、スケール防止剤など各種用途において、非常に有用である。
本発明にかかる硫黄含有不飽和カルボン酸重合体は、これをカオリン分散剤に使用する場合には、その重量平均分子量(Mw)は、500〜3,000であることが好ましく、700〜2,700がより好ましく、1,000〜2,500がさらに好ましく、1,200〜2,300が最も好ましい。硫黄含有不飽和カルボン酸重合体の重量平均分子量(Mw)が3,000を越えると、カオリンスラリーの調製に使用する場合に、スラリー粘度を低下させるのに必要な使用量が多くなる傾向がある。
本発明にかかる、硫黄含有不飽和カルボン酸重合体を必須成分とするカオリン分散剤は、本発明の効果を損なわない範囲において、エマルジョン系ラテックス、粘性調整剤、香料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、殺菌剤、防腐剤等を配合することもできる。
本発明にかかる硫黄含有不飽和カルボン酸重合体を洗浄剤用ビルダーに使用する場合には、その重量平均分子量Mwは、500〜4,500であることが好ましく、600〜3,000がより好ましく、700〜2,500がさらに好ましく、800〜2,000が最も好ましい。800〜1,500が特に最も好ましい。ここに、洗浄剤用ビルダーとは、衣類用洗剤、各種硬質表面洗浄剤、自動食器洗い機用洗剤、皿洗い用洗剤、トイレ・フロ用洗剤などを含む概念である。
本発明にかかる洗浄剤用ビルダーに用いる硫黄含有不飽和カルボン酸重合体の高硬度水下におけるクレー分散能は、0.5以上が好ましく、0.6以上がさらに好ましく、0.7以上が特に好ましく、0.8以上が最も好ましい。そして、そのカルシウムイオン捕捉能は、150mgCaCO3/g以上が好ましく、160mgCaCO3/g以上がさらに好ましく、170mgCaCO3/g以上が特に好ましく、180mgCaCO3/g以上が最も好ましい。ここで、カルシウムイオン捕捉能とクレー分散能の定義は、実施例で述べる。
上記水溶性重合体としては、本発明にかかる硫黄含有不飽和カルボン酸重合体以外の水溶性ポリカルボン酸系重合体が挙げられる。このような水溶性ポリカルボン酸系重合体としては、例えば、(メタ)アクリル酸系重合体、アクリル酸/マレイン酸(系)共重合体(塩)、メタクリル酸(系)重合体(塩)、α−ヒドロキシアクリル酸(系)重合体(塩)、アクリル酸/水酸基含有単量体(系)共重合体(塩)、メタクリル酸/水酸基含有単量体(系)共重合体(塩)等が挙げられ、これらは1種のみを用いても良く、2種以上の混合物として用いても良い。これら重合体のうち、アクリル酸(系)重合体(塩)、アクリル酸/マレイン酸(系)共重合体(塩)が特に好ましい。
併用されるアクリル酸/マレイン酸(系)共重合体(塩)としては、アクリル酸(塩)及びマレイン酸(塩)100モル%に対しマレイン酸(塩)5〜90モル%含むアクリル酸/マレイン酸(系)共重合体(塩)であって、該共重合体(塩)の重量平均分子量Mwと該共重合体(塩)における該マレイン酸(塩)の割合[MA(モル%)]との積(MA×Mw)が450,000以下であるアクリル酸/マレイン酸(系)共重合体(塩)であることが好ましく、該MAを好ましくは10〜85モル%、より好ましくは15〜80モル%、一層好ましくは20〜70モル%、最も好ましくは25〜60モル%含み、重量平均分子量Mwが、好ましくは1,000〜90,000、より好ましくは1,500〜70,000、一層好ましくは2,000〜50,000、より一層好ましくは2,500〜30,000、最も好ましくは3,000〜20,000である。
本発明にかかる洗浄剤用ビルダーは、塊状、粉末状、ゾル状、ゲル状等の粉末状態であってもよいし、溶液(例えば、水溶液)であってもよい。
本発明にかかる洗浄剤用ビルダーは、液体洗剤に0.5重量%以上用いられると、界面活性剤との相溶性に優れ、高濃縮の液体洗剤となる点で、液体洗剤用として非常にすぐれたものである。界面活性剤との相溶性に優れることにより、液体洗剤としたときの透明性が良好となり、濁りが原因として起こる液体洗剤の分離の問題を防ぐことができる。そして、相溶性が優れることによって、高濃縮の液体洗剤とすることができ、液体洗剤の洗剤能力の向上にもつながる。
−その1−
[実施例1−1]
還流冷却器、攪拌機を備えた容量5LのSUS製セパラブルフラスコに、純水150gを仕込み、攪拌下で90℃まで昇温した。次いで攪拌下、約90℃一定状態の重合反応系中に35%重亜硫酸ナトリウム水溶液(以下、35%SBSと略す)285.7gを滴下した。続いて35%SBS滴下開始から10分後に、80%アクリル酸水溶液(以下、80%AAと略す)900g、48%水酸化ナトリウム水溶液(以下48%NaOHと略す)41.67g、35%過硫酸ナトリウム水溶液(以下35%NaPSと略す)142.9gを滴下した。それぞれの滴下時間については、35%SBS、80%AA、48%NaOHを180分間、35%NaPSを190分間とした。また、それぞれの滴下の間、各成分の滴下速度は一定とし連続的に滴下した。
これをそのまま、カオリン分散剤(分散剤(1−1)とする)として用いることにした。
[実施例1−2]
還流冷却器、攪拌機を備えた容量5LのSUS製セパラブルフラスコに、純水97gを仕込み、攪拌下で90℃まで昇温した。次いで攪拌下、約90℃一定状態の重合反応系中に35%SBS;214.3gを滴下した。続いて35%SBS滴下開始から10分後に、80%AA;450g、48%NaOH;20.8g、15%NaPS;166.7gを滴下した。それぞれの滴下時間については、35%SBS、80%AA、48%NaOHを180分間、15%NaPSを190分間とした。また、それぞれの滴下の間、各成分の滴下速度は一定とし連続的に滴下した。
これをそのまま、カオリン分散剤(分散剤(1−2)とする)として用いることにした。
[比較例1−1]
還流冷却器、攪拌機を備えた容量5LのSUS製セパラブルフラスコに、純水350gを仕込み、攪拌下で90℃まで昇温した。次いで攪拌下、約90℃一定状態の重合反応系中に35%SBS;143g、80%AA;900g、48%NaOH;41.7g、15%NaPS;133gを滴下した。それぞれの滴下時間については、35%SBSを290分間、80%AA、48%NaOHを300分間、15%NaPSを310分間とした。また、それぞれの滴下の間、各成分の滴下速度は一定とし連続的に滴下した。
これをそのまま、カオリン分散剤(比較分散剤(1−1)とする)として用いることにした。
[比較例1−2]
還流冷却器、攪拌機を備えた容量5LのSUS製セパラブルフラスコに、純水1385gを仕込み、撹拌下で沸点還流状態になるまで昇温した。次いで攪拌下、沸点還流状態の重合反応系中に35%過酸化水素水溶液(以下、35%H2O2と略す)61.1g、15%NaPS;106.7gを滴下した。続いて35%H2O2滴下開始から5分後に、80%AA;450g、48%NaOH;375gを滴下した。それぞれの滴下時間については、35%H2O2を180分間、15%NaPSを250分間、80%AA、48%NaOHを235分間とした。また、それぞれの滴下の間、各成分の滴下速度は一定とし連続的に滴下した。
これをそのまま、カオリン分散剤(比較分散剤(1−2)とする)として用いることにした。
上の実施例、比較例で得られたカオリン用分散剤のカオリン分散性とカオリンスラリー保存安定性を見た結果を表1に示す。カオリン分散試験と保存安定性試験は以下のようにして行なった。
(1) 600ml容器に、イオン交換水171.4g、Na2CO3(pH調整用) 2.1g、分散剤0.09%(固形分換算)を投入した後、ホモミキサー撹拌下(2000rpm)カオリンを少量ずつ添加。
(2) スラリー濃度70%となる量のカオリンを投入後、ホモミキサー回転数4000rpmで10分間撹拌。
(3) スラリーを200メッシュの金網でろ過した後、B型粘度計(ブルックフィールド社製、デジタル粘度計型式DV−I+)でスピンドルNO.2を用いて30rpmでスラリー粘度を測定した。
上記のカオリン分散性試験で調整したスラリーを蓋付きの容器中静置保存し、1ヵ月後の粘度をB型粘度計で測定した。
−その2−
以下の実施例・比較例において、重合体の重量平均分子量(Mw)は前述のようにして測定し、その水溶液中の固形分は下記のようにして測定した。
固形分は、170℃の熱風乾燥機で1gの(共)重合体水溶液を1時間乾燥させた後の不揮発分とした。
[実施例2−1]
還流冷却器、攪拌機を備えた容量2.5LのSUS製セパラブルフラスコに、純水145gを仕込み、攪拌下で90℃まで昇温した。次いで攪拌下、約90℃一定状態の重合反応系中に、80%アクリル酸水溶液(以下、80%AAと略す)405g、37%アクリル酸ナトリウム水溶液(以下、37%SAと略す)127g、25%過硫酸ナトリウム水溶液(以下25%NaPSと略す)80g、35%重亜硫酸ナトリウム水溶液(以下、35%SBSと略す)85.7gを滴下開始した。それぞれの滴下時間については、80%AA、48%NaOHを240分間、15%NaPS、35%SBSを250分間とした。また、それぞれの滴下の間、各成分の滴下速度は一定とし連続的に滴下した。
[実施例2−2]
還流冷却器、攪拌機を備えた容量5LのSUS製セパラブルフラスコに、純水150g、モール塩0.0455gを仕込み、攪拌下で90℃まで昇温した。次いで攪拌下、約90℃一定状態の重合反応系中に35%SBS228.6gを滴下開始した。続いて35%SBS滴下開始から10分後に、80%AA900g、48%NaOH41.7g、35%過硫酸ナトリウム水溶液(以下35%NaPSと略す)85.7gを滴下開始した。それぞれの滴下時間については、35%SBS、80%AA、48%NaOHを180分間、35%NaPSを190分間とした。また、それぞれの滴下の間、各成分の滴下速度は一定とし連続的に滴下した。
[実施例2−3]
還流冷却器、攪拌機を備えた容量5LのSUS製セパラブルフラスコに、純水150gを仕込み、攪拌下で90℃まで昇温した。次いで攪拌下、約90℃一定状態の重合反応系中に35%SBS285.7gを滴下開始した。続いて35%SBS滴下開始から10分後に、80%AAと900g、48%NaOH41.67g、35%NaPS142.9gを滴下開始した。それぞれの滴下時間については、35%SBS、80%AA、48%NaOHを180分間、35%NaPSを190分間とした。また、それぞれの滴下の間、各成分の滴下速度は一定とし連続的に滴下した。
[実施例2−4]
還流冷却器、攪拌機を備えた容量5LのSUS製セパラブルフラスコに、純水320g、モール塩0.0512gを仕込み、攪拌下で90℃まで昇温した。次いで攪拌下、約90℃一定状態の重合反応系中に35%SBS285.7gを滴下開始した。続いて35%SBS滴下開始から10分後に、80%AA900g、48%NaOH41.7g、15%NaPS133.3gを滴下開始した。それぞれの滴下時間については、35%SBS、80%AA、48%NaOHを180分間、15%NaPSを190分間とした。また、それぞれの滴下の間、各成分の滴下速度は一定とし連続的に滴下した。
[実施例2−5]
還流冷却器、攪拌機を備えた容量2.5LのSUS製セパラブルフラスコに、純水97gを仕込み、攪拌下で90℃まで昇温した。次いで攪拌下、約90℃一定状態の重合反応系中に35%SBS214.3gを滴下開始した。続いて35%SBS滴下開始から10分後に、80%AA450g、48%NaOH20.8g、15%NaPS166.7gを滴下開始した。それぞれの滴下時間については、35%SBS、80%AA、48%NaOHを180分間、15%NaPSを190分間とした。また、それぞれの滴下の間、各成分の滴下速度は一定とし連続的に滴下した。
[実施例2−6]
還流冷却器、攪拌機を備えた容量2.5LのSUS製セパラブルフラスコに、純水125g、モール塩0.0912gを仕込み、攪拌下で90℃まで昇温した。次いで攪拌下、約90℃一定状態の重合反応系中に35%SBS214.3gを滴下開始した。続いて35%SBS滴下開始から10分後に、80%AA450g、48%NaOH20.8g、15%NaPS100gを滴下開始した。それぞれの滴下時間については、35%SBS、80%AA、48%NaOHを180分間、15%NaPSを190分間とした。また、それぞれの滴下の間、各成分の滴下速度は一定とし連続的に滴下した。
[実施例2−7]
還流冷却器、攪拌機を備えた容量2.5LのSUS製セパラブルフラスコに、純水160g、モール塩0.0291gを仕込み、攪拌下で90℃まで昇温した。次いで攪拌下、約90℃一定状態の重合反応系中に35%SBS142.9gを滴下開始した。続いて35%SBS滴下開始から5分後に、70%メタクリル酸水溶液(以下、70%MAAと略す)614.3g、48%NaOH20.8g、15%NaPS66.7gを滴下開始した。それぞれの滴下時間については、35%SBS、70%MAA、48%NaOHを180分間、15%NaPSを185分間とした。また、それぞれの滴下の間、各成分の滴下速度は一定とし連続的に滴下した。
[実施例2−8]
モル比で5/95のマレイン酸/アクリル酸共重合体を製造した。即ち、温度計、攪拌機、及び還流冷却器を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに純水190g、29.4gの無水マレイン酸、2.5gの48%NaOHを初期仕込し、攪拌下、90℃まで昇温した。次いで、攪拌下、90℃を維持しながら、513gの80%AA、及び23.8gの48%NaOHを重合開始から180分間に渡って、200.0gの15%NaPSを重合開始から185分間に渡って、171.4gの35%SBSを重合開始から175分間に渡って、それぞれ別々の滴下ノズルから連続的に均一速度で滴下した。さらに全ての滴下終了後30分間に渡って、90℃を維持して、重合を完了した後、48%NaOHを420g加え、中和した。このようにして、固形分濃度が45%、最終中和度が95mol%、重量平均分子量Mw3,600、分子量分布2.5の硫黄含有不飽和カルボン酸重合体(重合体(2−8))を水溶液の形で得た。
温度計、攪拌機、及び還流冷却器を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに純水175gを初期仕込し、攪拌下、90℃まで昇温した。次いで、攪拌下、90℃を維持しながら、450gの80%AA、及び20.83gの48%NaOHを重合開始から300分間に渡って、66.7gの15%NaPSを重合開始から310分間に渡って、71.4gの35%SBSを重合開始から290分間に渡って、それぞれ別々の滴下ノズルから連続的に均一速度で滴下した。さらに全ての滴下終了後30分間に渡って、90℃を維持して、重合を完了した後、48%NaOHを375g加え、中和した。このようにして、固形分濃度が45%、最終中和度が95mol%、重量平均分子量Mw6,000、分子量分布2.7の硫黄含有不飽和カルボン酸重合体(比較重合体(2−1))を水溶液の形で得た。
温度計、攪拌機、及び還流冷却器を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに純水560gを初期仕込し、攪拌下、沸点還流状態まで昇温した。次いで、攪拌下、還流状態を維持しながら、360gの80%AA、及び283gの48%NaOHを重合開始から240分間に渡って、56gの15%NaPS及び600gの純水を重合開始から250分間に渡って、それぞれ別々の滴下ノズルから連続的に均一速度で滴下した。さらに全ての滴下終了後30分間に渡って、沸点還流状態を維持して、重合を完了した。このようにして、固形分濃度が45%、最終中和度が85mol%、重量平均分子量Mw5,000、分子量分布2.6の硫黄含有不飽和カルボン酸重合体(比較重合体(2−2))を水溶液の形で得た。
モル比で5/95のマレイン酸/アクリル酸共重合体を製造した。即ち、温度計、攪拌機、及び還流冷却器を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに純水190g、29.4gの無水マレイン酸、2.5gの48%NaOHを初期仕込し、攪拌下、90℃まで昇温した。次いで、攪拌下、90℃を維持しながら、513gの80%AA、及び23.8gの48%NaOHを重合開始から180分間に渡って、160.0gの15%NaPSを重合開始から185分間に渡って、137.1gの35%SBSを重合開始から175分間に渡って、それぞれ別々の滴下ノズルから連続的に均一速度で滴下した。さらに全ての滴下終了後30分間に渡って、90℃を維持して、重合を完了した後、48%NaOHを420g加え、中和した。このようにして、固形分濃度が45%、最終中和度が85mol%、重量平均分子量Mw7,200、分子量分布3.0の硫黄含有不飽和カルボン酸重合体(比較重合体(2−3))を水溶液の形で得た。
上記実施例および比較例により得た硫黄含有不飽和カルボン酸重合体(重合体(2−1)〜(2−8)および比較重合体(2−1)〜(2−3))について、カオリン分散剤としての、また、洗浄剤用ビルダーとしての性能をそれぞれ評価した。カオリン分散性試験は前述のとおりであり、洗浄剤用ビルダーとしての性能評価試験は以下に述べるとおりである。
<衣料用液体洗剤ビルダーとしての基本性能評価>
上記重合体のカルシウムイオン捕捉能と高硬度水下におけるクレー分散能を後述の方法で調べるとともに、重合体の相溶性は、下記表2に示す組成(1)、(2)、(3)を持つ衣料用液体洗剤に各々の重合体を1重量%溶解させたときの液体洗剤のカオリン濁度を後述の方法で測定して判断した。
カルシウムイオン捕捉能、クレー分散能および相溶性の各測定結果は下記表3に示す。
なお、表3における相溶性は、カオリン濁度が200mg/L以下の場合を○(良好)とし、200mg/Lを超える場合を×(不良)とした。
<カオリン濁度>
カオリン濁度は、各成分が均一になるように充分に攪拌し、気泡を除いた後、25℃での濁度値を測定した。濁度値は、日本電色株式会社製NDH2000(濁度計)を用いてTurbidity(カオリン濁度:mg/L)を測定した。
検量線用カルシウムイオン標準液として、塩化カルシウム2水和物を用いて、0.01モル/L、0.001モル/L、0.0001モル/Lの水溶液を50g調製し、4.8%NaOH水溶液でpH9〜11の範囲に調製し、更に4モル/Lの塩化カリウム水溶液(以下4M−KCl水溶液と略す)を1mL添加し、更にマグネチックスターラーを用いて十分に攪拌して検量線用サンプル液を作製した。また、試験用カルシウムイオン標準液として、同じく塩化カルシウム2水和物を用いて、0.001モル/Lの水溶液を必要量(1サンプルにつき50g)調製した。
このようにして、作製した検量線用サンプル液、試験用サンプル液を平沼産業株式会社製滴定装置COMTITE−550を用いて、オリオン社製カルシウムイオン電極93−20,比較電極90−01により測定を行なった。
<高硬度水下におけるクレー分散能>(CaCO3換算で200ppm:高硬度水下)
グリシン67.56g、塩化ナトリウム52.6g、NaOH2.4gに純水を加え、600gとした(これをバッファーとする)。バッファー60gに塩化カルシウム二水和物0.3268gを加え、更に純水を加え、1000gとした(これをバッファーとする)。測定対象の共重合体の0.1重量%水溶液(固形分重量換算)4gに、バッファーを36g加え、攪拌し分散液とした。試験管(IWAKI GLASS製:直径18mm、高さ180mm)にクレー(社団法人日本粉体工業技術協会製、試験用ダスト11種)0.3gを入れた後、上記の分散液を30g加え、密封する。
低硬度水下はCaCO3換算で50ppmで行う。
<硬質表面(食器,便器,など)用液体洗剤ビルダーとしての性能評価>
下記表4に示す組成の硬質表面用液体洗剤に各々の重合体を1重量%溶解させたときの液体洗剤の硬質表面洗浄力を後述の方法で測定するとともに、カオリン濁度を前述の方法で測定し、相溶性とした。相溶性は、カオリン濁度が200mg/L以下の場合を○(良好)とし、200mg/Lを超える場合を×(不良)とした。
<硬質表面洗浄力>
重合体を相溶させることができた硬質表面用液体洗剤組成物をJIS(K3362台所用合成洗剤の洗浄力評価方法)に基づいた方法により、その洗浄力を評価した。汚れ落ちが重合体を含まない硬質表面用液体洗剤組成物を用いた場合よりも優れている場合は○、そうでない場合は×とした。
各重合体の相溶性と硬質表面洗浄力を測定した結果を表5に表わす。
Claims (4)
- アクリル酸および/またはメタクリル酸を、単量体成分全量に対して90〜100mol%含有する単量体成分を重合させて得られ、
重量平均分子量(Mw)が700〜2,700の範囲にあって、分子量分布(Mw/Mn)が2.5以下であり、
硫黄含有基が分子末端に導入されたことを特徴とする、硫黄含有不飽和カルボン酸重合体。 - 前記硫黄含有基がスルホン酸基である、請求項1に記載の硫黄含有不飽和カルボン酸重合体。
- 請求項1に記載の硫黄含有不飽和カルボン酸重合体を必須成分とする、洗浄剤用ビルダー。
- 請求項1に記載の硫黄含有不飽和カルボン酸重合体を必須成分とする、カオリン用分散剤。
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