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JP5014530B2 - キャパシタ部品 - Google Patents

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JP5014530B2
JP5014530B2 JP2000291146A JP2000291146A JP5014530B2 JP 5014530 B2 JP5014530 B2 JP 5014530B2 JP 2000291146 A JP2000291146 A JP 2000291146A JP 2000291146 A JP2000291146 A JP 2000291146A JP 5014530 B2 JP5014530 B2 JP 5014530B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は一般に電子装置に関し、特に半導体集積回路装置を基板上に実装した電子装置に関する。
【0002】
LSIチップなどの半導体集積回路装置は一般に配線基板上に実装されて電子装置を構成するが、かかる電子装置では、LSIチップへの給電線を介した前記LSIチップへの電源電圧の変動等の外部ノイズの伝達を遮断するために、また高速LSI動作に伴い発生する負荷インピーダンスの急変に起因するLSIチップの内部ノイズ、たとえは高周波リップルの、前記給電線を介した配線基板への伝達を遮断するために、給電線にデカップリングキャパシタを設け、ノイズ成分をバイパスさせることが行われている。
【0003】
【従来の技術】
図1は、デカップリングキャパシタを有する従来の電子装置10の構成を示す。
【0004】
図1を参照するに、前記電子装置10は配線基板11上に実装されたLSIチップ12を有し、前記配線基板11上には前記LSIチップ12を囲むようにデカップリングキャパシタ13が配設されている。かかる構成の電子装置では、デカップリングキャパシタ13を設けることにより、先に説明したノイズによるLSIチップ、あるいは前記配線基板11上に実装される他の素子の誤動作を回避することができる。
【0005】
一方、図1の構成では前記LSI12と前記デカップリングキャパシタ13とを接続するために前記配線基板11上に実質的な長さの配線パターンを形成する必要があるが、かかる配線パターンのインダクタンスにより、所望の電源電圧変動の抑制や高周波リップルの吸収を実現することが困難になる。この問題は、特に高い、例えばGHz帯域のクロック周波数で高速動作するLSIチップを有する電子装置において顕著になる。
【0006】
このような図1の従来のデカップリングキャパシタ13の問題点を回避するため、図2に示すように配線基板11中に、LSIチップ12実装位置に対応してデカップリングキャパシタ13を形成した構成が提案されている。特開平7−37758号公報を参照。
【0007】
しかし、図2の従来の構成ではデカップリングキャパシタ13が配線基板11中に内蔵されることに起因して、電子装置の設計自由度が減少し、前記配線基板11上に形成される電子回路の設計が、使用される配線基板11により制約される問題が生じる。あるいは、個々の電子回路毎に、キャパシタ位置の異なる配線基板を特注する必要が生じる。いずれにせよ、かかる設計自由度の減少は製造される電子装置の費用を増大させる。また、配線基板11中にデカップリングキャパシタ13を形成しようとすると、配線基板11の製造費用が増大してしまう。
【0008】
これに対し、図3は、配線基板11とLSIチップ12との間に、前記デカップリングキャパシタ13を内蔵したインターポーザ型のキャパシタ部品14を挿入した構成の、関連技術による電子装置20を示す。
【0009】
図3を参照するに、前記キャパシタ部品14は前記配線基板11上にフリップチップ実装されており、前記LSIチップ12は前記キャパシタ部品14上にフリップチップ実装されている。かかる構成によれば、前記LSIチップ12と配線基板11との間の距離が最短化され、先に説明した配線インダクタンスによるデカップリングキャパシタ13の機能劣化の問題が解消すると考えられる。
【0010】
図4は、図3のキャパシタ部品14の考えられる一例による構成を示す。
【0011】
図4を参照するに前記キャパシタ部品14は、下部電極層14Aと、上部電極層14Bと、前記下部電極層14Aと前記上部電極層14Bとの間に挟持された高誘電体キャパシタ絶縁膜14Cとを含み、前記下部電極層14A、上部電極層14Bおよびキャパシタ絶縁膜14Cは、前記キャパシタ部品14中に内蔵されたデカップリングキャパシタ13を構成する。
【0012】
図4に示すように、前記下部電極層14Aからは、前記キャパシタ絶縁膜14Cおよび上部電極層14B中に形成されたコンタクトホールを介して、コンタクト電極14aが上方に延出し、また前記上部電極14Bからも、対応するコンタクト電極14bが上方に延出する。前記コンタクト電極14aおよび14bは、前記LSIチップ12の電源端子あるいは接地端子を構成する電極パッドにコンタクトするように適合されている。そこで、かかるキャパシタ部品14上に前記LSIチップ12をフリップチップ実装することにより、前記LSIチップ12の電源端子と接地端子との間にデカップリングキャパシタ13が挿入されることになる。前記キャパシタ部品14中には、前記LSIチップ12上の電極パッドを配線基板11上の対応する配線パターンに接続する導体プラグを保持する多数のビアホールが形成される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、かかるキャパシタ部品14においては、前記電極層14A,14Bおよび高誘電体膜14Cを薄膜形成プロセスにより形成することにより、先に説明したインダクタンスの問題は回避することが可能であるが、形成される電極層14A,14Bが薄いため、図4に示したようにシート抵抗が増大する問題が生じるのが避けられない。このような薄膜形成プロセスにより形成した電極層14A,14Bは、50〜300nm程度の非常に薄い導電膜よりなる。なお、前記高誘電体膜14Cを通常のセラミックキャパシタの製造で使われるグリーンシートの焼成工程により形成した場合には、前記ビアホールのピッチが最小でも100〜200μmとなり、LSIチップ上の電極パッドのピッチよりも大きくなってしまう。換言するとかかるキャパシタ部品14では、前記高誘電体膜14Cおよび電極層14A,14Bは薄膜形成プロセスにより形成せざるを得ない。
【0014】
図5(A)は図4のキャパシタ部品14の等価回路図を、また図5(B)は図5(A)の回路の周波数特性を示す。
【0015】
図5(A)を参照するに、前記キャパシタ部品14はキャパシタCに等価直列抵抗ESRおよび等価直列インダクタンスESLとを直列接続した構成を有し、図5(B)に示すように共振周波数fc1においてインピーダンスの大きさ|Z|が最小になる周波数特性を有する。ただし図5(B)中、縦軸は対数スケールで表したインピーダンス絶対値|Z|を、また横軸は対数スケールで表した周波数を示す。
【0016】
図5(B)の周波数特性では、前記共振周波数fc1よりも低い周波数帯域においてはインピーダンスZに対する図5(A)の等価回路中のキャパシタCの寄与が大きく、一方前記共振周波数fc1よりも高い周波数帯域では、インピーダンスZに対する等価直列インダクタンスESLの寄与が大きい。そこで前記等価直列抵抗ESRの値が小さければ、前記等価直列インダクタンスESLの値をESL1からESL2,ESL3と減少させることにより前記共振周波数fc1をより高い共振周波数fc2にシフトさせ、前記デカップリングキャパシタの動作を前記LSIチップ12の高速動作に追従させることが可能になる。
【0017】
ところが先に図4で説明したように前記電極層14A,14Bが大きなシート抵抗を有していると、図5(A)の等価回路における等価直列抵抗ESRの値が大きくなり、図5(B)の周波数特性において等価直列インダクタンスESLの値を減少させても対応してインピーダンス|Z|が減少せず、その結果所望の共振周波数が実現できなくなる。
【0018】
そこで、本発明は上記の課題を解決した新規で有用なキャパシタ部品、およびかかるキャパシタ部品を有する電子装置を提供することを概括的課題とする。
【0019】
本発明のより具体的な課題は、等価直列抵抗を低減し、GHz帯の超高周波帯域においても効率的に作動するデカップリングキャパシタを有するキャパシタ部品、およびかかるキャパシタ部品を有する電子装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の課題を、第1の側から第2の側まで貫通する複数のスルーホールを有する基板と、前記複数のスルーホールを充填する複数の導電性プラグと、前記基板の前記第1の側に、前記複数の導電性プラグにそれぞれ対応して形成された複数のコンタクト電極パッドと、前記基板の前記第2の側に形成され、第1の電極層と高誘電体キャパシタ絶縁膜と第2の電極層とを順次積層した高誘電体キャパシタと、前記基板の前記第2の側において前記高誘電体キャパシタを覆う絶縁膜と、前記高誘電体キャパシタおよび前記絶縁膜中を、前記複数のスルーホールにそれぞれ対応して延在し、対応する前記導電性プラグを露出する複数の開口部と、前記絶縁膜上に、前記複数の開口部にそれぞれ対応して、前記複数の導電性プラグのうちの対応する導電性プラグに電気的に接続されて設けられた複数のコンタクト電極構造とよりなるキャパシタ部品において、前記複数のスルーホールは第1のスルーホールと第2のスルーホールとを含み、前記第1のスルーホールにおいて、前記コンタクト電極構造は前記第1の電極層に接続されており、前記第2のスルーホールにおいて、前記コンタクト電極構造は前記第2の電極層に接続されており、前記基板の前記第2の側には第1の電極パターンが前記高誘電体キャパシタを覆う絶縁膜上に、前記高誘電体キャパシタを覆う絶縁膜を貫通するように設けられた複数の第1の導体プラグを介して、前記第1の電極層に複数の個所で電気的に接続された状態で形成されており、前記基板の前記第2の側には第2の電極パターンが、複数の第2の導体プラグを介して、前記第2の電極層に複数の個所で電気的に接続された状態で形成されており、さらに前記複数のスルーホールは、前記基板中を前記第1の側から前記第2の側に延在する第3のスルーホールを含み、前記複数のコンタクト電極構造は前記第3のスルーホールに対応した第3のコンタクト電極構造を含み、前記複数のコンタクト電極パッドは、前記第3のスルーホールに対応した第3のコンタクト電極パッドを含み、前記第3のコンタクト電極構造は、前記高誘電体キャパシタの前記第1および第2のいずれの電極層にもコンタクトしないことを特徴とするキャパシタ部品により、解決する。
[作用]
図6は本発明の原理を説明する。ただし図6中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0021】
図6を参照するに本発明では、前記コンタクト電極14aが前記下部電極14Aと複数の個所で導体プラグによりコンタクトされ、また前記コンタクト電極14bが前記上部電極14Bと複数の個所で導体プラグによりコンタクトされる。その際、前記コンタクト電極14aから延在する導体プラグのために、前記上部電極14Bおよび高誘電体キャパシタ絶縁膜14Cには、前記下部電極14Aを露出するコンタクトホール13Cが、各々のコンタクト電極14aに対応して形成される。また、前記キャパシタ13中には、信号線を通すためのスルーホール13Tが形成されている。
【0022】
図6の構成によれば、前記キャパシタ下部電極14Aの複数の個所が前記コンタクト電極14aに共通接続され、また前記キャパシタ上部電極14Bの複数の個所が前記コンタクト電極14bに共通接続されるため、前記上下電極14A,14Bのシート抵抗が大きくても、図5(A)に示す等価直列抵抗ESRは小さく、このためキャパシタ部品は等価インダクタンスESLを減少させることによりLSIのGHz帯域での動作に追従でき、ノイズ成分を電源ラインあるいは接地ラインから効果的に除去することができる。
【0023】
図6では、前記コンタクト電極14aと14bとが同じレベルに形成されるように図示しているが、前記コンタクト電極14aと14bとは異なったレベルに形成することも可能である。
【0024】
【発明の実施の形態】
[第1実施例]
以下、本発明の第1実施例によるキャパシタ部品30の構成および構造を、製造工程を示す図7(A)〜図10(W)を参照しながら順に説明する。
【0025】
図7(A)を参照するに、典型的には0.3mmの厚さを有するSi基板31中に、直径が例えば60μmのスルーホール31a〜31cがCF4をエッチングガスとしたドライエッチング工程により、典型的には150μmピッチで形成され、前記各々のスルーホール31a〜31c中はPt,AuあるいはW等の高融点金属のCVD工程によりにより充填され、導体プラグ31A〜31Cが形成される。
【0026】
次に図7(B)の工程において、前記Si基板31の上下主面にはSiO2膜32および33がそれぞれCVD法により形成され、さらに図7(C)の工程において前記SiO2膜32中に、前記導体プラグ31A〜31Cにそれぞれ対応して開口部32A〜32Cが前記導体プラグ31A〜31Cの端面を露出するように、また前記SiO2膜33中には、前記導体プラグ31A〜31Cにそれぞれ対応して開口部33A〜33Cが、前記導体プラグ31A〜31Cの端面を露出するように形成される。
【0027】
次に図7(D)の工程において、前記Si基板31の上主面上に、前記SiO2膜33を覆うように、厚さが0.1μmのTi膜と厚さが0.2μmのPt膜とを積層した第1の電極層34が、前記開口部33A〜33Cにおいてそれぞれ導体プラグ31A〜31Cを覆うように、スパッタリング法により形成され、図7(E)の工程でパターニングされることにより、前記電極層34中に、前記SiO2膜33中の前記開口部33Bを露出する開口部34Bと、前記SiO2膜33中の前記開口部33Cを露出する開口部34Cとが形成される。一方、前記開口部33Aでは前記電極層34はパターニングされておらず、前記SiO2膜33中の前記開口部33Aにおいて前記導体プラグ31Aの露出端面にコンタクトしている。
【0028】
次に図7(F)の工程において、図7(E)の構造上に典型的には(Ba,Sr)2TiO3(以下BSTと略記する)等の高誘電体材料よりなる第1の高誘電体膜35が前記電極層34を覆うように、また前記開口部34B,34Cでは前記SiO2膜33の開口部33B,33Cの側壁面を覆い、さらに前記導体プラグ31B,31Cの露出端面を覆うように、ゾルゲル法により、一様な約200nmの厚さに形成される。図7(F)の工程では、前記高誘電体膜35は実際には2回にわけて形成され、各回とも2000rpm、30秒間のスピンコーティングによりアルコキシドよりなる出発溶液を塗布した後、120°Cで乾燥し、さらに400°Cで仮焼成を行う工程が行われる。
【0029】
このようにして前記高誘電体膜35の膜厚が所望の厚さに達したら、図7(F)の構造は大気中、600°Cの温度で熱処理され、前記BST膜35が結晶化される。このようにして熱処理することにより、比誘電率が500で誘電損失が2%以下のBST膜を、前記高誘電体膜35として得ることができる。
【0030】
次に図7(G)の工程において前記高誘電体膜35はレジストマスク(図示せず)を使ったフォトリソグラフィー工程によりパターニングされ、前記開口部33Aに対応して前記導体プラグ31Aを覆う電極層34を露出する開口部35Aと、前記開口部33Bにおいて前記導体プラグ31Bを露出する開口部35Bと、前記開口部33Cにおいて前記導体プラグ31Cを露出する開口部35Cとが形成される。
【0031】
次に図8(H)の工程において、前記図7(G)の構造上に、Ti膜とPt膜とを順次スパッタリングすることにより、前記電極層34と同様な第2の電極層36が、前記高誘電体膜35を覆うように、約0.3μmの厚さで一様に堆積される。前記電極層36は続く図8(I)の工程でパターニングされ、その結果前記導体プラグ31Aに対応して前記高誘電体膜35中の前記開口部35Aを露出する開口部36Aが、また前記導体プラグ31Bに対応して前記高誘電体膜35中の前記開口部35Bを露出する開口部36Bが形成される。一方、前記電極層36は前記高誘電体膜35中の前記開口部35Cにおいては、前記開口部35Cにより露出された前記導体プラグ31Cの端面とコンタクトした状態で残される。前記開口部35Bでは、前記導体プラグ31Bの端面が露出されている。
【0032】
次に図8(J)の工程において、図8(I)の構造上に一様な厚さで第2の高誘電体膜37が、先の第1の高誘電体膜34と同様に形成され、図8(K)の工程において前記高誘電体膜37中に、前記導体プラグ31Aに対応して開口部37Aが、前記導体プラグ31Aの端面を覆う前記電極層34を露出するように、また前記導体プラグ37Bに対応して開口部37Bが、前記導体プラグ31Bの端面を露出するように形成される。さらに前記高誘電体膜37中には、前記導体プラグ37Cに対応して開口部37Cが、前記導体プラグ31Cの端面を覆う電極層36を露出するように形成される。
【0033】
次に図8(L)の工程において、図8(K)の構造上に先の第1の電極層36と同様な第3の電極層38が一様な約0.3μmの厚さで形成され、さらに図8(M)の工程において前記電極層38中に前記高誘電体膜37中の開口部37Bに対応して前記導体プラグ31Bの端面を露出する開口部38Bが、また前記開口部37Cに対応して、前記導体プラグ31Cの端面を覆う電極層36を露出する開口部38Cが形成される。
【0034】
図8(M)の工程において、前記Si基板31上に前記電極層34および38を下部電極とし、前記第1および第2の高誘電体膜35および37をキャパシタ絶縁膜とし、前記電極層36を上部電極とした強誘電体キャパシタCが形成される。
【0035】
次に図9(N)の工程において前記図8(M)の構造を覆うようにポリイミド層間絶縁膜39が形成され、図9(O)の工程において前記ポリイミド層間絶縁膜39中には、前記導体プラグ31A〜31Cにそれぞれ対応して、コンタクトホール39A〜39Cが形成される。ただし前記コンタクトホール39Aは前記電極層38のうち、前記導体プラグ39Aの端面を覆う電極層34上に積層された部分を露出し、一方前記コンタクトホール39Bは前記導体プラグ39Bの短面を露出する。さらに前記コンタクトホール39Cは前記導体プラグ39Cの端面を覆う電極層36を露出する。
【0036】
図9(O)の工程では、さらに前記ポリイミド層間絶縁膜39中に、前記電極層38が前記高誘電体膜37を覆っている複数の個所において前記電極層38を露出するコンタクトホール39aが形成され、図9(P)の工程においては図9(O)の構造上に、厚さが約2μmのAu層40が、前記開口部39A〜39Cおよびコンタクトホール39aを充填するように形成される。
【0037】
前記Au層40は、図9(Q)の工程において、前記39aにおいて前記電極層38に電気的に接続される第1の接続パターン40Vと、図9(O)〜図10(W)には図示しない、前記層間絶縁膜39中に前記電極層38および前記高誘電体膜37を貫通して前記電極層36を露出するように形成された複数の別のコンタクトホールを介して前記電極層36に電気的に接続された第2の接続パターン40Gとにパターニングされる。かかるパターニングの結果、図9(Q)の工程においては前記コンタクトホール39A〜39Cが再び露出される。
【0038】
次に図9(R)の工程において図9(Q)の構造は別のポリイミド膜41により覆われ、図10(S)の工程において前記ポリイミド膜41中に、前記開口部39A〜39Cにそれぞれ対応して、前記導体プラグ31Aの端面を電極層34を介して覆う前記電極層38を露出する開口部41Aと、前記導体プラグ31Bの端面を露出する開口部41Bと、さらに前記導体プラグ31Cの端面を覆う電極層36を露出する開口部41Cとを形成する。
【0039】
次に図10(T)の工程において、図10(S)の構造上に厚さが0.05μmのCr膜と厚さが2μmのNi膜と厚さが0.2μmのAu膜とを順次スパッタリング法により一様に堆積することにより、前記ポリイミド膜41上に前記開口部41A〜41Cの側壁面および底面を覆うように導体層42を形成し、さらに図10(U)の工程において前記導体層42をパターニングし、前記開口部41A〜41Cの各々に対応して表面電極パッド42A〜42Cを形成する。さらに電解めっきを行うことにより、前記開口部41A〜41CをAuにより充填する。
【0040】
次に図10(V)の工程において、図10(C)の構造の下主面上に前記SiO2膜32を覆うように、前記導体膜42と同様な導体膜43を、前記導体膜43が前記開口部32A〜32Cにおいて、前記導体プラグ31A〜31Cにそれぞれコンタクトするように形成し、図10(W)の工程においてこれをパターニングして、前記開口部32A〜32Cにそれぞれ対応してコンタクト電極パッド43A〜43Cが形成される。
【0041】
図11(A)は、このようにして形成されたキャパシタ部品30の、図10(W)の断面図に対応する断面図を、一方図12(B)は、同じキャパシタ部品30の異なった断面における断面図を示す.ただし図示が複雑になるのを避けるため、前記開口部41A〜41Cを充填するめっき層の図示は省略してある。
【0042】
図11(A)を参照するに、前記導体層40Vは複数の個所において、前記ポリイミド層39中を延在する導体プラグ40vにより、前記強誘電体キャパシタCの下部電極を構成する電極層38に接続されているのがわかる。前記電極層38は前記開口部41Aにおいて前記電極層34と共に、前記表面電極パッド42Aに接続されている。一方、前記開口部41Cにおいては、前記電極層36が、前記表面電極パッド42Cに接続されている。
【0043】
前記Si基板31上に形成された前記高誘電体キャパシタC、接続パターン40V,40G、絶縁膜33,39,41および表面電極パッド42A〜42Cを含む構造は、前記Si基板31上においてキャパシタモジュールCMを構成する。
【0044】
後で説明するように、前記導体プラグ31Aは配線基板上の電源ラインVに接続されて電源電圧を、前記キャパシタ部品30上に実装されたLSIチップに供給し、一方前記導体プラグ31Cは接地ラインGに接続されて前記LSIチップに接地電位を供給する。さらに前記導体プラグ31Bは前記LSIチップと配線基板との間において信号を伝達する。
【0045】
図12(B)は、図12(A)のキャパシタ部品30の別の断面に沿った断面図である。
【0046】
図12(B)を参照するに、前記電極層38および高誘電体膜37中には、電極層36を露出する開口部が複数の個所に形成されており、前記各々の開口部において、前記電極層36は対応する接続パターン40Gに、前記層間絶縁膜39中を延在する導体プラグ40gを介して接続される。
【0047】
かかる構成のキャパシタ部品30では、前記導体プラグ31Aが導体プラグ31Cに、前記電極層34,36,38および高誘電体膜35,37よりなる高誘電体キャパシタを介して電気的に接続され、前記導体プラグ31Aを電源ラインVに接続し前記導体プラグ31Cを接地ラインGに接続した場合、前記電源ラインV上の高周波ノイズを前記高誘電体キャパシタを介して前記接地ラインGに逃がすことが可能になる。一方、前記導体プラグ31Bは前記導体プラグ31Aおよび31Cのいずれにも接続されておらず、信号ラインSに接続することにより、LSIチップと基板との間で信号を伝達する作用をなす。
【0048】
前記キャパシタ部品30では、前記電極層34および38が前記接続パターン40Vに複数の個所で接続され、また前記電極層36が前記接続パターン40Gに複数の個所で接続される。その際、前記接続パターン40Vおよび40Gは十分な厚さを有するため低抵抗であり、その結果前記電極層34および38、あるいは前記電極層36が薄膜プロセスにより形成されたシート抵抗の大きな導体層であっても、前記高誘電体キャパシタCの等価直列抵抗ESRを効果的に低減することができる。
【0049】
なお、本実施例において前記強誘電体絶縁膜35,37はゾルゲル法以外にも、スパッタリング法あるいはCVD法により形成することが可能である。前記強誘電体絶縁膜35,37としては、前記BST膜の他に、(Pb,Zr)TiO3膜,SrBi2Ta29膜あるいはPb(Mg,Nb)O3膜を使うことができる。これらの膜はゾルゲル法により、あるいはスパッタリング法により形成することができる。
【0050】
また前記基板31としては、Si基板以外にサファイア基板を使うことも可能である。この場合には、図7(A)の工程において前記スルーホール31a〜31cはレーザビーム加工により形成すればよい。
[第2実施例]
図13は、図11(A),11(B)のキャパシタ部品30を使った本発明の第2実施例による電子装置100の構成を示す。ただし図中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0051】
図13を参照するに、前記電子装置100は配線パターン101V,101G,101Sを担持した配線基板101を含み、前記配線基板101上において前記配線パターン101Vは電源電圧供給パターンを、前記配線パターン101Gは接地パターンを、また前記配線パターン101Sは信号パターンを構成する。前記キャパシタ部品30は、前記配線基板101上に、前記コンタクト電極パッド43A〜43Cをはんだバンプ102により、対応する配線パターン101V,101Sおよび101Gにそれぞれ接続することにより実装され、さらに前記キャパシタ部品30上にLSIチップ104が、前記キャパシタ部品30の表面電極パッド42A〜42Cを前記LSIチップ104上の対応する電極パッド(図示せず)にはんだバンプ103により接続することにより、実装される。
【0052】
かかる構成の電子装置100では、前記キャパシタ部品30が配線基板101とLSIチップ104との間に挿入された形で実装されるため、先に図5(A)で説明した等価インダクタンスESLは最小になる。また、前記高誘電体キャパシタCの電極シート抵抗の増大が、前記接続パターン40V,40Gの使用により抑制されるため、等価直列抵抗ESRも低減される。その結果、図5(B)中、ESR3およびESL3をパラメータとする曲線に示されるように、非常に高い動作周波数fc2においてもキャパシタ部品30のインピーダンスの大きさは最小であり、前記LSIチップ104がGHz帯域で動作する場合であっても、電源ノイズあるいは高周波リップルを効果的に除去することが可能になる。
【0053】
前記配線基板101側のはんだバンプ102としては、例えばSn96.5%−Ag3.5%の無鉛はんだ合金を、また前記LSIチップ104側のはんだバンプ103として、Pb95%−Sn5%のはんだ合金を使うことができる。この場合、前記はんだバンプ102は221°Cの融点を有し、はんだバンプ103は315°Cの融点を有する。
[第3実施例]
図14は本発明の第3実施例によるキャパシタ部品30Aの構成を示す。ただし図14中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0054】
図14を参照するに、本実施例では先の図11(A),12(B)の実施例と異なり、一つの導体プラグ31Aと隣接する導体プラグ31Bとの間、あるいは一つの導体プラグ31Bと31Cとの間に、単一の接続パターン40Gあるいは40Vを設けている。図示の断面では、このうちの接続パターン40Vが前記層間絶縁膜39中の導体プラグ40vを介して前記強誘電体キャパシタCの電極層38に接続されているが、前記キャパシタ部品30と同様に、前記導体プラグ40Gは図示していない導体プラグ40gを介して前記キャパシタCの電極層36に接続されている。
【0055】
図14のキャパシタ部品30Aによれば、前記接続パターン40V,40Gのパターニングが容易になり、従ってキャパシタ部品30Aの製造が容易になる好ましい特徴が得られる。
[第4実施例]
図15(A),(B)は、本発明の第4実施例によるキャパシタ部品30Bの構成を示す。ただし図中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。先の実施例と同様に、図15(A)と図15(B)とは同一のキャパシタ部品30Bの異なった断面に沿った断面図を示す。
【0056】
図15(A)を参照するに、本実施例では前記キャパシタモジュールCM中、前記層間絶縁膜39上には前記接続パターン40Vのみを形成し、前記接続パターン40Gは前記層間絶縁膜39上において前記接続パターン40Vを覆う絶縁膜41上に形成されている。さらに前記絶縁膜41上において前記接続パターン40Gは別の絶縁膜44により覆われる。
【0057】
図15(A)に示すように、前記接続パターン40Vは前記層間絶縁膜39中を延在する導体プラグ40vにより、前記高誘電体キャパシタの電極層38に複数箇所で接続される。一方、図15(B)に示すように本実施例のキャパシタ部品30Cでは、前記接続パターン40Vおよび高誘電体キャパシタCの電極層38および高誘電体絶縁膜37中に形成された開口部中を形成し、前記導体プラグ40gをかかる開口部中を延在させることにより、前記接続パターン40Gが前記電極層36と複数の個所において電気的に接続される。
【0058】
また図15(A),(B)の構成では、表面電極パッド42A〜42Cが前記絶縁膜44中に前記導体プラグ31A〜31Cにそれぞれ対応して形成された開口部44A〜44Cの内部に形成されているが、図13の実装構造において溶融はんだバンプ103は、かかる開口部44A〜44Cの内部に形成された電極パッド42A〜42Cに対しても、コンタクトを形成することが可能である。もちろん、前記電極パッド42A〜42Cを前記絶縁膜41の表面まで延在させることもできる。
【0059】
図15(A),(B)のキャパシタ部品30Bでは、前記接続パターン40Vおよび40Gのパターニングが容易に実行できる。
[第5実施例]
図16(A),(B)は、本発明の第5実施例によるキャパシタ部品30Cの構成を示す。ただし図中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0060】
図16(A)を参照するに、本実施例では前記接続パターン40Vおよび40Gは前記基板31上に直接に形成されており、前記導体プラグ40vは前記SiO2膜33中を延在して、前記接続パターン40Vを前記電極層34に接続する。
【0061】
一方図16(B)の断面では、前記基板31上に接続パターン40Gが、前記電極層34および高誘電体絶縁膜35中に形成されたコンタクトホール中を延在する導体プラグ40gにより、前記電極層36に接続される。前記電極層34中に形成されたコンタクトホールでは、コンタクトホール側壁面が前記高誘電体絶縁膜35により覆われ、前記導体プラグ40gと電極層34の短絡が回避される。
[第6実施例]
図17は、本発明の第6実施例によるキャパシタ部品30Dの構成を示す。
図17を参照するに、前記キャパシタ部品30Dは、前記Si基板31の両側に前記キャパシタモジュールCMを形成した、上下で対称的な構成を有する。かかる構成のキャパシタ部品30Dによっても、図13の電子装置100を構成することが可能である。
【0062】
さらに、図17のキャパシタ部品30Dにおいて、基板31の一方の側の高誘電体膜35,37をSrBi2TiO9により形成し、他方の側の高誘電体膜35,37をPb(Mg,Nb)O3により形成してもよい。
【0063】
以上、本発明を好ましい実施例について説明したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の要旨内において様々な変形・変更が可能である。
【0064】
(付記1) 高誘電体キャパシタを有するキャパシタ部品であって、
第1のキャパシタ電極層と高誘電体キャパシタ絶縁膜と第2のキャパシタ電極層とを順次積層した構造の高誘電体キャパシタと、
前記高誘電体キャパシタ中を貫通する複数のスルーホールと、
前記高誘電体キャパシタ上に離間して形成され、前記第1のキャパシタ電極層に複数の個所で電気的に接続された第1の電極と、
前記高誘電体キャパシタ上に離間して形成され、前記第2のキャパシタ電極層に複数の個所で電気的に接続された第2の電極とよりなることを特徴とするキャパシタ部品。
【0065】
(付記2) 前記第1の電極と前記第2の電極とは、実質的に同一の平面上に形成されることを特徴とする付記1記載のキャパシタ部品。
【0066】
(付記3) 前記第1の電極と前記第2の電極とは、異なった面内に形成されることを特徴とする付記1記載のキャパシタ部品。
【0067】
(付記4) 前記第1および第2の電極は、前記第1および第2のキャパシタ電極層のいずれよりも実質的に厚い導体パターンよりなることを特徴とする請求項1〜3のうち、いずれか一項記載のキャパシタ部品。
【0068】
(付記5) 前記第1および第2のキャパシタ電極層は、いずれも50〜300nmの範囲の厚さを有することを特徴とする付記1〜4のうち、いずれか一項記載のキャパシタ部品。
【0069】
(付記6) 前記第1の電極は、前記第1のキャパシタ電極層に、複数の導体プラグにより接続され、前記第2の電極は、前記第2のキャパシタ電極層に、前記第1のキャパシタ電極層および前記キャパシタ絶縁膜中を延在し前記第2のキャパシタ電極層を露出するように形成された複数のコンタクトホールにおいて、前記複数のコンタクトホール中を延在する複数の導体プラグにより接続されることを特徴とする付記1〜5のうち、いずれか一項記載のキャパシタ部品。
【0070】
(付記7) 第1の側から第2の側まで貫通する複数のスルーホールを有する基板と、
前記複数のスルーホールを充填する複数の導電性プラグと、
前記基板の前記第1の側に、前記複数の導電性プラグの各々に対応して形成された複数のコンタクト電極パッドと、
前記基板の前記第2の側に形成され、第1の電極層と高誘電体キャパシタ絶縁膜と第2の電極層とを順次積層した高誘電体キャパシタと、
前記基板の前記第2の側において前記高誘電体キャパシタを覆う絶縁膜と、
前記高誘電体キャパシタおよび前記絶縁膜中を、前記複数のスルーホールの各々に対応して延在し、対応する前記導電性プラグを露出する複数の開口部と、
前記絶縁膜上に、前記複数の開口部の各々に対応して、前記複数の導電性プラグのうちの対応する導電性プラグに電気的に接続されて設けられた複数のコンタクト電極構造とよりなるキャパシタ部品において、
前記複数のスルーホールは第1のスルーホールと第2のスルーホールとを含み、
前記第1のスルーホールにおいて、前記コンタクト電極構造は前記第1の電極層に接続されており、
前記第2のスルーホールにおいて、前記コンタクト電極構造は前記第2の電極層に接続されており、
前記基板の前記第2の側には第1の電極パターンが、複数の第1の導体プラグを介して、前記第1の電極層に複数の個所で電気的に接続された状態で形成されており、
前記基板の前記第2の側には第2の電極パターンが、複数の第2の導体プラグを介して、前記第2の電極層に複数の個所で電気的に接続された状態で形成されていることを特徴とするキャパシタ部品。
【0071】
(付記8) 前記第1および第2の電極パターンは前記絶縁膜上に形成されており、前記第1の導体プラグの各々は、前記絶縁膜を貫通し前記第2の電極層および前記高誘電体キャパシタ絶縁膜中に前記第1の電極層を露出するように形成されたコンタクトホール中を延在し、前記第2の導体プラグの各々は前記絶縁膜を貫通することを特徴とする付記7記載のキャパシタ部品。
【0072】
(付記9) 前記第2の電極パターンは前記絶縁膜上に形成され、前記第2の導体プラグの各々は前記絶縁膜を貫通して形成されており、
前記第1の電極パターンは前記絶縁膜上に前記第2の電極パターンを覆うように形成された別の絶縁膜上に形成され、前記第1の導体プラグの各々は前記絶縁膜および前記別の絶縁膜を貫通し、さらに前記第2の電極層と前記高誘電体キャパシタ層中に前記第1の電極パターンを露出するように形成されたコンタクトホール中を延在することを特徴とする付記7記載のキャパシタ部品。
【0073】
(付記10) 前記第1の電極パターンは前記絶縁膜上に形成され、前記第1の導体プラグの各々は前記絶縁膜を貫通し、さらに前記第2の電極層と前記高誘電体キャパシタ層中に前記第1の電極パターンを露出するように形成されたコンタクトホール中を延在し、
前記第2の電極パターンは前記絶縁膜上に前記第1の電極パターンを覆うように形成された別の絶縁膜上に形成され、前記第2の導体プラグの各々は前記絶縁膜および前記別の絶縁膜を貫通することを特徴とする付記7記載のキャパシタ部品。
【0074】
(付記11) 前記高誘電体キャパシタは、前記基板の前記第1の側の表面を覆う層間絶縁膜上に形成されており、前記第1および第2の電極パターンは、前記基板の前記第1の側の表面上に、前記層間絶縁膜により覆われた状態で形成されており、前記第1の導体プラグの各々は前記層間絶縁膜を貫通し、前記第2の導体プラグの各々は前記層間絶縁膜を貫通し、さらに前記第1の電極層および前記強誘電体キャパシタ層中に前記第2の電極パターンを露出するように形成されたコンタクトホール中を延在することを特徴とする付記7記載のキャパシタ部品。
【0075】
(付記12) さらに前記複数のスルーホールは、前記基板中を前記第1の側から前記第2の側に延在する第3のスルーホールを含み、前記複数のコンタクト電極構造は前記第3のスルーホールに対応した第3のコンタクト電極構造を含み、前記複数のコンタクト電極パッドは、前記第3のスルーホールに対応した第3のコンタクト電極パッドを含み、前記第3のコンタクト電極構造は、前記高誘電体キャパシタの前記第1および第2のいずれの電極層にもコンタクトしないことを特徴とする付記7〜11のうち、いずれか一項記載のキャパシタ部品。
【0076】
(付記13) 前記第1および第2の電極層は、Pt,Au,Cu,Pd,Ni,RuおよびIrよりなる群から選ばれた高融点金属よりなることを特徴とする付記7〜11のうち、いずれか一項記載のキャパシタ部品。
【0077】
(付記14) 前記第1および第2の電極層は、Ru酸化物およびIr酸化物よりなる群から選ばれた導電性金属酸化物よりなることを特徴とする付記7〜11のうち、いずれか一項記載のキャパシタ部品。
【0078】
(付記15) 前記高誘電体キャパシタ絶縁膜はSr,Ba,Pb,Zr,Bi,Ta,Ti,Mg,Nbよりなる群から選ばれた金属元素の複酸化物よりなることを特徴とする付記7〜11のうち、いずれか一項記載のキャパシタ部品。
【0079】
(付記16) 電源パターン、接地パターンおよび信号線パターンを含む配線パターンを担持する配線基板と、前記配線基板上に実装されたキャパシタ部品と、前記キャパシタ部品上にフリップチップ実装された半導体チップとよりなる電子装置において、
前記キャパシタ部品は付記7〜14のいずれか一項に記載の構成を有し、前記第1の側が前記配線基板に面するように、また前記第1のコンタクト電極パッドが前記配線基板上において前記電源パターンまたは接地パターンの一方にコンタクトするように、また前記第2のコンタクト電極パッドが前記配線基板上において前記電源パターンまたは接地パターンの他方にコンタクトするように、さらに前記第3のコンタクト電極パッドが前記配線基板上において前記信号線パターンにコンタクトするように、前記配線基板上に実装され、
前記半導体チップは、電源パッドが前記第1および第2のコンタクト電極構造のうち、前記配線基板上の電源パターンに接続されている方にコンタクトするように、接地パッドが前記第1および第2のコンタクト電極構造のうち、前記配線基板上の接地パターンに接続されている方にコンタクトするように、さらに信号線パッドが、前記第3のコンタクト電極構造にコンタクトするように、前記キャパシタ部品上に実装されることを特徴とする電子装置。
【0080】
【発明の効果】
本発明によれば、LSIチップと配線基板との間に挿入されて電子装置を構成するキャパシタ部品において、薄膜プロセスで形成される高誘電体キャパシタの電極層に低抵抗の接続パターンを複数箇所において接続することにより、かかる電極層のシート抵抗の増大を回避でき、その結果キャパシタ部品の等価直列抵抗を減少させることが可能になる。かかる等価直列抵抗を低減したキャパシタ部品は、LSIチップがGHz帯域のクロック周波数で動作する場合であっても、等価直列インダクタンスを減少させることにより、ノイズ除去を効果的に行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】配線基板上においてLSIチップと配線パターンで接続されるキャパシタを有する従来の電子装置の構成を示す図である。
【図2】配線基板中に埋設されたキャパシタを有する別の従来の電子装置の構成を示す図である。
【図3】インターポーザ型のキャパシタ部品を使った本発明の関連技術による電子装置の構成を示す図である。
【図4】図3のキャパシタ部品の構成を示す図である。
【図5】(A),(B)は、それぞれ図3のキャパシタ部品の等価回路図および周波数特性を示す図である。
【図6】本発明の原理を説明する図である。
【図7】(A)〜(G)は、本発明の第1実施例によるキャパシタ部品の製造工程を示す図(その1)である。
【図8】(H)〜(M)は、本発明の第1実施例によるキャパシタ部品の製造工程を示す図(その2)である。
【図9】(N)〜(R)は、本発明の第1実施例によるキャパシタ部品の製造工程を示す図(その3)である。
【図10】(S)〜(W)は、本発明の第1実施例によるキャパシタ部品の製造工程を示す図(その4)である。
【図11】(A)は、本発明の第1実施例によるキャパシタ部品の構成を第1の断面に沿って示す断面図である。
【図12】(B)は、本発明の第2実施例によるキャパシタ部品の構成を第2の断面に沿って示す断面図である。
【図13】本発明の第2実施例による電子装置の構成を示す図である。
【図14】本発明の第3実施例によるキャパシタ部品の構成を示す断面図である。
【図15】(A),(B)は、本発明の第4実施例によるキャパシタ部品の構成をそれぞれ第1および第2の断面に沿って示す断面図である。
【図16】(A),(B)は、本発明の第5実施例によるキャパシタ部品の構成をそれぞれ第1および第2の断面に沿って示す断面図である。
【図17】本発明の第6実施例によるキャパシタ部品の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
10,20,100 電子装置
11,101 配線基板
12、104 LSIチップ
13 キャパシタ
13C コンタクトホール
13T スルーホール
14,30,30A,30B,30C,30D キャパシタ部品
14a,14b 電極端子
14A,14B 電極層
14C 高誘電体絶縁膜
31 基板
31A〜31C 導体プラグ
32,33 SiO2
32A〜32C,33A〜33C 開口部
34,36,38 電極層
35,37 BST膜
39,41,44 層間絶縁膜
40,42 導体膜
40V,40G 接続パターン
40v,40g 導体プラグ
42A〜42C 表面電極パッド
43A〜43C 電極パッド
102,103 はんだバンプ
C 高誘電体キャパシタ
CM キャパシタモジュール

Claims (1)

  1. 第1の側から第2の側まで貫通する複数のスルーホールを有する基板と、
    前記複数のスルーホールを充填する複数の導電性プラグと、
    前記基板の前記第1の側に、前記複数の導電性プラグにそれぞれ対応して形成された複数のコンタクト電極パッドと、
    前記基板の前記第2の側に形成され、第1の電極層と高誘電体キャパシタ絶縁膜と第2の電極層とを順次積層した高誘電体キャパシタと、
    前記基板の前記第2の側において前記高誘電体キャパシタを覆う絶縁膜と、
    前記高誘電体キャパシタおよび前記絶縁膜中を、前記複数のスルーホールにそれぞれ対応して延在し、対応する前記導電性プラグを露出する複数の開口部と、
    前記絶縁膜上に、前記複数の開口部にそれぞれ対応して、前記複数の導電性プラグのうちの対応する導電性プラグに電気的に接続されて設けられた複数のコンタクト電極構造とよりなるキャパシタ部品において、
    前記複数のスルーホールは第1のスルーホールと第2のスルーホールとを含み、
    前記第1のスルーホールにおいて、前記コンタクト電極構造は前記第1の電極層に接続されており、
    前記第2のスルーホールにおいて、前記コンタクト電極構造は前記第2の電極層に接続されており、
    前記基板の前記第2の側には第1の電極パターンが前記高誘電体キャパシタを覆う絶縁膜上に前記高誘電体キャパシタを覆う絶縁膜を貫通するように設けられた複数の第1の導体プラグを介して、前記第1の電極層に複数の個所で電気的に接続された状態で形成されており、
    前記基板の前記第2の側には第2の電極パターンが前記高誘電体キャパシタを覆う絶縁膜上に前記高誘電体キャパシタを覆う絶縁膜を貫通するように設けられた複数の第2の導体プラグを介して、前記第2の電極層に複数の個所で電気的に接続された状態で形成されており、
    さらに前記複数のスルーホールは、前記基板中を前記第1の側から前記第2の側に延在する第3のスルーホールを含み、前記複数のコンタクト電極構造は前記第3のスルーホールに対応した第3のコンタクト電極構造を含み、前記複数のコンタクト電極パッドは、前記第3のスルーホールに対応した第3のコンタクト電極パッドを含み、前記第3のコンタクト電極構造は、前記高誘電体キャパシタの前記第1および第2のいずれの電極層にもコンタクトしないことを特徴とするキャパシタ部品。
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