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JP4991487B2 - 情報記憶装置及び記憶媒体 - Google Patents

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JP4991487B2
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Description

本発明は、情報記憶装置に関するもので、特に3次元状に情報を記憶するために適した記憶装置に関するものである。
画像や音声などデジタル情報を扱う装置の高性能化は急速に進んでおり、それに伴いデジタル情報を記憶する情報記憶装置の進歩も著しい。代表的な情報記憶装置としては、半導体メモリ、ハードディスク、光ディスクなどがある。これらは基本的には、情報を記憶する要素を2次元状に配置したものであり、これまで主として微細加工技術の進歩に頼って高集積化や低コスト化を進めて来た。しかし、加工技術の微細化も段々と困難になってきており、今後は以前のように高集積化や低コスト化を急速に進める事は容易ではないと言われている。
この問題を解決する一つの手段として、記憶要素を2次元ではなく、3次元に配置することが考えられる。そのような例が、以下の文献に記載されている。
特許文献1には、平面型光導波路を多層に重ねた多層導波路形再生専用メモリカードが記載されている。
特許文献2には、円柱状のガラスもしくはプラスチックを記録媒体として用い、コンピュータ・トモグラフィ技術を用いて情報を読み取る記憶装置が記載されている。
なお、非特許文献1の第8章には、コンピュータ・トモグラフィ技術の原理に関しての詳細が記載されている。
また、特許文献3の図6には、シート状の媒体を巻いて円柱状にする記憶媒体の形状が記載されている。
特開平11−337756号公報 特開平06−076374号公報 特開2006−31894号公報 デジタル ピクチャー プロセシング ローゼンベルト、カーク著、アカデミックプレス出版、第8章、353〜430ページ(Digital Picture Processing, Second Edition, Volume 1, AzrIel Rosenfeld, and Avinash c. Kak, Academic Press Inc., section 8, p.353〜430)
特許文献1には、平面型光導波路を多層に重ねた多層導波路再生専用メモリカードの例が記載されており、各々の層の側面は、導波路平面の法線に対し45度の傾きでカットされている。また、上記の法線方向から見て各層毎の上記カット面が重ならないようにずらしている。したがって、上記法線側(積層された導波路平面の上面)から、選択したい層のカット面に光を当てると、カット面において光が反射して選択した層の導波路平面に光が入射される。選択した導波路平面に入射した光は、導波路中に形成された凹凸で散乱される。その散乱光の発生位置をレンズと二次元受光素子を用いて2次元パターンとして読取っている。この方式では、レンズの焦点を選択したカット面に合わせることによって選択した層からの散乱光のパターンを読み取ることができる。
しかしながら、受光素子から遠い層を選択すると、選択していない層を上記散乱光が通過するので、非選択層での光の吸収や凹凸での散乱も生じる。この散乱は、層数が少ないときにはこの影響は余り問題ないが、層の数が増加すると上記の光の吸収により選択された層からの散乱光の強度は減少し、一方で非選択層における光の散乱の影響は大きくなってくる。このため受光素子におけるSN比が低下して信号の読み出しができなくなってしまう可能性がある。
また、特許文献2には、円柱状のガラスもしくはプラスチックの媒体を用いた実施例が記載されている。この媒体の内部に3次元的に光の透過率の異なる小区画を設けて、これにより情報を記憶すると記載されている。上記の小区画における光の透過率をどのように変化させるか、すなわちどのように情報を書き込むか、ということについて具体的な記述は見当たらないが、読み出しについては次のような方法が記載されている。
円柱状媒体の直径方向にレーザビームを入射して、反対側においた受光部でその強度を測定する。そして、円柱状媒体を、その中心軸の周りに回転させて透過率を測定する。ここで中心軸とは、円柱状媒体の円の中心を通る軸を指す。上記の1回転の間に測定した透過光のデータをもとに、演算処理によって、断面円に分布する個々の小区域の透過率をもとめる。この作業を上記回転軸方向に円柱を移動させながら行うことで、円柱内部に記憶された情報を読み取ると説明されている。特許文献2の実施例では、円柱の直径方向にレーザビームを入射するので、円柱の回転軸方向の長さを大きくした場合に信号のSN比が低下するという問題は生じない。
しかし、この文献に記載されている実施例の構成では、断面円内部に分布するすべての小区域の透過率を演算によって求めることができない。その原因は、レーザビームの発光部と、受光部を円柱の直径方向に配置したことにある。これでは、円柱を一回点させても、直径方向の透過率を測定しているだけである。よく知られているように、断面構造を演算によって求めるコンピュータ・トモグラフィでは、中心を通る直径方向の線の情報だけではなく、それに平行な多数の線の透過率も必要になる。したがって、特許文献2の構成では、円柱状媒体に3次元状に分布するデータを正確に読み取ることはできない。コンピュータ・トモグラフィの原理については、非特許文献1の第8章に記載されている。
なお、特許文献2には記載されていないが、上記コンピュータ・トモグラフィ技術により断面構造を求めるためにレーザビームを円柱状媒体の中心からずらして入射することも考えられる。
しかしながら、特許文献2の構成では、コンピュータ・トモグラフィで必要な直径と平行な光線の透過率を測定しようとしても、媒体が円柱状であり、かつ、入射光がレーザビームのために、中心から離れた所にレーザビームを入射すると、円柱の表面で光の屈折により光路が大きく曲がってしまい、正確な情報を得られない可能性がある。
以上から、特許文献2に記載されている実施例、又は、容易に類推できる範囲ではコンピュータ・トモグラフィの原理を適用して、正確な断面情報を得ることができない可能性がある。さらに、特許文献2には、記録媒体中にデータを書きこむ方法が示されていない。
本発明は、このような問題を鑑みてなされたものであり、本発明の前記ならびにその他の目的や新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
まず第1に、光源を含む照明ユニットと、照明ユニットから照射される光線の透過率又は前記照明ユニットから照射される光線を受けた際の発光特性の違いによりデータを記憶する複数のメモリセルが配置される記憶領域を有する記憶媒体を含む記憶ユニットと、記憶媒体を介して入射される光線を撮像する撮像素子を有する読出しユニットと、読出しユニットで撮像されたデータを解析する演算ユニットとを具備し、照明ユニットから照射される光線は、記憶媒体において、照明ユニットと読出しユニットを結ぶ第1の軸及び記憶媒体の回転軸に対して垂直な第3の軸方向に記憶領域を覆う広さを有するように構成する。
また、光源を含む照明ユニットと、照明ユニットから照射される光線の透過率又は前記照明ユニットから照射される光線を受けた際の発光特性の違いによりデータを記憶する複数のメモリセルが配置される記憶領域を有する記憶媒体を含む記憶ユニットと、記憶媒体を介して入射される光線を撮像する撮像素子を有する読出しユニットと、読出しユニットで撮像されたデータを解析する演算ユニットとを具備し、照明ユニットから照射される光線の記憶媒体における第3の軸方向の広さは、記憶媒体の第3の軸方向の大きさより小さく、記憶媒体の回転軸は、記憶媒体の第1の軸及び第3の軸平面の中心軸からずれているように構成しても良い。
更に、記憶媒体としては、外部から照射される光線の透過率又は前記外部から照射される光線を受けた際の発光特性の違いによりデータを記憶する複数のメモリセルが形成される複数の平板を具備し、複数の平板を積層するように構成する。
その他の解決手段は、発明の実施をするための最良の形態を参照することで、明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、大容量の情報記憶装置を実現できることにある。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、本発明の図面及び説明は、本発明を明解に理解するために必要な要素を図示する目的で簡略化してあり、同時に簡明にするために、周知と思われる他の要素は除外してある。本発明を実施するために図示していないその他の要素が望ましいか、または必要であることは当業者には理解されよう。しかし、このような要素は当該技術において周知であって、本発明のより良い理解を助けるものではないため、このような要素の説明は本明細書では提供しない。
図1および図2は、本発明の情報記憶装置の第一の実施例を示すものである。図1に本実施例における主要な部品(以下ユニットと呼ぶことにする)を示すブロック図を、図2に具体的な構成例の斜視図を示した。なお、図2におけるy軸は、照明ユニットLUから読出しユニットRUへ向かう軸であり、x軸は、紙面に対して垂直の軸である。以下、特別な断りが無い限り、同様である。
図1において、MUは、記憶ユニットであり、3次元のアドレスで区別された区域に光の透過率の違いとしてデータを記憶している。LUは照明ユニット、RUは読み出しユニットである。照明ユニットLUによって上記記憶ユニットMUに光を照射して、コンピュータ・トモグラフィの演算に必要な射影像を読出しユニットRUで撮像する。CUは、制御ユニットであり、MUにおける記憶媒体の回転や上下移動などを制御する。PUは、演算ユニットであり、読出しユニットRUから与えられた射影像のデータからコンピュータ・トモグラフィの原理に基づいて信号処理を行い記憶ユニットMU中に記録されたデータの配置とその値を計算する。本実施例では、演算ユニットPUに、外部から3次元のアドレス範囲ADD及びコマンドCMDを入力すると、制御ユニットCUが照明ユニットLU、記憶ユニットMU、読出しユニットRUを制御することにより、後述するように読出しユニットRUで複数の射影像を撮像し、コンピュータ・トモグラフィの原理に従って、入力されたアドレス範囲に相当する記憶ユニットMU内部のデータの値を演算によって求め、出力する。本ブロック図に示した矢印は上記の各ブロックの間のデータや制御信号等の流れを示している。
図2を用いて具体的な動作を説明する。本図は、上記複数のユニットのうち、CUとPU以外の部分の構成例を斜視図として示したものである。本実施例の特徴は、人体などのトモグラフィで用いられるX線ではなく、紫外線およびそれより長い波長をもった安全な光を利用できることである。まず、円柱状の透明な材料で構成された記憶媒体MMが、直方体状の透明な支持媒体SMに形成した貫通孔に差し込まれている。この部分が記憶ユニットMUに相当する。上記の支持媒体SMや記憶媒体MMの材料としては、例えば透明なプラスチック等の有機物質やガラスを用いることができる。これらは、広い波長の光に対して、高い透過率を持つので、光を用いる本実施例には好適である。プラスチックは、軽く、ガラスより耐衝撃性に優れるが、長期の保存性は、一般にガラスが優れるので、使用条件に合せて選べばよい。なお、ガラスの中でも、石英ガラスは、熱膨張係数が小さく、赤外線から紫外線まで広い波長域で透過率が高い。このため、温度変化に伴う膨張に起因する読取りミスが起こりにくく、また、火災などの急激な温度変化にも耐えることが可能である。従って、本発明の、支持媒体SMや記憶媒体MMの材料として好適である。
ここで、記憶媒体MMの内部の円柱状の領域MAは、記憶領域であり、多数の微小な領域が3次元状に分布している。上記微小領域の空間分布についての実施例については後述する。上記微小領域の相対的な座標が記憶装置としてのアドレスに相当し、微小領域の光の透過率の大小が、データの’0’と’1’に相当する。データは、ここでは簡単のために’0’と’1’の2値で説明するが、読出しユニットRUのダイナミックレンジが十分に広い場合などは、多値としてもよいことはもちろんである。即ち、読出しユニットRUの撮像素子で撮像した射影像の画素の濃淡が、ばらつき等を考慮しても十分区別できる場合は、その濃淡とデータとを対応させることにより多値とすることが可能となる。その場合は、記憶できるデータ量が増加する。
先述の照明ユニットLUは図2に示したように読出し用点光源RLSとコリメータレンズCLで構成される。読出し用点光源RLSは、コリメータレンズCLの焦点の位置に置く。これによってコリメータレンズから平行光線が出力され、コンピュータ・トモグラフィに必要な像を撮像できる。なお、図から判るように上記の平行光線とは、コリメータレンズの大きさの直径を持つ円筒状の光線であり、コリメータレンズの焦点と中心を結ぶ光軸(y軸)に平行で図におけるz−x平面に垂直なものである。この光線は、支持媒体SMの側面のうち、コリメータレンズに対向する面(z−x平面に平行な面)に垂直に入射する。
読出し用点光源RLSは、発光体を微小な孔(ピンホール)を開けた遮蔽物に収める。必要に応じて発光体からの光線を絞るためのレンズを内蔵してもよい。発光体としては、微小領域の光の透過率を識別するのに適した波長を含むものを用いる。なお、発光体として複数の波長の光を発するものを利用する場合には、必要のない波長によって射影像を撮像するときにレンズの色収差などが問題になることがあり得る。その場合には、必要に応じてコリメータレンズCLとして、色収差を補正したアクロマートレンズやアポクロマートレンズなどを利用するか、照明ユニットLUや、読出しユニットRUに必要のない波長の光をカットするフィルタを装着すればよい。なお、コリメータレンズとしては、必要に応じて色収差以外の収差を補正するために、非球面のレンズを利用したり、複数のレンズから構成されるレンズ系を用いてもよい。
上記のようにして照明ユニットで生成された平行光線は、図に示したように支持媒体SMの側面に入射され、その後記憶媒体MMを経てSMの反対側の側面から出力されて撮像チップCHに入力される。これにより、記憶媒体MM内部の記憶領域MAの射影像PJの一つを撮像することができる。
なお、このとき撮像チップに入力されるのは、記憶領域MAを通過してきた平行光線である。ここで、支持媒体SMは角柱(本実施例では直方体)で構成されており、一つの側面がz−x平面に平行な面となっているため、上記コリメータレンズCLから出力された平行光線を屈折させずにそのまま記憶媒体MMに伝えることが可能となる。また、指示媒体SMと記憶媒体MMの隙間は、この部分の屈折の影響を少なくするために、回転に支障がない限り小さくするとよい。また、指示媒体SMと記憶媒体MMにおいて光が透過する曲面の曲率がなるべく小さくなるように設計すると光と界面のなす角度が直角に近くなり、屈折の影響を小さくしたり収差の影響を小さくすることに効果がある。さらにこの隙間に、指示媒体SMおよび記憶媒体MMの素材の屈折率に近い油などの流体を充填することも界面のキズや面の制度不足あるいは、面の屈折の影響を少なくすることに効果がある。即ち、支持媒体SMの屈折率と空気の屈折率の差の絶対値より支持部材SMの屈折率と流体の屈折率の差の絶対値が小さく、かつ、記憶媒体MMの屈折率と空気の屈折率の差の絶対値より記憶媒体MMの屈折率と流体の屈折率との差の絶対値が小さければ、屈折の影響が小さくすることが可能となる。
また、記憶媒体MMに円柱を用いることで、支持媒体SMと記憶媒体MMの間の隙間をすべての場所において一定とすることができる。即ち、記憶媒体MMは回転させるため、記憶媒体として円柱以外のものを使うと、記憶媒体の回転半径が最も大きい部分にあわせて支持媒体SMの孔を設ける必要があり、その他の部分において、大きな隙間ができてしまう。従って、記憶媒体MMを円柱とすることで、支持媒体SMと記憶媒体MMの間の隙間を小さくすることが可能となる。
続いて、記憶媒体MMを、回転軸RAを中心に少しずつ回転させながら更に射影像を撮像する。こうして記憶媒体MMを一回転することによって、トモグラフィの演算に必要なデータを収集する。本実施例では、平行光線による射影像を撮像するので、単純なトモグラフィ演算で、記憶領域MA内部のデータを求めることが可能となる。
さらに本実施例では、記憶領域MAの射影像が、撮像チップに収まるようにしたので記憶媒体MMを上下に移動させることも不要である。この構成は小型の記憶媒体のときには制御ユニットの構成が単純化できてよい。MAとしてRA軸(z方向)に長いものを使用する場合には、記憶媒体のRA軸方向の移動も行えばよいことはもちろんである。ここでは、撮像チップとして2次元の画素が配列されたものを利用しているので、一回の移動量は、撮像チップのz方向の画素に収まる分だけ移動させればよい。
なお、図1と2ではRLSとして点光源を用いて、そこからの光を円形のコリメータレンズCLに入射して平行光線を得ていた。また、上記の光線によるMAの射影像を2次元の撮像チップCHで撮像していた。しかし、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、読出し時間よりもコストを優先にする場合には、z軸方向に薄いレンズと一次元のラインセンサ型の撮像チップを用いて、一回転する度にRA軸に沿って記憶媒体を移動しながら撮像してもよい。また、z方向に伸びたスリット状光源をRLSとして使い、z方向に伸びたシリンドリカルレンズをコリメータレンズCLに使って平行光線を作ることも可能である。z方向に長い平行光線が必要な場合には、円形の大型レンズを用いるよりも、この方が少ない費用で済む場合がある。
上記のように記憶領域MAの回転射影像を得ることができれば、前記非特許文献1に記載されているようなコンピュータ・トモグラフィの原理により、記憶媒体の断面形状、つまりメモリセルの分布を計算することができる。なお、当該計算は、演算ユニットPUによって行われる。回転射影像から断面像を計算する原理は、よく知られているので省略するが、逆ラドン変換あるいはバックプロジェクションあるいは、それを改良したフィルタードバックプロジェクションなどと呼ばれている計算法である。
なお、上記実施例では、記憶領域MA全体の射影像が撮像素子に収まるので、一回転分のデータを取得すれば、MAにおける任意のZの断面を計算できる。しかし、場合によっては、MAの中のz方向の一部の領域におけるメモリセルの分布情報のみが必要な場合があり得る。そのような場合には、z方向の全ての領域における回転射影像のデータのうち、データが欲しい領域を光が透過しているデータのみを保存しておけばよいことはもちろんである。
以上、図1と図2を用いて、記憶媒体中に3次元に配置されたデータを読み取ることのできる情報記憶装置の実施例を説明した。これによれば、記憶媒体MMを一回転させるだけで、3次元のデータを読み取ることが可能である。したがって、従来の情報記憶装置であるハードディスクやデジタルビデオディスク、コンパクトディスクなどと比べて微細化技術を用いずに大容量の情報記憶装置を作成することが可能となる。従って、既存の2次元型の半導体メモリで用いられている複雑な配線や製造工程を用いることなく固体中に3次元状にデータを書き込んだり読み出したりすることができる。また、媒体を高速回転させる必要がないため、ハードディスクや光ディスクと比較してドライブ装置を簡略化でき、その消費電力も削減できる。さらに、本発明では、データの書込みや読み出しを記録媒体の側面から行っているので特許文献1において層数を増加した場合に生じるSN比の低下を起こすことなく円柱の高さを増加することが可能である。
また、平行光線のX方向の広さが、記憶領域MAのX方向の大きさ以上となっているため円柱状媒体の内部にある記憶領域の直径方向と、それに平行な複数の場所における透過率を同時に得ることができる。このため、特許文献2のようにコンピュータ・トモグラフィに必要なデータが不足することもない。
更には、コリメータで形成した平行光線が支持媒体SMのZ−X平面に平行な側面に入射されるため、入射光の屈折の影響を小さくすることが可能となる。
図3および図4を用いて、本発明の第二の実施例を説明する。本実施例の特徴は、図1、図2で説明した実施例が、読出し専用であったのに対して、書込み機能も備えていることである。デジタルビデオディスクを例にすると、実施例1は、再生専用の装置である。それに対し、実施例2では、データの書込みができ、ユーザ個人が、映画などの記録を行うことができる再生、録画装置を構成することができる。
図3に本実施例における主要なユニットを示すブロック図を、図4に具体的な構成例の斜視図を示した。図3を図1と比較すると判るように、本実施例は、図1の実施例に対して書込みユニットWUを加えたものである。書込みユニットWUは、記憶ユニットMUにデータを書きこむためのものである。
図4を用いて具体的な動作を説明する。なお、読出し動作については、図1および図2で説明した実施例と同様なので、省略し、書込み動作のみについて言及する。図4において、WLSは書込み用光源であり、OLは対物レンズである。これらが、ブロック図における書込みユニットWUを構成する。WLSより、放射された光線が、対物レンズOLによって集光され、記憶領域MA内部で焦点を結び、該当する小領域に熱変性を起こす。これによって、データの書込みを行う。なお、3次元的に配置された小領域を選択するためには、まず、対物レンズOLを書込み用光源WLSに対して前後させることで、光源WLSと対物レンズOLの中心を結ぶ方向に焦点を移動できる。これと、記憶媒体MMをRA(z軸)の周りに回転させる運動とを組み合わせることで、図のxy平面上で焦点を移動できる。さらに、回転軸RA方向に記憶媒体MMを移動させることで、z軸方向に焦点を移動させることが可能である。これらの組み合わせによって、記憶領域MA内部の所望の位置に光の焦点を作り、その近傍に熱変性を起こすことが可能である。なお、これらの制御は、外部から入力されたコマンドCMD、アドレスADD・データDATAに従って制御ユニットCUが行う。
書込み用光源WLSとしては、レーザなどの強力な光源を用いて短時間の露光で書込みを行うと、熱変性を微小領域に局所的に起こすことが可能であり、より高密度なデータの記録が可能となる。なお、データの書込みを行う場合に、書込み用の光線の経路に既に熱変性を起こした領域があると、光の強度が弱まるなどの原因によって書込みが十分にできない場合も考えられる。その場合は、焦点位置から対物レンズを見込む角度の大きい、すなわちよりNAの大きなレンズを選ぶか、回転軸に近いところからデータの書込みを行うことにより上記の問題を緩和あるいは解決することができる。
本実施例は、書込み機能とともに読み取り機能も有している。これを利用すると書込みのチェックが色々と可能である。例えば、データの書きこみ後に、読み取り機能で書込みデータをチェックして、書込むための熱変性が十分でない場合は、再度書き込みを行うことが可能である。また、記憶領域MA以外の場所に位置決めのマーキングを行い、それを読み取ることで、あらかじめ書込み時の座標と読出し時の座標とのずれを検証することができる。この検証結果に基づいて演算ユニットPUが演算を行うことにより、読出し用のコリメータレンズCLや、書込み用の対物レンズOLの収差、たとえば歪曲収差などの影響による誤作動を避けることが可能となる。
上記図4の実施例では、書込み用光源WLS、対物レンズOLによって、回転軸RAに垂直な方向からの書込みを行った。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば回転軸RAに平行な方向から書込みを行うことも可能である。その場合、平面状である記憶媒体MMの上面もしくは下面から書込みのための光線を入射する。この場合、対物レンズLSの移動により焦点をRA方向に移動させることと、RAに垂直な平面上でWLSとOLを2次元的に移動させることで記憶媒体MM内部に3次元パターンを書き込むことができる。このようにすると読出しに必要な装置と書込みに必要な装置を実装するときに互いに干渉せずに実装し易いというメリットがある。
なお、以下の実施例では、書込みユニットの構成については特に記述しないが、上記図4の実施例と同様なレーザ等による書込みユニットを、読出しユニットに加えて設けることが可能であることはもちろんである。
次に、データを記憶する小領域CELLの配置に関する実施例を図5と図6を用いて説明する。以下では、このCELLを簡単のためメモリセルと呼ぶことにする。これまで述べてきたように、上記の小領域つまりメモリセルCELLは、記憶領域MAの内部に3次元的に配置する。
図5は、記憶領域MAの形状を、これまで説明してきた実施例の図と同様に円柱状にした場合の実施例であり、図6は、記憶領域MAにおいて、円柱の中心部分にメモリセルのない部分を設けた実施例である。これ以外にも、データの書込みあるいは読出し動作上で都合がよければ、四角柱にするなど色々な変形が可能である。記憶領域MAの形状を四角柱にすると、MAにおける書込みデータの座標をx,y,zの直交座標で表した際に端数が出にくく取り扱いが便利になるというメリットがある。
図5と6において、(b)および(c)の図は、MAの断面MAi平面におけるメモリセルの配置の実施例を示している。この断面MAiは、円柱状の記録媒体MMの両端の円の中心を結ぶ軸に対して直角な平面である。ここで、図には、白い丸と黒い丸を示しているが、これらはいづれもメモリセルを示している。白い丸が光の透過率の高いメモリセルであり、データの’1’を表し、黒い丸が光の透過率の低いメモリセルで、’0’を示している。ここでは便宜上上記のような対応を仮定するが、光の透過率の大小とデータの’1’と’0’との対応は、逆にしてもよい。メモリセル同士は、この断面図からわかるように互いにある程度の距離を持って形成している。図には示していないがこの断面に直角な方向においてもメモリセル同士は互いに距離を置いて形成されている。上記メモリセルの距離は、光の干渉の影響で読取りが困難にならないように少なくとも読取りで用いる光の波長の2倍以上の距離にするとよい。なお、メモリセル同士の間隔は、方向によって変更してもよい。例えばz方向のメモリセルの間隔をxy平面におけるメモリセルの間隔より大きくしておくと、複数の回転角度におけるメモリセルの射影像を比較することにより、記憶媒体MMが回転軸から傾いて取り付けられていることを判別することが容易となる。このため、読取り動作前に記憶媒体MMの取り付け角度を修正したり、あるいは、読取りを行った後においても、傾きによる読取り座標の補正を演算によって行うことが可能となる。
なお、透過率の大小は、相対的なものであり、白い所が透過率100%、黒い所が0%という意味ではない。個々のメモリセルの透過率は、射影した場合の断面の透過率の範囲や撮像素子のダイナミックレンジ、メモリセル以外の媒体の透過率などを勘案して、0から100%の間で決めればよい。ただし、コンピュータ・トモグラフィに基づいて射影像の撮像をする際に透過率が0%のメモリセルがあると、記憶媒体MMの回転角度によっては、そのメモリセルに隠蔽されるメモリセルの情報が得られない場合がある。このため一つのメモリセルにおける透過率の低い側の値は、極端に低い値でない方が望ましい。
図5では、メモリセルは、記憶領域の中心まで分布しているのに対して、図6ではメモリセルが存在しない。図5のように中心までメモリセルを分布させた場合には、単位体積あたりの記憶容量の点で有利である。しかし、メモリセルの透過率や密度によっては、中心部分まで分布した場合には、中心部分を透過する光の強度が十分に得られず読取り誤差が大きくなってしまうことがあり得る。その場合には、図6のように周辺部分のみメモリセルを分布させると、記憶領域MAの周辺と中心部分を透過する光の強度の差を小さくすることができ、読取りの場合のダイナミックレンジが不足して誤差が大きくなることを回避することができる。
図5と図6の(b)と(c)の図を用いてメモリセル群の配置に関する実施例を説明する。図5(b)および図6(b)は、断面MAiの中心から放射状にメモリセルを配置した実施例である。この配列によれば、書込み時には、一定の角速度で記憶媒体MMを回転させればよい。このため制御ユニットCUにおける駆動機構が簡単にできるというメリットがある。しかし、記憶領域MA内部で中心から離れるほど、メモリセルの密度が低くなるので、単位体積あたりのメモリセルの数も外周部になるほど低下する。これが問題となる場合には、図5(c)および図6(c)の実施例を用いることもできる。これらは、同心円に沿ったメモリセルの線密度が、中心からの距離によらず一定とした実施例である。したがって、中心から遠いほどメモリセルの密度が低下するという問題を避けることができる。さらに、メモリセルが断面MAi上で同心円上に配置されているので、図4のように対物レンズOLでレーザ光を集光して書込みを行う場合に、レンズの位置を一定にしたまま、記録ユニットを回転させて、同心円上の複数のメモリセルの書込みを行うことができる。上記図5(c)と図6(c)の実施例においては、データの書込みの際にはMAの回転中心から離れた同心円状に書き込む場合には、回転中心に近い場合よりも記録媒体MMの回転速度を低速にすることで、書込みユニットにおけるレーザバルスの照射の時間間隔を一定にすることができる。
なお、上記で説明した図5および図6においては、判りやすくするためにメモリセルの大きさを大きく描いた。このため、図では、断面内部のメモリセルの数が、50ヶ程度と少なくなっているが、実際には、図4などの書込みユニットWUでレーザのスポットを絞ることによってメモリセルの大きさは、ミクロンオーダかそれ以下にすることもできる。したがって、例えばメモリセル同士の距離を10μm、記憶領域MAの断面の直径を20mmとした場合には、断面MAi内のメモリセル数は、3百万個を超える。このときMAにおける断面MAiに直角な方向の寸法とメモリセル同士の距離を上記と同じとした場合には、断面MAiに直行する直線上のメモリセルの層数は、およそ2000となる。したがって、記憶領域全体では、メモリセルの数は、上記のおよそ2000倍となり、6ギガビットのメモリ容量を記録することが可能となる。
なお、ここでは、透過率の高い領域と低い領域の2つの値で情報を表すのでメモリセルあたりの情報は1ビットであるが、前記したように多数の値で複数ビットのデータを表すこともできる。その場合は、記憶容量がさらに増加する。例えば、16値とすれば、メモリセルあたり4ビットとなるので、24ギガビットの記憶容量となる。メモリセル同士の距離、すなわちピッチを10μmと大きくしたにも関わらずこのような大容量の記録が可能となるのは、3次元記録の大きなメリットである。
ちなみに半導体メモリでは、0.1ミクロンあるいはそれ以下の加工技術を用いてようやく1ギガビット程度のメモリ容量を実現している。また、DVDでは、直径約12cm(120mm)のディスク上に最小でおよそ400nm程度の間隔で情報が記録されている。この場合の容量は、最新のもので4Gバイト程度である。この計算から、上記の実施例のようにメモリセルを3次元に配置すれば、微細加工に頼らずに大容量の情報記憶装置が実現できることがわかる。さらに、メモリセルが、メモリユニットMUをなす媒体内部に密閉されるので、長期に渡る情報の保存が期待できる。
先に、図1から4で説明した実施例では、データの読出しのために紫外線や可視光、あるいは赤外線などを用いることを前提としていた。この波長領域の光は、より波長の短いX線に較べて人体への安全性が高いという利点がある。しかし、X線トモグラフィは、医療用分野などで広く使われているので使用場所の安全さえ確保できれば、本発明の情報記憶装置でも利用できる。
図7と8は、X線を利用して円柱状の記憶媒体MM内部の記憶データの読み取りを行う1実施例の原理を示したものである。図7に斜視図を、図8にz方向から見た平面図を示した。基本的には、前述の実施例と変わらないが、X線は波長が極めて短いためにコリメータレンズの製作が困難である。そこで、図7に示したようにX線源から扇状に広がるX線を作り、支持媒体SMを通さずに直接記憶媒体MMに入射する。X線は直進性が強いので、入射されたX線は、そのまま記憶媒体MMを直線状に透過していく。それを撮像チップCHで撮像する。ここで、図7のX線は、xy平面では、扇状に広がったものであるが、z方向には薄いものである。このため、z方向、つまりRA軸に沿って記憶媒体MMを所望のデータが記憶されている場所に移動して、そこで一回転分の射影像を得ることによって該当断面のデータを読み取る。
撮像チップとしては、ライン状のもの、所謂X線用のラインセンサを用いればよい。なお、記録媒体MMを透過するX線は、平行光線ではないので、演算処理が多少複雑になる。しかしながら、その方法については、X線ファンビームを用いたトモグラフィとしてよく知られているので詳細は省略するが、例えば、先述の非特許文献1に記載されている。なお、扇形のX線の広がりが、記憶領域MAの断面を内包できる大きさを持つことが重要である。本実施例のメリットとしては、X線は、透過率が高いことから、記憶媒体MMの選択肢が増加することが挙げられる。
また、X線は直進性が強いので、円柱状の記憶媒体MMによる屈折を防止する手段を省略することが可能である。このため、前述の図2や図4などのように支持媒体SMを用いて記録媒体MMにおける屈折の影響を補償する必要がない。この結果として、本実施例では、支持媒体SMの材料の選択しも広がり、装置の頑健性を高くすることが容易となる。
なお、図7と図8を用いて説明した実施例でも、記憶領域MAを大きくする場合には、撮像チップCHの幅を、それに応じて大きくする必要がある。それがコストの面から見て問題となる場合も考えられる。その場合には、撮像チップCHをパッケージPKG毎、図に示したx方向に移動させる機能を設けて、何回かに分けて撮像すればよい。あるいは、図9と図10に示した1実施例を用いることもできる。
図9は、実施例の斜視図を、図10はZ方向から見た平面図を示す。本実施例は、図7と図8で説明したものと同様にX線を利用した実施例であるが、記憶領域MAの直径が、撮像チップのx方向の幅よりも大きい場合に適した実施例である。本実施例の特長は、記録媒体MMを一回転することで媒体中の記憶領域MAの一部の領域のみを読みだすことができることにある。
本実施例では、図からわかるように、記憶領域MAの中心軸ではなく、その一部にあたるサブ記憶領域MASの中心軸を回転軸RAとしている。扇状のX線ビームは、上記サブ記憶領域MASをカバーして撮像チップCHに達している。本実施例では、サブ記憶領域MASの中心軸を回転軸としたため、記憶領域MAの中心軸を回転軸とした場合に得られる情報のうち、上記サブ記憶領域MASに関するものだけを得ることができる。したがって、記憶媒体MMを一回転させることで、サブ記憶領域MASの断面情報を計算することが可能である。また、記憶媒体MMのz方向への移動と、回転軸を、任意の場所に変更することで記憶媒体MMの任意の場所のデータを利用することが可能となる。
以上図7から10を用いて、X線を利用した実施例を説明してきた。既に説明したように、これらの実施例では、支持媒体SMに、光を透過させる必要が無いので光学的に均質な材料を用意し、支持媒体SMに記憶媒体MMを差し込む精密な孔を開ける必要がない。ただし、X線は人体に有害であるため、人体への安全対策が可能な設置場所が得られる場合に適している。なお、上記X線を用いる場合、メモリセルとしてX線の透過率がメモリ媒体MMを構成する物質と異なるものを用いる必要がある。そのためには、メモリセルとして、カルシウムやバリウムあるいはヨードなどを含んだ物質を用いることが有効である。
上記の物質は、X線が透過しにくい性質を持っている。このため、データ‘0’のメモリセルの位置に上記の物質を選択的に置くことによって、X線の吸収率の違いでデータの‘1’と‘0’とを識別することが可能となる。
次に説明する実施例は、X線以外の安全な光を用いた上で、支持媒体SMに光を透過させる必要のない実施例である。図11に斜視図を、図12にz方向から見た平面図を示す。
この実施例では、記憶領域MA部分を透過する光を平行光線とする働きを、図2の実施例のようにコリメータレンズCLと支持媒体SMに持たせるのではなく、円柱状の記憶媒体MMそのもので代用する。
図11および12から判るように、スリット光源から出た光が、直接円柱状の記憶媒体MMに到達する。記録媒体MMは、一種のシリンドリカルレンズであるので、スリット光源RLSと記憶媒体の距離を適切に設定することによって、記憶媒体内部を通過する光線を、平行光線にすることができる。一旦、記憶媒体MMを出ると光線は、また収束していき、その後再び発散していく。ここでは、スリット光源なので、収束と言ってもz方向に伸びた直線になる。収束後の適当なところに円柱状のコリメータレンズを挿入すれば記憶領域MAを透過した光を再び平行光線に直して撮像チップCHに射影することが可能である。なお、コリメータレンズの挿入位置を、光線が収束した後にすると射影像が左右(x方向)反転となることに注意する必要がある。左右反転するのを避けるために、光線が収束する前にコリメータレンズを入れてもよいが、その場合には射影像が、実際の記憶領域MAよりも小さくなる。どちらを選択するかは、撮像素子の大きさや、装置全体の大きさから決めればよい。もちろん、後者でもさらに補正レンズ系を追加すれば、当映像の大きさを拡大することも可能である。
以上、説明したように、本実施例では、記録媒体MM内部の屈折を補償するために支持媒体SMに光を透過させる必要がない。したがって、支持媒体SMとして、光学的に均質な材料を用意し、光学的に問題のない高い精度で孔を開ける必要がない。この利点は、先に説明したX線を用いる実施例でも得られるメリットであるが、本実施例ではX線を利用しないために、より安全に情報記憶装置を構成することが可能である。なお、上記図11と12で説明した実施例では、円柱状の記憶媒体MMのレンズ作用を利用したが、この場合、円柱の周辺に近い部分まで記憶領域MAとして用いると、球面収差や色収差などの影響が大きくなり、射影像の撮像に悪い影響がでる場合が考えられる。その場合には、記憶媒体MMの直径に較べて記憶領域MAの直径を小さく設定する、円柱の前後の光路中に収差を補正するレンズを挿入する、あるいは、単色光源の仕様や光路に狭帯域フィルタを置く等によって、この影響を小さくすることが可能である。
これまで述べてきたように、本発明におけるデータの読出しは、コンピュータ・トモグラフィの原理に基づいたものであり、記録媒体MMに光を照射して、MM内部の記憶領域MAを透過する光から、MAの射影像を得ることを基本としている。前述のように、記憶領域MAの内部には、メモリセルが3次元的に分布しており、それによって、MAを透過する光の量が変化する。このとき、メモリセルの大きさや間隔が、使用する光の波長に近い大きさであると記憶領域MA内部で、メモリセルに散乱される光の量が大きくなってしまう。その結果、射影像として観測したいデータに対してノイズが大きくなってしまう恐れがある。このような場合には、工学的なマスクやナイフエッジを利用することが有効である。
図11と図12で説明した実施例において、光学的なマスクを適用した実施例について図13および図14を用いて説明する。本実施例の構成は、図11と図12で説明した実施例とほぼ同じであるので斜視図は省略し、z方向から見た平面図のみを図13に示してある。
図13の特長は、光線が、記録媒体MMを透過後に収束する位置にマスクMASKを挿入することによって、記録媒体を平行に透過する光線と、内部で散乱したり屈折したりして出てくる光を分離する点にある。なお、ここで言うマスクとは、観測する波長の光を透過する部分としない部分を所望のパターンとして形成した平面状の部品のことである。単純なパターンの場合には、いわゆる端がナイフのように鋭利になっているナイフエッジを単独あるいは2枚ほど組み合わせることで代用することも可能であるが、説明を単純にするためにここではマスクを用いて説明する。
図14(a)と(b)に示したマスクパターンを用いて図13の原理を説明する。なお、本実施例においても、これまでの実施例のように、記憶媒体MMを一回転させて様々な角度に対する記憶領域の射影像から、コンピュータ・トモグラフィの原理を用いて3次元のデータを読みだすことに違いはない。ここでは、上記マスクによって、どうやってSN比率の高い射影像を撮像するかについてのみ図13を用いて説明する。
光路上で散乱や、異常な屈折がないとし、レンズの収差も無視できるとすると、図13におけるスリット光源RLSから出た光は、記憶媒体MMに入射して平行光線となり、記憶領域MAを透過した後記憶媒体MMから出ていく。その後、MMの凸レンズ作用によってスリット状に集光する。ここでは、その位置を集光線FLと記すことにする。上記において、スリット光源RLSと記憶媒体MMの回転軸RAまでの距離と、RAから集光線FLまでの距離は、等しい。光路の途中でメモリセルやゴミなどによる散乱や異常な屈折などがあると、上記の理想的な集光線FLに集まる光は減少する。集光線FLに集まらない光をここでは迷光と呼ぶことにする。
図14(a)に示したマスクMASK1も、図14(b)のマスクMASK2も中心部がスリット状になったマスクである。MASK1は、中心部の幅ΔW1の白いスリット部分では、撮像する波長の光の透過率が高く、それ以外の黒い部分ではほとんど透過しない。一方、MASK2では、中心部の幅ΔW2の黒いスリット部分では、撮像する波長の光は、ほとんど透過せず、それ以外の白い部分では透過率が高い。上記のマスクのうち、MASK1を、光の収束線FLの位置に設置すると、容易にわかるように、ΔW1の幅を通過しない迷光は、撮像素子に到達しない。したがって、ΔW1の幅を適当に調整することによって、本来撮像したい光の量に比較して迷光の量を低減し、SN比を上げることが可能となる。本マスクは、2本のナイフ状エッジをΔW1の間隔を開けて設置しても構成できることはもちろんである。
上記のMASK1では、迷光をカットすることによって高いSN比率を得るように工夫した。図14(b)のマスクMASK2では、逆に迷光を取り出してSN比率を上げることができる。このマスクMASK2では、中心部では透過率が低く周辺では高くなっている。したがって、これを集光線FLの近傍に設置すると、迷光を撮像することができる。予め、マスクなしで、撮像を行っておいて、MASK2の撮像結果を、それから減じれば、迷光の影響を低減することが可能である。この方法は、マスクとしてMASK1よりMASK2が作成し易い場合などに有効である。なお、上記で、マスク無しで撮像したデータから、MASK2で撮像したデータを減じると、マスクによる光の吸収等マスクの有る無しによる影響が問題となることが考えられる。そのような影響をキャンセルしたい場合には、マスク無しでの撮像の代わりに、前面に渡ってMASK2の周辺部分と光の透過特性が同じマスクで撮影しておくと良い。
なお、記憶媒体MMのレンズとしての収差やスリット光源RLSの幅、あるいは設置誤差などに起因して、迷光が無くても集光線FLは、理想的な直線とはならない。したがって、ΔW1やΔW2の幅やマスクの設置場所は、集光状況や迷光の状況によって最適な位置に調整するとよい。また、マスク上の透過率の変化を余り急峻にしすぎると、この部分でも光の散乱が強く出て撮像のノイズになる可能性がある。そのような場合には、ステップ状に変化させずに、境界での変化率を緩やかにすると効果がある。
これまで、述べてきたように、メモリセルは、記憶媒体MM内部の記憶領域MAに3次元的に配置されている。前記したように、この製造方法としては、例えば、レーザによって記録媒体MMの内部の記憶領域MA部分に微小なクラックを形成してもよいし、記録媒体MMに、予め熱によって光の吸収や発光特性が変化する化合物の微小粉末を一様に混入しておき、レーザの照射によって記録領域MA内部の微小領域毎に変性を起こさせる方法もある。これらは、予め記憶媒体MMを作成しておいて、後からレーザなどで書込みを行う場合に適した方法である。
本発明における記憶媒体の作成方法はこれに限定されるものではなく、例えば図15に示した実施例を挙げることができる。図15(a)のように、予め円盤状の記憶媒体のスライスMMi(平板)を用意しておき、図15(b)のようにそれらを複数枚積み重ねることで、3次元状の記憶媒体MMを作成する。この実施例によれば、スライスMMi毎に予めデータを書き込んでからMMとして組み立てを行うことが可能である。たとえば、赤外線を透過するシリコンなどのウエハでスライスMMiを作成しておき、スライスMMiにおける所望のメモリセルの位置に間通穴を開けてウエハ材料よりも赤外線を透過しにくい材料を埋め込んでから、それらを積み上げて接着することで記憶媒体MMを作成することも可能である。本実施例では、スライス毎にデータを書き込んでおけるので、大量に作成する場合には、価格を下げることが可能である。
なお、上記のスライスを積層する際にスライスとスライスの間に迷光を遮断する遮光材を挟んで積層すると読取りの際に光が防止できて読み取りがより正確にできるというメリットがある。
次に図16を用いて、記憶領域MAのデータの構成に関する実施例について述べる。本実施例は、記憶領域MAにデータだけではなく、合わせマークやメタデータなどの情報も含んで記憶したものである。本実施例では、記憶領域MAを4つの部分に分けている。すなわち、MA−MARK1、MA−META、MA−DATAおよびMA−MARK2である。各々の部分は、必要に応じて複数の層から構成されている。MA−MARK1は、第一合わせマーク領域である。MA−METAは、メタデータ領域であり、MA−DATAは、データ領域、そしてMA−MARK2は第二合わせマーク領域である。図示していないが、これらの4つの領域は、1層から数層のデータをもたない領域を境界部分に設けると、境界が明確になって処理のときの誤りが少なくなる。合わせマーク領域MA−MARK1、MA−MARK2は、記憶媒体を回転させたり、必要に応じて上下させるときの回転角や移動量を検知するためのマークを記録した部分である。回転や上下移動のための原点のマークだけではなく、数層のテストパターンなど、読み取りを、より正確に行うためのデータを書き込んでおく。記録媒体MMを回転させたり、上下させたりする際に、これらのマークからの情報をサーボモータなど駆動系にフィードバックすることで正確な動作をさせることが可能となる。
なお、テストパターンの中には、全面が‘1’になっている層と全面が‘0’になっている層など、読み取り時点の信号量のダイナミックレンジを設定するのに役に立つパターンなどを記録するとよい。これらのテストパターンの劣化を観察することにより、媒体の寿命を予測することもできる。
合わせマーク領域を2つ設けたのは、書込み時の座標のずれや、読出し時点のレンズの収差の影響を記憶領域の両端で補正することにより、誤動作の確立を減少できるからである。必要に応じてさらに多重に設けてもよいことはもちろんである。なお、合せマークは、記憶媒体MMの内部に設けてもよいが、認識を容易にするために記憶媒体の表面に刻印して、それを合せマーク認識専用のレンズや撮像素子で認識してもよい。特に回転角度の制御のためのマークは、記憶媒体の表面もしくは表面近くに設けるとマーク同士の距離が大きくなるので精度が向上する。
メタデータ領域MA−METAは、データ領域MA−DATAに記録するデータの作者やタイトルなどの概要を記録するだけではなく、コンピュータ・トモグラフィで求めたビット列から元のデータを復元するために必要な、符号形式、あるいはエラーコレクションや圧縮方法などに関する情報を記録する部分である。この部分の情報は、長期間のデータ保存後に読出しができなくなることがないように、必要に応じて単純な符号形式にするか、あるいは、ビット列から直接意味が判読できる形式にしておくとよい。そのようにしておけば、コンピュータ・トモグラフィによる断面画像の構成に成功した時点で、メタデータを判読することが可能となるので、数十年、数百年と長期の保存を行った後に、データ部分の符号形式が不明のためにデータが読み取れないという事態を回避することができる。
図17は、コンピュータ・トモグラフィによる断面画像が得られた時点で、そこに記憶されたデータの内容を簡単に判読できるデータパターンの実施例である。前述のようにメタデータの記憶に適しているだけではなく、数百年という長期に渡るデータの保存を行う場合には、データそのものも、この形式で保存して置く方が判読できなくなるリスクは低くなる。
図17(a)に示したように、ここでは記憶領域MAの形状を直方体としている。このようにすると、一つの断面画像が得られた場合に、あたかも1ページの紙に印刷された文章として扱うことができるため、直感的で判りやすいという特長がある。
図17(b)に示したデータ形式は、7つの短い直線で、一つの英数字を表すものである。図からわかるように、これは液晶やLEDによる表示によく用いられている文字形式なので詳細は省略するが、例えば8を表すには、全ての辺を使えばよいし、一番下の辺を使わなければAの文字を表すことができる。図では短い直線を用いたが、8の字に並べた7つのドットで一つの英数字の形状を表現することができる。文字と文字の間隔を図のように開けておけば、断面画像から英数字を再現するのは容易である。
図17(c)は、盲人用の、点字を用いた実施例である。これは6つの点で表現された一種の表音文字である。6つのドットなので、(a)の例よりデータ量が少し減少する。この他、文字を表すのに一般的な1バイト符号や2バイト符号などを用いることもできる。上記図17(b)、(c)の実施例よりも直感的には判らないが、一般的に普及しているので、長期の保存をしても判読できる確率は高い。
なお、写真や図面についても、圧縮符号を用いてもよいが、ビットマップを用いた方がデータ量は増加するが、判読は容易となるので、目的に応じて使い分けるとよい。メタデータ部に、直感的に判読可能なデータ形式と、データの保存に用いたデータ符号との対応を示して置く事も、長期間のデータの保存には有用である。
本発明による情報記憶装置は、様々なシステムに組み込むことが可能である。図18は、テレビに組み込んだ実施例である。図には放送番組や、記録した映像を写すテレビTVと、それを制御するリモートコントローラRCを示している。リモートコントローラRCには、本発明による情報記憶システムMSYSが組み込まれている。図示したカバーCVを開けて、上記情報記憶システムMSYSの挿入口HLに記憶媒体モジュールMM−MOJを挿入し、回転ボルトBOLTに固定して、カバーCVを閉じる。続いてリモートコントローラRCを操作すると、内部の情報記憶システムMSYSにより、記憶媒体モジュールMM−MOJに記憶されたデータの読み取りが、本発明に基づいて行われる。そしてその結果が、テレビTVに転送されて画像、音声によって観賞することが可能である。もちろん、図4に示したような書込み装置をつけることによって、録画機能を付加することも可能である。ここではリモートコントローラRCに内蔵する実施例を示したが、テレビTV側に組み込んでもよいことはもちろんである。リモートコントローラRCに組み込んだ場合には、記憶媒体を交換する時に、テレビTVの所まで歩く必要がないというメリットがある。一方テレビTVに組み込んだ場合には、大型の情報記憶装置を組み込めるため、一つの記憶媒体で、長時間の再生、録画が可能となる。
以上述べてきたように本発明では、データは記憶媒体MMに封印されている。読み出しは、非接触で行うことができる。すなわち、本発明によれば、データ部分が、直接空気に触れることがない。従って光を遮断するケースに保存しておけば、通常の温度や湿度によってデータが失われることはない。万一表面にキズがついたり、カビ等による侵食があったとしても、その部分を研磨することで情報を読みだすことが可能である。このため本発明による情報記憶装置は、貴重な映像や文献あるいは文化財のデータをデジタルデータとして非常に長期間に渡って保管するのに適している。現在、本や書類の長期保存には、主としてマイクロフィルムが使われているが、これは複写したアナログデータであり、しかも白黒2値である。光ディスクやハードディスクあるいは半導体メモリなどはデジタルデータを高密度に記憶できるが、寿命は、マイクロフィルム(500年以上と言われている)には遠く及ばない。このように、本発明は、3次元記憶による高密度記憶という特長だけではなく、これまでにない長期のデジタルデータの保存を可能にするという特長も持つ。
以上、具体的な実施例を用いて本発明を説明してきたが、本発明はこれに限定されることなく様々な変形が可能であることは言うまでも無い。また、図面では、レンズの局率や各部の寸法など、判りやすいように単純化したり、デフォルメして描いている部分もあるが、通常の工学の知識を有するものであれば上記実施例の図面と文章から、本発明の趣旨に、基づいて適当な値に設計することが可能である。
最後に、本発明の情報記憶装置を実際に設計する上の主なバリエーションや注意すべき点について述べておく。
まず、記憶媒体MMの形状であるが、上記実施例では円柱を用いた。しかし、設計の都合により直方体や多角柱にすることも可能である。この場合、円柱の場合に較べて机上などに置いた場合に転がりにくい、という利点がある。X線を用いる場合は、X線の直進性が強いので、記憶媒体MMの形状は、ある程度自由にできるが、X線以外を用いる実施例でも記憶媒体MMとして円柱以外の形状のものを採用することは可能である。
例えば、図11の実施例で、そのようなバリエーションを実現するには、図にある円柱状の記憶媒体MMに多角柱状の孔を空けておけばよい。こうすれば、多角柱のMMを上記の孔に挿入して用いることが可能となる。
なお、図2、4あるいは上記の多角形の例のように記憶媒体を孔に挿入した部分に光を横から照射する構造の場合には、境界における反射や精度不足による画像の乱れが生じる場合がある。それを軽減するには、媒体の屈折率と近い屈折率を有する油状の液体で境界を満たせばよい。このようにすると多少の面の精度不足やキズの影響が小さくなる。
なお、上記図15に示した実施例では、スライス状のものを重ねて記憶媒体とした。これ以外にも種々な形状にすることが可能である。例えば、特許文献3の図6には、シート状の媒体を巻いて円柱状にする記憶媒体の形状が記載されているが、このような形を、本発明の記憶媒体MMに適用することも可能である。その場合、予め2次元のシート上の状態で書込みができるので、書込みが容易にできるという利点がある。
次に記憶媒体MMの材質であるが、ガラス以外の有機物や金属、半導体およびそれらの化合物でもよいことはもちろんである。基本的には、読出しと書込み時に利用するそれぞれの波長の光を透過する性質を有する材質の中から機械的強度や耐久性などを考慮して決定すればよい。たとえば、赤外線を用いる場合には、ガラスではなく、シリコンを用いることも可能である。
次にレンズの収差への対策について述べる。上記実施例の図面では、判りやすくするために、読出し用のコリメータレンズや書込み用の対物レンズなどを単一のレンズとして描いている。しかし、レンズの収差が問題となる場合には、単一のレンズではなく、形状や材質の異なるレンズを組み合わせて収差の補正をすることはもちろんである。また、図11から図13のように円柱状の記憶媒体MMそのものをコリメータレンズとして用いる場合には、記憶領域MAを記憶媒体MMの中心近くに配置することにより、円柱の周辺部を透過する光を使うことを避けることができる。これにより球面収差などをある程度抑制することが可能となる。
なお、前述の実施例において、光源と記憶ユニットMUの間、あるいは記憶ユニットMUと撮像チップCHとの間などにレンズを利用したものがあった。また、図4で説明した書込みユニットWUでは、レーザを細いビームとするためにレンズを用いるとよいと記載した。これらは、レンズではなく、ガラスの表面に金属膜を蒸着した反射鏡を利用しても実現できることはもちろんである。金属膜としては、通常アルミニウムを用いるが、赤外線を扱う場合などでは赤外線の反射率が高い金を用いるなど、利用する光の波長に応じて適切な金属膜を蒸着し、さらに必要なら薄い金属膜の保護のために二酸化ケイ素(SiO2)などの保護層をさらに蒸着すればよい。個々の説明は行わないが、反射鏡の場合も、上記レンズのように必要に応じて表面が凹面や凸面のもの、円形のものや棒状のものを使う、あるいは平面鏡を利用して光路を折り返して装置のサイズを小さくするなど様々な変形が可能である。なお、反射鏡では、原理的に色収差がないので、光源の光が単色光でない場合でも色収差の影響を無くすことが可能である。このため、光源として白色のものを使う、あるいは複数の波長の光を含んだものを使うなどの場合には、レンズを用いる場合に較べて安価にできるという利点がある。なお、コリメータレンズとして凹面鏡を使う場合には、厳密には、断面が放物線になっている、いわゆる放物面鏡を利用する必要がある。
しかし、口径に比較して焦点距離が長いものを使用する場合は、球面鏡で代用すれば、製造が容易でさらに安価にできる。
次に、読出しユニットで利用する光源について触れておく。利用する波長の光を含んでいるのであれば、一般的な白熱電球や発光ダイオードを使ってもよいし、より強い光を得やすいキセノンランプ、水銀灯などを利用してもよい。赤外線や紫外線あるいはX線が必要な場合には、それに見合った光源を選択することはもちろんである。なお、記憶媒体MMをX方向にすべて覆う光線を照射できるのであればレーザを用いてもよい。
上記の実施例では、記憶領域MAにメモリセルと呼ぶ小区域が多数あり、その部分の光の透過率の大小でデータを表すことを前提としていた。小区域における光の透過率を変化させるには、その部分全体に熱などの変性を起こす方法もあるが、小区域の内部に光を透過しない微小な点を複数作成することで小区域全体での透過率を制御してもよい。そのような’点’としては、記憶媒体MMをガラスで作成して、レーザで微小なクラック(ひび)を作る方法もある。あるいは、熱で変性を起こす相変化材料と呼ばれる物質群を用いてもよい。これらの物質の中で、熱によって透過率など光学的性質が変化するものを選択すればよい。また、コンピュータ・トモグラフィでは、射影像が得られればよいので、記憶領域MAを通過する光路に沿った光量の積分値が得られればよい。このため、単純に透過率を利用するだけではなく、例えば燐光など発光現象を起こす物質を記憶領域MAに予め一様に混入しておいて読出し時に発光に必要な励起、たとえばレーザ照射や電圧印加などを行って、記憶領域MAの発光による射影像を得ることによって、透過光と同様にコンピュータ・トモグラフィを適用することもできる。なお、書込みは、図4の実施例のようにレーザを所望のメモリセル部分に集光することにより熱で発光物質を変性させて発光特性を劣化させることにより行うことができる。すなわち、発光強度が、劣化を受けて低下したものと劣化させていないものとで1ビットを表現可能である。発光を起こす材料は金属酸化物などを用いることができる。
本発明の実施例では、コンピュータ・トモグラフィの演算のために記憶媒体MMを少なくとも一回転させるものとして説明してきた。しかし、回転数を増加させて多数の撮像を行うことによって撮像データのSN比率を上げることが可能である。なお、1回転の間に非常に細かい角度を変更しながら撮影すると回転の精度を上げることが難しい場合がある。
そのような場合には、一定速度で回転するモータを用いて、回転速度と撮像間隔を適当に調整すれば、複数の回転で撮像したデータによって、微小に角度の異なる射影像を撮像することが可能となる。
前記したように本発明によれば、データの長期保存が期待できる。それは、前記したようにデータ記憶領域MAが記録媒体MMに密閉されているためである。この特性をさらに延ばすには、記録媒体を保存する際に、光を遮断するカバーを付けるとか、あるいは、記憶媒体の表面にコーティングを行い、読出しに使う光以外をカットするなどの方法が有効である。
また、読取りの際のSN比を上げるには、外光の遮断のために容器に装置を収納する、あるいは、迷光が撮像素子に入らないように絞りやスリットを設けるという手段を適用できることはもちろんであるが、点滅光源を併用するとさらにSN比を上げることが可能である。ある回転角度における斜映像を撮像する際に、読取り用光源RLSを適当な一定周期でチョピングし、それに同期して撮像素子のシャッターを動作させて多重露出を行い、斜映像を積分する。このようにすると、読取り用光源と異なる周期で変化する迷光の影響を非常に小さくできる。さらに光源を切った上体で撮像素子の所謂ダークノイズを取っておいて引き算すれば直流ノイズの影響もほとんど除去することが可能となりSN比の高い読取りが可能となる。
なお、実施例では光やX線を用いた読み取りの例を示した。しかし、電子線などの粒子線を用いることもできる。その場合は、波長が短いので微小な構造を読み取ることができ、メモリセルをより微細にして記録密度を上げることができる。
また、ヘリカルスキャンなど主に人体の画像診断において開発された高速の撮像方法を適用すれば、撮像素子よりも大きい記憶領域の読取りを高速に行うことに有用であることはもちろんである。
なお、本発明において、音楽や映像、あるいは小説の音読などシリアルなデータを再生するには以下の方法が有効である。第一の方法は、記憶媒体MMを一回転させて全部の射影像のデータを半導体記憶装置などに取り込み、z方向についてのスライス断面のデータをZ座標の値を変えながら再生していく方法である。もう一つの方法は、一回の撮像で、ひとつのz座標の値のスライスデータのみを取り込み、撮像の終わったスライスデータから順番に再生していく方法である。前者は、一回転分の撮像データを記憶しておく記憶素子が用意できれば、記憶媒体の回転は一回転で済むのでドライブの電力が少ないというメリットがある。後者は、一回転で一つのスライスしか撮像しないので、全体の再生には、スライスの数だけの回転が必要となるが、これから撮像するスライスデータと、前回撮像したスライスデータと2スライス分の撮像データを記憶する記憶素子のみでよいので装置のコストが安く済むという利点がある。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明の情報記憶装置は、メモリセルを3次元に配置することによる記憶密度の向上を可能とする。また、記憶領域MAを記憶媒体MAの内部に封印しているので、デジタルデータを長期に記憶することができる。
本発明の情報記憶装置の第1の実施例のブロック図を示したものである。 本発明の情報記憶装置の第1の実施例の主な構成要素の斜視図を示したものである。 本発明の情報記憶装置の第2の実施例のブロック図を示したものである。 本発明の情報記憶装置の第2の実施例の主な構成要素の斜視図を示したものである。 本発明に用いる記憶媒体の構造を示す第1の実施例である。 本発明に用いる記憶媒体の構造を示す第2の実施例である。 本発明の情報記憶装置の第3の実施例の斜視図を示したものである。 本発明の情報記憶装置の第3の実施例の平面図を示したものである。 本発明の情報記憶装置の第4の実施例の斜視図を示したものである。 本発明の情報記憶装置の第4の実施例の平面図を示したものである。 本発明の情報記憶装置の第5の実施例の斜視図を示したものである。 本発明の情報記憶装置の第5の実施例の平面図を示したものである。 本発明の情報記憶装置の第6の実施例の平面図を示したものである。 本発明の情報記憶装置の第6の実施例のマスクを示したものである。 本発明に用いる記憶媒体の構造を示す第3の実施例である。 本発明に用いる記憶領域の内容を示す第1の実施例である。 本発明に用いる記憶媒体の構造を示す第4の実施例である。 本発明による情報記憶装置をテレビのリモートコントローラに内蔵した場合の実施例である。
符号の説明
CMD:コマンド、ADD:アドレス、DATA:データ、RU:読み出しユニット、WU:書込みユニット、MU:記憶ユニット、LU:照明ユニット、CU:制御ユニット、PU:演算ユニット、MM:記憶媒体、MMi,MM1,MM2:記憶媒体の断面スライス、MA:記憶領域、MAS:サブ記憶領域、MAi:記憶領域の断面スライス、SM:支持媒体、RLS:読出し用光源、XRLS:読出し用X線源、WLS:書込み用光源、CL:コリメータレンズ、OL:対物レンズ、RA:回転軸、CH:撮像チップ、PKG:パッケージ、PJ:射影像、CELL,CELL‘1’,CELL‘0’:メモリセル、MASK,MASK1,MASK0:マスク、ΔW1:MASK1の中央部のスリッと状部分の幅、ΔW2:MASK2の中央部のスリッと状部分の幅、FL:集光線、MA−MARK1:第一合わせマーク領域、MA−META:メタデータ領域、MA−DATA:データ領域、MA−MARK2:第2合わせマーク領域、TV:テレビ、RC:リモートコントローラ、CV:カバー、HL:挿入口、MSYS:情報記憶システム、MM−MOJ:記憶媒体モジュール、BOLT:回転ボルト部。

Claims (17)

  1. 光源を含む照明ユニットと、
    前記照明ユニットから照射される光線の透過率又は前記照明ユニットから照射される光線を受けた際の発光特性の違いによりデータを記憶する複数のメモリセルが配置される記憶領域を有し、回転軸を中心として回転する記憶媒体を含む記憶ユニットと、
    前記記憶媒体を介して入射される光線から前記記憶領域の射影像を撮像する撮像素子を有する読出しユニットと、
    前記読出しユニットで撮像されたデータを解析する演算ユニットとを具備し、
    前記照明ユニットから照射される光線は、前記記憶媒体において、前記照明ユニットと前記読出しユニットを結ぶ第1の軸及び前記回転軸に対して垂直な第3の軸方向に前記記憶領域を覆う広さを有し、
    前記撮像素子は、前記記憶媒体が前記回転軸を中心として回転することで前記記憶媒体と前記第1の軸とのなす角が変化した際の複数の前記射影像を撮像し、
    前記照明ユニットから照射される光線は、前記記憶媒体において、前記第1の軸に平行な光線であり、
    前記照明ユニットは、前記光源と前記記憶ユニットとの間にコリメータを有し、
    前記コリメータは、前記光源から照射される光線を前記第1の軸に平行な光線とすることを特徴とする情報記憶装置。
  2. 請求項1において、
    前記記憶媒体は、前記記憶媒体の回転軸方向に高さを有する円柱であることを特徴とする情報記憶装置。
  3. 請求項2において、
    前記記憶ユニットは、前記記憶媒体が配置される孔を有する支持媒体を更に含み、
    前記支持媒体は、前記回転軸及び前記第3の軸に平行な面を有する角柱であることを特徴とする情報記憶装置。
  4. 請求項3において、
    前記記憶ユニットは、前記記憶媒体と前記支持媒体の間に流体を有し、
    前記支持媒体の屈折率と空気の屈折率の差の絶対値より前記支持部材と前記流体の屈折率の差の絶対値が小さく、かつ、前記記憶媒体の屈折率と空気の屈折率の差の絶対値より前記記憶媒体の屈折率と前記流体の屈折率との差の絶対値が小さいことを特徴とする情報記憶装置。
  5. 請求項1において、
    前記記憶媒体における前記照明ユニットから照射される光線の前記回転軸方向の大きさは、前記複数のメモリセルが前記回転軸方向に配置されている領域より小さく、
    前記記憶媒体は、前記回転軸方向に移動することを特徴とする情報記憶装置。
  6. 請求項1において、
    前記情報記憶装置は、前記複数のメモリセルに情報を書込むための書込みユニットを更に具備し、
    前記書込みユニットは、レーザを照射する光源と、前記レーザの焦点を制御するレンズとを含むことを特徴とする情報記憶装置。
  7. 請求項1において、
    前記照明ユニットから照射される光線は、紫外線又は紫外線より長い波長を持つことを特徴とする情報記憶装置。
  8. 請求項1において、
    前記照明ユニットから照射される光線は、X線であることを特徴とする情報処理装置。
  9. 請求項1において、
    前記記憶媒体は、前記回転軸方向に高さを有する円柱であり、
    前記記憶ユニットと前記読出しユニットとの間に、前記記憶媒体を介して照射される光線を前記第1の軸に平行な光線とするコリメータを更に具備することを特徴とする情報記憶装置。
  10. 請求項1において、
    前記記憶媒体は、前記回転軸方向に高さを有する円柱であり、
    前記読出しユニットは、前記記憶媒体を介して照射される光線の一部を遮断するマスクを有することを特徴とする情報記憶装置。
  11. 請求項1において、
    前記複数のメモリセルは、前記第1の軸及び第3の軸平面に配置されたパターンを前記回転軸方向に積み重ねて3次元に配置されることを特徴とする情報記憶装置。
  12. 請求項11において、
    前記記憶媒体は、前記回転軸方向に高さを有する円柱であり、
    前記複数のメモリセルは、前記第1の軸及び前記第3の軸平面に前記円柱の中心から延びる放射線状に配置されることを特徴とする情報記憶装置。
  13. 請求項11において、
    前記記憶媒体は、前記回転軸方向に高さを有する円柱であり、
    前記複数のメモリセルは、前記第1の軸及び前記第3の軸平面に前記円柱の中心を中心とした同心円状に配置されることを特徴とする情報記憶装置。
  14. 請求項11において、
    前記複数のメモリセルの夫々の間隔は、前記照明ユニットから照射される光線の波長の2倍以上であることを特徴とする情報記憶装置。
  15. 請求項11において、
    前記複数のメモリセルは、前記第1の軸及び前記第3の軸平面における夫々の間隔より前記回転軸方向の間隔の方が大きいことを特徴とする情報記憶装置。
  16. 光源を含む照明ユニットと、
    前記照明ユニットから照射される光線の透過率又は前記照明ユニットから照射される光線を受けた際の発光特性の違いによりデータを記憶する複数のメモリセルが配置される記憶領域を有し、回転軸を中心として回転する記憶媒体を含む記憶ユニットと、
    前記記憶媒体を介して入射される光線から前記記憶領域の射影像を撮像する撮像素子を有する読出しユニットと、
    前記読出しユニットで撮像されたデータを解析する演算ユニットとを具備し、
    前記照明ユニットから照射される光線の前記記憶媒体における第3の軸方向の広さは、前記記憶媒体の第3の軸方向の大きさより小さく、
    前記回転軸は、前記記憶媒体の第1の軸及び第3の軸平面の中心軸からずれており、
    前記撮像素子は、前記記憶媒体が前記回転軸を中心として回転することで前記記憶媒体と前記第1の軸とのなす角が変化した際の複数の前記射影像を撮像し、
    前記第1の軸、第3の軸、および回転軸は、それぞれ互いに垂直であり、
    前記照明ユニット、前記読出しユニット、および前記記憶媒体は、前記第1の軸上に設けられ、
    前記照明ユニットから照射される光線は、前記記憶媒体において、前記第1の軸に平行な光線であり、
    前記照明ユニットは、前記光源と前記記憶ユニットとの間にコリメータを有し、
    前記コリメータは、前記光源から照射される光線を前記第1の軸に平行な光線とすることを特徴とする情報記憶装置。
  17. 請求項16において、
    前記光線は、X線であることを特徴とする情報記憶装置。
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