[go: up one dir, main page]

JP4985443B2 - ステアリングコラム装置 - Google Patents

ステアリングコラム装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4985443B2
JP4985443B2 JP2008030445A JP2008030445A JP4985443B2 JP 4985443 B2 JP4985443 B2 JP 4985443B2 JP 2008030445 A JP2008030445 A JP 2008030445A JP 2008030445 A JP2008030445 A JP 2008030445A JP 4985443 B2 JP4985443 B2 JP 4985443B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bracket
column
upper tube
bolt
breakaway
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008030445A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009190447A (ja
Inventor
謙二 今村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2008030445A priority Critical patent/JP4985443B2/ja
Publication of JP2009190447A publication Critical patent/JP2009190447A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4985443B2 publication Critical patent/JP4985443B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Steering Controls (AREA)

Description

本発明は、ステアリングコラム装置に係り、特に、車体の一部にサポートブラケットを介して上下方向に傾動可能に組付けたロアチューブと、このロアチューブにコラム軸方向に摺動可能に組付けたアッパーチューブと、前記サポートブラケットより車両後方にて所定荷重以上で前記車体の一部に対して車両前方に移動離脱可能に組付けたブレークアウエイブラケットと、前記アッパーチューブに固着されて前記ブレークアウエイブラケットに対してコラム軸方向および上下方向に移動可能かつ摩擦係合可能なコラム側ブラケットと、このコラム側ブラケットを前記ブレークアウエイブラケットに対して解除可能に固定するロック手段を備えたステアリングコラム装置に関する。
この種のステアリングコラム装置においては、例えば、下記特許文献1に記載されている。下記特許文献1に記載されているステアリングコラム装置においては、前記ロック手段が、ブレークアウエイブラケットに設けた上下方向に延びるチルト長孔とコラム側ブラケットに設けたコラム軸方向に延びるテレスコ長孔に挿通されて車両の左右方向に延びるボルトと、このボルトに螺着されたナットと、ボルト上に回転操作可能に組付けられてロック・アンロック操作によりブレークアウエイブラケットとコラム側ブラケットとの摩擦係合力を増大・減少可能な操作レバーを備えていて、操作レバーがアンロック操作された状態では、アッパーチューブとコラム側ブラケットがブレークアウエイブラケットに対して上下方向およびコラム軸方向に位置調整可能となっている。
特開2007−38833号公報
このため、乗員は、操作レバーのアンロック操作により、アッパーチューブおよびロアチューブをブレークアウエイブラケットに対して上下方向に移動して上下方向位置を調整(チルト調整)することが可能であるとともに、アッパーチューブをロアチューブに対してコラム軸方向に摺動してコラム軸方向位置を調整(テレスコ調整)することが可能である。なお、チルト調整時の調整量は、チルト長孔の上下方向長さによって規定されていて、テレスコ調整時の調整量は、テレスコ長孔のコラム軸方向長さによって規定されている。
上記した特許文献1に記載されたステアリングコラム装置においては、アッパーチューブとコラム側ブラケットのコラム軸方向における前方位置調整時(車両前方へのテレスコ調整時)に、コラム側ブラケットが、テレスコ調整可能な範囲の最前端にまで移動することがある。そのときには、コラム側ブラケットのコラム軸方向における前方への移動がテレスコ長孔の後端部とボルトとの当接によって規制される。したがって、コラム側ブラケットからボルトに前記当接による前方への衝撃力が作用し、この衝撃力がボルトからチルト長孔の前端部に作用してブレークアウエイブラケットに伝達(入力)される。このため、ブレークアウエイブラケットの車体の一部に対する組付け状態が変化して、ブレークアウエイブラケットが、所期の機能を発揮できないおそれ、すなわち車両衝突における二次衝突時に所定荷重で車体の一部に対して車両前方に移動離脱しないおそれがある。
また、下記特許文献2に記載されているステアリングコラム装置においては、アウタージャケット(ロアチューブ)の周壁に設けた開口近傍部に制限部材が回動可能に組付けられていて、この制限部材の一端にアッパーチューブの先端部(車両前方端部)と当接可能な制限部が設けられ、制限部材の他端と操作レバーがリンク部材によって傾動可能に連結されている。これにより、操作レバーのアンロック操作によって、制限部材はリンク部材と連動して傾動し、制限部材の制限部がアウタージャケットの開口から径内方側へと突出するように設定されている。一方、操作レバーのロック操作によって、制限部材はリンク部材と連動して傾動し、制限部材の制限部がアウタージャケットの開口から径外方側へ引き込まれるように設定されている。
特開2005−1517号公報
上記特許文献1に記載されたステアリングコラム装置に上記特許文献2に記載されたリンク部材と制限部材を適応させた場合には、アッパーチューブとコラム側ブラケットのコラム軸方向における前方位置調整時に、コラム側ブラケットがコラム軸方向にてボルトを介してブレークアウエイブラケットに係合(テレスコ長孔の後端部とボルトが当接)して前方への移動を規制される前に、アッパーチューブの先端部をロアチューブの開口から径内方側へと突出した制限部材の制限部に当接させることが可能である。
しかし、この場合には、アッパーチューブの先端部が制限部材の制限部に勢いよく当接すると、制限部材がリンク部材と連動して傾動し、制限部材の制限部がロアチューブの開口から径外方側へ引き込まれるように回動するおそれがある。この結果、コラム側ブラケットが、コラム軸方向における前方への移動をアッパーチューブの先端部と制限部材の制限部との当接によって規制されず、テレスコ長孔の後端部とボルトとの当接によって規制されるおそれがある。このため、上述したブレークアウエイブラケットへの衝撃力の伝達が解消されず、上述した課題が解消されないおそれがある。
本発明は、上記した課題に対処すべくなされたものであり、車体の一部にサポートブラケットを介して上下方向に傾動可能に組付けたロアチューブと、このロアチューブにコラム軸方向に摺動可能に組付けたアッパーチューブと、前記サポートブラケットより車両後方にて所定荷重以上で前記車体の一部に対して車両前方に移動離脱可能に組付けたブレークアウエイブラケットと、前記アッパーチューブに固着されて前記ブレークアウエイブラケットに対してコラム軸方向および上下方向に移動可能かつ摩擦係合可能なコラム側ブラケットと、このコラム側ブラケットを前記ブレークアウエイブラケットに対して解除可能に固定するロック手段を備え、
前記ロック手段が、前記ブレークアウエイブラケットに設けた上下方向に延びるチルト長孔と前記コラム側ブラケットに設けたコラム軸方向に延びるテレスコ長孔に挿通されて車両の左右方向に延びるボルトと、このボルトに螺着されたナットと、前記ボルト上に回転操作可能に組付けられてロック・アンロック操作により前記ブレークアウエイブラケットと前記コラム側ブラケットとの摩擦係合力を増大・減少可能な操作レバーを備えていて、前記操作レバーがアンロック操作された状態では、前記アッパーチューブと前記コラム側ブラケットが前記ブレークアウエイブラケットに対して上下方向およびコラム軸方向に位置調整可能なステアリングコラム装置において、
前記操作レバーが、前記ボルトの軸中心から径外方に延びて回転操作可能な操作部と、この操作部とは異なる部位にて前記ボルトの軸中心から径外方に延びる係合部を備え、前記車体の一部または前記ロアチューブに上下方向に傾動可能に組付けられたストッパーブラケットが、前記操作レバーの係合部と係合していて前記操作レバーのアンロック操作により上方に進入動作し前記操作レバーのロック操作により下方に退避動作する係合部と、このストッパーブラケットにおける係合部の進入動作によって前記アッパーチューブの先端部と当接可能な進入位置に移動し前記ストッパーブラケットにおける係合部の退避動作によって前記アッパーチューブの先端部と当接不能な退避位置に移動する係止部を備えていて、
前記操作レバーがアンロック操作された状態では、前記操作レバーの回転中心点と前記操作レバーの係合部と前記ストッパーブラケットの係合部との係合点を結ぶ作用線が、前記係合点と前記ストッパーブラケットの傾動中心点を結ぶ作用線と略直交するように設定され、かつ、前記アッパーチューブと前記コラム側ブラケットのコラム軸方向における前方位置調整時に、前記コラム側ブラケットがコラム軸方向にて前記ボルトを介して前記ブレークアウエイブラケットに係合して前方への移動を規制される前に、前記アッパーチューブの先端部が前記ストッパーブラケットの係止部と当接可能に設定されていることに特徴がある。
本発明によるステアリングコラム装置においては、操作レバーのロック操作により、ブレークアウエイブラケットとコラム側ブラケットとの摩擦係合力が増大する。これにより、アッパーチューブおよびロアチューブのブレークアウエイブラケットに対する上下方向の移動(チルト動作)が規制されるとともに、アッパーチューブのロアチューブに対するコラム軸方向の移動(テレスコ動作)が規制される。
また、このとき(操作レバーのロック操作時)には、ストッパーブラケットの係合部が下方に退避動作し、この退避動作によって、ストッパーブラケットの係止部がアッパーチューブの先端部と当接不能な退避位置に移動する。これにより、車両衝突における二次衝突時に、所定荷重以上の荷重がブレークアウエイブラケットに作用すると、アッパーチューブの先端部がストッパーブラケットの係止部と当接することなく、ブレークアウエイブラケットは車体の一部に対して車両前方に移動離脱可能である。
一方、操作レバーのアンロック操作により、ブレークアウエイブラケットとコラム側ブラケットとの摩擦係合力が減少する。これにより、アッパーチューブとコラム側ブラケットがブレークアウエイブラケットに対して上下方向およびコラム軸方向に位置調整可能となる。この結果、乗員は、アッパーチューブおよびロアチューブを一体でブレークアウエイブラケットに対して上下方向に傾動して上下方向位置を調整(チルト調整)することが可能であるとともに、アッパーチューブをロアチューブに対してコラム軸方向に摺動してコラム軸方向位置を調整(テレスコ調整)することが可能である。
また、このとき(操作レバーのアンロック操作時)には、ストッパーブラケットの係合部が上方に進入動作し、この進入動作によって、ストッパーブラケットの係止部がアッパーチューブの先端部と当接可能な進入位置に移動する。これにより、アッパーチューブとコラム側ブラケットのコラム軸方向における前方位置調整時(車両前方へのテレスコ調整時)に、コラム側ブラケットがコラム軸方向にてボルトを介してブレークアウエイブラケットに係合(テレスコ長孔の後端部とボルトが当接)して前方への移動を規制される前に、アッパーチューブの先端部がストッパーブラケットの係止部と当接可能である。
ところで、操作レバーがアンロック操作された状態では、操作レバーの回転中心点と操作レバーの係合部とストッパーブラケットの係合部の係合点を結ぶ作用線が、前記係合点とストッパーブラケットの傾動中心点を結ぶ作用線と略直交している。このため、アッパーチューブとコラム側ブラケットのコラム軸方向における前方位置調整時において、コラム側ブラケットがテレスコ調整可能な範囲の最前端にまで移動することがあって、アッパーチューブの先端部とストッパーブラケットの係止部が当接し、その際の衝撃力がストッパーブラケットに作用しても、この衝撃力は、ストッパーブラケットから操作レバーに対して、前記係合点と操作レバーの回転中心点を結ぶ作用線方向に作用する。したがって、操作レバーに回転モーメントが生じなくて、操作レバーは回転しない。この結果、ストッパーブラケットは、前記当接によって傾動しようとしても操作レバーによって傾動不能に保持される。
このため、アッパーチューブとコラム側ブラケットのコラム軸方向における前方位置調整時に、アッパーチューブの先端部が、ストッパーブラケットの係止部に勢いよく当接しても、その際の衝撃力をロアチューブまたは車体の一部にて効果的に受承することが可能である。したがって、前記衝撃力のブレークアウエイブラケットへの伝達を効果的に防止することができ、ブレークアウエイブラケットの車体の一部に対する組付け状態の変化を防止することができて、ブレークアウエイブラケットの所期の機能を発揮させることが可能である。
また、本発明の実施に際して、前記ストッパーブラケットを下方に向けて付勢する付勢手段が設けられていることも可能である。この場合には、操作レバーのアンロック操作時に、ストッパーブラケットの係合部を付勢手段によって下方に確実に退避動作させることが可能である。このため、ストッパーブラケットの係止部をアッパーチューブの先端部と当接不能な退避位置に的確に移動させることが可能である。
以下に、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図8は本発明によるステアリングコラム装置の第1実施形態を示していて、この第1実施形態のステアリングコラム装置は、図1に示したように、乗員によって回動操作される操舵ハンドルSHと、この操舵ハンドルSHに設けられて車両衝突時に操舵ハンドルSHと乗員間にて膨張展開するエアバッグABと、操舵ハンドルSHを連結しているステアリングコラムSCを備えている。
操舵ハンドルSHは、図1および図2の仮想線で示したように、乗員によって入力される操舵力をステアリングコラムSCにおけるステアリングメインシャフト10に伝達するためのものであり、ステアリングメインシャフト10の乗員側端部に連結されている。エアバッグABは、図1および図2の仮想線で示したように、折り畳まれた状態で操舵ハンドルSHのハウジング(図示省略)内に収容されていて、車両衝突時にインフレータ(図示省略)から供給される膨張用ガスによって膨張展開可能である。
ステアリングコラムSCは、図1および図2に示したように、操舵ハンドルSHを回転可能に支持するためのものであり、操舵ハンドルSHと一体的に回転可能なステアリングメインシャフト10と、このステアリングメインシャフト10を内部に収容しかつ回転可能に支持するコラムチューブ20と、操舵ハンドルSHの操作に対して所定の補助力を付与するEPS(電動パワーステアリング)アクチュエータ30と、ステアリングコラムSCのチルト動作(上下方向での傾動動作)およびテレスコ動作(コラム軸方向での伸長・収縮動作)を許容または規制するロック手段40と、このロック手段40のロック・アンロック操作により上下方向に傾動可能なストッパーブラケット50を備えている。
ステアリングメインシャフト10は、図1および図2に示したように、アッパーシャフト11とロアシャフト(図示省略)を備えるとともに、ロアシャフト(図示省略)にトーションバー(図示省略)を介してトルク伝達可能に連結されているアウトプットシャフト12を備えている。アッパーシャフト11は、中空状に形成されていて、上端側(乗員側)にて操舵ハンドルSHをトルク伝達可能に支持しており、操舵ハンドルSHの回動操作によって操舵ハンドルSHと一体的に回転可能である。ロアシャフト(図示省略)は、中空状に形成されていて、アッパーシャフト11の下端部がコラム軸方向に摺動可能かつトルク伝達可能に挿通されている。
コラムチューブ20は、図1および図2に示したように、ステアリングメインシャフト10を回転自在に支持するためのものであり、インストルメントパネルリインフォースメントIRに設けられるステアリングサポート部材SSに車両前方側が下方に位置するように傾斜した姿勢で支持されていて、アッパーチューブ21と、このアッパーチューブ21より車両前方に配置されているロアチューブ22と、アッパーチューブ21の車両前方下部外周に一体的に固着されたコラム側ブラケット23を備えている。
なお、インストルメントパネルリインフォースメントIRおよびステアリングサポート部材SSは、図1および図2に示したように、車体に組み付けられて固定される車体側部材(車体の一部)であり、ステアリングサポート部材SSの車両後方下部にはブレークアウエイブラケット24が組付けられていて、ステアリングサポート部材SSの車両前方下部にはサポートブラケット25が組付けられている。
アッパーチューブ21は、図1〜図5に示したように、中空上に形成されていて、ロアチューブ22にコラム軸方向に摺動可能に組付けられている。このアッパーチューブ21は、コラム側ブラケット23とロック手段40を介して、ブレークアウエイブラケット24に上下方向かつコラム軸方向に移動可能に組付けられている。また、アッパーチューブ21は、図2に示したように、上端部(車両後端部)の内周に一体的に設けられているベアリングBrを介してアッパーシャフト11を回転可能かつ一体的にコラム軸方向および上下方向へ移動可能に支持していて、車両前方側下部にロック手段40の偏心カム46を挿通するためのコラム軸方向に長い挿通長孔21aを有している。
ロアチューブ22は、図1〜図5に示したように、EPSアクチュエータ30のハウジング31と支持ピンSPとサポートブラケット25を介して、ステアリングサポート部材SSの車両前方下部に上下方向に傾動可能(支持ピンSPの軸心(チルト中心)を中心としてチルト可能)に組付けられている。このロアチューブ22は、中空状に形成されていて、下端部(車両前端部)の内周に一体的に設けられているベアリング(図示省略)を介してロアシャフト(図示省略)を回転可能かつコラム軸方向に移動不能に支持している。
また、ロアチューブ22は、車両後方側の外周に樹脂製のブッシュ22aを装着していて、上端部(車両後方部)にてアッパーチューブ21の下端部(車両前方部)に挿通されており、アッパーチューブ21をコラム軸方向にて摺動可能に支持している。ブッシュ22aは、図1〜図5に示したように、ロアチューブ22の外周とアッパーチューブ21の内周とのガタつきを低減するためのものであり、車両後方側下部にロック手段40の偏心カム46を挿通するためのコラム軸方向に長い挿通長孔22a1を有している。
コラム側ブラケット23は、図1〜図5に示したように、ブレークアウエイブラケット24に対して摩擦係合するためのものであり、図3に示したように、略コの字状に形成されていて、ブレークアウエイブラケット24に対して上下方向およびコラム軸方向に移動可能である。また、コラム側ブラケット23は、左右一対の側面部23a,23bにおける上端にてアッパーチューブ21の外周下方部に固着されていて、各側面部23a,23bにテレスコ長孔23a1、23b1を有している。各テレスコ長孔23a1,23b1は、図2、図4および図5に示したように、コラム軸方向に延びていて、ロック手段40のボルト41を挿通可能に設けられている。
ブレークアウエイブラケット24は、車両衝突における二次衝突時に所定以上荷重でステアリングサポート部材SSに対して車両前方に移動離脱するためのものであり、図1〜図5に示したように、コラム側ブラケット23を上下方向かつコラム軸方向に移動可能に支持していて、図3に示したように、左右一対のアーム部24a,24bを有し、これらアーム部24a,24bより上方に左右一対の組付け部24c,24dを有している。なお、このブレークアウエイブラケット24は、ステアリングサポート部材SSに対して車両後方に移動不能に組付けられている。
各アーム部24a,24bは、下方部にてコラム側ブラケット23の各側面部23a,23bと摩擦係合していて、上下方向に延びるチルト長孔24a1,24b1を有している。各チルト長孔24a1,24b1は、図3および図4に示したように、支持ピンSPを中心とする略円弧状に形成されていて、ロック手段40のボルト41を挿通可能に設けられている。
各組付け部24c,24dは、スリット孔24c1,24d1を有していて、これらスリット孔24c1,24d1にて各樹脂カプセル26と各金属カラー27と各スタッドボルト28と各ナット29を用いてステアリングサポート部材SSに組付けられている。なお、各ナット29は、ステアリングサポート部材SSに予め溶接で固着されているスタッドボルト28に螺着固定されている。
スリット孔24c1,24d1は、ブレークアウエイブラケット24の車両前方への移動離脱を可能とするためのものであり、各組付け部24c,24dの略中央から後方へ延びて後端にて開口している。各樹脂カプセル26は、各スリット孔24c1,24d1内に嵌合する筒部を有していて、各組付け部24c,24dの上面に固定されており、所定荷重以上で破壊されるようになっている。各金属カラー27は、各樹脂カプセル26の筒部に圧入嵌合された状態で各スタッドボルト28に組付けられている。これにより、車両衝突における二次衝突時に所定荷重以上の荷重が各組付け部24c,24dに作用すると、各樹脂カプセル26が破壊されて、ブレークアウエイブラケット24はステアリングサポート部材SSに対して車両前方へ移動離脱可能である。
EPSアクチュエータ30は、図1に示したように、乗員が操舵ハンドルSHを回動操作するときに入力する操舵トルクを低減するために、アシストトルク(補助力)をステアリングメインシャフト10のアウトプットシャフト12に付与するためのものであり、ロアチューブ22の下端部(車両前方端部)に嵌合によって一体的に連結されているハウジング31と、このハウジング31に組み付けられている電動モータ32と、ハウジング31内に組付けられて電動モータ32の出力を減速する減速機(図示省略)を備えている。
電動モータ32は、その出力軸が減速機を介してステアリングメインシャフト10のアウトプットシャフト12にトルク伝達可能に連結されていて、ステアリングメインシャフト10のロアシャフト(図示省略)とアウトプットシャフト12間に介装したトーションバー(図示省略)のねじり量(図示省略のトルクセンサによって検出される操舵トルク)に応じて通電を制御されて回転駆動し、アウトプットシャフト12に操舵トルクに応じたアシストトルクを付与可能である。
ロック手段40は、図1〜図5に示したように、コラム側ブラケット23をブレークアウエイブラケット24に対して解除可能に固定するためのものであり、図3に示したように、ロアチューブ22およびアッパーチューブ21の下方にて車両の左右方向に延びているボルト41と、このボルトに螺着されたナット42と、ボルト41の左端部位にてボルト41上に組付けた操作レバー43を備えている。また、ロック手段40は、ボルト41の左方部位にてボルト41上に組付けられているロックカムユニット44と、ボルト41の右方部位にてボルト41上に組付けられているスラストニードルベアリングユニット45と、ボルト41の中間部位にてボルト41上に一体回転可能に組付けられた偏心カム46と、ボルト41を上方へ付勢するバランサー47を備えている。
ボルト41は、図3に示したように、左端部に頭部41aを有し、右端部にねじ部41bを有していて、中間部に軸部41cを有している。また、ボルト41は、図1〜図5に示したように、ブレークアウエイブラケット24に設けた各チルト長孔24a1,24b1とコラム側ブラケット23に設けた各テレスコ長孔23a1,23b1に回転可能に挿通されている。ナット42は、図3に示したように、ボルト41のねじ部41bに螺着されていて、スラストニードルベアリングユニット45を介してブレークアウエイブラケット24における右方側のアーム部24bを押圧可能である。
操作レバー43は、図1および図3に示したように、ボルト41の頭部41aに一体回転可能に連結されていて、ボルト41の軸中心(操作レバー43の回転中心)から車両後方側へ径外方に延びて回転操作可能な操作部43aと、この操作部43aとは異なる部位にてボルト41の軸中心から車両前方側へ径外方に延びる係合部43bを備えている。
操作部43aは、図1に示したロック位置から時計回りに図7に示したロック解除位置へ回転操作(アンロック操作)可能であり、図7に示したロック解除位置から反時計回りに図1に示したロック位置へ回転操作(ロック操作)可能である。係合部43bは、ストッパーブラケット50の係合部50cと係合するためのものであり、ストッパーブラケット50の係合部50cにおける下面50c1と係合可能な平面状のカム面43b1を有している。
カム面43b1は、操作レバー43の回転中心点P1から同カム面43b1とストッパーブラケット50の係合部50cにおける下面50c1との係合点P2までの距離が、図1に示したロック位置から時計回りに図7に示したロック解除位置へ回転されるにつれて大きくなるように形成されている。これにより、ストッパーブラケット50は、操作部43aが図1に示したロック位置から時計回りに図7に示したロック解除位置へ回転されると、図1に示した位置から図7に示した位置へ上方に傾動可能である。
ロックカムユニット44は、図3に示したように、ブレークアウエイブラケット24の左方側のアーム部24aと操作レバー43間にてボルト41の軸部41c上に組付けられていて、左右一対のカムプレート44a,44bを備えている。左方のカムプレート44aは、操作レバー43に連結されていて、ボルト41と一体的に回転可能かつ右方のカムプレート44bに対して相対回転可能である。右方のカムプレート44bは、図3の右側に形成された筒状突起の外周にてチルト長孔24a1に上下方向に移動可能かつ回転不能に挿通され、テレスコ長孔23a1にコラム軸方向に移動可能かつ回転不能に挿通されていて、ボルト41に対して相対回転可能である。
これら左右一対のカムプレート44a,44bは、図3に示したように、操作レバー43のロック操作により、ボルト41とナット42を緊締状態(ボルト41の頭部41aとナット42間にてボルト41の軸部41cが引っ張られた状態)にしていて、ブレークアウエイブラケット24の各アーム部24a,24bとコラム側ブラケット23の各側面部23a,23bとの摩擦係合力を増大させている。これにより、コラム側ブラケット23がブレークアウエイブラケット24に対して上下方向およびコラム軸方向に移動不能な状態となっている。
また、左右一対のカムプレート44a,44bは、操作レバー43のアンロック操作により、ボルト41とナット42を弛緩状態(ボルト41の頭部41aとナット42間にてボルト41の軸部41cが緩められた状態)にして、ブレークアウエイブラケット24の各アーム部24a,24bとコラム側ブラケット23の各側面部23a,23bとの摩擦係合力を減少させることが可能である。これにより、コラム側ブラケット23がブレークアウエイブラケット24に対して上下方向およびコラム軸方向に移動可能な状態となる。なお、左右一対のカムプレート44a,44bの詳細な構成は公知であるため、その説明は省略する。
スラストニードルベアリングユニット45は、図3に示したように、ブレークアウエイブラケット24における右方側のアーム部24bとナット42間にてボルト41の軸部41c上に組付けられている。また、スラストニードルベアリングユニット45は、ブレークアウエイブラケット24における右方側のアーム部24bに当接している左方プレート45aと、ナット42に当接している右方プレート45bと、これら左方プレート45aおよび右方プレート45b間に介装されているニードル45cと、このニードル45cを保持するケージ45dを備えている。なお、左方プレート45aは、図3の左側に形成された筒状突起の外周にてチルト長孔24b1に上下方向に移動可能かつ回転不能に挿通され、テレスコ長孔23b1にコラム軸方向に移動可能かつ回転不能に挿通されていて、ボルト41に対して相対回転可能である。
偏心カム46は、図2、図3および図5に示したように、ボルト41の軸部41cにセレーション嵌合している筒部46aと、この筒部46aの軸方向中央に一体的に形成されたカム部46bを備えている。筒部46aは、コラム側ブラケット23の側面部23a,23b間にてボルト41上に一体回転可能に組付けられている。カム部46bは、アッパーチューブ21の挿通長孔21aとブッシュ22aの挿通長孔22a1を通してボルト41の回転に伴ってロアチューブ22の下部に係合離脱可能であり、図3に示したように、ロアチューブ22の下部に係合している。
この偏心カム46は、操作レバー43のロック操作により、ロアチューブ22の下部に係合してロアチューブ22をアッパーチューブ21に対して上方に押圧している。これにより、ロアチューブ22に装着されたブッシュ22aがアッパーチューブ21に押圧して、アッパーチューブ21のロアチューブ22に対する摺動抵抗が増大している。また、偏心カム46は、操作レバー43のアンロック操作により、ロアチューブ22の下部から係合離脱して、ロアチューブ22のアッパーチューブ21に対する上方への押圧を解除可能である。このときには、ロアチューブ22に装着されたブッシュ22aがアッパーチューブ21に対する押圧を解除して、アッパーチューブ21のロアチューブ22に対する摺動抵抗が減少する。
バランサー47は、図1および図3に示したように、ブレークアウエイブラケット24に組付けられていて、偏心カム46を介してボルト41を弾撥的に支持しており、ボルト41を上方へ付勢している。なお、バランサー47は、操作レバー43のアンロック操作により、ステアリングコラムSCのチルト動作(上下方向の傾動動作)およびテレスコ動作(コラム軸方向での伸長・収縮動作)が許容されたときに、アッパーチューブ21およびロアチューブ22の下方への移動を弾撥的に規制するためのものである。
ストッパーブラケット50は、図1,図2および図6に示したように、車両前方端に左右一対の取付け部50aを備えていて、この取付け部50aから車両後方に延びて中間部に係止部(ストッパー部)50bを備え、この係止部50bの左方から車両後方に延びて車両後方端に係合部50cを備えている。各取付け部50aは、支持ピンSPとサポートブラケット25を介してステアリングサポート部材SSに上下方向に傾動可能に組付けられている。
係止部50bは、略コの字状に形成されていて、ストッパーブラケット50における上下方向の傾動に伴って上下動可能である。この係止部50bは、図1で示したように、車両後方側の端壁にてアッパーチューブ21の先端下方部(車両前方端下方部)21bと当接不能な退避位置(図8の仮想線で示した位置)にある。また、係止部50bは、図7に示したように、ストッパーブラケット50の上方への傾動によって車両後方側の端壁にてアッパーチューブ21の先端下方部21bと当接可能な進入位置(図8の実線で示した位置)に移動可能である。なお、係止部50bの左右方向における中間部位には、ロアチューブ22の下方部との干渉を防止するため、下方に湾曲した湾曲部(図6参照)が形成されている。
係合部50cは、下方にて操作レバー43における係合部43bのカム面43b1と係合可能な下面50c1を有していて、操作レバー43の回転操作により上方に進入動作または下方に退避動作可能である。この係合部50cは、図1に示したように、操作レバー43がロック操作された状態では、自重により下方に退避動作している。また、係合部50cは、図7に示したように、操作レバー43がアンロック操作されると、操作レバー43の係合部43bとの係合によって、上方に進入動作可能である。
この操作レバー43がアンロック操作された状態では、図7に示したように、操作レバー43の回転中心点P1(ボルト41の回転中心上にある点)と操作レバー43の係合部43bとストッパーブラケット50の係合部50cとの係合点P2結ぶ作用線L1が、前記係合点P2とストッパーブラケット50の傾動中心点P3(支持ピンSPの軸心(チルト中心)上にある点)を結ぶ作用線L2と略直交するように設定されている。
また、操作レバー43がアンロック操作された状態では、アッパーチューブ21とコラム側ブラケット23のコラム軸方向における前方位置調整時に、図7に示したように、コラム側ブラケット23がコラム軸方向にてボルト41を介してブレークアウエイブラケット24に係合(テレスコ長孔23a1の後端部がロックカムユニット44のカムプレート44aを介してボルト41に当接、またはテレスコ長孔23b1の後端部がスラストニードルベアリングユニット45の左方プレート45aを介してボルト41に当接)して前方への移動を規制される前に、アッパーチューブ21の先端下方部21bがストッパーブラケット50の係止部50bと当接可能に設定されている。なお、アッパーチューブ21の先端下方部21bとストッパーブラケット50の係止部50bとの当接位置が、コラム側ブラケット23におけるテレスコ調整可能な範囲の最前端位置である。
上記のように構成した第1実施形態においては、操作レバー43のロック操作により、ブレークアウエイブラケット24の各アーム部24a,24bとコラム側ブラケット23の各側面部23a,23bとの摩擦係合力が増大している。これにより、アッパーチューブ21およびロアチューブ22のブレークアウエイブラケット24に対する上下方向の移動(チルト動作)が規制されるとともに、アッパーチューブ21のロアチューブ22に対するコラム軸方向の移動(テレスコ動作)が規制されている。
また、このとき(操作レバー43のロック操作時)には、ストッパーブラケット50の係合部50cが、図1に示したように、自重により下方に退避動作していて、この退避動作によって、ストッパーブラケット50の係止部50bが、図8の仮想線で示したように、アッパーチューブ21の先端下方部21bと当接不能な退避位置に移動している。これにより、車両衝突における二次衝突時に、所定荷重以上の荷重がブレークアウエイブラケット24に作用すると、アッパーチューブ21の先端下方部21bがストッパーブラケット50の係止部50bと当接することなく、ブレークアウエイブラケット24はステアリングサポート部材SSに対して車両前方に移動離脱可能である。
一方、操作レバー43のアンロック操作により、ブレークアウエイブラケット24の各アーム部24a,24bとコラム側ブラケット23の各側面部23a,23bとの摩擦係合力が減少する。これにより、アッパーチューブ21とコラム側ブラケット23がブレークアウエイブラケット24に対して上下方向およびコラム軸方向に位置調整可能となる。この結果、乗員は、アッパーチューブ21およびロアチューブ22を一体でブレークアウエイブラケット24に対して上下方向に傾動して上下方向位置を調整(チルト調整)することが可能であるとともに、アッパーチューブ21をロアチューブ22に対してコラム軸方向に摺動してコラム軸方向位置を調整(テレスコ調整)することが可能である。
また、このとき(操作レバー43のアンロック操作時)には、ストッパーブラケット50の係合部50cが、図7に示したように、上方に進入動作し、この進入動作によって、ストッパーブラケット50の係止部50bが、図8に示したように、アッパーチューブ21の先端下方部21bと当接可能な進入位置に移動する。これにより、アッパーチューブ21とコラム側ブラケット23のコラム軸方向における前方位置調整時に、コラム側ブラケット23がコラム軸方向にてボルト41を介してブレークアウエイブラケット24に係合して前方への移動を規制される前に、アッパーチューブ21の先端下方部21bがストッパーブラケット50の係止部50bと当接可能である。
ところで、操作レバー43がアンロック操作された状態では、図7に示したように、操作レバー43の回転中心点P1と操作レバー43の係合部43bとストッパーブラケット50の係合部50cとの係合点P2を結ぶ作用線L1が、前記係合点P2とストッパーブラケット50の傾動中心点P3を結ぶ作用線L2と略直交している。
このため、アッパーチューブ21とコラム側ブラケット23のコラム軸方向における前方位置調整時に、コラム側ブラケット23がテレスコ調整可能な範囲の最前端にまで移動することがあって、アッパーチューブ21の先端部21bとストッパーブラケット50の係止部50bが当接し、その際の衝撃力がストッパーブラケット50に作用しても、この衝撃力は、ストッパーブラケット50から操作レバー43に対して、前記係合点P2と操作レバー43の回転中心点P1を結ぶ作用線方向に作用する。したがって、操作レバー43に回転モーメントが生じなくて、操作レバー43は回転しない。この結果、ストッパーブラケット50は、前記当接によって傾動しようとしても操作レバー43によって傾動不能に保持される。
このため、アッパーチューブ21とコラム側ブラケット23のコラム軸方向における前方位置調整時に、アッパーチューブ21の先端下方部21bが、ストッパーブラケット50の係止部50bに勢いよく当接しても、その際の衝撃力をステアリングサポート部材SSにて効果的に受承することが可能である。したがって、前記衝撃力のブレークアウエイブラケット24への伝達を効果的に防止することができ、ブレークアウエイブラケット24のステアリングサポート部材SSに対する組付け状態の変化を防止することができて、ブレークアウエイブラケット24の所期の機能を発揮させることが可能である。
また、この第1実施形態においては、ストッパーブラケット50における上下方向の傾動中心とアッパーチューブ21およびロアチューブ22における上下方向の傾動中心(チルト調整におけるチルト中心)は、支持ピンSPの軸心であり、一致している。また、ストッパーブラケット50は、チルト調整において、アッパーチューブ21とロアチューブ22と操作レバー43と一体的に上下方向に傾動可能である。
このため、チルト調整において、アッパーチューブ21およびロアチューブ22の上下方向位置が変化しても、アッパーチューブ21とロアチューブ22と操作レバー43とストッパーブラケット50の相対的な位置関係は変化しない。したがって、チルト調整に拘わらず、本発明におけるストッパーブラケット50の所期の機能を発揮することが可能である。
なお、この第1実施形態においては、アッパーチューブ21とコラム側ブラケット23のコラム軸方向における後方位置調整時(車両後方へのテレスコ調整時)に、コラム側ブラケット21が、テレスコ調整可能な範囲の最後端にまで移動することがある。そのときには、コラム側ブラケット23のコラム軸方向における後方への移動が、テレスコ長孔23a1,23b1の前端部とボルト41との当接によって規制され、この当接による後方への衝撃力がボルト41からチルト長孔24a1,24b1の前端部に作用してブレークアウエイブラケット24に伝達される。
しかし、ブレークアウエイブラケット24に伝達される後方への衝撃力は、ステアリングサポート部材SSに対して車両後方に移動不能に組付けられているブレークアウエイブラケット24から各樹脂カプセル26と各金属カラー27を介して各スタッドボルト28に伝達されてステアリングサポート部材SSにて受け止められる。また、車両後方へのテレスコ調整時に生じる上述の衝撃力には、アッパーチューブ21、アッパーシャフト11、操舵ハンドルSH、エアバッグAB等からなる移動体の自重による慣性力が加わらないものであって、車両前方へのテレスコ調整時に生じる上述の衝撃力に比して小さいものである。このため、ブレークアウエイブラケット24に後方への衝撃力が伝達されても、ブレークアウエイブラケット24のステアリングサポート部材SSに対する組付け状態の変化は小さくて殆ど問題とならない。
上記のように構成した第1実施形態においては、図1に示したように、操作レバー43のアンロック操作時に、ストッパーブラケット50の係合部50cを自重によって下方に退避動作するように構成して実施したが、図9に示した第2実施形態のように、ストッパーブラケット50を下方に向けて付勢する一対のトーションスプリング160を設けて、操作レバー43のアンロック操作時に、ストッパーブラケット50の係合部50cを自重に加えて各トーションスプリング160によって、下方に退避動作するように構成して実施することも可能である。
各トーションスプリング160は、図9に示したように、一端をサポートブラケット25に弾撥的に係合していて、中間部を支持ピンSPに巻回されており、他端をストッパーブラケット50の各取付け部50aの上部に弾撥的に係合している。この第2実施形態の上記した構成以外の構成は、上記した第1実施形態の構成と同じであるため、対応する各部材に同一符号を付して、その説明は省略する。
この第2実施形態においては、操作レバー43のアンロック操作時に、ストッパーブラケット50の係合部50cを自重に加えて各トーションスプリング160によって、下方に確実に退避動作させることが可能である。このため、ストッパーブラケット50の係止部50bをアッパーチューブ21の先端下方部21bと当接不能な退避位置に的確に移動させることが可能である。
上記のように構成した第1実施形態においては、図1および図7に示したように、ストッパーブラケット50の係合部50cにおける下面50c1と、操作レバー43の係合部43bにおけるカム面43b1が係合することによって、ストッパーブラケット50の係合部50cが上方に進入動作または下方に退避動作するように構成して実施したが、図10に示した第3実施形態のように、ストッパーブラケット50の係合部50cと操作レバー43の係合部43bが、係合ピン260を介して係合することによって、ストッパーブラケット50の係合部50cが上方に進入動作または下方に退避動作するように構成して実施することも可能である。
係合ピン260は、図10に示したように、操作レバー43の係合部43bに固着されていて、ストッパーブラケット50の係合部50cに設けた係合孔50c2に係合可能に挿通されている。この第3実施形態における上記した構成以外の構成は、上記した第1実施形態における上記した構成以外の構成と同じであるため、対応する各部材に同一符号を付して、その説明は省略する。なお、この第3実施形態においては、係合ピン260によってストッパーブラケット50の係合部50cを上方に進入動作または下方に退避動作させるため、第2実施形態の各トーションスプリング160に相当する部材が設けられていない。
この第3実施形態においては、操作レバー43のアンロック操作(図10に示した操作部43aを反時計方向に回転操作)により、係合ピン260の上部と係合孔50c2の上部が係合して、ストッパーブラケット50の係合部50cが確実に上方に進入動作する。また、操作レバー43のロック操作(図10に示した操作部43aを時計方向に回転操作)により、係合ピン260の下部と係合孔50c2の下部が係合して、ストッパーブラケット50の係合部50cが確実に下方に退避動作する。したがって、ストッパーブラケット50の係止部50bをアッパーチューブ21の先端下方部21bと当接可能な進入位置、またはアッパーチューブ21の先端部と当接不能な退避位置に的確に移動させることが可能である。
上記した各実施形態においては、ストッパーブラケット50の係止部50bとアッパーチューブ21の先端下方部21bが当接するように構成して実施したが、ストッパーブラケット50の係止部50bまたはアッパーチューブ21の先端下方部21bに緩衝部材を設けて、ストッパーブラケット50の係止部50bとアッパーチューブ21の先端下方部21bが、緩衝部材を介して当接するように構成して実施することも可能である。この場合には、緩衝部材によって、ストッパーブラケット50の係止部50bとアッパーチューブ21の先端下方部21bの当接による衝撃力を緩和することが可能である。したがって、前記当接による異音および乗員が受ける違和感を軽減することが可能である。
本発明によるステアリングコラム装置の第1実施形態を示した側面図である。 図1に示した車両用ステアリングコラム装置の一部縦断側面図である。 図1の3−3線に沿った拡大縦断正面図である。 図3の4−4線に沿った断面図である。 図3の5−5線に沿った断面図である。 図1のストッパーブラケットを概略的に示した斜視図である。 図1に示した作動説明図である。 図1および図7に示したアッパーチューブの先端下方部とストッパーブラケットの係止部の関係を示した拡大図である。 本発明によるステアリングコラム装置の第2実施形態を示した図1相当の側面図である。 本発明によるステアリングコラム装置の第3実施形態を示したストッパーブラケットの係合部と操作レバーと係合ピンの関係を概略的に示した斜視図である。
符号の説明
SC…ステアリングコラム、SH…操舵ハンドル、AB…エアバッグ、10…ステアリングシャフト、20…コラムチューブ、21…アッパーチューブ、21b…先端下方部、22…ロアチューブ、23…コラム側ブラケット、23a1,23b1…テレスコ長孔、24…ブレークアウエイブラケット、24a1,24b1…チルト長孔、25…ロアサポートブラケット、SS…ステアリングサポート部材、SP…支持ピン、30…EPSアクチュエータ、40…ロック手段、41…ボルト、42…ナット、43…操作レバー、43a…操作部、43b…係合部、43b1…下面、44…ロックカムユニット、45…スラストニードルベアリングユニット、46…偏心カム、47…バランサー、50…ストッパーブラケット、50a…取付け部、50b…係止部、50c…係合部、50c1…カム面、160…トーションスプリング、260…係合ピン

Claims (2)

  1. 車体の一部にサポートブラケットを介して上下方向に傾動可能に組付けたロアチューブと、このロアチューブにコラム軸方向に摺動可能に組付けたアッパーチューブと、前記サポートブラケットより車両後方にて所定荷重以上で前記車体の一部に対して車両前方に移動離脱可能に組付けたブレークアウエイブラケットと、前記アッパーチューブに固着されて前記ブレークアウエイブラケットに対してコラム軸方向および上下方向に移動可能かつ摩擦係合可能なコラム側ブラケットと、このコラム側ブラケットを前記ブレークアウエイブラケットに対して解除可能に固定するロック手段を備え、
    前記ロック手段が、前記ブレークアウエイブラケットに設けた上下方向に延びるチルト長孔と前記コラム側ブラケットに設けたコラム軸方向に延びるテレスコ長孔に挿通されて車両の左右方向に延びるボルトと、このボルトに螺着されたナットと、前記ボルト上に回転操作可能に組付けられてロック・アンロック操作により前記ブレークアウエイブラケットと前記コラム側ブラケットとの摩擦係合力を増大・減少可能な操作レバーを備えていて、前記操作レバーがアンロック操作された状態では、前記アッパーチューブと前記コラム側ブラケットが前記ブレークアウエイブラケットに対して上下方向およびコラム軸方向に位置調整可能なステアリングコラム装置において、
    前記操作レバーが、前記ボルトの軸中心から径外方に延びて回転操作可能な操作部と、この操作部とは異なる部位にて前記ボルトの軸中心から径外方に延びる係合部を備え、前記車体の一部または前記ロアチューブに上下方向に傾動可能に組付けられたストッパーブラケットが、前記操作レバーの係合部と係合していて前記操作レバーのアンロック操作により上方に進入動作し前記操作レバーのロック操作により下方に退避動作する係合部と、このストッパーブラケットにおける係合部の進入動作によって前記アッパーチューブの先端部と当接可能な進入位置に移動し前記ストッパーブラケットにおける係合部の退避動作によって前記アッパーチューブの先端部と当接不能な退避位置に移動する係止部を備えていて、
    前記操作レバーがアンロック操作された状態では、前記操作レバーの回転中心点と前記操作レバーの係合部と前記ストッパーブラケットの係合部との係合点を結ぶ作用線が、前記係合点と前記ストッパーブラケットの傾動中心点を結ぶ作用線と略直交するように設定され、かつ、前記アッパーチューブと前記コラム側ブラケットのコラム軸方向における前方位置調整時に、前記コラム側ブラケットがコラム軸方向にて前記ボルトを介して前記ブレークアウエイブラケットに係合して前方への移動を規制される前に、前記アッパーチューブの先端部が前記ストッパーブラケットの係止部と当接可能に設定されていることを特徴とするステアリングコラム装置。
  2. 請求項1に記載のステアリングコラム装置において、前記ストッパーブラケットを下方に向けて付勢する付勢手段が設けられていることを特徴とするステアリングコラム装置。
JP2008030445A 2008-02-12 2008-02-12 ステアリングコラム装置 Expired - Fee Related JP4985443B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008030445A JP4985443B2 (ja) 2008-02-12 2008-02-12 ステアリングコラム装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008030445A JP4985443B2 (ja) 2008-02-12 2008-02-12 ステアリングコラム装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009190447A JP2009190447A (ja) 2009-08-27
JP4985443B2 true JP4985443B2 (ja) 2012-07-25

Family

ID=41072872

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008030445A Expired - Fee Related JP4985443B2 (ja) 2008-02-12 2008-02-12 ステアリングコラム装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4985443B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5229078B2 (ja) * 2009-04-08 2013-07-03 トヨタ自動車株式会社 ステアリングコラム装置
WO2011158787A1 (ja) * 2010-06-16 2011-12-22 日本精工株式会社 ステアリングコラムの支持装置
GB201109750D0 (en) 2011-06-10 2011-07-27 Trw Ltd A collapsible steering column assembly
JP2013129302A (ja) * 2011-12-21 2013-07-04 Jtekt Corp 位置調整式操舵装置
DE102014016510B4 (de) 2014-11-10 2016-02-18 Thyssenkrupp Ag Lenksäule mit Längsanschlag mit einstellbarer Freigabefunktion für Crash
CN104401383B (zh) * 2014-11-26 2017-11-03 安徽江淮汽车集团股份有限公司 一种方向管柱夹紧结构
JP6401646B2 (ja) * 2015-03-30 2018-10-10 富士機工株式会社 ステアリングコラム装置
JP6403336B2 (ja) * 2015-04-21 2018-10-10 株式会社ジェイテクト ステアリング装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005001517A (ja) * 2003-06-12 2005-01-06 Nsk Ltd ステアリング装置
JP4511389B2 (ja) * 2005-02-28 2010-07-28 株式会社山田製作所 ステアリングハンドルの位置調整装置
JP2007038833A (ja) * 2005-08-03 2007-02-15 Toyota Motor Corp テレスコピック式ステアリング装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009190447A (ja) 2009-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4985443B2 (ja) ステアリングコラム装置
JP5293381B2 (ja) テレスコピックステアリング装置
WO2010122958A1 (ja) ステアリングホイールの位置調節装置
JP5382066B2 (ja) ステアリング装置
WO2012132505A1 (ja) ステアリングコラム装置
JP5193828B2 (ja) ステアリングコラム装置
JP5407225B2 (ja) ステアリングコラム装置
JP5229078B2 (ja) ステアリングコラム装置
JP2022189046A (ja) ステアリング装置
JP5086724B2 (ja) ステアリングコラム装置
JP2004338509A (ja) 衝撃吸収式ステアリングコラム装置
JP2009090856A (ja) ステアリング装置
JP5293380B2 (ja) チルト式ステアリング装置
JP2009143299A (ja) 車両用ステアリング装置
JP2009119999A (ja) 車両用ステアリングコラム装置
JP2002053017A (ja) 自動車のペダル支持構造
JP4193630B2 (ja) 衝撃吸収式ステアリングコラム装置
JP4639892B2 (ja) 衝撃吸収式ステアリングコラム装置
JP4186059B2 (ja) 衝撃吸収式ステアリングコラム装置
JP4628092B2 (ja) ステアリングコラム装置
JP7318499B2 (ja) カム装置及びステアリング装置
JP2022189047A (ja) ステアリング装置
JP2004161242A (ja) 車両用衝撃吸収式ステアリングコラム装置
JP5935495B2 (ja) ステアリングコラムの衝撃吸収機構及びこれを備えたステアリングコラム装置
JP2006224886A (ja) ステアリングの支持構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100709

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120326

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120403

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120416

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4985443

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150511

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees