JP4985215B2 - 円筒形スパッタリングターゲットの製造方法 - Google Patents
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Description
(1)一般に金属製である円筒形基材の熱膨張係数は、セラミックス製の円筒形ターゲット材の熱膨張係数より大きいため、円筒形ターゲット材間に介在物を挿入し封止した場合、冷却後には介在物は円筒形ターゲット材間に非常に強く挟まれており、その結果介在物を取り除くことが困難となるが、半田材の融点より低い温度まで加熱することにより、取り除くことが容易となる。
(2)加熱を開始する温度が常温より高いと、介在物を取り除く際の円筒形ターゲット材の割れ、欠けをより低減することが可能となる。
(3)加熱を開始する温度が半田材の融点より30℃低い温度以上であると、介在物を取り除く際の円筒形ターゲット材の割れ、欠けをより低減することが可能となる。
(4)加熱後の到達温度が、加熱の開始温度より20℃高い温度以下であると、円筒形ターゲット材にかかる熱応力が低減され、介在物を取り除く際の円筒形ターゲット材の割れ、欠けを低減することが可能となる。
(5)介在物の少なくとも表面がフッ素樹脂かるなる場合、介在物を取り除きやすくなる。
(6)半田材がIn、In合金、Sn、Sn合金のような低融点金属である場合に、円筒形ターゲット材にかかる熱応力を低減することができ、介在物を取り除く際の円筒形ターゲット材の割れ、欠けを低減することが可能となる。
(7)セラミックス焼結体がITOやAZOのような脆い材質である場合に、介在物を取り除く際の円筒形ターゲット材の割れ、欠けを特に低減することが可能となる。
外径88mmφ、内径68mmφ、長さ180mmの円筒形ITOターゲット材2個と、外径65mmφ、内径61mmφ、長さ400mmのSUS304製円筒形基材1個を用意した。介在物としては、外径98mmφ、内径68mmφ、厚さ0.5mmのテフロン(登録商標)シートを用意した。円筒形基材の下部より20mmの位置に円筒形ITOターゲット材の下端がくるように治具で保持し、その上に、テフロン(登録商標)シート、円筒形ITOターゲット材の順に積層した。円筒形ITOターゲット材の下端に耐熱性Oリングを配置し、上部より円筒形ITOターゲット材に円筒軸方向の圧力を加えた。これら全体をエアー循環式オーブンの中で180℃まで加熱し、円筒形ITOターゲット材と円筒形基材の間隙の上部より、溶融状態のInを流し込んだ。流し込みの際には、十分Inが行き渡るよう振動を与えた。所定量のInを充填した後、20℃まで冷却し、Inを固化させた。この時、テフロン(登録商標)シートを円筒形ITOターゲット材の間より取り除こうとしたが、円筒形ターゲット材間に強く挟み込まれており、取り除けなかった。これら全体を再度エアー循環式オーブンの中で60℃まで加熱したところ、テフロン(登録商標)シートは取り除くことができ、割れ・欠けのない円筒形ITOスパッタリングターゲットが製造できた。
実施例1と同様に作製を進め、130℃まで冷却した。この時、テフロン(登録商標)シートを円筒形ITOターゲット材の間より取り除こうとしたが、円筒形ターゲット材間に強く挟み込まれており、取り除けなかった。これら全体をエアー循環式オーブンの中で145℃まで加熱したところ、テフロン(登録商標)シートは取り除くことができ、割れ・欠けのない円筒形ITOスパッタリングターゲットが製造できた。
半田材としてInSnを使用すること以外は実施例1と同様に作製を進め、70℃まで冷却した。この時、テフロン(登録商標)シートを円筒形ITOターゲット材の間より取り除こうとしたが、円筒形ターゲット材間に強く挟み込まれており、取り除けなかった。これら全体をエアー循環式オーブンの中で90℃まで加熱したところ、テフロン(登録商標)シートは取り除くことができ、割れ・欠けのない円筒形ITOスパッタリングターゲットが製造できた。
セラミックス焼結体としてAZOを使用すること以外は実施例1と同様に作製を進め、130℃まで冷却した。この時、テフロン(登録商標)シートを円筒形AZOターゲット材の間より取り除こうとしたが、円筒形ターゲット材間に強く挟み込まれており、取り除けなかった。これら全体をエアー循環式オーブンの中で145℃まで加熱したところ、テフロン(登録商標)シートは取り除くことができ、割れ・欠けのない円筒形AZOスパッタリングターゲットが製造できた。
介在物としてテフロン(登録商標)を表面コーティングしたSUS304を使用すること以外は実施例1と同様に作製を進め、130℃まで冷却した。この時、介在物を円筒形ITOターゲット材の間より取り除こうとしたが、円筒形ターゲット材間に強く挟み込まれており、取り除けなかった。これら全体をエアー循環式オーブンの中で145℃まで加熱したところ、介在物は取り除くことができ、割れ・欠けのない円筒形ITOスパッタリングターゲットが製造できた。
介在物を使用しなかったこと、および封止に耐熱テープを用いたこと以外は実施例1と同様に作製を進め、20℃まで冷却した。この時、円筒形ITOターゲット材同士の接触部で欠けが発生した。
Claims (7)
- セラミックス焼結体からなる複数個の円筒形ターゲット材間に介在物を挿入し、それらを円筒軸方向に圧力を加えて封止した後に、円筒形基材の外側面に半田材を用いて接合し、半田材が固化した後に半田材の融点より低い温度まで加熱を行い、加熱の開始温度以上で介在物を取り除くことを特徴とする、円筒形スパッタリングターゲットの製造方法。
- 加熱の開始温度が、常温より高く、かつ半田材の融点より低い温度であることを特徴とする、請求項1に記載の円筒形スパッタリングターゲットの製造方法。
- 加熱の開始温度が、半田材の融点より30℃低い温度以上で、かつ半田材の融点より低い温度であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の円筒形スパッタリングターゲットの製造方法。
- 加熱後の到達温度が、加熱の開始温度より20℃高い温度以下であることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の円筒形スパッタリングターゲットの製造方法。
- 介在物の少なくとも表面がフッ素樹脂からなることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の円筒形スパッタリングターゲットの製造方法。
- 半田材がIn、In合金、Sn、Sn合金のいずれかであることを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の円筒形スパッタリングターゲットの製造方法。
- セラミックス焼結体がITOまたはAZOであることを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の円筒形スパッタリングターゲットの製造方法。
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