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JP4975422B2 - 切削装置 - Google Patents

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JP4975422B2
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Description

本発明は、向き合うように配設された2つのブレードを備える切削装置に関するものである。
IC,LSI等のデバイスが複数形成されたウエーハは裏面が研削されて所定の厚さに形成され、ダイシング装置等の加工装置によって個々のデバイスに分割されて携帯電話、パソコン等の電子機器に利用される。ダイシング装置は、ウエーハを保持したチャックテーブルを加工送り方向に往復動させるように構成されており、チャックテーブルの往復動のストロークが大きくなるばかりでなく、そのストロークが大きいため加工時間がかかり作業性が悪いという課題を有している。そこで、移動ストロークを改善する技術として、例えば以下のような提案例がある。
第1に、切削用の2つのブレードを軸心が略一直線上になるように対峙させて配設した構造(フェイシングダイサ)とし、2ライン加工を同時に行うことで、切削効率の向上を図ったものがある。この際、特許文献1によれば、円形状を呈する半導体ウエーハを同一ストロークで同時に加工を行うようにしている。特許文献1に示される構造は、2つのスピンドルが軸心を略一直線上となるようにして共通の基台に配設されるとともに、第1のスピンドルと第2のスピンドルは独立して軸心方向に移動可能であり、チャックテーブルは、スピンドルの軸心方向をY軸方向とした場合に、Y軸方向に直交するX軸方向に移動可能であり、第1のスピンドルと第2のスピンドルとは、X軸方向およびY軸方向に直交するZ軸方向に独立して移動可能である。従来のフェイシングダイサは、このような構造を有しており、チャックテーブルのX軸方向の移動によって半導体ウエーハを切削するものであり、同一形状の2つのブレードを用いて同時に切削するデュアルカットにも、異なる形状の2つのブレードを用いて同一切削ラインを2段階に切削するステップカットにも適用可能である。
第2に、異なるダイシング装置の構成例として、スピンドル軸を軸心方向であるY軸方向に移動可能とするとともに、Y軸と直交するX軸方向にも移動可能とし、さらにウエーハを保持するチャックテーブルもX軸方向に移動可能とし、スピンドル軸とチャックテーブルとの両方をX軸方向に移動可能とすることにより移動ストロークを改善するようにしたものもある(例えば、特許文献2参照)。
特許第3493282号公報 特許第2678487号公報
しかしながら、特許文献1に記載のフェイシングダイサによる場合、以下のような不具合がある。例えば、特許文献1に記載のフェイシングダイサでディアルカットを行う場合、円形状のウエーハを同一ストロークで同時に切削加工を行うため、2つのブレードを両側から中央部に向けて接近する方向に割り出し送り(或いは、逆に中央部から両側に向けて離隔する方向に割り出し送り)するようにしている。このため、ウエーハの中央部においては、順次割り出し送りされる所定間隔よりもブレード同士が最接近できる間隔が広い場合には、ブレード同士が衝突してしまう場合がある。よって、ブレード同士の衝突を避けて中央部を切削するために、中央部の切削は片方のブレードによる切削に切換えているものであり、加工動作に制約があり、2つのブレードを利用したディアルカットのメリットを最大限発揮できないものである。
また、一方のブレードを円形状のウエーハの中央部に位置付け、他方のブレードを円形状のウエーハの端部に位置付けて、両ブレードを同一方向に割り出し送りするようにすれば、ブレード動作の衝突のおそれはないものの、加工動作に制約があり、ブレードの加工送りにおいて無駄なストロークを生じてしまい、やはり、2つのブレードを利用したディアルカットのメリットを最大限発揮できないものである。
また、特許文献1に記載のフェイシングダイサで例えばTEG(テストエレメントグループ)ラインを有するTEG付きウエーハをステップカットで加工する場合も、低速加工を要するTEGラインの制約を受け、2つのブレードを利用したステップカットのメリットを最大限発揮することはできない。
これらの点は、何れも、特許文献2に示されるように、2つのブレードとチャックテーブルとを共にX軸方向に加工送りさせたとしても、解決し得るものではない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、向き合うように配設された2つのブレードを備える場合のデュアルカットやステップカットのメリットを最大限発揮することができる切削装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る切削装置は、被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物を切削する第1のブレードと、該第1のブレードと向き合うように配設されて前記チャックテーブルに保持された被加工物を切削する第2のブレードと、Y軸方向に設定された軸心回りに前記第1のブレードが回転自在に装着されて前記チャックテーブル上面に対してZ軸方向に昇降自在な第1のスピンドルと、Y軸方向に設定された軸心回りに前記第2のブレードが回転自在に装着されて前記チャックテーブル上面に対してZ軸方向に前記第1のスピンドルとは独立して昇降自在な第2のスピンドルと、を備える切削装置であって、前記第1のスピンドルをY軸方向とZ軸方向に直交するX軸方向に加工送りする第1の加工送り手段と、前記第2のスピンドルをX軸方向に前記第1のスピンドルとは独立させて加工送りする第2の加工送り手段と、前記第1のスピンドルをY軸方向に割り出し送りする第1の割り出し送り手段と、前記第2のスピンドルをY軸方向に前記第1のスピンドルとは独立させて割り出し送りする第2の割り出し送り手段と、を備えることを特徴とする。
た、上記発明において、前記第1の加工送り手段は、固定ベース上にY軸方向に移動可能に配設された第1のX軸基台上に搭載され、前記第2の加工送り手段は、前記固定ベース上にY軸方向に移動可能に配設された第2のX軸基台上に搭載され、前記第1の割り出し送り手段は、前記固定ベースに対して前記第1のX軸基台をY軸方向に移動させることで前記第1のスピンドルを割り出し送りし、前記第2の割り出し送り手段は、前記固定ベースに対して前記第2のX軸基台をY軸方向に移動させることで前記第2のスピンドルを割り出し送りすることが好ましい
本発明に係る切削装置によれば、第1,第2のブレードを有する第1,第2のスピンドルが独立してX軸方向に加工送り可能で、かつ、独立してY軸方向に割り出し送り可能であるので、第1,第2のスピンドル毎に別々の加工送り速度、ストロークでウエーハに対する加工動作を行わせることができ、他方のスピンドルによる制約を受けないため、第1,第2のスピンドル毎にウエーハ加工に最適な動作を行わせることができ、よって、向き合うように配設された2つのブレードを備える場合のデュアルカットやステップカットのメリットを最大限発揮することができるという効果を奏する。
以下、本発明を実施するための最良の形態である切削装置について図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態の切削装置の要部を示す概略正面図であり、図2は、その平面図であり、図3は、図1中の矢印A方向から見た概略側面図である。本実施の形態の切削装置1は、被加工物10を保持するチャックテーブル11と、チャックテーブル11に保持された被加工物10を切削する第1の切削手段20aと第2の切削手段20bとを備える。第1の切削手段20aは、円板状の刃による第1のブレード21aと、この第1のブレード21aが軸心回りに回転自在に装着された第1のスピンドル22aとを有し、第1のスピンドル22aの軸心は割り出し送り方向となるY軸方向に設定されている。第2の切削手段20bは、円板状の刃による第2のブレード21bと、この第2のブレード21bが軸心回りに回転自在に装着された第2のスピンドル22bとを有し、第2のスピンドル22bの軸心はY軸方向に設定されている。ここで、第1,第2のスピンドル22a,22bの軸心回りに回転自在に装着された第1のブレード21aと第2のブレード21bは、Y軸方向において互いに向き合うように配設され、フェイシングダイサとして構成されている。また、第1のブレード21aと第2のブレード21bは、デュアルカット用に同種であってもよく、また、ステップカット用に異種であってもよい。
チャックテーブル11は、位置固定的に設けられて載置面上に被加工物10を図示しない吸引手段によって保持する構成とされている。また、チャックテーブル11は、被加工物10を90度回転させるため図示しない回転機構によって回動可能に構成されている。
また、本実施の形態の切削装置1は、チャックテーブル11の上空をY軸方向に横切る門型形状に形成されて装置本体に固定された固定ベース12を備え、この固定ベース12を利用して第1の昇降送り手段30aと第2の昇降送り手段30bと第1の加工送り手段40aと第2の加工送り手段40bと第1の割り出し送り手段50aと第2の割り出し送り手段50bとを備える。
第1,第2の昇降送り手段30a,30bは、第1,第2の切削手段20a,20bの第1,第2のスピンドル22a,22bをチャックテーブル11の上面に対してそれぞれ独立してZ軸方向に昇降させて第1,第2のブレード21a,21bを被加工物10に対して切り込ませたり離反させるためのものである。第1,第2の昇降送り手段30a,30bは、X軸方向には移動可能でZ軸方向には固定的に設けられた第1,第2のZ軸基台31a,31bの垂直面に対してZ軸方向に配設されたボールねじ32a,32bと、ボールねじ32a,32bの一端に連結されたパルスモータ33a,33bと、ボールねじ32a,32bと平行に第1,第2のZ軸基台31a,31bの垂直面に形成された図示しない一対のガイドレールとから構成され、ボールねじ32a,32bには第1,第2のスピンドル22a,22bを保持するホルダ34a,34bに設けられた図示しないナットが螺合している。ボールねじ32a,32bは正逆転自在なパルスモータ33a,33bに駆動されて回転し、それに伴ってホルダ34a,34bがガイドレールにガイドされてZ軸方向に往復移動し、第1,第2のスピンドル22a,22bがZ軸方向にそれぞれ独立して昇降送りされる構成となっている。
第1,第2の加工送り手段40a,40bは、第1,第2の切削手段20a,20bの第1,第2のスピンドル22a,22bをY軸方向とZ軸方向に直交するX軸方向にそれぞれ独立して加工送りさせるためのものである。第1,第2の加工送り手段40a,40bは、共通の固定ベース12にY軸方向には移動可能でX軸方向には固定的に配設された第1,第2のX軸基台41a,41b上に搭載されたもので、第1,第2のX軸基台41a,41bの下面に対してX軸方向に配設されたボールねじ42a,42bと、ボールねじ42a,42bの一端に連結されたパルスモータ43a,43bと、ボールねじ42a,42bと平行に第1,第2のX軸基台41a,41bの下面に形成された一対のガイドレール44a,44bとから構成され、ボールねじ42a,42bには第1,第2のスピンドル22a,22bを保持する第1,第2のZ軸基台31a,31bに設けられた図示しないナットが螺合している。ボールねじ42a,42bは正逆転自在なパルスモータ43a,43bに駆動されて回転し、それに伴って第1,第2のZ軸基台31a,31bがガイドレール44a,44bにガイドされてX軸方向に往復移動し、第1,第2のスピンドル22a,22bがX軸方向にそれぞれ独立して加工送りされる構成となっている。
第1,第2の割り出し送り手段50a,50bは、第1,第2の切削手段20a,20bの第1,第2のスピンドル22a,22bをY軸方向にそれぞれ独立して割り出し送りさせるためのものである。第1,第2の割り出し送り手段50a,50bは、固定ベース12の垂直面に対してY方向に配設されたボールねじ51a,51bと、ボールねじ51a,51bの一端に連結されたパルスモータ52a,52bと、ボールねじ51a,51bと平行に固定ベース12の垂直面に形成された図示しない一対のガイドレールとから構成され、ボールねじ51a,51bには第1,第2のX軸基台41a,41bを保持するホルダ53a,53bに設けられた図示しないナットが螺合している。ボールねじ51a,51bは正逆転自在なパルスモータ52a,52bに駆動されて回転し、それに伴ってホルダ53a,53bがガイドレールにガイドされてY軸方向に往復移動し、第1,第2のスピンドル22a,22bが第1,第2のX軸基台41a,41bを介してY軸方向にそれぞれ独立して割り出し送りされる構成となっている。
図4は、チャックテーブル11上に保持される被加工物10の一例を示す平面図である。この被加工物10は、環状のフレームFに装着された粘着テープTの表面に貼着された半導体ウエーハ等の円形状を呈するウエーハWからなる。ウエーハWは、図4に示すように、表面Waに格子状に形成された複数の分割予定ラインSによって複数の矩形領域が区画され、区画された矩形領域にIC,LSI等のデバイスDが形成されたものである。
以上のように構成された切削装置1を用いて、被加工物10として例えば図4に示すような円形状のウエーハWを、同種の第1,第2のブレード21a,21bを用いるデュアルカット方式で切削を行う際には、第1,第2のスピンドル22a,22bのX軸,Y軸およびZ軸方向の移動を適宜制御することによって最適な条件で行うことができる。
図5および図6を参照してウエーハWをデュアルカットする場合の、第1,第2のスピンドル22a,22bの動作制御例を説明する。図5は、第1,第2のスピンドル22a,22bの位置付け例を示す概略正面図であり、図6は、ウエーハWの切削結果例を示す概略平面図である。まず、図5(a)に示すように、チャックテーブル11に保持された被加工物10であるウエーハWに対して、第1,第2の割り出し送り手段50a,50bによる独立した割り出し送りによって、第1のブレード21aをウエーハWの中央部の分割予定ラインSに位置付け、第2のブレード21bをウエーハWの右側端部の分割予定ラインSに位置付ける。そして、第1,第2の昇降送り手段30a,30bによる独立した昇降送りによって第1,第2のスピンドル22a,22bを下降させるとともに、第1,第2の加工送り手段40a,40bによる独立した加工送りによって第1,第2のスピンドル22a,22bをX軸方向に加工送りさせ、分割予定ラインSに対する切削動作を同時に実行させる。これにより、円形状のウエーハWの中央部と右側端部の分割予定ラインSは切削されて、図6(a)に示すような切削溝Kが形成される。
この際、ウエーハWの中央部の分割予定ラインSと端部の分割予定ラインSとではその長さ(X軸方向のストローク長)が異なるが、本実施の形態の切削装置1では、第1,第2の加工送り手段40a,40bによって第1,第2のスピンドル22a,22bをX軸方向に独立して加工送りさせることができるので、中央部の分割予定ラインSと端部の分割予定ラインSとでそれぞれの長さに応じたストローク分だけ、第1,第2のスピンドル22a,22bをX軸方向に加工送りさせて復動させることができ、短い方の分割予定ラインSの切削加工時にストロークの無駄を生じない。ちなみに、特許文献1等による場合であれば、第1,第2のスピンドルが一体的にX軸方向に加工送りされるため、端部側の第2のスピンドルについても中央部側の第1のスピンドルと同一のストロークで加工送りされることとなり、図6(a)中に破線で示すような無駄なストロークを生ずるものである。
その後、図5(b)(c)に示すように、第1,第2のスピンドル22a,22bの間隔をあけたまま、第1,第2の割り出し送り手段50a,50bによる独立した割り出し送りによって、第1,第2のブレード21a,21bを順次左側の分割予定ラインS側に割り出し送りし、第1,第2の加工送り手段40a,40bによる独立した加工送りによって第1,第2のスピンドル22a,22bをX軸方向に加工送りさせ、分割予定ラインSに対する切削動作を並行して実行させる。これにより、円形状のウエーハWの分割予定ラインSは順次切削されて、図6(b)(c)に示すような切削溝Kが形成される。この場合も、破線で示すような無駄なストロークを生じないことが判る。
この際、第1,第2のブレード21a,21bが切削する分割予定ラインSの長さ(ストローク)は異なり、第1,第2のブレード21a,21b間で加工時間が異なるのに対応して、第1,第2の割り出し送り手段50a,50bは第1,第2のスピンドル22a,22bを分割予定ラインSの切削が終了次第、次の分割予定ラインSに向けて独立して割り出し送りする。すなわち、第1のブレード21a側であれば、円形状のウエーハWの中央部の長めの分割予定ラインSの切削から左側端部の短めの分割予定ラインSの切削を順次行うため、割り出し送りするタイミングは、最初は遅いが左側端部に向かうにつれて早くなるように制御される。一方、第2のブレード21b側であれば、逆に円形状のウエーハWの右側端部の短めの分割予定ラインSの切削から中央部の眺めの分割予定ラインSの切削を順次行うため、割り出し送りするタイミングは、最初は早いが中央部に向かうにつれて遅くなるように制御される。これにより、第1,第2のブレード21a,21b間でロスタイムを生ずることなく、第1,第2のブレード21a,21bによる切削動作が最初から最後まで並行して進行する。
このように本実施の形態によれば、円形状のウエーハWをデュアルカット方式で切削する際に、第1,第2のブレード21a,21b間の衝突の可能性のない状態で、かつ、無駄なX軸方向のストロークやロスタイムを生ずることなく効率よく切削することができる。すなわち、第1,第2のスピンドル22a,22bは、互いに他方のスピンドルの動作による制約を受けないため、第1,第2のスピンドル22a,22bに円形状のウエーハWの半分ずつの領域の切削を分担させ、第1,第2のスピンドル22a,22b毎にウエーハ加工に最適な動作を行わせることで、最も効率の良いデュアルカットが可能となる。
図7は、被加工物10となるウエーハW´の他例を示す概略平面図である。このウエーハW´は、検査用のTEG(テストエレメントグループ)を所定の分割予定ライン数置きに分割予定ラインS上に集約して配設してなるTEG付きウエーハである。なお、図7では、分割予定ラインSとTEGのみを簡略化して示している。このようなTEG付きウエーハW´において、TEG部分の切削は、表面のTEG部分を表面膜加工用のやや幅広のブレードにより加工送り速度を下げて一旦ハーフカットした後、フルカット用のブレードにより切り込み深さを大きくしてフルカットするステップカットが必要となる。
前述のように構成された切削装置1を用いて、被加工物10として例えば図7に示すような円形状でTEG付きウエーハW´を、異種の第1,第2のブレード21a,21b(第1のブレード21aが例えば幅50μmの幅広のハーフカット用ブレードとし、第2のブレード21bが例えば幅40μmのフルカット用ブレードとする)を用いるステップカット方式で切削を行う際には、第1,第2のスピンドル22a,22bのX軸,Y軸およびZ軸方向の移動を適宜制御することによって最適な条件で行うことができる。
図8および図9を参照してTEG付きウエーハW´をステップカットする場合の、第1,第2のスピンドル22a,22bの動作制御例を説明する。図8は、第1,第2のスピンドル22a,22bの位置付け例を示す概略正面図であり、図9は、動作制御例を時系列的に示す概略説明図である。なお、ここでは、TEGは、例えば4ライン毎の分割予定ラインS上に配設されているものとする。
まず、図8(a)に示すように、チャックテーブル11に保持された被加工物10であるウエーハW´に対して、第1の割り出し送り手段50aによる割り出し送りによって、第1のブレード21aをウエーハW´の右側端部のTEGを有する分割予定ライン(最初のTEGライン)S1に位置付ける。そして、第1の昇降送り手段30aによる昇降送りによって第1のブレード21aをハーフカット位置まで下降させるとともに、第1の加工送り手段40aによる加工送りによって第1のスピンドル22aをX軸方向に低速で加工送りさせ、分割予定ライン(最初のTEGライン)S1に対する切削動作(ハーフカット)を実行させる。この際、第2のブレード21b側は待機状態にある。
分割予定ライン(最初のTEGライン)S1に対するハーフカットが終了したら、第1の割り出し送り手段50aによる割り出し送りによって、第1のブレード21aをウエーハW´の次にTEGを有する分割予定ライン(右から2番目のTEGライン)S5に位置付ける。そして、第1の昇降送り手段30aによる昇降送りによって第1のブレード21aをハーフカット位置まで下降させるとともに、第1の加工送り手段40aによる加工送りによって第1のスピンドル22aをX軸方向に低速で加工送りさせ、分割予定ライン(右から2番目のTEGライン)S5に対する切削動作(ハーフカット)を実行させる。
このような分割予定ライン(右から2番目のTEGライン)S5に対するハーフカット動作に並行して、図8(b)に示すように、第2の割り出し送り手段50bによる割り出し送りによって、第2のブレード21bをウエーハW´のハーフカット済みのTEGを有する分割予定ライン(最初のTEGライン)S1に位置付ける。そして、第2の昇降送り手段30bによる昇降送りによって第2のブレード21bをフルカット位置まで下降させるとともに、第2の加工送り手段40bによる加工送りによって第2のスピンドル22bをX軸方向に通常送り速度で加工送りさせ、分割予定ライン(最初のTEGライン)S1に対する切削動作(フルカット)を実行させる。引き続き、第2のスピンドル22bをX軸方向において復動させ、第2の割り出し送り手段50bによる割り出し送りによって、第2のブレード21bをウエーハW´のTEGを有しない次の分割予定ラインS2に位置付ける。そして、第2の昇降送り手段30bによる昇降送りによって第2のブレード21bをフルカット位置まで下降させるとともに、第2の加工送り手段40bによる加工送りによって第2のスピンドル22bをX軸方向に通常送り速度で加工送りさせ、分割予定ラインS2に対する切削動作(フルカット)を実行させる。分割予定ライン(右から2番目のTEGライン)S5に対する低速なハーフカット動作中に、分割予定ラインS3,S4についてもこのような通常送り速度による切削動作(フルカット)を同様に繰り返す。
以降の分割予定ラインSについても、同様に、TEGを有する分割予定ラインSについては第1のブレード21aを低速で加工送りしながらハーフカットを行い、その間に、第2のブレード21bを通常送り速度で加工送りしながら複数ライン分のフルカットを順次行い、図8(c)に示すように、左端側の最後の分割予定ラインSを第2のブレード21bでフルカットすることにより、ウエーハW´に対する一連の切削動作が終了する。
このように本実施の形態によれば、TEG付きウエーハW´をステップカット方式で切削する際に、第1のブレード21aがTEGラインのみを所望の低速加工送りでハーフカットを行い、第2のブレード21bが低速加工送りによるハーフカット中に通常加工送り速度で複数ライン分の分割予定ラインのフルカットを並行して行うことができる。すなわち、第1,第2のスピンドル22a,22bは、互いに他方のスピンドルの動作による加工送り速度、割り出し送り等の制約を受けないため、第1,第2のスピンドル22a,22b毎にハーフカット、フルカットに最適な動作を独立かつ並行して行わせることで、最も効率の良いステップカットが可能となる。
ちなみに、従来のステップカット方式では、ハーフカット用ブレードとフルカット用ブレードとに対してチャックテーブルがX軸方向に加工送りされるため、TEGラインの加工中にはフルカット用ブレードも同一の低速加工送りでフルカットを行わざるを得ないという制約を受ける。このため、例えば、ハーフカット用ブレードでウエーハ上のTEGラインのみを低速加工送りでハーフカットした後、フルカット用ブレードで全部の分割予定ラインを順次フルカットする等の特殊な加工を行わせる必要があり、加工時間がかかる等、2つのブレードを利用したステップカットのメリットを最大限に発揮することはできない。
本発明は、上述した実施の形態に限らず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば、種々の変形が可能である。例えば、本実施の形態では、共通の固定ベース12にY軸方向に移動可能な第1,第2のX軸基台41a,41bを設け、第1,第2のX軸基台41a,41b上に第1,第2の加工送り手段40a,40bを搭載することで、X軸方向の送りを独立させて行わせるとともにY軸方向の送りを独立させて行わせるように構成したが、共通の固定ベース12にX軸方向に移動可能な第1,第2のY軸基台を設け、第1,第2のY軸基台上に第1,第2の割り出し送り手段を搭載することで、Y軸方向の送りを独立させて行わせるとともにX軸方向の送りを独立させて行わせるように構成してもよい。もっとも、本実施の形態のように第1,第2のX軸基台41a,41b上に第1,第2の加工送り手段40a,40bを搭載する方が、加工送り時の負荷を軽減することができる。
本発明の実施の形態の切削装置の要部を示す概略正面図である。 図1の平面図である。 図1中の矢印A方向から見た概略側面図である。 チャックテーブル上に保持される被加工物の一例を示す平面図である。 第1,第2のスピンドルの位置付け例を示す概略正面図である。 ウエーハWの切削結果例を示す概略平面図である。 被加工物となるウエーハW´の他例を示す概略平面図である。 第1,第2のスピンドルの位置付け例を示す概略正面図である。 動作制御例を時系列的に示す概略説明図である。
符号の説明
10 被加工物
11 チャックテーブル
12 固定ベース
21a 第1のブレード
21b 第2のブレード
22a 第1のスピンドル
22b 第2のスピンドル
40a 第1の加工送り手段
40b 第2の加工送り手段
41a 第1のX軸基台
41b 第2のX軸基台
50a 第1の割り出し送り手段
50b 第2の割り出し送り手段

Claims (1)

  1. 被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物を切削する第1のブレードと、該第1のブレードと向き合うように配設されて前記チャックテーブルに保持された被加工物を切削する第2のブレードと、Y軸方向に設定された軸心回りに前記第1のブレードが回転自在に装着されて前記チャックテーブル上面に対してZ軸方向に昇降自在な第1のスピンドルと、Y軸方向に設定された軸心回りに前記第2のブレードが回転自在に装着されて前記チャックテーブル上面に対してZ軸方向に前記第1のスピンドルとは独立して昇降自在な第2のスピンドルと、を備える切削装置であって、
    前記第1のスピンドルをY軸方向とZ軸方向に直交するX軸方向に加工送りする第1の加工送り手段と、
    前記第2のスピンドルをX軸方向に前記第1のスピンドルとは独立させて加工送りする第2の加工送り手段と、
    前記第1のスピンドルをY軸方向に割り出し送りする第1の割り出し送り手段と、
    前記第2のスピンドルをY軸方向に前記第1のスピンドルとは独立させて割り出し送りする第2の割り出し送り手段と、
    を備えることを特徴とする切削装置。
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