JP4964170B2 - 酢酸アルケニル製造用触媒の製造方法 - Google Patents
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Description
酢酸、低級オレフィンおよび酸素を原料とする酢酸アルケニル、特に酢酸ビニルの製造用触媒として、Pd/Au/KOAc/SiO2系の担持型触媒が広く用いられている。かかる触媒の活性点は、パラジウムであると考えられている。助触媒である金は、パラジウムのシンタリングを抑制したり、パラジウムを微分散させることで酢酸ビニルの空時収率を向上させたり、炭酸ガス生成反応を低減させて酢酸ビニルの選択率を向上させたりする役割があるとされる。また、助触媒である金の効果が発揮されるためには、パラジウムと金の担持位置を揃える必要があると考えられる。
これらの2つの公報では、金の担持量を上げる目的で、担体への担持方法として、金原料塩とアルカリとの混合水溶液を担体に含浸させる手法を採用している。しかし、この手法では、金原料塩とアルカリとの混合水溶液の含浸によって担体に担持した金は、担体全体に担持されてしまい、金を担体表面のみに担持できず、金が効率的に使用されていないという問題点があった。また、担持処理を2回行うため、工程も煩雑であり、改善する必要があった。
工程1.担体にパラジウムまたは白金を含む化合物の溶液Aを接触含浸させる工程
工程2.担体に少なくとも第11族元素を含む化合物およびアルカリ性化合物の溶液Bを接触含浸させる工程
工程3.還元処理を行う工程および
工程4.担体に酢酸塩を担持する工程
を含み、工程1と工程2とを連続して行うことを特徴とする、少なくとも(a)担体、(b)パラジウムまたは白金、(c)第11族元素および(d)酢酸塩からなる酢酸アルケニル製造用触媒の製造方法。
本発明の酢酸アルケニル製造用触媒は以下に示す工程を含む方法によって製造できる。
工程1.担体にパラジウムまたは白金を含む化合物および、必要に応じて、アルカリ土類金属元素を含む化合物の溶液Aを接触含浸させる工程
工程2.担体に第11族元素を含む化合物およびアルカリ性化合物を含む溶液Bを接触含浸させる工程
工程3.還元処理を行う工程および
工程4.担体に酢酸塩を担持する工程
この工程では所定量の溶液Aを担体に接触させる。実操作上は、溶液Aを担体に含浸させる。この操作は常温で行うことができる。溶液Aが担体に均一に接触含浸されるようにする。
本発明で用いる担体に特に制限はない。一般に触媒用の担体として用いられている多孔質物質であればよい。好ましくはシリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、珪藻土、モンモリロナイトまたはチタニア等が挙げられ、より好ましくはシリカである。担体としてシリカを主成分とするものを用いる場合には、担体のシリカ含量は、担体の重量に対して通常少なくとも50質量%、好適には少なくとも90質量%である。
1.担体約5gを天秤で計量(W1g)し、100ccのビーカーに入れる。
2.担体を完全に覆うように純水(イオン交換水)約15mlをビーカーに加える。
3.30分間放置する。
4.金網上に担体と純水を空けて、純水をきる。
5.担体の表面に付着した水を、表面の光沢がなくなるまで紙タオル等で軽く押して、除去する。
6.担体+純水の重さを測定する(W2g)。
7.以下の式から担体の吸水率を算出する。
したがって、担体の吸水量(g)は、担体の吸水率(g/g−担体)×使用した担体の重量(g)により計算される。
(b)パラジウムまたは白金は、主触媒成分であり、特に酢酸ビニル選択性が高いという点からパラジウムが好ましい。以下、パラジウムを例に説明するが、白金についても同様である。
本発明に用いる(e)アルカリ土類金属元素としては、Mg,Ca,Ba,Srなどが挙げられる。特に好適にはBaである。
本発明に用いる溶液Aは、パラジウムまたは白金を含む化合物の溶液である。アルカリ土類金属元素をも担持する場合には、アルカリ土類金属元素を含む化合物をも溶解したものである。必要に応じて他の成分が溶解されていてもよい。
溶液Aは、必要に応じて塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ヘテロポリ酸などの無機酸や、酢酸、シュウ酸、クエン酸などの有機酸を添加することで、pHを調節されてもよい。好ましいpHは、0.5から3.0の範囲である。
<(c)第11族元素>
本発明において、(c)第11族元素とは、IUPAC無機化学命名法改訂版(1989)による周期律表の第11族元素を指す。具体的には金、銀、銅を指し、好ましくは金あるいは銅である。
本発明に用いるアルカリ性化合物は、いかなるアルカリ性の化合物であってもよい。例えば、アルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属やアルカリ土類金属の重炭酸塩、アルカリ金属やアルカリ土類金属の炭酸塩、アルカリ金属やアルカリ土類金属のリン酸塩、アルカリ金属やアルカリ土類金属のケイ酸塩といったアルカリ性化合物が挙げられる。アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウムおよびカリウムが用いられる。アルカリ土類金属としては、バリウムやストロンチウムが用いられる。好適には、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化ストロンチウムなどが用いられる。
本発明に用いる溶液Bは、第11族元素を含む化合物およびアルカリ性化合物の溶液である。必要に応じて他の成分が溶解されていてもよい。
溶液Bの溶媒としては、水、メタノール、エタノールなどが挙げられる。好ましくは水である。
溶液Aが含浸された担体と溶液Bを接触させることで、原料金属塩を水不溶性物質に変換し、PdやAuなどの金属成分が担体にシェル型に担持された触媒前駆体に対して還元処理を行い、前記化合物を金属パラジウム、金属金とする。還元処理は、液相還元、気相還元のいずれによることもできる。
酸処理に使用される酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ヘテロポリ酸などの無機酸や、酢酸、シュウ酸、クエン酸などの有機酸が挙げられる。これらの酸は、前述の目的を勘案して選択することができ、これらの酸の塩であってもかまわない。
(d)酢酸塩は、担体に(d)酢酸塩の必要量を含む、好ましくは担体吸水量の0.9〜1質量倍の、溶液を含浸させ、乾燥することで担持される。担持するのは還元処理前でも後でもかまわない。好適には還元後である。
<(d)酢酸塩>
本発明に用いる(d)酢酸塩は、好ましくは、アルカリ金属酢酸塩およびアルカリ土類金属酢酸塩から選ばれる少なくとも1種の化合物である。より好ましくは、アルカリ金属酢酸塩である。具体的にはリチウム、ナトリウム、カリウムの酢酸塩などが挙げられる。なかでも酢酸ナトリウム、酢酸カリウムが好ましく、酢酸カリウムが特に好ましい。
本発明の酢酸アルケニル製造用触媒における(b)パラジウムまたは白金、(c)第11族元素、(d)酢酸塩、(e)アルカリ土類金属元素の質量比は、好ましくは(b):(c):(d):(e)=1:0.001〜10:0.1〜100:0〜100であり、より好ましくは(b):(c):(d):(e)=1:0.1〜2:0.5〜20:0〜30である。なお、(b)、(c)、(e)成分については、当該元素を含む化合物中の当該元素自体の質量(金属自体の場合はその金属の質量)、(d)は酢酸塩の質量での組成比である。また、触媒が(e)成分を含まない場合、(e)成分の比は0である。
(b)パラジウムまたは白金、(c)第11族元素、(d)酢酸塩、(e)アルカリ土類金属元素の(a)担体への担持量は、(a)担体1gあたり、(b)0.001〜0.05g、(c)0.001〜0.05g、(d)0.01〜1g、(e)0〜0.1gであるのが好ましい。
本発明の方法で調製した触媒においては、(d)酢酸塩、(e)アルカリ土類金属はシェル型に担持されていても、触媒全体に均一に存在していてもよい。
本発明の触媒調製法の例を、その工程順に、以下に示す。
工程1.(b)パラジウムを含む化合物、必要に応じて(e)アルカリ土類金属元素の原料金属塩および酸を純水に溶解し、さらに(a)担体吸水量相当分になるまで純水でメスアップして溶液Aとし、この溶液Aを(a)担体に含浸させる。
工程2.(c)第11族元素を含む化合物、アルカリ性化合物を純水に溶解し、さらに担体吸水量の2倍まで純水でメスアップして溶液Bとし、この溶液Bを(a)担体に接触含浸させ、触媒前駆体を形成する。
工程3.工程2の溶液に還元剤を投入する。
還元後の触媒前駆体を純水で洗浄する。
洗浄後の触媒前駆体を乾燥する。
工程4.触媒前駆体を(d)酢酸塩溶液に浸漬し、乾燥する。
以下、本発明で製造された酢酸アルケニル製造用触媒を用いた、酢酸アルケニルの製造法について説明する。本発明における酢酸アルケニルの製造のための反応は、酢酸、低級オレフィン、酸素を反応原料とし、気相で行うことが好ましい。
気相反応は、従来公知のいかなる形態で行ってもよいが、好ましくは固定床流通反応であることが望ましい。
C2H4+CH3COOH+1/2O2→CH2=CHOCOCH3+H2O
原料の酢酸、低級オレフィン、酸素の比率は、モル比として酢酸:低級オレフィン:酸素=1:0.08〜16:0.01〜4であるのが好ましく、低級オレフィンがエチレンの場合は酢酸:エチレン:酸素=1:0.2〜9:0.07〜2であるのが好適である。また、低級オレフィンがプロピレンの場合は、酢酸:プロピレン: 酸素=1:1〜12:0.5〜2であるのが好ましい。
反応温度は、100〜300℃であるのが好ましく、より好ましくは120〜250℃である。反応温度が100℃より低い場合、反応速度が遅くなりすぎる可能性がある。反応温度が300℃よりも高い場合、反応熱の除熱が困難となる可能性がある。
また、酸素にも特に制限はない。窒素、炭酸ガス等の不活性ガスで希釈されたもの、例えば、空気の形でも供給できるが、反応ガスを循環させる場合には、一般には高濃度の酸素、好適には99VOL%以上の純度の酸素を用いる方が有利である。
反応形式としては、特に制限はなく、公知の方法、例えば、固定床、流動床などの形式を採り得る。好ましくは、耐蝕性を有する反応管に前述の触媒を充填した固定床を採用することが、実用上有利である。
実施例1 触媒Aの調製
シリカ球体担体(球体直径5mm、比表面積155m2/g、吸水率0.85g/g−担体、上海海源化工科技有限公司のHSV−I)を用いて、触媒Aを以下の手順で調製した。
工程2.工程1で得られた担体を、Na2SiO3・9H2O2.5gおよび17質量%のHAuCl4水溶液1.5gを含む、担体吸水量の2倍の水溶液に浸漬し、20時間静置した。
工程4.パラジウム/金/担体組成物に、担体吸水量相当の量の、2gの酢酸カリウムを含む水溶液を含浸させた後、約110℃で4時間乾燥した。
工程1.において、56質量%のNa2PdCl4水溶液1.5gに、さらに0.5NのHCl7.0gを加えた、担体吸水量相当の量の水溶液を用いた。
これら以外は実施例1の操作を繰り返した。
工程1.において、56質量%のNa2PdCl4水溶液1.5gに、0.5NのHCl3.5gおよびBaCl2・2H2O1.1gを加えた、担体吸水量相当の量の水溶液を用いた。
これら以外は実施例1の操作を繰り返した。
シリカ球体担体(球体直径5mm、比表面積155m2/g、吸水率0.85g/g−担体、上海海源化工科技有限公司のHSV−I)を用いて、触媒を以下の手順で調製した。
工程1.シリカ球体担体23g(吸水量19.7g)に、56質量%のNa2PdCl4水溶液1.5gおよび17質量%のHAuCl4水溶液1.5gを含む、担体吸水量相当(1倍)の量の水溶液を含浸させた。担体と水溶液が入った容器を静かに振り動かし、溶液を完全に含浸させた。
工程2.工程1で得られた担体を、Na2SiO3・9H2Oを2.5g含む、担体吸水量の2倍の量の水溶液に浸漬し、20時間静置した。
工程4.パラジウム/金/担体組成物に、担体吸水量相当の量の、2gの酢酸カリウムを含む水溶液を含浸させた後、約110℃で4時間乾燥した。
工程1.において、56質量%のNa2PdCl4水溶液1.5gおよび17質量%のHAuCl4水溶液1.5gに、さらに0.5NのHCl3.5gおよびBaCl2・2H2O1.1gを加えた、担体吸水量相当の量の水溶液を用いた。
これ以外は比較例1の操作を繰り返した。
シリカ球体担体(球体直径5mm、比表面積155m2/g、吸水率0.85g/g−担体、上海海源化工科技有限公司のHSV−I)を用いて、触媒を以下の手順で調製した。
工程1.シリカ球体担体23g(吸水量19.7g)に、56質量%のNa2PdCl4水溶液1.5gと0.5NのHCl7.0gとを加えた、担体吸水量相当の量の水溶液を含浸させた。担体と水溶液が入った容器を静かに振り動かし、溶液を完全に含浸させた。
工程2の2.工程2で得られた担体にNa2SiO3・9H2O0.9gおよび17質量%のHAuCl4水溶液1.5gを含む、担体吸水量相当の量の水溶液を含浸させ、16時間静置した。
工程4.パラジウム/金/担体組成物に、担体吸水量相当の量の、2gの酢酸カリウムを溶解した水溶液を含浸させ、約110℃で4時間乾燥した。
工程1.において、56質量%のNa2PdCl4水溶液1.1gに、さらに0.5NのHCl7.0gを加えた、担体吸水量相当の量の水溶液を用いた。
工程2.工程1で得られた担体を、Na2SiO3・9H2O2.5gおよび17質量%のHAuCl4水溶液2.9gを含む、担体吸水量の2倍の水溶液に浸漬し、20時間静置した。
これら以外は実施例1の操作を繰り返した。
金属担持量の測定
担持触媒サンプル3gを粉砕し、内径3cmのディスク状にプレスする。このディスクの金属量をフィリップス社製蛍光X線分析装置PW2404を用いて測定した。
金属表面積の測定
大倉理研株式会社製R6015を用いて、COパルス吸着法で測定した。
触媒3ccをガラスビーズ75ccで希釈して反応管(SUS316L製、内径22mm、長さ480mm)に充填する。反応温度150℃、反応圧力0.6MPaG、ガス組成C2H4/O2/H2O/HOAc/N2=47.3/6.1/5.6/26.3/14.7(mol%)のガスを流量20nL/hで流通させ、反応を行った。
反応器出口ガスの分析を、以下の方法を用いて行った。
絶対検量線法を用い、流出ガスを50ml採取し、ガスクロマトグラフィーに付属する1mlのガスサンプラーに全量流し、以下の条件で分析を行った。
ガスクロマトグラフィー:島津ガスクロマトグラフ用ガスサンプラ−(MGS−4:計量管1ml)付ガスクロマトグラフィー(島津製作所製GC−14(B)
カラム:MS−5A IS 60/80mesh(3mmΦ×3m)
キャリアーガス:ヘリウム(流量20ml/min.)
温度条件:検出器温度、気化室温度が110℃、カラム温度は70℃一定
検出器:TCD(He圧70kPaG、Current100m(A)
内部標準法を用い、反応液10mlに対し、内部標準として1,4−ジオキサンを1ml添加したものを分析液として、そのうちの0.2μlを注入して以下の条件で分析を行った。
ガスクロマトグラフィー:島津製作所製GC−14B
カラム:パックドカラムThermon 3000(長さ3m、内径0.3mm)
キャリアーガス:窒素(流量20ml/min.)
温度条件:検出器温度、気化室温度が180℃、カラム温度は分析開始から6分間は50℃保持、その後10℃/minの昇温速度で150℃まで昇温し、150℃で10分間保持
検出器:FID(H2圧40kPaG、空気圧100kPaG)
内部標準法を用い、反応液6gに対し、内部標準として酢酸n−プロピルを1g添加したものを分析液として、そのうちの0.3μlを注入して以下の条件で分析した。
ガスクロマトグラフィー:島津製作所製GC−9A
カラム:キャピラリーカラムTC−WAX(長さ30m、内径0.25mm、膜厚0.5μm)
キャリアーガス:窒素(流量30ml/min.)
温度条件:検出器温度、気化室温度が200℃、カラム温度は分析開始から2分間は45℃保持、その後4℃/minの昇温速度で130℃まで昇温し、130℃で15分間保持し、その後25℃/minの昇温速度で200℃まで昇温し、200℃で10分間保持
検出器:FID(H2圧60kPaG、空気圧100kPaG)
触媒の初期活性評価結果を表1に示す。
実施例2では、工程1において塩酸を添加することにより、実施例1よりも酢酸ビニル活性が向上した。
実施例3と比較例2については、選択率の実験誤差は絶対値で0.2%である。実施例3と比較例2の選択率はおおよそ同等とみなすことができる。比較例2と比較すると、実施例3は酢酸ビニル選択率がほぼ同等で、活性が明らかに高いことから、触媒性能が高いといえる。
比較例3の触媒は、従来技術(特許文献2)の方法で製造された触媒である。担持された成分の質と量が等しい実施例2の触媒と比較すると、酢酸ビニル選択率は同程度であるが、酢酸ビニル活性は大きく劣っていることがわかる。
Claims (8)
- 少なくとも以下の工程
工程1.担体にパラジウムまたは白金を含む化合物の溶液Aを接触含浸させる工程
工程2.担体に少なくとも第11族元素を含む化合物およびアルカリ性化合物の溶液Bを接触含浸させる工程
工程3.還元処理を行う工程および
工程4.担体に酢酸塩を担持する工程
を含み、工程1と工程2とを連続して行うことを特徴とする、少なくとも(a)担体、(b)パラジウムまたは白金、(c)第11族元素および(d)酢酸塩からなる酢酸アルケニル製造用触媒の製造方法。 - 溶液Aがさらに(e)アルカリ土類金属元素を含む化合物を溶解していることを特徴とする、請求項1に記載の酢酸アルケニル製造用触媒の製造方法。
- (b)パラジウムまたは白金がパラジウムである、請求項1または請求項2に記載の酢酸アルケニル製造用触媒の製造方法。
- (c)第11族元素が金または銅である、請求項1〜3のいずれかに記載の酢酸アルケニル製造用触媒の製造方法。
- (e)アルカリ土類金属元素がバリウム、ストロンチウム、マグネシウムおよびカルシウムから選ばれる少なくとも1種である、請求項2〜4のいずれかに記載の酢酸アルケニル製造用触媒の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載した方法で製造された触媒を用いることを特徴とする、低級オレフィン、酸素および酢酸を原料とする酢酸アルケニルの製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載した方法で製造された触媒を用いることを特徴とする、エチレン、酸素および酢酸を原料とする酢酸ビニルの製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載した方法で製造された触媒を用いることを特徴とする、プロピレン、酸素および酢酸を原料とする酢酸アリルの製造方法。
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