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JP4955900B2 - 30〜700個の炭素原子を有するポリアルキレンを連続的にヒドロホルミル化する方法 - Google Patents

30〜700個の炭素原子を有するポリアルキレンを連続的にヒドロホルミル化する方法 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、30〜700個の炭素原子を有する本質的にモノ不飽和のポリアルケンを連続的にヒドロホルミル化する方法に関する。
【0002】
ポリブテニルアミンは、需要のある燃料添加剤および潤滑剤添加剤である。このポリブテニルアミンの製造は、好ましくはポリブテンまたはポリイソブテンのヒドロホルミル化および引続くマンニッヒ反応またはオキソ生成物の水素化によるアミノ化によって成功している。
【0003】
欧州特許第244616号明細書には、ポリブチルアミンおよびポリイソブチルアミンを製造するためのほうほうが記載されており、実験室規模でのコバルトオクタカルボニルを使用しながらのポリブテンの非連続的なヒドロホルミル化が具体的に示されている。
【0004】
WO 90/05711は、ポリオレフィンをヒドロホルミル化することによって得ることができる1−ヒドロキシメチルポリオレフィンに関する。1つの実施例には、実験室規模でのコバルトカルボニル触媒を使用しながらのポリブテンの非連続的なヒドロホルミル化が具体的に示されている。
【0005】
M. Di Serio他, J. Mol. Catal. 69 (1991)には、ポリイソブテンをヒドロホルミル化するための動的試験が記載されている。ヒドロホルミル化試験は、非連続的にコバルトアセチルアセトネートを使用しながら実施された。
【0006】
WO 95/24431には、末端にアルデヒド置換基またはヒドロキシル基置換を有するポリオレフィンおよびその誘導体、例えばアルキルアミノ誘導体が記載されている。このアルキルアミノ誘導体は、アミノメチル化またはヒドロホルミル化および還元的アミノ化によって得ることができる。このWO 95/24431には、Co(CO)を使用しながらのエチレン−プロピレン−ジシクロペンタジエン−ターポリマーの非連続的なヒドロホルミル化が具体的に示されている。
【0007】
ポリアルキレンのオキソ生成物を経済的に大工業的に製造するためには、連続的なヒドロホルミル化方法が望ましい。このために、コバルト触媒をヒドロホルミル化生成物から分離し、場合によっては化学的変換の後にヒドロホルミル化反応に返送することが必要とされる。特に有利に、均一にヒドロホルミル化生成物中に溶解された触媒の分離は、この触媒の不均一化によって、この触媒を例えば水溶性の形に変換し、水相中に抽出させることにより行なわれる。次に、水溶性の形は、再び活性触媒中で変換される。
【0008】
この種の連続的な方法は、WO 98/12235中に開示されている。この場合、ポリイソブテンを含有する有機相と酸性の蟻酸コバルト水溶液とは、同時にヒドロホルミル化反応器中に導入される。反応の後、反応搬出物は、放圧され、コバルト触媒は、空気酸素の存在下での酸性水溶液を用いての抽出ならびにポリマーの乳濁液分解剤(polymerer Emulsionsspalter)の抽出によって再び取得される。WO 98/12235に記載の方法の場合には、コバルト触媒の原位置での形成、有機相中へのコバルト触媒の抽出およびポリアルキレンのヒドロホルミル化は、1つの工程で反応帯域中でヒドロホルミル化条件下に行なわれる。
【0009】
価値のある生成物のポリアルキレンアルデヒド、ポリアルキレンアルコールおよび/またはポリアルキレンエステルに関連する公知方法の選択性は、所定の反応器負荷の際に改善が望まれているか、または許容しうる反応器負荷は、選択性の損失なしに改善が望まれていることが判明した。
【0010】
ところで、意外なことに、ポリアルキレンを連続的にヒドロホルミル化する場合には、触媒の形成が予め、即ちヒドロホルミル化帯域の外で行なわれる際に価値のある生成物の高い選択性で高い空時収量が達成されることが見出された。
【0011】
この判定は、驚異的なことである。それというのも、ポリアルキレンのヒドロホルミル化の条件下で触媒の原位置での形成が十分に急速に進行し、低分子量のオレフィンと比較してポリアルキレン中での相対的に少ない二重結合の濃度から考えてヒドロホルミル化帯域中には十分な触媒供給量が存在することから出発しているからである。しかし、原位置での触媒形成の場合には、望ましくない選択性の触媒活性を有しかつ例えば1−ヒドロ−2−カルボ付加(ヒドロホルミル化)に対してポリアルキレンの水素化を有利にする中位の低い原子価のコバルト化合物が形成される。
【0012】
ドイツ連邦共和国特許出願公開第2139630号明細書には、2〜20個の炭素原子を有するオレフィン系の不飽和化合物をヒドロホルミル化することによって主に直鎖状のアルデヒドを製造する方法が記載されており、この場合には、第1の段階でコバルト塩水溶液が一酸化炭素および水素で処理され、次にこの水溶液は、第2の段階で有機相を用いて抽出され、有機相および一酸化炭素と水素との混合物は、第3の段階に移され、そこで、場合によってはオレフィン系の不飽和化合物が第2の段階で抽出のために使用されなかったかまたは部分的にのみ使用された場合には、オレフィン系の不飽和化合物の供給後に、ヒドロホルミル化が行なわれる。この方法をポリアルキレンのヒドロホルミル化に転用することは、自明ではなかった。それというのも、ドイツ連邦共和国特許第2139630号明細書は、明らかに直鎖状のアルデヒドに向けられているが、しかし、ポリアルキレン(およびそれから得られたアルデヒド)は、常に適度な程度から強い程度になるまで枝分かれされているからである。
【0013】
本発明は、
i)ポリアルキレンの不在下で水相中に溶解された触媒前駆物質からヒドロホルミル化活性のコバルトカルボニル触媒を製造し、
ii)反応帯域中でポリアルキレンをコバルトカルボニル触媒の存在下で合成ガスを用いてヒドロホルミル化し、
iii)反応帯域からの搬出物からコバルトカルボニル触媒を触媒前駆物質の少なくとも部分的な再形成下に分離し、触媒前駆物質を工程i)に返送することにより、30〜700個の炭素原子を有する本質的にモノ不飽和のポリアルキレンを連続的にヒドロホルミル化するための方法に関する。
【0014】
ポリアルキレンとしては、30〜700個の炭素原子を有するポリアルキレン、殊に40〜400個の炭素原子を有するポリアルキレンがこれに該当する。ポリアルキレンは、有利にC〜C−アルケン、殊にC〜C−アルケン、殊にC〜C−アルケンのオリゴマーまたはポリマーであり、この場合オリゴマーまたはポリマーは、本質的にモノオレフィン系不飽和である。殊に、ブテンまたはイソブテンのポリマー、殊に少なくとも50%の末端位の二重結合をビニル基またはビニリデン基の形で含有するポリマーがこれに該当する。適当なポリイソブテンは、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第2702604号明細書または米国特許第5286823号明細書に開示されている。
【0015】
触媒前駆物質としては、殊にコバルト(II)塩およびコバルトテトラカルボニル陰イオンの塩がこれに該当する。
【0016】
適当なコバルト(II)塩は、殊にコバルト(II)−カルボキシレート、例えば蟻酸コバルト、酢酸コバルトまたはコバルトエチルヘキサノエートであるかまたはコバルトアセチルアセトネートである。コバルト(II)塩水溶液から、合成ガスとの反応によってヒドロホルミル化活性のコバルトカルボニル触媒を製造することができる。
【0017】
コバルト(II)塩水溶液からのCo2+をヒドロホルミル化活性のコバルトカルボニル触媒、即ちコバルトカルボニル水素に変換することは、次の反応式:2Co2+ + 8CO + 3H→2HCo(CO) + 4H
により行なわれる。この反応式から、触媒の製造には、COおよびHを8:3の比で含有する合成ガスが必要であると結論される。しかし、Hのよりいっそう高い濃度は、反応に対して不利な影響を全く及ぼさないので、コバルト(II)塩水溶液からの触媒の製造を、種々のガス流を取り扱う必要がないためにヒドロホルミル化反応にも使用されるのと同じ合成ガスを用いて実施することは、有利である。コバルト(II)塩水溶液は、一般に50〜150℃、有利に80〜120℃の温度および50〜400バール、有利に200〜300バールの圧力で合成ガスを用いて処理される。合成ガスは、CO10〜90%およびH90〜10%、有利にCO30〜70%およびH70〜30%を含有することができる。コバルト(II)塩水溶液は、有利に約2〜5、有利に3〜4のpH値に調節される。pH値の調節のために、例えば蟻酸または酢酸が適している。水溶液中でのコバルトの濃度は、一般に0.5〜2質量%、有利に1.1〜1.7質量%である。
【0018】
コバルト(II)塩水溶液と合成ガスとの反応には、気−液反応にとって常用の装置、例えば通気型撹拌機、泡鐘塔または細流床カラムを有する攪拌容器が適している。細流床には、例えば鋼、ガラス、酸化アルミニウム、二酸化珪素、ステアタイト、酸性イオン交換体または活性炭ならびに活性炭上に付着された貴金属、例えばパラジウムからの成形体がこれに該当する。特定の場合には、触媒製造の際に一定量の有機相、例えば粗製ヒドロホルミル化生成物を一緒に使用することは、有利である。例えば、有機相は、コバルト(II)塩水溶液と一緒に細流床上に導くことができる。コバルトカルボニル触媒は、水中で僅かな可溶性を有しているが、しかし、有機媒体中では高い可溶性を有しているので、望ましくないコバルトの付着を回避させることができる。しかし、一般に触媒の製造を全ての有機相の不在下で行なうことは、有利である。
【0019】
即ち、コバルトカルボニル触媒が負荷された水溶液を用いて得ることができ、この場合この水溶液は、それ自体として反応帯域中に導かれるかまたは触媒から分離され、気相または有機液相として反応帯域中に導かれ、これは、さらに下記に詳説される。
【0020】
コバルトカルボニル触媒の分離およびコバルト(II)塩の再形成のために、反応帯域からの搬出物は、適当に水相の存在下に酸素または空気を用いて処理される。この場合、コバルトカルボニル触媒は、酸化的に破壊され、コバルト原子は、形式的に酸化段階が−1から+2に移行し、その次に水相を用いての抽出によって取り除かれる。また、この工程は、”酸化的脱コバルト化(oxidative Entkobaltung)”と呼称され、さらに下記に本発明による方法の好ましい実施態様に関連して詳説されている。
【0021】
選択的に、反応帯域からの搬出物は、酸素の不在下でもコバルト(II)イオンを含有する水溶液を用いて処理されることができ、この場合には、水溶性錯体塩がCo[Co(CO)の形で形成され、次に、この水溶性錯体塩は、酸素または空気を用いてコバルトの単に2価の形に酸化される。このような方法は、例えばコバルトカルボニル触媒が定量的には酸化によって破壊されずに先にその一部分が破壊されないでストリップガスにより分離される場合に重要である。反応搬出物のストリップガス処理は、有利にコバルトカルボニル触媒をこの触媒含有の水溶液からストリッピングすることと組み合わせることができ、例えばこれは、さらに下記に本発明による方法の好ましい実施態様に関連して記載されている。
【0022】
触媒前駆物質としては、コバルト(II)塩水溶液と共に、コバルトテトラカルボニル陰イオンの塩、殊にナトリウム塩の水溶液も適している。このナトリウム塩の水溶液は、コバルトカルボニル触媒の製造のために、例えば硫酸で酸性にされうる。コバルトテトラカルボニル陰イオンの再形成下でのコバルトカルボニル触媒の分離のために、反応帯域からの搬出物は、塩基の水溶液、例えばソーダ液を用いて処理されることができ、この場合コバルトカルボニル水素は、再びその水溶性の塩に変換される。
【0023】
触媒製造の前記方法により、コバルトカルボニル触媒を含有する水相は得ることができる。前形成されたコバルトカルボニル触媒は、反応帯域の外で水相から有機相に移行されうる。他の場合には、コバルトカルボニル触媒を含有する水相は、それ自体として反応帯域中に導入される。第1の場合には、コバルトカルボニル触媒は、ポリアルキレン含有の有機相中に溶解され、コバルトカルボニル触媒が負荷された有機相が反応帯域中に導入される。コバルトカルボニル触媒を有機相中に溶解するために、コバルトカルボニル触媒含有の水相は有機相と接触され、その際、コバルトカルボニル触媒は、少なくとも部分的に有機相中に抽出される。
【0024】
水相からのコバルトカルボニル触媒を有機相中に抽出するために、工業的に導入される全ての装置が適しており、この場合この装置は、常圧での抽出または圧力下での抽出に適している。大きな相交換面積を得るために、充填体、例えばラシヒリング、ポールリング(Pallring)またはガラス玉で充填されていてもよいかまたはラビリンスパッキングを有することができる。また、ミキサー−沈降タンクの原理により作業する装置または強力に攪拌される容器も適している。
【0025】
好ましくは、抽出のために、有機相の全体量、即ち全体のポリアルキレンまたアルキレンおよび一緒に使用される溶剤の混合物が使用され、引続きこの全体量は、反応帯域中に導入される。有利には、約1:1〜1:50、殊に1:10〜1:20の水相対有機相の相比を得ることができるように量の流れは、選択される。
【0026】
触媒抽出の際の条件は、触媒抽出の際になおヒドロホルミル化が全く開始されない程度に選択することができる。一般に、5〜150℃、有利に70〜100℃の温度および50〜400バール、有利に250〜300バールの圧力が適している。コバルト触媒を合成ガスを用いてのコバルト(II)塩水溶液の処理によって製造する場合、触媒抽出の際には、触媒製造の場合と比較しうる、圧力および温度に関連した条件が適している。
【0027】
また、液−液抽出の代わりに、コバルトカルボニル触媒含有の水相を場合によっては同様に反応帯域からのコバルトカルボニル触媒含有の搬出物の存在下でストリップガス、殊に合成ガスを用いて処理し、コバルトカルボニル触媒が負荷されたストリップガスをポリアルキレン含有の有機相と接触させることも可能であり、この場合コバルトカルボニル触媒は、少なくとも部分的に有機相中に吸収される。
【0028】
また、反応帯域中に同時にポリアルキレン含有の有機相とコバルトカルボニル触媒含有の水相とを導入することができ、その際、有機相中へのコバルトカルボニル触媒の抽出は、この場合には、反応帯域中で行なわれる。このために、コバルトカルボニル触媒含有の水相およびポリアルキレン含有の有機相は、良好な相混合が行なわれかつできるだけ高い相交換面積が発生する程度に反応帯域中に導入される。計量供給のためには、当業者に公知の計量供給装置、例えば充填体で充填された乱流管または多層系のための混合ノズルを使用することができる。2つの相は、場合によっては合成ガスと一緒に導管を介して反応帯域に供給されることができる。
【0029】
コバルトカルボニル触媒含有の水相を有機相と一緒に反応帯域中に導入する場合には、水相が反応帯域中に集結されないように注意すべきである。この集結は、ヒドロホルミル化の緩やかな後退および場合による完全な停止をまねきうる。これは、例えば反応搬出物を反応帯域の多数の位置で排出させるかまたは多数の反応帯域を使用した場合には、例えば反応カスケードの第1の反応器の少なくとも第1の反応帯域から排出させることによって達成されうる。反応搬出物を、例えば即ち反応器の頭頂部でのみ取り除く場合には、場合によっては反応帯域中での十分な触媒濃度の達成に必要とされる、反応帯域に供給される水相の量は、溶解された形または懸濁された形で反応混合物と一緒に完全には導出されない。特に重い水相は、塔底空間内で濃縮される。従って、1つの好ましい実施態様において、反応搬出物は、反応器の頭頂部ならびに反応器の塔底空間から取り出される。塔底空間からの反応搬出物は、一般に水相を10〜100体積%、殊に30〜50体積%含む。
【0030】
有機相は、好ましくはポリアルキレンと共に、有機溶剤を含有し、この場合には、芳香族炭化水素または脂肪族炭化水素が好ましい。例として、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、パラフィン留分、殊に直鎖状または分枝鎖状のC〜C30−アルカンを挙げることができる。好ましい溶剤は、本質的に水不溶性であり、ポリアルキレンならびにコバルトカルボニル触媒と十分に混合可能である。
【0031】
ヒドロホルミル化の際の温度は、一般に100〜250℃、殊に120〜200℃である。反応は、有利に150〜400バール、殊に200〜300バールの範囲内で実施される。
【0032】
ヒドロホルミル化に適した耐圧性反応器は、当業者に公知である。そのために、気−液反応に対して一般に常用の反応器、例えば管状反応器、攪拌釜、ガス循環反応器、泡鐘塔等が挙げられ、これらの反応器は、場合によっては内蔵物によって分割されていてもよい。例えば、場合によっては同軸方向に管状の内蔵物を備えている、垂直方向に立つ高圧泡鐘塔反応器が適している。本発明の目的のためには、反応器の範囲は、”反応帯域”と見なされ、この反応器の範囲には、適当な圧力条件および温度条件が支配し、反応成分は、ヒドロホルミル化反応が進行するように互いに接触する。できるだけ高い変換率の達成のために、ヒドロホルミル化を1個以上の反応器が存在しうる少なくとも2つの連続した反応帯域中で実施することは、好ましい。反応帯域が多数であることによって、反応帯域の間で本質的に再混合は全く起こらないことが認められる。反応器中での多数の反応帯域の形成は、反応器を適当にカスケード化することによって達成されうる。また、ヒドロホルミル化を多数の反応帯域で実施するために、2つ以上の反応器を順次に接続することができる。第2の反応帯域または他の反応帯域において、場合によっては新しい合成ガスを導入することができる。第1の反応帯域から第2の反応帯域または他の反応帯域への均質な物質の運搬は、有利に数バール、例えば2〜5バールの一定の差圧を維持することによって行なわれる。
【0033】
合成ガスは、一酸化炭素と水素との工業用混合物である。本発明による方法で使用される合成ガスの組成は、幅広い範囲内で変動しうる。一酸化炭素と水素とのモル比は、一般に約10:1〜1:10、殊に2.5:1〜1:2.5である。1つの好ましい比は、約40:60〜50:50である。
【0034】
本発明による方法は、有利に反応帯域に供給される有機相に対してコバルトとして計算したコバルトカルボニル触媒の濃度が0.05〜1.5質量%、殊に0.1〜0.5質量%である程度に実施される。
【0035】
本発明による方法の1つの好ましい実施態様は、
a)コバルト(II)塩水溶液をコバルトカルボニル触媒の形成下に緊密に合成ガスと接触させ、
b)コバルトカルボニル触媒含有の水相をポリアルキレン含有の有機相と接触させ、この場合コバルトカルボニル触媒は、少なくとも部分的に有機相中に抽出され、
c)有機相を合成ガスを用いて反応帯域中で高められた圧力および高められた温度でヒドロホルミル化し、
d)反応帯域からの搬出物をコバルト(II)塩水溶液の存在下に酸素で処理し、この場合コバルトカルボニル触媒は、コバルト(II)塩の形成下に分解されかつこのコバルト(II)塩は、水相中に再び抽出され、
e)コバルト(II)塩水溶液を工程a)中に返送するような方法である。
【0036】
工程b)でのポリアルキレン含有の有機相中へのコバルトカルボニル触媒の抽出は、選択的に反応帯域の外で行なうことができるかまたはヒドロホルミル化と同時に反応帯域中で行なうことができ、そのために繰返しを回避させるために、上記の実施態様が指摘される。多くの場合には、僅かな装置的費用に関連して、触媒の抽出を反応帯域中で行ない、即ち水相と有機相が最初に反応帯域中で互いに接触することは、有利である。
【0037】
脱コバルト化工程(工程d)において、反応帯域からの搬出物は、弱酸性のコバルト(II)塩水溶液の存在下で通常、空気の形の分子状酸素を用いて処理される。この場合には、コバルトカルボニル触媒中に含有されているコバルトは、次の方程式:
2HCo(CO)+1.5O+4H→2Co2++8CO+3H
により酸化段階−1から+2に酸化され、水相での抽出によって反応搬出物の有機相から除去される。
【0038】
一般に、処理すべき有機相に対して、kg/kgで測定される、0.1〜10倍の量、有利に0.1〜1倍の量、殊に0.5〜0.9倍の量の水相が使用される。この方法によって、水相が分散相よりも小さな小液滴の形で存在し、さらに有機相が油中水型のエマルジョンとして存在することが達成される。記載された相比を調節することは、有利であることが判明した。それというのも、さらに相の後続の分離は、本質的に簡易化されるからである。
【0039】
脱コバルト化の場合には、一般に2〜6、有利に3〜4のpH値で作業される。pHの制御のために、カルボン酸、殊に蟻酸または酢酸の供給は適している。水相の酸含量は、全ての場合に上記の方程式により全部のコバルトを吸収するのに十分であるように定められている。
【0040】
触媒の製造および抽出の後に生じるコバルト含量が減少されたコバルト(II)塩溶液を脱コバルト化において酸性水溶液として使用することは、有利であることが判明した。脱コバルト化の際にコバルト(II)塩を再抽出することによって、濃度は、本質的に元来のコバルト濃度に上昇される。更に、このように脱コバルト化の際に生じるコバルト(II)塩水溶液は、触媒製造の工程に返送されることができる。循環路中でのコバルト(II)塩の濃度は、有利にコバルト(II)塩が溶解されて残存し、沈殿しないように選択される。コバルト0.5〜2質量%のコバルト(II)塩溶液の循環路中でのコバルト(II)の濃度が有効であることが実証された。
【0041】
酸性の水相と同時に、反応帯域からの搬出物は、有利に空気の形の分子状酸素と接触される。分子状酸素の量は、反応帯域からの搬出物中に含有されているコバルトに対して、少なくとも2倍量、有利に2.1倍量の分子状酸素が存在するように定められている。これは、空気を使用する場合には、コバルト1g当たり空気2.7Nmを使用することを意味する。有利に、酸素の量は、化学量論的に必要とされる量の2.5倍を超えるべきではない。脱コバルト化を成果を収めるように実施するために、酸性の水相を既に有機相との接触前に空気と接触させることは、有効であることが実証された。この場合、水相は、提供された酸素で飽和され、それによって後続の酸化は、気−液境界面を超えて行なわれる緩徐な物質輸送によって妨害されていない。水相と分子状酸素含有のガス状相との混合は、気−液反応を実施するための全ての装置中、例えば泡鐘塔、混合区間、強力に攪拌される混合釜または2物質流ノズル中で行なうことができる。
【0042】
脱コバルト化は、有利に高められた温度で行なわれる。一般に、50〜150℃、有利に100〜120℃の温度が使用される。処理は、常圧または高められた圧力下で行なうことができる。特に、1バールを上廻る、有利に5〜50バールの圧力を使用することは、有効であることが実証された。脱コバルト化工程での滞留時間は、幅広い範囲内で変動されうる。
【0043】
脱コバルト化の場合には、有機相と水相との強力な混合を得るように努力されている。この混合は、例えば攪拌型容器、2物質流ノズルまたは混合区間、例えば充填体の積重ね物中で行なうことができる。充填体としては、ラシヒリング、ポールリング、ガラス玉および類似物が適している。
【0044】
引続き、好ましくは、第1に気相を2つの液相と分離し、次に水相を有機相と分離する。相分離のために、水相と有機相とからなる混合物は、静止帯域中に導入されることができ、分離されることができる。これは、有利に連続的に運転される既存の相分離容器中で行なわれ、この相分離容器は、低い流動速度で貫流される。相の密度差に応じて、エマルジョンは、重力場中で分離し、したがって2つの相は、関連のある形で十分に異質相不含で上下に層をなして存在する。水相は、実際に有機相不含で得ることができ、したがってコバルト(II)塩溶液は、他の後処理なしに触媒形成工程および脱コバルト化工程に返送されうる。有機相は、一般に微細なエマルジョンとして生じ、このエマルジョンは、水相の微細に分散された小液滴を含有する。微細なエマルジョンは、多くの場合に極めて安定性であり、相分離は、密度差のために極めて長い滞留時間を必要とする。残りの分散された水相の凝集を促進させるために、有利に組み込まれたかまたは後接続された相分離装置を有する1つ以上の凝集工程が利用される。一般に、凝集用内蔵物、例えば充填体、凝集面または微孔質要素を有する分離器が適している。有利に、微細分散液は、上方から下向きに充填体の積重ね物に導通される。大きな充填体表面を湿潤させることによって、表面の凝集を生じ、同時に液滴を移動させることによって、液滴−液滴の凝集を生じる。1つの好ましい実施態様において、垂直に配置された充填塔が使用され、この場合充填体は、分散水相によって湿潤される材料からなり、充填体の積重ね物は、有機相によって注入される。好ましくは、金属、例えば金属リングからなる充填体で充填されている充填塔が使用される。水相の形成される大きな液滴は、急速に分離され、下相として取り出される。
【0045】
相分離の場合、好ましくは乳化破壊剤が一緒に使用される。乳化破壊剤としては、殊にアルコキシル化された化合物がこれに該当し、例えばこの化合物は、通常、石油工業において塩含有水の分離のために使用される。この化合物は、ドイツ連邦共和国特許出願公開第2227546号明細書およびドイツ連邦共和国特許出願公開第2435713号明細書(a)、ドイツ連邦共和国特許出願公開第2013820号明細書(b)、ドイツ連邦共和国特許出願公開第1545215号明細書(c)およびドイツ連邦共和国特許出願公開第4326772号明細書(d)に記載されているような、例えば
a)酸化プロピレンおよび場合によっては付加的に酸化エチレンでアルコキシル化されたオリゴアミンおよびポリアミンならびにオリゴイミンおよびポリイミン、
b)アルコキシル化アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂および
c)酸化エチレン/酸化プロピレン−ブロックコポリマー、ならびに
d)これらの高分子量アクリル酸エステルである。
【0046】
特に好ましいのは、10000〜50000の分子量を有するポリエチレンイミンを、アルコキシ単位の含量が90〜99質量%であるような量の酸化プロピレンおよび場合によっては付加的に酸化エチレンと反応させることによって得ることができる乳化破壊剤の使用である。
【0047】
望ましい効果の達成のために供給される乳化破壊剤の使用量は、一般に使用される有機相1t当たり約0.1〜100g、有利に2〜20gである。
【0048】
好ましくは、乳化破壊剤は、希釈された形で連続的に添加される。不活性の溶剤、例えばオルトキシロールを用いての希釈は、僅かに必要とされる量の取り扱いならびに計量供給を簡易化する。添加は、有利に抽出水溶液および空気の添加と共に放圧下に行なわれ、それによって乳化破壊剤は、効果的に混入される。
【0049】
本発明による方法のもう1つの好ましい実施態様は、
a)コバルトカルボニル触媒が負荷されたポリアルキレン含有の有機相を、合成ガスを用いて反応帯域中で高められた圧力および高められた温度でヒドロホルミル化し、
b)反応帯域からの搬出物に酸水溶液を添加し、コバルトカルボニル触媒含有の水相の存在下でストリップガスを用いてストリッピングし、この場合コバルトカルボニル触媒は、少なくとも部分的にストリップガスによって一緒に導かれ、一部分が水溶性の形に変換され、水相中に抽出され、
c)水相を酸素で処理で、この場合コバルトカルボニル触媒の水溶性の形は、コバルト(II)塩の形成下に分解され、
d)コバルト(II)塩水溶液をコバルトカルボニル触媒の形成下に緊密に合成ガスと接触させ、コバルトカルボニル触媒含有の水相を工程b)に返送し、
e)コバルトカルボニル触媒が負荷された、工程b)からのストリップガスをポリアルキレン含有の有機相と接触させ、この場合コバルトカルボニル触媒は、少なくとも部分的に有機相中に吸収され、有機相は、工程a)に返送されるような方法である。
【0050】
工程b)における酸水溶液としては、蟻酸が特に適している。この実施態様に記載の方法は、参考のために引用した米国特許第5434318号明細書に記載の方法と同様に実施されることができる。
【0051】
本発明による方法のもう1つの好ましい実施態様は、
a)コバルトテトラカルボニル陰イオンの塩の水溶液をヒドロホルミル化活性のコバルトカルボニル触媒の形成下に酸性にし、
b)コバルトカルボニル触媒含有の水溶液をポリアルキレン含有の有機相と緊密に接触させ、この場合コバルトカルボニル触媒は、少なくとも部分的に有機相に抽出され、
c)有機相を反応帯域中でヒドロホルミル化し、
d)反応帯域からの搬出物をコバルトテトラカルボニル陰イオンの再形成下に塩基の水溶液で処理し、この水溶液を工程a)に返送するような方法である。
【0052】
この実施態様に記載の方法は、H. Lemke, "Select the Best Oxo Catalyst Cycle" Hydrocarbon Processing Petrol. Refiner, 45(2) (Feb. 1966), 148-152に記載の方法と同様に実施されることができる。
【0053】
ところで、本発明による方法は、添付した図1〜3に詳説されている。本発明の理解にとって不必要な自明の詳細については、概要で理解できるという理由から省略した。
【0054】
図1は、別々にされた抽出段階を有する本発明による方法を発揮するために適した装置を略示する。カルボニル形成帯域(16)には、導管(8a)を介してコバルト(II)塩水溶液が供給され、導管(2)を介して合成ガスが供給される。カルボニル形成帯域(16)の搬出物は、導管(17)を介して抽出帯域(18)中に供給され、この抽出帯域(18)中には、同時に導管(1)を介してポリアルキレンまたはポリアルキレンと溶剤との混合物が供給される。この場合、形成されたコバルトカルボニル触媒は、十分にポリアルキレン含有の相中に移され、この相は、次に相の分離後に導管(3)を介して反応系(4)に供給される。コバルトカルボニル含有が減少された、なおコバルト(II)塩を含有する水溶液は、導管(19)および(8)を介して脱コバルト化工程(6)に供給される。多数の反応器または適当な内臓物を有する反応器からなることができる反応系(4)中で、ヒドロホルミル化条件下でヒドロホルミル化生成物へのポリアルキレンと合成ガスとの反応が起こる。反応系からの搬出物は、導管(5)を介して脱コバルト化工程(6)に供給され、導管(7)からの空気および導管(8)からの酸性のコバルト(II)塩水溶液で処理される。この場合、コバルトは、酸化段階を−1から+2に変化させ、酸性の水溶液中でコバルト(II)塩として溶解される。脱コバルト化の直後に、導管(9)を介して乳化破壊剤は添加される。次に、粗製の搬出物は、導管(10)を介して相分離容器(11)中に導入される。この場合、気相と2つの液相とは、分離する。空気の未反応の含量ならびに合成工程から一緒に導かれる、一酸化炭素および水素は、導管(12)を介して排出される。分離された水相は、導管(8a)を介して再びカルボニル形成帯域(16)に供給される。相分離(11)後、なお微少量の水相を含有する有機相は、導管(13)を介して凝集工程(14)、例えば金属の充填体が充填された充填塔に供給される。凝集された水相の分離後、導管(15)を介して粗製のヒドロホルミル化生成物は、さらに後処理に供給される。
【0055】
図2は、別々にされた抽出段階を有しない本発明による方法の1つの実施態様を示す。カルボニル形成帯域(16)には、導管(8a)を介してコバルト(II)塩水溶液が供給され、導管(2)を介して合成ガスが供給される。カルボニル形成帯域の搬出物は、導管(3)を介して2個の順次に接続された反応器からなるヒドロホルミル化機構(4)に供給され、このヒドロホルミル化機構中には、さらに導管(2)を介して合成ガスが供給され、導管(1)を介してポリアルキレンまたはポリアルキレンと溶剤との混合物が供給される。反応系からの搬出物、例えば図1に関連して記載されたように、導管(5)を介して脱コバルト化工程(6)に供給される。更に、ヒドロホルミル化機構の第1の反応器の底部から、コバルトカルボニル含量が減少された水相が取出され、導管(20)を介して脱コバルト化工程(6)に供給される。この取出しは、コバルトカルボニル含量が減少された水相がヒドロホルミル化混合物中で可溶性であるかまたは分散可能である場合には、省略することができる。更に、後処理は、図1の前記記載と同様に行なわれ、この場合には、同様の参照符号は、同じ意味を有する。
【0056】
図3の場合には、予め形成されたコバルトカルボニル触媒がストリップガスにより追い出され、ヒドロホルミル化すべき有機相中に吸収される。反応器(3)には、導管(1)を介してコバルトカルボニル触媒およびポリアルキレン含有の有機相が供給され、導管(2)を介して合成ガスが供給される。反応器(3)中で、高められた温度および高められた圧力でヒドロホルミル化反応が行なわれる。反応搬出物は、導管(4)を介して導出され、導管(6)を介してカルボン酸、例えば蟻酸の水溶液が添加される。こうして処理された反応搬出物は、ストリッパー(7)中で、ストリップガス、例えば合成ガスを用いて処理され、この場合揮発性のコバルトカルボニル触媒は、一部分がストリップガスと一緒に導かれ、導管(9)を介して取出される。ストリッパー(7)の底部から、有機反応搬出物と溶解されたコバルト化合物を含有する水相との不均質な混合物が取出され、相分離容器(10)に供給される。有機相は、導管(11)を介して取出され、さらに後処理に供給される。水相は、導管(12)を介して脱コバルト化工程(13)に供給され、そこで水相は、酸素含有ガス、例えば空気で処理され、可溶性コバルト化合物は、コバルト(II)塩に変換される。処理された水溶液は、導管(15)を介して蒸発器(16)に供給され、そこで濃縮されたコバルト(II)塩溶液およびカルボン酸水溶液を得ることができる。カルボン酸水溶液は、導管(6)を介してヒドロホルミル化の有機反応搬出物を酸性にするために使用されることができる。濃縮されたコバルト(II)塩溶液は、導管(17)を介してコバルトカルボニル発生器(20)に供給され、このコバルトカルボニル発生器には、導管(18)を介してさらに合成ガスが供給される。更に、好ましくはコバルトカルボニル発生器(20)には、導管(19)を介して少量の脱コバルト化された粗製のヒドロホルミル化生成物が供給される。コバルトカルボニル発生器(20)中で、溶解されたコバルト(II)塩からコバルトカルボニル触媒が製造され、このコバルトカルボニル触媒は、導管(5)を介してストリッパー(7)に供給される。ストリッパー(7)からのコバルトカルボニル触媒が負荷されたストリップガスは、導管(9)を介して吸収装置(21)に供給され、この吸収装置には、導管(22)を介してポリアルキレン含有の有機相が供給される。コバルトカルボニル触媒の含量が減少されたストリップガスは、導管(8)を介して改めてストリッパー(7)に供給される。コバルトカルボニル触媒が負荷された有機相は、導管(1)を介して反応器(3)に供給される。
【0057】
本発明による方法は、次の実施例によって詳説される。
【0058】
実施例
比較例1:ヒドロホルミル化触媒としてのコバルト塩水溶液の使用
ポリイソブテン1940gとC10〜C14−パラフィン系炭化水素留分1720gとからなる混合物3660kgを毎時間ヒドロホルミル化反応系中に導入した。同時に、このヒドロホルミル化反応系に、pH値が蟻酸で約3.4に調節されかつコバルト1.3質量%を含有する酸性の蟻酸コバルト水溶液300kg/hを供給した。
【0059】
ヒドロホルミル化反応系中で、180〜185℃でヒドロホルミル化反応が起きた。約270バールの反応圧力を必要量の合成ガスの供給によって一定に維持した。
【0060】
生成物を反応器区間の通過後に脱コバルト化工程中に放圧した。この場合、圧力は、約270バールから20バールに減少した。更に、脱コバルト化帯域中に毎時間上記組成のコバルト溶液2600kgならびに空気17kgを導入した。脱コバルト化工程の終結直後、乳化破壊剤を希薄な溶液として、乳化破壊剤の濃度が反応搬出物1t当り12gである程度に添加した。乳化破壊剤は、酸化プロピレンで変性されたポリエチレンイミンであった(製造に使用されるポリエチレンイミンの分子量:約20000;プロポキシ単位の含量99質量%、WO 98/12235参照)。
【0061】
静止帯域中で毎時間放圧ガス200kgを分離し、捕集系中に排出した。
【0062】
液相を互いに分離した。水相は、有機含量が十分に含まれないようにし、コバルトカルボニルの含量は、0.05質量%にすぎなかった。
【0063】
有機相は、なお異質相を約0.7質量%含有していた。更に、後処理をWO 98/12235の記載と同様に行なった。使用されたポリイソブテンは、93%が反応されていた。反応されたポリイソブテン62%を価値のある生成物のポリイソブチルアルデヒド、ポリイソブチルアルコールまたはポリイソブチルエステルに変換した。ポリイソブテン変換率ならびにポリイソブテンアルデヒド、ポリイソブテンアルコールまたはポリイソブテンエステルの収量の測定をカラムクロマトグラフィーならびに当業者に常用の特性値の測定によって測定した。
【0064】
例2:ヒドロホルミル化触媒としての有機コバルトカルボニル溶液の使用
前カルボニル化反応器にpH値が蟻酸で3.4に調節されかつコバルト1.3質量%を含有する酸性の蟻酸コバルト水溶液208kg/hを供給した。コバルトカルボニルへの蟻酸コバルトの変換を95℃および280バールでCO40体積%とH59体積%(+不活性ガス1%)のガス混合物を用いて行なった。本質的にヒドロホルミル化の実施に必要とされる全部のガスを前カルボニル化反応器に導通した。この前カルボニル化反応器は、8.3mの容積を有し、活性炭で充填されていた。前カルボニル化反応器を通過した後、提供されたコバルトの70%は、コバルトカルボニル水素に変換された。
【0065】
前カルボニル化反応器の搬出物を放圧なしに抽出帯域中に導入し、さらにこの抽出帯域中に毎時間ポリイソブテン1940kgとC12〜C14−パラフィン系炭化水素留分1720kgとからなる混合物3660kgを導入した。混合帯域と静止帯域とからなる抽出帯域中で、コバルトカルボニルを水相からポリイソブテンとC12〜C14−パラフィン系炭化水素留分とからなる有機相に十分に変換した。コバルトカルボニルの含量が減少された水相185kg/hを脱コバルト化工程に供給した。
【0066】
コバルトカルボニルが負荷された有機相3700kg/hをヒドロホルミル化系に供給した。この反応系は、21.7mの反応体積を有し、したがって反応空間負荷量は、0.17kg/l*hであった。反応系中で181℃でヒドロホルミル化反応が起きた。270バールの反応圧力を必要量の合成ガスの供給によって一定に維持し、ガスを前カルボニル化反応器から取り出した。
【0067】
生成物を反応器区間の通過後に脱コバルト化工程中に放圧した。更に、脱コバルト化帯域中に毎時間上記組成のコバルト溶液2300kgならびに空気9.5kgを導入し、これらを脱コバルト化工程中への侵入前に2物質流ノズル中で強力に混合し、その後に泡鐘塔に約2分間の平均滞留時間で通過させた。温度を115℃に調節した。脱コバルト化工程の終結直後、乳化破壊剤を希薄な溶液として、乳化破壊剤の濃度が反応搬出物1t当り420mgである程度に添加した。乳化破壊剤は、WO 98/12235の記載によれば、酸化プロピレンで変性されたポリエチレンイミンであった。
【0068】
混合区間の後、静止帯域中で毎時間放圧ガス260kgを分離し、捕集系中に排出した。液相を互いに分離した。水相は、有機含量が十分に含まれないようにし、コバルトカルボニルの含量は、0.05質量%にすぎなかった。有機相は、なお異質相を約0.7質量%含有し、コバルトの含量は、10ppmであった。更に、後処理をWO 98/12235の記載と同様に行なった。
【0069】
使用されたポリイソブテンは、92%が反応されていた。反応されたポリイソブテンの90%を価値のある生成物のポリイソブチルアルデヒド、ポリイソブチルアルコールまたはポリイソブチルエステルに変換した。ポリイソブテン変換率ならびにポリイソブテンアルデヒド、ポリイソブテンアルコールまたはポリイソブテンエステルの収量の測定をカラムクロマトグラフィーならびに当業者に常用の特性値の測定によって測定した。
【0070】
例3:ヒドロホルミル化触媒としてのコバルトカルボニル水溶液の使用
上記の前カルボニル化反応器にpH値が蟻酸で3.4に調節されかつコバルト1.3質量%を含有する酸性の蟻酸コバルト水溶液208kg/hを供給した。コバルトカルボニルへの蟻酸コバルトの変換を95℃でCO40体積%とH59体積%(+不活性ガス1%)のガス混合物を用いて行なった。本質的にヒドロホルミル化の実施に必要とされる全部のガスを前カルボニル化反応器に導通した。前カルボニル化反応器を通過した後、提供されたコバルトの70%は、コバルトカルボニル水素に変換された。前カルボニル化反応器の搬出物を直接にヒドロホルミル化系に供給した。
【0071】
更に、毎時間ポリイソブテン1940kgとC10〜C14−パラフィン系炭化水素留分1720kgとからなる混合物3660kgをヒドロホルミル化反応系中に導入した。この反応系は、21.7mの反応体積を有し、したがって反応空間負荷量は、0.17kg/l*hであった。
【0072】
反応系中で181℃でヒドロホルミル化反応が起きた。270バールの反応圧力を必要量の合成ガスの供給によって一定に維持した。この反応系の第1の反応器の底部から、毎時間コバルトカルボニルの含量が減少された水溶液185kgを取出し、脱コバルト化工程に供給した。
【0073】
生成物を反応器区間の通過後に脱コバルト化工程中に放圧した。この場合、圧力は、270バールから20バールに低下した。更に、脱コバルト化帯域中に毎時間上記組成のコバルト溶液2300kgならびに空気9.5kgを導入し、これらを脱コバルト化工程中への侵入前に2物質流ノズル中で強力に混合し、その後に泡鐘塔に約2分間の平均滞留時間で通過させた。温度を115℃に調節した。脱コバルト化工程の終結直後、乳化破壊剤を希薄な溶液として、乳化破壊剤の濃度が反応搬出物1t当り420mgである程度に添加した。乳化破壊剤は、WO 98/12235の記載によれば、酸化プロピレンで変性されたポリエチレンイミンであった。
【0074】
混合区間の後、静止帯域中で毎時間放圧ガス360kgを分離し、捕集系中に排出した。液相を互いに分離した。水相は、有機含量が十分に含まれないようにし、コバルトカルボニルの含量は、0.05質量%にすぎなかった。有機相は、なお異質相を約0.7質量%含有し、コバルトの含量は、10ppmであった。更に、後処理をWO 98/12235の記載と同様に行なった。
【0075】
使用されたポリイソブテンは、88%が反応されていた。反応されたポリイソブテンの90%を価値のある生成物のポリイソブチルアルデヒド、ポリイソブチルアルコールまたはポリイソブチルエステルに変換した。ポリイソブテン変換率ならびにポリイソブテンアルデヒド、ポリイソブテンアルコールまたはポリイソブテンエステルの収量の測定をカラムクロマトグラフィーならびに当業者に常用の特性値の測定によって測定した。
【0076】
望ましいポリイソブテンアルデヒド、ポリイソブテンアルコールおよびポリイソブテンエステルの収量は、2つの本発明による例2および3によれば、反応帯域の外で予め形成されたコバルトカルボニルを使用しながら本質的には、反応帯域に蟻酸コバルト水溶液が供給されかつコバルトカルボニルの形成が最初に反応系中で行なわれるような比較例1よりも高かった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 別々にされた抽出段階を有する本発明による方法を発揮するために適した装置を系統図。
【図2】 別々にされた抽出段階を有しない本発明による方法を発揮するために適した装置を系統図。
【図3】 予め形成されたコバルトカルボニル触媒がストリップガスにより追い出され、ヒドロホルミル化すべき有機相中に吸収される場合の実施態様に適した装置の系統図。
【符号の説明】
1 導管、
2 導管、
3 導管(図1、2)、反応器(図3)、
4 反応系(図1、2)、導管(図3)、
5 導管、
6 脱コバルト化工程(図1、2)、導管(図3)、
7 導管(図1、2)、ストリッパー(図3)、
8 導管、
9 導管、
10 導管(図1、2)、相分離容器(図3)、
11 相分離容器(図1、2)、導管(図3)、
12 導管、
13 導管(図1、2)、脱コバルト化工程(図3)、
14 凝集工程(図1、2)、導管(図3、)、
15 導管、
16 カルボニル形成帯域(図1、2)、蒸発器(図3)、
17 導管、
18 抽出帯域(図1、2)、導管(図3)、
19 導管、
20 コバルトカルボニル発生器(図3)、
21 吸収装置(図3)

Claims (16)

  1. 30〜700個の炭素原子を有する少なくとも50%の末端位の二重結合をビニル基またはビニリデン基の形で含有するポリイソブテンを連続的にヒドロホルミル化する方法において、
    i)水相中に溶解された触媒前駆物質からのポリイソブテンの不在下にヒドロホルミル化活性のコバルトカルボニル触媒を製造し、
    ii)1つの反応帯域中でポリイソブテンをコバルトカルボニル触媒の存在下に一酸化炭素と水素との混合物でヒドロホルミル化し、
    iii)前記反応帯域からの搬出物からコバルトカルボニル触媒を触媒前駆物質の少なくとも部分的な再形成下に分離し、触媒前駆物質を工程i)に返送することを特徴する、30〜700個の炭素原子を有する少なくとも50%の末端位の二重結合をビニル基またはビニリデン基の形で含有するポリイソブテンを連続的にヒドロホルミル化する方法。
  2. コバルトカルボニル触媒をポリイソブテンを含有する有機相中に溶解し、コバルトカルボニル触媒が負荷された有機相を反応帯域中に導入する、請求項1記載の方法。
  3. コバルトカルボニル触媒を含有する水相を有機相と接触させることにより、コバルトカルボニル触媒を有機相中に溶解し、この場合コバルトカルボニル触媒は、少なくとも部分的に有機相中に抽出される、請求項2記載の方法。
  4. コバルトカルボニル触媒を含有する水相をストリップガスで処理し、コバルトカルボニル触媒が負荷されたストリップガスを有機相と接触させることにより、コバルトカルボニル触媒を有機相中に溶解し、この場合コバルトカルボニル触媒は、少なくとも部分的に有機相中に吸収される、請求項2記載の方法。
  5. 反応帯域中に同時にコバルトカルボニル触媒を含有する水相とポリイソブテンを含有する有機相とを導入する、請求項1記載の方法。
  6. 触媒前駆物質はコバルト(II)塩であり、コバルトカルボニル触媒を一酸化炭素と水素との混合物を用いての触媒前駆物質の処理によって製造する、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. a)コバルト(II)塩水溶液をコバルトカルボニル触媒の形成下に密接に一酸化炭素と水素との混合物と接触させ、
    b)コバルトカルボニル触媒を含有する水相をポリイソブテンを含有する有機相と接触させ、その際コバルトカルボニル触媒は、少なくとも部分的に有機相に抽出され、
    c)有機相を一酸化炭素と水素との混合物を用いて反応帯域中で高められた圧力および高められた温度でヒドロホルミル化し、
    d)反応帯域からの搬出物をコバルト(II)塩水溶液の存在下に酸素で処理し、その際コバルトカルボニル触媒は、コバルト(II)塩の形成下に分解され、このコバルト(II)塩は、水相中に再抽出され、かつ
    e)コバルト(II)塩水溶液を工程a)に返送する、請求項3または5に記載の方法。
  8. a)コバルトカルボニル触媒が負荷されたポリイソブテンを含有する有機相を一酸化炭素と水素との混合物を用いて反応帯域中で高められた圧力および高められた温度でヒドロホルミル化し、
    b)反応帯域からの搬出物に酸水溶液を添加し、コバルトカルボニル触媒を含有する水相の存在下にストリップガスを用いてストリッピングし、その際コバルトカルボニル触媒は、少なくとも部分的にストリップガスによって一緒に導かれ、部分的に水溶性の形に変換され、水相中に抽出され、
    c)水相を酸素で処理し、その際コバルトカルボニル触媒の水溶性の形は、コバルト(II)塩の形成下に分解され;
    d)コバルト(II)塩水溶液をコバルトカルボニル触媒の形成下に密接に一酸化炭素と水素との混合物と接触させ、コバルトカルボニル触媒を含有する水相を工程b)に返送し、
    e)工程b)からのコバルトカルボニル触媒が負荷されたストリップガスをポリイソブテンを含有する有機相と接触させ、その際コバルトカルボニル触媒は、少なくとも部分的に有機相中で吸収され、この有機相を工程a)に返送する、請求項4記載の方法。
  9. 触媒前駆物質はコバルトテトラカルボニル陰イオンの塩であり、コバルトカルボニル触媒を、触媒前駆物質を酸性にすることによって製造する、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  10. a)コバルトテトラカルボニル陰イオンの塩の水溶液をヒドロホルミル化活性のコバルトカルボニル触媒の形成下に酸性にし、
    b)コバルトカルボニル触媒を含有する水溶液をポリイソブテンを含有する有機相と密接に接触させ、その際コバルトカルボニル触媒は、少なくとも部分的に有機相中に抽出され、
    c)有機相を反応帯域中でヒドロホルミル化し、
    d)反応帯域からの搬出物をコバルトテトラカルボニル陰イオンの再形成下に塩基の水溶液を用いて処理し、水溶液を工程a)に返送する、請求項3または5に記載の方法。
  11. ヒドロホルミル化を少なくとも2つの連続した反応帯域中で実施する、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法。
  12. 有機相が不活性溶剤を含有する、請求項2から11までのいずれか1項に記載の方法。
  13. ポリイソブテンとしてイソブテンのホモポリマーまたはコポリマーを使用する、請求項1から12までのいずれか1項に記載の方法。
  14. ヒドロホルミル化の際の温度は、100〜250℃である、請求項1から13までのいずれか1項に記載の方法。
  15. ヒドロホルミル化の際の圧力は、150〜400バールである、請求項1から14までのいずれか1項に記載の方法。
  16. 本方法は、反応帯域に供給される有機相に対してコバルトとして計算した、0.05〜1.5質量%のコバルトカルボニル触媒の濃度で実施される、請求項1から15までのいずれか1項に記載の方法。
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