JP4953050B2 - 植物の節特異的遺伝子発現プロモーター、およびその利用 - Google Patents
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Peng J, Richards DE, Hartley NM, Murphy GP, Devos KM, et al (1999) 'Green revolution' genes encode mutant gibberellin response modulators. Nature 400: 256-261 Sasaki A, Ashikari M, Ueguchi-Tanaka M, Itoh H, Nishimura A, et al (2002) A mutant gibberellin-synthesis gene in rice. Nature 416: 701-702 Sakamoto T, Kobayashi M, Itoh H, Tagiri A, Kayano T, et al (2001) Expression of a gibberellin 2-oxidase gene around the shoot apex is related to phase transition in rice. Plant Physiol. 125: 1508-1516 Sakamoto T, Morinaka Y, Ishiyama K, Kobayashi M, Itoh H, et al (2003) Genetic manipulation of gibberellin metabolism in transgenic rice. Natue Biotech. 21: 909-913 森中洋一、坂本知昭、古賀保徳、蒲池伸一郎、萱野暁明ら(2002)ジベレリン2酸化酵素遺伝子導入によるイネ矮性育種素材の開発。育種学研究 第4巻、別冊2号: 216 Kaneko M, Itoh H, Inukai Y, Sakamoto T, Ueguchi-Tanaka M, et al (2003) Where do gibberellin biosynthesis and gibberellin signaling occur in rice plants? Plant J 35: 104-115 Sakamoto T, Miura K, Itoh H, Tatsumi T, Ueguchi-Tanaka M, et al (2004) An overview of gibberellin metabolism enzyme genes and their related mutants in rice. Plant Physiol. 134: 1642-1653
〔1〕 下記の(a)〜(c)のいずれかに記載のプロモーター活性を有するDNA、
(a)配列番号:1〜3のいずれかに記載の塩基配列からなるDNA
(b)配列番号:1〜3のいずれかに記載の塩基配列において1もしくは複数の塩基が欠失、置換もしくは付加された塩基配列からなるDNA
(c)配列番号:1〜3のいずれかに記載の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下にてハイブリダイズするDNA
〔2〕 植物の節においてプロモーター活性を有することを特徴とする、〔1〕に記載のDNA、
〔3〕 前記植物がイネ科植物である、〔1〕または〔2〕に記載のDNA、
〔4〕 〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のDNAの制御下に、外来遺伝子が機能的に結合した構造を有するDNA、
〔5〕 〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のDNAを含むベクター、
〔6〕 植物の節において外来遺伝子を発現させるためのプロモーターとして利用されるDNA薬剤であって、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のDNA、または該DNAを含むベクターを有効成分とする、遺伝子発現誘導剤、
〔7〕 〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のDNA、または〔5〕に記載のベクターを含む、形質転換細胞、
〔8〕 微生物である、〔7〕に記載の形質転換細胞、
〔9〕 植物細胞である、〔7〕に記載の形質転換細胞、
〔10〕 〔9〕に記載の細胞を含む、形質転換植物体、
〔11〕 〔10〕に記載の形質転換植物体の子孫またはクローンである、形質転換植物体、
〔12〕 〔10〕または〔11〕に記載の形質転換植物体の繁殖材料、
〔13〕 〔10〕または〔11〕に記載の形質転換植物体の作製方法であって、〔4〕に記載のDNA、または〔5〕に記載のベクターを植物細胞へ導入し、該植物細胞から植物体を再生させる工程を含む方法、
〔14〕 植物の節において外来遺伝子を発現させる方法であって、〔4〕に記載のDNA、または〔5〕に記載のベクターを該植物の細胞へ導入する工程を含む方法、
〔15〕 外来タンパク質が節に含まれる植物の製造方法であって、〔4〕に記載のDNA、または〔5〕に記載のベクターを植物の細胞へ導入する工程を含む方法、
〔16〕 植物の節において外来遺伝子を発現させることを特徴とする半矮性植物の製造方法であって、〔4〕に記載のDNA、または〔5〕に記載のベクターを植物の細胞へ導入する工程を含む方法、
〔17〕 植物の節において外来遺伝子を発現させることを特徴とする収量性が向上した植物の製造方法であって、〔4〕に記載のDNA、または〔5〕に記載のベクターを植物の細胞へ導入する工程を含む方法、
〔18〕 前記外来遺伝子がジベレリン代謝酵素遺伝子(ジベレリンの代謝に関わる酵素をコードする遺伝子)、またはジベレリン生合成酵素遺伝子の発現を抑制する遺伝子である、〔16〕または〔17〕に記載の方法、
〔19〕 植物の節において外来遺伝子を発現させることを特徴とする耐病性植物の製造方法であって、〔4〕に記載のDNA、または〔5〕に記載のベクターを植物の細胞へ導入する工程を含む方法、
〔20〕 前記外来遺伝子が、ディフェンシン遺伝子、キチナーゼ遺伝子、グルカナーゼ遺伝子、またはBt遺伝子である、〔19〕に記載の方法、
〔21〕 下記の工程(a)〜(c)を含む、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のDNAのプロモーター活性を調節する化合物のスクリーニング方法、
(a)〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のDNAの制御下に、レポーター遺伝子が機能的に結合した構造を有するDNAを含む細胞または細胞抽出液と、被験化合物を接触させる工程、
(b)該レポーター遺伝子の発現レベルを測定する工程、
(c)該レポーター遺伝子の発現レベルを変化させる化合物を選択する工程
を、提供するものである。
SC1-34P(配列番号:1)
SC1-84P(配列番号:2)
SC2-34P(配列番号:3)
(a)配列番号:1〜3のいずれかに記載のプロモーター活性を有するDNA
(b)配列番号:1〜3のいずれかに記載の塩基配列において1もしくは複数の塩基が欠失、置換もしくは付加された塩基配列からなるDNA
(c)配列番号:1〜3のいずれかに記載の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下にてハイブリダイズするDNA
プロモーター活性は、当業者においては公知の方法(例えば、後述のレポーター遺伝子を用いて該遺伝子の発現を指標に測定する方法)によって適宜、評価することができる。
上記外来遺伝子としては、例えば、ジベレリンの代謝に関わる酵素をコードする遺伝子を挙げることができる。該遺伝子としては、「ジベレリン2酸化酵素遺伝子」を例示することができる。ジベレリンは、イネの節間を伸長させる植物ホルモンであることから、本発明のプロモーターDNAを利用して上記ジベレリン代謝酵素遺伝子を節において発現させることにより、ジベレリン含量を低下させ植物を矮化させることが可能である。
また、上記外来遺伝子として、例えば、後述のディフェンシン遺伝子、キチナーゼ遺伝子、グルカナーゼ遺伝子、またはBt(Bacillus thuringiensis)遺伝子等も好適に示すことができる。
本発明の細胞は特に制限されるものではないが、好ましくは微生物細胞あるいは植物細胞である。
本発明のDNAもしくはベクターを宿主植物細胞中に導入するために、さまざまな手法を用いることができる。これらの手法には、形質転換因子としてアグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)または、アグロバクテリウム・リゾゲネス(Agrobacterium rhizogenes)を用いたT-DNAによる植物細胞の形質転換、プロトプラストへの直接導入(インジェクション法、エレクトロポレーション法など)、パーティクルガン法などや、その他の公知の方法が含まれる。
なお、このようにして得られた中間ベクターまたはバイナリーベクター、およびこれを含む大腸菌やアグロバクテリウム属菌等の微生物も本発明の対象である。
本発明のDNAは、目的とする植物、例えば、イネの組織よりゲノムDNAを抽出し精製し、得られたDNAを鋳型としてPCRによって単離することができる。
上記外来遺伝子としては、例えば、OsGA2ox1遺伝子を好適に挙げることができる。
(a)本発明のDNAの制御下に、レポーター遺伝子が機能的に結合した構造を有するDNAを含む細胞または細胞抽出液と、被験化合物を接触させる工程
(b)該レポーター遺伝子の発現レベルを測定する工程
(c)該レポーター遺伝子の発現レベルを変化させる化合物を選択する工程
また、本発明のDNAもしくはベクターを、所望の植物体へ導入することにより、節において外来遺伝子の発現を誘導させることが可能である。
D18プロモーター::OsGA2ox1を導入した形質転換イネ(品種:どんとこい)の自殖後代種子(T4種子)は田中宥司博士より供与していただいた。野生型イネ(品種:日本晴及びどんとこい)と形質転換イネは28℃の閉鎖系温室で栽培した。
total RNAはISOGEN(ニッポンジーン)により抽出した。Poly(A)+ RNAはPolyATtract(R) mRNA Isolation System III(Promega)によりtotal RNAより精製した。ゲノムDNAはISOPLANT II(ニッポンジーン)により抽出した。
イネ(品種:日本晴)の伸長中の第2から第4節間(節を含む)より単離したpoly(A)+ RNAをdriver、全長2 cmから15 cmの発達途中の穂のpoly(A)+ RNA をtesterとして、PCR-select cDNA Subtraction kit(Clontech)により、穂に比べ節および節間で強く発現する遺伝子のcDNAライブラリーを作製した。得られたcDNAはTOPO-TA Cloning Kit(Invitrogen)によりクローニングした。各クローンのインサートcDNA領域をPCRにより増幅し、GeneScreen Plus membrane(NEN Life Science Products)へブロッティングし、各クローンより、節及び節間特異的に発現する遺伝子のcDNAを含むクローンを、PCR-Select Differential Screening kit(Clontech)により選抜した。プローブはtesterとdriverのcDNAそれぞれにアダプターを付加した後、PCRで増幅し、32Pで標識した。ハイブリダイゼーション及び洗浄の条件はPCR-Select Differential Screening kitのマニュアルに従った。
total RNAは0.66 Mフォルムアルデヒドを含む1.2 %アガロースゲルを用いた電気泳動で分離した後、GeneScreen Plus membrane(NEN Life Science Products)へブロッティングした。各cDNAプローブはEcoRIで切断したプラスミドの電気泳動ゲルより精製し、Multiprime DNA Labeling System (Amersham)により[α-32P]dCTPを用いて標識した。ハイブリダイゼーションはマニュアルの条件に従い、洗浄は2 x SSC、室温で5分間を2回、2 x SSC、1% SDS、65℃、30分を2回行った。
イネゲノムのデータベースを基に、プロモーター配列を増幅するためのSC1-34プロモーター増幅用プライマー[5'-gaagctttgtgtggtcggtgcagtagtagt-3'(配列番号:4)及び5'-agtcgaccattggtgagacgcggccaagat-3'(配列番号:5)]、SC1-84プロモーター増幅用プライマー[5'-ataagcttgcagtgctgaacaaggcccttca-3'(配列番号:6)及び5'-tggtcgacggttgctttgctgttcttgttct-3'(配列番号:7)]、SC2-34プロモーター増幅用プライマー[5'-ataagcttttccatctcgcagtggcctgtggta-3'(配列番号:8)及び5'-aatctagatggctgcaaatgaagaagtgtctct-3'(配列番号:9)]を作製した。各プロモーターはイネ(品種:日本晴)のゲノムDNAを鋳型としてPCRにより増幅した。PCRはKOD-Plus DNA polymerase (TOYOBO)を用いて行った。PCR産物はTOPO-TA Cloning Kit(Invitrogen)によりクローニングし、塩基配列決定を行い、PCRエラーが無いことを確認した。
レポーター遺伝子を用いた遺伝子発現解析を行うために、各プロモーター配列をそれぞれ適当な制限酵素で切り出し、pBI-HmのGUSレポーター遺伝子の前に挿入した形質転換用コンストラクト(プロモーター::GUS)を作製した。さらに、プロモーター::OsGA2ox1を作製するために、プロモーター::GUSのGUS遺伝子をOsGA2ox1に置き換えたコンストラクトを作製した。各コンストラクトをAgrobacterium tumefacience strain EHA105に導入し、超迅速形質転換法によりイネ(品種:どんとこい)に遺伝子導入を行った。再分化体はハイグロマイシンを含む培地で選抜し、選抜した個体が導入遺伝子を持つことをPCR法により確認した。形質転換体は閉鎖系温室でポット栽培し、自家受粉によりT1種子を採取した。
閉鎖系温室で栽培したプロモーター::GUS形質転換イネの苗条を100 mMリン酸バッファー(pH 7.0)で洗浄した。苗条をGUS染色液(0.5 mg/ml X-gluc、0.5 mM フェリシアン化カリウム、0.5 mM フェロシアン化カリウム、0.3 % Triton X-100、20 % メタノール、100 mM リン酸バッファー (pH 7.0) )に浸し、脱気した後、37℃、一晩インキュベートした。苗条を70 % エタノールに浸し、室温で一晩脱色を行い、実態顕微鏡で観察した。
穂に比べ、節および節間で強く発現する遺伝子のライブラリーを作製するために、約2 cmから15 cmまでの様々な長さの穂より抽出したpoly(A)+ RNAをtester、第2から第4までの節および伸長中の節間より抽出したpoly(A)+ RNAをdriverとして、suppression subtractive hybridizationを行った。得られたcDNAをクローニングし、differential screeningにより節および節間特異的に発現する遺伝子の選抜を行った。選抜された遺伝子の発現をRNA gel blot分析により調べ、穂に比べ顕著に節及び節間で発現する3種類のクローンSC1-34、SC1-84、SC2-34を選択した(図1)。
SC1-34P(配列番号:1、全長2099 bp、カッコ内はクローニング時に付加した制限酵素サイト)
SC1-84P(配列番号:2、全長2023 bp)
SC2-34P(配列番号:3、全長2155 bp)
各プロモーターの発現制御特性を明らかにするために、各プロモーターをGUS遺伝子の上流につないだコンストラクトを作製し、イネ(品種:どんとこい)に形質転換を行った。形質転換体当代(T0)および自殖後代(T1)の稈と穂におけるGUS活性を組織化学的に調べた(図2)。稈における発現を調べた結果、SC1-34プロモーターでは、節近傍の冠根の発根部位で発現していた。SC1-84プロモーターでは節部隔壁で発現しており、SC2-34プロモーターでは節部隔壁と葉鞘枕で発現していた。一方、穂における発現はSC2-34プロモーターではまったく認められなかったが、SC1-84プロモーターでは外頴と内頴で発現しており、SC1-34プロモーターでは外頴、内頴で発現するとともに、枝梗でも発現していた。また、雌ずい及び雄ずいでは、いずれのプロモーターでも発現は認められなかった。
SC1-34プロモーター及びSC1-84プロモーター、SC2-34プロモーターにイネのGA2酸化酵素遺伝子(OsGA2ox1)をつないだコンストラクトを作製し、イネ(品種:どんとこい)に導入した。再分化個体は導入遺伝子の存在を確認した後、成熟するまで閉鎖系温室で栽培した。SC1-34、SC1-84、SC2-34の3種類のプロモーターを用いた形質転換体の全てで、半矮性を含むさまざまなサイズの個体が得られたため、半矮性個体を選抜し、その自殖後代の種子を得た。T1植物の中で導入遺伝子の存在が確認されたものを、閉鎖系温室で栽培し、形態や収量性について調査した(表1)。また、コントロールとして、非形質転換体(品種:どんとこい)とD18プロモーターの制御下でOsGA2ox1を発現させた形質転換イネ2系統(矮性系統と半矮性系統)を同時に栽培し、系統間での比較を行った。その結果、いずれのプロモーターを用いても、OsGA2ox1を導入した半矮性形質転換イネの後代は安定した半矮性形質を示し、草丈、稈長ともに野生型に比べ短くなった(表1:野生型と形質転換イネの形態的特長)。一方、1個体当たりの総頴花数・総種子数は系統間で異なり、SC1-84プロモーターやSC2-34プロモーターの制御下でOsGA2ox1を発現させた場合、野生型に比べ、総頴花数・総種子数ともに増加するのにたいし、D18プロモーターやSC1-34プロモーターを用いた場合には、野生型と変わらない、もしくは、減少する結果となった(表1)。以上の結果は、SC1-84プロモーターやSC2-34プロモーターが、矮性形質を導入し、且つ、収量性を増加させるのに適したプロモーターであることを示している。一方、D18プロモーターやSC1-34プロモーターはともに枝梗で発現するプロモーターであり、枝梗でのOsGA2ox1の発現が頴花数および種子数の減少の一因である可能性が示唆された。
RNA gel blot分析及びレポーター遺伝子(GUS遺伝子)を用いたプロモーター解析により、SC1-84プロモーター及びSC2-34プロモーターは節特異的発現を制御するプロモーターであることが明らかとなった。さらに、これらのプロモーターの制御下でGA2酸化酵素を発現させた形質転換イネは半矮性形質の導入とともに収量の増加が認められた。これらの結果より、SC1-84及びSC2-34プロモーターは、従来のプロモーターと比較して、矮性形質の導入に適したプロモーターであることが明らかとなった。
Claims (21)
- 下記の(a)〜(c)のいずれかに記載のプロモーター活性を有するDNA。
(a)配列番号:3に記載の塩基配列からなるDNA
(b)配列番号:3に記載の塩基配列において1もしくは複数の塩基が欠失、置換もしくは付加された塩基配列からなるDNA
(c)配列番号:3に記載の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下にてハイブリダイズするDNAであって、該ストリンジェントな条件が65℃、0.1×SSCおよび0.1%SDSの条件である、DNA - 植物の節においてプロモーター活性を有することを特徴とする、請求項1に記載のDNA。
- 前記植物がイネ科植物である、請求項1または2に記載のDNA。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のDNAの制御下に、外来遺伝子が機能的に結合した構造を有するDNA。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のDNAを含むベクター。
- 植物の節において外来遺伝子を発現させるためのプロモーターとして利用されるDNA薬剤であって、請求項1〜3のいずれかに記載のDNA、または該DNAを含むベクターを有効成分とする、遺伝子発現誘導剤。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のDNA、または請求項5に記載のベクターを含む、形質転換細胞。
- 微生物である、請求項7に記載の形質転換細胞。
- 植物細胞である、請求項7に記載の形質転換細胞。
- 請求項9に記載の細胞を含む、形質転換植物体。
- 請求項10に記載の形質転換植物体の子孫またはクローンである、形質転換植物体であって、請求項4に記載のDNAもしくは請求項5に記載のベクターを保持する形質転換植物体。
- 請求項10または11に記載の形質転換植物体の繁殖材料であって、請求項4に記載のDNAもしくは請求項5に記載のベクターを保持する繁殖材料。
- 請求項10または11に記載の形質転換植物体の作製方法であって、請求項4に記載のDNA、または請求項5に記載のベクターを植物細胞へ導入し、該植物細胞から植物体を再生させる工程を含む方法。
- 植物の節において外来遺伝子を発現させる方法であって、請求項4に記載のDNA、または請求項5に記載のベクターを該植物の細胞へ導入する工程を含む方法。
- 外来タンパク質が節に含まれる植物の製造方法であって、請求項4に記載のDNA、または請求項5に記載のベクターを植物の細胞へ導入する工程を含む方法。
- 植物の節において外来遺伝子を発現させることを特徴とする半矮性植物の製造方法であって、請求項4に記載のDNA、または請求項4に記載のDNAを含むベクターを植物の細胞へ導入する工程を含む方法であって、ここで、前記外来遺伝子がジベレリン代謝酵素遺伝子、またはジベレリン生合成酵素遺伝子の発現を抑制する遺伝子である、方法。
- 植物の節において外来遺伝子を発現させることを特徴とする収量性が向上した植物の製造方法であって、請求項4に記載のDNA、または請求項4に記載のDNAを含むベクターを植物の細胞へ導入する工程を含む方法であって、ここで、前記外来遺伝子がジベレリン代謝酵素遺伝子、またはジベレリン生合成酵素遺伝子の発現を抑制する遺伝子である、方法。
- 植物の節において外来遺伝子を発現させることを特徴とする耐病性植物の製造方法であって、請求項4に記載のDNA、または請求項4に記載のDNAを含むベクターを植物の細胞へ導入する工程を含む方法であって、ここで、前記外来遺伝子が、ディフェンシン遺伝子、キチナーゼ遺伝子、グルカナーゼ遺伝子、またはBt遺伝子である、方法。
- 下記の工程(a)〜(c)を含む、請求項1〜3のいずれかに記載のDNAのプロモーター活性を調節する化合物のスクリーニング方法。
(a)請求項1〜3のいずれかに記載のDNAの制御下に、レポーター遺伝子が機能的に結合した構造を有するDNAを含む細胞または細胞抽出液と、被験化合物を接触させる工程、
(b)該レポーター遺伝子の発現レベルを測定する工程、
(c)該レポーター遺伝子の発現レベルを変化させる化合物を選択する工程 - 下記の(a)〜(c)のいずれかに記載のプロモーター活性を有するDNA、または該DNAを含むベクターを有効成分とする、植物の節特異的遺伝子発現誘導剤。
(a)配列番号:1または2に記載の塩基配列からなるDNA
(b)配列番号:1または2に記載の塩基配列において1もしくは複数の塩基が欠失、置換もしくは付加された塩基配列からなるDNA
(c)配列番号:1または2に記載の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下にてハイブリダイズするDNAであって、該ストリンジェントな条件が65℃、0.1×SSCおよび0.1%SDSの条件である、DNA - 下記の(a)〜(c)のいずれかに記載のプロモーター活性を有するDNAの制御下に、外来遺伝子が機能的に結合した構造を有するDNA、または、該DNAを含むベクターを該植物の細胞へ導入する工程を含む、植物の節において外来遺伝子を発現させる方法。
(a)配列番号:1または2に記載の塩基配列からなるDNA
(b)配列番号:1または2に記載の塩基配列において1もしくは複数の塩基が欠失、置換もしくは付加された塩基配列からなるDNA
(c)配列番号:1または2に記載の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下にてハイブリダイズするDNAであって、該ストリンジェントな条件が65℃、0.1×SSCおよび0.1%SDSの条件である、DNA
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