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JP4944679B2 - トラス構造の施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、主に橋梁に用いられるトラス構造の施工方法に関する。
トラス構造を用いた橋梁としては、コンクリート製の上床版及び下床版と、各床版に両端部がそれぞれ接合された斜材と、を備えた複合トラス構造の橋梁がある。このような橋梁では、斜材に挿通させたPC鋼線に緊張力を付与して、斜材に軸方向の圧縮力を作用させることで、斜材の引張応力を減少させているものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−213017号公報(段落0033〜0034、図1)
前記した従来のトラス構造の施工方法では、PC鋼線の上端部を上床版内に定着させるとともに、PC鋼線を挿通させた斜材の両端部を上床版及び下床版にそれぞれ接合した状態で、下床版の下面側からPC鋼線に緊張力を付与している。
ここで、斜材に挿通させたPC鋼線に緊張力を付与したときには、斜材に作用した圧縮力によって斜材が軸方向に収縮する。従来のトラス構造の施工方法では、斜材の両端部が各床版に接合された状態で、PC鋼線に緊張力が付与されるため、斜材の収縮に伴って、各床版が斜材の軸方向に引き込まれる。したがって、従来のトラス構造の施工方法では、PC鋼線に緊張力を付与したときに、各床版に大きな曲げモーメントが生じるため、床版にひび割れが生じてしまうという問題がある。
そこで、本発明では、前記した問題を解決し、弦材に大きな曲げモーメントを生じさせることなく、斜材に挿通させた緊張材に緊張力を付与することができるトラス構造の施工方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、所定間隔を離して配置された二体の弦材と、各弦材に両端部がそれぞれ接合され、軸方向に緊張材が挿通された斜材と、を備えたトラス構造の施工方法であって、斜材の一端を一方の弦材に接合し、緊張材に緊張力を付与する段階と、斜材の他端を他方の弦材に接合し、緊張材に緊張力を付与する段階と、を含むことを特徴としている。なお、弦材は、棒状や梁状のものでもよいし、版状(スラブ状)のものでもよい。
この構成では、斜材の一端を弦材に接合し、他端が自由な状態で緊張材に緊張力(引張力)を付与した後に、斜材の両端部を各弦材に接合した状態で更に緊張材に緊張力を付与している。すなわち、最終的に緊張材に付与する緊張力を二回に分けて付与している。最初に緊張材に緊張力を付与したときには、斜材の他端は自由端となっており、斜材が収縮しても弦材が斜材の軸方向に引き込まれないため、弦材に曲げモーメントが生じることがない。また、斜材の両端部を各弦材に接合した状態で緊張材に二回目の緊張力を付与したときには、緊張力を一回で付与する場合と比較して小さな緊張力を付与することになるため、各弦材に生じる曲げモーメントを小さくすることができる。
なお、二回に分けて緊張材に付与する緊張力の割合は限定されるものではないが、二回目に付与する緊張力が小さい程、各弦材に生じる曲げモーメントが小さくなるため、最終的に付与する緊張力の50〜90%を最初に付与し、残りの緊張力を二回目で付与することが望ましい。
前記課題を解決するため、本発明の他の構成としては、所定間隔を離して配置された二体の弦材と、各弦材に両端部がそれぞれ接合され、軸方向に緊張材が挿通された斜材と、を備えたトラス構造の施工方法であって、緊張材に緊張力を付与した状態で、斜材の一端を一方の弦材に接合する段階と、斜材の他端を他方の弦材に接合し、緊張材に緊張力を付与する段階と、を含むことを特徴としている。
この構成では、緊張材に緊張力(引張力)を付与した状態で、斜材の一端を弦材に接合した後に、斜材の両端部が各弦材に接合された状態で更に緊張材に緊張力を付与している。すなわち、最終的に緊張材に付与する緊張力を二回に分けて付与している。斜材の一端を弦材に接合したときには、工場などで既に緊張材に緊張力が付与されており、緊張材の緊張力が弦材に作用しないため、弦材に曲げモーメントが生じることがない。また、斜材の両端部を各弦材に接合した状態で緊張材に二回目の緊張力を付与したときには、緊張力を一回で付与する場合と比較して小さな緊張力を付与することになるため、各弦材に生じる曲げモーメントを小さくすることができる。
なお、二回に分けて緊張材に付与する緊張力の割合は限定されるものではないが、二回目に付与する緊張力が小さい程、各弦材に生じる曲げモーメントを小さくすることができるため、最終的に付与する緊張力の50〜90%を最初に付与し、残りの緊張力を二回目で付与することが望ましい。
本発明のトラス構造の施工方法によれば、最終的に緊張材に付与する緊張力を二回に分けて付与しており、弦材に生じる曲げモーメントを小さくすることができるため、弦材のひび割れを防ぐことができる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態では、複合トラス構造の橋梁において、上部構造を構成するトラス構造を施工する場合を例として説明する。
橋梁1の上部構造では、図1に示すように、コンクリート製の上床版10及び下床版20と、各床版10,20の間に配置される複数の斜材30・・・とによってトラス構造が形成されている。本実施形態では、通常の橋梁のように、斜材30は、上部構造の幅方向(橋軸方向に直交する方向)の両端部に配置されており、斜材30の両端部がそれぞれ各床版10,20に接合されている。
橋梁1では、図7に示すように、斜材30に挿通させたPC鋼線40に緊張力を付与して、斜材30に軸方向の圧縮力を作用させることで、斜材30の引張応力を減少させている。
なお、上床版10及び下床版20は特許請求の範囲における「弦材」に相当するものであり、PC鋼線40は特許請求の範囲における「緊張材」に相当するものである。
上床版10及び下床版20は、図1に示すように、平板状のコンクリート部材であり、場所打ち鉄筋コンクリートによって形成されている。
斜材30は、図7に示すように、上床版10の下面に上端部が接合され、下床版20の上面に下端部が接合された鋼管31と、この鋼管31内に挿通された複数のPC鋼線40・・・とを備えている。橋梁1では、図1に示すように、複数の斜材30・・・が橋軸方向(図1の左右方向)に並設されている。各斜材30・・・は、橋軸方向に傾斜しており、隣り合う各斜材30,30が反対方向に向けて傾斜している。
鋼管31は、図7に示すように、内部にコンクリート材が充填された円筒状の部材であり、両端部には円板状のエンドプレート32,32がそれぞれ取り付けられている。
エンドプレート32の外周縁は、図8に示すように、鋼管31の外周面よりも突出しており、この外周縁には、アンカーボルト32aを取り付けるための取付孔(図示せず)が複数貫通している。また、エンドプレート32の中心部には、鋼管31内に各PC鋼線40・・・を挿通させるための挿通孔32bが貫通している。なお、鋼管31の上端部に取り付けられたエンドプレート32の上面と、上床版10の下面との間には、無収縮モルタルやエポキシ樹脂などの充填材33が板状に設けられている。
鋼管31内には、軸方向に複数のPC鋼線40・・・が挿通されているとともに、各PC鋼線40・・・が内挿された円筒状の内管34が設けられている。各PC鋼線40・・・の両端部は、各エンドプレート32,32の挿通孔32bを通って鋼管31の両端部から突出しており、各PC鋼線40・・・の両端部は定着部材60,70によって各床版10,20内に定着されている。
また、内管34の外径は、エンドプレート32の挿通孔32bの内径よりも小さくなっており、内管34をエンドプレート32の挿通孔32bに挿通可能となっている。なお、内管34は、鋼管31の内周面と内管34の外周面との間にコンクリート材を充填したときに、コンクリート材の圧力で変形しない程度の強度を備えていればよく、鋼製や樹脂製など限定されるものではない。
上側の定着部材60は、各PC鋼線40・・・の上端部を上床版10内に定着させるための部材であり、支圧板61と、この支圧板61の下面に取り付けられた螺旋鉄筋62と、支圧板61の上面に取り付けられたアンカーヘッド63と、を備えている。
支圧板61は、鋼管31の上端部に取り付けられたエンドプレート32から斜材30の軸方向において上方に配置された鋼板である。この支圧板61の中心部には、各PC鋼線40・・・が挿通される挿通孔61aが貫通している。
アンカーヘッド63は、鋼製のブロックであり、一本のPC鋼線40が挿通される取付孔63aが複数貫通している。
エンドプレート32の上面から突出した各PC鋼線40・・・は、螺旋鉄筋62内を通過して、支圧板61の挿通孔61a及びアンカーヘッド63の各取付孔63a・・・に挿通されている。なお、螺旋鉄筋62内において、各PC鋼線40・・・はシース管64内に内挿されており、定着部材60内でPC鋼線40にコンクリート材が固着することを防いでいる。
また、アンカーヘッド63の上面から突出した各PC鋼線40・・・の上端部には圧着グリップ65・・・がそれぞれ取り付けられており、この圧着グリップ65がアンカーヘッド63の上面に係止することで、各PC鋼線40・・・と上側の定着部材60とが連結されている。なお、各圧着グリップ65・・・はリテーナカバー66に覆われることで保護されている。
下側の定着部材70は、前記した上側の定着部材60と略同様の構成であり、支圧板71と、この支圧板71の上面に取り付けられた螺旋鉄筋72と、支圧板71の下面に取り付けられたアンカーヘッド73と、を備えている。下側の定着部材70では、アンカーヘッド73の下面から突出した各PC鋼線40・・・の下端部にはくさび75・・・がそれぞれ取り付けられており、このくさび75がアンカーヘッド73の取付孔73aに係止することで、各PC鋼線40・・・と下側の定着部材70とが連結されている。なお、螺旋鉄筋72内において、各PC鋼線40・・・はシース管74内に内挿されている。また、下側の定着部材70では、鋼管31の下端部に取り付けられたエンドプレート32の下面に取り付けられるアンカーヘッド77を有している。
次に、橋梁1におけるトラス構造の施工方法について説明する。
なお、本実施形態では、斜材30を増設するごとに、上床版10及び下床版20を橋軸方向に延設しており、本実施形態では一本の斜材30を増設する工程について説明する。
まず、図2に示すように、上床版10を延設する領域に型枠(図示せず)を設け、各PC鋼線40・・・の上端部が定着された定着部材60やアンカーボルト32aを型枠内に配置し、この型枠内にコンクリート材を打設して、定着部材60及びアンカーボルト32aを上床版10内に埋設する。これにより、上側の定着部材60及び各アンカーボルト32a・・・が上床版10内に定着し、上床版10の下面から各PC鋼線40・・・が吊り下げられた状態となる。なお、シース管64の下端部、及び各アンカーボルト32a・・・の下端部は上床版10の下面から突出させている。また、各PC鋼線40・・・は、上床版10内においてシース管64内に内挿されているため、各PC鋼線40・・・にコンクリート材が固着することがない。
続いて、図3に示すように、鋼管31内に内管34を配置し、鋼管31の各エンドプレート32,32の挿通孔32b,32bと、内管34の両端の開口部とをそれぞれ連通させる。この鋼管31を定着部材60の下方に配置し、内管34内に各PC鋼線40・・・を内挿させることで、鋼管31内に各PC鋼線40・・・を内挿させる。このとき、各PC鋼線40・・・の束は、内管34内に挿通された状態で、鋼管31の下端部に取り付けられたエンドプレート32の挿通孔32bを通過するため、エンドプレート32の上面(内面)に引っ掛かることがない。
また、鋼管31の上端部に取り付けられたエンドプレート32の各取付孔(図示せず)に、各アンカーボルト32a・・・の下端部をそれぞれ挿通させ、エンドプレート32の上面と上床版10の下面との間に隙間を形成した状態で、鋼管31を上床版10の下面に仮固定する。そして、エンドプレート32の上面と上床版10の下面との隙間に充填材33を打設する。
充填材33が硬化した後に、鋼管31の上端部に取り付けられたエンドプレート32の下面側で、各アンカーボルト32a・・・に締結ナット32dを締め込むことにより、斜材30の上端部が上床版10に接合された状態となる。そして、本実施形態のように、鋼管31内にコンクリート材を充填する場合には、鋼管31の内周面と内管34の外周面との間にコンクリート材を充填する。
続いて、図4に示すように、斜材30の下端部に取り付けられたエンドプレート32の下面にアンカーヘッド77を当接させ、アンカーヘッド77の各取付孔77a・・・(図8参照)に各PC鋼線40・・・を挿通させる。そして、アンカーヘッド77の下面に油圧式のセンターホールジャッキ(以下、単に「油圧ジャッキ」という)80を取り付け、この油圧ジャッキ80によって一本のPC鋼線40を下端側に引っ張ることにより、PC鋼線40に緊張力(引張力)を付与する。この最初にPC鋼線40に付与する緊張力を一次緊張力という。本実施形態では、一次緊張力は最終的にPC鋼線40に付与する緊張力の50〜90%の緊張力となっている。
PC鋼線40に一次緊張力を付与しながら、アンカーヘッド77の下面側でPC鋼線40にくさび(図示せず)を取り付ける。このくさびをアンカーヘッド77の上面に係止させることにより、油圧ジャッキ80をPC鋼線40から取り外した後も、PC鋼線40に一次緊張力が付与された状態が保たれる。同様にして、油圧ジャッキ80を用いて各PC鋼線40・・・に一次緊張力を付与する。
続いて、図5に示すように、下床版20を延設する領域に型枠(図示せず)を設け、定着部材70及びアンカーボルト32aを型枠内に配置し、この定着部材70及びアンカーボルト32aを鋼管31の下端部に取り付けられたエンドプレート32の下方に位置決めする。そして、鋼管31の下端部に取り付けられたエンドプレート32の各取付孔(図示せず)にアンカーボルト32aを挿通させ、各アンカーボルト32a・・・の上端部がエンドプレート32の上面から突出した状態にする。また、型枠内の定着部材70を、各PC鋼線40・・・を支圧板71の挿通孔72a(図8参照)に挿通させる。
型枠内にコンクリート材を打設して、定着部材70及びアンカーボルト32aを下床版20内に埋設することにより、下側の定着部材70及び各アンカーボルト32a・・・を下床版20内に定着させる。このとき、下側の定着部材70の下端部が下床版20の下面に露出し、各PC鋼線40・・・が下床版20の下面から吊り下げられた状態となるように、下床版20の下面に凹部21を形成する。
打設したコンクリート材が硬化した後に、エンドプレート32の上面側で、各アンカーボルト32a・・・の上端部に締結ナット32dを締め付けることにより、斜材30の下端部が下床版20に接合された状態となる。
なお、本実施形態では、下床版20を橋軸方向に延設して下側の定着部材70を定着させときに、上床版10も橋軸方向に延設している。したがって、定着部材70を鋼管31の下端部に取り付けたり、アンカーボルト32aを配置したりするときには、下側の定着部材70の上方に上床版10が構築されておらず、上方の空間を広く利用することができるため、作業性が向上している。
続いて、図6に示すように、下側の定着部材70の支圧板71の下面にアンカーヘッド73を当接させ、アンカーヘッド73の各取付孔73a・・・(図8参照)に各PC鋼線40・・・を挿通させる。そして、アンカーヘッド73の下面に油圧ジャッキ80を取り付け、この油圧ジャッキ80によって一本のPC鋼線40を下端側に引っ張ることにより、PC鋼線40に緊張力を付与する。この二回目にPC鋼線40に付与された緊張力を二次緊張力という。本実施形態では、二次緊張力は最終的にPC鋼線40に付与する緊張力から一次緊張力を除いた大きさ、すなわち、最終的にPC鋼線40に付与する緊張力の10〜50%の緊張力となっている。これにより、PC鋼線40に緊張力が二回に分けて付与される。
ここで、二回に分けてPC鋼線40に付与する緊張力の割合について説明する。
斜材30に挿通させたPC鋼線40に緊張力を付与したときには、斜材30に作用した圧縮力によって、斜材30は軸方向に収縮する。そのため、斜材30の両端部が上床版10及び下床版20に接合された状態で、PC鋼線40に緊張力が付与されると、斜材30の収縮に伴って、上床版10の下面及び下床版20の上面が斜材30の軸方向に引き込まれ、上床版10及び下床版20に引張応力が作用することになる。
例えば、スパン155mの5径間連続PCトラス道路橋を対象に、斜材30の両端部が各床版10,20に接合された状態で、斜材30に一回で緊張力を付与した場合を計算すると、各床版10,20に発生する引張応力が2.5〜6.5N/mmとなっている。道路橋示方書によれば、PC鋼線の緊張時におけるコンクリート材の引張応力の制限値は1.5N/mmとなっており、本実施形態において、二次緊張力を付与するときに上床版10及び下床版20に生じる引張応力を制限値内に収めるためには、以下の式(1)、(2)に示すように、一次緊張力を最終的に付与する緊張力の40〜77%とする必要がある。本実施形態では、前記算出した数値に余裕を持たせて、一次緊張時の緊張力を最終的に付与する緊張力の50〜90%としている。
2.5N/mmの場合 1−1.5/2.5=0.40 (1)
6.5N/mmの場合 1−1.5/6.5=0.77 (2)
そして、PC鋼線40に二次緊張力を付与しながら、アンカーヘッド73の下面側でPC鋼線40にくさび75(図8参照)を取り付ける。このくさび75をアンカーヘッド77の下面側で取付孔73aに係止させることにより、油圧ジャッキ80をPC鋼線40から取り外した後も、PC鋼線40に緊張力が付与された状態が保たれる。同様にして、油圧ジャッキ80を用いて各PC鋼線40・・・に二次緊張力を付与した後に、凹部21内にコンクリート材を打設することで、図7に示すトラス構造の施工を完了する。
以上のようなトラス構造の施工方法では、斜材30の上端部を上床版10に接合し、下端部は自由な状態でPC鋼線40に一次緊張力を付与した後に、斜材30の両端部が各床版10,20に接合された状態でPC鋼線40に二次緊張力を付与している。すなわち、最終的にPC鋼線40に付与する緊張力を二回に分けて付与している。PC鋼線40に一次緊張力を付与したときには、斜材30の下端部は自由端となっており、斜材30が収縮しても上床版10が斜材30の軸方向に引き込まれないため、上床版10に曲げモーメントが生じることがない。また、斜材30の両端部を各床版10,20に接合した状態でPC鋼線40に二次緊張力を付与したときには、緊張力を一回で付与する場合と比較して小さな緊張力を付与することになるため、各床版10,20に生じる曲げモーメントを小さくすることができ、各床版10,20のひび割れを防ぐことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に設計変更が可能である。例えば、本実施形態では、図7に示すPC鋼線40に対して、最終的に付与する緊張力の50〜90%を一次緊張力で付与し、残りの緊張力を二次緊張力として付与しているが、PC鋼線40に付与する緊張力の割合は限定されるものではない。しかしながら、PC鋼線40に付与する二次緊張力が小さい程、上床版10及び下床版20に生じる曲げモーメントを小さくすることができる。
また、本実施形態では、図4に示すように、斜材30の上端部を上床版10に接合した状態でPC鋼線40に一次緊張力を付与した後に、斜材30の両端部を各床版10,20に接合した状態でPC鋼線40に二次緊張力を付与しているが、予め工場等でPC鋼線に一次緊張力が付与されたプレキャストコンクリート部材による斜材を上床版に接合し、この斜材の両端部を各床版に接合した後に、PC鋼線40に二次緊張力を付与してもよい。この構成では、高所で鋼管内にPC鋼線を挿通させたり、PC鋼線に一次緊張力を付与したりする必要がなくなるため、作業性を向上させることができる。
また、本実施形態では、図7に示すように、上床版10及び下床版20は平板状のコンクリート部材であるが、鋼材によって構成してもよく、さらには、斜材30の両端部が接合される弦材としては梁状の部材でもよい。
また、本実施形態では、斜材30内に緊張材としてPC鋼線40を挿通させているが、PC鋼棒などの各種緊張材を用いることができる。
また、定着部材60,70及びアンカーボルト32aは、上床版10又は下床版20内に定着するものであれば、その構成は限定されるものではない。
また、鋼管31内にコンクリート材が充填されているが、鋼管31内にコンクリート材を充填しない構成を用いることもできる。
本実施形態のトラス構造を用いた橋梁を示した側面図である。 本実施形態のトラス構造の施工方法において、上床版に定着部材及びPC鋼線を定着させた状態の側断面図である。 本実施形態のトラス構造の施工方法において、上床版に鋼管を接合した状態の側断面図である。 本実施形態のトラス構造の施工方法において、PC鋼線に一次緊張力を付与する態様を示した側断面図である。 本実施形態のトラス構造の施工方法において、下床版に定着部材を定着させた状態の側断面図である。 本実施形態のトラス構造の施工方法において、PC鋼線に二次緊張力を付与する態様を示した側断面図である。 本実施形態のトラス構造を示した側断面図である。 本実施形態のトラス構造において、各床版と斜材との接合部を示した側断面図である。
符号の説明
1 橋梁
10 上床版
20 下床版
30 斜材
31 鋼管
32 エンドプレート
32a アンカーボルト
33 充填材
34 内管
40 PC鋼線
60 定着部材
61 支圧板
63 アンカーヘッド
64 シース管
65 圧着グリップ
70 定着部材
71 支圧板
73 アンカーヘッド
74 シース管
75 くさび
77 アンカーヘッド
80 油圧ジャッキ

Claims (2)

  1. 所定間隔を離して配置された二体の弦材と、
    前記各弦材に両端部がそれぞれ接合され、軸方向に緊張材が挿通された斜材と、を備えたトラス構造の施工方法であって、
    前記斜材の一端を一方の前記弦材に接合し、前記緊張材に緊張力を付与する段階と、
    前記斜材の他端を他方の前記弦材に接合し、前記緊張材に緊張力を付与する段階と、
    を含むことを特徴とするトラス構造の施工方法。
  2. 所定間隔を離して配置された二体の弦材と、
    前記各弦材に両端部がそれぞれ接合され、軸方向に緊張材が挿通された斜材と、を備えたトラス構造の施工方法であって、
    前記緊張材に緊張力を付与した状態で、前記斜材の一端を一方の前記弦材に接合する段階と、
    前記斜材の他端を他方の前記弦材に接合し、前記緊張材に緊張力を付与する段階と、
    を含むことを特徴とするトラス構造の施工方法。
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