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JP4940810B2 - 3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドの製造方法 - Google Patents

3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドの製造方法 Download PDF

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JP4940810B2 JP2006205206A JP2006205206A JP4940810B2 JP 4940810 B2 JP4940810 B2 JP 4940810B2 JP 2006205206 A JP2006205206 A JP 2006205206A JP 2006205206 A JP2006205206 A JP 2006205206A JP 4940810 B2 JP4940810 B2 JP 4940810B2
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Description

本発明は、医薬・農薬の中間体として、また含フッ素重合体等の機能性材料の製造原料または合成中間体として有用な3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドの製造方法に関する。
3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドは、医薬・農薬の中間体として、また含フッ素重合体等の機能性材料の製造原料または合成中間体として極めて重要な化合物であり、従来、以下に示す製造方法が報告されている。
一般にカルボン酸クロリドを製造する方法として、相当するカルボン酸を塩化チオニル、オキシ塩化リン、五塩化リン等の塩素化剤により、カルボン酸クロリドとする方法が知られている。
3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドの製造法としては、非特許文献1にはCF3(CH2)2Clをグリニャール化合物とした後、酸化してCF3(CH2)2OHを得、これをクロム酸で酸化し、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸とした後、五塩化リンで塩素化して3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドを得る方法が記載されている。
非特許文献2には3,3,3−トリフルオロプロピオン酸をフタロイルクロリドで塩素化し、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドを得る方法が記載されている。
また、フッ素原子を含まない芳香族アルデヒドや、炭化水素系アルデヒドは、N-ブロ
モスクシンイミドの様なN-ブロモ化合物により、カルボン酸ブロミドとする方法が知ら
れている(非特許文献3−6)。中でも、芳香族アルデヒドの様に、カルボニル炭素のα位(ここでいうα位とは、カルボニル炭素の隣の炭素部位を指す)に水素を持たない化合物は、塩素により塩素化され、相当するカルボン酸クロリドを与えることが知られている(非特許文献7)。
Journal of the American Chemical Society、第77巻、1901頁〜1902頁、1955年 Journal of Fluorine Chemistry、第86巻、99頁〜104頁、1997年 日本化学会誌、第77巻、591頁〜594頁、1956年 日本化学会誌、第79巻、487頁〜490頁、1958年 Tetrahedron Letters、第20巻、3809頁〜3810頁、1979年 Tetrahedron Letters、第31巻、7237頁〜7240頁、1990年 Organic Syntheses、 Coll. Vol. 1、155頁、1941年
3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドを製造する方法は公知である。しかしながら、非特許文献1及び非特許文献2に記載されている、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸を五塩化リンやフタル酸クロリドにより塩素化する方法は、原料として用いられる3,3,3−トリフルオロプロピオン酸の工業的な製造方法としてはいくつか問題があった。すなわち、従来3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドの製造方法は、前述に示すように、多段階工程である上、非特許文献1に関しては大量の取扱いが難しいクロム酸を用いる必要があった。さらに、上述の塩素化剤が取扱いには必ずしも容易ではなく、さらに3,3,3−トリフルオロプロピオン酸自身、腐食性が高いことから、工業的な製造にはいくぶん難があった。
このように、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドの、安価で工業的生産に適する製造方法を確立することが課題であった。
本発明者らは、上記の問題点に鑑み、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドの工業的製造に適した方法を見出すべく、鋭意検討を行った。その結果、式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒド
Figure 0004940810
を、塩素(Cl2)、塩化スルフリル(SO2Cl2)、有機N−クロロ化合物から選ばれる塩素化剤を反応させることで、式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド
Figure 0004940810
を得る(以下、この塩素化剤を反応させる工程を「第1工程」ともいう。)ことを見出した。
この第1工程においては、これまでに、フッ素原子を持たない、α位の炭素部位に水素原子を持つアルデヒド化合物に対して、塩素化剤を反応させて塩素化させて、対応するカルボン酸クロリドを製造する技術は知られていなかった。例えば、プロピオンアルデヒドに塩素や塩化スルフリルを反応させても、対応するプロピオン酸クロリドは全く得られず、α位の炭素部位が塩素化された生成物、その他多くの生成物が得られる(参考例1−5を参照)。
さらに、本発明の原料である式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒドは、α位の炭素原子にトリフルオロメチル基(CF3基)が存在する。このトリフルオロメチル基の強い電子求引性のため、α位の炭素原子に結合している水素原子の反応性は、トリフルオロメチル基を持たないそれと比べて、さらにエネルギー的に不安定となり、従来、非特許文献3−7に開示されている基質とは異なり、副反応を誘発する傾向も大きく、式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドを製造するのは極めて困難であると予想された。
ところが発明者らは、このようなフッ素原子を持つ反応基質に塩素化剤を反応させたところ、目的とする式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドを容易に製造できるという知見を得た。
これまでに、従来フッ素原子を含まない炭化水素系アルデヒドの臭素化や、フッ素原子を含まない芳香族アルデヒドの塩素化の例は知られていたが(非特許文献3−7)、本工程のように、フッ素原子を持つ炭化水素系のアルデヒドが、上述の塩素化剤と効率よく反応を起こす例はこれまで知られていなかった。
また、本発明者は、上述の反応がある特定条件下、特に有利に進行することを見出した。本工程では、式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒドを塩素化することで、目的物である、式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドを得ることができるが、詳細は後述するが、該目的物と共に、それ以外の生成物、すなわち、式[3]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸やα位の炭素原子に塩素が導入された式[4]〜式[6]で表される化合物、そしてその他不純物が生成するといった、副反応を誘発することがあった(スキーム1参照)。
Figure 0004940810
しかし、発明者らはこのような反応基質に対して特定の条件、すなわち有機過酸化物、アゾ系ラジカル開始剤等の「ラジカル開始剤」や「低極性溶媒」(本明細書では、比誘電率15.0以下の溶媒を「低極性溶媒」という。なお、低極性溶媒は「非極性溶媒」とも言う。)を、前述した塩素化剤と共に組み合わせて使用することにより、式[4]〜式[6]で表される化合物の生成を抑制し、さらに該目的物である式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドの選択性が向上するという知見を得た。
さらに、本発明者らは、前述した塩素化剤と共に「ラジカル開始剤」や「低極性溶媒」を組み合わせながら、式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドを得る際、反応系内に加える順序を変更して行うことにより、前述の式[4]〜式[6]で表される化合物を劇的に抑え、更に高い選択率で目的の3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドを得ることができる、驚くべき知見も得た(実施例6、16参照)。
ここでは、ラジカル開始剤及び低極性溶媒を組み合わせた場合、塩素化剤が反応系内により多く存在している状態(例えば反応開始時など)にすることで、塩素化剤がラジカル開始剤と反応して、反応活性種である塩素ラジカル(Cl・)が発生しやすく、式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒドと塩素ラジカルが反応して該目的物が高選択的に得られるものと推測される。
このように、本発明において、上述に示す塩素化剤を用い、ラジカル開始剤や低極性溶媒を適宜組み合わせる条件、そして式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒド及び塩素化剤に対し、反応系内へ加える順序を変更するという条件に従うことで、式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドを、高選択率にて製造することが可能であり、工業的規模で製造する上で非常に優れた方法である。
発明者らはさらに、第1工程で得られた式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドを、加水分解することで、式[3]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸
Figure 0004940810
が得られる(以下、この加水分解する工程を「第2工程」ともいう。)ことも見出した。
第1工程における目的物以外に生成することがあった上述の前述の式[3]〜式[6]で表される化合物についても、第2工程終了後に通常の精製操作により、式[3]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸以外の化合物を容易に取り除くこともできることとなった。
すなわち本発明は、式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒドを塩素(Cl2)、塩化スルフリル(SO2Cl2)、有機N−クロロ化合物から選ばれる塩素化剤により塩素化することを特徴とする、式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドの製造法を提供する。また、得られた式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドを加水分解して式[3]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸を製造する方法も併せて提供する。
本発明によれば、医薬・農薬の中間体として、また含フッ素重合体等の機能性材料の製造原料または合成中間体として有用な、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドを、3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒドから、安価かつ簡便に、工業的規模で効率よく製造できる。また、ラジカル開始剤、低極性溶媒を適宜組み合わせて使用することにより、更に高い選択率で製造できるという効果を奏する。
以下、本発明につき、さらに詳細に説明する。本発明は、式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒドを、塩素(Cl2)、塩化スルフリル(SO2Cl2)、有機N−クロロ化合物から選ばれる塩素化剤により塩素化することを特徴とする、式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドの製造方法である(この式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドを製造する工程を第1工程とも言う)。
続いて、得られた式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドを、加水分解することで、式[3]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸を製造する工程(第2工程とも言う)を含め、以下に、スキーム2としてまとめる。
Figure 0004940810

まず、本発明の第1工程について説明する。第1工程では、式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒドを塩素(Cl2)、塩化スルフリル(SO2Cl2)、有機N−クロロ化合物から選ばれる塩素化剤により塩素化し、式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドを得る工程である。
本工程の出発原料である式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒドは、従来の公知の方法にて製造できる。
本工程で用いられる塩素化剤は、塩素、塩化スルフリル、有機N−クロロ化合物が用いられる。有機N−クロロ化合物の、具体的な例としては、N−クロロスクシンイミド、トリクロロイソシアヌール酸、ジクロロジメチルヒダントインである。これらはいずれも塩素化剤として有用であるが、この中でも、塩素、塩化スルフリル、トリクロロイソシアヌール酸が特に好ましく用いられる。
塩素化剤の使用量は、式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒド1モルに対して、通常0.8モル〜3モルであり、好ましくは0.9モル〜2.5モル、更に好ましくは、1モル〜2モルである。
ただし、塩素化剤の中でも、有機N−クロロ化合物の場合は、式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒド1モルに対して、通常塩素原子換算で、前述と同じ範囲にて使用することができる。
反応温度は通常、0℃〜150℃程度で行い、15〜100℃が好ましく、30〜70℃がより好ましい。反応温度が0℃より低いと反応が遅く、150℃よりも高い温度では式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒドの他に、別の部位に塩素原子が置換した異性体の副生が多くなり、選択率が低下することがあるので好ましくない。
本発明で用いられる塩素化剤は、前述した塩素化剤の常温、常圧での状態に関し、それぞれ気体状態又は固体状態、特に制限はなく、当業者が適宜選択することができる。塩素化の方法は特に限定されず、流通系またはバッチ式あるいは半バッチ式で行うことができる。
また、反応圧力については特に制限はないが、常圧(大気圧)、もしくは加圧下にて反応をすることができる。
例えば、塩素化剤が気体の場合、常圧(大気圧)で、反応器の一方を開放系にして塩素化剤を導入するか、耐圧反応容器を用い、容器を密閉して加圧条件にて反応を行うこともできる。しかしながら、常圧(大気圧)で、反応器の一方を開放系にし、塩素化剤を導入するほうが、穏和な条件でも塩素化が充分に進行することからも、常圧でも十分に実施することができる。
また、塩素化剤が気体の場合、接触効率を高めるための慣用の手段、例えば、ガスの導入速度の調節、撹拌装置、ガス吹き込み装置、スパージャー(多孔分散管)などによる方法を適宜用いることは有効である。
加圧下で反応を行う場合は、通常0.1〜10MPa(絶対圧。以下、本明細書に同じ)であり、は0.1〜5MPa、さらに好ましくは0.3〜2MPaとするのが好ましい。
本工程に用いられる反応器は、常圧もしくは加圧下で反応を行う際、圧力に耐えるものであれば材質に特に制限はなく、四フッ化エチレン樹脂、クロロトリフルオロエチレン樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、PFA樹脂、ガラスなどを内部にライニングした反応器、もしくはガラス容器を使用することができる。ステンレス鋼、鉄などが内壁となっている反応容器の場合も反応自体は進行するが、金属が塩素化剤により腐食を引き起こしたりことがあるので、前述の反応容器を用いることが好ましい。
一方、塩素化剤の種類に問わず、反応が進行するのに伴い、塩化水素ガスが発生するが、反応領域から排出させ、水、アルカリ性水溶液などでトラップすることができる。
本工程は、カルボニル炭素に対する塩素化反応の選択性をより向上させるために、ラジカル開始剤を共存させることができる。具体的には、有機過酸化物、アゾ系ラジカル開始剤、光が好適に用いることができ、有機過酸化物としては、過酸化ベンゾイル(ベンゾイルペルオキシド、略名“BPO”)、ケトンペルオキシド、ペルオキシケタール、ハイドロペルオキシド、ジアルキルペルオキシド、ジアシルペルオキシド、ペルオキシエステル、ペルオキシジカーボネートを例示できる。アゾ系ラジカル開始剤としては、2,2’−アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)(アゾビスイソブチロニトリル、略名“AIBN”)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル 2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス(2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン)二硫酸塩、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩を例示できる。また、本塩素化反応の実施に際して光を触媒とする場合、光源は高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、ハロゲンランプ、UVランプ、タングステンランプ、発光ダイオード等からなる群より選ばれる少なくとも一種であるが、これらのうちハロゲンランプ、UVランプが好ましい。
ラジカル開始剤を用いる場合、ラジカル開始剤の使用量は、式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒド1モルに対して通常0.01〜20モル%であり、好ましくは0.1〜10モル%、更に好ましくは0.5〜5モル%である。ラジカル開始剤は反応の進行状況を観察して、適宜追加することもできる。ラジカル開始剤の量が原料1モルに対して0.01モル%未満では反応が途中で停止しやすく、収率が低下する恐れがあるため好ましくなく、20モル%を超えると経済的に好ましくない。また、ラジカル開始剤は必要に応じて、反応の途中で追加することもできる。
本発明における反応は、無溶媒で反応を行ってもよいが、溶媒を使用することもできる。具体的には、式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒドのカルボニル炭素に対する塩素化反応の選択性をさらに向上させるため、比誘電率が15.0以下の範囲内にある溶媒を、「低極性溶媒」として用いることが好ましい。低極性溶媒のうち、比誘電率が1.0〜12.0の範囲にある有機溶媒が好ましく、比誘電率が1.8〜10.0の範囲内にある有機溶媒を用いるのが特に好ましい。
比誘電率が15.0以下の範囲内にある低極性溶媒としては、ベンゼン(2.27)、トルエン(2.38)、p−キシレン(2.27)、エチルベンゼン(2.40)、メシチレン(2.27)、m−キシレン(2.37)、1,4−ジオキサン(2.21)、o−キシレン(2.57)、m−キシレン(2.37)、p−キシレン(2.27)、ペンチルエーテル(2.77)、ナフタレン(2.54)、p−ジクロロベンゼン(2.41)、m−ジクロロベンゼン(5.04)、o−ジクロロベンゼン(9.93)、2,4−ジクロロベンゾトリフルオリド(2.0〜15.0)、2,5−ジクロロベンゾトリフルオリド(2.0〜15.0)、2,2−ジメチルプロパン(1.80)、2−メチルブタン(1.83)、n−ペンタン(1.84)、2,2−ジメチルブタン(1.87)、n−ヘキサン(1.88)、2−メチルペンタン(1.88)、2,3−ジメチルブタン(1.89)、3−メチルペンタン(1.90)、2,4−ジメチルペンタン(1.91)、2−メチルヘキサン(1.92)、n−ヘプタン(1.92)、3−メチルヘキサン(1.93)、2,3−ジメチルペンタン(1.94)、2,2,4−トリメチルペンタン(1.94)、n−オクタン(1.95)、2,2,3−トリメチルペンタン(1.96)、シクロペンタン(1.97)、n−ノナン(1.97)、n−デカン(1.99)、n−ドデカン(2.00)、メチルシクロヘキサン(2.02)、シクロヘキサン(2.02)、ジブチルエーテル(3.08)、1,4−ジオキサン(2.21)、四塩化炭素(2.24)、塩化メチレン(8.93)等が挙げられる(括弧内は比誘電率)。
これらのうち、p−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、2,4−ジクロロベンゾトリフルオリド、2,5−ジクロロベンゾトリフルオリド、四塩化炭素が好ましく、中でも、p−ジクロロベンゼン、2,4−ジクロロベンゾトリフルオリドは、化合物としての安定性も格段に高いために、塩素化され難く、また、後処理段階にて式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドと容易に除去できることから、特に好ましく用いられる。
なお、比誘電率が15.0を超える溶媒(本明細書では「極性溶媒」と呼ぶ)、例えばアセトニトリル(37.5)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(36.7)、ジメチルスルホキシド(DMSO)(46.7)、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)(30.0)等の非プロトン性極性溶媒でも本反応は進行するが(実施例7、8参照)、前述の低極性溶媒を用いることで、更に選択性を向上させることができる(括弧内は比誘電率)。
溶媒の使用量は、式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒドに対して、通常40〜1000重量%であり、好ましくは60〜700重量%、更に好ましくは、80〜400重量%である。
溶媒は、単独で使用してもよいし、2種類以上のものを混合溶媒として使用してもよい。なお、混合溶媒を使用する場合、成分の一部として、比誘電率が15.0を上回る溶媒が含まれていても、「混合溶媒」全体の比誘電率が15.0以下であるならば好適に使用できる。しかし、上記の条件を満たす溶媒を単独で使用するのが最も簡便である。
本工程では、式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒドを塩素化する際、塩素化剤と共に、前述したラジカル開始剤および非極性溶媒を組み合わせて使用することにより、式[4]〜式[6]で表される化合物の生成を抑制することができる。
例えば、塩素化剤として塩素や塩化スルフリルを用いた際(実施例1−16参照)、
(1)塩素のみや、塩化スルフリルのみ反応させた場合(ラジカル開始剤及び低極性溶媒を共存させない条件)
(1)の条件でも該目的物である式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドを得ることが可能であるが(実施例1、10参照)、以下の条件、
(2)ラジカル開始剤非存在下、低極性溶媒存在下にて反応させた場合(実施例3、11参照)
(3)ラジカル開始剤存在下、低極性溶媒非存在下にて反応させた場合(実施例2、12参照)
(4)ラジカル開始剤及び低極性溶媒存在下で反応させた場合(実施例4−6、9、13−16参照)
以上、(2)〜(4)の条件で反応を行った場合には、(1)の条件で反応を行ったときよりも、高選択的に式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドを得ることができる。
一方、塩素化剤として有機N−クロロ化合物を反応させた場合は、低極性溶媒以外の溶媒でも該目的物を得ることができる(実施例17)が、低極性溶媒を用いることで、該目的物である式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドを、更に高選択率で得ることができる(実施例18参照)。
本工程における反応形態については、特に制限はないが、本発明者らは、原料である式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒドを、塩素、塩化スルフリル、有機N−クロロ化合物から選ばれる塩素化剤により塩素化し、式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドを得る際、用いる塩素化剤および式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒドを、反応系内へ加える順序を変更して行うことにより、前述のスキーム1に示す式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド以外の生成物を劇的に抑え、更に高選択的に該目的物を得ることができる。
具体的には、[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒドを先に仕込み、その後に塩素化剤を逐次的に、もしくは連続的に供給したりすることでも、該目的物が得られるが、ここでは、反応の際、特に反応初期段階において、前述した塩素化剤が式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒドよりも多く反応系内に存在している状態、すなわち、最初に塩素化剤を導入した後に、続いて式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒドを連続的もしくは逐次的に加えるか、反応器に最初に塩素化剤を導入しながら、式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒドを連続的もしくは逐次的に加えることで、スキーム1に示すように、α位の炭素原子に塩素が導入された式[4]〜式[6]で表される化合物を劇的に抑えることができる。
また、塩素化剤を、式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒドと反応開始時において同時に等量ずつ加えることでも同様に式[4]〜式[6]で表される化合物を劇的に抑えることができる。
例えば、本実施例6において、2,2’−アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)を仕込んだ後、最初に塩素を導入しながら、式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒドを添加するか、実施例8や実施例16において、2,2’−アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)を仕込んだ後、3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド及び塩化スルフリルをそれぞれ同時に滴下することは、本発明において特に好ましい実施態様の一つである。
反応時間については、特に制限はなく、ガスクロマトグラフィー等で反応の進行状況を確認し、終点に近づいたことを確認した後、反応工程を終了することが好ましい。
反応後の処理は特に限定されず、反応終了後の反応物の処理は、通常の有機合成の処理法に基づいて行えばよい。反応液を蒸留等の通常の手段に付して、式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドを得ることができる。
なお、本工程では、式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド以外に、後述する第2工程の該目的物である、式[3]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸が生成することがあるが、このまま、後述する第2工程の原料として使用することは差し支えない。
また、本工程では、反応液を蒸留等の通常の手段を用いた後も、式[3]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸や、式[4]〜式[6]で表される化合物が残存することがあるが(実施例6、実施例16−18参照)、これらを含む混合物を、後に述べる第2工程における出発原料として使用することもできる(実施例19−21参照)。
また、詳細は後述するが、本発明で得られた式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドを加水分解することで、式[3]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸
Figure 0004940810
を得ることができる。
次に、第2工程について説明する。第2工程は、第1工程で得られた式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドを、加水分解して、式[3]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸を得る工程である。ここで言う加水分解とは、水が作用して起こる分解反応のことを言う。
本工程に用いる水の使用量は、基質である式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド1モルに対して、1モル以上であれば特に制限はないが、好ましくは1〜1000モルであり、更に好ましくは1〜100モルである。それ以上用いても良いが、反応器内の容積あたりの収量が減るので好ましくない。
反応温度は通常、−30℃〜+150℃、好ましくは−10℃〜+120℃で、さらに好ましくは0℃〜+100℃の範囲である。反応温度が−30℃より低いと反応が遅く、150℃よりも高い温度では式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドや、反応進行中に徐々に生成する、該目的物である式[3]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸、そして加水分解に用いる水等が気化してしまうことからも、好ましくない。
本工程では、酸の存在下にて加水分解を行っても良い。例えば酸を使用する場合、用いられる酸は、ブレンステッド酸であれば特に限定されないが、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、珪酸、臭化水素酸、ホウ酸等の無機酸や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、クロトン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の有機酸を例示することができる。その使用量は、使用する酸の価数により変化するが、例えば1価の酸の場合、式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド1モルに対して、酸の使用量は、1モル以上であり、好ましくは、1〜5モルである。また、2価の酸の場合、式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド1モルに対して、酸の使用量は、0.5モル以上であり、好ましくは、0.5〜2.5モルである。また、酸の濃度に関して特に限定は無いが、10%〜90%が好ましい。酸の存在下にて加水分解を行う場合の、用いる水の使用量は、基質である式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド1モルに対して、1モル以上であれば特に制限はないが、好ましくは1〜1000モルであり、更に好ましくは1〜100モルである。また、上述した酸の中に水が含まれている場合はその水を使用しても良い。反応温度は通常、−30℃〜+150℃、好ましくは−10℃〜+120℃で、さらに好ましくは0℃〜+100℃の範囲である。
しかしながら、本工程では、水のみを用いることでも、充分に加水分解が進行し、該目的物である、式[3]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸を得ることができる。
反応後の処理は特に限定されないが、反応液を有機溶媒と接触させ、目的物を有機相に抽出した後、蒸留等の通常の手段に付して、式[3]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸を得ることができる。
本工程では、先の第1工程において、第1工程で得られた式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド以外に生成することがあった、式[3]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸や、式[4]〜式[6]で表される化合物を含んだものを、本工程における出発原料として使用した場合(実施例19−21参照)、該目的物である式[3]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸以外に、式[4]〜式[6]で表される化合物、または式[4]〜式[6]で表される化合物の一部が加水分解したものが得られることがある。しかしながら、本工程終了後に通常の精製操作により、式[3]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸以外の化合物を容易に取り除くことができ、高収率で該目的物を得ることが可能である。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、これらの実施態様に限られない。ここで、組成分析値の「%」とは、反応混合物を直接ガスクロマトグラフィー(特に記述のない場合、検出器はFID)によって測定して得られた組成の「面積%」を表す。
(3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドの製造;塩素)
マグネチックスターラー、流量計、温度計、冷却管、塩素の除外設備を備えたガラス製50ml三口フラスコに、3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド100g(0.892mol)、を仕込み、攪拌下、50℃に加熱した。これに、50℃付近、流量200ml/minで塩素(2.18mol)を4時間導入した。その後、反応液をガスクロマトグラフィーにより測定したところ、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド41.3%、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸0.1%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオンアルデヒド39.0%、3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジクロロプロピオンアルデヒド5.4%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオン酸クロリド9.2%、その他不純物5.0%であった。
スペクトルデータ
3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド;
1H−NMRスペクトル(400MHz,CDCl3)δ(ppm):3.75(2H,q,J=9.2Hz)
19F−NMRスペクトル(400MHz,CDCl3)δ(ppm):−64.85(3F,t,J=9.2Hz)
Massスペクトル(Obsd m/z);146(M+),111(CF3CH2CO), 83(CF3CH2),69(CF3)

3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオンアルデヒド;
1H−NMRスペクトル(400MHz,CDCl3)δ(ppm):4.58(1H,q,J=6.1Hz),9.49(1H,s)
19F−NMRスペクトル(400MHz,CDCl3)δ(ppm):−70.45(3F,d,J=6.1Hz)
Massスペクトル(Obsd m/z);146(M+),117(CF3CHCl), 82(CF3CH),69(CF3)

3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジクロロプロピオンアルデヒド;
1H−NMRスペクトル(400MHz,CDCl3)δ(ppm):9.29(1H,s)
19F−NMRスペクトル(400MHz,CDCl3)δ(ppm):−74.99(3F,s)
Massスペクトル(Obsd m/z);181(M++1),151(CF3CCl2),132(CF2CCl2),116(CF3CCl),97(CF2CCl),69(CF3)

3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオン酸クロリド;
1H−NMRスペクトル(400MHz,CDCl3)δ(ppm):5.01(1H,q,J=5.6Hz)
19F−NMRスペクトル(400MHz,CDCl3)δ(ppm):−71.26(3F,d,J=5.6Hz)
Massスペクトル(Obsd m/z);180(M+),145(CF3CHClCO),117(CF3CHCl),82(CF3CH),69(CF3)
(3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドの製造;塩素、AIBN)
マグネチックスターラー、流量計、温度計、冷却管、塩素の除外設備を備えたガラス製50ml三口フラスコに、3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド30.0g(0.268mol)、2,2’−アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)0.870g(0.0053mol)を仕込み、攪拌下、50℃に加熱した。これに、50℃付近、流量20ml/minで塩素(0.218mol)を4時間導入した。その後、反応液をガスクロマトグラフィーにより測定したところ、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド52.2%、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸1.8%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオンアルデヒド2.9%、3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジクロロプロピオンアルデヒド3.1%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオン酸クロリド34.0%、その他不純物6.0%であった。
(3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドの製造;塩素、2,4−ジクロロベンゾトリフルオリド)
マグネチックスターラー、流量計、温度計、冷却管、塩素の除外設備を備えたガラス製50ml三口フラスコに、3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド30.0g(0.268mol)、2,4−ジクロロベンゾトリフルオリド30.0gを仕込み、攪拌下、50℃に加熱した。これに、50℃付近、流量20ml/minで塩素(0.218mol)を4時間導入した。その後、反応液をガスクロマトグラフィーにより測定したところ、原料の3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド9.0%、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド51.2%、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸0.8%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオンアルデヒド23.4%、3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジクロロプロピオンアルデヒド3.6%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオン酸クロリド11.5%、その他不純物0.5%であった。
(3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドの製造;塩素、2,4−ジクロロベンゾトリフルオリド、AIBN)
マグネチックスターラー、流量計、温度計、冷却管、塩素の除外設備を備えたガラス製50ml三口フラスコに、3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド30.0g(0.268mol)。2,4−ジクロロベンゾトリフルオリド30.0g、2,2’−アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)0.870g(0.0053mol)を仕込み、攪拌下、50℃に加熱した。これに、50℃付近、流量20ml/minで塩素(0.163mol)を3時間導入した。その後、反応液をガスクロマトグラフィーにより測定したところ、溶媒の2,4−ジクロロベンゾトリフルオリドを除くと、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド65.7%、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸1.6%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオンアルデヒド3.0%、3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジクロロプロピオンアルデヒド2.0%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオン酸クロリド24.6%、その他不純物3.1%であった。
(3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドの製造;塩素、1,2‐ジクロロベンゼン、AIBN)
マグネチックスターラー、流量計、温度計、冷却管、塩素の除外設備を備えたガラス製50ml三口フラスコに、3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド30.0g(0.268mol)、1,2‐ジクロロベンゼン30.0g、2,2’−アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)0.870g(0.0053mol)を仕込み、攪拌下、50℃に加熱した。これに、50℃付近、流量20ml/minで塩素(0.163mol)を3時間導入した。その後、反応液をガスクロマトグラフィーにより測定したところ、溶媒の1,2‐ジクロロベンゼンを除くと、3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒド1.0%、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド66.0%、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸1.4%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオンアルデヒド0.2%、3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジクロロプロピオンアルデヒド0.7%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオン酸クロリド26.2%、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸1.4%、その他不純物4.5%であった。
(3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドの製造;塩素、2,4−ジクロロベンゾトリフルオリド、AIBN)
マグネチックスターラー、流量計、温度計、冷却管、塩素の除外設備を備えたガラス製50ml三口フラスコに、2,4−ジクロロベンゾトリフルオリド30.0g、2,2’−アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)0.870g(0.0053mol)を仕込み、攪拌下、50℃に加熱した。これに、50℃付近、流量50ml/minで塩素(0.340mol)を導入しながら、シリンジにて、3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド30.0g(0.268mol)を30分かけて添加した。その後50℃付近で2時間加熱撹拌して、反応液をガスクロマトグラフィーにより測定したところ、溶媒の2,4−ジクロロベンゾトリフルオリドを除くと、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド96.2%、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸0.7%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオン酸クロリド0.3%、その他不純物2.8%であった(このとき得られた反応液における、それぞれの化合物の選択率を図1に示す)。
また、溶媒として使用した2,4−ジクロロベンゾトリフルオリドと生成物を分離する目的で、得られた反応液を常圧にて単蒸留し、40〜70℃の留分を集め、目的の3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド25.2g(純度97.4%、収率62.5%)を得た(この留分のその他としては、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオン酸クロリド(GC純度0.3%)、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸(GC純度0.1%)、その他不純物(GC純度2.2%))。
(3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドの製造;塩化スルフリル、AIBN、アセトニトリル)
マグネチックスターラー、滴下ロート、温度計、冷却管(開放系)を備えたガラス製50ml三口フラスコに、3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド5.0g(0.0446mol)、アセトニトリル5.0gを仕込み、攪拌下、50℃に加熱した。これに2,2’−アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)0.15g(0.0009mol)を速やかに投入後、塩化スルフリル9.0g(0.0670mol)を5分間かけて滴下した。その後、50℃付近で4時間加熱攪拌し、反応液をガスクロマトグラフィーにより測定した。溶媒のアセトニトリルを除くと、原料の3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド1.0%、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド16.9%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオンアルデヒド14.9%、3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジクロロプロピオンアルデヒド41.1%、その他不純物26.1%であった。
(3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドの製造;塩化スルフリル、AIBN、アセトニトリル)
マグネチックスターラー、滴下ロート、温度計、冷却管(開放系)を備えたガラス製50ml三口フラスコに、アセトニトリル5.0gを仕込み、攪拌下、50℃に加熱した。これに2,2’−アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)0.15g(0.0009mol)を速やかに投入後、それぞれの滴下ロートより3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド5.0g(0.0446mol)及び塩化スルフリル9.0g(0.0670mol)を同時に5分間かけて滴下した。その後、50℃付近で4時間加熱攪拌し、反応液をガスクロマトグラフィーにより測定した。溶媒のアセトニトリルを除くと、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド34.0%、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸0.5%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオンアルデヒド17.5%、3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジクロロプロピオンアルデヒド6.7%、その他不純物41.3%であった。
(3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドの製造;塩化スルフリル、AIBN)
マグネチックスターラー、滴下ロート、温度計、冷却管(開放系)を備えたガラス製50ml三口フラスコに、3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド5.0g(0.0446mol)、トルエン5.0gを仕込み、攪拌下、50℃に加熱した。これに2,2’−アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)0.15g(0.0009mol)を速やかに投入後、塩化スルフリル9.0g(0.0670mol)を5分間かけて滴下した。その後、50℃付近で2時間加熱攪拌し、反応液をガスクロマトグラフィーにより測定した。溶媒のトルエンを除くと、原料の3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド26.0%、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド58.2%、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸0.3%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオンアルデヒド3.0%、その他不純物12.5%であった。
(3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドの製造;塩化スルフリル)
マグネチックスターラー、滴下ロート、温度計、冷却管(開放系)を備えたガラス製50ml三口フラスコに、3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド5.0g(0.0446mol)を仕込み、50℃に加熱した。これに塩化スルフリル9.0g(0.0670mol)を5分間かけて滴下した。その後、50℃付近で4時間加熱攪拌し、反応液をガスクロマトグラフィーにより測定したところ、原料の3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド18.0%、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド68.5%、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸1.7%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオンアルデヒド9.1%、3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジクロロプロピオンアルデヒド0.5%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオン酸クロリド1.2%、その他不純物1.0%であった。
(3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドの製造;塩化スルフリル、2,4−ジクロロベンゾトリフルオリド)
マグネチックスターラー、滴下ロート、温度計、冷却管(開放系)を備えたガラス製50ml三口フラスコに、3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド5.0g(0.0446mol)、2,4−ジクロロベンゾトリフルオリド5.0gを仕込み、攪拌下、50℃に加熱した。これに塩化スルフリル9.0g(0.0670mol)を5分間かけて滴下した。その後、50℃付近で4時間加熱攪拌し、反応液をガスクロマトグラフィーにより測定した。溶媒の2,4−ジクロロベンゾトリフルオリドを除くと、原料の3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド17.7%、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド70.0%、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸1.4%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオンアルデヒド6.2%、3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジクロロプロピオンアルデヒド0.3%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオン酸クロリド0.7%、その他不純物3.7%であった。
(3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドの製造;塩化スルフリル、BPO)
マグネチックスターラー、滴下ロート、温度計、冷却管(開放系)を備えたガラス製50ml三口フラスコに、3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド5.0g(0.0446mol)を仕込み、攪拌下、50℃に加熱した。これに75%過酸化ベンゾイル0.29g(0.0009mol)を速やかに投入後、塩化スルフリル9.0g(0.0670mol)を5分間かけて滴下した。その後、50℃付近で2時間加熱攪拌し、反応液をガスクロマトグラフィーにより測定したところ、原料の3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド11.0%、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド72.5%、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸0.4%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオンアルデヒド5.3%、3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジクロロプロピオンアルデヒド0.4%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオン酸クロリド2.7%、その他不純物7.7%であった。
(3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドの製造;塩化スルフリル、BPO、2,4−ジクロロベンゾトリフルオリド)
マグネチックスターラー、滴下ロート、温度計、冷却管(開放系)を備えたガラス製50ml三口フラスコに、3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド5.0g(0.0446mol)、2,4−ジクロロベンゾトリフルオリド5.0gを仕込み、攪拌下、50℃に加熱した。これに75%過酸化ベンゾイル(含水品)0.29g(0.0009mol)を速やかに投入後、塩化スルフリル9.0g(0.0670mol)を5分間かけて滴下した。その後、50℃付近で2時間加熱攪拌し、反応液をガスクロマトグラフィーにより測定した。溶媒の2,4−ジクロロベンゾトリフルオリドを除くと、原料の3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド15.0%、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド76.4%、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸0.3%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオンアルデヒド2.6%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオン酸クロリド0.4%、その他不純物5.3%であった。
(3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドの製造;塩化スルフリル、BPO、1,2-ジクロロベンゼン)
マグネチックスターラー、滴下ロート、温度計、冷却管(開放系)を備えたガラス製50ml三口フラスコに、3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド5.0g(0.0446mol)、1,2-ジクロロベンゼン5.0gを仕込み、攪拌下、50℃に加熱した。これに75%過酸化ベンゾイル(含水品)0.29g(0.0009mol)を速やかに投入後、塩化スルフリル9.0g(0.0670mol)を5分間かけて滴下した。その後、50℃付近で2時間加熱攪拌し、反応液をガスクロマトグラフィーにより測定した。溶媒の1,2-ジクロロベンゼンを除くと、原料の3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド13.0%、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド79.3%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオンアルデヒド3.1%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオン酸クロリド0.7%、その他不純物3.9%であった。
(3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドの製造;塩化スルフリル、AIBN)
マグネチックスターラー、滴下ロート、温度計、冷却管(開放系)を備えたガラス製50ml三口フラスコに、3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド5.0g(0.0446mol)、2,4−ジクロロベンゾトリフルオリド5.0gを仕込み、攪拌下、50℃に加熱した。これに2,2’−アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)0.15g(0.0009mol)を速やかに投入後、塩化スルフリル9.0g(0.0670mol)を5分間かけて滴下した。その後、50℃付近で2時間加熱攪拌し、反応液をガスクロマトグラフィーにより測定した。溶媒の2,4−ジクロロベンゾトリフルオリドを除くと、原料の3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド6.0%、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド83.8%、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸1.9%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオンアルデヒド2.8%、3,3,3−トリフルオロ−2,2−ジクロロプロピオンアルデヒド0.2%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオン酸クロリド1.2%、その他不純物4.1%であった。
(3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドの製造;塩化スルフリル、AIBN、2,4−ジクロロベンゾトリフルオリド)
マグネチックスターラー、滴下ロート2本、温度計、冷却管(開放系)を備えたガラス製500ml四口フラスコに、2,4−ジクロロベンゾトリフルオリド100.0gを仕込み、攪拌下、50℃に加熱した。これに2,2’−アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)2.9g(0.0177mol)を速やかに投入後、それぞれの滴下ロートより3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド100.0g(0.892mol)及び塩化スルフリル132.4g(0.981mol)を同時に1時間かけて滴下した。滴下終了後、55〜65℃で1時間加熱攪拌し、反応液をガスクロマトグラフィーにより測定した。溶媒の2,4−ジクロロベンゾトリフルオリドを除くと、原料の3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド0.4%、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド94.5%、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸1.2%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオンアルデヒド0.2%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオン酸クロリド0.2%、その他不純物3.5%であった(このとき得られた反応液における、それぞれの化合物の選択率を図2に示す)。
また、溶媒として使用した2,4−ジクロロベンゾトリフルオリドと生成物を分離する目的で、得られた反応液を常圧にて単蒸留し、40〜70℃の留分145gを得た。この留分をガスクロマトグラフィー(検出器:TCD)により測定すると、目的の3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド89.3%、塩化スルフリル9.9%、その他0.8%であった。
(3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドの製造;トリクロロイソシアヌール酸、アセトニトリル)
マグネチックスターラー、滴下ロート、温度計、冷却管(開放系)を備えたガラス製50ml三口フラスコに、トリクロロイソシアヌール酸4.5g(0.0193mol)、アセトニトリル10gを仕込み、攪拌下、50℃に加熱した。これに3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド5.0g(0.0446mol)を5分かけて滴下した。その後、50℃付近で4時間加熱攪拌し、反応液をガスクロマトグラフィーにより測定したところ、溶媒のアセトニトリルを除くと、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド68.5%、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸0.8%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオンアルデヒド13.2%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオン酸クロリド0.5%、その他不純物17.0%であった。
(3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドの製造;トリクロロイソシアヌール酸、2,4−ジクロロベンゾトリフルオリド)
メカニカルスターラー、滴下ロート、温度計、冷却管(開放系)を備えたガラス製500ml三口フラスコに、トリクロロイソシアヌール酸89.9g(0.387mol)、2,4−ジクロロベンゾトリフルオリド200.0gを仕込み、攪拌下、50℃に加熱した。これに3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド100g(0.893mol)を15分かけて滴下した。その後、50℃付近で2時間加熱攪拌し、反応液をガスクロマトグラフィーにより測定したところ、溶媒の2,4−ジクロロベンゾトリフルオリドを除くと、原料の3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒド1.0%、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド90.0%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオンアルデヒド0.2%、その他8.8%であった。
また、析出した固体を濾別後、濾液をガラス製不規則充填物を充填した蒸留塔を用い単蒸留し、69℃〜70℃の留分を集め、目的の3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド51.0g(純度98.5%、収率51.0%)を得た(この留分のその他としては、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオンアルデヒド(GC純度0.4%)、その他不純物(GC純度1.1%))。
[参考例1](塩素)
3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒドの代わりにプロピオンアルデヒドを用いた他は、実施例1と操作、条件共に同様に行った。反応液をガスクロマトグラフィーにより測定したところ、2−クロロプロピオンアルデヒド3.5%、2,2−ジクロロプロピオンアルデヒド0.1%、2−クロロプロピオン酸クロリド0.1%、プロピオン酸0.3%、その他96.0%であり、目的物であるプロピオン酸クロリドは全く得られなかった。
[参考例2](塩素、2,4−ジクロロベンゾトリフルオリド、AIBN)
3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒドの代わりにプロピオンアルデヒドを用いた他は、実施例6と操作、条件共に同様に行った。反応液をガスクロマトグラフィーにより測定したところ、2−クロロプロピオンアルデヒド20.3%、2,2−ジクロロプロピオンアルデヒド3.2%、2−クロロプロピオン酸クロライド36.6%、プロピオン酸0.1%、その他39.8%であり、目的物であるプロピオン酸クロリドは全く得られなかった。
[参考例3](塩化スルフリル)
3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒドの代わりにプロピオンアルデヒドを用いた他は、実施例10と操作、条件共に同様に行った。反応液をガスクロマトグラフィーにより測定したところ、2−クロロプロピオンアルデヒド87.6%、2,2−ジクロロプロピオンアルデヒド4.1%、その他8.3%であり、プロピオン酸クロリドは全く得られなかった。
[参考例4](塩化スルフリル、2,4−ジクロロベンゾトリフルオリド)
3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒドの代わりにプロピオンアルデヒドを用いた他は、実施例11と操作、条件共に同様に行った。反応液をガスクロマトグラフィーにより測定したところ、2−クロロプロピオンアルデヒド85.4%、2,2−ジクロロプロピオンアルデヒド1.6%、その他13.0%であり、プロピオン酸クロリドは全く得られなかった。
[参考例5](塩化スルフリル、2,4−ジクロロベンゾトリフルオリド、AIBN)
3,3,3‐トリフルオロプロピオンアルデヒドの代わりにプロピオンアルデヒドを用いた他は、実施例16と操作、条件共に同様に行った。反応液をガスクロマトグラフィーにより測定したところ、2−クロロプロピオンアルデヒド73.8%、2,2−ジクロロプロピオンアルデヒド6.0%、2−クロロプロピオン酸クロライド3.2%、プロピオン酸0.5%、その他16.5%であり、プロピオン酸クロリドは全く得られなかった。
(3,3,3−トリフルオロプロピオン酸の製造)
マグネチックスターラー、冷却管(開放系)を備えた50mlの三口フラスコに、実施例6で得られた3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド(GC純度97.4%)、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオン酸クロリド(GC純度0.3%)、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸(GC純度0.1%)、その他不純物(GC純度2.2%)が含有している混合物25.2g(173mmol)を仕込み、攪拌下、50℃に加熱した。その後、これに水3.4g(190mmol、1.05当量)を加え、4時間加熱攪拌した反応液をガスクロマトグラフィーにより測定したところ、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸97.2%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオン酸0.3%、その他の不純物2.5%であった。反応終了後、得られた反応液をそのまま常圧蒸留し(沸点136℃)、目的の3,3,3−トリフルオロプロピオン酸(収量18.7g、収率84.5%、純度99.9%)を得た。
(3,3,3−トリフルオロプロピオン酸の製造)
マグネチックスターラー、冷却管(開放系)を備えた100mlの三口フラスコに、実施例16で得られた3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド(GC純度89.3%、検出器;TCD)、塩化スルフリル(GC純度9.9%、検出器;TCD)、その他不純物(GC純度0.8%)が含有している混合物100g(685mmol)を仕込み、攪拌下、50℃に加熱した。その後、これに水12.9g(719mmol、1.05当量)を加え、5時間加熱攪拌した反応液をガスクロマトグラフィー(検出器;TCD)により測定したところ、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸88.3%、塩化スルフリル10.0%、その他の不純物1.7%であった。反応終了後、得られた反応液をそのまま常圧蒸留し(沸点136℃)、目的の3,3,3−トリフルオロプロピオン酸[収量61.4g、収率70.5%、純度99.9%(検出器;TCD)]を得た。
(3,3,3−トリフルオロプロピオン酸の製造)
マグネチックスターラー、冷却管(開放系)を備えた50mlの三口フラスコに、実施例18で得られた3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド(GC純度98.5%)、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオンアルデヒド(GC純度0.4%)、その他不純物(GC純度1.1%)が含有している混合物50.0g(342mmol)を仕込み、攪拌下、50℃に加熱した。その後、これに水6.4g(360mmol、1.05当量)を加え、5時間加熱攪拌した反応液をガスクロマトグラフィーにより測定したところ、3,3,3−トリフルオロプロピオン酸98.2%、3,3,3−トリフルオロ−2−クロロプロピオンアルデヒド0.4%、その他の不純物1.4%であった。反応終了後、得られた反応液をそのまま常圧蒸留し(沸点136℃)、目的の3,3,3−トリフルオロプロピオン酸(収量35.2g、収率80.5%、純度99.9%)を得た。
図1は、実施例1−6における、得られた生成物の選択率を比較したものである。 図2は、実施例7−16における、得られた生成物の選択率を比較したものである。 図3は、参考例1−5における、得られた生成物の選択率を比較したものである。

Claims (13)

  1. 式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒド
    Figure 0004940810
    を塩素(Cl2)、塩化スルフリル(SO2Cl2)、有機N−クロロ化合物から選ばれる塩素化剤により塩素化することを特徴とする、式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド
    Figure 0004940810
    の製造方法。
  2. 有機N−クロロ化合物がN−クロロスクシンイミド、トリクロロイソシアヌール酸、ジクロロジメチルヒダントインであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 塩素化する際、ラジカル開始剤を添加することにより行うことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 塩素化する際、比誘電率が15.0以下である低極性溶媒を共存させることにより行うことを特徴とする、請求項1乃至3の何れかに記載の方法。
  5. 式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒド
    Figure 0004940810
    を、ラジカル開始剤及び比誘電率が15.0以下である低極性溶媒存在下、塩素(Cl2)、塩化スルフリル(SO2Cl2)により塩素化することを特徴とする、式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド
    Figure 0004940810
    の製造方法。
  6. 比誘電率が15.0以下である低極性溶媒が、ジクロロベンゼン、ジクロロベンゾトリフルオリド、塩化メチレン、四塩化炭素から選ばれた溶媒であることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. ラジカル開始剤が、有機過酸化物、アゾ系ラジカル開始剤、ハロゲン光、UV光から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする、請求項5又は6に記載の方法。
  8. 有機過酸化物が、過酸化ベンゾイル、ケトンペルオキシド、ペルオキシケタール、ハイドロペルオキシド、ジアルキルペルオキシド、ジアシルペルオキシド、ペルオキシエステル、ペルオキシジカーボネートから選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. アゾ系ラジカル開始剤が、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル 2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス(2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン)二硫酸塩、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩から選ばれる、少なくとも一種であることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  10. 式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒド
    Figure 0004940810
    を、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)及びジクロロベンゾトリフルオリド存在下、塩素(Cl2)または塩化スルフリル(SO2Cl2)により塩素化することを特徴とする、式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリド
    Figure 0004940810
    の製造方法。
  11. 塩素化剤を導入した後に、続いて式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒド
    Figure 0004940810
    を連続的もしくは逐次的に加える、又は、塩素化剤を導入しながら、式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒドを連続的もしくは逐次的に加えることを特徴とする、請求項1乃至10の何れかに記載の方法。
  12. 塩素化剤を式[1]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒド
    Figure 0004940810
    と同時に、等量ずつ加えることを特徴とする、請求項1乃至10の何れかに記載の方法。
  13. 請求項1乃至12の何れかに記載の方法によって式[2]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドを製造し、次いで、該3,3,3−トリフルオロプロピオン酸クロリドを加水分解させることを特徴とする、式[3]で表される3,3,3−トリフルオロプロピオン酸
    Figure 0004940810
    の製造方法。
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