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JP4922781B2 - 衝撃吸収体 - Google Patents

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JP4922781B2 JP2007033585A JP2007033585A JP4922781B2 JP 4922781 B2 JP4922781 B2 JP 4922781B2 JP 2007033585 A JP2007033585 A JP 2007033585A JP 2007033585 A JP2007033585 A JP 2007033585A JP 4922781 B2 JP4922781 B2 JP 4922781B2
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Description

本発明は衝撃吸収体に係り、特に、衝撃が作用した際に衝撃を吸収する衝撃吸収体に関する。
自動車は、車体の前・後部にそれぞれ前・後のバンパービームを備え、前バンパービームや後バンパービームに衝撃が作用した際に、前・後のバンパービームが変形して衝撃を吸収するように構成されている。
前・後のバンパービームで衝撃を吸収することで乗員を保護する。
ここで、前・後のバンパービームのなかには、自動車が比較的低剛性の障害物(物体)に衝突した際に、比較的低剛性の物体に作用する衝撃を緩和する衝撃緩衝部材を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−114864公報 以下、前・後のバンパービームのうち、前バンパービームをバンパービームとして説明する。
特許文献1の衝撃緩衝部材は、バンパービームの前面に長手方向に沿って設けられ、比較的小さな衝撃で変形するように断面形状が決められている。
比較的小さな衝撃で変形するように断面形状を決めることで、比較的低剛性の物体に自動車が衝突した際に、衝撃緩衝部材が変形して比較的低剛性の物体に作用する衝撃を緩和する。
しかし、比較的低剛性の物体に作用する衝撃を緩和するように衝撃緩衝部材の断面形状を決めることは比較的難しく検討時間が長くなる。
ところで、この衝撃緩衝部材を、比較的低剛性の物体に対する衝撃緩和だけではなく、乗員に対する衝撃緩和にも適用させることが好ましい。
しかし、衝撃緩衝部材を、比較的低剛性の物体に対する衝撃緩和と、乗員に対する衝撃緩和との両方に適用させるように、衝撃緩衝部材の断面形状を決めることはさらに難しい。
ここで、衝撃緩衝部材のなかには、螺旋状に巻回した衝撃吸収管を衝撃吸収パッドの側部に接着固定することで、衝撃が作用した際に、まず衝撃吸収管のみで衝撃を吸収し、途中から衝撃吸収管および衝撃吸収パッドで衝撃を吸収するものが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平10−217880号公報
衝撃吸収管は、アルミニウムの芯材を柔軟材とともに螺旋状に巻回したものである。また、衝撃吸収パッドは、発泡剤からなる。
特許文献2の衝撃緩衝部材は、衝撃吸収管を衝撃吸収パッドの側部に接着固定することで、特許文献1の衝撃緩衝部材と比較して衝撃をより好適に吸収することは可能である。
よって、特許文献2の衝撃緩衝部材を、バンパービームの前面に備えれば、比較的低剛性の物体に対する衝撃緩和と、乗員に対する衝撃緩和との両方を兼ねることが比較的容易に実現可能になると思われる。
ところで、特許文献2の衝撃緩衝部材は、衝撃吸収管を衝撃吸収パッドの側部に接着固定することで、衝撃吸収管および衝撃吸収パッドを組み合わせている。
このため、特許文献2の衝撃緩衝部材は、比較的大きな形状になり、バンパービームに備えることが難しい。また、部材を別個に配置する必要があり、組付け性や製造コスト面で改善の余地があった。
そこで、比較的低剛性の物体に対する衝撃緩和と、乗員に対する衝撃緩和との両方を兼ねることが可能で、かつ、バンパービームに簡単に備えることが可能な衝撃緩衝部材の実用化が望まれていた。
本発明は、比較的低剛性の物体に対する衝撃緩和と、乗員に対する衝撃緩和との両方を兼ねることができ、かつ、バンパービームに簡単に備えることができる衝撃吸収体を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、衝撃が作用した際に、作用した衝撃を吸収する衝撃吸収体において、前記衝撃の入力方向に対して略直交する方向に延在され、前記衝撃を吸収可能なガイド体と、前記ガイド体に沿って移動可能に支持され、前記衝撃を吸収可能な移動体と、を備え、前記衝撃が作用した際に、前記移動体をガイド体に沿って移動させるとともに、前記ガイド体および前記移動体を変形させることで前記衝撃を吸収する衝撃吸収体であって、前記ガイド体は、前記移動体の内側をガイドする芯材からなり、該芯材は断面視略矩形状かつ前面が凸型湾曲状に形成され、前記移動体は、略平板状の部材に形成され、隣接する前記平板状の部材間に所定の間隙が形成された複数個の翼形移動材からなり、前記翼形移動材は、略中央に嵌合溝を有し、該嵌合溝の前端部に上下の拡張溝が形成されるとともに、該翼形移動材の上半分が軸方向に対し一方に所定角度傾斜され、該翼形移動材の下半分が軸方向に対し他方に所定角度傾斜されることを特徴とする。
衝撃を吸収可能なガイド体を衝撃の入力方向に対して略直交する方向に延在した。また、衝撃を吸収可能な移動体をガイド体に沿って移動可能に支持した。
そして、衝撃が作用した際に、移動体をガイド体に沿って移動させるとともに、ガイド体および移動体を変形させることで衝撃を吸収するように構成した。
以下、移動体を複数個の移動素子で構成されているとして説明する。
例えば、比較的低剛性の棒状物体(物体)に移動体の中央部が衝突した場合、棒状物体が衝突した移動素子は座屈状態に変形(以下、「座屈変形」という)する。棒状物体の両側の移動素子は、棒状物体や座屈変形した巻付部で両側に押し出される。
衝突方向の荷重が衝撃吸収体の軸線方向へと分散・転向され、移動素子が棒状物体の両側に押し出されることでガイド体の長手方向に移動する。移動素子がガイド体に沿って長手方向に移動することで移動(運動)エネルギーが発生する。
また、移動体をガイド体に沿って移動させることで移動体とガイド体との間で摩擦力(摩擦エネルギー)が発生する。
さらに、移動素子がガイド体の長手方向に移動することで、隣接する移動素子同士が接触した状態で相対移動する。移動素子同士が接触した状態で相対移動することで、隣接する移動素子同士間に摩擦力(摩擦エネルギー)が発生する。
したがって、衝撃によるエネルギーを移動体およびガイド体の変形エネルギーに加え、移動体の移動(運動)エネルギー、移動体とガイド体との間の摩擦エネルギーにより効果的に吸収することができる。
請求項に係る発明において、前記移動体および前記ガイド体は、それぞれ発泡体で形成され、前記移動体の素材は、前記ガイド体の素材に比して発泡倍率が低く設定されたことを特徴とする。
請求項に係る発明において、前記移動体の素材を樹脂、前記ガイド体の素材を発泡体としたことを特徴とする。
請求項に係る発明において、衝撃が作用した際に、作用した衝撃を吸収する衝撃吸収体において、前記衝撃の入力方向に対して略直交する方向に延在され、前記衝撃を吸収可能なガイド体と、前記ガイド体に沿って移動可能に支持され、前記衝撃を吸収可能な移動体と、を備え、前記衝撃が作用した際に、前記移動体をガイド体に沿って移動させるとともに、前記ガイド体および前記移動体を変形させることで前記衝撃を吸収する衝撃吸収体であって、前記ガイド体は、前記移動体の外側をガイドする収容材からなり、前記移動体は、平板状に形成された複数個の平板材からなり、前記ガイド体に比して硬質な部材で形成されたことを特徴とする。
ここで、移動体をガイド体に比して軟質な部材とすると、移動体がガイド体に沿って移動せずに、移動体が変形してしまうことが考えられる。
そこで、請求項4において、移動体をガイド体に比して硬質な部材とすることで、移動体をガイド体に沿って良好に移動させるようにした。
移動体を良好に移動させることで、移動(運動)エネルギーや摩擦エネルギーを良好に発生させて、衝撃を吸収することができる。
請求項に係る発明において、前記移動体は、前記複数個の平板材のうち、最外側の平板材の外側に設けられ、前記平板材と比して柔軟な部位を有することを特徴とする。
請求項に係る発明において、前記平板材は、片面柔軟な板材を備えることを特徴とする。
請求項に係る発明において、前記平板材は、片面に隣接する該平板材と接触する突起を設けたことを特徴とする。
請求項1に係る発明では、ガイド体および移動体の2部材を備え、ガイド体および移動体を衝撃が吸収可能な部材とした。
このように、ガイド体および移動体の2部材を、衝撃が吸収可能な部材とすることで、比較的低剛性の物体に対する衝撃緩和と、乗員に対する衝撃緩和との両方を兼ねることができる。
また、移動体をガイド体の長手方向に移動可能とした。これにより、衝撃吸収体が、比較的低剛性の棒状物体に衝突した場合、移動体を棒状物体の両側に押し出してガイド体の長手方向に移動することができる。
移動体をガイド体に沿って長手方向に移動させることで、移動(運動)エネルギーを発生させることができる。
また、移動体をガイド体に沿って長手方向に移動させることで、移動体とガイド体との間で摩擦力(摩擦エネルギー)を発生させることができる。
さらに、移動体をガイド体の長手方向に移動させることで、移動体を構成する移動素子同士を接触させた状態で相対移動することができる。
よって、隣接する移動素子同士間に、摩擦力(摩擦エネルギー)を発生させることができる。
ガイド体に沿って移動体が移動する移動(運動)エネルギー、ガイド体と移動体との間に発生した摩擦エネルギー、および移動素子同士間に発生した摩擦エネルギーで衝突初期の衝撃吸収量を十分に確保することができる。
これにより、比較的低剛性の棒状物体に作用する衝撃を、従来の衝撃吸収体と比して良好に緩和することができる。
また、衝突中後期においても衝撃を十分に吸収する前に、芯材や巻付部による衝撃吸収が不能になる(いわゆる、底付き状態になる)ことがなく、全体としての衝撃吸収能力も向上させることができる。
一方、衝撃吸収体が壁状物体(物体)に衝突した場合、壁状物体は、幅が広い物体なので、衝撃吸収体の全面が壁状物体に衝突する。よって、衝撃吸収体の全体が圧縮変形して圧縮歪エネルギーが発生する。
これにより、発生した圧縮歪エネルギーで、衝突時の衝撃を良好に吸収することで、乗員に作用する衝撃を良好に緩和することができる。
また、請求項に係る発明では、ガイド体を、移動体の内側をガイドする芯材とすることで、移動体を外部に露出させることが可能になる。よって、移動体で衝撃を効率よく受けることが可能になり、移動体をガイド体に沿って一層良好に移動させることができる。
これにより、移動(運動)エネルギーや摩擦エネルギーを良好に発生させて、衝撃を一層良好に吸収することができる。
さらに、請求項に係る発明では、移動体を複数個の翼形移動材で構成することで、例えば、比較的低剛性の棒状物体(物体)に移動体の中央部が衝突した場合、棒状物体に衝突した翼形移動材は座屈状態に変形(以下、「座屈変形」という)する。棒状物体の両側に位置する翼形移動材は、棒状物体や座屈変形した巻付部で両側に押し出される。
衝突方向の荷重が衝撃吸収体の軸線方向へと分散・転向され、翼形移動材が棒状物体の両側に押し出されることでガイド体の長手方向に移動する。翼形移動材がガイド体に沿って長手方向に移動することで移動(運動)エネルギーが発生する。
また、翼形移動材がガイド体に沿って長手方向に移動することで、ガイド体と翼形移動材との間で摩擦力(摩擦エネルギー)が発生する。
さらに、翼形移動材がガイド体の長手方向に移動することで、隣接する翼形移動材同士が接触した状態で相対移動する。翼形移動材同士が接触した状態で相対移動することで、隣接する翼形移動材同士間に摩擦力(摩擦エネルギー)が発生する。
したがって、衝撃によるエネルギーをガイド体および翼形移動材の変形エネルギーに加え、翼形移動材の移動(運動)エネルギー、ガイド体と翼形移動材との間の摩擦エネルギー、翼形移動材同士間の摩擦エネルギーにより効果的に吸収することができる。
加えて、請求項に係る発明では、隣接する翼形移動材間に所定の間隙を形成した。よって、比較的低剛性の棒状物体に衝撃吸収体が衝突した場合に、衝突してから所定時間を経過した後、隣接する翼形移動材同士が接触する。
これにより、隣接する翼形移動材同士間に摩擦力(摩擦エネルギー)を発生させる時期を調整して、衝撃吸収性を好適に調整することができる。
例えば、隣接する翼形移動材間に所定の間隙を比較的大きく設定することで、
衝突初期の衝撃吸収性を弱め、その後緩やかに衝撃吸収性を高めることができる。
一方、隣接する翼形移動材間に所定の間隙を比較的小さく設定することで、衝突初期の衝撃吸収性を高め、その後衝撃吸収性を一定に維持することができる。
このように、隣接する翼形移動材同士間に摩擦力(摩擦エネルギー)を発生させる時期を調整して、衝撃吸収性を好適に調整することで、比較的低剛性の棒状物体に作用する衝撃を、より一層良好に緩和することができる。
また、請求項1に係る発明では、芯材の前面が凸形湾曲状に形成されているので、前面を嵌合溝の前端部に良好に当接させることができる。
さらに、翼形移動材の上半分および下半分をそれぞれ所定角度傾斜させることで、上半分の後面と下半分の後面とが離れた状態に形成される。
このように、上半分および下半分を傾斜させて、上半分の後面と下半分の後面とを離すことにより、翼形移動材を芯材に安定的に嵌合する(取り付ける)ことが可能になる。
請求項に係る発明では、発泡体は、衝撃が作用した際に良好に変形して衝撃を吸収することができる軽量な素材である。
これにより、芯材および外周材を発泡体で形成することで、軽量な部材で、芯材および外周材のそれぞれの衝撃吸収性を良好に確保し、かつ衝撃吸収量を十分に確保することができる。
衝撃吸収性を良好に確保し、衝撃吸収量を十分に確保することで、衝突した際に作用する加速度を良好に抑えることができる。
さらに、請求項に係る発明では、移動体およびガイド体を同素材とし、ガイド体に比して移動体の発泡倍率を低く設定した。移動体の発泡倍率を低く設定することで、ガイド体および移動体を同素材で形成しても、移動体をガイド体と比して硬質の部材とすることができる。
このように、移動体およびガイド体を同素材とすることで、素材の共用化が可能になり、コスト低減を図ることができる。
請求項に係る発明では、移動体の素材を樹脂、ガイド体の素材を発泡体とした。移動体の素材を樹脂とすることで、移動体の剛性を発泡体に比して高めることができる。
これにより、初期衝撃に対する加速度の立上がり効率を高めることが可能になり、衝撃吸収に必要な座屈変形量や圧縮変形量のストロークを削減することができる。
請求項に係る発明では、ガイド体を収容材として、収容材で移動体の外側をガイドする構成にすることで、移動体を外側から覆うことが可能になる。
これにより、移動体を収容材に一層簡単に取り付けることができるので、生産性を高めることができる。
また、請求項4に係る発明では、移動体を、ガイド体に比して硬質な部材で形成した。よって、移動体をガイド体の長手方向に良好に移動させることができる。
これにより、衝撃吸収体が、比較的低剛性の棒状物体に衝突した場合、移動体を棒状物体の両側に押し出してガイド体の長手方向に良好に移動することができる。
移動体をガイド体に沿って長手方向に良好に移動させることで、移動(運動)エネルギーを一層良好に発生させることができる。
また、移動体をガイド体に沿って長手方向に良好に移動させることで、移動体とガイド体との間で摩擦力(摩擦エネルギー)を一層良好に発生させることができる。
さらに、移動体をガイド体の長手方向に良好に移動させることで、移動体を構成する移動素子同士を接触させた状態で良好に相対移動することができる。
よって、隣接する移動素子同士間に、摩擦力(摩擦エネルギー)を一層良好に発生させることができる。
請求項に係る発明では、移動体を、複数個の平板材のうち、最外側の平板材の外側に平板材と比して柔軟な部位を設けた。
よって、衝撃吸収体に衝撃が作用した際に、まず、複数個の平板材を座屈変形させて衝撃を吸収することができる。
一方、平板材の座屈変形に伴い、隣の平板材に押圧力が作用する。この押圧力で柔軟な部位を圧縮変形させることができる。
これにより、平板材を左右側に移動させて衝撃を吸収することができる。
このように、複数個の平板材の最外側に柔軟な部位を設けることで、平板材を座屈変形させて衝撃を吸収した後、平板材を左右側に移動させて衝撃を吸収することができる。
したがって、移動体の衝撃吸収性を良好に確保し、かつ衝撃吸収量を十分に確保することで、衝突した際に作用する加速度を良好に抑えることができる。
請求項に係る発明では、平板材の片面柔軟な板材(柔軟な部位)を備えた。
よって、衝撃吸収体に衝撃が作用した際に、まず、平板材を座屈変形させて衝撃を吸収することができる。
一方、平板材の座屈変形に伴い、隣の平板材に押圧力が作用する。この押圧力で柔軟な部位を圧縮変形させることができる。
これにより、平板材を左右側に移動させて衝撃を吸収することができる。
このように、平板材の片面を柔軟な部位とすることで、平板材を座屈変形させて衝撃を吸収した後、平板材を左右側に移動させて衝撃を吸収することができる。
したがって、移動体の衝撃吸収性を良好に確保し、かつ衝撃吸収量を十分に確保することで、衝突した際に作用する加速度を良好に抑えることができる。
請求項に係る発明では、平板材の片面に隣接する平板材と接触する突起を設けた。
よって、衝撃吸収体に衝撃が作用した際に、まず、平板材を座屈変形させて衝撃を吸収することができる。
一方、平板材の座屈変形に伴い、隣の平板材に押圧力が作用する。この押圧力で突起を変形させる(つぶす)ことができる。
これにより、平板材を左右側に移動させて衝撃を吸収することができる。
このように、平板材の片面に突起を設けることで、平板材を座屈変形させて衝撃を吸収した後、平板材を左右側に移動させて衝撃を吸収することができる。
したがって、移動体の衝撃吸収性を良好に確保し、かつ衝撃吸収量を十分に確保することで、衝突した際に作用する加速度を良好に抑えることができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」は作業者から見た方向にしたがい、前側をFr、後側をRr、左側をL、右側をRとして示す。
(第1実施の形態)
図1は本発明に係る衝撃吸収体(第1実施の形態)を備えたフロントバンパービームを示す斜視図である。
車体10は、左側前部に左フロントサイドフレーム12を備え、右側前部に右フロントサイドフレーム13を備え、左フロントサイドフレーム12の前端部12aおよび右フロントサイドフレーム13の前端部13aにフロントバンパービーム15を架け渡し、フロントバンパービーム15に衝撃吸収体20を備える。
フロントバンパービーム15は、車体幅方向に延びる中央部16と、中央部16の左端部から外側に向けて後方に傾斜させた状態に延びる左折曲げ部17と、中央部16の右端部から外側に向けて後方に傾斜させた状態に延びる右折曲げ部18とを備える。
このフロントバンパービーム15は、左折曲げ部17が前端部12aに取り付けられ、右折曲げ部18が前端部13aに取り付けられ、中央部16の中央前面16aに衝撃吸収体20が備えられている。
衝撃吸収体20は、衝撃が作用した際に、作用した衝撃を吸収するものである。
具体的には、衝撃吸収体20は、比較的低剛性の棒状物体(物体)に衝突した場合に、この物体に対する衝撃を緩和するとともに、壁状物体(物体)に衝突した場合に、乗員に対する衝撃を緩和することができる。
この衝撃吸収体20は、袋体21に収納された状態でフロントバンパービーム15の中央前面16aに接着剤(図示せず)で接合されている。
袋体21は、例えば材質がポリプロピレン(PP)製で、膜厚が1000μmのシートまたは織布が用いられる。
なお、衝撃吸収体20の理解を容易にするために、以下、袋体21を省略して説明する。
図2は第1実施の形態に係る衝撃吸収体を示す分解斜視図、図3(a)は第1実施の形態に係る衝撃吸収部材を示す断面図、図3(b)は第1実施の形態に係る衝撃吸収部材を示す側面図である。
衝撃吸収体20は、衝撃が作用した際に、作用した衝撃を吸収する衝撃吸収部材22と、衝撃吸収部材22に巻き付けた形状保持部材23とを備える。
衝撃吸収部材22は、外周25が上下の面25a,25b(25bは図3(a)参照)および前後の面25c,25d(25dは図3(b)参照)で略矩形状に形成され、左右の端部26,27に車体前後方向に対して平行な左右の面26a,27aがそれぞれ形成されている。
この衝撃吸収部材22は、衝撃を吸収可能な芯材(ガイド体)31と、芯材31に螺旋状に巻き付けられ、衝撃を吸収可能な外周材(移動体)32とを備える。
図3(b)に示すように、芯材31は、衝撃の入力方向に対して略直交する方向に延在されるとともに断面形状が略矩形に形成され、外周材32の内側をガイドする帯状部材である。
芯材31の断面形状は、衝撃入力方向の寸法(以下、「幅寸法」という)W1が、衝撃入力方向に対して直交する方向の寸法(以下、「高さ寸法」という)H1に比して大きく設定されている。
このように、衝撃入力方向の幅寸法W1を高さ寸法H1に比して大きく設定することで、衝突の際の衝撃吸収性を良好に確保して、加速度を良好に抑えることができる。
さらに、衝撃入力方向の幅寸法W1を大きく設定することで、衝突の際の変形代(変形可能な部分)を大きく確保して、衝撃吸収量を十分に確保することが可能になる。
なお、衝撃入力方向とは、衝撃吸収体20が物体に衝突した際に、衝突により発生した衝撃F1が衝撃吸収体20に作用する矢印方向(図2参照)をいう。
外周材32は、芯材31に比して硬質な部材であり、芯材31に螺旋状に巻き付けられることで、芯材31の左端部31aから右端部31bに亘って設けられている。
この外周材32は、芯材31に螺旋状に巻き付けられた一巻きの部位33(以下、「巻付部33」という)を複数個有し、隣接する巻付部33,33間に所定の間隙S1が形成されている。
巻付部33は、幅がW2に形成されている。この巻付部33は、芯材31に沿って移動可能な移動素子の役割を果たす部材である。
図3(a)に示すように、外周材32は、所定の衝撃が矢印F2の如く芯材31に沿って作用した場合、巻付部33…(…は複数を示す)が、所定の衝撃F2で芯材31の長手方向に移動可能に芯材31に巻き付けられている。
所定の衝撃F2は、比較的低剛性の棒状物体に衝撃吸収体20が衝突した場合に作用する力である。
衝撃吸収部材22によれば、外周材32を芯材31に比して硬質な部材とすることで、衝撃吸収体20が、比較的低剛性の棒状物体に衝突した場合、外周材32の巻付部33…を芯材31の長手方向に良好に移動させることができる。
巻付部33…を芯材31に沿って長手方向に良好に移動させることで、移動(運動)エネルギーを発生させることができる。
また、巻付部33…を芯材31に沿って長手方向に良好に移動させることで、芯材31と巻付部33…との間で摩擦力(摩擦エネルギー)を発生させることができる。
さらに、巻付部33…を芯材31の長手方向に良好に移動させることで、隣接する巻付部33,33同士を接触させた状態で相対移動することができる。
よって、隣接する巻付部33,33同士間に摩擦力(摩擦エネルギー)を発生させることができる。
芯材31と巻付部33…との間に発生した摩擦エネルギーや、巻付部33,33同士間に発生した摩擦エネルギーで衝突時の衝撃を吸収することで、衝撃吸収量を十分に確保することができる。
これにより、比較的低剛性の棒状物体に作用する衝撃を良好に緩和することができる。
また、衝撃吸収部材22によれば、隣接する巻付部33,33間に所定の間隙S1を形成した。よって、比較的低剛性の棒状物体に衝撃吸収体20が衝突して、所定の衝撃が矢印F2の如く芯材31に対して平行に作用した際に、衝突してから所定時間を経過した後、隣接する巻付部33,33同士が接触する。
これにより、隣接する巻付部33,33同士間に摩擦力(摩擦エネルギー)を発生させる時期を調整して、衝撃吸収性を好適に調整することができる。
例えば、巻付部33,33間の所定の間隙S1を比較的大きく設定することで、衝突初期の衝撃吸収性を弱め、その後、衝撃吸収性を緩やかに高めることができる。
一方、巻付部33,33間の所定の間隙S1を比較的小さく設定することで、衝突初期の衝撃吸収性を高め、その後、衝撃吸収性を略均一に維持することができる。
このように、隣接する巻付部33,33同士間に摩擦力(摩擦エネルギー)を発生させる時期を調整して、衝撃吸収性を好適に調整することで、比較的低剛性の棒状物体に作用する衝撃を、より一層良好に緩和することができる。
ところで、外周材32は、巻付部33の幅W2を10mm、隣接する巻付部33,33間の所定の間隙S1を1mmとすることが好ましいが、これに限定するものではない。
例えば、幅W2を20mm、所定の間隙S1を2mmとすることや、幅W2を7.5mm、所定の間隙S1を1mmとすることも可能である。
なお、第1実施の形態では、外周材32の螺旋の向きを、図2に示すように、芯材31の左端部から右端部に向けて時計回り方向とした例を示すが、外周材32の螺旋の向きは時計回り方向に限らないで反時計回り方向にすることも可能である。
図3(b)に示すように、巻付部33は、上下の部位34,35および前後の部位36,37で形成されている。
上下の部位34,35は、芯材31の上下側に位置し、幅W3と大きく設定されている。
前後の部位36,37は、芯材31の前後側に位置し、幅W4と小さく設定されている。
芯材31および外周材32は、それぞれ同素材で形成されている。
芯材31および外周材32の素材として、例えば、ポリプロピレン(PP)製の軽量な発泡体が用いられている。
そして、外周材32の発泡体は、芯材31の発泡体に比して発泡倍率が低く設定されている。一例として、外周材32の発泡体は、発泡倍率8倍のポリプロピレンが用いられる。また、芯材31の発泡体は、発泡倍率15倍のポリプロピレンが用いられる。
発泡体は、衝撃が作用した際に良好に変形して衝撃を吸収することができる素材である。
これにより、芯材31および外周材32を発泡体で形成することで、軽量な部材で、芯材31および外周材32のそれぞれの衝撃吸収性を良好に確保し、かつ衝撃吸収量を十分に確保することができる。
また、芯材31および外周材32を同素材とし、芯材31に比して外周材32の発泡倍率を低く設定した。これにより、芯材31および外周材32を同素材で形成しても、外周材32を芯材31と比して硬質の部材とすることができる。
外周材32を芯材31と比して硬質の部材とすることで、外周材32の巻付部33…を芯材31の長手方向に良好に移動させることができる。
これにより、衝撃吸収部材22の衝撃吸収性や、衝撃吸収量を十分に確保することが可能になる。
また、芯材31および外周材32を同素材とすることで、素材の共用化が可能になり、コスト低減を図ることができる。
図2に示すように、形状保持部材23は、衝撃吸収部材22の上下の面25a,25bおよび左右の端部26,27に巻き付けられている。形状保持部材23を衝撃吸収部材22に巻き付けることで、外周材32の左右の端部26,27を形状保持部材23で保持することができる。
よって、左右の端部26,27が外側に逃げることを防止することができる。
ここで、形状保持部材23は、外周材32の巻付部33…が芯材31に沿って移動することを妨げないように、衝撃吸収部材22に巻き付けられている。
一例として、外周材32の巻付部33のうち、左右端の巻付部33…(以下、左右端の巻付部を33A…として説明する)を、その他の巻付部33…と比して上下方向に僅かに突出させる。
よって、形状保持部材23を、その他の巻付部33…に対して非接触状態に保つことができる。
これにより、衝撃吸収部材22に形状保持部材23を巻き付けて、外周材32の左右の端部26,27を保持した際に、形状保持部材23で巻付部33が芯材31に沿って移動することを妨げないようにできる。
加えて、形状保持部材23で外周材32の左右の端部26,27を保持することで、外周材32の左右の端部26,27がそれぞれ左右側に広がることを阻止できる。
なお、形状保持部材23は、例えば材質が低発泡ポリプロピレン(PP)製で、膜厚が100μmのフイルムが用いられる。
図4は図1の4−4線断面図である。
衝撃吸収体20は、図1で説明したように、袋体21に収納された状態でフロントバンパービーム15の中央前面16aに接着剤(図示せず)で接合されている。
なお、衝撃吸収体20を袋体21に収納しない形態で用いる場合には、例えば、図4に示すように、衝撃吸収体20の後面25dが接着剤(図示せず)で中央前面16aに接合される。
ここで、衝撃吸収部材22の後面25dは、外周材32の巻付部33…が芯材31に沿って移動することを妨げないように、中央前面16aに接合される。
一例として、外周材32の巻付部33のうち、左右端の巻付部33A…を、その他の巻付部33…と比して車体後方に僅かに突出させる。そして、外周材32の巻付部33のうち、左右端の巻付部33A…のみを中央前面16aに接着剤で接合して、その他の巻付部33…は中央前面16aに接着剤で接合しないようにする。
これにより、巻付部33が芯材31に沿って移動することを接着剤で妨げないようにできる。
また、形状保持部材23で衝撃吸収部材22の後面25dを覆い、後面25dを覆った部位(形状保持部材23)を、フロントバンパービーム15の中央部16(中央前面16a)に接着することも可能である。
以上説明したように、衝撃吸収体20によれば、衝撃吸収部材22を芯材31および外周材32の2部材で構成し、芯材31および外周材32を衝撃が吸収可能な部材とした。
このように、芯材31および外周材32の2部材を、衝撃が吸収可能な部材とすることで、比較的低剛性の物体に対する衝撃緩和と、乗員に対する衝撃緩和との両方を兼ねることができる。
さらに、衝撃吸収部材22を、芯材31に外周材32が螺旋状に巻き付けられる構成とした。よって、芯材31および外周材32の2部材をコンパクトに纏めることが可能になり、衝撃吸収体20をフロントバンパービーム15に簡単に備えることができる。
つぎに、衝撃吸収体20の作用を図5〜図11に基づいて説明する。
まず、衝撃吸収体20が、比較的低剛性の棒状物体(物体)41に衝突する例を図5〜図9に基づいて説明する。
図5(a)、(b)は第1実施の形態に係る衝撃吸収体が棒状物体に衝突する例を説明する図である。
(a)において、車体10が矢印Aの如く移動することで、フロントバンパービーム15と一体に衝撃吸収体20が、比較的低剛性の棒状物体41に向かって矢印Aの如く移動する。
(b)において、衝撃吸収体20(詳しくは、衝撃吸収部材22)が棒状物体41に衝突する。棒状物体41は、外径が比較的小さい円筒物体なので、衝撃吸収部材22の中央に位置する巻付部33…(以下、「中央巻付部33C…」という)が棒状物体41に衝突する。
図6(a),(b)は第1実施の形態に係る衝撃吸収体で棒状物体に作用する衝撃を吸収開始する例を説明する図である。
(a)において、中央巻付部33C…が棒状物体41に衝突した場合に、中央巻付部33C…の前部位36…に衝撃が作用する。
よって、中央巻付部33C…に座屈荷重が作用して、中央巻付部33C…が座屈変形する。
中央巻付部33C…が座屈変形することで、エネルギー(以下、「座屈エネルギー」という)が発生する。
中央巻付部33C…のうち、左側の中央巻付部33Cの部位38が左側に膨らみ、部位38で左側の巻付部33の前部位36寄りを矢印Bの如く押圧する。
一方、中央巻付部33C…のうち、右側の中央巻付部33Cの部位39が右側に膨らみ、部位39で右側の巻付部33の前部位36寄りを矢印Cの如く押圧する。
ここで、外周材32は芯材31に比して硬質な部材である。
よって、左側の巻付部33…の前部位36…側が矢印Bの如く芯材31の長手方向に移動を開始する。
同時に、右側の巻付部33…の前部位36…側が矢印Cの如く芯材31の長手方向に移動を開始する。
また、外周材32は芯材31に比して硬質な部材なので、中央巻付部33C…が座屈変形することにより、中央巻付部33C…の前部位36…で、芯材31の前部位31cを矢印の如く押圧する。
(b)において、中央巻付部33C…の座屈変形量が図6(a)より大きくなる。
よって、左側の巻付部33…の前部位36…側が矢印Bの如く芯材31の長手方向に移動する。
また、右側の巻付部33…の前部位36…側が矢印Cの如く芯材31の長手方向に移動する。
これにより、巻付部33…の移動による移動(運動)エネルギーが発生するとともに、移動する巻付部33…と、芯材31との間で摩擦力(摩擦エネルギー)が発生する。
ここで、外周材32の左右の端部26,27(図2参照)が、左右側に広がらないように形状保持部材23で保持されている。
よって、巻付部33…が芯材31の長手方向に移動することで、隣接する巻付部33,33同士が接触した状態になる。
この状態で、巻付部33…が芯材31の長手方向(すなわち、矢印B方向、矢印C方向)に移動することで、隣接する巻付部33,33同士が接触(面接触)した状態で相対移動する。
隣接した巻付部33,33同士が接触した状態で相対移動することで、移動(運動)エネルギーが発生するとともに、隣接する巻付部33,33同士間に摩擦力(摩擦エネルギー)が発生する。
ところで、外周材32は芯材31に対して螺旋状に巻き付けられている。よって、隣接した巻付部33,33同士が接触した状態で、矢印B方向や矢印C方向に移動することで、外周材32に捩れ力が矢印Dや矢印Eの如く生じる。
ここで、外周材32は後面(すなわち、外周25の25d)が中央部16に接触している。よって、外周材32に捩れ力が発生すると、発生した捩れ力は芯材31の長手方向の変形に消費される。
このように、外周材32に発生した捩れ力で芯材31に長手方向への変形が生じることで、エネルギー(以下、「捩れエネルギー」という)が発生する。
一方、中央巻付部33C…の座屈変形量が大きくなることで、中央巻付部33C…の前部位36…で芯材31の前部位31cを矢印の如く押圧する。これにより、芯材31の前部位31cが圧縮変形する。
芯材31の前部位31cが圧縮変形することで、圧縮歪エネルギーが発生する。
また、芯材31は、外周材32内で浮いた状態に保持されている。この状態で、外周材32が座屈変形すると、座屈変形した外周材32で芯材31が押圧され、押圧された部位が中央部16に向けて局部的に(微少量だけ)凹状に変形する。
凹状の変形は局部的(微少量)であるので、その両側近傍の部位は凹状の変形を解消するために中央部16に対して離れる方向にせり上がる。このため、凹状に変形した部位およびせり上がった部位をみると、芯材31は曲げ変形を生じたことになる。
このように、芯材31に曲げ変形が生じることで、エネルギー(以下、「曲げエネルギー」という)が発生する。
図7(a),(b)は第1実施の形態に係る衝撃吸収体で棒状物体に作用する衝撃を途中まで吸収する例を説明する図である。
(a)において、中央巻付部33C…の座屈変形量が図6(b)より大きくなるとともに、芯材31における前部位31cの圧縮変形量が図6(b)より大きくなる。
圧縮変形量が大きくなることで、中央巻付部33C…のうち、左側の中央巻付部33Cの部位38が車体後方側に移動する。よって、部位38で左側の巻付部33の後部37寄りの部位を矢印Bの如く押圧する。
左側の巻付部33の後部37寄りの部位が、芯材31の長手方向に矢印Bの如く移動する。
一方、圧縮変形量が大きくなることで、中央巻付部33C…のうち、右側の中央巻付部33Cの部位39が車体後方側に移動する。よって、部位39で右側の巻付部33の後部37寄りの部位を矢印Cの如く押圧する。
右側の巻付部33の後部37寄りの部位が、芯材31の長手方向に矢印Cの如く移動する。
これにより、巻付部33…の移動による移動(運動)エネルギーが発生するとともに、移動する巻付部33…と、芯材31との間で摩擦力(摩擦エネルギー)が発生する。
加えて、左右側の巻付部33の後部37寄りの部位が、芯材31の長手方向(すなわち、矢印B方向、矢印C方向)に移動することで、隣接する巻付部33,33同士が接触した状態で相対移動する。
隣接した巻付部33,33同士が接触した状態で相対移動することで、移動(運動)エネルギーが発生するとともに、隣接する巻付部33,33同士間に摩擦力(摩擦エネルギー)が発生する。
(b)において、中央巻付部33C…の座屈変形量が図7(a)より大きくなるとともに、芯材31の前部位31cの圧縮変形量が図7(a)より大きくなる。
左側の巻付部33の後部37寄りの部位が、中央巻付部33C側に引っ張られ、左側の巻付部33の後部37寄りの部位が曲げ変形を開始する。
なお、図示しないが、右側の巻付部33の後部37寄りの部位(図面裏面側の部位)も、中央巻付部33C側に引っ張られ、右側の巻付部33の後部37寄りの部位が曲げ変形を開始する。
図8(a),(b)は第1実施の形態に係る衝撃吸収体で棒状物体に作用する衝撃を十分に吸収する例を説明する図である。
(a)において、中央巻付部33C…の座屈変形量が図7(b)より大きくなることで、芯材31における前部位31cの圧縮変形量が図7(b)より大きくなる。
加えて、左側の巻付部33の後部37寄りの部位が、曲げ変形するとともに、右側の巻付部33の後部37寄りの部位(図面裏面側の部位)が曲げ変形する。
左右の巻付部33の後部37寄りの部位が曲げ変形することで、エネルギー(以下、「曲げエネルギー」という)が発生する。
同時に、座屈変形した中央巻付部33C…が、当接部位40…で当接した状態で、棒状物体41で圧縮される。
これにより、中央巻付部33C…の当接部位40…が圧縮変形して、圧縮歪エネルギーが発生する。
このように、棒状物体41に衝撃吸収体20が衝突した際に、衝撃吸収体20の外周材32に摩擦エネルギー、座屈変形エネルギーおよび圧縮歪エネルギーが発生する。
同時に、衝撃吸収体20の芯材31に捩れエネルギー、圧縮歪エネルギーおよび曲げエネルギーが発生する。
これにより、発生したエネルギーで、衝撃を良好(十分)に吸収することができる。
加えて、図3(b)に示すように、芯材31は、衝撃入力方向の幅寸法W1が高さ寸法H1に比して大きく設定されている。幅寸法W1を大きく設定することで、衝突の際の変形代(変形可能な部分)を大きく確保することができる。
このように、発生したエネルギーで衝撃を良好に吸収し、かつ衝突の際の変形代(変形可能な部分)を大きく確保することで、棒状物体41に衝撃吸収体20が衝突した際に、衝撃吸収性を良好に確保するとともに、衝撃吸収量を十分に確保することができる。
これにより、芯材31の圧縮歪エネルギーを好適に発生させて、衝撃を一層良好(十分)に吸収することができる。
(b)において、衝突により発生した衝撃が十分に吸収されることで、中央巻付部33C…に衝撃が作用しなくなる。
座屈変形した中央巻付部33C…が僅かに復元して、中央巻付部33C…の当接部位40…が当接した状態から離れた状態になる。
このように、発生したエネルギーで衝撃を良好(十分)に吸収し、かつ衝突の際の変形代(変形可能な部分)を大きく確保することで、棒状物体41に作用する衝撃を良好に緩和することができる。
つぎに、衝撃吸収体20が棒状物体41に衝突した場合の衝撃吸収量を図9のグラフに基づいて説明する。
図9は第1実施の形態に係る衝撃吸収体における加速度と変位との関係を説明するグラフである。縦軸は加速度(G)を示し、横軸は衝撃吸収体20の変位量(L)を示す。
グラフGは、巻付部33の幅W2が10mm、巻付部33,33間の所定の間隙S1が1mmに設定された衝撃吸収体20の加速度と変位量との関係を示す。
衝撃吸収体20は、図2に示すように、形状保持部材23で外周材32の左右の端部26,27が保持されている。左右の端部26,27を保持することで、衝突初期における外周材32の逃げを抑えることができる。
さらに、巻付部33,33間の所定の間隙S1が1mmと比較的小さく設定することで、衝突初期の衝撃吸収性を高めることができる。
左右の端部26,27を保持するとともに、巻付部33,33間の所定の間隙S1を1mmと比較的小さく設定することで、衝撃吸収体20による棒状物体41の拘束開始時期を早め、衝突初期の衝撃吸収性を高めることができる。
これにより、グラフGに示すように、衝突初期において棒状物体41(図5(a)参照)に、好適な大きさの加速度G1を作用させることができる。
さらに、衝撃吸収体20が棒状物体41に衝突した場合に、外周材32および芯材31の摩擦エネルギー、座屈変形エネルギー、捩れエネルギーおよび圧縮歪エネルギーおよび曲げエネルギーで衝撃を吸収する。
加えて、図3(b)に示すように、芯材31において、衝撃入力方向の幅寸法W1を大きく設定することで、衝突の際の衝撃吸収性を良好に確保することができる。
このように、衝撃吸収体20が棒状物体41に衝突した場合に、外周材32および芯材31の各エネルギーで衝撃を吸収するとともに、衝突の際の衝撃吸収性を良好に確保することで、衝突初期から比較的均一の加速度を棒状物体41に作用させることが可能になり、棒状物体41に作用する最大加速度G2を小さく抑えることができる。
これにより、棒状物体41に作用する衝撃を良好に緩和することができる。
また、芯材31において、衝撃入力方向の幅寸法W1を大きく設定することで、衝突の際の変形代(すなわち、変位量)を大きく確保することができる。
これにより、グラフGに示すように、衝撃吸収体20の変位量L1を大きく確保することで、衝撃吸収量を十分に確保することができる。
すなわち、芯材31の圧縮歪エネルギーを好適に発生させて、衝撃を十分に吸収することができる。
衝撃を十分に吸収することで、図8(b)に示すように、座屈変形した中央巻付部33C…が僅かに復元する。
具体的には、衝撃吸収体20の変位量がL1からL2に変化する。変位量L1および変位量L2の関係は、L1>L2が成立する。
これにより、衝撃吸収体20で衝撃が十分に吸収され、棒状物体41に作用する衝撃を一層良好に緩和することができる。
つぎに、衝撃吸収体20が壁状物体(物体)43に衝突する例を図10〜図11に基づいて説明する。
図10(a)、(b)は第1実施の形態に係る衝撃吸収体が壁状物体に衝突する例を説明する図である。
(a)において、車体10が矢印Fの如く移動することで、フロントバンパービーム15と一体に衝撃吸収体20が壁状物体43に向かって矢印Fの如く移動する。
(b)において、衝撃吸収体20が壁状物体43に衝突する。壁状物体43は、幅が広い物体なので、衝撃吸収体20の全面が壁状物体43に衝突する。
図11(a)、(b)は第1実施の形態に係る衝撃吸収体で車体に作用する衝撃を吸収する例を説明する図である。
(a)において、衝撃吸収体20は、外周材32の左右の端部26,27がそれぞれ左右側に広がらないように形状保持部材23で保持されている。
よって、衝撃吸収体20の全面が壁状物体(物体)43に衝突した際に、外周材32…の前部36…が壁状物体43の左右側に逃げることを抑えることができる。
巻付部33…の前部36…が圧縮変形するとともに、巻付部33…が座屈変形する。
同時に、芯材31が圧縮変形する。
(b)において、巻付部33…の座屈変形量が図11(a)より大きくなるとともに、芯材31の圧縮変形量が図11(a)より大きくなる。
さらに、巻付部33…の後部37…が圧縮変形する。
このように、巻付部33…の圧縮変形により発生した圧縮歪エネルギー、芯材31の圧縮変形により発生した圧縮歪エネルギー、巻付部33…の座屈変形により発生した座屈変形エネルギーで衝撃を吸収する。
これにより、衝撃を良好に吸収して、乗員に作用する衝撃を良好に緩和することができる。
つぎに、第2〜第12の実施の形態を図12〜図39に基づいて説明する。
なお、第2〜第12の実施の形態において第1実施の形態の衝撃吸収体20と同一・類似部材については同じ符号を付して説明を省略する。
(第2実施の形態)
図12は本発明に係る衝撃吸収体(第2実施の形態)を示す斜視図である。
第2実施の形態の衝撃吸収体50は、第1実施の形態の形状保持部材23(図2参照)に代えて形状保持部材51を用いたもので、その他の構成は第1実施の形態の衝撃吸収体20と同じである。
形状保持部材51は、衝撃吸収部材22の左端部26を保持する左保持部52と、衝撃吸収部材22の右端部27を保持する右保持部53とを有する。
左保持部52は、フロントバンパービーム15に取り付け可能なベース54と、ベース54に設けられた保持板55とで略L字状に形成されている。
ベース54は、略矩形状に形成され、上下のボルト56,56でフロントバンパービーム15の中央前面16aに取付け可能な部材である。
保持板55は、略矩形状に形成され、ベース54の右端から中央前面16aに直交させて、中央前面16aから離れる方向に延出されている。
右保持部53は、左保持部52と左右対称の部材であり、各構成部材に同一符号を付して説明を省略する。
形状保持部材51で衝撃吸収部材22を保持する際には、左保持部52のベース54を中央前面16aに上下のボルト56,56で取り付けるとともに、右保持部53のベース54を中央前面16aに上下のボルト56,56で取り付ける。
左保持部52の保持板55を左端部26の左面26aに接着剤で接合するとともに、右保持部53の保持板55を右端部27の右面27aに接着剤で接合する。
これにより、左右の保持部52,53で衝撃吸収部材22を挟持して、衝撃吸収部材22をフロントバンパービーム15の中央前面16aに取り付けることができる。
第2実施の形態の衝撃吸収体50によれば、形状保持部材51で外周材32の左右の端部26,27を保持することで、外周材32の左右の端部26,27がそれぞれ左右側に広がることを阻止することができる。
すなわち、第2実施の形態の衝撃吸収体50によれば、第1実施の形態の衝撃吸収体20と同様の効果を得ることができる。
(第3実施の形態)
図13は本発明に係る衝撃吸収体(第3実施の形態)を示す斜視図である。
第3実施の形態の衝撃吸収体60は、第1実施の形態の衝撃吸収部材22に代えて衝撃吸収部材61を用いたもので、その他の構成は第1実施の形態の衝撃吸収体20と同じである。
衝撃吸収部材61は、左右の端部26,27の全面をそれぞれ平坦にしたもので、その他の構成は第1実施の形態の衝撃吸収部材22と同じ構成である。
左右の端部26,27の全面をそれぞれ平坦にする方法としては、左右の端部26,27を切断することが考えられる。
第3実施の形態の衝撃吸収体60によれば、第1実施の形態の衝撃吸収体20と同様の効果を得ることができる。
(第4実施の形態)
図14は本発明に係る衝撃吸収体(第4実施の形態)を示す分解斜視図、図15は第4実施の形態に係る衝撃吸収部材を示す断面図、図16(a)は図15の16a−16a線断面図、図16(b)は第4実施の形態に係る衝撃吸収部材を示す分解断面図である。
第4実施の形態の衝撃吸収体70は、第1実施の形態の衝撃吸収部材22に代えて衝撃吸収部材72を用いたもので、その他の構成は第1実施の形態の衝撃吸収体20と同じである。
衝撃吸収部材72は、衝撃を吸収可能な芯材(ガイド体)73と、芯材73に嵌合され、衝撃を吸収可能な複数個の翼形移動材(移動体)74…とを備える。
この衝撃吸収部材72は、外周75が上下の面75a,75bおよび前後の面75c,75dで略矩形状に形成され、左右の端面76,77がそれぞれ形成されている。
図16(a)に示すように、後面75dは、複数個の翼形移動材74…の後面74d…と、芯材73の後面73fで構成される面である。
図16(b)に示すように、芯材73は、衝撃の入力方向に対して略直交する方向に延在されるとともに断面形状が略矩形に形成され(具体的には、前面73aが凸形湾曲状に形成され)、翼形移動材74…の内側をガイドする帯状部材である。
芯材73は、例えば、ポリプロピレン(PP)製の軽量な発泡体で形成されている。具体的には、芯材73は、発泡倍率15倍のポリプロピレン発泡体が用いられる。
芯材73の断面形状は、衝撃入力方向の寸法(以下、「幅寸法」という)W5が、衝撃入力方向に対して直交する方向の寸法(以下、「高さ寸法」という)H2に比して大きく設定されている。
このように、衝撃入力方向の幅寸法W5を高さ寸法H2に比して大きく設定することで、衝突の際の衝撃吸収性を良好に確保して、加速度を良好に抑えることができる。
さらに、衝撃入力方向の幅寸法W5を大きく設定することで、衝突の際の変形代(変形可能な部分)を大きく確保して、衝撃吸収量を十分に確保することが可能になる。
なお、衝撃入力方向とは、衝撃吸収体70が物体に衝突した際に、衝突により発生した衝撃F1が衝撃吸収体70に作用する矢印方向をいう。
翼形移動材74は、芯材73に比して硬質な板状の部材であり、芯材73に複数個を所定の間隙S2で嵌め込むことで、芯材73の左端部73bから右端部73cに亘って設けられている。
この翼形移動材74は、芯材73に沿って移動可能な移動素子の役割を果たす部材である。
翼形移動材74は、例えば、ポリプロピレン(PP)樹脂で射出成形されている。
翼形移動材74を発泡体で形成せずに、ポリプロピレン(PP)樹脂で形成することで、翼形移動材74の剛性を第1実施の形態の外周材32と比して高めることができる。
これにより、初期衝撃に対する加速度Gの立上がり効率を高めることが可能になり、衝撃吸収に必要な座屈変形量や圧縮変形量のストロークを削減することができる。
この翼形移動材74は、前面74a、上下の面74b,74cおよび後面74dで略矩形状に形成された板厚W6(図14参照)の平板材で、略中央に嵌合溝81が形成されている。
翼形移動材74は、図16に示すように、嵌合溝81の上方に上部位86を有し、嵌合溝81の下方に下部位87を有し、嵌合溝81の前方に前部位88を有する。
すなわち、嵌合溝81は、図16(b)に示すように、翼形移動材74の略中央から後面74dに向けて延び、後面74dに開口部82が形成されている。
嵌合溝81は、上下の側壁81a,81bが間隔H3をおいて互いに平行に形成され、前端部81cに上下の拡張溝81d,81eが形成されている。
間隔H3は、芯材73の高さ寸法H2に比して僅かに大きく形成されている。よって、図16(b)に示すように、嵌合溝81を芯材73に矢印の如く嵌め込むことで、図16(a)に示すように、芯材73に翼形移動材74を取り付けることができる。
ここで、芯材73の前面73aが凸形湾曲状に形成されているので、前面73aを前端部81cに良好に当接させることができる。
図14に示すように、翼形移動材74の上半分74eは、前面74aから後面74dに向けて基準線84に対して右側に角度θで傾斜するように形成されている。
一方、翼形移動材74の下半分74fは、前面74aから後面74dに向けて基準線84に対して左側に角度θで傾斜するように形成されている。
ここで、嵌合溝81の前端部81cに上下の拡張溝81d,81eを形成することで、上半分74eおよび下半分74fを無理なく角度θで傾斜させることができる。
基準線84は、芯材73の長手方向に対して直交するように延出された直線である。
上半分74eおよび下半分74fをそれぞれ角度θ傾斜させることで、翼形移動材74は翼状の形状に形成される。
以上説明したように、翼形移動材74を、第1実施の形態の外周材32(図2参照)と比較して簡素な形状にすることができる。
それぞれの翼形移動材74を個別に成形(射出成形)することができるので、翼形移動材74を第1実施の形態の外周材32に比して比較的容易に成形することができる。
翼形移動材74は、一例として、ポリプロピレン(PP)樹脂で射出成形された部材である。
また、翼形移動材74の上半分74eおよび下半分74fをそれぞれ角度θ傾斜させることで、上半分74eの後面74dと下半分74fの後面74dとが間隔S3だけ離れた状態に形成される。
よって、翼形移動材74は、第1実施の形態の巻付部33(図2参照)に類似した形状に形成される。
このように、上半分74eおよび下半分74fを傾斜させて、上半分74eの後面74dと下半分74fの後面74dとを間隔S3だけ離すことにより、翼形移動材74…を芯材73に安定的に嵌合する(取り付ける)ことが可能になる。
翼形移動材74は巻付部33(図2参照)に類似した形状である。これにより、複数個の翼形移動材74…を芯材73に所定の間隙S2をおいて嵌合することで、複数個の翼形移動材74…は、芯材73に略螺旋状に巻き付けた状態に取り付けられる。
すなわち、翼形移動材74…は、第1実施の形態の外周材32(図2参照)に類似させた形状に形成される。
このように、複数個の翼形移動材74…をそれぞれ個別に形成し、それぞれの翼形移動材74…を芯材73に取り付けることで、第1実施の形態の外周材32(図2参照)と同様の螺旋状の移動体を容易に形状することができる。
ここで、翼形移動材74…のうち、左端部の翼形移動材74は、図15に示すように、下半分74fが基準線84に対して平行に形成され、右端部の翼形移動材74は、上半分74eが基準線84に対して平行に形成されている。
衝撃吸収部材72は、図15に示す所定の衝撃が矢印F2の如く芯材73に沿って作用した場合、翼形移動材74…が、所定の衝撃F2で芯材73の長手方向に移動可能に芯材73に嵌合されている。
所定の衝撃F2は、比較的低剛性の棒状物体に衝撃吸収体70が衝突した場合に作用する力である。
衝撃吸収部材72によれば、翼形移動材74…を芯材73に比して硬質な部材とすることで、衝撃吸収体70が、比較的低剛性の棒状物体に衝突した場合、翼形移動材74…を芯材73の長手方向に良好に移動させることができる。
さらに、図14に示すように、上半分74eの後面74dと下半分74fの後面74dとを間隔S3だけ離すことにより、翼形移動材74…を芯材73の長手方向に一層良好に移動させることが可能になる。
翼形移動材74…を芯材73に沿って長手方向に良好に移動させることで、移動(運動)エネルギーを発生させることができる。
また、翼形移動材74…を芯材73に沿って長手方向に良好に移動させることで、芯材73と翼形移動材74…との間で摩擦力(摩擦エネルギー)を発生させることができる。
さらに、翼形移動材74…を芯材73の長手方向に良好に移動させることで、隣接する翼形移動材74,74同士を接触させた状態で相対移動することができる。
よって、隣接する翼形移動材74,74同士間に摩擦力(摩擦エネルギー)を発生させることができる。
芯材73と翼形移動材74…との間に発生した摩擦エネルギーや、翼形移動材74,74同士間に発生した摩擦エネルギーで衝突時の衝撃を吸収することで、衝撃吸収量を十分に確保することができる。
これにより、比較的低剛性の棒状物体に作用する衝撃を良好に緩和することができる。
また、衝撃吸収部材72によれば、隣接する翼形移動材74,74間に所定の間隙S2を形成した。よって、比較的低剛性の棒状物体に衝撃吸収体70が衝突して、所定の衝撃が矢印F2の如く芯材73に対して平行に作用した際に、衝突してから所定時間を経過した後、隣接する翼形移動材74,74同士が接触する。
これにより、隣接する翼形移動材74,74同士間に摩擦力(摩擦エネルギー)を発生させる時期を調整して、衝撃吸収性を好適に調整することができる。
例えば、翼形移動材74,74間の所定の間隙S2を比較的大きく設定することで、衝突初期の衝撃吸収性を弱め、その後、衝撃吸収性を緩やかに高めることができる。
一方、翼形移動材74,74間の所定の間隙S2を比較的小さく設定することで、衝突初期の衝撃吸収性を高め、その後、衝撃吸収性を略均一に維持することができる。
このように、隣接する翼形移動材74,74同士間に摩擦力(摩擦エネルギー)を発生させる時期を調整して、衝撃吸収性を好適に調整することで、比較的低剛性の棒状物体に作用する衝撃を、より一層良好に緩和することができる。
ところで、翼形移動材74は、一例として、翼形移動材74の幅W6を3mm、隣接する翼形移動材74,74間の所定の間隙S2を20mmとするが、これに限定するものではない。
なお、第4実施の形態では、翼形移動材74の上半分74eを右側、下半分74fを左側にそれぞれ傾斜させた例を示すが、翼形移動材74の上半分74eを左側、下半分74fを右側にそれぞれ傾斜させることも可能である。
芯材73および翼形移動材74は、それぞれ同素材で形成されている。
芯材73の素材として、例えば、ポリプロピレン(PP)製の軽量な発泡体が用いられ、翼形移動材74の素材として、例えば、ポリプロピレン(PP)樹脂が用いられている。
一例として、芯材73の発泡体は、発泡倍率15倍のポリプロピレンが用いられる。
芯材73をPP製の発泡体、翼形移動材74をPP樹脂とすることで、芯材73および翼形移動材74を同素材で形成しても、翼形移動材74を芯材73と比して硬質の部材とすることができる。
翼形移動材74を芯材73と比して硬質の部材とすることで、翼形移動材74…を芯材73の長手方向に良好に移動させることができる。
これにより、衝撃吸収部材72の衝撃吸収性や、衝撃吸収量を十分に確保することが可能になる。
また、芯材73および翼形移動材74を同素材とすることで、素材の共用化が可能になり、コスト低減を図ることができる。
図14に示す形状保持部材23は、衝撃吸収部材72の上下の面75a,75bおよび左右の端部76,77に巻き付けられる。形状保持部材23を衝撃吸収部材72に巻き付けることで、翼形移動材74…のうち、左右の翼形移動材74,74(以下、左右端の翼形移動材74A,74Aとして説明する)を形状保持部材23で保持することができる。
よって、翼形移動材74…が外側に逃げることを防止できる。
ここで、形状保持部材23は、翼形移動材74…が芯材73に沿って移動することを妨げないように、衝撃吸収部材72に巻き付けられている。
一例として、翼形移動材74…のうち、左右端の翼形移動材74A,74Aを、その他の翼形移動材74…と比して上下方向に僅かに突出させる。
よって、形状保持部材23を、その他の翼形移動材74…に対して非接触状態に保つことができる。
これにより、衝撃吸収部材72に形状保持部材23を巻き付けて、左翼形移動材74Aの左端部76および右翼形移動材74Aの右端部77を保持した際に、形状保持部材23で翼形移動材74…が芯材73に沿って移動することを妨げないようにできる。
加えて、形状保持部材23で左翼形移動材74Aの左端部76および右翼形移動材74Aの右端部77を保持することで、翼形移動材74…がそれぞれ左右側に広がることを阻止できる。
なお、形状保持部材23は、例えば材質が低発泡ポリプロピレン(PP)製で、膜厚が100μmのフイルムが用いられる。
図17は第4実施の形態に係る衝撃吸収体をフロントバンパービームに取り付けた状態を示す断面図である。
衝撃吸収体70は、第1実施の形態と同様に、袋体21(図1参照)に収納された状態でフロントバンパービーム15に取り付けられる。
具体的には、衝撃吸収体70は、フロントバンパービーム15の中央前面16aに芯材73の後面73fが接着剤(図示せず)で接合されている。
この状態において、翼形移動材74…は芯材73に沿って移動可能である。
なお、衝撃吸収体70を袋体21に収納しない形態で用いる場合にも、袋体21に収納した場合と同様に、フロントバンパービーム15の中央前面16aに芯材73の後面73fが接着剤(図示せず)で接合される。
以上説明したように、衝撃吸収体70によれば、衝撃吸収部材72を芯材73および翼形移動材74…の2部材で構成し、芯材73および翼形移動材74…を衝撃が吸収可能な部材とした。
このように、芯材73および翼形移動材74…の2部材を、衝撃が吸収可能な部材とすることで、比較的低剛性の物体に対する衝撃緩和と、乗員に対する衝撃緩和との両方を兼ねることができる。
さらに、衝撃吸収部材72を、芯材73に翼形移動材74…が嵌合される構成とした。よって、芯材73および翼形移動材74…の2部材をコンパクトに纏めることが可能になり、衝撃吸収体70をフロントバンパービーム15に簡単に備えることができる。
つぎに、衝撃吸収体70の作用を図18〜図22に基づいて説明する。
まず、衝撃吸収体70が、比較的低剛性の棒状物体(物体)41に衝突する例を図18〜図20に基づいて説明する。
図18(a)、(b)は第4実施の形態に係る衝撃吸収体が棒状物体に衝突する例を説明する図である。
(a)において、車体10が矢印Gの如く移動することで、フロントバンパービーム15と一体に衝撃吸収体70が、比較的低剛性の棒状物体41に向かって矢印Gの如く移動する。
(b)において、衝撃吸収体70(詳しくは、衝撃吸収部材72)が棒状物体41に衝突する。棒状物体41は、外径が比較的小さい円筒物体なので、衝撃吸収部材72の中央に位置する翼形移動材74…(以下、「中央翼形移動材74C…」という)が棒状物体41に衝突する。
図19(a),(b)は第4実施の形態に係る衝撃吸収体で棒状物体に作用する衝撃を吸収開始する例を説明する図である。
(a)において、中央翼形移動材74C…が棒状物体41に衝突した場合に、中央翼形移動材74C…の前部位88…に衝撃が作用する。
よって、中央翼形移動材74C…に座屈荷重が作用して、中央翼形移動材74C…が座屈変形する。
中央翼形移動材74C…が座屈変形することで、エネルギー(以下、「座屈エネルギー」という)が発生する。
中央翼形移動材74C…の左側に位置する翼形移動材74…(以下、「左側翼形移動材74D…」という)の前部位88…が棒状物体41の左側部位41aに衝突する。
よって、左側翼形移動材74D…の前部位88…が、曲げ変形するとともに、左側部位41aで押圧されて矢印H方向への移動を開始する。
同時に、中央翼形移動材74C…の右側に位置する翼形移動材74…(以下、「右側翼形移動材74E…」という)の前部位88…が棒状物体41の右側部位41bに衝突する。
よって、右側翼形移動材74E…の前部位88…が、曲げ変形するとともに、右側部位41bで押圧されて矢印I方向に移動を開始する。
(b)において、中央翼形移動材74C…の座屈変形量が図19(a)より大きくなる。
よって、左側翼形移動材74D…の前部位88…がさらに曲げ変形するとともに、左側翼形移動材74D…が矢印H方向の如く芯材73の長手方向にさらに移動する。
また、右側翼形移動材74E…の前部位88…がさらに曲げ変形するとともに、右側翼形移動材74E…が矢印Iの如く芯材73の長手方向にさらに移動する。
これにより、左側翼形移動材74D…の前部位88…や右側翼形移動材74E…の前部位88…が曲げ変形することで、エネルギー(以下、「曲げエネルギー」という)が発生する。
加えて、翼形移動材74…の移動による移動(運動)エネルギーが発生するとともに、移動する翼形移動材74…と、芯材73との間で摩擦力(摩擦エネルギー)が発生する。
ここで、翼形移動材74…のうち、左右端の翼形移動材74A,74A(図17参照)が、左右側に広がらないように形状保持部材23で保持されている。
よって、左右側の翼形移動材74D…,74E…が芯材73の長手方向に移動することで、隣接する翼形移動材74,74同士が接触した状態になる。
この状態で、翼形移動材74…が芯材73の長手方向(すなわち、矢印H方向、矢印I方向)に移動することで、隣接する翼形移動材74,74同士が接触(面接触)した状態で相対移動する。
隣接した翼形移動材74,74同士が接触した状態で相対移動することで、移動(運動)エネルギーが発生するとともに、隣接する翼形移動材74,74同士間に摩擦力(摩擦エネルギー)が発生する。
ところで、翼形移動材74…は芯材73に対して略螺旋状に嵌合されている。よって、隣接した翼形移動材74,74同士が接触した状態で、矢印H方向や矢印I方向に移動することで、翼形移動材74に捩れ力が矢印Jや矢印Kの如く生じる。
ここで、翼形移動材74は後面74dが中央部16に接触している。よって、翼形移動材74に捩れ力が発生すると、発生した捩れ力は芯材73の長手方向の変形に消費される。
このように、翼形移動材74に発生した捩れ力で芯材73に長手方向への変形が生じることで、エネルギー(以下、「捩れエネルギー」という)が発生する。
一方、中央翼形移動材74C…の座屈変形量が大きくなることで、中央翼形移動材74C…の前部位88…で芯材73の前部位93を矢印の如く押圧する。これにより、芯材73の前部位93が圧縮変形する。
芯材73の前部位93が圧縮変形することで、圧縮歪エネルギーが発生する。
図20(a),(b)は第4実施の形態に係る衝撃吸収体で棒状物体に作用する衝撃を十分に吸収する例を説明する図である。
(a)において、中央翼形移動材74C…の座屈変形量が図19(b)より大きくなるとともに、芯材73における前部位93の圧縮変形量が図19(b)より大きくなる。
ここで、中央翼形移動材74C…の前部位88…が左右側の翼形移動材74D…,74E…を左右方向に押圧する。
よって、左側翼形移動材74D…が芯材73の長手方向に矢印Hの如く一層良好に移動し、右側翼形移動材74E…が芯材73の長手方向に矢印Iの如く一層良好に移動する。
(b)において、中央翼形移動材74C…の座屈変形量が図20(a)より大きくなることで、芯材73における前部位93の圧縮変形量が図20(a)より大きくなる。
さらに、左側翼形移動材74D…がさらに曲げ変形するとともに、左側翼形移動材74D…が芯材73の長手方向に矢印H方向の如くさらに移動する。
加えて、右側翼形移動材74E…がさらに曲げ変形するとともに、右側翼形移動材74E…が芯材73の長手方向に矢印I方向の如くさらに移動する。
同時に、座屈変形した中央翼形移動材74C…が、当接部位94…で当接した状態で、棒状物体41で圧縮される。
よって、中央翼形移動材74C…の当接部位94…が圧縮変形して、圧縮歪エネルギーが発生する。
このように、棒状物体41に衝撃吸収体70が衝突した際に、衝撃吸収体70の翼形移動材74…に摩擦エネルギー、座屈変形エネルギーおよび圧縮歪エネルギーが発生する。
同時に、衝撃吸収体70の芯材73に捩れエネルギー、圧縮歪エネルギーおよび曲げエネルギーが発生する。
これにより、発生したエネルギーで、衝撃を良好(十分)に吸収することができる。
加えて、図16(b)に示すように、芯材73は、衝撃入力方向の幅寸法W5が高さ寸法H2に比して大きく設定されている。幅寸法W5を大きく設定することで、衝突の際の変形代(変形可能な部分)を大きく確保することができる。
このように、発生したエネルギーで衝撃を良好に吸収し、かつ衝突の際の変形代(変形可能な部分)を大きく確保することで、棒状物体41に衝撃吸収体70が衝突した際に、衝撃吸収性を良好に確保するとともに、衝撃吸収量を十分に確保することができる。
これにより、芯材73の圧縮歪エネルギーを好適に発生させて、衝撃を一層良好(十分)に吸収することができる。
つぎに、衝撃吸収体70が壁状物体(物体)43に衝突する例を図21〜図22に基づいて説明する。
図21(a)、(b)は第4実施の形態に係る衝撃吸収体が壁状物体に衝突する例を説明する図である。
(a)において、車体10が矢印Lの如く移動することで、フロントバンパービーム15と一体に衝撃吸収体70が壁状物体43に向かって矢印Lの如く移動する。
(b)において、衝撃吸収体70が壁状物体43に衝突する。壁状物体43は、幅が広い物体なので、衝撃吸収体70の全面が壁状物体43に衝突する。
図22(a)、(b)は第4実施の形態に係る衝撃吸収体で車体に作用する衝撃を吸収する例を説明する図である。
(a)において、衝撃吸収体70は、翼形移動材74…の左右の端部76,77がそれぞれ左右側に広がらないように形状保持部材23で保持されている。
よって、衝撃吸収体70の全面が壁状物体(物体)43に衝突した際に、翼形移動材74…が座屈変形するとともに、芯材73が圧縮変形する。
(b)において、翼形移動材74…の座屈変形量が図22(a)より大きくなるとともに、芯材73の圧縮変形量が図22(a)より大きくなる。
翼形移動材74…が十分に座屈変形し、かつ芯材73が十分に圧縮変形した後、翼形移動材74…が圧縮変形する。
このように、翼形移動材74…の座屈変形により発生した座屈変形エネルギー、芯材73の圧縮変形により発生した圧縮歪エネルギー、翼形移動材74…の圧縮変形により発生した圧縮歪エネルギーで衝撃を吸収する。
これにより、衝撃を良好に吸収して、乗員に作用する衝撃を良好に緩和することができる。
以上説明したように、第4実施の形態の衝撃吸収体70によれば、第1実施の形態の衝撃吸収体20と同様の効果を得ることができる。
さらに、第4実施の形態の衝撃吸収体70によれば、翼形移動材74を発泡体で形成せずに、ポリプロピレン(PP)樹脂で形成することで、翼形移動材74の剛性を第1実施の形態の外周材32と比して高めることができる。
これにより、初期衝撃に対する加速度Gの立上がり効率を高めることが可能になり、衝撃吸収に必要な座屈変形量や圧縮変形量のストロークを削減することができる。
加えて、第4実施の形態の衝撃吸収体70によれば、複数個の翼形移動材74…をそれぞれ個別に形成(射出成形)し、各翼形移動材74…を芯材73に取り付けることで、第1実施の形態の外周材32(図2参照)と同様の螺旋状の移動体を低コストで得ることができる。
なお、第4実施の形態では、複数個の翼形移動材74…を個別に形成した例について説明したが、これに限らないで、翼形移動材74…を一体に形成することも可能である。
(第5実施の形態)
図23は本発明に係る衝撃吸収部材(第5実施の形態)を示す斜視図である。
第5実施の形態の衝撃吸収部材95は、第4実施の形態の衝撃吸収部材72(図14参照)に張出片96を加えたもので、その他の構成は第4実施の形態の衝撃吸収体70と同じである。
すなわち、衝撃吸収部材95は、衝撃を吸収可能な芯材73と、芯材73に嵌合され、衝撃を吸収可能な複数個の翼形移動材74…と、翼形移動材74…の嵌合溝81…に形成された張出片96…とを備える。
張出片96は、図14に示す嵌合溝81の上下の側壁81a,81b、前端部81cおよび上下の拡張溝81d,81eに沿って、翼形移動材74の左右側に幅W7で張り出された片である。
張出片96の幅W7と翼形移動材74の幅W6との関係は、W7>W6の関係が成立する。
張出片96は、上側張出部97と下側張出部98とを有する。上側張出部97の下面97aおよび下側張出部98の上面98aは、間隔H3をおいて互いに平行に形成されている。
間隔H3は、芯材73の高さ寸法H2に比して僅かに大きく形成されているので、嵌合溝81を芯材73に矢印の如く嵌め込むことで、第4実施の形態と同様に、芯材73に翼形移動材74を取り付けることができる。
第5実施の形態の衝撃吸収部材95によれば、張出片96の幅W7と翼形移動材74の幅W6との関係をW7>W6とすることで、翼形移動材74…を芯材73に一層安定的に嵌合することが可能になるとともに、翼形移動材74…を芯材73の長手方向に一層良好に移動させることが可能になる。
また、張出片96の幅W7を調整することで、翼形移動材74の間隔を使用形態に応じて適宜調整することができる。
さらに、張出片96の幅W7を調整することで、張出片96と芯材73との間に作用する摩擦力を使用形態に応じて適宜調整することができる。
加えて、第5実施の形態の衝撃吸収部材95によれば、第4実施の形態の衝撃吸収部材72と同様の効果を得ることができる。
(第6実施の形態)
図24は本発明に係る衝撃吸収体(第6実施の形態)を示す分解斜視図、図25は第6実施の形態に係る衝撃吸収部材を示す分解斜視図、図26(a)は第6実施の形態に係る衝撃吸収体を示す断面図、図26(b)は第6実施の形態に係る衝撃吸収部材を示す分解断面図である。
第6実施の形態の衝撃吸収体100は、第4実施の形態の芯材73に代えて芯材(ガイド体)101を用い、さらに形状保持部材23に代えて形状保持部材102を用いたもので、その他の構成は第4実施の形態の衝撃吸収体70と同じである。
芯材101は、図26に示すように、前端部101aに上下の張出部103a,103bが形成され、後端部101bにクリップ104が形成されたもので、その他の形状は第4実施の形態の芯材73と同じである。
芯材101の前端部101aに上下の張出部103a,103bを形成することで、上張出部103aを翼形移動材74の上拡張溝81dに接触させることができ、下張出部103bを翼形移動材74の下拡張溝81eに接触させることができる。
上下の張出部103a,103bの張出寸法を変えることで、上下の張出部103a,103bが上下の拡張溝81d,81eに接触する面積を変えることができる。
これにより、翼形移動材74が芯材101に沿って移動する際の摩擦を調整することができ、衝撃の吸収性を使用形態に応じて適宜調整することができる。
図24、図25に示すように、形状保持部材102は、芯材101の左端部101cに左保持部105が取り付けられるとともに、芯材101の右端部101dに右保持部106が取り付けられている。
左保持部105は、略矩形状に形成された左保持プレート105aと、左保持プレート105aに設けられた左係止爪105bとを有する。
芯材101の左端部101cに備えた左係止溝107に左係止爪105bを差し込むことで、左保持部105が芯材101の左端部101cに取り付けられる。
右保持部106は、略矩形状に形成された右保持プレート106aと、右保持プレート106aに設けられた右係止爪(図示せず)とを有する。
芯材101の右端部101dに備えた右係止溝(図示せず)に前記右係止爪を差し込むことで、右保持部106が芯材101の右端部101dに取り付けられる。
よって、芯材101に設けた翼形移動材74…のうち、最も左端の翼形移動材74を左保持プレート105aで保持するとともに、最も右端の翼形移動材74を右保持プレート106aで保持することができる。
これにより、最も左端の翼形移動材74および最も右端の翼形移動材74がそれぞれ左右側に広がることを阻止することができる。
衝撃吸収体100を組み付ける際には、図25に示すように、まず、芯材101の右端部101dに右保持部106を取り付ける。この状態で、芯材101の左端部101cから矢印の如く翼形移動材74…を嵌め込む。
翼形移動材74…の嵌め込みを完了した後、芯材101の左端部101cに左保持部105を取り付けることで、衝撃吸収体100が完成する。
ここで、図26に示すように、芯材101の後端部101bにクリップ104が形成されている。
一方、フロントバンパービーム15の中央部16にクリップ係止孔109が形成されている。
クリップ係止孔109にクリップ104を係止することで、衝撃吸収体100がフロントバンパービーム15の中央部16(前面15a)に取り付けられる。
これにより、衝撃吸収体100をフロントバンパービーム15の中央部16に簡単に取り付けることができる。
さらに、第6実施の形態の衝撃吸収体100によれば、第4実施の形態の衝撃吸収体70と同様の効果を得ることができる。
なお、第6実施の形態の衝撃吸収体100では、形状保持部材102で翼形移動材74…を保持する例について説明したが、これに限らないで、例えば芯材101の左右端部を熱で加締めて張出部を形成し、形成した左右の張出部で翼形移動材74…を保持することも可能である。
(第7実施の形態)
図27は本発明に係る衝撃吸収体(第7実施の形態)を備えたフロントバンパービームを示す斜視図である。
第7実施の形態の衝撃吸収体110は、収容材(ガイド体)113に螺旋状部材(移動体)114を収容させたもので、その他の構成は第1実施の形態の衝撃吸収体20と同じである。
すなわち、衝撃吸収体110は、衝撃を吸収可能な収容材113と、収容材113に収容され、衝撃を吸収可能な螺旋状部材114とを備え、衝撃が作用した際に、作用した衝撃を吸収するものである。
衝撃吸収体110は、比較的低剛性の棒状物体(物体)に衝突した場合に、この物体に対する衝撃を緩和するとともに、壁状物体(物体)に衝突した場合に、乗員に対する衝撃を緩和することができるように構成されている。
この衝撃吸収体110は、収容材113の裏面をフロントバンパービーム15の前面15aにクリップ(図示せず)で取り付けられる。
前記クリップは、自動車の組立に通常用いられる樹脂製の締結部材であり、一例として、図26に示すクリップ104が用いられる。
図28は本発明に係る衝撃吸収体(第7実施の形態)を示す分解斜視図、図29は第7実施の形態に係る衝撃吸収部材を示す断面図、図30は図29の30−30線断面図である。
収容材113は、衝撃の入力方向に対して略直交する方向に延在され、衝撃を吸収可能な部材である。
具体的には、収容材113は、中央部位116と、中央部位116の左端部から車体後方に向けて傾斜状に延出された左傾斜部位117と、中央部位116の右端部から車体後方に向けて傾斜状に延出された右傾斜部位118とからなり、フロントバンパービーム15の前面15a(図27参照)に沿って延出された部材である。
この収容材113は、図29に示すように、上壁121、下壁122および後壁123で断面略コ字形に形成され、図28に示すように、左端部に左壁124が形成され、右端部に右壁125が形成されている。
図28に示すように、上壁121の前辺に下向きの上係止片121aが形成され、下壁122の前辺に上向きの下係止片122aが形成されている。
さらに、左壁124の前辺に右向きの左係止片124aが形成され、右壁125の前辺に左向きの右係止片125aが形成されている。
上下の係止片121a,122aおよび左右の係止片124a,125aで枠状係止片127が形成されている。
収容材113は、上壁121、下壁122、後壁123(図29参照)、左右の壁部124,125および枠状係止片127で収容空間128が形成されている。
さらに、枠状係止片127で開口部129が形成されている。
図28に示すように、螺旋状部材114は、収容材113に比して硬質な部材であり、左右のブロック部131,132、および左右のブロック部131,132間に設けられた螺旋移動材133からなる。
左ブロック部131は、断面略矩形状に形成され、収容空間128の左端部側128bに収容される。
右ブロック部132は、断面略矩形状に形成され、収容空間128の右端部側128cに収容される。
螺旋移動材133は、螺旋状に巻かれることで中央に中空部134が形成され、外周が左右のブロック部131,132と同様に略矩形状に形成されている。
この螺旋移動材133は、一巻きの部位135(以下、「巻部135」という)を複数個有し、隣接する巻部135間に所定の間隙S4が形成されている。
螺旋移動材133は、収容空間128の中央部128aに収容される。
この螺旋移動材133は、収容材113に沿って移動可能な移動素子の役割を果たす部材である。
螺旋移動材133が螺旋状に巻かれることで複数個の巻部135を一部材にまとめることが可能になる。
これにより、螺旋移動材133の取扱いが容易になり、生産性の向上を図ることができる。
螺旋移動材133および左右のブロック部131,132が、収容空間128に収容された状態において、螺旋移動材133の前面133aおよび左右のブロック部131,132のそれぞれの前面131a,132aが開口部129に臨む。
前面133aおよび前面131a,132aの周縁に枠状係止片127が係止する。
これにより、螺旋状部材114(すなわち、螺旋移動材133および左右のブロック部131,132)を、収容空間128に確実に保持することができる。
この状態において、螺旋移動材133は、図30に示すように、所定の衝撃が矢印F2の如く収容材113の中央部位116に沿って作用した場合に、巻部135…が所定の衝撃F2で中央部位116の長手方向に移動可能に保持されている。
所定の衝撃F2は、比較的低剛性の棒状物体に衝撃吸収体110が衝突した場合に作用する力である。
衝撃吸収体110によれば、螺旋移動材133を収容材113に比して硬質な部材とすることで、衝撃吸収体110が、比較的低剛性の棒状物体に衝突した場合、螺旋移動材133の巻部135…を収容材113の中央部位116の長手方向に良好に移動させることができる。
巻部135…を収容材113(中央部位116)に沿って長手方向に良好に移動させることで、移動(運動)エネルギーを発生させることができる。
また、巻部135…を収容材113(中央部位116)に沿って長手方向に良好に移動させることで、収容材113の中央部位116と巻部135…との間で摩擦力(摩擦エネルギー)を発生させることができる。
さらに、巻部135…を収容材113(中央部位116)の長手方向に良好に移動させることで、隣接する巻部135,135同士を接触させた状態で相対移動することができる。
よって、隣接する巻部135,135同士間に摩擦力(摩擦エネルギー)を発生させることができる。
収容材113の中央部位116と巻部135…との間に発生した摩擦エネルギーや、巻部135,135同士間に発生した摩擦エネルギーで衝突時の衝撃を吸収することで、衝撃吸収量を十分に確保することができる。
これにより、比較的低剛性の棒状物体に作用する衝撃を良好に緩和することができる。
また、螺旋移動材133によれば、隣接する巻部135,135間に所定の間隙S4を形成した。よって、比較的低剛性の棒状物体に衝撃吸収体110が衝突して、所定の衝撃が矢印F2の如く収容材113(中央部位116)に対して平行に作用した際に、衝突してから所定時間を経過した後、隣接する巻部135,135同士が接触する。
これにより、隣接する巻部135,135同士間に摩擦力(摩擦エネルギー)を発生させる時期を調整して、衝撃吸収性を好適に調整することができる。
例えば、巻部135,135間の所定の間隙S4を比較的大きく設定することで、衝突初期の衝撃吸収性を弱め、その後、衝撃吸収性を緩やかに高めることができる。
一方、巻部135,135間の所定の間隙S4を比較的小さく設定することで、衝突初期の衝撃吸収性を高め、その後、衝撃吸収性を略均一に維持することができる。
このように、隣接する巻部135,135同士間に摩擦力(摩擦エネルギー)を発生させる時期を調整して、衝撃吸収性を好適に調整することで、比較的低剛性の棒状物体に作用する衝撃を、より一層良好に緩和することができる。
ところで、螺旋移動材133は、一例として、巻部135の幅W10を3mm、隣接する巻部135,135間の所定の間隙S4を20mmとするが、これに限定するものではない。
なお、第7実施の形態では、螺旋移動材133の螺旋の向きを、図28に示すように、左ブロック部131から右ブロック部132に向けて時計回り方向とした例を示すが、螺旋移動材133の螺旋の向きを反時計回り方向にすることも可能である。
収容材113および螺旋移動材133は、それぞれ同素材で形成されている。
収容材113および螺旋移動材133の素材として、例えば、ポリプロピレン(PP)製の軽量な発泡体が用いられている。
そして、螺旋移動材133の発泡体は、収容材113の発泡体に比して発泡倍率が低く設定されている。一例として、螺旋移動材133の発泡体は、発泡倍率8倍のポリプロピレンが用いられる。また、収容材113の発泡体は、発泡倍率15倍のポリプロピレンが用いられる。
発泡体は、衝撃が作用した際に良好に変形して衝撃を吸収することができる素材である。
これにより、収容材113および螺旋移動材133を発泡体で形成することで、軽量な部材で、収容材113および螺旋移動材133のそれぞれの衝撃吸収性を良好に確保し、かつ衝撃吸収量を十分に確保することができる。
また、収容材113および螺旋移動材133を同素材とし、収容材113に比して螺旋移動材133の発泡倍率を低く設定した。これにより、収容材113および螺旋移動材133を同素材で形成しても、螺旋移動材133を収容材113と比して硬質の部材とすることができる。
螺旋移動材133を収容材113と比して硬質の部材とすることで、螺旋移動材133の巻部135…を収容材113の長手方向に良好に移動させることができる。
これにより、衝撃吸収体110の衝撃吸収性や、衝撃吸収量を十分に確保することが可能になる。
また、収容材113および螺旋移動材133を同素材とすることで、素材の共用化が可能になり、コスト低減を図ることができる。
以上説明したように、衝撃吸収体110を収容材113および螺旋状部材114の2部材で構成し、収容材113および螺旋状部材114を衝撃が吸収可能な部材とした。
このように、収容材113および螺旋状部材114の2部材を、衝撃が吸収可能な部材とすることで、比較的低剛性の物体に対する衝撃緩和と、乗員に対する衝撃緩和との両方を兼ねることができる。
さらに、衝撃吸収体110を、収容材113に螺旋状部材114が収容される構成とした。よって、収容材113および螺旋状部材114の2部材をコンパクトに纏めることが可能になり、衝撃吸収体110をフロントバンパービーム15に簡単に備えることができる。
加えて、螺旋状部材114を収容材113に収容することで、収容材113で螺旋状部材114を保持することができる。
よって、第1実施の形態で用いた袋体21や形状保持部材23を不要とすることができる。
つぎに、衝撃吸収体110の作用を図31〜図34に基づいて説明する。
まず、衝撃吸収体110が、比較的低剛性の棒状物体(物体)41に衝突する例を図31〜図32に基づいて説明する。
図31(a)、(b)は第7実施の形態に係る衝撃吸収体で棒状物体に作用する衝撃を吸収開始する例を説明する図である。
(a)において、衝撃吸収体110の中央に位置する巻部135…(以下、「中央巻部135A…」という)が棒状物体41に矢印Mの如く衝突する。中央巻部135A…の前部位137…に衝撃が作用する。
(b)において、中央巻部135A…の前部位137…に衝撃が作用することで、中央巻部135A…に座屈荷重が作用し、中央巻部135A…が座屈変形する。
中央巻部135A…が座屈変形することで、エネルギー(以下、「座屈エネルギー」という)が発生する。
中央巻部135A…のうち、左側の中央巻部135Aの部位138が左側に膨らみ、部位138で左側の巻部135を矢印Nの如く押圧する。
一方、中央巻部135A…のうち、右側の中央巻部135Aの部位139が右側に膨らみ、部位139で右側の巻部135を矢印Oの如く押圧する。
ここで、螺旋移動材133は収容材113に比して硬質な部材である。
よって、左側の巻部135…が矢印Nの如く収容材113(中央部位116)の長手方向に移動する。
同時に、右側の巻部135…が矢印Oの如く収容材113(中央部位116)の長手方向に移動する。
これにより、巻部135…の移動による移動(運動)エネルギーが発生するとともに、移動する巻部135…と、収容材113(中央部位116)との間で摩擦力(摩擦エネルギー)が発生する。
ところで、螺旋移動材133は収容材113に対して螺旋状に巻き付けられている。よって、隣接した巻部135,135同士が接触した状態で、矢印N方向や矢印O方向に移動することで、螺旋移動材133に捩れ力が矢印Pや矢印Qの如く生じる。
ここで、螺旋移動材133は後面133bが収容材113の後面123に接触している。よって、螺旋移動材133に捩れ力が発生すると、発生した捩れ力は収容材113(中央部位116)の長手方向の変形に消費される。
このように、螺旋移動材133に発生した捩れ力で収容材113(中央部位116)に長手方向への変形が生じることで、エネルギー(以下、「捩れエネルギー」という)が発生する。
また、中央巻部135A…が座屈変形することにより、収容材113の上下の壁121,122(図28参照)が圧縮変形するとともに、上下の係止片121a,122a(図28参照)が曲げ変形する。
図32は第7実施の形態に係る衝撃吸収体で棒状物体に作用する衝撃を十分に吸収する例を説明する図である。
中央巻部135A…の座屈変形量が図31(b)より大きくなる。座屈変形した中央巻部135A…が、当接部位141…で当接した状態で、棒状物体41で圧縮される。
これにより、中央巻部135A…の当接部位141…が圧縮変形して、圧縮歪エネルギーが発生する。
また、中央巻部135A…の座屈変形量が図31(b)より大きくなることで、図28に示す上下の壁121,122の圧縮変形量が図31(b)より大きくなるとともに、図28に示す上下の係止片121a,122aの曲げ変形量が図31(b)より大きくなる。
さらに、収容材113の後壁123が圧縮変形される。
収容材113の上下の壁121,122および後壁123が圧縮変形して、圧縮歪エネルギーが発生する。
上下の係止片121a,122aが曲げ変形して、曲げエネルギーが発生する。
このように、棒状物体41に衝撃吸収体110が衝突した際に、衝撃吸収体110の螺旋移動材133に摩擦エネルギー、座屈変形エネルギーおよび圧縮歪エネルギーが発生する。
同時に、衝撃吸収体110の収容材113に捩れエネルギー、圧縮歪エネルギーおよび曲げエネルギーが発生する。
これにより、発生したエネルギーで、衝撃を良好(十分)に吸収することができる。
つぎに、衝撃吸収体110が壁状物体(物体)43に衝突する例を図33に基づいて説明する。
図33(a)、(b)は第7実施の形態に係る衝撃吸収体で車体に作用する衝撃を吸収する例を説明する図である。
(a)において、衝撃吸収体110が壁状物体43に矢印Rの如く衝突する。壁状物体43は、幅が広い物体なので、衝撃吸収体110の全面が壁状物体43に衝突する。
(b)において、衝撃吸収体110の全面が壁状物体(物体)43に衝突した際に、巻部135…が座屈変形する。
巻部135…が座屈変形することで座屈変形エネルギーが発生する。
同時に、収容材113の上下の壁121,122(図28参照)が圧縮変形する。
図34は第7実施の形態に係る衝撃吸収体で車体に作用する衝撃を吸収した例を説明する図である。
巻部135…の座屈変形量が図33(b)より大きくなるとともに、収容材113の圧縮変形量が図33(b)より大きくなる。
巻部135…が当接部位141…で当接した状態で壁状物体43で圧縮される。
収容材113の上下の壁121,122および上下の係止片121a,122a(図28参照)が圧縮変形するとともに、後壁123(図29参照)が圧縮変形して、圧縮歪エネルギーが発生する。
このように、巻部135…の座屈変形により発生した座屈変形エネルギー、巻部135…の圧縮変形により発生した圧縮歪エネルギー、収容材113の圧縮変形により発生した圧縮歪エネルギーで衝撃を吸収する。
これにより、衝撃を良好に吸収して、乗員に作用する衝撃を良好に緩和することができる。
以上説明したように、第7実施の形態の衝撃吸収体110によれば、第1実施の形態の衝撃吸収体20と同様の効果を得ることができる。
加えて、第7実施の形態の衝撃吸収体110によれば、螺旋状部材114を収容材113に収容することで、収容材113で螺旋状部材114を保持することができる。
これにより、第1実施の形態で用いた袋体21や形状保持部材23を不要とすることができ、構成の簡素化を図るとともに、コスト低減を図ることができる。
(第8実施の形態)
図35は本発明に係る衝撃吸収体(第8実施の形態)を備えたフロントバンパービームを示す斜視図である。
第8実施の形態の衝撃吸収体150は、収容材(ガイド体)151に複数個の平板材(移動体)152…を収容させたもので、その他の構成は第7実施の形態の衝撃吸収体110と同じである。
すなわち、衝撃吸収体150は、衝撃を吸収可能な収容材151と、収容材151に収容され、衝撃を吸収可能な複数個の平板材152…とを備え、衝撃が作用した際に、作用した衝撃を吸収するものである。
この衝撃吸収体150は、収容材151の裏面をフロントバンパービーム15の前面15aにクリップ(図示せず)で取り付けられる。
前記クリップは、自動車の組立に通常用いられる樹脂製の締結部材であり、一例として、図26に示すクリップ104が用いられる。
収容材151は、第7実施の形態の収容材113に比して長さ寸法が異なるだけで、断面形状は同じ部材である。
平板材152は、例えば、一辺が70mmの平板状に形成されたプレートである。この平板材152は、外形が第7実施の形態の螺旋状部材114と同様に略矩形状に形成されている。
この平板材152は、例えば材質が発泡ポリプロピレン(EPP)で、8倍発泡のものが用いられる。
第8実施の形態の衝撃吸収体150によれば、第7実施の形態の衝撃吸収体110と同様の効果が得られる。
すなわち、第8実施の形態の衝撃吸収体150によれば、比較的低剛性の棒状物体(物体)に衝突した場合に、この物体に対する衝撃を緩和するとともに、壁状物体(物体)に衝突した場合に、乗員に対する衝撃を緩和することができる。
なお、第8実施の形態においては、第7実施の形態と比して左右側への荷重の伝達量が小さく抑えられ、複数個の平板材(移動体)152…の左右方向への移動量は若干小さくなる。
したがって、移動量を小さく設定し、荷重方向の座屈変形による吸収量を大きく設定する場合などに好適である。
(第9実施の形態)
図36は本発明に係る衝撃吸収体(第9実施の形態)を備えたフロントバンパービームを示す斜視図である。
第9実施の形態の衝撃吸収体160は、第8実施の形態の移動体(すなわち、複数の平板材)152…に代えて移動体161を用いたもので、その他の構成は第8実施の形態の衝撃吸収体150と同じである。
移動体161は、平板状に形成された複数個の平板材152…と、平板材152…のうち、最外側の平板材152,152の外側に設けられた左右の柔軟な部位162,163とを有する。
柔軟な部位162,163は、平板材152と比して柔軟な部位である。
第9実施の形態の衝撃吸収体160によれば、平板材152…に衝撃が作用した際に、まず、平板材152…を座屈変形させて衝撃を吸収する。
平板材152…の座屈変形に伴い、隣の平板材152に押圧力が作用する。この押圧力が左右の柔軟な部位162,163に伝わり、柔軟な部位162,163が圧縮変形する。
これにより、平板材152…を左右側に移動させて衝撃を吸収する。
このように、移動体161の柔軟な部位162,163を平板材152…と比して柔軟な部位とすることで、平板材152…を座屈変形させて衝撃を吸収した後、平板材152…を左右側に移動させて衝撃を吸収することができる。
加えて、第9実施の形態の衝撃吸収体160によれば、第7実施の形態の衝撃吸収体110と同様の効果が得られる。
なお、第9実施の形態においては、第7実施の形態と比して左右側への荷重の伝達量が小さく抑えられ、複数個の平板材152…の左右方向への移動量は若干小さくなる。
したがって、移動量を小さく設定し、荷重方向の座屈変形による吸収量を大きく設定する場合などに好適である。
(第10実施の形態)
図37は本発明に係る衝撃吸収体(第10実施の形態)を備えたフロントバンパービームを示す斜視図、図38は図37の38矢視図である。
第10実施の形態の衝撃吸収体170は、第8実施の形態の移動体(すなわち、複数の平板材)152…に代えて移動体171を用いたもので、その他の構成は第8実施の形態の衝撃吸収体150と同じである。
移動体171は、複数個の平板部(平板材)172…を有する。平板部172は、平板材152と、平板材152の片面152aに備えられた柔軟な板材(柔軟な部位)173からなる。
すなわち、平板部172は、片面172aが柔軟な部位173で構成されている。
第10実施の形態の衝撃吸収体170によれば、平板部172…に衝撃が作用した際に、まず、平板材152…および柔軟な板材173…を座屈変形させて衝撃を吸収する。
平板材152…および柔軟な板材173…の座屈変形に伴い、隣の平板部172に押圧力が作用する。この押圧力で柔軟な板材173…が圧縮変形する。
これにより、平板部172…を左右側に移動させて衝撃を吸収する。
このように、平板部172の片面172aを柔軟な板材173で構成することで、平板材152…および柔軟な板材173…を座屈変形させて衝撃を吸収した後、平板材152…および柔軟な板材173…を左右側に移動させて衝撃を吸収することができる。
加えて、第10実施の形態の衝撃吸収体170によれば、第7実施の形態の衝撃吸収体110と同様の効果が得られる。
(第11実施の形態)
図39は本発明に係る衝撃吸収体(第11実施の形態)を示す正面図である。
第11実施の形態の衝撃吸収体180は、第10実施の形態の移動体(すなわち、複数の平板部172)171…に代えて移動体181を用いたもので、その他の構成は第10実施の形態の衝撃吸収体170と同じである。
移動体181は、複数個の平板材182…を有する。平板材182は、平板状に形成され、片面182aに2個の突起183が設けられている。
平板材182は、例えば、第8実施の形態の平板材152と同じ材質である発泡ポリプロピレン(EPP)で形成されている。
突起183は、1個または複数個を適宜選択可能である。
さらに、突起183は、隣接する平板材182に点接触するように形成されても、線接触されるように形成されてもよい。
第11実施の形態の衝撃吸収体180によれば、平板材182…に衝撃が作用した際に、まず、平板材182…を座屈変形させて衝撃を吸収する。
平板材182…の座屈変形に伴い、隣の平板材182に押圧力が作用する。この押圧力で突起183…がつぶれる。
これにより、平板材182…を左右側に移動させて衝撃を吸収する。
このように、平板材182の片面182aに突起183を設けることで、平板材182…を座屈変形させて衝撃を吸収した後、平板材182…を左右側に移動させて衝撃を吸収することができる。
加えて、第11実施の形態の衝撃吸収体180によれば、第7実施の形態の衝撃吸収体110と同様の効果が得られる。
つぎに、図35に戻って、第12実施の形態の衝撃吸収体について説明する。
第12実施の形態の衝撃吸収体は、収容材151の上壁185、下壁186の板厚を変えることで、上壁185、下壁186の座屈変形による衝撃吸収量を調整可能である。
さらに、収容材151の左壁187および右壁188は柔軟な部位である。
第12実施の形態の衝撃吸収体によれば、平板材152…に衝撃が作用した際に、まず、平板材152…および上下の壁185,186を座屈変形させて衝撃を吸収する。
平板材152…の座屈変形に伴い、隣の平板材152に押圧力が作用する。この押圧力が柔軟な左右の壁187,188に伝わり、左右の壁187,188が変形する。
これにより、平板材152…を左右側に移動させて衝撃を吸収する。
すなわち、第12実施の形態の衝撃吸収体によれば、平板材152…および上下の壁185,186を座屈変形させて衝撃を吸収した後、平板材152…を左右側に移動させて衝撃を吸収することができる。
なお、前記第1〜第12の実施の形態では、衝撃吸収体20,50,60,70,100,110,150,160,170,180をフロントバンパービーム15に適用した例について説明したが、これに限らないで、車体ピラー、座席など内装材の裏面や内部の他の部位に適用することもできる。
また、前記第1〜第6の実施の形態では、衝撃吸収体20,70,100を袋体21に収納した状態で用いる例について説明したが、衝撃吸収体20,70を袋体21に収納しない状態で用いることも可能である。
さらに、前記第2実施の形態では、形状保持部材51を中央前面16aにボルト止めした例について説明したが、ボルトに代えてクリップなどの他の締結部材で形状保持部材51を中央前面16aに取り付けることも可能である。
また、前記第1〜第2の実施の形態および第4〜第6の実施の形態では、衝撃吸収部材22,72に形状保持部材23,51,102を用いた衝撃吸収体20,50,70,100を例に説明したが、これに限らないで、衝撃吸収部材22,72に形状保持部材23,51,102を用いないで使用することも可能である。
さらに、前記第1〜第12の実施の形態では、ガイド体(芯材31,73および収容材113)、および移動体(外周材32、翼形移動体74、螺旋状部材114および平板材152,182)を同素材で形成した例について説明したが、ガイド体および移動体を別の素材で形成することも可能である。
加えて、前記実施の形態の各衝撃吸収体は、特定方向への移動を促進するために、移動体またはガイド体は荷重入力方向に対して傾斜するように配置してもよい。
また、各衝撃吸収体を車両の複数箇所に配置する場合において、それぞれの実施の形態の構成は部位毎に異なる構成でもよく、適宜組み合わせが可能である。
本発明の衝撃吸収体は、特にフロントバンパービームやリヤバンパービームなどを備えた自動車への適用に好適である。
本発明に係る衝撃吸収体(第1実施の形態)を備えたフロントバンパービームを示す斜視図である。 第1実施の形態に係る衝撃吸収体を示す分解斜視図である。 (a)は第1実施の形態に係る衝撃吸収部材を示す断面図、(b)は第1実施の形態に係る衝撃吸収部材を示す側面図である。 図1の4−4線断面図である。 第1実施の形態に係る衝撃吸収体が棒状物体に衝突する例を説明する図である。 第1実施の形態に係る衝撃吸収体で棒状物体に作用する衝撃を吸収開始する例を説明する図である。 第1実施の形態に係る衝撃吸収体で棒状物体に作用する衝撃を途中まで吸収する例を説明する図である。 第1実施の形態に係る衝撃吸収体で棒状物体に作用する衝撃を十分に吸収する例を説明する図である。 第1実施の形態に係る衝撃吸収体における加速度と変位との関係を説明するグラフである。 第1実施の形態に係る衝撃吸収体が壁状物体に衝突する例を説明する図である。 第1実施の形態に係る衝撃吸収体で車体に作用する衝撃を吸収する例を説明する図である。 本発明に係る衝撃吸収体(第2実施の形態)を示す斜視図である。 本発明に係る衝撃吸収体(第3実施の形態)を示す斜視図である。 本発明に係る衝撃吸収体(第4実施の形態)を示す分解斜視図である。 第4実施の形態に係る衝撃吸収部材を示す断面図である。 (a)は図15の16a−16a線断面図、(b)は第4実施の形態に係る衝撃吸収部材を示す分解断面図である。 第4実施の形態に係る衝撃吸収体をフロントバンパービームに取り付けた状態を示す断面図である。 第4実施の形態に係る衝撃吸収体が棒状物体に衝突する例を説明する図である。 第4実施の形態に係る衝撃吸収体で棒状物体に作用する衝撃を吸収開始する例を説明する図である。 第4実施の形態に係る衝撃吸収体で棒状物体に作用する衝撃を十分に吸収する例を説明する図である。 第4実施の形態に係る衝撃吸収体が壁状物体に衝突する例を説明する図である。 第4実施の形態に係る衝撃吸収体で車体に作用する衝撃を吸収する例を説明する図である。 本発明に係る衝撃吸収部材(第5実施の形態)を示す斜視図である。 本発明に係る衝撃吸収体(第6実施の形態)を示す分解斜視図である。 第6実施の形態に係る衝撃吸収部材を示す分解斜視図である。 (a)は第6実施の形態に係る衝撃吸収体を示す断面図、(b)は第6実施の形態に係る衝撃吸収部材を示す分解断面図である。 本発明に係る衝撃吸収体(第7実施の形態)を備えたフロントバンパービームを示す斜視図である。 本発明に係る衝撃吸収体(第7実施の形態)を示す分解斜視図である。 第7実施の形態に係る衝撃吸収部材を示す断面図である。 図29の30−30線断面図である。 第7実施の形態に係る衝撃吸収体で棒状物体に作用する衝撃を吸収開始する例を説明する図である。 第7実施の形態に係る衝撃吸収体で棒状物体に作用する衝撃を十分に吸収する例を説明する図である。 第7実施の形態に係る衝撃吸収体で車体に作用する衝撃を吸収する例を説明する図である。 第7実施の形態に係る衝撃吸収体で車体に作用する衝撃を吸収した例を説明する図である。 本発明に係る衝撃吸収体(第8実施の形態)を備えたフロントバンパービームを示す斜視図である。 本発明に係る衝撃吸収体(第9実施の形態)を備えたフロントバンパービームを示す斜視図である。 本発明に係る衝撃吸収体(第10実施の形態)を備えたフロントバンパービームを示す斜視図である。 図37の38矢視図である。 本発明に係る衝撃吸収体(第11実施の形態)を示す正面図である。
符号の説明
10…車体、15…フロントバンパービーム、20,50,60,70,100,110,150,160,170,180…衝撃吸収体、22,61、72,95…衝撃吸収部材、23,51…形状保持部材、31,73…芯材(ガイド体)、32…外周材(移動体)、33…巻付材、74…翼形移動材(移動体)、113,151…収容材(ガイド体)、114…螺旋状部材(移動体)、133…螺旋移動材、152,182…平板材(移動体)、161,171,181…移動体、162,163…左右端部(両端部)、172…平板部(平板材)、172a,182a…片面、173…柔軟な板材(柔軟な部位)、183…突起、H1,H2…高さ寸法(衝撃入力方向に対して直交する方向の寸法)、S1,S2,S4…所定の間隙、W1,W5…幅寸法(衝撃入力方向の寸法)。

Claims (7)

  1. 衝撃が作用した際に、作用した衝撃を吸収する衝撃吸収体において、
    前記衝撃の入力方向に対して略直交する方向に延在され、前記衝撃を吸収可能なガイド体と、
    前記ガイド体に沿って移動可能に支持され、前記衝撃を吸収可能な移動体と、を備え、
    前記衝撃が作用した際に、前記移動体をガイド体に沿って移動させるとともに、前記ガイド体および前記移動体を変形させることで前記衝撃を吸収する衝撃吸収体であって、
    前記ガイド体は、
    前記移動体の内側をガイドする芯材からなり、該芯材は断面視略矩形状かつ前面が凸型湾曲状に形成され、
    前記移動体は、
    略平板状の部材に形成され、隣接する前記平板状の部材間に所定の間隙が形成された複数個の翼形移動材からなり、
    前記翼形移動材は、
    略中央に嵌合溝を有し、該嵌合溝の前端部に上下の拡張溝が形成されるとともに、該翼形移動材の上半分が軸方向に対し一方に所定角度傾斜され、該翼形移動材の下半分が軸方向に対し他方に所定角度傾斜されることを特徴とする衝撃吸収体。
  2. 前記移動体および前記ガイド体は、それぞれ発泡体で形成され
    前記移動体の素材は、
    前記ガイド体の素材に比して発泡倍率が低く設定されたことを特徴とする請求項記載の衝撃吸収体。
  3. 前記移動体の素材を樹脂、前記ガイド体の素材を発泡体としたことを特徴とする請求項1記載の衝撃吸収体。
  4. 衝撃が作用した際に、作用した衝撃を吸収する衝撃吸収体において、
    前記衝撃の入力方向に対して略直交する方向に延在され、前記衝撃を吸収可能なガイド体と、
    前記ガイド体に沿って移動可能に支持され、前記衝撃を吸収可能な移動体と、を備え、
    前記衝撃が作用した際に、前記移動体をガイド体に沿って移動させるとともに、前記ガイド体および前記移動体を変形させることで前記衝撃を吸収する衝撃吸収体であって、
    前記ガイド体は、前記移動体の外側をガイドする収容材からなり、
    前記移動体は、平板状に形成された複数個の平板材からなり、前記ガイド体に比して硬質な部材で形成されたことを特徴とする衝撃吸収体。
  5. 前記移動体は
    記複数個の平板材のうち、最外側の平板材の外側に設けられ、前記平板材と比して柔軟な部位を有することを特徴とする請求項に記載の衝撃吸収体。
  6. 記平板材は、片面柔軟な板材を備えることを特徴とする請求項記載の衝撃吸収体。
  7. 記平板材は、片面に隣接する該平板材と接触する突起を設けたことを特徴とする請求項記載の衝撃吸収体。
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