JP4915743B2 - ピアノの消音装置、消音装置付きピアノ - Google Patents
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Description
弦10とハンマーシャンク11の間の空間に回動軸12が配置され、回動軸12の周面から一方向に消音バー13が突出している。回動軸12は、アーム23によって回動自在に支持されており、図示していない回動機構により回動される。アーム23の構造については後述する。消音バー13は回動軸12の回動に伴い第一の回動位置と第二の回動位置の間で移動する。図4において、実線で示した消音バー13の位置が、回動軸12が第一の回動位置に位置する状態であり、一点鎖線で示した消音バー13の位置が、回動軸12が第二の回動位置に位置する状態である。
このようにして、消音装置付きピアノの演奏者は、回動軸12の回動位置を切り替える手段により、消音モードとアコースティックモードとを自由に選択することができるのである。
回動アーム固定具232は、互いに対向する二枚の平板部と、それらの平板部を連結する連結部232bとから構成され、この例では、一枚の金属板をコ字型に折り曲げることにより形成されている。平板部に形成された切欠232cをハンマーレール25に係合する。そして、連結部232bに形成された第一の穴232dに切られた雌ねじに螺合されたねじ232eの先端をハンマーレール25に突き当てることにより、回動アーム固定具232とハンマーレール25が固定される。また、ねじ232eは、ナット232fと連結部232bのダブルナット効果によって固定されてその緩みが防止される。
再度、図4及び図6を参照して説明をする。回動アーム231のピアノの奥側(ハンマー14側)に位置する後方突出部231aの先端に回動軸12が回動自在に支持される。回動アーム231の中央突出部231bには、回動支持軸231cが回動アーム231の面に対して垂直に突出して設けられている。回動支持軸231cは、その外周にねじが切られており、回動アーム固定具232に形成された穴232aに挿入されて、ナット233により締結される。穴232aの径Dは回動支持軸231cの径dより大とされている。
回動アーム231の前方突出部231dには折曲部231eが形成され、その折曲部231eにはねじ231fが突出して設けられている。ねじ231fは、固定板234の裏側に位置するナット234bに螺合されて、固定板234に形成された穴234aに挿入される。回動アーム231は、自重、回動軸12及び消音バー13の重みにより、回動支持軸231cを中心として、図7の紙面における時計回りに回動しようとする。しかし、ねじ231fに螺合されたナット234bが固定板234に当たり、回動アーム231の回動が阻止される。
ねじ231f、固定板234、ナット234b,c及びねじ234dからなる消音バー支持位置微調手段は、このように回動軸12及び消音バー13の位置を微調整する機能を有する。
ピアノの消音装置が取り付けられた状態においては、図4に例示するように、ピン板28と消音バー13の高さがほぼ一致する。この場合、ピアノの手前側に引き出す方向に移動させようとするとピン板28と消音バー13とがぶつかるため、ハンマーレール25を固定するブラケット26が設置された基台27を図4の紙面における左右方向に移動することはできない。
この場合、図4に示すように、ハンマーシャンク11と消音バー13との衝突により生じた衝撃により、回動アーム231は、位置調整後に固定された固定具234の穴234aを支点として回動する。ここで、その支点から回動軸12までの距離は、その支点から回動支持軸231cまでの距離よりも長い。このため、回動支持軸231cと回動アーム固定具232の穴232aとの間で発生したずれは、回動軸12の位置では拡大されることになり、消音バー14の位置が不安定となる。よって、背景技術のピアノの消音装置では、レットオフ寸法が広くなってしまい、その分、自然な押鍵感触が損なわれるという問題があった。
この発明は、自然な押鍵感触を得ることができるピアノの消音装置、消音装置付きピアノを提供することを目的とする。
図1及び図2Aを参照してこの発明によるピアノの消音装置の一実施例の要部について説明をする。図1は回動支持軸の支持構造を分解して示した分解斜視図であり、図2Aはその支持構造の断面図である。
皿穴232gにテーパブッシュ30をはめ込む。テーパブッシュ30は、図3に示すように、略円錐台形状であり、その中心に貫通孔30aが形成されている。また、テーパブッシュ30は、その周の一部に切れ込み30bが入っており、径方向の断面がc字型となっている。テーパブッシュ30の周面の形状は、はめ込まれたときに皿穴232gの周面の形状に合致するように形成される。図3Aはテーパブッシュ30の底面図であり、図3Bはそのb−b断面図であり、図3Cはその平面図である。テーパブッシュ30は、例えばジュラコン(登録商標)等のポリアセタール樹脂からなる。この例では、皿穴232gにテーパブッシュ30がはめ込まれたときに、皿穴232gからテーパブッシュ30の頭が出るように、テーパブッシュ30を皿穴232gよりも若干大きくしている。
また、回動アーム231と回動アーム固定具232の互いに対向する面にポリアセタール等の樹脂からなる緩衝材31が設けられる。
この例では、テーパブッシュ30が皿穴232gよりも大きいため、皿穴232gにテーパブッシュ30がはめ込まれたときに、皿穴232gからテーパブッシュ30の頭が出る。また、回動アーム231と回動アーム固定具232の互いに対向する面に緩衝材31が設けられている。このため、回動支持軸231cとナット233を締結しても、回動アーム231と回動アーム固定具232は、テーパブッシュ30及び緩衝材31により隔てられるため接触しない。
なお、回動軸12とねじ231fとの距離は、回動軸12と回動支持軸231cとの距離よりも離れている。また、ねじ231fと固定板234との間でずれを生じさせる可能性があるのは、消音バー13がハンマーシャンク11から受ける衝撃により発生する力のすべてではなく、その力のうちねじ231fの径方向の成分の力のみである。一方、回動支持軸231cには、消音バー13がハンマーシャンク11から受ける衝撃により発生する力のすべてが働く。
[変形例]
上記例では、回動アーム231に回動支持軸231cを設けたが、図2Bに例示するように、回動アーム固定具232に回動支持軸232iを設けてもよい。この場合には、回動アーム231の回動アーム固定具232と対向する面に皿穴231gを形成する。テーパブッシュ30が装着された回動支持軸232iが、皿穴231gに挿入されて、ナット233と締結される。
例えば、図2Cに例示するように、回動支持軸231cとして皿ねじを用いる。この場合、回動アーム231にその皿ねじの形状に合致する皿穴231hを設けて、その皿穴231hに皿ねじである回動支持軸231cを挿入する。この場合、皿穴231hの径は回動支持軸231cの径よりも大きいが、回動支持軸231cとナット233を締結することにより、皿穴231h及び回動支持軸231cにも互いに近づく方向の力が働き、皿穴231h及び回動支持軸231cの径方向の位置が固定されるため、回動支持軸231cと回動アーム231との間にガタが生じることはない。
回動支持軸231cとナット233とを締結することにより、上述した回動支持軸231cと回動アーム固定具232との間のガタを防止することができる理由と同様の理由により、回動支持軸231cと回動アーム231との間のガタを防止することができる。
上記例では、回動アーム固定具232は、金属板をコの字型に折り曲げることにより形成された互いに対向する二枚の平板部を有していたが、回動アーム固定具232の形状はこれに限られない。例えば、厚みが十分にある一枚の金属板により回動アーム固定具232を形成してもよい。
上記例では、ハンマーレール25に回動アーム固定具232を取り付けたが、ブラケット26に回動アーム固定具232を取り付けてもよい。
なお、アーム23が回動軸12を支持する支持機構として、下記の支持機構22を用いてもよい。以下、図8を参照して、支持機構22について説明をする。支持機構22は、アーム23と軸受24から構成される。
アーム23に形成された穴23aの内周面には雌ねじが切ってある。
軸受24は、アーム23の穴23aに螺合される。溝241cに例えばマイナスドライバー等の工具を係合させて軸受24を回転させることにより、軸受24をアーム23へ容易に螺合することができる。また、回動軸12の一端が軸受24に挿入される。これにより、回動軸12は、軸受24を介してアーム23に回動自在に支持されることになる。回動軸12の他端についても同様の支持機構により支持される。
また、回動軸12の支持機構22は、軸受24をアーム23に直接螺合しているため、回動軸12を支持する部分の衝撃による変形が生じ難い。したがって、消音バー13を弦10のより近くに設置することができる。これにより、レットオフ寸法を狭く調整することができ、より自然な押鍵感触を得ることができる。
略半円筒体241d,eが互いに組み合わされて一体化された場合に、その一体化された略半円筒体241d,eがブッシュ241を構成し、略半円筒体241d,eにそれぞれ貼付された緩衝材が緩衝材242を構成する。略半円筒体241d,eの互いの当接面、言い換えると、略半円筒体241d,eの周方向の端面に接着剤を塗布することにより、略半円筒体241d,eを接着固定してもよい。
なお、略半円筒体241d,eのフランジの外周面に、平面241i,241jをそれぞれ形成してもよい。これにより、略半円筒体241d,eが互いに組み合わされて一体化された場合に、図11Cに例示するように、ブッシュ241のフランジ241bの外周面の互いに180度をなす位置に平面241i,241jが形成されることになる。
上記の例では、軸受24をアーム23へ螺合したが、軸受24をアーム23へ圧入してもよい。この場合には、軸受24の外周面241a及びアーム23の穴23aの内周面にねじを切る必要はない。また、軸受24を穴23aに挿入した後に、軸受24をナット、スピードナット等の締結部品と締結させることにより、軸受24とアーム23とを固定してもよい。
緩衝材242は、繊維質材ではなくゴムやスポンジ等の任意の弾性体により形成してもよい。また、緩衝材242は、必ずしもブッシュ241の内周面の全体に貼付される必要はない。
Claims (3)
- 弦とハンマーシャンクとの間に配置される回動軸と、
上記回動軸の周面から一方向に突出され、上記回動軸の第一の回動位置において上記ハンマーシャンクの先端に設けられたハンマーが上記弦を叩くのを阻止し、上記回動軸の第二の回動位置において上記ハンマーが上記弦を叩くのを阻止しない消音バーと、
上記回動軸を支持するアームと、
を備えるピアノの消音装置であって、
上記アームは、上記回動軸を支持し、ピアノの消音装置の取り付け時に回動可能な回動アームと、ピアノに取り付けられ、その回動アームを固定する回動アーム固定具とからなり、
上記回動アームと上記回動アーム固定具とはねじとナットを用いて固定されており、
上記回動アームに設けられた上記ねじが挿通する穴の上記回動アーム固定具側又は上記回動アーム固定具に設けられた上記ねじが挿通する穴の上記回動アーム側は、皿穴とされており、
上記皿穴にその皿穴に合致する形状のテーパブッシュがはめ込まれており、そのテーパブッシュにより上記ねじの周面とその皿穴の周面とが隔てられており、
上記テーパブッシュは、その周の一部に切れ込みが入っており、径方向の断面がc字型になっている、
ことを特徴とするピアノの消音装置。 - 請求項1に記載されたピアノの消音装置において、
上記回動アームと上記回動アーム固定具の互いに対向する面に緩衝材が設けられ、
上記回動アームと上記回動アーム固定具は上記緩衝材によって隔てられて固定されている、
ことを特徴とするピアノの消音装置。 - 請求項1又は2に記載のピアノの消音装置を備える消音装置付きピアノ。
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