JP4856809B2 - 皮膚外用剤 - Google Patents
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Description
本発明は、新規な皮膚外用剤に関する。詳しくは、水溶性のクロマノール配糖体を有効成分とする皮膚外用剤に関するものである。
背景技術
皮膚は人体の最表面にあるため、紫外線、熱、化学物質等、環境中に存在する種々のストレスを受けやすい。そのうち、紫外線(特に290〜320nmの波長領域であるUVB)は、皮膚表面および皮膚組織内に活性酸素やフリーラジカルを発生させ、サンバーン(日焼け)や皮膚癌等の原因になるといわれている(井上正康編著「活性酸素と病態」学会出版センター1992年10月1日初版発行、第567〜576頁)。特に、近年オゾン層破壊により地表に届く紫外線量は増加の一途をたどっており、紫外線吸収剤による防護だけでは充分ではなく、皮膚組織内等において発生した活性酸素やフリーラジカルを消去することが重要になってきている。さらに、最近、炎症性ケミカルメディエータであるサイトカインが紫外線により誘導されること、これにより白血球等の免疫細胞が誘導され局所的な炎症反応が生じ、皮膚に強いダメージを与えること等がわかってきた(Thomas S.Kupper etc.:J.Clin.Invest.:Vol80,August 1987,430−436)。サイトカインの発現を抑制する物質としてはコルチコステロイド等のステロイドがあるが、免疫抑制効果があるため、消耗(Wasting)症候群、糖尿病、骨粗しょう症等の有害な副作用を引き起こすことが知られている。したがって、紫外線による皮膚の局所炎症において、原因となる活性酸素やフリーラジカルを有効に消去し、かつ誘導されるサイトカインの産生をも抑制する物質の開発が望まれている。
また、上記局所炎症以外にも、皮膚が紫外線、熱、化学物質等により一度に多量のストレスを受けた場合、表皮基底細胞や真皮繊維芽細胞などの分裂能の低下を招くことが知られており、これに伴い皮膚全体が萎縮するばかりでなく、表皮細胞が作り出す天然保湿成分や細胞間マトリックス成分の減少や変性等を引き起こし、シミ、そばかすの増加やシワ、タルミの形成等といった皮膚老化の進行をももたらすと考えられている。そこで、皮膚内のコラーゲン等のマトリックス成分を合成する線維芽細胞を活性化することにより、コラーゲンやヒアルロン酸等の代謝を活性化して皮膚細胞の柔軟性、弾力性を改善したり、ターンオーバーを促進させ皮膚の色素沈着を抑制し皮膚の美白化を促進する試みが行われている。このような皮膚細胞の活性化および老化防止のための物質としては、ビタミンC、ビタミンE、レチノイン酸、レチノール誘導体等が知られているが、いずれも安定性、経皮吸収性、催奇形性等において問題があり、適用範囲が極めて限定されているのが現状であった。
一方、本発明に用いられるクロマノール配糖体は既知の化合物である(特開平7−118287号公報、特開平9−249688号公報、特開平11−21291号公報)。該クロマノール配糖体は、代表的なビタミンEであるα−トコフェロールのクロマン環の2位のフィチル基をアルコールで置換し、さらに糖を結合させて得られるものであり、高い水溶性と優れた抗酸化作用を有する。しかし、該クロマノール配糖体を前述のような皮膚障害予防および治療剤や化粧料等の皮膚外用剤に利用することは知られていない。
本発明は上記従来技術の有する問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、副作用を伴うことなく少用量で効果的に作用して紫外線等による皮膚障害を抑制し治癒し得る新規な皮膚外用剤を提供することにある。
本発明の他の目的は、紫外線による皮膚の局所炎症において、原因となる活性酸素やフリーラジカルを有効に消去し、かつ誘導されるサイトカインの産生をも抑制し得る新規な皮膚外用剤を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、紫外線による皮膚の色素沈着を予防・改善し、優れた美白化作用を有する新規な皮膚外用剤を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、皮膚細胞を活性化し、皮膚の老化を防止し得る新規な皮膚外用剤を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、有効成分を高濃度で含有する水性製剤とすることができ、安定性、経皮吸収性に優れた新規な皮膚外用剤を提供することにある。発明の開示
本発明者らは、紫外線等による皮膚障害の予防および治療について鋭意研究を重ねた結果、前記クロマノール配糖体が、極めて効果的に皮膚障害を抑制し治癒し得ることを見出し本発明を完成した。
即ち、本発明は、下記一般式(1)
(ただし、式中、R1、R2、R3およびR4は同一または異なる水素原子または低級アルキル基を表し、R5は水素原子、低級アルキル基または低級アシル基を表し、Xは糖残基中の水酸基の水素原子が低級アルキル基または低級アシル基で置換されていてもよい単糖残基またはオリゴ糖残基を表し、nは0〜6の整数であり、およびmは1〜6の整数である)で表されるクロマノール配糖体を含有してなる皮膚外用剤である。
本発明はまた、前記クロマノール配糖体は2−(α−D−グルコピラノシル)メチル−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−オール、2−(β−D−ガラクトピラノシル)メチル−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−オール、2−(β−D−フルクトフラノシル)メチル−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−オールまたは2−(α−D−マンノピラノシル)メチル−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−オールである前記皮膚外用剤である。
本発明はさらに、水性製剤である前記皮膚外用剤である。
本発明はまた、皮膚障害予防および治療剤である前記皮膚外用剤である。
本発明はさらに、紫外線障害予防および治療剤、皮膚色素沈着予防および改善剤、皮膚美白化剤、皮膚老化防止剤または細胞賦活剤である前記皮膚外用剤である。
本発明はまた、化粧料である前記皮膚外用剤である。
発明を実施するための最良の形態
本発明の皮膚外用剤は、前記一般式(1)で表されるクロマノール配糖体を有効成分とすることを特徴とするものである。
前記一般式(1)において、R1、R2、R3、R4およびR5の低級アルキル基としては、炭素原子数が1〜8、好ましくは1〜6の低級アルキル基がよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。これらの中では、メチル基またはエチル基が好ましい。また、R5の低級アシル基としては、炭素原子数が1〜8、好ましくは1〜6の低級アシル基がよく、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル等が挙げられる。これらの中では、アセチル基、プロピオニル基またはブチリル基が好ましい。また、Xの単糖残基としては、グルコース、ガラクトース、フコース、キシロース、マンノース、ラムノース、フルクトース、アラビノース、リキソース、リボース、アロース、アルトロース、イドース、タロース、デオキシリボース、2−デオキシリボース、キノボース、アベクオース等の糖残基が挙げられる。Xのオリゴ糖残基としては、上記単糖が2〜4個結合したもの、例えばマルトース、ラクトース、セロビオース、ラフィノース、キシロビオース、スクロースの糖残基等が挙げられる。これらの中ではグルコース、ガラクトース、フコース、キシロース、ラムノース、マンノース、フルクトース等の単糖残基が好ましい。また、Xの糖残基中の水酸基の水素原子は低級アルキル基、好ましくは炭素原子数が1〜8の低級アルキル基、または低級アシル基、好ましくは炭素原子数が1〜10の低級アシル基で置換されていてもよい。さらに、nは0〜6、好ましくは1〜4の整数であり、mは1〜6、好ましくは1〜3の整数である。一般式(1)で表されるクロマノール配糖体の好ましい例としては、2−(α−D−グルコピラノシル)メチル−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−オール、2−(β−D−ガラクトピラノシル)メチル−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−オール、2−(β−L−フコピラノシル)メチル−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−オール、2−(α−L−ラムノピラノシル)メチル−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−オール、2−(β−D−キシロピラノシル)メチル−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−オール、2−(β−D−グルコピラノシル)メチル−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−オール、2−(β−D−フルクトフラノシル)メチル−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−オール、2−(α−D−マンノピラノシル)メチル−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−オール等が挙げられる。
本発明に用いられるクロマノール配糖体は、例えば特開平7−118287号公報、特開平9−249688号公報、特開平11−21291号公報に記載の方法により、下記一般式(2):
(ただし、式中、R1,R2,R3、R4、R5およびnは前記と同義である)で表される2−置換アルコールおよびオリゴ糖類を相当する糖転位作用を触媒する酵素の存在下に反応させ、2−置換アルコールの2位の水酸基に対して特異的に糖の特定の水酸基を結合させることからなる酵素反応によって製造される(酵素法)。
上記反応において原料として用いられる一般式(2)で表される2−置換アルコール(以下、単に「2−置換アルコール」という)は公知の物質であり、例えば、特公平1−43755号公報や特公平1−49135号公報等に開示された方法により得ることができる。また、例えば、一般式(2)中、R1、R2、R3およびR4がメチル基、R5が水素原子であり、nが1である2−置換アルコールは、α−トコフェロールのクロマン環の2位のフィチル基がカルボキシル基で置換された構造を有する6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸(商品名「トロロックス(Trolox)」)を水素化リチウムアルミニウムの存在下においてジエチルエーテル中で加熱還流処理すること等により容易に得ることができる。
上記反応において使用される糖転位作用を触媒する酵素は、当該反応に用いる糖の種類によって以下のように使い分けることが好ましい。
(1)2−置換アルコールにα−結合でグルコース残基を結合させる場合:
(a)マルトースからマルトテトラオース位のマルトオリゴ糖に対してはα−グルコシダーゼ(α−glucosidase,EC3.2.1.20)を作用させることが望ましい。α−グルコシダーゼとしては、ほぼ全ての起源由来のものを用いることができ、具体的には、東洋紡績株式会社製のサッカロマイセス属(Saccharomyces sp.)由来のα−グルコシダーゼ、オリエンタル酵母工業株式会社製のサッカロマイセス セロビイシエ(Saccharomyces cerevisiae)由来のα−グルコシダーゼ、天野製薬株式会社製のアスペルギルス ニガー(Aspergillus niger)由来のα−グルコシダーゼ、和光純薬工業株式会社製のサッカロマイセス属(Saccharomyses sp.)由来のα−グルコシダーゼ、シグマ(SIGMA)製のベーカー イースト(Bakers yeast)由来のα−グルコシダーゼ、バチルス属(Bacillus)由来のα−グルコシダーゼ等が挙げられる。
(b)可溶性澱粉または澱粉に対しては4−α−グルカノトランスフェラーゼ(4−α−D−glucanotransferase,EC2.4.1.25)を作用させることが望ましい。
(2)2−置換アルコールにα−結合でグルコース残基またはマルトオリゴ糖残基を結合させる場合:
マルトオリゴ糖、可溶性澱粉、澱粉またはシクロデキストリン(α、β、γ)などに対してはシクロデキストリングルカノトランスフェラーゼ(cyclodextrin glucanotransferase,EC2.4.1.19)を作用させることが望ましい。代表的な例としては、天野製薬株式会社製のバチルス マセランス(Bacillus macerans)由来のシクロデキストリングルカノトランスフェラーゼ、株式会社林原生物化学研究所製のバチルス ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)由来のシクロデキストリングルカノトランスフェラーゼ、その他にはバチルス メガテリウム(Baccillus megaterium)、バチルス サーキュランス ATCC 9995(Bacillus circulans ATCC 9995)由来のシクロデキストリングルカノトランスフェラーゼなどが挙げられる。
(3)2−置換アルコールにβ−結合でグルコース残基を結合させる場合:
(a)セロビオース、カードランまたはラミナランなどのβ−結合よりなるオリゴ糖に対してはβ−グルコシダーゼ(β−glucosidase,EC3.2.1.21)を作用させることが望ましい。
(b)リン酸存在下のセロビオースに対してはセロビオース ホスホリラーゼ(cellobiose phosphorylase,EC2.4.1.20)を作用させることが望ましい。
(4)2−置換アルコールにα−結合でガラクトース残基を結合させる場合:
メリビオースまたはラフィノースなどに対してはα−ガラクトシダーゼ(α−galactosidase,EC3.2.1.22)を作用させることが望ましい。
(5)2−置換アルコールにβ−結合でガラクトース残基を結合させる場合:
(a)ラクトースなどに対してはβ−ガラクトシダーゼ(β−galactosidase,EC3.2.1.23)を作用させることが望ましい。
(b)アラビノガラクタンなどに対してはエンド−1,4−β−ガラクタナーゼ(Endo−1,4−β−galactanase,EC3.2.1.89)を作用させることが望ましい。
(6)2−置換アルコールにβ−結合でフラクトース残基を結合させる場合:
(a)ショ糖、ラフィノースまたはメリビオースなどに対してはレバンシュークラーゼ(levansucrase,EC2.4.1.10)を作用させることが望ましい。
(b)ショ糖に対してはβ−フルクトフラノシダーゼ(β−fructofuranosidase,EC3.2.1.26)を作用させることが望ましい。
(c)イヌリンなどに対してはイヌリンフルクトトランスフェラーゼ(inulin fructotransferase,EC2.4.1.93)を作用させることが望ましい。
上記反応における反応条件は、使用するクロマノール配糖体や酵素の種類によって異なるが、例えば、一般式(1)中のmが1であるクロマノール配糖体をα−グルコシダーゼを用いて合成する場合には、2−置換アルコールを糖溶液に溶解させることが望ましい。そのためには有機溶媒の添加が望ましく、例えば、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、メタノール、エタノール、アセトン、およびアセトニトリルなどが挙げられ、α−グルコシダーゼの転移活性を高める点を考慮すると、ジメチルスルホキシドやN,N−ジメチルホルムアミドが好ましく使用される。有機溶媒の添加濃度は、1〜50(体積/体積)%であり、反応効率を考えると5〜35(体積/体積)%であることが好ましい。
2−置換アルコールの濃度は、反応液中において飽和濃度若しくはそれに近い濃度にすることが望ましい。用いる糖の種類はマルトースからマルトテトラオース位の低分子のものが良く、好ましくはマルトースである。糖の濃度は1〜70(質量/体積)%、好ましくは30〜60(質量/体積)%である。pHは4.5〜7.5、好ましくは5.0〜6.5である。反応温度は10〜70℃、好ましくは30〜60℃である。反応時間は1〜40時間、好ましくは2〜24時間である。但し、これらの条件は使用する酵素量等により影響をうけることはいうまでもない。反応終了後、反応液をXAD(オルガノ株式会社)を担体として用いたカラムクロマトグラフィーで処理することにより、目的とするクロマノール配糖体が高純度で得られる。
また、例えば、一般式(1)中のmが1であるクロマノール配糖体をシクロデキストリングルカノトランスフェラーゼを用いて合成する場合の反応条件としては、2−置換アルコールを糖溶液に溶解させることが望ましい。そのためには有機溶媒の添加が望ましく、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、メタノール、エタノール、アセトンおよびアセトニトリルなどが挙げられる。添加する有機溶媒の濃度は1〜50(体積/体積)%、好ましくは反応効率を考えると5〜35(体積/体積)%である。2−置換アルコールの濃度は反応液中において、飽和濃度もしくはそれに近い高い濃度にすることが望ましい。
上記反応において用いられる糖の種類としては、マルトトリオース以上の重合度を持つマルトオリゴ糖、可溶性澱粉、澱粉およびシクロデキストリン(α、β、γ)などが好ましく挙げられる。糖の濃度は1〜70(質量/体積)%、好ましくは5〜50(質量/体積)%である。pHは4.5〜8.5、好ましくは5.0〜7.5である。反応温度は10〜70℃、好ましくは30〜60℃である。反応時間は1〜60時間、好ましくは2〜50時間である。但し、これらの条件は使用する酵素量により影響を受ける。このような反応により得られたクロマノール配糖体はmの数が1から8位の混合物となる。そこで、この混合物をグルコアミラーゼ(EC3.2.1.3)を用いて処理することによって、一般式(1)中のmが1であるクロマノール配糖体だけを得ることができる。この際の反応温度は20〜70℃、好ましくは30〜60℃であり、反応時間は0.1〜40時間、好ましくは1〜24時間である。但し、これらの条件は使用する酵素の量により影響を受ける。次に、上記グルコアミラーゼ処理後の液を、XAD(オルガノ株式会社)を担体として用いたカラムクロマトグラフィー処理することにより、一般式(1)中のmが1であるクロマノール配糖体が高純度で得られる。
一般式(1)中のmが2であるクロマノール配糖体を得る場合には、上記と同様の条件下で、シクロデキストリングルカノトランスフェラーゼによって得られる一般式(1)におけるmが1から8位の混合物の形態を有するクロマノール配糖体にβ−アミラーゼ(EC3.2.1.2)を作用させることにより、一般式(1)におけるmが1または2であるクロマノール配糖体のみが得られる。この時の反応温度は20〜70℃、好ましくは30〜60℃であり、反応時間は0.1〜40時間、好ましくは1〜24時間である。但し、これらの条件は使用する酵素量により影響を受ける。β−アミラーゼ処理後の液は、XAD(オルガノ株式会社)を担体として用いたカラムクロマトグラフィー処理により、一般式(1)におけるmが2であるクロマノール配糖体が高純度で得られると同時に、一般式(1)におけるmが1であるクロマノール配糖体も得られる。
一般式(1)におけるmが3以上であるクロマノール配糖体を得る場合には、上記と同様の条件下で、シクロデキストリングルカノトランスフェラーゼによって得られる一般式(1)におけるmが1から8位の混合物の形態を有するクロマノール配糖体を、HPLCを用いた分取クロマトグラフィーなどで処理することにより、高純度のクロマノール配糖体が各m毎に得ることができる。
上記実施態様では2−置換アルコールにグルコース残基やマルトオリゴ糖残基を糖残基として結合させる場合の態様を記載したが、ガラクトース残基、マンノース残基、フルクトース残基等を糖残基として2−置換アルコールに結合させる場合は上記糖転位作用を触媒する酵素の項において説明した適切な酵素をそれぞれ使用する以外は上記実施態様と同様の操作を行うことによって、目的とするクロマノール配糖体が高純度で得られる(特開平9−249688号公報、特開平11−21291号公報)。
一方、本発明に用いられるクロマノール配糖体は、特願平10−75599号に記載の方法により、前記2−置換アルコールの6位の水酸基を保護基で保護したもの(以下「糖受容体」という)とアノマー位に脱離基を導入し他の水酸基を保護基で保護した糖の誘導体(以下、「糖供与体」という)とを縮合反応させることによっても製造できる(有機合成法)。
上記反応において使用される糖受容体の6位の水酸基を保護する保護基としては、アセチル基、ベンゾイル基、ビバロイル基、クロロアセチル基、レブリノイル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、アリル基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、トリメチルシリル基およびトリチル基等が挙げられ、特にアセチル基およびベンゾイル基が好ましい。
上記反応において使用される糖供与体のアノマー位に導入される脱離基としては、塩素、臭素やフッ素等のハロゲン原子、チオメチル基、チオエチル基やチオフェニル基等の硫黄化合物およびトリクロロアセトイミド基などが挙げられ、特に臭素、塩素、チオメチル基、チオエチル基、チオフェニル基およびトリクロロアセトイミド基が好ましい。また、アノマー位以外の水酸基を保護する保護基としては、アセチル基、ベンゾイル基、ピバロイル基、クロロアセチル基およびレブリノイル基等のアシル系保護基、およびベンジル基、p−メトキシベンジル基、アリル基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、トリメチルシリル基およびトリチル基等のエーテル系保護基が挙げられ、中でもアシル系保護基、特にアセチル基が好ましい。
これらの糖供与体は、周知の方法により糖の全ての水酸基へ保護基を導入し、次いでアノマー位を脱離基に置換することにより容易に調製することができる。
上記糖受容体と糖供与体の縮合反応について示せば、まず、糖受容体と糖供与体を非極性溶媒に溶解する。糖受容体と糖供与体の仕込量は、糖受容体に対する糖供与体のモル比が1.0〜1.5、好ましくは1.1〜1.3がよい。非極性溶媒としては、塩化メチレン、ベンゼン等が挙げられる。
次に、無水条件下で活性化剤の存在下で糖供与体および糖受容体の縮合反応を行う。活性化剤としては、三フッ化ホウ酸・エーテル錯体、過塩素酸銀、トリフルオロメタンスルホン酸銀、臭化水銀、シアン化水銀、N−ヨードコハク酸イミド−トリフルオロメタンスルホン酸、ジメチルメチルチオスルホニウムトリフラート、p−トルエンスルホン酸等が挙げられ、特に、臭素を糖誘導体の脱離基として使用した場合には過塩素酸銀等の重金属塩を使用することが好ましい。反応温度は5〜30℃、好ましくは10〜25℃がよく、反応時間は12〜48時間、好ましくは20〜30時間がよい。
次いで得られた反応物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー等で精製し、保護基を水酸化ナトリウムおよびメタノール性塩酸等で脱保護することにより、2−(β−L−フコピラノシル)メチル−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−オール、2−(α−L−ラムノピラノシル)メチル−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−オール、2−(β−D−キシロピラノシル)メチル−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−オール等を得ることができる(特願平10−75599号)。
上記酵素法または有機合成法により得られたクロマノール配糖体は、一般的に、極めて高い水溶性(約100g/100ml)を有し、かつ油溶性にも富む(オクタノール/水系分配係数>3)両親媒性分子である。いいかえると、本発明によるクロマノール配糖体は、高い脂質親和性を備えた水溶性ビタミンEであるということができる。したがって、本発明によるクロマノール配糖体は、従来の水に不溶性あるいは貧溶性のビタミンE誘導体とは異なり、水に溶解して使用しても高い脂質親和性を保つのできわめて優れた経皮吸収性を示し、細胞膜を透過しさらに細胞内にも入ることができる。これにより、生体内の抗酸化防御系を補強し、紫外線により皮膚表面および皮膚組織内において発生した活性酸素やフリーラジカルを効果的に消去するばかりでなく、かかる局所炎症において誘導されるサイトカインの産生をも有効に抑制して皮膚障害を予防し、または病態を飛躍的に改善する。また、皮膚内のコラーゲン等のマトリックス成分を合成する線維芽細胞を極めて効果的に活性化することができ、コラーゲンやヒアルロン酸等の代謝を活性化し、皮膚細胞の柔軟性、弾力性を改善するとともに、ターンオーバーを促進させ、伴い皮膚の色素沈着を抑制し皮膚の美白化をも促進する。さらに、上記反応により得られたクロマノール配糖体は、熱安定性、pH安定性、保存安定性に関してもトコフェロール、トロロックスまたは2−置換アルコールに比べて著しく向上するものである。
本発明の外用剤は、医薬用製剤または化粧料用製剤の態様で利用することができる。
本発明の皮膚外用剤を医薬用製剤として用いる場合、紫外線、熱、化学物質等のストレスにより生ずる皮膚炎症、日焼け、早期老化、皮膚癌、光線角化症等の予防および治療剤、皮膚色素沈着予防および改善剤、皮膚美白化剤、シワ、タルミ形成予防および改善剤、皮膚老化防止剤、皮膚細胞賦活剤等の皮膚障害予防および治療剤として利用することができる。この場合、ローション剤、懸濁剤、乳剤等の液状製剤、ゲル剤、クリーム剤、軟膏等の半固形製剤、散剤、粉剤もしくは用時溶解して塗布するための顆粒剤等の固形製剤として、標的部位およびその周辺部位に経皮的に投与できる。これらの好ましい製剤形態や投与形態等は、患者の年齢、性別、体質、症状、処置時期等に応じて、医師によって適宜選択される。
また、本発明の皮膚外用剤を化粧料用製剤として用いる場合、液状、ペースト、ゲル、クリーム状等の半固形状または固形状の化粧料とすることができ、化粧水、ローション、乳液、クリーム、パック、洗浄料、ファンデーション、口紅、シャンプー、リンス、トリートメント等として利用することができる。
本発明の皮膚外用剤は、前記クロマノール配糖体と通常用いられる製剤成分または化粧料成分とを適宜配合して、常法により製造することができる。すなわち、精製水、リン酸緩衝液等の適当な緩衝液、生理的食塩水、リンゲル溶液、ロック溶液等の生理的塩類溶液、ラノリン、ミンク油、馬油、アーモンド油、ヒマシ油、ホホバ油、メドフォーム油、オリーブ油、ごま油、カカオバター等の動植物油、鉱油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、イソオクタン酸セトステアリル、イソステアリン酸アルキルエステル等の合成油、コレステリン、ラノリンアルコール、フィトステロール等のステロール類およびそれらの誘導体、固形パラフィン、セレシン、鯨ロウ、ミツロウ、カルナウバロウ等のワックス類、流動パラフィン、スクアラン等の炭化水素油、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸類、エタノール等の低級アルコール類、ラウリルアルコール、セタノール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール等の高級アルコール類、グリセリン、ソルビット、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸塩、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の界面活性剤類、ヒアルロン酸塩、ピロリドンカルボン酸塩、加水分解コラーゲン液等の保湿剤、海藻エキス、カラギーナン、キサンタンガム、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマー等の増粘剤類、オキシ安息香酸アルキルエステル類、塩化セチルビリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、フェノキシエタノール、トリクロサン、トリクロロカルバニリド、ジンクピリチオン等の防腐、殺菌剤、BHT、BHA、ビタミンA類、C類、E類およびそれらの誘導体等の酸化防止剤、ベンゾフェノン誘導体、パラアミノ安息香酸誘導体、メトキシケイ皮酸誘導体、ウロカニン酸等の紫外線吸収剤、カチオン化デキストラン等のカチオンリンス剤類、胎盤抽出物、鶏冠抽出物、アルニカエキス、アロエエキス、海藻エキス、カモミラエキス、カンゾウエキス、キナエキス、ニンニクエキス、メリッサエキス等の動・植物抽出エキス類、タルク、カオリン、マイカ、ベントナイト、雲母、雲母チタン、酸化チタン、ベンガラ、酸化鉄等の顔料、香料等を前記クロマノール配糖体と適宜組合せて、溶解、分散、乳化、混合等することにより、水溶液、非水溶液、懸濁液、リポソーム、エマルジョン等の液状、ペースト、ゲル、クリーム状等の半固形状または固形状の医薬用または化粧料用製剤とすることができる。
本発明の皮膚外用剤に含まれるクロマノール配糖体の濃度は、投与形態、疾病の種類や重篤度、目的とする投与量等によって様々であるが、一般的には原料の全質量に対して0.1〜90質量%、好ましくは1〜80質量%である。この際、クロマノール配糖体の濃度が前記上限値を超えると過剰な投与量に見合った皮膚細胞活性化の効果が得られず、前記下限値未満であるとかかる効果が十分に期待できずいずれも好ましくない。
本発明の皮膚外用剤の投与量は、患者の年齢、体重および症状、目的とする投与形態や方法、治療効果、および処置期間等によって異なり、正確な量は医師により決定されるものであるが、通常、クロマノール配糖体として0.01〜1000mg/kg体重/日の範囲になるように1日に1回から複数回に分けて投与される。
本発明の皮膚外用剤の皮膚障害予防および治療効果を、以下に述べる薬理試験により確認した。
なお、クロマノール配糖体として、下記の化合物を用いた。各化合物は、それぞれ各化合物名の後に確固書きで付記した文献に記載された方法に従って製造した。
TMG:2−(α−D−グルコピラノシル)メチル−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−オール(特開平7−118287号公報)
TMGA:2−(β−D−ガラクトピラノシル)メチル−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−オール(特開平9−249688号公報)
TMFR:2−(β−D−フルクトフラノシル)メチル−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−オール(特開平11−21291号公報)
TMMA:2−(α−D−マンノピラノシル)メチル−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−オール(特開平11−21291号公報)。
紫外線(UVB)障害予防効果確認試験
エタノールを用いて1mM TMGを調整し、200nm〜400nmの吸収スペクトルを測定した。得られたTMGの吸収スペクトルを図1に示す。
チャイニーズハムスター肺由来線維芽細胞(V79)または正常日本人皮膚由来2倍体線維芽細胞(NB1RGB)を細胞密度が5.0×104個/mlとなるように培地で調整し、96穴プレートの各ウエルに100μlずつ播種し、37℃、5%CO2雰囲気下で24時間培養を行った。培地としては、V79には10%牛胎仔血清含有のE−MEM培地(ニッスイ社製)、NB1RGBには10%牛胎仔血清含有のα−MEM培地(SIGMA社製)を用いた(以下これらを「通常培地」という)。
24時間後培地を除去し、各ウエルを200μlのHanks平衡塩類緩衝液(Hanks buffer)で2回洗浄した。そして、Hanks bufferのみをウエル当たり100μl加えたものをコントロール群とし、クロマノール配糖体の最終濃度が1mMとなるように溶解させたHanks bufferをウエル当たり100μl加えたものをクロマノール配糖体添加群とした。なお、1群を46とした。そして、紫外線ランプ(コスモバイオ製)を用いてUVB(312nm)を60mJ/cm2照射した。照射エネルギー量は紫外線強度計(トプコン社製、UVR−2)を用いて測定した。照射後直ちに各ウエルを200μlのHanks bufferで2回洗浄し、通常培地を各ウエルに100μl加え72時間培養を行った。72時間後、ニュートラルレッド試薬(0.015%)を各ウエルに100μl加え3時間培養した。3時間後培地を除去し、固定液(0.5%ホルムアルデヒド−0.1%塩化カルシウム水溶液)を各ウエルに200μl加え1分間の固定後、固定液を除去した。ついで、抽出液(50%エタノール−1%酢酸水溶液)を各ウエルに100μlずつ加え、20分間静置し、マイクロプレートリーダーで490nmの吸光度を測定し、細胞の生存数を算出した。これをもとに、紫外線無照射群の細胞数を100%としたときの相対生存率を求めた。得られた結果を表1に示す。
紫外線(UVB)誘導サイトカイン抑制効果確認試験
1.紫外線(UVB)障害予防効果試験法
正常ヒト新生児包皮表皮角化細胞(凍結保存品、クラボウ社製)を細胞密度が1.0×105個/mlとなるようにHuMedia−KG2培地(クラボウ社製)で調整し、6穴プレートの各ウェルに2mlずつ播種し37℃、5%CO2雰囲気下で24時間培養を行なった。培養後培地を除去し、各ウェルを2mlのHanks bufferで2回洗浄した。Hanks bufferのみをウェル当たり1ml加えたものをコントロール群とし、0.1mMの被検物質を含むHanks bufferをウェル当たり1ml加えたものを被検物質添加群とした。なお、1群を8とした。そして、紫外線ランプ(コスモバイオ製)を用いてUVB(312nm)を30mJ/cm2照射した。照射エネルギー量は紫外線強度計(トプコン社製、UVR−2)を用いて測定した。照射後直ちに各ウェルを2mlのHanks bufferで2回洗浄し、HuMedia−KG2培地を各ウェル当たり1ml加え、37℃、5%CO2雰囲気下において6時間培養した。
2.紫外線(UVB)障害治療効果試験法
正常ヒト新生児包皮表皮角化細胞(凍結保存品、クラボウ社製)を細胞密度が1.0×105個/mlとなるようにHuMedia−KG2培地(クラボウ社製)で調整し、6穴プレートの各ウェルに2mlずつ播種し37℃、5%CO2雰囲気下で24時間培養を行った。培養後培地を除去し、各ウェルを2mlのHanks bufferで2回洗浄し、Hanks bufferのみをウェル当たり1ml加えた。そして、紫外線ランプ(コスモバイオ製)を用いてUVB(312nm)を30mJ/cm2照射した。照射エネルギー量は紫外線強度計(トプコン社製、UVR−2)を用いて測定した。照射後直ちに各ウェルを2mlのHanks bufferで2回洗浄し、HuMedia−KG2培地のみをウェル当たり1ml加えたものをコントロール群とし、0.1mMの被検物質を含むHuMedia−KG2培地をウェル当たり1ml加えたものを被検物質添加群とした。なお、1群を8とした。そして、37℃、5%CO2雰囲気下において6時間培養した。
3.インタ−ロイキン−1α(IL−1α)の測定
6時間培養後の上清を回収し、1000rpmで5分間遠心し、得られた上清中のIL−1αの濃度を、ENDOGEN社製ELISAキットを用い定量した。なお、有意差検定はt−tsetで行い、それぞれの未処理群に対して処理した。表2にIL−1αの産生抑制効果試験の結果を示す。
図1より、クロマノール配糖体は310nm以上に吸収がほとんどないにもかかわらず、表1より明らかなように、UVB照射後の生存率を有意に向上させることができた。また、表2から明らかなように、クロマノール配糖体はアスコルビン酸やグルタチオンが紫外線により誘導されるIL−αの産生において、予防効果のみしか有しないのに対して、TMGは予防効果、治療効果共に有していることが認められ、TMGが皮膚における炎症性疾患の予防、治療に有効であることがわかった。
紫外線誘導色素沈着改善効果確認試験
A−1系有色モルモット(雌性、7週齢)を1群6匹として、背部を剃毛し背部皮膚に紫外線(光源:キセノンランプ、照射量:2MED×1分間)を1日1回、3〜4日毎に計3回繰り返して照射し、色素沈着モデルを作製した。10日間放置後、色素沈着部の特定部位の皮膚明度(L値)を色差計を用いて測定した(前値)。その色素沈着部に、50%エタノール溶液を溶媒に用いて調整した5%TMG溶液(塗布量:5.6μl/cm2)を1日2回、3週間連続して塗布し、これをTMG塗布群とした。また、5%TMG溶液の代わりに50%エタノール溶液を同様に塗布したものをコントロール群とした。塗布を開始して3週間後、背部皮膚の明度を色差計で測定し(後値)、ΔL値(前値−後値)を求めた。結果を表3に示す。
表4より明らかなように、紫外線により沈着した色素が、クロマノール配糖体の塗布により有意に淡色化されており、本発明の皮膚外用剤が、紫外線による色素沈着の改善作用を有することがわかった。
細胞増殖促進効果確認試験
V79またはNB1RGBを細胞密度が5×104個/mlとなるように培地で調整した。ついで、96穴プレートの各ウエルに100μlずつ播種し、37℃、5%CO2雰囲気下で72時間培養を行った。培地は、通常培地を用いた。100μMクロマノール配糖体含有の通常培地で培養した群をクロマノール配糖体添加群とし、通常培地で培養した群をコントロール群とした。なお、1群を80とした。72時間後、ニュートラルレッド試薬(0.015%)を各ウエルに100μl加え3時間培養した。3時間後培地を除去し、固定液(0.5%ホルムアルデヒド−0.1%塩化カルシウム水溶液)を各ウエルに200μl加え1分間の固定後、固定液を除去した。ついで抽出液(50%エタノール−1%酢酸水溶液)を各ウエルに100μlずつ加え、20分間静置し、マイクロプレートリーダーで490nmの吸光度を測定して、細胞数を算出した。これをもとに、コントロール群の細胞数を100%としたときの相対増殖率を求めた。得られた結果を表3に示す。
表4より明らかなように、クロマノール配糖体添加による細胞増殖が有意に認められ、本発明の皮膚外用剤は、細胞活性化作用を有することがわかった。
急性毒性試験
本発明の皮膚外用剤について急性毒性試験を行い、その安全性を確認した。4〜5週令のICR系マウスを1群3匹として用い、クロマノール配糖体として上記と同じTMGを5%アラビアゴム液に懸濁した後、TMG換算で500mg/kgを経口投与して1週間観察した。この際、対照群として5%アラビアゴム液を0.3ml経口投与した。その結果、いずれの投与群においてもマウスの死亡例は認められなかった。
製造例1
TMG1g、エタノール3g、ヒドロキシエチルセルロース0.2gおよびパラオキシ安息香酸メチル0.1gを精製水100mlに混合溶解してローション剤を得た。
製造例2
TMG2g、流動パラフィン6g、ミツロウ2g、自己乳化型モノステアリン酸グリセリド3gおよび白色ワセリン5gを加温して溶解、分散させ、軟膏剤を得た。
製造例3
TMG2gを、モノステアリン酸グリセリド2g、ステアリルアルコール4g、オクチルドデカノール2gおよびモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン5gに加温しながら分散させ、これにパラオキシ安息香酸メチル0.1g、グリセリン5g及び精製水60gを加温して溶解させたものを加え、高速攪拌により乳化、冷却し、クリーム剤を得た。
製造例4
TMG2g、エタノール5g、1,3−ブチレングリコール5gおよび香料0.05gを精製水100gに混合溶解して化粧水を得た。
産業上の利用可能性
上述したように、本発明の皮膚外用剤は、水溶性で優れた抗酸化活性を有するクロマノール配糖体を有効成分とするので、紫外線により皮膚表面および皮膚組織内において発生した活性酸素やフリーラジカルを効果的に消去して、皮膚障害を抑制し、病態を飛躍的に改善することができる。
また、本発明の皮膚外用剤は、紫外線による局所炎症において誘導されるサイトカインの産生をも有効に抑制して皮膚炎症の拡大を抑制することができる。
さらに、本発明の皮膚外用剤は、皮膚内のコラーゲン等のマトリックス成分を合成する線維芽細胞を極めて効果的に活性化することができ、コラーゲンやヒアルロン酸等の代謝を活性化し、皮膚細胞の柔軟性、弾力性を改善するとともに、ターンオーバーを促進させ、伴い皮膚の色素沈着を抑制し皮膚の美白化をも促進することができる。
本発明の皮膚外用剤は、高い水溶性を有するクロマノール配糖体を有効成分とするので、有効成分を高濃度で含有する水性製剤とすることができ、保存安定性が高い。しかも、経皮吸収性に優れるので、外用剤として患部に経皮的に投与でき、少用量で患部に効果的に作用し、皮膚障害を予防、治療することができるとともに、副作用を伴わないので極めて安全に使用することができる。
したがって、本発明の皮膚外用剤は、紫外線障害予防および治療剤、皮膚色素沈着予防および改善剤、皮膚美白化剤、皮膚老化防止剤または細胞賦活剤等の皮膚障害予防および治療剤や化粧料として用いた場合極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
図1は、TMGの200nm〜400nmにおける吸収スペクトルを測定した紫外スペクトルのグラフである。
Claims (3)
- 下記一般式(1)
- 前記クロマノール配糖体は2−(α−D−グルコピラノシル)メチル−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−オール、2−(β−D−ガラクトピラノシル)メチル−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−オール、2−(β−D−フルクトフラノシル)メチル−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−オールまたは2−(α−D−マンノピラノシル)メチル−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−オールである請求項1に記載のサイトカイン抑制剤。
- 水性製剤である請求項1または2に記載のサイトカイン抑制剤。
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