JP4846917B2 - 蛍光観察用内視鏡装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、蛍光物質を含有する被検対象に励起光を照射して、この被検対象の発する蛍光の情報を得る蛍光観察用内視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、一般にPDD(Photodynamics Diagnosis)と称せられる光力学的診断についての研究が種々なされている。この光力学的診断とは、腫瘍組織に蓄積しやすい蛍光剤を被検対象に投与しておき、励起光を照射し、腫瘍組織に蓄積された蛍光剤から発せられる蛍光像を観察し、その蛍光像の有無や、形状を観察することにより腫瘍部分を診断する技術のことである。
【0003】
腫瘍組織に蓄積している蛍光剤の蛍光と励起光が正常組織に照射されたときの反射光のコントラストを高めるために、光源側に励起波長域を透過するフィルタと、撮像手段側にコントラストを高めるための分光透過特性を有したフィルタを備えた蛍光観察装置が、特開平3−97439で開示されている。
【0004】
また、最適なコントラストを得るために、撮像手段側のフィルタを複数通り備えた蛍光観察装置が、特開平9−497で開示されている。
また、手動で紫外光と通常光での観察を切り替えるのではなく、予め設定された時間で紫外光と通常光を自動的に切り替えて照射し、蛍光の観察を時系列的に観察可能にした蛍光観察装置が特開平3−97439および特開平6−125911で開示されている。
【0005】
さらに、設定値以上の蛍光強度が測定されたときに、自動的に画像処理を行い蛍光画像をモニタ上に表示させる蛍光観察装置が特開平6−125911に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、請求項1に関して、従来例では以下の問題点がある。
腫瘍組織と正常組織のコントラストを高めるために、特開平3−97439では光源側と撮像手段側にフィルタを入れているが、フィルタの分光特性のバラツキにより、腫瘍組織の蛍光が微弱すぎて観察できなかったり、あるいは正常組織からの反射光が微弱すぎて生体の状態の確認が困難になる等、思い通りのコントラストが得られないことがある。また、腫瘍組織の位置(皮相に近いか深いか)や、形状によっても思い通りのコントラストが得られにくい。
【0007】
上記の問題点を解決するために特開平9−497では撮像側の撮像側のフィルタの分光透過特性を複数通り備えて、最適なフィルタを術者に選択使用するようにしているが、最適なフィルタを選択する動作を術者に要し、また、複数のフィルタを備えるため撮像手段が大型化し、操作性を低下させていた。
【0008】
また、請求項2に関しては以下の問題点がある。
特開平3−97439および特開平6−125911では自動的に紫外光と通常光を切り替えて照射し、それに同期させて撮像手段側のフィルタも切り替えて紫外光による蛍光像と通常光による外観像を撮像できるようにしている。あるいは2つの撮像手段により蛍光像と外観像を交互に撮像できるようにしている。
【0009】
この場合、紫外光と通常光の切り替えるタイミングが一定時間なため、紫外光を照射する時間が短いために蛍光の発光強度が弱いとき、蛍光している部位を見落とす恐れがあるが、術者側でその設定を変えることができない。また、術者の好みにより通常光による外観像をよどみなく見たい場合は、通常光の観察時間を長くすれば可能であるが、その時間設定ができるようにはなっていない。
【0010】
また、請求項3に関しては以下の問題点がある。
特開平6−125911では蛍光を検知するために光検出器および光検出器に蛍光を導くための専用のイメージガイドを設けているが、内視鏡の太径化、撮像手段であるTVカメラの大型化を招き、操作性を低下させていた。また、外付けのTVカメラの他に内視鏡も専用のものを用意する必要があり、コストアップを招いている。
【0011】
(発明の目的)
本発明は、上述した点に鑑みてなされたもので、フィルタの分光特性のバラツキによらず、常に最適なコントラストで蛍光観察像が得られる蛍光観察用内視鏡装置を提供することを目的とする。
また、術式、或いは術者の好みに応じて白色光と励起光による照明期間を切り替え設定ができる蛍光観察用内視鏡装置を提供することを目的とする。
また、内視鏡や撮像装置を太径化、大型化することなく、蛍光が検知されたことを告知する蛍光観察用内視鏡装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
蛍光物質を含有する被検対象に対して励起光を照射して得られる蛍光像を表示する蛍光観察装置において、所定の白色光を前記被検対象に供給する白色光供給手段と、前記白色光供給手段により前記被検対象に供給される白色光の反射光を撮像する白色光撮像手段と、前記励起光を前記被検対象に供給する励起光供給光源と、前記被検対象に供給される励起光により励起された蛍光と、前記励起光供給光源より供給される励起光が前記被検対象により反射された反射光のうち、所定の帯域制限フィルタにより帯域制限された波長帯域の光であるバックグランド光と、を受光して撮像する蛍光撮像手段と、前記被検対象に前記所定の白色光と前記励起光とを設定された時間毎に交互に照射する通常観察モードと、前記被検対象に前記励起光のみを照射する蛍光観察モードと、前記通常観察モードと前記蛍光観察モードとのうちの一方の観察モードから他方の観察モードへのモード切替制御を行うモード切替制御手段と、前記蛍光撮像手段からの撮像信号に基づき、前記バックグランド光もしくは前記蛍光のうちの少なくとも一方の強度を検出する強度検出手段と、前記強度検出手段により求められた前記バックグランド光の強度が第1の所定の設定範囲内か否かを判定する、もしくは前記蛍光の強度が第2の所定の範囲内より大きいか否かを判定する判定手段と、前記強度検出手段により検出された前記バックグランド光の強度が前記第1の所定の設定範囲外であると、前記判定手段により判定された場合に、前記バックグランド光の強度を前記第1の所定の設定範囲内となるように修正する強度修正手段と、前記強度検出手段により検出された前記蛍光の強度が前記第2の所定の設定範囲内より大きいと、前記判定手段により判定された場合に、前記第2の所定の設定範囲内より大きい蛍光が検出されたことを告知する蛍光告知手段と、を有し、前記モード切替制御手段は、前記判定手段により前記蛍光の強度が前記第2の所定の設定範囲内より大きいと、前記通常観察モード中に判定された場合、前記通常観察モードから前記蛍光観察モードにモード切替制御を行うことにより、バックグランド光もしくは蛍光の強度が所定の範囲内になるよう調節する。
【0013】
また、前記白色光供給手段による白色光の供給と前記励起光供給光源による励起光の供給とを前記設定された時間毎に切り替える照明光切り替え手段と、前記照明光切り替え手段により前記被検対象に照射される白色光照射時間、および励起光照射時間が設定可能な時間設定手段と、前記時間設定手段による照射光の切り替えのタイミングに同期し、前記白色光撮像手段からの撮像信号と前記蛍光撮像手段からの撮像信号とを切り替えて出力する撮像信号切り替え手段と、前記撮像信号切り替え手段から出力される撮像信号に基づき、前記白色光撮像手段からの撮像信号を画像処理して得られる白色観察画像と、前記蛍光撮像手段からの撮像信号を画像処理して得られる蛍光観察画像との合成、あるいは前記白色観察画像と前記蛍光観察画像とを同時に表示させる処理を行う画像処理手段と、を設けることにより、時間設定手段と、それに連動して動作する照明光切替手段により、通常観察モード時の白色光が照射される時間と励起光が照射される時間を症例や術者の好みに合わせて設定できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
図1ないし図6は本発明の第1の実施の形態に係り、図1は第1の実施の形態の蛍光観察用内視鏡装置の全体構成を示し、図2は第1のフィルタの構成を示し、図3は第2のフィルタの構成を示し、図4は第3のフィルタの構成を示し、図5は第1の実施の形態における蛍光観察時に撮像手段に入力されるバックグランド光と蛍光の特性を示し、図6は蛍光観察用内視鏡装置の動作をタイミングチャートで示す。
【0016】
図1に示すように本発明の第1の実施の形態の蛍光観察用内視鏡装置1Aは、被検対象に対して内視鏡検査を行う光学式の内視鏡2と、この内視鏡2に装着され、撮像手段を内蔵した外付けテレビジョンカメラ(以下、TVカメラと略記)3と、内視鏡2に照明光を供給する光源装置4と、TVカメラ3に対して制御を行うことにより、撮像手段による撮像信号から映像信号を生成するカメラコントロールユニット(以下、CCUと略記)5と、CCU5からの映像信号が入力されるように接続され、表示手段としてのモニタ6とから構成される。
【0017】
内視鏡2は、例えば可撓性を有する細長の挿入部7と、その後端に設けられた操作部8と、その操作部8の後端に設けられた接眼部9と、操作部8の側部から延出されたライトガイドケーブル10とを有し、ライトガイドケーブル10の端部にはライトガイドコネクタ11が設けられており、光源装置4に着脱自在で接続することができる。
【0018】
この内視鏡3における挿入部7、操作部8、ライトガイドケーブル10内には、通常観察用の白色光と、蛍光観察に用いる励起光を伝送する機能を備えたライトガイド12が挿通され、ライトガイドコネクタ11を光源装置4に接続することにより、光源装置4から白色光或いは励起光が供給される。
【0019】
光源装置4内には、通常観察用照明光源及び励起光源として、例えば超高圧水銀ランプ13が設けてあり、このランプ13の光はステップモータ14により回転可能に支持されている第1の回転フィルタ15を透過し、さらに集光レンズ16を介してライトガイド12の光入射端面に供給される。
【0020】
図2に示すように第1の回転フィルタ15は、円板状のフィルタ枠に半円形の2つの開口が設けられ、その2つの開口には透明ガラス17(又は開口のままでも良い)、青フィルタ18とがそれぞれ取り付けられている。
【0021】
そして、透明ガラス17が照明光軸上にある場合には、ライトガイド12には通常観察用照明光として白色光が供給され、一方青フィルタ18が光軸上にある場合にはライトガイド12には蛍光観察用励起光が供給される。
【0022】
ライトガイド12により伝送された光は、挿入部7の先端部19の照明窓に取り付けられた照明レンズ21を介して被検対象22側に照射される。先端部19には、この照明窓に隣接して観察窓が設けてあり、この観察窓には対物レンズ23が取り付けられている。
【0023】
照明された被検対象22からの反射光或いは励起光により励起されて放射される蛍光は対物レンズ23により、その結像位置に像を結ぶ。この結像位置には、イメージガイド24の先端面が配置され、この先端面に結像された像はこのイメージガイド24によって、その後端面に伝送される。このイメージガイド24は挿入部7の先端部19付近から接眼部9付近にまで挿通されている。
接眼部9には、イメージガイド24の後端面に対向して接眼レンズ25が取り付けてあり、可視領域の像の場合には肉眼で拡大観察することができる。
【0024】
この接続部9に着脱自在で接続されるTVカメラ3内には、接眼部9の接眼レンズ25の光軸O上に結像レンズ26と、白色光撮像手段及び蛍光撮像手段を兼ねる撮像素子として、例えば電荷結合素子(CCDと略記)27とが配置されており、イメージガイド24の後端面に伝送された像を接眼レンズ25、結像レンズ26により、CCD27に結像するようにしている。
なお、CCD27の前面には光学的に色分離するモザイクフィルタ等の色分離フィルタが配置されている。
【0025】
結像レンズ26とCCD27の間には、第2のステップモータ28により回転可能に支持されている第2の回転フィルタ29と、第3のステップモータ30により回転可能に支持されている第3の回転フィルタ31が設けられ、イメージガイド24の後端面からの光は、第2の回転フィルタ29と第3の回転フィルタ31を透過して、CCD27に結像される。
【0026】
図3に示すように第2の回転フィルタ29は円板状の遮光部材における2箇所設けた円形の開口に、通常観察光を透過するフィルタ32a(または孔でもよい)と400nm以上、あるいは450nm以上の波長帯域の光を透過する帯域制限フィルタ32bとがそれぞれ取り付けられている。この帯域制限フィルタ32bは、励起に用いられる励起光の帯域一部の波長からそれより長波長側を透過する。
【0027】
また、図4に示すように、第3の回転フィルタ31は、円板状の遮光部材における2箇所設けた円形の開口に、通常観察光を透過するフィルタ33a(または孔でもよい)と550nm以下、あるいは600nm以下の波長帯域の光を透過する帯域制限フィルタ33bとがそれぞれ取り付けられている。この帯域制限フィルタ33bは長波長側の蛍光の波長帯域と短波長側の励起光の波長帯域の中間の波長からそれより短波長側を通す特性に設定されている。
【0028】
また、図1に示すようにTVカメラ3にはモード切替を行うモード切替スイッチ34が設けられ、前記第2、第3のステップモータ28、30、モード切替スイッチ34はCCU5内に配設される制御回路35と電気的に接続される。
【0029】
CCU5内には、前記制御回路35の他、CCD27からの撮像信号が入力され、その撮像信号における白色観察像と蛍光観察像を切り替えて出力する画像切替回路36、この画像切替回路36からの出力信号により、光の強度を測定する強度測定回路37、この強度測定回路37の出力信号に応じて(画像処理回路39による色分離の際における)色マトリックスを変更する色マトリックス制御回路38、画像切替回路36の出力信号が入力され、白色観察像と蛍光観察像を合成、あるいはモニタ6上に分割表示する画像処理を行う画像処理回路39とが配設されている。
【0030】
画像切替回路36は、制御回路35、強度測定回路37、画像処理回路39と電気的に接続されている。また、色マトリックス制御回路38は、強度測定回路37および画像処理回路39と電気的に接続されている。また、画像処理回路39はモニタ6と電気的に接続されている。
【0031】
なお、制御回路35はモード切替スイッチ34の操作に応じて、光源装置5内の第1のステップモータ15、TVカメラ3内の第2のステップモータ28、第3のステップモータ30の動作を制御する。
【0032】
本実施の形態では以下に説明するように、蛍光観察を行う場合に、励起光の一部をバックグランド光として蛍光と共に撮像し、さらにその撮像状態から第3の回転フィルタ31を回転させることにより、バックグランド光のみを撮像する状態にして、そのバックグランド光の強度を検出するようにしている。
【0033】
そして、この強度検出により、バックグランド光の強度が所定範囲となるように色マトリックス制御回路38を介して、画像処理回路39で蛍光画像成分と(励起光による輪郭画像成分)とを色分離により調整する際に、その色分離の重み付けを制御して、診断し易い画像を得られるようにする。
【0034】
次に本実施の形態の作用を説明する。
本実施の形態の蛍光観察用内視鏡装置1Aにおける術中、あるいは診断中の通常観察(白色光の照明下での観察)時のフィルタ配置について説明する。
光源装置4内のランプ13とライトガイドコネクタ11とを結ぶ照明光の光軸上には第1の回転フィルタ15に設けられた透明ガラス17が挿入される。これにより、ライトガイド12を介して被検対象22側には通常観察用の白色光が照射されるようになる。
【0035】
この時、TVカメラ3内の光軸O上には第2の回転フィルタ29に配設されたフィルタ32a、第3の回転フィルタ31に配設されたフィルタ33aが配置される。
【0036】
そして、被検対象22からの白色光の反射光は、フィルタ32a、33aを通過してCCD27に結像される。CCD27からの撮像信号は画像切替回路36に入力され、画像切替回路36は通常観察の場合はその撮像信号を画像処理回路39へ出力する。
【0037】
一方、画像切替回路36は後述する蛍光観察の場合は強度測定回路37、色マトリックス制御回路38を介して、画像処理回路39へ出力する。画像処理回路39は、白色観察時の画像と蛍光観察時の画像を合成、あるいは分割表示等の画像処理を行い、モニタ6へ表示させる。
【0038】
次に本実施の形態における蛍光観察時のフィルタ配置について説明する。
光源装置4内のランプ13とライトガイドコネクタ11を結ぶ照明光の光軸上には第1の回転フィルタ15に設けられた青フィルタ18が挿入される。これにより、ライトガイド12を介して被検対象22側には蛍光観察用の励起光が照射される。
【0039】
この時、TVカメラ3内の光軸O上には第2の回転フィルタ29に配設されたフィルタ32b、第3の回転フィルタ31に配設されたフィルタ33aが配置される。
【0040】
被検対象22からの反射光は、フィルタ32b、33aを通過してCCD27に結像される。このときCCD27に入射される励起光の反射光、および蛍光は図5(A)または(D)のようになる。
【0041】
青フィルタ18を透過した励起光は、フィルタ32bにより400nm以下の波長側がカットされて、フィルタ33aを透過しCCD27に入射される(図5中の斜線で示す符号H部分)。
【0042】
励起光により励起されて放射される蛍光(図5中のクロスハッチングで示す符号I部分)はフィルタ32b、33aを透過し、CCD27に入射される。蛍光観察は励起光の一部(符号H部分)をバックグランド光とし、腫瘍に蓄積された光感受性物質が励起光によって放射する蛍光(図5中の符号I部分)を観察する。
【0043】
この時、青フィルタ18およびフィルタ32bの透過特性のバラツキによりCCD27に入射されるバックグランド光と蛍光は図5(A)または(D)のように(例えば青フィルタ18のフィルタ特性、帯域制限フィルタ32bのフィルタ特性等により)レベルがバラツクようになる場合がある。
【0044】
図5(A)の場合には、バックグランド光が強すぎて蛍光が埋もれてしまい腫瘍の形状の特定に熟練を要する。図5(D)の場合には、バックグランド光が弱すぎて、正常組織部分等の輪郭が見にくくなり、正常組織と腫瘍部分の位置関係が分かり難くなる。
【0045】
そこで、本実施の形態では以下のような補正処理を行う。
第3の回転フィルタ31が回転し、一定時間(例えば、1/60秒程度)フィルタ33bが光軸O上に配置される。蛍光はフィルタ33bによりカットされるため、CCD27に入射される励起光および蛍光は図5(B)または(E)のようになる。
【0046】
すなわちバックグランド光のみがCCD27に入射される。CCD27の撮像信号は画像切替回路36を介して強度測定回路37に入力され、このときのバックグランド光の強度を測定し、強度が所定の強度K1より強い(大きい)、あるいはK2より弱い(小さい)かを強度測定回路37で判断し、K1を上回る、またはK2を下回る場合には、色マトリックス制御回路38により画像処理回路39による色分離の際のバックグランド光側の色成分の強度を補正し、図5(C)または(F)のようにK3レベルに調整する。つまり、図5(C)の場合には、青側の色成分を小さくなるように抑圧し、逆に図5(E)の場合には青側の色成分を大きくなるように制御する。
【0047】
一定時間後、第3のフィルタ31は回転し、光軸O上にフィルタ33aが配置され、入射される励起光および蛍光は図5(G)のようにバックグランド光の強度が調整され、適正な蛍光観察が可能となる。
【0048】
次に、本装置1Aにおける通常観察モード、蛍光観察モードとその切り替えについて説明する。
通常観察モードと蛍光観察モードの切り替えはTVカメラ3に配設されたモード切替スイッチ34を押すことにより実施される。白色観察モードを選択しているとき、CCU5内の制御回路35は、光源装置4内の第1のステップモータ15を制御して所定の時間に応じて白色光と励起光を交互に照射する。図6のタイミングチャートを用いてその作用を説明する。
【0049】
白色光観察(通常観察)モードのとき、所定の時間に応じて白色光と励起光を交互に照射する。このとき、制御回路35は第1、2のステップモータ14、28に、白色光の照射時間をT1の間隔で、励起光を照射する時間をT2にするよう、駆動信号を出力する。
【0050】
同様に第3のステップモータ30には、白色光から励起光に切り替わるのと同じタイミングで駆動が行われ、フィルタ33bの光軸O上への挿入、挿入されてから退避するまでの時間をT3にするよう駆動信号が印加され、フィルタ33bを退避させる。
【0051】
時間T1、T2はユーザにより設定が可能である。蛍光強度が弱い場合、CCD27の露光時間を通常1/60秒程度のところを1/30〜1/10秒にして観察するが、その露光時間に応じて時間T2を1/30〜1/10秒あるいはそれ以上の時間に設定できる。
【0052】
また、腫瘍から放射される蛍光を時系列的に観察するために一定時間ごとに白色光と励起光を切り替えて観察しているが、症例によってはそれほど蛍光観察が必要でなかったり、あるいは逆に小刻みに切り替えて観察する必要があるので、その要望に応じて時間T1を設定できる。
【0053】
モード切替スイッチ34を押すと蛍光観察モードが選択され、制御回路35へ図6中の時刻t1にステップ信号が入力される。それを受けて制御回路35は、第1、2のステップモータ14、28に同じタイミングで駆動信号を出力し、光軸上に青フィルタ18、フィルタ32aを配置する。
【0054】
このとき光源装置4からは励起光のみが出射される。第3のステップモータ30への駆動も行われ、バックグランド光の調節が行われる。モード切替スイッチ34を再度押すと図6中の時刻t2にステップ信号が入力され、通常観察モードとなる。
【0055】
そして、制御回路35を介して第1、2のステップモータ14、28には駆動信号が入力され、光軸上には透明ガラス17、フィルタ32bが配置され、再び白色光と励起光を交互に照射するようになる。
【0056】
本実施の形態は以下の効果を有する。
青フィルタ18やフィルタ32bの光学特性のバラツキによらず、安定した強度のバックグランド光が得られるため、腫瘍組織と正常組織のコントラストを十分に得ることができ、腫瘍組織を識別し易い状態に設定でき、診断が容易となる。また、青フィルタ18とフィルタ32bの光学特性としてバラツキの大きいものでも許容できるため、安価にフィルタを使用することができ、低コスト化できる。
【0057】
高圧水銀ランプ13のようにバックグランド光とする波長域に強い強度の輝度を持ち、従来はバックグランド光の強度の調整が難しかったランプでも、適正な強度のバックグランド光を得ることができる。
【0058】
一般的に励起光により放射される蛍光は微弱なため、撮像手段であるCCD27のシャッタ速度を長くすることにより観察するが、そのシャッタ速度に応じて、通常観察時に励起光が照射される時間T2が調節できるため、確実に蛍光観察像を撮像することができる。
白色光と励起光が切り替わる時間を術者の好みや症例に応じて設定ができる。
なお、内視鏡2は、イメージガイド24をリレーレンズに置き変えた硬性内視鏡でも同等の効果が得られる。
【0059】
(第2の実施の形態)
次に本発明の第2の実施の形態を図7〜図9を参照して説明する。なお、以下に説明する第2実施の形態では、第1の実施の形態と同様な機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0060】
図7は本実施の形態の蛍光観察用内視鏡装置1Bの全体の概略構成を示す。この蛍光観察用内視鏡装置1Bは図1に示す蛍光観察用内視鏡装置1Aにおいて、CCU5にはさらに報知回路40が設けられ、この報知回路40は強度測定回路37および画像処理回路39と電気的に接続されている。
【0061】
また、本実施の形態では、第3の回転フィルタ31には図8に示すように(第1実施の形態において600nm以下の波長帯域を透過する帯域制限フィルタ33bの代わりに)500nm以上、あるいは550nm以上の波長を透過させる帯域制限フィルタ33b′が設けられている。
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
【0062】
次に本実施の形態の作用を説明する。
本実施の形態の蛍光観察用内視鏡装置1Bにおける蛍光観察について説明する。蛍光観察モードのとき、光源装置4内のランプ13とライトガイドコネクタ11を結ぶ光軸上には第1の回転フィルタ15に設けられた青フィルタ18が挿入される。
【0063】
これにより、ライトガイド12を介して被検対象22には蛍光観察用の励起光が照射される。この時、TVカメラ3内の光軸O上には第2の回転フィルタ29に配設されたフィルタ32b、第3の回転フィルタ31に配設されたフィルタ33aが配置される。
【0064】
そして、被検対象22からの励起光の反射光は、フィルタ32b、33aを通過してCCD27に結像される。このときCCD27に入射される励起光の反射光、および蛍光は図9(A)、または(D)のように符号Hで示すバックグランド光と、符号Iで示す蛍光とが混ざったものになる。
【0065】
つまり、青フィルタ18を透過した励起光は、フィルタ32bにより400nm以下の波長側がカットされて、フィルタ33aを透過しCCD27に入射される(符号H部分)。
【0066】
モードが切り替わった後、第3のステップモータ30が回転し、一定時間フィルタ33b′が光路上に挿入される。バックグランド光(符号H部分)はフィルタ33b′によりカットされるため、CCD27に入射される光は図9(B)、または(E)のようになる。
【0067】
すなわち蛍光のみがCCD27に入射される。このときのCCD27の撮像信号は画像切替回路36を介して強度測定回路37に入力され、蛍光の強度が強度測定回路37により測定され、図9(E)のように所定の強度K6より強い蛍光が撮像された場合は、報知回路40がONになり、画像処理回路39を介してモニタ6上に“Tumor”等の表示をする、あるいは警告音や「腫瘍があります」といった音声による報知をし、術者にモード切り替えスイッチ34を押すことを促す。
【0068】
また、蛍光の強度が微弱であるが強度K4以上であると強度測定回路37が判断したときには、色マトリックス制御回路38により、蛍光をK5程度の強度まで強調する(図9(C)参照)。
【0069】
一定時間後、第3の回転フィルタ31は回転し、光軸O上にはフィルタ33aが配置され、入射される励起光および蛍光は図9(F)のようになり、微弱な蛍光も観察が可能となる。
【0070】
本実施の形態は以下の効果を有する。
撮像手段であるCCD27に光検出機能を兼ね備えることにより、TVカメラ3を大型化することなく、蛍光を検知することができ、蛍光が観察されていることを術者に知らせることができる。
【0071】
そしてまた、微弱な蛍光も検知し、強調して表示することができる。
【0072】
(第3の実施の形態)
次に本発明の第3の実施形態を図10〜図12を参照して説明する。なお、以下に説明する第3の実施の形態では、第1、第2の実施の形態と同様な機能を果たす部分については、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0073】
図10は第3の実施の形態の蛍光観察用内視鏡装置1C全体の概略構成を示す。
【0074】
この蛍光観察用内視鏡装置1Cは図1の蛍光観察用内視鏡装置1Aにおいて、CCU5にさらに表示切替回路41が設けられ、この表示切替回路41は、制御回路35、強度測定回路37、および画像処理回路39と電気的に接続されている。
【0075】
また、図1のTVカメラ3における第3の回転フィルタ31の代わりに図11に示すように3つのフィルタを備えた第3の回転フィルタ31′を採用している。
【0076】
図11に示すようにこの第3の回転フィルタ31′は、円板状の遮光性部材における周方向に3箇所の開口を設けて、通常観察光を透過するフィルタ33a(または孔でもよい)と、550nm以下、あるいは600nm以下の波長帯域を透過する帯域制限フィルタ33bと、500nm以上、あるいは550nm以上の波長を透過させる帯域制限フィルタ33b′とをそれぞれ設けている。その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
【0077】
次に本実施の形態の作用を説明する。
第3実施の形態の蛍光観察用内視鏡装置1Cにおける蛍光観察について説明する。蛍光観察モードのとき、まず、TVカメラ3内の第3の回転フィルタ31′のフィルタ33bが光軸O上に配置される。被検対象22からの白色光の反射光は、フィルタ32b、33aを通過してCCD27に結像される。
【0078】
この時CCD27に入射される励起光の反射光、および蛍光は第1実施の形態中の図5(A)あるいは(D)のようになるが、モードが切り替わった後、第3の回転フィルタ31′が回転し、一定時間フィルタ33bが光路上に挿入される。
【0079】
このときCCD27に入射される光は第1の実施の形態の図5(B)或いは(D)のようになり、第1の実施の形態と同様な作用により、バックグランド光の強度を適正に調整する。次に第3の回転フィルタ31′が回転し、一定時間フィルタ33b′が光路上に挿入される。このとき、CCD27に入射される光は、第2の実施の形態の図9(B)或いは(E)のようになる。図9(B)のような場合、第2の実施の形態と同様な作用により、蛍光の強度を適切な強度に調節する。
【0080】
また、CCD27に入射される光は図9(E)のように蛍光の強度を強度測定回路37により測定し、所定の強度K6より強い蛍光が撮像された場合は、表示切替回路41を介して制御回路35および画像処理回路39に信号を出力し、自動的に蛍光観察モードに切り替えるとともに、モニタ6への表示も蛍光観察像を表示させる。
【0081】
次に、本実施の形態における通常観察モードと蛍光観察モードの切り替えについて説明する。前記表示切替回路41が作動した場合、通常観察モードから蛍光観察モードヘの切替えが行われる。図12のタイミングチャートを用いて、その作用を説明する。
【0082】
白色光観察(通常観察)モードのとき、第1の実施の形態と同様に、白色光の照射時間をT1の間隔で、励起光を照射する時間をT2にするよう、駆動信号を出力する。
【0083】
第3のステップモータ30には、白色光から励起光に切り替わるのと同じタイミングで駆動が行われ、フィルタ33bの光軸O上への挿入、挿入されてから次にフィルタ33b′が光軸O上に挿入されるまでの時間をT4、フィルタ33b′が挿入されてから退避するまでの時間をT5にするよう、駆動信号が印加され、順番にフィルタ33b、33b′を光軸O上に挿入する。
【0084】
表示切替回路41が動作すると、図12に示すように制御回路35には表示切替回路41からのステップ信号が入力される。それを受けて制御回路35は、第1、2のステップモータ14、28に図12に示す駆動信号を出力し、光軸上に青フィルタ18、フィルタ32aを配置する。
【0085】
この時、光源装置4からは励起光のみが出射される。また、第3のステップモータ30も前記第1、2のステップモータ14、28に同期して、フィルタ33bの光軸上への挿入、その挿入の後、時間T4の後フィルタ33bを退避し、フィルタ33b′の光軸上への挿入、挿入後、時間T5の後フィルタ33b′を退避し、フィルタ33aが光軸上へ配置され、蛍光観察モードでの動作状態になる。
【0086】
つまり、図12のモード切替スイッチ34により通常観察モードに設定した場合、表示切替回路41の出力信号により、モード切替スイッチ34を操作しない(図12では点線で示している)でも自動的に蛍光観察モードに切替設定される。
【0087】
従って、この状態(つまり自動的に蛍光観察モードに切替設定された状態)で、次にモード切替スイッチ34を押す操作を行うと、通常観察モードとなり、制御回路35を介して第1、2のステップモータ14、28には駆動信号が入力され、光路上には透明ガラス17、フィルタ32bが配置され、白色光と励起光を交互に照射するようになる。
【0088】
本実施の形態は以下の効果を有する。
第1、2実施の形態に比して、バックグランド光と蛍光をより適切に調節できる。
所定以上の蛍光を検知すると自動的に蛍光観察モードに切り替わるので、術者はモードを切り替える手間が省け、術者の負担を軽減できる。
【0089】
[付記]
1.蛍光物質を含有する被検対象に対して励起光を照射して得られる蛍光像を表示する蛍光観察装置において、
前記励起光を供給する励起光供給光源と、
前記被検対象に供給される励起光により励起された蛍光、および前記励起光供給光源より供給される励起光の領域の一部をバックグランド光として受光して撮像する蛍光撮像手段と、
前記蛍光撮像手段からの撮像信号に基づき、前記バックグランド光もしくは前記蛍光のうちの少なくとも一方の強度のピーク値を検出するピーク値検出手段と、
前記ピーク値手段により求められた強度のピーク値が所定の設定値か否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によりピーク値が設定値外であると判断した場合に、該ピーク値が設定値になるよう前記バックグランド光、もしくは前記蛍光のうち少なくとも一方のピーク値および強度を修正するピーク値修正手段と、
を有する蛍光観察用内視鏡装置。
【0090】
(付記1の効果)バックグランド光あるいは蛍光の強度のピーク値を測定し、そのピーク値を適切な値に修正することができるため、光源および撮像装置に配設されるフィルタの特性のバラツキよらず、常にバックグランド光と蛍光の間に最適なコントラストを得られ、腫瘍の発する蛍光の視認性が向上する。
【0091】
2.所定の白色光を前記被検対象に供給する白色光供給手段と、
前記白色光供給手段により前記被検対象に供給される白色光の反射光を撮像する白色光撮像手段と、
前記白色光供給手段による白色光の供給と前記励起光供給光源による励起光の供給とを設定された時間毎に切り替える照明光切り替え手段と、
前記照明光切り替え手段により被検対象に照射される白色光照射時間、および紫外光照射時間が設定可能な時間設定手段と、
前記時間設定手段による照射光の切り替えのタイミングに同期し、前記白色光撮像手段からの撮像信号と前記蛍光撮像手段からの撮像信号とを切り替えて出力する撮像信号切り替え手段と、
前記撮像信号切り替え手段から出力される撮像信号に基づき、画像の合成、あるいは同時に表示させる等の処理を行う画像処理手段と、
を有することを特徴とする付記1記載の蛍光観察用内視鏡装置。
【0092】
(付記2の効果)通常観察モード時の白色光と励起光の照射時間が設定可能なため、強度の弱い蛍光も励起光の照射時間を長く設定することにより確実に撮像できる。また、通常光の照射時間を長めに設定することにより、白色光による外観像をよどみなく観察することもでき、術者の思い通りの観察が可能になる。
【0093】
3.前記蛍光撮像手段からの撮像信号に基づき、蛍光を検知する蛍光検知手段と、前記蛍光検知手段により蛍光が検知されたときに、該蛍光が検知された旨を告知する蛍光告知手段と、を有することを特徴とする付記1、又は2記載の蛍光観察用内視鏡装置。
(付記3の効果)内視鏡、撮像装置を太径化、大型化することなく蛍光の検知ができ、術者へ報知できる。
【0094】
4.前記ピーク値検出手段は、前記撮像手段に対して被検対象側に挿脱可能に配設され、前記バックグランド光または前記蛍光のいずれか一方を遮断するフィルタ手段と、光の強度測定手段とからなる付記1〜3記載の蛍光観察用内視鏡装置。
5.前記蛍光撮像手段と、前記白色光撮像手殿は共通の撮像手段である付記1〜4記載の蛍光観察用内視鏡装置。
6.前記蛍光検知手段は、前記ピーク値検出手段である付記3、4、5記載の蛍光観察用内視鏡装置。
7.前記ピーク値修正手段は、色マトリックス変更手段である付記1〜6記載の蛍光観察用内視鏡装置。
【0095】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、請求項1によれば、常にバックグランド光と蛍光とを適切なコントラスト状態に設定でき、診断し易い蛍光画像を提供できる。
また、請求項2によれば、術式、あるいは術者の好みに応じて白色光と励起光の照明時間を自由に設定できる。
また、請求項3によれば、内視鏡や撮像装置を太径化、大型化をすることなく、蛍光が検知されたことを告知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の蛍光観察用内視鏡装置の全体構成を示す図。
【図2】第1のフィルタの構成を示す正面図。
【図3】第2のフィルタの構成を示す正面図。
【図4】第3のフィルタの構成を示す正面図。
【図5】第1の実施の形態における蛍光観察時に撮像手段に入力されるバックグランド光と蛍光の特性を示す特性図。
【図6】蛍光観察用内視鏡装置の動作を示すタイミングチャート図。
【図7】本発明の第2の実施の形態の蛍光観察用内視鏡装置の全体構成を示す図。
【図8】第3のフィルタの構成を示す正面図。
【図9】蛍光観察時に撮像手段に入力されるバックグランド光と蛍光の特性を示す特性図。
【図10】本発明の第3の実施の形態の蛍光観察用内視鏡装置の全体構成を示す図。
【図11】第3のフィルタの構成を示す正面図。
【図12】蛍光観察用内視鏡装置の動作を示すタイミングチャート図。
【符号の説明】
1…蛍光観察用内視鏡装置
2…内視鏡
3…TVカメラ
5…カメラコントロールユニット(CCU)
4…光源装置
6…モニタ
7…挿入部
8…操作部
9…接眼部
10…ライトガイドケーブル
11…ライトガイドコネクタ
12…ライトガイド
13…超高圧水銀ランプ
14…第1のステップモータ
15…第1の回転フィルタ
16…集光レンズ
17…透明ガラス
18…青フィルタ
19…先端部
21…照明レンズ
23…対物レンズ
24…イメージガイド
25…接眼レンズ
27…CCD
28…第2のステップモータ
29…第2の回転フィルタ
30…第3のステップモータ
31…第3の回転フィルタ
32…フィルタ(または孔)
32b…帯域制限フィルタ
33a…フィルタ(または孔)
33b…帯域制限フィルタ
34…モード切替スイッチ
35…制御回路
36…画像切替回路
37…強度測定回路
38…色マトリックス制御回路
39…画像処理回路
Claims (2)
- 蛍光物質を含有する被検対象に対して励起光を照射して得られる蛍光像を表示する蛍光観察装置において、
所定の白色光を前記被検対象に供給する白色光供給手段と、
前記白色光供給手段により前記被検対象に供給される白色光の反射光を撮像する白色光撮像手段と、
前記励起光を前記被検対象に供給する励起光供給光源と、
前記被検対象に供給される励起光により励起された蛍光と、前記励起光供給光源より供給される励起光が前記被検対象により反射された反射光のうち、所定の帯域制限フィルタにより帯域制限された波長帯域の光であるバックグランド光と、を受光して撮像する蛍光撮像手段と、
前記被検対象に前記所定の白色光と前記励起光とを設定された時間毎に交互に照射する通常観察モードと、
前記被検対象に前記励起光のみを照射する蛍光観察モードと、
前記通常観察モードと前記蛍光観察モードとのうちの一方の観察モードから他方の観察モードへのモード切替制御を行うモード切替制御手段と、
前記蛍光撮像手段からの撮像信号に基づき、前記バックグランド光もしくは前記蛍光のうちの少なくとも一方の強度を検出する強度検出手段と、
前記強度検出手段により求められた前記バックグランド光の強度が第1の所定の設定範囲内か否かを判定する、もしくは前記蛍光の強度が第2の所定の範囲内より大きいか否かを判定する判定手段と、
前記強度検出手段により検出された前記バックグランド光の強度が前記第1の所定の設定範囲外であると、前記判定手段により判定された場合に、前記バックグランド光の強度を前記第1の所定の設定範囲内となるように修正する強度修正手段と、
前記強度検出手段により検出された前記蛍光の強度が前記第2の所定の設定範囲内より大きいと、前記判定手段により判定された場合に、前記第2の所定の設定範囲内より大きい蛍光が検出されたことを告知する蛍光告知手段と、
を有し、
前記モード切替制御手段は、前記判定手段により前記蛍光の強度が前記第2の所定の設定範囲内より大きいと、前記通常観察モード中に判定された場合、前記通常観察モードから前記蛍光観察モードにモード切替制御を行うことを特徴とする蛍光観察用内視鏡装置。 - 前記白色光供給手段による白色光の供給と前記励起光供給光源による励起光の供給とを前記設定された時間毎に切り替える照明光切り替え手段と、
前記照明光切り替え手段により前記被検対象に照射される白色光照射時間、および励起光照射時間が設定可能な時間設定手段と、
前記時間設定手段による照射光の切り替えのタイミングに同期し、前記白色光撮像手段からの撮像信号と前記蛍光撮像手段からの撮像信号とを切り替えて出力する撮像信号切り替え手段と、
前記撮像信号切り替え手段から出力される撮像信号に基づき、前記白色光撮像手段からの撮像信号を画像処理して得られる白色観察画像と、前記蛍光撮像手段からの撮像信号を画像処理して得られる蛍光観察画像との合成、あるいは前記白色観察画像と前記蛍光観察画像とを同時に表示させる処理を行う画像処理手段とを有することを特徴とする請求項1記載の蛍光観察用内視鏡装置。
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