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JP4835653B2 - 路車間通信システムに用いられる電波漏洩制限用壁 - Google Patents

路車間通信システムに用いられる電波漏洩制限用壁 Download PDF

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Description

この発明は、路側アンテナと自動料金収受機能を有する車載器との通信を目的としたETCシステム(Electronic Toll Collection System)や路車間通信技術を応用した駐車場システム、ドライブスルーシステム、ガソリンスタンドシステム等の路車間通信システムにおける、路側アンテナの設置場所に依存する周囲や車両形状等の反射構造体による電波環境を改善する電波環境対策に関するものである。
図12は高速道路や有料道路における従来の料金所付近の電波環境を示す外観図である。図12において、1aはETCレーン、1bはETCレーン1aと隣り合う非ETCレーン、2はETCレーン1aに設置された路側アンテナ、3aは非ETCレーン1bを料金所に向かって走行してくるETC車両、3bはETCレーン1a上を料金所に向かって走行してくる非ETC車両、4はETC車両3aに搭載され路側アンテナ2と通信を行うETC車載器、5は路側アンテナ2とETC車載器4との間で通信が可能な通信領域、6は路側アンテナ2から放射された直接波、7aは非ETC車両3bの車体に当たって跳ね返り通信領域5の手前に飛び込む一次反射波、7bは非ETC車両3bの車体に当たって跳ね返り隣りの非ETCレーン1bに飛び込む一次反射波、8は一次反射波7bをETC車載器4で受信して路側アンテナ2と路車間通信する路車間通信波、9aは車両が通信領域5に進入したことを検知する車両進入検知用車両検知器、9bは車両が通信領域5から退出したことを検知する車両退出検知用車両検知器、10は路側アンテナ2を設置するためのガントリーである。
通常は、ETC車載器4を搭載したETC車両3aが料金所のETCレーン1aに進入し、車両進入検知用車両検知器9aをETC車両3aが通過すると、路側アンテナ2から通信領域5に向かって電波が放射され、ETC車両3aが車両退出検知用車両検知器9bを通過するまでの間に、ETC車載器4との間で料金収受に必要な情報の授受を実施する。
ところが、道路にはETC車両と非ETC車両が混在して通行しているため、例えば図12に示すように、ETCレーン1aに非ETC車両3bが進入し、非ETCレーン1bにETC車両3aが進入する場合がある。このとき、路側アンテナ2から放射された直接波6は、ETCレーン1aの路面や車両検知器9a、9b等の路側機器や通信領域5を通過中の非ETC車両3bに当たって通信領域5の手前や隣りのレーン等の周囲に跳ね返る。隣りの非ETCレーン1bに跳ね返った一次反射波7bは非ETCレーン1bを走行中のETC車両3aのETC車載器4に到達する。
図13はETCレーン1aに車両が存在する場合と存在しない場合における隣接レーンでの電界強度特性を示している。ETCレーン1aに車両が存在する場合は、その車両からの一次反射波7bの影響で車両が存在しない場合に比べて電界強度が強くなる。そのため、電界強度がETC車載器4の反応するレベル−70.5dBmより大きい約−66dBm程度まで上昇して、非ETCレーン1bを通過中のETC車両3aに搭載されたETC車載器4が受信してしまうことがある。ETC車載器4はETCレーン1aを通過中と誤判断し、路側アンテナ2との通信を実施し、ETCシステムは、ETCレーン1aを通過中の非ETC車両3bをETC車両3aと誤判断して通過させてしまう。一方、ETC車両3aは二重に課金されてしまうことになる。ここで、隣りの非ETCレーン1bを走行中のETC車載器4が反応する範囲は、図13に示すようにETCレーン1aの通信領域5より長い範囲であるアンテナ直下0mからアンテナ直下手前6mである。
なお、このような誤通信の問題は、ETC車線同士が隣接する場合にも起こり得るものであり、このような隣接レーンのETC車載器との誤通信による、料金収受時の料金未収受や2重課金及び金額間違い等は、ETCシステムを運用していく上で致命的な問題である。
以上に説明したように、従来の路車間通信システムにおいては、隣接するレーン間で誤通信が生じるという問題点がある。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、路車間通信システムにおいて隣接するレーン間の誤通信を制限することを目的とする。
本発明にかかる電波漏洩制限用壁は、通行車両に搭載された車載器と通信を行うための路側アンテナが設けられた第1のレーンと前記第1のレーンに隣接する第2のレーンとの間に設けられ、前記第2のレーンを通行する車両に搭載された車載器と前記路側アンテナとの間の通信を制限する金属壁とを備え、前記金属壁に電波吸収体部分と金属部分とを交互に配置するとともに、普通車と大型車における前記車載器が取り付けられる複数の地上高さに前記電波吸収体部分の幅の中心をそれぞれ配置するものである。
また、前記普通車における前記車載器が取り付けられる地上高さは約1mであり、前記大型車における前記車載器が取り付けられる地上高さは約2mである。
また、本発明にかかる路車間通信システムは、上述の電波漏洩制限用壁を備えたものである。
本発明にかかる電波漏洩制限用壁によれば、第1のレーンに設けられた路側アンテナと第2のレーンを通行する車両に搭載された車載器との間の誤通信を制限することができる。
また、電波漏洩制限用壁を格子形状とすることにより、更に、視認性にすぐれ、隣接するレーンを走行する車両を確認できる。
また、電波漏洩制限用壁を電波吸収体を有するように構成することにより、更に、路側アンテナが設けられた第1のレーンにおいても、電波漏洩制限用壁からの反射波の影響をほとんど受けない。
また、電波漏洩制限用壁を複数の平板より構成し、隣接する平板同士を180度より小さい角度にて連結することにより、第1のレーンに設けられた路側アンテナと第2のレーンを通行する車両に搭載された車載器との間の誤通信を制限することができ、第1のレーンにおいても電波漏洩制限用壁からの反射波の影響をほとんど受けない、という効果を安価に得ることができる。
また、本発明にかかる路車間通信システムによれば、第1のレーンに設けられた路側アンテナと第2のレーンを通行する車両に搭載された車載器との間の誤通信を制限することができる。
実施の形態1.
実施の形態1における路車間通信システムは、隣りのレーンへの電波漏洩を防止するために、ETCレーン1aと隣りのレーン1bとの間のアイランド上に電波漏洩制限用の金属平板の壁を設けたことを特徴とするものである。
図1はこの発明の実施の形態1における高速道路等の料金所付近の電波環境を示す外観図、図2はこの実施の形態1における金属平板の壁の外観図である。図1、図2中、1aは第1のレーンであるETCレーン、1bはETCレーン1aと隣り合う第2のレーンである非ETCレーン、2はETCレーン1aに設置され通行車両に搭載された車載器と通信を行うための路側アンテナ、3aは非ETCレーン1bを料金所に向かって走行してくるETC車両、3bはETCレーン1a上を料金所に向かって走行してくる非ETC車両、4はETC車両3aに搭載され路側アンテナ2と通信を行うETC車載器、5は路側アンテナ2とETC車載器4との間で通信が可能な通信領域、6は路側アンテナ2から放射された直接波、7aは非ETC車両3bの車体に当たって跳ね返り通信領域5の手前に飛び込む一次反射波、7bは非ETC車両3bの車体に当たって隣りの非ETCレーン1bの方向に跳ね返る一次反射波、9aは車両が通信領域5に進入したことを検知する車両進入検知用車両検知器、9bは車両が通信領域5から退出したことを検知する車両退出検知用車両検知器、10は路側アンテナ2を設置するためのガントリーであり、以上は従来の電波環境下と同一である。
11は電波漏洩制限用壁である金属平板の壁であり、ETCレーン1aと非ETCレーン1bとの間のアイランド上に設置されている。この金属平板壁11は、鋼鉄で形成しても良いが、軽量化のためにはアルミニウムで形成するのが望ましい。11aは金属平板壁11を支える鋼鉄製の支柱であり、車両がぶつかっても折れないように直径約20cmに形成されている。12は金属平板壁11に当たって跳ね返った二次反射波である。ここで、金属平板壁11の大きさは、図13に示したように隣接レーン1bでETC車載器4が反応する範囲を遮断するために長さを6mとし、高さは車両の高さ規制値である3.8mとしている。
次にこの発明の作用について説明する。非ETC車両3bが車両検知器9aを通過すると路側アンテナ2から通信領域5に向かって放射された直接波6は車両3bの車体にあたり、一次反射波7bは隣りのレーン1bに飛び込もうとするが、アイランド上の金属平板壁11に当たって二次反射波12として跳ね返るため、隣りのレーン1bには路側アンテナ2の電波は飛び込まない。
図3は図2に示した寸法形状の金属平板壁11の有無による自レーンと隣りのレーンにおける電界強度特性図であり、(1)は自レーンであるETCレーン1aでの電界強度特性図、(2)は隣りのレーン1bにおける電界強度特性図である。図3の(2)に記載したように、電波漏洩制限用壁である金属平板壁11が設置されている場合は、電界強度がETC車載器4が反応する受信感度レベル−70.5dBm以下となるため、隣りのレーン1bを走行中のETC車両3aに搭載されたETC車載器4と路側アンテナ2の間で路車間通信は成立しない。これにより、隣りのレーン1bを走行中のETC車両3aとの誤通信を防止でき、誤った車両との料金授受を防止できる。
ここで、金属平板壁11に当たって跳ね返った二次反射波12と路側アンテナ2からの直接波6が合成されて、通信領域5の手前で電界強度が強くなる可能性があると思われる。しかしながら、図3の(1)に示されるように、ETCレーン1aの通信領域5付近の電界強度特性は、金属平板壁11がある場合とない場合とでほとんど同じであることから、金属平板壁11により反射された二次反射波12のレベルは微弱であると判断できる。そのため、ETCレーン1aにETC車両3aが進入しても通信領域5の手前で通信を開始することはなく、通信領域5内で料金収受に必要な情報の授受ができる。
実施の形態2.
図4はこの発明の実施の形態2における高速道路等の料金所付近の電波環境を示す外観図、図5はこの実施の形態2における格子状の金属壁の外観図である。図4、図5中、1〜12は上記の実施の形態1と同一であり、13は電波漏洩制限用壁としてアイランド上に設置された格子形状金属壁である。ここで、格子形状金属壁13は、排ガスや雨による腐食防止のためステンレス製の金網を使用しており、図示はしていないが、鋼鉄製の枠に貼り付けてパネル状に形成されている。なお、格子形状金属壁13の材質は、軽量化のためアルミニウムを用いても良いし、防水塗装をすれば鋼鉄等でも良い。また、格子形状金属壁13の大きさは、図13に示したように隣接レーン1bでETC車載器4が反応する範囲を遮断するために長さを6m、高さを車両の高さ規制値である3.8mとしている。
図6は図5に示した寸法形状の金属格子の間隔(網目寸法)aとbによる電波漏洩を防止する遮蔽効果を示す特性図であり、金属格子を構成する導体として導電率5.65×107[S/m]の銅を使用し、金網自体の太さは2σ(σ=λ/20、λ:波長)とし、aとbを同間隔として計算したものである。図に示すように、格子の間隔aとbを狭くすると遮蔽効果は大きくなり、格子の間隔aとbを広くすると遮蔽効果が減少する。したがって、金属格子の間隔aとbを波長λと同程度である約50mm、又はそれ以下の3λ/4、λ/2、λ/4等に相当する間隔とすれば、遮蔽効果を10dB以上に確保することができる。
次にこの発明の作用について説明する。非ETC車両3bが車両検知器9aを通過すると路側アンテナ2から通信領域5に向かって放射された直接波6は車両3bの車体に当たり、一次反射波7bは隣りの非ETCレーン1bに飛び込もうとするが、アイランド上の格子形状金属壁13に当たって二次反射波12として跳ね返るため、隣りの非ETCレーン1bには路側アンテナ2の電波は飛び込まない。したがって、図3の(2)に示されるように、隣りの非ETCレーン1bにおける電界強度はETC車載器4が反応する受信感度レベル−70.5dBm以下となるため、非ETCレーン1bを走行中のETC車両3aに搭載されたETC車載器4と路側アンテナ2の間で路車間通信は成立しない。これにより、隣りのレーン1bを走行中のETC車両3aとの誤通信を防止でき、誤った車両との料金授受を防止できる作用がある。
ここで、格子形状金属壁13に当たって跳ね返った二次反射波12のレベルは、上記の実施の形態1と同様、図3の(1)に示されるように微弱であり、ETCレーン1aにおける電界強度は格子形状金属壁13の有無によってほとんど差がないため、ETCレーン1aにETC車両3aが進入しても通信領域5の手前で通信を開始することはなく、通信領域5内で料金収受に必要な情報の授受ができる。
また、格子形状の壁であるので視認性にすぐれ、ETCレーン1aを走行中の車両内から隣接レーン1bを走行する車両を確認でき、料金所レーンを通過した後の車両の合流時に車両の接触事故を防止する効果が得られる。なお、上記の説明においては、電波漏洩制限壁のほぼ全体を金属格子としたが、一部を上記実施の形態1に記載した金属平板、又は後述する電波吸収体で構成してもよい。
実施の形態3.
図7はこの発明の実施の形態3における高速道路等の料金所付近の電波環境を示す外観図である。図中、1〜10は上記の実施の形態1と同一であり、14は電波漏洩制限用壁としてアイランド上に設置された電波吸収体壁である。ここで、電波吸収体としては、屋外仕様なのでゴム状のものが望ましいが、室内仕様の電波吸収体の場合には不燃性や難燃性の例えばアクリル板や強化ビニールのシートで覆うことにより使用できる。また、電波吸収体壁14の大きさは、図2に示した実施の形態1における金属平板壁11と同一である。
次にこの発明の作用について説明する。非ETC車両3bが車両検知器9aを通過すると路側アンテナ2から通信領域5に向かって放射された直接波6は車両3bの車体にあたり、一次反射波7bは隣りの非ETCレーン1bに飛び込もうとするが、アイランド上の電波吸収体壁14に当たって吸収されるため、隣りの非ETCレーン1bには路側アンテナ2の電波は飛び込まない。したがって、図3の(2)に示されるように、非ETCレーン1bにおける電界強度はETC車載器4が反応する受信感度レベル−70.5dBm以下となるため、非ETCレーン1bを走行中のETC車両3aに搭載されたETC車載器4と路側アンテナ2の間で路車間通信は成立しない。これにより、隣りのレーン1bを走行中のEC車両3aとの誤通信を防止でき、誤った車両との料金授受を防止できる作用がある。
ここで、一次反射波7bは、電波吸収体壁14に吸収されるため、図3の(1)に記載した電波漏洩制限壁が無い場合の電界強度特性を示しており、ETCレーン1aにETC車両3aが進入しても通信領域5の手前で通信を開始することはなく、通信領域5内で料金収受に必要な情報の授受ができる。
実施の形態4.
図8はこの発明の実施の形態4における高速道路等の料金所付近の電波環境を示す外観図、図9はこの実施の形態4における電波吸収体付金属平板の壁の外観図である。図中、1〜11は上記の実施の形態1と同一である。15は電波漏洩制限用壁としてアイランド上に設置された電波吸収体付金属壁であり、金属板上に電波吸収体を貼り付けて、電波吸収体部分15aと金属部分15bとを有するように構成されている。
図9に電波吸収体付金属壁15の外観図を示す。図に示すように、電波吸収体付金属壁15の大きさは、図2に示した実施の形態1における金属平板壁と同一とし、電波吸収体部分15aと金属部分15bの幅は、波長λの10倍程度である約50cmとし地上高約1mと地上高約2mに電波吸収体部分15aの幅の中心がくるように配置し、電波吸収体部分15aと金属部分15bとを交互に配置している。ここで、地上高約1mと地上高約2mに電波吸収体部分15aの幅の中心がくるように配置したのは、車載器が取り付けられる位置が、普通車の場合地上高約1m、バスやトラック等の大型車の場合地上高約2mであることに対応したものであり、このように配置することによって、電波吸収体付金属壁15からの反射波がETCレーン1aを通行する車両に搭載された車載器に影響を与えにくくすることができる。
次にこの発明の作用について説明する。非ETC車両3bが車両検知器9aを通過すると路側アンテナ2から通信領域5に向かって放射された直接波6は車両3bの車体にあたり、一次反射波7bは隣りの非ETCレーン1bに飛び込もうとするが、アイランド上の隣接電波漏洩遮断電波吸収体付金属壁15の電波吸収体部分15aと金属部分15bに当たって吸収される、または、反射されるため、隣り非ETCレーン1bには路側アンテナ2の電波は飛び込まない。したがって、図3の(2)に示されるように、非ETCレーン1bにおける電界強度はETC車載器4が反応する受信感度レベル−70.5dBm以下となるため、非ETCレーン1bを走行中のETC車両3aに搭載されたETC車載器4と路側アンテナ2の間で路車間通信は成立しない。これにより、隣りのレーン1bを走行中のETC車両3aとの誤通信を防止でき、誤った車両との料金授受を防止できる作用がある。
また、一次反射波7bは、電波吸収体付金属壁15により吸収又は反射されるため、図3の(1)に記載した電波漏洩制限壁が無い場合に近い状態の電界分布をETCレーン1aに再現することができ、ETCレーン1aにETC車両3aが進入しても通信領域5の手前で通信を開始することはなく、通信領域5内で料金収受に必要な情報の授受ができる。
実施の形態5.
図10はこの発明の実施の形態5における高速道路等の料金所付近の電波環境を示す外観図であり、図中、1〜10は上記の実施の形態1と同一である。16は電波漏洩制限用壁としてアイランド上に設置された屏風形状の金属壁であり、図11にその外観図、及び上方から見た図を示す。17aと17bは屏風形状金属壁16に当たって跳ね返った二次反射波であり、17aはETCレーン1aへの二次反射波、17bは任意の方向への二次反射波である。ここで、屏風形状金属壁16の大きさは、図2に示した実施の形態1における金属平板壁11と同一とし、屏風1枚ずつの幅は波長λの10倍程度である約50cmとし、屏風の開き角度は3π/2である120度に設定している。また、屏風形状金属壁16は上記の実施の形態2における格子形状金属壁13と同様の格子形状として視認性を確保している。格子の間隔aとbも実施の形態2における格子形状金属壁13と同様であり、波長λと同程度である約50mmとし、遮蔽効果を10dB以上確保している。
次にこの発明の作用について説明する。非ETC車両3bが車両検知器9aを通過すると路側アンテナ2から通信領域5に向かって放射された直接波6は車両3bの車体にあたり、一次反射波7bは隣りの非ETCレーン1bに飛び込もうとするが、アイランド上の屏風形状金属壁16に当たり、屏風状に展開した金属壁で乱反射されETCレーン1a方向の二次反射波17aと任意方向の二次反射波17bに分離して反射されるため、隣りの非ETCレーン1bには路側アンテナ2の電波は飛び込まない。したがって、図3の(2)に示されるように、非ETCレーン1bにおける電界強度はETC車載器4が反応する受信感度レベル−70.5dBm以下となるため、非ETCレーン1bを走行中のETC車両3aに搭載されたETC車載器4と路側アンテナ2の間で路車間通信は成立しない。これにより、隣りのレーン1bを走行中のETC車両3aとの誤通信を防止でき、誤った車両との料金授受を防止できる作用がある。
ここで、ETCレーン1aには、屏風形状金属壁16で乱反射された二次反射波17aと17bが飛び込むが、図3の(1)に記載した電波漏洩制限壁が無い場合に近い状態の電界分布をETCレーンに再現することができ、ETCレーン1aにETC車両3aが進入しても通信領域5の手前で通信を開始することはなく、通信領域5内で料金収受に必要な情報の授受ができる。しかも、電波吸収体を用いるよりも安価に同様の効果を得ることができる。
また、金属格子形状の壁であるので視認性にすぐれ、ETCレーン1aを走行中の車両内から隣接レーン1bを走行する車両を確認でき、料金所レーンを通過した後の車両の合流時に車両の接触事故を防止する効果が得られる。
なお、上記の説明においては、屏風の開き角度を120度としたが、180度より小さい角度であれば、60度、90度、150度と任意の開き角度に設定しても同様の効果が得られることは言うまでもない。
また、上記の説明においては、屏風形状金属壁16を格子形状としたが、実施の形態1における金属平板壁11のような金属平板を屏風状に連結させても良いし、実施の形態3、4のように電波吸収体を有する平板を連結させて屏風状の電波漏洩制限壁としても、同様の効果が得られる。
さらに、屏風形状金属壁16を曲線的な波状(W状)に形成してもよく、要するに、一次反射波7bが電波漏洩制限壁で乱反射するような形状にすれば、自レーンへの反射波の影響が少なくなり、同様の効果が得られる。また、屏風形状金属壁16を上下方向に屏風状に形成することもできるが、この場合には路面による反射波の影響が生じる可能性があるため、横方向の屏風形状の方が望ましい。
なお、上記の各実施の形態においては、ETCレーンと非ETCレーンとが隣接する場合を例に説明したが、ETCレーン同士が隣接す場合であっても、電波漏洩制限壁を設けることにより、同様の効果を得ることができる。
実施の形態6.
上記の各実施の形態においては、高速道路や有料道路の料金所における路車間通信システムを例に説明したが、路車間通信技術を応用した駐車場システム、ドライブスルーシステム、ガソリンスタンドシステム等の路車間通信システムにも適用できる。例えば、駐車場等に隣接する複数のレーンが存在し、レーン上に設置される路側アンテナと、車両に搭載された自動料金収受機能を有する車載器との間で通信を行う場合に、電波漏洩制限用壁により路側アンテナからの電波が隣接するレーンに漏洩することを制限し、料金の未収受や二重課金、金額間違い等を防ぐことができる。
また、料金収受に限らず、路側アンテナと車載器との間で通行許可の情報をやり取りすることにより、予め通行許可証を有する車両のみが通過できるようなシステムに適用することもできる。この場合にも、電波漏洩制限用壁により路側アンテナからの電波が隣接するレーンに漏洩することを制限でき、通行許可証を有していない車両が誤って通過してしまうことを防ぐことができる。
実施の形態1における料金所付近の電波環境を示す外観図である。 実施の形態1における電波漏洩制限壁の外観図である。 図3は電波漏洩制限壁の有無による自レーンと隣接レーンにおける電界強度特性を示す図である。 実施の形態2における料金所付近の電波環境を示す外観図である。 実施の形態2における電波漏洩制限壁の外観図である。 実施の形態2における電波漏洩制限壁の金属格子の間隔による電波漏洩の遮蔽効果を示す特性図である。 実施の形態3における料金所付近の電波環境を示す外観図である。 実施の形態4における料金所付近の電波環境を示す外観図である。 実施の形態4における電波漏洩制限壁の外観図である。 実施の形態5における料金所付近の電波環境を示す外観図である。 実施の形態5における電波漏洩制限壁の外観図及び上面図である。 従来の料金所付近の電波環境を示す外観図である。 ETCレーンに車両が存在する場合と存在しない場合における隣接レーンでの電界強度特性を示す図である。
符号の説明
1a ETCレーン、1b 非ETCレーン、2 路側アンテナ、3a ETC車両、3b 非ETC車両、4 ETC車載器、5 通信領域、11 金属平板壁、13 格子形状金属壁、14 電波吸収体壁、15 電波吸収体付金属壁、16 屏風形状金属壁。

Claims (3)

  1. 通行車両に搭載された車載器と通信を行うための路側アンテナが設けられた第1のレーンと前記第1のレーンに隣接する第2のレーンとの間に設けられ、前記第2のレーンを通行する車両に搭載された車載器と前記路側アンテナとの間の通信を制限する金属壁とを備え、前記金属壁に電波吸収体部分と金属部分とを交互に配置するとともに、普通車と大型車における前記車載器が取り付けられる複数の地上高さに前記電波吸収体部分の幅の中心をそれぞれ配置することを特徴とする電波漏洩制限用壁。
  2. 前記普通車における前記車載器が取り付けられる地上高さは約1mであり、前記大型車における前記車載器が取り付けられる地上高さは約2mであることを特徴とする電波漏洩制限用壁。
  3. 請求項1または2に記載の電波漏洩制限用壁を備えた路車間通信システム。
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