JP4821637B2 - 電子写真用トナー - Google Patents
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Description
また、環境負荷を低減するように低エネルギーで生産を行うためには、粉砕トナーの場合、材料面からも割れやすい材料を用いることが不可欠であり、トナー原料に粉砕助剤を添加することが必要とされる。トナーの生産性向上のための粉砕助剤として、例えば、脂肪族炭化水素と炭素数9以上の芳香族炭化水素の共重合石油樹脂を用いることが提案されている(例えば、特許文献3参照)しかし、このような粉砕助剤を用いた場合には、粉砕性の向上は見られるものの、耐久性、ホットオフセットマージンが低下するという弊害が生じる。
一方、粉砕・分級されたトナー粒子に添加剤を外部添加して、トナー特性の向上を図るための様々な方法が提案されている(例えば、特許文献4及び5参照)。
本発明の第2の態様は、樹脂及び着色剤を含むトナー本体に、外添剤を添加してなる電子写真用トナーであって、前記外添剤として、板状カオリナイトと塊状石英との結合物を用い、その添加量は、前記トナー本体に対し0.1〜5質量%であることを特徴とする電子写真用トナーを提供する。
上記、第1、第2の態様において、上記結合物はシリチンである。
本発明の第1の実施形態に係る電子写真用トナーは、粉砕助剤として、板状カオリナイトと塊状石英との結合物を用いたことを特徴とする。この結合物は、その特異的な構造のため脆く、トナー混練物の粉砕の際に加わる力により、粉砕の破断点となる確率が高い。そのためトナー製造における粉砕エネルギーを低減することができる。
図1に、トナー原料の混練物の粉砕の際に、結合物からなる粉砕助剤、例えばシリチンがその破断点となる様子を示す。即ち、樹脂、着色剤、及びシリチンを含むトナー混練物の塊11が粉砕工程に供されると、シリチン粒子12が破断点となり、この破断点を結ぶ線13に沿って、低い粉砕エネルギーで容易に粉砕が行われる。
まず、結着樹脂、着色剤、粉砕助剤を含むトナー原料を、混合機により混合する。混合機としては、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、V型ブレンダー、ナウターミキサー等、任意のものを用いることが出来る。
以上説明した第1の実施形態に係るトナーの製造方法では、冷却後の混練物に、板状カオリナイトと塊状石英との結合物、例えばシリチンが含まれているため、図1に示すように、シリチン粒子12が破断点となり、この破断点を結ぶ線13に沿って、低い粉砕エネルギーで容易に粉砕が行うことができる。
本発明の第2の実施形態に係る電子写真用トナーは、上述した第1の実施形態において粉砕助剤として用いた、板状カオリナイトと塊状石英との結合物を外添剤として用いたことを特徴とする。この結合物は、無機物質であることから研磨作用を有し、現像ローラ上のトナーがドクターブレードに融着するのを防止することができる。また、この結合物は帯電性が良好であることから、トナーの帯電の立ち上がりを促進することができる。
図2はトナーの現像の際の、トナー粒子の表面の結合物粒子、例えばシリチン粒子の作用を説明するための図である。即ち、トナー粒子21の表面には外添剤としてシリチン粒子22が付着しており、トナー粒子21が現像ローラ23により搬送され、トナー層厚を規制するドクターブレード24を通過する際に、シリチン粒子22によるスペーサ効果と、シリチン粒子22が無機物質であることによる研磨効果により、トナー粒子21がドクターブレード24の表面に融着することが防止される。また、得られたトナーは、カブリが生じたり、ベタ追従性に劣ることもない。
以上説明した本発明の第1及び第2の実施形態に係るトナーに使用可能な結着樹脂としては、公知のものを含む広い範囲から選択することができる。具体的には、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、およびスチレン−ブタジエン共重合体などのスチレン系樹脂をはじめ、飽和ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、クマロン樹脂、キシレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂などが例示でき、これらの樹脂を二種類以上組み合わせて用いてもよい。なお、これらの樹脂のうち、ポリエステル系樹脂が好ましい。
以下に、本発明の実施例及び比較例を含む試験例を示し、本発明についてより具体的に説明する。
下記の原材料をヘンシェルミキサー(三井鉱山(株)製)にて混合し、二軸押出混練機により溶融混練した。
架橋ポリエステル樹脂(軟化点141℃、ガラス転移点62℃) 92質量%
着色剤 (C.Iピグメントレッド 57:1) 3質量%
離型剤 (三洋化成(株)製 ビスコール660P) 3質量%
帯電制御剤 (オリエント化学(株)製 E−84) 1質量%
粉砕助剤(シリチン) 1質量%
次いで、溶融混練物を冷却し、衝突板式粉砕機(日本ニューマチック工業(株)製「IDS−10」)にて質量平均粒径8.8μmに粉砕し、さらに分級機(日本ニューマチック工業(株)製「DSX−10」)で分級して、平均粒径9.0μmの着色微粒子を得た。
次に、この着色微粒子100質量部に疎水性シリカ(日本アエロジル(株)製「R972」)1質量部を、ヘンシェルミキサーで混合し、マゼンタ色トナーを得た。
評価1−粉砕性指数
粉砕機(IDS10:空気圧0.6MPa)及び分級機(DSX10)にて混練粗砕物を粉砕及び分級する際、平均粒径9.0μm、粒径3μm以下の個数割合が4%以下、粒径16μm以上の体積割合が1%以下のトナー母体を製造するときの粗砕品のフィード量により判断する。
実用上、フィード量が20kg/hr以上であれば問題ないので、以下の基準で評価した。
(評価基準)
○:フィード量20kg/hr以上
×:フィード量20kg/hr未満
評価2−カブリ
白紙を印字したときのカブリを目視で評価した。
(評価基準)
○:カブリが認められない。
△:ややカブリがある。
×:明らかにカブリがある。
評価3−ベタ追従性
前記と同様にベタ画像を印字したときのベタ追従性を目視で評価した。プロセス速度は129.23mm/sec、定着温度は150℃で行った。
(評価基準)
○:均一なベタ画像。
△:やや搬送ムラがある。
×:明らかに搬送ムラがある。
下記の原材料をヘンシェルミキサー(三井鉱山(株)製)にて混合し、二軸押出混練機により溶融混練した。
架橋ポリエステル樹脂(軟化点141℃、ガラス転移点62℃) 93質量%
着色剤 (C.Iピグメントレッド 57:1) 3質量%
離型剤 (三洋化成(株)製 ビスコール660P) 3質量%
帯電制御剤 (オリエント化学(株)製 E−84) 1質量%
次いで、溶融混練物を冷却し、衝突板式粉砕機(日本ニューマチック工業(株)製「IDS−10」)にて質量平均粒径8.8μmに粉砕し、さらに分級機(日本ニューマチック工業(株)製「DSX−10」)で分級して、平均粒径9.0μmの着色微粒子を得た。
次に、この着色微粒子100質量部に疎水性シリカ(日本アエロジル(株)製「R972」)1質量部及び平均粒径2μmのシリチン(シリコロイド:P87、(株)テスコより市販)を、ヘンシェルミキサーで混合し、マゼンタ色トナーを得た。
非磁性一成分現像装置「カシオページプレストN−5」(カシオ計算機(株)製:カラープリンタ毎分29枚機)にトナーを実装し、通常環境(25℃、50%RH)において、印字率5%画像を連続印字し、10000枚印字した後、ベタ画像を印字したときのトナーがドクターブレードに融着することに起因する白スジの発生を目視で評価した。プロセス速度は34.1mm/sec、定着温度は150℃で行った。
(評価基準)
○:白スジ発生なし。
△:数本確認できる。
×:白スジを瞬時に確認できる。
以上の評価の結果を下記表2に示す。
21…トナー粒子、23…現像ローラ、24…ドクターブレード。
Claims (3)
- 樹脂、着色剤および粉砕助剤を含む溶融混練物を粉砕してなる電子写真用トナーであって、前記粉砕助剤として、板状カオリナイトと塊状石英との結合物を用い、前記混練物中に0.1〜15質量%含まれることを特徴とする電子写真用トナー。
- 樹脂及び着色剤を含むトナー本体に、外添剤を添加してなる電子写真用トナーであって、前記外添剤として、板状カオリナイトと塊状石英との結合物を用い、その添加量は、前記トナー本体に対し0.1〜5質量%であることを特徴とする電子写真用トナー。
- 前記結合物がシリチンであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の電子写真用トナー。
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