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JP4805081B2 - 無線中継装置、無線中継方法および無線中継プログラム - Google Patents

無線中継装置、無線中継方法および無線中継プログラム Download PDF

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Description

本発明は、例えば、無線LAN(Local Area Network)におけるアクセスポイント(Access Point)のように、通信エリア内にある複数の無線端末による通信を、限られた帯域において中継する無線中継装置に関する。
近年、例えば、無線LANによるIP電話のように、無線通信を介して通話を行う無線端末が普及している。無線通信を介して通話を行う無線端末は、無線中継装置(例えば、無線LANのアクセスポイント等)と無線通信を行うことで、相手側端末との通話を可能にしている。このような通信形態においては、無線中継装置の通信エリア内に複数の無線端末が存在し、それらの無線端末が同時に通話を行う状況が発生する。この場合、複数の無線端末は、無線中継装置で利用可能な帯域を分け合ってそれぞれ通信を行う。
また、一般に、無線端末と無線中継装置との無線通信では、障害物等の影響によりパケット伝送エラー率が高くなる。無線中継装置がパケットの伝送に失敗した場合は、伝送に成功するまでパケットを再送する。パケットが再送されると、その分使用帯域が増加する。そのため、再送回数はなるべく少ない方がよい。
従来、OFDM−CDMA送信装置において、再送回数が過剰に増えることを防ぐための方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この方法は、再送回数が増えた際に、OFDMのサブキャリア数を増やすことによって再送回数の増加を防ぐものである。
特開2004−187226号公報
しかしながら、上記従来の方法は、個別の装置間の通信状況だけを考慮したものである。その一方で、通信エリア内の無線通信による帯域の全体的な使用状況に応じて、パケット再送回数を制御することが求められている。例えば、通信エリア内で多数の無線端末が同時に通話を行うような混雑時には、1つの無線端末の無線通信における再送回数は、空き帯域に応じて少なく抑えなければ、再送により空き帯域を使い果たしてしまう。その結果、他の無線端末の通信データの送信が遅延する事態が生じる。また、通信エリア内で1つの無線端末しか通信を行っていないような閑散時には、再送を行うための空き帯域が十分あるにも関わらず、予め設定された上限値以上の再送ができず、パケット伝送に失敗してしまう事態も生じうる。上記従来の方法では、通信エリアにある無線端末の無線通信による帯域の全体的な使用状況が考慮されていないため、これらの事態を防ぐことはできない。
そこで、本発明は、通信エリアにある無線端末の無線通信による帯域の全体的な使用状況に適切に対応した再送を可能にする無線中継装置、無線中継方法、無線中継プログラムを提供することを目的とする。
本発明にかかる無線中継装置は、通信エリア内にある少なくとも1台の無線端末による無線通信で伝送されるパケットを中継する無線中継装置であって、前記無線中継装置が中継するパケットから、前記無線端末による無線通信で使用される帯域に関するデータを取得するパケット監視部と、前記パケット監視部が取得したデータから、通信エリア内にある無線端末による無線通信で使用されている総使用帯域を計算して記録する帯域管理部と、前記無線端末による無線通信で使用可能な最大帯域から前記総使用帯域を除いた空き帯域の量に応じて、パケット再送回数の上限を決定する再送調節部と、前記再送調節部が決定したパケット再送回数の上限を超えない範囲で、前記無線中継装置が伝送に失敗したパケットを再送する再送部を備える。
再送調節部は、パケット監視部が取得したデータから計算される総使用帯域を、無線通信で使用可能な最大帯域から除いた空き帯域の量に応じて、パケット再送回数の上限を決定する。そのため、通信エリアでの無線通信における帯域の全体的な使用状況に対応した再送の上限回数が決定される。再送部は、無線中継装置が送信に失敗したパケットを、再送調節部で決定された再送の上限回数に基づいて再送するので、帯域の全体的な使用状況に適切に対応した再送が可能になる。その結果、無線中継装置の通信エリア内の無線端末による無線通信の通信品質を向上することができる。
本発明にかかる無線中継装置において、前記再送調節部は、前記空き帯域を、通信エリア内で無線通信を行う無線端末の台数で割って一台あたりの空き帯域を求め、一台あたりの空き帯域を用いて無線端末ごとにパケット再送回数の上限を決定することが好ましい。
これにより、無線端末一台あたりの再送の上限回数は、全体の空き帯域を、無線通信を行う無線端末の台数で割って求められた一台あたりの空き帯域によって決まる。そのため、一台の無線端末が再送を繰り返すことによって空き帯域を使い切ってしまうことを防ぐことができる。その結果、通信エリア内の他の無線端末における通信品質の劣化を防止できる。また、全体の空き帯域が十分にある場合は、無線端末一台あたりの再送の上限回数もそれに応じて多くなり、無線中継装置が伝送に失敗したパケットを再送することにより、パケット伝送を成功させることができる可能性が高くなる。
本発明にかかる無線中継装置において、前記再送調節部は、前記空き帯域に応じて、一定時間内における前記無線中継装置によるパケット再送回数の上限を設定することが好ましい。
一定時間内におけるパケット再送回数の上限を設定することで、前記一定時間内において再送パケット以外のパケットの送信が確保される。そのため、一台の無線端末が再送を繰り返すことによって、再送パケット以外のパケット送信ができなくなる時間が一定時間以上続くことが防止される。
本発明にかかる無線中継装置において、前記再送調節部は、前記無線端末が行う無線通信ごとに再送の上限回数を設定することが好ましい。これにより、無線通信ごとの通信品質の調節が可能になる。
本発明にかかる無線中継装置は、無線中継装置が中継するパケットの通信を識別する通信識別子と、前記通信識別子で示される通信において、リンク速度およびそのリンク速度におけるパケット伝送成功率とを1組とする複数組のデータを記録する伝送履歴記録部をさらに備え、前記再送部は、前記伝送履歴記録部に記録された通信識別子が示す通信のパケットを再送する際、前記通信識別子で示される通信でのパケット伝送成功率が最も高いリンク速度を選択し、選択した前記リンク速度に基づいて、前記パケットを再送することが好ましい。
再送部は、伝送履歴記録部に記録された通信識別子が示す通信において最もパケット伝送成功率が高かったリンク速度に基づいて、パケットを再送するので、各通信において伝送成功する可能性の高いリンク速度でパケットを再送することができる。
本発明にかかる無線中継装置は、再送部が再送したパケットの再送タイミングと、前記再送タイミングにおけるパケット伝送成功率とを1組とする複数組のデータを記録する再送履歴記録部をさらに備え、前記再送部は、前記再送履歴記録部からパケット伝送成功率が最も高い再送タイミングを選択し、選択した前記再送タイミングに基づいて、前記無線中継装置が伝送に失敗したパケットを再送するタイミングを決定することが好ましい。
再送部は、最もパケット伝送成功率が高かった再送タイミングを基にパケットを再送するタイミングを決定するので、伝送成功する可能性の高いタイミングでパケットを再送することができる。
本発明にかかる無線中継装置は、前記無線中継装置のパケット伝送失敗によるパケットロスの履歴を無線端末ごとに記録するパケットロス履歴記録部と、無線通信において許容できるパケットロスの連続回数の条件を示すデータを無線端末ごとに記録する許容情報記録部とをさらに備え、前記パケット監視部は、前記無線中継装置が中継するパケットから前記無線端末の無線通信において許容できるパケットロスの連続回数の条件を示すデータを取得して前記許容情報記録部に記録し、前記再送部は、再送しようとするパケットの送信先無線端末におけるパケットロスの連続回数をパケットロス履歴記録部から取得し、取得した連続回数が、前記許容情報記録部が示す前記送信先無線端末の無線通信において許容できるパケットロスの連続回数の条件に該当するか否かを判断し、該当する場合には、前記パケットを再送しないで破棄することが好ましい。
パケットロスとは伝送経路上でパケットが喪失することである。無転端末から受信するパケットにパケットロスを許容できる連続回数を示すデータが含まれる場合、前記パケット監視部により許容できるパケットロスの連続回数を示すデータが許容情報記録部に記録される。そのため、再送部は、パケットロス連続回数を記録したパケットロス履歴記録部から、伝送に失敗したパケットのパケットロス連続回数を取得し、許容情報記録部に記録されている許容できるパケットロスの連続回数の条件と比較することにより、再送の要否を決定することができる。その結果、再送部は、パケットロスを許容する無線通信のパケットについては再送しないで破棄することにより、全体として再送回数を減らすことができる。
本発明にかかる無線中継装置は、前記再送調節部が決定したパケット再送回数の上限を、前記無線端末へ通知する再送回数送信部をさらに備えることが好ましい。
これにより、無線端末は、無線中継装置へのパケット送信に失敗した場合、再送回数送信部から通知されたパケット再送回数の上限を超えない範囲で、パケットの再送を行うことができる。その結果、無線端末は、通信エリアにおける帯域の使用状況に応じた再送回数でパケットの再送することが可能になる。
本発明にかかる無線中継装置は、前記無線中継装置が優先的にパケットを中継する通信を示す優先通信識別子を記録する優先通信記録部と、前記優先通信識別子が示す通信のパケットを優先的に送信する優先制御部とをさらに備え、前記再送調節部は、前記優先通信識別子が示す通信のパケットに関してのみ、前記無線中継装置の無線通信で使用可能な最大帯域から前記使用帯域を除いた空き帯域に対する空き帯域の量に応じて、パケット再送回数の上限を決定し、前記再送部は、前記無線中継装置が送信に失敗したパケットのうち前記優先通信識別子が示す通信のパケットについてのみ、前記再送調節部が決定したパケット再送回数の上限を超えない範囲でパケットを再送し、前記無線中継装置が送信に失敗したパケットのうち前記優先通信識別子が示す優先通信以外の通信のパケットに関して、予め決められた回数だけ再送することが好ましい。
これにより、優先中継部により優先的にパケットが中継される優先通信については、帯域の使用状況に応じたパケット再送回数の上限を超えない範囲で再送することができ、優先通信以外の非優先通信については、予め決められた回数だけの再送回数を確保することができる。そのため、優先通信においては、再送回数が増加して帯域不足による遅延発生が抑えられる。一方、非優先通信においては、優先通信に比べて遅延発生の可能性は高くなるが、再送回数が確保されるので、パケットロスの発生は抑えられる。
本発明にかかる無線中継方法は、無線中継装置が、通信エリア内にある少なくとも1台の無線端末による無線通信で伝送されるパケットを中継する無線中継方法であって、前記無線中継装置が中継するパケットから、前記無線端末による無線通信で使用される帯域に関するデータを取得するステップと、前記取得されたデータから、通信エリア内にある無線端末による無線通信で使用されている総使用帯域を計算して記録するステップと、前記無線端末による無線通信で使用可能な最大帯域から前記総使用帯域を除いた空き帯域の量に応じて、パケット再送回数の上限を決定するステップと、前記パケット再送回数の上限を超えない範囲で、前記無線中継装置が伝送に失敗したパケットを再送するステップとを含む。
本発明にかかる無線中継プログラムは、通信エリア内にある少なくとも1台の無線端末による無線通信で伝送されるパケットを中継する処理を、コンピュータを含む無線中継装置に実行させる無線中継プログラムであって、前記無線中継装置が中継するパケットから、前記無線端末による無線通信で使用される帯域に関するデータを取得するパケット監視処理と、前記パケット監視処理で取得されたデータから、通信エリア内にある無線端末による無線通信で使用されている総使用帯域を計算して記録する帯域管理処理と、前記無線端末による無線通信で使用可能な最大帯域から前記総使用帯域を除いた空き帯域の量に応じて、パケット再送回数の上限を決定する再送調節処理と、前記再送調節処理で決定したパケット再送回数の上限を超えない範囲で、前記無線中継装置が伝送に失敗したパケットを再送する再送処理とを無線中継装置に実行させる。
本発明によれば、通信エリアにある無線端末の無線通信による帯域の全体的な使用状況に適切に対応した再送を可能にする無線中継装置、無線中継方法、無線中継プログラムを提供することができる。
[第1の実施形態]
本実施形態は、一例として、無線中継装置が無線LANアクセスポイント(以下、APと称する)である場合の実施形態である。図1は、本実施形態にかかるAPの構成を、これを含む通信システム全体の構成と共に示す機能ブロック図である。図1に示す通信システムは、例えば、無線LANを利用した無線IP電話による通信を可能にするシステムである。
図1に示す通信システムには、有線LAN6に接続されたAP1a、AP1b、SIPサーバ2、有線端末4、AP1aの通信エリア内にある無線端末3a、3b、AP1bの通信エリア内にある無線端末3c、3dとが含まれる。無線端末3a、3bおよび有線端末4は、IP電話端末の機能を備えている。なお、有線LAN6に接続されるAPの数は、図1のように2台に限られない。また、AP1a、AP1bそれぞれの通信エリア内に存在しうる無線端末も2台に限られない。さらに、有線LAN6には、AP1a、AP1b、SIPサーバ2、有線端末4以外の機器が接続されてもよい。
SIPサーバ2は、IP電話網における通信制御サーバの一例であり、無線端末3a〜3dおよび有線端末4を含む複数の通信端末のうち、2つ以上の通信端末による通信の開始、変更、終了を制御する。SIPサーバ2は、SIP(Session Initiation Protocol)に基づいて、通信の開始、変更、終了を制御する。例えば、SIPサーバ2は、無線端末3a〜3d、有線端末4のいずれかから送信された通信開始要求(inviteメッセージ)を受け付けて、通信を開始しようとする端末間で呼を生成する処理を行う。また、SIPサーバ2は、無線端末3a〜3d、有線端末4のいずれかから送信された通信終了要求(byeメッセージ)を受け付けて、通信を終了しようとする端末間での呼を終了させる処理を行う。なお、通信制御は、上記のようなSIPに基づく通信制御に限定されない。
(APの構成)
図2は、AP1aの構成を示す機能ブロック図である。図1に示すAP1bの構成も図2に示すAP1aと構成と同様であるので説明を省略する。AP1aは、有線LANインタフェース11、パケット監視部12、無線LANインタフェース13、帯域管理部14、再送調節部15、再送部16、帯域情報記録部17および再送回数記録部18を備える。
AP1aを構成するハードウエアには、例えば、アンテナ、変調回路、増幅回路、復調回路、マイクロプロセッサ(microprocessor)および記録装置等が含まれる。有線LANインタフェース11、パケット監視部12、帯域管理部14、再送調節部15および再送部16の各機能は、マイクロプロセッサが所定のプログラムを実行することにより実現される。無線LANインタフェース13の機能は、例えば、アンテナ、変調回路、増幅回路、復調回路、マイクロプロセッサにより実現される。また、帯域情報記録部17および再送回数記録部18は、半導体メモリ、磁気メモリまたは光メモリ等の記録装置により具現化される。
有線LANインタフェース11は、AP1aと有線LAN6との間のデータやり取りを、有線LANの規格に準拠して仲介する。無線LANインタフェース13は、無線端末3a、3bとAP1aとの無線によるデータとやり取りを、無線LANの規格に準拠して仲介する。無線LANインタフェース13および有線LANインタフェース11によって、無線端末3a、3bと有線LAN6との間の通信が中継される。
無線LANインタフェース13は、無線端末3a、3bとパケット単位でデータのやりとりを行う。AP1aから無線端末3a、3bへのパケットの伝送に失敗した場合、再送部16は、伝送が成功するまで繰り返しパケットを再送するように無線LANインタフェース13を制御する。このとき、繰り返される再送の回数を再送回数と称する。この再送回数には上限が設定されており、再送回数が上限に達しても伝送に成功しなかったパケットは破棄される。これによりパケットロスが発生することになる。
パケット監視部12は、無線LANインタフェース13を通過するパケットおよび有線LANインタフェース11を通過するパケットから、無線端末3a、3bとAP1aとの間の無線通信で使用される帯域に関するデータを取得して、帯域管理部14へ渡す。
帯域管理部14は、パケット監視部12から渡されたデータを用いて、AP1aの通信エリア内にある無線端末3a、3bによる無線通信で使用されている総使用帯域を計算し、帯域情報記録部17へ記録する。
再送調節部15は、帯域情報記録部17へ記録されている総使用帯域を用いて、パケット再送回数の上限値を決定し、再送回数記録部18へ記録する。再送調節部15は、AP1aの無線通信で使用可能な最大帯域から、総使用帯域を除いた空き帯域に対する空き帯域の量に応じて、パケット再送回数の上限を決定する。
再送部16は、再送回数記録部18に記録されたパケット再送回数の上限を超えない範囲で、無線LANインタフェース13に、伝送に失敗したパケットを再送させる。
(パケット監視部12および帯域管理部14の機能の詳細)
ここで、パケット監視部12がAP1aを通過するパケットから帯域に関するデータを取得し、そのデータを基に帯域管理部14が、帯域情報を記録する機能の具体例を説明する。
パケット監視部12は、無線LANインタフェース13を通過するパケットおよび有線LANインタフェース11を通過するパケットのうち、例えば、SIPサーバ2で開始、変更、終了等が制御される通信の呼制御メッセージを抽出して帯域管理部14へ渡してもよい。すなわち、パケット監視部12は、通信開始要求のパケットや通信終了要求のパケット等を抽出して、帯域管理部14に渡すことができる。これにより、帯域管理部14は、AP1aを経由して行われる通信の開始、終了に関する情報が得られる。また、通信開始要求のパケットには、開始しようとする通信で使われる帯域に関する情報(例えば、コデック、フレームレート等)が含まれているので、帯域管理部14は、通信開始要求を受け取ることで、帯域に関する情報も得ることができる。
具体例として、パケット監視部12は、無線LANインタフェース13を通過するSIPパケットおよび有線LANインタフェース11を通過するSIPパケットを監視して、SIPパケットのうちinviteパケットおよびbyeパケットを帯域管理部14に渡す場合を説明する。
inviteパケットは通信開始要求を表すパケットの一例である。inviteパケットには、例えば、通信を開始しようとする無線端末のIPアドレスおよびポート番号、フレームレート、コデック等の情報が含まれている。帯域管理部14は、inviteパケットを受け取ると、inviteパケットに含まれる情報を帯域情報記録部17に記録する。
図3は、帯域情報記録部17に記録されるデータの一例を示す図である。図3に示す例では、通信識別子、コデック、フレームレート、使用帯域、リンク速度、優先度およびRSSI(電波受信感度:Received Signal Strength Indicator)が、通信ごとに帯域管理テーブル21に記録されている。通信識別子は、例えば、その通信を行う無線端末のIPアドレスおよびポート番号で表される。
帯域管理部14は、inviteパケットを受け取ると、そのinviteパケットに含まれる無線端末のIPアドレスおよびポート番号、フレームレート、コデック、優先度およびRSSIを帯域管理テーブル21に追加して記録する。さらに、帯域管理部14は、フレームレートおよびコデックからその通信で使用される使用帯域を計算し記録する。また、帯域管理部14は、inviteパケットのリンク速度も無線LANインタフェース13から取得して記録する。このようして、帯域管理テーブル21には、AP1aを経由して行われる通信の帯域に関する情報がまとめて記録される。
ここで、優先度の設定の一例について説明する。例えば、SIPサーバ2は、ユーザID(電話番号等)ごとに優先度を記録したテーブルを作成しておき、ユーザから通信開始要求を受け取るとこのテーブルを参照して優先度を決定し、通信の相手先へ送信するinviteパケットのSDPデータに付加するか、またはSDPデータの外部に付加する。このinviteパケットを帯域管理部14が受信して、帯域管理テーブル21に優先度を記録する。また、SIPサーバ2によって決定される例とは別の例として、AP1aがIPアドレスおよびポート番号と優先度情報とが対応付けられて記載された設定ファイルを記録しておいてもよい。
また、RSSIは、無線LANインタフェース13が送受信するパケットに付加されているため、パケット監視部12がこれを読み取り、帯域管理部14へ通知することができる。
帯域管理部14は、通信の終了を要求するためのbyeパケットを受け取ると、そのbyeパケットに含まれる無線端末のIPアドレスおよびポート番号で示される通信の情報を帯域管理テーブル21から削除する。これにより、現在行われている通信のみに関する情報が帯域管理テーブル21に記録されることになる。そのため、帯域管理部14は、帯域管理テーブル21に記録された各通信の使用帯域の和を計算することにより、AP1aにおける現在の使用帯域の総和を得ることができる。
なお、ここでは、帯域管理部14が、inviteパケット、byeパケット等の外部の通信制御サーバ(ここではSIPサーバ2)からの呼制御メッセージを基に帯域に関する情報を記録する場合を説明したが、帯域に関する情報の基となるデータは、呼制御メッセージに限られない。以下に、帯域に関する情報の基となるデータのその他の例について説明する。
例えば、パケット監視部12は、無線LANインタフェース13を通過するパケットおよび有線LANインタフェース11を通過するパケットのうち、例えば、RTP(Real−time Transport Protocol)パケットを抽出して帯域管理部14へ渡してもよい。RTPパケットには、コデックとタイムスタンプが含まれているので、帯域管理部14は、これらの情報を基に各通信における使用帯域を計算することができる。
また、パケット監視部12は、一定時間における無線LANインタフェース13を通過するパケットの数およびサイズと、前記一定時間における平均リンク速度とを、帯域管理部14に通知してもよい。帯域管理部14は、通知されたデータに基づいて、AP1aにおいて現在使用中の帯域を計算することができる。
(再送調節部15および再送部16の動作例1)
次に、再送調節部15がパケット再送回数の上限値を決定し、再送部16が上限値に基づいて再送する場合の具体例を説明する。
まず、再送調節部15は、帯域管理部14で求められた使用帯域の総和を用いて、再送回数の上限を決定する。具体的には、再送調節部15は、AP1aの無線通信で使用可能な最大帯域から、総使用帯域を除いた空き帯域に対する空き帯域の量を計算する。空き帯域の量を、現在AP1aを経由して行われている通信の数で割って1通信あたりの空き帯域を求め、この値に基づいて1パケットあたりの再送回数を決定する。なお、AP1aの無線通信で使用可能な最大帯域は、例えば、AP1aの工場出荷時にAP1aが備えるメモリ等の記録装置に記録されるものとする。
ここで、図3に示す帯域管理テーブル21のデータを用いて再送回数を決定する計算例を説明する。帯域管理テーブル21のデータから、使用帯域の総和(128+128=)“256kbps”が得られる。ここで、AP1aの無線通信で使用可能な最大帯域が“1000kbps”であるとすると、再送調節部15は、空き帯域を(1000−256=)“744kbps”と計算する。帯域管理テーブル21のデータから現在AP1aで中継されている通信数は“2”であることがわかるので、再送調節部15は、空き帯域“744kbps”を通信数“2”で割って、1通信あたりの空き帯域“372kbps”を求める。再送調節部15は、1通信あたりの空き帯域“372kbps”を1通信の使用帯域“128kbps”で割って数の小数点以下を四捨五入した数“3”を再送回数とする。
なお、ここでは、どの通信の使用帯域もすべて“128kbps”であるが、通信ごとに使用帯域が異なる場合は、再送回数も通信ごとに計算すること好ましい。例えば、図3に示す通信でリンク速度が11Mbpsから5.5Mbpsになると、使用帯域は“128kbps”から“256kbps”に変化する。このような場合、その通信の再送回数は、1通信あたりの空き帯域“372kbps”を1通信の使用帯域“256kbps”で割って小数点以下を四捨五入した数“1”となる。
再送調節部15は、計算した再送回数を再送回数記録部18に記録する。図4(a)は、再送回数記録部18に記録されるデータの例を示す図である。再送調節部15は、上記のような再送回数の計算を所定の時間間隔で定期的に行い、再送回数記録部18のデータを定期的に更新する。これにより、帯域の使用状況の変化に応じて再送回数が更新されることになる。
なお、上記の再送調節部15の再送回数の上限の計算は一例であり、計算方法および再送回数の上限を示すデータはこれに限られない。例えば、上限は、図4(a)に示すような回数ではなく、再送に使用できる帯域で表されてもよい。
なお、再送調節部15は、帯域管理テーブル21に記録された優先度またはRSSIをさらに用いて再送回数を決定してもよい。例えば、再送調節部15は、上記のように計算した再送回数を優先度に応じて修正することができる。この場合、再送調節部15は、優先度が“1st”の通信の再送回数には“+1”、優先度が“2nd”の通信の再送回数には“+0”、優先度がそれ以下の通信の再送回数には“−1”を加えてもよい。
また、RSSIを用いる場合の例についても説明する。一般に、RSSI(電波受信感度)が悪い程、パケット伝送を成功させるまでの再送回数は増加する傾向にある。すなわち、RSSIとパケット伝送を成功させるまで見込まれる再送回数(再送期待回数と称する)とは関係がある。そのため、この関係を利用して、RSSIから再送期待回数を求めることができる。そこで、再送調節部15は、各通信のRSSIから、各通信の再送期待回数を求め、各通信の再送期待回数に基づいて各通信の再送回数を計算してもよい。
次に、再送部16の再送処理の具体例を説明する。図5は、再送部16の再送処理の例を示すフローチャートである。図5に示すように、再送部16は、無線LANインタフェース13が、送信先の無線端末に対するパケットの伝送に失敗し、再送要求を受信したことを検出すると再送処理を開始する(Op1)。再送部16は、現在の再送回数を示す変数rを初期化する(Op2)。その後、再送部16は、再送回数が上限に達しているか否かを判断する(Op3)。具体的には、再送部16は、現在の再送回数を示す変数rが、上限を表す変数r_maxより小さいか否かを判断する。図4(b)は、変数rおよびr_maxのデータの例を示す図である。r_maxは、ここでは、再送調節部15によって記録された再送回数の上限(図4(a)参照)と同じ値が記録されている。
再送部16は、図5に示す処理と並行して、所定の周期で、変数rを “0”に初期化する。これにより、所定の周期でパケット再送回数が制御されることになる。また、変数r_maxは、再送調節部15によって所定の時間間隔で更新されている。これは、AP1aにおける帯域の使用状況の変化に対応させて上限値r_maxを更新するためである。すなわち、再送部16は、再送調節部15によって一定間隔で使用帯域に応じて更新される再送回数の上限と、現在の再送回数と比較することになる。
再送回数が上限に達している場合(Op3でNo)、再送処理は終了する。再送回数が上限に達していない場合(Op3でYes)、再送部16は、伝送に失敗したパケットを、無線LANインタフェース13を介して送信先の無線端末に送信する(Op4)。Op4で送信したパケットが送信先の無線端末へ届いた場合、すなわち、パケット伝送に成功した場合(Op5でYes)、再送処理は終了する。
パケット伝送に失敗した場合(Op5でNo)、再送部16は、現在の再送回数を示す変数rに“1”を足して(Op6)、再び、Op3に戻り、再送回数が上限に達しているか否かを判断する。その後、Op3以降の処理を繰り返す。これにより、再送回数が上限に達するまでパケット再送が繰り返される。
(再送調節部15および再送部16の動作例2)
ここで、再送調節部15がパケット再送回数の上限値を決定し、再送部16が上限値に基づいて再送する動作の変形例を説明する。図6(a)は、本変形例における再送回数の上限値のデータを示す図である。図6(a)に示すように、再送調節部15は、各パケットの再送回数の上限と、一定時間における再送回数の和の上限とを記録する。各パケットの再送回数の上限は、例えば、上記動作例1と同様に計算される。一定時間における再送回数の和の上限は、AP1aにおける全体の空き帯域を、1通信あたりの平均使用帯域で割った値を基に決定することができる。
一例として、図3に示す帯域管理テーブル21のデータを用いて一定時間における再送回数の和の上限を計算する例を次に説明する。帯域管理テーブル21のデータから、全体の空き帯域は“744kbps”、1通信あたりの平均使用帯域は“128kbps”であることがわかる。そこで、再送調節部15は、“744kbps”を“128kbps”で割って小数点以下を四捨五入した値“6”を一定時間における再送回数の和の上限として算出することができる。
図7は、再送部16が、各パケットの再送回数の上限、および一定時間における再送回数の和の上限を用いて再送する処理の例を示すフローチャートである。図7に示す例において、図5と同じステップには、同じ番号を付し説明を省略する。再送部16は、Op3で現在、再送の対象となっているパケットの再送回数が上限に達しているか否かを判断を行った後、さらに、一定時間における再送回数の和が上限に達しているか否かを判断する(Op3a)。再送部16は、一定時間における再送回数の和を示す変数Rが、その上限を示す変数R_maxより小さいか否かにより判断する。図6(b)は、変数r、r_max、RおよびR_maxのデータの例を示す図である。r_max、R_maxは、ここでは、再送調節部15によって記録された再送回数の上限(図6(a)参照)と同じ値が記録されている。再送部16は、図7に示す処理と並行して、変数Rを、前記一定時間の周期で“0”に初期化する。これにより、変数Rが前記一定時間内のパケット再送回数の和を示す値となる。
一定時間における再送回数の和が上限に達している場合(Op3aでNo)、再送処理は終了する。これにより、例え、パケットの再送回数が、各パケットの再送回数の上限に達していなくても、一定時間内におけるパケット再送回数が上限に達していれば、再送部16は、それ以上再送を行わない。そのため、一定時間内の通信が全て再送処理で占められて帯域不足が発生することを防止できる。また、一定時間内におけるパケット再送回数に上限を設定することで、各パケットの再送回数の上限を多めに設定しても、再送だけで帯域を全て使用してしまうことを防ぐこともできる。
一定時間における再送回数の和が上限に達していない場合(Op3aでYes)、再送部16は、伝送に失敗したパケットを送信する(Op4)。パケット伝送に成功した場合(Op5でYes)、再送処理は終了する。パケット伝送に失敗した場合(Op5でNo)、再送部16は、現在の再送回数を示す変数rに“1”を足し、さらに再送回数の和を示す変数Rにも“1”を足して(Op6a)、Op3以降の処理を繰り返す。これにより、再送しようとするパケットの再送回数または、一定時間における再送回数の和のいずれかが上限に達するまでパケット再送が繰り返される。なお、再送調節部15は、帯域の使用状況に応じて変数R_maxを所定の時間間隔で更新することが好ましい。これにより、AP1aにおける帯域の使用状況の変化に対応して上限値R_maxが更新される。
(再送調節部15および再送部16の動作例3)
次に、再送調節部15がパケット再送回数の上限値を決定し、再送部16が上限値に基づいて再送する動作の他の変形例を説明する。図8(a)は、本変形例における再送回数の上限値のデータを示す図である。図8(a)に示す例では、AP1aを経由して行われる通信を示す通信識別子それぞれに対応した上限が記録されている。また、通信識別子で示される通信以外の通信(その他)の再送回数の上限と、一定時間における再送回数の和の上限とがさらに記録されている。
再送調節部15は、上記動作例1で述べたように、リンク速度、優先度、RSSIを用いて、通信ごとに再送回数の上限を計算することができる。このように、通信ごとに上限値を設定することにより、通信ごとに通信品質を調節することが可能になる。
なお、通信ごとに再送回数の上限を計算する方法は、上記動作例1に述べた方法に限られない。例えば、音声ストリームおよび映像ストリーム等の複数のメディア種別のストリームを含むマルチメディア通信のパケットをAP1aで中継する場合、再送調節部15は、例えば、ストリームのメディア種別によって再送回数の上限値を変えることもできる。これにより、各ストリームのメディア種別に適した再送制御が可能になる。この場合、再送調節部15は、再送回数の上限に対してメディア種別毎に、各メディア種別に応じた重み付けをすることができる。例えば、再送調節部15は、音声ストリームについては、再送回数記録部18に記録された再送回数の上限に対し1.5を乗算した値を、映像ストリームについては再送回数の上限に対して0.7を乗算した値を、それぞれのストリームにおける再送回数の上限とすることができる。
マルチメディア通信に含まれる音声ストリームや映像ストリーム等のメディア種別を識別する方法として、例えば、パケットに含まれているメディア種別に関する情報を取得する方法が挙げられる。具体的には、帯域管理部14が、inviteパケットのSDPデータを参照して、ストリームに含まれるメディア種別を取得することができる。
図9は、再送部16が、通信ごとの各パケットの再送回数の上限、および一定時間における再送回数の和の上限を用いて再送する処理の例を示すフローチャートである。図9に示す例において、図7と同じステップには、同じ番号を付し説明を省略する。再送部16は、再送処理を開始すると、伝送に失敗したパケットから通信識別子を取得する(Op1a)。通信識別子は、例えば、通信を行う無線端末のIPアドレスおよびポート番号とすることができる。再送部16は、Op3において、再送回数が上限に達しているか否かを判断する際、現在の再送回数を示す変数r、上限を表す変数r_maxとして、Op1aで取得した通信識別子が示す通信に対応した値を用いる。
図8(b)は、各通信識別子に対応する変数rおよびr_maxのデータの例を示す図である。例えば、再送部16がOp1aで取得した通信識別子が“192.168.0.100:32267”である場合、図8(b)に示すデータにおいて、これに対応する現在の再送回数“1”をrとして、上限値“3”をr_maxとして用いる。これにより、再送部16は、再送しようとするパケットの通信識別子に応じて、再送回数の上限を変えて再送することができる。
以上、再送調節部15および再送部16の動作例について説明したが、再送調節部15および再送部16の動作は、上述に例に限定されない。
[第2の実施形態]
本実施形態は、上記第1の実施形態に、無線端末においてパケットの再送制御を行う機能を追加した形態である。図10は、本実施形態にかかるAP10aの構成を示す機能ブロック図である。図10において、図2と同様の機能ブロックには同じ番号を付し説明を省略する。図10に示すAP10aは、ビーコン生成部23をさらに備える。また、無線端末30aは、無線LANインタフェース24、ビーコン解析部25、再送回数設定部26、再送回数記録部18a、再送部16aを備える。なお、無線端末30bも同様の構成にすることができる。
AP10aのビーコン生成部23は、再送調節部15が決定した再送回数の上限を、ビーコン(beacon)を用いて無線端末30a、30bへ通知する。ビーコン生成部23は、再送調節部15が決定した再送回数の上限を含むビーコンを生成し、無線LANインタフェース13を介して無線端末30aおよび30bへビーコンを送信する。ビーコン生成部23は、例えば、ビーコンのbender−specific部分に再送回数の上限を記録することができる。
再送調節部15は、一定時間ごとに、再送回数の上限を更新する。そのため、ビーコン生成部23も、前記更新のタイミングにあわせて一定時間ごとに、更新された再送回数の上限を含むビーコンを送信することができる。なお、再送回数の上限を通知するタイミングがこれに限られない。ビーコン生成部23は、例えば、通信開始時や、パケット送付ごとに再送回数の上限を通知してもよい。
なお、複数の端末ごとに異なる再送回数を通知する場合は、ビーコン生成部23は、無線端末を識別する端末IDと、再送回数の上限の組み合わせデータをビーコンに含めて送信する。
無線端末30aでは、ビーコン生成部23が送信したビーコンを、無線LANインタフェース24が受信してビーコン解析部25に渡す。ビーコン解析部25は、渡されたビーコンを解析して、再送回数の上限を示すデータを取得し、再送回数設定部26へ渡す。再送回数設定部26は、再送回数の上限を再送回数記録部18aに記録する。再送回数記録部18aは、AP10aの再送回数記録部18に記録されるデータと同じ構造のデータを記録する記録することができる。再送部16aは、再送回数記録部18aに記録された再送回数の上限に従って、パケットの再送処理を行う。再送部16aの機能は、AP10aの再送部16と同様である。
これにより、無線端末30aは、AP10aで決定された再送回数の上限に基づいてパケットを再送することできる。そのため、AP10aによる無線通信全体の帯域使用状況に応じた再送が可能になる。
なお、本実施形態では、ビーコンを用いて再送回数の上限を無線端末へ通知する例を示したが、再送回数の上限を無線端末へ通知する方法はこれに限られない。例えば、SIPのackパケットのようなアプリケーションレイヤのパケットを用いて、再送回数の上限を無線端末へ通知することもできる。無線端末へ送信するパケットごとに再送回数の上限を通知する場合は、ackパケットを用いるのが使用帯域節約の観点から有利である。
[第3の実施形態]
図11は、本実施形態にかかるAP100aの構成を示す機能ブロック図である。図11において、図2と同様の機能ブロックには同じ番号を付し説明を省略する。図11に示すAP100aは、再送履歴記録部31をさらに備える。また、再送部16aは、図2に示す再送部16にはない機能を有する。再送部16aは、再送履歴記録部31を参照してパケットを再送するタイミングを決定し、決定したタイミングでパケットを再送する。再送履歴記録部31は、パケットの再送タイミングと、その再送タイミングにおけるパケット伝送成功率とを対応付けて記録する。再送部16aは、パケットを再送する度に、再送履歴記録部31に記録されたデータを更新することが好ましい。
図12は、再送履歴記録部31に記録されるデータの例を示す図である。図12に示す再送履歴テーブル32は、端末ID、再送タイミングおよびパケット伝送成功率が対応付けられて記録されている。端末IDは、パケット送信先となる無線端末の識別子である。例えば、MACアドレス、IPアドレス、その他ニックネーム等を端末IDとして利用することができる。再送履歴テーブル32には、再送タイミングとして、再送要求を受けてから再送するまでの時間を識別する識別子(“0”,“1”,“2”,“3”,“4”,“5”)が記録されている。
各識別子に対して対応づけられる時間の具体例としては、例えば、識別子n(nは0以上の整数)について(識別子nに対応する時間)=n×定数Tとする比例のパターンが挙げられる。この比例パターンでは、例えば、定数T=50(μ秒)とすると、識別子“0”は0(μ秒)、“1”は50(μ秒)、“2”は100(μ秒)、“3”は150(μ秒)、“4”は200(μ秒)、“5”は250(μ秒)に対応付けられる。また、別のパターンとして、n>1において(識別子nに対応する時間)=(識別子n−1に対応する時間)×定数T1(n=0に対応する時間は0(μ秒)、n=1に対応する時間は定数T2)とする累乗のパターンも挙げられる。この累乗のパターンでは、例えば、定数T1=2、定数T2=50(μ秒)とすると、識別子“0”の時間は0(μ秒)、“1”は50(μ秒)、“2”は100(μ秒)、“3”は200(μ秒)、“4”は400(μ秒)、“5”は800(μ秒)に対応付けられる。
パケット伝送成功率は、例えば、再送した結果パケット伝送に成功した確率(%)で表される。なお、図12では、再送履歴テーブル32に記録される記載の一部を省略している。また。再送履歴記録部31に記録されるデータは、図12に示す再送履歴テーブル32に限られない。例えば、必ずしも端末IDごとではなく、通信識別子、または空き帯域ごとに、再送タイミングおよびパケット伝送成功率が記録されてもよい。
図13は、再送部16aの動作例を示すフローチャートである。図13において、図7と同じステップには、同じ番号を付し説明を省略する。再送部16aは、再送処理を開始すると、伝送に失敗したパケットから端末IDを取得する(Op1b)。再送部16aは、再送履歴テーブル32における、取得した端末IDに対応する再送タイミングおよびパケット伝送成功率を参照して、再送タイミングを決定する(Op1c)。再送部16aは、例えば、再送履歴テーブル32に記録された再送タイミングのうち最も成功率が高い再送タイミングを選択する。図12に示す例では“5”が選択される。そして、再送部16aは、選択した再送タイミングの確率が最も高くなるような乱数を発生させ、乱数に従って再送タイミングを決定する。例えば、選択した再送タイミング“5”の出現確率が50%、 “0”〜“4”それぞれの出現確率が10%ずつになるように “0”〜“5”のうちいずれかを無秩序に発生させる。発生した数字を再送タイミングとする。これにより、各再送タイミングの伝送成功率を求めることができる。なお、再送タイミングを決定する方法はこれに限らない。再送部16aは、例えば、選択した再送タイミングをそのまま再送タイミングとしてもよいし、同じパケットを複数回再送する場合は、選択した再送タイミングで送信する回数が最も多くなるようにしてもよい。
再送タイミングが決定すると、再送部16aは、パケットの再送回数および、一定時間内における再送回数の和が上限に達しているか否かを判断する(Op3、Op3a)。Op3およびOp3aでYes場合、再送部16aは、Op1cで決定した再送タイミングに従って待機した後(Op4a)、パケット送信する(Op4)。なお、パケット送信(Op4)以降の処理は、図7と同様である。Op4aの待機により、パケット伝送が成功する可能性の高いタイミングでパケットを送信することができる。一般に、伝送に失敗した送信の直後にパケットを再送しても、通信条件が変化していない場合が多いので成功しにくい。そのため、再送部16aは、再送するタイミングを遅らせることで、パケット伝送の成功率を高めることができる。また、Op4aで待機する間、その分帯域が余るので、無線LANインタフェース13で他のパケットを送信する等により帯域を有効に活用することができる。
[第4の実施形態]
図14は、本実施形態にかかるAP101aの構成を示す機能ブロック図である。図14において、図2と同様の機能ブロックには同じ番号を付し説明を省略する。AP101aは、伝送履歴記録部33、情報収集部34をさらに備える。また、再送部16bは、図2に示す再送部16にはない機能を有する。情報収集部34は、無線LANインタフェース13が通信エリア内にある無線端末3a、3bに対して送信したパケットのリンク速度およびパケット伝送成功率を、伝送履歴記録部33に記録する。再送部16bは、伝送履歴記録部33に記録されたデータを参照してパケット伝送成功率が高くなると見込まれるリンク速度を選択し、選択したリンク速度に基づいたリンク速度でパケットの再送を行う。再送部16bは、例えば、上記第3の実施形態における再送タイミングの場合と同様に、選択したリンク速度で送信される確率が最も高くなるように、リンク速度を決定してもよい。これにより、様々なリンク速度でパケットを送信することができ、様々なリンク速度に対する伝送成功率を求めることができる。
図15は、伝送履歴記録部33に記録されるデータの例を示す図である。図15に示す例では、無線LANインタフェース13で送信されたパケットのリンク速度とパケット伝送成功率の履歴を示すデータが、3つのリンク速度履歴テーブル35a、35b、35cにそれぞれ記録されている。リンク速度履歴テーブル35aには、混雑時(空き帯域が100kbps以下)における履歴、リンク速度履歴テーブル35bには、中間時(空き帯域が101kbps〜300kbps)における履歴、リンク速度履歴テーブル35cには、閑散時(空き帯域が301kbps以上)における履歴がそれぞれ記録されている。それぞれのリンク速度履歴テーブル35a、35b、35cには、リンク速度とそのリンク速度におけるパケット伝送成功率とを1組とする複数組のデータが、通信識別子ごとに記録されている。
情報収集部34は、無線LANインタフェース13が送信先の無線端末へ送信するパケットのリンク速度と、その送信したパケットが送信先の無線端末へ届いたか否か(伝送の成否)を示す情報を取得し、メモリ等の一時記録領域に記録しておく。また、同時にそれぞれのパケット送信時の空き帯域を、帯域情報記録部17から取得し、パケットごとのリンク速度と成否情報と対応付けて一時記録領域に記録する。そして、一定時間間隔で、混雑時、中間時、閑散時それぞれについて、リンク速度ごとにパケット伝送成功率を集計し、リンク速度履歴テーブル35a、35b、35cを更新する。したがって、リンク速度履歴テーブル35a、35b、35cには、一定時間ごとの、無線LANインタフェース13によるパケット送信のリンク速度、パケット伝送成功率が常に反映される。
再送部16bは、伝送に失敗したパケットを再送する際のリンク速度を、リンク速度履歴テーブル35a、35bまたは35cを参照することにより決定する。図16は、再送部16bの動作例を示すフローチャートである。図16において、図7と同じステップには、同じ番号を付し説明を省略する。再送部16bは、再送処理を開始すると、伝送に失敗したパケットから通信識別子を取得する(Op1d)。また、再送部16bは、帯域情報記録部17から空き帯域を取得する(Op1e)。その後、再送部16bは、通信識別子、空き帯域を基に、伝送履歴記録部33に記録されたデータを参照して、リンク速度を決定する(Op1f)。
一例として、Op1dで取得された通信識別子が“192.168.0.100:32267”、空き帯域が“75kbps”の場合に、再送部16bが、図15に示すデータを参照して、リンク速度を決定する場合について説明する。この場合、空き帯域が“75kbps”で100kbps以下なので、再送部16bは、混雑時のリンク速度履歴テーブル35aを参照する。そして、再送部16bは、リンク速度履歴テーブル35aの通信識別子“192.168.0.100:32267”のリンク速度のうち、パケット伝送成功率が最も高いリンク速度“5.5Mbps”を選択する。再送部16bは、選択したリンク速度“5.5Mbps”を基に、パケット再送時のリンク速度を決定する。これにより、通信識別子“192.168.0.100:32267”が示す通信の混雑時に適したリンク速度が得られる。
リンク速度が決まると、再送部16bは、パケットの再送回数および、一定時間内における再送回数の和が上限に達しているか否かを判断する(Op3、Op3a)。Op3およびOp3aでYes場合、再送部16bは、Op1fで決定したリンク速度で、パケットを送信する(Op4)。これにより、再送部16bは、空き帯域に応じたリンク速度でパケットを送信することができる。Op4以降の処理は、図7と同様である。なお、リンク速度履歴記録部に記録されるデータは、図15に示した例に限られない。例えば、図15に示すように、空き帯域に応じてテーブルを分けるのではなく、1つのテーブルに通信識別子ごとにリンク速度とパケット伝送成功率を示す値を記録してもよい。また、通信識別子ごとにパケット伝送成功率のみを記録してもよい。この場合、再送部16bは、パケット伝送成功率が所定の閾値を下回った場合に、リンク速度を下げてパケットを再送することにより、再送パケットが送信先の無線端末へ届く可能性を高めることができる。
[第5の実施形態]
図17は、本実施形態にかかるAP102aの構成を示す機能ブロック図である。図17において、図2と同様の機能ブロックには同じ番号を付し説明を省略する。AP102aは、パケットロス履歴記録部36、許容情報記録部37をさらに備える。また、再送部16cおよびパケット監視部12cは、図2に示す再送部16およびパケット監視部12にはない機能を有する。
パケットロス履歴記録部36は、無線LANインタフェース13のパケット伝送失敗によるパケットロスの履歴を、各無線端末3a、3bについて記録する。パケットロス履歴記録部36のデータは、無線LANインタフェース13のパケット伝送状況に応じて常に更新される。図18は、パケットロス履歴記録部36に記録されるデータの例を示す図である。図18に示すパケットロス履歴テーブル38には、パケットロスの連続回数が端末IDごとに記録されている。例えば、端末ID=“端末A”の無線端末へのパケット送信が失敗し、再送部16cが、再送回数が上限に達するまでパケット再送を繰り返してもパケット伝送に成功しなかった場合、パケットは破棄される。すなわち、パケットロスが発生する。このとき、パケットロス履歴テーブル38の端末Aのパケットロス連続回数に1を足す更新がなされる。その後、端末Aへのパケット送信に成功すると、パケットロス連続回数は“0”にリセットされる。逆に、パケットロスが連続して発生すると、パケットロス連続回数がインクリメントされる。これにより、パケットロス履歴テーブル38には、パケットロス連続回数が記録されることになる。
パケット監視部12cは、無線LANインタフェース13が受信するパケットから無線端末3aおよび無線端末3bの無線通信において許容できるパケットロスの連続回数の条件を示すデータを取得して許容情報記録部37に記録する。例えば、無線端末3a、3bがPLC(packet loss concealment:パケットロス隠蔽)技術を利用できる場合、無線端末3a、3bは、PLC情報を通知するためのPLC情報パケットをAP102aに送信する。PLC情報パケットには、許容できるパケットロスの連続回数の条件を示すデータが含まれる。パケット監視部12cは、PLC情報パケットを検出すると、その内容を許容情報記録部37に記録する。したがって、許容情報記録部37には、無線端末3a、3bそれぞれが無線通信において許容できるパケットロスの連続回数の条件を示すデータが記録される。
図19は、許容情報記録部37に記録されるデータの例を示す図である。図19に示す例では、許容できないパケットロス連続回数を範囲の下限および上限が、端末IDごとに記録されている。例えば、端末ID=“端末A”のデータは、パケットロス連続回数が、下限“2”から上限“5”までの間でない場合には、パケットロスが許容されることを示している。これは、パケットロス連続回数が下限“2”以下ではPLC技術によってパケットロスによる音質劣化を隠蔽できるためにパケット再送の必要性が無く、パケットロスが上限“5”以上では、すでに音質劣化が激しいために再送を行ってまでパケットをあえて送信する必要性が無いと判断されているためである。この下限、上限の値は、端末のPLC機能の能力に応じて定まる。
再送部16cは、再送しようとするパケットの送信先無線端末(例えば、無線端末3aとする)におけるパケットロスの連続回数をパケットロス履歴記録部36から取得する。また、再送部16cは、取得したパケットロスの連続回数が、無線端末3aの無線通信において許容できるパケットロスの連続回数の条件に該当するか否かを許容情報記録部37を参照して判断し、該当する場合には、パケットを再送しないで破棄する。

図20は、再送部16cの動作例を示すフローチャートである。図20において、図7と同じステップには、同じ番号を付し説明を省略する。再送部16cは、再送処理を開始すると、伝送に失敗したパケットの端末IDを取得する(Op1g)。また、再送部16cは、端末IDが示す無線端末のパケットロス連続回数を、パケットロス履歴記録部36から取得する(Op1h)。例えば、端末ID=“端末A”の場合、再送部16cは、図18に示すパケットロス履歴テーブル38からパケットロス連続回数“0”を取得する。
さらに、再送部16cは、許容情報記録部37から、端末IDが示す無線端末のパケットロス連続回数の許容条件を取得する(Op1i)。例えば、端末ID=“端末A”の場合、再送部16cは、図19に示すデータからパケットロスを許容できない連続回数の下限“3”および上限“5”を取得する。
次に、再送部16cは、Op1hで取得したパケットロス連続回数が、Op1iで取得した許容条件を満足するか否かを判断する(Op1j)。例えば、端末ID=“端末A”の場合、パケットロス連続回数“0”は、パケットロスを許容できない連続回数の下限“3”から上限“5”の間にないので、再送部16cは、パケットロス許容条件を満足すると判断する。この場合、パケットを送信せずに処理を終了する。
なお、例えば、Op1hで取得したパケットロス連続回数が“3”であった場合等は、パケットロス許容条件を満足しないので、再送部16cは、Op2以降の処理を行う。Op2以降の処理は、図7と同様である。すなわち、パケットロス連続回数が、“3”回〜“5”回の間である場合は、パケットを再送する。その場合の再送回数の上限は、再送調節部15が決定した再送回数の上限となる。
以上、図20に示した処理により、パケット送信先の無線端末でパケットロスが許容できる場合には、再送部16cはパケット再送しないで済む。その結果、パケット再送による使用帯域の増加が抑えられる。
[第6の実施形態]
図21は、本実施形態にかかるAP103aの構成を示す機能ブロック図である。図21において、図2と同様の機能ブロックには同じ番号を付し説明を省略する。図21に示すAP103aは、優先制御部38をさらに備える。また、帯域情報記録部17には、優先的にパケットを中継する通信を示す優先通信識別子が記録される。すなわち、帯域管理部14は、優先的に中継するパケットの通信に関する情報のみを帯域情報記録部17に記録する。
優先制御部38は、帯域情報記録部17に記録された通信のパケット(以下、優先パケットと称する)を優先的に中継するように無線LANインタフェース13を制御する。パケットを優先的に中継する方式として、例えば、IEEE802.11eに準拠した優先通信方式を用いることができる。優先制御部38は、例えば、優先パケットの送信と、非優先パケットの送信とが同時に発生した場合、優先パケットを先に送信するように無線LANインタフェース13を制御することができる。
本実施形態においても、帯域情報記録部17には、例えば、図3に示したデータが記録される。図3に示す帯域管理テーブル21に記録された通信識別子で示される通信のパケットが優先して中継される。すなわち、帯域管理テーブル21に記録された通信識別子で示される通信は優先通信となる。優先通信の例として、電話等のリアルタイム通信が想定される。また、帯域管理テーブル21に記録されない非優先通信の例としては、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)やFTP(File Transfer Protocol)等のデータ通信が想定される。
図22(a)は、本実施形態における再送回数記録部18に記録されるデータの例を示す図である。図22(a)示す例では、AP103aを経由して行われる通信を示す通信識別子それぞれに対応した上限が記録されている。また、通信識別子で示される通信以外の通信(その他:非優先通信)の再送回数の上限と、一定時間における再送回数の和の上限とがさらに記録されている。ここで、非優先通信の再送回数の上限 “10”は、予め設定された固定値であり、再送調節部15によって更新されない。なお、非優先通信の再送回数の上限以外の上限は、上記第1の実施形態と同様に再送調節部15によって一定時間ごとに更新される。
優先パケットの送信と、非優先パケットの送信とが同時に発生した場合、必ず優先パケットを先に送信するように実装されている場合は、非優先パケットの再送回数の上限を比較的高い固定値に設定することにより、非優先通信におけるデータ欠損の低減効果が得られる。非優先通信の例としては、HTTPやFTPなどのデータ通信が想定されるが、このようなデータ通信は、優先通信として想定している電話等のリアルタイム通信と違って、パケットの遅延は許容できるが、パケットの欠損を許容できない。例えば、データ通信において送信されうる圧縮ファイルは1bitの誤りがあると解凍できない。そのため、データ欠損が生じた場合にはパケットを送信したアプリケーションで欠損パケットを再送する場合が多い。その場合、通信経路全体にわたって通信をやり直すため、通信経路に余分なトラフィックが増える上、アプリケーションでも余分な処理をすることになる。そのため、データ通信ではAP103aや無線端末3a、3bでなるべく多くの回数の再送を許容してデータ欠損を少なくする方が効率的である。
なお、例えば、優先パケットの送信と、非優先パケットの送信とが同時に発生した場合、100%未満の所定の確率で優先パケットを先に送信するように実装されている場合、非優先通信におけるパケットの再送が優先通信の通信帯域を圧迫する可能性がある。この場合は、非優先通信の再送回数の上限を固定値とせずに、再送調節部15が非優先通信の再送回数の上限も、使用帯域に合わせて変化させてもよい。
図23は、再送部16dが、再送する処理の例を示すフローチャートである。図23に示す例において、図5と同じステップには、同じ番号を付し説明を省略する。再送部16dは、再送処理を開始すると(Op1)、伝送に失敗したパケットから通信識別子を取得する(Op1a)。
Op3で再送部16dが、再送回数が上限に達したか否かを判断する処理においては、Op1aで取得された通信識別子によって上限値r_maxが異なる。以下にその例を説明する。優先通信図22(b)は、Op3の判断で使われる変数rおよびr_maxのデータの例を示す図である。図22(b)に示すr_maxの値は、図22(a)に示す上限値と同じ値である。すなわち、優先通信の通信識別子を持つパケットに対しては、再送調節部15が通信識別子ごとに決定した上限がr_maxの値に用いられ、非優先通信の通信識別子を持つパケットに対しては、固定値“10”がr_maxの値に用いられる。これにより、優先通信のパケットの再送回数の上限は、帯域の使用状況に応じて更新される上限となり、非優先通信のパケットの再送回数の上限は、予め決められた固定の上限となる。
また、再送部16dは、取得した通信識別子に基づいて、再送回数記録部18を参照することにより、伝送に失敗したパケットが優先通信のパケットか非優先通信のパケットであるかを判定する(Op4b)。例えば、取得した通信識別子が“192.168.0.100:32267”であった場合に、再送部16dは、図22(a)に示すデータを参照すると、上記通信識別子が記録されているので、伝送に失敗したパケットの通信は、優先通信であると判定することができる。
伝送に失敗したパケットが優先通信のパケットであれば(Op4bでYes)、無線LANインタフェース13を介して優先的に送信し(Op4c)、優先通信のパケットでなければ(Op4bでNo)無線LANインタフェース13を介して非優先的に送信する(Op4d)。すなわち、優先通信の再送パケットには優先的に帯域が割り当てられる。そのため、AP103aの無線通信において帯域が不足している場合には、優先通信のパケットが優先して送信されるので、非優先通信のパケットは遅延することになる。
以上、図23に示した動作により、優先通信では、帯域が不足する場合は、再送回数の上限が抑えられ遅延を防ぐことができるとともに、非優先通信では、遅延する可能性は高くなるが、再送回数は一定数確保されるので、パケットロスが抑えられ、パケット到着順にパケットを送信できる可能性が高くなる。例えば、電話等のリアルタイム音声通信を優先通信として、データ通信を非優先通信に設定することによって、リアルタイム音声通信では、パケットの遅延を抑えることができ、データ通信ではパケットの到着順に一定に信頼性を保ってパケット送信することができる。
以上、第1〜6の実施形態において、一例として、無線LAN用のAPの構成および動作を説明した。無線LANは、IEEE802.11で定められた短距離無線ネットワークの規格である。しかし、本発明にかかる無線中継装置は、無線LAN用のAPに限られない。例えば、WiMAXで定められた長距離無線ネットワークの規格である無線MAN(Wireless Metropolitan Area network)用のAPにも本発明の無線中継装置を適用できる。
また、上記実施形態において、無線端末3a〜3d、30a、30bは、IP電話の機能を持つ端末である場合の例を説明したが、無線端末の機能は、IP電話の機能に限られない。無線端末が持ちうる機能には、例えば、映像再生端末、PDA、電子手帳、ゲーム機、GPS端末等の機能が含まれる。また、SIPサーバ2により開始が制御される無線端末の通信は、音声通話に限られない。無線端末の通信の例として、映像配信、音楽配信、オンラインゲーム、株価情報配信、遠隔地プレゼンテーション、テレビ会議、監視カメラ画像送信等が挙げられる。
以上の実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
通信エリア内にある少なくとも1台の無線端末による無線通信で伝送されるパケットを中継する無線中継装置であって、
前記無線中継装置が中継するパケットから、前記無線端末による無線通信で使用される帯域に関するデータを取得するパケット監視部と、
前記パケット監視部が取得したデータから、通信エリア内にある無線端末による無線通信で使用されている総使用帯域を計算して記録する帯域管理部と、
前記無線端末による無線通信で使用可能な最大帯域から前記総使用帯域を除いた空き帯域の量に応じて、パケット再送回数の上限を決定する再送調節部と、
前記再送調節部が決定したパケット再送回数の上限を超えない範囲で、前記無線中継装置が伝送に失敗したパケットを再送する再送部を備える、無線中継装置。
(付記2)
前記再送調節部は、前記空き帯域を、通信エリア内で無線通信を行う無線端末の台数で割って一台あたりの空き帯域を求め、一台あたりの空き帯域を用いて無線端末ごとにパケット再送回数の上限を決定する、付記1に記載の無線中継装置。
(付記3)
前記再送調節部は、前記空き帯域に応じて、一定時間内における前記無線中継装置によるパケット再送回数の上限を設定する、付記1に記載の無線中継装置。
(付記4)
前記再送調節部は、前記無線端末が行う無線通信ごとに再送の上限回数を設定する、付記1に記載の無線中継装置。
(付記5)
無線中継装置が中継するパケットの通信を識別する通信識別子と、前記通信識別子で示される通信において、リンク速度およびそのリンク速度におけるパケット伝送成功率とを1組とする複数組のデータを記録する伝送履歴記録部をさらに備え、
前記再送部は、前記伝送履歴記録部に記録された通信識別子が示す通信のパケットを再送する際、前記通信識別子で示される通信でのパケット伝送成功率が最も高いリンク速度を選択し、選択した前記リンク速度に基づいて、前記パケットを再送する、付記1に記載の無線中継装置。
(付記6)
再送部が再送したパケットの再送タイミングと、前記再送タイミングにおけるパケット伝送成功率とを1組とする複数組のデータを記録する再送履歴記録部をさらに備え、
前記再送部は、前記再送履歴記録部からパケット伝送成功率が最も高い再送タイミングを選択し、選択した前記再送タイミングに基づいて、前記無線中継装置が伝送に失敗したパケットを再送するタイミングを決定する、付記1に記載の無線中継装置。
(付記7)
前記無線中継装置のパケット伝送失敗によるパケットロスの履歴を無線端末ごとに記録するパケットロス履歴記録部と、
無線通信において許容できるパケットロスの連続回数の条件を示すデータを無線端末ごとに記録する許容情報記録部とをさらに備え、
前記パケット監視部は、前記無線中継装置が中継するパケットから前記無線端末の無線通信において許容できるパケットロスの連続回数の条件を示すデータを取得して前記許容情報記録部に記録し、
前記再送部は、再送しようとするパケットの送信先無線端末におけるパケットロスの連続回数をパケットロス履歴記録部から取得し、取得した連続回数が、前記許容情報記録部が示す前記送信先無線端末の無線通信において許容できるパケットロスの連続回数の条件に該当するか否かを判断し、該当する場合には、前記パケットを再送しないで破棄する、付記1に記載の無線中継装置。
(付記8)
前記再送調節部が決定したパケット再送回数の上限を、前記無線端末へ通知する再送回数送信部をさらに備える、付記1に記載の無線中継装置。
(付記9)
前記無線中継装置が優先的にパケットを中継する通信を示す優先通信識別子を記録する優先通信記録部と、
前記優先通信識別子が示す通信のパケットを優先的に送信する優先制御部とをさらに備え、
前記再送調節部は、前記優先通信識別子が示す通信のパケットに関してのみ、前記無線中継装置の無線通信で使用可能な最大帯域から前記使用帯域を除いた空き帯域に対する空き帯域の量に応じて、パケット再送回数の上限を決定し、
前記再送部は、前記無線中継装置が送信に失敗したパケットのうち前記優先通信識別子が示す通信のパケットについてのみ、前記再送調節部が決定したパケット再送回数の上限を超えない範囲でパケットを再送し、前記無線中継装置が送信に失敗したパケットのうち前記優先通信識別子が示す優先通信以外の通信のパケットに関して、予め決められた回数だけ再送する、付記1に記載の無線中継装置。
(付記10)
無線中継装置が、通信エリア内にある少なくとも1台の無線端末による無線通信で伝送されるパケットを中継する無線中継方法であって、
前記無線中継装置が中継するパケットから、前記無線端末による無線通信で使用される帯域に関するデータを取得するステップと、
前記取得されたデータから、通信エリア内にある無線端末による無線通信で使用されている総使用帯域を計算して記録するステップと、
前記無線端末による無線通信で使用可能な最大帯域から前記総使用帯域を除いた空き帯域の量に応じて、パケット再送回数の上限を決定するステップと、
前記パケット再送回数の上限を超えない範囲で、前記無線中継装置が伝送に失敗したパケットを再送するステップとを含む、無線中継方法。
(付記11)
通信エリア内にある少なくとも1台の無線端末による無線通信で伝送されるパケットを中継する処理を、コンピュータを含む無線中継装置に実行させる無線中継プログラムであって、
前記無線中継装置が中継するパケットから、前記無線端末による無線通信で使用される帯域に関するデータを取得するパケット監視処理と、
前記パケット監視処理で取得されたデータから、通信エリア内にある無線端末による無線通信で使用されている総使用帯域を計算して記録する帯域管理処理と、
前記無線端末による無線通信で使用可能な最大帯域から前記総使用帯域を除いた空き帯域の量に応じて、パケット再送回数の上限を決定する再送調節処理と、
前記再送調節処理で決定したパケット再送回数の上限を超えない範囲で、前記無線中継装置が伝送に失敗したパケットを再送する再送処理とを無線中継装置に実行させる、無線中継プログラム。
本発明は、通信エリア内にある複数の無線端末による通信を、限られた帯域において一定の通信品質を保ちながら中継する無線中継装置として利用可能である。
第1の実施形態にかかるAPを含む通信システム全体の構成を示す機能ブロック図 第1の実施形態にかかるAPの構成を示す機能ブロック図 帯域情報記録部に記録されるデータの一例を示す図 (a)は、再送回数記録部に記録されるデータの例を示す図である。(b)は、変数rおよびr_maxのデータの例を示す図である。 第1の実施形態における再送部の再送処理の例を示すフローチャート (a)は、第1の実施形態における再送回数の上限値のデータを示す図である。(b)は、変数r、r_max、RおよびR_maxのデータの例を示す図である。 再送部が、各パケットの再送回数の上限および一定時間における再送回数の和の上限を用いて再送する処理の例を示すフローチャート (a)は、第1の実施形態における再送回数の上限値のデータを示す図である。(b)は、各通信識別子に対応する変数rおよびr_maxのデータの例を示す図である。 再送部が、通信ごとの各パケットの再送回数の上限、および一定時間における再送回数の和の上限を用いて再送する処理の例を示すフローチャート 第2の実施形態にかかるAPの構成を示す機能ブロック図 第3の実施形態にかかるAPの構成を示す機能ブロック図 再送履歴記録部に記録されるデータの例を示す図 第3の実施形態における再送部の動作例を示すフローチャート 第4の実施形態にかかるAPの構成を示す機能ブロック図 伝送履歴記録部に記録されるデータの例を示す図 再送部の動作例を示すフローチャート 第5の実施形態にかかるAPの構成を示す機能ブロック図 パケットロス履歴記録部に記録されるデータの例を示す図 許容情報記録部に記録されるデータの例を示す図 第5の実施形態における再送部の動作例を示すフローチャート 第6の実施形態にかかるAPの構成を示す機能ブロック図 (a)は、再送回数記録部に記録されるデータの例を示す図である。(b)は、図23のOp3の判断で使われる変数のデータの例を示す図である。 優先制御部および再送部が、再送する処理の例を示すフローチャート
符号の説明
1a、1b、10a、100a、101a、102a、103a 無線中継装置
2 サーバ
3a〜3d、30a、30b 無線端末
4 有線端末
11 有線LANインタフェース
12、12c パケット監視部
13 無線LANインタフェース
14 帯域管理部
15 再送調節部
16、16a、16b、16c、16d 再送部
17 帯域情報記録部
18、18a 再送回数記録部
21 帯域管理テーブル
23 ビーコン生成部(再送回数送信部)
25 ビーコン解析部
26 再送回数設定部
31 再送履歴記録部
33 伝送履歴記録部
34 情報収集部
36 パケットロス履歴記録部
37 許容情報記録部
38 優先制御部

Claims (10)

  1. 通信エリア内にある少なくとも1台の無線端末による無線通信で伝送されるパケットを中継する無線中継装置であって、
    前記無線中継装置が中継するパケットから、前記無線端末による無線通信で使用される帯域に関するデータを取得するパケット監視部と、
    前記パケット監視部が取得したデータから、通信エリア内にある無線端末による無線通信で使用されている総使用帯域を計算して記録する帯域管理部と、
    前記無線端末による無線通信で使用可能な最大帯域から前記総使用帯域を除いた空き帯域の量に応じて、パケット再送回数の上限を決定する再送調節部と、
    前記再送調節部が決定したパケット再送回数の上限を超えない範囲で、前記無線中継装置が伝送に失敗したパケットを再送する再送部を備え
    前記再送部は、再送しようとするパケットの送信先無線端末におけるパケットロスの連続回数が、パケットロス連続回数の非許容範囲の上限及び下限の間であるか否かを判断し、前記パケットロスの連続回数が前記上限及び下限の間にない場合には、前記パケットを再送しないで破棄する、無線中継装置。
  2. 前記再送調節部は、前記空き帯域を、通信エリア内で無線通信を行う無線端末の台数で割って一台あたりの空き帯域を求め、一台あたりの空き帯域を用いて無線端末ごとにパケット再送回数の上限を決定する、請求項1に記載の無線中継装置。
  3. 前記再送調節部は、前記空き帯域に応じて、一定時間内における前記無線中継装置によるパケット再送回数の上限を設定する、請求項1に記載の無線中継装置。
  4. 前記再送調節部は、前記無線端末が行う無線通信ごとに再送の上限回数を設定する、請求項1に記載の無線中継装置。
  5. 無線中継装置が中継するパケットの通信を識別する通信識別子と、前記通信識別子で示される通信において、リンク速度およびそのリンク速度におけるパケット伝送成功率とを1組とする複数組のデータを記録する伝送履歴記録部をさらに備え、
    前記再送部は、前記伝送履歴記録部に記録された通信識別子が示す通信のパケットを再送する際、前記通信識別子で示される通信でのパケット伝送成功率が最も高いリンク速度を選択し、選択した前記リンク速度に基づいて、前記パケットを再送する、請求項1に記載の無線中継装置。
  6. 再送部が再送したパケットの再送タイミングと、前記再送タイミングにおけるパケット伝送成功率とを1組とする複数組のデータを記録する再送履歴記録部をさらに備え、
    前記再送部は、前記再送履歴記録部からパケット伝送成功率が最も高い再送タイミングを選択し、選択した前記再送タイミングに基づいて、前記無線中継装置が伝送に失敗したパケットを再送するタイミングを決定する、請求項1に記載の無線中継装置。
  7. 前記無線中継装置のパケット伝送失敗によるパケットロスの履歴を無線端末ごとに記録するパケットロス履歴記録部と、
    無線通信において許容できるパケットロスの連続回数の条件を示すデータを無線端末ごとに記録する許容情報記録部とをさらに備え、
    前記パケット監視部は、前記無線中継装置が中継するパケットから前記無線端末の無線通信において許容できるパケットロスの連続回数の条件を示すデータを取得して前記許容情報記録部に記録し、
    前記再送部は、再送しようとするパケットの送信先無線端末におけるパケットロスの連続回数をパケットロス履歴記録部から取得し、取得した連続回数が、前記許容情報記録部が示す前記送信先無線端末の無線通信において許容できるパケットロスの連続回数の条件に該当するか否かを判断し、該当する場合には、前記パケットを再送しないで破棄する、請求項1に記載の無線中継装置。
  8. 前記再送調節部が決定したパケット再送回数の上限を、前記無線端末へ通知する再送回数送信部をさらに備える、請求項1に記載の無線中継装置。
  9. 無線中継装置が、通信エリア内にある少なくとも1台の無線端末による無線通信で伝送されるパケットを中継する無線中継方法であって、
    前記無線中継装置が中継するパケットから、前記無線端末による無線通信で使用される帯域に関するデータを取得するステップと、
    前記取得されたデータから、通信エリア内にある無線端末による無線通信で使用されている総使用帯域を計算して記録するステップと、
    前記無線端末による無線通信で使用可能な最大帯域から前記総使用帯域を除いた空き帯域の量に応じて、パケット再送回数の上限を決定するステップと、
    前記パケット再送回数の上限を超えない範囲で、前記無線中継装置が伝送に失敗したパケットを再送するステップとを含
    前記パケットを再送するステップにおいて、再送しようとするパケットの送信先無線端末におけるパケットロスの連続回数が、パケットロス連続回数の非許容範囲の上限及び下限の間であるか否かを判断し、前記パケットロスの連続回数が前記上限及び下限の間にない場合には、前記パケットを再送しないで破棄する、無線中継方法。
  10. 通信エリア内にある少なくとも1台の無線端末による無線通信で伝送されるパケットを中継する処理を、コンピュータを含む無線中継装置に実行させる無線中継プログラムであって、
    前記無線中継装置が中継するパケットから、前記無線端末による無線通信で使用される帯域に関するデータを取得するパケット監視処理と、
    前記パケット監視処理で取得されたデータから、通信エリア内にある無線端末による無線通信で使用されている総使用帯域を計算して記録する帯域管理処理と、
    前記無線端末による無線通信で使用可能な最大帯域から前記総使用帯域を除いた空き帯域の量に応じて、パケット再送回数の上限を決定する再送調節処理と、
    前記再送調節処理で決定したパケット再送回数の上限を超えない範囲で、前記無線中継装置が伝送に失敗したパケットを再送する再送処理とを無線中継装置に実行させ、
    前記再送処理において、再送しようとするパケットの送信先無線端末におけるパケットロスの連続回数が、パケットロス連続回数の非許容範囲の上限及び下限の間であるか否かを判断し、前記パケットロスの連続回数が前記上限及び下限の間にない場合には、前記パケットを再送しないで破棄することを特徴とする、無線中継プログラム。
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