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JP4802363B2 - 電界放出型冷陰極及び平面画像表示装置 - Google Patents

電界放出型冷陰極及び平面画像表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィールド・エミッション・ディスプレイ(以下、FEDとも呼ぶ)、CRT、電子顕微鏡、電子ビーム露光装置、及び各種電子ビーム装置等の電子ビーム源として使用される電界放出型冷陰極及びその製造方法並びに平面画像表示装置に関し、特に、カーボンナノチューブ(以下、CNTとも呼ぶ)を用いた電界放出型冷陰極、及び該電界放出型冷陰極を簡便に製造する製造方法、並びにこのような電界放出型冷陰極を用いた平面画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、新しい炭素材料であるカーボンナノチューブが、特に電界放出型冷陰極等のエミッタ材料としての応用において期待されている。CNTは、炭素原子が規則的に配列されたグランフェンシートをチューブ状に丸めた中空の円筒形状を有し、外径がナノメートル(nm)オーダーで、長さが0.5〜数10μmという極めてアスペクト比が高い微小な物質である。このような形状のCNTでは、先端部分に電界集中が起こり易く、高い放出電流密度が期待できる。また、CNTは、化学的、物理的安定性が高い特性を有するので、動作真空中の残留ガスの吸着やイオン衝撃等に対して安定であることが予想される。
【0003】
CNTには、単層ナノチューブ及び多層ナノチューブの2種類が存在する。単層ナノチューブは、1枚のグラフェン(単原子層の炭素六角網面)が円筒状に閉じた単原子層厚さのチューブであり、その直径はおよそ2nmである。多層ナノチューブは、円筒状グラフェンが多層に積み重なったもので、その外径が5〜50nm、中心空洞の直径が3〜10nmである。エミッタとしての使用頻度が高い単層ナノチューブは、炭素棒を電極とするアーク放電によって生成できる。この生成法は、Nature Vol.354(1991)p.56-58等の文献に記載されており、その中に、66500Pa(500Torr)のヘリウム又はアルゴンガスの雰囲気中で触媒金属として鉄、コバルトやニッケルを添加した炭素棒電極を用いてアーク放電を行う旨の記述がある。
【0004】
また、CNTをフィルム状に成膜するための転写法が、例えばScience Vol.268(1995)の845頁及びScience Vol.270(1995)の1179頁に記載されている。この転写法では、溶液中にCNTを分散させたCNT懸濁液を、0.2μmのポアサイズを有するセラミックフィルタでろ過し、フィルタ上に残留したCNTによる膜の裏面を基板上にプレスした後に、フィルタのみを引き剥がす。これにより、CNTを含む薄膜が基板上に形成される。
【0005】
また、特平11-260249号公報には、CNTと導電性ペーストとを混合し、スクリーン印刷によってCNT層を形成する電界放出型冷陰極の製造方法が記載されている。また、特願平11-145900号には、CNTとエタノールとの懸濁液又はCNTとバインダ(レジストや水ガラス)との混合液を滴下、塗布(スピンコート)、又は噴霧させることによってCNT層を形成する電界放出型冷陰極の製造方法が記載されている。更に、Applied Physics Letter Vol76 (2000)、1776ページには、基板上にNiを形成し、その上部にCVD(Chemical Vapor Deposition)によって高配向のCNT層を形成する電界放出型冷陰極の製造方法が記載されている。
【0006】
上述のように形成されたCNT層をディスプレイに適用する際には、電子源としてのカソード(エミッタ)にCNT層が用いられる。アノード電極及びその近傍に蛍光体が配設された2極管構造では、Appl.Phys.Letters、Volume72、p.2912、1998に記載されるように、相互に対向するアノード電極とエミッタとの間に例えば300Vの電圧を印加し、アノード電極側の蛍光体にエミッタからの放出電子を当てて励起させ光を放出させることにより、ディスプレイに文字等を表示する。
【0007】
図9に、3極管構造の一例を示す。この3極管構造では、電界放出型冷陰極に、CNTを用いたエミッタ14bを使用しており、エミッタ14bとアノード電極12との間にゲート電極層8(グリッド電極)が配設されている。ガラス基板6上には、導電性基板又は導電層5が形成され、導電層5上にCNT層14が堆積され、CNT層14上にゲート絶縁層7を介してゲート電極層8が形成されている。ゲート電極層8及びゲート絶縁層7を貫通するゲート開口9によりCNT層14の一部が露出して、エミッタ14bをなしている。CNT層14及びゲート電極層8等を含むガラス基板6の上方には所定の距離をあけてアノード電極12が配置され、双方の間の空間は真空に保持される。
【0008】
上記3極管構造では、CNT層14に負電位を、アノード電極12及びゲート電極層8に正電位を夫々印加することにより、ゲート開口9内に露出したエミッタ14bからアノード電極12に向けて電子を放出させることができる。この3極管構造の電界放出型冷陰極では、エミッタ14bからの放出電子量をゲート電極層8とエミッタ14bとの間の電界(ゲート電圧)によって制御することができる。エミッタ表面から均一で安定性の高いエミッション電流を低ゲート電圧で得るためには、エミッタ表面の物理的・化学的安定性及び電界集中ポイントである微小突起密度の増大が必須である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記3極管構造を用いてFED等の平面画像表示装置を製造する場合には、CNT層上に絶縁膜を形成した後、エッチング溶液やエッチングガス等を用いて絶縁膜に開口を形成するが、エッチング溶液やエッチングガスの影響でCNT層の表面付近で直立するCNTが消失して、良好な電界集中特性が損なわれることがある。
【0010】
図10に従来の製造方法で製造されたCNT層を示す。この製造方法では、バインダ溶液中にCNT15を分散させた混合液を基板6表面の導電層5上に塗布し、基板6側とCNT15との付着力を高めつつCNT層16を形成する。この方法では、CNT層16表面の殆どのCNT15が、バインダ溶液の粘性及び表面張力で基板表面に向かって倒れ、或いは、バインダ内に埋没する等で直立状態が損なわれ、低電圧下での均一なエミッション特性の実現が極めて困難である。
【0011】
バインダは、主に、レジスト、水ガラス、及びアクリル樹脂等の絶縁物で構成されることが多く、この絶縁物によりCNT層16の表面が被覆されると、電子放出時の電子の表面障壁が実質的に大きくなってエミッション効率が著しく低下する。このため、基板6とCNT層16との付着力は良好になるものの、CNT15が直立配向していないエミッタでは、CNT層16を備えたことによる利点を充分に発揮させることはできない。
【0012】
また、電子放出は基本的に真空中で行われるが、放出電子がアノード電極に射突すると、アノード電極表面に吸着していたガスが電子衝撃脱離によって真空中に再放出する。更に、放出電子が真空中の残留ガスに衝突すると、残留ガスをイオン化する。真空が劣化している場合やアノードからの脱ガスが大きい場合には、局所的に上記反応が連鎖し、放電を引き起こす。これにより、CNTがゲート電極及びアノード電極に飛散し、素子破壊を生じることがある。
【0013】
上記現象は、基板とCNT層との付着力が弱い場合に多く観察される。例えば、前述したScience Vol.268 (1995)の845頁に記載される転写法では、バインダを用いていないので、CNT本来の良好なエミッション特性は得られ易いが、付着力が弱いために、放電時にCNT層が損傷を受け易い。
【0014】
また、特願平11-145900号に記載されるCNTとエタノールとの懸濁液を滴下する方法も、焼成時にエタノールが完全に除去されるため、CNTの付着力が低減し、安定したエミッション特性を得ることが難しい。更に、Applied Physics Letter Vol76 (2000)、1776頁に記載されるCVDによるCNT層は、配向性に優れているが、基板との付着が弱く、局所的な放電が発生するとCNT層が損傷を受け易い。また、CVDによるCNT層の成膜には高価な装置が必要であり、高コスト化の原因になる。更に、CVDでは高温プロセスが必要であり、大面積化が困難であるので、大画面の平面画像装置の製造には不向きである。
【0015】
本発明は、上記に鑑み、基板とCNT層との付着力が強く、CNT層を用いながら均一で安定で均一性の高い放出電流を発生させ、良好なエミッション特性を得ることができる電界放出型冷陰極を提供すること、及び、このような特性の電界放出型冷陰極を製造する製造方法を提供することを目的とする。本発明は更に、前記電界放出型冷陰極を用いた平面画像表示装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の電界放出型冷陰極は、基板上に形成され複数のカーボンナノチューブ(CNT)を含むエミッタを備え、該エミッタに所定の電圧を印加してエミッタ表面から電子を放出させる電界放出型冷陰極において、
前記エミッタは、絶縁材料から形成されたバインダ層と前記CNTを含むCNT層とが順次に積層された積層構造を有し、前記バインダ層が隣接する前記CNT層の一部に染み込んで前記CNTを結合しており、前記バインダ層と前記CNT層の2層からなる前記積層構造が2つ以上連続して積層されている、ことを特徴とする。
【0017】
本発明の電界放出型冷陰極では、バインダとCNTとが独立に膜形成され、CNT表面がバインダの影響を直接受けることなく清浄なCNT表面を維持できるので、基板とCNT層との付着力を強くすると共に、CNT層表面でのCNTの直立配向を形成し易くすることができできる。これにより、安定で均一性の高いエミッション特性を低電圧で実現する電界放出型冷陰極を得ることができる。なお、「直立配向」とは、CNT層におけるCNTの先端部分が基板における法線に対して50度以下の角度をもつ配向状態を意味する。電界印加による静電力により直立配向は促進されるが、本発明で言う直立配向は「促進後の状態」である。
【0018】
ここで、前記積層構造が2つ以上連続して積層されることが好ましい。この場合、たとえ最上層のCNT層が損傷を受けても、その下層のCNT層が表面に現れて新たな電子放出源となるので、特性が劣化しにくいという効果を奏する。つまり、CNT層とバインダ層の積層構造を1回、若しくは2回連続して形成しても、更には、2回を超える回数連続して形成した構造であっても良い。積層の回数が多いほど、損傷に対する特性の安定性が高くなる。
【0019】
ここで、前記CNT層上にゲート絶縁層及びゲート電極層がこの順に形成され、前記ゲート電極層及びゲート絶縁層の双方を貫通する開口から前記CNT層の表面が露出し、前記ゲート電極層及びエミッタに夫々異なる電圧が印加されることが好ましい。この場合、低いゲート電圧で高いエミッション電流を放出可能であるという効果が得られる。
【0020】
具体的には、前記バインダ層の膜厚を0.01〜1μm、前記CNT層の膜厚を0.1〜5μmに夫々設定することができる。この場合、CNT層が基板に対して強固に固着されるため、素子破壊が生じることなく良好なエミッション特性が得られるという効果が得られる。
【0021】
また、上記のような電界放出型冷陰極を平面画像表示装置に適用することにより、エミッション特性が良好な平面画像表示装置を得ることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態例に係る電界放出型冷陰極の要部を示す斜視図である。エミッタを成すCNTは、アーク放電法やレーザーアブレーション法等で作製可能であるが、本実施形態例に係るCNTは、アーク放電を用いて作製している。
【0034】
電界放出型冷陰極は、ガラス基板6上に、図1の左右方向に相互に平行に延在する複数の帯状で且つ膜厚が0.5μmの導電層2を有している。各導電層5上には夫々、同じ幅で膜厚2μmのCNT層1が堆積されてカソード(エミッタ)ライン10が形成されている。また、CNT層1を含むガラス基板6の全面を覆うように、SOG(Spin On Glass)、若しくは、ポリイミド、アクリル樹脂等が1.5μm及び5μmの厚みに夫々滴下・塗布(スピンコート)されて、ゲート絶縁層7に形成されている。ゲート絶縁層7は、膜厚が薄いほどエミッションを低電圧で駆動することが可能になるが、過度に薄くすると、絶縁層表面が下地のカソードライン10の段差をそのまま反映した形状になるため、ゲートライン11の形成が困難になる。従って、ここではゲート絶縁層7を20μmに形成した。
【0035】
ゲート絶縁層7上には、0.5μmの厚みを有する帯状のゲート電極層8が、カソードライン10と直交する方向に且つ相互に平行に延在してゲートライン11をなしている。カソードライン10とゲートライン11との交差部分には、電子放出部を構成する所定径(例えば50μm)のゲート開口9が形成されており、このゲート開口9に露出するCNT層1がエミッタを構成する。
【0036】
電子放出部が形成された上記ガラス基板6の上方には、RGB(赤、緑、青)の蛍光体が塗布されたアノードパネル(図9参照)が、ガラス基板6と所定の間隔をあけて対向して配置されている。これにより、カソードライン10及びゲートライン11に選択的に電圧を印加することによって表示動作を行う平面画像表示装置が構成される。また、ガラス基板6とアノードパネルとの間の空間は、真空に保持される。
【0037】
ここで、CNT層1に含まれるCNTをアーク放電法で製造する処理について説明する。まず、図示しない反応容器内に66500Pa(500Torr)のHeガスを満たし、触媒金属を含む2本の炭素棒(図示せず)の各先端を相互に対向させ、双方の炭素棒の間でアーク放電を発生させる。これにより、陰極側の炭素棒表面と反応容器の内壁とに夫々、CNTを含んだ固体を堆積する。アーク放電は、例えば18Vの電圧を双方の炭素棒の間に印加し、100Aの電流を流して行う。
【0038】
堆積した上記固体中には、CNT以外に、直径10〜100nm程度の粒径のグラファイト、アモルファスカーボン、或いは触媒金属等が含まれる。ここで得られるCNTは単層ナノチューブであり、その直径が1〜5nm、長さが0.5〜100μm、平均長さが2μm程度とされる。アーク放電以外にレーザアブレーション法を用いて作製したCNTも、基本的に上記アーク放電法で作製したCNTと同等のサイズを有する。
【0039】
図2は、本実施形態例に係る電界放出型冷陰極を、CNT層を用いて製造する工程を示し、(a)〜(e)は各工程を段階的に示す断面図である。まず、図2(a)に示すように、ガラス基板6上に、化学的気相成長(CVD)法等で導電層5を形成し、図2(b)に示すように、導電層5上に、後述する積層構造のCNT層1を形成する。
【0040】
引き続き、図2(c)に示すように、シリコン酸化膜若しくはポリイミド膜等のゲート絶縁層7を20μmの厚みに堆積し、更に、図2(d)に示すように、ゲート絶縁層7の上層にゲート電極層8としてアルミニウムを0.5μmの厚みに形成する。次いで、図2(e)に示すように、ゲート電極層8及びゲート絶縁層7の一部をエッチング除去して、ゲート開口9を形成する。
【0041】
ここで、CNT層1の形成工程の詳細を図3に示す。まず、ガラス基板6上に形成された導電層5上に、第1バインダ層3aを0.8μmの厚みに形成する。この直後、厚さ2μmの膜状にしたCNTを第1バインダ層3a上に第1CNT層4aとして形成する。更に、この第1CNT層4a上に、第2バインダ層3b及び第2CNT層4bを上記と同様に順次積層して、第2CNT層4bを最上層に位置させる。
【0042】
引き続き、第1及び第2バインダ層3a、3bを焼成して硬化させ、第1CNT層4aの下部側で多数のCNTを第1バインダ層3aによって結合し、第2CNT層4bの下部側で多数のCNTを第2バインダ層3bによって結合した状態の積層CNT層1を形成する。なお、第1及び第2バインダ層3a、3bと、第1及び第2CNT層4a、4bとは、スクリーン印刷法若しくは噴霧法等によって形成する。つまり、前述したように生成したCNTを、エタノール等の溶液中に分散し、スクリーン印刷や噴霧等の手法によって導電層5上に堆積する。
【0043】
スクリーン印刷や噴霧等の手法を用いる理由は、転写法やCVD法に比べて、プロセスが容易で大面積化にも適しているからである。なお、CNTは粉体の状態で第1及び第2バインダ層3a、3b上に付着させることも可能であるが、その場合には膜の平坦性及び均一性がやや劣化する。
【0044】
第1及び第2バインダ層3a、3bは、レジスト、SOG(Spin on Glass)、アクリル等の樹脂等を用いることができる。第1及び第2CNT層4a、4bには、前述した、CNTを低粘性及び揮発性の高いエタノール等の溶液中で超音波分散した懸濁液を用いた。懸濁液中のCNT濃度が高いほど本発明の効果が得られ易く、ここでは、エタノールに対してCNTを2グラム/リットル以上の濃度に調整した。
【0045】
第1及び第2CNT層4a、4bを有するCNT層1の断面形状は、図3に示すように、第1及び第2バインダ層3a、3bと第1及び第2CNT層4a、4bとが完全には分離しておらず、第1及び第2バインダ層3a、3bが第1及び第2CNT層4a、4bに僅かに染み込んでいる。これは、第1及び第2バインダ層3a、3bが硬化する前に、直ちに第1及び第2CNT層4a、4bを積層したためである。更に、表面近傍の第2CNT層4bの大半は、ガラス基板6に対してほぼ垂直方向に配向し、清浄な表面を持つことを走査型電子顕微鏡及び透過型電子顕微鏡によって確認した。
【0046】
このように、表面CNTである第2CNT層4bが清浄で直立配向し易い要因は、表面CNTがバインダ材の影響を受けにくいこと、高濃度のCNT懸濁液を用いていることに起因する。ここで、「直立配向」とは、CNT層におけるCNTの先端部分がガラス基板6における法線に対して50度以下の角度をもつ配向状態を意味する。なお、電界印加による静電力により直立配向は促進されるが、本発明で言う直立配向とは促進後の状態を示す。
【0047】
従来の手法、つまり、バインダとCNTとを混合した混合液を用いて形成したCNT層(図10参照)では、成膜前からCNTがバインダに浸されているので、CNTはバインダの表面張力でバインダ液面に対して平行に配向し易く、CNT表面がバインダに被覆されることになる。これに対し、本実施形態例のようにバインダ及びCNT夫々の膜形成を独立に行うと、CNT表面はバインダの影響を直接受けることがなく、清浄な表面を維持することができる。また、CNT層を形成する際には、揮発性の高い低粘性の溶液中でCNTを分散させた高濃度のCNT懸濁液を用いるため、膜形成後にはすぐに溶液が蒸発し、更に、溶液の表面張力の影響を受けにくいため、ガラス基板6に対して垂直方向に配向したCNTはそのままの状態を維持することができる。
【0048】
更に、CNT膜を形成する際に、基板を加熱することで、更に溶液の蒸発を促進することができる。基板温度は溶液が蒸発しやすい温度に設定する必要があるが、温度を高くしすぎると、バインダー層が焼成されてしまうため、本発明の効果は得られにくい。すなわち、CNT層を形成する前にバインダー層が硬化してしまい、後述するようなバインダーのCNT層への染み込みが阻害されてしまう。CNT懸濁液中の溶液がエタノールの場合には80度から100度程度の加熱で充分な効果を実現することができる。
【0049】
CNT層1、導電層5及びガラス基板6の相互間の付着力は高く、例えば1N/20mmの粘着力を持つ粘着テープでピールテストを行っても、CNT層の剥がれは見られなかった。このような強い付着力は、前述したように第1及び第2バインダ層3a、3bが第1及び第2CNT層4a、4bに染み込んだ構造を持つことで、バインダ層が隣接するCNT層を確実に固着できるからである。また、CNT自体が柔軟性に富んでいて絡み易いことも、付着力を高める要因の1つである。
【0050】
更に、強粘着のテープでピールテストを行うと、CNTの局所的な剥離が観察されたが、CNT層1が積層構造をなしているので、第1CNT層4aの剥がれた部分にはその下層の第2CNT層4bが現れる。このように、CNTの積層構造は、膜が損傷を受けても、その下層のCNTが表面に現れて新たな電子放出源となるので、特性が劣化しにくいという利点を持つ。図3では、CNT層及びバインダ層の積層構造を2回連続して積層した例を挙げたが、1回のみの積層構造、若しくは2回を超える積層構造であってもよい。積層の回数が多いほど損傷に対する特性の安定性が高くなる。
【0051】
CNT層1を形成する際の第1及び第2バインダ層3a、3b夫々の膜厚は、0.01〜1μmが適している。第1及び第2バインダ層3a、3bが夫々1μmを超える場合には、CNT層1と導電層5とが完全に分離するので、CNT層1と導電層5との電気的な導通が絶たれる。従って、表面側の第2CNT層4bと導電層5との接触抵抗を低減するには、第1及び第2バインダ層3a、3b夫々の膜厚を1μm以下に設定する必要がある。
【0052】
しかし、第1及び第2バインダ層3a、3b夫々の薄膜化には限界がある。例えば、スクリーン印刷法若しくは噴霧法において、0.01μm未満の膜厚ではCNT層上に均一にバインダ層を形成することが困難である。このため、第1及び第2バインダ層3a、3bの夫々は、実際には0.01μm以上が望ましい。また、上記範囲のうち、特に0.1〜0.5μmの範囲に第1及び第2バインダ層3a、3bの膜厚を制御することで、特性ばらつきを更に低減させ、歩留まりを向上させることができる。また、表面側の第2CNT層4bと導電層5との接触抵抗を更に低減するために、第1及び第2バインダ層3a、3bに導電性微粒子を添加することも可能である。
【0053】
一方、第1及び第2CNT層4a、4b夫々の膜厚は、0.1〜5μmが適している。CNT層1はその下層に位置するバインダ層3a、3bの僅かな染み出しによって付着力を維持しつつ、表面にはバインダ層3a、3bの影響を受けない最適な膜厚を設定する必要がある。第1及び第2CNT層4a、4b夫々の膜厚が0.1μm未満の場合には、CNT層表面までバインダが浸透するため、本発明の効果は得られにくい。
【0054】
また、第1及び第2CNT層4a、4b夫々の膜厚が5μmを超える場合には、バインダの影響を受けない領域が多くなるので、表面CNTが逆に剥がれ易くなる。従って、CNT層の膜厚は0.5μm〜5μmに制御することが望ましい。上記範囲のうち、特に0.5μm〜1μmの範囲に第1及び第2CNT層4a、4b夫々の膜厚を制御することで、特性ばらつきが更に低減し、歩留まりが向上する。
【0055】
図4は、図3で述べた積層CNT層上に真空ギャップを隔てて、アノード電極を配置し、エミッション電流密度を測定した結果である。縦軸はエミッション電流密度、横軸はアノードに印加した電圧を真空ギャップで割った電界強度を夫々示している。エミッション電流は、1V/μmの低電界から立ち上がりを見せ、1.7 V/μmでは、10-4A/cm2の電流密度を示す。また、電界印加中の電流安定性は高く、電界印加後の積層CNT層の表面には損傷が全く見られなかった。
【0056】
図5は、本発明の第2実施形態例に係る電界放出型冷陰極の断面構造図である。本実施形態例と第1実施形態例との大きな相違は、積層膜であるCNT層1の形成を、絶縁層及びゲート電極層の形成前と形成後の何れの時点で行なうかにある。
【0057】
つまり、本実施形態例では、図5(a)に示すように、ガラス基板6上に導電層5を形成し、図5(b)に示すように、導電層5上にシリコン酸化膜若しくはポリイミド膜等のゲート絶縁層7を20μmの厚みに堆積する。次いで、図5(c)に示すように、ゲート絶縁層7上に、ゲート電極層8としてアルミニウムを0.5μmの厚みに形成する。更に、図5(d)に示すように、ゲート電極層8及びゲート絶縁層7の一部をエッチング除去して、ゲート開口9を形成する。
【0058】
引き続き、図5(e)に示すように、ゲート開口9を除くゲート電極層8上をマスク材19で覆い、マスク材19の上部にバインダ材及びCNTをこの順に噴霧し、マスク材19の開口19a及びゲート開口9を通して、導電層5上に、CNT層1を形成する。先のCNT層を形成してから、その上に次のCNT層を積層することにより、第1実施形態例で示したものと同様の積層CNT層1を形成する。この後、図5(f)に示すように、マスク材19を除去することにより、CNT層1をエミッタ1bとした3極管構造の電界放出型例陰極が得られる。
【0059】
マスク材19としては、レジスト等を塗布してゲート開口9以外を覆うようにパターニングした薄膜や、金属板に穴あけ加工を施したメタルマスク等を用いることができる。しかし、パターニングしたレジスト等を用いる際には、最終的に剥離液でマスク材19を除去しなければならず、CNT表面にマスク材の一部が付着する可能性があるため、充分な洗浄が必要になる。
【0060】
これに対し、メタルマスクは、ゲート開口9とマスクの開口とが一致するように機械的に固定するだけで良いので、マスク材を除去する過程でCNT表面が汚染されるような不具合は生じない。なお、同様なCNTの後付け工程が、特願平11-145900号公報にも記載されている。その記載中には、マスク材を用いずに全面にCNTを堆積し、その後、酸素プラズマによってCNTをゲート開口のみに残存するようにエッチングするとある。しかし、CNT表面に垂直配向したCNTは、酸素プラズマ中では優先的にエッチングが進行するため、最終的に得られる直立配向したCNTは、本発明で得られるそれに比べて極めて少ない。
【0061】
マスク材を用いてCNTを噴霧する際には、ゲート開口内部でのCNT粒子の広がりや反跳等により、ゲート開口9内を取り囲むゲート絶縁層7の側壁にCNTが付着すると、エミッタ1b(図5(f))とゲート電極層8との間のリーク電流の発生を招くことがある。リーク電流は、増大すると素子破壊を誘発する可能性もあるため、低減することが必要である。リーク電流を低減する方法としては、マスク材19の開口19aの径を図5(e)に示したようにゲート開口9の径よりも小さくし、また、マスク材19を厚く形成しそのアスペクト比を大きくするとにより、CNT粒子の指向性を確保し、ゲート絶縁層7の内壁面へのCNT付着を未然に防ぐことができる。
【0062】
本実施形態例では、ゲート開口9の径に対して8割の開口径を有するマスク材19を用いた。8割以上の開口径を有するマスク材19を用いた場合には、ゲート開口9内のゲート絶縁層7の内壁面にCNTが付着することが多くなり、駆動時に局所的な破壊が発生する可能性が高くなる。また、開口径が極端に小さいマスク材を用いると、ゲートリークは低減されるが、エミッタ1bの面積が小さくなり、充分なエミッション電流が得られない。従って、上述した8割程度の開口径が最適となる。
【0063】
また、マスク材19の開口17aの径をd、その厚みをtとするとき、
t/d>1
を満たすようにマスク材19を形成する。これにより、ゲート絶縁層7の内壁面へのCNT付着を防ぎ、リーク電流を低減することができる。逆に、t/d<1の場合には、ゲート開口9内のゲート絶縁層7の内壁面にCNTが付着することが多くなり、駆動時の局所的な破壊発生の要因となる。なお、ここではマスク材19の開口形状がゲート開口9の形状と同じ場合について説明したが、これに限らず、マスク材19の開口形状は楕円、正方形や長方形等の多角形でも良い。
【0064】
また、メタルマスク等をゲート電極上に機械的に接触させてCNT膜を形成する際には、毛細管現象によってCNT懸濁液及びバインダーが、メタルマスクとゲート電極との間に浸透する場合がある。この場合には、先述したように、基板を加熱することによって溶液の蒸発を促進させ、表面張力を減少させることにより、毛細管現象を抑制することができる。
【0065】
図6に示すように、導電層5上に、ゲート絶縁層7に代えて第1絶縁層17及び第2絶縁層18をこの順に積層し、第1絶縁層17の開口17aの径を、第2絶縁層18の開口18aの径よりも大きく形成することによっても、遮蔽効果を生じさせ、リーク電流を低減させることが可能である。ここでは、第1及び絶縁層10、11夫々の厚みを10μmに設定したが、この厚みは自由に設定することができる。
【0066】
また、絶縁層が1層の場合には、図7に示すように、ゲート絶縁層7の開口7aにおける中央部分を広げることにより、図6の場合と同様な遮蔽効果をもたせることができる。中央部分だけでなくゲート絶縁層7の開口7a内壁面全域での径を、ゲート開口径より大きくすることによっても遮蔽効果が生じる。しかし、この場合には、エミッタ1bから放出された電子の大半がゲート電極9に飛び込むことになり、エミッション効率がやや低下する。
【0067】
図8は、第1及び第2実施形態例に従って作製した電界放出型冷陰極のエミッション特性を示すグラフ図である。縦軸は、ゲート電極から真空を隔てて配置したアノード電極に流入したアノード電流量、横軸は、エミッタとゲート電極との電位差を夫々示す。電子放出は、25Vという低電圧から立ち上がり、100Vでは1mAの電流値を示す。
【0068】
第1実施形態例で示した方法、つまり、積層構造のCNT層1を最初に形成する方法では、その後のプロセスで上層のゲート絶縁層7及びゲート電極層8を除去しなければならないため、それらの残留物がCNT層1表面に残存して、特性を劣化させるおそれがある。従って、CNT層1表面に残留物が多く残存し、良好な特性が得られない場合には、第1実施形態例に従って電界放出型冷陰極を作製した後に、第2実施形態例で述べた手法によってCNT層1を再形成することも可能である。
【0069】
以上、本発明をその好適な実施形態例に基づいて説明したが、本発明の電界放出型冷陰極及びその製造方法並びに平面画像表示装置は、上記実施形態例の構成にのみ限定されるものではなく、上記実施形態例の構成から種々の修正及び変更を施した電界放出型冷陰極及びその製造方法並びに平面画像表示装置も、本発明の範囲に含まれる。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、基板とCNT層との付着力が強く、CNT層を用いながら均一で安定で均一性の高い放出電流を発生させ、良好なエミッション特性を得ることができる電界放出型冷陰極、及び、このような特性の電界放出型冷陰極を製造する製造方法を得ることができる。更に、このような電界放出型冷陰極を用いた平面画像表示装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態例に係る電界放出型冷陰極の要部を示す斜視図である。
【図2】第1実施形態例に係る電界放出型冷陰極を、CNT層を用いて製造する工程を示し、(a)〜(e)は各工程を段階的に示す断面図である。
【図3】第1実施形態例におけるCNT層の形成工程の詳細を示す断面図である。
【図4】図3で述べた積層CNT層上にアノード電極を配置してエミッション電流密度を測定した結果を示すグラフ図である。
【図5】本発明の第2実施形態例に係る電界放出型冷陰極の断面構造図である。
【図6】第1絶縁層の開口径を第2絶縁層の開口径より大きく形成した電界放出型冷陰極を示す断面図である。
【図7】1層の絶縁層の開口における中央部分を広げることで遮蔽効果をもたせた電界放出型冷陰極を示す断面図である。
【図8】第1及び第2実施形態例に従って作製した電界放出型冷陰極のエミッション特性を示すグラフ図である。
【図9】従来の電界放出型冷陰極の一例を示す断面図である。
【図10】従来の電界放出型冷陰極における問題点を示す断面図である。
【符号の説明】
1:CNT層
1b:エミッタ
3a:第1バインダ層
3b:第2バインダ層
4a:第1CNT層
4b:第2CNT層
5:導電層
6:ガラス基板
7:絶縁層
8:ゲート電極層
8a、17a、18a、19a:開口
9:ゲート開口
10:カソードライン
11:ゲートライン
17:第1絶縁層
18:第2絶縁層
19:マスク材

Claims (4)

  1. 基板上に形成され複数のカーボンナノチューブ(CNT)を含むエミッタを備え、該エミッタに所定の電圧を印加してエミッタ表面から電子を放出させる電界放出型冷陰極において、
    前記エミッタは、絶縁材料から形成されたバインダ層と前記CNTを含むCNT層とが順次に積層された積層構造を有し、前記バインダ層が隣接する前記CNT層の一部に染み込んで前記CNTを結合しており、前記バインダ層と前記CNT層の2層からなる前記積層構造が2つ以上連続して積層されている、ことを特徴とする電界放出型冷陰極。
  2. 前記CNT層上にゲート絶縁層及びゲート電極層がこの順に形成され、前記ゲート電極層及びゲート絶縁層の双方を貫通する開口から前記CNT層の表面が露出し、前記ゲート電極層及びエミッタに夫々異なる電圧が印加されることを特徴とする、請求項1に記載の電界放出型冷陰極。
  3. 前記バインダ層の膜厚が0.01〜1μm、前記CNT層の膜厚が0.1〜5μmに夫々設定されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の電界放出型冷陰極。
  4. 請求項1〜3の内の何れか1項に記載の電界放出型冷陰極を備えることを特徴とする平面画像表示装置。
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