[go: up one dir, main page]

JP4796395B2 - 作業機の作動油取出し構造 - Google Patents

作業機の作動油取出し構造 Download PDF

Info

Publication number
JP4796395B2
JP4796395B2 JP2006018098A JP2006018098A JP4796395B2 JP 4796395 B2 JP4796395 B2 JP 4796395B2 JP 2006018098 A JP2006018098 A JP 2006018098A JP 2006018098 A JP2006018098 A JP 2006018098A JP 4796395 B2 JP4796395 B2 JP 4796395B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
case
oil
hydraulic pump
wall
transmission mechanism
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006018098A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007196861A (ja
Inventor
章 箕浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
Priority to JP2006018098A priority Critical patent/JP4796395B2/ja
Publication of JP2007196861A publication Critical patent/JP2007196861A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4796395B2 publication Critical patent/JP4796395B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Harvester Elements (AREA)
  • Motor Power Transmission Devices (AREA)

Description

本発明は、エンジン動力が入力されるギヤ伝動機構を内装した伝動ケースに油圧系への圧油供給を行う油圧ポンプを装備し、伝動ケースに貯留された潤滑油を作動油として取り出して油圧ポンプに導くよう構成した作業機の作動油取出し構造に関する。
上記作業機の作動油取出し構造としては、例えば、特許文献1に開示されているように、内装されたギヤ伝動機構にエンジン動力を伝達する入力軸を伝動ケースの上部に備え、この入力軸にトロコイド型の油圧ポンプを装備するとともに、伝動ケースに貯留した潤滑油をケース下部に挿入装着したストレーナで浄化して油圧ポンプに導くよう構成し、ストレーナを筒状あるいは傘状のカバーで覆うことで、ギヤ伝動機構で発生した摩耗粉などの異物が直接にストレーナに降りかかって吸着されないようにしたものが知られている。
特開2004−114751号公報
上記構造によると、伝動ケースの入力部に油圧ポンプを設置した分、入力軸の外端が伝動ケースから離れることになる。このために、入力軸とエンジン出力軸とを同心状に軸連動する場合、入力軸とエンジンとの間に伝動に必要な間隔をあけてエンジンを配置すると、伝動ケースとエンジンとの距離が大きくなり、機体の小型化を阻む一因となる。
伝動ケースに貯留された潤滑油に含まれる異物を直接にストレーナで吸着しないように筒状あるいは傘状のカバーを伝動ケースの内部に装着しているので、部品点数および組付け工数が増えてコストアップの一因となるものであった。
本発明は、このような点に着目してなされたものであって、伝動ケースにおける入力部の突出を少なくすることができるとともに、専用の部材を用いることなく異物の少ない油を取り出して油圧ポンプに供給することができるようにすることを主たる目的とする。
第1の発明は、エンジン動力が入力されるギヤ伝動機構を内装した伝動ケースに油圧系への圧油供給を行う油圧ポンプを装備し、前記伝動ケースに貯留された潤滑油を作動油として取り出して前記油圧ポンプに導くよう構成した作業機の作動油取出し構造であって、
前記伝動ケースにおける対向するケース壁の一方に偏って前記ギヤ伝動機構を配備するとともに、ギヤ伝動機構が偏在する側のケース壁にギヤ伝動機構に連動された油圧ポンプを、ギヤ伝動機構への入力軸から離れて装着し、
油圧ポンプが装着されたケース壁とこれに対向する反対側のケース壁との間に、上下方向に起立する上方縦壁部と、その上方縦壁部の下端に連なる状態で前記油圧ポンプが装着されたケース壁側へ向けて延出された横壁部と、その横壁部の延出端からケース底面に向けて下向きに延出されてケース底面における前記油圧ポンプが装着されたケース壁寄りの箇所に連設される下方縦壁部とで階段状に形成された隔壁を設けて、前記反対側のケース壁と前記隔壁との間に油貯留室を形成し、
この油貯留室と前記油圧ポンプとを、前記隔壁の下方縦壁部と前記油圧ポンプが装着されたケース壁との間にわたって前記ケース内に隔絶形成した油通路を介して連通してあることを特徴とする。
上記構成によると、伝動ケースの入力部には油圧ポンプが配備されないので、伝動ケースから突設する入力軸の外端は伝動ケースの壁面に近いものとなる。従って、入力軸とエンジン出力軸とを同心状に軸連動する場合、伝動ケースにエンジンを近づけて配置することが可能となり、機体の小型化に有効となる。
油貯留室は、金属磨耗粉などの細かい異物が発生するギヤ伝動機構が偏って配備される箇所よりも隔壁で隔てられた箇所に位置しているので、油貯留室への異物の流入堆積が少なくなっており、異物の少ない油が油圧ポンプに向けて送り出されることになる。従って、異物降りかかり防止用の特別な部材を要することなくきれいな油を取り出すことができ、部品点数および組付け工数の節減に有効となる。
第2の発明は、エンジン動力が入力されるギヤ伝動機構を内装した伝動ケースに油圧系への圧油供給を行う油圧ポンプを装備し、前記伝動ケースに貯留された潤滑油を作動油として取り出して前記油圧ポンプに導くよう構成した作業機の作動油取出し構造であって、
前記伝動ケースにおける対向するケース壁の一方に偏って前記ギヤ伝動機構を配備するとともに、ギヤ伝動機構が偏在する側のケース壁にギヤ伝動機構に連動された油圧ポンプを、ギヤ伝動機構への入力軸から離れて装着し、油圧ポンプが装着されたケース壁とこれに対向する反対側のケース壁との間に隔壁を設けて、前記反対側のケース壁と前記隔壁との間に油貯留室を形成し、この油貯留室と前記油圧ポンプとをケース内に隔絶形成した油通路を介して連通してあるとともに、
前記油貯留室の上方一部をケース内面に突設した庇状リブで覆うよう構成してあることを特徴とする
上記構成によると、油貯留室の上方一部が庇状リブで覆われて油貯留室への異物の流入が抑制されることになる
第3の発明は、エンジン動力が入力されるギヤ伝動機構を内装した伝動ケースに油圧系への圧油供給を行う油圧ポンプを装備し、前記伝動ケースに貯留された潤滑油を作動油として取り出して前記油圧ポンプに導くよう構成した作業機の作動油取出し構造であって、
前記伝動ケースにおける対向するケース壁の一方に偏って前記ギヤ伝動機構を配備するとともに、ギヤ伝動機構が偏在する側のケース壁にギヤ伝動機構に連動された油圧ポンプを、ギヤ伝動機構への入力軸から離れて装着し、油圧ポンプが装着されたケース壁とこれに対向する反対側のケース壁との間に隔壁を設けて、前記反対側のケース壁と前記隔壁との間に油貯留室を形成し、この油貯留室と前記油圧ポンプとをケース内に隔絶形成した油通路を介して連通してあるとともに、
前記油圧ポンプが装着された前記ケース壁と前記隔壁とに亘って、前記ギヤ伝動機構に連動連結されたポンプ駆動軸を支架し、このポンプ駆動軸と前記油圧ポンプの入力軸を連動連結してあることを特徴とする
上記構成によると、隔壁は油貯留室を区画形成する機能のみならずポンプ駆動軸の軸受け壁としても機能し、ケース壁と隔壁とでポンプ駆動軸を確実に支承して、好適に油圧ポンプを駆動することができる。
第4の発明は、エンジン動力が入力されるギヤ伝動機構を内装した伝動ケースに油圧系への圧油供給を行う油圧ポンプを装備し、前記伝動ケースに貯留された潤滑油を作動油として取り出して前記油圧ポンプに導くよう構成した作業機の作動油取出し構造であって、
前記伝動ケースにおける対向するケース壁の一方に偏って前記ギヤ伝動機構を配備するとともに、ギヤ伝動機構が偏在する側のケース壁にギヤ伝動機構に連動された油圧ポンプを、ギヤ伝動機構への入力軸から離れて装着し、油圧ポンプが装着されたケース壁とこれに対向する反対側のケース壁との間に隔壁を設けて、前記反対側のケース壁と前記隔壁との間に油貯留室を形成し、この油貯留室と前記油圧ポンプとをケース内に隔絶形成した油通路を介して連通してあるとともに、
前記油圧ポンプからの圧油が供給される作業装置昇降用の制御バルブを前記反対側のケース壁の上部内面に取付けてあることを特徴とする
上記構成によると、制御バルブから戻り油が作動油タンクとしての伝動ケースに流入するように構成すると、異物の少ない戻り油が油貯留室の上方において伝動ケースに流入されることになって、油貯留室での異物の流入および堆積を抑制する上で有効となる。
第5の発明は、上記第1〜4のいずれか一つの発明において、
前記ギヤ伝動機構が偏在する側の前記ケース壁に前記油圧ポンプとオイルフィルタを装着し、前記油貯留室から前記油通路を介して導いた油をオイルフィルタに供給した後、オイルフィルタから出た浄化油を壁内の油路を経て油圧ポンプに供給するよう構成してあるものである。
上記構成によると、油貯留室に貯留された異物の少ない油をオイルフィルタに供給するので、オイルフィルタを頻繁に清掃する必要がなく、メンテナンス性に優れたものとなる。
第6の発明は、上記第5の発明において、
前記伝動ケースの左右両側に静油圧式無段変速装置および減速ケースを順次連結し、機体前後に向かう回転軸心で伝動ケースに入力されたエンジン動力を、前記ギヤ伝動機構を介して左右の前記静油圧式無段変速装置に分岐伝達し、左右の各静油圧式無段変速装置からの変速出力を前記減速ケースを介して左右の推進車輪に各別に伝達するよう構成し、伝動ケースから前後方向に突出した左右の減速ケースの間に前記油圧ポンプおよびオイルフィルタを配備してあるものである。
上記構成によると、左右の減速ケースで挟まれた油圧ポンプおよびオイルフィルタは他物との接触から保護されることになり、他物との接触に起因する油洩れなどの事故を未然に回避する上で有効となる。
図1に、本発明に係る作動油取出し構造を備えた作業機の一例である乗用型草刈機の全体側面が、また、図2にその全体平面がそれぞれ示されている。この乗用型草刈機は、左右一対の前輪2および後輪3を備えた走行機体1の前後輪間にバーブレード型のモーア4が昇降自在に吊り下げ支持された、いわゆるミッドマウント仕様に構成されており、走行機体1の後部には水冷式のエンジン5を収容した原動部6が配備されるとともに、走行機体1の前後中間部位には運転座席7が配備され、更に、運転座席7の後方に門形の転倒保護フレーム9が立設されている。
左右一対の前輪2はキャスタ式の遊転輪で構成されるとともに、左右一対の後輪3は左右独立して無段変速および正逆転駆動される推進車輪に構成されており、左右の後輪3を等速で共に正転駆動あるいは逆転駆動することで前進あるいは後進での直進走行を行い、左右の後輪3に速度差を与えることで任意の方向に旋回することができるようになっている。
前記走行機体1の機体フレーム8は、横幅の広い前側フレーム部8Fと横幅の狭い後側フレーム8Rとで構成されており、前側フレーム部8Fに運転座席7の足元に位置するステップ10が装着されるとともに、運転座席7の左右にはフェンダ11が配備され、フェンダ11の下方には燃料タンク12がそれぞれ配備されている。
前側フレーム部8Fの前後に前リンク13と後リンク14とがそれぞれ支点a,b周りに上下揺動可能に連結され、これら前リンク13と後リンク14の遊端に亘って前記モーア4が平行四連リンク状に吊り下げ支持されている。後リンク14は単動型の油圧シリンダ15に連動連結されており、油圧シリンダ15が圧油供給によって伸長作動することで後リンク14が上方に駆動揺動されてモーア4が平行に上昇され、油圧シリンダ15が排油によって短縮作動することでモーア4が平行に自重下降するようになっている。
後側フレーム部8Rに前記エンジン5が防振搭載されている。このエンジン5は、ラジエータ16を前側に配備した水冷式ディーゼルエンジンが使用されて、その出力軸心が前後に向かう姿勢に配備されており、エンジン5およびラジエータ16が、後部支点c周りに上下に揺動開閉自在なボンネット17で覆われている。ラジエータ16の背部にはエンジン動力で回転駆動される冷却ファン18が配備されており、ボンネット17の前端部から吸引導入した外気をラジエータ16に供給した後、エンジンルーム内を流動させ、ボンネット17の後端部から機外に排出させることで、エンジン5の冷却およびエンジンルーム内の熱気の排出を行うよう構成されている。ラジエータ16の前側には蛇行パイプ状に構成されたオイルクーラ19が配備されており、後述する油圧系の作動油がここで冷却されるようになっている。
後側フレーム部8Rの前後中間箇所に後輪駆動部20が連結支持されている。図5に示すように、この後輪駆動部20は、エンジン5からの出力を受ける中央の伝動ケース21と、その左右に連結された一対の静油圧式無段変速装置(HST)22と、後輪2を軸支した左右一対の減速ケース23とから構成されている。
図6に示すように、伝動ケース21は、前後が全体的に開放されたケース本体21aの前後に別体のケース壁21b,21cを蓋合わせ状に連結して構成されており、図3に示すように、エンジン5の出力軸5aに一対の自在継手37を介して連動連結された入力軸24がケース後面の上部から突設されるとともに、伝動ケース21内には後側に偏ってギヤ伝動機構25が配備されている。前側の自在継手37には冷却ファン40が連設されており、伝動ケース21に冷却風を吹きつけるようになっている。
前記ギヤ伝動機構25は、入力軸24の動力をベベルギヤG1,G2を介して横向きの走行用カウンタ軸26に伝達する機能と、入力軸24の動力を平ギヤG3、G4を介してPTOクラッチ27に伝達する機能とを備えている。
前記走行用カウンタ軸26は筒軸に構成されており、その両端部に左右の前記静油圧式無段変速装置22の入力軸28がスプライン連結されている。静油圧式無段変速装置22は周知のアキシャルプランジャ型が採用されており、可変容量型のポンプ22Pにおける斜板29の角度を正逆に変更してポンプ22Pからの吐出油量および吐出方向を変更することで、定容量型のモータ22Mの出力軸30を無段階に変速して正逆転作動させるよう構成されている。
モータ22Mの出力軸30は減速ケース23の上部に挿入支架されており、出力軸30から取り出された変速動力が、出力ギヤG5、および、減速ギヤG6を経て車軸31に減速して伝達されるようになっている。静油圧式無段変速装置22の変速用油路およびチャージ油路を内装した厚板状のポートブロック32が、延長されて減速ケース23の蓋ケースに兼用されている。
静油圧式無段変速装置22の斜板29は、図示されていない変速操作軸(トラニオン軸)によって外部から正逆に角度変更調節可能に構成されており、この変速操作軸と運転座席7の左右に前後揺動操作可能に配備された変速レバー33とがリンク連動されている。変速レバー33は、略鉛直姿勢において斜板角度を零にする中立位置となり、この中立位置から前方に揺動操作するほど斜板角度が正方向に大きく変更されて前進方向への増速がなされ、中立位置から後方に揺動操作するほど斜板角度が逆方向に大きく変更されて後進方向への増速がなされるようになっている。
図5に示すように、左右の減速ケース23にはモータ22Mの出力軸30に作用する多板式のブレーキ34がそれぞれ装備されている。各ブレーキ34はステップ10の前部中央近くに配備されたブレーキペダル35にリンク連動され、ブレーキペダル35の踏込みによって左右のブレーキ34が同時に制動操作されるようになっている。ブレーキペダル35の横側には、ブレーキペダル35を踏込み位置に保持する駐車用のブレーキロックペダル36が配備されている。左右の各ブレーキ34は、左右の変速レバー33を中立位置において横外方に操作することによっても左右独立して制動操作されるようになっており、片側の後輪2を停止させて他方の後輪2のみを駆動してピボットターン(信地旋回)を行う場合に活用することができる。
図6に示すように、前記伝動ケース21の上下中間位置には、前後のケース壁21a,21bに亘ってPTO軸38が支架されて前方に突出されており、前記入力軸24から分岐された作業用動力が前記PTOクラッチ27を介してPTO軸38に伝達された後、伝動軸39を介してモーア4に伝達されるようになっている。
前記PTOクラッチ27は油圧操作式の多板クラッチで構成されており、前記ギヤG4を一体連結したクラッチボス41、PTO軸38に外嵌固着されたクラッチドラム42、クラッチボス41とクラッチドラム42にそれぞれ係合されて交互に重合された複数の摩擦板43、クラッチドラム42の内部に内嵌装着されたピストン部材44、ピストン部材44を所定方向(クラッチ切り方向)にスライド付勢する戻しバネ45、等を備えている。
クラッチドラム42とピストン部材44との間に形成された油室dは、PTO軸38の内部に形成された油路eを介して後述する切換えバルブ46に連通接続されており、油室dに圧油が供給されることで、ピストン部材44が戻しバネ45に抗して進出移動し、摩擦板43群が押圧されることで、クラッチボス41からクラッチドラム42への動力伝達を行う「クラッチ入り」状態がもたらされる。油室dから圧が抜けることで、ピストン部材44が戻しバネ45によって後退移動し、摩擦板43群の押圧が解除されることで、クラッチボス41からクラッチドラム42への動力伝達を遮断する「クラッチ切り」状態がもたらされる。
前記伝動ケース21における後側のケース壁21cの下部外側には、伝動ケース21に貯留された潤滑油を吸引加圧して高圧の作動油として吐出する油圧ポンプ50が装着されており、図8の油圧回路図に示すように、油圧ポンプ50から吐出される圧油がモーア昇降用の前記油圧シリンダ15や前記PTOクラッチ27に供給される。なお、伝動ケース21に貯留された潤滑油は、ギヤ伝動機構25におけるベベルギヤG1,G2の一部が浸漬するレベルLに管理維持される。
この油圧ポンプ50は、咬合回転される一対のギヤ51,52をケーシング53に組み込んでなるギヤポンプで構成されており、一方のギヤ51に一体形成された入力軸54の一端部と、伝動ケース21の下部に前後向きに支架されたポンプ駆動軸55の一端部とが同芯に突き合わされて連動連結されている。
ポンプ駆動軸55は、伝動ケース21における後側のケース壁21cと、伝動ケース内の前後中間に一体形成された隔壁21mとに亘って軸受け支承されており、ポンプ駆動軸55に外嵌固着したギヤG7と、前記クラッチボス41に外嵌固着したギヤG8とが咬合連動されることで、エンジン稼働中はポンプ駆動軸55が常時回転されて油圧ポンプ50が駆動されるようになっている。
前記隔壁21mは、前記PTO軸38が挿通する上方縦壁部21ma、その下端に連なる横壁部21mb、および、横壁部21mbの後端とケース底面の後寄り箇所とをつなぐ下方縦壁部21mcとを備えた階段状に形成されており、後側のケース壁21cの下部と下方縦壁部21mcとに亘ってポンプ駆動軸55を軸受け支承することで、短いポンプ駆動軸55が両持ち状態で確実に支承されている。
前記伝動ケース21における後側のケース壁21cの下部外側には、前記油圧ポンプ50の左側に並列するようオイルフィルタ56がネジ込み装着されている。図7に示すように、このオイルフィルタ56は、ケース壁21cから突設されたボス部57に脱着可能にねじ込み装着されるものであり、ボス部57の外側に形成されたオイル入口fから伝動ケース内の潤滑油が流入し、カートリッジ内の濾材を通過して浄化された油がボス部57の内部に形成されたオイル出口gから流出するよう構成されている。
油圧ポンプ50を装着した後側のケース壁21cに対向する前側のケース壁21bと前記隔壁21mとの間に油貯留室hが形成されている。この油貯留室hの下部後端とオイルフィルタ56のオイル入口fとを連通接続する油通路58が、ケース本体21aの底部近くに断面形状略三角形のトンネル状にケース内と隔絶して一体形成されている。
油貯留室hは、金属磨耗粉などの細かい異物が発生するギヤ伝動機構25やPTOクラッチ27が配備されたケース後寄り箇所に対して、隔壁21mで隔てられた前側箇所に位置しているので、異物の流入や堆積が少なくなっている。
隔壁21mにおける上方縦壁部21maからはPTO軸38の下方に位置して庇状リブ71が前方に向けて延出され、この油貯留室hの上方入口部が庇状リブ71で狭められることで油貯留室hへの異物の流入が一層抑制される。油貯留室hの上方入口が狭くなることで、ギヤ伝動機構25やPTOクラッチ27の回転による油の流動攪拌が油貯留室hに及びにくくなっており、油貯留室hに流入して沈殿堆積した異物が攪拌浮遊することが抑えられている。このように、油貯留室hへの異物の流入が少ないこと、油貯留室hでの油の攪拌流動が少ないこと、および、下広がり形状に形成された油貯留室hの内奥部に油取り出し用の油通路58が連通していること、等によって、異物の混入が少ない油をオイルフィルタ57に送り出すことができる。
ケース壁21cに形成されたオイル出口gは、ケース壁21cの内部に形成された油路iを介して前記油圧ポンプ50の吸入部j(図8参照)に連通接続されており、油貯留室hから取り出された油はオイルフィルタ56で浄化されて油圧ポンプ50に吸入される。油圧ポンプ50に形成された吐出口kと、前側のケース壁21bに備えられた流入口mとが外部配管59で連通接続されている。
前側のケース壁21bの内面上部には、前記油圧シリンダ15の作動を司る制御バルブ60が取付けられており、ケース壁21bの流入口mから流入した作動油が図示されない壁内油路を介して制御バルブ60に供給されるようになっている。
制御バルブ60は、スプール60sを左右スライド可能に装着した直線スライド型のスプールバルブで構成されており、図4に示すように、ケース壁21bに縦軸心周りに揺動操作可能に装着されたシフトフォーク61によって前記スプール60sを左右にスライド操作するよう構成されており、シフトフォーク軸62の操作レバー63と運転部足元のステップ10上の配備された昇降操作ペダル64とがリンク連係されている。
前側のケース壁21bには、前記PTOクラッチ27を入り切り作動させる前記切換えバルブ46が組み込まれており、図8の油圧回路図に示すように、制御バルブ60からの戻り油路nに接続されている。この切換えバルブ46はスプール46sを回動操作するロータリバルブに構成されており、スプール46sの外端に備えた操作レバー65と運転座席7の横側に配備されたPTOクラッチレバー66とがリンク連係されている。
図8の油圧回路図に示すように、制御バルブ60からの戻り油路nにはレギュレータ67が接続されて、PTOクラッチ27へ印加される作動圧が確保されるとともに、左右の静油圧式無段変速装置22における変速用油路p,qに作動油を補充するチャージ油路rが、外部配管69およびケース壁21bの上部に取付けられたカートリッジ型のオイルフィルタ68を介して前記戻り油路nに接続されている。レギュレータ67から排出されたドレーン油は、ラジエータ冷却風路に配備された前記オイルクーラ19で冷却された後、伝動ケース21に戻されるようになっている。なお、静油圧式無段変速装置22のドレーン油は伝動ケース21に直接に戻される。
〔他の実施例〕
(1)上記実施例では、油圧ポンプ50として高負荷時およびエンジン低速回転時にも十分な油量と吐出圧を確保しやすい2軸式のギヤポンプを採用しているが、機体の仕様によっては、一軸式のトロコイドポンプを採用することもできる。
(2)本発明は、左右独立に駆動されるクローラ走行装置の各駆動スプロケットを前記推進車輪3とするクローラ走行仕様の農作業機や土工機に適用することもできる。
乗用型草刈機の全体側面図 乗用型草刈機の全体平面図 後輪駆動部の側面図 後輪駆動部の平面図 後輪駆動部の一部を切欠いた背面図 伝動ケースの縦断側面図 オイルフィルタへの油流入部を示す縦断側面図 油圧回路図
3 推進車輪(後輪)
21 伝動ケース
21b ケース壁
21c ケース壁
21m 隔壁
21ma 上方縦壁部
21mb 横壁部
21mc 下方縦壁部
22 静油圧式無段変速装置
23 減速ケース
24 入力軸
25 ギヤ伝動機構
50 油圧ポンプ
54 入力軸
55 ポンプ駆動軸
56 オイルフィルタ
58 油通路
60 制御バルブ
71 庇状リブ
h 油貯留室
i 油路

Claims (6)

  1. エンジン動力が入力されるギヤ伝動機構を内装した伝動ケースに油圧系への圧油供給を行う油圧ポンプを装備し、前記伝動ケースに貯留された潤滑油を作動油として取り出して前記油圧ポンプに導くよう構成した作業機の作動油取出し構造であって、
    前記伝動ケースにおける対向するケース壁の一方に偏って前記ギヤ伝動機構を配備するとともに、ギヤ伝動機構が偏在する側のケース壁にギヤ伝動機構に連動された油圧ポンプを、ギヤ伝動機構への入力軸から離れて装着し、
    油圧ポンプが装着されたケース壁とこれに対向する反対側のケース壁との間に、上下方向に起立する上方縦壁部と、その上方縦壁部の下端に連なる状態で前記油圧ポンプが装着されたケース壁側へ向けて延出された横壁部と、その横壁部の延出端からケース底面に向けて下向きに延出されてケース底面における前記油圧ポンプが装着されたケース壁寄りの箇所に連設される下方縦壁部とで階段状に形成された隔壁を設けて、前記反対側のケース壁と前記隔壁との間に油貯留室を形成し、
    この油貯留室と前記油圧ポンプとを、前記隔壁の下方縦壁部と前記油圧ポンプが装着されたケース壁との間にわたって前記ケース内に隔絶形成した油通路を介して連通してあることを特徴とする作業機の作動油取出し構造。
  2. エンジン動力が入力されるギヤ伝動機構を内装した伝動ケースに油圧系への圧油供給を行う油圧ポンプを装備し、前記伝動ケースに貯留された潤滑油を作動油として取り出して前記油圧ポンプに導くよう構成した作業機の作動油取出し構造であって、
    前記伝動ケースにおける対向するケース壁の一方に偏って前記ギヤ伝動機構を配備するとともに、ギヤ伝動機構が偏在する側のケース壁にギヤ伝動機構に連動された油圧ポンプを、ギヤ伝動機構への入力軸から離れて装着し、油圧ポンプが装着されたケース壁とこれに対向する反対側のケース壁との間に隔壁を設けて、前記反対側のケース壁と前記隔壁との間に油貯留室を形成し、この油貯留室と前記油圧ポンプとをケース内に隔絶形成した油通路を介して連通してあるとともに、
    前記油貯留室の上方一部をケース内面に突設した庇状リブで覆うよう構成してあることを特徴とする作業機の作動油取出し構造。
  3. エンジン動力が入力されるギヤ伝動機構を内装した伝動ケースに油圧系への圧油供給を行う油圧ポンプを装備し、前記伝動ケースに貯留された潤滑油を作動油として取り出して前記油圧ポンプに導くよう構成した作業機の作動油取出し構造であって、
    前記伝動ケースにおける対向するケース壁の一方に偏って前記ギヤ伝動機構を配備するとともに、ギヤ伝動機構が偏在する側のケース壁にギヤ伝動機構に連動された油圧ポンプを、ギヤ伝動機構への入力軸から離れて装着し、油圧ポンプが装着されたケース壁とこれに対向する反対側のケース壁との間に隔壁を設けて、前記反対側のケース壁と前記隔壁との間に油貯留室を形成し、この油貯留室と前記油圧ポンプとをケース内に隔絶形成した油通路を介して連通してあるとともに、
    前記油圧ポンプが装着された前記ケース壁と前記隔壁とに亘って、前記ギヤ伝動機構に連動連結されたポンプ駆動軸を支架し、このポンプ駆動軸と前記油圧ポンプの入力軸を連動連結してあることを特徴とする作業機の作動油取出し構造。
  4. エンジン動力が入力されるギヤ伝動機構を内装した伝動ケースに油圧系への圧油供給を行う油圧ポンプを装備し、前記伝動ケースに貯留された潤滑油を作動油として取り出して前記油圧ポンプに導くよう構成した作業機の作動油取出し構造であって、
    前記伝動ケースにおける対向するケース壁の一方に偏って前記ギヤ伝動機構を配備するとともに、ギヤ伝動機構が偏在する側のケース壁にギヤ伝動機構に連動された油圧ポンプを、ギヤ伝動機構への入力軸から離れて装着し、油圧ポンプが装着されたケース壁とこれに対向する反対側のケース壁との間に隔壁を設けて、前記反対側のケース壁と前記隔壁との間に油貯留室を形成し、この油貯留室と前記油圧ポンプとをケース内に隔絶形成した油通路を介して連通してあるとともに、
    前記油圧ポンプからの圧油が供給される作業装置昇降用の制御バルブを前記反対側のケース壁の上部内面に取付けてあることを特徴とする作業機の作動油取出し構造。
  5. 前記ギヤ伝動機構が偏在する側の前記ケース壁に前記油圧ポンプとオイルフィルタを装着し、前記油貯留室から前記油通路を介して導いた油をオイルフィルタに供給した後、オイルフィルタから出た浄化油を壁内の油路を経て油圧ポンプに供給するよう構成してある請求項1〜4のいずれか一項に記載の作業機の作動油取出し構造。
  6. 前記伝動ケースの左右両側に静油圧式無段変速装置および減速ケースを順次連結し、機体前後に向かう回転軸心で伝動ケースに入力されたエンジン動力を、前記ギヤ伝動機構を介して左右の前記静油圧式無段変速装置に分岐伝達し、左右の各静油圧式無段変速装置からの変速出力を前記減速ケースを介して左右の推進車輪に各別に伝達するよう構成し、伝動ケースから前後方向に突出した左右の減速ケースの間に前記油圧ポンプおよびオイルフィルタを配備してある請求項5に記載の作業機の作動油取出し構造。
JP2006018098A 2006-01-26 2006-01-26 作業機の作動油取出し構造 Active JP4796395B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006018098A JP4796395B2 (ja) 2006-01-26 2006-01-26 作業機の作動油取出し構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006018098A JP4796395B2 (ja) 2006-01-26 2006-01-26 作業機の作動油取出し構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007196861A JP2007196861A (ja) 2007-08-09
JP4796395B2 true JP4796395B2 (ja) 2011-10-19

Family

ID=38451891

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006018098A Active JP4796395B2 (ja) 2006-01-26 2006-01-26 作業機の作動油取出し構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4796395B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4733717B2 (ja) * 2008-03-27 2011-07-27 株式会社クボタ 作業機
FR2929177B1 (fr) 2008-03-27 2015-10-16 Kubota Kk Vehicule utilitaire comprenant un mecanisme de transmission a courroie et un mecanisme de prise de force
JP5921158B2 (ja) 2011-11-17 2016-05-24 株式会社クボタ 作業機
CN115152403B (zh) * 2022-08-09 2023-06-20 桂海卫 一种收割机排秆切割装置及其切割方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4065971B2 (ja) * 1998-03-30 2008-03-26 井関農機株式会社 作業車両
JP2002096650A (ja) * 2000-09-22 2002-04-02 Kanzaki Kokyukoki Mfg Co Ltd トラクタのトランスミッション
JP2004114751A (ja) * 2002-09-24 2004-04-15 Kubota Corp 乗用型作業車

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007196861A (ja) 2007-08-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7237642B2 (en) Frame structure of a vehicle
JP5921158B2 (ja) 作業機
US6324842B1 (en) Axle driving apparatus
JP2015054578A (ja) 作業車両の走行伝動装置
US20170284510A1 (en) Dual clutch transmission
KR20200026314A (ko) 작업 차량
JP2006321339A (ja) 油圧駆動式作業車両の動力伝達機構
JP6229133B2 (ja) 作業車の車軸駆動装置
JP4796395B2 (ja) 作業機の作動油取出し構造
JP2000300036A (ja) 草刈り機
US20070068735A1 (en) Axle interior lubricating device
JP2003291673A (ja) 走行車両
JP6353339B2 (ja) 作業車両
JP4208774B2 (ja) 乗用型草刈り機
JP4450599B2 (ja) 作業機の伝動ケース構造
JP4741342B2 (ja) 作業車の油圧回路構造
JP3678665B2 (ja) 作業車
JP2008202712A (ja) トランスミッション
JP6275617B2 (ja) 作業車両
JP6435155B2 (ja) トラクタ
WO2003082620A1 (fr) Vehicule roulant
JP3693586B2 (ja) 作業車の車体構造
JP2016217502A (ja) トランスミッション
JP6400428B2 (ja) トラクタ
JP6291396B2 (ja) トラクタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080317

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100628

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101104

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110630

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110729

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4796395

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140805

Year of fee payment: 3