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JP4786960B2 - 工作機械の温度制御方法および装置 - Google Patents

工作機械の温度制御方法および装置 Download PDF

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Description

この発明は、工作機械の発熱源を冷却して熱変形を抑制する工作機械の温度制御方法および装置に関する。詳しくは、工作機械の温度制御において、発熱源の発熱量が変化した場合でも、設定温度と冷却液温度との過渡的な偏差を減少させことができ、また、冷却液温度が安定するまでの時間(整定時間)を短縮することのできる工作機械の温度制御方法および装置に関する。
工作機械の機体は、環境温度、発熱部からの熱などにより変形する。機体の変形は、加工精度に影響を及ぼすので、従来から機体各部の温度を一定温度に制御することが行われている。この温度制御の方法は、種々提案されているが通常温度制御された一定流量の冷却油を工作機械の発熱部に常時流して、発熱部を冷却している。この冷却油は、熱交換器を介して冷媒ガスにより冷却されるものである。この冷却油の設定温度は、室温または工作機械の構成要素中の時定数が最大のものの温度であり、冷却油の工作機械発熱部の出口油温をこの温度に追従させて制御する。この方法は、工作機械の熱変形を最小にし、加工誤差を小さくするものである。この方法は公知の技術であり、これらの方式は室温追従制御または機体温度追従制御と呼ばれている。
このような室温追従制御または機体温度追従制御を行う場合の最も単純な制御動作として、2位置制御(オン・オフ制御)が用いられてきた。2位置制御の場合、制御される冷却温度に温度変動幅がある。また、2位置制御では制御される油温に定常偏差を生じる。ところが、最近の発熱量が大きい工作機械では、温度変動幅と定常偏差が許容値を越えてしまうことがある。このため、積分動作を含むPID制御を行い定常偏差をなくする制御なども行われている。
さらに、冷凍機、すなわち圧縮機の回転速度をインバータの駆動周波数によって変更制御することにより、冷却液温度の変化を平滑にするものも提案されている。しかし、工作機械の主軸の回転速度は、停止状態から毎分数千回転以上にまで変動し、発熱量の幅が非常に大きいので、従来のインバータ周波数制御だけでは、冷却能力の可変範囲の限界によって制御上の問題点を生じる。冷凍機の性能上の制約もあり、冷却能力の可変範囲は最低周波数と最高周波数の比で1:4程度であった。取り分け、低負荷領域(無負荷も含む)での冷却能力の可変範囲の限界により、低負荷領域での温度制御の精度が悪化していた。
このような従来の温度制御の精度をさらに向上させるものとして、本出願人は下記の特許文献1のような技術を既に提案している。特許文献1には、フィードフォーワード制御によって過渡偏差および定常偏差を減少させるようにした工作機械の温度制御方法が記載されており、また、冷凍機を出た直後の冷媒ガスをバイパスするバイパス路を設け、バイパス路中に設けた電磁弁を開くことにより低負荷領域での冷却能力の可変範囲を拡大することが記載されている。
ただ、特許文献1の技術においても以下のような問題点があった。まず、フィードフォーワード制御によって制御を行うために、工作機械の主軸の回転速度指令の情報を温度制御装置に送るインターフェース回路が必要になり、さらに回転速度指令の情報を送出するためのソフトウェアも必要となるため、工作機械側のシステム変更を伴い、システム開発に時間がかかるとともにシステム全体のコストが上昇してしまうという問題点があった。また、フィードフォーワード制御を行うために、工作機械の主軸の回転速度と冷凍機の冷却能力との関係をデータベースとして記憶する制御テーブルを作成しておく必要があり、この制御テーブルの作成によっても、システム開発の時間とコストが増大していた。
特許文献1の技術のコストを低減させるために、フィードフォーワード制御を行わず、フィードバック制御のみによって温度制御を行うことが考えられるが、その場合、発熱部の発熱量の変動時(熱負荷変動時)の応答性がかなり悪化することが分かった。以下、その点に関して詳しく説明する。
図4が、特許文献1と同様の温度制御をフィードバック制御のみによって行う場合の温度制御装置1aの構成を示す図である。ここでは、工作機械の典型的な発熱源として主軸頭を例にして説明する。主軸頭には回転可能に主軸が支持されており、主軸には工具または工作物が取り付けられて回転駆動される。工作機械の主軸の回転速度は、停止状態から毎分数千回転以上にまで変動するので、主軸を支持する主軸頭を冷却して温度制御を行い、主軸頭の温度が基準温度に対して常に一定の温度差を保つようにされる。すなわち、主軸頭の温度を基準温度に対して常に一定の温度差に保つことが制御目標である。
基準温度は、前述のように室温または工作機械の構成要素中の時定数が大きい(熱容量が大きい)部材(例えば、ベッドやコラム等)の温度に設定される。基準温度センサ13によって測定された基準部位の温度が、基準温度として設定される。なお、基準温度としては、複数位置の温度を測定してその中から選択したり、複数の測定値の平均値を基準温度としてもよい。また、測定値に適宜の演算を施して基準温度としてもよい。
図4において、冷却回路2は工作機械の主軸頭を冷却するように設けられており、冷却回路2の中には冷却液として冷却油が循環している。冷却回路2に設けられた冷却ポンプ22は駆動モータ23によって駆動され、冷却回路2中の冷却油を一定流量で循環させる。冷却油は熱交換器8によって冷却された後、主軸頭に流入して主軸頭を冷却する。
一方、熱交換器8に流入する冷媒に関しては、まず、冷媒ガスが冷凍機5によって圧縮されて凝縮器6に送られる。凝縮器6では、圧縮されて温度上昇した冷媒ガスの熱が放熱されて液化される。凝縮器6は冷却ファン61によって空冷により冷却されている。液化された冷媒ガスは、さらに膨張弁7を通る際に絞り膨張されて低温低圧の気液混合状態となる。この低温低圧の気液混合の冷媒ガスが熱交換器8に流入して、冷却油を冷却するのである。冷媒ガスは熱交換器8中で冷却油の熱を奪って気化し、気化熱により効率よく冷却油を冷却する。熱交換器8から流出した冷媒ガスは冷凍機5に戻り、循環回路3を循環する。
冷凍機5は、インバータ駆動によって駆動されており、駆動周波数を変更することにより冷凍機5の回転速度を変更することができる。冷凍機5の駆動周波数は温度制御部10aによって制御されている。温度制御部10aの具体的な制御内容は後述する。
さらに、冷媒ガスが循環するこの循環回路3には、圧縮されて温度上昇した冷媒ガスの一部を冷却せずに熱交換器8に流入させるバイパス路4が付加されている。バイパス路4には電磁開閉弁41が設けられている。バイパス路4は、冷却油を冷却する冷却能力を調整するために設けられており、電磁開閉弁41が開状態では低温の冷媒ガスに高温ガスが混合して熱交換器8に流入するため、冷却能力は低下する。電磁開閉弁41が閉状態では、高温ガスが混合せず、冷凍機5本来の冷却能力を発揮する。
温度制御部10aは、冷凍機5の駆動周波数、電磁開閉弁41の開閉状態および膨張弁7の開度を制御して、工作機械の主軸頭の温度制御を行う。また、温度制御部10aには表示部11および入力部12が接続されている。表示部11によって温度制御に関する種々のパラメータ等を確認することができ、入力部12によってこれらのパラメータ等を入力することができる。主軸頭の温度は、主軸頭を冷却して戻ってきた冷却油の温度を温度センサ21によって検出し、その検出値を主軸頭の温度代表値とする。なお、膨張弁7はステッピングモータ駆動により弁体を移動させ、弁の開度を調整するものである。このため、デジタル値の開度指令により膨張弁7の開度を調整することができる。
図5は、温度制御部10aの制御状態を示す図である。図5のグラフの横軸は冷凍機5を駆動するインバータ周波数であり、縦軸は温度制御装置1aの冷却能力を示している。工作機械の主軸の回転速度は広範囲にわたって変化するため、発熱量の変化も大きく、温度制御部10aは冷却能力の小さい範囲から大きい範囲までの広範囲における円滑な制御を行う必要がある。しかし、前述のように、インバータ駆動の冷凍機5の駆動周波数だけでは、冷却能力を広範囲にわたって制御するには限界がある。そこで、この温度制御装置1aでは、冷却されていない冷媒ガスの一部を熱交換器8に流入させるバイパス路4が付加されている。
電磁開閉弁41を開くと、低温の冷媒ガスにバイパス路4からの高温ガスが混合して熱交換器8に流入するため冷却能力は低下する。これが低冷却レンジの制御であり、図5では直線UVWで示す制御曲線となる。インバータ周波数は、最小値Fmin から点Wに対応する値まで変更制御される。このとき、冷却能力は最小値Qmin から点Wに対応する値まで変化する。
電磁開閉弁41を閉じると、高温ガスが混合せず冷凍機5本来の冷却能力となる。これが通常レンジの制御であり、図5では直線XYZで示す制御曲線となる。インバータ周波数は、最小値Fmin から最大値Fmax まで変更制御される。このとき、冷却能力は点Xに対応する値から最大値Qmax まで変化する。このように通常レンジの制御だけの場合には、冷却能力の制御範囲は点Xに対応する値から最大値Qmax までの範囲であるが、低冷却レンジの制御を加えることにより、冷却能力の制御範囲が拡大される。特に、冷却能力の下限が最小値Qmin まで広がることになる。
まず、工作機械の主軸の回転速度が小さい等の低熱負荷の場合、温度制御は点Uから開始される。発熱量が徐々に増加すると温度制御は点Uから点Wに向かって直線UVW上を移動して行く。点Wに到達してもなお、主軸頭の温度が上昇する場合は、制御曲線は低冷却レンジの直線UVWから通常レンジの直線XYZに移行する。すなわち、電磁開閉弁41が閉状態とされ、インバータ周波数は点Yに対応する値に低下される。その後も発熱量が増加すると、温度制御は点Yから点Zに向かって直線XYZ上を移動して行く。
点Zから発熱量が減少する場合には、温度制御は点Zから点Xに向かって直線XYZ上を移動して行く。点Xに到達してもなお、主軸頭の温度が下降する場合は、制御曲線は通常レンジの直線XYZから低冷却レンジの直線UVWに移行する。すなわち、電磁開閉弁41が開状態とされ、インバータ周波数は点Vに対応する値に増加される。その後も発熱量が減少すると、温度制御は点Vから点Uに向かって直線UVW上を移動して行く。
図6は、図4の温度制御装置1aによる温度制御方法における発熱量変動時の応答を示す図である。横軸が経過時間[分]を示し、縦軸が冷却油の温度[℃]を示している。上側の曲線が主軸頭を冷却後に戻ってきた冷却油の温度(戻り油温)であり、温度センサ21によって検出した温度である。下側の曲線が熱交換器8によって冷却し、主軸頭に送り出す冷却油の温度(送り油温)である。なお、ここで、戻り油温のフィードバック制御における設定温度は25℃となっている。
図6では、時間0〜5分までが主軸を駆動電力200Wで駆動し、時間5分以後は駆動電力1500Wで駆動している。このとき図5の制御曲線では、制御状態が直線UVW上を点Wまで移動し、次に点Wから点Yに移動することになるが、この不連続な制御状態の移動を安定して行うために、点Yに移動する前にタイマによって所定時間待機するようにしている。この待機時間がないと頻繁に制御状態の不連続な移動(電磁開閉弁41の開閉)が生じて制御が不安定になってしまう。図6では送り油温グラフの点Mから点Nまでが、タイマによる待機時間であり、その間に送り油温が少し上昇してしまっている。点Nで電磁開閉弁41が閉じられ通常レンジの制御に移行している。
以上のように、温度制御装置1aによって、フィードバック制御のみの温度制御を行うと、主軸頭の発熱量が変化した場合に、戻り油温が安定するまでの時間(整定時間)が比較的長くなる。図6では整定時間Ts がほぼ10分となっている。また、設定温度と戻り油温との過渡偏差(図6ではDで示す)も大きくなってしまう。図6では過渡偏差Dは2.2℃となっている。
特許第2529905号公報
工作機械の加工精度を高精度に保つには、従来の温度制御では制御精度が十分でなく、また、温度制御の精度を向上させた特許文献1のような技術においても、システム開発に時間がかかるとともにシステム全体のコストが上昇してしまうという問題点がある。
さらに、図4のような温度制御装置1aによって、フィードバック制御のみの温度制御を行うようにしても、主軸頭の発熱量が変化した場合の整定時間Ts が長くなり、過渡偏差Dも大きくなってしまうという問題点を生じる。
そこで、本発明は、工作機械の発熱源の発熱量が変化した場合でも、設定温度と冷却液温度との過渡的な偏差を減少させことができ、また、冷却液温度が安定するまでの時間(整定時間)を短縮することのできる工作機械の温度制御方法および装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の工作機械の温度制御方法は、回転可能な主軸を備え、前記主軸の回転駆動時に発熱を伴う主軸頭と、前記主軸頭を冷却するための冷却液を循環させる冷却回路と、冷媒ガスを圧縮するための冷凍機と、前記冷凍機で圧縮された前記冷媒ガスの熱を放熱して液化するための凝縮器と、液化された前記冷媒ガスを絞り膨脹させるための膨脹弁と、絞り膨脹された低圧低温の気液混合状態の前記冷媒ガスにより前記冷却液を冷却するための熱交換器と、前記冷凍機を出た直後の前記冷媒ガスを、前記凝縮器および前記膨脹弁をバイパスして前記熱交換器に導入するためのバイパス路と、前記バイパス路の途中に設けたバイパス流量調整弁と、基準温度を設定するための基準温度設定手段と、前記主軸頭を冷却した後の前記冷却液の温度である戻り液温を検知するための温度センサと、前記冷凍機の回転速度および前記膨脹弁の開度を制御して前記熱交換器への前記冷媒ガスの流量を調整し、さらに、前記バイパス流量調整弁を制御して前記バイパス路を通過する前記冷媒ガスの流量を調整する温度制御手段とを有する工作機械における温度制御方法であって、前記温度制御手段により、前記冷凍機の回転速度を一定の下限値とするとともに、前記膨脹弁の開度を前記冷凍機の回転速度に対応した一定値とし、前記温度センサが検出した前記戻り液温と前記基準温度との温度差が一定になるように、前記バイパス流量調整弁の開度をPID制御によってフィードバック制御する第1制御手順と、前記温度制御手段により、前記バイパス流量調整弁を全閉とし、前記温度センサが検出した前記戻り液温と前記基準温度との温度差が一定になるように、前記冷凍機の回転速度をPIDフィードバック制御されたインバータの駆動周波数により変更制御するとともに、前記膨脹弁の開度を当該駆動周波数の一次関数として制御する第2制御手順とを有し、冷却能力の制御可能範囲の下限を広げるようにしたものである。
また、上記の工作機械の温度制御方法において、前記温度制御手段は、前記主軸頭の発熱量の小さい領域では前記第1制御手順によって制御を行い、前記主軸頭の発熱量の大きい領域では前記第2制御手順によって制御を行い、これらの前記第1制御手順と前記第2制御手順とを連続的に切り換えるものであることが好ましい。
また、上記の工作機械の温度制御方法において、前記膨脹弁および前記バイパス流量調整弁は、デジタル値によって開度を制御可能なものであることが好ましい。
また、本発明の工作機械の温度制御装置は、工作機械の主軸頭を冷却するための冷却液を循環させる冷却回路と、冷媒ガスを圧縮するための冷凍機と、前記冷凍機で圧縮された前記冷媒ガスの熱を放熱して液化するための凝縮器と、液化された前記冷媒ガスを絞り膨脹させるための膨脹弁と、絞り膨脹された低圧低温の気液混合状態の前記冷媒ガスにより前記冷却液を冷却するための熱交換器と、前記冷凍機を出た直後の前記冷媒ガスを、前記凝縮器および前記膨脹弁をバイパスして前記熱交換器に導入するためのバイパス路と、前記バイパス路の途中に設けたバイパス流量調整弁と、基準温度を設定するための基準温度設定手段と、前記主軸頭を冷却した後の前記冷却液の温度である戻り液温を検知するための温度センサと、前記冷凍機の回転速度および前記膨脹弁の開度を制御して前記熱交換器への前記冷媒ガスの流量を調整し、さらに、前記バイパス流量調整弁を制御して前記バイパス路を通過する前記冷媒ガスの流量を調整する温度制御手段とを有し、前記温度制御手段は、前記冷凍機の回転速度を一定の下限値とするとともに、前記膨脹弁の開度を前記冷凍機の回転速度に対応した一定値とし、前記温度センサが検出した前記戻り液温と前記基準温度との温度差が一定になるように、前記バイパス流量調整弁の開度をPID制御によってフィードバック制御する第1制御手順と、前記バイパス流量調整弁を全閉とし、前記温度センサが検出した前記戻り液温と前記基準温度との温度差が一定になるように、前記冷凍機の回転速度をPIDフィードバック制御されたインバータの駆動周波数により変更制御するとともに、前記膨脹弁の開度を当該駆動周波数の一次関数として制御する第2制御手順とを実行するものであり、冷却能力の制御可能範囲の下限を広げるようにしたものである。
また、上記の工作機械の温度制御装置において、前記温度制御手段は、前記主軸頭の発熱量の小さい領域では前記第1制御手順によって制御を行い、前記主軸頭の発熱量の大きい領域では前記第2制御手順によって制御を行い、これらの前記第1制御手順と前記第2制御手順とを連続的に切り換えるものであることが好ましい。
また、上記の工作機械の温度制御装置において、前記膨脹弁および前記バイパス流量調整弁は、デジタル値によって開度を制御可能なものであることが好ましい。
本発明は、以上のように構成されているので、以下のような効果を奏する。
フィードバック制御のみによって温度制御を行うため、フィードフォーワード制御のためのインターフェース回路、ソフトウェアおよび制御テーブルが不要となり、システム開発の時間とコストが大幅に低減できる。これにより温度制御装置のコストも低減させることができる。さらに、フィードバック制御のみの温度制御でありながら、制御精度およびモード間移行する場合の応答特性を向上させることができる。
温度制御手段が、第1制御手順と第2制御手順とを連続的に切り換えるものであるから、第1制御手順と第2制御手順のモード間の移行も迅速かつ円滑に行うことができる。これにより、温度制御の精度と応答特性が向上する。
バイパス流量調整弁の開度をPID制御によって制御するようにしたので、高精度、高速応答かつ高安定な制御が可能となる。
冷凍機の回転速度をPID制御によって制御するようにしたので、高精度、高速応答かつ高安定な制御が可能となる。また、膨脹弁の開度は、冷凍機の回転速度に対して一対一に対応する値に制御するようにしたので、制御機構が簡素なものとなり、また、高速応答が可能となる。
膨脹弁およびバイパス流量調整弁は、デジタル値によって開度を制御可能なものであるから、高精度の開度制御が可能となる。
冷凍機は、インバータの駆動周波数により回転速度を変更するものとしたので、冷却能力を円滑に変更制御することができ、また、無駄な消費エネルギーを減少させることができる。
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の温度制御装置1の構成を示す図である。ここでは、工作機械の典型的な発熱源として主軸頭を例にして説明する。主軸頭には回転可能に主軸が支持されており、主軸には工具または工作物が取り付けられて回転駆動される。工作機械の主軸の回転速度は、停止状態から毎分数千回転以上にまで変動するので、主軸を支持する主軸頭を冷却して温度制御を行い、主軸頭の温度が基準温度に対して常に一定の温度差を保つようにされる。すなわち、主軸頭の温度を基準温度に対して常に一定の温度差に保つことが制御目標である。
基準温度は、前述のように室温または工作機械の構成要素中の時定数が大きい(熱容量が大きい)部材(例えば、ベッドやコラム等)の温度に設定される。基準温度センサ13によって測定された基準部位の温度が、基準温度として設定される。なお、基準温度としては、複数位置の温度を測定してその中から選択したり、複数の測定値の平均値を基準温度としてもよい。また、測定値に適宜の演算を施して基準温度としてもよい。
図1において、冷却回路2は工作機械の主軸頭を冷却するように設けられており、冷却回路2の中には冷却液として冷却油が循環している。冷却回路2に設けられた冷却ポンプ22は駆動モータ23によって駆動され、冷却回路2中の冷却油を一定流量で循環させる。冷却油は熱交換器8によって冷却された後、主軸頭に流入して主軸頭を冷却する。主軸頭を冷却した後の冷却油は冷却回路2を循環して冷却ポンプ22に戻ってくる。主軸頭を冷却後の冷却油の温度(戻り油温)を温度センサ21によって検出し、その戻り油温が設定温度となるようにフィードバック制御を行う。設定温度は基準温度と一定の温度差を有する値に設定される。温度差は0でもよく、その場合、設定温度は基準温度と等しくなる。なお、温度センサ21は、図1の位置に限定されず、戻り油温を検出できる位置であればどの位置に配置してもよい。例えば、冷却ポンプ22の流入側に配置してもよい。
一方、熱交換器8に流入する冷媒に関しては、まず、冷媒ガスが冷凍機5によって圧縮されて凝縮器6に送られる。凝縮器6では、圧縮されて温度上昇した冷媒ガスの熱が放熱されて液化される。凝縮器6は冷却ファン61によって空冷により冷却されている。液化された冷媒ガスは、さらに膨張弁7を通る際に絞り膨張されて低温低圧の気液混合状態となる。この低温低圧の気液混合の冷媒ガスが熱交換器8に流入して、冷却油を冷却するのである。冷媒ガスは熱交換器8中で冷却油の熱を奪って気化し、気化熱により効率よく冷却油を冷却する。熱交換器8から流出した冷媒ガスは冷凍機5に戻り、循環回路3を循環する。
冷凍機5は、インバータ駆動によって駆動されており、駆動周波数を変更することにより冷凍機5の回転速度を変更することができる。これにより温度制御装置1の冷却能力を変更制御できる。冷凍機5の駆動周波数は温度制御部10によって制御されている。温度制御部10の具体的な制御内容は後述する。
さらに、冷媒ガスが循環する循環回路3には、圧縮されて温度上昇した冷媒ガスの一部を冷却せずに熱交換器8に流入させるバイパス路4が付加されている。バイパス路4にはバイパス流量調整弁9が設けられている。バイパス路4は、冷却油を冷却する冷却能力を低減調整するために設けられている。バイパス流量調整弁9が開状態では低温の冷媒ガスに高温ガスが混合して熱交換器8に流入するため、冷却能力は低下する。バイパス流量調整弁9の開度を変更制御することにより、冷却能力を変更制御(低冷却モード)することができる。バイパス流量調整弁9が全閉状態では、高温ガスが混合せず、冷凍機5本来の冷却能力(通常冷却モード)を発揮する。
温度制御部10は、冷凍機5の駆動周波数、膨張弁7の開度およびバイパス流量調整弁9の開度を制御して、工作機械の主軸頭の温度制御を行う。また、温度制御部10には表示部11および入力部12が接続されている。表示部11によって温度制御に関する種々のパラメータ等を確認することができ、入力部12によってこれらのパラメータ等を入力することができる。主軸頭の温度は、主軸頭を冷却して戻ってきた冷却油の温度(戻り油温)を温度センサ21によって検出し、その検出値を主軸頭の温度代表値とする。その戻り油温が設定温度となるようにフィードバック制御を行う。
フィードバック制御はPID制御により、高精度、高速応答かつ高安定な制御を行っている。低冷却モードではPID制御によりバイパス流量調整弁9の開度を変更制御し、通常冷却モードではPID制御により冷凍機5を駆動するインバータ周波数を変更制御してフィードバック制御を行う。膨張弁7の開度は、低冷却モードでは冷凍機5を駆動するインバータ周波数に対応する一定値に固定され、通常冷却モードでは冷凍機5のインバータ周波数に連動して変更される。
膨張弁7の開度yは、冷凍機5を駆動するインバータ周波数xに対して一対一に対応する関係となるように制御される。例えば、開度yは1次の関係式y=ax+bに従って制御される。ここで、a,bは定数である。定数a,bは、冷凍機5の容量や特性などに応じて適宜の値に設定されるものである。
なお、膨張弁7およびバイパス流量調整弁9はステッピングモータ駆動により弁体を移動させ、弁の開度を調整するものである。このため、デジタル値の開度指令によりそれぞれの弁の開度を調整することができる。
図2は、本発明の温度制御装置1による温度制御方法の制御状態を示す図である。図2のグラフの横軸は冷凍機5を駆動するインバータ周波数であり、縦軸は温度制御装置1の冷却能力を示している。ただし、図2のグラフの横軸の最小値Fmin より左の部分はバイパス流量調整弁9の弁開度を示している。工作機械の主軸の回転速度は広範囲にわたって変化するため、発熱量の変化も大きく、温度制御部10は冷却能力の小さい範囲から大きい範囲までの広範囲における円滑な制御を行う必要がある。しかし、前述のように、インバータ駆動の冷凍機5の駆動周波数だけでは、冷却能力を広範囲にわたって制御するには限界がある。そこで、この温度制御装置1では、冷却されていない冷媒ガスの一部を熱交換器8に流入させるバイパス路4が付加されている。
バイパス流量調整弁9を開くと、低温の冷媒ガスにバイパス路4からの高温ガスが混合して熱交換器8に流入するため冷却能力は低下する。バイパス流量調整弁9の開度を変更制御することにより、冷却能力を変更制御することができる。これが低冷却モードの制御であり、図2では直線ABで示す制御曲線となる。この低冷却モードでは、冷凍機5を駆動するインバータ周波数は最小値Fmin に保持される。このとき、冷却能力は最小値Qmin から点Bに対応する値まで変化する。
バイパス流量調整弁9を閉じると、高温ガスが混合せず冷凍機5本来の冷却能力となる。そしてインバータ周波数を変更制御することにより、冷却能力を変更制御することができる。これが通常冷却モードの制御であり、図2では直線BCで示す制御曲線となる。インバータ周波数は、最小値Fmin から最大値Fmax まで変更制御される。このとき、冷却能力は点Bに対応する値から最大値Qmax まで変化する。このように通常冷却モードの制御だけの場合には、冷却能力の制御範囲は点Bに対応する値から最大値Qmax までの範囲であるが、低冷却モードの制御を加えることにより、冷却能力の制御範囲が拡大される。特に、冷却能力の下限が最小値Qmin まで広がることになる。
また、低冷却モードの制御曲線と通常冷却モードの制御曲線は、図示のように点Bにおいて連続しているため、これらのモード間の移行も円滑に行うことができる。すなわち、図5に示す制御のように、レンジ間の移動に際して所定の待機時間等を設定する必要がない。このように、本発明の温度制御装置1では迅速にモード間の移行を行うことができる。なお、低冷却モードの制御(直線AB)は特許請求の範囲の第1制御手順に対応し、通常冷却モードの制御(直線BC)は特許請求の範囲の第2制御手順に対応する。
まず、工作機械の主軸の回転速度が小さい等の低熱負荷の場合、温度制御は点Aから開始される。点Aではバイパス流量調整弁9は全開、インバータ周波数は最小値Fmin である。発熱量が徐々に増加すると、バイパス流量調整弁9が徐々に閉じられ、温度制御は点Aから点Bに向かって直線AB上を移動して行く。点Bではバイパス流量調整弁9は全閉(インバータ周波数は最小値Fmin )となる。点Bに到達してもなお、主軸頭の温度が上昇する場合は、制御曲線は低冷却モードの直線ABから通常冷却モードの直線BCに移行する。すなわち、バイパス流量調整弁9は全閉状態を保たれ、インバータ周波数を最小値Fmin から最大値Fmax まで変更制御する。発熱量が増加すると、温度制御は点Bから点Cに向かって直線BC上を移動する。
点Cから発熱量が減少する場合には、温度制御は点Cから点Bに向かって直線BC上を移動して行く。点Bに到達してもなお、主軸頭の温度が下降する場合は、制御曲線は通常冷却モードの直線BCから低冷却モードの直線ABに移行する。すなわち、インバータ周波数は最小値Fmin に保持され、バイパス流量調整弁9の弁開度が変更制御される。その後も発熱量が減少すると、温度制御は点Bから点Aに向かって直線AB上を移動して行く。
図3は、本発明の温度制御装置1による温度制御方法における発熱量変動時の応答を示す図である。横軸が経過時間[分]を示し、縦軸が冷却油の温度[℃]を示している。上側の曲線が温度センサ21によって検出した戻り油温を示すものである。下側の曲線が熱交換器8によって冷却し、主軸頭に送り出す冷却油の温度(送り油温)を示すものである。なお、戻り油温のフィードバック制御における設定温度は25℃になっている。
図3では、時間0〜5分までが主軸を駆動電力200Wで駆動し、時間5分以後は駆動電力1500Wで駆動している。このとき図2の制御曲線では、制御状態が直線ABを点Bまで移動し、さらに直線BCに移動することになる。低冷却モードの直線ABから通常冷却モードの直線BCへの移動は、迅速かつ円滑に行うことができる。モード間移行に伴う待機時間等も不要であり、発熱量変化時の応答性が向上する。
図3では、主軸頭の発熱量が変化した場合の整定時間Ts (戻り油温が安定するまでの時間)は6分となっており、図6の場合よりも短縮されている。また、過渡偏差D(設定温度と戻り油温との過渡的な偏差)は1.3℃となっており、図6の過渡偏差よりも減少している。
以上のように、本発明では、フィードバック制御のみの温度制御でありながら、モード間移行する場合の応答特性を向上させることができる。フィードバック制御のみによって温度制御を行うため、フィードフォーワード制御のためのインターフェース回路、ソフトウェアおよび制御テーブルが不要となり、システム開発の時間とコストが大幅に低減できる。これにより温度制御装置のコストも低減させることができる。
なお、以上の実施の形態では、工作機械の主軸頭を冷却する冷却液として、冷却油を例に挙げて説明しているが、冷却油以外の冷却液を使用してもよい。また、工作機械の主軸頭を冷却する場合について説明しているが、他の発熱部を冷却する場合にも適用可能である。
本発明によれば、工作機械の発熱源の発熱量が変化した場合の応答特性を向上させた工作機械の温度制御方法および装置を提供することができ、温度制御装置のコストも低減させることができる。
本発明の温度制御装置1の構成を示す図である。 本発明の温度制御方法の制御状態を示す図である。 本発明の温度制御方法による発熱量変動時の応答を示す図である。 従来の温度制御装置1aの構成を示す図である。 温度制御部10aの制御状態を示す図である。 図4の温度制御装置1aによる温度制御方法における発熱量変動時の応答を示す図である。
符号の説明
1 温度制御装置
2 冷却回路
3 循環回路
4 バイパス路
5 冷凍機
6 凝縮器
7 膨張弁
8 熱交換器
9 バイパス流量調整弁
10 温度制御部
11 表示部
12 入力部
13 基準温度センサ
21 温度センサ
22 冷却ポンプ
23 駆動モータ
41 電磁開閉弁
61 冷却ファン

Claims (6)

  1. 回転可能な主軸を備え、前記主軸の回転駆動時に発熱を伴う主軸頭と、
    前記主軸頭を冷却するための冷却液を循環させる冷却回路(2)と、
    冷媒ガスを圧縮するための冷凍機(5)と、
    前記冷凍機(5)で圧縮された前記冷媒ガスの熱を放熱して液化するための凝縮器(6)と、
    液化された前記冷媒ガスを絞り膨脹させるための膨脹弁(7)と、
    絞り膨脹された低圧低温の気液混合状態の前記冷媒ガスにより前記冷却液を冷却するための熱交換器(8)と、
    前記冷凍機(5)を出た直後の前記冷媒ガスを、前記凝縮器(6)および前記膨脹弁(7)をバイパスして前記熱交換器(8)に導入するためのバイパス路(4)と、
    前記バイパス路(4)の途中に設けたバイパス流量調整弁(9)と、
    基準温度を設定するための基準温度設定手段(10,13)と、
    前記主軸頭を冷却した後の前記冷却液の温度である戻り液温を検知するための温度センサ(21)と、
    前記冷凍機(5)の回転速度および前記膨脹弁(7)の開度を制御して前記熱交換器(8)への前記冷媒ガスの流量を調整し、さらに、前記バイパス流量調整弁(9)を制御して前記バイパス路(4)を通過する前記冷媒ガスの流量を調整する温度制御手段(10)とを有する工作機械における温度制御方法であって、
    前記温度制御手段(10)により、前記冷凍機(5)の回転速度を一定の下限値とするとともに、前記膨脹弁(7)の開度を前記冷凍機(5)の回転速度に対応した一定値とし、前記温度センサ(21)が検出した前記戻り液温と前記基準温度との温度差が一定になるように、前記バイパス流量調整弁(9)の開度をPID制御によってフィードバック制御する第1制御手順と、
    前記温度制御手段(10)により、前記バイパス流量調整弁(9)を全閉とし、前記温度センサ(21)が検出した前記戻り液温と前記基準温度との温度差が一定になるように、前記冷凍機(5)の回転速度をPIDフィードバック制御されたインバータの駆動周波数により変更制御するとともに、前記膨脹弁(7)の開度を当該駆動周波数の一次関数として制御する第2制御手順とを有し、
    冷却能力の制御可能範囲の下限を広げるようにした工作機械の温度制御方法。
  2. 請求項1に記載した工作機械の温度制御方法であって、
    前記温度制御手段(10)は、前記主軸頭の発熱量の小さい領域では前記第1制御手順によって制御を行い、前記主軸頭の発熱量の大きい領域では前記第2制御手順によって制御を行い、これらの前記第1制御手順と前記第2制御手順とを連続的に切り換えるものである工作機械の温度制御方法。
  3. 請求項1,2のいずれか1項に記載した工作機械の温度制御方法であって、
    前記膨脹弁(7)および前記バイパス流量調整弁(9)は、デジタル値によって開度を制御可能なものである工作機械の温度制御方法。
  4. 工作機械の主軸頭を冷却するための冷却液を循環させる冷却回路(2)と、
    冷媒ガスを圧縮するための冷凍機(5)と、
    前記冷凍機(5)で圧縮された前記冷媒ガスの熱を放熱して液化するための凝縮器(6)と、
    液化された前記冷媒ガスを絞り膨脹させるための膨脹弁(7)と、
    絞り膨脹された低圧低温の気液混合状態の前記冷媒ガスにより前記冷却液を冷却するための熱交換器(8)と、
    前記冷凍機(5)を出た直後の前記冷媒ガスを、前記凝縮器(6)および前記膨脹弁(7)をバイパスして前記熱交換器(8)に導入するためのバイパス路(4)と、
    前記バイパス路(4)の途中に設けたバイパス流量調整弁(9)と、
    基準温度を設定するための基準温度設定手段(10,13)と、
    前記主軸頭を冷却した後の前記冷却液の温度である戻り液温を検知するための温度センサ(21)と、
    前記冷凍機(5)の回転速度および前記膨脹弁(7)の開度を制御して前記熱交換器(8)への前記冷媒ガスの流量を調整し、さらに、前記バイパス流量調整弁(9)を制御して前記バイパス路(4)を通過する前記冷媒ガスの流量を調整する温度制御手段(10)とを有し、
    前記温度制御手段(10)は、
    前記冷凍機(5)の回転速度を一定の下限値とするとともに、前記膨脹弁(7)の開度を前記冷凍機(5)の回転速度に対応した一定値とし、前記温度センサ(21)が検出した前記戻り液温と前記基準温度との温度差が一定になるように、前記バイパス流量調整弁(9)の開度をPID制御によってフィードバック制御する第1制御手順と、
    前記バイパス流量調整弁(9)を全閉とし、前記温度センサ(21)が検出した前記戻り液温と前記基準温度との温度差が一定になるように、前記冷凍機(5)の回転速度をPIDフィードバック制御されたインバータの駆動周波数により変更制御するとともに、前記膨脹弁(7)の開度を当該駆動周波数の一次関数として制御する第2制御手順とを実行するものであり、
    冷却能力の制御可能範囲の下限を広げるようにした工作機械の温度制御装置。
  5. 請求項4に記載した工作機械の温度制御装置であって、
    前記温度制御手段(10)は、前記主軸頭の発熱量の小さい領域では前記第1制御手順によって制御を行い、前記主軸頭の発熱量の大きい領域では前記第2制御手順によって制御を行い、これらの前記第1制御手順と前記第2制御手順とを連続的に切り換えるものである工作機械の温度制御装置。
  6. 請求項4,5のいずれか1項に記載した工作機械の温度制御装置であって、
    前記膨脹弁(7)および前記バイパス流量調整弁(9)は、デジタル値によって開度を制御可能なものである工作機械の温度制御装置。
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