JP4779405B2 - ガスバリア性樹脂、これを用いて成るガスバリア材、コーティング液、包装材及びガスバリア材の製造方法 - Google Patents
ガスバリア性樹脂、これを用いて成るガスバリア材、コーティング液、包装材及びガスバリア材の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4779405B2 JP4779405B2 JP2005099729A JP2005099729A JP4779405B2 JP 4779405 B2 JP4779405 B2 JP 4779405B2 JP 2005099729 A JP2005099729 A JP 2005099729A JP 2005099729 A JP2005099729 A JP 2005099729A JP 4779405 B2 JP4779405 B2 JP 4779405B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gas barrier
- vinyl monomer
- resin
- mol
- barrier material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Wrappers (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
また本発明は、上記ガスバリア性樹脂から成るコーティング液及びガスバリア材の製造方法、及びかかるガスバリア材を用いて成る包装材に関する。
包装材料にガスバリア性を付与する方法としては、基材の表面に無機物を蒸着したフィルムも知られているが、これらのフィルムはコストが非常に高く、しかも蒸着フィルムの可撓性や基材又は他の樹脂層との接着性に劣るという問題を有している。
すなわち上記特許文献1に記載されたガスバリアフィルムにおいては、塗膜中に無機層状化合物が分散されているだけであるため、優れたガスバリア性を得るために無機層状化合物を多量に添加する必要があり、機械的強度が低下するという問題があると共に耐レトルト性にも劣っている。また上記特許文献2に記載されたガスバリア性フィルムでは、塗膜の硬化に高温且つ長時間の熱処理が必要であり、また上記特許文献3に記載されたガスバリア性塗料においても、短時間で塗膜の硬化を行う場合には高温で熱処理することが必要であり、特許文献2及び3に記載されたガスバリア材においてはプラスチック基体への影響が大きいと共に生産性の点で問題がある。
また本発明の他の目的は、上記ガスバリア性樹脂から成るガスバリア性コーティング液及びガスバリア材並びにこれらの製造方法を提供することである。
本発明によれば更に、上記ガスバリア樹脂を、2価又は3価の金属のハロゲン化物、水酸化物、酸化物、無機酸塩、有機酸塩のいずれか1種類若しくは2種類以上の化合物を含有する水で処理することにより、残余の未反応カルボキシル基の間に金属イオン架橋構造を形成させることを特徴とするガスバリア材の製造方法が提供される。
本発明によればまた、上記ガスバリア材から成る層を、プラスチック基体表面或いはプラスチックの層間に備えて成ることを特徴とする包装材が提供される。
また本発明のガスバリア性樹脂においては、低温短時間の加熱で容易に架橋構造を形成することができるため、プラスチック基体に悪影響を与えることなく且つ生産性よく、優れたガスバリア材を形成することが可能となる。
更に共重合体同士の架橋形成後未反応で残存するカルボキシル基間に金属イオン架橋構造を導入することにより、高湿度条件下におけるガスバリア性を顕著に改善することも可能となる。
本発明のガスバリア性樹脂は、カルボキシル基含有ビニルモノマー(A)と、それ自体同士又はカルボキシル基と反応可能な官能基を有するビニルモノマー(B)を必須成分とする共重合体から成ることが重要な特徴である。
すなわち本発明のガスバリア性樹脂を構成する共重合体は、高度の水素結合を有する高水素結合性の共重合体であることから、良好なガスバリア性を発現することが可能であり、更に上記ビニルモノマー(A)及び(B)を共重合して成る高水素結合性共重合体においては、ビニルモノマー(B)に由来する反応性に富んだ官能基が共重合体中に遊離した状態で存在することから、本発明においては、共重合体中に存在するこの遊離の官能基を架橋点として、高水素結合性を損なうことなく高水素結合性共重合体同士を自己架橋させることにより、レトルト殺菌のような高温湿熱条件下におかれた場合にも優れたガスバリア性を達成でき、耐レトルト性をも付与することが可能となる。
例えばビニルモノマー(B)としてアクロレインを使用した場合で説明すると、共重合体中に存在する遊離のアルデヒド基がアセタール化されて、共重合体自体が自己架橋して架橋構造が形成されるのである。
更に、共重合或いは上述した架橋に使用されなかった、ビニルモノマー(A)に由来する残余のカルボキシル基を更に金属イオン架橋することによって、高湿度条件下におけるガスバリア性を更に向上させることができ、高湿度条件下においても損なわれることのない優れたガスバリア性を付与することが可能となるのである。
一方それ自体同士又はカルボキシル基と反応可能な官能基を有するビニルモノマー(B)としては、アルデヒド基、グリシジル基等の反応性の官能基を有するものであることが望ましく、これに限定されないが、特にアクロレイン(アクリルアルデヒド)、メタクロレイン(メタクリルアルデヒド)、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等を好適に用いることができる。
本発明において共重合体同士の架橋点となるべきビニルモノマー(B)に由来する遊離の官能基は、共重合体中のビニルモノマー(B)に由来する官能基の少なくとも30%以上、特に50乃至100モル%の割合で存在していることが好ましい。これにより共重合体同士の架橋を容易に形成でき、優れたガスバリア性及び耐レトルト性を付与することが可能となる。
本発明のガスバリア性樹脂の重合方法は特に限定されないが、特にラジカル重合により重合することが好ましく、その重合形式としては溶液重合によることが望ましく、特に非水性溶媒を重合溶媒として用いることが好ましい。
すなわち本発明のガスバリア性樹脂においては、得られた共重合体同士を架橋させることが耐レトルト性を向上させる見地から必要であり、このため共重合体中に架橋点となる遊離の官能基、例えばアルデヒド基を有していることが重要であるが、水性溶媒を用いた場合には、共重合体中の遊離のアルデヒド基が水と水和反応して、架橋点が低減してしまうため耐レトルト性に劣るようになる。
ラジカル開始剤の配合量は、特に限定されないが、一般にはビニルモノマー(A)及び(B)の合計量に対して、0.005乃至0.1モル%の範囲にあることが好ましい。
本発明のガスバリア性樹脂を構成する共重合体は、5000乃至150000、特に10000乃至100000の数平均分子量を有することが好ましい。
本発明のガスバリア材は、上述したガスバリア性樹脂から成るものであり、上記高水素結合性共重合体における、前記ビニルモノマー(B)中のアルデヒド基等の反応性官能基がそれ自体同士又はカルボキシル基と反応することによって緻密な架橋構造が形成されて、優れたガスバリア性、耐水性及び耐レトルト性を呈することが可能となる。
本発明のガスバリア材は、上記ガスバリア性樹脂を直接シート状やフィルム状等にしてこれを加熱して架橋構造を形成してガスバリア材とすることもできるし、或いは後述するコーティング液を基体上に塗布したものを加熱して架橋構造を形成した後、基体から取外して単層のガスバリア材とすることもできるし、或いはプラスチック基体と共に多層のガスバリア材とすることもできる。
金属イオン架橋は、ガスバリア性樹脂中の少なくとも酸価330mgKOH/g以上の量に相当するカルボキシル基を金属イオンにより架橋することが好ましい。
多価金属化合物を含有する水による処理としては、(i)多価金属化合物を含有する水中へのガスバリア材の浸漬処理、(ii)多価金属化合物を含有する水のガスバリア材へのスプレー処理,(iii)(i)乃至(ii)の処理後に高湿度下にガスバリア材を置く雰囲気処理、(iv)多価金属化合物を含有する水でレトルト処理(好ましくは、包材と熱水が直接接触する方法)、等を挙げることができる。上記処理(iii)は、上記処理(i)〜(ii)後のエージング効果をもたらす処理であり、(i)〜(ii)処理の短時間化を可能にする。上記処理(i)〜(iii)の何れの場合も使用する処理水は冷水でも構わないが、多価金属化合物を含有する水がガスバリア材に作用しやすいように、多価金属化合物を含有する水の温度を20℃以上、特に40乃至100℃の温度とする。処理時間は、(i)〜(ii)の場合は、3秒以上、特に10秒乃至4日程度処理を行うことが好ましく、(iii)の場合は、(i)〜(ii)処理を0.5秒以上、特に1秒乃至1時間程度処理した後、高湿度下にガスバリア材を置く雰囲気処理を1時間以上、特に2時間乃至14日程度処理することが好ましい。上記処理(iv)の場合は、処理温度は101℃以上、特に120乃至140℃の温度であり、1秒以上、特に3秒乃至120分程度処理を行う。
また、多価金属化合物を予め溶解乃至分散させておいたコーティング液から形成したガスバリア材を、水乃至多価金属化合物を含有する水で同様に処理してもよい。
多価金属化合物は、水中に金属原子換算で0.125mmol/L以上であることが好ましく、0.5mmol/L以上であることがより好ましく、2.5mmol/L以上であることが更に好ましい。金属原子濃度は濃いほど好ましいため、飽和溶液であっても構わない。
また何れの処理の場合も、多価金属化合物を含有する水は、中性乃至アルカリ性であることが好ましい。
かかる無機分散体は、球状、針状、層状等、形状は問わないが、ガスバリア性樹脂に対して濡れ性を有し、コーティング液中において、良好に分散するものが使用される。特に水分をブロックし得るという見地から、層状結晶構造を有するケイ酸塩化合物、例えば、水膨潤性雲母、クレイ等が好適に使用される。これらの無機分散体は、アスペクト比が30以上5000以下であることが層状に分散させ、水分をブロックするという点で好適である。
無機分散体の含有量はガスバリア性樹脂100重量部に対し、5乃至100重量部の量で含有していることが好ましい。
本発明のコーティング液は、上記ガスバリア性樹脂を溶媒中に溶解又は分散させて成るものであり、より好適には、ビニルモノマー(B)中の前記官能基がそれ自体同士又はカルボキシル基と反応するための酸触媒を含有するものである。
本発明のコーティング液は、基体に塗布乾燥することによりガスバリア材を形成可能なものであり、塗布されたコーティング液を170℃以下の低温で加熱することによりコーティング液中の共重合体同士に架橋構造が形成されてガスバリア性塗膜を形成することが可能となる。このため加熱による基体への影響が少なく、従来高温加熱により塗膜形成をしていたコーティング液に比して生産性にも優れている。
ガスバリア性樹脂を溶解或いは分散可能な溶媒としては、これに限定されないが、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、トルエン、メチルエチルケトン、シクロヘキサのン、ソルベッソ、イソホロン、キシレン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、テトラヒドロフラン等を挙げることができる。また複数の溶媒を組み合わせたものでもよい。
ガスバリア性樹脂は、コーティング液中3乃至80重量%、特に5乃至50重量%の固形分濃度で含有されていることが望ましい。上記範囲よりも少ない場合には、必要な膜厚の塗膜を形成することが困難であると共に、充分なガスバリア性を付与できないおそれがある。一方上記範囲よりも多い場合には、コーティング液の粘度が高くなりすぎて塗工性に劣る。
ビニルモノマー(B)中の官能基がそれ自体同士又はカルボキシル基との反応を促進するための酸触媒としては、酢酸、プロピオン酸、アスコルビン酸、安息香酸、塩酸、パラトルエンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸等の一価の酸、硫酸、亜硫酸、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ポリリン酸、ピロリン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、ポリカルボン酸等のニ価以上の酸を挙げることができるが、特に一価の酸が好ましく、具体的にはパラトルエンスルホン酸を用いることが好ましい。
尚、酸触媒は、ビニルモノマー(B)中の官能基がそれ自体同士又はカルボキシル基との反応を促進するものなので、コーティング液の保存安定性(粘度)を考慮すると、プラスチック基体に塗布する直前に他の成分と混合することが好ましい。
加熱の方式は特に限定されず、オーブン等の乾燥雰囲気での加熱処理や、熱ロールとの接触による加熱処理等を行ってもよい。また加熱処理に先立って、ドライヤーによる熱風の吹き付けや赤外線照射等により溶媒を蒸発させて乾燥被膜を形成させた後、加熱処理を行うこともできる。
本発明の包装材は、上記ガスバリア材がプラスチック基体表面或いは、プラスチックの層間に形成されて成るものである。
プラスチック基体としては、熱成形可能な熱可塑性樹脂から、押出成形、射出成形、ブロー成形、延伸ブロー成形或いはプレス成形等の手段で製造された、フィルム、シート、或いはボトル状、カップ状、トレイ状、缶形状などの任意の包装材を挙げることができる
勿論、前記の溶融成形可能な熱可塑性樹脂には、所望に応じて顔料、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、滑剤などの添加剤の1種或いは2種類以上を樹脂100重量部当りに合計量として0.001部乃至5.0部の範囲内で添加することもできる。
また、例えば、この容器を補強するために、ガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維、カーボン繊維、パルプ、コットン・リンター等の繊維補強材、或いはカーボンブラック、ホワイトカーボン等の粉末補強材、或いはガラスフレーク、アルミフレーク等のフレーク状補強材の1種類或いは2種類以上を、前記熱可塑性樹脂100重量部当り合計量として2乃至150重量部の量で配合でき、更に増量の目的で、重質乃至軟質の炭酸カルシウム、雲母、滑石、カオリン、石膏、クレイ、硫酸バリウム、アルミナ粉、シリカ粉、炭酸マグネシウム等の1種類或いは2種類以上を前記熱可塑性樹脂100重量部当り合計量として5乃至100重量部の量でそれ自体公知の処方に従って配合しても何ら差支えない。
さらに、ガスバリア性の向上を目指して、鱗片状の無機微粉末、例えば水膨潤性雲母、クレイ等を前記熱可塑性樹脂100重量部当り合計量として5乃至100重量部の量でそれ自体公知の処方に従って配合しても何ら差支えない。
(分子量)
得られた樹脂の分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定を行った。測定条件は以下の通りである。
装置 :東ソー(株)製 HLC−HLC−8020
カラム:東ソー(株)製 TSK−GEL Alpha M
溶離液:N,N‘−ジメチルフォルムアミド
(臭化リチウム及びリン酸を各々10mM/L含む)
核磁気共鳴装置(日本電子社製 JNM−EX270型)を用い、得られた樹脂のプロトン核磁気共鳴測定を行った。得られたチャートから、遊離アルデヒド基由来の9.5〜9.6ppmに現れるピーク、遊離グリシジル基由来の3.1〜3.2ppmに現れるピークとカルボキシル基由来の11.8〜13.5ppmに現れるピークの強度を用いて、樹脂中のビニルモノマー(B)由来の遊離官能基(以下、遊離官能基Bとする)の割合等を次のように求めた。即ち、
ビニルモノマー(B)/ビニルモノマー(A)(モル比)=(X+Y)/Z
遊離官能基B/ビニルモノマー(A)(モル比)=X/Z
遊離官能基Bの割合(遊離官能基B/ビニルモノマー(B))(モル%)
={X/(X+Y)}×100
但し、X:遊離官能基B量
Y:非遊離官能基B量
Z:ビニルモノマーA量(カルボキシル基量)
酸価とは、樹脂1g中に含まれる酸性遊離官能基を中和するのに必要な水酸化カリウムのmg数とする。樹脂の酸価の算出は、アルカリ中和滴定に基づく常法により行った。すなわち、樹脂をエタノール溶液に溶解し、1%フェノールフタレインエタノール溶液を指示薬として、エタノール性0.1N水酸化カリウム標準溶液で滴定した。
得られたプラスチックフィルムのラミネート積層体の酸素透過量を、酸素透過量測定装置(Modeern Control社製、OX−TRAN2/20)を用いて測定した。また120℃−30分のレトルト殺菌処理を行った後の酸素透過量も測定した。測定条件は環境温度25℃、相対湿度80%である。
500mLの四つ口セパラブルフラスコに攪拌機、温度計、還流冷却器、窒素導入管を装着し、温度制御された湯浴中にセットした。十分窒素置換した後、テトラヒドロフラン63g、イソプロピルアルコール7.0g、ビニルモノマー(B)としてアクロレイン1.7g(0.03mol)、ビニルモノマー(A)としてアクリル酸69.9g(0.97mol)を加え、30℃に保ち1時間窒素置換を続けた。
続いて、アゾ系開始剤(商品名V−70 和光純薬製)0.77g(0.0025mol)を必要量のテトラヒドロフランに溶解させ、一度に加えた。温度を30℃に維持したまま、24時間重合を続けた。得られた溶液にテトラヒドロフランを適量加え、粘度を調整し、ガスバリア性樹脂溶液を得た。上記ガスバリア性樹脂溶液を固形分で20重量%になるようエチルアルコールで稀釈した。更にパラトルエンスルホン酸を樹脂100gに対して15mmolになるよう添加してよく撹拌し、コーティング液とした。
上記コーティング液をバーコーターにより、厚み12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム2に塗布した。塗布後の上記フィルムをガスオーブンにより、ピーク温度140℃、ピーク温度保持時間10秒の条件で熱処理し、厚み2μmのコーティング層3を有するポリエチレンテレフタレートフィルムとした。50℃に暖めた水道水に、水道水1Lに対して塩化カルシウムを金属原子換算で3.75mmol添加し、上記フィルムを3日間浸漬処理した。湯中から取り出し乾燥後、コーティング層を下層にして、厚み2μmのウレタン系接着剤4、厚み15μmの2軸延伸ナイロンフィルム5、厚み2μmのウレタン系接着剤6及び厚み70μmの無延伸ポリプロピレンフィルム7を順次ラミネートし、図1に示すような層構成の積層体1を得た。
実施例1において、ビニルモノマー(B)を2、8g(0.05mol)、ビニルモノマー(A)を68.5g(0.95mol)とする以外は実施例1と同様の方法で積層体を得た。
実施例1において、ビニルモノマー(B)を5.6g(0.1mol)、ビニルモノマー(A)を64.9g(0.9mol)とする以外は実施例1と同様の方法で積層体を得た。
実施例1において、ビニルモノマー(B)を11.2g(0.2mol)、ビニルモノマー(A)を57.7g(0.8mol)とする以外は実施例1と同様の方法で積層体を得た。
実施例1において、ビニルモノマー(B)を14.0g(0.25mol)、ビニルモノマー(A)を54.1g(0.75mol)とする以外は実施例1と同様の方法で積層体を得た。
実施例1において、ビニルモノマー(B)を16.8g(0.3mol)、ビニルモノマー(A)を50.5g(0.7mol)とする以外は実施例1と同様の方法で積層体を得た。
実施例1において、ビニルモノマー(B)を5.6g(0.1mol)、ビニルモノマー(A)を64.9g(0.9mol)とする以外は実施例1と同様の方法でコーティング層を有するポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。水道水1Lに対して塩化カルシウムを金属原子換算で7.5mmol添加した溶液を、上記コーティング層の面に均一に5秒間スプレーした後、直ちに環境温度50℃、相対湿度100%の容器内に10日間放置した。取り出して乾燥後、実施例1と同様の方法でラミネートし積層体を得た。
実施例1において、ビニルモノマー(B)を5.6g(0.1mol)、ビニルモノマー(A)を64.9g(0.9mol)とする以外は実施例1と同様の方法でコーティング層を有するポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。上記フィルムを、水道水で120℃−30分間レトルト処理をし、取り出して乾燥後、実施例1と同様の方法でラミネートし積層体を得た。
実施例1において、ビニルモノマー(B)を5.6g(0.1mol)、ビニルモノマー(A)を64.9g(0.9mol)とする以外は実施例1と同様の方法で、厚み12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム2にコーティング層3を有するポリエチレンテレフタレートフィルムを得た後、コーティング層を上層にして、厚み2μmのウレタン系接着剤4、厚み15μmの2軸延伸ナイロンフィルム5、厚み2μmのウレタン系接着剤6及び厚み70μmの無延伸ポリプロピレンフィルム7を順次ラミネートし、図2に示すような層構成の積層体8を得た。その後50℃に暖めた水道水に、水道水1Lに対して塩化カルシウムを2.5mmol添加し、上記積層体を14時間浸漬処理し、湯中から取り出して乾燥した。
実施例1において、ビニルモノマー(B)を5.6g(0.1mol)、ビニルモノマー(A)として、アクリル酸を50.5g(0.7mol)、マレイン酸を23.2g(0.2mol)とする以外は実施例1と同様の方法で積層体を得た。
実施例1において、ビニルモノマー(B)としてグリシジルメタクリレートを14.2g(0.1mol)、ビニルモノマー(A)を64.9g(0.9mol)とする以外は実施例1と同様の方法で積層体を得た。
実施例1において、ビニルモノマー(B)としてグリシジルメタクリレートを2.8g(0.02mol)、アクロレインを4.5g(0.08mol)、ビニルモノマー(A)を64.9g(0.9mol)とし、更にコーティング層を有するポリエチレンテレフタレートフィルムに対する浸漬処理を行わない以外は、実施例1と同様の方法で積層体を得た。
実施例1において、ビニルモノマー(B)としてスチレンを1.0g(0.01mol)、ビニルモノマー(A)を71.4g(0.99mol)とする以外は実施例1と同様の方法で積層体を得た。
2 :厚み12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
3 :厚み2μmのコーティング層
4、6:厚み2μmのウレタン系接着剤
5 :厚み15μmの2軸延伸ナイロンフィルム
7 :厚み70μmの無延伸ポリプロピレンフィルム
Claims (5)
- カルボキシル基含有ビニルモノマー(A)とアクロレイン(B)から成る共重合体で、組成比(モル%)が、A:B=90:10乃至95:5であることを特徴とするガスバリア性樹脂に、前記アクロレイン(B)中のアルデヒド基がそれ自体同士又はカルボキシル基と反応することにより、架橋構造が形成されていることを特徴とするガスバリア材。
- 2価又は3価の金属イオンによって残余の未反応カルボキシル基の間に金属イオン架橋が形成されている請求項1記載のガスバリア材。
- カルボキシル基含有ビニルモノマー(A)とアクロレイン(B)から成る共重合体で、組成比(モル%)が、A:B=90:10乃至95:5であることを特徴とするガスバリア性樹脂が溶解又は分散し、前記アクロレイン(B)中のアルデヒド基がそれ自体同士又はカルボキシル基と反応するための酸触媒を含有することを特徴とするコーティング液。
- カルボキシル基含有ビニルモノマー(A)とアクロレイン(B)から成る共重合体で、組成比(モル%)が、A:B=90:10乃至95:5であることを特徴とするガスバリア性樹脂を、2価又は3価の金属のハロゲン化物、水酸化物、酸化物、無機酸塩、有機酸塩のいずれか1種類若しくは2種類以上の化合物を含有する水で処理することにより、残余の未反応カルボキシル基の間に金属イオン架橋構造を形成させることを特徴とするガスバリア材の製造方法。
- 請求項1又は2記載のガスバリア材から成る層を、プラスチック基体表面或いはプラスチックの層間に備えて成ることを特徴とする包装材。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005099729A JP4779405B2 (ja) | 2005-03-30 | 2005-03-30 | ガスバリア性樹脂、これを用いて成るガスバリア材、コーティング液、包装材及びガスバリア材の製造方法 |
MYPI20061433 MY141015A (en) | 2005-03-30 | 2006-03-30 | Gas-barrier material and a method of producing the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005099729A JP4779405B2 (ja) | 2005-03-30 | 2005-03-30 | ガスバリア性樹脂、これを用いて成るガスバリア材、コーティング液、包装材及びガスバリア材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006274199A JP2006274199A (ja) | 2006-10-12 |
JP4779405B2 true JP4779405B2 (ja) | 2011-09-28 |
Family
ID=37209250
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005099729A Expired - Fee Related JP4779405B2 (ja) | 2005-03-30 | 2005-03-30 | ガスバリア性樹脂、これを用いて成るガスバリア材、コーティング液、包装材及びガスバリア材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4779405B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5691175B2 (ja) * | 2010-01-13 | 2015-04-01 | コニカミノルタ株式会社 | ガスバリアフィルムの製造方法、ガスバリアフィルム及び有機光電変換素子 |
CN113698525A (zh) * | 2021-09-09 | 2021-11-26 | 哈尔滨工业大学无锡新材料研究院 | 一种高阻氧涂料 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
PH23983A (en) * | 1986-12-23 | 1990-02-09 | Biopolymers Ltd | Biostatic and biocidal composition |
JPH08217833A (ja) * | 1995-02-14 | 1996-08-27 | Nippon Shokubai Co Ltd | 耐水性向上剤 |
JP2004322500A (ja) * | 2003-04-25 | 2004-11-18 | Toyo Ink Mfg Co Ltd | ガスバリア性積層体の製造方法 |
JP2004323817A (ja) * | 2003-04-25 | 2004-11-18 | Toyo Ink Mfg Co Ltd | ガスバリア層形成用塗料及び該塗料を用いて成るガスバリア性積層体 |
KR101263085B1 (ko) * | 2005-03-30 | 2013-05-09 | 도요세이칸 그룹 홀딩스 가부시키가이샤 | 가스 배리어재 및 그 제조 방법 |
-
2005
- 2005-03-30 JP JP2005099729A patent/JP4779405B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006274199A (ja) | 2006-10-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5256487B2 (ja) | ガスバリア材及びその製造方法 | |
JP6598424B2 (ja) | ガスバリア積層体 | |
JP5353700B2 (ja) | 耐ブロッキング性に優れたガスバリア材及びその製造方法 | |
JP5733213B2 (ja) | ガスバリア性積層体及びその製造方法 | |
JP4225158B2 (ja) | ガスバリア性積層体の製造方法 | |
JP5151482B2 (ja) | ガスバリア材及びその製造方法並びにガスバリア性包装材 | |
JP4845272B2 (ja) | ガスバリア性コート剤およびガスバリア性被膜並びにガスバリア性フィルム及びその製造方法 | |
JP5432140B2 (ja) | ガスバリア性積層体の製造方法 | |
WO2012086589A1 (ja) | ガスバリア性積層体及びその製造方法 | |
JP4779405B2 (ja) | ガスバリア性樹脂、これを用いて成るガスバリア材、コーティング液、包装材及びガスバリア材の製造方法 | |
JPWO2020213046A1 (ja) | エチレン−ビニルアルコール共重合体及びその製造方法 | |
JP4254453B2 (ja) | ガスバリア性塗料及び該塗料を用いてなるガスバリア性積層体 | |
WO2019130989A1 (ja) | エチレン-ビニルアルコール共重合体含有樹脂組成物、並びにそれからなる成形体及び包装材料 | |
JP2007131816A (ja) | ガスバリア材及び包装材 | |
JP5036340B2 (ja) | ガスバリア材形成用組成物、ガスバリア材及びその製造方法並びにガスバリア性包装材 | |
JP5456241B2 (ja) | ガスバリア材形成用組成物、ガスバリア材及びその製造方法並びにガスバリア性包装材 | |
JP5237560B2 (ja) | ガスバリア材形成用組成物、ガスバリア材及びその製造方法並びにガスバリア性包装材 | |
JP3564506B2 (ja) | 水分散液及びその用途 | |
JP4797419B2 (ja) | アルデヒド基含有共重合体の製造方法 | |
JP2005139325A (ja) | ガスバリア性塗料及び該塗料を用いてなるガスバリア性積層体 | |
JP2004314368A (ja) | ガスバリア性積層体の製造方法 | |
JP2003128808A (ja) | ガスバリア性フィルム及び該フィルムの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080225 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100526 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100601 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100726 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110222 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110415 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110607 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110620 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140715 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140715 Year of fee payment: 3 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140715 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140715 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |