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JP4777618B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シリコン層と酸化膜と半導体基板とを有する半導体装置、もしくはこれらが積層されたSOI(Silicon on Insulator)構造を有する半導体装置に関し、詳しくは、可変容量ダイオードの構造に関するものである。
SOI構造を有する半導体装置においては、表面のシリコン層に形成されたMOSトランジスタの寄生容量を低減できるなどの理由から、高速、低消費電力動作などのいろいろな性能向上が可能となる。
さらに、SOI構造を有する半導体装置においては、素子が電気的に完全に絶縁分離されるため、寄生サイリスタによるラッチアップの問題が発生しないことに加え、ノイズに対する耐性が高まるなどの利点も得られる。
さて、水晶振動子に代表される振動子の発振周波数を電圧により制御して、様々な発振周波数が得られる発振器であるVCO(Voltage Controlled Oscillator)が知られている。
VCOの中には、可変容量ダイオードと発振回路と振動子とで構成されるものがある。このようなVCOは、可変容量ダイオードに制御電圧を印加することでその容量を変化させ、容量変化に応じて振動子の発振周波数を変化させるものがある。そのため、可変容量ダイオードには、容量可変幅の広さと制御電圧に対する容量変化のリニアリティとの2つの性能が要求される。
容量可変幅の広さと制御電圧に対する容量変化のリニアリティの性能を満足させる可変容量ダイオードは多くの提案をみるところである(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に示した従来技術を図を用いて説明する。図6は、特許文献1に示した従来技術をその主旨を逸脱しない程度に書き直したものである。
35は半導体基板、37は第1の領域、39は第2の領域、31は可変容量ダイオード、41は第1の高濃度拡散層、43は第2の高濃度拡散層、45は第1の低濃度拡散層、33はCMOSインバータ、53はNチャネルMOSトランジスタ(以下、NMOSFET)、55はPチャネルMOSトランジスタ(以下、PMOSFET)、47aと47bとはゲート電極、49aと49bとはゲート酸化膜、51aと51bとは高濃度拡散層、29は素子分離絶縁膜である。
特許文献1に示した従来技術の可変容量ダイオード31は、半導体基板35に半導体基板35と同一導電型の第2の高濃度拡散層43を設け、第2の高濃度拡散層43から離間して第2の高濃度拡散層43と反対導電型の第1の高濃度拡散層41を設けている。これら拡散層の間は、半導体基板35に設けた素子分離絶縁膜29で分離されている。
さらに、第1の高濃度拡散層41の下面には、これと接して半導体基板35と同一導電型で半導体基板35よりも不純物濃度の低い第1の低濃度拡散層45を設けている。
第2の領域39に設けたCMOSインバータ33は、NMOSFET53とPMOSFET55とで構成している。NMOSFET53は、ゲート電極47aとゲート酸化膜49aと高濃度拡散層51aとから構成し、PMOSFET55は、ゲート電極47bとゲート酸化膜49bと高濃度拡散層51bと構成している。NMOSFET53やPMOSFET55などの半導体素子は、半導体基板35に設けた素子分離絶縁膜29で素子分離
されている。
特許文献1に示した従来技術の可変容量ダイオード31は、第1の低濃度拡散層45と第1の高濃度拡散層41との境界がPN接合を形成している。PN接合に逆バイアスを加えると、PN接合には空乏層が形成され、この空乏層の容量が可変容量ダイオード31の容量となる。
つまり、このように構成した可変容量ダイオード31の空乏層は、電荷が空間的に分離しているので、コンデンサのような働きをする。すなわち、可変容量ダイオード31に逆バイアスを印加すると、それに伴い空乏層の幅も広がるから、あたかもコンデンサの2枚の並行平板電極の距離が広がったようになり、容量が低下するのである。
一般的に、空乏層は不純物濃度が高いほど広がり難いので、可変容量ダイオード31では、空乏層は主として第1の低濃度拡散層45側に広がる。空乏層の広がりは、第1の低濃度拡散層45の深さ方向の不純物プロファイルに依存するので、第1の低濃度拡散層45を形成する製造プロセスの条件、例えば、不純物注入条件や熱処理の条件を調整することで、容量可変幅の広さや制御電圧に対する容量変化のリニアリティを調整することができる。
このようにして、特許文献1に示した従来技術の可変容量ダイオード31は、容量可変幅の広さや制御電圧に対する所望の容量変化のリニアリティを得る方法を採用している。
特開2003−158199号公報(第9頁、第2図(e))
ところで、近年、SOI構造を有する半導体装置において、特に表面のシリコン層の膜厚が0.1μm程度の比較的薄いシリコン層を有するものは、高速化や低消費電力化を実現できるために、多く利用されている。前述したVCOについてもSOI構造にすることで同様の利点が得られる。
しかしながら、薄い表面のシリコン層を有するSOI構造の半導体装置に、特許文献1に示した従来技術の可変容量ダイオードを形成しようとすると、次のような問題が生じる。
すなわち、第1の低濃度拡散層45を表面のシリコン層に形成することが困難であるという問題である。第1の高濃度拡散層41や第2の高濃度拡散層43は、一般的に0.1μm程度の厚みを有している。このため、膜厚が0.1μm程度の表面のシリコン層に第1の高濃度拡散層41を形成すると、第1の高濃度拡散層41の下面が酸化膜に接してしまい、表面のシリコン層内に第1の低濃度拡散層45を形成することができず、可変容量ダイオードを形成することが不可能になる。
また、第1の高濃度拡散層41の拡散深さを調整して、その底面が酸化膜に接しないように調整して、第1の高濃度拡散層41と酸化膜との間に第1の低濃度拡散層45を形成したとしても、空乏層の広がりは酸化膜で止まるため、容量可変幅が大幅に狭くなる。
特許文献1に示した従来技術の可変容量ダイオード31では、第1の低濃度拡散層45の不純物濃度プロファイルを調整することで、容量可変幅の広さや制御電圧に対する容量変化のリニアリティを得ていたが、第1の低濃度拡散層45を形成できなければ、可変容量ダイオードを形成することができなくなる。また、第1の低濃度拡散層45を形成できたとしても、表面のシリコン層が薄い場合には、空乏層の広がりが酸化膜で止められてし
まい、充分な広さの容量可変幅や制御電圧に対する容量変化のリニアリティが得られなくなってしまう。
以上で説明したように、特許文献1に示した従来技術の可変容量ダイオードをSOI構造の半導体装置に形成する場合には、充分な広さの容量可変幅や制御電圧に対する所望の容量変化のリニアリティが得られず、例えば、VCOにおける発振周波数の電圧制御性が悪化するなどの回路動作の信頼性を損なうという問題がある。さらには、可変容量ダイオードが形成できないという根本的な問題もある。
本発明は、SOI構造を有する半導体装置のように、構造的に制限のある半導体基板をを使用する際に起きる上記の問題を解決するためになされたもので、制御電圧に対する所望の容量変化のリニアリティが容易に得られ、さらに充分な広さをもつ容量可変幅を得ることを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明の半導体装置は下記記載の製造方法を採用する。
半導体基板とこの半導体基板の上部に設ける酸化膜とこの酸化膜の上部にシリコン能動層を設け、シリコン能動層に第1導電型の第1の高濃度拡散層と、第2導電型の第2の高濃度拡散層と第1の低濃度拡散層と第2の低濃度拡散層とを半導体基板に対して横方向に並べて設ける半導体装置の製造方法であって、
1の低濃度拡散層を形成する製造工程は、
シリコン能動層の所定領域に、半導体基板に対して縦方向にイオン注入し、熱処理を行なうことにより、横方向の不純物濃度が、第1の高濃度拡散層から第2の低濃度拡散層へ向かって漸次低くなるようにしたことを特徴とする。
第1の低濃度拡散層を形成する製造工程は、
シリコン能動層の所定領域に行なうイオン注入を1回だけ行なうようにしてもよい。
第1の低濃度拡散層を形成する製造工程は、
シリコン能動層の所定領域に行なうイオン注入を、横方向に領域を変えて複数回行なうようにしてもよい。
熱処理は、イオン注入後にその都度行なうようにしてもよい。
本発明の半導体装置は、半導体基板の上部に設けた酸化膜の上部にシリコン能動層を設け、そのシリコン能動層に横方向に漸次変化する不純物プロファイルを有する可変容量ダイオードを設けるものである。これは本発明の半導体装置の特徴的な部分であって、このような構成とすることによって、表面のシリコン層が薄いというような構造的に制限のあるSOI構造を有する半導体装置の場合においても、制御電圧に対する所望の容量変化のリニアリティや充分に広い容量可変幅が得られるため、半導体装置の動作上の信頼性が損なわれることはない。
また、シリコン能動層に形成する横方向の不純物プロファイルは、低濃度拡散層を形成する製造プロセスの一部を変更することや、低濃度拡散層や高濃度拡散層をパターニングするフォトマスクを変更することで容易に調整できる。これによって、制御電圧に対する
容量変化のリニアリティや容量可変幅に対し、自由度の高い設計を行うことができる。
さらにまた、シリコン能動層をSOI構造における表面のシリコン層と同一とすれば、シリコン能動層を独立して設ける場合に比べ、さらに製造プロセスを簡略化できる。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最適な実施の形態を説明する。
[全体構造の説明:図1]
図1は、本発明の実施の形態における半導体装置の構造を示す模式的な断面図である。13は半導体基板、15は酸化膜、17はシリコン能動層、31は可変容量ダイオード、1はP型の高濃度拡散層、9はP型の低濃度拡散層、27はP型の不純物濃度変化層、3はN型の高濃度拡散層、19は層間絶縁膜、7aと7bとはコンタクトホール、5aと5bとは金属電極である。
図1に示す半導体装置は、シリコンの半導体基板13の上に酸化膜15を設け、その上部には図示しないシリコン層を設けた半導体装置を示しており、この構造はSOI構造である。本発明の実施の形態では、このSOI構造の半導体装置を例にして説明する。
シリコン能動層17は、半導体基板13の上部に設けた酸化膜15の上に設けている。図示しないシリコン層と離間して設けている。
本発明の実施の形態では、第1の高濃度拡散層の導電型はN型、第1の低濃度拡散層の導電型はP型、第2の低濃度拡散層の導電型はP型、第2の高濃度拡散層の導電型はP型を想定して説明する。
また、第1の高濃度拡散層はN型の高濃度拡散層3、第1の低濃度拡散層はP型の不純物濃度変化層27、第2の低濃度拡散層はP型の低濃度拡散層9、第2の高濃度拡散層はP型の高濃度拡散層1として説明する。
図1において、P型の高濃度拡散層1の端部を位置A、P型の低濃度拡散層9とP型の不純物濃度変化層27との境界を位置B1、P型の不純物濃度変化層27とN型の高濃度拡散層3との境界を位置B2、N型の高濃度拡散層3の端部を位置A‘とする。
酸化膜15は、膜厚が0.1〜5.0μm程度であり、好ましくは0.2μm程度である。シリコン能動層17は、膜厚が0.05〜2.0μm程度、好ましくは0.1μm程度である。図1では、シリコン能動層17が島状に分離しており、他の素子から電気的に絶縁分離されている状態を示している。
可変容量ダイオード31は、シリコン能動層17にP型の高濃度拡散層1を設け、P型の第2の高濃度拡散層1に隣接してP型の第2の低濃度拡散層9を設ける。P型の第2の高濃度拡散層1の不純物にはボロン原子を用い、不純物濃度は1×1020atoms/cc程度である。P型の第2の低濃度拡散層9の不純物にはボロン原子を用い、不純物濃度は1×1016atoms/cc程度である。
さらに、P型の第2の低濃度拡散層9に隣接してP型の第1の低濃度拡散層である不純物濃度変化層27を設け、この不純物濃度変化層27に隣接してN型の第1の高濃度拡散層3を設ける。N型の第1の高濃度拡散層3の不純物には砒素原子を用い、不純物濃度は1×1020atoms/cc程度である。P型の第1の低濃度拡散層である不純物濃度変化層27の不純物にはボロン原子を用いている。
さらに、図1に示すように、可変容量ダイオード31の上部には層間絶縁膜19を設け
ている。層間絶縁膜19は、ボロン原子とリン原子とを含むシリコン酸化膜からなり、膜厚は0.5μm程度である。層間絶縁膜19には、コンタクトホール7a、7bを設ける。
可変容量ダイオード31を構成するP型の第2の高濃度拡散層1は、コンタクトホール7aを介して金属電極5aに接続し、N型の第1の高濃度拡散層3は、コンタクトホール7bを介して金属電極5bに接続する。金属電極5a、5bにはアルミニウムを用い、膜厚は1.0μm程度である。
図1には、可変容量ダイオード31のみを示しているが、実際の半導体装置は、図示しないシリコン層に形成された多数のMOSFETやバイポーラトランジスタや抵抗あるいはコンデンサなどの半導体素子を設けている。
[可変容量ダイオードの横方向の不純物プロファイルの説明:図2]
P型の第1の低濃度拡散層である不純物濃度変化層27の不純物プロファイルについて、図2を用いて説明する。図2は、図1に示す可変容量ダイオード31における位置Aから位置A’の横方向の不純物プロファイルを模式的に示したグラフである。縦軸は不純物濃度を示し横軸はAからA‘までを示しており、A、B1、B2、A’の位置(座標)を表している。
図2に示すP型の第1の低濃度拡散層である不純物濃度変化層27がP型の低濃度拡散層9と接している位置B1における不純物濃度変化層27の不純物濃度は1×1016atoms/cc程度である。また、不純物濃度変化層27がN型の第1の高濃度拡散層3と接している位置B2における不純物濃度変化層27の不純物濃度は1×1018atoms/cc程度である。
図2に示すように、位置B1と位置B2との間のP型の第1の低濃度拡散層である不純物濃度変化層27の不純物濃度は、位置B2をピークとして位置B1に向かって漸次なだらかに減少している。
この可変容量ダイオード31では、N型の第1の高濃度拡散層3とP型の第1の低濃度拡散層である不純物濃度変化層27との位置B2がPN接合となる。PN接合に逆バイアスを印加すると、PN接合には空乏層が形成され、この空乏層の容量が可変容量ダイオードの容量となる。また空乏層は不純物濃度が高いほど広がり難いので、この可変容量ダイオード31では、P型の第1の低濃度拡散層である不純物濃度変化層27側に、すなわち横方向(位置Aの方向)に空乏層が広がる。
本発明の半導体装置の可変容量ダイオード31において、特許文献1に示した従来技術の可変容量ダイオードと相違する点は次の点である。
すなわち、特許文献1に示した従来技術の可変容量ダイオードでは、深さ方向の不純物プロファイルを調整することで可変容量ダイオードの特性を調整するのに対し、本発明の半導体装置の可変容量ダイオード31では横方向の不純物プロファルを調整することで、その特性を調整する点である。
これによって、表面のシリコン層が薄いSOI構造を有する半導体装置においても、可変容量ダイオードを構成することが可能になり、さらに、不純物プロファイルを調整し、制御電圧に対する所望の容量変化のリニアリティと充分な広さの容量可変幅を得ることができた。
[不純物濃度変化層27のプロファイル形状の説明:図3、図4]
以上で説明したP型の第1の低濃度拡散層である不純物濃度変化層27の不純物プロファイルは、漸次なだらかに変化するものであったが、図3に示すように、図1の位置B2から位置B1に向かって直線状に不純物濃度が減少する不純物プロファイルを形成しても
よい。このような不純物プロファイルとすることによって、制御電圧に対する容量変化のリニアリティがさらに向上するのである。
また、図4に示すように、位置B2から位置B1に向かって、一定の不純物濃度の領域が並び、段階的に不純物濃度が減少する不純物プロファイルを形成してもよい。このような不純物プロファイルとすることによって、後述する製造方法の工程は幾分増えるものの、不純物濃度のプロファイルが管理しやすく、容量の調整もしやすくなるという利点がある。
[不純物濃度変化層27の製造方法:図5]
上記で説明したP型の第1の低濃度拡散層である不純物濃度変化層27を形成する製造方法の一例を図を用いて説明する。図5は、図1に示すP型の第1の低濃度拡散層である不純物濃度変化層27の一部を示したものであり、59a、59b、59c、59dはマスクである。
図5(a)に示すように、フォトレジストからなるマスク59aを用いて、イオン注入を行い、P型の第1の低濃度拡散層である不純物濃度変化層27にイオン注入層61を形成する。不純物原子にはボロン原子を用いる。その後、マスク59aを除去し、熱処理を行うことでイオン注入層61を拡散させ、不純物プロファイルが漸次なだらかに変化するP型の第1の低濃度拡散層である不純物濃度変化層27が完成する。
この熱処理の仕方(例えば、熱の昇温の方法など)によって、図2や図3に示した不純物プロファイルを作り出すことができる。
また、図5(b)は、一定の不純物濃度の領域が並び、段階的に不純物濃度が減少する不純物プロファイルを有するP型の第1の低濃度拡散層である不純物濃度変化層27を形成する製造工程を模式的に示している。
図5(b)に示すように、まず、フォトレジストからなるマスク59bを用いて、イオン注入を行い第1のイオン注入層63を形成する。不純物原子にはボロン原子を用いる。
その後、マスク59bを除去し、新たにマスク59cを形成する。このマスク59cを用いて、再びイオン注入を行い第2のイオン注入層65を形成する。不純物原子にはボロン原子を用い、不純物濃度は、第1のイオン注入層63より第2のイオン注入層65が高くなるように形成する。その後、マスク59cを除去する。
さらに、マスク59dを形成し、このマスク59dを用いて、イオン注入を行い第3のイオン注入層67を形成する。不純物原子にはボロン原子を用い、不純物濃度は、第2のイオン注入層65より第3のイオン注入層67が高くなるように形成する。その後、マスク59dを除去する。
このようにマスク形成とイオン注入とを繰り返すことによって、第3のイオン注入層67から第1のイオン注入層63に向かって、一定の不純物濃度の領域が並び、図4に示すように、段階的に不純物濃度が減少する不純物プロファイルを有するP型の第1の低濃度拡散層である不純物濃度変化層27を形成することができる。
もちろん、イオン注入後にその都度熱処理を行ってもよい。熱処理の仕方によって、このようにマスク形成とイオン注入とを繰り返しても図2や図3に示した不純物プロファイルを作り出すことができる。これらの製造方法は、導入した不純物原子や半導体基板上の他の領域の半導体素子の製造状況とを鑑みて、自由に変えることができる。
以上のように、可変容量ダイオード31の横方向の不純物濃度プロファイルは、低濃度拡散層を形成する製造プロセスの一部である不純物注入条件や不純物拡散熱処理条件を変更することで容易に調整できる。さらには、低濃度拡散層や高濃度拡散層をパターニングするフォトマスクを変更することで、より自由度の高い調整が可能となる。
本発明の実施の形態では、シリコン能動層は、SOI構造の半導体装置における図示し
ない表面のシリコン層と離間して設けている例を示した。このシリコン能動層の形成に関しては、表面のシリコン層を所望の形状で除去し、そこにCVD法などの知られている技術を用いてシリコン能動層を形成してもよい。もちろん、この構造に限定されるものではなく、成膜とレーザーアニールなどとを組み合わせてシリコン能動層を形成してもよい。
シリコン能動層とシリコン層とは同一とすることもできる。つまり、SOI構造の半導体装置上に設けた他の素子は表面のシリコン層に設けているため、これと同様に、可変容量ダイオード31もこのシリコン層に設けることができるのである。このような構成とすることによって、別途シリコン能動層を設ける場合に比べて、半導体装置の製造プロセスを削減しコストを低減することができる。
また、シリコン能動層とシリコン層とを同一とする場合であっても、これらを分離して設けることもできる。あらかじめシリコン層のうちシリコン能動層を形成する領域をメサ分離などの知られている技術を用いて分離するなどすればよいのである。
[可変容量ダイオードを用いたVCO回路の説明:図6]
次に、本発明の半導体装置の可変容量ダイオードを使ったVCOの回路例を図6に示す。図6に示したVCO25は、発振回路23と、この発振回路23に外部接続した水晶振動子21とを有する。
31は可変容量ダイオード、33はCMOSインバータ、57は接地電位である。C1とC2とC3とC4はコンデンサ、R1とR2とR3とは抵抗、T1は入力端子、T2は出力端子である。
発振回路23において、水晶振動子21の一端と接地電位57との間には、コンデンサC3とC4とを並列に接続している。また、水晶振動子21の他端と接地電位57との間には、コンデンサC1とC2とを直列に接続している。コンデンサC1とコンデンサC2との接続点と、接地電位57との間には可変容量ダイオード31を接続しており、この接続点と入力端子T1との間には抵抗R1を接続している。また、水晶振動子21の両端にはCMOSインバータ33と抵抗R2とを直列に接続している。CMOSインバータ33と抵抗R2との接続点が出力端子T2となる。さらに、CMOSインバータ33の両端には抵抗R3を接続している。
続いて、図6に示したVCO25の動作を説明する。一般的に、水晶振動子を用いた発振回路において、その発振周波数は水晶振動子に接続された負荷容量に依存することが知られている。VCOは、その負荷容量を可変容量ダイオードに制御電圧を加えることによって変化させ、発振周波数を制御するものである。
すなわち、図6に示したVCO25においては、入力端子T1に制御電圧が印加され、抵抗R1を介して可変容量ダイオード31に逆バイアス電圧を与える。可変容量ダイオード31は、印加された制御電圧によって、その容量値が変化する。この可変容量ダイオード31の容量変化に伴って、出力端子T2から出力される発振信号の周波数が変化する。
図6に示したCMOSインバータ33や、図示はしていないが、周辺制御回路などは、可変容量ダイオード31と同一のSOI構造を有する半導体装置上に形成されている。すなわち、本発明の半導体装置の可変容量ダイオード31を用いることで、可変容量ダイオード31において、制御電圧に対する所望の容量変化のリニアリティや充分に広い容量可変幅の効果が得られると同時に、CMOSインバータ33や周辺制御回路などにおいては、SOI構造を有する半導体装置の利点である高速化や低消費電力化を実現できる。
以上の説明で明らかなように、本発明の半導体装置は、シリコン能動層に横方向に漸次変化する不純物プロファイルを有する可変容量ダイオードを形成するため、SOI構造を有する半導体装置のように表面のシリコン層が薄い場合においても、制御電圧に対する所
望の容量変化のリニアリティと充分に広い容量可変幅を得ることができる。
これによって、例えば、VCOにおける制御電圧に対する発振周波数の制御性を高めるなどの、半導体装置の動作の信頼性を高めることが可能となる。
また、可変容量ダイオードの特性は、可変容量ダイオードを含む半導体装置を形成する製造プロセスの一部を変更するだけで容易に調整できる。これによって、半導体装置の動作信頼性をさらに高めることが可能となる。
本発明の半導体装置は、制御電圧に対する所望の容量変化のリニアリティと充分に広い容量可変幅を得ることができる。したがって、本発明の半導体装置は、高い周波数精度が要求される通信機器に搭載することができる。特に、携帯電話や無線通信機器に搭載する半導体装置としては好適である。
本発明の半導体装置の構造を示す断面図である。 本発明の半導体装置の横方向の不純物プロファイルを示す図である。 本発明の半導体装置の横方向の不純物プロファイルを示す図である。 本発明の半導体装置の横方向の不純物プロファイルを示す図である。 本発明の半導体装置の不純物濃度変化層の形成を説明する図である。 本発明の半導体装置のVCO回路例を示す図である 従来技術における半導体装置の構造を示す断面図である。
符号の説明
1 第2の高濃度拡散層
3 第1の高濃度拡散層
5 金属電極
7 コンタクトホール
9 第2の低濃度拡散層
13 半導体基板
15 酸化膜
17 シリコン能動層
19 層間絶縁膜
21 水晶振動子
23 発振回路
25 VCO
27 第1の低濃度拡散層である不純物濃度変化層
29 素子分離絶縁膜
31 可変容量ダイオード
33 CMOSインバータ
35 半導体基板
37 第1の領域
39 第2の領域
41 第1の高濃度拡散層
43 第2の高濃度拡散層
45 第1の低濃度拡散層
47a、47b ゲート電極
49a、49b ゲート酸化膜
51a、51b 高濃度拡散層
53 NMOSFET
55 PMOSFET
57 接地電位
59a、59b、59c、59d マスク
61 イオン注入層
63 第1のイオン注入層
65 第2のイオン注入層
67 第3のイオン注入層
C1、C2、C3、C4 コンデンサ
R1、R2、R3 抵抗
T1 入力端子
T2 出力端子

Claims (4)

  1. 半導体基板と該半導体基板の上部に設ける酸化膜と該酸化膜の上部にシリコン能動層を設け、前記シリコン能動層に第1導電型の第1の高濃度拡散層と、第2導電型の第2の高濃度拡散層と第1の低濃度拡散層と第2の低濃度拡散層とを前記半導体基板に対して横方向に並べて設ける半導体装置の製造方法であって、
    記第1の低濃度拡散層を形成する製造工程は、
    前記シリコン能動層の所定領域に、前記半導体基板に対して縦方向にイオン注入し、熱処理を行なうことにより、前記横方向の不純物濃度が、前記第1の高濃度拡散層から前記第2の低濃度拡散層へ向かって漸次低くなる
    ようにしたことを特徴とする半導体装置の製造方法
  2. 前記第1の低濃度拡散層を形成する製造工程は、
    前記シリコン能動層の所定領域に行なうイオン注入を1回だけ行なうことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法
  3. 前記第1の低濃度拡散層を形成する製造工程は、
    前記シリコン能動層の所定領域に行なうイオン注入を、前記横方向に領域を変えて複数回行なうことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法
  4. 前記熱処理は、前記イオン注入後にその都度行なうことを特徴とする請求項に記載の半導体装置の製造方法。
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