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JP4759860B2 - 無酸素性作業閾値検出装置 - Google Patents

無酸素性作業閾値検出装置 Download PDF

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JP4759860B2
JP4759860B2 JP2001210864A JP2001210864A JP4759860B2 JP 4759860 B2 JP4759860 B2 JP 4759860B2 JP 2001210864 A JP2001210864 A JP 2001210864A JP 2001210864 A JP2001210864 A JP 2001210864A JP 4759860 B2 JP4759860 B2 JP 4759860B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、運動強度として表された無酸素性作業閾値を導出する無酸素性作業閾値検出装置に関する。
【0002】
【背景技術および発明が解決しようとする課題】
有酸素運動から無酸素運動へ切り換わる閾値を運動強度または酸素摂取量の数値として表現した、無酸素性作業閾値(AT:anaerobic threshold)は、呼吸器系や循環器系の機能に対する運動効果の評価や、スポーツのトレーニングにおける適切な運動強度の選択などを行うために有用な指標であることが知られている。無酸素性作業閾値の検出は、血液中の乳酸濃度が急激に増加し始める運動強度または酸素摂取量の数値である乳酸閾値(LT:lactic threshold)の検出、または、運動強度の増加に伴う呼気中の二酸化炭素の増加率が一段と高くなる運動強度または酸素摂取量の数値である換気閾値(VT:ventilatory threshold)の検出によって行うことができる。
【0003】
しかしながら、血液中の乳酸値の測定は、血液の採取が必要となるため侵襲的に行わねばならず、運動の実施とともに手軽に行うということは困難である。
【0004】
また、換気閾値を検出するために行われる、酸素摂取量や二酸化炭素発生量の監視は、装置から伸びる管路に接続されたマウスピースを通して呼吸を行い、吸気や呼気の量と成分を計測する必要があるため、大掛かりな装置を必要とする。
【0005】
本発明は、上記のような点に鑑みてなされたものであって、少なくとも下記のいずれかの作用効果を奏することができる無酸素性作業閾値検出装置を提供することにある。
【0006】
1) 無酸素性作業閾値を非侵襲的に検出できる。
【0007】
2) 無酸素性作業閾値を携帯可能な小型の装置で検出できる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1) 本発明に係る無酸素性作業閾値検出装置は、
運動強度を検出する運動強度検出部と、
血圧を非侵襲的に検出する血圧検出部と、
前記血圧検出部によって検出された血圧波形から、当該血圧波形の指標を導出する血圧波形指標導出部と、
前記運動強度の所与の範囲にわたり、前記運動強度と、前記血圧波形指標とを関連付けて記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されたデータを用いて、前記運動強度として表された無酸素性作業閾値を導出する無酸素性作業閾値導出部と、
を有することを特徴としている。
【0009】
本発明によれば、運動強度検出部が検出する運動強度の所与の範囲にわたり、血圧検出部によって検出された血圧波形から、血圧波形指標導出部が血圧波形の指標を導出し、運動強度に関連付けられて血圧波形の指標が記憶部に記憶される。そして、無酸素性作業閾値導出部は、記憶部に記憶されたデータを用いて、運動強度の数値として表された無酸素閾値を導出する。したがって、装置から伸びる管路に接続されたマウスピースの装着や、血液採取を行う必要がない。その結果、携帯可能な小型の装置で無酸素性作業閾値を非侵襲的に検出することができる。
(2) 本発明に係る無酸素性作業閾値検出装置は、
運動強度を検出する運動強度検出部と、
非侵襲的に末梢における脈波を検出する脈波検出部と、
予め検出された前記末梢における脈波波形と、当該脈波波形に対応する血圧波形とを用いて予め算出された伝達関数を記憶する伝達関数記憶部と、
前記脈波検出部によって新たに検出された前記末梢における脈波波形と、前記伝達関数とを用いて、当該脈波波形に対応する血圧波形を算出する血圧波形算出部と、
前記血圧波形算出部によって算出された血圧波形から、当該血圧波形の指標を導出する血圧波形指標導出部と、
前記運動強度の所与の範囲にわたり、前記運動強度と、前記血圧波形指標とを関連付けて記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されたデータを用いて、前記運動強度の数値として表された無酸素性作業閾値を導出する無酸素性作業閾値導出部と、
を有することを特徴としている。
【0010】
ここで、「予め検出された前記末梢における脈波波形」は、例えば、前記脈波検出部と同様に形成された脈波検出装置または前記脈波検出部によって検出しておく。
【0011】
本発明によれば、運動強度検出部が検出する運動強度の所与の範囲にわたり、脈波検出部によって検出された末梢における脈波波形と伝達関数とを用いて血圧波形算出部が算出した血圧波形から、血圧波形指標導出部が血圧波形の指標を導出し、血圧波形の指標が運動強度に関連付けられて記憶部に記憶される。そして、無酸素性作業閾値導出部は、記憶部に記憶されたデータを用いて、運動強度の数値として表された無酸素閾値を導出する。したがって、装置から伸びる管路に接続されたマウスピースの装着や、血液採取を行う必要がない。その結果、携帯可能な小型の装置で無酸素性作業閾値を非侵襲的に検出することができる。
【0012】
(3) 本発明に係る無酸素性作業閾値検出装置は、
運動強度を検出する運動強度検出部と、
非侵襲的に末梢における脈波を検出する脈波検出部と、
前記脈波検出部が脈波を検出する部位付近における血圧を測定する血圧測定部と、
前記血圧測定部が測定した血圧値を用いて、前記脈波検出部が検出した脈波波形を前記末梢における血圧波形に変換する変換部と、
前記変換部によって得られた血圧波形から、当該血圧波形の指標を導出する血圧波形指標導出部と、
前記運動強度の所与の範囲にわたり、前記運動強度と前記血圧波形指標とを関連付けて記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されたデータを用いて、前記運動強度の数値として表された無酸素性作業閾値を導出する無酸素性作業閾値導出部と、
を有することを特徴としている。
【0013】
本発明によれば、運動強度検出部が検出する運動強度の所与の範囲にわたり、脈波検出部によって検出された末梢における脈波波形を変換して得られた血圧波形から血圧波形指標導出部が血圧波形の指標を導出し、血圧波形の指標が運動強度に関連付けられて記憶部に記憶される。そして、無酸素性作業閾値導出部は、記憶部に記憶されたデータを用いて、運動強度の数値として表された無酸素閾値を導出する。したがって、装置から伸びる管路に接続されたマウスピースの装着や、血液採取を行う必要がない。その結果、携帯可能な小型の装置で無酸素性作業閾値を非侵襲的に検出することができる。
【0014】
(4) 本発明に係る無酸素性作業閾値検出装置は、
運動強度を検出する運動強度検出部と、
非侵襲的に末梢における脈波を検出する脈波検出部と、
前記脈波検出部が脈波を検出する部位付近において予め測定した血圧値を記憶する血圧値記憶部と、
前記血圧値記憶部に記憶された血圧値を用いて、前記脈波検出部が検出した脈波波形を前記末梢における血圧波形に変換する変換部と、
前記変換部によって得られた血圧波形から、当該血圧波形の指標を導出する血圧波形指標導出部と、
前記運動強度の所与の範囲にわたり、前記運動強度と前記血圧波形指標とを関連付けて記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されたデータを用いて、前記運動強度の数値として表された無酸素性作業閾値を導出する無酸素性作業閾値導出部と、
を有することを特徴としている。
【0015】
本発明によれば、運動強度検出部が検出する運動強度の所与の範囲にわたり、脈波検出部によって検出された末梢における脈波波形を変換して得られた血圧波形から血圧波形指標導出部が血圧波形の指標を導出し、血圧波形の指標が運動強度に関連付けられて記憶部に記憶される。なお、脈波波形から血圧波形への変換においては、血圧値記憶部に記憶された血圧値が用いられるため、血圧測定部を備える必要がない。そして、無酸素性作業閾値導出部は、記憶部に記憶されたデータを用いて、運動強度の数値として表された無酸素閾値を導出する。したがって、装置から伸びる管路に接続されたマウスピースの装着や、血液採取を行う必要がない。その結果、携帯可能な小型の装置で無酸素性作業閾値を非侵襲的に検出することができる。
【0016】
(5) 前記脈波検出部は、血流量に対応して変動する容積脈波を、皮膚付近に存在する毛細血管における赤血球量の変動として検出するように形成されていてもよい。
【0017】
血流量に対応して変化する容積脈波は、皮膚付近に存在する毛細血管網における赤血球量の変動としてとらえることができる。この変動は、例えば皮膚に照射した光の透過量または反射量の変化として検出することができるため、センサを末梢動脈例えば橈骨動脈の位置に合わせることなく検出することができる。したがって、脈波検出部は、皮膚付近に存在する毛細血管における赤血球量の変動を、末梢動脈における脈波(容積脈波)として安定して検出することが可能である。
【0018】
(6) 前記伝達関数記憶部は、異なる脈拍数に対応する複数の伝達関数を記憶し、
前記血圧波形算出部は、前記脈波検出部が検出した脈波から導出される脈拍数に対応する伝達関数を前記複数の伝達関数から選択して用いて血圧波形を算出するようにしてもよい。
【0019】
本発明によれば、被験者の活動状態に関わらず、脈波検出部が検出した脈波からにおける血圧波形を高い精度で導出できる。
【0020】
(7) 前記伝達関数記憶部は、異なる年齢に対応する複数の伝達関数を記憶し、
前記血圧波形算出部は、前記脈波検出部が脈波を検出する被験者の年齢に対応する伝達関数を前記複数の伝達関数から選択して用いて血圧波形を算出するようにしてもよい。
【0021】
本発明によれば、被験者の年齢に関わらず、脈波検出部が検出した脈波からにおける血圧波形を高い精度で導出できる。
【0022】
(8) 前記伝達関数記憶部は、異なる生理的な年齢に対応する複数の伝達関数を記憶し、
前記血圧波形算出部は、前記脈波検出部が脈波を検出する被験者の生理的な年齢に対応する伝達関数を前記複数の伝達関数から選択して用いて血圧波形を算出するようにしてもよい。
【0023】
本発明によれば、被験者の生理的な年齢に関わらず、脈波検出部が検出した脈波からにおける血圧波形を高い精度で導出できる。
【0024】
(9) 前記血圧波形指標導出部が導出する指標は、拡張期血圧であってもよい。
【0025】
(10) 前記血圧波形指標導出部が導出する指標は、平均血圧であってもよい。
【0026】
(11) 前記血圧波形指標導出部が導出する指標は、収縮期前期血圧と切痕での血圧との差圧であってもよい。
【0027】
(12) 前記血圧波形指標導出部が導出する指標は、収縮期前期血圧と切痕での血圧との比であってもよい。
【0028】
(13) 前記血圧波形指標導出部が導出する指標は、収縮期血圧と拡張期血圧の差圧としての脈圧であってもよい。
【0029】
(14) 前記血圧波形指標導出部が導出する指標は、収縮期前期血圧と収縮期後期血圧の比であってもよい。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら、さらに具体的に説明する。
【0031】
1. <第1実施形態>
1.1 無酸素性作業閾値検出装置の外観的構成
本実施形態の無酸素性作業閾値検出装置10における運動強度検出部を除く部分は、例えば図1(A)、図1(B)、および図1(C)に示すような外観的構成とすることができる。無酸素性作業閾値検出装置10は、腕時計状の構造を有する装置本体12と、この装置本体12のコネクタ部20にコネクタピース57を介して接続されるケーブル58と、このケーブル58の先端側に設けられた脈波検出部60とを含んで構成されている。装置本体12にはリストバンド56が取り付けられ、リストバンド56によって装置本体12が被験者の手首に装着される。
【0032】
装置本体12はコネクタ部20を備えており、コネクタ部20にはケーブル58の端部となっているコネクタピース57が着脱自在に取り付けられている。
【0033】
図1(C)は、このコネクタピース57を取り外したコネクタ部20を示しており、例えば、ケーブル58との接続ピン21や、データ転送を行うためのLED22、フォトトランジスタ23を備えている。
【0034】
また、装置本体12の表面側には、液晶パネルからなる表示部54が設けられている。表示部54は、セグメント表示領域や、ドット表示領域などを備え、血圧波形、血圧波形指標、または無酸素性作業閾値などの情報を表示する。なお、表示部54は液晶パネルではなく他の表示装置を用いて構成されていてもよい。
【0035】
装置本体12の内部には、各種演算や変換などを制御するCPU(central processing unit)、CPUを動作させるプログラムその他を記憶するメモリを備え(図示省略)、装置本体12の外周部には各種操作や入力を行うためのボタンスイッチ14が設けられている。
【0036】
一方、脈波検出部60は、図1(B)に示すように、センサ固定用バンド62によって遮光されながら、被験者の人差し指の根本付近に装着される。このように、脈波検出部60を指の根本付近に装着すると、ケーブル58が短くて済むので、装着しても邪魔にならない。また、指の根元付近は指先に比べると気温による血流量の変化が少ないため、検出した脈波波形に対する気温などの影響が比較的少ない。
【0037】
運動強度検出部は、図示しない加速度センサを含んで構成することができる。その加速度センサは、例えば、被験者の、上肢、下肢、または腰部などに取り付けて用いられる。
【0038】
1.2 無酸素性作業閾値検出装置の機能的構成
図2は、本実施形態に係る無酸素性作業閾値検出装置10の機能的構成を示すブロック図である。この図に示すように、無酸素性作業閾値検出装置10は、脈波検出部60、伝達関数記憶部26、血圧波形算出部24、血圧波形指標算出部30、記憶部34、運動強度検出部46、無酸素性作業閾値導出部38、表示部54、および制御部50を備えて構成される。なお、これらの各部は、装置本体12に組み込まれていてもよいし、脈波検出部60や表示部54とは別体として形成して、脈波検出部60や、表示部54などに電気的に接続されていてもよい。
【0039】
脈波検出部60は、例えば図3に回路図として示すように、LED64、フォトトランジスタ65などを含み、非侵襲的すなわち皮膚を破ることなく末梢における脈波を検出できるように構成されている。この脈波検出部60は、脈波波形が血流量の変動波形(容積脈波波形)とほぼ同様の波形となることを利用し、動脈に対する光照射と、動脈内の血液による反射光量の変動または透過光量の変動の検出とを行うように形成された光センサを用いて容積脈波としての脈波を検出する。
【0040】
さらに具体的には、脈波検出部60は、スイッチSWがオン状態となり、電源電圧が印加されると、LED64から光が照射される。この照射光は、被験者の血管や組織によって反射した後に、フォトトランジスタ65によって受光される。したがって、フォトトランジスタ65の光電流を電圧に変換したものが、脈波検出部60の信号MHとして出力される。
【0041】
ここで、LED64の発光波長は、血液中のヘモグロビンの吸収波長ピーク付近に選ばれる。このため、受光レベルは血流量に応じて変化する。したがって、受光レベルを検出することによって、脈波波形が検出されることとなる。例えば、LED64としては、InGaN系(インジウム−ガリウム−窒素系)の青色LEDが好適である。このLEDの発光スペクトルは、450nm付近を発光ピークとし、その発光波長域は、300nmから600nmまでの範囲とすることができる。
【0042】
このような発光特性を有するLEDに対応するフォトトランジスタ65として、本実施形態においては、例えばGaAsP系(ガリウム−砒素−リン系)のものを用いることができる。このフォトトランジスタ65の受光波長領域は、主要感度領域が300nmから600nmまでの範囲とし、300nm以下にも感度領域があるものとすることができる。
【0043】
このような青色LED64とフォトトランジスタ65とを組み合わせると、その重なり領域である300nmから600nmまでの波長領域において、脈波を検出することができ、以下のような利点がある。
【0044】
まず、外光に含まれる光のうち、波長が700nm以下の光は、指の組織を透過しにくい傾向があるため、外光がセンサ固定用バンドで覆われていない指の部分に照射されても、指の組織を介してフォトトランジスタ65まで到達せず、検出に影響を与えない波長領域の光のみがフォトトランジスタ65に達する。一方、300nmより短い波長の光は、皮膚表面でほとんど吸収されるので、受光波長領域を700nm以下としても、実質的な受光波長領域は、300nm〜700nmとなる。したがって、指を大掛かりに覆わなくとも、外光の影響を抑圧することができる。また、血液中のヘモグロビンは、波長が300nmから700nmまでの光に対する吸光係数が大きく、波長が880nmの光に対する吸光係数に比して数倍〜約100倍以上大きい。したがって、この例のように、ヘモグロビンの吸光特性に合わせて、吸光特性が大きい波長領域(300nmから700nm)の光を検出光として用いると、その検出値は、血量変化に応じて感度よく変化するので、血量変化に基づく脈波波形MHのSN比を高めることができる。
【0045】
このように、脈波検出部60は、血流量に対応して変化する脈波すなわち容積脈波を、皮膚付近に存在する毛細血管網における赤血球量の変動としてとらえ、皮膚に照射した光の透過量または反射量の変動として検出することができるため、センサを末梢動脈例えば橈骨動脈や側指動脈の位置に合わせることなく検出することができる。したがって、脈波検出部60は、皮膚付近に存在する毛細血管における赤血球量の変動を、末梢動脈における脈波(容積脈波)として安定して検出することが可能である。
【0046】
伝達関数記憶部26は、所与の部位における血圧波形例えばカテーテルを用いたマイクロ血圧計によって予め測定された中枢血圧波形すなわち大動脈起始部における血圧波形と、前述した脈波検出部60によって予め検出された末梢における脈波波形とを用いて、予め算出された伝達関数を記憶している。図4(A)および(B)はそのような伝達関数の一例を、各高調波に対する係数および位相のグラフとして示している。
【0047】
なお、伝達関数記憶部26は、脈波検出部60と同様に形成された脈波検出装置によって予め検出された脈波波形と、予め侵襲的に測定した所与の部位の血圧波形とを用いて、予め算出された伝達関数を記憶していてもよい。また、この伝達関数は各個人において顕著な相違がないことも知られているため、一般的に当てはまる汎用の伝達関数を用いるようにしてもよい。
【0048】
血圧波形算出部24は、伝達関数記憶部26に記憶されている伝達関数と、脈波検出部60によって検出された末梢における脈波波形とを用いて、その脈波波形に対応する、前述した所与の部位における血圧波形を算出する。例えば、血圧波形算出部24は、脈波検出部60によって検出された末梢における脈波波形をフーリエ変換し、それを伝達関数記憶部26に記憶されている伝達関数で除算し、その結果をフーリエ逆変換することによって前述した所与の部位における血圧波形を算出する。
【0049】
血圧波形指標導出部30は、血圧波形算出部24によって算出された血圧波形から、その血圧波形の指標を導出する。そして、血圧波形指標導出部30は、導出した血圧波形の指標を、記憶部34、および表示部54に対して出力する。血圧波形指標導出部30は、例えば、CPUと、そのCPUを動作させるプログラムが格納されたメモリとを含んで構成される。
【0050】
ここで、図5に示した典型的な中枢血圧波形すなわち大動脈起始部における血圧波形を示す図を参照しながら中枢血圧波形について説明する。この図に示すように、中枢血圧波形は、収縮期前期血圧、収縮期後期血圧、拡張期血圧、切痕(dicrotic notch)、などの特徴を用いて比較されることがある。
【0051】
血圧波形指標導出部30は、例えば、このような血圧波形から、拡張期血圧、平均血圧、収縮期前期血圧と切痕での血圧との差圧、収縮期前期血圧と切痕での血圧との比、収縮期血圧と拡張期血圧の差圧である脈圧、または収縮期前記血圧と収縮期後期血圧の比を指標として導出する。平均血圧は血圧波形を整数周期にわたって積分し、その結果を積分区間に対応する時間で除算することによって求められる。
【0052】
運動強度検出部46は、加速度センサ47および運動強度算出部48を備えて構成され、被験者が実施している運動の仕事率(W)を検出する。加速度センサ47は、被験者の、上肢、下肢、または腰部などに装着されて用いられる。
【0053】
本願発明者は、次の式で表される加速度センサ強度と、被験者が実施している特定の運動の仕事率との間にほぼ比例関係があることを見いだした。なお、その比例係数kは、運動の種類によって定まる係数(活動量係数)であり、運動の種類ごとに予め測定されて、運動強度算出部48が利用できるようになっている。
【0054】
加速度センサ強度 = X(A1 2+A2 2+A3 2+・・・・)1/2
ここで、
Xは、単位時間における運動のサイクル数
nは、サイクルnにおける加速度値(ピーク値または平均値)
である。
【0055】
そして、単位時間における運動のサイクル数X、および、サイクルnにおける加速度値Anは、運動加速度センサ47からの出力を強度算出部48が分析することによって検出される。
【0056】
したがって、運動強度検出部46は、例えば、自転車による運動を実施する被験者の足首付近に加速度センサ47を装着すると、その加速度センサ47が検出する加速度データから、運動強度算出部48が運動の単位時間におけるサイクル数Xと、サイクルnにおける加速度値Anを抽出し、被験者の実施している運動の仕事率すなわち運動強度を検出することができる。
【0057】
なお、被験者が実施する運動には、前述した自転車のペダルを漕ぐ運動、歩行運動、ランニング、ステップエクセサイズなど、さまざまな種類の運動を用いることができる。前述した、活動量係数kはこれらを含む運動の種類ごと、加速度センサ47の装着部位ごとに予め算出されて、運動強度算出部48が利用できるようになっている。例えば、自転車のペダルを漕ぐ運動における活動量係数kは、自転車エルゴメータが検出する仕事量と、その運動において測定した前述の加速度センサ強度とを用いて算出することができる。
【0058】
記憶部34は、半導体メモリ、あるいは、磁気または光を利用した記憶媒体と半導体メモリとの組み合わせとして構成され、運動強度の予め設定した範囲にわたり、運動強度と、血圧波形指標とを関連付けて記憶する。
【0059】
無酸素性作業閾値導出部38は、記憶部34に記憶されたデータを用いて、運動強度として表された無酸素性作業閾値を導出する。
【0060】
ここで、無酸素性作業閾値導出部38の動作を説明するために、運動強度と血圧との関係について発見された事実について述べる。図6は、R. Nagaya, Y. Kawabata, M. Tanaka らの論文“ Mean Blood Pressure Increases Above the Ventilatory Threshold”(H. Tanaka, M. Shindo,“Exercise for Preventing Common Diseases,”pp. 181-184, Springer,2000)から引用したグラフである。なお、このデータは、22〜25歳の健康な成人に自転車エルゴメータによる運動を課し、最初の4分は10Wの運動量でサイクリングを行い、その後4秒ごとに1Wずつ運動量を増加させながら、血圧を計測した結果の典型例である。なお、血圧の測定は、血管壁の一部が平坦化した状態となるように動脈に圧力センサを押圧した状態で圧力を測定することによって血圧を検出する圧平圧力測定法によって行われている。また、このグラフには、マウスピースに接続されたフローメータによって得られたデータをもとに算出した換気性作業閾値(Ventilatory Threshold)もVTとして示してある。
【0061】
本願発明者は、このグラフから、平均血圧、拡張期血圧、および脈圧は、換気性作業閾値(VT)の運動強度を境に傾向が明白に変化していることを見いだした。すなわち、平均血圧および拡張期血圧は、換気性作業閾値までは運動強度が増加するにつれてほぼ直線的に低下し、換気性作業閾値を過ぎると運動強度が増加するにつれてほぼ直線的に上昇している。また、収縮期血圧においても、換気性作業閾値を過ぎると血圧上昇の傾きが増加している。さらに、収縮期血圧と拡張期血圧の差圧である脈圧は、図6において収縮期血圧と拡張期血圧とを比較することによって、換気性閾値(VT)までは比較的高い増加率で直線的に増加するが、換気性閾値を過ぎると換気性閾値までに比べるとに低い増加率で直線的に増加することを、本願発明者は見いだした。したがって、換気性作業閾値あるいは無酸素性作業閾値は、運動強度の変化に対する、拡張期血圧、平均血圧、収縮期血圧、または脈圧の変化のグラフを、2本の直線で近似しそれらの交点における運動強度として求めることができることがわかる。
【0062】
ここで、無酸素性作業閾値導出部38における無酸素性作業閾値の導出の具体例を図7に示したフローチャートとともに説明する。まず、無酸素性作業閾値導出部38は、運動強度の所与の範囲内の最初の1点を仮想的な無酸素性作業閾値であるとし(S1)、例えば測定された拡張期血圧のデータをもとに、その仮想的な無酸素性作業閾値を境とする2本の直線を直線回帰により決定し(S2)、それらの直線を記憶する(S3)。そして、仮想的な無酸素性作業閾値を単位運動強度ずつ増加させながら(図4)、そのような直線の決定を運動強度の所与の範囲内の各点について繰り返す(図4、図5、S2)。次に、それらの2直線近似について、実際のデータとの誤差平方和を求め、最小の誤差平方和となる2直線近似を選択する(図6)。最後に、選択された2直線の交点における運動強度を無酸素性作業閾値として算出する(図7)。
【0063】
表示部54は、血圧波形算出部24が算出した血圧波形、血圧波形指標導出部30が導出した指標、または、無酸素性作業閾値導出部38が導出した無酸素性作業閾値などの情報を、文字や記号またはグラフなどとして表示する。
【0064】
制御部50は、CPUと、そのCPUを動作させるプログラムが格納されたメモリとを含んで構成され、前述した各部の動作を制御する。
【0065】
1.3 無酸素性作業閾値検出装置の動作
無酸素性作業閾値検出装置10は、例えば次のように動作して被験者の血圧波形を推定しその解析を行う。
【0066】
まず、時計形状に形成された無酸素性作業閾値検出装置10のリストバンド56を手首に巻き回す。そして、脈波検出部60を、図1(A)および図1(B)に示すように、被験者の人差し指の根本付近に装着し、コネクタピース57を装置本体12のコネクタ部20に取り付けて、脈波検出部60を装置本体12に接続する。
【0067】
また、運動強度検出部46の加速度センサ47を被験者の所与の部位例えば足首に装着する。
【0068】
次に、ボタンスイッチ14の所定操作または所定音声パターンの発声によって、制御部50に検出指示が入力されると、脈波検出部60は脈波の検出を開始する。すなわち、検出指示が入力されると、フォトトランジスタ65は、指の毛細血管網における血流量の変化に対応して変化する光量を検出し、脈波検出部60はその検出光量の変化に対応する信号MHとして脈波波形を血圧波形算出部24に対して出力する。
【0069】
そして、血圧波形算出部24は、脈波検出部60から入力された脈波波形と、伝達関数記憶部26に記憶されている伝達関数とを用いて、その脈波波形に対応する血圧波形を算出する。算出された血圧波形は、大動脈血圧波形指標算出部30および表示部54に対して出力される。
【0070】
血圧波形算出部24によって算出された血圧波形が入力された血圧波形指標導出部30は、その血圧波形から血圧波形の指標、例えば、拡張期血圧、平均血圧、収縮期前期血圧と切痕での血圧との差圧、収縮期前期血圧と切痕での血圧との比、収縮期血圧と拡張期血圧の差圧である脈圧、または収縮期前記血圧と収縮期後期血圧の比を導出する。そして、血圧波形指標導出部30は、導出した血圧波形の指標を、記憶部34、変動解析部38、比較解析部46および表示部54に対して出力する。変動解析部38や比較解析部46においては入力された指標を用いて解析が行われる。
【0071】
ボタンスイッチ14の所定操作または所定音声パターンの発声によって制御部50に検出指示が入力されると、すなわち前述した脈波検出部60による脈波の検出開始と同時に、運動強度検出部46は、加速度センサ47が加速度の検出を開始する。そして、加速度センサ47が検出したデータに基づいて運動強度算出部48が運動強度を算出することによって、運動強度検出部46が被験者が実施している運動の仕事率すなわち運動強度を検出する。
【0072】
同時に、記憶部34は、運動強度の予め設定した範囲にわたり、運動強度検出部46が検出した運動強度と、血圧波形指標導出部30が導出した血圧波形指標とを関連付けて記憶する。
【0073】
次に、無酸素性作業閾値導出部38は、記憶部34に記憶されたデータを用いて、例えば図7を示して前述したようにして、運動強度として表された無酸素性作業閾値を導出する。
【0074】
そして、例えば液晶表示装置を含んで構成された表示部54は、大動脈血圧波形算出部24が算出した血圧波形、血圧波形指標導出部30が導出した指標、または無酸素性作業閾値などを、文字やグラフなどとして表示する。
【0075】
1.4 第1実施形態の作用効果
以上のように本実施形態に係る無酸素性作業閾値検出装置10は、運動強度検出部46が検出する運動強度の所与の範囲にわたり、脈波検出部60によって検出された末梢における脈波波形と、伝達関数とを用いて、血圧波形算出部24が算出した血圧波形から、血圧波形指標導出部30が血圧波形の指標を導出し、血圧波形の指標が運動強度に関連付けられて記憶部34に記憶される。そして、無酸素性作業閾値導出部38は、記憶部34に記憶されたデータを用いて、運動強度の数値として表された無酸素閾値を導出する。したがって、装置から伸びる管路に接続されたマウスピースの装着や、血液採取を行う必要がない。その結果、携帯可能な小型の装置で無酸素性作業閾値を非侵襲的に検出することができる。
【0076】
2. <第2実施形態>
第2実施形態の無酸素性作業閾値検出装置は、血圧測定部および変換部を備えて構成された点が第1実施形態とは異なる。以下においては、第1実施形態と相違する点を中心に説明する。それ以外の点については、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。また、図面において対応する部分には同一の符号を付す。
【0077】
2.1 無酸素性作業閾値検出装置の外観的構成
本実施形態の無酸素性作業閾値検出装置は、例えば第1実施形態の無酸素性作業閾値検出装置10とほぼ同様の外観に形成した部分と、血圧測定部の部分とを備えて外観的に構成される。
【0078】
2.2 無酸素性作業閾値検出装置の機能的構成
図8は、本実施形態に係る無酸素性作業閾値検出装置70の機能的構成を示すブロック図である。この図に示すように、第1実施形態の無酸素性作業閾値検出装置10における各部に加えて、血圧測定部80、および変換部72を備えて構成される。これらの各部を除き、本実施形態に係る無酸素性作業閾値検出装置70の各部は、第1実施形態の血圧推定装置10とほぼ同様に構成される。
【0079】
血圧測定部80は、脈波検出部60が脈波を検出する部位における血圧を測定する。血圧測定部80の一例についてはさらに後述する。
【0080】
変換部72は、血圧測定部80が測定した血圧値を用いて、脈波検出部60が検出した脈波波形をその部位すなわち末梢における血圧波形に変換する。例えば、変換部72は、血圧測定部80が測定した拡張期血圧と収縮期後期血圧との間の振幅を持つように、脈波波形を対応する血圧波形に変換する。
【0081】
血圧波形算出部24は、伝達関数記憶部26に記憶されている伝達関数と、変換部72の算出により得られた血圧波形とを用いて、その血圧波形に対応する血圧波形を算出する。例えば、血圧波形算出部24は、変換部72の算出により得られた末梢における血圧波形をフーリエ変換し、それを伝達関数記憶部26に記憶されている伝達関数で除算し、その結果をフーリエ逆変換することによって算出する。
【0082】
2.3 血圧測定部
図9は、血圧測定部の一例としての血圧測定部82を用いて血圧測定を行う様子を示す模式図である。また、図10は血圧測定部80の機能的構成を示すブロック図である。図9に示すように、血圧測定部82は、脈波検出部60が脈波を検出する部位である指の根元付近に帯状体91を装着して血圧測定を行う。帯状体91は、その内面側に、袋状の圧力付加部89を備えており、圧力付加部が側指動脈98に対向する位置となるようにして指に巻き付けられる。
【0083】
圧力付加部89は、袋状に形成されており、管路87を介してポンプ86および排気バルブ88が接続されている。圧力付加部89に充填される流体例えば空気の量をポンプ86や排気バルブ88などで調節することによって、圧力付加部89の体積が制御され、それによって圧力付加部89が側指動脈98を押圧する押圧力が調節される。
【0084】
また、前述した管路87には、流体の圧力変化を検出する圧力センサ90が取り付けられている。圧力センサ90は、圧力付加部89および圧力付加部89を介して流体の圧力変化として伝わる側指動脈98の振動を検出するように形成されている。すなわち、側指動脈98上に位置する圧力付加部89は側指動脈98の振動に対応して押圧されるため、圧力付加部89内の流体の圧力が側指動脈98の振動によって変化することになる。したがって、そのような圧力変化を検出する圧力センサ90は、側指動脈98の振動に対応する信号を出力することができる。
【0085】
また、図10の一部として示すように、血圧測定部82は、前述した各部に加えて、制御部84および血圧決定部92を備えて構成されている。
【0086】
制御部84は、ポンプ86や排気バルブ88の動作を制御して圧力付加部89内に充填された流体の量を調節して、圧力付加部89が印加する圧力を変化させて、圧力付加部89が側指動脈98を所定範囲のさまざまな押圧力で押圧するように制御する。制御部84は、例えば、CPUと、そのCPUを動作させるプログラムが格納されたメモリを含んで構成される。
【0087】
血圧決定部92は、圧力付加部89が加えているさまざまな押圧力の情報を制御部84から取り込み、それら各押圧力における圧力センサ90からの検出信号を取り込んで、それらをもとに、最高血圧および最低血圧を決定する。血圧決定部92は、例えば、CPUと、そのCPUを動作させるプログラムが格納されたメモリを含んで構成されている。
【0088】
ここで、前述のように構成された血圧測定部82が血圧測定を行う動作について説明する。
【0089】
まず、圧力付加部89が側指動脈98に対応する位置となるようにして、カフ状の帯状体91が指の根元付近に巻き付けられる。
【0090】
次に、制御部84によってポンプ86および排気バルブ88を制御して、圧力付加部89内に充填された流体の量を調節して、圧力付加部89が印加する圧力を変化させて、圧力付加部89が側指動脈98を所定範囲のさまざまな押圧力で押圧するように制御する。すなわち、圧力付加部89の押圧力は、血圧値として一般的に遭遇しうる範囲を幾分超える範囲、例えば250〜20mmHgの範囲となるように制御部84によって制御される。
【0091】
それらの圧力付加部89の各押圧力において、側指動脈98の振動を検出する圧力センサ90が、圧力付加部89によって狭窄状態とされた血管を流れる血流による血管壁の振動に対応する信号を検出する。その結果は、圧力付加部89の各押圧力に対応させて、血圧決定部92に記憶される。なお、圧力付加部89が印加する各押圧力値は、その押圧力を制御する制御部84から血圧決定部92に伝達される。
【0092】
次いで、圧力付加部89の前述した押圧力の設定範囲に分布して、十分なサンプル数が得られた時点で、血圧決定部92は、血圧の決定を行う。すなわち、圧力センサ90が狭窄状態の血管を流れる血流に伴う振動を検出する最も高い圧力付加部89の押圧力を最高血圧とし、圧力センサ90が狭窄状態の血管を流れる血流に伴う振動を検出する最も低い圧力付加部89の押圧力を最低血圧として、決定する。なお、この血圧決定の原理は、腕帯に加える圧力を変化させながら、腕帯により押圧される動脈の末梢側において押圧により狭められた血管を流れる血流に伴う血管壁の振動をモニタして血圧を決定する血圧測定法、いわゆる聴診法と同様である。
【0093】
2.4 無酸素性作業閾値検出装置の動作
本実施形態の無酸素性作業閾値検出装置70は、前述した血圧測定の動作が加わる点と以下の点を除いて第1実施形態の血圧推定装置10と同様に動作して被験者の血圧波形を推定しその解析を行う。
【0094】
第1実施形態の場合と同様に脈波検出部によって検出された信号MHとしての脈波波形が入力されると、変換部72は、血圧測定部80が測定した血圧値を用いて、脈波波形を検出部位における血圧波形に変換する。
【0095】
そして、血圧波形算出部24は、変換部72の算出により得られた血圧波形と、伝達関数記憶部26に記憶されている伝達関数とが入力されると、それらのデータを用いて、その血圧波形に対応する血圧波形を算出する。
【0096】
以降の動作については、第1実施形態と同様である。
【0097】
2.5 第2実施形態の変形例
2.5.1 本実施形態のここまでの記載においては、脈波検出部60が脈波を検出する部位における血圧を測定する血圧測定部80が測定した血圧値を用いて脈波検出部60が検出した脈波波形をその部位すなわち末梢における血圧波形に変換する例を示した。しかしながら、図11にブロック図として示したように、脈波検出部60が脈波を検出する部位において予め測定した血圧値を記憶する血圧値記憶部76を血圧測定部に替えて設けておき、変換部72は、その血圧値記憶部76に記憶された血圧値を用いて脈波検出部60が検出した脈波波形を末梢における血圧波形に変換するようにしてもよい。
【0098】
2.5.2 また、図12にブロック図として示したように、伝達関数記憶部26および血圧波形算出部24を省き、変換部72が導出した血圧波形が、直接、血圧波形指標導出部30および表示部54に入力されるようにしてもよい。この場合、血圧波形指標導出部30は、変換部72によって得られた血圧波形から、血圧波形の指標を導出する。
【0099】
2.5.3 さらに、本実施形態のここまでの記載においては、脈波検出部60が指の根元付近で脈波を検出し、血圧測定部も同様の部位で血圧を測定する例を示した。しかしながら、脈波検出部60が上腕部で脈波を検出し、血圧測定部も上腕部で血圧を測定するようにしてもよいし、脈波検出部60が手首で脈波を検出し、血圧測定部も手首で血圧を測定するようにしてもよい。
【0100】
なお、血圧測定部は、必ずしも本装置専用のものを用いなくともよく、例えば上腕部または手首において血圧を測定する市販の血圧計を用い、そのデータを自動またはキーボードなどを介して変換部72に入力するようにしてもよい。
【0101】
2.6 第2実施形態の作用効果
以上のように本実施形態に係る無酸素性作業閾値検出装置70は、運動強度検出部46が検出する運動強度の所与の範囲にわたり、脈波検出部60によって検出された末梢における脈波波形を変換して得られた血圧波形と伝達関数とを用いて、血圧波形算出部24が算出した血圧波形から血圧波形指標導出部30が血圧波形の指標を導出し、血圧波形の指標が運動強度に関連付けられて記憶部34に記憶される。そして、無酸素性作業閾値導出部38は、記憶部34に記憶されたデータを用いて、運動強度の数値として表された無酸素閾値を導出する。したがって、装置から伸びる管路に接続されたマウスピースの装着や、血液採取を行う必要がない。その結果、携帯可能な小型の装置で無酸素性作業閾値を非侵襲的に検出することができる。
【0102】
3. <第3実施形態>
第3実施形態の無酸素性作業閾値検出装置は、脈波検出部、伝達関数記憶部、および血圧波形算出部がなく、血圧検出部を備えて構成された点が第1実施形態とは異なる。以下においては、第1実施形態と相違する点を中心に説明する。それ以外の点については、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。また、図面において対応する部分には同一の符号を付す。
【0103】
3.1 無酸素性作業閾値検出装置の外観的構成
本実施形態の無酸素性作業閾値検出装置は、例えば図13に示すようなネックレス型の外観的構成として形成することができる。
【0104】
この図において、血圧検出部102としての圧力センサ104はケーブル112の先端に設けられており、例えば、図14に示すように、粘着テープ114などを用いて、被験者の頸動脈部に取り付けられる。
【0105】
また、図13において、ブローチのような形状をした装置本体120には、この装置の主要部分が組み込まれているとともに、その前面には表示部54、ボタンスイッチ14が設けられている。なお、ケーブル112はその一部が鎖110に埋め込まれており、圧力センサ104により出力される信号を、装置本体120に供給している。装置本体120の内部には、各種演算や変換などを制御するCPU(central processing unit)や、CPUを動作させるプログラムその他を記憶するメモリを備えている。
【0106】
なお、運動強度検出部は、例えば第1実施形態と同様な外観的構成とすることができる。
【0107】
3.2 無酸素性作業閾値検出装置の機能的構成
図15は、本実施形態に係る無酸素性作業閾値検出装置100の機能的構成を示すブロック図である。この図に示すように、本実施形態に係る無酸素性作業閾値検出装置100は、第1実施形態における脈波検出部60、伝達関数記憶部26、および血圧波形算出部24は備えておらず、血圧検出部102を備えて構成される。これ以外については、本実施形態に係る無酸素性作業閾値検出装置100の各部は、第1実施形態の血圧推定装置10とほぼ同様に構成される。
【0108】
血圧検出部102は、血圧を非侵襲的に検出する。血圧検出部102は、圧力センサ104を用いて、血圧例えば中枢血圧すなわち大動脈起始部の血圧とほぼ同様な血圧を示す頸動脈における血圧を非侵襲的に検出する。この血圧測定は、例えば、血管壁の一部が平坦化した状態となるように動脈に圧力センサを押圧した状態で圧力を測定することによって血圧を検出する圧平圧力測定法によって行われる。
【0109】
血圧波形指標導出部30は、血圧検出部102によって検出された血圧波形から、その中枢血圧波形の指標を導出する。
【0110】
3.3 無酸素性作業閾値検出装置の動作
本実施形態の無酸素性作業閾値検出装置100は、以下の点を除いて第1実施形態の血圧推定装置10と同様に動作して被験者の無酸素作業閾値を検出する。
【0111】
まず、ネックレス形状に形成された無酸素性作業閾値検出装置100の鎖110を首にかける。そして、血圧検出部102としての圧力センサ104を、図14に示すように、粘着テープ114などを用いて、被験者の頸動脈部に取り付ける。これによって、頸動脈の血管壁の一部が平坦化した状態となるように動脈に圧力センサ104が押圧され、その状態で圧力を測定する圧平圧力測定法によって血圧が検出される。
【0112】
血圧波形指標導出部30は、圧力センサ104が検出した血圧波形から、その血圧波形の指標を導出する。
【0113】
その他の動作は第1実施形態の無酸素作業閾値検出装置10と同様である。
【0114】
3.4 第3実施形態の作用効果
本実施形態によれば、運動強度検出部46が検出する運動強度の所与の範囲にわたり、血圧検出部102によって検出された血圧波形から、血圧波形指標導出部30が血圧波形の指標を導出し、血圧波形の指標は運動強度に関連付けられて記憶部34に記憶される。そして、無酸素性作業閾値導出部38は、記憶部34に記憶されたデータを用いて、運動強度の数値として表された無酸素閾値を導出する。したがって、装置から伸びる管路に接続されたマウスピースの装着や、血液採取を行うことなく無酸素閾値を導出できる。その結果、携帯可能な小型の装置で無酸素性作業閾値を非侵襲的に検出することができる。
【0115】
4. <変形例>
4.1 前述した第1および第2実施形態においては、脈波検出部60が発光素子と受光素子とを利用したセンサを用いた例を示した。しかしながら、脈波検出部60は末梢の動脈例えば橈骨動脈上に位置させた圧力センサを利用した脈波検出部であってもよい。この場合、血管壁の一部が平坦化した状態となるように動脈に押圧された圧力センサで血圧を測定する圧平圧力測定法を用いて脈波(圧脈波)の検出が行われる。
【0116】
図16および図17は、そのような脈波検出部を用いた無酸素性作業閾値検出装置10aにおける運動強度検出部を除く部分を示す図であり、図16は無酸素性作業閾値検出装置10aの外観を示す斜視図であり、図17は無酸素性作業閾値検出装置10aを手首に装着した状態を示す斜視図である。
【0117】
これらの図に示すように、無酸素性作業閾値検出装置10aは、装置本体12に取り付けられたリストバンド56に沿って移動可能にリストバンド56に取り付けられたセンサ保持部67を備えており、そのセンサ保持部67から突出して設けられた圧力センサ68を含んで脈波検出部60aが構成されている。脈波検出部60aと装置本体12とは、脈波検出部60aからの検出信号などを伝達する図示しない配線例えばFPC(flexible printed circuit)基板によって結ばれている。
【0118】
そして、無酸素性作業閾値検出装置10aの使用時においては、図15に示すように、センサ保持部67が橈骨動脈99付近に位置するように、無酸素性作業閾値検出装置10aが被験者の手首に巻き回される。そして、センサ保持部67に設けられている脈波検出部60aが例えば橈骨動脈99上に位置するように、センサ保持部67がリストバンド56に沿ってスライドされて位置決めされる。
【0119】
このようにして脈波検出部60aが、被験者の橈骨動脈99に適切に押圧されると、その動脈における血流の変動に伴う血管壁の振動に対応する脈波が脈波検出部60aに伝達され、無酸素性作業閾値検出装置10aは脈波を随時検出することが可能となる。この脈波波形はその血管における血圧波形とほぼ同様の形状を持つ波形として検出される。
【0120】
図18(A)および(B)は、このように橈骨動脈において検出された脈波波形について、中枢血圧波形すなわち大動脈起始部における血圧波形に対する伝達関数を算出した結果の一例を、各高調波に対する係数と位相のグラフとして示している。図18(A)および(B)を前述した図4(A)および(B)と比較すると、本変形例において橈骨動脈の脈波波形について算出した伝達関数と、第1実施形態において指の根元付近の毛細血管網における血流量の変化を光センサで検出した脈波波形(容積脈波)について算出された伝達関数がほぼ同様な特徴を持つことがわかる。なお、本変形例においても、このような伝達関数が伝達関数記憶部26に記憶される。
【0121】
4.2 第1および第2実施形態においては、伝達関数記憶部26は、例えばカテーテルを用いたマイクロ血圧計によって予め侵襲的に測定した中枢血圧波形すなわち大動脈起始部における血圧波形と、前述した脈波検出部60、または脈波検出部60と同様に形成された脈波検出装置によって予め検出された末梢における脈波波形とを用いて、予め算出された1つの伝達関数を記憶している例を示した。
【0122】
しかしながら、伝達関数記憶部26が、異なる脈拍数に対応する複数の伝達関数を記憶し、血圧波形算出部24は、脈波検出部60が検出した脈波から導出される脈拍数に対応する伝達関数をこれら複数の伝達関数から選択して用いて血圧波形を算出するようにしてもよい。これによって、被験者の活動状態に対応した伝達関数を用いて血圧波形が算出されることになるため、末梢動脈における脈波からにおける血圧波形を被験者の活動状態に関わらず高い精度で導出できる。
【0123】
あるいは、伝達関数記憶部26が、異なる年齢に対応する複数の伝達関数を記憶し、血圧波形算出部24は、脈波検出部60が脈波を検出する被験者の年齢または生理的な年齢に対応する対応する伝達関数をこれら複数の伝達関数から選択して用いて血圧波形を算出するようにしてもよい。これによって、被験者の年齢または生理的な年齢に対応した伝達関数を用いて血圧波形が算出されることになるため、末梢動脈における脈波から血圧波形を高い精度で導出できる。
【0124】
4.3 第1および第2実施形態においては、脈波検出部が脈波を検出する部位が指の根元である場合を示した。しかしながら、脈波検出部60が脈波を検出する部位は、毛細血管が皮膚付近に多く分布する毛細血管網が存在する部位であればどの部位であってもよい。
【0125】
4.4 前述した各実施形態においては、血圧波形算出部24が算出した血圧波形、血圧波形指標導出部30が導出した血圧波形指標、または無酸素性作業閾値導出部38が導出した無酸素性作業閾値などの情報を、液晶表示装置などの表示装置を備えて構成された表示部54を用い、表示部54が文字やグラフなどとして表示することによって告知する例を示した。しかしながら、表示部54に替えてあるいは表示部54とともに、プリンタ、または、音声合成装置およびスピーカなどを含んで構成したものを用い、これらの情報を文字やグラフなどとして、表示、印字、あるいは音声として告知するようにしてもよい。
【0126】
4.5 第3実施形態においては、無酸素性作業閾値検出装置100をネックレス型の外観的構成とする例を示した。しかしながら、第3実施形態における無酸素性作業閾値検出装置100の外観的構成は、例えば次に示すように変形して実施することもできる。
【0127】
4.5.1 図19は、第3実施形態における無酸素性作業閾値検出装置100を眼鏡型の外観的構成とする変形例を示す外観図である。
【0128】
この図に示すように、装置本体は、ケース120aとケース120bとに分かれ、それぞれ別々に眼鏡の蔓181に取り付けられ、蔓181内部に埋め込まれたリード線を介して互いに電気的に接続される。ケース120aのレンズ182側にはその側面に液晶パネル183が取り付けられるとともに、その側面の一端には鏡184が所定の角度で固定される。また、ケース120aには光源(図示略)を含む液晶パネル183の駆動回路と、表示データを作成するための回路が組み込まれており、これらが、表示部54を構成している。この光源から発射された光は、液晶パネル183を介して鏡184で反射されて、レンズ182に投射される。また、ケース120bには無酸素性作業閾値検出装置100の主要部が組み込まれており、その上面には前述したボタンスイッチ14が設けられている。
【0129】
一方、圧力センサ104は、ケーブル112を介して、ケース120bと電気的に接続されており、ネックレス型の場合と同様に頸動脈部に貼り付けられる。なお、ケース120aとケース120bとを接続するリード線は蔓181に沿って這わせるようにしても良い。また、この例では装置本体をケース120aとケース120bとの2つに分ける構成としたが、これらを一体化したケースで構成しても良い。さらに、鏡184については、液晶パネル183との角度を調整できるように可動式としても良い。
【0130】
4.5.2 図20は、第3実施形態における無酸素性作業閾値検出装置100をカード型の外観的構成とする変形例を示す外観図である。
【0131】
このカード型の装置本体190は、例えば、被験者の左胸ポケットに収容されるものである。圧力センサ104は、ケーブル112を介して、装置本体190と電気的に接続されており、ネックレス型や眼鏡型の場合と同様に、被験者の頸動脈部に貼り付けられる。
【0132】
4.6 第1および第2実施形態においては、中枢すなわち大動脈起始部における予め測定された血圧波形と、脈波検出部60によって予め検出された脈波波形とを用いて、予め算出された伝達関数を伝達関数記憶部26が記憶し、血圧波形算出部24がその伝達関数と新たに検出された脈波波形とを用いて中枢における血圧波形を算出する例を示した。しかしながら、末梢の動脈例えば橈骨動脈における予め測定された血圧波形と、脈波検出部60によって予め検出された脈波波形とを用いて、予め算出された伝達関数を伝達関数記憶部26が記憶し、血圧波形算出部24がその伝達関数と新たに検出された脈波波形とを用いて末梢例えば橈骨動脈における血圧波形を算出するようにしてもよい。
【0133】
この場合、血圧波形は末梢動脈における血圧波形となるため、中枢における動脈波形とは幾分異なる。図21は、末梢動脈例えば橈骨動脈における典型的な血圧波形を示すグラフである。この図に示したように動脈における血圧波形は、通常、最も高いピークを持つ駆出波(ejection wave)、次に高いピークを持つ退潮波(tidal wave)、3つ目のピークである切痕波(dicrotic wave)を備えている。また、退潮波と切痕との間の極小点または変曲点は切痕(dicrotic notch)と呼ばれる。そして、駆出波のピークは、血圧波形において最も高い血圧である収縮期血圧(最高血圧)BPsysに対応している。また拡張期血圧(最低血圧)BPdiaは、血圧波形において最も低い血圧に対応している。そして、収縮期血圧BPsysと拡張期血圧BPdiaとの差圧は、脈圧ΔBPと呼ばれる。さらに、平均血圧BPmeanは、血圧波形を積分して時間平均を求めることにより得られる。
【0134】
血圧波形指標導出部30は、例えば、このような末梢における血圧波形から、拡張期血圧、平均血圧、収縮期血圧と切痕での血圧との差圧、収縮期血圧と退潮波ピークでの血圧との比、または、収縮期血圧と拡張期血圧の差圧である脈圧を指標として導出する。
【0135】
4.7 本発明は前述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内、または、特許請求の範囲の均等範囲内で、各種の変形実施が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)、(B)、(C)は、第1実施形態に係る無酸素性作業閾値検出装置における運動強度検出部を除く部分の外観図である。
【図2】第1実施形態に係る無酸素性作業閾値検出装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】脈波検出部の回路構成の一例を示す回路図である。
【図4】(A)および(B)は伝達関数記憶部に記憶される伝達関数の一例を、各高調波に対する係数および位相のグラフとして示す図である。
【図5】典型的な中枢血圧波形を示す図である。
【図6】運動量を増加させながら血圧を計測した結果の典型例を示すグラフである。
【図7】無酸素性作業閾値導出部における無酸素性作業閾値の導出の具体例を示すフローチャートである。
【図8】第2実施形態に係る無酸素性作業閾値検出装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図9】血圧測定部を用いて血圧測定を行う様子を示す模式図である。
【図10】血圧測定部の機能的構成を示すブロック図である。
【図11】第2実施形態に係る無酸素性作業閾値検出装置の変形例における機能的構成を示すブロック図である。
【図12】第2実施形態に係る無酸素性作業閾値検出装置の他の変形例における機能的構成を示すブロック図である。
【図13】第3実施形態に係る無酸素性作業閾値検出装置の外観図である。
【図14】図13に示した無酸素性作業閾値検出装置を装着した様子を示す図である。
【図15】第3実施形態に係る無酸素性作業閾値検出装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図16】変形例の脈波検出部を用いた無酸素性作業閾値検出装置における運動強度検出部を除く部分の外観を示す斜視図である。
【図17】図16に示した無酸素性作業閾値検出装置の部分を手首に装着した状態を示す斜視図である。
【図18】(A)および(B)は変形例における伝達関数記憶部に記憶される伝達関数の一例を、各高調波に対する係数および位相のグラフとして示す図である。
【図19】第3実施形態の変形例に係る無酸素性作業閾値検出装置の外観図である。
【図20】第3実施形態の他の変形例に係る無酸素性作業閾値検出装置の外観図である。
【図21】末梢動脈における典型的な血圧波形を示すグラフである。
【符号の説明】
10,10a,70,100 無酸素性作業閾値検出装置
24 血圧波形算出部
26 伝達関数記憶部
30 血圧波形指標導出部
34 記憶部
38 無酸素性作業閾値導出部
46 運動強度検出部
47 加速度センサ
48 運動強度算出部
60,60a 脈波検出部
72 変換部
76 血圧値記憶部
80 血圧測定部
102 血圧検出部

Claims (1)

  1. 運動強度を検出する運動強度検出部と、運動中の被験者の血圧波形の指標を導出する血圧波形指標導出部と、前記運動強度の所与の範囲にわたり、前記運動強度と、前記血圧波形指標とを関連付けて記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶されたデータを用いて、前記運動強度として表された無酸素性作業閾値を導出する無酸素性作業閾値導出部と、を有する無酸素性作業閾値検出装置において、
    前記血圧波形指標導出部は、前記指標として、収縮期前期血圧と切痕での血圧との差圧、または収縮期前期血圧と切痕での血圧との比を求めることを特徴とする無酸素性作業閾値検出装置。
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