JP4752635B2 - 軟窒化部品の製造方法 - Google Patents
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Description
。詳しくは、自動車などに使用されるピッチング強度と曲げ疲労強度に優れた軟窒化部品
の製造方法に関する。
、耐摩耗性、回転曲げ疲労強度やピッチング強度などの特性を高める目的で、いわゆる「
表面硬化処理」が施される。
軟窒化(「炭窒化」とも称される。)」を挙げることができるが、上記の表面硬化処理に
は次のような問題があった。
Ac3点以上の高温のオーステナイト域でCを侵入・拡散させた後、焼入れする処理であるため、高い表面硬さと大きな硬化層深さを得ることができるものの、変態を伴う処理であるので、熱処理変形(焼入れ歪)が大きくなることを避け難い。このため、高い精度が要求される部品の場合には、浸炭焼入れした後で、研削やホーニングなどの仕上げ加工を施さねばならなかった。
ーニング処理を施すことが多いが、軟窒化後にショットピーニングを施すと前記化合物層
の一部が母材に噛み込むため、表面性状が低下して表面の粗さが大きくなり、ピッチング
強度の低下やギヤノイズの発生につながってしまうものであった。更に、化合物層が噛み
込んだ母材の表面にクラックが発生し、その部分が回転曲げ疲労破壊の起点となる場合も
あった。
産業界からの要望が極めて大きくなっている。
、「軟窒化用構造用鋼」及び「ショットピーニング方法及び装置」が提案されている。
.50%、Mn:0.30〜3.00%、Cr:0.10〜1.00%、Mo:0.03
〜1.00%、Al:0.01〜0.10%、V:0.03〜0.50%、S:0.01
5〜0.070%、Pb:0〜0.040%及びO:15ppm以下を含有し、残部がF
e及び不可避の不純物より成り、かつ、S、Pb及びOの含有量が特定の式を満足する、
圧延まま、鍛造まま、焼きならし等の状態で機械加工を施した後、軟窒化処理とショット
ピーニングを施して使用するための疲労強度と被削性に優れた「軟窒化用構造用鋼」が開
示されている。
材を投射して圧縮残留応力を生じさせるショットピーニング方法において、特定の1台の
ショットピーニング装置を用いて2種類以上の投射材を使い分け、2段以上の多段ショッ
トピーニング処理を連続して行うことができる「ショットピーニング方法及び装置」が開
示されている。
ョット径が0.2〜1.0mm、ショット硬さがロックウェルC硬さで42〜62、ショ
ット速度が50〜120m/secの条件でショットピーニングする技術である。しかし
ながら、このような条件でショットピーニング処理しても、必ずしも、軟窒化部品の表面
でのクラック発生の抑制や化合物層の母材への噛み込みを大幅に抑制することができると
いうものではなく、ピッチング強度や回転曲げ疲労強度が低下することを避けられないこ
とがあった。このため、ピッチング強度と回転曲げ疲労強度に優れた軟窒化部品を開発し
たいという産業界の要望に必ずしも応えられるものではなかった。
投射材を使い分けて、2段以上の多段ショットピーニング処理を行うことであるため、軟
窒化部品に対してこのショットピーニング方法を適用しても、軟窒化部品の、表面硬さ、
化合物層深さ、表面圧縮残留応力及び表面粗さの全てを、必ずしも、適正な範囲に制御で
きるというものではなく、ピッチング強度や回転曲げ疲労強度が低下することを避けられ
ないことがあった。このため、ピッチング強度と回転曲げ疲労強度に優れた軟窒化部品を
開発したいという産業界の要望に必ずしも応えられるものではなかった。
部品よりも良好なピッチング強度と回転曲げ疲労強度を有する軟窒化部品を製造する方法
を提供することである。
a)〜(c)の知見を得た。
チング強度及び回転曲げ疲労強度を具備させるには、合金成分のうちで特に、C、Si、
Mn、Cr、Al、V及びNの含有量を適正な範囲に制御すればよい。
グ強度と回転曲げ疲労強度を具備させるためには、軟窒化後の表面硬さをビッカース硬さ
で600以上としたうえで、軟窒化部品の表面圧縮残留応力を700MPa以上とし、更
に、軟窒化部品の化合物層深さ及び算術平均高さRaでの表面粗さを、それぞれ、2.0
μm以下及び1.00μm以下にすればよい。
ビッカース硬さ試験−試験方法」に準拠して、表面から0.03mmの位置で任意に10
点測定した場合の算術平均値を指す。
線回折による測定値を指す。
による測定方法」に準拠して、軟窒化部品表面のミクロ組織を倍率を2000倍として電
子顕微鏡で観察した場合の表面からの深さを指す。
して、触針式の表面粗さ計を用いて、表面の5か所について軸方向に各3mmずつ測定し
た場合の算術平均値を指す。
それぞれ異なった条件の3段のショットピーニング処理を施すことによって、軟窒化部品
の表面圧縮残留応力を700MPa以上、化合物層深さを2μm以下及び算術平均高さR
aでの表面粗さを1.00μm以下とすることができる。このため、軟窒化部品を使用す
る際に、軟窒化部品の表面に形成されたε−Fe2-3N相を主体とした化合物層が母材に噛み込むこと及び表面性状の低下の両方が抑止でき、しかも軟窒化部品の表面には前記の大きな圧縮残留応力が付与されているので、良好なピッチング強度と回転曲げ疲労強度が確保できる。
3)に示す軟窒化部品の製造方法にある。
.40〜2.0%、P:0.025%以下、S:0.005〜0.10%、Cr:0.7
0〜3.0%、Al:0.020〜0.20%、V:0.050〜0.50%及びN:0
.0030〜0.010%を含み、残部はFe及び不純物からなる鋼を、部品形状に加工
した後、軟窒化して表面硬さをビッカース硬さで600以上とし、次いで、下記の条件〈
1〉〜〈3〉を満たすショットピーニング処理をこの順に施すことを特徴とする軟窒化部
品の製造方法。
条件〈1〉:「ショット粒径:0.1〜0.3mm、ショット硬さ:ロックウェルC硬
さで58〜65、投射速度:30〜60m/秒、投射時間:5〜20秒」、
条件〈2〉:「ショット粒径:0.5〜1.2mm、ショット硬さ:ロックウェルC硬
さで58〜65、投射速度:60〜120m/秒、投射時間:30〜60秒」、
条件〈3〉:「ショット粒径:0.1〜0.3mm、ショット硬さ:ロックウェルC硬
さで58〜65、投射速度:60〜120m/秒、投射時間:30〜60秒」。
軟窒化部品の製造方法。
下のうちの1種又は2種を含有する上記(1)又は(2)に記載の軟窒化部品の製造方法
。
Z 2244(2003)の「ビッカース硬さ試験−試験方法」に準拠して、被処理部品材の表面から
0.03mmの位置で任意に10点測定した場合の算術平均値を指す。
化部品よりも良好なピッチング強度と回転曲げ疲労強度を有するので、自動車のトランス
ミッションなどの部品として用いることができる。
質量%」を意味する。
C:0.15〜0.30%
Cは、軟窒化部品の強度確保のために必須の元素であり、0.15%以上の含有量が必
要である。しかしながら、Cの含有量が多くなると硬さが大きくなって切削性の低下を招
き、特に、その含有量が0.30%を超えると硬さ上昇に伴う切削性の低下が著しくなる
。したがって、Cの含有量を0.15〜0.30%とした。なお、より一層良好な切削性
が要求される場合には、Cの含有量を0.15〜0.25%とすることが好ましい。
Siは、脱酸作用を有する。この効果を得るには、0.10%以上の含有量が必要であ
る。しかしながら、Siの含有量が多くなると硬さが大きくなって切削性の低下を招き、
特に、その含有量が0.80%を超えると硬さ上昇に伴う切削性の低下が著しくなる。し
たがって、Siの含有量を0.10〜0.80%とした。なお、より一層良好な切削性が
要求される場合には、Siの含有量を0.10〜0.40%とすることが好ましい。
Mnは、軟窒化部品の強度を高める作用及び脱酸作用を有する。これらの効果を得るに
は、0.40%以上の含有量が必要である。しかしながら、Mnの含有量が多くなると硬
さが大きくなって切削性の低下を招き、特に、その含有量が2.0%を超えると硬さ上昇
に伴う切削性の低下が著しくなる。したがって、Mnの含有量を0.40〜2.0%とし
た。なお、より一層良好な切削性が要求される場合には、Mnの含有量を0.40〜1.
0%とすることが好ましい。
Pは、鋼に含有される不純物であり、結晶粒界に偏析して鋼を脆化させ、特に、その含
有量が0.025%を超えると鋼の脆化が著しくなる。したがって、Pの含有量を0.0
25%以下とした。なお、鋼の脆化抑止のためには、Pの含有量を0.020%以下とす
ることが好ましい。
Sは、Mnと結合してMnSを形成し、切削性を高める作用を有する。しかしながら、
その含有量が0.005%未満では、前記の効果が得難い。一方、Sの含有量が0.10
%を超えると、粗大なMnSを形成して、熱間鍛造性及び回転曲げ疲労強度が低下する。
したがって、Sの含有量を0.005〜0.10%とした。なお、より一層良好な熱間鍛
造性と回転曲げ疲労強度が要求される場合には、Sの含有量を0.005〜0.030%
とすることが好ましい。
Crは、軟窒化後の表面硬さ、硬化層深さ及び芯部硬さを大きくして、軟窒化部品の強
度を高める作用を有する。しかしながら、Crの含有量が0.70%未満では、前記の効
果を得ることができない。一方、Crの含有量が多くなると硬さが大きくなって切削性の
低下を招き、特に、その含有量が3.0%を超えると硬さ上昇に伴う切削性の低下が著し
くなる。したがって、Crの含有量を0.70〜3.0%とした。なお、より一層良好な
切削性が要求される場合には、Crの含有量は0.70〜1.50%とすることが好まし
い。
Alは、脱酸作用を有する。Alには、軟窒化時にNと結合してAlNを形成し、表面
硬さを高める作用もある。これらの効果を得るには、Alを0.020%以上含有させる
必要がある。しかしながら、Alの含有量が過剰になると、硬質のAl2O3形成による切
削性の低下をきたし、更に、軟窒化後の硬化層深さも浅くなる。特に、Alの含有量が0
.20%を超えると、切削性の低下が著しくなるとともに軟窒化後の硬化層深さも浅くな
る。したがって、Alの含有量を0.020〜0.20%とした。なお、Alの含有量は
0.020〜0.10%とすることが好ましい。
Vは、CやNと結合して、微細な炭化物、窒化物や炭窒化物を形成し、軟窒化部品の表
面硬さ及び硬化層深さを大きくする作用を有する。こうした効果を得るには、Vの含有量
を0.050%以上とする必要がある。しかしながら、Vの含有量が過剰になると、形成
される炭化物、窒化物や炭窒化物が粗大になって靱性が低下し、特に、その含有量が0.
50%を超えると、靱性の低下が著しくなる。したがって、Vの含有量を0.050〜0
.50%とした。なお、Vの含有量は0.080〜0.150%とすることが好ましい。
Nは、軟窒化部品の強度を高める作用を有する。Nには、窒化物を形成して結晶粒を微
細にする作用もある。これらの効果を得るには、Nの含有量を0.0030%以上とする
必要がある。しかしながら、Nの含有量が過剰になると窒化物が粗大化して靱性が低下し
、特に、その含有量が0.010%を超えると靱性の低下が著しくなる。したがって、N
の含有量を0.0030〜0.010%とした。なお、Nの含有量は0.0030〜0.
0080%とすることが好ましい。
上述した範囲のCからNまでの元素を含有し、残部はFe及び不純物からなることと規定
した。
eの一部に代えて、
第1群:Mo:1.0%以下、
第2群:Pb:0.20%以下及びCa:0.0050%以下のうちの1種又は2種、
の少なくとも1つの群の元素のうち1種以上を含有させることができる。すなわち、前記
第1群と第2群の少なくとも1つの群の元素のうち1種以上を、Feの一部に代えて、任
意添加元素として含有させてもよい。
Moは、軟窒化後の硬化層深さ及び芯部硬さを大きくして、軟窒化部品の強度向上に寄
与する。しかしながら、Moの含有量が多くなると硬さが大きくなって切削性の低下を招
き、特に、その含有量が1.0%を超えると硬さ上昇に伴う切削性の低下が著しくなる。
したがって、Moを含有させる場合の含有量を1.0%以下とした。なお、前記したMo
の効果を確実に得るためには、その含有量を0.10%以上とすることが好ましい。した
がって、より望ましいMoの含有量は0.10〜1.0%である。なお、より一層良好な
切削性が要求される場合には、Moの含有量の上限を0.30%とすることが好ましい。
Pbは、切削性の向上に寄与する。しかしながら、0.20%を超えてPbを含有させ
ても、切削性向上効果は飽和してコストが嵩むし、靱性や強度の低下も生じる。したがっ
て、Pbを含有させる場合の含有量を0.20%以下とした。なお、前記したPbの効果
を確実に得るためには、その含有量を0.03%以上とすることが好ましい。したがって
、より望ましいPbの含有量は0.03〜0.20%である。なお、一層望ましいPbの
含有量は0.05〜0.15%である。
させても、切削性向上効果は飽和してコストが嵩むし、靱性や強度の低下も生じる。した
がって、Caを含有させる場合の含有量を0.0050%以下とした。なお、前記したC
aの効果を確実に得るためには、その含有量を0.0005%以上とすることが好ましい
。したがって、より望ましいCaの含有量は0.0005〜0.0050%である。なお
、一層望ましいCaの含有量は0.0010〜0.0030%である。
ることができる。
本発明(1)における軟窒化部品の製造方法における鋼のFeの一部に代えて、Mo:1
.0%以下を含有することと規定した。
)又は本発明(2)に係る軟窒化部品の製造方法における鋼のFeの一部に代えて、Pb
:0.20%以下及びCa:0.0050%以下のうちの1種又は2種を含有することと
規定した。
前記(A)項に記載の化学組成を有する鋼を部品形状に加工した後、軟窒化した場合で
あっても、軟窒化後の表面硬さがビッカース硬さで600を下回る場合には、安定したピ
ッチング強度と回転曲げ疲労強度、更には優れた耐摩耗性が確保できない。したがって、
本発明においては、軟窒化後の表面硬さをビッカース硬さで600以上とすることと規定
した。なお、表面硬さが高すぎると靱性が低下するため、表面硬さの上限は、ビッカース
硬さで900以下とするのが好ましい。
3)における「ビッカース硬さ試験−試験方法」に準拠して、表面から0.03mmの位置
で任意に10点測定した場合の算術平均値を指す。
ース硬さで600以上とするためには、例えば、下記(B−1)〜(B−3)に示す条件
で軟窒化すればよい。
軟窒化に使用する媒体(ガス)としては、NH3(アンモニア)及びRXガス(「RXガス」は吸熱型変成ガスの商標である。)が好ましく、その混合比は、NH3/RX=0.5〜1.5とするのが好ましい。より一層好ましい条件はNH3/RX=1、すなわちNH3:RX=1:1である。
軟窒化温度は、N及びCの拡散による表面硬化を効果的に得る観点から500℃以上が
好ましく、また、母材の軟化による強度低下を起こさないようにするために650℃以下
が好ましい。より一層好ましい軟窒化温度は550〜600℃である。
軟窒化後の表面硬さをビッカース硬さで600以上にし、部品に必要な硬化層深さを得
るには、軟窒化時間が2時間以上であることが好ましい。軟窒化時間を長くすると、より
深い硬化層深さが得られる。経済性を考慮すると軟窒化時間は10時間以内が好ましい。
よって、軟窒化時間は2〜10時間が好ましい。
軟窒化部品に優れた耐摩耗性に加えて、従来の軟窒化部品よりも良好なピッチング強度
と回転曲げ疲労強度を具備させるためには、軟窒化して表面硬さをビッカース硬さで60
0以上としたうえで、更に、表面圧縮残留応力を700MPa以上、化合物層深さを2.
0μm以下及び算術平均高さRaでの表面粗さを1.00μm以下とすることが必要であ
り、このために、下記(C−1)〜(C−3)に示す条件〈1〉〜条件〈3〉を満たすシ
ョットピーニング処理をこの順に施さねばならない。
軟窒化で形成された表面の化合物層に小さなクラックを発生させるために、「ショット
粒径:0.1〜0.3mm、ショット硬さ:ロックウェルC硬さで58〜65、投射速度
:30〜60m/秒、投射時間:5〜20秒」の条件で1段目のショットピーニングを行
う必要がある。
ようにし、短時間のショットピーニングを行うことで、軟窒化部品表面の化合物層が剥離
しやすい状態となるので、次に行う2段目のショットピーニングで化合物層が母材に噛み
込むことが抑制されて剥離、除去されるからである。
が大きすぎると化合物層の母材への噛み込みが抑制できないため、ショット粒径の上限を
0.3mmとした。
、ショット硬さが高すぎると上記の効果が飽和するだけでなく、化合物層の母材への噛み
込みが抑制できないため、ショット硬さの上限をロックウェルC硬さで65とした。
度が速すぎると化合物層の母材への噛み込みが抑制できないため、投射速度の上限を60
m/秒とした。
が長すぎると、化合物層の母材への噛み込みが抑制できないため、投射時間の上限を20
秒とした。
ョット硬さ:ロックウェルC硬さで58〜62、投射速度:30〜50m/秒、投射時間
:5〜15秒」の条件で行うことが好ましい。
前記(C−1)項の条件〈1〉のショットピーニングを行った後、「ショット粒径:0
.5〜1.2mm、ショット硬さ:ロックウェルC硬さで58〜65、投射速度:60〜
120m/秒、投射時間:30〜60秒」の条件で2段目のショットピーニングを行う必
要がある。
離、除去がなされ化合物層深さを2.0μm以下にでき、加えて、軟窒化部品の表面に7
00MPa以上の圧縮残留応力を付与することができるからである。
大きすぎると化合物層の母材への噛み込みが抑制できず、表面粗さが大きくなるため、シ
ョット粒径の上限を1.2mmとした。
、ショット硬さが高すぎると上記の効果が飽和するだけでなく、化合物層の母材への噛み
込みが抑制できず、表面粗さが大きくなるため、ショット硬さの上限をロックウェルC硬
さで65とした。
度が速すぎると上記の効果が飽和するだけでなく、化合物層の母材への噛み込みが抑制で
きず、表面粗さが大きくなるため、投射速度の上限を120m/秒とした。
間が長すぎると、上記の効果が飽和するだけでなく、化合物層の母材への噛み込みが抑制
できず、表面粗さが大きくなるため、投射時間の上限を60秒とした。
e2-3N相を主体とした化合物層が形成されることは既に述べたとおりであり、この化合物層の深さが大きくなるとピッチング強度が低下し、特に、化合物層深さが2.0μmを超えるとピッチング強度の低下が著しくなる。
に、表面圧縮残留応力が700MPaを下回ると、回転曲げ疲労強度の低下が著しくなる
。
た化合物層深さを容易に2.0μm以下にできるため、軟窒化部品には化合物層深さの大
きいことに基づくピッチング強度の低下が生じず、従来の軟窒化部品よりも良好なピッチ
ング強度が確保される。
易に700MPa以上にできるため、軟窒化部品には表面圧縮残留応力が小さいことに基
づく回転曲げ疲労強度の低下が生じず、従来の軟窒化部品よりも良好な回転曲げ疲労強度
が確保される。
化合物層深さを1μm以下とすることが好ましく、また、従来の軟窒化部品よりも一層良
好な大きな回転曲げ疲労強度を確保するためには、表面圧縮残留応力を900MPa以上
とすることが好ましい。
残留応力を900MPa以上とするために、「ショット粒径:0.6〜1.0mm、ショ
ット硬さ:ロックウェルC硬さで60〜65、投射速度:80〜120m/秒、投射時間
:40〜60秒」の条件で行うことが好ましい。
0562(1993)における「金属組織試験による測定方法」に準拠して、軟窒化部品表面のミク
ロ組織を倍率を2000倍として電子顕微鏡で観察した場合の表面からの深さを指す。
けるX線回折による測定値を指すことも既に述べたとおりである。
前記(C−2)項の条件〈2〉のショットピーニングを行った後、「ショット粒径:0
.1〜0.3mm、ショット硬さ:ロックウェルC硬さで58〜65、投射速度:60〜
120m/秒、投射時間:30〜60秒」の条件で3段目のショットピーニングを行う必
要がある。
うにショットピーニングを行うことで、前記(C−2)項の条件〈2〉のショットピーニ
ング処理を施したことで大きくなった表面粗さを算術平均高さRaで1.00μm以下に
することができるからである。
回転曲げ疲労強度が低下し、特に、算術平均高さRaが1.00μmを超えるとピッチン
グ強度及び回転曲げ疲労強度の低下が著しくなる。
aで1.00μm以下にすることができるため、軟窒化部品には表面粗さが大きいことに
基づくピッチング強度及び回転曲げ疲労強度の低下が生じず、従来の軟窒化部品よりも良
好なピッチング強度及び回転曲げ疲労強度が確保される。
を確保するためには、前記算術平均高さRaで表される表面粗さを0.5μm以下とする
ことが好ましい。
大きすぎると、表面粗さが大きくなり算術平均高さRaを1.00μm以下にできないた
め、ショット粒径の上限を0.3mmとした。
、ショット硬さが高すぎると上記の効果が飽和するだけでなく、表面粗さが大きくなり算
術平均高さRaを1.00μm以下にできないため、ショット硬さの上限をロックウェル
C硬さで65とした。
度が速すぎると上記の効果が飽和するだけでなく、表面粗さが大きくなり算術平均高さR
aを1.00μm以下にできないため、投射速度の上限を120m/秒とした。
間が長すぎると、上記の効果が飽和するだけでなく、表面粗さが大きくなり算術平均高さ
Raを1.00μm以下にできないため、投射時間の上限を60秒とした。
m以下とするために、「ショット粒径:0.1〜0.2mm、ショット硬さ:ロックウェ
ルC硬さで58〜62、投射速度:80〜120m/秒、投射時間:30〜50秒」の条
件で行うことが好ましい。
さ」とは、JIS B 0601(2001)に準拠して、触針式の表面粗さ計を用いて、表面の5か所に
ついて軸方向に各3mmずつ測定した場合の算術平均値を指す。
形状に加工した後、軟窒化して表面硬さをビッカース硬さで600以上とし、次いで、前
記の条件〈1〉〜〈3〉を満たすショットピーニング処理をこの順に施すこととした。
ゴットを作製した。
である。一方、鋼21はCの含有量が、また、鋼22はSiの含有量が、それぞれ、本発
明で規定する条件から外れた比較例の鋼である。
鍛造を行い、直径が20mmで長さが1000mm、直径が30mm長さが1000mm
及び直径が140mm長さが1000mmの3種類の丸棒を作製した。なお、熱間鍛造後
は大気中で放冷した。
行なった後、その中心部から、鍛錬軸に平行に図1に示す切欠き付き小野式回転曲げ疲労
試験片を切り出した。
後、その中心部から、鍛錬軸に平行に図2に示すローラーピッチング小ローラー試験片を
切り出した。
た後、その中心部から、鍛錬軸に平行に図3に示すローラーピッチング大ローラー試験片
を切り出した。
ある。
解説表1の表面粗さを示す「三角記号」である。
の略号であることを意味する。
グ小ローラー試験片を用いて、ビッカース硬さでの「表面硬さ」を測定した。
埋め込んで鏡面研磨し、JIS Z 2244(2003)における「ビッカース硬さ試験−試験方法」に
準拠して、試験片の表面から0.03mmの位置の10点でのビッカース硬さを、試験力
を0.9807Nとして測定し、算術平均してビッカース硬さでの「表面硬さ」を求めた
。
ーラー試験片及びローラーピッチング大ローラー試験片に、表2〜5に示す条件A〜Dの
いずれかの条件でショットピーニングを行った後、小野式回転曲げ疲労試験及びローラー
ピッチング試験を行った。また、ショットピーニングしたローラーピッチング小ローラー
試験片を用いて、化合物層深さ、表面圧縮残留応力及び算術平均高さRaでの表面粗さを
調査した。
野式回転曲げ疲労試験片を用いて、室温、大気中、回転数3000rpmの条件で実施し
た。
ラーピッチング小ローラー試験片及びローラーピッチング大ローラー試験片を用いて、下
記の試験条件で行い、繰返し数が107回において1mm以上の大きさのピッチングが発生しない強度をピッチング強度とした。なお、このピッチング強度の目標は2000MPa以上とし、ピッチング強度が目標とする2000MPa以上の場合に、従来の軟窒化部品よりも良好なピッチング強度を有するものとした。
・回転数:1000rpm
・潤滑油:油温90℃のオートマチックトランスミッション油。
但し、上記の「すべり率」は、「V1」をローラーピッチング小ローラー試験片表面の接
線速度、「V2」をローラーピッチング大ローラー試験片表面の接線速度として、{(V
2−V1)/V1}×100で計算される値を指す。
ーラー試験片を横断した後、樹脂に埋め込んで鏡面研磨し、ナイタルで腐食した後、JIS
G 0562(1993)における「金属組織試験による測定方法」に準拠して、表面のミクロ組織を
倍率を2000倍として電子顕微鏡で10視野観察して表面からの深さを測定した。
ーラー試験片の表面を深さ方向に50μm電解研磨し、X線回折することによって測定し
た。
ーピッチング小ローラー試験片の直径26mmの面を、JIS B 0601(2001)に準拠して、触
針式の表面粗さ計を用いて軸方向に3mmずつ5か所測定し、算術平均して求めた。
と同様、それぞれ、JIS B 0601(1982)の解説表1の表面粗さを示す「三角記号」である。
の略号であることを意味する。
て仕上げた表面のままであることを意味する。
について、軟窒化ままのショットピーニング実施前及び各段のショットピーニングを行っ
た後の試験片の表面近傍の状況を模式的に示した。この図8において、(a)〜(d)は
それぞれ、ショットピーニング実施前、1段目のショットピーニング後、2段目のショッ
トピーニング後及び3段目のショットピーニング後の試験片表面近傍の状況を示すもので
ある。
転曲げ疲労強度及びピッチング強度は、それぞれ、700MPa以上及び2000MPa
以上であり、産業界から要望されている従来の軟窒化部品よりも良好な回転曲げ疲労強度
とピッチング強度を備えていることが明らかである。
ピッチング強度が、或いは、ピッチング強度と回転曲げ疲労強度の双方が、本発明の目標
に達していない。
る値よりも低いため、回転曲げ疲労強度及びピッチング強度はそれぞれ、685MPa及
び1710MPaと低く、本発明の目標に達していない。
も低く、しかも軟窒化後の表面硬さがビッカース硬さで580と本発明で規定する値より
も低いため、回転曲げ疲労強度及びピッチング強度はそれぞれ、620MPa及び176
0MPaと低く、本発明の目標に達していない。
よりも低いため、回転曲げ疲労強度及びピッチング強度はそれぞれ、650MPa及び1
705MPaと低く、本発明の目標に達していない。
施したため、ピッチング強度は1750MPaと低く、本発明の目標に達していない。
施したため、ピッチング強度は1830MPaと低く、本発明の目標に達していない。
施したため、ピッチング強度は1840MPaと低く、本発明の目標に達していない。
施したため、回転曲げ疲労強度及びピッチング強度はそれぞれ、610MPa及び175
0MPaと低く、本発明の目標に達していない。
施したため、回転曲げ疲労強度及びピッチング強度はそれぞれ、510Pa及び1700
MPaと低く、本発明の目標に達していない。
化部品よりも良好なピッチング強度と回転曲げ疲労強度を有するので、自動車のトランス
ミッションなどの部品として用いることができる。
Claims (3)
- 質量%で、C:0.15〜0.30%、Si:0.10〜0.80%、Mn:0.40
〜2.0%、P:0.025%以下、S:0.005〜0.10%、Cr:0.70〜3
.0%、Al:0.020〜0.20%、V:0.050〜0.50%及びN:0.00
30〜0.010%を含み、残部はFe及び不純物からなる鋼を、部品形状に加工した後
、軟窒化して表面硬さをビッカース硬さで600以上とし、次いで、下記の条件〈1〉〜
〈3〉を満たすショットピーニング処理をこの順に施すことを特徴とする軟窒化部品の製
造方法。
条件〈1〉:「ショット粒径:0.1〜0.3mm、ショット硬さ:ロックウェルC硬
さで58〜65、投射速度:30〜60m/秒、投射時間:5〜20秒」
条件〈2〉:「ショット粒径:0.5〜1.2mm、ショット硬さ:ロックウェルC硬
さで58〜65、投射速度:60〜120m/秒、投射時間:30〜60秒」
条件〈3〉:「ショット粒径:0.1〜0.3mm、ショット硬さ:ロックウェルC硬
さで58〜65、投射速度:60〜120m/秒、投射時間:30〜60秒」 - 鋼が、Feの一部に代えて、Mo:1.0%以下を含有する請求項1に記載の軟窒化部
品の製造方法。 - 鋼が、Feの一部に代えて、Pb:0.20%以下及びCa:0.0050%以下のう
ちの1種又は2種を含有する請求項1又は2に記載の軟窒化部品の製造方法。
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