JP4740471B2 - 育苗用培土 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、育苗用培土およびその固化方法に関する。より詳細には、本発明は、強力の高い根鉢を形成する育苗用培土およびその固化方法に関する。本発明の育苗用培土は、容積が10cm3以下の植物育成用容器に充填して用いるのに特に適しており、前記小さな植物育成用容器への充填性が良好で、しかも移植機による苗植え付け時に崩壊することのない強力の高い根鉢を形成することができる。
【0002】
【従来の技術】
我が国では、就農人口の減少、就農人員の高齢化などに伴って、農作業の省力化、機械化が進められている。その1つとして、小さな容器で育てた苗を移植機で根鉢ごと容器からから抜き取って、田畑に自動的に植え付ける方法が広く採用されるようになっている。この方法による場合は、通常“セル”、“ポット”などと称されるプラスチック等からなる小さな容器または該小容器を連結して設けたトレーに培土を自動的に土詰めした後に野菜、草花、果樹、樹木などの植物の種子を播いて所定期間育苗するか、或いは種子を加えた培土を前記小さな容器またはそれを連結してなるトレーに自動的に土詰めした後に所定期間育苗し、それを根鉢ごと小容器から抜き取って移植機で田畑に植え付けることが一般に行われている。
根鉢は、培土の自己接着力と植物の根の絡みによる強力でその形を維持しているが、根鉢強力が低く、わずかな衝撃で根鉢の形が崩れてしまい、移植機による苗の植え付けが困難であった。
【0003】
そこで、移植機による植え付けを可能にすることを目的として、育苗用培土の根鉢強力を向上させる方法が従来から提案されており、そのような従来技術としては、酢酸ビニル−アクリル酸メチル共重合体ケン化物、ポリアクリル酸ナトリウム架橋物、ビニルアルコール−アクリル酸共重合体などのようなイオン性吸水性樹脂を培土に混合したもの(特開昭58−31919号公報)、培土に寒天ゲル、ベントナイト、澱粉等の結合剤を添加したもの(特開平5−7427号公報)、培土に長さ2〜20mmのセルロース繊維を添加したもの(特開平8−130976号公報)などが知られている。これらの従来技術による場合は、ある程度の根鉢強力の向上は認められるものの、未だその効果は十分ではなく、根鉢強力をより向上させるためには前記した結合剤を多量に使用する必要があり、多量の結合剤の使用は培土の水捌け性の低下、植物の育成能の低下、コストの上昇などを招き易いものであった。
【0004】
また、紡績用途または乾式不織布用途には、通常、繊維長が25mm以上、水分率が1%未満および捲縮数が4〜8個/cmである繊維が用いられ、また湿式不織布用途には、通常、繊維長が3〜20mmおよび水分率が15〜30%の捲縮していない繊維が用いられているが、これらの繊維を培土基材に配合しても、繊維の分散性が不良であったり、固化後の強力が不足するといった問題が生じ易い。
【0005】
さらに、育苗用培土の割れや崩れを防止する目的で、培土基材に熱融着性の芯鞘型繊維を配合し、芯鞘型繊維の鞘部を軟化させて接着・固化した育苗用培土が提案されている(特開平11−113388号公報、特開2000−23561号公報など)。しかしながら、この従来技術による場合にも、移植機で苗を根鉢ごと田畑などに植え付ける際に、根鉢の割れや崩壊を生ずることがあり、根鉢の強力が必ずしも十分ではない。容積が10cm3以下の小さな植物育成用容器に用いる育苗用培土では、充填操作の妨げになる繊維塊などが育苗用培土中に形成されないこと、育苗用培土が均一な組成を保ちながら容器に良好な操作性で充填されること、充填後は容器内で強力の高い根鉢が形成されることが求められているが、この従来技術の育苗用培土は、それらの点について考慮されておらず、十分に満足するものではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、強力の高い根鉢を形成し、移植機で苗を根鉢ごと田畑などに植え付ける際に根鉢の崩壊が生じず、円滑に植え付けることができ、しかも苗を育成阻害を招くことなく健全に育てることのできる育苗用培土の提供、および該育苗用培土の固化方法の提供にある。
特に、本発明は、容積が10cm3以下の小さな植物育成用容器への機械充填に適していて、充填の妨げになる繊維塊が形成されず、繊維が育苗用培土中に均一に分散されていて、該小さな植物育成用容器に良好な作業性で円滑に機械充填することができ、しかも植物育成用容器に充填した後は、強力の高い根鉢を形成することのできる育苗用培土、および該育苗用培土の固化方法の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成すべく本発明者らは鋭意検討を重ねてきた。その結果、培土基材に対して、特定の熱融着性繊維、すなわち繊維長が0.5〜2mm、アスペクト比が20〜300、繊維水分率が繊維質量に対し10%以下および捲縮数が6個/cm以下である熱融着性繊維を配合して育苗用培土を調製し、その育苗用培土を加熱処理して育苗用培土に配合した熱融着性繊維を溶融接着させると、強力の高い根鉢が形成されることを見出した。そして、それにより得られる育苗用培土が、移植機などによる植え付けに用いられるセル苗の育成用培土として特に適していて、移植機による植え付け時に根鉢が崩壊せず、植え付け作業を円滑に行えることを見出した。特に、前記した特定の熱融着性繊維を配合してなる育苗用培土は、容積が10cm3以下の小さな植物育成用容器に用いるのに適していて、該小さな植物育成用容器に均一な組成を保ちながら良好な操作性で充填できること、しかも充填後は該植物育成用容器内で強力に優れる根鉢を形成することを見出した。
さらに、本発明者らは、前記の育苗用培土は、苗を健全に育成でき、生育阻害などを生じないことを見出し、それらの知見に基づいて本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明は、
(1) 培土基材に、繊維長が0.5〜2mm、アスペクト比が20〜300、繊維水分率が繊維質量に対し10%以下および捲縮数が6個/cm以下である熱融着性繊維を配合したことを特徴とする育苗用培土である。
【0009】
そして、本発明は、
(2) 容積が10cm3以下の植物育成用容器に用いるための育苗用培土である前記(1)の育苗用培土;
(3) 熱融着性繊維が、繊維形成性重合体と、該繊維形成性重合体よりも融点または軟化点が20℃以上低い熱可塑性重合体とからなる熱融着性の複合紡糸繊維および/または混合紡糸繊維である前記(1)または(2)の育苗用培土;
(4) 培土基材が、土と共に、ピートモスおよび/またはパーライトを主体とする培土基材である前記(1)〜(3)のいずれかの育苗用培土;
(5) 培土基材と熱融着性繊維の配合割合が、質量比で99:1〜85:15である前記(1)〜(4)のいずれかの育苗用培土;
(6) 育苗用培土中で熱融着性繊維が溶融接着されている前記(1)〜(5)のいずれかの育苗用培土;
(7) 下記の数式(I)により求められる曲げ強度が30mN以上であるという要件、および下記の数式(II)により求められるたわみ量が5以上であるという要件の少なくとも一方を満足する前記(6)の育苗用培土;
【0010】
【数2】
曲げ強度(mN)={(50×B)/(25×A)}×3/2 (I)
たわみ量=C/A (II)
[但し、上記式中、Aは、育苗用培土を目付500g/m2のシート状物とした後に加熱処理して育苗用培土中の熱融着性繊維を溶融接着して得られるシート状物を長さ100mmおよび幅25mmの試験片に裁断し、該試験片の上部全面に53.9kPaの圧力をかけたときの試験片の厚さ(mm)を示し、Bは、前記試験片の両端を距離50mmで隔置した左右の支持台上に載せてその両端を固定した状態で、試験片の中央部に面積2cm2の円形加圧板を載せて10mm/minの速度で下降させ、試験片が破損した際に試験片にかかっていた荷重(最大荷重)(mN)を示し、Cは、前記破損時の試験片のたわみ深さ(mm)を示す。]
(8) 育苗用培土を加熱処理することにより育苗用培土中の熱融着性繊維を溶融接着して密度0.10g/cm3となるように成形してなる成形物を試験片とし、該試験片の中央部に面積2cm2の円形加圧板を載せて10mm/minの速度で下降させ、円形加圧板が5mm下降したときの圧縮応力が10kN以上である前記(6)または(7)の育苗用培土;
である。
【0011】
さらに、本発明は、
(9) 前記(1)〜(5)のいずれかの育苗用培土を植物育成用容器に充填し、灌水した後、加熱処理して培土中の熱融着性繊維を溶融接着させることを特徴とする育苗用培土の固化方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明の育苗用培土は、培土基材および熱融着性繊維からなる。
熱融着性繊維としては、熱融着性繊維を配合した育苗用培土を加熱処理したときに溶融または軟化して熱融着性繊維同士が接着し、また熱融着性繊維と培土基材中の成分との接着がなされるものであって、上記した特定の繊維長、アスペクト比、繊維水分率および捲縮数を有するものであればいずれでもよい。そのうちでも、熱融着性繊維が、加熱処理後もその繊維形状を保ちながら繊維同士の溶融接着状態、および繊維と培土基材中の成分との溶融接着状態を維持することが、強力の一層高い根鉢を形成できる点から好ましい。そのため、熱融着性繊維としては、加熱処理を施した後でも繊維形態を維持できる融点または軟化点の高い繊維形成性重合体(第1成分)と、該繊維形成性重合体よりも20℃以上低い融点または軟化点を有する熱可塑性重合体(第2成分)とからなる複合紡糸繊維および/または混合紡糸繊維が好ましく用いられ、複合紡糸繊維がより好ましく用いられる。複合紡糸繊維および混合紡糸繊維においては、繊維の表面の少なくとも一部、好ましくは繊維表面の80%以上が低融点または低軟化点の熱可塑性重合体(第2成分)から形成されていることが好ましく、その場合には加熱処理によって繊維の溶融接着(繊維同士の接着および繊維と培土基材中の成分との接着)が良好に行われて、強力の高い根鉢が形成される。
【0013】
前記した複合紡糸繊維および混合紡糸繊維を構成する繊維形成性重合体(第1成分)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどの高い融点または軟化点を有する繊維形成性重合体を挙げることができる。
また低融点または低軟化点の熱可塑性重合体(第2成分)としては、第1成分として用いられるポリエステル、ポリアミドよりも融点または軟化点が20℃以上低い熱可塑性重合体、例えば変性ポリエステル(共重合ポリエステルなど)、変性ポリアミド(共重合ポリアミドなど)、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体などを挙げることができる。
複合紡糸繊維または混合紡糸繊維は、適当な第1成分用重合体の1種または2種以上と、適当な第2成分用重合体の1種または2種以上を組み合わせて形成されていることができる。第2成分用重合体としては、熱融着性繊維の溶融接着を円滑に行うことができることから、その融点または軟化点が130℃以下の熱可塑性重合体が好ましく用いられる。
【0014】
複合紡糸繊維は、周知のように、2種以上の重合体の各々が繊維の長さ方向に途中で途切れることなく連続した状態で互いに接合して1本の繊維(複合繊維)を形成している繊維であり、一般に、その複合形態は繊維の横断面形状から見て、芯鞘型、貼り合わせ型(サイドバイサイド型)またはそれらの混在型などに分けられる。本発明で用いる複合紡糸繊維の複合形態は、それらのいずれであってもよく特に制限されない。そのうちでも、低融点または低軟化点の熱可塑性重合体(第2成分)を鞘成分とし、高融点または高軟化点の繊維形成性重合体(第1成分)を芯成分とする芯鞘型の複合紡糸繊維は、全表面が低融点または低軟化点の第2成分から形成されていて溶融接着性に優れているため、好ましく用いられる。
また、混合紡糸繊維は、互いに均一に混ざり合わない2種以上の重合体を紡糸口金から紡出する以前の段階で混合して紡糸することによって形成される繊維であり、2種以上の重合体の1種または2種以上が繊維の長さ方向に途中で途切れながら互いに接合して1本の繊維を形成している繊維であり、繊維の横断面は一般に海島型の構造を有していることが多く、場合によって貼り合わせ型の構造をとることもある。混合紡糸繊維としては、低融点または低軟化点の熱可塑性重合体(第2成分)が海成分をなし、高融点または高軟化点の繊維形成性重合体が島成分をなしている混合紡糸繊維が溶融接着性に優れているため好ましく用いられる。
【0015】
本発明で用いる熱融着性繊維の断面形状は特に制限されず、例えば、丸型、三角形型、T型、偏平型、多葉型、V字型、中空型などのいずれの断面形状であってもよい。
【0016】
本発明で用いる熱融着性繊維は、その繊維長が0.5〜2mmであることが必要であり、0.5〜1.5mmであることが好ましく、0.8〜1.2mmであることがより好ましい。熱融着性繊維の繊維長が0.5mm未満であると、強力の高い根鉢が形成されない。しかも、繊維長を0.5mm未満にカットする際の作業性が著しく不良になって生産性が低下し、さらにコストが非常に高いものとなる。一方、熱融着性繊維の繊維長が2mmを超えると、培土基材に配合する際に繊維塊を形成し均一に分散しなくなり、繊維塊を含む育苗用培土は、植物育成用容器への機械による充填が困難になる。特に、容積が10cm3以下の小さな植物育成用容器に充填する場合は、熱融着性繊維の繊維長が2mmを超えていて繊維塊が発生していると、小さな植物育成用容器に育苗用培土が機械などにより円滑に充填されなくなり、しかも植物育成用容器中に充填されても育苗用培土中での繊維の分散が不均一であるために、強力の高い根鉢が形成されなくなる。
従来から、短い繊維長にカットしたいわゆるショートカット繊維が抄紙用または湿式不織布用として販売されているが、それら市販されているショートカット繊維の繊維長は通常3mm以上であり、2mm以下というような極端に短い繊維長にはなっていない。その理由は、繊維のカット長さが3mm未満であると、繊維間の絡み合いが減少して紙または不織布の強力が低下すること、3mmよりも短くカットしようとすると繊維のカット操作に手間および時間を要し工業的に採算が採れないこと、3mm未満の繊維長を有する超短繊維に対する要望がないこと、そのため従来の切断機は3mm未満の超短繊維を製造するように設計されていないことなどが挙げられる。
【0017】
さらに、本発明で用いる熱融着性繊維は、アスペクト比が20〜300であることが必要であり、50〜100であることが好ましい。熱融着性繊維のアスペクト比が20未満であると、強力の高い根鉢を形成できなくなり、一方300を超えると培土基材中で繊維塊を生じ、植物育成用容器、特に容積が10cm3以下の小さな植物育成用容器への充填不良、根鉢強力の低下などを生ずる。
なお、本明細書における熱融着性繊維のアスペクト比とは、繊維長を繊維径(繊維の外径)で除した値をいう。
熱融着性繊維の繊度は、分散性および接着性などの点から、0.1〜10dtex、特に1〜5dtex程度が好ましい。
【0018】
本発明で用いる熱融着性繊維は、その水分率が熱融着性繊維の質量に対して10%以下であることが必要であり、7%以下であることが好ましく、3%以下であることがより好ましい。熱融着性繊維の水分率が10%を超えると、培土基材と混合する際に熱融着性繊維が単糸に分繊しなくなって、培土基材中に均一に分散せず、強力の高い根鉢が形成されなくなる。
【0019】
本発明で用いる熱融着性繊維は、捲縮していても又は捲縮していなくてもいずれでもよいが、その捲縮数が6個/cm以下(約15個/インチ以下)、すなわち0〜6個/cmであることが必要である。熱融着性繊維の捲縮数が6個/cmを超えると、培土基材と混合時に繊維塊を生じ、植物育成用容器、特に容積が10cm3以下の小さな植物育成用容器への充填作業が行いにくくなり、しかも培土基材中に熱融着性繊維が均一に分散せず、強力の高い根鉢が形成されなくなる。熱融着性繊維が多少の捲縮を有していると育苗用培土中での熱融着性繊維同士の接触・融着が行われ易くなって育苗用培土の強力が向上するので、熱融着性繊維は、1〜4個/cm程度の捲縮を有していることが好ましい。
【0020】
本発明の育苗用培土に用いる培土基材の種類は特に制限されず、育成する植物の種類などに応じて、従来と同様のものを使用することができる。そのうちでも、本発明では、培土基材として、重粘土、植土、植壌土、壌土などのいわゆる土(天然土);ピートモス、パーク堆肥、亜炭、モミガラ、薫炭、炭粉などの有機質資材;パーライト、バーミキュライト、ロックウール、ゼオライトなどの無機質資材を少なくとも1種を配合するのが好ましい。なかでも、安価で且つ取り扱い性が良好であって、植物育成用容器から取り出し易い点から、土と共に、ピートモスおよびパーライトの少なくとも一方を主体成分とする培土基材が好ましく用いられ、土にピートモスおよびパーライトの両方を配合してなる培土基材がより好ましく用いられる。また、育苗用培土の調製に当たっては、ポリエチレングリコール系湿潤剤などの湿潤剤、無機質肥料、有機質肥料、化学堆肥などの肥料などを更に配合してもかまわない。例えば、バーミキュライトや湿潤剤を配合することにより、水捌け性や保温性を適正に調整でき、肥料は種子および苗の育成に寄与する。
培土基材の好ましい例としては、前記したような天然土に、ピートモスなどの有機資材、パーライトやバーミキュライトなどの無機資材、湿潤剤および肥料を配合した培土基材が挙げられる。一般的には、土100質量部に対して、ピートモスなどの天然資材を10〜800質量部、パーライトやバーミキュライトなどの無機資材を10〜500質量部、湿潤剤を0.1〜1質量部、肥料を0.1〜2質量部の割合で配合するのがよい。
【0021】
本発明の育苗用培土では、培土基材と熱融着性繊維の配合割合が、質量比で99:1〜85:15であることが好ましく、98:2〜90:10であることがより好ましく、97:3〜95:5であることが更に好ましい。育苗用培土の全質量に基づいて、熱融着性繊維の配合割合が1質量%未満であると十分な根鉢強力が得られないため、僅かな衝撃や外力で根鉢の形が崩れ易くなり、一方15質量%を超えると熱融着性繊維と培土基材の混合時に繊維塊を生じて、熱融着性繊維が培土基材中に均一に分散されなくなって、ポット、セル、トレー、苗箱などの植物育成用容器への土詰め作業が円滑に行われにくくなり、しかもコストが高くなる。
【0022】
本発明の育苗用培土は、熱融着性繊維を溶融接着するための加熱処理を施さずに、培土基材と熱融着性繊維を単に混合した状態で流通販売し、購入者(使用者)がそれをセル、ポット、トレー、苗箱などの植物育成用容器に詰めた後に加熱処理を施して熱融着性繊維の溶融接着させて培土の固化を行ってもよい。また、本発明の育苗用培土をセル、ポット、トレー、苗箱などの植物育成用容器に詰めて加熱処理を施して固化した後に、それを流通販売してもよい。また場合によっては、本発明の育苗用培土を比較的大きな箱などに充填して加熱処理した後に、それをセル、ポット、トレー、苗箱などの植物育成用容器に詰め得る適当な大きさに切断して、その形状を保持させながら植物育成用容器に詰めてもよい。しかし、加熱処理を本発明の育苗用培土の販売者が行うかまたは購入者(使用者)が行うかに拘わらず、本発明の育苗用培土をセル、ポット、トレー、苗箱などの植物育成用容器に詰めてから加熱処理することが望ましい。
【0023】
本発明の育苗用培土を詰めるための植物育成用容器としては、従来から用いられているのと同様のセル、ポット、トレー、苗箱などが使用でき、植物育成用容器の種類、形状、構造、サイズなどは各々の状況に応じて適当なものを選択できるが、本発明の育苗用培土は、容積が10cm3以下の小さな植物育成用容器に充填して用いたときに、特にその優れた効果を発揮する。本発明では、育苗用培土中に配合してなる熱融着性繊維の繊維長が0.5〜2mm、アスペクト比が20〜300、繊維水分率が繊維質量に対し10%以下および捲縮数が6個/cm以下であることにより、育苗用培土中に熱融着性繊維が繊維塊を形成することなく均一に分散されており、それによって小さな植物育成用容器であっても育苗用培土を詰まりなどを生ずることなく、植物育成用容器に良好な操作性で機械的などにより充填することができる。しかも、熱融着性繊維が育苗用培土中に均一に分散しているので、充填後に加熱処理を施すことにより、高い強力を有する根鉢が形成される。
容積が10cm3以下の植物育成用容器としては、容積が10cm3以下である植物育成用容器であればいずれも使用できるが、一般的には、容器の上部穴径が10〜40mmで、深さが10〜60mmの、容積1〜10cm3の植物育成用容器が好ましく用いられ、上部穴径が12〜30mmで、深さが15〜50mmの、容積3〜9cm3の植物育成用容器が好ましく用いられる。そのような植物育成用容器は、従来から色々市販されている[例えば、みのる産業株式会社製の「POT448」(商品名)、「POT324」(商品名)など多数市販されている]。本発明の育苗用培土はそのような従来市販の小容積植物育成用容器のいずれに対しても有効に用いることができる。
【0024】
本発明の育苗用培土の使用に当たっては、何ら限定されるものではないが、例えば、本発明の育苗用培土を自動播種機の土入れボックスに入れ、それを例えば特表平5−508994号公報に記載されているようなポット苗箱に充填(土詰め)した後にポット苗箱に灌水してから加熱処理を行う方法、本発明の育苗用培土を、みのる産業株式会社製のポット自動播種機「LSPE−4」の土入れボックスに投入し、それをポット苗箱(みのる産業株式会社製「ポット448苗箱」)に自動的に充填(土詰め)した後にポット苗箱に灌水してから加熱処理を行う方法などを採用することができる。
本発明の育苗用培土に加熱処理を施して、育苗用培土中に配合されている熱融着性繊維を溶融または軟化させることによって、熱融着性繊維同士の接着、および熱融着性繊維と培土基材中の成分との接着が行われて、育苗用培土内に三次元の網目状補強構造が形成されて育苗用培土が固化され、その形状保持性が増し、高い根鉢強力が付与される。
【0025】
育苗用培土の加熱処理は、育苗用培土に灌水せずにそのまま直接行ってもよいが、育苗用培土に灌水した後に加熱処理を行うことが好ましい。育苗用培土に灌水した後に加熱処理を行うと、育苗用培土中に含まれる熱融着性繊維を短時間で均一に溶融接着することができて、全体的に均整のとれた強力を有する固化物(根鉢)が形成される。しかも、加熱処理後の灌水された育苗用培土に植物の種子をそのまま直接播いて育苗することができる。
加熱処理時の灌水の程度は、育苗用培土を構成している培土基材、熱融着性繊維の種類、育苗用培土の組成、育苗用培土自体の水分含量などに応じて調節し得るが、一般的には、飽和の状態(毛管連絡切断点以上の含水状態)になる程度に灌水することが好ましい。
また、加熱処理温度は、熱融着性繊維における熱溶融成分の融点または軟化点に応じて選択することができ、熱融着性繊維における熱融着成分の融点または軟化点からそれよりも10℃高い温度の範囲内で行うことが好ましい。
加熱の方法および装置は特に制限されず、育苗用培土全体を所定の温度に均一に加熱し得る方法および装置であればいずれでもよい。100℃以上の温度で加熱処理する場合は、オートクレーブを用いて行うことが好ましい。
【0026】
本発明の育苗用培土の強力およびたわみ性などの特性は、育苗用培土で育成する苗の種類、苗自体の根の繁茂力、植物育成用容器の大きさ、移植機の形式などに応じて異なり得るが、一般的には、加熱処理して熱融着性繊維を溶融接着して得られる育苗用培土において、上記の数式(I)により求められる曲げ強度が30mN以上であるか、または上記の数式(II)により求められるたわみ量が5以上であるか、或いは前記した30mN以上の曲げ強度と5以上のたわみ量の両方の特性を満足することが好ましく、両方を満足することがより好ましい。特に、加熱処理後の本発明の育苗用培土においては、前記した曲げ強度が50mN以上であることがより好ましく、100mN以上であることが更に好ましい。また、前記したたわみ量が10以上であることがより好ましく、15以上であることが更に好ましい。加熱処理後の育苗用培土の曲げ強度が30mN未満であると、根鉢強力が不足し、移植機などによる植え付け作業時のの取り扱い性が低下したものになり易い。また、加熱処理後の育苗用培土のたわみ量が5未満であると、育苗用培土が硬すぎて、苗の発育不良を生じ易くなる。
【0027】
さらに、本発明の育苗用培土は、育苗用培土を加熱処理することにより育苗用培土中の熱融着性繊維を溶融接着して密度0.10g/cm3となるように成形してなる成形物を試験片とし、該試験片の中央部に面積2cm2の円形加圧板を載せて10mm/minの速度で下降させたときに、円形加圧板が5mm下降したときの圧縮応力が10kN以上になることが好ましく、20kN以上になることがより好ましく、25kN以上になることがさらに好ましい。この圧縮応力が10kN未満であると、根鉢強力の低下による根鉢の崩壊、移植機などによる植え付け作業時の作業性の低下などが生じ易くなる。
【0028】
本発明の育苗用培土への播種は種子が加熱処理時の加熱温度に耐え得るものであれば加熱処理前に行ってもよいが、育苗用培土を加熱処理して育苗用培土中の熱融着性繊維の溶融接着を行った後に種を播くのが好ましい。加熱処理前に種子を播くと、加熱処理時の高温により、種子の変質、死滅などを生じて、発芽しなかったり、発芽しても発育不良などを生ずる場合が多い。育苗用培土に灌水した後に加熱処理する場合は、加熱処理後の灌水状態にある育苗用培土に再度灌水することなく種子をそのまま直接播くことができる。しかし、必要であれば、播種時に更に灌水してもよい。また、本発明の育苗用培土は、種子を播種するだけではなく、挿し木などにも用いることができる。育苗用培土へ挿し木を行い、播種時などと同様に取り扱えばよい。
【0029】
固化前の本発明の育苗用培土、または固化後の本発明の育苗用培土(例えば育苗用セルなど)に播種するのに適する植物としては、切り花用途には、キンギョソウ、ブプレウルム、ユーストマ、ストック、アネモネ、カンパニュラ、ダリア、スカピオサ、デルフィニウム、ラークスパー、ニゲラ、ハナシノブ、ブルーレースフラワー、マトリカリア、シンテッポウユリ、リモニウムシニュアータ、オキシペタルム、クラスペディア、ユウギリソウなどが挙げられる。鉢物、苗物、花壇用途には、アゲラタム、イソトマ、インパチェンス、エキザカム、ガーベラ、ガザニア、カルセオラリア、クリサンセマム、コリウス、サルビア、シザンサス、シネラリア、ゼラニウム、トレニア、パンジー、ビンカ、プリムラ、ペチュニア、ベコニア、マリーゴールド、ラナンキュラス、カーネーションなどが挙げられる。野菜セル苗用途には、セルリー、ビート、ネギ、タマネギ、ニラ、キャベツ、コールラピ、メキャベツ、カリフラワー、ブロッコリー、ハクサイ、ツケナ、ゴマ、フダンソウ、シュンギグ、ミツバ、シソ、ホウレンソウ、レタス、アスパラガス、パセリ、エンダイブ、リーキなどが挙げられる。果菜セル苗用途には、メロン、ピーマン、キュウリ、スイカ、カボチャ、トウガン、キンシウリ、トマト、ナス、オクラ、スイートコーン、インゲン、エンドウ、エダマメ、ソラマメなどが挙げられる。また、固化前の本発明の育苗用培土、または固化後の本発明の育苗用培土(育苗用プラグなど)に挿し木するのに適する植物としては、キク、カーネーション、宿根カスミソウなどの挿し木で繁殖できる植物が挙げられる。培土基材としては、前記したように、土と共にピートモスおよび/またはパーライトを主体とするものが適しているが、切り花用途、花壇用途、野菜セル苗用途、果菜セル苗用途には、土とピートモスを主体する培土基材が特に適しており、また挿し木するのに適応する植物の生育には土およびパーライトを主体とする培土基材が特に適している。
【0030】
【実施例】
以下に実施例などにより本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の例により何ら限定されるものではない。以下の例において、根鉢強力の評価、並びに育苗用培土の曲げ強度、たわみ量および圧縮応力の測定は次のようにして行った。
【0031】
(1)根鉢強力:
以下の実施例または比較例において形成した根鉢(播種前の根鉢)を、1mの高さから落下させて、下記に示す4段階の評価基準にしたがって点数評価した。
[評価基準]
1点:根鉢がバラバラに砕けた。
2点:根鉢が5〜8個に割れた。
3点:根鉢が2〜4個に割れた。
4点:根鉢の割れが何ら生じなかった。
【0032】
(2)育苗用培土の曲げ強度およびたわみ量:
(i) 育苗用培土を、基台上に目付が500g/m2になるようにしてシート状(平坦)にならして載せ、それに100cc/m2の割合で水を散布(灌水)した後、基台ごとオートクレーブに入れて、以下の実施例または比較例で採用している温度および時間(115℃で15分間)で加熱処理した。オートクレーブから取り出した後、その加熱処理後のシート状の育苗用培土を、長さ100mmおよび幅25mmの試験片aに裁断し、試験片aの上部全面から53.9kPaの圧力をかけてその時の試験片aの厚さA(mm)を測定した。
(ii) 次いで、上記(i)の試験片aを、図1に示すように、50mmの距離を設けて配置した左右の支持台1a,1bの上に載せ、試験片aの両端a1,a2を端部固定手段2a,2bで固定した後、試験片aの中央部に面積2cm2の円形加圧板3を載せて10mm/minの速度で下降させ、試験片aが破損した際に試験片aにかかっていた荷重(最大荷重)B(mN)を読み取ると共に、その時のたわみ深さC(mm)を読み取って、下記の数式(I)および数式(II)により曲げ強度およびたわみ量をそれぞれ算出した。
【0033】
【数3】
曲げ強度(mN)={(50×B)/(25×A)}×3/2 (I)
たわみ量=C/A (II)
【0034】
(3)育苗用培土の圧縮応力:
育苗用培土を密度0.10g/cm3となるようにバット状の容器に充填し、これを95℃で90分間加熱処理することにより育苗用培土中の熱融着性繊維を溶融接着して平板状の成形物(縦×横×厚さ=300mm×300mm×30mm)をつくり、この成形物を試験片とした用い、試験片の中央部に面積2cm2の円形加圧板を載せて10mm/minの速度で下降させ、円形加圧板が5mm降下した時の圧縮応力を測定した。
【0035】
また、以下の実施例または比較例で用いた熱融着性繊維の内容と略号は次のとおりである。
なお、以下の熱融着性繊維において、所定繊維長の繊維を得るための切断操作は、ギロチンカッター(小野打製作所製)を使用して、トウ繊度1000ktexのトウを用いて、ショット速度150ショット/分の条件下に行った。
○熱融着性繊維▲1▼:
芯成分がポリエチレンテレフタレートおよび鞘成分がイソフタル酸45モル%共重合ポリエチレンテレフタレートよりなる芯鞘型複合繊維[芯成分:鞘成分の質量比=1:1、鞘成分の融点=110℃、芯成分の融点=260℃、単繊維繊度=1.7dtex;繊維長=1mm、アスペクト比=80、水分率=10%、捲縮数=0個/cm(非捲縮)]
○熱融着性繊維▲2▼:
芯成分がポリエチレンテレフタレートおよび鞘成分がイソフタル酸45モル%共重合ポリエチレンテレフタレートよりなる芯鞘型複合繊維[芯成分:鞘成分の質量比=1:1、鞘成分の融点=110℃、芯成分の融点=260℃、単繊維繊度=3.3dtex;繊維長=2mm、アスペクト比=115、水分率=10%、捲縮数=0個/cm(非捲縮)]
○熱融着性繊維▲3▼:
芯成分がポリエチレンテレフタレートおよび鞘成分がイソフタル酸45モル%共重合ポリエチレンテレフタレートよりなる芯鞘型複合繊維[芯成分:鞘成分の質量比=1:1、鞘成分の融点=110℃、芯成分の融点=260℃、単繊維繊度=1.7dtex;繊維長=1mm、アスペクト比=80、水分率=0%、捲縮数=0個/cm(非捲縮)]
○熱融着性繊維▲4▼:
芯成分がポリエチレンテレフタレートおよび鞘成分がイソフタル酸45モル%共重合ポリエチレンテレフタレートよりなる芯鞘型複合繊維[芯成分:鞘成分の質量比=1:1、鞘成分の融点=110℃、芯成分の融点=260℃、単繊維繊度=1.7dtex;繊維長=1mm、アスペクト比=80、水分率=0%、捲縮数=2.8個/cm]
○熱融着性繊維▲5▼(粉末状):
芯成分がポリエチレンテレフタレートおよび鞘成分がイソフタル酸45モル%共重合ポリエチレンテレフタレートよりなる芯鞘型複合繊維(粉末状)[芯成分:鞘成分の質量比=1:1、鞘成分の融点=110℃、芯成分の融点=260℃、単繊維繊度=3.3dtex;繊維長=0.3mm、アスペクト比=17、水分率=10%、捲縮数=0個/cm(非捲縮)]
○熱融着性繊維▲6▼:
芯成分がポリエチレンテレフタレートおよび鞘成分がイソフタル酸45モル%共重合ポリエチレンテレフタレートよりなる芯鞘型複合繊維[芯成分:鞘成分の質量比=1:1、鞘成分の融点=110℃、芯成分の融点=260℃、単繊維繊度=2.2dtex;繊維長=5mm、アスペクト比=340、水分率=15%、捲縮数=0個/cm(非捲縮)]
○熱融着性繊維▲7▼:
芯成分がポリエチレンテレフタレートおよび鞘成分がイソフタル酸45モル%共重合ポリエチレンテレフタレートよりなる芯鞘型複合繊維[芯成分:鞘成分の質量比=1:1、鞘成分の融点=110℃、芯成分の融点=260℃、単繊維繊度=2.2dtex;繊維長=5mm、アスペクト比=340、水分率=0%、捲縮数=7.9個/cm]
【0036】
さらに、以下の実施例および比較例で用いた培土基材の内容は次のとおりである。
○培土基材:
土(赤玉土)100質量部にピートモス20質量部およびバーミキュライト10質量部を混合して得た混合物100質量部に対して、湿潤剤(ポリエチレングリコール)を0.01質量部および肥料(チッソ旭肥料株式会社製「低度化成肥料アサヒマイクロポーラス」)を0.5質量部の割合で配合して培土基材とした。
【0037】
《実施例1》
(1) 上記の培土基材95質量部と、熱融着性繊維▲1▼5質量部をミキサー容器に入れ、撹拌して育苗用培土を調製した。
(2) 上記(1)で得られた育苗用培土の一部を用いて上記した方法でその加熱処理後のシート状物の曲げ強度およびたわみ量並びに成形物の圧縮応力を測定したところ、下記の表1に示すとおりであった。
(3) 上記(1)で得られた育苗用培土の残りの部分を、みのる産業株式会社製のポット自動播種機「LSPE−4」の土入れボックスに投入し、それをポット苗箱[みのる産業株式会社製「ポット448苗箱」(容積=4.1cm3、上部穴径=16mm、深さ25mm)]に自動的に充填(土詰め)した後に、このポット苗箱に2ml/1ポットの量で灌水し、それをオートクレーブ中で110℃で15分間加熱処理した。これにより得られた根鉢の根鉢強力を上記した方法で評価したところ、下記の表1に示すとおりであった。
(4) 上記(3)で得られた加熱処理後のポット内の育苗用培土に、ブプレウルムの種子を1ポット当たり1個の割合で播いて、温度15〜20℃および湿度50〜70%の条件下に高さが約2〜3cmとなるまで苗を成長させ(約15日間育成)、それを移植機(みのる産業株式会社製「野菜移植機OP−4」)を使用して、根鉢ごとポットから抜き取って畑に移植したところ、移植時の根鉢の崩壊が生じず、取り扱い性に優れていた。
【0038】
《実施例2》
(1) 上記の培土基材90質量部と、熱融着性繊維▲2▼10質量部をミキサー容器に入れ、撹拌して育苗用培土を調製した。
(2) 上記(1)で得られた育苗用培土の一部を用いて上記した方法でその加熱処理後のシート状物の曲げ強度およびたわみ量並びに成形物の圧縮応力を測定したところ、下記の表1に示すとおりであった。
(3) 上記(1)で得られた育苗用培土の残りの部分を、実施例1の(3)と同様にしてポット自動播種機を用いてポット苗箱(みのる産業株式会社製「ポット448苗箱」)に自動的に土詰めした後に、このポット苗箱に2ml/1ポットの量で灌水し、それをオートクレーブ中で110℃で15分間加熱処理した。これにより得られた根鉢の根鉢強力を上記した方法で評価したところ、下記の表1に示すとおりであった。
(4) 上記(3)で得られた加熱処理後のポット内の育苗用培土に、実施例1の(4)と同様にしてブプレウルムの種子を播いて苗の高さが約2〜3cmになるまで育苗し、それを実施例1で使用したのと同じ移植機を使用して、根鉢ごとポットから抜き取って畑に移植したところ、移植時の根鉢の崩壊が生じず、取り扱い性に優れていた。
【0039】
《実施例3》
(1) 上記の培土基材95質量部と、熱融着性繊維▲3▼5質量部をミキサー容器に入れ、撹拌して育苗用培土を調製した。
(2) 上記(1)で得られた育苗用培土の一部を用いて上記した方法でその加熱処理後のシート状物の曲げ強度およびたわみ量並びに成形物の圧縮応力を測定したところ、下記の表1に示すとおりであった。
(3) 上記(1)で得られた育苗用培土の残りの部分を、実施例1の(3)と同様にしてポット自動播種機を用いてポット苗箱(みのる産業株式会社製「ポット448苗箱」)に自動的に土詰めした後に、このポット苗箱に2ml/1ポットの量で灌水し、それをオートクレーブ中で110℃で15分間加熱処理した。これにより得られた根鉢の根鉢強力を上記した方法で評価したところ、下記の表1に示すとおりであった。
(4) 上記(3)で得られた加熱処理後のポット内の育苗用培土に、実施例1の(4)と同様にしてブプレウルムの種子を播いて苗の高さが約2〜3cmになるまで育苗し、それを実施例1で使用したのと同じ移植機を使用して、根鉢ごとポットから抜き取って畑に移植したところ、移植時の根鉢の崩壊が生じず、取り扱い性に優れていた。
【0040】
《実施例4》
(1) 上記の培土基材95質量部と、熱融着性繊維▲4▼5質量部をミキサー容器に入れ、撹拌して育苗用培土を調製した。
(2) 上記(1)で得られた育苗用培土の一部を用いて上記した方法でその加熱処理後のシート状物の曲げ強度およびたわみ量並びに成形物の圧縮応力を測定したところ、下記の表1に示すとおりであった。
(3) 上記(1)で得られた育苗用培土の残りの部分を、実施例1の(3)と同様にしてポット自動播種機を用いてポット苗箱(みのる産業株式会社製「ポット448苗箱」)に自動的に土詰めした後に、このポット苗箱に2ml/1ポットの量で灌水し、それをオートクレーブ中で110℃で15分間加熱処理した。これにより得られた根鉢の根鉢強力を上記した方法で評価したところ、下記の表1に示すとおりであった。
(4) 上記(3)で得られた加熱処理後のポット内の育苗用培土に、実施例1の(4)と同様にしてブプレウルムの種子を播いて苗の高さが約2〜3cmになるまで育苗し、それを実施例1で使用したのと同じ移植機を使用して、根鉢ごとポットから抜き取って畑に移植したところ、移植時の根鉢の崩壊が生じず、取り扱い性に優れていた。
【0041】
《比較例1》
(1) 熱融着性繊維を配合せずに上記の培土基材のみを育苗用培土として用いた。
(2) 上記(1)の育苗用培土の一部を用いて上記した方法でその加熱処理後のシート状物の曲げ強度およびたわみ量並びに成形物の圧縮応力を測定したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(3) 上記(1)の育苗用培土の残りの部分を、実施例1の(3)と同様にしてポット自動播種機を用いてポット苗箱(みのる産業株式会社製「ポット448苗箱」)に自動的に土詰めした後に、このポット苗箱に2ml/1ポットの量で灌水し、それをオートクレーブ中で110℃で15分間加熱処理した。これにより得られた根鉢の根鉢強力を上記した方法で評価したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(4) 上記(3)で得られた加熱処理後のポット内の育苗用培土に、実施例1の(4)と同様にしてブプレウルムの種子を播いて苗の高さが約2〜3cmになるまで育苗し、それを実施例1で使用したのと同じ移植機を使用して、根鉢ごとポットから抜き取って畑に移植しようとしたところ、根鉢強力が極めて小さく、移植機での植え付けができず、以後の栽培を行わなかった。
【0042】
《比較例2》
(1) 上記の培土基材85質量部と、熱融着性繊維▲5▼15質量部をミキサー容器に入れ、撹拌して育苗用培土を調製した。
(2) 上記(1)で得られた育苗用培土の一部を用いて上記した方法でその加熱処理後のシート状物の曲げ強度およびたわみ量並びに成形物の圧縮応力を測定したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(3) 上記(1)で得られた育苗用培土の残りの部分を、実施例1の(3)と同様にしてポット自動播種機を用いてポット苗箱に自動的に土詰めした後に、このポット苗箱(みのる産業株式会社製「ポット448苗箱」)に2ml/1ポットの量で灌水し、それをオートクレーブ中で110℃で15分間加熱処理した。これにより得られた根鉢の根鉢強力を上記した方法で評価したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(4) 上記(3)で得られた加熱処理後のポット内の育苗用培土に、実施例1の(4)と同様にしてブプレウルムの種子を播いて苗の高さが約2〜3cmになるまで育苗し、それを実施例1で使用したのと同じ移植機を使用して、根鉢ごとポットから抜き取って畑に移植しようとしたところ、根鉢強力が小さく、移植機での植え付け作業を円滑に行うことができなかったので、以後の栽培を行わなかった。
【0043】
《比較例3》
(1) 上記の培土基材95質量部と、熱融着性繊維▲6▼5質量部をミキサー容器に入れ、撹拌して育苗用培土を調製した。
(2) 上記(1)で得られた育苗用培土の一部を用いて上記した方法でその加熱処理後のシート状物の曲げ強度およびたわみ量並びに成形物の圧縮応力を測定したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(3) 上記(1)で得られた育苗用培土の残りの部分を、実施例1の(3)と同様にしてポット自動播種機を用いてポット苗箱(みのる産業株式会社製「ポット448苗箱」)に自動的に土詰めした後に、このポット苗箱に2ml/1ポットの量で灌水し、それをオートクレーブ中で110℃で15分間加熱処理した。これにより得られた根鉢の根鉢強力を上記した方法で評価したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(4) 上記(3)で得られた加熱処理後のポット内の育苗用培土に、実施例1の(4)と同様にしてブプレウルムの種子を播いて苗の高さが約2〜3cmになるまで育苗し、それを実施例1で使用したのと同じ移植機を使用して、根鉢ごとポットから抜き取って畑に移植しようとしたところ、根鉢強力が小さく、移植機での植え付け作業を円滑に行うことができなかったので、以後の栽培を行わなかった。
【0044】
《比較例4》
(1) 上記の培土基材95質量部と、熱融着性繊維▲7▼5質量部をミキサー容器に入れ、撹拌して育苗用培土を調製した。その際に、育苗用培土中に10〜20mm径の繊維塊が発生した。
(2) 上記(1)で得られた育苗用培土の一部を用いて上記した方法でその加熱処理後のシート状物の曲げ強度およびたわみ量並びに成形物の圧縮応力を測定したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(3) 上記(1)で得られた育苗用培土の残りの部分を、実施例1の(3)と同様にしてポット自動播種機を用いてポット苗箱(みのる産業株式会社製「ポット448苗箱」)に自動的に土詰め(充填)しようとしたところ、大きな繊維塊が存在しているために充填が事実上困難であったため、以後の評価は行わなかった。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
上記の表1および表2の結果から、繊維長が0.5〜2mmの範囲で、アスペクト比が20〜300の範囲で、繊維水分率が繊維質量に対し10%以下で且つ捲縮数が6個/cm以下である熱融着性繊維を配合してなる実施例1〜4の育苗用培土は、培土基材との混合時に繊維塊が発生しないために、該熱融着性繊維を配合してなる育苗用培土は、容積が10cm3以下の小さな植物育成用容器にも良好な操作性で充填できること、しかも加熱処理して熱融着性繊維を溶融接着することによって強力の高い取り扱い性に優れる根鉢が形成され、移植機による植え付けを円滑に行うことができること、そして苗を良好に生育できることがわかる。
一方、熱融着性繊維を含有しない比較例1の育苗用培土、繊維長が0.5mm未満(0.3mm)の熱融着性繊維▲5▼を配合してなる比較例2の育苗用培土、および繊維長が5mmで水分率が15%の熱融着性繊維▲6▼を配合してなる比較例3の育苗用培土は、熱処理を施した育苗用培土の曲げ強度、たわみ量および圧縮応力のいずれもが実施例1〜4の育苗用培土に比べて低く、加熱処理を施した後に強力の高い根鉢が形成されず、移植機による植え付けができず、取り扱い性に劣っていることがわかる。
また、繊維長が5mmで捲縮数が7.9個/cmである熱融着性繊維▲7▼を配合してなる比較例4の育苗用培土は、培土基材への配合時に繊維塊が発生し、植物育成用容器、特に容積が10cm3以下の小さな植物育成用容器へのポット自動播種機を用いての充填が困難である。
【0048】
【発明の効果】
本発明の育苗用培土は、加熱処理によって、育苗用培土中に配合した熱融着性繊維が溶融接着して、繊維同士の接着、繊維と培土基材中の成分との接着がなされて三次元の網状の補強構造を育苗用培土内に形成するために、強力の高い根鉢を形成することができる。その結果、本発明の育苗用培土は、移植機などを用いて根鉢ごと苗を植え付ける際に、根鉢の崩壊を生ずることなく、植え付け作業を円滑に行うことができる。しかも、本発明の育苗用培土は、生育阻害などを生ずることなく、植物の苗を健全に育成させることができる。
特に、本発明の育苗用培土では、培土基材に熱融着性繊維を配合して育苗用培土を調製する際に繊維塊が生じず、熱融着性繊維が育苗用培土中に均一に分散しているために、容積が10cm3以下の小さな植物育成用容器に自動充填装置などを使用して充填するときに、充填不良や充填不能を生じず、小さな植物育成用容器に良好な作業性で円滑に充填することができ、しかも該小さな植物育成用容器内の強力の高い根鉢を形成することができる。。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の育苗用培土の曲げ強度およびたわみ量の測定方法を示す図である。
【符号の説明】
a シート状の育苗用培土(加熱処理したもの)
1a 支持台
1b 支持台
2a シート状の育苗用培土の端部固定手段
2b シート状の育苗用培土の端部固定手段
3 加圧板
4 加重検出部
Claims (9)
- 培土基材に、繊維長が0.5〜2mm、アスペクト比が20〜300、繊維水分率が繊維質量に対し10%以下および捲縮数が6個/cm以下である熱融着性繊維を配合したことを特徴とする育苗用培土。
- 容積が10cm3以下の植物育成用容器に用いるための育苗用培土である請求項1に記載の育苗用培土。
- 熱融着性繊維が、繊維形成性重合体と、該繊維形成性重合体よりも融点または軟化点が20℃以上低い熱可塑性重合体とからなる熱融着性の複合紡糸繊維および/または混合紡糸繊維である請求項1または2に記載の育苗用培土。
- 培土基材が、土と共に、ピートモスおよび/またはパーライトを主体とする培土基材である請求項1〜3のいずれか1項に記載の育苗用培土。
- 培土基材と熱融着性繊維の配合割合が、質量比で99:1〜85:15である請求項1〜4のいずれか1項に記載の育苗用培土。
- 育苗用培土中で熱融着性繊維が溶融接着されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の育苗用培土。
- 下記の数式(I)により求められる曲げ強度が30mN以上であるという要件、および下記の数式(II)により求められるたわみ量が5以上であるという要件の少なくとも一方を満足する請求項6に記載の育苗用培土。
【数1】
曲げ強度(mN)={(50×B)/(25×A)}×3/2 (I)
たわみ量=C/A (II)
[但し、上記式中、Aは、育苗用培土を目付500g/m2のシート状物とした後に加熱処理して育苗用培土中の熱融着性繊維を溶融接着して得られるシート状物を長さ100mmおよび幅25mmの試験片に裁断し、該試験片の上部全面に53.9kPaの圧力をかけたときの試験片の厚さ(mm)を示し、Bは、前記試験片の両端を距離50mmで隔置した左右の支持台上に載せてその両端を固定した状態で、試験片の中央部に面積2cm2の円形加圧板を載せて10mm/minの速度で下降させ、試験片が破損した際に試験片にかかっていた荷重(最大荷重)(mN)を示し、Cは、前記破損時の試験片のたわみ深さ(mm)を示す。] - 育苗用培土を加熱処理することにより育苗用培土中の熱融着性繊維を溶融接着して密度0.10g/cm3となるように成形してなる成形物を試験片とし、該試験片の中央部に面積2cm2の円形加圧板を載せて10mm/minの速度で下降させ、円形加圧板が5mm下降したときの圧縮応力が10kN以上である請求項6または7に記載の育苗用培土。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の育苗用培土を植物育成用容器に充填し、灌水した後、加熱処理して培土中の熱融着性繊維を溶融接着させることを特徴とする育苗用培土の固化方法。
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