JP4739120B2 - 導電性酸化チタンとその製造方法 - Google Patents
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Description
さらに詳しくは、導電性が高いだけではなく、基材との密着性、透明性、可撓性などの特性に優れた導電性酸化チタンおよびその製造方法に関する。
古林ら、Thin Solid Film xx(2005)xxx-xx、ELSEVIER TSF-20608;NO of Page 3 古林ら、Japanese Journal of Applied Physics Vol.44 NO.34,2005 pp.L1063-L1065
[1]3A族(ランタノイド属およびアクチノイド属)、5A族、3B族、4B族からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素からなるドーピング材(D)元素を含み、
該ドーピング材の含有量がTiとの原子比D/Tiで0.01〜0.2の範囲にあり、
形状が粒状または繊維状あるいは管状である導電性酸化チタン。
[3]導電性酸化チタンが、粒状形状であり、導電性酸化チタンの平均粒子径が5〜500nmの範囲にある[1]または[2]の導電性酸化チタン。
[6]体積抵抗値が10Ω・cm以下の範囲にある[1]〜[5]の導電性酸化チタン。
110〜270℃の範囲で水熱処理し、ついで、還元ガス雰囲気、酸化ガス雰囲気または不活性ガス雰囲気下、100〜700℃で加熱処理する導電性酸化チタンの製造方法。
アルカリ存在下に110〜270℃の範囲で水熱処理し、ついで、還元ガス雰囲気、酸化ガス雰囲気または不活性ガス雰囲気下、100〜700℃で加熱処理する導電性酸化チタンの製造方法。
[10]前記ドーピング材用化合物の元素がV、Nb、Ta、Pb、U、Ndからなる群から選ばれる少なくとも1種である[7]〜[9]の導電性酸化チタンの製造方法。
導電性酸化チタンが粒状である場合は、基材との密着性に優れ、透明性にも優れた導電性の薄膜の形成等に導電性フィラーとして好適に用いることができ、また、導電性酸化チタ
ンが繊維状あるいは管状である場合は基材との密着性に優れ、特に、薄膜を変形させてもクラックが生じたり、基材と剥離することがなく可撓性に優れた導電性の薄膜の形成等に導電性フィラーとして好適に用いることができる導電性酸化チタンおよびその製造方法を提供することができる。
[導電性酸化チタン]
本発明に係る導電性酸化チタンは3A族(ランタノイド属およびアクチノイド属)、5A族、3B族、4B族からなる群から選ばれる少なくとも1種のドーピング材(D)を含み、該ドーピング材の含有量がTiとの原子比D/Tiで0.001〜0.2の範囲にあり、形状が粒状(球、ロッド状、正八面体状等)または繊維状あるいは管状であることを特徴としている。
前記原子比D/Tiが小さすぎる場合は、ドーピング元素が少ないために酸化チタンの自由電子の増加が少なく、導電性が不充分となる。また前記原子比D/Tiが大きすぎると、ドーピングした元素の影響が強くなりすぎ、自由電子は減少する傾向にあり、このため導電性が不充分となることがある。
ここで、粒状とは球状、アスペクト比が小さく棒状、正八面体等の多面体の粒子等をいう。
このような導電性酸化チタンは、無定型、アナタース型、ルチル型およびブルッカイト型のいずれであってもよいが、アナタース型、ルチル型およびブルッカイト型等の結晶性導電性酸化チタンは前記した元素をドープされて電子状態が変化し、より高い導電性を有することから好適に用いることができる。また、酸化チタンは、還元型、すなわち低次酸化物であってもよい。
本発明の導電性酸化チタンは体積抵抗値が10Ω・cm以下、さらには0.1Ω・cm以下の範囲にあることが好ましい。導電性酸化チタンの体積抵抗値が高いものは、薄膜を形成しても導電性が不充分である。
[導電性酸化チタンの製造方法]
本発明に係る導電性酸化チタンの製造方法は、ペルオキソチタン酸水溶液および/または酸化チタンコロイドと、3A族(ランタノイド属およびアクチノイド属)、5A族、3B族、4B族からなる群から選ばれる少なくとも1種のドーピング材用化合物との混合水溶液を、110〜270℃の範囲で水熱処理し、ついで、還元ガス雰囲気、酸化ガス雰囲気または不活性ガス雰囲気下、200〜700℃で加熱処理することを特徴としている。
まず、従来公知の方法によってチタン化合物を加水分解してオルソチタン酸のゾルまたはゲルを調製する。
比表面積が低すぎることがあり、結晶性酸化チタンの生成が低下する傾向がある。
次に、オルソチタン酸のゲルまたはゾルあるいはこれらの混合物に、過酸化水素を添加してオルソチタン酸を溶解してペルオキソチタン酸水溶液を調製する。
酸化チタンコロイドとしては、従来公知のコロイドを用いることができる。酸化チタンコロイドは、たとえば、ペルオキソチタン酸を水熱処理することにより得られる。酸化チタンコロイドの平均粒子径は、5〜100nm、さらには10〜25nmの範囲にあることが好ましい。
ペルオキソチタン酸水溶液および/または酸化チタンコロイドとドーピング材用化合物の水溶液との混合比率は、ペルオキソチタン酸および/または酸化チタンコロイドとドーピング材(D)用化合物との混合割合が、D/Ti原子比で0.01〜0.2、さらには0.02〜0.1の範囲となるように混合することが好ましい。
水熱処理温度が低いと得られる導電性酸化チタンの結晶性が低く、導電性が不充分となることがある。
水熱処理時間は、温度によっても異なるが通常0.5〜24時間である。
乾燥して得た酸化チタン粒子は、ついで、還元ガス雰囲気、酸化雰囲気または不活性ガス雰囲気下、100〜700℃、さらには300〜600℃で加熱処理する。
また、ペルオキソチタン酸および/または酸化チタンコロイドと3A族(ランタノイド属およびアクチノイド属)、5A族、3B族、4B族からなる群から選ばれる少なくとも1種のドーピング材用化合物との混合水溶液を、
アルカリ存在下に110〜270℃の範囲で水熱処理し、ついで、還元ガス雰囲気、酸化ガス雰囲気または不活性ガス雰囲気下、100〜700℃で加熱処理しても導電性酸化チタンを製造することができる。この方法によれば、繊維状または、管状の導電性酸化チタンを製造することができる。
繊維状、管状の導電性酸化チタンを調製する場合、ペルオキソチタン酸水溶液を110〜270℃、好ましくは130〜160℃で水熱処理して酸化チタンコロイド微粒子分散液を調製しておくことが望ましい。
電性酸化チタンの結晶化に長時間を要したり、結晶性が不充分となり、得られたとしても導電性が不充分となる傾向がある。
ついで、酸化チタンコロイド微粒子分散液と3A族(ランタノイド属およびアクチノイド属)、5A族、3B族、4B族からなる群から選ばれる少なくとも1種のドーピング材用化合物の水溶液とを混合する。
酸化チタンコロイド微粒子分散液とドーピング材用化合物水溶液との混合比率は、酸化チタンコロイド微粒子とドーピング材(D)用化合物との混合割合がD/Ti原子比で0.01〜0.2、さらには0.02〜0.1の範囲となるように混合することが好ましい。
アルカリ水溶液としては、LiOH、NaOH、KOH、RbOH、CsOHおよびこれらの混合物および水溶液を用いることができ、とくにNaOH、KOHおよびこれらの混合
物は結晶性の高い繊維状導電性酸化チタンあるいは管状導電性酸化チタンを高収率で得ることができる。
有機塩基としては、テトラメチルアンモニウム塩などの第4級アンモニウム塩または水酸化物、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアミン類を挙げることができる。
このような範囲で有機塩基を用いると、繊維状あるいは管状の導電性酸化チタンを高収率で得ることができる。
モル比が高い場合に繊維状となる傾向がある。
水熱処理温度が50℃未満では、繊維状あるいは管状の導電性酸化チタンの生成に長時間を要し、また、得られたとしても収率が低い場合があり、水熱処理温度が350℃を越えても繊維状あるいは管状の導電性酸化チタンの生成速度が速くなったり、収率がさらに高くなることもなく、繊維状あるいは管状の導電性酸化チタンの凝集物が生成することがある。
洗浄方法としてはアルカリ金属等を低減できれば特に制限はなく、従来公知の脱水濾過法、限外濾過膜法、イオン交換樹脂法、電気透析、逆浸透法等を採用することができる。また、塩酸、硝酸などの酸を用いて洗浄することもできる。
以下、実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
導電性酸化チタン(1)の調製
塩化チタン水溶液を純水で希釈してTiO2として濃度5重量%の塩化チタン水溶液を調製した。この水溶液を、温度を5℃に調節した濃度15重量%のアンモニア水に添加して中和・加水分解した。塩化チタン水溶液添加後のpHは10.5であった。ついで、生成
したゲルを濾過洗浄し、TiO2として濃度9重量%のオルソチタン酸のゲルを得た。
重量%であった。そのペルオキソチタン酸水溶液に、塩化ニオブ水溶液をNb/Ti=0.05(原子モル比)となるように加え、さらに陰イオン交換樹脂を加え2時間攪拌した後、樹脂分離を行った溶液に、TiO2に対するモル比が0.016となるようにテトラメ
チルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH MW=149.2)を添加した。このときの分散液の
pHは11であった。ついで、230℃で5時間水熱処理して導電性酸化チタン(1)の分散液を調製した。
得られた導電性酸化チタン(1)の平均粒子径、形状、結晶型、体積抵抗値を測定し、結
果を表1に示す。
化チタン(1)を0.5g充填し、ついで上部からも導電性のピストン状電極柱を挿入し、
油圧機にて100kg/cm2(9.8MPa)の圧力で加圧し、この状態で上下電極柱
にデジタルマルチメーター(テスター)の端子を接続して抵抗値(Ω)を測定し、これを試料の充填高さ(cm)で除し、結果を表1に示す。
導電性酸化チタン(2)の調製
塩化チタン水溶液を純水で希釈してTiO2として濃度5重量%の塩化チタン水溶液を調製した。この水溶液を、温度を5℃に調節した濃度15重量%のアンモニア水に添加して中和・加水分解した。塩化チタン水溶液添加後のpHは10.5であった。ついで、生成
したゲルを濾過洗浄し、TiO2として濃度9重量%のオルソチタン酸のゲルを得た。
重量%であった。そのペルオキソチタン酸水溶液に、塩化ニオブ水溶液をNb/Ti=0.02(原子モル比)となるように加え、さらに陰イオン交換樹脂を加え2時間攪拌した後、樹脂分離を行った溶液に、TiO2に対するモル比が0.016となるようにテトラメ
チルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH MW=149.2)を添加した。このときの分散液の
pHは11であった。ついで、230℃で5時間水熱処理して導電性酸化チタン(2)の分散液を調製した。その後、溶液を120℃にて蒸発乾燥させ、大気中で550℃にて2時間焼成した。
[実施例3]
導電性酸化チタン(3)の調製
塩化チタン水溶液を純水で希釈してTiO2として濃度5重量%の塩化チタン水溶液を調製した。この水溶液を、温度を5℃に調節した濃度15重量%のアンモニア水に添加して中和・加水分解した。塩化チタン水溶液添加後のpHは10.5であった。ついで、生成
したゲルを濾過洗浄し、TiO2として濃度9重量%のオルソチタン酸のゲルを得た。
重量%であった。そのペルオキソチタン酸水溶液に、塩化ニオブ水溶液をNb/Ti=0.16(原子モル比)となるように加え、さらに陰イオン交換樹脂を加え2時間攪拌した後、樹脂分離を行った溶液に、TiO2に対するモル比が0.016となるようにテトラメ
チルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH MW=149.2)を添加した。このときの分散液の
pHは11であった。ついで、230℃で5時間水熱処理して導電性酸化チタン(3)の分散液を調製した。
得られた導電性酸化チタン(3)の平均粒子径、形状、結晶型、体積抵抗値を測定し、結果を表1に示す。
導電性酸化チタン(4)の調製
塩化チタン水溶液を純水で希釈してTiO2として濃度5重量%の塩化チタン水溶液を調製した。この水溶液を、温度を5℃に調節した濃度15重量%のアンモニア水に添加して中和・加水分解した。塩化チタン水溶液添加後のpHは10.5であった。ついで、生成
したゲルを濾過洗浄し、TiO2として濃度9重量%のオルソチタン酸のゲルを得た。
重量%であった。そのペルオキソチタン酸水溶液に、塩化タンタル水溶液をTa/Ti=0.05(原子モル比)となるように加え、さらに陰イオン交換樹脂を加え2時間攪拌した後、樹脂分離を行った溶液に、TiO2に対するモル比が0.016となるようにテトラ
メチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH MW=149.2)を添加した。このときの分散液
のpHは11であった。ついで、230℃で5時間水熱処理して導電性酸化チタン(4)の分散液を調製した。
得られた導電性酸化チタン(4)の平均粒子径、形状、結晶型、体積抵抗値を測定し、結果を表1に示す。
導電性酸化チタン(R1)の調製
塩化チタン水溶液を純水で希釈してTiO2として濃度5重量%の塩化チタン水溶液を調製した。この水溶液を、温度を5℃に調節した濃度15重量%のアンモニア水に添加して中和・加水分解した。塩化チタン水溶液添加後のpHは10.5であった。ついで、生成
したゲルを濾過洗浄し、TiO2として濃度9重量%のオルソチタン酸のゲルを得た。
重量%であった。そのペルオキソチタン酸水溶液に、塩化ニオブ水溶液をNb/Ti=0.8(原子モル比)となるように加え、さらに陰イオン交換樹脂を加え2時間攪拌した後、樹脂分離を行った溶液に、TiO2に対するモル比が0.016となるようにテトラメチ
ルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH MW=149.2)を添加した。このときの分散液のp
Hは11であった。ついで、230℃で5時間水熱処理して導電性酸化チタン(R1)の分散液を調製した。
導電性酸化チタン(R2)の調製
塩化チタン水溶液を純水で希釈してTiO2として濃度5重量%の塩化チタン水溶液を調製した。この水溶液を、温度を5℃に調節した濃度15重量%のアンモニア水に添加して中和・加水分解した。塩化チタン水溶液添加後のpHは10.5であった。ついで、生成
したゲルを濾過洗浄し、TiO2として濃度9重量%のオルソチタン酸のゲルを得た。
重量%であった。そのペルオキソチタン酸水溶液に、塩化ニオブ水溶液をNb/Ti=0.0005(原子モル比)となるように加え、さらに陰イオン交換樹脂を加え2時間攪拌した後、樹脂分離を行った溶液に、TiO2に対するモル比が0.016となるようにテト
ラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH MW=149.2)を添加した。このときの分散
液のpHは11であった。ついで、230℃で5時間水熱処理して導電性酸化チタン(R2)の分散液を調製した。
得られた導電性酸化チタン(R2)の平均粒子径、形状、結晶型、体積抵抗値を測定し、結果を表1に示す。
導電性酸化チタン(5)の調製
実施例1において調製した導電性酸化チタン(1)を濃度40重量%のKOH水溶液7
0gに、TiおよびNbのモル数(TM)とアルカリ金属水酸化物のモル数(AM)とのモ
ル比(AM)/(TM)が10となるように添加し、160℃で45時間水熱処理し、得られた粒子は純水にて充分洗浄した後、繊維状チタンの水分散液(TiO2としての濃度5重量%)に、繊維状酸化チタン粒子と同量の陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂とを添加し、60℃で24時間処理してアルカリの除去等高純度化を行い、その後、溶液を120℃にて蒸発乾燥させ、大気中で550℃にて2時間焼成した。
[実施例6]
導電性酸化チタン(6)の調製
実施例2において調製した導電性酸化チタン(2)を濃度40重量%のKOH水溶液70gに、TiおよびNbのモル数(TM)とアルカリ金属水酸化物のモル数(AM)とのモ
ル比(AM)/(TM)が10となるように添加し、160℃で45時間水熱処理し、得られた粒子は純水にて充分洗浄した後、繊維状チタンの水分散液(TiO2としての濃度5重量%)に繊維状酸化チタン粒子と同量の陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂とを添加し、60℃で24時間処理してアルカリの除去等高純度化を行い、その後、溶液を120℃にて蒸発乾燥させ、大気中で550℃にて2時間焼成した。
[実施例7]
導電性酸化チタン(7)の調製
実施例3において調製した導電性酸化チタン(3)を濃度40重量%のKOH水溶液70gに、TiおよびNbのモル数(TM)とアルカリ金属水酸化物のモル数(AM)とのモ
ル比(AM)/(TM)が10となるように添加し、160℃で45時間水熱処理し、得られた粒子は純水にて充分洗浄した後、繊維状チタンの水分散液(TiO2としての濃度5重量%)に繊維状酸化チタン粒子と同量の陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂とを添加し、60℃で24時間処理してアルカリの除去等高純度化を行い、その後、溶液を120℃にて蒸発乾燥させ、大気中で550℃にて2時間焼成した。
[実施例8]
導電性酸化チタン(8)の調製
塩化チタン水溶液を純水で希釈してTiO2として濃度5重量%の塩化チタン水溶液を調製した。この水溶液を、温度を5℃に調節した濃度15重量%のアンモニア水に添加して中和・加水分解した。塩化チタン水溶液添加後のpHは10.5であった。ついで、生成
したゲルを濾過洗浄し、TiO2として濃度9重量%のオルソチタン酸のゲルを得た。
重量%であった。そのペルオキソチタン酸水溶液に、硫酸バナジル水溶液をV/Ti=0.05(原子モル比)となるように加え、さらに陰イオン交換樹脂を加え2時間攪拌した後、樹脂分離を行った溶液に、TiO2に対するモル比が0.016となるようにテトラメ
チルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH MW=149.2)を添加した。このときの分散液の
pHは11であった。ついで、230℃で5時間水熱処理して導電性酸化チタン(8)の分散液を調製した。
し、160℃で45時間水熱処理し、得られた粒子は純水にて充分洗浄した後、繊維状チタンの水分散液(TiO2としての濃度5重量%)に繊維状酸化チタン粒子と同量の陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂とを添加し、60℃で24時間処理してアルカリの除去等高純度化を行い、その後、溶液を120℃にて蒸発乾燥させ、大気中で550℃にて2時間焼成した。
[実施例9]
導電性酸化チタン(9)の調製
実施例1において調製した導電性酸化チタン(1)を濃度40重量%のKOH水溶液7
0gに、TiおよびNbのモル数(TM)とアルカリ金属水酸化物のモル数(AM)とのモ
ル比(AM)/(TM)が10となるように添加し、125℃で60時間水熱処理し、得られた粒子は純水にて充分洗浄した後、管状チタンの水分散液(TiO2としての濃度5重量%)に繊維状酸化チタン粒子と同量の陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂とを添加し、60℃で24時間処理してアルカリの除去等高純度化を行い、その後、溶液を120℃にて蒸発乾燥させ、大気中で550℃にて2時間焼成した。
[比較例3]
導電性酸化チタン(R3)の調製
比較例1において調製した導電性酸化チタン(R1)を濃度40重量%のKOH水溶液
70gに、TiおよびNbのモル数(TM)とアルカリ金属水酸化物のモル数(AM)との
モル比(AM)/(TM)が10となるように添加し、160℃で45時間水熱処理し、得られた粒子は純水にて充分洗浄した後、繊維状チタンの水分散液(TiO2としての濃度5重量%)に繊維状酸化チタン粒子と同量の陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂とを添加し、60℃で24時間処理してアルカリの除去等高純度化を行い、その後、溶液を120℃にて蒸発乾燥させ、大気中で550℃にて2時間焼成した。
[比較例4]
導電性酸化チタン(R4)の調製
比較例2において調製した導電性酸化チタン(R2)を濃度40重量%のKOH水溶液70gに、TiおよびNbのモル数(TM)とアルカリ金属水酸化物のモル数(AM)との
モル比(AM)/(TM)が10となるように添加し、160℃で45時間水熱処理し、得られた粒子は純水にて充分洗浄した後、繊維状チタンの水分散液(TiO2としての濃度5重量%)に繊維状酸化チタン粒子と同量の陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂とを添加し、60℃で24時間処理してアルカリの除去等高純度化を行い、その後、溶液を120℃にて蒸発乾燥させ、大気中で550℃にて2時間焼成した。
Claims (7)
- ペルオキソチタン酸および/または酸化チタンコロイドと3A族(ランタノイド属およびアクチノイド属)、5A族、3B族、4B族からなる群から選ばれる少なくとも1種のドーピング材用化合物との混合水溶液を、脱イオン処理したのち、
アルカリ存在下に110〜270℃の範囲で水熱処理し、ついで、還元ガス雰囲気、酸化ガス雰囲気または不活性ガス雰囲気下、300〜600℃で加熱処理する
ことを特徴とする導電性酸化チタンの製造方法。 - ペルオキソチタン酸および/または酸化チタンコロイドと3A族(ランタノイド属およびアクチノイド属)、5A族、3B族、4B族からなる群から選ばれる少なくとも1種のドーピング材用化合物との混合水溶液を、脱イオン処理したのち、
110〜270℃の範囲で水熱処理し、ついで、還元ガス雰囲気、酸化ガス雰囲気または不活性ガス雰囲気下、300〜600℃で加熱処理して得られた導電性酸化チタンを、
アルカリ存在下に110〜270℃の範囲で水熱処理し、ついで、還元ガス雰囲気、酸化ガス雰囲気または不活性ガス雰囲気下、300〜600℃で加熱処理することを特徴とする導電性酸化チタンの製造方法。 - 前記ドーピング材用化合物の元素がV、Nb、Ta、Pb、U、Ndからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2に記載の導電性酸化チタンの製造方法。
- 前記ペルオキソチタン酸および/または酸化チタンコロイドとドーピング材用化合物(D)との混合割合が原子比D/Tiで0.01〜0.2の範囲にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の導電性酸化チタンの製造方法。
- 前記酸化チタンコロイドがペルオキソチタン酸を水熱処理して得られたものであり、酸化チタンコロイドとドーピング材用化合物(D)との混合割合が原子比D/Tiで0.01〜0.2の範囲にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の導電性酸化チタンの製造方法。
- 前記アルカリがアルカリ金属水酸化物および/または有機塩基であり、TiO 2 のモル数(T M )とアルカリ金属水酸化物のモル数(A M )とのモル比(A M )/(T M )が1〜30の範囲にあり、TiO 2 のモル数(T M )と有機塩基のモル数(OB M )とのモル比(T M )/(OB M )が1〜30の範囲にあることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の導電性酸化チタンの製造方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法で得られた粒状ないし繊維状の導電性酸化チタン。
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