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JP4735097B2 - 光モジュール - Google Patents

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JP4735097B2 JP2005212024A JP2005212024A JP4735097B2 JP 4735097 B2 JP4735097 B2 JP 4735097B2 JP 2005212024 A JP2005212024 A JP 2005212024A JP 2005212024 A JP2005212024 A JP 2005212024A JP 4735097 B2 JP4735097 B2 JP 4735097B2
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Description

本発明は、所定の波長帯の光を分波する光フィルタを有する光モジュールに関し、特に迷光の影響を抑えた光フィルタ構造によって光アイソレーションの向上や、光クロストークを抑制できる光モジュールに関する。
近年、地域内ネットワークや都市間ネットワーク等に代表される光通信、及びサーバ・ルータの装置内や装置間での光リンク等の技術分野では、低コストで小型の光モジュールの実現が期待されている。これらの用途に用いられる光モジュールとして、信号光の波長を複数用いた多重光による送信用、受信用及び送受信用の光モジュールが知られている。
従来この種の光モジュールには、発光素子が搭載された光送信部や、受光素子が搭載された光受信部が設けられている。そうした光モジュールでは、光受信部から、外部の機器に接続するための光ファイバまでの経路の途中に、複数の信号光を合波したり分波したりするための光フィルタが配置されている。また、光加入者系の機器においても、入出力のためのファイバの本数を1本にする目的で、光経路の途中に、多重光を分波する構造からなる光フィルタが配置されている。この場合の光フィルタは、発光素子と受光素子とが取り扱う光信号の波長を別にして、発光素子と受光素子とに波長を振り分けている。
ところが、上記の光フィルタを用いた場合であっても、光信号を十分に分波することができず、光アイソレーションが悪い(あるいは光クロストークが大きい)という問題があった。その原因の一つとして、迷光が考えられる。迷光は光ファイバ(あるいは発光素子)と光経路のコア部との結合部分で光経路のコア部に入ることができずにクラッドに入り込んだ光や、クラッドに入らずに漏れた光などである。こうした迷光は、光フィルタに様々な角度で入射することになる。
通常、光フィルタへの光の入射角度が変化すると、光フィルタの光透過率の波長特性がシフトする。例えば、長波長側の光を透過し、短波長側の光を阻止(反射)する特性を有する光フィルタの場合、透過する波長域の光に近接した阻止波長域の光が大きな入射角度で光フィルタに入射すると、その入射光は光フィルタを透過し易く、光透過率を増加させる傾向がある。こうした光フィルタに小さな入射角度で迷光が入射した場合、そうした迷光は光フィルタで反射されてカットされる(透過光にならない)のに対し、光フィルタに大きな入射角度で迷光が入射した場合は、そうした迷光は光フィルタで十分に反射されずに透過して光透過率が増加することになる。光フィルタの光アイソレーションは、こうした迷光の影響によって悪化する。光アイソレーションを向上させるためには、迷光が透過するのを抑制する必要があり、従来より種々の手段がとられていた。
例えば特許文献1に記載されている光モジュールでは、発光素子と受光素子の間の光導波路に孔があいた遮光板を挿入することによって、光導波路の外側を遮光し、受光素子側に迷光が透過するのを抑制している。また、特許文献2に記載されている光モジュールでは、金属膜で周囲を覆ったピンホール付き光フィルタを受光素子の手前に配置することにより、受光素子側に迷光が透過するのを抑制している。
特開2001−249241号公報(第3〜4頁、図1、図2) 特開2001−305365号公報(第3頁、図1)
特許文献1又は特許文献2に記載の光モジュールでは、光導波路部分に遮光板やピンホールが一致するように光フィルタを精度よくアライメント調整する必要がある。しかしながら、こうしたアライメント調整に要求される精度は厳しく、実装コストが高くなるという課題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その目的は、入射角度の大きな迷光であっても、受光素子側に透過するのを容易に抑制することができる構造の光モジュールを提供することにある。
上記課題を解決するために本発明の光モジュールは、光導波路がクラッド内に形成された光導波路基板と、前記光導波路の終端又は途中に設けられた光フィルタとを備えた光モジュールにおいて、前記光フィルタは入射角度が大きいほど、阻止波長域の光の透過率が増加する光フィルタであり、前記光導波路基板のクラッドよりも高い屈折率を有した高屈折率材が、前記光フィルタの前記光導波路からの光入射側に設けられており、前記光フィルタの透過光側には、透過側光導波路又は光受信部が配置されており、前記光導波路基板には、光フィルタに入射する光の入射側光導波路と、光フィルタで反射する光の反射側光導波路とが形成されていると共に、これらの光導波路が光導波路基板内で合流しており、前記高屈折率材が、この合流部分を除く部分に設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、光導波路基板のクラッドよりも高い屈折率を有した高屈折率材を、入射角度が大きいほど、阻止波長域の光の透過率が増加する光フィルタの光入射側に設けるので、クラッドを伝搬してきた迷光は、高屈折率材で入射角度が小さくなるように屈折した後に光フィルタに入射する。その結果、光フィルタが反射する迷光の成分が多くなり、光フィルタの光アイソレーションを向上させることができる。このような光アイソレーションの向上は、光フィルタを透過する透過波長と光フィルタで反射される反射波長とが接近している場合に特に有効である。また、本発明の光モジュールにおいて光送信部がある場合は、上記光フィルタ構造によって、送信光に起因する迷光が少なくなるので、光クロストークを抑制できる。また、この発明によれば、高屈折率材を光フィルタの光入射側に設けるだけの簡単な構造であるので、遮光板やピンホール付き光フィルタに対するような高精度のアライメントが不要となり、組み立てが容易となる。
また、前記光フィルタの透過光側に、光受信部が配置されている場合には、光受信部は光フィルタを透過した光を受信するが、この発明によれば、迷光が光フィルタを透過して光受信部に到達するのを抑制することができるので、光フィルタでの光アイソレーションを向上させることができると共に、光クロストークを抑制できる。
また、前記光導波路基板には、光フィルタに入射する光の入射側光導波路と、光フィルタで反射する光の反射側光導波路とが形成されていると共に、これらの光導波路が光導波路基板内で合流しており、前記高屈折率材が、この合流部分を除く部分に設けられていることが好ましい。この発明によれば、入射側光導波路と反射側光導波路とが光導波路基板内で合流しており、高屈折率材がその合流部分を除く部分に設けられているので、その高屈折率材は、迷光をより小さな入射角度で光フィルタに入射させるように作用する。その結果、光フィルタを透過する迷光を抑制でき、光フィルタの光アイソレーションを向上させることができると共に、光クロストークを抑制できる。
本発明の光モジュールにおいては、前記高屈折率材が、前記光フィルタの光入射面上に形成されていてもよいし、前記光導波路基板における光フィルタとの対向面上に形成されていてもよい。これらいずれの発明によれば、上記効果を奏する高屈折率材を簡単に設けることができる。
本発明の光モジュールにおいて、前記光導波路基板には、前記高屈折率材を配置するための充填用溝部が形成されており、前記充填用溝部の光入射側の面が、入射光軸以外に法線を有した光散乱面となっていることが好ましい。この発明によれば、入射光軸以外の法線を有した光散乱面は、光導波路以外の部分の迷光に対する光散乱効果を増大するように作用する。その結果、光フィルタにおける迷光の透過量を減少させることができ、光アイソレーションをより向上させることができると共に、光クロストークを抑制できる。
本発明の光モジュールにおいて、前記光導波路基板には、前記光受信部に光を導く光受信部側の光導波路が形成されており、この光導波路が前記光フィルタの透過光側に配置されていることが好ましい。この発明によれば、光受信部側に光導波路基板が配置されているので、光フィルタを透過した光信号を光受信部に確実に導くことができる。
以上説明したように、本発明の光モジュールによれば、光導波路基板を伝搬してきた迷光が、入射角度が大きいほど、阻止波長域の光の透過率が増加する光フィルタに入射する前に高屈折率材で入射角度が小さくなるように屈折するので、迷光が光フィルタで反射し、光フィルタを透過する成分が少なくなる。その結果、光フィルタの光アイソレーションを向上させることができる。このような光アイソレーションの向上は、光フィルタを透過する透過波長と光フィルタを反射する反射波長とが接近している場合に特に有効である。本発明の光モジュールは、上記構造によって、送信光に起因する迷光が少なくなるので、光クロストークを抑制できる。
また、本発明の光モジュールによれば、高屈折率材を光フィルタの光入射側に設けるだけの簡単な構造であるので、遮光板やピンホール付き光フィルタに対するような高精度のアライメントが不要となり、組み立てが容易となる。
以下、本発明の光モジュールの複数の実施形態について、図面を参照しつつ詳しく説明する。なお、本願において「入射角度」とは、光フィルタの入射面の法線に対する入射光の角度として定義する。
(第1実施形態)
図1及び図2は、本発明の光モジュールの第1実施形態を示す全体斜視図及び要部の平面図であり、図3は、図2におけるA−A′線(波長λの光の経路)に沿った断面図である。
光モジュール1は、光受信用又は光送受信用のモジュールであり、図示を省略したモジュールパッケージ内に光導波路基板61が搭載された形態からなるものである。光導波路基板61には、発光によって出力を行うLD素子(レーザダイオード素子)7が実装されていると共に、光ファイバ8がLD素子7との並列位置に配置されている。また、LD素子7の反対側である光導波路基板61の終端側には、光受信部11が配置されている。この場合、LD素子7に換えて光ファイバ等を備えたインターフェース部を出力用に設けてもよい。
光受信部11には、PD素子(フォトダイオード素子)9が表面実装された搭載基板10(光導波路基板61と同時に作製可)が設けられている。この光受信部11と光導波路基板61との間には、光フィルタ2が設けられている。光フィルタ2は、光導波路基板61の終端面、すなわち光受信部11側の端面に貼り付けられることにより上述した位置に設けられている。
光導波路基板61は、図3に示すように、基板612と、基板612上に積層されたクラッド611と、クラッド611の内部に形成されたコア部(本発明においては、「光導波路」という。)から構成されている。クラッド611は、シリコン、ガラス、ポリマ樹脂等によって形成されており、LD素子7からの光を光フィルタ2に導く光導波路(入射側光導波路)62及び光フィルタ2で反射した光を光ファイバ8に導く光導波路(反射側光導波路)63が形成されている。
光フィルタ2は、例えば、誘電体多層膜フィルタによって形成されるものであり、光導波路62を伝搬する多重光の内、特定波長の光を透過し、特定波長以外の光を反射する特性を有している。図2及び図3に示す実施形態では、長波長側である波長λの光を透過し、短波長側である波長λ等のそれ以外の波長光を反射する。
この実施形態において、光フィルタ2における光入射側には、高屈折率材5が設けられている。高屈折率材5は、光導波路基板61のクラッド611よりも高い屈折率を有している。クラッド611よりも高い屈折率を有する材料としては、光透過型のシリコン系樹脂、紫外線硬化型エポキシ樹脂、アクリル系樹脂等を選択することができる。高屈折率材5は、これらの材料を光フィルタ2の光入射側の面に塗布して硬化させたり、又は貼り付けたりすることにより形成される。塗布手段としては、光フィルタ2の光入射面に対してはけ塗りやスプレー噴射を行ってもよく、光フィルタ2の光入射面を上述した材料に浸漬して行ってもよい。また、高屈折率材5を光フィルタ上に形成するときは、光フィルタの成膜時(例えば誘電体多層膜フィルタの成膜時)に形成してもよい。このように形成される高屈折率材5の厚さとしては、10数μm〜数十μm程度が良好である。
以上の構造の光モジュール1において、長波長である波長λの入射信号光71及び短波長である波長λの入射信号光73は、多重光となって光導波路62を伝搬して光フィルタ2に達する。これらの信号光71,73は、光導波路62を伝搬することにより、入射角度θで高屈折率材5(光フィルタ2)に入射する。
一方、クラッド611中の迷光41は、様々な入射角度で高屈折率材5に入射するが、小さな入射角度で入射する場合には、光フィルタ2のフィルタ特性によってカットされる。図2で示す迷光41は、入射信号光71、73の入射角度θよりも大きな入射角度θ(θ>θ)で高屈折率材5に入射する波長λの光である。
このような光モジュール1において、光フィルタ2を透過した信号光は、透過信号光72(波長λ)となって光受信部11側のPD素子9に入射する。一方、光フィルタ2で反射した信号光は、反射信号光74となってクラッド611の光導波路63を伝搬した後、光ファイバ8から送信される。θよりも大きな入射角度θで高屈折率材5に達した迷光41は、高屈折率材5に入射して屈折した後、光フィルタ2に達して反射するため光フィルタ2の透過率が小さくなる。以下、この動作を説明する。
図4及び図5は、高屈折率材5の作用を説明するものであり、図4は波長に対する光透過率の変動を示し、図5は波長λの光における光フィルタの光透過率の入射角度依存性を示している。
長波長の光を透過し短波長の光を反射する光フィルタにおいては、図4に示すように、入射角度θが大きくなると光透過率の波長特性が短波長側にシフトする。光フィルタの設計にもよるが、波長λの光における透過率が一定であっても、波長λの場合には、入射角度θの増大によって透過率が増加する。従って、波長λの迷光41が大きな角度(入射角度θ)で光フィルタ2に直接に入射した場合には、光フィルタ2を通過して透過迷光42(図2参照)が発生する原因となる。
これに対し、本発明の光モジュールは、光フィルタ2の光入射側にクラッド611よりも高屈折率となっている高屈折率材5を配置したものである。このように、光フィルタ2の前側に高屈折率材5を配置することにより、波長λの光(迷光41)が高屈折率材5によって屈折するため、光フィルタ2への入射角度θが小さくなる。これにより、図5に示すように、波長λの迷光41は光フィルタ2の透過率が減少するため、透過迷光42の成分が減少し、逆に反射迷光43の成分が増加する。従って、光受信部11へ伝搬される透過迷光42の抑制を行うことができる。
次に、入射側の光導波路62の媒質(クラッド611)の屈折率をnとした場合、高屈折率材5の屈折率nについては、式1に示すスネルの法則が成り立つ。
×sinθ=n×sinθ……(式1)
このとき、迷光41は、入射信号光73と同じ入射角度θとなる。したがって、迷光41のほとんどの成分は反射迷光43となり、透過迷光42の成分が0に近づく。この場合、式1のnを満たすことが望ましいが、迷光抑制効果としてはその限りではない。このように高屈折率材5を光フィルタ2の光入射側に設けることによって、光フィルタ2への迷光の入射角度θが小さくなり、迷光を反射迷光43として反射させることができる。従って、光フィルタ2を変更することなく、光フィルタ2での迷光41の透過を抑制することができる。
このような実施形態では、光導波路基板61を伝搬してきた迷光42が光フィルタ2に入射する前に高屈折率材5によって屈折し、光フィルタ2に対する迷光の入射角度が小さくなるため、迷光42は小さい角度で光フィルタに入射する。このため、光フィルタ2によって反射される迷光の成分が多くなる。従って、波長λの光はそのほとんどが光フィルタ2で反射されるのに対し、光フィルタ2を透過する光はほとんどが波長λの光となるので、光フィルタ2の光アイソレーションを向上させることができる。この光アイソレーションの向上効果は、光フィルタ2を透過する透過波長と光フィルタ2を反射する反射波長とが接近している場合には、特に大きな効果となる。さらに、この実施形態の光モジュール1では、高屈折率材5を光フィルタ2の光入射側に設けるだけの簡単な構造であり、遮光板やピンホール付き光フィルタに対するような高精度のアライメントが不要となるため、組み立てが容易となる。
なお、光受信部11においては、図1に示すように、面型のPD素子9を搭載基板10(光導波路基板61と同時に作製可)上に表面実装させた構造であって、搭載基板10の光フィルタ側の端面を例えば45度ミラーになるように傾斜させて前記PD素子9に透過信号光32を光軸変換させて受光させる形態としてもよい。また、光受信部11は、サブキャリアに搭載した面形のPD素子9を光フィルタ2に近接させた構造としてもよい。
こうした構成からなる本発明の光モジュールは、送信光に起因する迷光が少なくなるので、光クロストークを抑制できる。なお、言うまでもないが、光クロストークとは、送信側のLD素子からの光が受光側のPD素子に直接又は間接に光結合して起こるものであり、光クロストークを抑制(又は低減)するとは、例えば、送信側のLD素子からの光を光導波路62(コア部)に導く際に生じる迷光(光導波路に結合しない光)を抑制したり、PD素子に入る迷光を少なくしたりすることであり、特に本願においては、上記光フィルタ構造によりPD素子に入る迷光を少なくすることによって、光クロストークを抑制することができる。なお、図1では光送受信モジュールについて示しているが、光送信部のない光受信モジュールにおいても同様の光フィルタ構造によって迷光を少なくすることができ、光アイソレーションの向上を図ることができる。
この実施形態において、高屈折率材を貼り付けていない比較例としての誘電体多層膜型光フィルタ2、及び入射側の面にクラッド611(フッ素化ポリイミド、屈折率:1.52)よりも屈折率が高い高屈折率材5(アクリル系やエポキシ系樹脂、屈折率:1.67、厚さ20μm)を貼り付けた実施例としての誘電体多層膜型光フィルタ2を用い、これらの光フィルタ2に対し、入射信号光71及び73として、波長1490nm(波長λ)の光及び波長1550nm(波長λ)の光を入射した。その結果、比較例及び実施例のいずれにおいても、信号光71,73のうち波長1550nmの信号光72は、光フィルタ2を透過して透過信号光72となって光受信部11に到達し、波長1490nmの信号光73は、光フィルタ2によって反射されて反射信号光74となって光ファイバ8に送信された。この場合における比較例の光アイソレーションが−30dBであったのに対し、実施例の光アイソレーションは−50dBであった。これは、比較例では、波長1490nmの透過迷光42が多いのに対し、実施例では、高屈折率材5によって反射迷光43の量が増え、相対的に透過迷光42の量が減ったことを示している。
(第2実施形態)
図6及び図7は、本発明の光モジュールの第2実施形態を示す全体斜視図及び要部の平面図であり、図8は、図7におけるA−A′線(波長λの光の経路)に沿った断面図である。
この実施形態の光モジュール1Aは、基板612の上面が光送信部側の光導波路基板61と、光受信部11側の光導波路基板65とに分離されている。光導波路基板61及び光導波路基板65の分離は、これらの基板61,65の境界部分を横断する挿入溝13を形成することにより行われ、その挿入溝13に光フィルタ2が挿入されて固定される。このような構造では、光送信部側の光導波路基板61及び光受信部11側の光導波路基板65を合わせた全体の光導波路基板の途中に、光フィルタ2が設けられるものである。
この光フィルタ2における光入射面には、高屈折率材5が設けられている。この場合、高屈折率材5は、光フィルタ2に設けることなく、光送信部側の光導波路基板61における光フィルタ2との対向面、すなわち挿入溝13における光送信部側の端面に高屈折率材5を貼り付けることにより設けることも可能である。
図6及び図7に示すように、光導波路基板61のクラッド611内には、LD素子7からの光を光フィルタ2に伝搬するための光導波路62が形成されると共に、光フィルタ2で反射した反射信号光74を光ファイバ8に導く光導波路63が形成されている。一方、光受信部11側の光導波路基板65のクラッド613内には、光フィルタ2を透過した透過信号72をPD素子9に導くための光導波路64が形成されている。
この実施形態において、高屈折率材5としては、光導波路基板61のクラッド611よりも高い屈折率を有した材料が用いられる。このような構造において、波長λの入射信号光71及び波長λの入射信号光73(λ>λ)が、光導波路(入射側光導波路)62を伝搬して入射角度θで光フィルタ2に達すると、長波長λの入射信号光71は光フィルタ2を透過し、光導波路(透過側光導波路)64を伝搬してPD素子9に達する。これに対し、短波長λの入射信号光73は高屈折率材5及び光フィルタ2で反射して反射信号光74となり、光導波路63を伝搬して光ファイバ8に達する。
一方、短波長λの迷光41は入射角度θよりも大きな入射角度θで高屈折率材5に入射するが、第1実施形態と同様に、その殆どが反射迷光43として反射され、光受信部11側に透過する透過迷光42が少なくなる。このため、光アイソレーションを向上させることができる。
(第3実施形態)
図9及び図10は、本発明の光モジュールの第3実施形態を示す平面図及びそのA−A′線に沿った断面図である。
この実施形態は、図1〜図3に示す第1実施形態と略同様であるが、高屈折率材5が光フィルタ2に形成されることなく、光導波路基板61に形成されるものである。高屈折率材5は、光導波路基板61のクラッド611における光フィルタ2との対向面、具体的には、クラッド611の光受信部側11の端面に設けられる。すなわち、高屈折率材5は、クラッド611における光受信部11側の端面に対して貼り付け又は塗布することにより設けたものである。
このように光導波路基板61側に高屈折率材5を設ける構造では、光導波路基板61に形成される光導波路62、63の寸法に起因して高屈折率材5の屈折率調整が必要な場合に柔軟に対応することができる、というメリットがある。
(第4実施形態)
図11及び図12は、本発明の光モジュールの第4実施形態を示す平面図及びそのA−A′線に沿った断面図である。
この実施形態においては、光導波路基板61に形成された入射側の光導波路62及び反射側の光導波路63が同基板61内で合流している。これらの光導波路62、63の合流は、光フィルタ2の直前部分又はその表面(入射面)でなされており、光導波路の合流部分に対しては高屈折率材5が形成されていない。すなわち、高屈折率材5は、光導波路62、63の合流部分を除く部分における光フィルタ2の光入射側の面に設けられるものである。
このように、高屈折率材5が光導波路62及び63と重ならないように形成することにより、光導波路62を伝搬してきた入射信号光71、73が高屈折率材5の面で反射することを抑制することができる。その結果、波長λの入射信号光71は、光フィルタ2を高効率で透過して透過信号光32となると共に、波長λの入射信号光73は、光フィルタ2により高効率で反射されて反射信号光74となる。
この実施形態における加工では、クラッド611内に対して光導波路62、63を形成するときに、RIEやレーザ加工等により充填用溝部を形成する。この充填用溝部は、光導波路62、63の合流部分に対して形成することなく、合流部分に対しては、クラッド611を残した状態とする。そして、充填用溝部に高屈折率材5を充填することにより、光導波路62、63の合流部分に高屈折率材5が配置されない構造とすることができる。このような加工を行うため、光導波路62、63や高屈折率材5としては、高分子材料を用いることが好ましい。
以上に加えて、この実施形態においては、充填用溝部における光導波路62又は63側(光入射側)の面を粗くしたり曲面状にしたりする等の処理を施すことにより、入射光軸以外に法線を有した光散乱面とする。このような光散乱面とすることにより、光導波路62、63以外の部分の迷光に対する散乱効果を向上させることができる。
(その他の形態)
図13は、その他の形態の光モジュール1Eを示す。この形態では、光フィルタ2における光入射側の面に高屈折率材5が形成されることにより、光モジュール1Eが構成されている。波長λの入射信号光31及び波長λの入射信号光33は、多重光(λ>λ)となって光フィルタ2に対して入射角度θで入射する。これらの信号光は、コリメータ光であってもよく、集光されたビームであってもよい。また、迷光は様々な入射角度で高屈折率材5に入射するが、このうち図13で示す迷光41は、入射角度θよりも大きな入射角度θで高屈折率材5に入射する迷光である。これらの信号光31、33及び迷光41は、空間を伝搬してくるため、高屈折率材5の屈折率は、周囲の空気或いはガスよりも高い屈折率を有するように設定される。
このように、高い屈折率からなる高屈折率材5に対して入射角度θで迷光41が入射すると、その殆どの成分が反射迷光43となって反射され、透過迷光42となって光フィルタ2を透過する量が少なくなる。これにより光フィルタ2の光アイソレーションを向上させることが可能となる。
本発明の光モジュールの第1実施形態を示す全体斜視図である。 本発明の光モジュールの第1実施形態の要部の平面図である。 図2におけるA−A′線に沿った断面図である。 光フィルタの波長に対する光透過率を示すグラフである。 光フィルタの入射角度に対する透過率を示すグラフである。 本発明の光モジュールの第2実施形態を示す全体斜視図である。 本発明の光モジュールの第2実施形態の要部の平面図である。 図7におけるA−A′線に沿った断面図である。 本発明の光モジュールの第3実施形態の要部の平面図である。 図9におけるA−A′線に沿った断面図である。 本発明の光モジュールの第4実施形態の要部の平面図である。 図10におけるA−A′線に沿った断面図である。 その他の形態の光モジュールの要部の平面図である。
符号の説明
1,1A,1B,1C,1D,1E 光モジュール
2 光フィルタ
5 高屈折率材
7 LD素子
8 光ファイバ
9 PD素子
11 受信部
13 挿入溝
31,33,71,73 入射信号光
32,72 透過信号光
34,74 反射信号光
41 迷光
42 透過迷光
43 反射迷光
61,65 光導波路基板
62,63,64 光導波路
611,613 クラッド
612 基板

Claims (5)

  1. 光導波路がクラッド内に形成された光導波路基板と、前記光導波路の終端又は途中に設けられた光フィルタとを備えた光モジュールにおいて、
    前記光フィルタは入射角度が大きいほど、阻止波長域の光の透過率が増加する光フィルタであり、
    前記光導波路基板のクラッドよりも高い屈折率を有した高屈折率材が、前記光フィルタの前記光導波路からの光入射側に設けられており、
    前記光フィルタの透過光側には、透過側光導波路又は光受信部が配置されており、
    前記光導波路基板には、光フィルタに入射する光の入射側光導波路と、光フィルタで反射する光の反射側光導波路とが形成されていると共に、これらの光導波路が光導波路基板内で合流しており、前記高屈折率材が、この合流部分を除く部分に設けられていることを特徴とする光モジュール。
  2. 前記高屈折率材が、前記光フィルタの光入射面上に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。
  3. 前記高屈折率材が、前記光導波路基板における光フィルタとの対向面上に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。
  4. 前記光導波路基板には、前記高屈折率材を配置するための充填用溝部が形成されており、前記充填用溝部の光入射側の面が、入射光軸以外に法線を有した光散乱面となっていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の光モジュール。
  5. 前記光導波路基板には、前記光受信部に光を導く光受信部側の光導波路が形成されており、この光導波路が前記光フィルタの透過光側に配置されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の光モジュール。
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